JP2013512838A - ヘキサクロロジシランの生成方法 - Google Patents

ヘキサクロロジシランの生成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013512838A
JP2013512838A JP2012541506A JP2012541506A JP2013512838A JP 2013512838 A JP2013512838 A JP 2013512838A JP 2012541506 A JP2012541506 A JP 2012541506A JP 2012541506 A JP2012541506 A JP 2012541506A JP 2013512838 A JP2013512838 A JP 2013512838A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sicl
hexachlorodisilane
chlorinated
process according
silicon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012541506A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5739445B2 (ja
Inventor
ノルベルト アウナー,
クリスティアン バオホ,
スヴェン ホル,
ルーメン デルチェフ,
ヤファト モッセニ,
ゲルト リッポルト,
トーラルフ ゲーベル,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Spawnt Private SARL
Original Assignee
Spawnt Private SARL
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Spawnt Private SARL filed Critical Spawnt Private SARL
Publication of JP2013512838A publication Critical patent/JP2013512838A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5739445B2 publication Critical patent/JP5739445B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B33/00Silicon; Compounds thereof
    • C01B33/08Compounds containing halogen
    • C01B33/107Halogenated silanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B33/00Silicon; Compounds thereof
    • C01B33/08Compounds containing halogen
    • C01B33/107Halogenated silanes
    • C01B33/10773Halogenated silanes obtained by disproportionation and molecular rearrangement of halogenated silanes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

