JP2907214B1 - 衝撃吸収柵 - Google Patents

衝撃吸収柵

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JP2907214B1 JP21628498A JP21628498A JP2907214B1 JP 2907214 B1 JP2907214 B1 JP 2907214B1 JP 21628498 A JP21628498 A JP 21628498A JP 21628498 A JP21628498 A JP 21628498A JP 2907214 B1 JP2907214 B1 JP 2907214B1
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Abstract

【要約】 【課題】 大きな衝撃力を効果的に吸収することができ
る衝撃吸収柵を提供する。 【解決手段】 所定の間隔で複数の支柱2,2を設け、
支柱2,2間を網体11で遮蔽する。網体11の主線材12,
13に撓み部12A,13Aを形成し、この撓み部12A,13A
の両側を、主線材12,13より引張強度が低くかつ撓み部
12A,13Aより短い副線材15により連結する。落石等の
衝撃力が加わると、副線材15に引張力が働き、この引張
力が副線材15に引張強度を越えると、副線材15が切断さ
れてエネルギーを吸収することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雪崩・落石等にお
ける衝撃吸収柵に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、この種のものと
して、特公平7−18134号公報の衝撃吸収柵では、
所定の間隔で支柱を設け、各支柱の間に水平ロープ材を
水平方向のスライドを許容した状態で係留し、水平ロー
プ材の両端は固定し、各支柱間を水平ロープ材に掛止さ
れたワイヤ製のネットで遮蔽し、各水平ロープ材の途上
に水平ロープ材を重合させて形成した余長部と、余長部
を一定の力で挟持する挟持具とにより、水平ロープ材に
所定張力以上の張力が作用したとき、水平ロープ材が一
定の摩擦力を保持したまま余長部が伸長して張力を吸収
する緩衝部を設け(公報特許請求の範囲)ており、衝撃
吸収柵の網面に作用する衝撃力が緩衝部の設定摩擦抵抗
を越えると、水平ロープ材の途上に形成した緩衝部が耐
えられず、ロープ材と挟持具との摺動の間で摺動を開始
し、大きな衝撃力を受けてもループの縮径により効果的
にエネルギーを吸収することができる。
【0003】また、特公平7−18134号公報には、
雪崩・落石防止体に固定した支持用線材と地山に固定し
た支持用線材との端部同士を重ね合わせて重複部を形成
し、その重複部を複数間隔をおいて設けられた締付部材
により緊結し、前記支持用線材に加わる引張力によって
締付部材が移動することを可能(公報特許請求の範囲)
にした雪崩・落石防止用衝撃吸収装置が提案されてい
る。
【0004】また、特許第2503929号公報の衝撃
吸収柵では、ガイドロープの他端部相互を重ね合わせて
重複部を形成し、この重複部を複数間隔を置いて設けら
れた締付部材により緊結すると共に、前記締付部材に係
止可能な端末突部を前記ガードロープの他端部の端部に
設け、前記ガードロープに加わる引張力によって前記重
複部の他端部相互が摩擦摺動するように構成(公報特許
請求の範囲)している。
【0005】さらに、特開平10−88527号公報に
は、支柱間に張り渡された保持ロープの中途に、同保持
ロープに及んでくる衝撃エネルギーを吸収するためのブ
レーキ装置が設けてあり、このブレーキ装置が、重ね合
わされた両端部を緊締部材によって固定したループ管を
有しており、当該保持ロープがこのループ管内を通り、
他方端部の管口からでて延びて(公報特許請求の範囲中
請求項5)おり、緊締部でのループ管重畳部の摩擦及び
ループ管と緊締部材との間の摩擦によりエネルギー吸収
が行われる。
【0006】このように上記4者の衝撃吸収柵等では、
いずれも衝撃吸収力を摩擦力により吸収するようにして
いる。
【0007】一方、上記特開平10−88527号公報
では、網状体が多数のリング部材を、ぞれぞれ隣り合う
リング部材の内周側が接触するように相互に連結するこ
とによって構成されて(公報特許請求の範囲中請求項
1)おり、落石による衝撃を受けると、各リング部材が
