JP2013515832A - ポリオレフィン重合用触媒の製造方法及びこれにより製造される触媒、並びにこれを用いたポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン重合用触媒の製造方法及びこれにより製造される触媒、並びにこれを用いたポリオレフィンの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ポリオレフィン重合用触媒の製造方法に関する。本発明に係る製造方法は、(a)マグネシウムハライド化合物を第1のアルコールと第1の炭化水素に溶解させた後、アルコキシシラン化合物を添加してマグネシウムハライド前駆体溶液を製造するステップ、(b)ハロゲン化合物の存在下で金属マグネシウムと第2のアルコールとを反応させてジアルコキシマグネシウム担体を製造するステップ、及び(c)第2の炭化水素の存在下で前記マグネシウムハライド前駆体溶液と前記ジアルコキシマグネシウム担体を四塩化チタン及び内部電子供与体と反応させるステップを含む。このような本発明によれば、高活性を示す2成分系のマグネシウム化合物担持型ポリオレフィン重合用触媒を提供することができる。

Description

本発明は、ポリオレフィンを重合するために使用される触媒の製造方法に関し、特にポリオレフィン重合用チーグラー・ナッタ系触媒の製造方法に関する。
ポリオレフィン重合用触媒は、使用される中心金属の種類によって、チーグラー・ナッタ系触媒、クロム系触媒及びメタロセン系触媒に区分される。これらの触媒は、触媒活性、ポリマーの分子量分布特性及び共単量体に対する反応特性が互いに異なるため、それぞれの製造工程及び応用製品に応じて選択的に使用されている。
なお、前記触媒の中でも、チーグラー・ナッタ系の触媒が最も多く使用されており、その多くは、塩化マグネシウム担持型として使用されている。このような塩化マグネシウム担持型チーグラー・ナッタ系の触媒は、一般に、マグネシウム、チタン、ハロゲン及び電子供与性有機化合物から構成された固体触媒成分からなり、スラリー重合、バルク重合、気相重合などのような種々の商業工程に適用されているため、高い活性と立体規則性等のような基本物性だけでなく、適切な粒子の形態とサイズ、均一な粒度分布、高い見掛け密度などを満たす必要がある。
上記の条件を満たす触媒を製造するために、従来は、触媒の製造に使用される担体を再結晶/再沈殿方法、スプレー乾燥方法及び化学的反応を用いた方法などが行われている。なお、塩化マグネシウム担体を製造するためには、再結晶/再沈殿方法及びスプレー乾燥方法が最も多く使用されているが、このような方法で製造された担体を用いて生成した触媒は、活性が比較的低く、触媒残渣が重合品に多少多く残存するため、現在台頭している未来志向的でかつ環境に優しい素材の開発には適しておらず、限界を有している。
また、化学的反応を用いた方法の一つである、マグネシウムとアルコールとを反応させて得られるジアルコキシマグネシウムを担体にして製造された触媒は、高い活性と立体規則性を有するという長所を持つが、塩化マグネシウム担体を用いた触媒に比べて重合品の見掛け密度が多少低くて工程安定性及び生産時に最も重要視される生産性が低いという短所を持っている。
これと関連して、特許文献1には、ジアルコキシマグネシウム単一の担体を用い、四塩化チタン及び内部電子供与体を反応させてオレフィン重合用固体触媒を製造する方法が示されている。しかし、この技術は、重合生成物の見掛け密度が0.45g/ml以下と低く、商用工程において単位体積の1反応器当たりの生産重量が低いため、生産性が劣るという問題がある。
また、特許文献2には、マグネシウムハライドとアルコールとを反応させた溶液を四塩化チタン及び内部電子供与体と再結晶反応を行うことでオレフィン重合用固体触媒を製造する方法が示されている。しかし、この技術は、ポリプロピレンの合成時に活性が30kg−PP/g−cat以下で、重合生成物中、触媒残渣が比較的多く残存し、未来志向的な環境に優しい素材としては適当ではないという短所がある。
さらに、特許文献3には、スプレー乾燥法で製造されたアルコールが含有された球形のマグネシウムハライド担体を四塩化チタン及び内部電子供与体と反応させて得られる球形のオレフィン製造用固体触媒を製造する方法が示されている。しかし、この技術は、やはり、ポリプロピレンの合成時、活性が30kg−PP/g−cat以下で、重合生成物中、触媒残渣が比較的多く残存しているため、未来志向的な環境に優しい素材としては適当ではないという短所がある。
米国特許第4,816,433号明細書 米国特許第4,952,649号明細書 米国特許第5,028,671号明細書
