JP2009214399A - 乾燥装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録媒体上の溶媒を効率的に乾燥・除去するとともに、こすれによる画像品質の低下を防止することができる乾燥装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】溶媒(34)が付与された記録媒体(16)を搬送する搬送手段(18)と、記録媒体(16)の溶媒付与面に風を吹き付ける気流を発生させる気流発生手段(50、54)と、気流の周囲を囲むダクト(40)と、ダクト(40)に形成され、記録媒体(16)を通過させる開口部(48)と、開口部(48)の近傍に配置され、開口部(48)の縁端と当該開口部(48)を通過する記録媒体(16)の溶媒付与面との隙間よりも大きな外径を有するローラ部材(26)と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は乾燥装置及び画像形成装置に係り、特にインクジェットヘッドによるインク打滴後の記録媒体上から溶媒を乾燥・除去するのに好適な乾燥装置及びこれを用いた画像形成装置に関する。
特許文献1には、インクジェット方式の記録ヘッドによる記録後の記録シート(記録媒体)に温風を吹き付けて乾燥させる乾燥手段を備えた記録装置が開示されている。同文献1では、温風による機内及び機外の熱害を抑制する観点から、ダクトによって気流の経路を囲み、温風を機外へ排出する構造を提案している。
乾燥用の温風は所定の排気口以外の場所へ達すると、その場所の温度を上昇させてしまうため、送風した温風が排気口以外に漏れ出さないように、できるだけ遮蔽した構造であることが望ましい。
この点、特許文献1は、記録シートの搬送路の下流において、記録シートとダクトの間に遮風ブラシを設けることで乾燥風の流出を防いでいる。
特開2006−341399号公報
しかしながら、温風の吹き付けによって乾燥を促進させても、溶媒表面の数10μm上空の湿り空気(蒸気)が溶媒の乾燥を妨げるという問題がある。また、この蒸気がダクト外へ漏れると、機内湿度を上昇させる。さらに、水以外の溶媒を用いる場合には、環境への影響にも配慮する必要がある。
溶媒表面の上空の蒸気を充分に除去するには、ダクトの遮風ブラシ(或いは遮蔽板)を溶媒に密着させる状態にし、蒸気の漏れ出しを完全に防ぐ必要がある。
図23は、ダクトの遮蔽板202と媒体搬送面204とのクリアランスの違いによる溶媒表面上空の乾燥蒸気の状況を模式的に示したものである。なお、同図では、図示の便宜上、記録媒体を省略しており、符号206は記録媒体を保持する搬送ベルトを示している。
図23の上段に示した(a)は、遮蔽板202と媒体搬送面204とのクリアランスCAが大きいとき(例えば、数mm)の図である。記録媒体206上の溶媒層210の厚さは約10μm、その溶媒表面の上空には乾燥蒸気214が存在する。
記録媒体が図23の左から右へと搬送されるとき、乾燥蒸気214の一部(上層部分)が遮蔽板202によって遮られる。クリアランスCAの大きさに応じて、乾燥蒸気214の一部(溶媒に接する下層部分)は遮蔽板202を通過する。このように、遮蔽板によって除去できすに残った溶媒表面上の蒸気214’は溶媒のさらなる乾燥の妨げとなる。つまり、この溶媒表面上部の蒸気214’を取り切らないと、いくら乾燥空気を送っても乾燥速度は速まらない。
これに対し、図23の下段に示した(b)は、遮蔽板202と媒体搬送面204とのクリアランスが小さいとき(例えば、現実には極めて困難であるが、仮に、溶媒厚さと同等の10μmのクリアランスCBとした場合)の図である。この場合、溶媒表面上空の乾燥蒸気214は、遮蔽板202によって完全に除去される。よって、遮蔽板202通過後は溶媒表面に乾燥蒸気がないため溶媒の乾燥が速い。
つまり、図23(a)のように溶媒表面上に蒸気214’が多く残っていると溶媒からの蒸発量が小さく、その後の乾燥が遅い。一方、図23(b)のように、溶媒表面上に乾燥蒸気が無ければ溶媒からの蒸発量が大きく、その後の乾燥が速い。
しかし、図23(b)の形態は遮蔽板202が溶媒層210に接触してしまうという問題がある。さらに、遮風性を高めるために遮蔽板(遮風ブラシ)の密着性を高めると、記録媒体(用紙)搬送時に紙が引っかかりジャムが発生しやすくなる。
その一方、遮蔽板のこすれによる画像への影響を抑えるために、乾燥路を長くして乾燥を十分進行させるか、記録媒体にインクが完全に浸透した後で接触させることも考えられるが、このような形態ではダクトが大きくなり、装置が大型化する。また、充分に乾燥を進行させた後でも、遮蔽板のこすれは紙粉を発生させ、装置内を汚す原因となる。
その他、こすれによって静電気が発生しやすく、可燃性液体の溶媒を用いる場合に、着火の危険が伴うことも懸念される。
さらに、乾燥後に接触しても、色材をこすってしまう。特に顔料インクを使った場合、顔料の色材は、紙内部に浸透せず、紙面表面に顔料が残り、この状態で遮風ブラシを接触すると、こすれて画像品質を低下させる。これは、非浸透媒体のときに一層顕著となる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、送風路の気密性を高めつつ、こすれによる画像品質の低下を防止することができる乾燥装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するために、溶媒が付与された記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される前記溶媒が付与された前記記録媒体の溶媒付与面に風を吹き付ける気流を発生させる気流発生手段と、前記気流の周囲を囲むダクトと、前記ダクトの前記搬送手段と対向する部分に形成され、前記搬送手段に保持された前記記録媒体を通過させる開口部と、前記開口部の近傍に配置され、当該開口部を通過する前記記録媒体の前記溶媒付与面に接触するローラ部材であって、前記搬送手段の媒体保持面に面する前記開口部の縁端と当該開口部を通過する前記記録媒体の溶媒付与面との隙間よりも大きな外径を有するローラ部材と、を備えたことを特徴とする乾燥装置を提供する。
本発明によれば、ローラ部材によってダクト外への気流の漏れを抑制し、乾燥蒸気を効率よく排気することができる。また、従来の遮風ブラシ(遮風板)と比較して、こすれが発生しないため、記録媒体における記録品質(画像品質)の低下を防ぐことができる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
<第1の実施形態:画像形成装置の構成>
図1は本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の構成例である。この画像形成装置10は、給紙カセット12、給紙ローラ14、記録媒体16を搬送する搬送ベルト18(「搬送手段」に相当)、処理液付与部20、インク打滴部22、乾燥部24、溶媒吸収ローラ(「ローラ部材」に相当)26、排紙ローラ28、排紙カセット30を備える。なお、図示の便宜上、搬送ベルト18の駆動機構(駆動ローラや張架ローラ等)については記載を省略した。
給紙カセット12には複数枚の記録媒体16(本例ではカット紙)が積載収容されており、給紙ローラ14を介して1枚ずつ、記録媒体16が搬送ベルト18上に供給される。
