JP2014008675A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記シートに吐出されたインクを効率よく乾燥させることができるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】インクジェット記録装置は、シート100を搬送する搬送機構(搬送ローラ101)と、シート100にインクを吐出する記録ヘッド102と、風を発生させる送風機構105を有している。送風機構105に繋がり、送風機構105が発生させた風を記録ヘッド102がシート100にインクを吐出する記録領域104へ送る送風路115が設けられている。送風機構105はシートの搬送方向にみて記録ヘッド102より上流に配置されており、送風路115の送風方向は、シート100の搬送方向と、側面からみて交差し、平面からみて平行であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、シートに画像を形成するために吐出したインクを乾燥させる手段を有するインクジェット記録装置に関する。
記録ヘッドがシートに吐出したインクを乾燥させるために、送風機構(クロスフロー・ファン)を有しているインクジェット記録装置が、特許文献1に開示されている。このインクジェット記録装置では、シートの搬送方向において、記録ヘッドが記録を行う記録領域よりも下流に、送風機構が設けられている。この送風機構によって発生させられた風は、シート上を通ってシート上のインクを乾燥させ、排気ダクトに流れて、インクジェット記録装置の外に排気される。
特開平6−126952号公報
特許文献1に開示された発明では、記録領域よりも下流に送風機構が備えられ、記録ヘッドがシートにインクを吐出した直後にシートに風を送って乾燥させることができる。しかし、シートが水分を吸収しにくい材質である場合には、このようにして送風を行っても、シート上のインクが十分に乾燥しないことがある。インクが十分に乾燥しないと、インクの滲みや粒状性の劣化を引き起こし、記録データ通りに正確に記録することができないおそれがある。
そこで本発明の目的は、前記した問題を解決して、シートに吐出されたインクを効率よく乾燥させることができるインクジェット記録装置を提供することにある。
前記した目的を達成するために、本発明は、シートを搬送する搬送機構と、シートにインクを吐出する記録ヘッドと、風を発生させる送風機構と、送風機構に繋がり、送風機構が発生させた風を記録ヘッドがシートにインクを吐出する記録領域へ送る送風路を有し、送風機構はシートの搬送方向にみて記録ヘッドより上流に配置されており、送風路の送風方向は、シートの搬送方向と、側面からみて交差し、平面からみて平行であることを特徴とする。
本発明によれば、記録領域へ風を送る送風機構が、記録ヘッドより上流に配置されていることで、インクジェット記録装置内の記録領域及びその下流の湿度の高い空気ではなく、記録領域よりも上流の湿度の低い空気を記録領域に送ることができる。それにより、シート上のインクを効率よく乾燥させることができる。
本発明の送風機構を有するインクジェット記録装置の断面図である。 図1に示す送風路の拡大詳細図である。 図1において送風機構が記録領域に送風している状態を示す平面図である。 図1のインクジェット記録装置に、送風路が設けられていない場合に送風機構が記録領域に送風している状態を示す平面図である。 図1に示す送風路と排気口蓋の関係を示す拡大図である。 本発明の構造とは送風機構の位置が異なるインクジェット記録装置の第一の比較例の断面図である。 本発明の構造とは送風機構の位置が異なるインクジェット記録装置の第二の比較例の断面図である。 本発明の構造とは送風機構の位置が異なるインクジェット記録装置の第三の比較例の断面図である。
以下、発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に用いる送風機構を有するインクジェット記録装置の断面図である。
インクジェット記録装置は、画像が記録される記録媒体であるシート100を、水平方向に上流から下流へ搬送する搬送ローラ(搬送機構)101と、シート100へインクを吐出するための記録ヘッド102を有している。
本実施形態の装置で使用するシートは、水分を弾く塩化ビニール等の受容層を持たないシート(以下、受容層無しシートと呼ぶ)を想定している。使用するインクは、シート上で熱を加えることによってインク中の水分が蒸発し、続いて軟化、そして被膜化するという性質を持つ、樹脂エマルションを多く含むものを想定している。シート上でインクが被膜化することによって画像の耐候性、耐水性、耐擦化性を向上させることができる。