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、高活性を示すことができるポリオレフィン重合用触媒の製造方法及びこれにより製造されるポリオレフィン重合用触媒を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、前記ポリオレフィン重合用触媒を用いることにより、高い見掛け密度を有するポリオレフィンを製造する方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、(a)マグネシウムハライド化合物を第1のアルコールと第1の炭化水素に溶解させた後、アルコキシシラン化合物を添加してマグネシウムハライド前駆体溶液を製造するステップ、(b)ハロゲン化合物の存在下で金属マグネシウムと第2のアルコールとを反応させてジアルコキシマグネシウム担体を製造するステップ、及び(c)第2の炭化水素の存在下で前記マグネシウムハライド前駆体溶液と前記ジアルコキシマグネシウム担体を四塩化チタン及び内部電子供与体と反応させるステップを含むポリオレフィン重合用触媒の製造方法を提供する。
また、本発明は、上述の製造方法で製造されたポリオレフィン重合用触媒を提供する。
また、本発明は、上述のように製造されたポリオレフィン重合用触媒を使用してポリオレフィンを製造する方法を提供する。
以下、本発明の詳細を説明する。
<ポリオレフィン重合用触媒の製造方法及びこれにより製造された触媒>
1.マグネシウムハライド前駆体溶液の製造
本発明に係るマグネシウムハライド前駆体溶液は、マグネシウムハライドに第1のアルコールと所定量の第1の炭化水素を投入した後、高温で撹拌して均質に溶解させた後、アルコキシシラン化合物を添加して得られる。
このとき、使用可能なマグネシウムハライドとしては、特に限定されないが、還元性を有しない化合物であって、塩化マグネシウム、フッ化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、フェノキシマグネシウムクロライド、イソプロキシマグネシウムクロライド、ブトキシマグネシウムクロライドからなる群から選択されることができ、中でも主活性金属である四塩化チタンと構造的及び配位的に安定した塩化マグネシウムを使用することが好ましい。このような塩化マグネシウムを使用した触媒を用いることで、高い見掛け密度を有する重合体(ポリオレフィン)が容易に製造される。
また、使用可能な第1のアルコールとしては、特に限定されないが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、ネオペンタノール、シクロペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、デカノール、ドデカノール、2−メチルペンタノール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノールなどの脂肪族アルコール;シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノールなどのような化学式ROH(ここで、Rは、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素(具体的にはアルキル基)である)で示される脂肪族アルコール;及びベンジルアルコール、メチルベンジルアルコール、イソプロピルベンジルアルコール、α−メチルベンジルアルコールなどのような化学式ROH(ここで、Rは、炭素数6〜12の芳香族炭化水素である)で示される芳香族アルコールからなる群から1種又は2種以上を選択して使用することができる。このとき、前記脂肪族アルコールから選択された1種又は2種以上の第1のアルコールは、単独又は混合して使用されることが好ましく、脂肪族アルコールの中でも、2−エチルヘキサノールを使用することが好ましい。ここで、2種以上の第1のアルコールを混合して使用する場合、混合比率は、特に限定されないが、マグネシウムハライド1モルを基準に、第1のアルコールの全使用量が1〜6モル、具体的には、2〜4モルとなるように使用されることが好ましい。
なお、マグネシウムハライドと第1のアルコールとを第1の炭化水素の存在下で反応させて均質な前駆体溶液を製造するに当たって、使用し得る第1の炭化水素としては、特に限定されないが、炭素数6〜20の脂肪族炭化水素が好ましい。ここで、前記炭素数6〜20の脂肪族炭化水素としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、ミネラルオイル、シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサンなどが挙げられるが、これらに制限されない。
