JP2013519532A - 静電付着把持 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】静電付着把持装置またはシステムは、複数の静電付着把持面を備えており、各静電付着把持面は、1または複数の電極を有し、外部物体のそれぞれの表面領域に当てて配置されるよう構成されており、それにより、静電付着把持面と外部物体との間に1または複数の静電付着力を供給することができる。かかる静電付着力は、外部物体が静電付着把持システムによって保持または移動される間、外部物体を静電付着把持面に当てたまま保持するよう作用する。静電付着把持面は、複数の連続的なフィンガ上に配列されてよく、各フィンガ上の様々な把持面は、互いに結合され、作動要素(ケーブルアクチュエータなど)によって互いに対して操作されてよい。外部物体の一部のみが保持または移動されるように、生成される静電付着力の大きさを制御するために、可変電圧を電極に供給することができる。
【選択図】図10
【選択図】図10
Description
本発明は、一般に、材料のハンドリングに関し、特に、材料のハンドリングにおける静電付着力の利用に関する。
製品の大量生産が、長年にわたって多くの技術革新につながってきた。様々な材料および物品の産業的なハンドリング、特にロボット工学の分野において、かなりの開発がなされてきた。例えば、現在では、多くの製造処理およびその他の材料ハンドリング処理の際に物品を「ピックアンドプレース(つまみ上げ、設置)」するために、様々なタイプのロボット工学およびその他の自動化システムが用いられている。かかるロボット工学およびその他のシステムは、例えば、指定された処理の一部として物品を把持する、持ち上げる、および/または、配置するロボットアームを含みうる。もちろん、その他の操作および材料ハンドリング技術も、かかるロボット工学またはその他の自動化システムによって実現されうる。この分野における長年の多くの進歩にもかかわらず、かかる方法でハンドリングできるものには制限がある。
従来のロボットグリッパは、通例、吸引力と、機械的作動による大きい法線力および微調整の組み合わせとのいずれかを用いて、物体を把持する。かかる技術にはいくつかの欠点がある。例えば、吸引力の利用は、滑らか、清浄、乾燥、かつ、全体的に平坦な表面を必要とする傾向があり、これにより、把持できる物体の種類および条件に制限がある。また、吸引は、ポンプのために多大な電力を必要とする傾向があり、真空または低圧シール上の任意の位置で漏れが生じやすく、その結果として潜在的に壊滅的な吸引力の損失が起きる。機械的作動の利用は、しばしば、物体に対する大きい法線力すなわち「圧潰(crushing)」力を必要とするため、これも、壊れやすい物体または繊細な物体をロボットで把持する能力を制限する傾向がある。大きい力を生み出すことは、機械的作動のコストも増大させる。また、大きい圧潰力を伴う機械的ポンプおよび従来の機械的作動は、しばしば、かなりの重量を必要とするため、ロボットアームの末端で追加的な質量を支える必要があるなど、いくつかの用途では重大な欠点となる。さらに、頑丈な物体に使用する場合でも、ロボットアーム、機械的な爪などが、物体自体の表面に損傷痕を残しうる。
物品および材料をハンドリングするための代替技術にも欠点がある。例えば、化学的接着剤は残留物を残しうるため、効果を低減させる塵およびその他の破片を引きつける傾向がある。また、化学的接着剤は、かかる例では把持を実現する相互作用および力が可逆的ではないため、かかる化学的接着による把持または付着が行われると、物体への把持または付着を剥がすまたはそれに打ち勝つには、かなりの大きさの力を加える必要がある。
これまで一般に、自動的に材料をハンドリングするための多くのシステムおよび技術が良好に機能してきたが、物品をハンドリングする代替的な改良された方法を実現することが常に求められている。特に、大きい、不規則な形状の、埃っぽい、および/または、壊れやすい物体のピックアンドプレースまたはその他のハンドリングを可能にする新規の自動システムおよび技術が望まれており、吸引力、化学的接着、または、物体に対する大きい機械的法線力をほとんどまたは全く使わないことが好ましい。
本発明の利点は、物体に対して吸引、化学的接着剤、または、大きい機械的法線力を用いることなく、幅広い物体のハンドリングを可能にする改善された自動材料ハンドリングシステムおよび技術を提供することである。これは、静電付着把持システムで静電付着力を利用することによって実現可能であり、それにより、物体は、かかる静電力によって保持または移動される。
本発明は、制御された静電付着グリッパおよびハンドリングされる外部物体など、2つの物体の間の制御可能な付着を可能にする静電付着技術を提供する。静電付着は、静電付着電圧によって生み出される静電引力を利用する。静電付着電圧は、静電付着装置の電極を用いて印加される。静電付着電圧は、電場および静電付着力を生成する。静電付着装置が、ハンドリングされる物体の表面に接触してまたは付近に配置されると、静電付着力は、物体を静電付着装置に保持する。これは、静電付着装置とハンドリングされる物体との間の静止摩擦またはせん断(すなわち、滑り止め)力を増大させるために利用されてよい。静電付着電圧の電気制御により、制御可能かつ容易に付着のオンオフを行うことが可能になる。静電付着電圧を変化させることにより、静電付着力を変化させることができる。
本発明の様々な実施形態において、静電付着グリッパ、把持システムまたは装置は、少なくとも1つの電極を有する第1の静電付着エンドエフェクタまたは把持面と、少なくとも1つの電極を有する第2の静電付着エンドエフェクタまたは把持面とを備えてよく、第1および第2の静電付着把持面は、外部物体が静電付着把持システムによって保持または移動される間、外部物体を静電付着把持面に当てたまま保持するよう作用する全静電付着力を共同で供給する。静電付着エンドエフェクタまたは把持面は、三次元形状を有する外部物体の第1の表面領域に当てて配置されるよう構成されてよく、互いに独立して移動されるよう適合されてよい。いくつかの実施形態において、静電付着把持面の内の1または複数は、外部物体の対応する表面領域に特有の少なくとも1つの形状に一致するよう適合された変形可能な表面部分を備えてよい。かかる変形可能な表面部分は、それぞれの静電付着把持面に電圧が印加された時に外部物体の表面領域に近づくよう適合されてよい。外部物体は、球形、円筒形、または、不規則な三次元形状を有しうる、ならびに/もしくは、いくつかの実施形態においては壊れやすい場合がある。
いくつかの実施形態において、静電付着把持システムは、固定した形状を有するか、もしくは、柔軟で、(手の指のように)様々な外部物体を包み込むことができる単一のエンドエフェクタ上に配置されてよい。かかる実施形態は、ハンドリングされる外部物体の様々な表面に平行な把持力をもたらしうる。複数の静電付着把持面が、単一のエンドエフェクタ上に配置されてもよい。あるいは、1または複数の把持面を各々有する複数のエンドエフェクタが用いられてもよい。いくつかの実施形態では、静電付着エンドエフェクタが、人間の手に似ていてよい。あるいは、単一の静電付着エンドエフェクタが、別の実施形態において、複数の電極対を有する薄くて柔軟なベールを規定し、各電極対が、別個の把持面を規定するものとしてもよい。
静電付着把持面は、表面領域の第1の表面位置に第1の電圧を印加するよう構成された第1の電極と、外部物体の表面領域の第2の表面位置に第2の電圧を印加するよう構成された第2の電極と、を備えてよく、その場合、第1の電圧と第2の電圧との間の電圧差は、局所的な静電付着力を生成する静電付着電圧を含む。さらに、絶縁材料が、第1の電極と第2の電極との間に配置されてよく、第1の電極と第2の電極との間の静電付着電圧差を実質的に維持するよう構成されうる。様々な実施形態において、静電付着把持面は、静電付着電圧が印加および/または維持されている時(すなわちオンの時)、外部物体の表面から約1mm未満に位置しうる。
少なくとも1つの電極を有する第3の静電付着把持面が、外部物体の第3の表面領域に当てて配置されるよう同様に構成されてもよく、そうすれば、さらなる静電付着力をシステムから外部物体に印加することができる。同様に、さらなる静電付着把持面が備えられてもよい。かかる様々な静電付着把持面は、静電付着把持ユニットまたは把持要素であってもよいし、その一部であってもよい。
様々な詳しい実施形態において、作動要素が、第1および第2の静電付着把持面に結合されてよく、かかる作動要素は、静電付着把持面の各々を外部物体に対して位置決めする助けとなるよう構成される。かかる作動要素またはシステムは、1または複数の静電付着エンドエフェクタおよび/または把持面の形状を操作して物体の周囲に形状を一致させるために用いられてもよい。かかる形状の操作は、手または指が、把持される外部物体に形状を一致させるのと同様でありうる。かかる作動要素またはシステムは、特に、アクチュエータによって駆動されるケーブル、電磁モータ、ステッピングモータ、油圧システム、空気圧システム、形状記憶合金、および、電気活性ポリマを含みうる。いくつかの実施形態において、静電付着面が軽い薄膜またはベールでありうる場合など、静電付着自体が、外部物体をつかむための作動を行ってもよい。
様々な実施形態において、全静電付着力は、静電付着把持面またはエンドエフェクタの電極に供給された可変電圧に依存する可変力であってよい。かかる可変の全静電付着力は、外部物体全体ではなく、外部物体の一部のみが保持または移動されるように、変更されうる。可変の静電付着力は、把持面の中または周りで物体を制御可能に滑らせることによって物体を再配置するために、把持面上の摩擦を調節する際に用いられてもよい。第1および第2の静電付着把持面は、いくつかの実施形態では、外部物体をつまみ上げ、持ち上げ、配置するよう動作可能であり、別の実施形態では、外部物体は、把持面によって移動または保持されるのみである。様々な実施形態において、外部物体が持ち上げられるかまたは移動される間に、静電付着把持システムよって外部物体に加えられる様々な実質的な力は、静電付着力である。
様々な実施形態において、第1の静電付着把持面は、静電付着把持システムが外部物体を把持する準備をしている時に、外部物体および第2の静電付着把持面の両方に対して移動するよう構成されてよい。いくつかの実施形態において、第2の静電付着把持面は、静電付着把持システムが外部物体を把持する準備をしている時に、外部物体および第1の静電付着把持面の両方に対して移動するよう同様に構成されてよい。いくつかの実施形態において、第1の静電付着把持面は、静電付着把持システムが外部物体を把持している時に、第2の静電付着把持面に対して移動できない。いくつかの実施形態において、静電付着把持面の移動は、本明細書に提供する様々な作動方法または技術の補完または置き換えとなりうる。
様々な実施形態において、静電付着把持面または把持ユニットは、静電付着グリッパ、把持システムまたは装置の1または複数の連続的なフィンガ(指)に沿って形成されてよい。かかる連続的なフィンガは、外部物体の表面の周りで異なる方向に伸びるよう適合されてよい。特に、少なくとも1つの電極を各々有する第1の複数の静電付着把持面を有する第1のフィンガが、静電付着把持面と外部物体との間に静電付着力が生成されうるように外部物体に当てて配置されるよう構成されてよい。また、少なくとも1つの電極を各々有する第2の複数の静電付着把持面を有する第2のフィンガが、外部物体に当てて配置されるよう構成されてよく、静電付着把持面と外部物体との間に別の静電付着力を供給するために動作するよう構成される。様々な静電付着把持面は、2つの異なる組の静電付着材料から形成されてもよいし、2つの異なるエンドエフェクタに取り付けられた単一のモノリシック材料から形成されてもよい。