記録ヘッド102は、シート100の上を不図示のキャリッジモータの駆動力によって往復運動できるように、ガイドレール103に取り付けられている。この記録ヘッド102に近接し、記録ヘッド102よりシート100の搬送方向の上流に送風機構105が設けられている。この送風機構105は、送風ファン106と、集風フード107と、送風路115を有している。送風ファン106は、風を発生させるためのファンであり、インクジェット記録装置の外から湿度の低い空気を取り込むために、外気と連通している。集風フード107は、送風ファン106が発生させた風を集めるフードで、送風ファン106に近接して設けられた吸気口108と、送風路115に繋がる排気口109を有している。送風路115は、記録ヘッド102がインクをシート100へ吐出する記録領域104に向いており、側面からみて、送風路115の送風方向はシート100の搬送方向と角度を持って交差して配置されている。さらに送風路115は、図2に示すように、内部に設けられた、送風ファン106から送られてきた風をシート100の搬送方向に沿って直線的に流すための複数の送風路のスリット400と、送風口である送風路の開口401を有している。記録ヘッド102の上流側面には、送風路の開口401に近接し、送風路の開口401から送られる風の流れを遮断するための排気口蓋110が設けられている。図5に示すように、排気口蓋110は送風路の開口401との間隔を狭めるように配置されており、本実施形態では、排気口蓋110と送風路の開口401の距離は1mm以下に設定されている。図3に示すように、送風路115は、シート100の全域に、上面からみて搬送方向に平行な方向の風を送るため、シート100の幅より広い幅を有している。
記録領域104の上部には、記録領域104でのインクの乾燥を促進させるために、第一の加熱手段であるヒータ111が配置されている。さらに、記録領域104の温度を検知する、非接触温度計112が設けられている。この非接触温度計112が記録領域104の温度を検知し、温度状態に応じてヒータ111に信号を送り、ヒータ111が出力するエネルギーをコントロールすることで、記録領域104に与えられる熱エネルギーが調節されている。このように、記録領域104は、インクを乾燥させるための第一の乾燥領域104である。さらに、記録領域104よりも下流に、インクに含まれる水分を乾燥、除去してインクの堅牢性を高めるための第二の乾燥領域116が設けられている。第二の乾燥領域116には、第二の加熱手段であるヒータ113と非接触温度計114が備えられており、第二の乾燥領域116は、第一の乾燥領域104に比べて大きい熱エネルギーをシートへ与えるように設定されている。
ここで、このような構成のインクジェット記録装置を発明するに至った背景について説明する。前記したように、特許文献1の送風機構によってシートに風を送っても十分な乾燥が行われない場合がある。本発明者は、その理由は、シートに送られる風が湿気を含んでいたからではないかと推察した。即ち、記録領域においてシートに向けて吐出したインクの一部が飛び散ってインク中の水分が記録領域の周辺の空気中に取り込まれ、それによって湿度が高くなった空気がシートに送られても、シート上のインクを十分に乾燥できないことがあると考えられる。また、より効率的にインクを乾燥させるために、ヒータによる加熱と送風機構による送風とを併用することも考えられている。特許文献1の場合には、記録領域のプラテンにヒータを設け、このヒータがシートに熱を伝えることによって、インク中に含まれる水分の蒸発を促進している。こうしてヒータによって加熱されたインク中の水分が蒸発して空気中に含まれると、空気の湿度がさらに高くなる。このようにして湿度が高くなった空気をシートに送っても、ヒータを追加したにも関わらず乾燥効率の向上にはさほどつながらない。ヒータの数を増やして乾燥効率の向上を図ることも考えられるが、その場合には、記録済みのシートを加熱するために記録領域の下流に追加のヒータを配置することになる。そうすると、二つのヒータによって加熱されて蒸発した水分を含む湿度の高い空気が、インクジェット記録装置の記録領域よりも下流の空間内に充満する。そして、記録領域の下流に位置する送風機構が、この湿度の高い空気をシートに吹きつける。しかしこの方法では、さらに湿度が高くなった空気をシートに送ることになるため、ヒータの数を増やしたにも関わらず乾燥効率向上の効果はあまり大きくない。