本発明は、ヘキサクロロジシランの生成方法に関するものである。ヘキサクロロジシランは、実験式SiClx(x=0.2〜0.8)の塩素化ポリシランの、塩素ガスを用いる酸化的分裂によって得られる。その結果として、ヘキサクロロジシランは高収率で選択的に得られる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、ヘキサクロロジシラン(Si2Cl6)の生成方法に関する。
ヘキサクロロジシランは、シリコンの生成、および水素化、誘導体化などのための重要な前駆体である。ヘキサクロロジシランを生成するための、様々な方法が公知である。
しかし、公知の生成方法の一般的な問題点として、ヘキサクロロジシランが他のオリゴマーとの混合物中に得られるだけであり、その結果、ヘキサクロロジシランを回収するために追加の多大な分離工程が必要となる点がある。
140〜300℃でのシリコンの銅触媒反応によって、SiCl4とのSi2Cl6およびSi3Cl8の混合物を生成することが公知である(例えば、特許文献1参照)。オリゴシランの収率は、用いられるシリコンの量に基づき40%を超えるところまで到達する。ヘキサクロロジシランを回収するために、前述の分離工程が必要とされる。
過塩素化オリゴシランの混合物を得るための、90〜250℃でのケイ素化合物またはシリコン合金、例えばCaSi2とのガス状のSiCl4/Cl2混合物の反応が開示されている(例えば、特許文献2参照)。Si2Cl6は、生成混合物中に40〜55重量%で検出される。ここでも、単離を実行するために前述の分離工程を必要とする。
過塩素化ポリシランは、60℃の塩素ガスによって過塩素化オリゴシランSinCl2n+2(n≧2)の混合物に分解されることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。オリゴシランがさらなる反応を経てSiCl4を形成するのは、約200℃以上のときだけである。
CaSi2が適当な溶媒中で磨砕された後、Cl2が60℃未満で固体物質を最初にシリコンに、次にSiClに至るまで塩素化生成物SiClx(x<1)に変換することをイーボニッツ(E.Bonitz)が報告している(例えば、非特許文献2、3参照)。そしてより高い温度では、最終的にSinCl2n+2化合物が得られるまで、可溶性生成物SiClx(1<x<2)が生成される。SiClの酸化は、微細に分割された遷移金属、例えばFe、CuまたはNiによって支えられる。
液体希釈剤中で触媒活性金属または金属化合物によりシリコンまたはシリコン合金(例えばフェロシリコン)を磨砕すると、そのシリコン成分が塩素ガスと定量的に反応してSinCl2n+2(n≧2)を形成する懸濁液をもたらすことが知られている(例えば、特許文献3、4参照)。したがって、あまり高くない温度での塩素ガスによる過塩素化ポリシランの酸化劈開は、用いられるシリコンの量に基づき高い収率で過塩素化オリゴシランの混合物を得るための好適な方法である。これらの混合物で(Si2Cl6)は主成分であるが、混合物は一般的に25重量%より多い割合で他のオリゴシランも含み、そのために、上記のようにヘキサクロロジシランを単離するために多大な分離工程が必要とされる。
E.Bonitzによる手法は、活性化を、すなわち、液体希釈剤の添加およびさらなる触媒活性金属または金属化合物の使用によるシリコン含有出発物質の技術的に面倒な、集約的な磨砕を前提とする。
欧州特許第283905号明細書 英国特許出願公開第702349号明細書 独国特許第1079607号明細書 独国特許第1132901号明細書
エム シュマイザー(M. Schmeisser),ピー フォス(P. Voss),「無機化学ジャーナル(Zeitschrift fur anorganische und allgemeine Chemie)」(独国)、334巻、1964年、p50 「ケミッシュ ベリッヒタ(Chemische Berichte)」(独国)、94巻、1961年、p220 「アンゲヴァンテ ケミー(Angewandte Chemie)」(独国)、78巻、1976年、p475
本発明の目的は、特に単純な方法で、および用いられるシリコンの量に基づき特に高い収率でヘキサクロロジシランを生成する方法を提供することである。
この目的は、本発明で実験式SiClx(x=0.2〜0.8)の塩素化ポリシランが塩素化を用いて酸化劈開されることを特徴とする、ヘキサクロロジシランの生成方法によって達成される。
x=0.2〜0.8である実験式または解析式SiClxの塩素化ポリシランは、xが1未満であるので高度に架橋された塩素化ポリシランである。したがって、この化合物は、1つまたは複数の塩素置換基を有するシリコン中心に加えて、塩素置換基を有しないが、むしろさらなるシリコン中心すなわち原子とのみ結合するシリコン中心を同様に有する空間的なシリコンスカフォードを有する。対照的に、1<x<2である実験式または解析式SiClxの塩素化ポリシランは、各ケイ素原子が平均して少なくとも1つの塩素置換基を有するので、比較的低い架橋度を有する化合物である。これらのポリシランは、例えば、鎖および/または環構造を有し、x≧2の化合物と比較して、架橋部位をさらに有する平面的な二次元構造を特徴とすることができる。
意外にも、実験式SiClx(x=0.2〜0.8)の高度に架橋した塩素化ポリシランの酸化的分解で、複数の生成物の混合物ではなく、ヘキサクロロジシラン(Si2Cl6)のみをもたらすことが見出された。ここで「排他的に」は、生成物が少量のSiCl4および/または少量の不溶性残留物をさらに含むこともできることを意味する。
ここで関係する、上述の実験式の高度に架橋された塩素化ポリシランは、それらの組成および構造のためにクロリド含有シリコンと呼ぶこともできる。したがって、そのようなクロリド含有シリコンの酸化的分解では、もっぱらヘキサクロロジシランのみがもたらされる。反応の過程が不完全な場合だけ、すなわち、例えば反応の早発中断の場合において、より長い鎖のシランが形成されることもある。
