JP2013545293A - 有機電界発光素子及びその製造方法 - Google Patents

有機電界発光素子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、有機電界発光素子及びその製造方法を提供する。該有機電界発光素子は、導電性基板と、正孔注入層と、発光層と、陰極層とが順次に積層された構造を有し、前記正孔注入層の材質は、酸ドープポリアニリンである。ポリアニリンが優れた導電性、及び高い安定性を有しているので、正孔注入層の材料として非常に適している。また、酸をドープすることで、ポリアニリンの溶解性、及び導電性を著しく改善することができる。さらに、酸ドープポリアニリンを正孔注入層の材質として製造した有機電界発光素子の発光性能は、従来の有機電界発光素子とほとんど同じであるが、酸ドープポリアニリンの合成コストがより低い。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機電界発光の技術分野に属し、特に、有機電界発光素子及びその製造方法に関する。
有機電界発光(OLED)現象の研究は、1936年から展開され始めたが,最初の発光素子は、その駆動電圧が高いにも関わらず、発光効率が低かったので、人々に重視されなかった。1987年に、C.W.Tangらによって低圧駆動(<10V)の低分子発光素子が製造されてから、有機発光現象は再び人々に注目されるようになった。さらに、1990年にJ.H.Borroughesらによって、低圧の下での高分子素子の発光現象が報告され、これによって高分子(Polymer)発光の研究における新分野が開かれた。1998年にForrestらは、リン光材料のPtOEPがドープされたAlqを発光層として23%の内部量子効率を得、素子の発光効率を大幅に向上させた。このような研究成果は、有機発光素子を実用化に向けた軌道にのせることを強く後押しし、有機材料の新しい応用分野を開拓した。
有機電界発光は、下記五つのステップに分けることができる。
1)キャリアの注入:印加電場の作用下で、電子及び正孔は、それぞれ陰極及び陽極から電極の間に挟み込まれている有機機能性薄膜層に注入される。2)キャリアの移動:注入した電子及び正孔は、それぞれ電子輸送層及び正孔輸送層を通って、発光層へ移動する。3)キャリアの再結合:電子と正孔は発光層で結合して励起子を発生する。4)励起子の移動:励起子は電場の作用下で移動し、自身のエネルギーを発光分子へ伝達し、且つ電子を基底状態から励起状態へ励起させる。5)電界発光(エレクトロルミネッセンス):励起状態のエネルギーの放射失活を通じて、フォトンが発生し、エネルギーが放出される。
前記五つのステップにおいて、層と層の間のエネルギー準位のマッチングは非常に重要であり、直接に最終的な素子の性能に影響を与える。正孔輸送層材料及び陽極のHOMO値の間に一定の差が存在しているので、陽極が長時間動作した後に酸素ガスを放出すると、有機層を破壊し暗点を発生させてしまう恐れがある。このため、通常、陽極と正孔輸送層との間に、正孔注入層が挿入されており、該正孔注入層のHOMO値が陽極及び正孔輸送層のHOMO値の間にあるので、正孔注入に有利になる。且つ、正孔注入層は、OLEDの部材に入り込もうとする陽極中の酸素ガスを隔離可能な薄膜特性を有するので、OLEDの使用寿命を延ばす。さらに、正孔注入層は、正孔輸送層と陽極との間の粘着強度を更に増加させることにより、正孔の注入・接触を増加させ、且つ電子及び正孔の注入のバランスを取ることで、電子及び正孔から励起子を形成する割合を向上させると共に、発光部分に関与しない正孔の数量を制御し又は減少させることができるので、素子の効率を向上させる。
従来から用いられている正孔注入層の材料は、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸塩(PEDOT/PSS)であり、このような材料は、合成コストが高く、工業生産化に不利である。
上記事情に鑑みて、正孔輸送層として合成コストの低い材料を採用した有機電界発光素子を提供する必要がある。
本発明の有機電界発光素子は、導電性基板と、正孔注入層と、発光層と、陰極層とが順次に積層された構造を有し、前記正孔注入層の材質は、酸ドープ型のポリアニリンである。
好ましくは、前記酸は、機能性有機プロトン酸、及び/又は無機プロトン酸である。
好ましくは、前記機能性有機プロトン酸は、カンファースルホン酸、ドデシルスルホン酸、サリチルスルホン酸、p‐スチレンスルホン酸、ナフタリンスルホン酸、ジノニルナフタリンスルホン酸、スルホコハク酸ジオクチル、スルファニル酸、及びクエン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の酸であり、前記無機プロトン酸は、塩酸、硫酸、及び過塩素酸からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の酸である。
好ましくは、前記有機電界発光素子は、さらに、前記正孔注入層と前記発光層との間に位置する正孔輸送層を含む。
好ましくは、前記有機電界発光素子は、さらに、前記発光層と前記陰極層との間に位置する電子輸送層、若しくは電子注入層を含む。
