JP5595325B2 - 防護柵 - Google Patents

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Description

この発明は、山間地の道路等の山側斜面に構築し、落石や積雪等を受け止めて道路等への落下、流入を阻止する防護柵に関する。
従来、山腹の斜面部等に構築して落石や積雪等を受け止めて道路等への落下、流入を防止する防護柵が知られている。このような防護柵は、例えば、特許文献1,2に開示されているように、所定の間隔でコンクリート基礎等に支柱を設け、各支柱の間に水平ロープ材を架設し、水平ロープ材の両端を保持するとともに、各支柱間を水平ロープ材に係止したワイヤ製のネットで遮蔽したものである。水平ロープ材は、その支柱取付端部が一定長さ分だけ支柱から延出され、水平方向のスライドを許容した状態で、緩衝具により支柱に取り付けられている。水平ロープ材の端部を保持した緩衝具は、水平ロープ材を所定の強い摩擦力で把持する一対の把持体を備え、両把持体をボルト・ナットなどの締付手段により締め付けて摩擦保持している。この防護柵は、複数の支柱のうち水平ロープ材の両端部が係止された一対の支柱の間にも、中間パイプ支柱が設けられている。中間パイプ支柱の外周前側には、水平ロープ材が係合する係合部が設けられ、中間パイプ支柱と水平ロープ材及びネットが一体に連結されている。
この防護柵は、落石等により、ネットがその衝撃を受け、ネットを介して水平ロープ材に設定張力以上の張力が作用したとき、水平ロープ材が緩衝具により一定の摩擦力を保持したまま端部の余長部が支柱間に引き込まれ、衝突エネルギーをネットや水平ロープ材で吸収するものである。
特開2007−277896号公報 特開2010−37765号公報
上記防護柵の構造では、より大きなエネルギーの吸収を可能とするには、緩衝具や水平ロープ材の数を増やしたり、水平ロープ材の強度を高めたりする必要がある。水平ロープ材の本数が多くなると、水平ロープ材の架設に工数が掛かり、部品点数も増大し、施工も複雑になり、全体としてコスト上昇を招く。また、材料をより強度の高いものにするにもコストが掛かるという問題があった。
その他、従来の防護柵では、多数本の水平ロープ材の端部を緩衝具により把持し、その緩衝具をロープ支柱に連結する構造であるため、作業工数がかかり効率的な施工の妨げとなっていた。さらに、水平ロープ材に取り付けられた緩衝具は、各々その締付力にバラツキが生じやすく、締付力のバラツキにより偏った一部の水平ロープ材に過大な張力が掛かると、所望の衝撃エネルギー吸収を行う前に破断してしまい、落石等の衝撃吸収効果が低下してしまう。これにより、ネットの破れや落石の貫通を招く恐れもある。
さらに、上記防護柵は、何れも、水平ロープ材の途中を中間支柱の孔などに挿通するものであるため、落石や雪崩等の衝撃がロープ材に加わると、孔に当る部分でロープ材に集中した力が加わり、この部分からロープ材が損傷し易いという問題もあった。
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みて成されたもので、簡単な構成で、緩衝効果が大きく、より大きな衝撃エネルギーの吸収が可能な防護柵を提供することを目的とする。
この発明は、山間地の山側斜面に設置されたコンクリート基礎と、このコンクリート基礎の上面に立設された複数の支柱と、前記複数の支柱間に亘って張設された金網と、前記金網の上下端部が固定され、一対の前記支柱の上端部同士及び下端部同士に所定の張力で架設された一対のワイヤロープと、互いに隣接する少なくとも3本の前記支柱の一方の支柱の下端部に連結され中間に位置する前記支柱の上端部に係合して他方の支柱の下端部に連結された第1のクロスワイヤと、同様に、前記少なくとも3本の支柱の一方の支柱の上端部に連結され中間に位置する前記支柱の下端部に係合して他方の支柱の上端部に連結された第2のクロスワイヤと、前記一対のワイヤロープに前記金網とともに上下端部が連結され前記支柱間に所定間隔で配置された柱状の間隔材とを備え、前記ワイヤロープの両端部には緩衝装置が設けられ、この緩衝装置は、前記ワイヤロープの端部を所定長延出させた位置で前記ワイヤロープを所定の摩擦力で保持するとともに摺動可能に設けられた保持部材を備え、前記各クロスワイヤの両端部にはループ状緩衝装置が設けられ、このループ状緩衝装置は、前記クロスワイヤのループの交差部を所定の摩擦力で挟持するとともに摺動可能に設けられた挟持部材を備えた防護柵である。