より具体的には分子形態または原子形態で塩素を放出または移動することが可能な塩素化剤を用いて、塩素化を実行することができる。詳細には、本明細書で塩素ガス(Cl2)は塩素化剤として有用である。しかし、塩素含有化合物、例えば非金属クロリド、例えばハロゲン間化合物も考えられる。
より具体的には、用いられる出発物質は、クロロポリシランの熱分解によって得られるx=0.2〜0.8である実験式SiClx、例えばプラズマ化学プロセスを通してまたは熱的に生成された(SiCl2xの塩素化ポリシランであってよい。熱分解および処理の後に続く塩素含有シリコンの後処理に従い、前記のように、生成物はSiCl4および/または軽微な量の不溶性残留物を含むこともできる。より具体的には、x=0.2〜0.8である実験式SiClxの塩素化ポリシランが入手可能であることが記載されている(例えば、特徴付けおよび合成についてここで参照することにより完全に本明細書に援用されている国際公開第09/143825号参照)。
さらに、とりわけクロロポリシランは、特に350℃から1200℃の温度領域で熱分解が起こるリアクタへ連続的に添加することで熱的に分解される。
より具体的には、プラズマ化学的に生成されたクロロポリシラン、例えば(SiCl2xは、純粋化合物としての、または少なくとも1つの直接的なSi−Si結合を各々有する化合物の混合物としてのハロゲン化ポリシランであってよく、そこで、置換基はハロゲンまたはハロゲンおよび水素からなり、組成物中の置換基対シリコンの原子比は少なくとも1:1であり、
a.ポリシランの水素含量は、2原子%未満であり、
b.短鎖画分の、より具体的にはネオヘキサシラン、ネオペンタシラン、イソテトラシラン、イソペンタシランおよびイソヘキサシランの過ハロゲン化誘導体の合計画分の分枝点のレベルが生成混合物全体に基づき1%未満であるという点で、ポリシランは分枝鎖および環をほとんど含まず、
c.それは1を超えるI100/I132のラマン分子振動スペクトルを有し、そこでI100は100cm-1でのラマン強度であり、I132は132cm-1でのラマン強度であり、
d.置換基が塩素である場合、それは+15ppmから−7ppmの化学シフト範囲に29Si NMRスペクトルでのその有意な生成物シグナルを有する。
本明細書における分枝点のレベルは、三級および四級ケイ素原子の29Si NMRシグナルを積分することによって決定される。ハロゲン化ポリシランの短鎖画分は、最高6つのケイ素原子を有する任意のシランを指すものと理解されるべきである。代替実施形態によると、塩素化短鎖シランの画分は、以下の手法を用いて決定するのが特に速い:最初に、29Si NMRでの+23ppmから−13ppmの範囲を積分し(一次および二次ケイ素原子からのシグナルが特にそこに出現する)、その後以下の化合物のそれぞれの過塩素化誘導体の−18ppmから−33ppmおよび−73ppmから−93ppmの範囲の三級および四級Si原子のシグナルを積分する。その化合物は、ネオヘキサシラン、ネオペンタシラン、イソテトラシラン、イソペンタシランおよびイソヘキサシランである。その後、それぞれの積分の比I短鎖:I一次/二次を決定する。これは、ネオヘキサシラン、ネオペンタシラン、イソテトラシラン、イソペンタシランおよびイソヘキサシランのそれぞれの過塩素化誘導体の、1:100未満の総積分に関してのものである。
さらに、これらの長鎖ハロゲン化ポリシランの合成および特徴付けが記載されている(例えば、特徴付けおよび合成についてここで参照することにより完全に本明細書に援用されている国際公開第2009/143823号参照)。
過ハロゲン化ポリシランを用いることがさらにできる(例えば、特徴付けおよび合成について同様に参照することにより完全に本明細書に援用されている国際公開第2006/1254225号参照)が、そこで用いられるプラズマがより高い出力密度を有し、これは生成物のスペクトル変化が生じる点に注意しなければならない。
より具体的には、熱的に生成されたクロロポリシラン、例えば(SiCl2xは、純粋化合物としての、または少なくとも1つの直接的なSi−Si結合を各々有する化合物の混合物としての塩素化ポリシランであってよく、その置換基は塩素または塩素および水素からなり、その組成物中で置換基対シリコンの原子比は少なくとも1:1であり、
a.ポリシランは、生成混合物全体に基づき1%より大きい高い割合の分枝点を有する環および鎖からなり、
b.それは1未満のI100/I132のラマン分子振動スペクトルを有し、そこでI100は100cm-1でのラマン強度であり、I132は132cm-1でのラマン強度であり、
c.29Si NMRスペクトルでのその有意な生成物シグナルは、+23ppmから−13ppm、−18ppmから−33ppmおよび−73ppmから−93ppmの化学シフト範囲内にある。
これらの分枝ハロゲン化ポリシランの合成および特徴付けが記載されている(例えば、特徴付けおよび合成についてここで参照することにより完全に本明細書に援用されている国際公開第2009/143824号参照)。
本発明による方法では、Cl2による酸化劈開は、好ましくは80〜145℃、特に110〜130℃の温度領域、例えば120℃で実行される。この温度領域では、ヘキサクロロジシランの選択的生成に関して得られる結果は、選択性および収率に関して最良である。
より具体的には、酸化劈開は100hPaから10000hPaの間の圧力で実行することができ、好ましくは大気圧(1000hPa)から300hPa超過圧(すなわち、1300hPa)で実行される。
必要に応じて、酸化劈開によって得られる最終生成物は、特に濃縮および/または蒸留手段による分離工程にかけることもできる。しかし、通常の場合では、先行技術に対比して本発明の方法はほとんどヘキサクロロジシランのみを生成するので、そのような分離工程は不必要である。