このような検討の結果、本発明者は、インクから空気中に取り込まれた水分が少ないと考えられる、記録領域よりも上流の空気をシートに送ることによって、湿度の低い空気で効率よくシート上のインクを乾燥できることに思い至った。そのため、本発明では、前記したとおり記録領域の上流に送風機構を設けて、シートに向けて送風している。この構成によると、記録領域及びその下流にヒータが存在しても、そのヒータの加熱により蒸発した水分を含む空気を記録領域に導くことはなく、逆に記録領域から離れる下流方向に向けて押し流して外部へ排出する。従って、この構成によると、湿度の高い空気をシートに送風することはなく、記録領域よりも上流の湿度の低い空気をシートに送風するため、乾燥効率が高くなる。尚、この構成でも、記録領域及びその下流にヒータを設けることによってインク中の水分を蒸発させる作用を阻害することはない。
以上に説明したインクジェット記録装置によってシート上のインクを乾燥させる方法を、より詳細に説明する。
インクジェット記録装置は、記録データを受信すると、シート100がセットされている不図示の給紙トレイからシート100を搬送ローラ101へ供給する。搬送ローラ101へシート100を供給する方法は、モータを駆動源とした不図示の自動給送部を用いて行われる。搬送ローラ101に供給されたシート100は、搬送ローラ101の搬送力によって上流から下流へと搬送される。シート100が記録領域104に差し掛かると、記録ヘッド102と送風機構105とヒータ111が作動する。
記録ヘッド102は、受信した画像データ通りにシート100へ画像を形成するために、ガイドレール103に沿ってシート100の上を往復運動しながら、シート100にインクを吐出していく。吐出されたインクは、シート100に向かって直線的に飛んでいき、記録領域104でシート100の表面に着弾する。
送風機構105は、送風ファン106が稼働し、外気または記録領域104の上流から湿度の低い風を送風機構105の内部に取り込み、集風フード107が風を吸気口108から排気口109へと集める。排気口109に集められた風は、送風路115に入り込み、送風路のスリット400で、上面からみてシート100の搬送方向に平行になるように整えられた後に、記録領域104へ送られる。図3に示すように、往復運動している記録ヘッド102が送風路115に対向する位置にない場合には送風路の開口401が排気口蓋110に遮られないため、風は直線的に記録領域104に送られる。しかしながら、記録ヘッド102が送風路115に対向する位置にある場合には排気口蓋110が送風路の開口401を遮るため、風は送風路の開口401から送られない。排気口蓋110に遮られて、記録領域104に送られなかった風が、集風フード107に戻ることで集風フード107の内部での風の流れが乱れる。しかし、送風路のスリット400が送風路の開口401に向けて風の流れを直線的に補正するため、集風フード107の内部で乱れた風は、排気口蓋110に遮られない送風路の開口401から、記録領域104に向けて直線的に送られる。
仮に排気口蓋110が存在しないと、送風路115と記録ヘッド102の間の間隔が大きくなり、送風路の開口部401から送られた空気が対向する記録ヘッド102の壁面に跳ね返り、この間隔内で乱流が発生してしまう。この乱流は、送風路の開口部401が直線的に流した風の流れを、記録領域104に到達する前に乱してしまうため、記録領域104の全域に風が送られず、インクの乾燥効率が悪化する。また、図4に示すように、インクジェット記録装置が送風路115を有していなかった場合は、排気口蓋110に遮られ、集風フード107に風が戻ることで風の流れが乱れると、乱れた状態のままで風が送られてしまう。そのため、記録領域104の全域に風が送られず、インクの乾燥効率が悪化する。さらには、記録ヘッド102のインク吐出面に乱れた風が回り込んでしまうことで、インク吐出面が乾燥し、インクの不吐出が生じてしまうおそれがある。
一方で、送風機構105の送風路115から送られる風の向きと排気口蓋110の送風路115に対向する壁面が、側面からみて鋭角を成して交差していると、風が排気口蓋110の壁面に沿って送風路の開口401から流れてしまう。その結果、記録ヘッド102のインク吐出面に回り込んでしまう。記録ヘッド102のインク吐出面に送風機構105からの風が回り込んでしまうと、インク吐出面が乾燥し、インクの不吐出が生じてしまうおそれがある。これを防止するために、送風機構105で発生させた風は、シート100が搬送される向きに対して、側面からみて鋭角を成すように送られている。シート100が搬送される向きと排気口蓋110の壁面は直交しているため、送られる風の向きとシート100が搬送される向きが側面からみて鋭角を成すと、風の向きと排気口蓋110の壁面は側面からみて鈍角を成して交差する。このため、送風路の開口401から流れる風は排気口蓋110の壁面を沿うことがなくなり、風が記録ヘッド102のインク吐出面に回り込むおそれがない。尚、送られる風の向きとシート100が搬送される向きの交わる角度αは、20°以下が望ましい。
