JP2013506436A - グルココルチコイドを使った哺乳動物細胞培養における糖タンパク質の生産方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、タンパク質産物(好ましくはグリコシル化タンパク質産物)を生産する哺乳動物細胞を培養するための新しいプロセスに関する。本細胞培養プロセスの遂行は高い細胞生存率をもたらし、高い製品品質および生産性、増殖相の延長、ならびに死滅相における死滅速度の低下をもたらすこともできる。
動物細胞培養、特に哺乳動物細胞培養は、治療的および/または予防的応用のための組換え生産グリコシル化タンパク質の発現に、好ましく使用される。組換え糖タンパク質のグリコシル化パターンは重要である。なぜなら、糖タンパク質のオリゴ糖側鎖はタンパク質機能に影響を及ぼすと共に、タンパク質の異なる領域間の分子内相互作用にも影響を及ぼすからである。そのような分子内相互作用は、糖タンパク質のタンパク質コンフォメーションおよび三次構造に関与する(例えばA. Wittwerら, 1990, Biochemistry, 29:4175-4180;Hart, 1992, Curr. Op. Cell Biol., 4:1017-1023;Goocheeら, 1991, Bio/Technol., 9:1347-1355;およびR.B. Parekh, 1991, Curr. Op. Struct. Biol., 1:750-754を参照のこと)。またオリゴ糖は、特異的な細胞性糖質受容体に基づいて、ある特定ポリペプチドを一定の構造へとターゲティングする機能も果たしうる(M.P. Bevilacquaら, 1993, J. Clin. Invest., 91:379-387;R.M. Nelsonら, 1993, J. Clin. Invest., 91:1157-1166;K.E. Norgardら, 1993, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90:1068-1072;およびY. Imaiら, 1993, Nature, 361-555-557)。
本発明は、タンパク質、好ましくは組換えタンパク質産物、より好ましくは糖タンパク質産物を動物細胞培養または哺乳動物細胞培養によって生産するための新しいプロセスを提供する。これらの新しいプロセスでは、後期相における生細胞密度、細胞生存率、生産性およびシアル酸含有量の増加と、タンパク質凝集の減少が達成される。
本発明は、タンパク質、好ましくは組換えタンパク質産物、より好ましくは糖タンパク質産物を、哺乳動物細胞培養または動物細胞培養中で生産するための新しいプロセスを記述する。これらのプロセスにより、生細胞密度、細胞生存率、生産性およびシアル酸含有量の増加と、タンパク質凝集の減少が達成される。
本発明が包含する培養方法においては、典型的には、細胞が生産するタンパク質を、全細胞培養期間の終了時に、当技術分野において知られ実践されている単離および精製方法を使って、所望に応じて、収集し、回収し、単離し、かつ/または精製もしくは実質的に精製する。好ましくは、培養細胞から分泌されるタンパク質を培養培地または培養上清から単離するが、以下に詳述するように、当技術分野において知られ実践されている方法を使って、タンパク質を宿主細胞から、例えば細胞溶解物から、回収することもできる。
本発明の細胞培養プロセスまたは細胞培養方法においては、当技術分野において従来から知られているさまざまな細胞培養培地、すなわち基礎培養培地中で、細胞を維持することができる。例えば、本方法は、栄養素などを補充することができる細胞培養培地中で維持された大体積の細胞での使用に応用できる。典型的には、「細胞培養培地」(「培養培地」ともいう)は、当業者に理解されている用語であり、栄養素溶液であって、その中で細胞、好ましくは動物細胞または哺乳動物細胞が増殖し、一般的には、次に挙げるものから選ばれる少なくとも一つまたはそれ以上の構成要素を与えるものを指すことが知られている:エネルギー源(通常はグルコースなどの糖質の形態をとる);全ての必須アミノ酸、一般的には20の基本アミノ酸、およびシステイン;ビタミンおよび/または典型的には低濃度で要求される他の有機化合物;脂質または遊離脂肪酸、例えばリノール酸;および微量元素、例えば無機化合物または極めて低濃度で(通常はマイクロモル濃度域で)要求される天然元素。