このとき、脂肪族炭化水素から選択された1種又は2種以上の第1の炭化水素は、単独又は混合して使用することが好ましく、脂肪族炭化水素から2種以上の第1の炭化水素を選択して混合する場合、混合比率は、特に限定されない。なお、前記脂肪族炭化水素の炭素数は、6〜20であることが好ましく、8〜15であることがより好ましい。脂肪族炭化水素の炭素数が上記の範囲を下回ると、第1の炭化水素溶媒の沸点が低くて反応温度に制約が生じ、上記の範囲を超えると、第1の炭化水素溶媒の粘度及び融点が高くて使用が困難である。
このようなマグネシウムハライド前駆体溶液を製造するに当たって、マグネシウムハライド、第1のアルコール及び第1の炭化水素の使用量は、マグネシウムハライド1重量部に対して1〜10重量部の第1のアルコール、1〜20重量部の第1の炭化水素を使用することが好ましい。第1のアルコールが上記の範囲を下回ると、マグネシウムハライドが容易に溶解せず、また、上記の範囲を上回ると、触媒合成時に再結晶反応が円滑に行われないことがあり得る。また、第1の炭化水素が上記の範囲を下回ると、第1のアルコールに溶かしたマグネシウムハライドが良く分散されないため、触媒合成時に2成分系の担体が形成できず、マグネシウムハライド単独担体が形成されるようになり、上記の範囲を上回ると、マグネシウムハライド前駆体溶液の体積が増加し、触媒合成時に全ての反応物の濃度に影響を与え、好ましくない。
その他、マグネシウムハライドと第1のアルコールとが、第1の炭化水素の存在下で反応する反応温度(溶解温度)は、70〜150℃が好ましく、より好ましくは、100℃以上であり、反応温度の上限は、使用する第1の炭化水素と第1のアルコールの沸点より高くならないようにすることが好ましい。また、製造される溶液の分散のために、反応器に撹拌機を取り付けて、十分な撹拌を行うことが好ましい。
なお、マグネシウムハライドに第1のアルコールと第1の炭化水素を投入して均質に溶解させた後、アルコキシシラン化合物を加えて最終的にマグネシウムハライド前駆体溶液を製造するが、この時、使用し得るアルコキシシラン化合物としては、特に限定されないが、下記の化1で示されるものが好ましい。
Figure 2013515832
(式中、R及びRは、炭素数1〜5のアルキル基であり、nは、1〜4の自然数である)
ここで、前記化1で示される化合物の具体例としては、トリメトキシシラン、トリメトキシプロピルシラン、ジメトキシメチルシラン、ジメトキシジエチルシラン、ジメトキシジプロピルシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、トリエトキシメチルシラン、トリエトキシエチルシラン、トリエトキシプロピルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジエトキシジエチルシラン、ジプロポキシジメチルシラン、ジプロポキシジエチルシラン、ジプロポキシジプロピルシラン、ジメチルポリシロキサンなどが挙げられ、中でも、ジメチルポリシロキサンを使用することが好ましく、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン又はテトラプロポキシシランを使用することがより好ましい。
このようなアルコキシシラン化合物を使用してポリオレフィン重合用触媒を製造し、製造された触媒を用いて高い見掛け密度を有するポリオレフィン重合を行うことができる。ちなみに、アルコキシシラン化合物は、2成分系の担体を形成する時、ジアルコキシマグネシウムとマグネシウムハライドとの結合効率を高める役割を果たすもので、このようなアルコキシシラン化合物を含む触媒を用いてポリオレフィン重合を行うと、見掛け密度の高いポリオレフィンを製造することができる。
前記アルコキシシラン化合物は、マグネシウムハライド前駆体溶液の製造時、マグネシウムハライド1重量部に対して0.1〜10重量部含まれることが好ましく、1〜3重量部含まれることがより好ましい。アルコキシシラン化合物が0.1重量部未満の場合は、2成分系(ジアルコキシマグネシウム−マグネシウムハライド)の担体を形成していない未反応のマグネシウムハライドが多く存在し、重合体(ポリオレフィン)の見掛け密度の向上に影響を与えることがあり、また、10重量部を超えると、製造される触媒の活性が低下することがある。
なお、前記アルコキシシラン化合物は、マグネシウムハライドを第1のアルコールと第1の炭化水素に完全に溶解した後、投入する。
2.ジアルコキシマグネシウム担体の製造
本発明に係るジアルコキシマグネシウム担体は、反応開示剤であるハロゲン化合物の存在下で金属マグネシウムと第2のアルコールとを反応させることで、粒子状で得られる。
ここで、前記金属マグネシウムは、粒子形態であることが好ましく、その大きさは、特に限定されないが、10〜1000μmが好ましく、30〜500μmの粉末状であることがより好ましい。