さらに、各々別個の連続的なフィンガの様々な静電付着把持面または把持ユニットを結合および制御するために、1または複数の作動要素(アクチュエータによって駆動されるケーブルなど)が用いられてもよい。例えば、第1の作動要素が、第1の複数の静電付着把持面の各々に結合されてよく、かかる第1の作動要素は、第1の複数の静電付着把持面の各々を互いに対して、および、外部物体に対して位置決めする助けとなるよう構成される。
本発明の様々な実施形態において、静電付着力を用いて物体を移動またはハンドリングするための方法が提供されている。処理工程は、少なくとも1つの電極を有する第1の静電付着把持面を外部物体の第1の表面領域に当てて配置する工程と、少なくとも1つの電極を有する第2の静電付着把持面を第1の静電付着把持面に対して移動させる工程と、第2の静電付着把持面を外部物体の第2の表面領域に当てて配置する工程と、第1および第2の静電付着把持面の一方または両方の複数の電極に第1の静電付着電圧差を印加する工程と、複数の電極への第1の静電付着電圧差を実質的に維持しつつ静電付着把持面を移動させることにより、外部物体も移動させる工程と、を含みうる。いくつかの実施形態において、第1および第2の静電付着把持面は、同時に移動されて外部物体上に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、静電付着電圧は、静電付着把持面が外部物体に接触する前にオンにされてもよい。
さらなる処理工程は、第1および第2の静電付着把持面の一方または両方と外部物体との間で第2の方向に第2の静電引力が生成されるように、第1および第2の静電付着把持面の一方または両方の別の複数の電極に第2の静電付着電圧差を印加する工程を含みうる。この場合も、アクチュエータは、特に、アクチュエータによって駆動されるケーブル、電磁モータ、ステッピングモータ、油圧システム、空気圧システム、形状記憶合金、および、電気活性ポリマからなる群より選択されてよい。さらに、第1および第2の静電付着把持面の各々は、局所的な静電付着電圧差を外部物体のそれぞれ対応する表面領域に提供するよう適合されるように、複数の電極を備えてよい。
本発明の他の装置、方法、特徴、および、利点については、当業者にとって明らかであるか、または、以下の図面および詳細な説明を読めば明らかになる。このようなさらなるシステム、方法、特徴、および、利点はすべて、この記載に含まれる、本発明の範囲内にある、かつ、添付の特許請求の範囲によって保護されるよう意図されている。
図面は、例示を目的としたものであり、開示されている本発明の静電付着把持システムおよび方法についての可能な構造および構成の例を提供するためのものにすぎない。これらの図面は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく当業者が本発明に対してなしうる形態および詳細の任意の変更を制限するものではない。
以下では、本発明に従った装置および方法の応用例について説明する。これらの例は、本発明のコンテクストを追加し、理解の助けとなるためにのみ提供されている。これらの具体的な詳細事項の一部または全部がなくとも本発明が実施可能であることは、当業者にとって明らかである。また、本発明を不必要にわかりにくくしないように、周知の工程については、詳細には説明していない。他の応用例も可能であり、以下の例は限定とみなされるべきではない。
以下の詳細な説明では、添付の図面を参照しており、図面は、説明の一部を形成し、本発明の具体的な実施形態を図示している。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施できるように十分詳細に記載されているが、これらの例は限定を意図したものではなく、他の実施形態を利用したり、本発明の精神および範囲から逸脱したりすることなく変更を行うことができることを理解されたい。
本発明は、様々な実施形態において、物体および材料をハンドリングするよう適合された静電付着把持装置またはシステムに関する。特に、かかる静電付着把持システムは、小さい、汚れた、および/または、壊れやすい物体を含む様々な物体を保持、移動、または、ピックアンドプレースするよう適合されうる。かかるハンドリングは、主に静電付着力を用いるため、把持システムから外部物体に対する機械力すなわち「圧潰」力を最小化しつつ実現できる。物品の移動およびピックアンドプレースに加えて、提供されている静電付着把持システムのさらなる用途も可能であるため、提供されている静電付着把持システムが、かかる用途での利用に限定されないことを理解されたい。例えば、同一または同様の静電付着把持システム構成要素が、関節炎またはその他の不具合の発症にもかかわらず物体を把持する際にユーザを補助する目的などで、ユーザによって装着されるグローブに利用可能である。容易に理解できる通り、さらなる別の用途も実施されうる。
静電付着
本明細書で用いられているように、「静電付着」とは、静電力を用いた2つの物体の機械的結合を意味する。静電付着は、本明細書で説明するように、これらの静電力を電気的に制御することで、2つの物体間の一時的かつ着脱可能な付着を可能にする。この静電付着は、印加された電場によって生じる静電力によって、これらの物体の2つの表面を結び付ける、または、2つの物体間の静止摩擦または摩擦を増大させる。静電クランプは、従来、2つの平坦、滑らか、かつ、全体的に導電性の表面を一緒に保持することに限定されていたが、本発明は、静電付着力およびハンドリングを受ける物体の材料特性にも表面粗さにも制限を与えない静電付着装置および技術を含む。
本明細書で用いられているように、「静電付着」とは、静電力を用いた2つの物体の機械的結合を意味する。静電付着は、本明細書で説明するように、これらの静電力を電気的に制御することで、2つの物体間の一時的かつ着脱可能な付着を可能にする。この静電付着は、印加された電場によって生じる静電力によって、これらの物体の2つの表面を結び付ける、または、2つの物体間の静止摩擦または摩擦を増大させる。静電クランプは、従来、2つの平坦、滑らか、かつ、全体的に導電性の表面を一緒に保持することに限定されていたが、本発明は、静電付着力およびハンドリングを受ける物体の材料特性にも表面粗さにも制限を与えない静電付着装置および技術を含む。
まず図1Aを参照すると、本発明の一実施形態に従った静電付着エンドエフェクタの一例が、立断面図に図示されている。静電付着エンドエフェクタ10は、その「静電付着把持面」11に配置またはその面の付近に配置された1または複数の電極18と、電極および裏打ち24またはその他の支持構造要素の間の絶縁材料20とを備える。説明のために、静電付着エンドエフェクタ10は、3対になった6つの電極を有するように図示されているが、与えられた静電付着エンドエフェクタで用いられる電極の数は多くても少なくともよいことが容易に理解できる。与えられた静電付着エンドエフェクタで単一の電極のみが用いられる場合、逆極性の少なくとも1つの電極を有する相補的な静電付着エンドエフェクタが共に用いられることが好ましい。サイズに関しては、静電付着エンドエフェクタ10は、実質的にスケール不変である。すなわち、静電付着エンドエフェクタのサイズは、1平方センチメートル未満から数メートル以上の範囲の表面積を有してよい。それよりも大きいまたは小さい表面積も可能であり、サイズは、与えられた用途に応じて決められてよい。
図1Bは、本発明の一実施形態に従って、外部物体14に付着された図1Aの静電付着エンドエフェクタ10の一例を立断面図に示す。外部物体14は、表面12および内部材料16を備える。静電付着エンドエフェクタ10の静電付着把持面11は、外部物体14の表面12に当てて配置または表面12の近くに配置される。次いで、電極18と電気通信する外部の制御電子回路(図示せず)を用いて、静電付着電圧が電極18を介して印加される。図1Bに示すように、静電付着電圧は、隣接する電極18に対して、交互に正および負の電荷を印加する。電極18の間の電圧差の結果として、1または複数の静電付着力が生成され、静電付着力は、静電付着エンドエフェクタ10および外部物体14を互いに対して保持するよう作用する。印加される力の性質から、静電付着エンドエフェクタ10および外部物体14の間の実際の接触は必要ないことが容易に理解できる。例えば、紙、薄膜、もしくは、その他の材料または基板が、静電付着エンドエフェクタ10および外部物体14の間に配置されてもよい。さらに、「接触」という用語は、本明細書では、静電付着エンドエフェクタおよび外部物体の間の相互作用を意味するものとして用いられているが、2つの表面の間に実際の直接的な接触が必ずしも必要ではないため、1または複数の薄い物体(絶縁体など)がエンドエフェクタまたは静電付着把持面と外部物体との間に配置されてもよいことがわかる。いくつかの実施形態において、把持面と外部物体との間のかかる絶縁体は、エンドエフェクタの一部であってよく、他の実施形態では、独立した物品または装置であってもよい。
図1Cは、付着された静電付着エンドエフェクタ10の例における電極間の電圧差の結果として図1Bの外部物体に形成された電場を拡大立断面図に示している。静電付着エンドエフェクタ10が外部物体14に当てて配置され、静電付着電圧が印加されると、外部物体14の内部材料16に電場22が形成される。電場22は、内部材料16を局所的に分極させる、すなわち、エンドエフェクタの電極18上の電荷と逆の直接的な電荷を材料16上に局所的に誘導するため、電極18(およびエンドエフェクタ10)と外部物体16上に誘導された電荷との間の静電付着を引き起こす。誘導された電荷は、誘電分極の結果であってもよいし、弱い導電材料および電荷の静電誘導から生じてもよい。内部材料16が強い導電体(例えば、銅など)である場合、誘導された電荷は、電場22を完全に打ち消しうる。この場合、内部電場22はゼロであるが、それでも、誘導電荷が形成され、静電付着エンドエフェクタに静電力を提供する。
したがって、静電付着電圧は、静電付着エンドエフェクタ10と、外部物体14の表面12の下にある内部材料16との間の全静電力を提供し、その静電力は、外部物体の表面に対する静電付着エンドエフェクタの現在位置を維持する。全静電力は、外部物体14に掛かる重力に打ち勝つのに十分であってよく、そうすれば、静電付着エンドエフェクタ10を用いて、外部物体を上方に保持することができる。様々な実施形態において、複数の静電付着エンドエフェクタが、外部物体14に当てて配置されてよく、そうすれば、物体に対してさらなる静電力を提供することができる。静電力の組み合わせは、外部物体を持ち上げる、移動させる、ピックアンドプレースする、または、その他のハンドリングを行うのに十分であってよい。静電付着エンドエフェクタ10は、他の構造に取り付けられて、これらのさらなる構造を高所に保持してもよいし、通常の摩擦力を増大させるために、傾斜した表面または滑りやすい表面上で利用されてもよい。
電極18から静電付着電圧を取り除くと、静電付着エンドエフェクタ10と外部物体14の表面12との間の静電付着力がなくなる。したがって、電極18間に静電付着電圧がない時には、静電付着エンドエフェクタ10は、表面12に対してより容易に移動することができる。この条件によると、静電付着エンドエフェクタ10は、静電付着電圧の印加の前後に移動することが可能である。良好に制御された電気的な作動および停止により、比較的少ない消費電力で、迅速な付着および離脱(例えば、約50ミリ秒未満の反応時間)が可能になる。