紙幅や紙質等が異なる複数のカセットを併設してもよく、また、カット紙に代えて、若しくはこれと併用して、ロール紙を用いてもよい。
複数種類の記録媒体(メディア)を利用可能な構成にした場合、メディアの種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
搬送ベルト18上に供給された記録媒体16は、図示せぬエアー吸引機構或いは静電吸着などの手段により、ベルト面上に保持される。無端状の搬送ベルト18は、図示せぬ駆動機構により図1の時計回り方向に駆動され、記録媒体16を一定の速度で搬送する。当該記録媒体16の搬送方向を「媒体搬送方向」或いは「ベルト回転方向」と呼ぶことにする。
処理液付与部20は、容器(処理液壺)32に収容されている処理液34に塗布ローラ(例えば、アニロックスロール)36の一部を浸漬し、該塗布ローラ36を回転させることにより、当該塗布ローラ36と接触する記録媒体16の記録面16A(「溶媒付与面」に相当)に処理液34を塗布する構成である。なお、本例の塗布ローラ36による記録面一括塗布の手段に代えて、インクジェット方式の吐出ヘッドを用いて処理液を打滴する構成を採用してもよい。
インク打滴部22は、処理液付与部20よりも媒体搬送方向の下流に設けられている。本例のインク打滴部22は、イエロー(Y),マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクにそれぞれ対応したインクジェット方式の記録ヘッド22Y、22M、22C、22Kを備えており、各記録ヘッド22Y、22M、22C、22Kは、搬送ベルト18の媒体保持面(記録媒体16が固定される側の面)に対向して配置される。各記録ヘッド22Y、22M、22C、22Kには、それぞれ図示せぬインクタンクから対応する色のインクが供給される。
各記録ヘッド22Y、22M、22C、22Kは、それぞれ搬送ベルト18に保持される記録媒体16における画像形成領域の最大幅に対応する長さを有し、そのインク吐出面には画像形成領域の全幅にわたってインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。各記録ヘッド22Y、22M、22C、22Kは搬送ベルト18の搬送方向(記録媒体16の搬送方向)と直交する方向に延在するように固定設置され、記録媒体16に向けてそれぞれ対応する色インクの液滴を吐出する。
このように、記録媒体16の画像形成領域の全幅をカバーするノズル列を有するフルラインヘッドがインク色毎に設けられる構成によれば、記録媒体16の搬送方向(副走査方向)について、記録媒体16と各記録ヘッド22Y、22M、22C、22Kを相対的に移動させる動作を1回行うだけで(即ち1回の副走査で)、記録媒体16の画像形成領域に画像を記録することができる。
かかるフルライン型(ページワイド)ヘッドによるシングルパス方式の画像形成は、記録媒体の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシリアル(シャトル)型ヘッドによるマルチパス方式を適用する場合に比べて高速印字が可能であり、プリント生産性を向上させることができる。
なお、本例では、CMYKの4色の構成を例示したが、インク色や色数の組み合わせについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出する記録ヘッドを追加する構成も可能であり、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
本例の画像形成装置10で使用するインクとしては、液体の溶媒に色材が分子の状態(イオンの状態でもよい)で溶解している染料インク、液体の溶媒に色材が微小な塊の状態で分散している顔料インクなどが挙げられる。
一方、処理液は、インクと混合した場合に色材の凝集体を生成する液体である。具体的には、インクと反応してインク中の色材を析出あるいは不溶化させる処理液、インク中の色材を含む半固体状の物質(ゲル)を生成する処理液等が挙げられる。
そして、インクと処理液との反応を引き起こす手段は、インク中のアニオン性の色材と処理液中のカチオン性の化合物を反応させる方法、互いにpHの異なるインクと処理液を混合させることでインクのpHを変化させてインク中の顔料の分散破壊を起こし顔料を凝集させる方法、処理液中の多価金属塩との反応によりインク中の顔料の分散破壊を起こし顔料を凝集させる方法、などがある。
本例で用いられる処理液は、後段の記録ヘッド22Y、22M、22C、22Kから記録媒体16に向かって吐出されるインクに含有される色材を凝集させる作用を有する酸性液である。
インク打滴部22の後段には乾燥部24(「乾燥装置」に相当)が設けられる。乾燥部24は、記録ヘッド22Y、22M、22C、22Kによってインクが打滴された後の記録媒体16の記録面16A(「溶媒付与面」に相当)に温風を吹き付ける構成であり、送風・排気の気流の周囲はダクト40によって覆われている。
ダクト40は、温風を導入する吸気ダクト42と、温風及び溶媒蒸気を排出する排気ダクト44とを含んで構成される。ダクト40の下側部分には、ベルト搬送により記録媒体16がダクト40内に進入するための媒体進入口46と、記録媒体16がダクト40外へ排出される排出口48とが設けられている。この排出口48の手前近傍に溶媒吸収ローラ26が配置され、ダクト40内が軽密閉状態に保たれる。
吸気ダクト42の吸気口43付近には、送風ファン50とヒータ52が配置されている。また、排気ダクト44の排気口45付近には、排気ファン54が配置されている。送風ファン50及び排気ファン54を稼働させることにより、ダクト40内に図1の矢印A1〜A3で示す気流を発生させる。吸気ダクト42は、ダクト40内に進入した記録媒体16の記録面16Aに対して、媒体搬送方向の上流側から斜めに(好ましくは俯角45度以下の浅い角度で)温風を吹き付けるように気流を規制する構成である。これにより、記録媒体16に吹き付けられた温風は記録媒体16の搬送と同方向に移動し、記録媒体16上を気流が移動する。
インク打滴部22の最後尾ヘッド(本例では22K)によるインク打滴位置から、ダクト40の進入口46までの区間ZAを「安定化ゾーン」と呼ぶ。また、ダクト40の進入口46から溶媒吸収ローラ26に接触するまでの区間ZBを「乾燥風ゾーン」と呼ぶ。安定化ゾーンZA及び乾燥風ゾーンZBのそれぞれの長さ、並びに最後尾ヘッド(本例では22K)から溶媒吸収ローラ26までの長さLHRは、処理液とインクの反応性や乾燥のために必要な時間等を考慮して適宜設計される。
本例の場合、記録媒体16が溶媒吸収ローラ26に接触する際に記録媒体16上に溶媒が所定量(液厚t1)残存しており、この溶媒層に溶媒吸収ローラ26が接触する。例えば、ダクト40内での温風乾燥によって乾燥後の溶媒厚(溶媒吸収ローラ26が接触する直前の膜厚t1)が5μmであるとする。
溶媒吸収ローラ26は、多孔体で構成されており、記録媒体16上の溶媒層と接触して、毛細管力により溶媒を吸収する。多孔体ローラの孔径は1〜100μm程度の孔径とする。好ましくは、処理液との反応によって得られるインク凝集体の大きさ(数10μm)よりも小さい孔径の多孔体を採用する。
溶媒吸収ローラ26は、図1において反時計回り方向に回転する。この回転は、記録媒体16の搬送によって従動するものでもよいし、モータ等の駆動手段によって自転させてもよい。