好ましくは、前記有機電界発光素子は、さらに、前記発光層と前記陰極層との間に位置する電子輸送層、及び電子注入層を含み、前記電子輸送層は、前記発光層と前記電子注入層との間に位置する。
本発明の有機電界発光素子の製造方法は、
ポリアニリンと酸との質量比を1:2〜1:7にして,ポリアニリンと酸との混合ゾルを調製する工程と、
導電性基板の表面を前処理する工程と、
前記混合ゾルを、表面が前処理された前記導電性基板の上にスピンコートし、乾燥を行って、正孔注入層を形成する工程と、
前記正孔注入層の上に発光層を設ける工程と、
前記発光層の上に陰極層を設け、乾燥を行って、前記有機電界発光素子を得る工程と、を備える。
好ましくは、前記混合ゾルを調製する工程は、
ポリアニリンと酸との質量比が1:2〜1:7になるように、酸溶液をポリアニリン中に加え、水浴中で加熱しながら攪拌を行い、又は超音波振盪を行い、その後、洗浄、ろ過、乾燥をして酸ドープ型のポリアニリンを得る工程と、
脱イオン水、又はN−メチルピロリドンを用いて、前記酸ドープ型のポリアニリンを質量%で1%〜20%の、ポリアニリンと酸との混合ゾルに調製する工程と、を含む。
好ましくは、前記正孔注入層を形成する工程は、
前記混合ゾルを、前記導電性基板の上に滴下し、回転速度500〜4000rpmのスピンコーターでスピンコートを行った後、100〜200℃で15〜60分の乾燥を行う工程である。
好ましくは、前記の前処理工程は、前記導電性基板を洗浄した後、前記導電性基板に対し酸素プラズマ処理、オゾン−紫外線処理、過酸化水素処理、又は酸処理を行う工程である。
このような有機電界発光素子は、酸ドープ型のポリアニリンを正孔注入層の材質として採用し、ポリアニリンが優れた導電性、及び高い安定性を有しているので、正孔注入層の材料として非常に適している。また、酸をドープすることで、ポリアニリンの溶解性、及び導電性を著しく改善することができる。さらに、酸ドープポリ型のアニリンを正孔注入層の材質として製造した有機電界発光素子の発光性能は、従来の有機電界発光素子とほとんど同じであるが、酸ドープ型のポリアニリンの合成コストがより低いため、将来の市場における優れた実用的価値を持っている。
一つの実施形態における有機電界発光素子の構造を模式的に示す図である。 一つの実施形態における有機電界発光素子の構造を模式的に示す図である。 一つの実施形態における有機電界発光素子の構造を模式的に示す図である。 図1に示す有機電界発光素子の製造方法の流れ図である。 発光輝度、及び電圧の関係を模式的に示す図である。
本発明の一つの実施形態によれば、図1に示すように、有機電界発光素子は、導電性基板と、正孔注入層と、発光層と、陰極層とが順次に積層された構造を有し、正孔注入層の材質は酸ドープ型のポリアニリン(酸ドープポリアニリン)である。
正孔注入層と発光層との間には、さらに正孔輸送層を有してもよく、発光層と陰極層との間には、さらに電子輸送層及び電子注入層から選ばれる一層を有してもよい。また、発光層と陰極層との間には、順次に積層された電子輸送層、及び電子注入層が形成されていてもよく、電子輸送層は、前記発光層と前記電子注入層との間に位置する。
上記のように、有機電界発光素子としては、多種の構造があり、具体的に、例えば、導電性基板と、正孔注入層と、発光層と、電子輸送層と、陰極層とが順次に積層された構造;図2に示すような、導電性基板と、正孔注入層と、正孔輸送層と、発光層と、電子輸送層と、電子注入層と、陰極層とが順次に積層された構造;図3に示すような、導電性基板と、正孔注入層と、正孔輸送層と、発光層と、電子注入層と、陰極層とが順次に積層された構造;導電性基板と、正孔注入層と、正孔輸送層と、発光層と、電子輸送層と、陰極層とが順次に積層された構造、などが挙げられる。
導電性基板の材質は、酸化インジウムスズガラス、フッ素含有酸化スズガラス、アルミニウムドープ酸化亜鉛、マグネシウム−インジウム酸化物、ニッケル−タングステン酸化物、金属窒化物、金属セレン化物、又は金属硫化物である。
本実施形態で用いるポリアニリンの原料は、固有状態(Eigenstate;原文において、本征態)のポリアニリンであってもよく、市販のポリアニリンであってもよい。
ポリアニリン中にドープされる酸は、機能性有機プロトン酸、又は無機プロトン酸であり、その中で、機能性有機プロトン酸は、カンファースルホン酸、ドデシルスルホン酸、サリチルスルホン酸、p‐スチレンスルホン酸、ナフタリンスルホン酸、ジノニルナフタリンスルホン酸、スルホコハク酸ジオクチル、スルファニル酸、及びクエン酸から選ばれる少なくとも1種でもよい。無機プロトン酸は、塩酸、硫酸、及び過塩素酸から選ばれる少なくとも1種でもよい。
'
正孔輸送層の材質は、N,N'−ビス(3−メチルフェニル)−N,N'−ジフェニル−4,4'−ビフェニルジアミン(TPD)、ポリ(パラフェニレンビニレン)及びその誘導体(PPV)、N,N'−(1−ナフチル)−N,N'−ジフェニル−4,4'−ビフェニルジアミン(NPB)、1,3,5−トリフェニルベンゼン(TDAPB)、ポリビニルカルバゾール(PVK)、又はフタロシアニン銅CuPcである。