静電付着エンドエフェクタ10は、絶縁材料20の外面11に電極18を備える。この実施形態は、様々な外部物体16の絶縁性および弱い導電性の内部材料14への制御された付着に適している。静電付着エンドエフェクタ10について、電極18と絶縁材料20との間の別の関係も考えられ、それらの関係は、導電材料を含めた幅広い範囲の材料での利用に適する。例えば、表面12が金属物体の表面である場合に、薄い電気絶縁材料(図示せず)が、電極の表面上に配置されてもよい。容易にわかるように、表面11および12の間の距離が短いほど、物体間の静電付着力が大きくなる。したがって、外部物体14の表面12に少なくとも部分的に一致するよう適合された変形可能な表面11が用いられてもよい。
本明細書で用いられているように、静電付着電圧とは、静電付着エンドエフェクタ10を外部物体14に結合させるのに適切な静電力を生み出す電圧を意味する。静電付着エンドエフェクタ10に必要な最小電圧は、以下のような多くの要因によって変化しうる:静電付着エンドエフェクタ10のサイズ;電極18の材料の導電率および間隔;絶縁材料20;外部物体の材料16;埃、その他の粒子、または、湿気など、静電付着に対する任意の障害物の存在;静電付着力によって支持されている任意の物体の重さ;静電付着装置のコンプライアンス、外部物体の誘電特性および抵抗特性;電極および外部物体表面の間の関連のあるギャップなど。一実施形態では、静電付着電圧は、約500ボルトないし約10キロボルトの電極18間の差動電圧を含む。マイクロ用途では、さらに低い電圧が利用されてもよい。一実施形態では、差動電圧は、約2キロボルトないし約5キロボルトの間である。1つの電極の電圧はゼロになりうる。また、交互の正および負の電荷が、隣接する電極18に印加されてもよい。単一電極の電圧は、経時的に変更されてもよく、特に、外部物体の実質的に長期的な帯電を発生させないように、正電荷および負電荷の間で交互に変更されてもよい。結果として生じるクランプ力は、特定の静電付着エンドエフェクタ10の仕様、付着先の材料、任意の粒子状障害物、表面粗さなどによって変化する。一般に、本明細書に記載した静電付着は、幅広いクランプ圧力を提供する。クランプ圧力は、一般に、静電付着エンドエフェクタによって掛けられる引力を、エンドエフェクタが外部物体と接触する面積で割ったものとして定義される。
実際の静電付着力および圧力は、設計および多くの要因に応じて変化する。一実施形態において、静電付着エンドエフェクタ10は、約0.7kPa(約0.1psi)ないし約70kPa(約10psi)の間の静電付着引圧力を提供するが、他の大きさおよび範囲ももちろん可能である。特定の用途に必要な力の大きさは、接触表面の面積、印加電圧、および/または、電極と外部物体表面との間の距離を変更することによって容易に実現されうるが、その他の関連する要因が、所望のように操作されてもよい。
外部物体を保持、移動、または、それ以外の方法で操作するために、従来の機械力すなわち「圧潰」力ではなく、静電付着力が主要な力として用いられるため、静電付着エンドエフェクタ10は、より広い用途で利用可能である。例えば、静電付着エンドエフェクタ10は、粗い表面、すなわち、巨視的な湾曲または複雑な形状を有する表面での利用に適している。一実施形態において、表面12は、約100ミクロンより大きい粗さを含む。特定の実施形態において、表面12は、約3ミリメートルより大きい粗さを含む。さらに、静電付着エンドエフェクタ10は、埃っぽいまたは汚れた物体にも、壊れやすい物体にも利用可能である。様々なサイズおよび形状の物体も、以下で詳述するように、1または複数の静電付着エンドエフェクタによってハンドリング可能である。静電付着およびその用途に関連する様々なさらなる詳細事項および実施形態については、例えば、本願の権利者が所有する米国特許第7,551,419号および第7,554,787号に記載されており、これらの特許は、参照によってすべての目的で全体が本明細書に組み込まれる。
静電付着把持面
図1Aの静電付着把持面11を有する静電付着エンドエフェクタ10は、6つの電極18を有するものとして図示されているが、与えられた静電付着エンドエフェクタまたは把持面が、単一の電極のみを有することも可能であることがわかる。さらに、与えられた静電付着エンドエフェクタが、複数の異なる静電付着把持面を有し、各々別個の静電付着把持面が、少なくとも1つの電極を有し、把持されるべき外部物体に当てて配置または近接して配置されるよう適合されることも可能であることが容易にわかる。静電付着エンドエフェクタ、静電付着把持ユニット、および、静電付着把持面という用語はいずれも、本明細書では、対象となる静電付着要素を指すために用いられているが、これらの様々な用語は、様々な文脈で交換可能に利用できることがわかる。特に、与えられた「エンドエフェクタ」は、複数の別個の「把持面」を含みうるが、これらの異なる把持面は、別個のエンドエフェクタ自体と見なされてもよい。図10のロボットハンドの実施形態は、複数の異なる把持面を有する単一のエンドエフェクタと見なされうるが、例えば、このロボットハンドは、協調して作用する複数の異なるエンドエフェクタと見なされてもよい。
図1Aの静電付着把持面11を有する静電付着エンドエフェクタ10は、6つの電極18を有するものとして図示されているが、与えられた静電付着エンドエフェクタまたは把持面が、単一の電極のみを有することも可能であることがわかる。さらに、与えられた静電付着エンドエフェクタが、複数の異なる静電付着把持面を有し、各々別個の静電付着把持面が、少なくとも1つの電極を有し、把持されるべき外部物体に当てて配置または近接して配置されるよう適合されることも可能であることが容易にわかる。静電付着エンドエフェクタ、静電付着把持ユニット、および、静電付着把持面という用語はいずれも、本明細書では、対象となる静電付着要素を指すために用いられているが、これらの様々な用語は、様々な文脈で交換可能に利用できることがわかる。特に、与えられた「エンドエフェクタ」は、複数の別個の「把持面」を含みうるが、これらの異なる把持面は、別個のエンドエフェクタ自体と見なされてもよい。図10のロボットハンドの実施形態は、複数の異なる把持面を有する単一のエンドエフェクタと見なされうるが、例えば、このロボットハンドは、協調して作用する複数の異なるエンドエフェクタと見なされてもよい。
図2Aおよび図2Bを参照すると、単一電極を有する一対の静電付着エンドエフェクタまたは把持面の例が、垂直断面図に示されている。図2Aは、外部物体16の表面と接触する静電付着エンドエフェクタまたは把持面30、31を有する静電付着把持システム100を示しており、図2Bは、エンドエフェクタまたは把持面に電圧を印加されて作動された静電付着把持システム100’を示している。静電付着把持システム100は、外部物体16と直接接触する2つの静電付着エンドエフェクタまたは把持面30、31を備える。各静電付着エンドエフェクタまたは把持面30、31には、単一電極18が結合されている。かかる場合、静電付着把持システムは、外部物体を絶縁材料として利用するよう設計されることが可能である。電圧が印加されると、外部物体14内に電場22が形成され、静電付着エンドエフェクタまたは把持面30、31と、外部物体との間に静電力が生成される。容易にわかるように、これらの単一電極静電付着エンドエフェクタを複数含む様々な実施形態を利用することができる。
いくつかの実施形態において、静電付着把持面は、複数の電極を上に有する平らなパネルまたはシートの形態をとりうる。別の実施形態において、把持面は、最も一般的に持ち上げられるまたはハンドリングされる外部物体の形状に合った一定の形状を取りうる。例えば、円筒形の塗料缶またはジュースの缶の形状に合わせて、湾曲した形状が利用されてよい。電極は、静電付着性能を高めるために付着装置面上にパターニングされること、もしくは、外部物体上のでこぼこな面に対するコンプライアンスひいては適合性を高めるために柔軟または可撓性の材料を用いて電極を形成することなど、様々な方法によって強化されうる。次に図3Aおよび図3Bを参照すると、表面上にパターニングされた電極を備えた平面パネルまたはシートの形態を有する2例の静電付着把持面が、上面斜視図に示されている。図3Aは、上面および下面にパターニングされた電極218を備えたシートまたは平面パネルの形態の静電付着把持面200を示す。上側および下側の電極セット240および242は、絶縁層244の両側で交互に配置されている。いくつかの例では、絶縁層244は、堅いまたは剛性の材料で形成されてよい。いくつかの例では、電極および絶縁層244が、コンプライアントであり、コンプライアンスを増大させるためにポリマ(アクリルエラストマなど)から形成されてよい。好ましい一実施形態では、ポリマの弾性率は、約10MPaより低く、別の好ましい実施形態では、約1MPa未満であることがより好ましい。本発明での利用に適した様々な種類のコンプライアントな電極が一般に周知であり、その例は、本願の権利者が所有する米国特許No.7,034,432に記載されている。この特許は、参照によって全体が本明細書に組み込まれる。
電極セット242は、絶縁層244の上面223上に配置されており、直線パターンの電極218の配列を備える。共通電極241が、電極セット242の電極218に対して電気的に接続しており、共通電極241への1つの入力リード線を用いて、電極セット242の電極218すべてに対する電気通信を可能にしている。電極セット240は、絶縁層244の下面225上に配置されており、上面の電極218から横方向にずらして配置された直線パターンの電極218の第2の配列を備える。下側電極セット240も、共通電極(図示せず)を備えてよい。電極は、容易にわかるように、電極間の空隙における絶縁破壊によって制限されることなく、より高い電圧差に耐えるよう静電付着エンドエフェクタ200の能力を向上させるために、絶縁層244の両面にパターニングされてよい。
あるいは、電極は、図3Bに示すように、絶縁層の同じ面上にパターニングされてもよい。図に示すように、静電付着把持面300は、その一方の面上のみにパターニングされた電極318を備えたシートまたは平面パネルを備える。静電付着把持面300は、コンプライアントな絶縁層344の同じ表面323上に電極セット346および348が交互に配置されていることを除いては、図3Aの静電付着把持面200と実質的に同様であってよい。絶縁層344の下面325には、電極が配置されない。この特定の実施形態では、電極セット346の正電極318と電極セット348の負電極318との間の距離が小さく、静電付着把持面300の同じ表面上に両セットの電極を配置することが可能になっている。機能的には、これによって、実施形態200と異なり、電極セット346および348の間の間隔において、絶縁層344に由来する部分がなくなる。また、上面323が外部物体の表面に付着した時に、一方のセットの電極(先の実施形態において下面125に配置されていた電極)と、外部物体表面との間のギャップがなくなる。実施形態200または300のいずれかを用いることができるが、後者の実施形態300におけるこれらの変更は、静電付着把持面300と、ハンドリングされる外部物体との間の静電付着力を増大させる。
いくつかの実施形態において、静電付着エンドエフェクタまたは把持面は、実質的に柔軟な性質のシートまたはベール型の把持部を備えてよい。かかる実施形態では、裏打ち構造を利用しないか、実質的に柔軟な裏打ち構造を利用することが可能であり、そうすれば、所与の用途にとって望ましいように、ベール型のエンドエフェクタまたは把持面の全体または一部が、1または複数の外部物体に合わせて実質的に屈曲するか、または、他の方法で形状を適合させることができる。外部物体とのかかる形状一致またはコンプライアンスを容易にする静電付着エンドエフェクタの形成は、例えば、特に、薄い材料から静電付着層または把持面を形成すること、発泡体または弾性材料を用いること、静電付着シート本体からフラップまたは延長部を突出させること、もしくは、剛性の裏打ちの全体ではなく、いくつかの選択された下層の位置に対してのみシートを貼り付けることによって実現できる。
