JP2013542722A - ヒトii型コラーゲンに結合する抗体 - Google Patents

ヒトii型コラーゲンに結合する抗体 Download PDF

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Abstract

本発明は、ヒトII型コラーゲンに対する抗体、ヒトII型コラーゲン抗体をコードするポリペプチド及びポリヌクレオチド又はこれらの断片、並びに、これらの製造及び使用方法に関する。

Description

本発明は、抗ヒトII型コラーゲン抗体、抗ヒトII型コラーゲン抗体又はこれらの断片をコードするポリペプチド及びポリヌクレオチド、並びにこれらの製造及び使用方法に関する。
関節軟骨の破壊を引き起こす疾患及び状態は、特に老年人口層を考慮した場合に、公衆衛生上の重大な問題を提起している。関節リウマチ(RA)及び変形性関節症(OA)などの関節炎における、関節軟骨の劣化には、多数の機序が関与している。RAは最も一般的な炎症性関節炎であり、女性では3%及び男性では1%が発症する。OA、すなわち、非炎症性関節症は、最も一般的な関節症であり、早期退職及び機能障害の原因としては心血管疾患に次いで二番目である。
関節の慢性疾患のほとんどの処置は概して全身性のものである。関節を標的とした局所的薬物投与は、有効性の増加、副作用の減少、投与スケジュールの改善、及び原価削減などのいくつかの利点を有し得る。
糖質コルチコイド、ヒアルロン酸注射溶液、NSAID又は他の小分子などの現行の局所治療薬は、関節に注射した場合に、半減期が比較的短く、かつ全身に分布する(Gerwin,et al.,Adv Drug Deliv Rev,58:226〜42,2006;Lindenhayn et al.,Eur J Clin Chem Biochem,35:355〜63,1997)。治療薬は、関節に対する標的剤とカップリングさせて関節に定着させることができる。(Rothenfluh et al.,Nature Materials 7:248〜54,2008;WO05/097073;U.S.Pat.No.7,067,144)。しかしながら、この治療法では、治療薬は場合によりリポソームなどの送達賦形剤と共に関節内注射する必要があり、これにより治療の複雑さが増し及び関節表面が磨耗する可能性が出てくる。
したがって、効率的に送達を行い、かつ送達後に関節において治療薬を定着させるために、更なる賦形剤を開発する必要がある。
本発明の一態様は、重鎖可変領域(VH領域)及び軽鎖可変領域(VL領域)を含む、ヒトII型コラーゲンに結合する単離モノクローナル抗体又はその断片であり、VH領域は、
i.配列番号8、14及び20;
ii.配列番号9、15及び21;
iii.配列番号9、15及び22;
iv.配列番号9、15及び23;
v.配列番号9、15及び24;
vi.配列番号9、15及び25;
vii.配列番号9、15及び26;
viii.配列番号9、15及び27;
ix.配列番号9、15及び28;
x.配列番号10、16及び29;
xi.配列番号11、17及び30;
xii.配列番号12、18及び31;又は
xiii.配列番号13、19及び32、に示されるような重鎖相補性決定領域(CDR)1、2及び3(HCDR1、HCDR2及びHCDR3)配列を含み、並びに、
VL領域は、
xiv.配列番号33、42及び46;
xv.配列番号34、42及び47;
xvi.配列番号35、43及び48;
xvii.配列番号36、44及び49;
xviii.配列番号37、42及び50;
xix.配列番号38、42及び51;
xx.配列番号35、44及び52;
xxi.配列番号39、42及び53;
xxii.配列番号40、45及び54;又は
xxiii.配列番号41、42及び55、に示されるような軽鎖CDR 1、2及び3(LCDR1、LCDR2及びLCDR3)配列を含む。
本発明の別の態様は、VH領域及びVL領域を含む、ヒトII型コラーゲンに結合する単離モノクローナル抗体又はその断片であり、VH領域は、配列番号56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67又は68に示される配列を有するアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号69、70、71、72、73、74、75、76、5又は7に示される配列を有するアミノ酸配列を含む。
本発明の別の態様は、VH領域及びVL領域を含む、ヒトII型コラーゲンに結合する単離抗体であり、VH領域は、配列番号9、15及び28に示されるようなHCDR1、HCDR2及びHCDR3配列を含み、VL領域は、配列番号39、42及び53に示されるようなLCDR1、LCDR2及びLCDR3配列を含む。
本発明の別の態様は、VH領域及びVL領域を含む、ヒトII型コラーゲンに結合する単離モノクローナル抗体又はその断片であり、VH領域は、配列番号11、17及び30に示されるようなHCDR1、HCDR2及びHCDR3配列を含み、VL領域は、配列番号34、42及び47に示されるようなLCDR1、LCDR2及びLCDR3配列を含む。
本発明の別の態様は、配列番号56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67又は68に示されるアミノ酸配列を含む単離抗体重鎖可変領域である。
本発明の別の態様は、配列番号69、70、71、72、73、74、75又は76に示されるアミノ酸配列を含む単離抗体軽鎖可変領域である。
本発明の別の態様は、本発明の抗体重鎖可変領域及び抗体軽鎖可変領域をコードする単離ポリヌクレオチドである。
本発明の別の態様は、少なくとも1つの本発明のポリヌクレオチドを含むベクターである。
本発明の別の態様は、本発明のベクターを有する宿主細胞である。
