JP2014001523A - 防護柵 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、軽量であり、施工のための搬送が容易であり、緩衝効果が大きく大きな衝撃エネルギーの吸収が可能な防護柵を提供する。
【解決手段】山間地の斜面又はその近傍に設置されるベースプレート12と、ベースプレート12に揺動可能に立設されるアルミニウム製の支柱14と、複数の支柱14間に亘って張設された金網16を備える。金網16の上下端部が固定され、一対の支柱の上端部同士及び下端部同士に所定の張力で架設された一対のワイヤロープ36,38と、支柱14の上端部に嵌合された上部ブラケット20,24から山側の斜面11に張設されたワイヤロープ48を備える。互いに隣接する少なくとも3本の支柱14の一方の支柱14の下端部に連結され、中間に位置する支柱14の上端部に係合して、他方の支柱14の下端部に連結された一対のクロスロープ52を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、山間地の道路等の山側斜面に構築し、落石や積雪等を受け止めて道路等への落下、流入を阻止する防護柵に関する。
従来、山腹の斜面部等に構築して落石や積雪等を受け止めて道路等への落下、流入を防止する防護柵が知られている。このような防護柵は、例えば、特許文献1,2に開示されているように、所定の間隔で斜面等に鋼管製の支柱を地中から地上にかけて立設し、各支柱の下端部は所定深さまで地中に埋設し、水平方向の強度を確保している。各支柱の間には、亜鉛メッキ鉄線の金網が張設され、さらに金網に沿って複数の水平ロープ材を互いに平行に架設し、水平ロープ材の両端が支柱に保持された構造であった。水平ロープ材は、その支柱取付端部が一定長さ分だけ支柱から延出され、水平方向に摺動可能な状態で、緩衝具により支柱に取り付けられている。水平ロープ材の端部を保持した緩衝具は、水平ロープ材を所定の強い摩擦力で把持する一対の把持体を備え、両把持体をボルト・ナットなどの締付手段により締め付けて摩擦保持している。
この防護柵は、落石等により、金網がその衝撃を受け、金網を介して水平ロープ材に設定張力以上の張力が作用したとき、水平ロープ材が緩衝具により一定の摩擦力を保持したまま端部の余長部が支柱間に引き込まれるように摺動し、衝突エネルギーを金網や水平ロープ材の伸長により吸収するものである。
特開2007−277896号公報 特開2010−37765号公報
上記防護柵の構造では、より大きなエネルギーの吸収を可能とするには、支柱下端部を斜面深く埋設するか、斜面にコンクリートの基礎を設ける等の工事が必要となり、施工が面倒なものであった。特に、鋼管製の支柱を施工現場に搬入するにも重機等を必要とし、山間部の斜面途中に施工することは極めて困難なものであり、山奥等の施工現場では十分な強度を有した防護柵を施工ができない場合もあった。
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みて成されたもので、簡単な構成で、軽量であり、施工のための搬送が容易であり、緩衝効果が大きく大きな衝撃エネルギーの吸収が可能な防護柵を提供することを目的とする。
この発明は、山間地の斜面又はその近傍に設置されるベースプレートと、このベースプレートに揺動可能に立設されるアルミニウム製の支柱と、複数の前記支柱間に亘って張設された金網と、前記金網の上下端部が固定され、一対の前記支柱の上端部同士及び下端部同士に所定の張力で架設された一対のワイヤロープと、前記支柱の上端部に嵌合された上部ブラケットから山側の斜面に張設されたワイヤロープと、互いに隣接する少なくとも3本の前記支柱の一方の支柱の下端部に連結され中間に位置する前記支柱の上端部に係合して他方の支柱の下端部に連結された第1のクロスロープと、同様に、前記少なくとも3本の支柱の一方の支柱の上端部に連結され中間に位置する前記支柱の下端部に係合して他方の支柱の上端部に連結された前記第1のクロスロープに対して前記支柱間で交差した第2のクロスロープとを備えている防護柵である。