他のリング部材との係合箇所で外方に引張られ、例えば
係合箇所が周全体で4箇所であれば、リング部材は矩形
に変形し、このようにリング部材を変形させる力が衝撃
エネルギーとなり、リング部材の材質、構成線材の太
さ、リング部材の直径を適宜選択することにより、吸収
すべきエネルギーの大きさに簡単に対応させることがで
きる(公報第0007段)。
【0008】そして、上記摩擦力により衝撃力を吸収す
る構造、及び上記リング部材の変形より衝撃エネルギー
を吸収するものでも、いずれも衝撃吸収能力には限界が
ある。
【0009】そこで、本発明は、大きな衝撃力を効果的
に吸収することができる衝撃吸収柵を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、所定
の間隔で複数の支柱を設け、前記支柱間に水平主線材を
設け、前記支柱間を前記水平主線材に掛止した網体で遮
蔽した衝撃吸収柵において、前記水平主線材に撓み部を
設け、この撓み部の両側を、前記水平主線材より引張強
度が低くかつ前記撓み部より短い水平副線材により連結
したものである。
【0011】この請求項1の構成によれば、落石等の衝
撃力が加わると、水平副線材に引張力が働き、この引張
力が水平副線材の引張強度を越えると、水平副線材が切
断され、水平副線材の弾性変形と塑性変形により、エネ
ルギーが吸収される。
【0012】請求項2の発明は、所定の間隔で複数の支
柱を設け、前記支柱間を網体で遮蔽した衝撃吸収柵にお
いて、前記網体の主線材に撓み部を形成し、この撓み部
の両側を、前記主線材より引張強度が低くかつ前記撓み
部より短い副線材により連結したものである。
【0013】この請求項2の構成によれば、落石等の衝
撃力が加わると、副線材に引張力が働き、この引張力が
副線材に引張強度を越えると、副線材が切断され、副線
材の弾性変形と塑性変形により、エネルギーが吸収され
る。
【0014】また、請求項3の発明は、前記撓み部とこ
の撓み部の両側を連結する前記副線材とを、一側方向の
前記主線材とこの一側方向の主線材と交差する他側方向
の主線材とにそれぞれ複数設けたものである。
【0015】この請求項3の構成によれば、落石等の衝
撃力が加わると、まず、落石等を受けた部分の副線材に
引張力が働き、この引張力が副線材の引張強度を越える
と、副線材が切断されてエネルギーが吸収され、さら
に、副線材が切断された箇所の主線材によって一側方向
及び他側方向近接する副線材に衝撃力が伝わり、落石箇
所に近接する副線材が切断されて衝撃力が吸収される。
【0016】請求項4の発明は、所定の間隔で複数の支
柱を設け、前記支柱間に水平主線材を複数段に設けた衝
撃吸収柵において、前記水平主線材に撓み部を設け、こ
の撓み部の両側を、前記水平主線材より引張強度が低く
かつ前記撓み部より短い水平副線材により連結したもの
である。
【0017】この請求項4の構成によれば、水平主線材
に落石等が衝突し、落石等の衝撃力が加わると、水平副
線材に引張力が働き、この引張力が水平副線材の引張強
度を越えると、水平副線材が切断され、水平副線材の弾
性変形と塑性変形により、エネルギーが吸収される。
【0018】さらに、請求項5の発明は、所定の間隔で
複数の支柱を設け、前記支柱間を防護面で遮蔽した防護
体を備えた衝撃吸収柵において、前記防護体と地山とを
連結する控えロープに撓み部を設け、この撓み部の両側
を、前記水平主線材より引張強度が低くかつ前記撓み部
より短い水平副線材により連結したものである。
【0019】この請求項5の構成によれば、落石等の衝
撃力により副線材に引張力が働き、この引張力が副線材
の引張強度を越えると、副線材が切断され、副線材の弾
性変形と塑性変形により、エネルギーが吸収される。
【0020】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施例を添付図面を
参照して説明する。図1ないし図5は本発明の第1実施
例を示し、同図に示すように、衝撃吸収柵である落石防
護柵は、斜面あるいは斜面に並んでコンクリート基礎1
を設け、このコンクリート基礎1に複数の支柱2…を立
設する。前記支柱2は、H型鋼,コンクリート柱,鋼管
あるいはコンクリート充填鋼管などからなり、この例で
はH型鋼を用い、その下端を前記コンクリート基礎1に
固着している。前記支柱2間には水平主線材たる水平ロ