好ましくは、x=0.5〜0.7である実験式SiClxの高度に架橋された塩素化ポリシランが用いられる。そのような塩素化ポリシランは、それらの反応性に関して特に有利である。
組成物SiCl0.05からSiCl0.07のクロリド含有シリコンのIRスペクトルを示す図である。 SiCl0.7のクロリド含有シリコンのIRスペクトルを示す図である。 実験式SiCl0.7を有するクロリド含有シリコンの29Si固体NMRスペクトルを示す図である。 実験式SiCl0.7を有するクロリド含有シリコンの29Si固体NMRスペクトルを示す図である。 実験式SiCl0.7を有するクロリド含有シリコンに関する1H固体NMRスペクトルを示す図である。 Si2Cl6の塩素とクロリド含有シリコンとの反応後の反応混合物の29Si固体NMRスペクトルを示す図である。 Si3Cl8の塩素とクロリド含有シリコンとの反応後の反応混合物の29Si固体NMRスペクトルを示す図である。約−100ppmの最大値を有する広いシグナルは、NMRチューブのガラスに帰する。−19ppmのシグナルは、SiCl4に各々帰する。
一実施形態によると、用いられる塩素化ポリシランは、シリコンおよび塩素からなることができるだけでなく、これらの元素に加えて水素を含むこともできる。これは、形成されるヘキサクロロジシランの収率に有益となり得る。用いられる塩素化ポリシランの水素含量は、一般に5原子%以下、通常1原子%未満であり、内部標準を用いる1H NMRスペクトルの積分、および既知の混合比で生じた積分を比較することで決定することができる。
本発明による方法では、最終生成物に対して60重量%より多い割合で、より具体的には最終生成物に対して70重量%より多い割合で、さらにより具体的には最終生成物に対して80重量%より多い割合でヘキサクロロジシランを提供すると判定されている。最終生成物の残りの割合には、主にSiCl4および蒸留させることができない不溶性固体を含む。SiCl4およびSi2Cl6以外のクロロシランは、一般的に非常に小さな程度で得られるだけである。それらの割合は一般に5重量%未満、通常2重量%未満、さらに通常1重量%未満であり、溶液で記録される29Si NMRスペクトルの積分によって判定することができる。
本発明による方法は、好ましくは触媒なしで実行される。したがって、目的による触媒の添加の必要がない。これは、当然ながらより具体的には、先行技術との対比で、金属触媒を加える必要がないことを意味する。既に存在(装置などを通して)していようと、または出発物質に存在(例えば不純物を通して)していようと、一般にいかなる触媒の存在も必要はない。これは、先行技術(E.Bonitzによる刊行物)と対照的である。
さらに、高度に架橋した塩素化ポリシランは、事前の活性化なしで本発明に従って酸化劈開することができる。これは、例えば、表面積拡大のために物質を磨砕することまたは不動態化表面層のさらなる除去によるいかなる事前の物理的活性化の必要も、例えばエッチングなどによるいかなる化学的活性化の必要もないことを意味する。これも、先行技術(E.Bonitzによる刊行物)と対照的である。
本発明による方法は、1つの比較例および2つの実施例を用いて、以下で説明される。
NMR測定は、室温においてパルスプログラムzg30および59.6MHz 79.5MHz(実施例2のみ)の測定周波数を用いて、ならびに固体NMRスペクトルが関係していると述べられていない限り、溶媒としてC66中で、ブルカー社製AV400 NMR分光器で実行された。IRスペクトルは、ブルカーオプティクス社製IFS48分光器を用いて、ATR測定単位(「ゴールデンゲート」、ダイヤモンドウインドウ、単一の反射)で記録された。ブルカー社製DSX−400 NMR分光器を用いて固体NMRスペクトルを記録し、測定条件は29SiがパルスプログラムHPDec、79.5MHz、回転周波数は7000Hz、外部参照TMS=0ppmであり、他方では1Hのために400MHzでパルスプログラムzg4pm.98、回転周波数:2.5mmMASヘッドで31115Hz、参照TMS=0ppmであり、測定は室温で実行された。
比較例
62gの高粘度のポリクロロシラン(SiCl2xを120℃に加熱した。撹拌下、塩素ガスを導入した。19時間後、反応混合液は塩素ガスをそれ以上取り込むのを中止した。液体の29Si NMRスペクトルは、Si2Cl6、Si3Cl8、イソ−Si4Cl10、ネオ−Si5Cl12およびさらなる塩素化オリゴシランのシグナルを示した。反応混合液の蒸留かすは、54重量%のSi2Cl6および25重量%のSi3Cl8を与えた(得られた生成混合物全体に基づく)。
SiCl4中の(SiCl2xの溶液を、組成物SiCl0.5の赤色生成物に450℃より小さい温度で分解した。この物質の9gを、55gのSi2Cl6に懸濁させた。塩素ガスを120℃で導入した。10時間後、反応混合液は塩素ガスをそれ以上取り込むのを中止した。液体の29Si NMRスペクトルは、Si2Cl6の強力なシグナルの他に、SiCl4の非常に弱いシグナルだけを示した。
さらなるクロロシランは、あるとしても少量が存在するだけである。生成物の蒸留かすは、微量のSi2Cl6と一緒の8%のSiCl4画分、および85%のSi2Cl6のさらなる画分を与えた。7%の蒸留残査は、大部分は少量の不溶性固体と一緒のSi2Cl6からなっていた。
上記のように生成される物質の21.02gを、溶媒とする45.93gのSi3Cl8に懸濁させ、120℃の塩素ガス流に曝露させる。29Si NMR分光分析によると、37.5時間後、フラスコ内容物は用いられるSi3Cl8の他にSi2Cl6およびSiCl4だけからなる。さらなるクロロシランは、あるとしても少量が存在するだけである。
比較例と実施例1および2との比較は、さらなるクロロシランはあるとしても少量が生成されるだけであるという点で、本発明による高度に架橋された塩素化ポリシランの酸化的切断は選択的にヘキサクロロジシランを生成することを示す。高粘度のポリクロロシラン(SiCl2xが用いられる場合、複数の生成物の混合物が代わりに得られる。

