JP2014000716A - プリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】印字部分を切り離す切断部が作動不能の場合でも、通常切断発行される印字用紙と変わらず印字用紙を継続して発行することが可能なプリンタを提供する。
【解決手段】用紙繰り出し部3bの作動によってロール紙1から引き出した連続用紙1aに印字部3で所定事項を印字し、印字した用紙部分を切断部4で連続用紙から切り離して枚葉状の用紙を発行口10へ送出するプリンタであって、用紙繰り出し部及び切断部が作動して印字用紙を発行する第一発行モードと、切断部を非作動として印字用紙を発行する第二発行モードと、用紙繰り出し部の作動を制御する制御部と、を備え、制御部は、第一発行モード時は印字された用紙部分を連続用紙に繋げたまま用紙部分に続く切断代を切断部の位置に送出し、用紙部分を連続用紙から切り離して発行口に送出し、第二発行モード時は印字された用紙部分を連続用紙に繋げたまま用紙部分とそれに続く切断代を発行口外に送出する。
【選択図】図1

Description

本発明はプリンタに関し、更に詳しくは印字された用紙部分を連続用紙から切り離す切断部が故障等して動作しない場合でも枚葉状の用紙発行を継続し得るプリンタに関する。
台紙レスラベルプリンタは、台紙レスラベル用紙がロール状に巻かれたラベルロールを用い、印字部を構成するプラテンローラ(用紙繰り出し部)の作動で台紙レスラベル用紙を引き出し、前記プラテンローラとの間に前記台紙レスラベル用紙を挟む印字ヘッド(サーマルヘッド)によって所定事項を印字し、印字終了後、前記プラテンローラの作動で前記台紙レスラベル用紙をラベル発行口に向けて移送し、印字部より僅か下流側に配置された切断部で前記印字済みのラベル部分より僅か上流位置を切断し、ラベルはラベル発行口より装置外に送出される。そして、切断部によって印字ラベルが切り離された台紙レスラベル用紙の先端は、次のラベル印字発行に備えて印字部の下流近傍位置までバックフィードされる(例えば、特許文献1参照)。
しかし、前記切断部が、刃体を動かすモータの故障や、電気系統の損傷等で作動不能となった場合でも、前記印字部は作動する為前記台紙レスラベル用紙に所定の印字を施すことは可能であるが、前記切断部が作動不能である為、印字を完了した印字ラベルを台紙レスラベル用紙から切り離すことはできない。従って、切断部が作動不能となった場合は、サービスエンジニア等に故障原因などを見てもらい、故障が解消されるまで該プリンタの使用(ラベル発行)ができないという問題が生じる。
尚、前記切断部が作動不能の場合、印字部が正常に作動することで、台紙レスラベル用紙に所定事項の印字を行うことも考えられるが、その場合、印字したラベル部分を装置外に送出するためには台紙レスラベル用紙を繰り出す前記プラテンローラの作動(回動)を通常のラベル発行時と変えて多くしなければならず、また、装置外において手動で切断する為に印字ラベルの前後に空白部分を多く設けるようになり、見栄えの悪いラベルが発行されると共に、ラベル用紙を無駄にする量が多くなる等の問題が生じる。
特開2010−5943号公報
本発明は上記従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、印字された用紙部分を切り離す切断部が作動不能或いは切れ味が悪くなった場合でも、通常発行される枚葉状の用紙(例えば、ラベル或いはレシート)と変わらない枚葉状の用紙(例えば、ラベル或いはレシート)を継続して発行することが可能なプリンタを提供することにある。
前記課題を解決する為に本発明のプリンタは、用紙繰り出し部の作動によってロール紙から引き出した連続用紙に印字部で所定事項を印字し、その印字した部分を切断部の作動で連続用紙から切り離して枚葉状の用紙を発行口へ送出するプリンタであって、前記プリンタは、前記用紙繰り出し部及び前記切断部が作動して枚葉状の用紙を切断発行する第一発行モードと、前記切断部を非作動として枚葉状の用紙を発行する第二発行モードと、前記用紙繰り出し部の作動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記第一発行モード時は所定事項が印字された部分を連続用紙に繋げたまま前記印字部分に続く切断代を前記切断部の位置に送出し、前記切断部の作動で前記印字部分を連続用紙から切り離して枚葉状の用紙を発行口に送出し、第二発行モード時は所定事項が印字された部分を連続用紙に繋げたまま前記印字部分とそれに続く切断代を発行口外に送出するよう、前記用紙繰り出し部の作動を制御することを特徴とする。