本発明の別の態様は、本発明の宿主細胞を培養する工程と、宿主細胞によって産生された抗体を回収する工程と、を含む、ヒトII型コラーゲンに結合する抗体の製造方法である。
デノボpIXライブラリの産生のためのヒトスキャフォールド。Chothiaに従い残基番号を付与した。CDR配列には下線を付した。 ヒトII型コラーゲンに結合するFabの重鎖可変領域(VH)及び軽鎖可変領域(VL)の配列。野生型ヒトスキャフォールドとは異なる残基が示されている。Xは、野生型と比較した場合に、配列内で欠失している残基を示す。 ヒト及びラットI型及びII型コラーゲンに対するFabの交差反応性。 ヒト軟骨に対する抗II型コラーゲンFabの結合。 変形性関節症の関節における抗II型コラーゲンFabの定着。*P<0.05、**P<0.01;対照CNTO 4234との比較。CNTO 3631の注射後10分及び1時間の時点での計数(conut)は、読み取るには高過ぎた。 変形性関節症滑液における抗II型コラーゲンFabの定着。*P<0.05、**;P<0.01;対照CNTO 4234との比較。
本明細書に引用する、特許及び特許出願を含むがそれらに限定されない刊行物はすべて、それらがあたかも本明細書に完全に記載されているのとまったく同様に本願に援用するものである。
別段の規定がない限り、本明細書で使用される技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されている意味と同一の意味を有する。本明細書に記載されているのと同様又は同等のあらゆる組成物及び方法を本発明を実施又は試験するために使用することが可能であるが、代表的な組成物及び方法を本明細書に記載する。
用語「抗体」は、抗体全体及びそれらの任意の断片を包含する。抗体断片は、抗体重鎖又は軽鎖のいずれか由来の相補性決定領域(CDR)、可変領域、定常領域又はフレームワーク領域などといった、免疫グロブリン分子の少なくとも一部分を含む。抗体は、Fab、F(ab’)、F(ab’)2、scFv、dsFv又は二重特異性抗体であり得る。抗体は、モノクローナル抗体(mAb)、キメラ抗体、ヒト化抗体、若しくはヒト抗体、二量体、四量体、又は多量体であってもよい。上述の抗体断片の構造、並びに抗体及びその断片の調製及び使用技術は、当該技術分野において周知である(Ausubel,et al.,ed.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,Inc.,NY 1987〜2001;Sambrook,et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,2nd Edition,Cold Spring Harbor,NY,1989;Harlow and Lane,Antibodies,a Laboratory Manual,Cold Spring Harbor,NY,1989;Colligan,et al.,ed.,Current Protocols in Immunology,John Wiley & Sons,Inc.,NY 1994〜2001;Colligan et al.,Current Protocols in Protein Science,John Wiley & Sons,NY,NY,1997〜2001;Kohler et al.,Nature,256:495〜497,1975;Queen et al.,Proc Natl Acad Sci,86:10029〜33,1989;米国特許第4,816,567号)。例えば、マウスmAbは、Kohler et al.,Nature 256:495〜497,1975のハイブリドーマ法によって製造することができる。キメラmAbは、米国特許第4,816,567号に開示されている方法により、調製することができる。ヒト以外のドナー由来の免疫グロブリン(通常はマウス)から誘導されたCDRと、1以上のヒト免疫グロブリンから誘導された、抗体分子のその他の免疫グロブリン領域とを有するヒト化mAbを、米国特許第5,225,539号に開示されるような当業者には周知の方法によって調製することができる。ヒト化に有用なヒトフレームワーク配列は当業者であれば関連するデータベースから選別することができる。場合により、ヒト化mAbには、Queen et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.(USA),86:10029〜10032,1989及びHodgson et al.,Bio/Technology,9:421,1991に開示されているものなどの技術を用い、結合親和性が保存されるようフレームワーク支持残基を変化させるなどして、更なる改変を組み込むことができる。
ヒト以外の配列を全く有さない完全なヒトmAbは、例えば、Lonberg et al.,Nature 368:856〜859,1994、Fishwildら、Nature Biotechnology 14:845〜851,1996、及びMendez et al.,Nature Genetics 15:146〜156,1997に参照される方法により、ヒト免疫グロブリンのトランスジェニックマウスから調製することができる。ヒトmAbはまた、ファージディスプレイライブラリを元に、例えば、Knappik et al.,J.Mol.Biol.296:57〜86,2000;及びKrebs et al.,J.Immunol.Meth.254:67〜84 2001に参照される技術によって調製及び最適化することができる。抗体断片、例えばFab、F(ab’)2、Fd、及びdAb断片を、抗体の切断又は遺伝子組み換え操作により生成してもよい。例えば、ペプシンなどの酵素により抗体を処理することで、Fab及びF(ab’)2断片を生成することもできる。