前記反応開始剤であるハロゲン化合物としては、ハロゲン分子、アルキルハライド化合物、アシルハライド化合物又は金属ハライド化合物を使用することができ、例えば、塩化マグネシウム、二塩化マグネシウム、フッ化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、フェノキシマグネシウムクロライド、イソプロポキシマグネシウムクロライド又はブトキシマグネシウムクロライドが挙げられるが、これらに制限されない。また、ハロゲン化合物の使用量は、金属マグネシウム1重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、0.1〜5重量部であることがより好ましい。ハロゲン化合物が上記の範囲を下回ると、反応速度が遅くなり、上記の範囲を超えると、生成物(ジアルコキシマグネシウムの担体)の粒子サイズが大き過ぎたり、微細粒子が多量に生成したりすることがあり得る。
また、使用可能な第2のアルコールとしては、特に限定されないが、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、ネオペンタノール、シクロペンタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノールなどの化学式ROH(ここで、Rは、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素(具体的にはアルキル基)である)で示される脂肪族アルコール;及びフェノールなどのROH(ここで、Rは、炭素数6の芳香族炭化水素である)で示される芳香族アルコールからなる群から1種又は2種以上を選択して単独又は混合して使用することができる。このとき、脂肪族アルコールの中でも、メタノール、エタノール、プロパノール又はブタノールから選択された1種又は2種以上を単独又は混合して使用することが好ましく、エタノールを使用することが最も好ましい。なお、2種以上の第2のアルコールを選択して混合する場合、混合比率は、特に限定されない。
このような第2のアルコールは、前記金属マグネシウム1重量部に対して5〜50重量部が好ましく、7〜20重量部使用することがより好ましい。第2のアルコールの使用量が5重量部未満の場合は、スラリー(すなわち、液状の第2のアルコール、固状のジアルコキシマグネシウム及び未反応の金属マグネシウムの混合物)の粘度が急に増大して均一な撹拌が行われず、また、50重量部を超える場合は、生成される担体の見掛け密度が急に減少し、担体粒子の表面荒れが生じることがあり得る。ちなみに、担体の見掛け密度が低くなると、触媒の見掛け密度が低くなり、これにより、最終的に製造される重合体(ポリオレフィン)の見掛け密度が低くなる結果をもたらすことがあり、担体粒子の表面荒れが生じると、重合反応時に工程安定性を阻害する要因となるおそれがある。
このような本発明に係るジアルコキシマグネシウム担体の製造時、反応温度は、25〜110℃であることが好ましく、45〜90℃であることがより好ましい。反応温度が25℃未満の場合は、反応が遅すぎ、また、110℃を超える場合は、反応が急激に起こり、微細粒子が増加することがあり得る。
3.マグネシウムハライド前駆体溶液とジアルコキシマグネシウム担体とを反応させて得るポリオレフィン重合用触媒の製造
本発明のポリオレフィン重合用触媒は、上記のように準備したマグネシウムハライド前駆体溶液と粒子状(球形)のジアルコキシマグネシウム担体とを第2の炭化水素の存在下で四塩化チタン及び内部電子供与体と反応させることで製造することができる。
また、上記のように準備したマグネシウムハライド前駆体溶液と粒子状(球形)のジアルコキシマグネシウム担体とを第2の炭化水素の存在下で四塩化チタンと一次反応させて固体生成物を製造した後、さらに第2の炭化水素の存在下で四塩化チタン及び内部電子供与体と2次反応させて製造することもできる。
このとき、前記固体生成物は、2成分系の担体であって、ジアルコキシマグネシウム担体の表面にマグネシウムハライドを再結晶反応(沈殿)させて得られ、ジアルコキシマグネシウム−マグネシウムハライドの2成分が結合した担体である。
なお、前記第2の炭化水素としては、特に限定されないが、炭素数6〜12の脂肪族炭化水素及び炭素数6〜12の芳香族炭化水素からなる群から選択された1種又は2種以上の炭化水素を単独又は混合して使用することができる。具体的には、炭素数7〜10の飽和脂肪族炭化水素又は炭素数6〜12の芳香族炭化水素から1種又は2種以上を選択して単独又は混合させて使用することが好ましい。ここで、炭素数6〜12の脂肪族炭化水素としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン又はミネラルオイルなどが挙げられるが、これらに制限されない。また、炭素数6〜12の芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン又はクメンなどが挙げられるが、これらに制限されない。