平面パネルまたはシートの形態の静電付着把持面の上述の実施形態は、棒状または縞状パターンの電極を用いているが、かかるシート型の静電付着把持面に、任意の適切な電極パターンを利用できることがわかる。例えば、シート型の静電付着把持面は、等間隔の「ポルカドット」型のパターンなど、シートに分配されて適切に二極化された不連続な四角形または円形の形態の電極を有してもよい。ずれた渦巻きとしてパターニングされた2セットの電極など、他の例も利用可能である。ポリマなど薄くて柔軟な材料が絶縁層に用いられ、不連続な円板の形態で電極が絶縁層に分配された特定の一例として、結果として得られた柔軟かつコンプライアントな静電付着把持面「ブランケット」は、電圧の印加中、比較的大きい物体のでこぼこの表面に形状を一致させつつ、多くの異なる不連続な静電付着力を提供することができる。
侵入深さの調整
与えられた単一または1組の静電付着エンドエフェクタへの電圧量の微調整は、外部物体のハンドリングに大きく影響しうる。電極への電圧を変化させると、静電付着エンドエフェクタと、ハンドリングされる物体との間に印加される静電力すなわち静電付着力が変化する。外部物体に印加される全静電付着力のかかる変化は、物体の一部分のみが、持ち上げられる、保持される、または、移動されるなど、特定の有益な結果につながりうる。静電付着エンドエフェクタ電極への電圧量を変化させて結果に影響を与える簡単な例としては、紙の束を持ち上げるために用いられる平面パネルまたはシート型のエンドエフェクタが挙げられる。また、静電付着力の変化は、エンドエフェクタに対して物体を制御可能に摺動させるために利用可能である。かかる制御された摺動は、グリップ内でペンを再配置する、または、ロボットハンド内で直方体形状の物体を回転させるなど、グリップ内で物体を再配置する際に特に有用である。
与えられた単一または1組の静電付着エンドエフェクタへの電圧量の微調整は、外部物体のハンドリングに大きく影響しうる。電極への電圧を変化させると、静電付着エンドエフェクタと、ハンドリングされる物体との間に印加される静電力すなわち静電付着力が変化する。外部物体に印加される全静電付着力のかかる変化は、物体の一部分のみが、持ち上げられる、保持される、または、移動されるなど、特定の有益な結果につながりうる。静電付着エンドエフェクタ電極への電圧量を変化させて結果に影響を与える簡単な例としては、紙の束を持ち上げるために用いられる平面パネルまたはシート型のエンドエフェクタが挙げられる。また、静電付着力の変化は、エンドエフェクタに対して物体を制御可能に摺動させるために利用可能である。かかる制御された摺動は、グリップ内でペンを再配置する、または、ロボットハンド内で直方体形状の物体を回転させるなど、グリップ内で物体を再配置する際に特に有用である。
図4Aおよび図4Bによると、本発明の一実施形態に従って可変電圧を用いるよう適合された平面静電付着エンドエフェクタの一例が、側立面図に示されている。静電付着把持システム400は、少なくとも1つの把持面上に配置された複数の電極418を有する平面静電付着エンドエフェクタ410と、ハンドル401、すなわち、ユーザまたはマシンによるエンドエフェクタの操作を可能にするバーまたはその他のツールと、を備える。静電付着エンドエフェクタ410は、例えば、上述の平面パネルまたはシート型の静電付着把持面200、300の一方を備えてよいが、エンドエフェクタの他の変形例を用いることも、もちろん可能である。紙の束414は、静電付着把持システム400によってハンドリングされる物体である。
図4Aの位置から、静電付着エンドエフェクタ410は紙の束414の上へと下げられ、電圧がエンドエフェクタに印加される。適切なレベルの電圧が印加されて維持されると、静電付着エンドエフェクタ410は、図4Bの静電付着把持システム400’に示されるように持ち上げられる。そうして、紙の束414は、2つの部分、すなわち、持ち上げられた部分414aおよび残りの部分414bに分けられる。図に示すように、持ち上げられた紙の束414aは、正確に4枚の紙を含んでおり、残りの紙は持ち上げられていない。持ち上げられる紙の枚数は、静電付着力の「侵入深さ」に基づいて決まり、この侵入深さは多くの要因に関連している。
再び、かかる要因は、特に、印加電圧、接触表面積、静電付着エンドエフェクタのサイズ、電極材料の導電率および間隔、絶縁材料の組成、外部物体の材料組成、電極と外部物体との間のギャップ距離、ならびに、埃、湿気、または、静電付着に対するその他の障害物の存在、を含みうる。すべてのかかる要因の内、印加電圧の大きさは、特に制御可能な要因である。このように、電極418に印加される電圧の大きさは、所望の正確な数の紙が持ち上げられるように、変更される、すなわち、正確に「調整される」ことができる。
図4Aおよび図4Bの例において、電極418に電圧が印加されないと、静電付着エンドエフェクタ410は、紙の束414を持ち上げることも操作することもしない。低電圧(V1)を静電付着エンドエフェクタ410に印加すると、紙の束414から、正確に1枚の紙を確実に持ち上げる、または、移動させることができる。若干高い電圧(V2)を印加すると、正確に2枚の紙を同様に操作できる。さらに高い電圧(V3)を印加すると、図4Bに示した4枚の紙414aなど、さらに多い紙を持ち上げることができる。さらに印加電圧を変化させれば、異なる枚数の紙を持ち上げることができる。
電位の増大は、電圧を調整する能動回路と共にかかる静電付着を用いつつ、同時に、静電付着エンドエフェクタに結合される紙の実際の枚数を決定するために静電容量を測定することを含みうる。静電容量の間接的な測定値として、電圧の立ち上がり時間が監視されてもよく、電圧はそれに応じて調整可能である。静電付着電圧を制御するためにフィードバックループにおいて、持ち上げられる束の機械的厚さなど、持ち上げられる紙の枚数を測定すなわち定量化するための他の測定値が用いられてもよい。
潜在的な利用法は、プリンタ、コピー機、ファックス機などにおける紙のハンドリング、そして、ATMマシンもしくは紙幣をハンドリングするその他のマシンなど産業的な紙ハンドリング装置における紙のハンドリングを含みうる。その他の用途は、例えば、調理台用など、ラミネートのシートのハンドリングを含みうる。当業者にとって容易に理解できるように、或る電圧で外部物体全体を持ち上げる、移動する、その他の操作を行うことができ、別の低い電圧で外部物体の一部または構成要素のみを同様に移動または操作できるように、他のより複雑な外部物体にこの概念を適用できる。また、所与の静電付着把持面またはエンドエフェクタの或る部分における電圧を低下させつつ、別の部分で高い電圧を維持すれば、機械的位置と物体に印加される力との非常に繊細な制御を必要とすることなしに、保持した状態で物体の旋回または再配置を行うことが可能である。
剥離耐性
上述の例で説明したような静電付着の利用の1つの欠点は、静電付着エンドエフェクタまたは把持面と、外部物体または基板とが接触する接触面領域の縁部で剥離または落下が起きる傾向があることである。いくつかの例では、把持面は、特に、物体を新たな位置に再配置または方向転換した後に物体を解放する際に、静電付着剥離力がより低いという特性を利用して、解放の速度を早める、または、物体の完全な分離を保証することができる。多くの他の例では、より低い剥離力は、エンドエフェクタまたは把持面の最適な性能にとって重要な設計検討事項である。これは、図4Aおよび図4Bについて上述した紙を持ち上げる例など、物体が静電付着エンドエフェクタまたは把持面の縁部を越えて延びて、かなりの重量を有する例に、特に当てはまりうる。様々な変形例および技術を用いて、かかる剥離効果を防止または低減することができる。
上述の例で説明したような静電付着の利用の1つの欠点は、静電付着エンドエフェクタまたは把持面と、外部物体または基板とが接触する接触面領域の縁部で剥離または落下が起きる傾向があることである。いくつかの例では、把持面は、特に、物体を新たな位置に再配置または方向転換した後に物体を解放する際に、静電付着剥離力がより低いという特性を利用して、解放の速度を早める、または、物体の完全な分離を保証することができる。多くの他の例では、より低い剥離力は、エンドエフェクタまたは把持面の最適な性能にとって重要な設計検討事項である。これは、図4Aおよび図4Bについて上述した紙を持ち上げる例など、物体が静電付着エンドエフェクタまたは把持面の縁部を越えて延びて、かなりの重量を有する例に、特に当てはまりうる。様々な変形例および技術を用いて、かかる剥離効果を防止または低減することができる。
ここで、図5Aによると、柔軟な外部物体を持ち上げるのに適した2つの静電付着把持面を有する静電付着把持システムの一例が、側立面図に示されている。静電付着把持システム500は、2つの静電付着エンドエフェクタまたは把持面510a、510bを備えており、それら2つのエンドエフェクタは、互いに対して或る距離に配置され、持ち上げまたはハンドリングを容易にするために、それぞれ別個のハンドル501a、501bを有する。容易にわかるように、この構成は、一般に、異なる「a」および「b」の要素が、異なる静電付着エンドエフェクタに属することを意味する。かかる構成は、システム500が、大きい紙、布、プリプレグなど、比較的大きい物体または材料を持ち上げまたはハンドリングすることを可能にしうる。例示のため、システム500は、かかる材料の束から1シートのプリプレグ材料514を持ち上げて移動するよう構成されうる。かかる材料の重量は、特にその外縁部において、剥離効果を引き起こしうる。
通常利用では、静電付着エンドエフェクタ(または把持面)510a、510bは共に、シート514の表面に接触するように下げられる。すなわち、第1の静電付着エンドエフェクタ501aは、第1の静電付着エンドエフェクタ501aおよびシート514の間の第1の接触面に垂直な第1の線503aが形成されるように、シートまたはその他の外部物体514の第1の表面領域に接触する。同様に、第2の静電付着エンドエフェクタ501bは、第2の静電付着エンドエフェクタ501bおよびシート514の間の第2の接触面に垂直な第2の線503bが形成されるように、シート514の第2の別個の表面領域に接触する。シートの束が比較的平坦な上面を形成するような通常利用では、これにより、図5Aに示すように、第1の法線503aおよび第2の法線503bが実質的に事実上平行になるように静電付着エンドエフェクタが配置される。あるいは、第1および第2の接触面は、実質的に同一平面内にあると見なされうる。
上述のように、かかる構成から起きる可能性のある1つの望ましくない結果は、シート514がエンドエフェクタの縁部から剥離する傾向がありうるということである。例えば、静電付着エンドエフェクタ510aの外縁部では、剥離すなわちギャップ502aがほとんどまたは全くないが、他方の静電付着エンドエフェクタ510bでは、ギャップ502bで示すものなど、外縁部でいくらかの剥離が生じうる。もちろん、いくつかの例は、両方の縁部での剥離を含み、別の例は、各エンドエフェクタの内縁部にも剥離を含み、さらに別の例は、全く剥離を含まなくてもよい。いずれにしても、両方の物体の表面が分岐する正確な位置で剥離の結果として起きる力の低減が、さらなる剥離の促進につながりうるため、かかる剥離は望ましくない。いくつかの例では、剥離が始まると、外部物体全体が静電付着エンドエフェクタから剥離されうる。