前記用紙繰り出し部としては、印字部を構成するプラテンローラが一般的であるが、これに限らず、プラテンローラとは別に用紙を繰り出す専用のローラ部材を設けてもよい。
前記切断部は、固定刃と可動刃とからなるせん断方式の切断刃、或いは回転式切断刃等、切断方式、構造などは何れでもよい。また、前記切断部は、ユニット化され、印字部より下流のケース内或いはケース外に着脱可能に取り付けられた着脱可能タイプ、或いは発行口を備えたケース内に一体的に組み付けた固定タイプ等、何れでもよい。
前記発行口外に送出する印字部分に続く切断代(切り離し用の無印字部分)の長さは特に限定されないが、例えば、通常の第一発行モードにおける、用紙発行方向の印字用紙相互間の空白部分の寸法が挙げられる。
前記連続用紙としては、例えば印字面と反対の面に粘着層が形成された台紙レスラベル用紙、或いは印字面と反対の面に粘着層が形成されていないレシート用のロール紙等が挙げられる。
上記手段によれば、印字用紙を連続用紙から切断部の作動で自動的に切断発行する第一発行モード(自動ラベル発行モード)の他に、印字用紙を連続用紙に繋げたまま該印字用紙部分に続く切断代(切り離し用の無印字部分)までを発行口の外に送出する第二発行モード(手動ラベル発行モード)を備えている為、例えば、切断部が故障して作動不能となった場合、或いは、切断部は作動するが切れ味が悪くなった場合でも、第二発行モードにすることで用紙の印字発行を継続して行うことができる。そして、連続用紙から印字用紙部分を発行口外で切断するために送出される用紙部分に続く切断代(切り離し用の無印字部分)の長さは一定の長さに制御されるため、連続用紙を無駄にすることなく、第一発行モードで発行される用紙と殆ど変わりない見栄えのよい用紙を発行することができる。第二発行モードにおける用紙繰り出し部の作動による連続用紙の繰り出し長さは、第一発行モードにおける用紙繰り出し部の作動による連続用紙の繰り出し長さより長くなる。
用紙発行のモードを前記第二発行モードにする方法としては、例えば、第二発行モードに設定するための操作部を設け、該操作部をオペレータが操作することで切り替わる手動切替が挙げられる。具体的には、オペレータが切断部の作動を見て故障(作動不能)と判断した場合、或いは、前記切断部の非作動(作動不能)を検知部(センサ等)によって検知し、切断部の非作動を検知した時、その報知(又は表示)に従って前記操作部を操作する等が挙げられる。
前記検知部としては、例えば、切断部を構成する可動刃の可動範囲(突出範囲)にセンサを設け、可動刃が動作する所定時間内に前記センサにて該可動刃が検知されたか否かを判断し、検知されない場合は切断部が非作動(作動不能)と判断し、報知又は表示する。
また、前記操作部としては、手動ラベル発行モードに切り替え設定するための押しボタン、或いは表示部(タッチパネル)に表示された「手動ラベル発行モード」の選択スイッチ等が挙げられる。
上記手段によれば、切断部が作動不能状態であることを、オペレータ自身の目視判断、或いは検知部(センサ)による検知情報に基づいて、オペレータの操作を介する操作部からの信号を制御部が受信すると、該制御部は用紙繰り出し部の作動を、第一発行モードから第二発行モードに切り替える。
即ち、切断部が正常に作動する通常(第一発行モード)時、用紙繰り出し部は所定事項の印字が施された連続用紙を、印字用紙(印字済み領域)の後端から上流方向に僅かな寸法の切断代を移動した位置が切断部の線上に位置するよう作動されるが、切断部が故障等して連続用紙を切断できない前記信号を受信した時、前記制御部は前記用紙繰り出し部を、所定事項が印字された用紙部分を連続用紙に繋げたまま前記用紙部分に続く切断代(切り離し用の無印字部分)が発行口外に送出されるよう動作させる。それにより、発行口外に送出された印字用紙に続く切断代(切り離し用の無印字部分)を、鋏やカッターによって連続用紙から切り離すことが可能となる。そして、前記切断代(切り離し用の無印字部分)の長さは制御部によって用紙繰り出し部の作動が制御されている為、印字領域の前後に存在する余白部分が無駄に長くなるのを防止でき、通常時発行される用紙と殆ど変わりない用紙を発行できる。
また、前記制御部は、前記操作部の押動による信号を受信した時、前記印字部が連続用紙に所定事項を印字した後、用紙発行方向に沿う印字済み領域の後端から上流方向所定距離の切断代部分に切断目印を印字するよう制御し、且つ、その切断目印が前記発行口外に送出されるよう前記用紙繰り出し部の作動を制御するようにしてもよい。