前記各クロスロープの端部にはループ部と緩衝金具が設けられ、この緩衝金具は前記クロスロープのループの交差部を所定の摩擦力で摺動可能に挟持しているものである。前記緩衝金具は、前記クロスロープの端部を所定長延出させた位置で前記ワイヤロープを所定の摩擦力で摺動可能に保持している。
前記支柱の両端部には、上部ブラケットと下部ブラケットが取り付けられ、前記下部ブラケットに前記ベースプレートに連結され、前記上部ブラケットに前記ワイヤロープの一端部が連結され他端部が山の斜面に固定されているものである。
前記支柱は、アルミニウム製構造材であって、例えばアルミニウム押出形材が好ましい。断面形状は、外側筒と内側筒とが一体に形成された二重管構造等が好ましく、その他多角形や異形断面形状等でも良い。また、前記金網は、鋼線により形成されている。
前記上部ブラケットと下部ブラケットは、ワイヤロープにより、互いに引きつけられて円筒状等の支柱材に取り付けられている。
この発明の防護柵によれば、簡単な構成で、軽量で施工現場への搬入が容易であり、山間部の斜面等の必要箇所に適切に施工することができる。しかも、緩衝機能も十分であり、大きな衝撃エネルギーの吸収が可能で、施工地域の安全性をより高いものとすることができる。
特に、金網と上下対称に山形に架設されたクロスロープが、支柱間で交差するように設けられているので、常に衝撃エネルギーを3本以上の支柱で直接的に受けることができ、緩衝効果が大きいものである。
さらに、支柱の上端部をワイヤロープにより保持し、耐衝撃性を持たせているので、大きな緩衝効果を発揮する。
この発明の一実施形態の防護柵の端部を示す山側から見た部分正面図である。 この実施形態の防護柵の端部を示す部分平面図である。 この実施形態の防護柵の中央部の山側から見た部分正面図である。 この実施形態の防護柵の左側面図である。 この実施形態の防護柵の端部の支柱の正面図(a)と、右側面図(b)である。 この実施形態の防護柵の端部の支柱のA−A断面図(a)と、B−B断面図(b)である。 この実施形態の防護柵の中央部の支柱の正面図(a)と、右側面図(b)である。 この実施形態の防護柵の中央部の支柱のC−C断面図(a)と、D−D断面図(b)である。 この実施形態の防護柵の支柱材の平面図である。 この実施形態の防護柵の衝撃を吸収するループ部と緩衝金具の正面面図である。 この実施形態の防護柵の山側から見た支柱下端部を示す部分拡大正面図である。 この実施形態の防護柵のベースプレートの正面図(a)と、平面図(b)である。
以下、この発明の防護柵の一実施形態について図面を基にして説明する。この実施形態の防護柵10は、山間地の道路や線路等の谷側の生活空間に対する山側の斜面11に設けられるもので、落石や雪崩を防止するために危険箇所に沿って設置される。防護柵10は、図1、図3に示すように、山側の斜面11にベースプレート12が固定され、ベースプレート12の上面12aに、支柱14が立設される。各支柱14間には、金網16が張設されている。
支柱14は、図5、図7、図9に示すように、円筒状に形成されたアルミニウム押出形材の支柱材18を本体とし、断面形状が一定で図9に示すように、二重の円筒構造であり、内側円筒18aと外側円筒18bが同心状に形成され、それらの間を連結した隔壁18cが等間隔に形成されている。
防護柵10の両端部に位置する支柱14には、図5、図6等に示すように、上部端部に嵌合した上部ブラケット20、及び下端部に嵌合した下部ブラケット21を備えている。
上部ブラケット20は鉄製であり、2枚の鉄板の中央部を半円状に曲げて互いに対面させて、筒状の嵌合部20aが形成され、円弧の両側端面に複数の透孔が形成されたワイヤ連結部20bが延出している。嵌合部20aの内径は、支柱材18の外形より僅かに大きい寸法に形成されている。嵌合部20aの上端面は鉄板で溶接等により塞がれ、透孔が形成されたワイヤ係止部20cが溶接等により一体に突設されている。嵌合部20aを形成した一対の鉄板は、ボルトとナットから成る連結部材22がボルト用の透孔に挿通されてワイヤ連結部20bで一体に固定されている。