剥離に対処するための1つの技術は、静電付着エンドエフェクタまたは把持面を回転させる技術である。図5Bは、剥離を最小化するような角度に回転された2つの静電付着エンドエフェクタまたは把持面を有する図5Aの静電付着把持システムの例を示す側立面図である。変形された静電付着把持システム500’において、静電付着エンドエフェクタ510a、510bは両方とも、いくらか外向きに回転されているため、法線503a’、503b’は、もはや互いに平行ではない。あるいは、第1および第2の接触面は、実質的に同一平面内にないと見なされうる。各エンドエフェクタに対する回転量は、図に示すようにはっきりと目に見える量であるが、かかる回転の量は、かかる構成の利点を損なうことなく低減されうることも想定される。それぞれの法線がもはや平行でない(すなわち、接触面が同一平面内にない)ように静電付着エンドエフェクタを回転させることにより、シート514の比較的柔軟な材料は、ピンと張った状態に引っ張られるか、また、そうでなければ、任意のたるみを低減されうる。これにより、特に内縁部で、静電付着エンドエフェクタの縁部から材料が剥離する傾向が低減される。
剥離に対処するために利用可能な別の技術は、各静電付着エンドエフェクタが複数の電極を有する場合に、電極によって電圧を変える技術である。かかる構成では、静電付着エンドエフェクタの外縁付近(すなわち、ギャップ502aおよび502b付近)の外側電極に他の電極よりも大きい電圧を印加することができる。この構成は、正確な数のシートを持ち上げるために微調整された電圧が用いられている場合に特に役に立ちうるが、エンドエフェクタの外縁部からのシートの剥離が防止または最小化される。
さらに別の技術は、把持面の間の距離または張力を変化させることにより、シート514をピンと張った状態に保って、垂下力または剥離力を最小化するために機械力を掛ける技術である。剥離力を緩和する他の技術は、1または複数のエンドエフェクタ502aおよび502bの静電付着把持面に幾何学的特徴を追加することを含む。かかる幾何学的特徴は、静電付着把持面からフラップを切り取ること、または、静電付着把持面に繊維または毛髪状構造を追加することを含みうる。
把持
上述の例は、平面を有する外部物体、特に薄いシートなどに限定されているが、かかる静電付着エンドエフェクタを利用することによって、様々な異なる外部物体を把持およびハンドリングすることができる。特に、複数の静電付着エンドエフェクタを戦略的に利用すれば、ロボット工学またはその他の生産用途などについて、従来の機械的ピックアンドプレースに関連する欠点の多くを克服できる。
上述の例は、平面を有する外部物体、特に薄いシートなどに限定されているが、かかる静電付着エンドエフェクタを利用することによって、様々な異なる外部物体を把持およびハンドリングすることができる。特に、複数の静電付着エンドエフェクタを戦略的に利用すれば、ロボット工学またはその他の生産用途などについて、従来の機械的ピックアンドプレースに関連する欠点の多くを克服できる。
図6Aによると、従来の機械的把持アクチュエータによって把持されている球形または円筒形の外部物体の一例が、上面図に示されている。機械的把持システム600は、外部物体614の様々な異なる表面位置に配置された4つの機械的把持アクチュエータまたは要素605a、605b、605c、605dを備える。外部物体614を把持およびハンドリングするために機械的「圧潰」力が用いられるため、様々なアクチュエータ605は、互いに物体の反対側に配置されるのが典型である。物体614を把持およびハンドリングするために、各アクチュエータは、物体に対してかなりの機械的圧潰力または圧迫力(squeezing force)606a、606b、606c、606dを及ぼす。これらの機械力606は、物体の重さに打ち勝つのに十分であることが好ましく、各機械力成分は、物体を適切に把持するために物体の反対側に反対向きの力成分を必要とする。この従来の機械的な把持処理は、特に、汚れたまたは湿った物体、表面の凹凸、壊れやすいまたは繊細な物体、もしくは、効果的に力のバランスを取るために物体の両側に機械的なアクチュエータを適切に配置できないことなど、多くの要因によって阻害または阻止されうる。
図6Bは、本発明の一実施形態に従って、2つの静電付着把持面によって把持された図6Aの外部物体を示す上面図である。静電付着把持システム650は、外部物体614の表面の様々な位置に配置できる静電付着把持面610a、610bの形態のアクチュエータを2つだけ備える。機械的把持システム600と大きく異なり、静電付着把持面610a、610bは、互いに大きさで拮抗する必要も、物体614の両側に位置する必要もない。これが、物体を把持するために機械的な圧潰力ではなく静電付着力を用いる主な理由である。このように、外部物体に対して1つの静電付着把持面によって及ぼされる力に対向する力を物体の反対側に加える必要がない。図に示すように、静電付着把持面は、例えば、物体614の表面に、互いに対して90度の角度で配置できる。容易に理解できるように、様々な相対位置および配置を用いることができる。アクチュエータの配置におけるかかる自由度は、従来の機械的なシステムを超える実質的な利点である。
機械的把持システム600および静電付着把持システム650の間の別の重要な差違は、静電付着システムに外部物体614を把持およびハンドリングするために必要な全体の力が小さいことである。機械的把持システム600では、力606dに対向する力606aおよび力606cに対向する力606bなど、機械的圧潰力すなわち圧迫する力が互いに対向する必要があるが、静電付着把持システム650における静電付着力613aおよび613bには、かかる対向する機械力成分が必要ない。
図7A〜図7Dによると、円筒形の外部物体の一例に関する様々な示力図により、従来の機械的把持システムと本明細書に開示された本発明の静電付着把持システムとの間の印加力の差を示している。まず、図7Aでは、従来の機械的な把持アクチュエータによって把持されている外部物体の示力図の一例が、側面斜視図で示されている。機械的把持システム700は、物体をハンドリングするために、外部物体714の重量Wに打ち勝つ、または、重量を相殺する必要がある。例示のために、3つの機械的把持アクチュエータからの力を示す3つの現行の機械力706a、706b、706cを示す。より多くの機械的アクチュエータを用いる場合もあるし、あるいは、正確に直径方向に向かい合う2つの機械的アクチュエータを用いる場合もあることが容易にわかる。
現在の機械力706a、706b、706cの各々は、外部物体714のそれぞれの表面領域に対する上向きの摩擦力を与えており、上向きの摩擦力は、もちろん、直接的に与えられた圧潰力のごく一部である。これらの摩擦力は、摩擦係数「f」に依存し、f*706(x)と表される。機械的把持システム700によって物体714の重量に打ち勝つには、(f*706a)+(f*706b)+(f*706c)の合計が、Wよりも大きくなければならない。もちろん、摩擦係数fは、接触面のテクスチャおよび条件によって大きく変化しうる。物体が比較的滑りやすい場合には、この係数fは小さく、その結果、物体の重量に打ち勝つために、さらに大きい現行の力が必要になる。この結果、機械力706a、706b、706cが、比較的大きくなる場合がある。
図7Bは、図7Aの外部物体の示力図の例を上面図で示す。再び、物体が機械的に把持されるためには、外部物体714に対するxおよびy方向のすべての現行の機械力706a、706b、706cの合計がゼロでなければならず、その理由から、それらの力は、主に「圧潰」力となる。図に示すように、力706aは完全にx方向を向いているため、力706bおよび706cのx方向成分の合計が力706aを相殺する必要がある。図に示すように、力706aはy方向成分を持たないため、力706bおよび706cのy方向成分は互いに相殺しなければならない。より多くまたはより少ない機械的アクチュエータを様々な方向に備えた他の構成が用いられてもよいが、最終的な結果は、xおよびy方向の現行の機械力のゼロサムを必要とする。かかるゼロサム力が必要であるため、機械的アクチュエータの位置決めが特に重要になりうる。1つの機械的把持アクチュエータすなわち「フィンガ」がわずかに位置ずれまたは誤配置しただけでも、アクチュエータ間の非ゼロサム力につながりうるため、その結果、部品すなわち物体の落下またはその他のハンドリングミスが生じる。
対照的に、図7Cは、本発明の一実施形態に従って、静電付着把持面によって把持されている外部物体の示力図の一例を、同様に側面斜視図で示している。上述の機械的把持システムと同様に、静電付着把持システム750は、物体をハンドリングするために、外部物体714の重量Wに打ち勝つ、または、重量を相殺する必要がある。しかしながら、機械的把持システムと異なり、この静電付着把持システム750は、機械的圧潰力すなわち圧迫する力に依存しないため、アクチュエータの正確な位置決めまたは相殺は必要ない。具体的には、システム750は、静電付着把持面を用いて外部物体714を把持およびハンドリングするために複数の静電付着力713a、713b、713cを用いる。
静電付着力713a、713b、713cの各々は、外部物体714のそれぞれの表面領域に対する上向きの滑り止め力Px(静電付着法線力に摩擦係数fを掛けることによって得られる)につながる。機械的把持システム750によって物体714の重量に打ち勝つには、Pa+Pb+Pcの合計が、Wよりも大きくなければならない。もちろん、外部物体714に対して掛けられる上向きの圧力の大きさは、特に静電付着力の大きさを含む数多くの要因に関連する。しかしながら、外部物体714の重量Wを支持するために必要な静電付着力の大きさが、同じ物体および重量を支持するための機械的な圧迫力の大きさより実質的に小さいことは注目に値する。
図7Dは、図7Cの外部物体の示力図の例を上面図で示す。任意のわずかな機械的圧潰力が、適用された静電付着エンドエフェクタまたは把持面によって用いられるという点では、かかる比較的小さい機械力は、xおよびy方向のゼロサムに到達しなければならず、機械的把持システム700について上述したのと同様である。しかしながら、多くの場合、静電付着力は、機械的圧潰力を生じることなく物体の全重量を保持するのに十分であり、z方向に物体重量を支持するが、力がxおよびy方向で釣り合う必要がないことは注目に値する。
システム700のような従来の機械的把持システムが有する数多くの欠点および課題は、システム750のような静電付着把持システムを用いれば克服または最小限に抑えられる。例えば、従来の機械的把持システムは、通例、物体を損傷することなく確実に把持するために、徹底的な検知および制御を必要とする。かかる機械的把持システムは、予測される最大把持力に相当するサイズの比較的大きいアクチュエータを必要とする傾向もある。これらの大きいアクチュエータは、物体を滑らせたり損傷したりすることなく繊細な物体をハンドリングすることができるように、正確かつ強力である必要がある。これらの要件は、アクチュエータの大型化、ひいては、グリッパの重量化、上流アクチュエータの重量化につながる傾向があり、それらはすべて、ロボットまたはシステム全体の全重量およびエネルギ利用に影響する。
対照的に、静電付着把持システムは、「閉鎖配置(closed chain placement)」、すなわち、アクチュエータ、エンドエフェクタ、または、把持面の相殺を必要としないため、圧迫力を相殺するための正確な位置決めは必要ない。したがって、かかる正確な位置決めのための徹底的な検知および制御は必要ない。ハンドリングされる物体の重量を支持するのに必要な滑り止め力が、圧迫力ではなく静電付着力から得られるため、アクチュエータまたは静電付着把持面は、予測される作業に関する位置制御に向けたサイズを有することができる。かかる静電付着把持システムでは、サイズ、作動、および、位置制御の要件が緩和されるため、重量およびエネルギ消費を10倍低減しつつも、同じ外部物体のより信頼性の高い把持およびハンドリングを実現できる。