前記発行口が本体ケースに対して着脱可能に取り付けられるカッターユニットに形成されている場合、そのカッターユニットが故障等により取り外されて第二発行モードで用紙を切断発行する際の前記発行口は、前記カッターユニットが取り付けられていた時の発行口の位置、或いは該カッターユニットの取り外しで露出される印字部の印字ヘッドとプラテンローラとの接点位置より下流側近傍が発行口となる。
また、所定の印字が施された用紙は用紙繰り出し部の作動で発行口外に送出され、鋏やカッターによる手動操作で印字用紙部分を枚葉状に切り離すが、その印字用紙部分の切り離し操作に前記鋏やカッターを用いることなく簡単にできるように、前記発行口に、印字用紙を連続用紙から切り離す手動切り離し部を設けてもよい。
前記手動切り離し部としては、例えば、テープカッター等に装備されている切断刃(ギザギザ刃)が挙げられる。そして、この切断刃は発行口に臨ませて固定、或いは、切断時に発行口に臨むよう移動自在としてもよい。
本発明のプリンタは、切断部が故障等して印字用紙部分を切り離すことができない場合でも、連続用紙の繰り出しを行う用紙繰り出し部が前記連続用紙の印字が施された部分に続く切断代部分を発行口外まで送出するよう制御されるので、印字領域の前後方向に無駄に余白部分を設けることなく、見栄えを悪くすることなく、用紙(例えば、ラベルやレシート)発行作業を継続して行うことができる。
本発明に係るプリンタの概略を示し、(a)は印字ラベル部分に続く切断代を発行口外に送出した状態の模式図、(b)は前記切断代を発行口外で切り離した後、台紙レスラベル用紙の先端をバックフィードした状態の模式図。 電気ブロック図。 発行口に手動切り離し部を設けた実施の一例を示す模式図で、(a)は正面図、(b)は側面図。 切断部の非作動(作動不能)を検知部(センサ)で自動的に行う場合のラベル発行の流れを示すフローチャート図。 切断部の非作動をオペレータによる操作部の入力操作で行う場合のフローチャート図。 (a)は切断部が正常に作動する場合の台紙レスラベル用紙の繰り出しを示す模式図、(b)は切断部の作動後、台紙レスラベル用紙をバックフィードした状態の模式図。
以下、本発明に係るプリンタの実施の形態の一例を、台紙レスラベルプリンタについて図面に基づいて説明する。
図1は台紙レスラベルプリンタAの構成の概略を示し、1は長尺帯状の台紙レスラベル用紙(連続用紙)1aがロール状に巻かれたラベルロール(ロール紙)で、該ラベルロール1はロール装填部2に回転可能にセットされ、台紙レスラベル用紙1aの引き出し方向下流側には印字ヘッド3aとプラテンローラ3b(用紙繰り出し部)とからなる印字部3が配置され、更にその印字部3より下流側近傍にはカッター4(切断部)、そのカッター4より下流側のケース9に開設したラベル発行口(発行口)10の外側近傍(下流側)にはラベル受け5が順次配置されている。
また、前記カッター4の作動範囲内に、該カッター4が正常に作動しているか否かを検知するセンサ6(検知部)が配置されている。更に、前記ラベル受け5の後端側(ラベル用紙の送出方向とは反対側)の略真上位置には、該ラベル受け5上に送出された台紙レスラベル用紙1a(又は切断された枚葉状の台紙レスラベル20)の有無を検出するラベル検出部7が配置されている。
前記ラベルロール1は、一方面(上面)が印字面、他方面(下面)が粘着剤が塗布された粘着面である長尺帯状の台紙レスラベル用紙1aが、前記印字面に剥離加工が施されてロール状に巻回されており、ロール装填部2に回転可能に支持される。そして、該ラベルロール1から引き出される台紙レスラベル用紙1aは案内ローラ8を介して印字部3の印字ヘッド3aとプラテンローラ3bとの間に供給され、前記プラテンローラ3bの駆動回転により該台紙レスラベル用紙1aが引き出されるようになっている。
前記印字部3の印字ヘッド3aはサーマルヘッドで構成され、該印字ヘッド3aの発熱体を選択的に発熱させて移送される前記台紙レスラベル用紙1aの印字面に印字が施される。また、前記印字ヘッド3aとで台紙レスラベル用紙1aを挾着するプラテンローラ3bは、表面に離型剤がコーティングされており、台紙レスラベル用紙1aの印字面とは反対側の粘着面に塗布されている粘着剤が付着しないようにしてあり、それによって台紙レスラベル用紙1aの送出が円滑に行われるようになっている。尚、台紙レスラベル用紙1aの粘着面に塗布された粘着剤がプラテンローラ3bに付着しにくくする構成は、前記構成に限らず、プラテンローラ3b自体又は該プラテンローラ3bの最外層部分を易剥離性の部材で構成してもよい。そして、前記プラテンローラ3bは駆動モータ(ステッピングモータ)15で駆動回転するように構成されている。