また、使用可能な前記内部電子供与体としては、特に限定されないが、フタレート系化合物、カルボン酸エステル化合物及びジエーテル化合物からなる群から1種又は2種以上を選択することが好ましい。
前記フタレート系化合物としては、例えば、モノエトキシフタレート、ジメチルフタレート、メチルエチルフタレート、ジエチルフタレート、ジノルマルプロピルフタレート、ジイソプロピルフタレート、ジノルマルブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジノルマルオクチルフタレート、ジペンチルフタレート、又はこれらの混合物などが挙げられるが、これらに制限されない。前記カルボン酸エステル化合物としては、例えば、メチルアセテート、エチルアセテート、フェニルアセテート、エチルプロパネート、エチルブチレート、ジエチルマロネート、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに制限されない。さらに、前記ジエーテル化合物としては、例えば、1,3−ジエーテル型の2,2−ジメチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジエトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジブトキシプロパン、又はこれらの混合物などが挙げられるが、これらに制限されない。
本発明では、まず、ジアルコキシマグネシウム担体を第2の炭化水素溶媒に懸濁させた懸濁溶液にマグネシウムハライド前駆体溶液と四塩化チタン化合物を投入して一次反応させることが好ましいが、このとき、反応温度は、−50〜50℃が好ましく、−30〜20℃の範囲であることがより好ましい。反応温度が上記の範囲から外れると、最終生成物である触媒の粒子形状が崩れて微細粒子が多量に生成することがあり、このような微細粒子の含有量が高い触媒を使用する場合は、商業的な生産において工程安定性が低下するおそれがある。
ここで、前記マグネシウムハライド前駆体溶液に含まれているマグネシウムハライドの量は、ジアルコキシマグネシウム担体1重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは、0.05〜0.5重量部である。マグネシウムハライドの量が上記の範囲未満の場合は、2成分系の担体中のマグネシウムハライドの成分が少なくなって重合体(ポリオレフィン)の見掛け密度向上効果が低下することがあり、上記の範囲を超えると、2成分系の担体だけでなく、マグネシウムハライド単独の担体が形成され、好ましくない。
また、一次反応の際に使用される四塩化チタンの量は、ジアルコキシマグネシウム担体1重量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、3〜8重量部であることがより好ましい。なお、マグネシウムハライド前駆体溶液と四塩化チタンの注入は、30分〜5時間かけて徐々に投入することが好ましく、投入完了後は、60〜100℃まで徐々に昇温することで2成分系の担体生成反応を完結させることができる。
このように担体生成反応が完了した後は、前記担体が含まれたスラリー状態の混合物を前記第2の炭化水素で1回以上洗浄した後、さらに四塩化チタンを投入し、90〜130℃まで昇温して2次反応を行う。このとき、四塩化チタンの使用量は、初めに使用されたジアルコキシマグネシウム担体1重量部に対して0.1〜10重量部であることが好ましく、2〜7重量部であることがさらに好ましい。
また、前記二次反応の昇温過程中、内部電子供与体を投入するが、このときの投入温度及び投入回数は、特に制限されず、内部電子供与体の全使用量は、使用されたジアルコキシマグネシウム1重量部に対して0.1〜1重量部であることが好ましい。内部電子供与体の使用量が上記の範囲から外れると、製造される触媒の重合活性、または製造された触媒を用いてポリオレフィンを製造する場合、立体規則性が低下することがあり得る。
ここで、前記二次反応まで完了したスラリー状態の混合物を前記第2の炭化水素で1回以上洗浄した後、さらに四塩化チタンを投入し、90〜130℃まで昇温して反応させる過程をさらに行うことができる。このとき、四塩化チタンの使用量は、初めに使用されたジアルコキシマグネシウム担体1重量部に対して0.1〜10重量部であることが好ましく、2〜7重量部であることがさらに好ましく、反応後、第2の炭化水素により洗浄過程及び真空乾燥過程を経ることで本発明に係る結果物であるポリオレフィン重合用触媒を得ることができる。このとき、四塩化チタンと3次反応を行うことで触媒の活性を増大させることができる。