下部ブラケット21も鉄製であり、上部ブラケット20と同様に、2枚の鉄板の中央部を半円状に曲げて筒状の嵌合部21aが形成され、円弧の両側端面に複数の透孔が形成されたワイヤ連結部21bを延出させている。嵌合部21aの内径は、支柱材18の外形より僅かに大きい寸法に形成されている。嵌合部21aの下端面は鉄板で溶接等により塞がれ、ベースプレート12に軸支するための透孔が形成された軸止突起21cが一体に突設されている。さらに、嵌合部21aの正面側側面には、透孔が形成されたワイヤ係止部21dが溶接等により突設されている。嵌合部21aを形成した一対の鉄板は、両側面のワイヤ連結部20bで、連結部材22がボルト用の透孔に挿通されて一体に固定されている。
防護柵10の中間部に位置する支柱14にも、図7、図8に示すように、上部端部に嵌合した上部ブラケット24、及び下端部に嵌合した下部ブラケット25を備えている。
上部ブラケット24も鉄製であり、2枚の鉄板の中央部を半円状に曲げて筒状の嵌合部24aが形成され、円弧の両側端面の複数の透孔が形成された延出部24bで、連結部材22により一体に固定されている。嵌合部24aの内径は、支柱材18の外形より僅かに大きい寸法に形成され、側面に透孔が形成されたワイヤ挿通部24dが形成されている。嵌合部24aの上端面は鉄板で溶接等により塞がれ、ワイヤ挿通部24cが一体に突設されている。
下部ブラケット25も鉄製であり、2枚の鉄板の中央部を半円状に曲げて筒状の嵌合部25aが形成され、円弧の両側端面の複数の透孔が形成された延出部25bで、連結部材22により一体に固定されている。嵌合部25aの内径は、支柱材18の外形より僅かに大きい寸法に形成されている。嵌合部25aの下端面は鉄板で溶接等により塞がれ、ベースプレート12に軸支するための透孔が形成された軸止突起25cが一体に溶接等により突設されている。
ベースプレート12は、図12に示すように、正方形に形成された鉄板製の部材であり、中央部に下部ブラケット21の軸止突起21cが嵌合し、軸ボルト26が挿通される一対の軸受け突起28が一体に設けられている。下部ブラケット25が取り付けられるベースプレート12についても同様に、軸止突起25cが嵌合し、軸ボルト26が挿通される一対の軸受け突起28が一体に設けられている。軸ボルト26は、図5に示すように、軸受け突起28の透孔28a、及び下部ブラケット21,25の軸止突起21c,25cの貫通孔に挿通される。ベースプレート12の軸受け突起28及び支柱14の下部ブラケット21,25の軸止突起21c,25cの貫通孔に挿通された軸ボルト26は、先端部がロックナット29により固定される。ベースプレート12の軸受け突起28の並ぶ方向の一側面両角部には、アンカー挿通孔30が形成され、軸受け突起28を挟んで反対側の中央部にもアンカー挿通孔30が形成されている。ベースプレート12に挿通されるアンカー32は、山の斜面11等に深く食い込ませ、確実に支柱14を保持するもので、アンカー32へ作用する力と設置地盤の地質状況により決定され、通常は、概ね1〜3mの長さに設定される。
支柱14間に張設された金網16は、防護柵10の山側に位置している。金網16の垂直方向の幅は、支柱14の高さとほぼ等しく、支柱14の頂部からベースプレート12までに位置し、支柱14の山側の設置範囲全体に亘り、図示しない止め具により支柱14に固定されている。
防護柵10の両端に位置した支柱14の一対の下部ブラケット21間には、図1、図11に示すように、下部ブラケット21のワイヤ連結部21bの透孔にワイヤ部材や金具で連結された緩衝金具34に、端部途中が挟持され、先端部36aが支柱14の側方に延びたワイヤロープ36が架設されている。緩衝金具34は、ワイヤロープ36を一対の金具部材で挟持して、ワイヤロープ36にかかる衝撃による張力を、摺動抵抗により緩衝する緩衝装置を構成する部材である。ワイヤロープ36は、鋼線により形成され、両端の支柱14に対して互いに寄せる方向の張力を加えて支柱14を保持している。