ープ材3,3が上下段に設けられ、この水平ロープ材3
を係止する係止部4が前記支柱2に設けられ、この係止
部4は、孔や切欠きあるいは支柱2の側面に水平ロープ
材3を係止する係止用フックなどでもよい。また、前記
水平ロープ材3の両端は、それぞれ前記支柱2や他の部
材に固定されている。
【0021】図1及び図3に示すように、前記水平ロー
プ材3には、複数の撓み部3Aが形成され、この撓み部
3Aの両側を、水平副線材たる水平補助ロープ材5によ
り連結する。前記ロープ材3,5はワイヤーロープや鋼
線などからなり、前記水平補助ロープ材5は、前記水平
ロープ材3より引張強度が低く、かつ撓み部3Aより短
く形成されている。例えば、水平ロープ材3と水平補助
ロープ材5とが同一材質からなれば、水平補助ロープ材
5の断面積を小さくすればよい。そして、前記撓み部3
Aと、この撓み部3Aの両側を連結する水平補助ロープ
材5により、水平ロープ材3の緩衝部6を構成してい
る。
【0022】図1及び図4に示すように、前記支柱2間
には、該支柱2間を遮蔽する網体11が設けられ、防護面
たる前記網体11は、一側方向たる横方向の主線材12と、
この主線材12と交差する他側方向たる縦方向の主線材13
とを組み合わせて複数の網目14を有し、各主線材12,13
に網目14に対応して撓み部12A,13Aを形成し、撓み部
12A,13Aの両端を副線材15により連結する。前記主線
材12,13及び副線材15はワイヤーロープや鋼線などから
なり、その副線材15は、主線材12,13より引張強度が弱
く、かつ撓み部12A,13Aより短く形成されている。例
えば、主線材12,13と副線材15とが同一材質からなれ
ば、副線材15の断面積を小さくすればよい。主線材12,
13に撓み部12A,13Aを設けるの一例を説明すると、ま
ず、複数の主線材12,13により網目を形成し、主線材1
2,13の交差部16を固着する。そして、撓み部12A,13
Aを形成するために、横方向の主線材12,12…の間隔を
狭めると共に、縦方向の主線材13,13…の間隔を狭める
ことにより、各網目14毎に撓み部12A,13Aを形成し、
それら緩み部12A,13Aの両側をほぼ直線状の前記副線
材15により連結する。すなわち、副線材15の両端側を主
線材12,13に固着する。この場合、溶接により固着した
り、縛り付けによる結線により固着したり、金具により
固着したりすることができるが、その固着強度は、主線
材12,13に引張力が加わった場合に、副線材15が切断さ
れるまで固定箇所の移動を許さない程度とする。すなわ
ち、副線材15の引張破断強度より前記固着強度を大きく
する。また、同様に前記水平補助ロープ材5の水平ロー
プ材3への固着強度も、水平ロープ材3に引張力が加わ
った場合に、水平補助ロープ材5が切断されるまで、固
定箇所の移動を許さない程度とする。そして、前記撓み
部12Aとこの撓み部12Aの両側を連結する副線材15によ
り、主線材12の緩衝部17を構成し、前記撓み部13Aとこ
の撓み部13Aの両側を連結する副線材15により、主線材
13の緩衝部17を構成している。また、前記支柱2と網体
11とにより、防護体20が構成される。尚、前記網体11は
前記水平ロープ材3に掛止されている。
【0023】そして、網体11に落石等により衝撃力が加
わり、水平ロープ材3に引張力が加わると、まず、水平
補助ロープ材5及び撓み部3A以外の水平ロープ材3に
張力が発生し、水平ロープ材3と水平補助ロープ材5の
弾性変形により衝撃力を吸収し、この場合、主として水
平補助ロープ材5が弾性変形と塑性変形とを起こし、さ
らに、前記張力が水平補助ロープ材5の引張強度を越え
ると、図3(B)に示すように、該水平補助ロープ材5
が破断し、これにより衝撃力を効果的に吸収することが
できる。また、網体11に落石等により衝撃力が加わる
と、まず、落石箇所の副線材15が緊張し、この副線材15
の弾性変形と塑性変形により衝撃力を吸収し、前記張力
が副線材15に引張強度を越えると、該副線材15が破断
し、さらに、図5に示すように、その落石箇所の周辺の
副線材15が破断し、かつ破断した箇所部分における副線
材15が弾性変形と塑性変形を起こし、網体11全体で落石
の衝撃力が効果的に吸収される。
【0024】このように本実施例では、請求項1に対応
して、所定の間隔で複数の支柱2,2を設け、支柱2,
2間に水平主線材たる水平ロープ材3を設け、支柱2,