図2は、インク打滴部22及び乾燥部24周辺の平面図である。搬送ベルト18のベルト幅Wb、各記録ヘッド22Y、22M、22C、22Kのノズル列幅Wh、記録媒体16の紙幅Wm、溶媒吸収ローラ26のローラ幅WR、ダクト幅Wdの大小関係は、図示のように、Wm≦Wh<WR<Wb<Wdとなる。
具体的な設計例として、ベルト幅Wb=700mm、紙幅Wm=600mm、紙長Lm=420mm,ダクト幅Wd=800mm、吸気ダクトの媒体搬送方向長さLd1=100mm、排気ダクトの媒体搬送方向長さLd2=200mm、安定化ゾーン長さ250mm、乾燥風ゾーン長さ250mm、記録媒体搬送速度500mm/s、記録媒体上に付与される処理液の膜厚=10μm、乾燥風の流量12m/分、風速7m/s、温風の温度70℃とする。
記録ヘッドの構造は詳述しないが、1ノズルの吐出液滴量は約2ピコリットル(pl)であり、主走査方向及び副走査方向の解像度は1200dpiとする。
図3は、溶媒吸収ローラ26付近の拡大図である。溶媒吸収ローラ26と排気ダクト44の壁面44Aの位置関係、及び溶媒吸収ローラ26と排出口48の開口の大きさ関係は、図示のように、溶媒吸収ローラ26が排出口48からの気体の流入、流出を充分に阻害するものとなっている。例えば、ローラ径φD=70mmに対し、ダクト40と搬送ベルト18とのクリアランスC(すなわち、排出口48の高さ方向の大きさ)は、約10mmとする。
このように、溶媒吸収ローラ26は、搬送ベルト18の媒体保持面(ベルト面)18Aに面する排出口48の縁端(図3における排気ダクト44の下端44B)と媒体保持面18Aとの隙間(クリアランスC)よりも大きな外径を有する。すなわち、媒体保持面18Aの上に記録媒体16が保持されることになるため、排出口48の縁端(44B)と、当該排出口48を通過する記録媒体16の溶媒付与面との隙間に比べて、溶媒吸収ローラ26の外径は大きいものである。また、排気ダクト44の壁面44Aと溶媒吸収ローラ26との距離Δdは3mmである。なお、記録媒体16の紙厚は、紙種によって様々であり、例えば、0.05mm〜2mmの範囲の紙厚に対応できるように、最大紙厚よりも大きなクリアランスCに設計されている。
図4は、本実施形態の装置において、記録媒体上の溶媒が乾燥する様子を模式的に示したものである。
乾燥部24に進入する直前の記録媒体16上に存在する溶媒層64の初期液厚をt0とする。これに温風を吹き付けると、溶媒層64の表面からの蒸発が促進され、送風口付近から離れたところ(記録媒体16上の溶媒上空付近)は蒸気を含んだ湿った風が流れる。この湿った空気は溶媒の蒸発の妨げとなるため、排気ダクト44から強制的に排気を行う。
この温風の吹き付けによって、記録媒体16上の溶媒量が減り、液厚t1(<t0)の状態で溶媒吸収ローラ26と接触する。そして溶媒吸収ローラ26によって溶媒が除去され、当該溶媒吸収ローラ26を通過した後の溶媒量はt2(<t1)となる。
(本実施形態の作用効果)
上記のごとく構成された本実施形態によれば、ダクト40の排出口48の近傍に溶媒吸収ローラ26を配置することで、下流域への湿り空気の漏れを防ぐことができる。すなわち、排気ダクト44の排出口48部分の下端44Bは、溶媒吸収ローラ26の頂点Tよりも下側に位置しており、溶媒吸収ローラ26は、排出口48からの気流の出入りを阻害する。
また、この排出口48は、排気ダクト44の下側の空気取り入れ口として機能するが、排気ダクト44の排出口48部分の下端44Bを、溶媒吸収ローラ26の頂点Tpよりも排出口48を充分に下側に配置することで、溶媒吸収ローラ26にぶつかった湿り空気を効率よく排気することができる。
排出口48は、排気ダクト44の排気口から見ると、下側の空気取り入れ口として機能しうる。湿り空気のダクト外への漏れを抑制する観点から、排出口48と記録媒体16との距離(クリアランスC)を溶媒吸収ローラ26の外径Dよりも近づけることが望ましい(C<D)。
これにより、画像の品質を低下させずに、排気効率をアップさせることができる。
他の作用効果として次のような点がある。
(他の作用効果1)記録媒体と接触する状態で溶媒吸収ローラ26を回転させると、ローラ表面にわずかに付着した溶媒の中の色材が、次に記録媒体面と接触するときに再付着し、記録媒体16を汚してしまうことが懸念される。しかしながら、本実施形態によれば、図5に示すように、乾燥風がローラ表面に当たるため、ローラ表面の溶媒(色材を含む付着液)68が乾燥し、色材がローラ表面に固着する。これにより、次の記録媒体16に対して、色材の再付着を防止することができる。なお、図5における符号70で示した部分は、インク打滴領域(画像域)である。
(他の作用効果2)本実施形態では、記録媒体16上に付与された溶媒中の色材が付着する対象が回転ローラ部材(溶媒吸収ローラ26)なので、従来の固定の遮風ブラシと比較して、付着量そのものが少ない(ローラ面に付着しにくい)。さらに、固定の遮風ブラシのように、1箇所しか接点がないと、印字中に溶媒のなかの色材の付着が徐々にたまってしまう(接点部分に色材の付着が集中して蓄積される)が、本実施形態によれば、ローラの表面積が大きいため、ローラ全面が汚れてメンテナンス(クリーニングや交換など)が必要となる期間を長く取ることができる。つまり、メンテナンス頻度を低減できる。
(他の作用効果3)溶媒吸収ローラ26をダクト40の内側に設置しているため、溶媒を吸収し湿ったローラ自身も乾燥され、溶媒吸収機能が損なわれることがなく、溶媒吸収ローラ26の吸収性能(初期性能)を維持できる。これにより、ローラメンテナンス(例えば溶媒吸収ローラ26からのポンプによる溶媒吸出しやローラ交換など)の頻度を大幅に低減できる。
(他の作用効果4)また、溶媒吸収ローラ26から蒸発する蒸気も、排気ダクト44を通じて所定の処理を施してから排出することができる。
<第2の実施形態>
図6は第2の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図である。図6中図4に記載した例と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図6に示した第2の実施形態は、排気ダクト44の一部が溶媒吸収ローラ26の後方周面を覆う曲面形状74となっている。この曲面形状74の部分(以下「ローラーカバー部分」という。)は、概ね溶媒吸収ローラ26の周面に沿って湾曲しており、溶媒吸収ローラ26の回転により、溶媒吸収ローラ26とローラーカバー部分74との間の空間76に気流を発生させ、温風及び湿り風の外部への流出を防ぐ。
<第3の実施形態>
図7は第3の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図である。図7中図4に記載した例と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図6に示した第3の実施形態は、排気ダクト44の一部、すなわち、溶媒吸収ローラ26の後方部分において排気ダクト44における排出口48の開口を構成する部分の送風気流が直接あたる位置のダクト面(符号84)が送風気流の風の向きに対して、90度以上の角度ψを有する。
当該ダクト傾斜面84に直接当たった風の反射方向(矢印E)が上向きとなり、当該ダクト傾斜面84で反射した風が媒体搬送面(媒体保持面18A)に向かわない構造となっている。
<第4の実施形態>