免疫グロブリンは、重鎖の定常領域のアミノ酸配列をもとに、IgA、IgD、IgE、IgG及びIgMの5つの大きなクラスに分類することができる。IgA及びIgGは、イソ型のIgA1、IgA2、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4へと更に細かく分類される。
抗体の可変領域は、領域内に「抗原結合部位」が3つ存在している「フレームワーク」領域からなる。抗原結合部位は、様々な用語を使用して定義される:(i)配列可変性に基づく相補性決定領域(CDR)が、VH内に3つ(HCDR1、HCDR2、HCDR3)及びVL内に3つ(LCDR1、LCDR2、LCDR3)存在する(Wu and Kabat,J.Exp.Med.132:211〜250,1970;Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,Md.,1991)。(ii)「高頻度可変領域」すなわち「HVR」又は「HV」が、VH内に3つ(H1、H2、H3)及びVL内に3つ(L1、L2、L3)存在する。この領域は、抗体可変ドメインであり、Chothia及びLesk(Chothia and Lesk,Mol.Biol.196:901〜917,1987)により定義される構造中で、高頻度可変性を示す。他の用語としては、「IMGT−CDR」(Lefranc et al.,Dev.Comparat.Immunol.27:55〜77,2003)及び「特異性決定残基使用法(Specificity Determining Residue Usage)」(SDRU)(Almagro,Mol.Recognit.17:132〜143,2004)が挙げられる。International ImMunoGeneTics(IMGT)データベース(http://www_imgt_org)は、抗原結合部位の標準化番号及び定義を提供する。各CDR、HV、及びIMGTの表記間の対応についてはLefranc et al.,Dev.Comparat.Immunol.27:55〜77,2003に述べられている。
「フレームワーク」又は「フレームワーク配列」は、可変領域において、抗原結合部位として定義されている配列以外の配列である。フレームワークは、通常、それぞれの可変領域において、3つの抗原結合部位のための骨格を生成する、4つの領域、FR1、FR2、FR3、及びFR3に分割される。抗原結合部位が上述のような種々の用語によって定義され得ることから、フレームワークの正確なアミノ配列は、抗原結合部位がどのように定義されるかによって異なる。
本明細書で使用するとき、用語「ヒトII型コラーゲンに結合する抗体」は、実施例2に記載の方法に従って10μg/mLのヒトII型コラーゲンでコーティングされたプレートを使用するELISAアッセイにおいて、1μg/mL以下のEC50をもってヒトII型コラーゲンに結合する抗体を指す。
本明細書で使用するとき、用語「ヒトII型コラーゲン」又はhuColIIは、軟骨から単離されたヒトII型コラーゲンを指す。ヒトII型コラーゲンは、プロコラーゲンα Col2A1鎖(配列番号79)として合成される。プロコラーゲン分子は、細胞外マトリックス中に分泌され、そこで原繊維を生成する。原繊維形成は、特異的なタンパク質分解酵素によるC−及びN−プロペプチドの除去を伴う。原繊維hucolIIのプロセシングは周知である。
用語「ベクター」は、生体系内で複製され得る、又はこうした系間を移動し得る、ポリヌクレオチドを意味する。ベクターポリヌクレオチドは典型的に、生体系においてこれらのポリヌクレオチドの複製又は維持を促進するように機能する複製起点、ポリアデニル化シグナル又は選択マーカーなどの配列を含有する。このような生体系の例としては、細胞、ウイルス、動物、及び植物を挙げることができ、及びベクターを複製することのできる生物学的構成成分を利用して再構成された生体系を挙げることができる。ベクターを構成するポリヌクレオチドは、DNA若しくはRNA分子又はこれらのハイブリッド分子であってもよい。
「発現ベクター」という用語は、生体系又は再構成された生体系において、その発現ベクター中に存在するポリヌクレオチド配列によってコードされたポリペプチドの翻訳を指示するために使用することができるベクターを意味する。
用語「ポリヌクレオチド」は、糖−リン酸骨格又は他の等価な共有結合様式により共有結合しているヌクレオチド鎖からなる分子を意味する。二本鎖及び一本鎖のDNA及びRNAが、ポリヌクレオチドの典型例である。
「ポリペプチド」又は「タンパク質」という用語は、ペプチド結合により連結されポリペプチドを生成する少なくとも2つのアミノ酸残基を含む分子を意味する。50個未満のアミノ酸からなる小さなポリペプチドは「ペプチド」と呼ばれる場合もある。
本明細書では、以下の通りの一般的なアミノ酸1文字表記及び3文字表記を用いる。
Figure 2013542722
発明の構成
本発明は、ヒトII型コラーゲンに結合するモノクローナル抗体を提供する。これらの抗体は、研究試薬、診断試薬、及び賦形剤として有用であり、例えば、関節に治療薬を送達するための賦形剤として有用である。
本発明は、新規の抗原結合部位及びヒト免疫グロブリン遺伝子ライブラリに由来する免疫グロブリン鎖を提供する。
本発明の一実施形態は、重鎖可変領域(VH領域)及び軽鎖可変領域(VL領域)を含む、ヒトII型コラーゲンに結合する単離モノクローナル抗体又はその断片であり、表1に示すように、VH領域は、重鎖相補性決定領域(CDR)1、2及び3(HCDR1、HCDR2及びHCDR3)配列を含み、VL領域は、軽鎖相補性決定領域(CDR)1、2及び3(LCDR1、LCDR2及びLCDR3)配列を含む。
Figure 2013542722