前記第1、第2のクロスワイヤは、互いに隣接する一対の前記支柱間で、前記金網の谷側の面上で互いに交差しているものである。さらに、前記第1、第2のクロスワイヤは、互いに上下対称に配置され、前記各クロスワイヤの中央部は、前記支柱の両端部に突設されたワイヤ挿通環に挿通されて山形に屈曲しているものである。
さらに、前記各クロスワイヤの両端部に設けられたループ状緩衝装置は、ループの中間部に前記クロスワイヤに所定の摩擦力で摺動可能に保持された摺動体が取り付けられているものである。
前記間隔材は、前記支柱間に複数本が互いに平行に配置され、前記金網に各々連結されているものである。
また、前記支柱は、前記コンクリート基礎に設けられた既設の支柱部材に嵌合して固定されているものでもよい。
この発明の防護柵によれば、簡単な構成で、緩衝効果が大きく、より大きな衝撃エネルギーの吸収が可能となり、施工地域の安全性をより高いものとすることができる。
特に、クロスワイヤが山形に架設され、それが上下対称に架設されて、一対の支柱間で交差するように設けられているので、常に衝撃エネルギーを3本以上の支柱で直接的に受けることができ、緩衝効果が大きいものである。
さらに、金網に加えて間隔材により衝撃エネルギーを吸収し、ワイヤロープに衝撃力を伝達するので、大きな緩衝効果を発揮する。
また、新規の施工も容易であるとともに、既設の防護柵を更新する場合にも、容易に設置可能なものである。
この発明の一実施形態の防護柵を示す斜視図である。 この実施形態の防護柵の部分正面図である。 この実施形態の防護柵の部分拡大平面図(a)と部分拡大正面図(b)である。 この実施形態の防護柵のワイヤロープ及びクロスワイヤの端部と支柱先端部の部分拡大平正面図である。 この実施形態の防護柵のワイヤロープ及びクロスワイヤの中間部と支柱先端部の部分拡大平正面図である。 この実施形態の防護柵のワイヤロープの中間部とクロスワイヤの端部及び支柱先端部の部分拡大平正面図である。 この実施形態の防護柵の間隔材と金網の部分拡大断面図である。 この実施形態の防護柵の間隔材と金網の部分拡大正面図(a)と部分拡背面図(b)である。 この実施形態の防護柵の衝撃吸収機能を説明する正面図である。 この実施形態の防護柵の衝撃吸収機能を説明する平面図である。 この実施形態の防護柵の衝撃吸収機能を説明する右側面図である。
以下、この発明の防護柵の一実施形態について図面を基にして説明する。この実施形態の防護柵10は、山間地の道路や線路等の山側斜面に設けられるもので、落石や雪崩を防止するために危険箇所に沿って設置される。図1に示すように、山側の斜面には断面が台形状等のコンクリート基礎12が設けられ、コンクリート基礎12の上面12aに所定間隔で支柱14が立設され、支柱14に金網16が張設されている。
支柱14は、四角筒状に形成され、図2,図3に示すように、コンクリート基礎12に埋設され頭部が上面12aから突出したH鋼等の埋設柱14aに嵌合して互いに固定されている。固定方法は、支柱14の内壁と埋設柱14aとの間に緩衝材を詰め込んで固定する。また、樹脂やコンクリートで固定しても良い。筒状の支柱14の頭部には、キャップ14bが嵌合され、塞がれている。なお、埋設柱14aは、コンクリート基礎12に設けられた、既設の支柱や既設のアンカー部材等の支柱部材でも良い。
金網16は、防護柵10の山側に位置して支柱14に張設されている。金網16の垂直方向の幅は、支柱14の高さとほぼ等しく、支柱14の頂部からコンクリート基礎12の正面12aまでに位置し、山側斜面の所定の設置範囲に亘り、後述する上下のワイヤロープ20,21に係止されて、支柱14に固定されている。
各支柱14の頂部間には、両端が支柱14の頂部に連結され支柱14間の間隔を一定に維持させる金属製の長尺材である上弦材18が架設され両端が支柱14の上端に固定されている。さらに、支柱14の上端部の山側側面14cには、支柱14の頂部同士を連結した鋼線のワイヤロープ20が架設されている。同様に、支柱14の下端部の山側側面14cにも、支柱14の頂部同士を連結したワイヤロープ21が架設されている。ワイヤロープ20,21は、図3,図4に示すように、数本おきに支柱14の上下端部に設けられた緩衝装置22,23に、両端部20a,21aが連結されている。緩衝装置22,23は、ワイヤロープ20,21の両端部20a,21aを僅かに延出させて、保持部材22a,23aとの間で所定の摩擦力が付与されるようにワイヤロープ20,21の両端部20a,21aを保持し、所定以上の張力で、保持部材22a,23aに対してワイヤロープ20,21が摺動可能に設けられている。
緩衝装置22,23は、U字状の連結具22b,23bを有し、連結具22b,23bが、支柱14の上下端部の山側側面14cに突設された係止金具24に係合している。そして、連結具22b,23bの両端部に保持部材22a,23aが固定されている。ワイヤロープ20,21の両末端には、保持部材22a,23aに係合して摺動を止めるストッパ25が一体に固定されている。
ワイヤロープ20,21は、一対の支柱14間に架設され、この一対の支柱14間には、1本乃至複数本の他の支柱14が等間隔に配置されている。ワイヤロープ20,21の中間部に位置した支柱14の上下端部の山側側面14cには、図5,図6に示すように、ワイヤロープ20,21が挿通するワイヤ挿通環26が突設されている。ワイヤ挿通環26のうち、後述するクロスワイヤ30も挿通される部分では、一対のワイヤ挿通環26が併設されて、各ワイヤロープ20,21及びクロスワイヤ30が、上下各々一対のワイヤ挿通環26に挿通されている。
クロスワイヤ30は、図4,図6に示すように、ワイヤロープ20,21よりも太い鋼線により構成され、1本置きの支柱14の上下端部の互いに対向する側面14dに突設された連結部28に、両端が連結されている。クロスワイヤ30の中間部は、図5に示すように、1本置きの中間部の支柱14の山側側面14cに突設された一対のワイヤ挿通環26に挿通されている。これにより、図2に示すように、クロスワイヤ30は、等辺の山形を描くように架設されている。
クロスワイヤ30の両端部には、図4,図6に示すように、ループ状緩衝装置32が設けられている。ループ状緩衝装置32は、クロスワイヤ30の両端部が1回ループを描いて形成され、その端部が連結部28に連結されている。ループ状緩衝装置32は、ループの交差部を一定の摩擦力で挟持した挟持部材34と、クロスワイヤ30が挟持部材34を摺動してループが小さくなったときに、ループの途中で挟持部材34に当接し、クロスワイヤ30の摺動時の抵抗を増大させる摺動体36を備えている。摺動体36は、金属製の部材がクロスワイヤ30に所定の摩擦力で摺動可能に保持されたものである。そして、クロスワイヤ30は、図2に示すように、一対の支柱14の上下に端部が位置し、互いに対称に掛け渡された一対のクロスワイヤ30が、中央部で交差するように一対の支柱14間に架設されている。
金網16は、支柱14の山側側面14cに対面して、ワイヤロープ20,21やクロスワイヤ30より山側に張設され、係止金具24やワイヤ挿通環26が貫通して配置されている。金網16の上下の端部は、図7,図8に示すように、金属製の柱状の間隔材38の両端部にU字状の固定金具40と、固定金具40の両端部の雄ネジ部に螺合した一対のナット42により、ワイヤロープ20,21に固定されている。間隔材38は一対の支柱14間に数本等間隔に配置され、これにより金網16は上下のワイヤロープ20,21と一体的に連結されている。さらに、間隔材38の途中にも同様に固定金具40が設けられ、金網16と間隔材38を固定している。
次に、この実施形態の防護柵10の緩衝機能について説明する。この防護柵10の山側側面の一対の支14間の中央部分に岩石Dが衝突した場合について説明する。防護柵10に岩石Dが衝突すると、岩石Dの衝突時の運動エネルギーにより、金網16、ワイヤロープ20,21及びクロスワイヤ30が谷側に変形し、引き延ばされる。クロスワイヤ30は、金網16の谷側に架設されているので、岩石Dがクロスワイヤ30に当たらなくても、金網16の変位により、クロスワイヤ30には張力がかかる。また、ワイヤロープ20,21は、間隔材38と固定金具40により、一体的に連結されているので、金網16にかかる力は、ワイヤロープ20,21にも伝達される。
岩石Dの衝突エネルギーの吸収は、先ず、金網16が変形しつつ引き延ばされる際の、金網16の変形に対する抵抗により吸収される。さらに、金網16の変形により、ワイヤロープ20,21に張力がかかり、両端部の緩衝装置22,23に対して、ワイヤロープ20,21を引き抜くように力が作用する。ワイヤロープ20,21は、岩石Dによる衝撃エネルギーにより、弾性変形して引き延ばされ、場合によっては塑性変形領域まで引き延ばされる。
さらに、ワイヤロープ20,21は、緩衝装置22,23の保持部材22a,23aにより、所定の摩擦力で両端部が保持されているので、ワイヤロープ20,21にかかる張力は、保持部材22a,23aでの静止摩擦による抵抗を超えるまで上昇する。そして、ワイヤロープ20,21に掛かる張力が、保持部材22a,23aによる保持力の静止摩擦力を超えると、ワイヤロープ20,21は保持部材22a,23aに対して摺動する。通常、静止摩擦力よりも動摩擦力の方が小さいので、一旦ワイヤロープ20,21が保持部材22a,23aに対して摺動しだすと、この部分での抵抗力が小さくなるが、摺動による摩擦抵抗でエネルギー吸収が始まる。
同時に、クロスワイヤ30によっても衝撃エネルギーが吸収される。ここでの衝突エネルギーの吸収は、ループ状緩衝装置32の挟持部材34とクロスワイヤ30の摩擦抵抗によるエネルギー吸収による。この場合も、金網16の変形により、クロスワイヤ30に張力がかかり、両端部のループ状緩衝装置32に対して、挟持部材34からクロスワイヤ30を引き抜くように力が作用する。クロスワイヤ30も、岩石Dによる衝撃エネルギーにより、弾性変形して引き延ばされ、場合によっては塑性変形領域まで引き延ばされる。このとき、クロスワイヤ30は、ループ状緩衝装置32の挟持部材34により所定の摩擦力でループ状に保持されているので、クロスワイヤ30にかかる張力がループ状緩衝装置32の挟持部材34での静止摩擦による抵抗を超えると、ループ状緩衝装置32のループが縮小するようにクロスワイヤ30が摺動する。このときも静止摩擦力よりも動摩擦力の方が小さいので、一旦クロスワイヤ30が挟持部材34に対して摺動しだすと、この部分での抵抗力が小さくなるが、摺動による摩擦抵抗でエネルギー吸収が始まる。そして、ループの中間に設けられた摺動体36が挟持部材34に当接すると、摺動体36とクロスワイヤ30間の摩擦抵抗が加わり、衝撃に対する抵抗が大きくなり、衝撃の緩衝効果が大きくなる。さらに、摺動体36がループの途中に設けられていることにより、クロスワイヤ30の両端のループ状緩衝装置32の静止摩擦による抵抗の大小により、一方の端部の摩擦力の小さい挟持部材34でのみ、クロスワイヤ30が摺動を開始しても、このループ状緩衝装置32の摺動体36に挟持部材34が当たることにより、静止摩擦による抵抗が加わる。これによりクロスワイヤ30の一方の端部での摩擦力による抵抗は、全体として増加し、他端の挟持部材34の摩擦抵抗力を超える摩擦抵抗となることにより、他方のループ状緩衝装置32でのクロスワイヤ30の摺動が開始し、両端のループ状緩衝装置32による緩衝機能が確実に発揮される。
さらに、金網16、ワイヤロープ20,21及びクロスワイヤ30を介して支柱14に衝撃力が加わり、支柱14が弾性変形し、さらには塑性変形して岩石Dの衝撃エネルギーを吸収する。このとき支柱14にかかる力は、金網16や上弦材18及びワイヤロープ20,21を介して伝わる。上弦材18は互いに隣接する一対の支柱14間に掛け渡され、衝撃が加わった支柱14が変位することにより、隣接する上弦材18を介して隣接する支柱14に力が伝達され、衝撃エネルギーが吸収される。また、ワイヤロープ20,21は、1または複数の支柱14を間に置いて、ワイヤ挿通環26を介して、他の支柱14に連結されているので、隣り合う支柱14を超えて、岩石Dの衝撃を3本以上の支柱14に伝達し、大きな緩衝機能を発揮する。同様に、クロスワイヤ30も、1本の支柱14を挟んで、山形に架設され、2本のクロスワイヤ30が交差するように架設されているので、岩石Dの衝撃を3本の支柱14により受けることができ、大きな緩衝機能を発揮する。
この実施形態の防護柵10によれば、ロープ材としてワイヤロープ20,21とクロスワイヤ30という少ない部材で、大きな緩衝効果を発揮する構造体を構成することができ、山間地での施工が容易であり、コストも安価なものとすることができる。特に、クロスワイヤ30が1本の支柱14を挟んで山形に架設され、それが上下対称に架設されて、一対の支柱14間で交差するように設けられているので、常に衝撃エネルギーを3本以上の支柱14で直接的に受けることができ、緩衝効果が大きいものである。さらに、金網16に加えて間隔材38により衝撃エネルギーを吸収し、ワイヤロープ20,21に力を伝達するので、大きな緩衝効果を発揮する。しかも、吸収可能な衝撃エネルギーの調整も、保持部材22a,23aや挟持部材34による各ワイヤロープ20,21やクロスワイヤ30に対する締め付け力を調節することにより、任意に設定することができる。
なお、この発明の防護柵は上記実施形態に限定されるものではなく、支柱の施工は新設または既設の支柱の更新等適宜適用可能なものであり、用途や大きさも任意に設定するものである。金網の素材やワイヤロープ、クロスワイヤの素材や経も適宜選択可能なものであり、保持部材やループ状緩衝装置の構成もロープを摩擦保持可能なものであれば良い。
10 防護柵
12 コンクリート基礎
14 支柱
14a 埋設柱
16 金網
18 上弦材
20,21 ワイヤロープ
22,23 緩衝装置
22a,23a 保持部材
22b,23b 連結具
24 係止金具
26 ワイヤ挿通環
28 連結部
30 クロスワイヤ
32 ループ状緩衝装置
34 挟持部材
36 摺動体
38 間隔材
40 固定金具

Claims (6)

  1. 山間地の山側斜面に設置されたコンクリート基礎と、前記コンクリート基礎の上面に立設された複数の支柱と、前記複数の支柱間に亘って張設された金網と、前記金網の上下端部が固定され、一対の前記支柱の上端部同士及び下端部同士に所定の張力で架設された一対のワイヤロープと、互いに隣接する少なくとも3本の前記支柱の一方の支柱の下端部に連結され中間に位置する前記支柱の上端部に係合して他方の支柱の下端部に連結された第1のクロスワイヤと、同様に、前記少なくとも3本の支柱の一方の支柱の上端部に連結され中間に位置する前記支柱の下端部に係合して他方の支柱の上端部に連結された第2のクロスワイヤと、前記一対のワイヤロープに前記金網とともに上下端部が連結され前記支柱間に所定間隔で配置された柱状の間隔材とを備え、
    前記ワイヤロープの両端部には緩衝装置が設けられ、この緩衝装置は、前記ワイヤロープの端部を所定長延出させた位置で前記ワイヤロープを所定の摩擦力で保持するとともに摺動可能に設けられた保持部材を備え、
    前記各クロスワイヤの両端部にはループ状緩衝装置が設けられ、このループ状緩衝装置は、前記クロスワイヤのループの交差部を所定の摩擦力で挟持するとともに摺動可能に設けられた挟持部材を備えたことを特徴とする防護柵。
  2. 前記第1、第2のクロスワイヤは、互いに隣接する一対の前記支柱間で、前記金網の谷側の面上で互いに交差している請求項1記載の防護柵。
  3. 前記第1、第2のクロスワイヤは、互いに上下対称に配置され、前記各クロスワイヤの中央部は、前記支柱の両端部に突設されたワイヤ挿通環に挿通されて山形に屈曲している請求項2記載の防護柵。
  4. 前記各クロスワイヤの両端部に設けられたループ状緩衝装置は、ループの中間部に前記クロスワイヤに所定の摩擦力で摺動可能に保持された摺動体が取り付けられている請求項1記載の防護柵。
  5. 前記間隔材は、前記支柱間に複数本が互いに平行に配置され、前記金網に各々連結されている請求項1記載の防護柵。
  6. 前記支柱は、前記コンクリート基礎に設けられた既設の支柱部材に嵌合して固定されている請求項1記載の防護柵。
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