比較のために、約2kgの重量を有する市販の人間型機械グリッパは、典型的に、約5〜10Nの把持力すなわち圧迫力と、約0.5〜1Nmの対応するトルクとを有しうる。機械的アクチュエータを1メートル持ち上げるのに必要なエネルギは、約20Jである。対照的に、約2cm×5cmの有効面積を持つ静電付着パッドまたは把持面を有する静電付着エンドエフェクタを用いれば、等しい付着力を供給できる。静電付着パッドと、かかる装置に関連する電源との重量は、わずか30gほどでありうる。エンドエフェクタ全体は、位置制御に向けて設計されればよいため、静電付着エンドエフェクタの全重量は、200g未満になりうる。したがって、これらの構成要素を同じ高さまで持ち上げるのに必要なエネルギは、従来の機械的把持システムで必要なエネルギの1/10になる。もちろん、下流のアクチュエータおよび構成要素の軽量化によるエネルギの利得は、さらに大きくなる。
用途の例
ハンドリングされる外部物体に対して、静電付着エンドエフェクタの形態の把持アクチュエータを自由に移動および配置できることにより、物体ハンドリングの多くの新しい可能性および設計が開ける。次に、図8によると、静電付着把持面を張った複数のフィンガと、関連する制御回路とを有する静電付着把持システムの一例が、側立面図に示されている。静電付着把持システム800は、第1のフィンガ870aおよび第2のフィンガ870bを備えており、各フィンガは、互いに対して移動するよう構成された複数のセグメントを有する。第1のフィンガ870aは、セグメント810a、810b、および、810cを備えており、第2のフィンガ870bは、セグメント810d、810e、および、810fを備えている。説明のために、2つのフィンガ870aおよび870bのみを図示したが、任意の数のさらなるフィンガを用いてもよいことがわかる。各フィンガ870aおよび870bは、それぞれ、ベース要素872aおよび872bなど、ベースロボットまたは機械要素から伸びていてよい。幅広い周知のロボット応用および機械応用が、かかるベース要素872a、872b、および、それらの背後のロボットまたは機械要素に適用可能であることがわかるため、これらの要素および上流の要素の詳細については、ここでは特に焦点を当てない。
ハンドリングされる外部物体に対して、静電付着エンドエフェクタの形態の把持アクチュエータを自由に移動および配置できることにより、物体ハンドリングの多くの新しい可能性および設計が開ける。次に、図8によると、静電付着把持面を張った複数のフィンガと、関連する制御回路とを有する静電付着把持システムの一例が、側立面図に示されている。静電付着把持システム800は、第1のフィンガ870aおよび第2のフィンガ870bを備えており、各フィンガは、互いに対して移動するよう構成された複数のセグメントを有する。第1のフィンガ870aは、セグメント810a、810b、および、810cを備えており、第2のフィンガ870bは、セグメント810d、810e、および、810fを備えている。説明のために、2つのフィンガ870aおよび870bのみを図示したが、任意の数のさらなるフィンガを用いてもよいことがわかる。各フィンガ870aおよび870bは、それぞれ、ベース要素872aおよび872bなど、ベースロボットまたは機械要素から伸びていてよい。幅広い周知のロボット応用および機械応用が、かかるベース要素872a、872b、および、それらの背後のロボットまたは機械要素に適用可能であることがわかるため、これらの要素および上流の要素の詳細については、ここでは特に焦点を当てない。
フィンガセグメント810xは、1または複数の静電付着把持面を上に設けられてよい。ただし、説明のため、各フィンガセグメントが静電付着把持面を1つだけ備えるものとした。実際に、フィンガセグメント810bの拡大図が提供されており、1つの静電付着把持面が備えられていることがわかる。図1Aの最初の実施形態10と同様に、フィンガセグメント810bは、構造的な裏打ち824と、フィンガセグメントの前側の把持面に配置された複数の電極818の周りの絶縁材料820とを備える。この実施形態では、上述の実施形態の各々と同様に、各静電付着エンドエフェクタは、電気的な制御および入力に依存することができる。
少なくとも、最小限の回路が、静電付着電圧を静電付着把持面に供給するために必要であり、例えば、適切な静電付着電圧を静電付着把持面810bの電極818に供給するのに適した制御・調整回路860である。かかる電圧は、例えば、制御・調整回路と、静電付着把持面810bの共通または接続用の背後電極(図示せず)との間の導電コネクタ868によって供給されうる。制御回路862は、適切な静電付着電圧が電極818に印加される時を決定するよう構成されうる。制御回路862は、静電付着電圧が印加される時とそれらの大きさとを決定するオン/オフ信号を供給するプロセッサまたはコントローラを備えてよい。制御回路862は、静電付着エンドエフェクタ810bの充放電サイクルに関する時間およびタイミングを決定してもよい。
調整回路864は、以下の動作の内の1または複数を実行するよう構成された任意の回路を含みうる、昇圧(電極818に電圧を印加する際に利用される)、ACおよびDC電力間の変換、電圧の平滑化、ならびに、蓄積された静電エネルギの回収。調整回路864は、例えば低電圧バッテリ866、または、他の適切な電源から、電力を受けるよう設計されてよい。例えば、ロボット工学用途では、調整回路864は、従来のバッテリ(40ボルト未満のものなど)から電圧を受けて、その電圧を、1キロボルトを超える静電付着電圧に上昇させてよい。バッテリなどの低電圧電源の代わりに、多くのハンドヘルド計算機で利用されているものと同様の1組の小型太陽電池パネルなど、別の電源を用いてもよい。一実施形態では、調整回路864は、本明細書に記載した静電付着電圧への昇圧を実現するよう構成された変圧器を備える。容易に理解されるように、より複雑な帯電制御回路が開発されてもよく、図の設計に限定されない。また、回路機能の一部が統合されてもよい。例えば、1つの集積回路が、昇圧回路864および帯電制御回路862の両方の機能を実行してもよい。必要に応じて、各静電付着エンドエフェクタに、別個の回路セットが備えられてもよいし、複数またはすべての静電付着エンドエフェクタを制御するために、共通の回路セットを用いてもよい。
静電付着把持面810xは、ヒンジ874またはその他の適切な結合装置によって機械的に、互いに結合ならびに/もしくはベースロボットまたはその他のマシンに結合されてよい。いくつかの実施形態において、様々な静電付着把持面を結合するために、ヒンジ874に加えて、または、ヒンジ874の代わりに、柔軟な支持裏打ちまたはスキン(図示せず)を用いることができる。かかる柔軟な支持裏打ち結合部は、例えば、アクリルエラストマまたはアクリルフォームなどのポリマであってよい。かかるポリマは、把持面またはエンドエフェクタの位置決めに役立つよう適合されたコンプライアントな電気活性ポリマであってよく、その例は、すでに参照され本明細書に組み込まれている本願の権利者所有の米国特許No.7,034,432に記載されている。様々な静電付着把持面の位置決めおよび/または支持に適した他の作動装置(ケーブルアクチュエータなど)については、後に説明する。
互いに対して移動可能な複数の静電付着把持面810xを各々有する複数の連続的なフィンガ870a、870bを利用すれば、ハンドリングされる外部物体に対して静電付着把持面の形態の把持アクチュエータを自由に移動および配置する顕著な能力を活用できる。説明のために、3つのセグメントを各々有する2つのフィンガのみを図示しているが、より多くのフィンガおよび/またはより多くのフィンガ当たりのセグメントが用いられてもよく、任意の隣接したセグメントに対する各セグメントのさらなる自由度モードが用いられてもよいことがわかる。要するに、ハンドリングされる外部物体の任意の表面の任意の場所に静電付着エンドエフェクタまたは把持面を配置することを可能にするあらゆる適切なロボット実施形態が想定される。3セグメント2フィンガの構成の様々な具体例を提供するが、かかる例は限定を意図しない。
図9Aによると、大きい平坦な表面を有する外部物体に適用された図8の静電付着把持システムの2つのフィンガの構成の一例が、側立面図に示されている。静電付着把持システム900は、図8で説明したものなど多くの構成要素を備えるが、この図では、簡単のため、フィンガセグメントにみが図示されている。フィンガセグメントまたは静電付着把持面910a、910b、910c、910d、910e、910fの各々と、様々なヒンジまたはコネクタ974は、上述の把持システム800のそれぞれの静電付着把持システムと同一または実質的に同様であってよい。この特定の構成では、両方のフィンガの複数の静電付着把持面910a、910b、910e、910fが、平坦な外部物体914に接触するよう配置されている。いくつかの実施形態では、把持面910c、910dは、それらが結合された任意の適切なベースロボット要素に対して十分な移動の自由度を有していないが、別の実施形態(図示せず)では、これらの把持面が、外部物体914に接触して配置されてもよい。すべての適切な静電付着把持面910xが、外部物体914に接触するよう配置されると、電圧を印加することによって、外部物体を持ち上げたりその他のハンドリングを行ったりすることができる。あるいは、様々な把持面が外部物体に接触したままで、早期に電圧を印加して維持することができる。
別の構成例が図9Bに示されており、小さいピンを含む外部物体に適用された同じ静電付着把持システムが図示されている。静電付着把持システム構成901は、3つのセグメントまたは静電付着把持面を各々有する同じ2つのフィンガを備える。特に、静電付着把持面910cおよび910dは、ベースロボット要素(図示せず)に結合されており、静電付着把持面910aおよび910fは、両フィンガの先端の最後のエンドエフェクタである。図に示すように、フィンガおよび把持面は、ピン915を適切に把持できるように構成されている。かかる把持は、図に示すように、1または複数の静電付着把持面の小さい方の側面の内の1または複数を用いて達成されうる。
さらに別の構成例が図9Cに示されており、中型のボールを含む外部物体に適用された同じ静電付着把持システムが上面図に図示されている。静電付着把持システム構成902も、3つのセグメントまたは静電付着把持面を各々有する同じ2つのフィンガを備えており、この場合も、静電付着把持面910aおよび910fは、両フィンガの先端の最後のエンドエフェクタである。図に示すように、フィンガおよび把持面は、ボール916を適切に把持できるように構成されている。かかる把持は、この場合も、物体のサイズが比較的小さいことから、図に示すように、フィンガ先端の静電付着把持面910aおよび910fのみを用いて達成されうる。より大きい外部物体がハンドリングされる場合、または、より低出力の「オールオン/オールオフ」システムのさらなる単純さが望ましい場合、静電付着把持面の内のより多くまたは全部を適用できることを理解されたい。
静電付着把持システム902は、さらに、様々な静電付着把持面910xを互いに対して配置するよう構成された複数の作動要素980を導入する。かかる作動要素は、例えば、特に、アクチュエータによって駆動されるケーブル、電磁モータ、ステッピングモータ、油圧システム、空気圧システム、形状記憶合金、および、電気活性ポリマを含みうる。図9Cに示すように、隣接する静電付着把持面の背面にわたる薄い層は、適切な電圧が印加された時に把持面を屈伸させることによって移動または配置するよう適合された電気活性ポリマであってよい。