前記印字部3でラベル1枚分のデータが印字された台紙レスラベル用紙1aを切断するカッター4は、剪断作用で台紙レスラベル用紙1aを切断する上下一対の帯状の刃体で構成されている。具体的には、直線状に送出される台紙レスラベル用紙1aの下側に配置される固定刃4aと、台紙レスラベル用紙1aの上側に配置され、前記固定刃4aに向けて進退動する可動刃4bとで構成され、前記可動刃4bはモータ(ステッピングモータ)16で駆動するように構成されている。
そして、前記カッター4は前記印字部3の下流側で、プラテンローラ3bに接近して配置されている。また、前記カッター4(切断部)はユニット化し、前記印字部3の下流近傍位置に着脱可能に配置してもよい。その場合、前記ラベル発行口(発行口)10はカッターユニットのケースに形成されるが、該カッターユニットが作動不良等により取り外された場合、露出される印字部3の印字ヘッド3aとプラテンローラ3bとの接触位置より下流側部分が前記発行口となる。
ラベル1枚分のデータが印字された台紙レスラベル用紙1aは、前記カッター4の固定刃4aと可動刃4bとの間を通って下流側に送出されるが、その送出される台紙レスラベル用紙1a部分を略水平状に支持するラベル受け5がケース9のラベル発行口10の下流側近傍に配置されている。
そのラベル受け5は、外周面が易剥離処理された回転筒5aと、前記回転筒5aより下流側(図面では左側)で送出される台紙レスラベル用紙1aの幅方向両側部分を載承支持する平板状の支持板5bとで構成されており、前記支持板5bも台紙レスラベル用紙1aの粘着面と接触する表面は易剥離性の処理、又は易剥離性の部材で形成されている。それにより、印字送出される台紙レスラベル用紙1aは前記ラベル受け5によって略水平状に支持され、前記カッター4による切断動作が安定して行われるようになっている。また、前記カッター4で所定長さの枚葉状に切断された台紙レスラベル20は、手貼りの場合はオペレータによって取り除かれるまで、機械による自動貼りの場合は吸着手段(アプリケータ)によって吸着されるまで、略水平状に待機保持される。尚、前記ラベル受け5の形態は図示例に限定されず、送出される台紙レスラベル用紙1a又は切断発行される枚葉状の台紙レスラベル20を、次の動作が行われるまで略水平に待機保持でき、且つ、前記台紙レスラベルの取り除きを阻害しない構成であればよい。
前記センサ(検知部)6は、前記カッター4が正常に作動しているか否かを検知するもので、具体的には、センサ6が該カッター4を構成する可動刃4bの可動範囲に配置され、可動刃4bが動作する所定時間内に前記センサ6にて該可動刃4bが検知されたか否かを判断し、検知されない場合はカッター4(切断部)が非作動(動作不能)と判断し、後述する制御部(CPU)に信号を出力する。
また、前記カッター4の非作動は、上記センサ(検知部)6による自動検知の他に、オペレータが台紙レスラベル用紙1aの切断状況或いはカッター4の動作等を目視により判断(検知)し、指示設定することも可能である。具体的には、オペレータがカッター4の異常(故障等)を目視により判断(検知)した場合、その旨を制御部(CPU)に入力する手段を設けてもよい。その入力手段としては、カッター4が異常(故障)である場合に操作する専用の押しボタン(第二発行モード選択ボタン)、或いは、後述する表示・操作部14より「第二発行モード」を選択操作する方法等が挙げられる。
前記ラベル検出部7は、反射型光学センサで構成され、受光する反射光のレベルの変化(差)によってラベル受け5上における台紙レスラベル用紙1a又は切断発行された枚葉状の台紙レスラベル20の有無が検出される。
そして、前記ラベル検出部7の検出タイミングは、前記台紙レスラベル用紙1aを印字ヘッド3aの位置から前記ラベル受け5へ向けて送出するプラテンローラ3bの駆動回転後に行われるように制御されている。
図2は図1に示した台紙レスラベルプリンタAの動作を制御する制御部(マイクロコンピュータ)の電気的構成を示すブロック図で、その構成は、CPU11、フラッシュメモリ12、RAM13、表示・操作部14、インターフェース回路15、プラテンローラ3bを回転させる駆動モータ(ステッピングモータ)16、サーマルヘッド(印字ヘッド)3a、カッター駆動用モータ17、センサ(検知部)6、ラベル検出部7を備える。
前記CPU11は、フラッシュメモリ12に記憶されたプログラムを実行して本台紙レスラベルプリンタAの動作を統括する中央演算処理装置である。
フラッシュメモリ12は、本台紙レスラベルプリンタAの制御プログラムや、制御用データ等を記憶する読み出し専用メモリである。