Claims (13)

  1. 式SiClx(x=0.2〜0.8)の塩素化ポリシランが塩素化によって酸化劈開される、ヘキサクロロジシラン(Si2Cl6)の生成方法。
  2. 前記塩素化が塩素ガスで実行されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記酸化劈開が80〜145℃、特に110〜130℃の温度領域で実行されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記酸化劈開が大気圧から300mbarの超過圧までで実行されることを特徴とする、請求項1から3の1項に記載の方法。
  5. 前記酸化劈開によって得られる最終生成物が、蒸留による分離工程にかけられることを特徴とする、請求項1から4の1項に記載の方法。
  6. 用いられる出発物質が(SiCl2xの熱分解によって得られる、x=0.2〜0.8である式SiClxの塩素化ポリシランであることを特徴とする、請求項1から5の1項に記載の方法。
  7. 用いられる出発物質がプラズマ化学プロセスによって生成される(SiCl2xの熱分解によって得られる、x=0.2〜0.8である式SiClxの塩素化ポリシランであることを特徴とする、請求項1から6の1項に記載の方法。
  8. 用いられる出発物質が熱的プロセスによって生成される(SiCl2xの熱分解によって得られる、x=0.2〜0.8である式SiClxの塩素化ポリシランであることを特徴とする、請求項1から7の1項に記載の方法。
  9. x=0.5〜0.7である式SiClxの塩素化ポリシランが用いられることを特徴とする、請求項1から8の1項に記載の方法。
  10. ヘキサクロロジシランが最終生成物に対して60重量%より多い割合で得られることを特徴とする、請求項1から9の1項に記載の方法。
  11. 触媒なしで実施されることを特徴とする、請求項1から10の1項に記載の方法。
  12. 触媒を加えずに実施されることを特徴とする、請求項1から11の1項に記載の方法。
  13. 塩素化ポリシランが事前の活性化なしで酸化劈開されることを特徴とする、請求項1から12の1項に記載の方法。
JP2012541506A 2009-12-02 2010-12-02 ヘキサクロロジシランの生成方法 Expired - Fee Related JP5739445B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102009056438.1 2009-12-02
DE102009056438A DE102009056438B4 (de) 2009-12-02 2009-12-02 Verfahren zur Herstellung von Hexachlordisilan
PCT/EP2010/068728 WO2011067331A1 (de) 2009-12-02 2010-12-02 Verfahren zur herstellung von hexachlordisilan