図8は第4の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図である。図8中図4に記載した例と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図8に示した第4の実施形態は、排気ダクト44の一部、すなわち、溶媒吸収ローラ26と接触する部分を弾性部材86によって構成している。この弾性部材86は、溶媒吸収ローラ26の後方側周面(中心線よりも媒体搬送方向下流側の周面)に当接するように、排気ダクト44の外側(後方)に向かって斜め下方に延在する。当該弾性部材86は、自身の弾性力によって溶媒吸収ローラ26の周面に向かって付勢され、ローラ周面に押し当てられている。
これにより、排気ダクト44と溶媒吸収ローラ26の間が完全に塞がれる。なお、溶媒吸収ローラ26は弾性部材86に接触しながら回転(摺動回転)するが、弾性部材86と溶媒吸収ローラ26にこすれが発生しても、記録媒体16上の画像に影響はない。また、弾性部材86を用いた密閉構造により、乾燥風と蒸気風(湿り風)の下流域への漏れを確実に防止できる。
<第5の実施形態>
図9は第5の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図である。図9中図8に記載した例と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図9に示した第5の実施形態は、図8で説明した第4の実施形態における弾性部材86の向きを変更した態様である。図9に示すように、溶媒吸収ローラ26の前方側周面(中心線よりも媒体搬送方向上流側の周面)に当接するように、排気ダクト44の内側(前方)に向かって斜め下方に延在する弾性部材88を配置する。
かかる態様によれば、送風気流を弾性部材88の斜面に沿って排気口45へと導きやすい構造となる。
<第6の実施形態>
図10は第6の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図である。図10中図4に記載した例と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図10に示した第6の実施形態は、図4で説明した溶媒吸収ローラ26の内部に、加熱ヒータ90を配置した構成である。
溶媒吸収ローラ26に加熱ヒータ90を内蔵し、加熱ヒータ90により加熱を行うことで、記録媒体16上の溶媒や当該溶媒吸収ローラ26内部の溶媒を乾燥させることができる。
<第7の実施形態>
図11は第7の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図である。図10中図4に記載した例と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図11に示した第7の実施形態は、図4で説明した多孔質体の溶媒吸収ローラ26に代えて、平面ローラ92を用いたものである。平面ローラ92は周面が平滑であり、記録媒体16から溶媒を吸収・除去する機能を有していないが、温風や溶媒の蒸気を下流に漏らさないという作用効果を果たす。なお、記録媒体16上に溶媒が残存している状態で平面ローラ92を接触させると溶媒を押し流してしまうため、平面ローラ92は、記録媒体16上に溶媒が存在していない状態で使用する態様が好ましい。
<第8の実施形態>
図12は第8の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図である。図12中図4に記載した例と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図12に示した第8の実施形態は、図1で説明した処理液付与部の構成に代えて、処理液付与手段として、インクジェット方式の吐出ヘッド(処理液ヘッド)94を採用したものである。なお、図12では、図示の簡略化のため、インク打滴部22として1つの記録ヘッドのみを記載し他のヘッドは省略した。
処理液ヘッド94を用いることにより、記録媒体16上への処理液の付与量及び付与範囲を容易に制御できるため、記録媒体16上の必要な部分に(インクを打滴する部分に応じて)選択的に処理液を付与することができる。
記録媒体16上で処理液とインクを反応させたことにより、その溶媒96の中に、2液反応した凝集インク98が存在する場合、記録媒体16の搬送速度と、接触式のローラ(ここでは溶媒吸収ローラ26)に相対速度差がないように、搬送ベルト18と溶媒吸収ローラ26の回転駆動を制御することにより、凝集インクをこすり取らずに、溶媒だけを吸収し、かつ、蒸気を下流に漏らさない構成とすることができる。
<第9の実施形態>
図13は第9の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図である。図13中図4に記載した例と同一又は類似する要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図13に示した第9の実施形態は、引火性液体の溶媒102が用いられる態様である。溶媒102が引火性液体の場合、記録媒体16の搬送速度と、接触式のローラ(ここでは溶媒吸収ローラ26)に相対速度差がないように、ローラを回転させることが望ましい。両者の速度差をなくすことで、こすれによる静電気の発生リスクを低減でき、着火、燃焼の危険性が無くなる。
<第10の実施形態>
図14は、第10の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図である。この実施形態は、媒体搬送方向(矢印A)の上流側に溶媒吸収ローラ26を配置し、媒体搬送方向Aの下流側から送風を行う形態である。記録媒体16の進入口46は、排気ダクト44に設けられる。そして、この進入口46の直後に溶媒吸収ローラ26が配置される。
このように、溶媒吸収ローラ26を媒体搬送方向の上流に配置することも可能である。なお、記録媒体16上に存在する溶媒層64の溶媒量が多いときに溶媒吸収ローラ26が接触すると、色材の定着が進行していないために、ローラ表面に色材が付着し画像劣化を伴うことが懸念される。
しかしながら、図14のように、先に溶媒吸収ローラ26で溶媒を吸収した後に、媒体搬送方向の下流側から乾燥風を当てた方が、ダクト40通過後の残溶媒量が少なくなる。これは、温風による乾燥の効果は同じでも、溶媒吸収ローラ26の溶媒除去効果は、溶媒量が多いときの方が多くの溶媒を除去できるからである。一般に多孔体による溶媒吸収ローラ26では、最後の数μmオーダーの液膜厚の溶媒は接触が不安定になり、溶媒を完全には除去しにくい。また、風で乾燥された後の溶媒は粘度が高まり、その後に多孔体で吸収しようとしても時間がかかってしまうことが要因として考えられる。
したがって、残溶媒量だけを考えると溶媒吸収ローラ26が先の方が良い。その一方で、画像劣化の観点を重視すると、風乾燥を先にした方が良い。
<ローラの選択について>
上記の第1〜第10の実施形態で説明したとおり、温風の機内への排出と溶媒蒸気の漏れを防ぐには、ダクト40の開口部(排出口48又は進入口46)の付近にローラ部材を配置することが好ましい。ローラ部材の種類は、多孔体形状ローラ(溶媒吸収ローラ26)、平面ローラ92の他、粗面ローラを用いることができる。