2間を水平ロープ材3に掛止した網体11で遮蔽した衝撃
吸収柵において、水平ロープ材3に撓み部3Aを設け、
この撓み部3Aの両側を、水平ロープ材3より引張強度
が低くかつ撓み部3Aより短い水平副線材たる水平補助
ロープ材5により連結したものであるから、落石等の衝
撃力が加わると、水平補助ロープ材5に引張力が働き、
この引張力が水平補助ロープ材5の引張強度を越える
と、水平補助ロープ材5が切断されてエネルギーを吸収
することができ、従来の摩擦又は変形だけによるものに
比べて、衝撃エネルギーを効果的に吸収することができ
る。
【0025】このように本実施例では、請求項2に対応
して、所定の間隔で複数の支柱2,2を設け、支柱2,
2間を網体11で遮蔽した衝撃吸収柵において、網体11の
主線材12,13に撓み部12A,13Aを形成し、この撓み部
12A,13Aの両側を、主線材12,13より引張強度が低く
かつ撓み部12A,13Aより短い副線材15により連結した
ものであるから、落石等の衝撃力が加わると、副線材15
に引張力が働き、この引張力が副線材15に引張強度を越
えると、副線材15が切断されてエネルギーを吸収するこ
とができ、従来の摩擦又は変形だけによるものに比べ
て、衝撃エネルギーを効果的に吸収することができる。
また、撓み部12A,13Aの分だけ、主線材12,13が伸び
なくても網体11の面が変形可能となるから、副線材15の
破断後、網体11の面自体が変形することにより、衝撃力
を緩和できる。
【0026】また、このように本実施例では、請求項3
に対応して、撓み部12A,13Aとこの撓み部12A,13A
の両側を連結する副線材15とを、一側方向の主線材12と
この一側方向の主線材12と交差する他側方向の主線材13
とにそれぞれ複数設けたものであるから、落石等の衝撃
力が加わると、まず、落石等を受けた部分の副線材15に
引張力が働き、この引張力が副線材15の引張強度を越え
ると、副線材15が切断されてエネルギーが吸収され、さ
らに、副線材15が切断された箇所の主線材12,13によっ
て一側方向及び他側方向近接する副線材15,15に衝撃力
が伝わり、落石箇所に近接する副線材15が切断されて衝
撃力を吸収することができる。
【0027】また、実施例上の効果として、撓み部12
A,13Aとこの撓み部12A,13Aの両側を連結する副線
材15とを連続して備えるものであるから、落石等の衝撃
力が加わると、まず、落石等を受けた部分の副線材15に
引張力が働き、この引張力が副線材15に引張強度を越え
ると、副線材15が切断されてエネルギーが吸収され、さ
らに、副線材15が切断された箇所の主線材12,13によっ
て一側方向及び他側方向周囲の副線材15に衝撃力が伝わ
り、周囲の副線材15が切断されて網体11全体により効果
的に衝撃力を吸収することができる。
【0028】図6及び図7は本発明の第2実施例を示
し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付し、その
詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、網目1
4,14の略中央間において、主線材12に撓み部12Aを形
成し、この撓み部12Aの両端を副線材15により連結す
る。また、前記撓み部12Aの略中央には、交差部16によ
り他側方向の主線材13が固着されている。尚、この主線
材13と前記副線材15とは交差するが、この交差箇所にお
いて両者は縁が切られている。
【0029】この例においても、落石等の衝撃力が加わ
ると、副線材15に引張力が働き、この引張力が副線材15
の引張強度を越えると、図7に示すように、副線材15が
切断されてエネルギーを吸収することができ、従来の摩
擦又は変形だけによるものに比べて、衝撃エネルギーを
効果的に吸収することができ、請求項2,3に対応し
て、上記第1実施例と同様な作用,効果を有する。
【0030】図8は本発明の第3実施例を示し、上記第
1実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明
を省略して詳述すると、この例では、網目14,14の略中
央間において、主線材12に撓み部12Aを形成し、この撓
み部12Aの両端を副線材15により連結し、さらに、網目
14,14の略中央間において、主線材13に撓み部13Aを形
成し、この撓み部13Aの両端を副線材15により連結して
いる。したがって、主線材12,13は、撓み部12A,13A
が交差する交差部16において固着されている。また、前
記撓み部13Aの略中央には、前記一側方向の主線材12の
撓み部12Aの中央が固着されている。そして、一側方向
の副線材15は図8において、左右方向に連続し、また、
他側方向の副線材15は図8において、上下方向に連続
し、一側方向の副線材15と他側方向の副線材15とは、交
差部18において固着されている。尚、図8中で主線材1
2,13と副線材15,15とは交差しているが、この交差箇
所において両者は縁が切られている。
【0031】そして、この例においては、副線材15,15
を一側方向と他側方向に複数配置し、その交差部18にお
いて固着して副線材15からなる網を形成し、この網より
網目の大きい網を主線材12,13によって形成した後、図
8で示す所定箇所で、主線材12,13に副線材15からなる
網を連結することにより、網体11を簡便に形成すること
ができる。そして、図8においては、一側方向(図中左
右方向)の副線材15,15の中央位置において、他側方向
の複線材15に撓み部13Aの両側を連結し、他側方向(図
中上下方向)の副線材15,15の中央位置において、一側
方向の副線材15に撓み部12Aの両側を連結している。
【0032】この例においても、落石等の衝撃力が加わ
ると、副線材15に引張力が働き、この引張力が副線材15
の引張強度を越えると、一側方向及び他側方向の副線材
15,15が切断されてエネルギーを吸収することができ、
従来の摩擦又は変形だけによるものに比べて、衝撃エネ
ルギーを効果的に吸収することができ、請求項2,3に
対応して、上記第1実施例と同様な作用,効果を有す
る。
【0033】図9及び図10は本発明の第4実施例を示
し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳
細な説明を省略して詳述すると、この例では、網目14に
おいて、主線材13に複数の緩衝部17Aを設けている。す
なわち、図7に示すように、1つの網目14の副線材13の
中央と上側の交差部16との間に撓み部13Bを形成すると
共に、その中央と下側の交差部16との間に撓み部13Bを
形成し、この撓み部13Bの両側を副線材15Aにより連結
して緩衝部17Aを形成している。そして、前記撓み部13
Bと前記副線材15Aとにより、緩衝部17Aを形成してい
る。この場合、網目14の4つの交差部16を結んだ形状
は、ほぼ正方形であるから、前記副線材15Aの長さは、
前記副線材15のほぼ2分の1となり、また、副線材15A
は長さが異なる以外は、前記副線材15と同一構成であ
る。
【0034】したがって、落石等の衝撃力を受けると、
1つの網目14において、2つの緩衝部17A,17Aがあ
り、2本の副線材15Aが破断することにより、効果的に
衝撃力を吸収することができる。
【0035】図11は本発明の第5実施例を示し、上記
各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明
を省略して詳述すると、この例では、水平ロープ材3に
連続して撓み部3Aを形成し、各撓み部3Aの両側を水
平補助ロープ材5により連結している。
【0036】したがって、撓み部3Aと水平副線材たる
水平補助ロープ材5とが連続して設けられているから、
落石等を受けた位置に近い水平補助ロープ材5が順次切
断することにより、衝撃力を効果的に吸収することがで
きる。
【0037】図12は本発明の第6実施例を示し、上記
各実施例と同一部分に符号を付し、その詳細な説明を省
略して詳述すると、この例では、支柱2,2間に水平ロ
ープ材3,3…を複数段に配置し、これら複数段の水平
ロープ材3,3…により支柱2,2間を遮蔽し、前記支
柱2と水平ロープ材3により防護体20Aを構成し、複数
段の水平ロープ材3,3…により防護面を構成してい
る。また、各水平ロープ材3には、それぞれ少なくとも
1つの前記緩衝部6が設けられている。
【0038】したがって、水平ロープ材3が落石等を受
け、水平ロープ材3に引張力が加わると、まず、水平副
線材5及び撓み部3A以外の水平ロープ材3に張力が発
生し、それらの弾性変形と塑性変形により衝撃力を吸収
し、この場合、主として水平副線材5が弾性変形と塑性
変形を起こし、さらに、前記張力が副線材5の引張強度
を越えると、水平副線材5が破断し、これにより衝撃力