RAM13は、一時的にデータを呼び出して処理する為のワークエリアがあり、その中には、印字データをドットデータに展開するドット展開エリア、ラベルフォーマットファイルから1つのフォーマットデータを呼び出して記憶する呼出フォーマットエリア、商品データ等を呼び出して記憶する呼出商品エリア等がある。また、このRAM13には、ラベル印字のフォーマットが設定されたラベルフォーマットファイル、ラベル印字用の各種商品データが設定された商品ファイル等が記憶されており、電源オフ時も前記ファイルを保持するようにバッテリーでバックアップされている。
表示・操作部14は、本台紙レスラベルプリンタAの操作を行うための入力装置であり、表示部と一体に構成されたタッチパネルになっており、各種のメニュー画面やデータを表示する液晶ディスプレイである。
プラテンローラ3bを駆動回転する駆動モータ(ステッピングモータ)16、サーマルヘッド(印字ヘッド)3a、カッター駆動用モータ17は、ラベル発行部の印字部を構成し、CPU11の指令に基づいて台紙レスラベル用紙1aに品名、値段、単価、バーコード等の印字を行い、印字された台紙レスラベル用紙1aをカッター4で枚葉状に切断して台紙レスラベル20を発行する。
センサ(検知部)6は、カッター4における可動刃4bの動作を監視し、所定時間内における可動刃4bの動作(固定刃に向けての突出移動)が確認されない場合、該カッター4は非作動(動作不能)と判断して前記CPU11にカッター4が非作動である旨の信号を送信する。尚、カッター4が非作動(動作不能)は、前記センサ(異常検知部)6からの出力信号の他に、オペレータによる押しボタン、或いは表示・操作部14の操作によって出力される信号によっても設定可能である。
ラベル検出部(センサ)7は、ラベル受け5上における台紙レスラベル用紙1a又は台紙レスラベルLの有無を検出し、その検出結果に基づいて前記印字部3の動作(駆動/停止)が制御される。
図3は、ラベル発行口10外に送出された台紙レスラベル用紙1aに繋がった印字ラベル部分を台紙レスラベル用紙1aから切り離す手動切り離し部19をラベル発行口10に備えた一例を示し、ラベル発行口10の上部開口縁にギザギザの刃部が形成された切断刃19(手動切り離し部)が固定されている。それにより、ラベル発行口10外の送出された台紙レスラベル用紙1aをラベル発行口10の上部口縁方向に引き上げて前記切断刃19に押し当てることで印字された台紙レスラベル用紙を切り離すことができる。
次に、印字ラベルの切断送出の流れを、図4のフローチャートに基づいて説明する。尚、以下に示す印字ラベルの切断送出の流れは、表示・操作部より必要な操作がされてラベル発行の指示がされたところからスタートする流れを示し、且つ、センサ(検知部)6によってカッター4の動作が監視される自動検知の場合を示す。
(ST1)…表示・操作部14からラベル発行の指示があるか否かが判断され、指示がある場合(YES)はST2に進み、指示が無い場合(NO)は前記判断を繰り返す。
(ST2)…カッター4の動作に異常(故障)が有るか否か判断され、異常がある非作動を検知した場合(YES)はST3に進み、異常がなく正常である場合(NO)はST10に進む。
(ST3)…カッター4の非作動により、カッター4が正常に動作して印字ラベルを切断発行する[第一発行モードのラベル発行]に替わって、[第二発行モードのラベル発行]に切り替わる。
(ST4)…RAM13に記憶されている商品ファイルから該当商品の印字データが読み出される。
(ST5)…印字部3の印字ヘッド(サーマルヘッド)3aとプラテンローラ3bを作動させて、台紙レスラベル用紙1aに前記印字データの印字が開始される。
(ST6)…所定の印字データの印字を終了する。
(ST7)…前記印字の終了後も、印字部3のプラテンローラ3bを駆動回転して前記印字領域20’とそれに続く切断代(切り離し用の無印字部分)Lをラベル発行口10外に送出する。第一発行モードのラベル発行では、ラベル発行方向における印字領域20’の後端から所定距離(切断代L)おいた切断位置Xがカッター4の線上に位置するようプラテンローラ3b(用紙繰り出し部)の駆動回転が制御される。しかし、カッター4が非作動の場合、前記印字ラベルはラベル発行口10外で台紙レスラベル用紙1aから切り離すことになる。その為、所定の印字データの印字を終了した台紙レスラベル用紙1aにおける印字領域20’の後端から所定距離(切断代L)おいた切断位置Xが、ラベル発行口10外に送出されるまで前記プラテンローラ3bの駆動回転が行われる(図1(a)参照)。前記プラテンローラ3b(用紙繰り出し部)の駆動制御は、印字発行するラベルの印字データの量によって、ラベル発行方向に沿ったラベル長(印字領域+前後の空白部分の距離)が決定され、且つ、印字部3(印字ヘッド3aとプラテンローラ3bとの接点)とカッター4との距離、カッター4からラベル発行口10までの距離、及びプラテンローラ3bの回転速度等は装置の設計時点で判明しているため、前記プラテンローラ3bの駆動回転を制御することで、前記切断位置Xをラベル発行口10外の所定位置(ラベル発行口10からラベル発行方向に向かって所定距離の位置)に繰り出すことができる。