図15に示すように、粗面ローラ106は、ローラ表面(周面)107が粗面形状を有し、その平均粗さRa(中心線平均粗さ)は、溶媒の厚さ(粗面ローラが接触するときの液厚)よりも粗い方が望ましい。例えば、上述した実施形態における画像形成装置に適用する場合の粗面ローラの平均粗さRaは10〜20μmであるものが好ましい。
ここで、従来の遮風ブラシによるこすれが発生する条件と、こすれの発生しない本発明の回転ローラの形状について比較して説明する。
以下に示す表1〜4は、乾燥風の吹き付け後にブラシ又はローラを接触させる形態によるものであり、表5は、乾燥風の吹き付け前にブラシ又はローラを接触させる形態(図14参照)によるものである。表1〜5において、使用液は、溶媒のみを用いた場合、染料インクを単独で使用する場合、顔料インクを単独で使用する場合、処理液とインクとを反応させる2液系のインク(「2液インク」と記載)について比較した。また、記録媒体としては、浸透性の高い媒体(「浸透」と記載)と、非浸透性媒体或いは低浸透性媒体(「非浸透」と記載)について比較した。「残溶媒」とは、ブラシ或いはローラが接触するときの記録媒体上に存在する溶媒の有無を表している。
各表中に記載した評価の記号の意味は次のとおりである。
○:こすれが発生しない(使用可能)
△:少しこすれが発生する。
×:使用不可。
Figure 2009214399
表1が示すように、染料インクは記録媒体内部に色材が浸透し、こすれは起こりにくいためブラシでもよいが、顔料インクや2液反応インクは、色材が記録媒体表面に残るため、残溶媒がなくてもブラシではこすれが激しい。
Figure 2009214399
表2が示すように、非浸透の媒体では、溶媒以外の成分は、媒体表面に残ってしまうので、残溶媒がなくてもブラシではこすれが発生する。
Figure 2009214399
表3が示すように、残溶媒がある状態では、ブラシによってこすれが発生してしまう。ローラの使用によって、こすれをなくすことはできるが、平面ローラではスクイズが発生し、溶媒を押し流してしまう。また、多孔体ローラでは、溶媒と一緒に色材も吸収してしまう。ただし、2液反応したインクは色材が凝集し、多孔体の孔径に入り込まなくなるので、吸収式の多孔体でも良い。粗面ローラは良好に使用できる。つまり、ローラを使用する場合には、色材を記録媒体上に残しつつ、溶媒の逃げ道が必要である。
Figure 2009214399
表3と表4を比較すると明らかなように、残溶媒がある状態では、記録媒体が浸透でも非浸透でも、使用できるローラは同じである。しかし、非浸透性の記録媒体は、表面により多くの溶媒が残るので、浸透媒体よりも粗面ローラの粗さや多孔体ローラの孔径の大きさを大きくする必要がある。
Figure 2009214399
表5は、ローラ部材が乾燥風よりも媒体搬送方向の上流にある場合(図14)である。この場合、記録媒体が浸透媒体であるか非浸透媒体であるかにかかわらず、ローラ部材の位置では溶媒が存在する状態になるので、ブラシや平面ローラは使用できない。
上述した表1〜5が示すように、装置の条件によって、平面ローラ、粗面ローラ、多孔体ローラを使い分けることが望ましい。
<各種ローラの特性>
次に、ローラ部材(平面、粗面、多孔体)の作用効果について、従来の遮風ブラシと比較して説明する。最も大きく異なる点は、こすれが発生するかしないかである。
[1]記録媒体上から完全に溶媒がなくなっている場合
記録媒体に付与した全ての溶媒が乾燥したとき、或いは、記録媒体の内部に溶媒が完全に浸透したときは、記録媒体上に残溶媒が存在しなくなる。
図16は、浸透性の記録媒体100の内部に溶媒104が完全に浸透し、記録媒体上に色材110(例えば、顔料や2液反応後の凝集体)が残存している様子を示している。この場合、従来の遮風ブラシ112は、色材110と接触し、色材110を引き剥がすこすれが発生する。
これに対し、図17に示すように、平面ローラ116を用いた場合には、色材110を引き剥がすようなこすれは発生しない。
[2]記録媒体上に溶媒が残っている場合
溶媒の乾燥が完了していないとき、若しくは、記録媒体の内部への浸透が完了していなときには、記録媒体上に溶媒が存在する。例えば、インクには、ヘッドのノズル詰まり防止のため、グリセリンなどの不揮発性溶媒が入っており、非浸透媒体の場合はどんなに乾燥させても溶媒は残る。
図18は、記録媒体100上に溶媒105と色材110が残存している様子を示している。この場合、従来の遮風ブラシ112は、色材110を引き剥がすこすれが発生するとともに、溶媒のスクイズが発生する。また、図19のように、平面ローラ116を用いた場合も溶媒スクイズが発生する。
これに対し、図20に示すように、多孔体ローラ120を用いた場合、或いは、図21に示すように、粗面ローラ122を用いた場合には、溶媒スクイズが発生せず、こすれも発生しない。
<第11の実施形態>
図1では記録媒体16の搬送手段として無端状ベルトを用いた例を説明したが、搬送手段の形態はこれに限らず、ドラムを用いてもよい。
図22は、記録媒体の搬送手段として、円筒型のドラム180を採用した装置構成の例である。図22において図1の構成と同一又は類似の要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
〔変形例7〕
上記実施形態では、記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を有するページワイドのフルライン型ヘッドを用いたインクジェット記録装置を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、シリアル型(シャトルスキャン型)ヘッドなど、短尺の記録ヘッドを移動させながら、複数回のヘッド走査により画像記録を行うインクジェット記録装置についても本発明を適用できる。
また、「画像形成装置」という用語の解釈においては、写真プリントやポスター印刷などのいわゆるグラフィック印刷の用途に限定されず、レジスト印刷装置、電子回路基板の配線描画装置、微細構造物形成装置など、画像として把握できるパターンを形成し得る工業用途の装置も包含する。
〔付記〕
上記に詳述した発明の実施形態についての記載から把握されるとおり、本明細書では以下に示す発明を含む多様な技術思想の開示を含んでいる。
(発明1):溶媒が付与された記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される前記溶媒が付与された前記記録媒体の溶媒付与面に風を吹き付ける気流を発生させる気流発生手段と、前記気流の周囲を囲むダクトと、前記ダクトの前記搬送手段と対向する部分に形成され、前記搬送手段に保持された前記記録媒体を通過させる開口部と、前記開口部の近傍に配置され、当該開口部を通過する前記記録媒体の前記溶媒付与面に接触するローラ部材であって、前記搬送手段の媒体保持面に面する前記開口部の縁端と当該開口部を通過する前記記録媒体の溶媒付与面との隙間よりも大きな外径を有するローラ部材と、を備えたことを特徴とする乾燥装置。
本発明によれば、ローラ部材によって記録媒体とのこすれが防止されるとともに、ローラ部材が開口部を塞ぐように配置されるため、当該開口部からの気流及び乾燥蒸気の漏れが抑制され、蒸気を効率よく排気することができる。
気流発生手段は、送風手段のみによるもの、排気(吸い出し)手段のみによるもの、或いは、これらの組み合わせによるものが可能である。
「開口部」は、ダクト内に記録媒体を進入させる媒体進入口である態様と、ダクト内から記録媒体を排出する排出口である態様とがある。
