JP2014004561A - セルロース系バインダー成形固体酸及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】木質原料を用いて原価を抑えるとともに、バインダー自体もセルロース系とすることにより炭化可能となりバインダー自体が影響する触媒性能の劣化を回避し、形状設計の自由度の高い成形固体酸並びにその製造方法を提供する。
【解決手段】木質原料粉末と、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、またはビスコースから選択されるセルロース系バインダーを混練して木質原料混練物を得る原料混練工程と、所定形状に成形し原料成形体を得る成形工程と、不活性雰囲気下において焼成して成形炭化物を得る炭化工程と、スルホ基を導入し成形固体酸を得るスルホ化工程とを有する成形固体酸の製造方法であり、当該製造方法より製造したセルロース系バインダー成形固体酸である。
【選択図】図1

Description

本発明は、セルロース系バインダー成形固体酸及びその製造方法に関し、特に、バインダーにより所定形状に成形可能な炭化物の表面にスルホ基(スルホン酸基)を導入して得た粒状固体酸並びに当該粒状固体酸の製造方法に関する。
硫酸は高い活性を有し、炭化水素化合物を反応させる際の触媒としても広く利用される。例えば、遊離高級脂肪酸とアルコールとを反応させて、高級脂肪酸エステルを得るエステル化反応の促進、セルロース等の糖鎖から単糖への加水分解反応の促進、その他、炭化水素燃料を合成するアルキル化反応の促進等の用途である。
硫酸は触媒として各種の反応促進に寄与した後、中和、洗浄され、その都度消費されていた。硫酸は液体であるため回収が容易ではない。回収処理と新規投入との経費差から、現状は使い捨てが主流である。しかし、使用済みの硫酸の中和、洗浄に加え、環境基準に準拠した排水処理までを考慮すると、この負担は大きい。このことから、触媒として連続使用に耐えうるとともに、反応後の分離、回収に容易なより利便性の高い触媒が求められるようになってきた。
そのような触媒として固体酸が挙げられる。例えば、硫酸処理を施したジルコニア、PTFEにスルホ基(スルホン酸基)を導入したフッ素樹脂である。前記のジルコニアの場合、単位重量あたりのスルホ基濃度が低いため、触媒活性が低い欠点がある。また、前記のフッ素樹脂に関しては、熱に弱く、適用できる反応種が限られている問題がある。
そこで、十分な触媒活性と耐熱性も併せ持つ固体酸として、炭素系の固体酸が提案された(特許文献1、特許文献2等参照)。例えば、特許文献1の固体酸は、多環式芳香族炭化水素を濃硫酸中で加熱処理して得ることができる。
さらに、固体酸がその内部に細孔構造による適度な表面積(比表面積)を有していればより吸着が増す。このため、吸着界面における濃度がバルク相における濃度よりも高くなる。このことから、固体酸内部の吸着界面では溶媒中の溶質濃度が固体酸表面と比較して高くなり、細孔構造を有する固体酸の方が反応を加速することができる。
その後、安価に調達可能なオガ屑(オガコ)等の木質を炭素系原料として使用し、固体酸を製造する方法が提案されている(特許文献3参照)。特許文献3に開示の原料を用いた固体酸は高い触媒活性を有し、量産化に優れた方法であり原価面でも有望視されている。ただし、加工の途中、主にスルホ基を導入するスルホ化の段階で粉末化しやすくなる場合がある。
粉化しやすい固体酸の利便性を高めるため、粒状物化等の成形が試みられている。例えば、樹脂系バインダーにより粉末固体酸を固めてペレット状にする手法がある。しかし、バインダー自体に触媒活性はないため、バインダーが固体酸表面を被覆することによって本来備わっていた触媒活性が大幅に低下してしまう。さらに、バインダーの材質上、耐薬品性に乏しく工業的な連続使用を想定した場合の耐久性に乏しい。
そこで、バインダーを用いて成形した固体酸を得るに際し、バインダーを使用した際の触媒活性の低下、バインダー自体の劣化等の問題点に対処するべく、新たなバインダー材料の模索、製造方法の改良が求められていた。
特許第4041409号公報 WO2005/029508 特開2011−11201号公報
このような経緯を踏まえ、発明者らは、木質原料を用いて製造原価を安価に抑えるとともに、バインダーの選択、加工法の改善について鋭意検討を重ねた。そして、バインダーを用いた成形であっても触媒活性を低下させずに安価かつ簡便に成形体の固体酸を得る製法に至った。
本発明は、上記状況に鑑み提案されたものであり、木質原料を用いて原価を抑えるとともに、バインダー自体もセルロース系とすることにより炭化可能となりバインダー自体が影響する触媒性能の劣化を回避し、形状設計の自由度の高い成形固体酸並びにその製造方法を提供する。