同様に、両端の支柱14の一対の上部ブラケット20間にも、図1に示すように、支柱14の頂部同士を連結したワイヤロープ38が架設されている。ワイヤロープ38は、上部ブラケット20のワイヤ連結部20bの透孔にワイヤ部材や金具で連結された緩衝金具34に、端部途中が挟持され、先端部38aが支柱14の側方に延びて架設されている。ワイヤロープ38も鋼線により形成され、両端の支柱14に対して互いに寄せる方向の張力を加えて支柱14を保持している。
防護柵10の両端の支柱14の上部ブラケット20と下部ブラケット21のワイヤ係止部20c,21d間には、連結ワイヤ40が架設され、下部ブラケット21にはターンバックル42を介して連結されている。連結ワイヤ40は、両端の支柱14の上部ブラケット20と下部ブラケット21を互いに引き寄せ、脱落を防止している。
さらに、防護柵10の両端の支柱14には、図1、図2、図4に示すように、左右側方及び山側後方の斜面11に、支柱14を引きつけるように張設されたワイヤロープ44,46,48が各々設けられている。
ワイヤロープ44は、防護柵10の両端の支柱14の各外側方であって、ワイヤロープ38の外側に張設され、ワイヤロープ38の張力に抗して支柱14を保持している。ワイヤロープ44の上端部は、上部ブラケット20のワイヤ連結部20bの透孔に連結され、下端部は、ターンバックル42を介して、アンカー32により山の斜面11に固定されている。アンカー32とワイヤロープ44の下端部の間のターンバックル42は、ワイヤロープ44のたるみを防止して一定の張力がかかるように調節可能にしている。
ワイヤロープ46は、防護柵10の両端の支柱14の斜め側方であって山側の後方斜め45°に張設され、ワイヤロープ38の張力に抗して支柱14を保持している。ワイヤロープ46も、上部ブラケット20のワイヤ連結部20bの透孔に連結され、下端部は、ターンバックル42を介して、アンカー32により山の斜面11に固定されている。
ワイヤロープ48は、図2、図4に示すように、両端の支柱14の山側後方に張設され、ベースプレート12上で揺動可能な支柱14が、軸止突起25cに挿通されたボルト26を中心に斜面下方に倒れないように保持している。ワイヤロープ48は、上部ブラケット20のワイヤ係止部20cに連結され、下端部は、ターンバックル42を介して、アンカー32により山の斜面11に固定されている。
ワイヤロープ48の途中には、緩衝金具50に挟持されたループ部48aが形成され、ループ部48aの中央部には、ワイヤロープ48に一定の摺動抵抗を有して取り付けられた摺動体51設けられている。緩衝金具50及び摺動体51は、土砂等の衝撃で支柱14が斜面下方に倒れる際に、支柱14の揺動によりワイヤロープ48が引っ張られて、ループ部48aの径が小さくなろうとする際に、ワイヤロープ48との間の摺動抵抗により、ワイヤロープ48の伸びを抑えて緩衝機能を発揮する緩衝装置を構成する。さらに、摺動体51は、ワイヤロープ48に張力がかかり、ループ部48aの径が小さくなって応力集中が生じ、ワイヤロープ48が破断しないように、ループ部48aの径を一定以下にならないように保つ機能を有する。
防護柵10の両側端の支柱14以外の内側の支柱14にも、図2に示すように、上部ブラケット24のワイヤ係止部24cにワイヤロープ48が連結され、アンカー32により斜面11に支柱14が保持されている。
さらに、防護柵10の両端の支柱14の間には、各々一対の上部ブラケット20と下部ブラケット21間に、図1、図11に示すように、各ワイヤ連結部20b,21bに連結された一対のクロスロープ52が張設されている。クロスロープ52は、鋼線により形成され、隣接する中間部の支柱14の上部ブラケット24又は下部ブラケット25に向かって、上部ブラケット20及び下部ブラケット21から各々斜めに架設され、中間部の下部ブラケット25のワイヤ挿通部25d又は上部ブラケット24のワイヤ挿通部24dに挿通されて、再び斜めに張設されて、隣接する中間部の支柱14の上部ブラケット24又は下部ブラケット25に向かって架設され、防護柵10の反対側の端部の支柱14の上部ブラケット20及び下部ブラケット21に向かって斜めに向かい、連結されている。これにより、各支柱14間に一対のクロスロープ52がX字状に張設される。