(ST8)…ラベル発行口10外に送出された印字ラベルを、鋏或いはラベル発行口10に固定された切断刃19(手動切り離し部)等によって前記切断代Lの範囲内を手動で切断する。尚、ラベル発行口10に固定された切断刃19によって切断する場合は、切断位置X(切断代)が切断刃19の略真下位置に位置するよう前記プラテンローラ3b(用紙繰り出し部)の駆動を制御し、台紙レスラベル用紙1aの送出を制御する。切断された印字ラベルはラベル受け5上から取り除かれて対象物に貼付される。
(ST9)…台紙レスラベル20が切り離された台紙レスラベル用紙1aの先端を、印字部3の印字ヘッド3aとプラテンローラ3bとの接点位置から台紙レスラベル用紙1aの繰り出し方向(下流側)に僅か移動した位置までバックフィードし、次のラベル発行のために待機する(図1(b)参照)。この台紙レスラベル用紙1aのバックフィードも、印字部3(印字ヘッド3aとプラテンローラ3bとの接点)から台紙レスラベル用紙1aの先端を停止させる位置までの距離は予め設定されており、且つ、台紙レスラベル用紙1aの切断位置X(切断代)が位置されるラベル発行口10からの距離(一定)も判明している為、前記プラテンローラ3bの逆回転量を制御することで、台紙レスラベル用紙1aの先端を所定位置にバックフィードすることができる。
(ST10)…カッター4の動作に異常(故障)が無いため、カッター4が正常に動作して台紙レスラベル20を切断発行する[第一発行モードのラベル発行]となる。
(ST11)…RAM13に記憶されている商品ファイルから該当商品の印字データが読み出される。
(ST12)…印字部3の印字ヘッド(サーマルヘッド)3aとプラテンローラ3bを作動させて、台紙レスラベル用紙1aに前記印字データの印字が開始される。
(ST13)…所定の印字データの印字を終了する。
(ST14)…前記印字の終了後も、印字部3のプラテンローラ3bを駆動回転して、所定の印字データの印字を終了した台紙レスラベル用紙1aにおける印字領域20’の後端から所定距離(切断代L)おいた前記切断位置Xをカッター4の線上まで移送し、カッター4を駆動させて前記印字ラベル部分を台紙レスラベル用紙1aから切断する(図6(a)参照)。切断された台紙レスラベル20はラベル受け5上から取り除かれて対象物に貼付される。
(ST15)…台紙レスラベル20が切り離された台紙レスラベル用紙1aの先端を、印字部3の印字ヘッド3aとプラテンローラ3bとの接点位置から台紙レスラベル用紙1aの繰り出し方向(下流側)に僅か移動した位置までバックフィードし、次のラベル発行のために待機する(図6(b)参照)。
(ST16)…次のラベル発行の指示があるか判断され、発行指示がある場合(YES)はST2に戻り、発行指示が無い場合(NO)はラベル発行を終了する。
図4に示した台紙レスラベル20の切断送出は、カッター4の非作動をセンサ(検知部)6で自動検知し、[第二発行モードのラベル発行]と[第一発行モードのラベル発行]が切り換え選択される例を示したが、前記カッター4の異常(故障等)をオペレータが目視によって判断し、台紙レスラベル20の切断送出を[第二発行モードのラベル発行]とすることも可能である。以下、オペレータが目視によってカッター4の異常(故障等)を検知した場合における台紙レスラベル20の切断送出の流れを図5に基づいて説明する。
(ST101)…装置に設けられた[第二発行モード]選択の押しボタンを押下、又は表示・操作部14に表示された[第二発行モード]にタッチする。この操作により、カッター4は非作動となる。
(ST102)…RAM13に記憶されている商品ファイルから該当商品の印字データが読み出される。
(ST103)…ラベル発行キー(押しボタン又は表示・操作部のタッチスイッチ)を押下操作する。
(ST104)…印字部3の印字ヘッド(サーマルヘッド)3aとプラテンローラ3bを作動させて、台紙レスラベル用紙1aに前記印字データの印字が開始される。
(ST105)…所定の印字データの印字を終了する。
(ST106)…前記印字データの終了後、ラベル発行方向における印字領域20’の後端から所定距離(切断代L)おいた切断位置Xの箇所に、切断箇所を示す目印18の点線を幅方向全幅に亘って印字する。
(ST107)…前記目印18の点線の印字部分が、ラベル発行口10外に送出されるまで前記プラテンローラ3bの駆動回転が行われる(図4のST7と同じ)。