すなわち、請求項1の発明は、木質原料粉末とセルロース系バインダーを混練して木質原料混練物を得る原料混練工程と、前記木質原料混練物を所定形状に成形し原料成形体を得る成形工程と、前記原料成形体を不活性雰囲気下において焼成して成形炭化物を得る炭化工程と、前記成形炭化物にスルホ基を導入し成形固体酸を得るスルホ化工程とを有することを特徴とするセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法に係る。
請求項2の発明は、前記セルロース系バインダーが、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、またはビスコースから選択される請求項1に記載のセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法に係る。
請求項3の発明は、前記木質原料混練物に占める木質原料粉末の重量割合が、最大99重量%である請求項1または2に記載のセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法に係る。
請求項4の発明は、前記成形固体酸における前記スルホ基量が0.5〜2.4mmol/gである請求項1ないし3のいずれか1項に記載のセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法に係る。
請求項5の発明は、前記スルホ化工程が発煙硫酸中で進行する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法に係る。
請求項6の発明は、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法により製造したことを特徴とするセルロース系バインダー成形固体酸に係る。
請求項1の発明に係るセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法によると、木質原料粉末とセルロース系バインダーを混練して木質原料混練物を得る原料混練工程と、前記木質原料混練物を所定形状に成形し原料成形体を得る成形工程と、前記原料成形体を不活性雰囲気下において焼成して成形炭化物を得る炭化工程と、前記成形炭化物にスルホ基を導入し成形固体酸を得るスルホ化工程とを有するため、木質原料を用いて原価を抑えるとともに、バインダー自体もセルロース系とすることにより炭化可能となりバインダー自体が影響する触媒性能の劣化を回避し、形状設計の自由度の高い成形固体酸の製造方法を確立することができる。
請求項2の発明に係るセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法によると、請求項1の発明において、前記セルロース系バインダーが、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、またはビスコースから選択されるため、量的に調達容易かつ安価とすることができる。
請求項3の発明に係るセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法によると、請求項1または2の発明において、前記木質原料混練物に占める木質原料粉末の重量割合が、最大99重量%であるため、最終的に出来上がる成形固体酸の形状を維持しながら最大限木質原料粉末を取り入れて作成することができる。
請求項4の発明に係るセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法によると、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記成形固体酸における前記スルホ基量が0.5〜2.4mmol/gであるため、単位重量当たり実用的な触媒反応に必要であり、かつ導入可能な最大量なスルホ基量を確保することができる。
請求項5の発明に係るセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法によると、請求項1ないし4のいずれかの発明において、前記スルホ化工程が発煙硫酸中で進行するため、単位炭化物重量当たりのスルホ基の導入量を多くすることができる。
請求項6の発明に係るセルロース系バインダー成形固体酸によると、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の製造方法により製造したため、木質原料を用いて原価を抑えるとともに、バインダー自体もセルロース系とすることにより炭化可能となりバインダー自体が影響する触媒性能の劣化を回避し、形状設計の自由度の高い成形固体酸を得ることができる。