細胞培養培地は、さまざまな構成要素、例えばホルモンおよび他の増殖因子、例えばインスリン、トランスフェリン、上皮増殖因子、血清など;塩類、例えばカルシウム、マグネシウムおよびリン酸塩、ならびに緩衝液、例えばHEPES;ヌクレオシドおよび塩基、例えばアデノシン、チミジン、ヒポキサンチン;ならびにタンパク質および組織加水分解物、例えば加水分解動物タンパク質(動物副産物、精製ゼラチンまたは植物材料から得ることができるペプトンまたはペプトン混合物);抗生物質、例えばゲンタマイシン;および細胞保護剤、例えばプルロニック(Pluronic)ポリオール(プルロニックF68)を含有するように補充することもできる。好ましいのは、無血清であり、動物由来の製品または成分を含まない細胞栄養培地である。
限定するわけではないが、理解しやすいように説明すると、タンパク質生産のための細胞培養および培養実行に3つの一般タイプが含まれることは、当業者には理解されるであろう。すなわち、連続培養、バッチ培養およびフェドバッチ培養である。連続培養では、例えば新鮮な培養培地補充物(すなわちフィーディング培地)を、培養期間中に細胞に提供すると同時に、古い培養培地を毎日除去し、産物を例えば毎日または連続的に収穫する。連続培養では、フィーディング培地を毎日添加することができ、連続的に、すなわち点滴または注入物として、添加することができる。連続培養の場合、細胞が生きていて、環境条件および培養条件が維持される限り、細胞は望みどおりに長く培養中に留まることができる。
用語「接種」は、培養を始めるための出発培地への細胞の添加を指す。
dP/dt=qpX、または
P=qp∫0 tXdt
[式中、qpは細胞比生産性定数であり;Xは細胞数または細胞体積または細胞質量等価値であり;dP/dtはタンパク質生産の速度である]。したがってqpは、(生成物濃度)対(生細胞数の時間積分)(∫0 tXdt「生細胞日数(viable cell days)」)のプロットから得ることができる。この式によれば、生産された糖タンパク質産物の量を生細胞日数に対してプロットした場合、その傾きは細胞比速度に等しい。生細胞は、さまざまな尺度で、例えばバイオマス、O2取り込み速度、ラクターゼ(lactase)デヒドロゲナーゼ(LDH)、血中血球容積、または濁度などによって決定することができる(例えばT. Etcheverryらの米国特許第5,705,364号)。
本発明に包含される他の実施形態では、本発明の細胞培養方法を利用して、以下に述べるように、可溶性CTLA4分子または可溶性CTLA4突然変異体分子が生産される。可溶性CTLA4分子は、好ましくは、CTLA4融合タンパク質、好ましくはCTLA4Igである。さらに好ましいのは、図19に示すアミノ酸−1〜357または+1〜357を含むCTLA4Igである。可溶性CTLA4突然変異体分子は、好ましくは、図20に示すアミノ酸−1〜357または+1〜357を含むL104EA29YIgである。タンパク質産物のための延長された生産相を伴う細胞培養方法は、高品質かつ大量の可溶性CTLA4分子および可溶性CTLA4突然変異体分子を、それらの培養宿主細胞によって生成させるのに、とりわけ適している。
この研究では、CHO細胞グリコシル化プロセスに対するデキサメタゾン(DEX)の細胞内効果と、シアリダーゼ活性による細胞外効果を調べた。ここでは、CHOによって生産される組換え融合糖タンパク質のシアリル化を改善する能力がDEXにあったことを、初めて証明する。次に、振とうフラスコ培養において試験されたシアリル化の増加を促進するDEXの正味の効果を、制御されたバイオリアクターにおいて確認することにも成功し、フェドバッチ培養において、シアル酸含有量の増進が、脱シアリル化速度の低下と共にもたらされた。
この研究において使用したCHO細胞株は、元はDG44親細胞からサブクローニングされたものであり、自社製(proprietary)タンパク質フリー増殖培地中で培養した。