(ST108)…ラベル発行口10外に送出された台紙レスラベル20に続く切断代L部分に印字された目印18の箇所を、鋏或いはラベル発行口10に固定された切断刃19等によって手動で切断する。切断された台紙レスラベル20はラベル受け5上から取り除かれて対象物に貼付される(図3のST8と同じ)。
(ST109)…次のラベル発行のためのラベル発行キー(押しボタン又は表示・操作部のタッチスイッチ)が操作されたか判断し、ラベル発行キーが操作された場合(YES)はST110へ進み、ラベル発行キーが操作されていない場合(NO)は前記判断を繰り返す。
(ST110)…台紙レスラベル20が切り離された台紙レスラベル用紙1aの点線位置を、印字部3の印字ヘッド3aとプラテンローラ3bとの接点位置から台紙レスラベル用紙1aの繰り出し方向(下流側)に僅か移動した位置までバックフィードし、次のラベル発行のために待機する(図1(b)参照)。尚、この台紙レスラベル用紙1aのバックフィードは、次のラベル発行の指示に基づいて直前に行われる例を示したが、次のラベル発行の指示の有無に関係なく、台紙レスラベル20部分をラベル発行口10外で切断した後、直ちにST110(バックフィード)が行われるようにしてもよい。
上記構成により、カッター4(切断部)の非作動(故障等)がセンサ(検知部)6によって自動的に検知され、カッター4(切断部)の非作動が検知された場合は[第二発行モードのラベル発行]に、カッター4(切断部)の非作動が検知されず正常に動作が行われる場合は[第一発行モードのラベル発行]でラベル発行が行われるため、例えカッター4(切断部)の作動が検知された場合でも、該カッター4(切断部)異常が修理されるまでラベル発行作業を止めることなく、[第二発行モードのラベル発行]によってラベル発行作業を継続して行うことができる。
また、オペレータの目視によりカッター4(切断部)の異常(故障)を検知した場合でも、押しボタンや表示・操作部14の操作で[第二発行モードのラベル発行]に切り替わるため、自動検知の場合と同様、ラベル発行作業を継続することができる。
そして、その[第二発行モードのラベル発行]では、所定の印字データの印字後、台紙レスラベル用紙1aをラベル発行口10外に送出する量が一定量に設定されるため、印字領域20’部分に続く切断代(切り離し用の無印字部分)Lの量は常に一定となり、第一発行モードで発行されるラベルと見栄えが殆ど変らないラベルを発行することができる。
また、[第二発行モードのラベル発行]では台紙レスラベル20部分を台紙レスラベル用紙1aから手動操作で切り離すが、その切り離す切断代(切断位置X)に目印(実施の形態では点線)を印刷表示した場合は、前記台紙レスラベル20の切り離しを綺麗に行うことができる。
更に、前記台紙レスラベル20部分を台紙レスラベル用紙1aから切り離す切断刃を、ラベル発行口10に配置固定した場合は、鋏を用意することなく、台紙レスラベル20部分を簡単且つ直線的に切り離すことができる。
本発明のプリンタは図示した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲内で適宜変更することができる。
(1)切断部の非作動を検知部で自動検知する実施の形態(図3)では、検知部が前記切断部の非作動を検知した時、検知信号を制御部に出力し、制御部は用紙繰り出し部の作動を第二発行モードに自動的に切り替える例を示したが、これに限らず、例えば、検知部が切断部の非作動を検知した時、切断部の非作動(故障等)を表示部等に表示(報知)し、その報知(表示)を見たオペレータが操作部を操作して第二発行モードに手動で切り替えるようにしてもよい。
(2)切断部の非作動を検知部で自動検知する実施の形態(図3)では、印字領域部分に続く切断代部分をラベル発行口外で切り離した後、直ぐに台紙レスラベル用紙をバックフィードする例を示したが、これに限らず、前記台紙レスラベル用紙のバックフィードは次のラベル発行の指示によって、次のラベル発行の直前にバックフィードするようにしてもよい。
(3)切断部の非作動を検知部で自動検知する実施の形態(図3)では、切断代(切断位置X)に切断の目印(例えば、点線)は印字していないが、ST6の後に図4に示すST106の点線印字を行うようにしてもよいものである。
(4)実施の形態では、台紙レスラベル部分をラベル発行口外で切り離した後、台紙レスラベル用紙を次のラベル発行のためにバックフィードさせるトリガーとして次のラベル発行のための「発行」キーが操作される例を示したが、これに限らず、例えば、プリンタに計量器が通信可能に接続されている場合、該計量器に被計量物が載置され、計量器から出力される重量信号が安定したと台紙レスラベルプリンタのCPUが判断した時、前記台紙レスラベル用紙のバックフィードが行われるようにしてもよい。