本発明のセルロース系バインダー成形固体酸の第1製法例に係る概略工程図である。 本発明のセルロース系バインダー成形固体酸の第2製法例に係る概略工程図である。
本発明に規定するセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法について、はじめに図1の概略工程図(第1製法例)とともに順に説明する。本発明のセルロース系バインダー成形固体酸は、炭素系固体酸の本体を成す木質原料粉末とともにこれを賦形するバインダー自体も炭素化合物である。両原料とも炭素源であることから、双方の化学的性質は近く全体として炭素系固体酸となる。
木質原料粉末Mは、木材の製材、加工時に生じるオガコ(または大鋸屑や鉋屑等)、廃材や間伐材、廃竹、伐採竹、ヤシ殻等のセルロース分に富む木質の植物原料の粉砕物であり、1mm以下、好ましくは0.5mm以下、さらには0.1mm以下に粉砕した粉砕物である。木質原料粉末は一般に燃料として用いられる他、焼却処理されていた廃棄物であり、これまで特段有効活用されてこなかった。そこで、木質原料粉末を固体酸の基材に加工することによって、原価を抑えて有効活用が可能となる。
原料となる木質原料粉末は混練や出来上がりの品質の安定性の面から、粉砕粒子の大きさは篩別等により揃えられる。また、配合の重量割合の誤差を低減するため、木質原料粉末は予め乾燥される。また、石や金属片等の異物が混入していないことも事前に検査される。
図1は、請求項2の発明に規定するように、セルロース系バインダーBとしてビスコースBvを使用する例である。ビスコース(viscose)は、現在セロハンや不織布の製造原料として広汎に利用されている。また、製法自体はビスコース法として確立されており、製法も簡便であり量的に調達容易かつ安価とすることができる。
ビスコース法においては、一般に木材、草、綿花、麻等から得たパルプが水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液に浸漬されてアルカリセルロースとなる。続いて二硫化炭素の添加により硫化されてセルロースキサンテート(セルロースキサントゲン酸ナトリウム)の粘性液体が調製される。当該粘性液体が、いわゆるビスコースである。そして、ビスコースは希硫酸等の凝固浴中に浸漬されることにより脱硫が進み純粋なセルロースに転化する(後記のS30参照)。こうしてビスコースを経て生じたセルロースは再生セルロースと称される。
木質原料粉末Mとセルロース系バインダーBは所定量ずつ計量され、双方とも十分に混練され、木質原料混練物11が得られる(S10)。木質原料粉末Mとセルロース系バインダーBであるビスコースBvとの混練は、公知のニーダーやブレンダー等の混練機により行われる。ビスコースの粘性はアルカリ溶液の希釈により調整が可能である。そこで、木質原料混練物11全体に占める木質原料粉末Mの量、ビスコース自体の濃度、混練機の性能、さらにはその後の加工性を勘案してビスコースの希釈は行われる。S10の木質原料混練物11を得る工程が「原料混練工程」に相当する。
木質原料粉末Mとセルロース系バインダーのビスコースBvとの混練により生じる木質原料混練物11において、木質原料混練物11の全重量に占める木質原料粉末Mの重量割合は、最大で93重量%にまで高めることができる。木質原料粉末Mの重量割合の下限は75重量%まで可能と考えられる。ビスコースは粘性液体として調製されていることから、これ木質原料粉末の重量割合が少なくなりすぎると流動性が高くなりすぎて成形体を得ることが難しくなる。そこで、木質原料粉末Mの重量割合の下限は75重量%、好ましくは80重量%となる。次に、木質原料粉末Mの重量割合が93重量%を上回る場合、相対的にバインダー量が少なくなりすぎて木質原料粉末同士を十分に結着させることができず成形性が失われる。そこで、成形性を勘案して95重量%、さらには92重量%が望ましい。ただし、後記の実施例を勘案すると、木質原料粉末を90重量%まで抑えた方が最終的な形状維持性が向上する。
木質原料混練物11において、木質原料粉末Mの重量割合を基準とする理由は、原料の配合割合を容易に把握するためである。バインダー側では希釈により濃度等が変化するため、実質的な配合割合を規定することが容易ではない。これに対し、木質原料粉末自体の量は当初から変化しない。そこで、木質原料混練物における組成を規定するため基準として都合よい。また、実質的な木質原料粉末の重量割合を直接把握することができる。