少なくとも静電付着把持システム構成902からわかるように、静電付着把持面910a、910fの間の接触面によって形成される外部物体916の表面への法線は、明らかに互いに実質的に平行ではない。実際、ボール916に接触する把持アクチュエータ要素(すなわち、把持面)によって形成される同じ接触面は、従来の機械的に圧迫する把持システムによっては絶対に利用できない。アクチュエータまたは静電付着把持面の配置の柔軟性は、利便性の点だけでなく、上述の重量およびコスト削減の点でも有利である。
別の作動要素構成は、連動するメタマテリアルの利用を含みうる。かかるメタマテリアルは、同様に、各静電付着把持面の背面またはその他の適切な位置に配置可能であり、静電付着電圧が印加される前に様々な把持面の配置に役立つように、単独で、または、1または複数のさらなる作動要素と共に利用されてよい。メタマテリアルの場合、初期の柔軟な非帯電状態では、隣接する要素の比較的自由な移動が可能であるが、後の帯電すなわち硬化状態では、同じ隣接する要素の相対的な移動は、実質的に防止または制限される。かかるメタマテリアルに関連する様々なさらなる詳細事項および様々な応用例については、例えば、本願の権利者が所有する米国特許第7,598,691号および第7,598,692号に記載されており、これらの特許は、参照によってすべての目的で全体が本明細書に組み込まれる。
上述の例または実施形態のいずれかを含みうる様々な実施形態において、静電付着電圧は、経時的に変化せず、オンまたはオフされてよい。様々な他の実施形態では、静電付着電圧は、各電極で時間的に変化してよく、任意の所望の静電付着把持面および/またはエンドエフェクタに対する外部物体の迅速な着脱を容易にするために、一定の時間間隔で極性を逆転させてもよい。いくつかの実施形態では、静電付着電圧は、外部物体を解放するために急にスイッチオフされてよいが、むしろ、物体の迅速な解放を保証するために、一定期間、極性が逆転されてもよい。さらなる実施形態では、静電付着電圧は、物体の迅速な解放を容易にするために、経時的に大きさを低減されつつ、極性を逆転されてもよい。
様々な実施形態において、外部物体の操作または制御の柔軟性を高めるために、静電付着把持面の内の1または複数に印加された静電付着電圧または把持力を低減または変化させてもよい。例えば、1または複数の選択された把持面における電圧または力を低減すれば、静電付着把持システム内で外部物体を滑らせたり再配置したりすることができる。かかる可変の静電付着力を用いれば、把持面の中または周りで物体を制御可能に滑らせることによって物体を再配置するために、把持面と物体との間の摩擦を調節することができる。次いで、かかる制御された摺動または再配置の後に、適切に増大された静電付着把持力を再印加することができる。特定の非限定的な例として、把持されている外部物体916が特定の量だけ摺動するように、図9Cのセグメント910aおよび910f上の静電付着把持面の1つまたは全部に供給されている電圧が低減されてよい。所望の量の摺動後、静電付着グリップを再び強くするために、十分な電圧が再印加されてよい。このように制御された形で電圧ひいては静電付着力を変化させることは、以下の図10のロボットハンド実施形態の例など、複数の静電付着把持面を有する複数のフィンガまたはエンドエフェクタが用いられる場合、特に有効でありうる。
さらに別の応用例は、より多くのフィンガとより多くの静電付着把持面とを備えるさらに複雑な統合システムを含みうる。ここで、図10によると、多くのフィンガ、静電付着把持面、および、アクチュエータを有するロボットハンドの一例が、斜視図に示されている。静電付着把持ロボットハンド1000は、手のひら領域、3つの指1071a、1070b、1070c、および、対置できる親指1075など、手に似せた複数の要素を備えうる。これらの要素の各々は、複数の静電付着把持面1010xを備えてよく、それらの把持面は、互いに対して移動可能かつ構成可能であることが好ましい。例えば、静電付着把持面1010a、1010b、および、1010cは、ロボットハンド1000の指に配置され、静電付着把持面1010dおよび1010eは、ハンドの手のひら領域に配置され、静電付着把持面1010fおよび1010gは、対置可能な親指1075に配置されている。ハンド1000には、さらなる静電付着把持面も存在し、所望であれば、さらに多くの把持面が備えられてもよいが、簡単のため、ここでは、すべてを列挙してはいない。
3つの指1070a、1070b、1070c、および、手のひら領域1010d、1010eは、アクチュエータによって駆動可能な複数のケーブル1081を用いて、部分的に制御されうる。アクチュエータによって駆動されるこれらのケーブル、または、任意の他の適切な作動要素は、ハンドリングされる外部物体の表面に対して様々な静電付着把持面を配置することが主な目的であるため、必ずしも重い負荷を支えることができる必要はない。様々な実施形態において、ケーブルアクチュエータ1081は、所望の通りに指を異なる方向および長さに伸ばすことができるように、各指1070xを別個に独立して制御するために利用可能である。ロボット用途におけるケーブルアクチュエータについての様々なさらなる詳細事項は、当業者にとって容易に理解されるため、ここでは、特に焦点を当てない。
様々な指、静電付着把持面、および、作動要素に加えて、複数のセンサ1090またはその他のフィードバック要素が、静電付着把持ロボットハンド1000に備えられてもよい。かかるセンサ1090またはフィードバック要素は、接触または滑りなど、いくつかの潜在的に検出される項目の中でも、外部物体が適切に把持された時、把持された物体が摺動または移動している時、および/または、把持されている外部物体の量(例えば、紙の枚数)を検出するために利用可能である。この情報は、必要に応じて、ハンド、指、または、親指の電圧、位置決め、動き、および/または、その他の特徴を手動または自動で修正または調節するために利用可能である。かかる検知要素が静電付着把持面の背面に直接配置され、静電付着把持電圧の影響を受けうる応用例では、これらの相互作用を最小化するために、別個の導電性遮蔽層が組み込まれてもよい。この遮蔽層は、センサ層の外面上に配置されてもよいし、適切な表面内に一体化されてもよい(把持または操作される外部物体と接触する表面の反対側の表面上など)。
さらに別の応用例は、例えば、ユーザの関節炎または手の震えがある場合などに、ユーザが困難な物体を握る支援として静電付着把持面を利用することを含みうる。図11Aは、本発明の一実施形態に従って、外面に沿って配置された複数の静電付着把持面を有する着用可能な手袋の一応用例を側面斜視図に示す。着用可能な手袋1100は、人差し指の把持面1110a、1110b、および、1110c、手のひら領域にわたって配置された把持面1110dおよび1110e、ならびに、親指に配置された把持面1110eおよび1110fなど、複数の静電付着把持面を備える。ユーザの安全のために、静電付着把持面と、ユーザの手が挿入される内部領域との間に、適切な強さの絶縁体を用いてもよい。次いで、様々な静電付着把持面1110xに適切に電圧を印加すれば、装着者が物体を握るのを支援することができる。
かかる着用可能な手袋の用途の一例は、物体をしっかりと握るために人の指が加える必要のある機械力を低減することである。用途の別の例が図11Bに示されており、バッグを運ぶためにバッグの持ち手を握る支援をするために用いられている図11Aの着用可能手袋がブロック図で図示されている。構成例1150に示すように、ユーザの手が、着用可能手袋1100内に挿入され、その後、手および手袋を組み合わせた指が、取り付けられた外部物体1114の持ち手またはハンドルの下に配置される。次いで、外部物体1114によって、重いバッグ115を下げる、または、その他の形態で支えることができる。手および手袋を組み合わせた指が、適切なストラップまたはハンドルを通して配置されると、手袋1100の表面上の様々な静電付着把持面に電圧を印加するために、ボタンまたはその他のアクチュエータが押下されてよい。これにより、手袋を効果的に硬直させることができ、その結果、ユーザは、物体1114およびバッグ1115を実際に持ち上げる際に、さらなる握力を必要としない。
利用法
本明細書に記載したような静電付着エンドエフェクタ、把持面、および、その他の構成を用いて物体を持ち上げる、移動させる、または、その他のハンドリングを行う多くの様々な用途および方法が想定されうるが、ここでは、基本的な物体の移動方法を一例として提供する。最後に図12によると、本発明の一実施形態に従って、静電付着力を用いて物体を移動させる方法の一例のフローチャートが示されている。このフローチャートで説明したすべての方法工程が必ずしも必要なわけではないこと、本明細書で説明していないさらなる工程が含められてもよいことが、容易に理解される。さらに、工程の正確な順序は、様々な用途に応じて変更されてもよい。
本明細書に記載したような静電付着エンドエフェクタ、把持面、および、その他の構成を用いて物体を持ち上げる、移動させる、または、その他のハンドリングを行う多くの様々な用途および方法が想定されうるが、ここでは、基本的な物体の移動方法を一例として提供する。最後に図12によると、本発明の一実施形態に従って、静電付着力を用いて物体を移動させる方法の一例のフローチャートが示されている。このフローチャートで説明したすべての方法工程が必ずしも必要なわけではないこと、本明細書で説明していないさらなる工程が含められてもよいことが、容易に理解される。さらに、工程の正確な順序は、様々な用途に応じて変更されてもよい。
開始工程1200に始まり、処理工程1202で、第1の静電付着把持面が、外部物体の第1の表面領域に接触して配置される。この場合も、かかる配置により、第1の静電付着把持面と外部物体の表面との間の第1の接触面に垂直な第1の線が形成される。次の処理工程1204で、第2の静電付着把持面が、第1の静電付着把持面に対して移動される。かかる移動は、所望であれば、第1の把持面が外部物体に接触して配置される前に実行されてもよい。次の処理工程1206で、第2の静電付着把持面が、外部物体に接触するよう配置される。この場合も、かかる配置により、第2の静電付着把持面と外部物体の表面との間の第2の接触面に垂直な第2の線が形成される。一実施形態では、これらの第1および第2の法線は、互いに実質的に平行ではない。これにより、第1および第2の接触面は、同一平面内にないと見なされうる。法線が平行であるいくつかの実施形態が生じうるが、それでも、第1および第2の表面は同一表面内に存在せず、かかる実施形態は、本発明での利用を考慮されていることが容易にわかる。
処理工程1206の後、判定工程1208で、すべての静電付着把持面が外部物体に接触して配置されているが否かを判定する。配置されていない場合、処置工程1201で、さらなる静電付着把持面が外部物体に接触して配置され、その後、判定工程1208が繰り返される。しかしながら、利用されるすべての静電付着把持面が配置されている場合、方法は処理工程1212に進み、第1の静電付着電圧が第1の静電付着把持面に印加される。処理工程1214で、さらなる1または複数の静電付着電圧が、第2および任意の他のさらなる静電付着把持面に印加される。一実施形態では、かかる電圧は、異なる時間に順番に印加されてよく、別の実施形態では、かかる電圧は、同時に印加されてよい(すなわち、工程1212および1214が並行して実行される)。さらに別の実施形態では、かかる電圧は、把持面が外部物体に接触するように配置される前に印加されてもよい。