ヒータ111は、不図示の電源から電気エネルギーを受け取り、熱エネルギーを発生させる。ヒータ111が発生させた熱エネルギーは、第一の乾燥領域104に伝わり、シート100上のインクに与えられる。第一の乾燥領域104に過度の熱が与えられると、シート100が焼けてしまうため、ヒータ111の付近に設けられた、非接触温度計112が第一の乾燥領域104の温度を検知する。非接触温度計112の温度をモニタリングすることによって、第一の乾燥領域104へ伝えている熱エネルギーの過不足を判断し、ヒータ111の熱エネルギーの発生量が制御され、第一の乾燥領域104の温度が一定に保たれる。尚、第一の乾燥領域104の温度は、インクの種類によって含んでいる水分量が異なるため、それぞれに最適な温度が設定されている。
このようにして、第一の乾燥領域104でシート100に記録ヘッド102から吐出されたインクは、送風機構105から送られてくる風と、ヒータ111が発生させた熱を受けて、インク中の水分が蒸発するように作用される。しかし、第一の乾燥領域104だけでは、インク中の水分を十分に蒸発させることができない。そこで、記録領域104よりも下流側の領域である下流深部にもう一つのヒータ113を設け、第二の乾燥領域116が形成されている。
第一の乾燥領域104を過ぎて、さらにシート100が下流に搬送されると、第二の乾燥領域116に差し掛かる。シート100が第二の乾燥領域116に差し掛かると、ヒータ111が発生させる熱エネルギーよりも高い熱エネルギーを、ヒータ113からシート100が受け取る。ヒータ113は、不図示の電源から電気エネルギーを受け取り、熱エネルギーを発生させる。ヒータ113が発生させた熱エネルギーは、第二の乾燥領域116に伝わり、シート100上のインクに与えられる。第二の乾燥領域116の温度を、ヒータ113の付近に設けられた、非接触温度計114が検知する。非接触温度計114の温度をモニタリングすることによって、第二の乾燥領域116へ伝えている熱エネルギーの過不足を判断し、ヒータ113の熱エネルギーの発生量が制御され、第二の乾燥領域116の温度が一定に保たれる。尚、第二の乾燥領域116の温度は、インクの種類によって含んでいる水分量が異なるため、それぞれに最適な温度が設定されている。
第二の乾燥領域116でヒータ113によって蒸発させられたインクの水分が、記録領域104よりも下流の空間内に充満してしまうおそれがある。しかし、本実施形態では、送風機構105が記録ヘッド102よりも上流に位置しているため、湿度の高い空気が記録領域104に送られることはなく、外気または記録領域104の上流の湿度の低い空気が記録領域104に送られる。
また、第二の乾燥領域116でもインクをヒータ113で温めながら、記録領域104の上流の送風機構105からの風が送られてくることにより乾燥が促進される。このように本実施形態では、記録領域104の上流に位置している一つの送風機構105により、それぞれヒータを有する二つの乾燥領域104、116に送風できる。そのため、構造が複雑にならず、インクジェット記録装置全体の大型化や製造コストの上昇を抑えることができる。
即ち、本実施形態では、送風機構105が記録ヘッド102より上流に配置されることで、送風機構105から送り出される風は上流から下流に流れるようになる。加えて、前述したように送風機構105から送られる風の向きが、側面からみてシート100の搬送方向と鋭角を成して交差していることにより、送られる風の向きが水平に近くなる。そのため、第一の乾燥領域104でシート100に吹きつけた後に、風は、シート100の進行方向に沿うようにして第二の乾燥領域116に向かっていく。第一の乾燥領域104に送られた風は、第一の乾燥領域104でインクから水分を奪うため、送風機構105から送られた直後より湿度は高くなるが、第二の乾燥領域116でヒータ113によるインクの乾燥促進に十分に寄与することができる。