木質原料混練物11は所定形状に成形され、原料成形体12が得られる(S20)。成形における形状は、球状、錠剤状、ペレット状(円筒状)等形状であり、特段形状に制約はない。図示の原料成形体12は球状、錠剤状、ペレット状の例を示す。木質原料混練物11からの成形方法も形状に応じて適宜である。球状では造粒機を用いた球形化であり、錠剤状では打錠機が用いられ、ペレット状ではペレタイザー等の使用となる。S20の原料成形体12を得る工程が「成形工程」に相当する。
原料成形体12は以降に焼成、スルホ化を控えているため、大きすぎる場合には形状維持が容易ではない。そのため、取り扱い易さを加味して粉末以上の大きさが妥当であり、10mm程度までが好適である。具体的に1mmないし10mm程度となる。後記実施例では、直径2mmまたは4mmのペレット状(長さ約10mm)とした。この大きさの粒状体とすることにより、粉末状の固体酸と比較して反応相からの分離、回収等の利便性が高まる。
セルロース系バインダーにビスコースを用いた際の特有の工程として、凝固・再生(S30)と洗浄・乾燥(S40)が含められる。原料成形体12に含まれるビスコースは、希硫酸等の酸性液との接触により凝固する。凝固を通じて、ビスコースはセルロースに再生される。量産規模の製造を想定した場合、原料成形体12は希硫酸等の酸性液の凝固浴内に所定時間浸漬される。そこで、原料成形体12に含まれるビスコースBvは、希硫酸との接触により凝固する。この凝固反応を通じて、バインダーであったビスコースBvはセルロースに再生される。すなわち、木質原料粉末もバインダーもセルロースを共通して含有する成分であり、双方とも炭化可能となる。
ビスコースの凝固、再生を終えた原料成形体12は、水等により余分な酸や副生成物等を取り除くべく洗浄される。そして、原料成形体12中に含まれる余分な水分は乾燥機等により乾燥により蒸発、除去される。木質原料粉末は含水し易いため十分な乾燥が行われる。次の焼成中において、原料成形体内に水分が残留している場合、水分の体積上昇に伴い原料成形体に亀裂等が生じ、成形時の形状が難しくなるおそれがある。
ビスコースの凝固、再生を終えてバインダーが木質原料粉末と固着した原料成形体12は、不活性雰囲気下において焼成され、原料成形体12の炭化が進行する。この焼成により原料成形体は成形炭化物13となる(S50)。焼成温度は300ないし450℃が妥当な温度域と考えられる。焼成温度300℃を下回る場合では木質原料粉末Mの炭化が十分に進まず、品質の安定性を得ることができない。逆に焼成温度が450℃を超える場合、炭化時にグラフェンシート様の構造が多くなり、次述のスルホ基の導入に際し置換等の対象となる表面官能基数が少なくなる。つまり、スルホ基の導入が進みにくくなる。当該S50の成形炭化物13を得る工程が「炭化工程」に相当する。実施例では、350℃と400℃の温度条件による焼成とした。
続いて成形炭化物13に対し、スルホ基またはスルホン酸基(−SO2(OH))と称される酸性の官能基を導入するスルホ化が行われる(S60)。スルホ化により成形炭化物13は成形固体酸14になる。スルホ基の導入は、濃硫酸や発煙硫酸と成形炭化物13との反応により行われる。とりわけ、請求項5の発明に規定するように、スルホ化工程を発煙硫酸中で行うことが望ましい。発煙硫酸では三酸化硫黄が濃硫酸に溶けているためよりスルホ化に適し、単位炭化物重量当たりの導入量が多くなる傾向にある。スルホ化のための他の方法は存在するものの、発煙硫酸を使用する方法と比較して専用設備や反応後の成分分離等が容易ではない。このことから、効率、経費面を勘案して発煙硫酸の使用が最も優れている。当該S60の成形固体酸14を得る工程が「スルホ化工程」に相当する。
成形固体酸14は、水洗浄(S70)を経ることにより、余分な硫酸等の成分が洗い流される。そして、洗浄時の水分は適宜乾燥される。ここで、篩別により所定の大きさに揃えられた製品とすることができる。また、製造途中に砕けて生じた粉状物が取り除かれる。以上一連の工程を経てセルロース系バインダーによる成形固体酸SAを得ることができる。
次に示す図2の概略工程図(第2製法例)は、請求項2の発明に規定したセルロース系バインダーとしてメチルセルロースまたはカルボキシメチルセルロースを用いた場合の工程となる。
木質原料粉末Mは図1と共通である。セルロース系バインダーBのメチルセルロースMCまたはカルボキシメチルセルロースCMCは、通常粉末であるため、いったん水に懸濁、分散され(S1)、ゲル状物Bcとなる。この際の濃度は取り扱いを考慮した配合量となる。メチルセルロースMCやカルボキシメチルセルロースCMCは水と混合した際に粘性あるゲル状物となり、糊のような結着剤の機能を有することから、木質原料粉末Mに対するバインダーとして使用することができる。また、組成から明らかであるように、当該バインダーはセルロースもしくはその誘導体でありセルロース系となる。カルボキシメチルセルロースCMCにはカルボキシメチルセルロースナトリウムCMC−Naも含まれる。CMC−NaはCMCよりも水溶性が高い。