発光層の材質は、テトラキス−tert−ブチルペリレン(TBP)、4−ジニトリルメチレン−2−tert−ブチル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)−エテニル]−4H−ピラン(4−(dicyano methyl)−2−butyl−6−(1,1,7,7−tetramethyljulolidine−9−vinyl)−4H−pyran)(DCJTB)、9,10−ビス−β−ナフチレンアントラセン(9,10−di−βnaphthalene anthracene)(AND)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−フェニルフェノラト−アルミニウム(di(2−methyl−8−hydroxyquinolyl)−(4−diphenol)aluminum)(BALQ)、4−ジニトリルメチレン−2−イソプロピル−6−[2−(1,1,7,7−テトラメチルジュロリジン−9−イル)−エテニル]−4H−ピラン(4−(dicyanomethylene)−2−isopropyl−6−(1,1,7,7−tetramethyljulolidine−9−vinyl)−4H−pyran)(DCJTI)、ジメチルキナクリドン(DMQA)、8−ヒドロキシキノリン−アルミニウム(Alq3)、又はポリ(パラフェニレンビニレン)及びその誘導体(PPV)である。
電子輸送層の材質は、2−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−ブチル)フェニル−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)、8−ヒドロキシキノリン−アルミニウム(Alq)、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−ジアゾール(2,5−di(1−naphthyl)−1,3,4−diazole)(BND)、1,2,4−トリアゾール誘導体(例えば、TAZ)、N−アリールベンズイミダゾール(TPBI)、又はキノキサリン誘導体(TPQ)である。
電子注入層の材質は、LiF、LiO、CsO、Al、NaF、CsF、CaF、MgF、NaCl、KCl、RbCl、LiBO、又はKSiOである。
陰極層の材質は、Al、Au、Mg/Ag合金、Al/Mg合金、Al/Ca合金、又はAl/Li合金である。
図4に示すように、前記有機電界発光素子の製造方法は、以下のS1〜S4工程を備える。
S1:導電性基板の前処理工程
導電性基板をフォトエッチング(フォトリソグラフィ)した後に、所望の面積のサイズに切断し、洗浄する。その後、さらに酸素プラズマ処理、オゾン−紫外線処理、過酸化水素処理、又は酸処理(王水処理などの混合酸処理を含む)をすることで、前処理を完成する。
S2:導電性基板上に正孔注入層を形成する工程
ポリアニリンを秤量し、質量%濃度10%〜40%の酸溶液を加えて、ポリアニリンと酸との質量比を1:2〜1:7に調整し、その後、水浴中で加熱しながら攪拌を行った後、又は超音波振盪を行った後、洗浄、ろ過、乾燥して、酸ドープポリアニリンを得る。
前記のドープした後のポリアニリンを、脱イオン水、又はN−メチルピロリドンを用いて、質量%で1%〜20%のポリアニリンと酸との混合ゾルとして調製する。
前記ポリアニリンと酸との混合ゾルを、前記の前処理された導電性基板の上に滴下し、回転速度500〜4000rpmのスピンコーターで30sのスピンコートを行い、その後、100〜200℃の温度の下で15〜60分の乾燥を行い、冷却して正孔注入層を形成する。
S3:正孔注入層の上に発光層を形成する工程
スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又は電気化学析出法により、正孔注入層の上に発光層を形成する。
S4、発光層上に陰極層を形成する工程。
スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又は電気化学析出法により、発光層の上に陰極層を形成する。
上記の有機電界発光素子の製造方法は、さらに、スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又電気化学析出法により、正孔注入層と発光層との間に正孔輸送層を形成すること、並びに発光層と陰極層との間に電子輸送層及び電子注入層を順次に形成することを含む。
従来の有機電界発光素子の正孔注入層の材料は、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸塩(PEDOT/PSS)であり、このような材料は、価格が高く、工業生産化に不利である。ポリアニリンは、比較的に優れた導電性、及び比較的に高い安定性を有しており、酸をドープした後においては正孔注入層の材料として非常に適している。さらに、酸のドープ比率を調整することで、移動度が異なる酸ドープポリアニリン溶液を得ることができ、各種の電子輸送材料の電子移動度に対応して正孔注入の効率を調整することができるので、正孔−電荷の再結合を最適にさせることができる。同時に、比較的に体積の大きい対イオンを有する酸を選択してドープする酸とする場合、ポリアニリンの鎖の順列(allignment;原文において、排列)と素子の安定性を改善することができる。酸ドープポリアニリンを正孔注入層の材料として製造した有機電界発光素子の発光性能は、従来の有機電界発光素子に勝るとも劣らないものであるが、酸ドープポリアニリンの合成コストがより低いため、将来の市場における優れた実用的価値を持っている。
