JP2014005397A - 水性分散体、およびこれを用いてなる塗料用バインダー組成物 - Google Patents

水性分散体、およびこれを用いてなる塗料用バインダー組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】耐水性、密着性に優れ、ワキの発生を抑制した優れた塗膜性能を発現する水性分散体を提供する。
【解決手段】酸価が3mgKOH/g以上、数平均分子量が5000〜50000であるポリエステル樹脂(A)と粘着付与剤(B)とを、(A)/(B)=95/5〜30/70(質量比)の範囲で含有することを特徴とする水性分散体。さらにポリエステル樹脂(A)は、ガラス転移温度が30℃以下で、結晶性を有し、融点が100℃以下のものが好適である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエステル樹脂、粘着性付与剤とからなる水性分散体に関する。
従来から、塗料、インキ、接着剤、コーティング剤のバインダー成分としてポリエステル樹脂が用いられている。このようなポリエステル樹脂からなる塗膜は耐熱性、加工性に優れ、その特性を生かして、家電製品、家具製品、建築材料等の各種用途に広く使用されている。
一方で、近年、環境保護、消防法による危険物規制、職場環境の改善等の理由で、有機溶剤の使用が抑制される傾向にあるため、前記用途に使用できるポリエステル樹脂を、水性媒体に微分散させた、ポリエステル樹脂水性分散体の開発も進んでいる。
このような背景のもと、家電製品等の鋼板用途では、防錆、意匠性を高めるため、鋼板にポリエステル樹脂水性分散体からなる接着剤を塗工後、焼き付けを行い塩化ビニル樹脂のシートをラミネートすることが行われている。
このような分野では、傷付防止のため、塗膜硬度を高めることが検討されてきた。
特許文献1では、ポリエステル樹脂とアミノ樹脂からなるポリエステル樹脂組成物が、鋼板用途で被膜硬度と加工性に優れることが開示されている。
特許文献2では、ポリエステル樹脂とイソシアネート化合物からなる水性接着剤が、金属の密着性や加工性に優れることが開示されている。
特開平11−61035号公報 特開2007−39535号公報
しかしながら、このようなポリエステル樹脂接着剤は、乾燥膜厚が1〜10μmのような比較的薄塗での使用が好ましいものであり、乾燥膜厚10μmを超えるような厚塗りで用いる場合には、乾燥不良が生じたり、乾燥時に揮発する溶媒により塗膜内部に針の孔状の欠陥を有するいわゆるワキが生じることがあった。また、得られた乾燥塗膜が基材より容易に剥離してしまうという問題があった。
本発明は、耐水性、密着性に優れ、ワキの発生を抑制した優れた塗膜性能を発現する水性分散体を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達した。すなわち、本発明の要旨は下記の通りである。
(1) 酸価が3mgKOH/g以上、数平均分子量が5000〜50000であるポリエステル樹脂(A)と粘着付与剤(B)とを、(A)/(B)=95/5〜30/70(質量比)の範囲で含有することを特徴とする水性分散体。
(2) ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度が30℃以下であることを特徴とする(1)の水性分散体。
(3) ポリエステル樹脂(A)が結晶性を有し、融点が100℃以下であることを特徴とする(1)または(2)の水性分散体。
(4) ポリエステル樹脂(A)の酸成分として、テレフタル酸を15〜70モル%、およびアルコール成分として1,4−ブタンジオールを70〜100モル%含有することを特徴とする(1)〜(3)の水性分散体。
(5) 粘着性付与剤(B)がロジン類および/またはロジン誘導体、テルペン系樹脂を含むものであることを特徴とする(1)〜(4)の水性分散体。
(6)(1)〜(5)の水性分散体を用いてなる塗料用バインダー組成物。
(7)(6)の塗料用バインダー組成物より得られる塗膜。
(8)(7)の塗膜を積層してなる支持体。
本発明によれば、耐水性、密着性に優れ、ワキの発生を抑制した優れた塗膜性能を発現する水性分散体が得られる。また、このような水性分散体を用いた塗料用バインダー組成物は、家電製品用塗料、缶用塗料、自動車用塗料等の用途で好適に用いることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の水性分散体は、ポリエステル樹脂(A)と、粘着性付与剤(B)を含有するものである。
本発明のポリエステル樹脂(A)は、主に多塩基酸成分および多価アルコール成分より構成されるものである。
ポリエステル樹脂(A)を構成する多塩基酸成分としては、特に制限はされず、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、3−tert−ブチルイソフタル酸、ジフェン酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、アイコサン二酸、水添ダイマー酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、ダイマー酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸およびその無水物、テトラヒドロフタル酸およびその無水物等の脂環式ジカルボン酸、トリメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、トリメシン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸等の3官能以上のカルボン酸が挙げられる。これらの多塩基酸成分は単独使用あるいは2種以上の併用が可能である。
前記した多塩基酸の中でも、テレフタル酸を用いることが好ましく、ポリエステル樹脂(A)の多塩基酸成分中のテレフタル酸含有割合は、15〜70モル%含有することが好ましく、20〜60モル%含有することがより好ましく、20〜45モル%含有することがさらに好ましい。テレフタル酸の含有割合が15モル%未満である場合は、得られる水性分散体の安定性が乏しくなる傾向があり、70モル%を超える場合は、得られる塗膜の耐水性が乏しくなる傾向がある。