(発明2):発明1に記載の乾燥装置において、前記ダクトは、前記記録媒体の溶媒付与面に吹き付けられた風を排気する排気ダクトを含むことを特徴とする乾燥装置。
乾燥用の風と溶媒の蒸気を排気ダクトによって所定の経路で排気・処理することが好ましい。
(発明3):発明1又は2に記載の乾燥装置において、前記記録媒体の溶媒付与面に吹き付けられた風を強制的に排気する排気方向の気流を発生させる強制排気手段が設けられ、当該強制排気手段は前記気流発生手段として機能することを特徴とする乾燥装置。
排気ファンなどの強制排気手段を用いることで、蒸気を確実に排気することができる。また、当該強制排気手段によって、乾燥用の風(気流)を発生させることができるが、別途、送風ファンなどの送風手段を用い、送風手段と強制排気手段との協働によって乾燥用の気流を発生させる態様が好ましい。
(発明4):発明1乃至3のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記ダクトは、前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体の溶媒付与面に風を導く吸気ダクトを含むことを特徴とする乾燥装置。
乾燥用の風の流れを規制し、所望の位置に風を導くために送風用のダクト(吸気ダクト)を設けることが好ましい。この場合、送風手段や加熱手段を設けて温風を吹き付けることができる。
(発明5):発明1乃至4のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記気流発生手段として、前記記録媒体に向けて風を送る送風手段が用いられていることを特徴とする乾燥装置。
(発明6):発明1乃至5のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記記録媒体の溶媒付与面に導入される空気を加熱する加熱手段を備え、当該加熱手段によって加熱された温風が前記溶媒付与面に吹き付けられることを特徴とする乾燥装置。
温風を当てることで乾燥効率を向上させることができる。
(発明7):発明1乃至6のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記ローラ部材は、前記記録媒体の溶媒付与面に前記風が吹き付けられる位置よりも、前記搬送手段による媒体搬送方向の下流側に配置されることを特徴とする乾燥装置。
この場合、「開口部」はダクトにおける媒体搬送方向の下流側に形成され、記録媒体の排出口となる。
(発明8):発明1乃至7のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記記録媒体の溶媒付与面に吹き付けられる風は、前記搬送手段による媒体搬送方向の上流側から吹き付けられることを特徴とする乾燥装置。
媒体の搬送方向に沿って風を流す態様である。
(発明9):発明1乃至6のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記ローラ部材は、前記記録媒体の溶媒付与面に前記風が吹き付けられる位置よりも、前記搬送手段による媒体搬送方向の上流側に配置されることを特徴とする乾燥装置。
この場合、「開口部」はダクトにおける媒体搬送方向の上流側に形成され、記録媒体の進入口となる。
(発明10):発明9に記載の乾燥装置において、前記記録媒体の溶媒付与面に吹き付けられる風は、前記搬送手段による媒体搬送方向の下流側から吹き付けられることを特徴とする乾燥装置。
媒体の搬送方向に対して逆向きに風を流す態様である。
(発明11):発明1乃至10のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記ローラ部材は、前記ダクトの内側に配置されることを特徴とする乾燥装置。
ダクト内にローラ部材を配置することにより、蒸気漏れを効果的に抑制できるとともに、ローラ部材の表面を乾燥させる効果も得られる。
(発明12):発明1乃至11のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記ダクトの前記開口部を構成する部分が前記ローラ部材の周面を覆う曲面形状となっていることを特徴とする乾燥装置。
ローラ部材の回転によって曲面形状部とローラ部材の隙間に気流を発生させることにより、蒸気の漏れを一層抑制することができる。
(発明13):発明1乃至11のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記ダクトの前記開口部を構成する部分の前記気流が直接あたる位置のダクト面が、当該気流の風の向きに対して90度以上の角度を有し、当該ダクト面に直接当たった風が前記搬送手段の媒体搬送面から遠ざかる方向に反射される構造となっていることを特徴とする乾燥装置。
かかる態様によれば、ダクト内の気流が開口部から外部へ漏れにくく、排気効率が一層向上する。
(発明14):発明1乃至11のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記ダクトの前記開口部を構成する部分が弾性部材によって構成され、当該弾性部材は前記ローラ部材の周面に押し当てられていることを特徴とする乾燥装置。
かかる態様によれば、弾性部材によってダクトとローラ部材の間を完全に塞ぐことにより、ダクト外への気流の漏れを確実に防止できる。
(発明15):発明1乃至11のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記ローラ部材の内部に加熱ヒータが配設されていることを特徴とする乾燥装置。
ローラ部材に加熱ヒータを内蔵することにより、当該ローラ部材に接触する記録媒体上の溶媒の乾燥を一層促進できる。また、ローラ部材として多孔体等の吸収体を用いた場合には、ローラ内部の溶媒を乾燥させることができる。
(発明16):発明1乃至15のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記記録媒体の表面に前記溶媒が残存している状態で前記ローラ部材が接触することを特徴とする乾燥装置。
記録媒体上に残存する溶媒の量は、記録媒体の浸透性、当該記録媒体に付与してからの経過時間、乾燥能力などに依存する。本発明は溶媒が残存している状態でローラ部材を接触させることができる。
(発明17):発明16に記載の乾燥装置において、前記ローラ部材は、前記溶媒を吸収する溶媒吸収ローラであることを特徴とする乾燥装置。
乾燥促進後に当該記録媒体上に残存する溶媒をさらに除去する手段として、多孔体ローラなどの溶媒吸収ローラを用い、これを「開口部」の排気漏れを抑制する「ローラ部材」として兼用することができる。なお、多孔体の孔径は、記録媒体上に残存する色材(又はその凝集体)のサイズよりも小さいものであることが好ましい。
(発明18):発明16に記載の乾燥装置において、前記ローラ部材は、ローラ面に凹凸のある粗面ローラであることを特徴とする乾燥装置。
多孔体ローラに代えて、粗面ローラを用いることもできる。なお、粗面ローラの中心線平均粗さRaは、溶媒の厚さよりも粗いものであることが望ましい。
(発明19):発明1乃至15のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記記録媒体の表面に前記溶媒が残存していない状態で前記ローラ部材が接触するものであり、当該ローラ部材は平面ローラであることを特徴とする乾燥装置。