各クロスロープ52の一方の端部は、ターンバックル42及びループ部52aを介して上部ブラケット20又は下部ブラケット21のワイヤ連結部20b,21bに連結され、クロスロープ52の他方の端部は、ループ部52aを介して下部ブラケット21又は上部ブラケット20のワイヤ連結部21b,20bに連結されている。両端部のループ部52aの中央部は、クロスロープ52に張力がかかると一定の摺動抵抗を与える緩衝金具54により挟持されている。ループ部52aは、クロスロープ52とは別部材として設けられ、連結金具52bで一体的に連結されている。ループ部52aには、摺動体56と、ループ部52aのワイヤの摺動を止めるストッパ金具57が中央部に設けられている。摺動体56は、クロスロープ52に張力がかかり、ループ部52aの径が小さくなって応力集中が生じ、クロスロープ52が破断しないように、ループ部52aの径を一定以下にならないように保つ機能を有する
金網16は、支柱14の山側斜面に対面して位置し、クロスロープ52より山側に張設され、図示しない係止金具により支柱14に取り付けられるとともに、ワイヤロープ36,38やクロスロープ52に挿通された結合コイル58が、金網16の目に係合し、釜網16とワイヤロープ36,38及びクロスロープ52が連結されている。
次に、この実施形態の防護柵10の緩衝機能について説明する。防護柵10に岩石や土砂、雪崩が衝突すると、岩石等の衝突時の運動エネルギーにより、金網16、ワイヤロープ36,38及びクロスロープ52が谷側に延びて変形する。このとき、支柱14は、下部ブラケット21,25の軸止突起21c,25cの軸ボルト26を中心に谷側へ揺動するが、アンカー32により固定されたワイヤロープ46,48に張力が掛かり、揺動に対する抵抗が作用する。特にワイヤロープ48、クロスロープ52は、ループ部48a,52aのループが小さくなって伸びようとするが、緩衝金具50,54の摺動抵抗により、ワイヤロープ48及びクロスロープ52の伸びの速度が抑えられ、支柱14の揺動速度及び金網16の膨らみも抑えられる。また、クロスロープ52は、金網16の谷側に架設されているので、岩石等がクロスロープ52に当たらなくても、金網16の変位により、クロスロープ52には張力がかかる。さらに、ワイヤロープ36,38、クロスロープ52は、結合コイル58により金網16に連結されているので、金網16にかかる力は、ワイヤロープ36,38及びクロスロープ52にも伝達される。
岩石等の衝突エネルギーの吸収は、先ず、金網16が変形しつつ引き延ばされる際の抵抗により吸収される。同時に、金網16の変形により、ワイヤロープ36,38、クロスロープ52に張力がかかり、弾性変形及び塑性変形して引き延ばされる際の抵抗により衝撃エネルギーが吸収される。
さらに、緩衝金具50,54は、所定の摩擦力でワイヤロープ48及びクロスロープ52の端部を保持しているので、ワイヤロープ48及びクロスロープ52にかかる張力は、緩衝金具50,54での静止摩擦による抵抗を超えるまで上昇する。そして、ワイヤロープ48及びクロスロープ52に掛かる張力が、緩衝金具50,54による保持力の静止摩擦力を超えると、ワイヤロープ48及びクロスロープ52は緩衝金具50,54に対して摺動し、ループ部48a,52aが小さくなるように延びる。一旦ワイヤロープ48及びクロスロープ52が緩衝金具50,54に対して摺動しだすと、この部分での摩擦抵抗は動摩擦となり抵抗力が小さくなるが、摺動による摩擦抵抗で衝突エネルギーは吸収される。
ここで、支柱14は、基端部が地中に埋設されず、揺動自在であるが、支柱14の上部ブラケット20,24にワイヤロープ48が連結されて支持しているので、岩石等の衝突によるモーメントに対して、効果的に抵抗して緩衝効果を発揮する。
さらに、岩石等の衝突により、金網16、ワイヤロープ36,38,44,46,48及びクロスロープ52を介して支柱14に衝撃力が加わるが、支柱14は揺動自在であるので、主にワイヤロープ46,48が弾性変形し、さらには塑性変形して岩石等の衝撃エネルギーを吸収する。