木質原料粉末MとメチルセルロースMCやカルボキシメチルセルロースCMCを含むゲル状物Bcのバインダーとの混練(S10)は、図1の説明と同様であり、木質原料混練物11が得られる。以降の成形(S20)による原料成形体12の生成、焼成・炭化(S50)による成形炭化物13の生成、及びスルホ化(S60)による成形固体酸14の生成も既述の処理と同様である。そして、洗浄、水洗浄(S70)を経て適宜乾燥される。以上一連の工程により、バインダーの種類を変えたセルロース系バインダーによる成形固体酸SAを得ることができる。
第2製法例における混練や成形等の条件は、セルロース系バインダーB(ゲル状物Bc)の濃度や粘度、木質原料粉末の配合量等を勘案して、好適な機器、成形形状から選択される。メチルセルロースMCやカルボキシメチルセルロースCMCをバインダーとする場合、ビスコースBvの例と異なり、セルロースへ再生するための凝固の工程並びにその後の洗浄の工程は必要ないため省略される。
木質原料粉末Mとセルロース系バインダーB(ゲル状物Bc)との混練により生じる木質原料混練物11において、木質原料混練物11の全重量に占める木質原料粉末Mの重量割合は、最大で99重量%にまで高めることができ、木質原料粉末Mの重量割合の下限は50重量%(半分量)まで可能である。木質原料粉末Mの重量割合が99重量%を上回る場合、相対的にバインダー量が少なくなりすぎて木質原料粉末同士を十分に結着させることができず成形性が失われる。そこで、成形性を勘案して99重量%が上限である。ただし、後記の実施例を勘案すると、木質原料粉末を95重量%まで抑えた方が最終的な形状維持性が向上する。
どのバインダーを採用するのかは、原価や製造経費、製造設備、量産規模による。例えば、メチルセルロースMCやカルボキシメチルセルロースCMCの使用とする場合(第2製法例)、ビスコースBvと比較して、途中の工程を省略することができる。一方、ビスコースBvの場合(第1製法例)、凝固、再生等の工程を必要とするものの、既存のセロハン等の製造設備をそのまま利用でき、実質的にバインダーの調製等の手間を要さない。また、大規模化が容易であり量産性に好適である。
第1製法例もしくは第2製法例により得た成形固体酸14に存在するスルホ基量は、成形固体酸14の形状や大きさによる表面積の変動からある程度の幅がある。しかし、単位活性炭重量当たりのスルホ基量の多少は触媒活性の高低の指標となり得る。このため、成形固体酸14の性能を評価する上で重視される。そこで、請求項4の発明のとおり、成形固体酸14に存在するスルホ基量は、0.5ないし2.4mmol/gの範囲と考えられる。スルホ基量は元素分析により算出される。
後記の実施例から明らかであるように、成形固体酸のスルホ基量0.5mmol/g未満では触媒反応性が乏しく実用に向かない。スルホ基量2.4mmol/gは事実上成形炭化物に導入できる最大量であり、この量以上のスルホ基導入は現状の方法では困難である。よって、前記のとおり単位重量当たりのスルホ基量範囲が導き出される。
請求項6の発明に規定するように、これまでに図示し詳述してきた製造方法により製造した成形固体酸は、木質原料粉末の配合割合や形状の設計において比較的自由度を有する。そこで、所望の用途、目的に応じて作り分けることが可能である。特に、固体酸が成形物となったことにより、触媒反応に使用した後の分離、回収が容易となり使用時の利便性は大きく向上する。
本発明の特徴は、成形固体酸に含まれるバインダーの成分自体もセルロース(セルロース誘導体を含む)としたことである。最終的に木質原料粉末と一緒にバインダーも焼成により炭化され、木質原料粉末のみならずバインダー自体もスルホ基が付着する基材となる。また、本発明の成形固体酸に用いたバインダーは、粉末の固体酸同士を結着させて一体化する性質ではないことから、バインダーの被覆による触媒活性低下の問題は生じない。
従って、触媒活性を維持しつつ木質原料粉末のみを原料としてスルホ化した固体酸が粉末状となっていた難点を改善して成形化することができる。しかも、成形固体酸の重量の過半数以上を木質原料粉末としているため、原材料コスト等を大幅に圧縮することができる。
このため、本発明の粒状固体酸は、従前の粉末固体酸の取り扱い難さを改善するとともに、より安価に製造でき、十分な触媒活性を発揮することができる。
〔使用原料〕