表1に示される重鎖及び軽鎖配列(配列番号8〜76)において同類置換を有する抗体は、本発明の範囲内に包含される。同類置換は、抗体の特性に悪影響を与えないものであれば、フレームワーク領域内又は抗原結合部位内に存在させてよい。置換は、例えば安定性又は親和性といった抗体の特性を向上させるために行うことができる。同類置換により、このような修飾が行われた分子と類似した機能特性及び化学特性を有する分子が生成される。アミノ酸置換の例を表2に示す。更に、アラニン・スキャニング変異導入法としてこれまでに報告されているように(MacLennan et al.,Acta Physiol.Scand.Suppl.643:55〜67、1998;Sasaki et al.,Adv.Biophys.35:1〜24、1998)、ポリペプチド内の任意の天然の残基をアラニンで置換することもできる。アミノ酸置換は、例えばPCRによる変異導入(米国特許第4,683,195号)によって行うことができる。例えばランダム(NNK)コドン又は例えば11のアミノ酸(ACDEGKNRSYW)をコードするDVKコドンのような、非ランダムコドンを用い、周知の方法を使用して変異体のライブラリを作成することができる。得られた変異体は、実施例に記載の通りに、ヒトII型コラーゲンに対する結合性について特性評価することができ、又は、周知の方法を用い、安定性などの他の特性について特性評価することができる。
Figure 2013542722
他の実施形態では、本発明は、VH領域及びVL領域を含む、ヒトII型コラーゲンに結合する単離モノクローナル抗体又はその断片を提供し、VH領域は、配列番号56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67又は68に示される配列を有するアミノ酸配列を含み、VL領域は、配列番号69、70、71、72、73、74、75、76、5又は7に示される配列を有するアミノ酸配列を含む。
実施例で説明する実施形態は、1つは重鎖に由来し、1つは軽鎖に由来する1対の可変領域を有しているが、当業者であれば代替的な実施形態は、重鎖又は軽鎖の可変領域を単独で有してもよいということを認識するであろう。単独の可変領域を用い、例えばヒトII型コラーゲンに対し結合能をもつ二重特異性の抗原結合断片を生成することができる第二の可変性領域について、スクリーニングを行うことができる。こうしたスクリーニングは、例えば国際公開第92/01047号に開示される、コンビナトリアルな調製を階層的に二重に行う手法を用い、ファージディスプレイ法によるスクリーニングにより実施できる。このアプローチでは、H鎖又はL鎖のいずれかのクローンを含む個別のコロニーを用いて、他方の鎖(L又はH)をコードするクローンの完全なライブラリに感染させ、得られた2鎖特異的抗原結合ドメインを上記に述べたようなファージディスプレイ法に基づいて選別する。
別の態様では、本発明は、重鎖については配列番号56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67又は68、並びに、軽鎖については配列番号69、70、71、72、73、74、75、76、77、78及び79で示されるようなアミノ酸配列を含む単離抗体重鎖及び軽鎖を提供する。
本発明の別の態様は、本発明の抗体又はその補体のいずれかをコードする単離ポリヌクレオチドである。特定の代表的なポリヌクレオチドを本明細書に開示するが、遺伝コードの縮重又は所与の発現系におけるコドンの好ましさを考慮すると、本発明の抗体をコードする他のポリヌクレオチドも本発明の範囲内に含まれる。本発明の抗体をコードするポリヌクレオチドは、周知の方法により調製される。これらの方法としては、限定されるものではないが、天然資源からの単離(天然に生じるアミノ酸配列変異体の場合)、あるいはオリゴヌクレオチドを用いる(すなわち部位特異的)変異導入による調製、PCRを用いる変異導入による調製、及び化学的遺伝子合成による調製が挙げられる。
本発明の代表的な抗体は、IgG、IgD、IgE、IgA又はIgMアイソタイプを有し得る。更に、本発明の抗体は、グリコシル化、異性化、又は脱グリコシル化などの反応によって、あるいはポリエチレングリコール(PEG)部分の付加(ペグ化)及び脂質化などの非天然の共有結合修飾などの反応によって翻訳後修飾してもよい。このような修飾は、生体内あるいは生体外で行われてもよい。例えば、本発明の抗体はポリエチレングリコールと複合(PEG化)することによって薬物動態特性を向上させることができる。複合は当業者に既知の方法によって行うことができる。治療用抗体をPEGと複合させると、機能は低下せずに薬物動態が向上されることが示されている。(Deckert et al.,Int.J.Cancer 87:382〜390,2000;Knight et al.,Platelets 15:409〜418,2004;Leong et al.,Cytokine 16:106〜119,2001;Yang et al.,Protein Eng.16:761〜770,2003)。
本発明の抗体の薬物動態特性は、当業者に既知の技術によりFc修飾を行うことで向上させることができる。抗体の「Fc」は、抗原に対する抗体の結合性に直接的には関与しないものの、種々のエフェクター機能を示す。抗体「Fc」は、周知の用語であり、抗体のパパイン開裂に基づいて定義される。抗体のFcは、補体活性化、C1q結合、及びFc受容体結合に応じたADCC(抗体依存性細胞傷害)及びCDC(補体依存性細胞傷害)に直接関与する。補体活性化(CDC)は、IgG抗体のほとんどのサブクラスのFcに、補体因子C1qが結合することにより開始される。補体系に対する抗体の作用は具体的な条件によって異なるが、C1qへの結合は、Fc内の所定の結合部位により生じる。このような結合部位は、最先端技術において既知であり、例えば、Boakle et al.,Nature 282:742〜43,1979;Lukas et al.,J.Immunol.127:2555〜60,1981;Brunhouse and Cebra,Mol.Immunol.16:907〜17,1979;Burton et al.,Nature 288:338〜44,1980;Thommesen et al.,Mol.Immunol.37:995〜1004,2000;Idusogie et al.,J.Immunol.164:4178〜84,2000;Hezareh et al.,J.Virology 75:12161〜68,2001;Morgan et al.,Immunology 86:319〜24,1995;欧州特許第0307434号により報告されている。このような結合部位は、例えば、L234、L235、D270、N297、E318、K320、K322、P331及びP329である(KabatのEUインデックスに従って番号付与)。サブクラスIgG1、IgG2及びIgG3の抗体は、通常、補体活性化及びC1q結合を示すが、一方、IgG4は補体系を活性化せず、C1qに結合しない。