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013512838A true JP2013512838A (ja) 2013-04-18
JP5739445B2 JP5739445B2 (ja) 2015-06-24

Family

ID=43514052

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012541506A Expired - Fee Related JP5739445B2 (ja) 2009-12-02 2010-12-02 ヘキサクロロジシランの生成方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9278865B2 (ja)
EP (1) EP2507173B1 (ja)
JP (1) JP5739445B2 (ja)
DE (1) DE102009056438B4 (ja)
TW (1) TW201130735A (ja)
WO (1) WO2011067331A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160002807A (ko) * 2013-04-24 2016-01-08 에보니크 데구사 게엠베하 옥타클로로트리실란과 같은 고급 폴리클로로실란의 분할에 의한 헥사클로로디실란의 제조 방법
JP2018502817A (ja) * 2014-12-15 2018-02-01 ナガルジュナ ファーティライザーズ アンド ケミカルズ リミテッド 塩素化オリゴシランの製造方法

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102009056436B4 (de) * 2009-12-02 2013-06-27 Spawnt Private S.À.R.L. Chloridhaltiges Silicium
CN103011173B (zh) * 2012-12-18 2014-04-16 江南大学 六氯乙硅烷的合成方法
DE102013111124A1 (de) * 2013-10-08 2015-04-09 Spawnt Private S.À.R.L. Verfahren zur Herstellung von chlorierten Oligosilanen
DE102014007685B4 (de) * 2014-05-21 2022-04-07 Sven Holl Verfahren zur Herstellung von Hexachlordisilan
CN106698441A (zh) * 2015-08-03 2017-05-24 新特能源股份有限公司 一种多晶硅生产中的残液及渣浆的处理方法
DE102020118028A1 (de) 2020-07-08 2022-01-13 Technische Universität Bergakademie Freiberg, Körperschaft des öffentlichen Rechts Verfahren zur Herstellung von Silicium-Nanopartikeln

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61205614A (ja) * 1985-03-08 1986-09-11 Mitsui Toatsu Chem Inc ヘキサクロロジシランの製造方法
JP2008542162A (ja) * 2005-05-25 2008-11-27 アールイーヴィー・リニューヴァブル・エナジー・ヴェンチャーズ・アクチエンゲゼルシャフト ハロゲン化シランから珪素を製造する方法
JP2009149502A (ja) * 2007-11-30 2009-07-09 Mitsubishi Materials Corp 転換反応ガスの分離回収方法。
JP2009543828A (ja) * 2006-07-20 2009-12-10 レヴ・リニューワブル・エナージー・ヴェンチャーズ・インコーポレーティッド ポリシラン加工処理方法及び利用方法
JP2010517922A (ja) * 2007-02-14 2010-05-27 エボニック デグサ ゲーエムベーハー 高次シランの製造法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB702349A (en) 1950-07-08 1954-01-13 British Thomson Houston Co Ltd Improvements in and relating to the preparation of chloropolysilanes
DE1079607B (de) 1958-12-04 1960-04-14 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von Silicium, Siliciumlegierungen, Silicium-Metall-Gemischen und Siliciden mit einem Gehalt an Katalysatoren fuer die Synthese von Siliciumverbindungen
DE1132901B (de) 1960-03-23 1962-07-12 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von pyrophorem Silicium und Polysiliciumhalogeniden
DE3623493A1 (de) * 1985-07-11 1987-01-15 Toa Gosei Chem Ind Verfahren zur herstellung von siliciumhexachlorid
JPS63233007A (ja) 1987-03-23 1988-09-28 Mitsubishi Metal Corp クロロポリシランの製造方法
KR100731558B1 (ko) 2000-08-02 2007-06-22 미쯔비시 마테리알 폴리실리콘 가부시끼가이샤 육염화이규소의 제조 방법
US7740822B2 (en) 2005-04-07 2010-06-22 Toagosei Co., Ltd. Method for purification of disilicon hexachloride and high purity disilicon hexachloride
US7976807B2 (en) 2006-03-07 2011-07-12 Kanken Techno Co., Ltd. Method for detoxifying HCD gas and apparatus therefor
JP5397580B2 (ja) 2007-05-25 2014-01-22 三菱マテリアル株式会社 トリクロロシランの製造方法と製造装置および多結晶シリコンの製造方法
DE102007000841A1 (de) 2007-10-09 2009-04-16 Wacker Chemie Ag Verfahren zur Herstellung von hochreinem Hexachlordisilan
DE102008025261B4 (de) 2008-05-27 2010-03-18 Rev Renewable Energy Ventures, Inc. Halogeniertes Polysilan und plasmachemisches Verfahren zu dessen Herstellung
KR101687420B1 (ko) 2008-05-27 2016-12-20 나가유나 퍼틸라이저스 앤 케미칼스 리미티드 할로겐화물을 함유한 실리콘, 그의 제조방법 및 용도
DE102008025260B4 (de) 2008-05-27 2010-03-18 Rev Renewable Energy Ventures, Inc. Halogeniertes Polysilan und thermisches Verfahren zu dessen Herstellung