以下、図面及び具体的な実施例を挙げて、有機電界発光素子及びその製造方法をより詳細に説明する。
実施例1〜実施例11において、正孔輸送層の材質は、N,N'−ビス(3−メチルフェニル)−N,N'−ジフェニル−4,4'−ビフェニルジアミン(TPD)であり、発光層の材質は、テトラキス−tert−ブチルペリレン(TBP)である。また、電子輸送層の材質は、2−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−ブチル)フェニル−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)であり、電子注入層の材質はLiFであり、陰極層の材質はAlである。
実施例12において、正孔輸送層の材質は、N,N'−(1−ナフチル)−N,N'−ジフェニル−4,4'−ビフェニルジアミン(NPB)である。また、発光層の材質は、8−ヒドロキシキノリン−アルミニウム(Alq)である。電子注入層の材質は、LiFであり、陰極層の材質はAlである。
該有機電界発光素子の製造方法は、下記の通りである。
質量%濃度が10%の固有状態のポリアニリンを秤量し、所定濃度のp‐スチレンスルホン酸溶液を加えて、ポリアニリンとp‐スチレンスルホン酸の質量比を1:6にし、攪拌しながら水浴中で加熱して、所定の時間反応させた後、p‐スチレンスルホン酸を用いて洗浄、ろ過し、最後に乾燥を行ってドープした後のポリアニリンを得た。脱イオン水を溶媒とし、前記の酸ドープポリアニリンを用いて、質量%で1%のポリアニリン水溶液を調製し、十分に溶解させて置いた。酸化インジウム−スズガラスを所望の面積のサイズに切断した。その後、洗剤、脱イオン水、アセトン、エタノール、イソプロパノールを順次に用いて、それぞれ15分の超音波処理を行った。よく洗浄した後、処理時間5分、電力30Wで酸素プラズマ処理を行った。このような処理を行う主な役割は、導電ガラスの表面の湿潤性及び吸着性を改善して、導電ガラス表面の有機汚染物をさらに除去することにある。処理が終わったら乾燥して置いた。前記のように調製したポリアニリン水溶液を、スピンコーター上に滴下し、スピンコーターの回転速度2000rpm、スピンコート時間30sで、酸化インジウム−スズガラス上にスピンコートした。その後、150℃の焙炉中で50分間熱し、乾燥後、有機電界発光用の正孔注入層を得た。その後、スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又は電気化学析出法により、正孔注入層の上に、順次に正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、及び陰極層を形成して、有機電界発光素子を得た。
質量%濃度が15%の固有状態のポリアニリンを秤量し、所定濃度のp‐スチレンスルホン酸溶液を加えて、ポリアニリンとp‐スチレンスルホン酸の質量比を1:2にし、攪拌しながら水浴中で加熱して、所定の時間反応させた後、p‐スチレンスルホン酸を用いて洗浄、ろ過し、最後に乾燥を行ってドープした後のポリアニリンを得た。脱イオン水を溶媒とし、前記の酸ドープポリアニリンを用いて、質量%で1%のポリアニリン水溶液を調製し、十分に溶解させて置いた。酸化インジウム−スズガラスを所望の面積のサイズに切断した。その後、洗剤、脱イオン水、アセトン、エタノール、イソプロパノールを順次に用いて、それぞれ15分の超音波処理を行った。よく洗浄した後、処理時間10分、電力50Wで酸素プラズマ処理を行った。処理が終わったら乾燥して置いた。前記のように調製したポリアニリン水溶液を、スピンコーター上に滴下し、スピンコーターの回転速度1800rpm、スピンコート時間30sで、酸化インジウム−スズガラス上にスピンコートした。その後、125℃の焙炉中で45分間熱し、乾燥後、有機電界発光用の正孔注入層を得た。その後、スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又は電気化学析出法により、正孔注入層の上に、順次に正孔輸送層、発光層、電子注入層、及び陰極層を形成して、有機電界発光素子を得た。
質量%濃度が10%の固有状態のポリアニリンを秤量し、所定濃度のp‐スチレンスルホン酸溶液を加えて、ポリアニリンとp‐スチレンスルホン酸の質量比を1:7にし、攪拌しながら水浴中で加熱して、所定の時間反応させた後、p‐スチレンスルホン酸を用いて洗浄、ろ過し、最後に乾燥を行ってドープした後のポリアニリンを得た。脱イオン水を溶媒とし、前記の酸ドープポリアニリンを用いて、質量%で10%のポリアニリン水溶液を調製し、十分に溶解させて置いた。酸化インジウム−スズガラスを所望の面積のサイズに切断した。その後、洗剤、脱イオン水、アセトン、エタノール、イソプロパノールを順次に用いて、それぞれ15分の超音波処理を行った。よく洗浄した後、処理時間8分、電力30Wで酸素プラズマ処理を行った。処理が終わったら乾燥して置いた。前記のように調製したポリアニリン水溶液を、スピンコーター上に滴下し、スピンコーターの回転速度500rpm、スピンコート時間30sで、酸化インジウム−スズガラス上にスピンコートした。その後、180℃の焙炉中で35分間熱し、乾燥後、有機電界発光用の正孔注入層を得た。その後、スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又は電気化学析出法により、正孔注入層の上に、順次に正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、及び陰極層を形成して、有機電界発光素子を得た。