本発明の抗体は、定常鎖がヒト由来であるという点で特徴付けられる。このような定常鎖は周知であり、例えば、Kabatにより説明されている(例えば、Johnson and Wu,Nuc Acids Res.28,214〜18,2000を参照されたい)。例えば、有用なヒト重鎖定常領域は、配列番号77を含む。例えば、有用なヒト軽鎖定常領域は、配列番号78のκ−軽鎖定常領域のアミノ酸配列を含む。
本発明の抗体は、約10-6以下、10-7以下、10-8以下、10-9以下、10-10以下、10-11以下又は10-12M以下のKdでヒトII型コラーゲンに結合し得る。ヒトII型コラーゲンに対する抗体の親和性は、任意の好適な方法を使用して実験により測定することができる。このような方法は、当業者に既知のBiacore又はKinExA装置、ELISA又は競合的結合アッセイを利用し得る。
本発明の別の実施形態は、本発明のポリヌクレオチドを少なくとも1つ含むベクターである。本発明の重鎖及び軽鎖可変ドメインは、プロモーター、翻訳開始領域、定常領域、3’非翻訳領域、ポリアデニル化末端及び転写末端の配列と組み合わされて、発現ベクターコンストラクトを生成する。重鎖及び軽鎖発現コンストラクトは、単一ベクター内に組み合わせて、宿主細胞内に共導入、連続導入又は別個に導入し、その後、宿主細胞を融合して、両方の鎖を発現する単一宿主細胞を生成することができる。
本発明の別の実施形態は、本発明のベクターを含む宿主細胞である。このような宿主細胞は、真核細胞、細菌細胞、植物細胞又は古細菌細胞であってよい。真核細胞の例としては、哺乳動物、昆虫、鳥類又は他の動物由来のものが挙げられる。哺乳動物真核細胞としては、SP2/0(ATCC(アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関),Manassas,VA,CRL−1581)、NS0(ECACC(European Collection of Cell Cultures),Salisbury,Wiltshire,UK,ECACC No.85110503)、FO(ATCC CRL−1646)及びAg653(ATCC CRL−1580)マウス細胞株などのハイブリドーマ又はミエローマなどの不死化細胞株が挙げられる。ヒトミエローマ細胞株の一例としては、U266(ATTC CRL−TIB−196)が挙げられる。他の有用な細胞株としては、CHO−K1SV(Lonza Biologics,Walkersville,MD)、CHO−K1(ATCC CRL−61)、又はDG44などの、チャイニーズハムスターの卵巣(CHO)細胞に由来するものが挙げられる。
本発明の別の実施形態は、本発明の宿主細胞を培養する工程と、宿主細胞によって産生された抗体を回収する工程と、を含む、ヒトII型コラーゲンに結合する抗体を製造する方法である。抗体を製造して精製する方法は、当該技術分野で周知である。
本発明の使用
本発明の抗体は、研究試薬として、並びに、関節などのヒトII型コラーゲンを発現する部位に対する治療薬分子の送達剤として、有用である。
変形性関節症、関節リウマチ、傷害による関節炎及びこれらに類するものなどの関節炎は、一般的な炎症状態であり、抗炎症性タンパク質及び治療薬分子を局所的送達及び関節定着させることで効果が得られるであろう。
関節定着性を改善する目的で、治療薬分子を本発明の抗体に結合させることもできる。治療薬分子は、タンパク質又は化合物であり得る。成長因子、サイトカイン及び抗炎症剤、コラーゲンの増殖及び修復を誘導するタンパク質、並びに、タンパク質分解による関節組織の破壊を阻止する小分子などが代表的な治療薬分子である。治療用タンパク質は、周知の組み換え方法を用い、本発明の抗コラーゲン抗体又はその断片と結合させて、融合タンパク質として生成することができる。例えば、治療用タンパク質のN末端は、アミド結合又はペプチドリンカーにより本発明の抗体のC末端に直接結合させることができる。代表的な融合コンストラクトは、例えば、米国特許第5116964号、同第5709859号、国際公開第04/002417号及び同第05/081687号に記載されている。治療薬分子はまた、当該技術分野において周知の化学的架橋を用いて、例えば、ヒドラゾン又はセミカルバゾン結合により、本発明の抗体に結合させてもよい。
場合により、本発明の抗体は、治療薬分子と結合させて、活性成分として有効量の治療薬分子を製薬学的に許容され得るキャリア中に含有する製薬学的組成物として調製することもできる。用語「キャリア」は、活性化合物と共に投与される希釈剤、助剤、賦形剤、又は溶媒のことを指す。こうした医薬用賦形剤は、落花生油、大豆油、鉱物油、ゴマ油などの、石油、動物、植物又は合成物由来の水及び油などの液体であってよい。例えば、0.4%生理食塩水及び0.3%グリシンを使用することができる。これらの溶液は滅菌液であり、粒子状物質を含まない。これらの溶液は、従来の公知の滅菌法(例えば濾過)によって滅菌することができる。組成物には、生理学的条件に近づけるために必要とされるpH調整剤及び緩衝剤、安定剤、増粘剤、潤滑剤及び着色剤などの製薬学的に許容され得る補助物質を含有させることができる。こうした製薬学的組成物に含まれる本発明の薬剤濃度は、重量にして約0.5%未満、通常は約1%又は少なくとも約1%から、最大で15又は20%までと大きく異なってよく、選択される投与方法に従って、主として必要とされる用量、液体の体積、粘度などに基づいて選択される。非経口的に投与可能な組成物を調製する方法は周知のものであり、例えば、「Remington’s Pharmaceutical Science」(15th ed.,Mack Publishing Company,Easton,PA)に、より詳細に記載されている。