外部物体を静電付着把持面に適切に固定または結合することによって「把持」するように、適切な電圧がすべて印加されると、処理工程1216において、電圧がオンの状態で、外部物体を把持する把持面が移動される。もちろん、作動された静電付着把持面のかかる移動の結果として、同様に外部物体の移動またはハンドリングが行われる。次いで、方法は、終了工程1218で終了する。図示されていないさらなる工程が、例えば、静電付着把持面への静電付着電圧を低減またはオフにする工程、および、静電付着エンドエフェクタまたは把持面を外部物体から取り除く工程を含んでもよい。さらに別の工程が、印加されている静電付着電圧または把持力を低減または変更する工程を含んでもよく、そうすれば、静電付着把持システム内で外部物体を摺動または再配置させることができる。次いで、かかる制御された摺動または再配置の後に、必要に応じて、適切に増大された静電付着把持力を再印加することができる。
明確さと理解のために図面および例を用いて詳細に本発明について説明したが、上述の発明は、本発明の精神または本質的特徴から逸脱することなく、多くの他の特定の変形例および実施形態で実施されてもよいことを認識されたい。様々な変更および変形が行われてよく、本発明は、上述の詳細事項に限定されず、特許請求の範囲によって規定されることを理解されたい。
Claims (33)
- 静電付着把持システムであって、
外部物体の第1の表面領域に当てて配置されるよう構成され、少なくとも1つの電極を備える第1の静電付着把持面を有する第1の静電付着エンドエフェクタと、
前記外部物体の第2の表面領域に当てて配置されるよう構成され、少なくとも1つの電極を備える第2の静電付着把持面を有する第2の静電付着エンドエフェクタと、
を備え、
前記第1および第2の静電付着エンドエフェクタは、互いに独立して移動するよう適合され、
前記第1および第2の静電付着把持面は、前記外部物体が前記静電付着把持システムによって制御される間、前記外部物体を前記第1および第2の静電付着把持面に当てたまま保持するよう作用する全静電付着力を共同で供給する、静電付着把持システム。 - 請求項1に記載の静電付着把持システムであって、
前記第1の静電付着把持面は、前記第1の表面領域の第1の表面位置に第1の電圧を印加するよう構成された第1の電極と、前記外部物体の前記第1の表面領域の第2の表面位置に第2の電圧を印加するよう構成された第2の電極と、を備え、
前記第1の電圧と前記第2の電圧との間の電圧差は、局所的な静電付着力を生成する第1の静電付着電圧を含む、静電付着把持システム。 - 請求項2に記載の静電付着把持システムであって、
前記第1の静電付着把持面は、前記第1の静電付着電圧がオンの時に前記外部物体の表面から約1mm未満に位置する、静電付着把持システム。 - 請求項2または3に記載の静電付着把持システムであって、さらに、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置され、前記第1の電極と前記第2の電極との間の前記第1の静電付着電圧差を実質的に維持するよう構成された絶縁材料を備える、静電付着把持システム。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の静電付着把持システムであって、さらに、
前記第1の静電付着把持面に結合され、前記外部物体に対して前記第1の静電付着把持面を位置決めする助けとなるよう構成された作動要素を備える、静電付着把持システム。 - 請求項5に記載の静電付着把持システムであって、
前記作動要素は、アクチュエータによって駆動されるケーブル、電磁モータ、ステッピングモータ、油圧システム、空気圧システム、形状記憶合金、および、電気活性ポリマからなる群より選択される、静電付着把持システム。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の静電付着把持システムであって、
前記全静電付着力は、前記第1および第2の静電付着エンドエフェクタの前記電極に供給された可変電圧に依存する可変力である、静電付着把持システム。 - 請求項7に記載の静電付着把持システムであって、
前記全静電付着力は、前記外部物体の一部のみが前記静電付着把持システムによって制御されるように変更されうる、静電付着把持システム。 - 請求項1ないし8のいずれかに記載の静電付着把持システムであって、さらに、
前記外部物体の第3の表面領域に接触して配置されるよう構成され、少なくとも1つの電極を備える第3の静電付着把持面を備える、静電付着把持システム。 - 請求項1ないし9のいずれかに記載の静電付着把持システムであって、
前記第1および第2の静電付着把持面は、前記外部物体をつまみ上げる、持ち上げる、操作する、および、配置するよう動作する、静電付着把持システム。 - 請求項1ないし10のいずれかに記載の静電付着把持システムであって、
前記第1の静電付着把持面は、さらに、前記外部物体の前記第1の表面領域に特有の少なくとも1つの形状に一致するよう適合された変形可能な表面部分を備える、静電付着把持システム。 - 請求項11に記載の静電付着把持システムであって、
前記変形可能な表面部分は、前記第1の静電付着把持面に電圧が印加された時に前記外部物体の前記第1の表面領域に近づくよう適合される、静電付着把持システム。 - 請求項1ないし12のいずれかに記載の静電付着把持システムであって、
前記外部物体は、球形、円筒形、または、不規則な三次元形状を有する、静電付着把持システム。 - 請求項13に記載の静電付着把持システムであって、
前記外部物体の前記第1の表面領域は、三次元形状を規定し、
前記第1の静電付着把持面は、前記第1の表面領域の前記三次元形状に一致する固定の三次元形状を備える、静電付着把持システム。 - 請求項13に記載の静電付着把持システムであって、
前記外部物体の前記第1の表面領域は、三次元形状を規定し、
前記第1の静電付着把持面は、前記第1の表面領域の前記三次元形状に一致するよう適合された柔軟な材料を備える、静電付着把持システム。 - 静電付着グリッパであって、
外部物体の第1の表面領域に当てて配置されるよう構成され、少なくとも1つの電極を備える第1の静電付着把持面と、
前記外部物体の第2の表面領域に当てて配置されるよう構成され、少なくとも1つの電極を備える第2の静電付着把持面と、
を備え、
前記第1および第2の静電付着把持面は、互いに別個の異なった面であり、
前記第1および第2の静電付着把持面は、前記外部物体が前記静電付着グリッパによって保持、移動、または、操作される間、前記外部物体を前記第1および第2の静電付着把持面に当てたまま保持するよう作用する全静電付着力を共同で供給する、静電付着グリッパ。 - 請求項16に記載の静電付着グリッパであって、さらに、
前記第1および第2の静電付着把持面の両方に結合されたアクチュエータによって駆動される第1のケーブルを備え、
アクチュエータによって駆動される前記第1のケーブルは、前記静電付着グリッパが前記外部物体を把持する前に、前記対処物体に対して前記第1および第2の静電付着把持面の両方を位置決めするよう動作し、
前記全静電付着力は、前記外部物体が前記静電付着グリッパによって保持、移動、または、操作される間、前記外部物体を前記第1および第2の静電付着把持面に当てたまま保持するよう作用する、静電付着グリッパ。 - 請求項16または17に記載の静電付着グリッパであって、
前記第1および第2の静電付着把持面は、互いに対して独立に移動するよう適合される、静電付着グリッパ。 - 請求項16ないし18のいずれかに記載の静電付着グリッパであって、
前記第1および第2の静電付着把持面は、前記静電付着グリッパの第1の連続的なフィンガに沿って形成され、
静電付着グリッパは、さらに、複数のさらなる別個の異なった静電付着把持面を有する第2の連続的なフィンガを備え、
前記複数のさらなる別個の異なった静電付着把持面の各々は、少なくとも1つの電極を有する、静電付着グリッパ。 - 請求項19に記載の静電付着グリッパであって、
前記第1の連続的なフィンガおよび前記第2の連続的なフィンガの各々は、前記外部物体の三次元の表面領域の周りに異なる方向で伸びるよう適合される、静電付着グリッパ。 - 請求項16ないし20のいずれかに記載の静電付着グリッパであって、
前記第1の静電付着把持面の少なくとも1つの特徴は、前記外部物体の前記第1の表面領域に一致するよう適合された変形可能な表面部分を含む、静電付着グリッパ。 - 請求項21に記載の静電付着グリッパであって、
前記変形可能な表面部分は、前記第1の静電付着把持面に電圧が印加された時に前記外部物体の前記第1の表面領域に近づくよう適合される、静電付着グリッパ。 - 物体を把持する方法であって、
少なくとも1つの電極を有する第1の静電付着把持面を外部物体の第1の表面領域に当てて配置する工程と、
少なくとも1つの電極を有する第2の静電付着把持面を前記外部物体の第2の表面領域に当てて配置する工程であって、前記第2の表面領域は、前記第1の表面領域から離間されている工程と、
前記第1および第2の静電付着把持面の一方または両方と、前記外部物体との間に第1の静電引力が生成されるように、前記第1および第2の静電付着把持面の複数の前記電極に第1の静電付着電圧差を印加または維持する工程と、
を備える、方法。 - 請求項23に記載の方法であって、さらに、
前記第2の静電付着把持面を前記第1の静電付着把持面に対して独立的に移動させる工程を備える、方法。 - 請求項24に記載の方法であって、
前記第2の静電付着把持面を前記第1の静電付着把持面に対して移動させる工程は、アクチュエータによって駆動されるケーブル、電磁モータ、ステッピングモータ、油圧システム、空気圧システム、形状記憶合金、および、電気活性ポリマからなる群より選択されたアクチュエータを用いる工程を含む、方法。 - 請求項23ないし25のいずれかに記載の方法であって、
前記第1および第2の静電付着把持面の各々は、複数の電極を備えており、局所的な静電付着電圧差を前記外部物体のそれぞれ対応する表面領域に提供するよう適合される、方法。 - 請求項23ないし26のいずれかに記載の方法であって、さらに、
前記第1および第2の静電付着把持面の一方または両方と、前記物体との間に第2の静電引力が生成されるように、前記第1および第2の静電付着把持面の一方または両方の別の複数の前記電極に第2の静電付着電圧差を印加する工程を備える、方法。 - 静電付着把持システムであって、
三次元外部物体の第1の表面領域に当てて配置されるよう構成され、少なくとも1つの電極と、前記第1の表面領域に特有の少なくとも1つの形状に一致するよう適合された変形可能な表面部分とを備える第1の静電付着把持面と、
前記外部物体の第2の表面領域に当てて配置されるよう構成され、少なくとも1つの電極を備える第2の静電付着把持面と、
を備え、
前記第1および第2の静電付着把持面は、前記外部物体が前記静電付着把持システムによって保持または移動される間、前記外部物体を前記第1および第2の静電付着把持面に当てたまま保持するよう作用する全静電付着力を共同で供給する、静電付着把持システム。 - 請求項28に記載の静電付着把持システムであって、
前記変形可能な表面部分は、前記第1の静電付着把持面に電圧が印加された時に前記外部物体の前記第1の表面領域に近づくよう適合される、静電付着把持システム。 - 請求項28または29に記載の静電付着把持システムであって、
前記第1および第2の静電付着把持面は、互いに対して独立に移動されるよう適合される、静電付着把持システム。 - 請求項28ないし30のいずれかに記載の静電付着把持システムであって、
前記第1および第2の静電付着把持面は、同じ静電付着エンドエフェクタの一部である、静電付着把持システム。 - 請求項31に記載の静電付着把持システムであって、
前記静電付着エンドエフェクタは、人間の手に似ている、静電付着把持システム。 - 請求項31に記載の静電付着把持システムであって、
前記静電付着エンドエフェクタは、複数の電極対を有する薄くて柔軟なベールを規定し、各電極対は、別個の把持面を規定する、静電付着把持システム。
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