パルプを原料に水酸化ナトリウム、二硫化炭素を添加し常法により調製したビスコース(セルロースキサントゲン酸ナトリウム)の水溶液を用意した。このビスコース水溶液は、セルロース分:8.3ないし9.3重量%、総アルカリ分:5.6ないし6.6重量%、水分:84.1ないし86.1重量%の組成であった。濃度調整には6%水酸化ナトリウム水溶液を用いた。
メチルセルロースは、信越化学工業株式会社製,品名:メトローズSM−4000を使用した。
カルボキシメチルセルロースは、日本製紙ケミカル株式会社製,カルボキシメチルセルロースナトリウム(品名:サンローズF10MC)を使用した。
木質原料粉末は、ベイマツ(米松)のオガコ(大鋸粉)を使用した。当該オガコは、粉砕機により粉砕し、篩別により粒径約0.075mm以下の粉末状のみを分取した。
〔成形固体酸の作成〕
後出の表1ないし表3の重量配合割合に基づき、直径や炭化温度を変えながら実施例1ないし9の円筒形ペレット状の成形固体酸を作成した。そして、それぞれについて、木質原料粉末とセルロース系バインダーとの重量比(%)、炭化物の嵩比重(g/mL)、硬度(N)、精製した固体酸触媒の硫黄分量(重量%)、スルホ基量(mmol/g)、2種類の触媒性能を測定、評価した。
〈原料混練〉
ビスコース(実施例1ないし4)、メチルセルロース(実施例5ないし12)、カルボキシメチルセルロース(実施例13ないし20)のバインダーについては、粉砕済みのオガコ300gに対し各々のバインダーの重量配合割合を各実施例のとおり3gから300gまで増やして混練し、木質原料混練物とした。
〈成形〉
各実施例に対応する木質原料混練物は、造粒機(株式会社チヨダマシナリー製,FMP−180N)を用い直径2mm×長さ10mmの円筒ペレット状、もしくは直径4mm×長さ10mmの円筒ペレット状の原料成形体に成形加工した。
ビスコースを再生セルロースに転化するための凝固液は、2Nの硫酸10L中に硫酸ナトリウム800gを溶解した希酸液とした。セルロース系バインダーにビスコースを使用した実施例1ないし4については、前記の凝固液中に投入してビスコースを凝固させてセルロースへ転化し、オガコとの結着性を高めた。その後、原料成形体を凝固液から回収した。次に4.5重量%硫化ナトリウムと1重量%水酸化ナトリウムの混合水溶液からなる脱硫液に前記の原料成形体を浸して攪拌、回収して水洗を繰り返した。最終的な水洗後、100℃に調温した恒温槽に移し温度変化がなくなるまで乾燥した。メチルセルロース(実施例5ないし12)、カルボキシメチルセルロース(実施例13ないし20)のバインダーを使用した原料成形体については凝固、洗浄は必要ないため、省略した。
〈焼成・炭化〉
原料成形体を金属板上に配しマッフル炉(光洋サーモシステム株式会社製,品名:INH−51N1)を用い、窒素ガスにより不活性雰囲気状態を維持し、表1ないし表3の加熱温度(350℃または400℃)まで昇温して当該温度を1時間維持した。加熱が終了して冷却後、マッフル炉から取り出して成形炭化物を得た。
〈スルホ化〉
各実施例の成形炭化物について、それぞれを10g秤量して500mLの三つ口フラスコ内に投入し、ここに11.3%の発煙硫酸100mLを添加した。80℃の反応温度を維持しながら10時間、攪拌した。その後、蒸留水で繰り返し洗浄した。洗浄後の蒸留水中の硫酸イオンが検出限界以下になるまで洗浄を繰り返し、これを乾燥して成形固体酸を得た。
〔比較例の作成〕
実施例を構成する原料について、それぞれを単独で炭化しスルホ化して固体酸を調製した。木質原料粉末のみの固体酸(比較例1,2)、再生セルロース(ビスコース)のみの固体酸(比較例3,4)、メチルセルロースのみの固体酸(比較例5,6)、カルボキシメチルセルロースのみの固体酸(比較例7,8)である。下記の調製のとおり、比較例の固体酸は粉末状物である。
〈木質原料粉末のみの固体酸〉
木質原料粉末のみの固体酸(比較例1,2)は、前記のオガコを坩堝に入れ、マッフル炉を用い窒素ガスにより不活性雰囲気状態を維持し、表4の加熱温度まで昇温して当該温度を60分間維持して炭化物を得た。炭化物に対するスルホ化は実施例の成形固体酸と同様とした。
〈再生セルロースのみの固体酸〉
実施例に使用したビスコース水溶液1kgに濃度6重量%の水酸化ナトリウム水溶液1kgを添加、混合してビスコース希釈液とした。凝固液は前記の実施例と同様とした。内径1mmのチューブを取り付けたチューブポンプ(Core−Parmer社製,品名:Masterflex C/L Tubing Pumps)を用いてビスコース希釈液を凝固液中に滴下した。ビスコース希釈液は凝固液中で粒状の液滴になるとともに凝固してセルロースに転化した。セルロースに転化した粒状物を凝固液から回収した。次に前記の実施例と同様の脱硫液に当該粒状物を浸して攪拌、回収して水洗を繰り返した。最終的な水洗後、100℃に調温した恒温槽に移し温度変化がなくなるまで乾燥して粒径0.9ないし1.4mm前後の粒状セルロース原料を得た。