本発明は溶媒が残存していない状態でローラ部材を接触させる態様も可能である。この場合、平面ローラ、粗面ローラ、多孔体ローラのいずれの形態も使用することができる。
(発明20):発明1乃至19のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記記録媒体に顔料インクが付与され、前記溶媒は少なくとも当該顔料インクのインク溶媒を含むものであることを特徴とする乾燥装置。
顔料インクは、記録媒体の表面に残存するため、従来の遮風ブラシではこすれが発生し、画像品質の低下を招くが、本発明によればこすれが発生せず、画像品質を低下させることはない。
(発明21):発明1乃至20のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記記録媒体には、インクと反応してインク中の色材を凝集させる処理液と、前記インクとが付与され、前記溶媒は、インク凝集反応後のインク溶媒、若しくは、前記処理液と前記インクの混合液であることを特徴とする乾燥装置。
処理液を用いる場合、一般に溶媒量が多くなるが、本発明によれば、記録媒体上における色材の凝集体をこすらずに、溶媒のみを効果的に乾燥・除去することが可能であり、良好な画像品質を得ることができる。
(発明22):発明1乃至21のいずれか1項に記載の乾燥装置において、前記溶媒は、引火性液体であることを特徴とする乾燥装置。
本発明によれば、引火性液体の蒸気を確実に排気・処理することができるとともに、こすれが発生しないため、着火の危険もなく、装置を安全に稼働させることができる。
(発明23):発明1乃至22のいずれか1項に記載の乾燥装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
本発明に係る画像形成装置の一態様としてのインクジェット記録装置は、ドットを形成するためのインク液滴を吐出するためのノズル(吐出口)及び吐出圧を発生させる圧力発生素子(圧電アクチュエータや加熱発泡用の発熱体)を含む液滴吐出素子(インク液室ユニット)を高密度に多数配置した液体吐出ヘッド(記録ヘッド)を備えるとともに、入力画像から生成されたインク吐出用データ(ドット画像データ)に基づいて前記液体吐出ヘッドからの液滴の吐出を制御する吐出制御手段とを備え、ノズルから吐出した液滴によって記録媒体上に画像を形成する。
例えば、画像入力手段を介して入力された画像データ(印字データ)に基づいて色変換やハーフトーニング処理が行われ、インク色に応じたインク吐出データが生成される。このインク吐出データに基づいて、液体吐出ヘッドの各ノズルに対応する圧力発生素子の駆動が制御され、ノズルからインク滴が吐出される。
高解像度の画像出力を実現するためには、インク液を吐出するノズル(吐出口)と、該ノズルに対応した圧力室及び圧力発生素子とを含んで構成される液滴吐出素子(インク室ユニット)を高密度に多数配置した記録ヘッドを用いる態様が好ましい。
かかるインクジェット方式の記録ヘッドの構成例として、記録媒体の全幅に対応する長さにわたって複数の吐出口(ノズル)を配列させたノズル列を有するフルライン型のヘッドを用いることができる。この場合、記録媒体の全幅に対応する長さに満たないノズル列を有する比較的短尺の吐出ヘッドモジュールを複数個組み合わせ、これらを繋ぎ合わせることで全体として記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を構成する態様がある。
フルライン型のヘッドは、通常、記録媒体の相対的な送り方向(相対的搬送方向)と直交する方向に沿って配置されるが、搬送方向と直交する方向に対して、ある所定の角度を持たせた斜め方向に沿ってヘッドを配置する態様もあり得る。
「記録媒体」は、記録ヘッドの吐出口から吐出されるインクの付着を受ける媒体(印字媒体、被画像形成媒体、被記録媒体、受像媒体、被吐出媒体など呼ばれ得るもの)であり、連続用紙、カット紙、シール用紙、OHPシート等の樹脂シート、フイルム、布、配線パターン等が形成されるプリント基板、中間転写媒体、その他材質や形状を問わず、様々な媒体を含む。
記録媒体と記録ヘッドを相対的に移動させる搬送手段は、停止した(固定された)ヘッドに対して記録媒体を搬送する態様、停止した記録媒体に対してヘッドを移動させる態様、或いは、ヘッドと記録媒体の両方を移動させる態様の何れをも含む。なお、インクジェット方式の印字ヘッドを用いてカラー画像を形成する場合は、複数色のインク(記録液)の色別に印字ヘッドを配置してもよいし、1つの印字ヘッドから複数色のインクを吐出可能な構成としてもよい。
また、記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を有するページワイドのフルライン型ヘッドを用いたインクジェット記録装置に限らず、シリアル型(シャトルスキャン型)ヘッドなど、短尺の記録ヘッドを移動させながら、複数回のヘッド走査により画像記録を行うインクジェット記録装置についても本発明を適用できる。
さらに、液滴吐出ヘッドを備える画像形成装置は、写真プリントやポスター印刷などのいわゆるグラフィック印刷の用途に限定されず、レジスト印刷装置、電子回路基板の配線描画装置、微細構造物形成装置など、画像として把握できるパターンを形成し得る工業用途の装置も包含する。
本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の構成図 インク打滴部及び乾燥部の平面図 溶媒吸収ローラと排気ダクトとの関係を示す拡大図 溶媒が乾燥・除去される様子を模式的に示した説明図 ローラ表面の溶媒が乾燥する様子を示した説明図 第2の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図 第3の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図 第4の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図 第5の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図 第6の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図 第7の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図 第8の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図 第9の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図 第10の実施形態に係る画像形成装置の要部構成図 粗面ローラの断面形状を示す説明図 記録媒体上に溶媒が存在しない場合における従来の遮風ブラシの作用を示す説明図 記録媒体上に溶媒が存在しない場合における平面ローラの作用を示す説明図 記録媒体上に溶媒が残存する場合における従来の遮風ブラシの作用を示す説明図 記録媒体上に溶媒が残存する場合における平面ローラの作用を示す説明図 記録媒体上に溶媒が残存する場合における多孔体ローラの作用を示す説明図 記録媒体上に溶媒が残存する場合における粗面ローラの作用を示す説明図 第11の実施形態に係る画像形成装置の構成図 従来の遮風ブラシ(遮蔽板)による課題を示す説明図
符号の説明