上述の方法で製造された本発明に係るポリオレフィン重合用触媒は、マグネシウム、チタン、内部電子供与体及びハロゲン原子を含み、各成分の含有量は、原料物質の含量に応じて調節可能であるため、特に限定されないが、好ましくは、マグネシウム20〜40重量部、チタン1〜10重量部、ケイ素0.1〜5重量部、内部電子供与体5〜20重量部及びハロゲン原子40〜70重量部含まれることが好ましい。
<ポリオレフィンの製造方法>
本発明は、上述のように製造されたポリオレフィン重合用触媒を用いてポリオレフィンを製造することができる。すなわち、上記のような方法で触媒を準備し、このように準備された触媒の存在下で、オレフィンと助触媒とを重合(反応)させることでポリオレフィンを製造することができる。具体的には、重合反応器に助触媒としてアルキルアルミニウム化合物と外部電子供与体を入れ、ここに前述のように製造された触媒を添加し、水素を供給する。次に、ここにオレフィン単量体を投入し、一定時間の間重合反応を進行させることでポリオレフィンを形成することができる。このとき、使用可能なアルキルアルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、又はエチルアルミニウムセスキクロライドなどが挙げられるが、これらに制限されない。また、使用可能な外部電子供与体としては、例えば、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン及びビニルトリエトキシシラン等のシラン化合物、又は前記シラン化合物の混合体が挙げられるが、これらに制限されない。
なお、ポリオレフィン重合過程において使用される本発明の触媒は、気状、塊状又はスラリー状で用いられることができ、塊状又はスラリー状で重合が行われる場合、媒質として別の溶媒又はオレフィン自体を使用することができ、重合に使用されるオレフィンは、単独又は2種以上が使用されることができる。ここで、使用可能な溶媒及びオレフィンについては、特に限定されないが、溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどを使用することができ、オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどを使用することができる。また、ポリオレフィン重合温度は、0〜200℃、好ましくは、30〜150℃が適当であり、重合圧力は、1〜100気圧、好ましくは、2〜40気圧が適当である。
以下、合成例と重合の実施例を挙げて本発明を詳述するが、本発明の構成範囲は、下記の内容に限定されない。
[実施例1]重合用触媒の製造
1.マグネシウムハライド前駆体溶液の準備
撹拌機、オイル循環ヒーター、冷却還流管を備えた350ml入りの硝子反応器を窒素で十分に換気させた後、無水二塩化マグネシウム9.52g、2−エチルヘキサノール57.85mL、ノルマルデカン50mLを投入し、135℃で300rpmで撹拌しながら溶融させた。無水二塩化マグネシウムが完全に溶融して均質な溶液となると、1時間熟成した後、60℃に冷却させた後、テトラエトキシシラン13.0mlを投入し、30分間反応を行った。次いで、常温に冷却し、マグネシウムハライド前駆体溶液を得た。
2.担体の製造
撹拌機、オイル循環ヒーター、冷却還流管を備えた2L入りの硝子反応器を窒素で十分に換気させた後、金属マグネシウム36.5g、フタル酸ジクロライド3ml、無水エタノール370mlを投入し、400rpmで撹拌しながら80℃に昇温して反応させた。反応開始後、30分後に無水エタノール370mlをさらに投入し、発生する水素のみを排出させ、エタノールは還流させながら反応を行った。水素発生が安定した後、2時間後にエタノール180mlとフタル酸ジクロライド3mlを追加投入し、十分な時間の間温度を維持しながら反応を行った。次いで、50℃で1回当り1Lのノルマルヘキサンで8回洗浄した。洗浄済みの結果物を真空乾燥し、流れ性の良い白色粉末状のジエトキシマグネシウム担体160gを得た。得られた球形のジエトキシマグネシウム担体の平均粒径は、45μmであり、見掛け密度は、0.33g/mlであった。
3.触媒の生成
撹拌機、オイル循環ヒーター、冷却還流管を備えた2L入りの硝子反応器を窒素で十分に換気させた後、トルエン700ml、上記で製造したジエトキシマグネシウム担体50gを投入し、0℃以下の低温で維持し、500rpmで撹拌しながら四塩化チタン132mlを投入した。次いで、上記で製造したマグネシウムハライド前駆体溶液80mlを投入した。さらに、1時間維持した後、反応器内の温度を徐々に90℃まで昇温し、2時間反応を行った。次いで、固体生成物の沈殿を待ってから、さらにトルエン1,000mlで5回洗浄した。