このようにして、第二の乾燥領域116でシート100上のインクは、送風機構105から送られてくる風と、ヒータ113が発生させた熱を受けて、インク中の水分を除去して、シート100に堅牢性の高い記録がなされる。
第二の乾燥領域116を経て、表面に乾燥したインクによって記録物が描画されたシート100は、搬送ローラ101によって不図示の排紙トレイに排出される。
(本発明の構成と他の構成の比較実験)
本発明の実施形態のインクジェット記録装置と、その他の構成を有するインクジェット記録装置を用いて、シート100上の記録物の画像劣化、ノズルの不吐出、記録物のインクの堅牢性の三点についての評価する実験を行い、結果が得られた。その結果について、説明する。
(使用するインク)
記録に使用するインクは樹脂エマルションを多く含むもので、具体的には、下記に示す組成で調合した後、水酸化カリウム溶液でpH=9となるように調整したものである。
・顔料 20部
・2−ピロリドン 15部
・2−メチルー1、3−プロパンジオール 5部
・メガファック(登録商標)F444(DIC製) 1.0部
・ジョンクリル(登録商標)537J 10.0部
・イオン交換水 残部
顔料には、以下の四種類を用いて、四色のインクを用意した。
・キャボット(株) CAB−O−JET(登録商標)200
・キャボット(株) CAB−O−JET(登録商標)250C
・キャボット(株) CAB−O−JET(登録商標)260M
・キャボット(株) CAB−O−JET(登録商標)270Y
(使用する記録装置)
使用する記録装置は、キヤノン(株)のインクジェットプリンタiPF−5100で、記録時の解像度は、副走査方向を1200dpi(ドット/インチ)、主走査方向を2400dpiに設定されている。
(使用するヒータ)
使用するヒータ111、113は、坂口電熱(株)の640Wのシーズヒータである。
(使用する温度計)
使用する非接触温度計112、114は、(株)キーエンスのデジタル放射温度センサーFT−H20である。
(使用する送風機構)
使用する送風ファン106は、(株)AINEXのCFZ−120Rである。使用する集風フード107は、厚さ1mmのアルミ板であり、使用する送風路115は、φ4mm、長さ5cmの孔を5mm間隔であけたアルミの部材である。
(使用するシート)
使用するシート100は受容層無しシートであり、具体的には、(株)きもと製の白色光沢塩ビフィルムKSM−SEである。
(比較例1)
図6に示すように、送風機構105を、記録ヘッド102の上流ではなく下流の位置601に配置し、第二の乾燥領域116のみに風が送られるように構成されている。
(比較例2)
図7に示すように、送風機構105を、記録ヘッド102の上流ではなく下流の位置701に配置し、第一の乾燥領域104のみに風が送られるように構成されている。
(比較例3)
図8に示すように、送風機構105を、記録ヘッド102とヒータ111の間801に配置し、第一の乾燥領域104のみに風が送られるように構成されている。
(実験方法)
インクの一滴あたりの体積を4.8ピコリットル、シート100と記録ヘッド102のインク吐出面の距離を2.5mm、送風ファン106の風速を3m/s、ヒータ111の温度を60℃、ヒータ113の温度を85℃に設定する。
シート100を不図示の給紙トレイにセットし、搬送ローラ101でシート100を記録領域104に搬送する。記録領域104にて、シート100へ画像が記録される。尚、記録される画像サイズは、A4サイズである。シート100は、表面にインクを吐出された後に、第二の乾燥領域116を通過して、不図示の排紙トレイに排出される。
記録された画像の劣化評価は、目視による主観評価で行った。記録された画像が、元の写真データと概ね一致していれば○、インクミストの浮遊やインク着弾位置のヨレ等の画像不良があれば△、粒状感の悪化や色のにじみの画像不良があれば×と評価した。
ノズルの不吐出評価は、A4サイズ一枚の記録中にインクの吐出不良を生じなかった場合は○、吐出不良を起こして画像にスジが現れた場合は×とした。
記録物のインクの堅牢性評価は、記録後の記録物を爪で擦過し、全くインクが剥がれなければ○、インクが剥がれてシート100が露出した場合は×とした。
(実験結果)
表1は、本実験の結果である。
Figure 2014008675
本発明の実施形態の評価結果は、画像劣化、ノズルの不吐出、記録物のインクの堅牢性のいずれも○であった。送風機構105が、記録ヘッド102の上流から第一の乾燥領域104と第二の乾燥領域116に風を送り込むことで、ヒータ111、113の熱による乾燥効率が上がり、画像劣化がなく、記録物のインクの堅牢性が高いという結果が得られた。また、送風機構105が、側面からみてシート100の搬送方向へ鋭角に風を送っていることで、記録ヘッド102のインク吐出面に風が回り込まず、インクの不吐出は発生しなかった。