(5)実施の形態では、カッター4(切断部)の非作動を検知するセンサ(検知部)6をカッター4とケース9との間に配置した例を示したが、これに限らず、カッター4と印字部3との間に配置してもよく、要はカッター4(切断部)の非作動を検知できる位置であればよい。
(6)実施の形態では、オペレータによる[第二発行モード]への切り替え操作を、切断部の異常を目視によって検知した場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず、切断部は正常に作動するが、カッターの切れ味が悪く、切断面が荒れているような場合、切断部の作動を止め、印字ラベルの切り離しを鋏などによって手動で行う場合にも手動設定することができる。
(7)実施の形態では、連続用紙に台紙レスラベル用紙を用いた台紙レスラベルプリンタの例を示したが、これに限定されず、連続用紙として印字面と反対側の面に粘着層が形成されていないロール紙を用い、レシートを印字発行するレシートプリンタでもよいものである。また、台紙レスラベル用紙を使用する場合、用紙の裏面に粘着層が予め設けられているタイプの用紙、或いは、サーマルヘッド等により加熱することで粘着を生じるタイプの台紙レスラベル用紙の何れのタイプであってもよい。
(8)カッター(切断部)がユニット化され、該カッターユニットが印字部下流近傍に着脱可能に配置された場合において、そのカッターが故障等により非作動となり該カッターユニットを取り外した場合、カッターユニットに形成された発行口は存在しなくなるが、その場合は印字部を構成する印字ヘッドとプラテンローラの接点より下流側が発行口となり、該位置より下流側に切断位置Xが位置するように送出する。
A…台紙レスラベルプリンタ(プリンタ) 1…ラベルロール(ロール紙)
1a…台紙レスラベル用紙(連続用紙) 3…印字部
3a…印字ヘッド 3b…プラテンローラ(用紙繰り出し部)
4…カッター(切断部) 5…ラベル受け
6…センサ(検知部) 10…ラベル発行口
11…CPU(制御部) 14…表示・操作部(操作部)
18…切断目印(点線) 19…切断刃(手動切り離し部)
20…台紙レスラベル(用紙) 20’…印字領域
L…切断代 X…切断位置

Claims (6)

  1. 用紙繰り出し部の作動によってロール紙から引き出した連続用紙に印字部で所定事項を印字し、その印字した用紙部分を切断部の作動で連続用紙から切り離して枚葉状の用紙を発行口へ送出するプリンタであって、
    前記プリンタは、
    前記用紙繰り出し部及び前記切断部が作動して枚葉状の用紙を切断発行する第一発行モードと、
    前記切断部を非作動として枚葉状の用紙を発行する第二発行モードと、
    前記用紙繰り出し部の作動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記第一発行モード時は所定事項が印字された部分を連続用紙に繋げたまま前記印字部分に続く切断代を前記切断部の位置に送出し、前記切断部の作動で前記印字部分を連続用紙から切り離して枚葉状の用紙を発行口に送出し、第二発行モード時は所定事項が印字された部分を連続用紙に繋げたまま前記印字部分とそれに続く切断代を発行口外に送出するよう、前記用紙繰り出し部の作動を制御することを特徴とするプリンタ。
  2. 前記切断部を非作動にする操作部を備え、該操作部がオペレータによって操作された時、前記制御部は前記用紙繰り出し部の作動を第二発行モードに切り替え制御することを特徴とする請求項1記載のプリンタ。
  3. 前記切断部の非作動を検知する検知部を備え、前記検知部が前記切断部の非作動を検知した時、前記切断部の非作動が報知されることを特徴とする請求項1又は2記載のプリンタ。
  4. 前記制御部は、前記操作部からの信号を受信した時、前記印字部が連続用紙に所定事項を印字した後、用紙発行方向に沿う印字済み領域の後端から上流方向所定距離の切断代部分に切断目印を印字するよう制御し、且つ、その切断目印が発行口外に送出されるよう前記用紙繰り出し部の作動を制御することを特徴とする請求項2又は3記載のプリンタ。
  5. 前記発行口に、印字された用紙部分を連続用紙から切り離す手動切り離し部が設けられている請求項1から請求項4の何れか1項記載のプリンタ。
  6. 前記連続用紙が、台紙レスラベル用紙である請求項1から請求項5の何れか1項記載のプリンタ。
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