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61205614A (ja) * 1985-03-08 1986-09-11 Mitsui Toatsu Chem Inc ヘキサクロロジシランの製造方法
JP2008542162A (ja) * 2005-05-25 2008-11-27 アールイーヴィー・リニューヴァブル・エナジー・ヴェンチャーズ・アクチエンゲゼルシャフト ハロゲン化シランから珪素を製造する方法
JP2009543828A (ja) * 2006-07-20 2009-12-10 レヴ・リニューワブル・エナージー・ヴェンチャーズ・インコーポレーティッド ポリシラン加工処理方法及び利用方法
JP2010517922A (ja) * 2007-02-14 2010-05-27 エボニック デグサ ゲーエムベーハー 高次シランの製造法
JP2009149502A (ja) * 2007-11-30 2009-07-09 Mitsubishi Materials Corp 転換反応ガスの分離回収方法。

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160002807A (ko) * 2013-04-24 2016-01-08 에보니크 데구사 게엠베하 옥타클로로트리실란과 같은 고급 폴리클로로실란의 분할에 의한 헥사클로로디실란의 제조 방법
KR101954490B1 (ko) * 2013-04-24 2019-03-05 에보니크 데구사 게엠베하 옥타클로로트리실란과 같은 고급 폴리클로로실란의 분할에 의한 헥사클로로디실란의 제조 방법
JP2018502817A (ja) * 2014-12-15 2018-02-01 ナガルジュナ ファーティライザーズ アンド ケミカルズ リミテッド 塩素化オリゴシランの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US9278865B2 (en) 2016-03-08
JP5739445B2 (ja) 2015-06-24
DE102009056438A1 (de) 2011-06-09
DE102009056438B4 (de) 2013-05-16
US20130017138A1 (en) 2013-01-17
TW201130735A (en) 2011-09-16
EP2507173A1 (de) 2012-10-10
EP2507173B1 (de) 2017-08-09
WO2011067331A1 (de) 2011-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5739445B2 (ja) ヘキサクロロジシランの生成方法
US9617391B2 (en) Halogenated polysilane and thermal process for producing the same
JP5731531B2 (ja) 反応速度論的に安定した塩素化ポリシラン、この製造及び使用
KR101620122B1 (ko) 할로겐화 폴리실란 및 그 플라즈마-화학적 제조방법
KR101506136B1 (ko) 네오펜타실란을 포함하는 조성물 및 이의 제조 방법
KR20130072237A (ko) 중간 사슬 길이의 폴리실란 및 그 제조방법
JP5667203B2 (ja) 塩素含有ケイ素
JP2018502817A (ja) 塩素化オリゴシランの製造方法
JP2013533198A (ja) 貯蔵物質及びそれからh−シランを得る方法
JP2013537161A (ja) 高純度ケイ素の生成のための方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131022

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20131022

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20131023

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140305

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20140604

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20140611

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20140630

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20140707

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20140717

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20140725

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20141210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150220

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20150310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150401

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150423

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5739445

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees