JP3682761B2 - 落石等を受け止め、その運動エネルギーを吸収する防護柵 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば山間部において落石、雪崩などを受け止め、敷設されている道路や線路などの構築物を防護して車や列車の安全走行を確保し、また人の安全通行を確保するための防護柵に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の防護柵として、山腹や傾斜地(以下、斜面と略称する)に、構築物や谷に沿って山側に所定の間隔をおいて複数本の支柱を立設し、これら支柱に対して山側の地山に固設したアンカーと支柱頭部との間をワイヤロープで連結し、支柱間に網体を張り渡して取り付けたものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
発生した落石は、落下して防護柵に達したときに網体によって捕捉され、落石の大きなエネルギーは網体を谷側に大きく膨出させることによって吸収される。このように網体を大きく膨出させてエネルギーを吸収する防護柵の場合、構築物に近づけて設置すると膨出した網体が構築物上に張り出し、危険であるため、構築物から山側へ離間させて設置する必要がある。そのため、防護柵によって捕捉された落石を取り除く場合、例えば道路上から重機を使用して取り除く作業に大きな困難が伴う。
【0004】
そこで本発明の目的は、落石エネルギーの吸収を網体の膨出に依らないで行い、従って構築物に近づけて配置することのできる防護柵を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、道路や鉄道などの構築物に沿って山側に所定の間隔をおいて立設した複数の支柱と、これら支柱に対して山側の地山に固設したアンカーと支柱頭部との間を連結する索引材と、支柱間に張り渡され且つ支柱に固定された網体とを有する防護柵において、上記の網体が落石などの衝撃による膨出変形の少ない高強度の金網から成っており、上記の支柱が撚線体又は棒状体をその素材として含んでおり、金網から伝達される落石などによる衝撃を受け、あるいは落石などの直撃を受けた際、ほぼ元の形状に復帰するように弾性的に湾曲変形し、その弾性的湾曲変形によって落石エネルギーを吸収することを特徴とする。
【0006】
上記の牽引材は、例えばワイヤーロープ、棒材、鎖、PC鋼材などより成り、張力に大して高強度を示すものが使用される。
【0007】
請求項1に記載の構成によれば、落石の衝撃を受けた金網はあまり変形せず、衝撃力は支柱に伝達され、支柱が弾性的に曲げ変形して衝撃エネルギーを吸収する。支柱はたとえ大きく湾曲したとしても、構築物側への張り出しは少なく、従って構築物へ近接して防護柵を設置することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、上記の支柱が撚線体をその素材としている場合、上記支柱が1本または並置された複数本の撚線体を構成材とし、この1本または並置された複数本の撚線体が、固化体によって包囲され且つ固化体に密着しており、この固化体が外被材によって被覆されていることを特徴とする。撚線体は、例えばワイヤーロープ、ケーブル、PC鋼材などを指す。複数本の撚線体を使用する場合、各撚線体はスペーサなどによって各々間隔をおいて配置してもよい。固化体は、例えば、セメントミルク、モルタルあるいは樹脂を硬化させたものである。
請求項2に記載の発明のように構成することにより、支柱が金網を介して、あるいは直接的に衝撃力を受けたとき、撚線体は湾曲し、落石のエネルギーが吸収される。このようにもたらされるエネルギー吸収の他に、撚線体と固化体との間に発生する摩擦力によってもエネルギー吸収が行われる。固化体はその他に撚線体の自立性を高めると共に撚線体を保護する作用をもたらし、また外被材は固化体を保護し、その劣化を防止する。
【0009】
請求項3に記載の発明は、上記の支柱が棒状体をその素材としている場合、上記の支柱が複数本の樹脂製またはPC鋼材製棒状体を構成材としていることを特徴とする。複数の棒状体は、例えば結束手段によって束ねられていることが好ましい。
【0010】
このように構成することにより、支柱が金網を介して、あるいは直接的に衝撃力を受けたとき複数の棒状体の曲げ応力により落石のエネルギーが吸収される。
【0013】
請求項4に記載の発明は、並置された複数本の樹脂製またはPC鋼材製棒状体が、固化体によって包囲され且つ固化体に密着しており、この固化体が外被材によって被覆されていることを特徴とする。この場合、各棒状体はスペーサなどによって相互間に間隔をおいて配置してもよいし、複数本の棒状体を束ねたものを結束体とし、1つの結束体または複数の結束体を固化体内に配置するようにしてもよい。
【0014】
このように構成することにより、棒状体の湾曲によるエネルギー吸収の他に、棒状体と固化体との間の摩擦力によってもエネルギー吸収が行われる。そして固化体および外被材は請求項2に関して述べたものと同様の作用をもたらす。樹脂製の棒状体としては、繊維を混入してあるFRPが好ましい。
【0015】
請求項5に記載の発明は、上記の支柱が地山に設置されたコンクリート台座の上に、山側および谷側方向へ揺動可能なるようにヒンジ結合されていることを特徴とする。
【0016】
このように構成することにより、支柱の根本部分のみに偏った湾曲が防止でき、全体に亙る均等な湾曲をもたらすことができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、地山と支柱頭部を連結する牽引材の中途にエネルギーを吸収する緩衝装置が設けてあることを特徴とする。
【0018】
このように構成することにより、支柱の湾曲によるエネルギー吸収の他に、支柱が落石による衝撃を受けて谷側へ揺動した時に行われる緩衝装置によるエネルギー吸収が得られ、より大きなエネルギー吸収が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を、図面に基づいて説明する。
【0020】
各図面において、図1は山の斜面に設置された防護柵の正面図であり、図2はその側面図、図3および図4は牽引材の中途に設けられた緩衝装置の具体的構成の斜視図および縦断面図、図5は金網を構成するワイヤーの折り曲げ形状を示す図、図6は図5のワイヤーを組み合わせて形成した金網の編み目を示す部分的平面図、図7は図5のワイヤーを組み合わせて形成した金網の部分的斜視図、図8乃至図17は様々な支柱形態を示す図、図18は落石による衝撃を受けた際の金網および支柱の変形状態を示す側面図である。
【0021】
図1に示す防護柵において、1は支柱、2は金網、3はワイヤーロープ、鋼棒、鎖、PC鋼材などから成る牽引材、4は防護柵の側方において支柱頭部と地山5との間に張り渡した、ワイヤーロープ、鋼棒、鎖、PC鋼材などから成る控え材、6は各支柱間において対角線状にあるいは水平方向に張った、ワイヤーロープ、鎖、PC鋼材などから成る、金網補強材を示している。金網2の上端および下端にもワイヤーロープ、鎖、PC鋼材などから成る金網補助材13が取りつけられている。
【0022】
上記の支柱1は地山5に道路や鉄道などの構築物に沿って設けられたコンクリート製台座7の上に立設されており、特に図2に示すように、地山の山側および谷側方向へ揺動可能なように、台座7に対して箇所8でヒンジ結合されている。
【0023】
支柱1の頭部には、図1及び図2に示すように牽引材3の一端が結合されており、牽引材の他端は台座7の位置よりも斜面上方の位置において地山5に固設されたアンカー9に結合され、このようにして支柱1が地山5に対して立ち上がった状態に保持されている。
【0024】
牽引材3の中途には緩衝装置10が設けてあり、この緩衝装置は支柱1を経て牽引材3に張力として働く落石のエネルギーの一部を吸収するように作用する。この緩衝装置の具体的構成は、牽引材がワイヤーロープの場合、図3に示すようにループ管10aと緊締部材10bとから成っており、ループ管10aにはワイヤロープ3の中途部分が挿通されている。ループ管10aの両端部は並列して重ね合わされており、この重畳部は緊締部材10bによって緊締され、従って重畳部ではループ管10aは相互に摩擦接触し、またループ管10aと緊締部材10bの間においても摩擦接触が行われている。ループ管10aは鋼製管であることが好ましいが、他の金属材料、プラスチック材料で製作しても良い。
【0025】
上記緩衝装置10の作用について説明すると、ワイヤロープ3に落石による衝撃力が波及し、ワイヤロープに大きな緊張力が発生すると、ループ管10aの径を縮小しようとする力が働き、ループ管10aの両端部はワイヤロープに沿って互いに反対方向に向かう力を受ける。ワイヤロープに加わっている緊張力が、緊締箇所におけるループ管同志およびループ管10aと緊締部材10bとの間の摩擦力を超えると、それら相互間に滑りが生じ、摩擦抵抗力がもたらされ、更にループ管10aの径が縮小する際の抵抗力が発生する。これらの抵抗力によって、ワイヤロープ3が受けている落石の運動エネルギーが吸収される。ループ管10aの直径、管の肉厚及び構成材料を選択することによりエネルギー吸収能力は様々に変更可能であり、様々な要求に簡単に対応することができる。また、図示の実施形態ではループ管が一巻きであるが、2重巻き又はそれ以上の巻き数であってもよい。
【0026】
上記の緩衝装置10は図4に示すような構成であってもよい。この緩衝装置は牽引材3が、ワイヤーロープ、鋼製棒、鎖、PC鋼材の何れであっても適応でき、図示のように、シリンダー10cを有しており、このシリンダー内にはゴムなどの弾性材料より成る緩衝部材10dが嵌め込まれている。この緩衝部材の中心部に設けた通孔にはシリンダー10cの一端から差し込まれた牽引材3が挿通され、牽引材の端部は緩衝部材10dの端面に当接されたフランジ10eに固着されている。一方、他方の牽引材端部はシリンダー10cの他端に取り付けられており、従って、牽引材に緊張力がもたらされると、シリンダー10c内の緩衝部材10dが圧縮されて弾発力が発生し、この弾発力が牽引材3が受けている落石の運動エネルギーを吸収するように作用する。上記の緩衝部材10dは圧縮コイルバネであってもよい。
【0027】
上記の金網2は支柱1の谷側乃至山側に配置され、支柱1に数か所で結合されている。金網は1層でも良いが、必要に応じて多層にしてもよい。本発明によれば、この金網は高強度のものであって、例えば高強度の硬鋼線で構成されている。硬鋼線とは、例えば、ばね鋼線であり、そのほかの市販の鋼線も使用可能である。硬鋼線の引張り強度は例えば400〜2000N/mm2 であり、硬鋼線の表面には防食処理が施されている。金網をこのように高強度の硬鋼線で構成することにより、落石が金網に衝突した際、金網は大きく変形せず、受けた衝撃力を支柱1へ伝達する。
【0028】
具体的には上記の金網2は、引張り強度の高い硬鋼ワイヤー11で構成されており、そしてこのワイヤーは平面的に見てジグザグ状に、長手方向に向かって螺旋状に(図5A)、且つ正面から見て長円状(図5B)に形成され、ほぼ直線状の上辺ワイヤー部111と下辺ワイヤー部112とがそれらの間の湾曲部113によって結合され、上辺ワイヤー部111と下辺ワイヤー部112との間の高さ方向の間隔Dがワイヤー太さの3倍もしくはそれ以上となっている。上記構成の折曲ワイヤー11は図6および図7に示すように、互いに編み合わされ金網2となされる。
【0029】
金網2を構成する硬鋼ワイヤーは防食処理されていることが好ましく、具体的な防食処理としては、亜鉛メッキ、樹脂による被覆が行われる。使用される樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレンル、塩化ビニルなどが挙げられる。
【0030】
図8乃至図17は支柱1の具体的な構成例を示しており、図8は撚線体、例えばワイヤーロープ製の支柱1を示しており、ワイヤーロープは鋼製であることが好ましい。図8(B)に示すように、ワイヤーロープは多数本の線材1sを撚り合わせた構成となっており、各線材1sは更に細い素線を撚り合わせて形成されている。このようなワイヤーロープ支柱が落石の衝撃により湾曲せしめられた際、一部の素線は引張り方向に力を及ぼされ、一部の素線は圧縮方向に力を及ぼされる。引張力及び圧縮力を受けた素線はそれぞれ伸長変形または圧縮変形し、その変形によってエネルギーを吸収する。その変形が弾性限界内にある限り、力の作用が無くなった時点で元の形状に戻り、したがって支柱は元の真っ直ぐな形状に復帰する。このようにワイヤーロープ支柱が湾曲せしめられた際、落石エネルギーが吸収される。上記の撚線体には、ケーブル、PC鋼線なども含まれる。
【0031】
図9は、撚線体、例えばワイヤーロープ1aの周囲に固化体1bの層を設け、更に固化体の外周面に外被材1cを被装した場合を示している。固化体1bおよび外被材1cの形成は、外被材の中にワイヤーロープ1aを挿入し、両者の間の間隙にセメントミルクを流し込み、セメントミルクを硬化させることによって行われる。セメントミルクに代えてモルタルや合成樹脂を用いてもよい。外被材1cは防食処理を施した鋼製のもの、あるいはポリエチレン、ポリエステル製など樹脂製で靭性及び伸延性のあるものが好ましい。
【0032】
このように構成した支柱は、湾曲せしめられた際、上記のようなワイヤーロープそれ自体のエネルギー吸収作用の他に、ワイヤーロープ1aと固化体1bとの間の摩擦によってもエネルギー吸収を行う。また、外被材1cはワイヤーロープ1の自立性を増強する固化体1bを保護して支柱の耐久性を高める作用をもたらしている。
【0033】
図10は、複数本(図示の実施の形態では4本)の比較的細い撚線体、例えばワイヤーロープを並置し、その周囲に、図9の場合と同様に、固化体1bを設け、更にこの固化体を外被材1cで被装した実施の形態を示している。
【0034】
製作時に4本の鋼線ワイヤーロープの並列配置を保持するために、各鋼線ワイヤーロープを通す4個の穴を均等の配置で設けた円盤状のスペーサー(図示せず)が数カ所に設けてある。
【0035】
図11は、図9の実施形態と同様であるが、外被材1cをコルゲートパイプで形成した場合を示し、図12は、図10の実施形態と同様に多数本のワイヤーロープ1aを固化体1bで覆い、固化体をコルゲートパイプ製外被材1cにて被装した場合を示している。
【0036】
図13は、円錐台形の鉢状素子1dを使用し、可撓性の心棒1eを素子1dの中央部に形成した穴に嵌め、開放側が上になるようにして多数の素子を連接し、その際、素子の開放側端部の内側縁部がその上の素子の外周面に接するようにし、隣接する素子同志が軸方向に相互に押し合うように保持して形成した支柱部材1fを固化体1b内に埋設し、固化体を外被材1cで被装して構成した支柱を示している。この支柱に拠れば、落石の衝撃を受けて支柱部材が湾曲する際、素子の上記内側縁部とその上の素子の外周面との間で摩擦が発生し、摩擦熱の発生というかたちで落石エネルギーが吸収される。それと共に、素子と固化体との間にも摩擦が発生し、エネルギー吸収される。可撓性の心棒1eは弾性材料で形成されており、従って落石に拠る作用が取り除かれた後は、支柱部材1fを当初の真っ直ぐな状態に復帰させる。
【0037】
図14は、図13に示されている円滑な周面の外被材の代わりにコルゲートパイプ製外被材1cを用いた支柱1を示している。
【0038】
図15は、椀状素子1gを使用し、可撓性の心棒1eを素子1gの中央部に形成した穴に嵌め、開放側が上になるようにして多数の素子を連接し、その際、素子の開放側端部の内側縁部がその上の素子の外周面に接するようにし、隣接する素子同志が軸方向に相互に押し合うように保持して形成した支柱部材1hを固化体1b内に埋設し、固化体を外被材1cで被装して構成した支柱を示している。この場合も、図14の実施形態と同様に、落石の衝撃を受けて支柱部材1hが湾曲する際、素子1gの上記内側縁部とその上の素子の外周面との間で摩擦が発生し、摩擦熱の発生というかたちで落石エネルギーが吸収される。それと共に、素子1gと固化体1bとの間にも摩擦が発生し、エネルギー吸収される。
【0039】
図16は、図15の実施形態において、外被材1cとしてコルゲートパイプを使用した場合を示している。
【0040】
図17は、鋼製の帯び材を螺旋状に巻いて形成した支柱1を示している。この螺旋巻きの支柱を、巻条を一巻き毎に区切って見た場合、一巻きの巻条は上に開いた形状になっており、更に一巻きの巻条は続く一巻きの巻条と部分的に重なり合い且つ接触している。この支柱1が落石の衝撃を受けて湾曲するとき、この支柱の弾性作用に拠り落石エネルギーが吸収されると共に、接触部に摩擦が発生し、摩擦熱の放出によってもエネルギー吸収が行われる。
【0041】
この螺旋巻きの支柱は、図9ないし図16の実施形態と同様に、外被材によって保護された固化体に埋設したものであっても良い。
【0042】
図18は落石12の衝撃エネルギーによって変形した高強度金網2と支柱1を示しており、金網2は大きくは変形せず、受けたエネルギーを支柱1に伝達する。支柱1は高エネルギーを受けて湾曲し、その湾曲応力によりエネルギーを吸収する。エネルギーの一部は緩衝装置10によっても吸収される。
【0043】
【発明の効果】
本発明の防護柵によれば、落石によって大きく変形することなく大きなエネルギーを吸収することができるので、道路や鉄道などの構築物に近接して設置することができ、受け止めた落石を道路から重機を使用して容易に撤去することができ、修復作業が容易に且つ比較的少ない費用でおこなえる、という特異な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】山の斜面に設置された防護柵の概略正面図である。
【図2】図1の防護柵の拡大尺側面図である。
【図3】緩衝装置の一例を示す斜視図である。
【図4】緩衝装置の他の例を示す中央縦断面図である。
【図5】金網を構成するワイヤーの湾曲形状を示す図である。
【図6】図5のワイヤーを組み合わせて形成した金網の編み目を示す部分的平面図である。
【図7】図5のワイヤーを組み合わせて形成した金網の部分的斜視図である。
【図8】支柱の1実施形態を示す正面図(A)および横断面図(B)である。
【図9】支柱の他の実施形態を示す中央縦断面図(A)および横断面図(B)である。
【図10】支柱の更に他の実施形態を示す中央縦断面図(A)および横断面図(B)である。
【図11】支柱の更に他の実施形態を示す中央縦断面図である。
【図12】支柱の更に他の実施形態を示す中央縦断面図である。
【図13】支柱の更に他の実施形態を示す中央縦断面図である。
【図14】支柱の更に他の実施形態を示す中央縦断面図である。
【図15】支柱の更に他の実施形態を示す中央縦断面図である。
【図16】支柱の更に他の実施形態を示す中央縦断面図である。
【図17】支柱の更に他の実施形態を示す斜視図である。
【図18】落石の衝撃を受けた後の防護柵の状態を示す、図2と同様の側面図である。
【符号の説明】
1・・・支柱
1a・・ワイヤロープ
1b・・充填材
1c・・外被材
1d・・鉢状素子
1e・・心棒
1f・・支柱部材
1g・・椀状素子
1h・・支柱部材
1s・・線材
2・・・金網
3・・・牽引材
4・・・控え材
5・・・地山
6・・・金網補強材
7・・・台座
8・・・ヒンジ
9・・・アンカー
10・・・緩衝装置
11・・・金網用ワイヤー
12・・・落石
13・・・金網補強材
Claims (6)
- 道路や鉄道などの構築物に沿って山側に所定の間隔をおいて立設した複数の支柱と、これら支柱に対して山側の地山に固設したアンカーと支柱頭部との間を連結する索引材と、支柱間に張り渡され且つ支柱に固定された網体とを有する防護柵において、上記の網体が落石などの衝撃による膨出変形の少ない高強度の金網から成っており、上記の支柱が撚線体又は棒状体をその素材として含んでおり、金網から伝達される落石などによる衝撃を受け、あるいは落石などの直撃を受けた際、ほぼ元の形状に復帰するように弾性的に湾曲変形し、その弾性的湾曲変形によって落石エネルギーを吸収することを特徴とする、落石を受け止め、その運動エネルギーを吸収する防護柵。
- 上記の支柱が撚線体をその素材としている場合、上記支柱が1本または並置された複数本の撚線体を構成材とし、この1本または並置された複数本の撚線体が、固化体によって包囲され且つ固化体に密着しており、この固化体が外被材によって被覆されていることを特徴とする、請求項1に記載の防護柵。
- 上記の支柱が棒状体をその素材としている場合、上記の支柱が複数本の樹脂製またはPC鋼材製棒状体を構成材としていることを特徴とする、請求項1に記載の防護柵。
- 並置された複数本の樹脂製またはPC鋼材製棒状体が、固化体によって包囲され且つ固化体に密着しており、この固化体が外被材によって被覆されていることを特徴とする、請求項3に記載の防護柵。
- 上記の支柱が地山に設置されたコンクリート台座の上に、山側および谷側方向へ揺動可能なるようにヒンジ結合されていることを特徴とする、請求項1〜4の1つに記載の防護柵。
- 地山と支柱頭部を連結する牽引材の中途にエネルギーを吸収する緩衝装置が設けてあることを特徴とする、請求項1〜4の1つに記載の防護柵。
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