粒状セルロース原料を坩堝に入れ、マッフル炉を用い窒素ガスにより不活性雰囲気状態を維持し、表4の加熱温度まで昇温して当該温度を60分間維持して炭化物を得た。炭化物に対するスルホ化は実施例の成形固体酸と同様とした。
〈MC,CMCのみの固体酸〉
メチルセルロース、もしくはカルボキシメチルセルロースの粉末を坩堝に入れてマッフル炉を用い窒素ガスにより不活性雰囲気状態を維持し、表5の加熱温度まで昇温して当該温度を60分間維持して炭化物を得た。その後のスルホ化は実施例の成形固体酸と同様とした。
〔物性測定〕
〈木質原料粉末の重量割合〉
木質原料混練物に占める木質原料粉末の重量割合R(重量%)については、木質原料粉末Mとセルロース系バインダーBの重量より、R(wt%)={M/(M+B)}×100として算出した。
〈嵩比重〉
実施例の成形固体酸を100mLのメスシリンダーに投入し、適度に振動して100mLの標線に量を合わせた。この時の成形固体酸の重量(g)を測定した。そこで、嵩比重(L)(g/mL)と重量(S)(g)より、L(g/mL)=S(g)/100mLとして計算した。
〈硬度〉
実施例の成形固体酸について、木屋式硬度計(株式会社藤原製作所製)、加圧棒(直径5mm)を用い硬度を測定した。ひとつの実施例当たり20回測定し、その平均値を当該実施例の成形固体酸の硬度(N)とした。
〈硫黄含有量とスルホ基量の測定〉
試作例並びに比較例の成形固体酸を100℃に加熱して乾燥した。それぞれの固体酸に含まれる元素組成について、自動燃焼イオンクロマトイオンクロマトグラフ:DIONEX製ICS−1000、燃焼装置:株式会社三菱化学アナリテック製AQF−100、吸収装置:株式会社三菱化学アナリテック製GA−100、送水ユニット:株式会社三菱化学アナリテック製WS−100、燃焼温度1000℃)により分析した。得られた硫黄分(mmol/g)は、スルホン酸基と等価であるとして、単位重量当たりの固体酸におけるスルホン酸基量(mmol/g)を求めた。
〔触媒活性の測定〕
〈加水分解反応の測定〉
実施例並びに比較例の成形固体酸を100℃に加熱して乾燥した。サンプル瓶に固体酸0.1gを分取し、セロビオース0.12g、水0.7mLを添加し、90℃の温度を維持しながら60分間反応させた。反応後冷却して水2.3mLを添加しシリンジフィルターにより濾過した。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(株式会社島津製作所製,RID−10A)、カラム(BIO−RAD社製,品名:AminaxHPX−87Hカラム)を使用し、濾過液を当該HPLCに装填し、グルコース等の単糖類のピーク面積比よりセロビオースから分解されて生成した糖類量を求めた。そして、1g固体酸当たりの1時間の反応による分解量(μmol)に換算した(μmol・g-1・h-1)。
〈エステル化反応の測定〉
実施例並びに比較例の成形固体酸を100℃に加熱して乾燥した。固体酸0.2gをフラスコに分取して150℃で1時間、真空乾燥(0.4Pa以下)した。真空乾燥を終えた固体酸にエタノール58.5mL(1.0mol)、酢酸5.742mL(0.1mol)を添加し、70℃の温度を維持しながら60分間反応させた。反応後冷却してシリンジフィルターにより濾過した。濾液中に含まれる酢酸エチルの生成量をガスクロマトグラフィー(GC)(株式会社島津製作所製,GC−2014 FID−ガスクロマトグラフィー)、カラム(アジレント・テクノロジー株式会社製,J&W GCカラム DB−WAXキャピラリーカラム)を使用して求めた。そして、1g固体酸当たりの1分間の反応による分解量(mmol)に換算した(mmol・g-1・min-1)。
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〔結果,考察〕
いずれの実施例においても、加水分解反応やエステル化反応の触媒作用を発揮しており、スルホ基を有する固体酸としての機能を十分に備える。各比較例の単独原料の触媒反応と比較すると見かけ上の数値は低いようにも思われる。しかし、これは成形固体酸と粉末状物との表面積の差が影響している。成形体とすることにより全体としての表面積は減少するためである。しかし、従前の粉末固体酸の問題点であった分離、回収の利便性を改善可能とする点では、十分に代替し得る。また、木質原料粉末等の廃棄物を原料とすることから原料経費を圧縮可能である。加えて、バインダー自体も特殊な組成ではなく、一般的な材料であるため総じて原料経費負担は少ない。