他の構成例1の評価結果は、ノズルの不吐出、記録物のインクの堅牢性は○であったが、画像劣化は×であった。送風機構105が第二の乾燥領域116に向かって風を送っているため、記録ヘッド102のインク吐出面への風の回り込みや、第二の乾燥領域116でのインクの乾燥促進は行えているが、第一の乾燥領域104においてインクが乾燥していない。従って、第一の乾燥領域104への送風は、画像劣化の防止になることがわかる。
他の構成例2の評価結果は、インクの不吐出は○であったが、画像劣化、記録物のインクの堅牢性は×であった。送風機構105が、側面からみてシート100へ鋭角に風を送っていることで、記録ヘッド102のインク吐出面に風が回り込まず、インクの不吐出は発生しなかった。また、第二の乾燥領域116に送風されていないため、シート100上のインクが完全に除去されずに、インクの堅牢性が不良であった。一方で、第一の乾燥領域104に向かって風を送っているにも関わらず、画像が劣化したのは、送風機構105が送る風が湿気を含んだ風であったために、第一の乾燥領域104においてインクが完全に乾燥しなかったためである。
他の構成例3の評価結果は、画像劣化が△で、ノズルの不吐出、記録物のインクの堅牢性は×であった。送風機構105がシート100に垂直に風を送っているため、シート100上で送られる風と、跳ね返る風によって乱流が生じたために、画像の劣化が生じた。また、記録領域104で乱流が発生するため、記録ヘッド102のインク吐出面に風が回り込み、インクの不吐出が発生した。また、第二の乾燥領域116に送風されていないため、シート100上のインクが完全に除去されずに、インクの堅牢性が不良であった。
以上の結果より、本発明の実施形態は、第一の乾燥領域104及び第二の乾燥領域116に、湿度の低い風を送ることで、インクの乾燥促進がなされて、シート100上に劣化がなく、堅牢性の高い記録物が記録される。また、第一の乾燥領域104と第二の乾燥領域116に一つの送風機構105で風を送れるため、複雑な構成にならずに、製造コストが下げられる。さらには、記録ヘッド102のインク吐出面に風が回り込まないため、インクの不吐出が発生しない。
100 シート(記録媒体)
101 搬送ローラ(搬送機構)
102 記録ヘッド
104 記録領域(第一の乾燥領域)
105 送風機構
110 排気口蓋(蓋)
111、113 ヒータ(第一及び第二の加熱手段)
115 送風路
116 第二の乾燥領域
400 送風路のスリット
401 送風路の開口

Claims (6)

  1. シートを搬送する搬送機構と、シートにインクを吐出する記録ヘッドと、風を発生させる送風機構と、前記送風機構に繋がり、前記送風機構が発生させた風を、前記記録ヘッドが前記シートにインクを吐出する記録領域へ送る送風路と、を有し、
    前記送風機構は、前記シートの搬送方向にみて前記記録ヘッドより上流に配置されており、
    前記送風路の送風方向は、前記シートの搬送方向と、側面からみて交差し、上面からみて平行であることを特徴とする記録装置。
  2. 前記送風機構は外気と連通していることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記送風路は、前記送風機構から送られる風を、前記シートの搬送方向と平行に整えるための、複数のスリットを有していることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記記録ヘッドの前記送風路の開口に対向する壁面に、該開口と該壁面との間の間隔を狭める蓋が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記記録領域に位置して前記シートを加熱するための第一の加熱手段と、前記記録領域の下流に位置して前記シートを加熱するための第二の加熱手段を有していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記シートは受容層を持たないシートであり、前記インクは樹脂エマルションを含むインクであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の記録装置。
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