本発明の抗体は、保存の際に凍結乾燥させ、使用前に好適なキャリアに溶解させることができる。この手法は、これまでに、従来の免疫グロブリン及びタンパク製剤に有効であることが示されており、周知の凍結乾燥及び溶解法を用いることができる。
ここで、以下の具体的及び非限定的な実施例を参照して、本発明を説明する。
(実施例1)
II型コラーゲンに結合するmAbの同定
ヒトII型コラーゲンに結合するFabを、デノボpIXファージディスプレイライブラリ(Shi et al.,J.Mol.Biol.397:385〜396,2010;国際公開第2009085462(A1)号;米国特許出願番号第12/546850号)から選別した。ライブラリは、ヒト生殖系列VH遺伝子IGHV1−69*01、IGHV3−23*01、及びIGHV5−51*01、並びにヒト生殖系列VLκ遺伝子O12(IGKV1−39*01)、L6(IGKV3−11*01)、A27(IGKV3−20*01)、及びB3(IGKV4−1*01)を多様化させて生成した。完全なVH及びVLドメインを構築するにあたって、IGHV遺伝子を、H3ループによりヒトIGHJ−4ミニ遺伝子で組み換え、IGKV遺伝子をIGKJ−1ミニ遺伝子により組み換えた。多様化に際し、重鎖及び軽鎖可変領域内の、タンパク質抗原及びペプチド抗原と高頻度に接していると同定されるH1、H2、L1、L2及びL3ループ周辺の対応する位置を選別した。選別した位置の配列多様性は、それぞれのIGHV又はIGLV遺伝子に含まれるIGHV又はIGLV生殖系列遺伝子ファミリーにおいて各位置に見られる残基に制限した。長さがアミノ酸7〜14個分の単鎖〜中鎖型の合成ループを用い、H3ループにおける多様性をもたらした。H3ループにおけるアミノ酸分布は、ヒト抗体において観察されるアミノ酸変異を模倣するよう設計された。ライブラリ設計の詳細は、Shi et al.,J.Mol.Biol.397:385〜396,2010に記載されている。生成したライブラリにおけるVH H1及びH2の多様性を表4に示す。表4はH3に関し、表5はVL L1、L2及びL3に関し示す。ライブラリを生成するために利用したスキャフォールドは、これらのヒトVH及びVL遺伝子由来に従って命名した。多様性をもたらすために構築し使用したVH及びVLスキャフォールドの配列を、配列番号1〜7で示す。(3〜23:配列番号1;1〜69:配列番号2;5〜51:配列番号3;O12:配列番号4;L6:配列番号5;L27:配列番号6;B3:配列番号7)(図1)。スクリーニングにあたって、3つの重鎖ライブラリを、4種の生殖系列軽鎖又は生殖系列軽鎖ライブラリと組み合わせ、24のユニークなVH:VLの組み合わせを生成した。
Figure 2013542722
*残基の番号付与はKabatに従っている
Maxisorpプレート(Nunc)上に10μg/mL(溶媒は1×コラーゲン希釈緩衝液(Chondrex))で精製ヒトII型コラーゲン(Chondrex、#2015、3Mグアニジン、DEAE−セルロース及びNa2HPOで処理、0.5mg/mL溶液(溶媒は0.05Mの酢酸))をコーティングして用い、ライブラリをパニングした。ライブラリを3%ミルク(溶媒はTBST)により室温にて1時間ブロッキングした。100μLの各ライブラリを重鎖と組み合わせて6種のHV:HLライブラリ対を生成し、ヒトII型コラーゲンでコーティングしかつプレブロッキング処理(3%ミルク(溶媒はTBST)により1時間)したプレートに入れた。1時間のインキュベーション後、ウェルをTBST及びPBSでそれぞれ5回ずつ洗浄した。200μLのMC1061 F’cell(OD600約1.0)をウェルに加え37℃にて30分おき、その後、感染した細胞を2xYT(Carb/Glu)プレート上に蒔き、
Figure 2013542722
37℃にて一晩静置した。一晩増殖させたコロニーをプレートからこすり取り、プレート当たり2mLの2xYT(Carb/Glu/20%グリセロール)に播種した。50mLの再懸濁したバクテリアを用い、20mL培養物を2xYT(Carb)に播種し、バクテリアの残りを凍結した。培養物を37℃にてOD600 0.5〜1.0まで増殖させ、その後、1mLのヘルパーファージVCSM13(Stratagene、Cat.No.200251)を培養液に約10:1の感染多重度にて添加し、振盪せずに37℃にて30分にわたってインキュベートした。培養液にカナマイシン及びIPTGを添加し、30℃にて一晩増殖させた。ファージを2% PEG/0.25M NaClで沈殿させ、1mLのPBSに再懸濁した。PEG沈殿させたファージの五分の一を使用して、パニングの次工程を行い、残りのファージは−20℃にて保存した。
この選別サイクルを4回繰り返した。最後の選別サイクル後に、コロニーをこすり取って2mLの2xYT Carb/Glu/20%グリセロールに播種し、100μLの細胞懸濁液を用いプラスミドDNAを単離した。pIXをNhe1/SpeI消化及び単離DNAのセルフライゲーションにより切除した。ライゲーション後、DNAをエレクトロコンピテントMC1061 F’cellに電気穿孔し、2xYT Carb/Glu上に播種し単一コロニーを生成させた。
Figure 2013542722
*残基の番号付与はKabatに従っている