実施例1において、p‐スチレンスルホン酸溶液をパラトルエンスルホン酸溶液に代えた。
質量%濃度が12%の固有状態のポリアニリンを秤量し、所定濃度のパラトルエンスルホン酸溶液を加えて、ポリアニリンとパラトルエンスルホン酸溶液の質量比を1:4にし、攪拌しながら水浴中で加熱して、所定の時間反応させた後、パラトルエンスルホン酸溶液を用いて洗浄、ろ過し、最後に乾燥を行ってドープした後のポリアニリンを得た。脱イオン水を溶媒とし、前記の酸ドープポリアニリンを用いて、質量%で15%のポリアニリン水溶液を調製し、十分に溶解させて置いた。酸化インジウム−スズガラスを所望の面積のサイズに切断した。その後、洗剤、脱イオン水、アセトン、エタノール、イソプロパノールを順次に用いて、それぞれ15分の超音波処理を行った。よく洗浄した後、処理時間12分、電力30Wで酸素プラズマ処理を行った。処理が終わったら乾燥して置いた。前記のように調製したポリアニリン水溶液を、スピンコーター上に滴下し、スピンコーターの回転速度3000rpm、スピンコート時間30sで、酸化インジウム−スズガラス上にスピンコートした。その後、200℃の焙炉中で40分間熱し、乾燥後、有機電界発光用の正孔注入層を得た。その後、スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又は電気化学析出法により、正孔注入層の上に、順次に正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、及び陰極層を形成して、有機電界発光素子を得た。
実施例1において、p‐スチレンスルホン酸溶液をパラトルエンスルホン酸溶液に代えた。
質量%濃度が20%の固有状態のポリアニリンを秤量し、所定濃度のパラトルエンスルホン酸溶液を加えて、ポリアニリンとパラトルエンスルホン酸溶液の質量比を1:3にし、攪拌しながら水浴中で加熱して、所定の時間反応させた後、パラトルエンスルホン酸溶液を用いて洗浄、ろ過し、最後に乾燥を行ってドープした後のポリアニリンを得た。脱イオン水を溶媒とし、前記の酸ドープポリアニリンを用いて、質量%で20%のポリアニリン水溶液を調製し、十分に溶解させて置いた。酸化インジウム−スズガラスを所望の面積のサイズに切断した。その後、洗剤、脱イオン水、アセトン、エタノール、イソプロパノールを順次に用いて、それぞれ15分の超音波処理を行った。よく洗浄した後、処理時間10分、電力25Wで酸素プラズマ処理を行った。処理が終わったら乾燥して置いた。前記のように調製したポリアニリン水溶液を、スピンコーター上に滴下し、スピンコーターの回転速度2500rpm、スピンコート時間30sで、酸化インジウム−スズガラス上にスピンコートした。その後、120℃の焙炉中で30分間熱し、乾燥後、有機電界発光用の正孔注入層を得た。その後、スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又は電気化学析出法により、正孔注入層の上に、順次に正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、及び陰極層を形成して、有機電界発光素子を得た。
実施例1において、p‐スチレンスルホン酸溶液をパラトルエンスルホン酸溶液に代えた。
所定質量の固有状態のポリアニリンを秤量し、質量%濃度25%のパラトルエンスルホン酸溶液を加えて、ポリアニリンとパラトルエンスルホン酸溶液の質量比を1:4にし、攪拌しながら水浴中で加熱して、所定の時間反応させた後、パラトルエンスルホン酸溶液を用いて洗浄、ろ過し、最後に乾燥を行ってドープした後のポリアニリンを得た。脱イオン水を溶媒とし、前記の酸ドープポリアニリンを用いて、質量%で1%のポリアニリン水溶液を調製し、十分に溶解させて置いた。酸化インジウム−スズガラスを所望の面積のサイズに切断した。その後、洗剤、脱イオン水、アセトン、エタノール、イソプロパノールを順次に用いて、それぞれ15分の超音波処理を行った。よく洗浄した後、処理時間15分、電力10Wで酸素プラズマ処理を行った。処理が終わったら乾燥して置いた。前記のように調製したポリアニリン水溶液を、スピンコーター上に滴下し、スピンコーターの回転速度2500rpm、スピンコート時間30sで、酸化インジウム−スズガラス上にスピンコートした。その後、150℃の焙炉中で45分間熱し、乾燥後、有機電界発光用の正孔注入層を得た。その後、スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又は電気化学析出法により、正孔注入層の上に、順次に正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、及び陰極層を形成して、有機電界発光素子を得た。