を効果的に吸収することができる。
【0039】このように本実施例では、請求項4に対応
して、所定の間隔で複数の支柱2,2を設け、支柱2,
2間に水平主線材たる水平ロープ材3,3を複数段に設
けた衝撃吸収柵において、水平ロープ材3に撓み部3A
を設け、この撓み部3Aの両側を、水平ロープ材3より
引張強度が低くかつ撓み部3Aより短い水平副線材5に
より連結したものであるから、水平ロープ材3に落石等
が衝突し、落石等の衝撃力が加わると、水平ロープ材3
に引張力が働き、この引張力が水平副線材5の引張強度
を越えると、水平副線材5が切断され、水平副線材5の
弾性変形と塑性変形により、エネルギーが吸収すること
ができ、従来の摩擦又は変形だけによるものに比べて、
衝撃エネルギーを効果的に吸収することができる。
【0040】図13は本発明の第7実施例を示し、上記
各実施例と同一部分に符号を付し、その詳細な説明を省
略して詳述すると、この例では、第1実施例で示した前
記防護体20の支柱2の上部と該衝撃吸収柵の前側に位置
する地山との間を、ワイヤーロープや鋼線などからなる
控えロープ材21により連結し、この控えロープ材21に複
数の撓み部21Aを形成し、該撓み部21の両側を控えの副
線材15により連結し、この副線材15は、前記控えロープ
材21より引張強度が低く、かつ撓み部21Aより短く形成
されている。そして、前記撓み部21Aと、この撓み部21
Aの両側を連結する副線材15により、控えロープ材21の
緩衝部22を構成している。
【0041】したがって、防護面である網体11に落石等
を受け、控えロープ材21に引張力が加わると、まず、副
線材15及び撓み部21A以外の控えロープ材21に張力が発
生し、それらの弾性変形と塑性変形により衝撃力を吸収
し、この場合、主として副線材15が弾性変形と塑性変形
を起こし、さらに、前記張力が副線材15の引張強度を越
えると、副線材15が破断し、これにより衝撃力を効果的
に吸収することができる。
【0042】このように本実施例では、請求項5に対応
して、所定の間隔で複数の支柱2,2を設け、支柱2,
2間を防護面たる網体11で遮蔽した防護体20を備えた衝
撃吸収柵において、防護体20の支柱2と地山とを連結す
る控えロープ材21に撓み部21Aを設け、この撓み部21A
の両側を、控えロープ材21より引張強度が低くかつ撓み
部21Aより短い副線材15により連結したものであるか
ら、落石等の衝撃力が加わると、副線材15に引張力が働
き、この引張力が副線材15の引張強度を越えると、副線
材15が切断されてエネルギーを吸収することができ、従
来の摩擦又は変形だけによるものに比べて、衝撃エネル
ギーを効果的に吸収することができる。
【0043】尚、本発明は上記各実施例に限定されるも
のではなく、本発明の容易の範囲内において、種々の変
形実施が可能である。例えば、水平補助ロープ材は、撓
み部より短ければ、多少撓んでいてもよい。また、副線
材15は、網体の撓み部より短ければ、多少撓んでいても
よい。さらに、各副線材5,15は針金などでもよい。ま
た、第1図においては、支柱の間に設ける水平ロープ材
を上下に配置したが、支柱の間に三段以上に設けるよう
にしてもよい。さらに、緩衝部は、両端が固定された線
材に少なくとも1つ設ければよい。
【0044】
【発明の効果】請求項1の発明は、所定の間隔で複数の
支柱を設け、前記支柱間に水平主線材を設け、前記支柱
間を前記水平主線材に掛止した網体で遮蔽した衝撃吸収
柵において、前記水平主線材に撓み部を設け、この撓み
部の両側を、前記水平主線材より引張強度が低くかつ前
記撓み部より短い水平副線材により連結したものであ
り、大きな衝撃力を効果的に吸収することができる衝撃
吸収柵を提供することができる。
【0045】請求項2の発明は、所定の間隔で複数の支
柱を設け、前記支柱間を網体で遮蔽した衝撃吸収柵にお
いて、前記網体の主線材に撓み部を形成し、この撓み部
の両側を、前記主線材より引張強度が低くかつ前記撓み
部より短い副線材により連結したものであり、大きな衝
撃力を効果的に吸収することができる衝撃吸収柵を提供
することができる。
【0046】また、請求項3の発明は、前記撓み部とこ
の撓み部の両側を連結する前記副線材とを、一側方向の
前記主線材とこの一側方向の主線材と交差する他側方向
の主線材とにそれぞれ複数設けたものであり、大きな衝
撃力を効果的に吸収することができる衝撃吸収柵を提供
することができる。
【0047】請求項4の発明は、所定の間隔で複数の支
柱を設け、前記支柱間に水平主線材を複数段に設けた衝
撃吸収柵において、前記水平主線材に撓み部を設け、こ
の撓み部の両側を、前記水平主線材より引張強度が低く
かつ前記撓み部より短い水平副線材により連結したもの
であり、大きな衝撃力を効果的に吸収することができる
衝撃吸収柵を提供することができる。
【0048】さらに、請求項5の発明は、所定の間隔で
複数の支柱を設け、前記支柱間を防護面で遮蔽した防護
体を備えた衝撃吸収柵において、前記防護体と地山とを
連結する控えロープ材に撓み部を設け、この撓み部の両
側を、前記控えロープ材より引張強度が低くかつ前記撓
み部より短い副線材により連結したものであり、大きな
衝撃力を効果的に吸収することができる衝撃吸収柵を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す衝撃吸収柵の正面図
である。
【図2】本発明の第1実施例を示す衝撃吸収柵の断面図
である。
【図3】本発明の第1実施例を示す水平主線材の要部の
正面図であり、図3(A)は撓み部と水平副線材の正面
図であり、図3(B)は水平副線材が切断された状態を
示す水平主線材の正面図である。
【図4】本発明の第1実施例を示す網体の要部の正面図
である。
【図5】本発明の第1実施例を示す副線材が切断された
状態の網体の要部の正面図である。
【図6】本発明の第2実施例を示す網体の要部の平面図
である。
【図7】本発明の第2実施例を示す副線材が切断された
状態の網体の要部の正面図である。
【図8】本発明の第3実施例を示す網体の要部の平面図
である。
【図9】本発明の第4実施例を示す網体の要部の平面図
である。
【図10】本発明の第4実施例を示す副線材が切断され
た状態の網体の要部の正面図である。
【図11】本発明の第5実施例を示す水平ロープ材の正
面図である。
【図12】本発明の第6実施例を示す衝撃吸収柵の断面
図である。
【図13】本発明の第7実施例を示す衝撃吸収柵の断面
図である。
【符号の説明】
2 支柱 3 水平ロープ材(水平主線材) 3A 撓み部 5 水平補助ロープ材(水平副線材) 11 網体(防護面) 12 主線材 12A 撓み部 13 主線材 13A,13B 撓み部 15,15A 副線材 20 防護体 21 控えロープ材 21A 撓み部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の間隔で複数の支柱を設け、前記支
    柱間に水平主線材を設け、前記支柱間を前記水平主線材
    に掛止した網体で遮蔽した衝撃吸収柵において、前記水
    平主線材に撓み部を設け、この撓み部の両側を、前記水
    平主線材より引張強度が低くかつ前記撓み部より短い水
    平副線材により連結したことを特徴とする衝撃吸収柵。
  2. 【請求項2】 所定の間隔で複数の支柱を設け、前記支
    柱間を網体で遮蔽した衝撃吸収柵において、前記網体の
    主線材に撓み部を形成し、この撓み部の両側を、前記主
    線材より引張強度が低くかつ前記撓み部より短い副線材
    により連結したことを特徴とする衝撃吸収柵。
  3. 【請求項3】 前記撓み部とこの撓み部の両側を連結す
    る前記副線材とを、一側方向の前記主線材とこの一側方
    向の主線材と交差する他側方向の主線材とにそれぞれ複
    数設けたことを特徴とする請求項2記載の衝撃吸収柵。
  4. 【請求項4】 所定の間隔で複数の支柱を設け、前記支
    柱間に水平主線材を複数段に設けた衝撃吸収柵におい
    て、前記水平主線材に撓み部を設け、この撓み部の両側
    を、前記水平主線材より引張強度が低くかつ前記撓み部
    より短い水平副線材により連結したことを特徴とする衝
    撃吸収柵。
  5. 【請求項5】 所定の間隔で複数の支柱を設け、前記支
    柱間を防護面で遮蔽した防護体を備えた衝撃吸収柵にお
    いて、前記防護体と地山とを連結する控えロープ材に撓
    み部を設け、この撓み部の両側を、前記控えロープ材よ
    り引張強度が低くかつ前記撓み部より短い副線材により
    連結したことを特徴とする衝撃吸収柵。
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