(実施例2)
他のコラーゲンとのcol II mAbの交差反応性
最初のパニングから得られた、ヒトII型コラーゲンに結合するFabを、ヒトI型、IV型及びV型コラーゲン、並びにラットI型及びII型コラーゲンとの交差反応性についてスクリーニングした。
Fabライセートの調製
pIXを切除した形質転換物からコロニーを採取し、2xYT Carbで増殖させた。翌日、50μLの飽和培養液を使用して、ウェル当たり400μLの2xYT Carbを含有させた発現プレートに播種し、このプレートで37℃にて6時間にわたって増殖させた。1mMのIPTGを添加してFab発現を誘導し、このプレートを30℃にて一晩静置した。翌日、発現誘導を行ったFab培養液を2000rpmにて10分に遠心沈降させ、清澄なライセートを以降のアッセイに使用した。
ELISA
製造業者の指示に従い、Maxisorp ELISAプレート(Nunc)を、10μg/mLのヒトI型コラーゲン(Chondrex)、ヒトII型コラーゲン(Chondrex)、ラットI型コラーゲン(Chondrex)、ラットII型コラーゲン(Chondrex)で、又は5μg/mLのヒトIV型コラーゲン(Chemicon)若しくはヒトV型コラーゲン(Chemicon)で、又は1μg/mLの抗Fd(結合部位)(すべて溶媒はPBS)でコーティングした。ウェルをTBSTで3回洗浄し、200mLの3%ミルク(溶媒はTBST)で1時間ブロッキングした。コーティングしたELISAプレートのウェルに100μLのFabライセートを加え、室温にて1時間インキュベートした。ウェルを3回洗浄し、その後、PBSで1:5000希釈した100μLの抗κ−HRP(Southern Biotech)を添加した。これらのプレートを室温にて1時間にわたってインキュベートし、TBSTで3回洗浄し、BM化学発光ELISA基質(Roche Applied Science)で発光させた。ヒトI型、IV型若しくはV型コラーゲン又はラットI型コラーゲンに結合せずに、ヒト及びラットのII型コラーゲンに結合したクローンを配列決定し、ユニークなクローンを更に特徴付けた。図3は、更なる特徴付けのために選別した13のクローンについてのELISAデータを示す。Fabの配列は、図2及び表1に示す。
(実施例3)
ヒト軟骨に対するCol II mAbの結合
Fabの小規模精製
2xYT Carbで(ただし、Fab 551−3の発現ではTurboBroth(Athena ES)を使用した)、大腸菌に1mMのIPTGにより30℃にて一晩Fab発現を誘導した。発現誘導したバクテリアを4500rpmで30分遠心しペレット化し、この細胞ペレットを、プロテアーゼ阻害剤を添加した溶解緩衝液(20mMトリス(pH 8.5)、350mMのNaCl、7.5mMのイミダゾール)に再懸濁し、マイクロフルイダイザーに2回通して破砕した。この細胞可溶化物に対し10,000rpmにて10分の遠心処理を2回行い、清澄化した。溶解緩衝液で平衡化したTalonレジン(Clontech)2mLを、清澄化させた可溶化物に添加した。各回毎に溶出緩衝液(150mMのEDTA、20mMのトリス(pH 8.5))を用い、5分間のインキュベートを2回行なって、結合していたFabを溶出させ、20mMのトリス(pH 8.5)で透析した。透析したFabを、Q−sepharose Fast Flow樹脂(QFF樹脂;GE Healthcare)を用い更に精製し、実験に使用した。
軟骨結合アッセイ
ヒト軟骨を変形性関節症患者から得た(Northland Laboratories)。まず軟骨を微粉砕し、プロテアーゼ阻害剤を添加したPBSに懸濁し、これを懸濁液として4℃で保存した。軟骨に対する結合性を試験するために、3%ミルクを含有させた97.5μLのTBSTに、データ点当たり2.5μLの軟骨懸濁液を添加し、混合液を室温にて1時間に振盪させた。真空マニホールドを用い、MultiScreen HTSプレート(Millipore)を使用して、軟骨に対するFabの結合性を試験した。簡潔には、予め湿らせたMultiScreenプレートに100μLの懸濁液を加え、減圧して軟骨をウェルフィルターに沈着させ、その後、ウェルをTBSTで2回洗浄した。2.4μgのFabをそれぞれ100μLのPBSウェルに溶解させたものをウェルに加え、室温にて1時間にわたってインキュベートした。ウェルをTBSTで3回洗浄した後、抗κ−HRP(Southern Biotech)をウェルに加えた。1時間のインキュベーション後、ウェルをPBSTで洗浄し、BM化学発光ELISA基質(Roche Applied Science)を添加し、得られた軟骨断片の懸濁液を、発光検出するために黒色ウェルのELISAプレートに移した。13のFabすべてが軟骨に対する結合性を示した(図4)。
(実施例4)
Col IIに対するmAb親和性
ELISA
上述のELISAアッセイを用い、Fabを選別するためのEC50値を得た。このアッセイでは、10ng/mL〜10μg/mLの濃度範囲のFab溶液100マイクロリットルをそれぞれウェルに加えた。EC50値は表6に示す。
Biacore
ヒト及びラットのII型コラーゲンに対して標準的な方法を用い、Biacore結合動態試験を実施した(表6b)。
Figure 2013542722
Figure 2013542722
(実施例5)
抗II型コラーゲンmAbは、in vivoで関節に定着する。
2つの抗II型コラーゲンFab(323−G1(CNTO 3631)及び169−31(CNTO 4093)、並びに、細胞外マトリックス成分に結合しなかった対照mAb(CNTO 4234)をヨウ素標識し、半月板切除したラットの膝に注射して、コラーゲンに対するmAbの結合性が、関節滞留時間にもたらす影響について評価した。Fabは、Na125I(Perkin Elmer)及びヨウ素−GENチューブ(Pierce)を用いて、同位体標識した。PD−10脱塩カラム(GE Healthcare)を用いて遊離ヨウ素を除去し、Amiconウルトラ遠心濾過装置(Millipore;10,000 MWCO)を用いてFabを2.2mg/mLに濃縮した。ヨウ素標識後、II型コラーゲンに対する結合性についてFabを試験したところ、ヨウ素標識による明らかな障害はまったく観察されなかった。