実施例1において、p‐スチレンスルホン酸溶液を硫酸溶液に代えた。
所定の質量の固有状態のポリアニリンを秤量し、質量%濃度35%の硫酸溶液を加えて、ポリアニリンと硫酸溶液の質量比を1:5にし、攪拌しながら水浴中で加熱して、所定の時間反応させた後、硫酸溶液を用いて洗浄、ろ過し、最後に乾燥を行ってドープした後のポリアニリンを得た。脱イオン水を溶媒とし、前記の酸ドープポリアニリンを用いて、質量%で10%のポリアニリン水溶液を調製し、十分に溶解させて置いた。実施例1における酸化インジウム−スズガラスを、銅フォームに代え、所望の面積のサイズに切断して、先ず洗剤で洗浄し、その後希塩酸で処理して表面の酸化物を除去した。次に、脱イオン水、アセトン、エタノールを順次に用いて、それぞれ15分の超音波処理を行い、乾燥して置いた。前記のように調製したポリアニリン水溶液を、スピンコーター上に滴下し、スピンコーターの回転速度2500rpm、スピンコート時間30sで銅フォーム上にスピンコートした。その後、150℃の焙炉中で45分間熱し、乾燥後、有機電界発光用の正孔注入層を得た。その後、スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又は電気化学析出法により、正孔注入層の上に、順次に正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、及び陰極層を形成して、有機電界発光素子を得た。
実施例1において、p‐スチレンスルホン酸溶液を硫酸溶液に代えた。
所定の質量の固有状態のポリアニリンを秤量し、質量%濃度40%の硫酸溶液を加えて、ポリアニリンと硫酸溶液の質量比を1:7にし、攪拌しながら水浴中で加熱して、所定の時間反応させた後、硫酸溶液を用いて洗浄、ろ過し、最後に乾燥を行ってドープした後のポリアニリンを得た。脱イオン水を溶媒とし、前記の酸ドープポリアニリンを用いて、質量%で1%のポリアニリン水溶液を調製し、十分に溶解させて置いた。実施例1における酸化インジウム−スズガラスを、銅フォームに代え、所望の面積のサイズに切断して、先ず洗剤で洗浄し、その後、希塩酸で処理して表面の酸化物を除去した。次に、脱イオン水、アセトン、エタノールを順次に用いて、それぞれ15分の超音波処理を行い、乾燥して置いた。前記のように調製したポリアニリン水溶液を、スピンコーター上に滴下し、スピンコーターの回転速度4000rpm、スピンコート時間30sで、銅フォーム上にスピンコートした。その後、120℃の焙炉中で50分間熱し、乾燥後、有機電界発光用の正孔注入層を得た。その後、スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又は電気化学析出法により、正孔注入層の上に、順次に正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、及び陰極層を形成して、有機電界発光素子を得た。
実施例1において、p‐スチレンスルホン酸溶液をサリチルスルホン酸溶液に代えた。
所定の質量の固有状態のポリアニリンを秤量し、質量%濃度32%のサリチルスルホン酸溶液を加えて、ポリアニリンとサリチルスルホン酸溶液との質量比を1:6にし、攪拌しながら水浴中で加熱して、所定の時間反応させた後、サリチルスルホン酸溶液を用いて洗浄、ろ過し、最後に乾燥を行って、ドープした後のポリアニリンを得た。N−メチルピロリドンを溶媒とし、前記の酸ドープポリアニリンを用いて、質量%で20%のポリアニリン・N−メチルピロリドン溶液を調製し、十分に溶解させて置いた。実施例1における酸化インジウム−スズガラスを、フッ素ドープ酸化スズガラスに代え、先ず洗剤で洗浄し、その後、イソプロパノールで一晩浸漬して、表面に残留している油汚れを十分に除去した。次に、脱イオン水、アセトン、エタノール、及びイソプロパノールを順次に用いて、それぞれ15分の超音波処理を行い、乾燥して置いた。前記のように調製したポリアニリン・N−メチルピロリドン溶液を、スピンコーター上に滴下し、スピンコーターの回転速度2800rpm、スピンコート時間30sで、フッ素ドープ酸化スズガラス上にスピンコートした。その後、100℃の焙炉中で35分間熱し、乾燥後、有機電界発光用の正孔注入層を得た。その後、スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又は電気化学析出法により、正孔注入層の上に、順次に正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、及び陰極層を形成して、有機電界発光素子を得た。
実施例1において、p‐スチレンスルホン酸溶液をサリチルスルホン酸溶液に代えた。