〈原料の選択、配合割合〉
セルロース系バインダーは、オガコ等の木質原料粉末を結着する成分として有効であるといえる。バインダーの種類毎では触媒反応の結果に極端な相違は少ないといえる。従って、セルロース成分もしくはセルロースに転化する成分をバインダーに用いることは極めて有効である。また、実施例5の木質原料粉末の配合量を99重量%まで増やしても形状維持特性を発揮できることから、極めて多量の木質原料粉末を包含することが可能である。具体的に、ビスコースのバインダーに関しては、木質原料粉末は最大で93重量%にまで高めることができる。また、実施例3の重量比は83重量%となっていることから、およそ下限は75重量%、好ましくは80重量%となる。メチルセルロースやカルボキシメチルセルロースのバインダー使用とする場合、実施例10,18のとおり木質原料粉末の重量比は50重量%であることから、当該量が現実的な下限と考えることができる。
実施例では、比較のため成形固体酸を大きさの異なる2種類のペレット状とした。この点についても、触媒反応の上では、明確な差異が生じたとはいえない。むしろ、次に述べる焼成温度の相違による影響が大きい。
〈炭化条件〉
触媒反応と焼成温度350℃と400℃の比較から判断すると、低温度側ほど良好な結果である。おそらく、高温度側の場合、木質原料粉末のグラフェンシート様の構造が多くなり、スルホ基と置換される官能基量が減少したと考える。しかしながら、低温度側の場合、焼結が不十分となりやすく、最終的な成形固体酸を得るまでに粉状の欠損が生じやすくなる。従って、350ないし400℃の中間が理想の焼成温度となる。
〈スルホ基量の範囲〉
各実施例の触媒反応の結果から勘案すると、下限はおおよそ0.5mmol/gと想定する。また、上限は2.4mmol/gを想定する。成形炭化物の比表面積等の物性上の制約を超えてスルホ基を導入することは事実上不可能である。そこで、0.5ないし2.4mmol/g、好ましくは、0.9ないし2.4mmol/gの範囲をスルホ基量の範囲とした。
本発明のセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法は粉末状の炭素源とともにバインダー自体も炭化して全体で凝集した固体酸を製造することができる。特に、安価な原料を使用でき、しかも配合量を増やすことも容易である。従って、固体酸としての取り扱いやすさを向上できるとともに価格面も抑制できる。このため、従前の硫酸や粉末状固体酸の代替として非常に有望である。
M 木質原料粉末
MC メチルセルロース
CMC カルボキシメチルセルロース
B セルロース系バインダー
Bv ビスコース
Bc ゲル状物
11 木質原料混練物
12 原料成形体
13 成形炭化物
14 成形固体酸
SA 成形固体酸

Claims (6)

  1. 木質原料粉末とセルロース系バインダーを混練して木質原料混練物を得る原料混練工程と、
    前記木質原料混練物を所定形状に成形し原料成形体を得る成形工程と、
    前記原料成形体を不活性雰囲気下において焼成して成形炭化物を得る炭化工程と、
    前記成形炭化物にスルホ基を導入し成形固体酸を得るスルホ化工程とを有する
    ことを特徴とするセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法。
  2. 前記セルロース系バインダーが、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、またはビスコースから選択される請求項1に記載のセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法。
  3. 前記木質原料混練物に占める木質原料粉末の重量割合が、最大99重量%である請求項1または2に記載のセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法。
  4. 前記成形固体酸における前記スルホ基量が0.5〜2.4mmol/gである請求項1ないし3のいずれか1項に記載のセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法。
  5. 前記スルホ化工程が発煙硫酸中で進行する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のセルロース系バインダー成形固体酸の製造方法により製造したことを特徴とするセルロース系バインダー成形固体酸。
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