多塩基酸として、3官能以上の多塩基酸を用いる場合、ポリエステル樹脂(A)の多塩基酸成分中、5モル%以下であることが好ましく、3モル%以下であることがより好ましい。
多塩基酸として、スルホン酸基を有する多塩基酸も使用することができる。このような多塩基酸としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸(SIPA−Na)、5−ナトリウムスルホテレフタル酸(STPA−Na)、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル(SIPM−Na)、5−ナトリウムスルホテレフタル酸ジメチル(STPM−Na)、5−カリウムスルホイソフタル酸ジメチル(SIPM−K)、5−リチウムスルホイソフタル酸ジメチル(SIPM−Li)等が挙げられる。このような多塩基酸を過剰に用いることは得られる塗膜の耐水性を損ねるものとなる。本発明においては、ポリエステル樹脂(A)を構成する酸成分中、前記多塩基酸は1モル%未満であることが好ましく、0.5モル%未満であることがより好ましく、0モル%であることがさらに好ましい。
ポリエステル樹脂(A)を構成する多価アルコール成分としては、特に制限はされず、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチルプロパンジオール等の脂肪族グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロブタンジメタノール等の脂環族グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のエーテル結合含有グリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3官能以上のアルコール、等が挙げられる。さらに、2,2−ビス[4−(ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパンのようなビスフェノール類(ビスフェノールA)のアルキレンオキシド付加体やビス[4−(ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホンのようなビスフェノール類(ビスフェノールS)のアルキレンオキシド付加体等も使用することができる。これらの多価アルコール成分は単独使用あるいは2種以上の併用が可能である。
前記した多価アルコールの中でも、1,4−ブタンジオールを用いることが好ましく、ポリエステル樹脂(A)の多価アルコール成分中の1,4−ブタンジオール含有割合は、70〜100モル%含有することが好ましく、80〜100モル%含有することがより好ましく、90〜100モル%含有することがさらにより好ましい。1,4−ブタンジオールの含有量が70モル%未満である場合は、得られる塗膜の耐水性が乏しくなる傾向がある。
多価アルコールとして、3官能以上の多価アルコールを用いる場合、ポリエステル樹脂(A)の多価アルコール成分中、5モル%以下であることが好ましく、3モル%以下であることがより好ましい。
ポリエステル樹脂(A)には、本発明の水性分散体の特性を損なわない範囲で、モノカルボン酸、モノアルコールを含有することもできるが、このようなモノカルボン酸、モノアルコールを過剰に用いることは、後述するポリエステル樹脂(A)の製造時に、分子鎖の延長を阻害し、重縮合が進まずに結果として必要な分子量が得られず、密着性が不足する。本発明においては、モノカルボン酸、モノアルコールはポリエステル樹脂(A)を構成する酸成分またはアルコール成分のうち、各々1モル%未満であることが好ましく、0.1モル%未満であることがより好ましく、0モル%であることがさらに好ましい。
ポリエステル樹脂(A)の酸価は、3mgKOH/g以上である必要があり、3〜30mgKOH/gであることが好ましく、4〜20mgKOH/gであることがより好ましく、5〜15mgKOH/gであることがさらに好ましい。ポリエステル樹脂(A)の酸価が3mgKOH/g未満である場合、水性分散体を得ることが困難になる。あるいは、水性分散体が得られたとしても非常に、分散安定性が不安定なものとなる。
ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量は、5000〜50000である必要があり、7000〜30000であることが好ましく、8000〜25000であることがより好ましく、9000〜20000であることがさらに好ましい。ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量が5000未満である場合は、得られる塗膜の密着性が乏しくなり、50000を超える場合は、ポリエステル樹脂(A)を製造することが困難となる。
ポリエステル樹脂(A)の分子量分布における分散度(以下、分散度という)は、2〜10であることが好ましく、2〜9がより好ましく、2〜8がさらに好ましい。ポリエステル樹脂(A)の分散度2未満であるポリエステル樹脂(A)を得ることは困難であり、分散度が10を超えると水性分散体の分散安定性が乏しくなる。なお、分散度とは、重量平均分子量を数平均分子量で除した値のことを指す。
ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度は、30℃以下が好ましく、−50〜30℃がより好ましく、−50〜0℃がさらに好ましく、−35〜0℃が最も好ましい。ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度が30℃を超えると、得られる塗膜の耐水性が劣る傾向がある。
本発明において、ポリエステル樹脂(A)は、結晶性を有するものであることが好ましい。本発明において、結晶性とは、DSC(示差走査熱量計)を用いて、JIS K 7121に準拠して測定した場合において、昇温時に結晶融点(以下、融点という)を有し、融解熱量Qが0.1J/g以上であることを示す。融点を有する場合には、100℃以下であることが好ましく、20〜80℃であることがより好ましく、30〜60℃であることがさらに好ましい。ポリエステル樹脂(A)は、結晶性を有することで、得られる塗膜の耐水性が向上する傾向がある。
次に、ポリエステル樹脂(A)の製造方法について説明する。