実験は、100mLの出発体積および6×105細胞/mLの初期細胞密度を使って、250mL振とうフラスコ(VWR international)中で行った。培養を150rpmの振とう台(shaker platform)(VWR international)上に置き、10日間、37℃および6%CO2に維持した。培養の試料を毎日採取し、必要に応じて1M炭酸ナトリウムを使ってpHを調節し、2日ごとにグルコースおよびグルタミンを補給して、それらを十分なレベルに維持した。細胞密度および生存率は、Cedex自動細胞カウンター(Innovatis AG、ドイツ・ビーレフェルト)を使ってオフラインで測定した。培養pHならびにグルコースおよびグルタミンの濃度は、Bioprofile Analyzer 400(Nova Biomedical Corporation、マサチューセッツ州ウォルサム)を使ってオフラインで測定した。
バイオリアクター実験は、1.5Lの初期作業体積を使って、5Lバイオリアクター(Sartorius AG、ドイツ・ゲッチンゲン)中で行った。撹拌、pH、および溶存酸素は、それぞれ150rpm、7.05、および50%空気飽和に制御した。温度を、まず最初は37℃に制御したが、培養生存能を延長させるために、培養中に、より低い温度へとシフトさせた。バイオリアクターはフェドバッチモードで稼働させ、グルコースおよび他の栄養素について十分な濃度を維持するために、3日目から、自社製フィード培地を毎日補給した。細胞培養プロセス中に試料を採取し、細胞密度、細胞生存率、基質および代謝産物について分析した。
約107個のCHO細胞を1×リン酸緩衝食塩水(PBS)で洗浄し、1mLのレムリ(Laemmli)試料緩衝液(Bio-Rad Laboratories、カリフォルニア州ハーキュリーズ)で溶解した後、90℃で5分間変性した。全細胞溶解物を4−15%SDS-ポリアクリルアミドゲルで分離し、0.45μmニトロセルロース膜(Bio-Rad Laboratories、カリフォルニア州ハーキュリーズ)にブロットし、一次抗体と二次抗体でプローブした。一次抗体は抗ヒトα2,3-STウサギポリクローナル抗体および抗ヒトβ1,4-GTウサギポリクローナル抗体(Santa Cruz Biotechnology、カリフォルニア州サンタクルーズ)とした。二次抗体はセイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)コンジュゲート抗ウサギ抗体(Santa Cruz Biotechnology、カリフォルニア州サンタクルーズ)とした。膜をストリッピングし、β-アクチン抗体(Santa Cruz Biotechnology、カリフォルニア州サンタクルーズ)およびHRPコンジュゲート抗マウス二次抗体で再プローブした。免疫検出は、増感化学発光ウェスタンブロッティング検出システム(GE Healthcare)を使って行い、VersaDocイメージングシステム(Bio-Rad Laboratories、カリフォルニア州ハーキュリーズ)で視覚化した。
シアリダーゼ活性は、アンプレックスレッド(Amplex Red)ノイラミニダーゼ(シアリダーゼ)アッセイキット(Invitrogen、カリフォルニア州カールズバッド)を使って分析した。簡単に述べると、試料中のノイラミニダーゼを使ってフェチュインを脱シアリル化する。このアッセイでは、アンプレックスレッドを利用して、フェチュイン上の脱シアリル化ガラクトース残基をガラクトースオキシダーゼが酸化することによって生成するH2O2を検出する。HRPの存在下でH2O2はアンプレックスレッドと化学量論的に反応して、赤色蛍光酸化生成物レゾルフィン5を生成し、次にそれが、蛍光測光法または分光光度法で分析される。各アッセイでは、50μLの作業溶液(100μMアンプレックスレッド、0.2U/mL HRP、4U/mLガラクトースオキシダーゼおよび500μg/mLフェチュイン)を、50μLの希釈細胞培養上清が入っている各マイクロプレートウェルに加えた。37℃で30分間のインキュベーション後に、マイクロプレートリーダーを使って試料を560nmにおける吸光度について分析した。