所定の質量の固有状態のポリアニリンを秤量し、質量%濃度10%のサリチルスルホン酸溶液を加えて、ポリアニリンとサリチルスルホン酸溶液の質量比を1:2にし、攪拌しながら水浴中で加熱して、所定の時間反応させた後、サリチルスルホン酸溶液を用いて洗浄、ろ過し、最後に乾燥を行ってドープした後のポリアニリンを得た。N−メチルピロリドンを溶媒とし、前記の酸ドープポリアニリンを用いて、質量%で12%のポリアニリン・N−メチルピロリドン溶液を調製し、十分に溶解させて置いた。実施例1における酸化インジウム−スズガラスを、フッ素ドープ酸化スズガラスに代え、先ず洗剤で洗浄し、その後、イソプロパノールで一晩浸漬して、表面に残留している油汚れを十分に除去した。次に、脱イオン水、アセトン、エタノール、及びイソプロパノールを順次に用いて、それぞれ15分の超音波処理を行い、乾燥して置いた。前記のように調製したポリアニリン・N−メチルピロリドン溶液を、スピンコーター上に滴下し、スピンコーターの回転速度3500rpm、スピンコート時間30sで、フッ素ドープ酸化スズガラス上にスピンコートした。その後、180℃の焙炉中で60分間熱し、乾燥後、有機電界発光用の正孔注入層を得た。その後、スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又は電気化学析出法により、正孔注入層上に、順次に正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、及び陰極層を形成して、有機電界発光素子を得た。
実施例1において、p‐スチレンスルホン酸溶液をサリチルスルホン酸溶液に代えた。
所定の質量の固有状態のポリアニリンを秤量し、質量%濃度15%のサリチルスルホン酸溶液を加えて、ポリアニリンとサリチルスルホン酸溶液の質量比を1:7にし、攪拌しながら水浴中で加熱して、所定の時間反応させた後、サリチルスルホン酸溶液を用いて洗浄、ろ過し、最後に乾燥を行ってドープした後のポリアニリンを得た。N−メチルピロリドンを溶媒とし、前記の酸ドープポリアニリンを用いて、質量%で5%のポリアニリン・N−メチルピロリドン溶液を調製し、十分に溶解させて置いた。実施例1における酸化インジウム−スズガラスを、フッ素ドープ酸化スズガラスに代え、先ず洗剤で洗浄し、その後、イソプロパノールで一晩浸漬して、表面に残留している油汚れを十分に除去した。次に、脱イオン水、アセトン、エタノール、イソプロパノールを順次に用いて、それぞれ15分の超音波処理を行い、乾燥して置いた。前記のように調製したポリアニリン・N−メチルピロリドン溶液を、スピンコーター上に滴下し、スピンコーターの回転速度1000rpm、スピンコート時間30sで、フッ素ドープ酸化スズガラス上にスピンコートした。その後、110℃の焙炉中で40分間熱し、乾燥後、有機電界発光用の正孔注入層を得た。その後、スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又は電気化学析出法により、正孔注入層の上に、順次に正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、及び陰極層を形成して、有機電界発光素子を得た。
所定の質量の固有状態のポリアニリンを秤量し、質量%濃度が25%のp‐スチレンスルホン酸溶液を加えて、ポリアニリンとp‐スチレンスルホン酸の質量比を1:7にし、攪拌しながら水浴中で加熱して、所定の時間反応させた後、p‐スチレンスルホン酸を用いて洗浄、ろ過し、最後に乾燥を行ってドープした後のポリアニリンを得た。脱イオン水を溶媒とし、前記の酸ドープポリアニリンを用いて、質量%で10%のポリアニリン水溶液を調製し、十分に溶解させて置いた。酸化インジウム−スズガラスを所望の面積のサイズに切断した。その後、洗剤、脱イオン水、アセトン、エタノール、イソプロパノールを順次に用いて、それぞれ15分の超音波処理を行った。よく洗浄した後、処理時間12分、電力45Wで酸素プラズマ処理を行った。処理が終わったら乾燥して置いた。前記のように調製したポリアニリン水溶液を、スピンコーター上に滴下し、スピンコーターの回転速度3000rpm、スピンコート時間30sで、酸化インジウム−スズガラス上にスピンコートした。その後、160℃の焙炉中で30分間熱し、乾燥後、有機電界発光用の正孔注入層を得た。その後、スピンコート法、蒸着法、スパッタリング法、ジェット・めっき法、化学気相蒸着法、又は電気化学析出法により、正孔注入層の上に、順次に正孔輸送層、発光層、電子注入層及び陰極層を形成して、有機電界発光素子を得た
同じ方法を採用して、正孔注入層の材質がPEDOT/PSSである従来の有機電界発光素子を製造した。
図5は、実施例12で製造した有機電界発光素子と、従来の有機電界発光素子との発光輝度(Luminance,単位:cd/m)及び電圧(Volitage,単位:V)の関係を模式的に示す図である。グラフ1は、実施例12の有機電界発光素子を示し、グラフ2は、従来の有機電界発光素子を示している。図5からわかる通り、酸ドープポリアニリンを正孔注入層として製造した実施例12の有機電界発光素子と、同じ条件でPEDOT/PSSを正孔注入層の材質として製造した従来の有機電界発光素子とを比較する場合、実施例12の有機電界発光素子の駆動電圧及び輝度は、従来の有機電界発光素子の駆動電圧及び輝度とほとんど同じであるが、酸ドープポリアニリンの優れた費用対効果を考慮する場合、正孔注入層の材質として将来の市場における優れた実用的価値を持っていることが確認された。