上記の固体生成物にトルエン700mlを添加し、常温で四塩化チタン111mlを投入した。次いで、30分後に70℃まで昇温した。70℃に到達後、ジイソブチルフタレート20.1mlを投入し、110℃まで同じ速度で昇温し、2時間反応を行った。次いで、固体生成物の沈殿を待ってから、さらにトルエン1,000mlで5回洗浄した後、1,000mlのノルマルヘキサンを用いて同様な方法で5回洗浄した。洗浄済みの結果物を真空乾燥して触媒を得た。このとき、チタン含量は、3.2%であった。
[実施例2]
実施例1の触媒生成過程で得られた最終固体生成物をトルエン1,000mlで4回洗浄した後、さらにトルエン700mlと四塩化チタン111mlを投入し、110℃で2時間さらに反応を行った。次いで、固体生成物の沈殿を待ってからトルエン1,000mlで5回洗浄した後、1,000mlのノルマルヘキサンを用いて同様な方法で5回洗浄した。洗浄済みの結果物を真空乾燥して触媒を得た。このとき、チタン含量は、2.8%であった。
[実施例3]
実施例1のマグネシウムハライド前駆体溶液の準備過程において、テトラエトキシシランの量を6.5mlにして投入した以外は、実施例1と同様にして触媒を得た。このとき、チタン含量は、3.4%であった。
[実施例4]
実施例1の触媒生成過程においてマグネシウムハライド前駆体溶液の量を39.8mlにして投入した以外は、実施例1と同様にして触媒を得た。このとき、チタン含量は、2.9%であった。
[比較例1]
マグネシウムハライド前駆体溶液を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして触媒を得た。このとき、チタン含量は、2.6%であった。
[比較例2]
実施例1のマグネシウムハライド前駆体溶液の準備過程において、テトラエトキシシランを投入しなかった以外は、実施例1と同様にして触媒を得た。このとき、チタン含量は、3.6%であった。
[比較例3]
1.マグネシウムハライド前駆体溶液の準備
撹拌機、オイル循環ヒーター、冷却還流管を備えた2L入りの硝子反応器を窒素で十分に換気させた後、無水塩化マグネシウム47.6g、2−エチルヘキサノール275mL、ノルマルデカン200mLを投入し、135℃で300rpmで撹拌しながら溶融させた。無水塩化マグネシウムが完全に溶融して均質な溶液となると、1時間熟成した後、常温に冷却してマグネシウムハライド前駆体溶液を得た。
2.触媒の生成
撹拌機、オイル循環ヒーター、冷却還流管を備えた2L入りの硝子反応器を窒素で十分に換気させた後、ノルマルデカン800mLを、0℃以下の低温に維持して500rpmで撹拌しながら、四塩化チタン438mlを投入した。次いで、上記で製造したマグネシウムハライド前駆体溶液485mlを徐々に投入した。さらに、1時間維持した後、反応器内の温度を徐々に110℃まで昇温して2時間反応を行った。次いで、固体生成物の沈殿を待ってから、さらにトルエン1,000mlで5回洗浄した。
上記の固体生成物にノルマルデカン800mlを添加し、常温で四塩化チタン219mlを投入した。次いで、30分後に70℃まで昇温した。70℃に到達後、ジイソブチルフタレート20mlを投入し、110℃まで同じ速度で昇温して2時間反応を行った。次いで、固体生成物の沈殿を待ってから、さらにトルエン1,000mlで5回洗浄した後、1,000mlのノルマルヘキサンを用いて同様な方法で5回洗浄した。洗浄済みの結果物を真空乾燥して触媒を得た。このとき、チタン含量は、2.7%であった。
[重合例]ポリプロピレン重合
2L入りの高圧用ステンレス製の反応器内を窒素で十分に換気させ、トリエチルアルミニウム2mmol、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン0.15mmolを投入し、上述の実施例1〜4及び比較例1〜3によって製造された触媒5mgをそれぞれ投入した。
さらに、水素1000mlと液体状態のプロピレン500gを順に投入し、次いで、25℃で5分間予重合させた後、70℃で250rpmで撹拌しながら1時間重合を行った。
得られたポリプロピレンの物性を下記の方法で分析し、その結果を表1に示した。
1)触媒活性(kg−PP/g−cat):ポリプロピレンの生成量(kg)/触媒の量(g)
2)立体規則性(XIS):混合キシレン中から結晶化して析出された不溶成分の重量%
3)見掛け密度(BD):ASTM D1895により測定された値。
Figure 2013515832
表1に示されたように、本発明に係る実施例1〜4では、比較例1〜3に比べて、重合されたポリプロピレンの見掛け密度が0.45g/mL以上で、高い見掛け密度を有するポリプロピレンが得られることが確認された。
以上のように、本発明によれば、マグネシウムハライド前駆体溶液とジアルコキシマグネシウム担体を第2の炭化水素の存在下で四塩化チタン及び内部電子供与体と反応させる製造過程を備えることにより、高活性を示す2成分系のマグネシウム化合物担持型ポリオレフィン重合用触媒を提供することができる。