また、ワイヤロープ36,38は、1または複数の支柱14を間に置いて、ワイヤ挿通部24d又はワイヤ挿通部25dを介して、他端の支柱14に連結されているので、隣り合う支柱14を超えて、岩石等の衝撃を3本以上の支柱14に伝達し、大きな緩衝機能を発揮する。同様に、クロスロープ52も、1本の支柱14を挟んで、山形に架設され、2本のクロスロープ52が交差するように架設されているので、岩石等の衝撃を3本以上の支柱14により受けることができ、大きな緩衝機能を発揮する。
この実施形態の防護柵10によれば、アルミニウム製の支柱材18により軽量な支柱14を構成することができ、山間地での施工が容易で、斜面等に適切に設置することができる。支柱14は、ベースプレート12に揺動可能に取り付けられ、上部ブラケット20,24にワイヤロープ48で保持しているので、岩石や土砂、雪崩に対して、両端支持梁で受けることになり、耐衝撃性も高い。
なお、この発明の防護柵は上記実施形態に限定されるものではなく、支柱の断面形状は二重円筒の他、適宜の断面形状に形成可能である。金網の素材やワイヤロープ、クロスロープの素材や径も適宜選択可能なものであり、緩衝装置の構成も各ロープを摩擦保持可能なものであれば良い。
10 防護柵
11 斜面
12 ベースプレート
14 支柱
16 金網
18 支柱材18
18a 内側円筒
18b 外側円筒
20,24 上部ブラケット
20a,21a,24a,25a 嵌合部
20b,21b ワイヤ連結部
21,25 下部ブラケット
21c,25c 軸止突起
20c,21d,24cワイヤ係止部
24d,25d ワイヤ挿通部
32 アンカー
34,50,54 緩衝金具
36,38,44,46,48 ワイヤロープ
48a,52a ループ部
51,56 摺動体
52 クロスロープ

Claims (7)

  1. 山間地の斜面又はその近傍に設置されるベースプレートと、
    このベースプレートに揺動可能に立設されるアルミニウム製の支柱と、
    複数の前記支柱間に亘って張設された金網と、
    前記金網の上下端部が固定され、一対の前記支柱の上端部同士及び下端部同士に所定の張力で架設された一対のワイヤロープと、
    前記支柱の上端部に嵌合された上部ブラケットから山側の斜面に張設されたワイヤロープと、
    互いに隣接する少なくとも3本の前記支柱の一方の支柱の下端部に連結され中間に位置する前記支柱の上端部に係合して他方の支柱の下端部に連結された第1のクロスロープと、
    同様に、前記少なくとも3本の支柱の一方の支柱の上端部に連結され中間に位置する前記支柱の下端部に係合して他方の支柱の上端部に連結され、前記第1のクロスロープに対して前記支柱間で交差した第2のクロスロープとを備えていることを特徴とする防護柵。
  2. 前記各クロスロープの端部にはループ部と緩衝金具が設けられ、この緩衝金具は前記クロスロープのループの交差部を所定の摩擦力で摺動可能に挟持している請求項1記載の防護柵。
  3. 前記緩衝金具は、前記クロスロープの端部を所定長延出させた位置で前記ワイヤロープを所定の摩擦力で摺動可能に保持している請求項3記載の防護柵。
  4. 前記支柱の両端部には、上部ブラケットと下部ブラケットが取り付けられ、前記下部ブラケットに前記ベースプレートに連結され、前記上部ブラケットに前記ワイヤロープの一端部が連結され他端部が山の斜面に固定されている請求項3記載の防護柵。
  5. 前記支柱は、アルミニウム押出形材からなり、外側筒と内側筒とが一体に形成されている請求項4記載の防護柵。
  6. 前記金網は、鋼線により形成されている請求項4記載の防護柵。
  7. 前記上部ブラケットと下部ブラケットは、ワイヤロープにより、互いに引きつけられて円筒状の支柱材に取り付けられている請求項4記載の防護柵。
JP2012135987A 2012-06-15 2012-06-15 防護柵 Active JP5830747B2 (ja)

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