ポリエステル樹脂(A)は、前記のモノマーを組み合わせて、公知の方法で製造することができる。前記の酸成分の1種類以上と、アルコール成分の1種類以上とを、公知の方法により、重縮合反応に付する方法が挙げられる。例えば、全モノマー成分および/またはその低重合体を不活性雰囲気下で反応させてエステル化反応を行い、引き続いて重縮合触媒の存在下、減圧下で、所望の分子量に達するまで重縮合反応を進めて、ポリエステル樹脂(A)を得る方法等を挙げることができる。
エステル化反応における反応温度は180〜260℃とすることが好ましく、反応時間は2.5〜10時間とすることが好ましく、4時間〜6時間とすることがより好ましい。
重縮合反応における反応温度は220〜280℃が好ましく、減圧度は130Pa以下であることが好ましい。減圧度が低いと、重縮合時間が長くなる場合がある。大気圧から130Pa以下に達するまで、60〜180分かけて徐々に減圧することが好ましい。
重縮合触媒としては特に限定されないが、酢酸亜鉛、三酸化アンチモン、テトラ−n−ブチルチタネート、n−ブチルヒドロキシオキソスズ等の公知の化合物を用いることができる。触媒の使用量としては、酸成分1モルに対し、0.1〜20×10−4モルとすることが好ましい。
上記重縮合反応に引き続き、酸成分を添加し、不活性雰囲気下、解重合反応を行うことができる。解重合することで、ポリエステル樹脂(A)に所望の酸価を付与することができる。中でも、3官能以上のカルボン酸を解重合剤と用いることは、解重合を行う際に、ポリエステル樹脂(A)の分子量低下を抑制しながら、所望の酸価を付与することができるのでより好ましい。
解重合反応における反応温度は160〜280℃が好ましく、160〜220℃がより好ましい。反応時間は、0.5〜5時間とすることが好ましい。
本発明の粘着付与剤(B)は、得られる塗膜に対し密着性や耐水性を付与し、ワキの発生を抑制するためのものであって、公知のものを用いることができる。用いることのできる粘着付与剤(B)としては、例えば、ロジン類、ロジン誘導体、石油系樹脂、テルペン系樹脂、クマロン樹脂、インデン樹脂などが挙げられる。ロジン類としては、重合ロジン、不均化ロジン、水素添加ロジン、マレイン化ロジン、フマル化ロジン、およびこれらのグリセリンエステル、ペンタエリスリトールエステル、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル、エチレングリコールエステル等が挙げられる。テルペン系樹脂としては、低重合テルペン系、α−ピネン重合体、β−ピネン重合体、テルペンフェノール系、芳香族変性テルペン系、水素添加テルペン系等が挙げられる。石油系樹脂としては、炭素数5個の石油留分を重合した石油樹脂、マレイン酸変性、フタル酸変性した石油樹脂等が挙げられる。粘着性付与成分(B)は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して使用しても良い。
本発明において、粘着付与剤(B)は、密着性の観点から、ロジン類および/またはロジン誘導体、テルペン系樹脂のいずれかがより好ましい。
粘着付与剤(B)の軟化点は、密着性の観点から、60〜200℃であることが好ましく、80〜180℃であることがより好ましく、90〜160℃であることがさらに好ましい。粘着性付与成分(B)の軟化点とは、JIS K5903に準拠して、環球法軟化点測定による方法で測定したものとする。
本発明の水性分散体は、ポリエステル樹脂(A)、粘着付与剤(B)を特定比率で含有する水性分散体である。
水性分散体を得る方法としては、特に限定されないが、例えば、(1)ポリエステル樹脂(A)からなる水性分散体(以下、ポリエステル(A)分散体という)、粘着付与剤(B)からなる水性分散体(以下、粘着付与剤(B)分散体という)を混合攪拌する方法、(2)粘着性付与剤(B)を有機溶剤に溶解した後、ポリエステル樹脂(A)分散体と撹拌混合する方法、(3)ポリエステル樹脂(A)と粘着付与剤(B)を予め混合した後、一括して水性媒体に添加し分散する方法などが挙げられる。中でも、(1)の方法は、水性性分散体の分散安定性が十分に向上するため最も好ましい。
本発明の水性分散体中の固形分質量比は、ポリエステル樹脂(A)/粘着付与剤(B)=95/5〜30/70である必要があり、90/10〜40/60であることが好ましく、80/20〜50/50であることがより好ましい。(A)と(B)の合計100質量%中、(A)成分の含有割合が30質量%未満では、得られる塗膜の密着性が劣ったり、耐水性が劣る。(A)と(B)の合計100質量%中、(B)成分の含有割合が5質量%未満では、得られる塗膜のワキが劣る。また塗膜の密着性が劣ることもある。
ポリエステル樹脂(A)分散体の製造方法は、特に限定されない。一例としては、(1)ポリエステル樹脂(A)を有機溶剤に溶解させる工程(溶解工程)と、ポリエステル樹脂が溶解したポリエステル樹脂溶液を塩基性化合物とともに水に分散させる工程(転相乳化工程)を含む転相乳化法、(2)ポリエステル樹脂、塩基性化合物、有機溶剤、水を一括で仕込み、系内を攪拌しながら加熱することで、ポリエステル樹脂(A)分散体を得る自己乳化法等が挙げられる。転相乳化法の溶解工程では、必要に応じて加熱を行うこともできる。
また、ポリエステル樹脂(A)の分散方法としては、界面活性剤や高酸価ワックスを乳化剤として用い、強制乳化する方法なども挙げられるが、不揮発性乳化剤を使用しないで、前記(1)または(2)の方法を用いて水性分散化する方が、得られる塗膜の耐水性が向上するため好ましい。
ポリエステル樹脂(A)分散体を得た後、ポリエステル樹脂(A)分散体中に含有する有機溶剤および/または塩基性化合物を除去する工程(脱溶剤工程)を経ることで、ポリエステル樹脂(A)分散体の分散安定性を向上させることができる。有機溶剤および/または塩基性化合物の具体的な除去手段としては、常圧下または減圧下で水性分散体から有機溶剤および水の蒸発留去と水の添加を繰り返すことによって、有機溶剤および/または塩基性化合物を容易に除去可能である。脱溶剤工程を設ける場合には、脱溶剤工程後の有機溶剤含有量は水性分散体の1質量%未満となることがより好ましい。
ポリエステル樹脂(A)分散体の製造において、適宜、未分散物や凝集物をろ過して取り除くためのろ過工程を設けてもよい。ろ過工程を設ける場合には、たとえば、600メッシュのステンレス製フィルター(濾過精度25μm、綾織)を設置し、常圧ろ過、または、加圧(空気圧0.2MPa)ろ過を行えばよい。
ポリエステル樹脂(A)を溶解する有機溶剤としては、沸点が180℃以下のものを用いることが好ましく、150℃以下のものがより好ましい。有機溶剤の沸点が180℃を超えると、脱溶剤工程において有機溶剤を完全に除去することが困難になり、ポリエステル樹脂(A)分散体中に有機溶剤が残るため、ポリエステル樹脂(A)分散体の安定性が低下する、もしくは、水性分散体から得る塗膜において、十分に有機溶剤を揮散させることが困難となる場合がある。
有機溶剤は、水との共沸点が60℃〜150℃であるものが好ましい。水との共沸点が150℃を超える場合、脱溶剤工程において有機溶剤を完全に除去することが困難になり、ポリエステル樹脂(A)分散体中に有機溶剤が残るため、水性分散体の安定性が低下する、もしくは、水性分散体から得る塗膜において、十分に有機溶剤を揮散させることが困難となる場合がある。水との共沸点が60℃未満である場合、共沸物の揮散と水の揮散との間に時間差が生じ、ワキが発生し易くなる。
さらに、有機溶剤は、20℃における水への溶解度が5g/L以上であることがより好ましい。有機溶剤の水への溶解性が5g/L未満であると、ポリエステル樹脂(A)分散体は得ることができない場合がある。
上記のような特性を有する有機溶剤としては、酢酸エチル(溶解性:約12g/L、沸点:77.1℃、共沸点:70.4℃)、n−プロパノール(溶解性:無限大、沸点:97.2℃、共沸点:87.7℃)、イソプロパノール(溶解性:無限大、沸点:82.4℃、共沸点:80.2℃)、メチルエチルケトン(溶解性:最小約290g/L、沸点:79.6℃、共沸点:73.4℃)、テトラヒドロフラン(溶解性:無限大、沸点:66.0℃、共沸点:64.0℃)、1,4−ジオキサン(溶解性:無限大、沸点:101℃、共沸点:87.8℃)、シクロヘキサノン(溶解性:約110g/L、沸点:156℃、共沸点:95.0℃)、エチレングリコールモノエチルエーテル(溶解性:無限大、沸点:136℃、水との共沸点:99.4℃)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂(A)を有機溶剤に溶解して得られるポリエステル樹脂溶液の固形分濃度は、10〜70質量%であることが好ましく、20〜60質量%であることがより好ましい。ポリエステル樹脂溶液中のポリエステル樹脂(A)の固形分濃度が70質量%を超える場合には、転相乳化工程において、水と混合した場合に粘度の上昇が大きくなり、このような状態から得られた水性分散体は体積平均粒径が大きくなる傾向にあり、結果として水性分散体の安定性が劣る場合があり好ましくない。また、ポリエステル樹脂(A)の固形分濃度が10質量%未満の場合には、水性分散体の固形分濃度が低下し、ワキを抑制した塗膜を得ることが困難となったり、脱溶剤工程の際に多量の有機溶剤を除去することになるため好ましくない。
溶解工程の際に用いる装置としては、液体を投入できる槽を備え、適度な攪拌ができるものであればよい。そのような装置としては、固/液撹拌装置や乳化機(例えばホモミキサー)として知られている装置が挙げられる。
転相乳化工程では、前記ポリエステル樹脂溶液を、塩基性化合物とともに水性媒体に分散させて水性分散体を得る。転相乳化は、常圧、減圧、加圧下のいずれの条件で行ってもよい。
ポリエステル樹脂溶液を、塩基性化合物とともに水性媒体に分散させる方法としては、ポリエステル樹脂溶液中に塩基性化合物を添加しておき、これに水性媒体を徐々に投入する方法、また、水性媒体中に塩基性化合物を添加しておき、これをポリエステル樹脂溶液に徐々に投入する方法等が挙げられる。中でも、ポリエステル樹脂溶液と塩基性化合物の混合性を高める観点から、ポリエステル樹脂溶液に塩基性化合物を添加しておき、これに水性媒体を徐々に投入して転相乳化を行う方法が好ましい。
塩基性化合物は、アンモニアや、エチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、イミノビスプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、アミノエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、トリ−n−ブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリドデシルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ピリジン、キノリン、ジメチルアニリン等の有機アミン等が挙げられる。また、塩基性化合物として、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の金属水酸化物も挙げられるが、得られる塗膜の耐水性が不足する場合があり好ましくない。
前記塩基性化合物の中でも、水性分散体の製造工程において、ポリエステル樹脂(A)が加水分解反応を起こすことを極力抑制することができるため、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリドデシルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ピリジン、キノリン、ジメチルアニリン等の3級アミンがより好ましい。
さらに、得られる塗膜から塩基性化合物を揮散させやすいという観点から、塩基性化合物は、沸点が150℃以下のものを用いることがさらにより好ましい。このような塩基性化合物としては、アンモニア、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン等が挙げられる。
塩基性化合物は、用いるポリエステル樹脂(A)の酸価に対して、0.5〜30倍当量添加することが好ましく、1〜20倍当量添加することがより好ましい。この範囲の塩基性化合物を添加することで、安定性が良好な水性分散体が得られる利点がある。
転相乳化工程の反応温度は、10〜40℃とすることが好ましく、10〜30℃とすることがより好ましく、15〜30℃とすることがさらにより好ましく、15〜20℃とすることが最も好ましい。反応温度が40℃を超えると、得られる水性分散体の粘度が高くなりすぎて水性分散体が得られないか、得られたとしても分散安定性が劣るものとなる。反応温度が10℃未満であると、転相乳化工程中にポリエステル樹脂(A)の分散性が低下し、水性分散体の粘度が急激に上昇し、攪拌が困難になり、均一な水性分散体が得られなくなる場合がある。
転相乳化工程における水性媒体の投入速度は、特に制限されないが、ポリエステル樹脂(A)を有機溶剤に溶解したポリエステル樹脂溶液と塩基性化合物との合計1000質量部に対して、25〜100質量部/分とすることが好ましい。投入速度が100質量部/分より速いと、ポリエステル樹脂(A)の塊が形成され、この塊は水性媒体に分散されにくいため、系内に不均一な部分が発生し、水性分散体の体積平均粒子径が大きくなる場合があり、水性分散体の安定性が劣る場合がある。投入速度が25質量部/分より遅いと、必要量の水性媒体を添加し終えるのに、多くの時間を費やしてしまうため、経済的に不利である。
脱溶剤工程では、ポリエステル樹脂(A)分散体を加熱し、有機溶剤および/または塩基性化合物を除去して水性分散体を得る。脱溶剤は、常圧、減圧下いずれで行ってもよい。
転相乳化工程、脱溶剤工程に用いる装置としては液体を投入できる槽を備え、既述の範囲内の温度に制御が可能であり、適度な攪拌ができるものであればよい。
ポリエステル樹脂(A)分散体の固形分濃度は、5〜50質量%が好ましく、15〜40質量%であることがより好ましい。固形分濃度が50質量%を超えると、分散していたポリエステル樹脂(A)が凝集しやすくなり、安定性が乏しくなる傾向があり、固形分濃度が5質量%未満では、ワキが発生し易くなり好ましくない。
ポリエステル樹脂(A)分散体は、pHが6以上であることが好ましく、7以上がより好ましく、8以上がさらにより好ましい。pHが6未満であるものは、水性分散体中に分散しているポリエステル樹脂(A)が凝集してしまい、安定性に乏しくなる傾向がある。
ポリエステル樹脂(A)分散体においてポリエステル樹脂(A)の体積平均粒径は、安定性を向上させるため、400nm未満であることが好ましく、300nm未満であることがより好ましく、200nm未満であることがさらにより好ましく、100nm未満であることが最も好ましい。体積平均粒子径が400nmを超える場合は、沈降物が発生して水性分散体の安定性が乏しくなる場合がある。
粘着付与剤(B)分散体は、自己乳化法や強制乳化法等公知の分散方法を用いて得られたものを用いることができる。
粘着性付与剤(B)分散体において粘着性付与剤(B)の体積平均粒径は、安定性を向上させるため、1000nm未満であることが好ましく、700nm未満であることがより好ましく、500nm未満であることがさらに好ましい。体積平均粒径が1000nmを超える場合は、水性分散体の安定性が乏しくなる場合がある。
本発明の水性分散体は、前記したように、(1)ポリエステル樹脂(A)分散体、粘着付与剤(B)分散体を混合攪拌する方法、(2)粘着性付与剤(B)を有機溶剤に溶解した後、ポリエステル樹脂(A)分散体と撹拌混合する方法、(3)ポリエステル樹脂(A)と粘着付与剤(B)を予め混合した後、一括して水性媒体に添加し分散する方法等を用いて、水性分散体とすることができる。
水性分散体の体積平均粒子径は、分散安定性を向上させるため、1000nm未満であることが好ましく、700nm未満であることがより好ましく、600nm未満であることがさらに好ましく、500nm未満であることが特に好ましい。体積平均粒径が1000nmを超える場合は、水性分散体の安定性が乏しくなる傾向にある。
本発明の水性分散体において、詳細な理論は解明されていないが、ポリエステル樹脂(A)の酸価を5〜15mgKOH/gとし、かつ粘着性付与剤(B)の軟化点を90〜160℃とした場合において、特に得られる塗膜にワキが発生しないものとなるため、最も好ましい。
本発明の水性分散体は、さらに他の任意成分を配合して、塗料用バインダー組成物とすることができる。水性分散体に対し配合することのできる任意成分としては、硬化剤、着色顔料、水、アルコール、増粘剤、レベリング剤、消泡剤、他の水性ポリエステル樹脂、水性ウレタン樹脂、水性オレフィン樹脂、水性アクリル樹脂等の水性樹脂等を挙げることができる。
硬化剤としては、ポリエステル樹脂(A)が有する官能基、例えば、カルボキシル基やその無水物およびヒドロキシル基と反応性を有する硬化剤であれば特に限定されるものではなく、尿素樹脂やメラミン樹脂やベンゾグアナミン樹脂等のアミノ樹脂、多官能エポキシ化合物、多官能イソシアネート化合物及びその各種ブロックイソシアネート化合物、多官能アジリジン化合物、カルボジイミド基含有化合物、オキサゾリン基含有ポリマー、フェノール樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種類を使用しても2種類以上を併用してもよい。
着色顔料としては、例えば、二酸化チタン、鉛白、酸化亜鉛、グラファイト、カーボンブラック、アニリンブラック、酸化鉄、マンガンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、キナクリドン、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー等が挙げられる。着色顔料は、通常、塗料用バインダー組成物の全体100質量%に対し、1〜40質量%配合することができる。
本発明において、塗料用バインダー組成物を用いた塗膜の形成方法は、例えば、スプレーコート法、スピンコート法、バーコート法、カーテンフローコート法、ディッピング法、はけ塗り法等が挙げられ、これらの方法により各種基材表面に均一にコーティングし、必要に応じて室温付近でセッティングした後、乾燥および焼き付けのための加熱処理に供することにより、均一な塗膜を支持体表面に密着させて形成することができる。このときの加熱装置としては、通常の熱風循環型のオーブンや、赤外線ヒータなどを使用すればよい。また、加熱温度や加熱時間としては、被コーティング物である、支持体の種類などにより適宜選択されるものであるが、経済性を考慮した場合、加熱温度としては、通常60〜250℃であり、70〜230℃が好ましく、80〜200℃がより好ましい。加熱時間としては、通常1秒〜120分間であり、5秒〜100分が好ましく、10秒〜60分がより好ましい。
本発明の塗料用バインダー組成物を用いて得られる塗膜は、耐水性、密着性に優れ、ワキの発生を抑制しているため、塗膜欠陥のない平滑な塗膜とすることができる。また、該塗膜に対し他の塗膜を重ねて積層することも可能である。このような塗膜、および塗膜の積層された支持体は、例えば、家電製品用塗料、缶用塗料、自動車用塗料として好適に使用が可能である。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。
なお、評価、測定方法は下記の通りである。
(1)ポリエステル樹脂(A)の構成
高分解能核磁気共鳴装置(日本電子社製、ECA500 NMR)を用いて、1H−NMR分析することにより、それぞれの共重合成分のピーク強度から樹脂組成を求めた(分解能:500MHz、溶媒:重水素化トリフルオロ酢酸、温度:25℃)。また、1H−NMRスペクトル上に帰属・定量可能なピークが認められない構成モノマーを含む樹脂については、封管中230℃で3時間メタノール分解をおこなった後に、ガスクロマトグラム分析に供し、定量分析をおこなった。
(2)ポリエステル樹脂(A)の酸価
ポリエステル樹脂(A)を0.5g精秤し、水/1,4−ジオキサン=1/9(体積比)50mlに室温で溶解し、クレゾールレッドを指示薬として0.1Nの水酸化カリウムメタノール溶液で滴定し、中和に消費されたポリエステル樹脂(A)1gあたりの水酸化カリウムのmg数(mgKOH/g)を酸価とした。
(3)ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量、重量平均分子量、分散度および数平均重合度
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて以下の条件でポリスチレン換算の数平均分子量、重量平均分子量を測定した。
[送液ユニット]:島津製作所社製LC−10ADvp
[紫外−可視分光光度計]:島津製作所社製SPD−6AV、検出波長:254nm
[カラム]:Shodex社製KF−803 1本、Shodex社製KF−804 2本を直列に接続して使用
[溶媒]:テトラヒドロフラン
[測定温度]:40℃
上記の数平均分子量(Mnとする)、および重量平均分子量(Mwとする)より、分散度を以下の式により求めた。
分散度=Mw/Mn
(4)ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度、融点
ポリエステル樹脂(A)を10mg秤量し、入力補償型示差走査熱量測定装置(パーキンエルマー社製、Diamond DSC、検出範囲:−50℃〜200℃)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で測定をおこない、得られた昇温曲線中の、低温側ベースラインを高温側に延長した直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線の勾配が最大となるような点で引いた接線との交点の温度を求め、ガラス転移温度とした。また、ポリエステル樹脂(A)を10mg秤量し、前記装置を用いて、窒素気流中、−50℃から昇温速度20℃/分で、200℃まで昇温し、昇温時の融解温度のピークをポリエステル樹脂(A)の融点とした。
(5)ポリエステル樹脂(A)分散体の固形分濃度
ポリエステル樹脂(A)分散体を約1g秤量(Xgとする)し、これを150℃で2時間乾燥した後の残存物の質量を秤量(Ygとする)し、下記式により固形分濃度を求めた。
固形分濃度(質量%)=(Y/X)×100
(6)ポリエステル樹脂(A)分散体のpH
pHメーター(堀場製作所社製F−21)を用いて、pH7およびpH9の標準緩衝液(ナカライテスク社製)により校正した後、測定温度25℃でポリエステル樹脂(A)分散体のpHを測定した。
(7)ポリエステル樹脂(A)分散体の体積平均粒径、数平均粒径
ポリエステル樹脂(A)分散体中のポリエステル樹脂(A)の濃度が0.1質量%になるように水で希釈し、レーザー回折式粒径測定装置(日機装社製、MICROTRAC UPA(モデル9340−UPA))を用いて、体積平均粒径、および数平均粒径を測定した。ポリエステル樹脂の屈折率は1.57、ポリエステル樹脂の密度は1.21g/cmと設定した。
(8)ポリエステル樹脂(A)の水性分散体または塗料用バインダー組成物の分散安定性
ポリエステル樹脂(A)の水性分散体、塗料用バインダー組成物を30g採取した後、50mLのガラス製サンプル瓶に密封し、25℃で90日保存した。保存後、サンプル瓶から上澄み液を採取し、固形分濃度を測定し、下記式より、沈殿物の割合を計算し、分散安定性の評価を行った。
沈殿物の割合(質量%)={保存前の固形分濃度(質量%)−保存後の固形分濃度(質量%)}/{保存前の固形分濃度(質量%)}
◎:0.1質量%未満
○:0.5質量%未満
△:1.0質量%未満
×:1.0質量%以上
××:該組成物が固化していて上澄みが採取できない
(9)水性分散体または塗料用バインダー組成物のワキ
支持体上にベース塗装を施し、ベース塗装上に本発明の塗膜を形成しワキの評価を行った。
支持体としては、キシレン処理したTFS(ティンフリースチール)、ベース塗装材としては、ポリエステル樹脂(ユニチカ社製、UE−3200)/メラミン樹脂(サイテックインダストリーズ社製、サイメル325)を、質量比が固形分換算で85/15となるように、溶媒であるトルエン/MEK=50/50(質量比)に混合溶解したものを用いた。
支持体上に、卓上型コーティング装置(安田精機社製、フィルムアプリケータ「No.542−AB型」、バーコータ装着)を用いベース塗装材のコートを行い、170℃で20分間焼付け、塗膜厚みが10μmのベース塗装を形成した。ベース塗装を施した上から、前記装置を用いて、水性分散体、または塗料用バインダー組成物のコートを行い、170℃で10分間乾燥を行い、厚み30μmである塗膜を形成した。
得られた塗膜を目視で観察し、以下の基準でワキの評価をした。なお、ワキとは、乾燥中の被膜内部に存在する溶剤が、突沸的に蒸発し、被膜表面に噴火状の欠陥を残存させる現象を言う。
◎:ワキが全く見られない
○:わずかに凹凸が見られるが、問題ない
△:一部分でワキが見られる
×:全体的にワキが見られる
(10)水性分散体または塗料用バインダー組成物の密着性
前記(9)と同様にして、水性分散体または塗料用バインダー組成物をコートし、厚み30μmの塗膜を形成した後、この塗膜をJIS K−5600−5−6に準拠して、クロスカット法によって密着性を確認した。なお、「100/100」が、全く剥がれがなく、最も良い状態であり、「0/100」が、全てが剥がれ、最も良くない状態を示す。100/100〜90/100を合格とし、100/100〜95/100がより優れており、100/100が最も優れていることを示す。
(10)水性分散体または塗料用バインダー組成物の耐水性
前記(9)と同様にして、水性分散体または塗料用バインダー組成物をコートし、厚み30μmの塗膜を形成した後、この塗膜を60℃の蒸留水に浸漬させ、10日後に静かに引き上げ、風乾させた後、塗膜の外観を目視にて観察し、以下の基準で密着性の評価をした。また、前記(9)と同様の方法を用いて、塗膜の耐水密着性として評価した。
○:外観変化がなかった。
△:一部分で表面が白く曇った。
×:表面状態が変化(表面全体が白く曇る、もしくは膨潤等)した。
[ポリエステル樹脂(A)の調製]
調整例1〜7の手順により、実施例および比較例で用いるポリエステル樹脂(a1)〜(a7)を得た。
調整例1
テレフタル酸1163g、イソフタル酸1412g、セバシン酸1920g、1,4−ブタンジオール2740gからなる混合物をオートクレーブ中で、220℃で4時間加熱してエステル化反応を行った。この時のモノマー成分の配合は、テレフタル酸:イソフタル酸:セバシン酸:1,4−ブタンジオール=28:34:38:122(モル比)とした。次いで、触媒としてテトラブチルチタネートを2.6g(全酸成分の合計1モルあたり3×10−4モル)添加した後、系の温度を230℃に昇温し、系の圧力を徐々に減じて1.5時間後に13Paとした。この条件下でさらに重縮合反応を続け、4時間後に系を窒素ガスで常圧にし、系の温度を下げ、220℃になったところでトリメリット酸を47g(全酸成分の合計1モルあたり0.006モル)添加し、220℃で2時間攪拌して解重合反応を行った。その後、系を窒素ガスで加圧状態にしておきシート状に払い出した。これを室温まで冷却し、シート状のポリエステル樹脂(a1)を得た。
調整例2〜7
仕込組成を、表1のように変更した以外は、ポリエステル樹脂(a1)と同様にして、ポリエステル樹脂(a2)〜(a7)をそれぞれ得た。なお、ポリエステル樹脂(a3)はストランド状に払出し、水冷後、カッティングして、直径約3mm、長さ約3mmのペレット状にして得た。
なお、表1中の、略語は以下のものを示す。
TPA:テレフタル酸
IPA:イソフタル酸
SEA:セバシン酸
EG:エチレングリコール
NPG:ネオペンチルグリコール
1,4−BD:1,4−ブタンジオール
TMA:トリメリット酸
得られたポリエステル樹脂(a1)〜(a7)の最終樹脂組成および特性値を表2に示す。
[ポリエステル樹脂(A)分散体の調製]
調整例8
[溶解工程]
2Lのポリエチレン製容器にポリエステル樹脂(a1)を400g、メチルエチルケトンを600g投入し、系内温度が70℃になるように加熱攪拌し、ポリエステル樹脂(a1)をメチルエチルケトンに完全に溶解させ、固形分濃度40質量%のポリエステル樹脂(a1)溶液を得た。
[転相乳化工程]
ガラス容器(内容量2L)に、前記ポリエステル樹脂(a1)溶液を500g仕込み、系内温度を22℃に保ちながら攪拌し、塩基性化合物としてトリエチルアミンを23g(ポリエステル樹脂(a1)の酸価に対して9倍当量)添加した。続いて40g/分の速度で22℃のイオン交換水542gを添加し、その後、攪拌を30分間続けた。蒸留水を全量添加する間の系内温度は22±1℃、蒸留水添加終了後の固形分濃度は20質量%、転相乳化工程の完了は溶解工程終了から2時間経過後であった。
[脱溶剤工程]
得られたポリエステル樹脂(a1)の分散体800gを丸底フラスコに仕込み、メカニカルスターラーとリービッヒ冷却器を設置し、フラスコをオイルバスで加熱し、常圧で水性媒体を284g留去した。その後、室温まで冷却し、さらに攪拌しながら、28質量%アンモニア水0.9gを添加し、最後に固形分濃度が30質量%となるようにイオン交換水を加えて、ポリエステル樹脂分散体(A−1)を得た。
調整例9
ポリエステル樹脂(a2)を用い、転相乳化工程時に用いる、トリエチルアミンの配合を6.5g(ポリエステル樹脂(a2)の酸価に対して3倍当量)とし、イオン交換水を559gとすること以外は、ポリエステル樹脂分散体(A−1)と同様の調整を行い、ポリエステル樹脂分散体(A−2)を得た。
調整例10
ポリエステル樹脂(a3)を用い、転相乳化工程時に用いる、トリエチルアミンの配合を13g(ポリエステル樹脂(a3)の酸価に対して6倍当量)とし、イオン交換水を552gとすること以外は、ポリエステル樹脂分散体(A−1)と同様の調製を行い、ポリエステル樹脂分散体(A−3)を得た。
調整例11
ポリエステル樹脂(a4)を用い、転相乳化工程時に用いる、トリエチルアミンの配合を9.1g(ポリエステル樹脂(a4)の酸価に対して1.2倍当量)とし、イオン交換水を556gとすること以外は、ポリエステル樹脂分散体(A−1)と同様の調製を行い、ポリエステル樹脂分散体(A−4)を得た。
調整例12
ポリエステル樹脂(a5)を用い、転相乳化工程時に用いる、トリエチルアミンの配合を7.2g(ポリエステル樹脂(a5)の酸価に対して20倍当量)とし、イオン交換水を558gとすること以外は、ポリエステル樹脂分散体(A−1)と同様の調製を行い、ポリエステル樹脂分散体(A−5)を得た。しかし、得られたポリエステル樹脂分散体(A−5)は脱溶剤工程終了後すぐに固化してしまったため、以後の評価を行うことができなかった。
調整例13
ポリエステル樹脂(a6)を用い、転相乳化工程時に用いる、トリエチルアミンの配合を49g(ポリエステル樹脂(a6)の酸価に対して9倍当量)とし、イオン交換水を516gとすること以外は、ポリエステル樹脂分散体(A−1)と同様の調製を行い、ポリエステル樹脂分散体(A−6)を得た。
調整例14
ポリエステル樹脂(a7)を用い、転相乳化工程時に用いる、トリエチルアミンの配合を55g(ポリエステル樹脂(a7)の酸価に対して9倍当量)とし、イオン交換水を510gとすること以外は、ポリエステル樹脂分散体(A−1)と同様の調製を行い、ポリエステル樹脂分散体(A−7)を得た。
得られたポリエステル樹脂分散体(A−1)〜(A−7)の特性値を表3に示す。
実施例1
調整例8で得られたポリエステル樹脂分散体(A−1)と、粘着付与剤を含有するロジン系水性分散体(B−1)[ハリマ化成社製、ハリエスターSK−323NS、固形分濃度50質量%、軟化点125℃、体積平均粒子径500nm]を、混合攪拌して水性分散体(S−1)を得た。なお、ポリエステル樹脂分散体(A−1)に含有するポリエステル樹脂(a1)と、ロジン系水性分散体(B−1)に含有する粘着付与剤(b1)の質量比(以下、固形分質量比という)が(a1)/(b1)=70/30となるように混合し、各種特性の評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例2〜4、実施例12〜14および比較例3
表4に示す固形分質量比とする以外は、実施例1と同様にして、水性分散体(S−2)〜(S−4)、(S−12)〜(S−14)および(S−16)を得て、各種特性の評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例5
ポリエステル樹脂分散体(A−2)を用いること以外は、実施例1と同様にして、水性分散体(S−5)を得て、各種特性の評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例6
ポリエステル樹脂分散体(A−3)を用いること以外は、実施例1と同様にして、水性分散体(S−6)を得て、各種特性の評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例7
ロジン系水性分散体(B−2)[ハリマ化成社製、ハリエスターSK−385NS、固形分濃度50質量%、軟化点85℃、体積平均粒子径420nm]を用いること以外は、実施例1と同様にして、水性分散体(S−7)を得て、各種特性の評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例8
テルペンフェノール系水性分散体(B−3)[ヤスハラケミカル社製、ナノレットR−1050、固形分濃度50質量%、軟化点105℃、体積平均粒子径370nm]を用いること以外は、実施例1と同様にして、水性分散体(S−8)を得て、各種特性の評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例9
ポリエステル樹脂分散体(A−6)を用いること以外は、実施例1と同様にして、水性分散体(S−9)を得て、各種特性の評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例10
ポリエステル樹脂分散体(A−7)を用いること以外は、実施例1と同様にして、水性分散体(S−10)を得て、各種特性の評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例11
ロジン系水性分散体(B−4)[ハリマ化成社製、ハリエスターSK−822E、固形分濃度50質量%、軟化点170℃、体積平均粒子径470nm]を用いること以外は、実施例1と同様にして、水性分散体(S−11)を得て、各種特性の評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例15
実施例1で用いた水性分散体(S−1)100gに、硬化剤としてメラミン樹脂(日本サイテックインダストリーズ社製、サイメル303)を10g添加し、塗料用バインダー組成物(T−1)を得て、各種特性の評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例16
実施例1で用いた水性分散体(S−1)100gに、着色顔料として二酸化チタン(石原産業社製、CR−95)を10g添加し、塗料用バインダー組成物(T−2)を得て、各種特性の評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例17
実施例1で用いた水性分散体(S−1)100gに、実施例15で用いた硬化剤を10gと、実施例16で用いた着色顔料を10gそれぞれ添加し、塗料用バインダー組成物(T−3)を得て、各種特性の評価を行った。その結果を表4に示す。
比較例1
ポリエステル樹脂分散体(A−4)を用いること以外は、実施例1と同様にして、水性分散体(S−12)を得て、各種特性の評価を行った。その結果を表4に示す。
比較例2
ポリエステル樹脂分散体(A−1)のみを用い、実施例1と同様に各種特性の評価を行った。その結果を表4に示す。
実施例1〜17は、所定の配合に従ったため、水性分散体あるいは塗料用バインダー組成物は分散安定性が良好で、密着性、耐水性に優れ、ワキの発生を抑制した塗膜の形成ができた。
比較例1は、ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量が5000未満であったため、得られた水性分散体からなる塗膜は、密着性に劣るものであった。
比較例2は、粘着付与剤を混合しなかったため、得られた水性分散体からなる塗膜全体にワキが発生した。
比較例3は、固形分質量比が、所定の範囲を外れるものであったため、得られた水性分散体からなる塗膜は、耐水性に劣るものであった。

Claims (8)

  1. 酸価が3mgKOH/g以上、数平均分子量が5000〜50000であるポリエステル樹脂(A)と粘着付与剤(B)とを、(A)/(B)=95/5〜30/70(質量比)の範囲で含有することを特徴とする水性分散体。
  2. ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度が30℃以下であることを特徴とする請求項1記載の水性分散体。
  3. ポリエステル樹脂(A)が結晶性を有し、融点が100℃以下であることを特徴とする請求項1または2記載の水性分散体。
  4. ポリエステル樹脂(A)の酸成分として、テレフタル酸を15〜70モル%、およびアルコール成分として1,4−ブタンジオールを70〜100モル%含有することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の水性分散体。
  5. 粘着性付与剤(B)がロジン類および/またはロジン誘導体、テルペン系樹脂を含むものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水性分散体。
  6. 請求項1〜5いずれかに記載の水性分散体を用いてなる塗料用バインダー組成物。
  7. 請求項6記載の塗料用バインダー組成物より得られる塗膜。
  8. 請求項7記載の塗膜を積層してなる支持体。
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