10…画像形成装置、12…給紙カセット、16…記録媒体、20…処理液付与部、22…インク打滴部、22Y,22M,22C,22K…記録ヘッド、24…乾燥部、26…溶媒吸収ローラ、40…ダクト、42…吸気ダクト、44…排気ダクト、46…媒体進入口、48…排出口、50…送風ファン、52…加熱ヒータ、54…排気ファン、64…溶媒層、74…曲面形状、84…ダクト傾斜面、86,88…弾性部材、90…加熱ヒータ、92…平面ローラ、94…処理液ヘッド、96…溶媒、98…凝集インク、102…引火性の溶媒、100…記録媒体、104,105…溶媒、106…粗面ローラ、110…色材、112…遮風ブラシ、116…平面ローラ、120…多孔体ローラ、122…粗面ローラ、180…ドラム

Claims (23)

  1. 溶媒が付与された記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送される前記溶媒が付与された前記記録媒体の溶媒付与面に風を吹き付ける気流を発生させる気流発生手段と、
    前記気流の周囲を囲むダクトと、
    前記ダクトの前記搬送手段と対向する部分に形成され、前記搬送手段に保持された前記記録媒体を通過させる開口部と、
    前記開口部の近傍に配置され、当該開口部を通過する前記記録媒体の前記溶媒付与面に接触するローラ部材であって、前記搬送手段の媒体保持面に面する前記開口部の縁端と当該開口部を通過する前記記録媒体の溶媒付与面との隙間よりも大きな外径を有するローラ部材と、
    を備えたことを特徴とする乾燥装置。
  2. 請求項1に記載の乾燥装置において、
    前記ダクトは、前記記録媒体の溶媒付与面に吹き付けられた風を排気する排気ダクトを含むことを特徴とする乾燥装置。
  3. 請求項1又は2に記載の乾燥装置において、
    前記記録媒体の溶媒付与面に吹き付けられた風を強制的に排気する排気方向の気流を発生させる強制排気手段が設けられ、当該強制排気手段は前記気流発生手段として機能することを特徴とする乾燥装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記ダクトは、前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体の溶媒付与面に風を導く吸気ダクトを含むことを特徴とする乾燥装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記気流発生手段として、前記記録媒体に向けて風を送る送風手段が用いられていることを特徴とする乾燥装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記記録媒体の溶媒付与面に導入される空気を加熱する加熱手段を備え、当該加熱手段によって加熱された温風が前記溶媒付与面に吹き付けられることを特徴とする乾燥装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記ローラ部材は、前記記録媒体の溶媒付与面に前記風が吹き付けられる位置よりも、前記搬送手段による媒体搬送方向の下流側に配置されることを特徴とする乾燥装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記記録媒体の溶媒付与面に吹き付けられる風は、前記搬送手段による媒体搬送方向の上流側から吹き付けられることを特徴とする乾燥装置。
  9. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記ローラ部材は、前記記録媒体の溶媒付与面に前記風が吹き付けられる位置よりも、前記搬送手段による媒体搬送方向の上流側に配置されることを特徴とする乾燥装置。
  10. 請求項9記載の乾燥装置において、
    前記記録媒体の溶媒付与面に吹き付けられる風は、前記搬送手段による媒体搬送方向の下流側から吹き付けられることを特徴とする乾燥装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記ローラ部材は、前記ダクトの内側に配置されることを特徴とする乾燥装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記ダクトの前記開口部を構成する部分が前記ローラ部材の周面を覆う曲面形状となっていることを特徴とする乾燥装置。
  13. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記ダクトの前記開口部を構成する部分の前記気流が直接あたる位置のダクト面が、当該気流の風の向きに対して90度以上の角度を有し、当該ダクト面に直接当たった風が前記搬送手段の媒体搬送面から遠ざかる方向に反射される構造となっていることを特徴とする乾燥装置。
  14. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記ダクトの前記開口部を構成する部分が弾性部材によって構成され、当該弾性部材は前記ローラ部材の周面に押し当てられていることを特徴とする乾燥装置。
  15. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記ローラ部材の内部に加熱ヒータが配設されていることを特徴とする乾燥装置。
  16. 請求項1乃至15のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記記録媒体の表面に前記溶媒が残存している状態で前記ローラ部材が接触することを特徴とする乾燥装置。
  17. 請求項16に記載の乾燥装置において、
    前記ローラ部材は、前記溶媒を吸収する溶媒吸収ローラであることを特徴とする乾燥装置。
  18. 請求項16に記載の乾燥装置において、
    前記ローラ部材は、ローラ面に凹凸のある粗面ローラであることを特徴とする乾燥装置。
  19. 請求項1乃至15のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記記録媒体の表面に前記溶媒が残存していない状態で前記ローラ部材が接触するものであり、当該ローラ部材は平面ローラであることを特徴とする乾燥装置。
  20. 請求項1乃至19のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記記録媒体に顔料インクが付与され、前記溶媒は少なくとも当該顔料インクのインク溶媒を含むものであることを特徴とする乾燥装置。
  21. 請求項1乃至20のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記記録媒体には、インクと反応してインク中の色材を凝集させる処理液と、前記インクとが付与され、
    前記溶媒は、インク凝集反応後のインク溶媒、若しくは、前記処理液と前記インクの混合液であることを特徴とする乾燥装置。
  22. 請求項1乃至21のいずれか1項に記載の乾燥装置において、
    前記溶媒は、引火性液体であることを特徴とする乾燥装置。
  23. 請求項1乃至22のいずれか1項に記載の乾燥装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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