以上の実施例において、本発明のいくつかの実施形態について詳しく説明したが、本発明の特許請求の範囲は、これらの実施形態により限定されるものではない。当業者にとって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内においてさまざまな変更及び改善を行い得る。かかる変更及び改善はすべて本発明の保護範囲に属することは、自明なことである。従って、本発明の特許請求の範囲は、添付する請求項を基準としなければならない。
本発明の有機電界発光素子は、導電性基板と、前記導電性基板よりも上層に位置する正孔注入層と、前記正孔注入層よりも上層に位置する発光層と、前記発光層よりも上層に位置する陰極層とを有し、前記正孔注入層の材質は、酸ドープ型のポリアニリンである。
本発明の有機電界発光素子の製造方法は、
ポリアニリンと酸との質量比を1:2〜1:7にして,ポリアニリンと酸との混合ゾルを調製する工程と
記混合ゾルを、導電性基板の上にスピンコートし、乾燥を行って、正孔注入層を形成する工程と、
前記正孔注入層の上に発光層を設ける工程と、
前記発光層の上に陰極層を設け、乾燥を行って、前記有機電界発光素子を得る工程と、を備える。
好ましくは、前記混合ゾルを前記導電性基板上にスピンコートする前に、前記導電性基板の前処理工程として、前記導電性基板を洗浄した後、前記導電性基板に対し酸素プラズマ処理、オゾン−紫外線処理、過酸化水素処理、又は酸処理を行う。


Claims (10)

  1. 導電性基板と、正孔注入層と、発光層と、陰極層とが順次に積層された構造を有する有機電界発光素子であって、前記正孔注入層の材質は、酸ドープ型のポリアニリンであることを特徴とする、有機電界発光素子。
  2. 前記酸が、機能性有機プロトン酸、又は無機プロトン酸であることを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記機能性有機プロトン酸は、カンファースルホン酸、ドデシルスルホン酸、サリチルスルホン酸、p‐スチレンスルホン酸、ナフタリンスルホン酸、ジノニルナフタリンスルホン酸、スルホコハク酸ジオクチル、スルファニル酸、及びクエン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の酸であり、
    前記無機プロトン酸は、塩酸、硫酸、及び過塩素酸からなる群から選ばれる少なくとも1種以上の酸であることを特徴とする、請求項2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記有機電界発光素子は、さらに、前記正孔注入層と前記発光層との間に位置する正孔輸送層を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記有機電界発光素子は、さらに、前記発光層と前記陰極層の間に位置する電子輸送層、または電子注入層を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  6. 前記有機電界発光素子は、さらに、前記発光層と前記陰極層との間に位置する電子輸送層、及び電子注入層を有し、前記電子輸送層は前記発光層と前記電子注入層との間に位置することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機電界発光素子の製造方法であって、
    ポリアニリンと酸との質量比を1:2〜1:7にして、ポリアニリンと酸との混合ゾルを調製する工程と、
    導電性基板の表面に対し前処理を行う工程と、
    前記混合ゾルを、表面が前処理された前記導電性基板の上にスピンコートし、乾燥を行って正孔注入層を形成する工程と、
    前記正孔注入層の上に発光層を設ける工程と、
    前記発光層の上に陰極層を設け、乾燥を行って、前記有機電界発光素子を得る工程と、
    を備えることを特徴とする、有機電界発光素子の製造方法。
  8. 前記混合ゾルを調製する工程は、
    ポリアニリンと酸との質量比を1:2〜1:7になるように、酸溶液をポリアニリン中に加え、水浴中で加熱しながら攪拌を行い、又は超音波振盪を行い、その後、洗浄、ろ過、乾燥をして酸ドープ型のポリアニリンを得る工程と、
    脱イオン水、又はN−メチルピロリドンを用いて、前記酸ドープ型のポリアニリンを質量%で1%〜20%の、ポリアニリンと酸との混合ゾルに調製する工程と、を含むことを特徴とする請求項7に記載の有機電界発光素子の製造方法。
  9. 前記正孔注入層を形成する工程は、
    前記混合ゾルを、前記導電性基板上に滴下し、回転速度500〜4000rpmのスピンコーターでスピンコートを行った後、100〜200℃で15〜60分の乾燥を行う工程であることを特徴とする、請求項7に記載の有機電界発光素子の製造方法。
  10. 前記前処理工程は、前記導電性基板を洗浄した後、前記導電性基板に対し酸素プラズマ処理、オゾン−紫外線処理、過酸化水素処理、又は酸処理を行う工程であることを特徴とする、請求項7に記載の有機電界発光素子の製造方法。
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