32匹のオスのSprague−Dawleyラットの、右及び左の後肢に対し半月板切開を行った。これらのラットには2〜4%のイソフルラン麻酔薬で麻酔を施し、内側側副靭帯を切開し、半月板を切開して、裂傷の模擬実験を行った。以降3週間で変形性関節症様の関節損傷が生じた。手術の21日後、125Iで標識したFabを関節内注射した。ラットには、5μLの関節内注射を行い右及び左の膝関節中に11μgの試験物質を受容させた。4つの時点(注射の10分後、1時間後、6時間後及び24時間後)でラットを安楽死させ、両方の膝(bot knees)から滑液洗浄液及び膝関節を回収した。各サンプルの放射活性を測定した。分当たり計数(cpm)を、それぞれの対応するFabを注射しなかった場合の値と比較して、定着%を(例えば、注射量の割合として)計算した。323−G1(CNTO 3631)及び169−31(CNTO 4093)は、どちらも膝関節(図5)及び滑液(図6)の中に対照抗体よりも長く定着した。それぞれ注射の6時間後及び24時間後に、Fab 323−G1の約60%及び32%、並びに、Fab 169−31の60%及び18%が、膝に定着していた(関節及び滑液の定着を合わせて)。対照Fabは17%及び5%が定着した。したがって、本発明の抗体は、関節に存在するタンパク質に対し結合することから、関節への定着は増加を示した。

Claims (12)

  1. 重鎖可変領域(VH領域)及び軽鎖可変領域(VL領域)を含む、ヒトII型コラーゲンに結合する単離モノクローナル抗体又はその断片であって、前記VH領域は、
    i.配列番号8、14及び20;
    ii.配列番号9、15及び21;
    iii.配列番号9、15及び22;
    iv.配列番号9、15及び23;
    v.配列番号9、15及び24;
    vi.配列番号9、15及び25;
    vii.配列番号9、15及び26;
    viii.配列番号9、15及び27;
    ix.配列番号9、15及び28;
    x.配列番号10、16及び29;
    xi.配列番号11、17及び30;
    xii.配列番号12、18及び31;又は
    xiii.配列番号13、19及び32、に示されるような重鎖相補性決定領域(CDR)1、2及び3(HCDR1、HCDR2及びHCDR3)配列を含み、並びに、
    前記VL領域は、
    xiv.配列番号33、42及び46;
    xv.配列番号34、42及び47;
    xvi.配列番号35、43及び48;
    xvii.配列番号36、44及び49;
    xviii.配列番号37、42及び50;
    xix.配列番号38、42及び51;
    xx.配列番号35、44及び52;
    xxi.配列番号39、42及び53;
    xxii.配列番号40、45及び54;又は
    xxiii.配列番号41、42及び55、に示されるような軽鎖CDR 1、2及び3(LCDR1、LCDR2及びLCDR3)配列を含む、単離モノクローナル抗体又はその断片。
  2. VH領域及びVL領域を含む、ヒトII型コラーゲンに結合する単離モノクローナル抗体又はその断片であって、前記VH領域は、配列番号56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67又は68に示される配列を有するアミノ酸配列を含み、前記VL領域は、配列番号69、70、71、72、73、74、75、76、5又は7に示される配列を有するアミノ酸配列を含む、単離モノクローナル抗体又はその断片。
  3. VH領域及びVL領域を含む、ヒトII型コラーゲンに結合する単離抗体であって、前記VH領域は、配列番号9、15及び28に示されるようなHCDR1、HCDR2及びHCDR3配列を含み、前記VL領域は、配列番号39、42及び53に示されるようなLCDR1、LCDR2及びLCDR3配列を含む、単離抗体。
  4. VH領域及びVL領域を含む、ヒトII型コラーゲンに結合する単離モノクローナル抗体又はその断片であって、前記VH領域は、配列番号11、17及び30に示されるようなHCDR1、HCDR2及びHCDR3配列を含み、前記VL領域は、配列番号34、42及び47に示されるようなLCDR1、LCDR2及びLCDR3配列を含む、単離モノクローナル抗体又はその断片。
  5. 前記抗体がFab断片を含む、請求項1に記載の単離抗体。
  6. 配列番号56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67又は68に示されるアミノ酸配列を含む、単離抗体重鎖可変領域。
  7. 配列番号69、70、71、72、73、74、75又は76に示されるアミノ酸配列を含む、単離抗体軽鎖可変領域。
  8. 請求項6に記載の抗体重鎖可変領域をコードする、単離ポリヌクレオチド。
  9. 請求項7に記載の抗体軽鎖可変領域をコードする、単離ポリヌクレオチド。
  10. 請求項8又は9に記載の少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む、ベクター。
  11. 請求項10に記載のベクターを含む、宿主細胞。
  12. 請求項11に記載の宿主細胞を培養する工程と、前記宿主細胞によって産生された抗体を回収する工程とを含む、ヒトII型コラーゲンに結合する抗体の製造方法。
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