また、本発明は、上述のポリオレフィン重合用触媒を使用してポリオレフィンを製造することにより、高い見掛け密度を有するポリオレフィンを提供することができる。

Claims (12)

  1. (a)マグネシウムハライドを第1のアルコールと第1の炭化水素に溶解させた後、アルコキシシラン化合物を添加してマグネシウムハライド前駆体溶液を製造するステップ、
    (b)ハロゲン化合物の存在下で金属マグネシウムと第2のアルコールとを反応させてジアルコキシマグネシウム担体を製造するステップ、及び
    (c)第2の炭化水素の存在下で前記マグネシウムハライド前駆体溶液と前記ジアルコキシマグネシウム担体を四塩化チタン及び内部電子供与体と反応させるステップ、
    を含むポリオレフィン重合用触媒の製造方法。
  2. 前記ステップ(a)において使用される前記アルコキシシラン化合物は、下記化1で示される化合物であることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン重合用触媒の製造方法。
    Figure 2013515832
    (式中、R及びRは、炭素数1〜5のアルキル基であり、nは、1〜4の自然数である)
  3. 前記ステップ(a)において、前記マグネシウムハライド前駆体溶液に含まれる前記アルコキシシラン化合物の含有量は、前記マグネシウムハライド1重量部に対して0.1〜10重量部であることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン重合用触媒の製造方法。
  4. 前記ステップ(c)において、前記マグネシウムハライド前駆体溶液に含まれる前記マグネシウムハライドの含有量は、前記ジアルコキシマグネシウム担体1重量部に対して0.01〜5重量部であることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン重合用触媒の製造方法。
  5. 前記ステップ(a)において、前記マグネシウムハライド前駆体溶液に含まれる前記第1のアルコールの含有量は、前記マグネシウムハライド1重量部に対して1〜10重量部であり、前記第1の炭化水素の含有量は、前記マグネシウムハライド1重量部に対して1〜20重量部であることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン重合用触媒の製造方法。
  6. 前記ステップ(a)において使用される前記第1のアルコールは、化学式ROH(ここで、Rは、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素である)で示される脂肪族アルコール及びROH(ここで、Rは、炭素数6〜12の芳香族炭化水素である)で示される芳香族アルコールからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン重合用触媒の製造方法。
  7. 前記ステップ(a)において使用される前記第1の炭化水素は、炭素数6〜20の脂肪族炭化水素であることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン重合用触媒の製造方法。
  8. 前記ステップ(b)において、前記金属マグネシウム1重量部に対して、前記ハロゲン化合物0.01〜10重量部と、前記第2のアルコール5〜50重量部を使用することを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン重合用触媒の製造方法。
  9. 前記ステップ(b)において使用される第2のアルコールは、ROH(ここで、Rは、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素である)で示される脂肪族アルコール及びROH(ここで、Rは、炭素数6の芳香族炭化水素である)で示される芳香族アルコールからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン重合用触媒の製造方法。
  10. 前記ステップ(c)において使用される第2の炭化水素は、炭素数6〜12の脂肪族炭化水素及び炭素数6〜12の芳香族炭化水素からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン重合用触媒の製造方法。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか1つに記載の製造方法により製造されるポリオレフィン重合用触媒。
  12. 請求項11に記載のポリオレフィン重合用触媒を使用することを特徴とするポリオレフィンの製造方法。
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