シアル酸濃度および組換えタンパク質濃度を決定することによってシアル酸対組換えタンパク質のモル比を算出した。N-アセチルノイラミン酸(Neu5Ac)およびN-グリコリルノイラミン酸(Neu5Gc)を含むシアル酸(SA)を部分的酸加水分解によって遊離させた。次に、逆相HPLCによって誘導体を分離して、シアル酸含有量を決定した。タンパク質濃度は280nmにおけるUV吸光度によって決定した。シアル酸含有量を、組換え糖タンパク質1モルあたりのNeu5AcおよびNeu5Gcの総モル数であるモル比として報告する。シアル酸含有量は、実際の値を任意値で割った規格化値として報告する。ここに報告する研究におけるシアル酸含有量データは全て、同じ除数を使って規格化した。
部位特異的N結合型グリコシル化に関する情報を得るために、パルスドアンペロメトリ検出法による高pHアニオン交換クロマトグラフィー(HPAEC-PAD)を使って、N結合型オリゴ糖のプロファイリングを行った(BasaおよびSpellman 1990;TownsendおよびHardy 1991)。N結合型オリゴ糖をタンパク質から切り離し、存在するシアル酸の量に基づいてHPAEC-PAD上で4つのドメインに分離した。ドメインIはアシアロ種を表す。ドメインII、III、およびIVはシアリル化種であり、それぞれモノシアリル化種、ジシアリル化種、ならびにトリおよびテトラシアリル化種を表す。N結合型シアリル化種分率を、アシアロ種とシアリル化種の両方を含む総N結合型オリゴ糖種内でのN結合型シアリル化種のパーセンテージとして報告する。N結合型シアリル化種分率は、実際の値を任意値で割った規格化値として報告する。ここに報告する研究におけるN結合型シアリル化種分率データは全て、同じ除数を使って規格化した。
O結合型グリコシル化は、標準品と融合タンパク質のプロテインA精製試料のインタクト質量分析(intact mass analysis)によって特徴づけた(参考文献(Reference))。試料を100mMトリス、25mM NaCl、pH 7.6で希釈し、N結合型オリゴ糖をすべて酵素的に除去するためにPNGase Fと共に一晩インキュベートした。次に試料を、インスリンの内部標準と混合してから、インタクト質量分析のために注入した。O結合型シアル酸含有量は、組換え糖タンパク質1モルあたりのO結合型シアル酸のモル数であるモル比として報告する。
デキサメタゾンはシアル酸含有量およびN結合型オリゴ糖におけるシアリル化種のパーセンテージを増進させる
融合糖タンパク質を発現するCHO DG44細胞株を、さまざまなレベルのDEXで処理して、DEXがシアル酸含有量および異なるシアリル化種のパーセンテージに影響を及ぼすかどうかを評価した。この研究は、2本一組の250mL振とうフラスコ中で、上述した培養条件を使って行った。接種後第2日に、DEXを、0.01〜10μM DEXの範囲の最終濃度で、CHO細胞培養に添加した。培養を10日目に収穫し、プロテインAカラムを使って融合タンパク質を精製し、総シアル酸含有量、O結合型シアル酸含有量およびN結合型プロファイルについて分析した。DEX処理培養において、シアリル化は濃度依存的に増加した(表1)。
[表1]
シアル酸付加経路に関与する2つの酵素β1,4-GTおよびα2,3-STの発現を調べることによってシアリル化に対するDEXの潜在的機序を解明するために、ウェスタンブロッティングを使用した。この実験では、接種後第2日に、DEXを0.1μM〜10μMの濃度で培養に添加し、3日後に、ウェスタンブロット分析のために細胞を収穫した。ハウスキーパータンパク質β-アクチンを使って、試料ローディング量を比較した。図1Aおよび1Bに示すように、DEX処理培養では、DEX処理を行わなかった培養と比較して、β1,4-GTおよびα2,3-STの発現レベルが実質的に増加した。どちらの酵素についても発現強度は、おおむねDEX濃度と共に増加した。これらの結果から、DEXは、CHO細胞におけるシアリルトランスフェラーゼβ1,4-GTおよびα2,3-STの発現を刺激する能力を有することが証明された。
実施例3では、DEX処理が、抗アポトーシスタンパク質GILZの発現を増加させて、CHO細胞培養の生存率の増進をもたらすことが示された。DEXによる細胞生存率の改善が組換え融合タンパク質に対するシアリダーゼの分解効果を減少させうるかどうかを決定するために、1μM DEXを含む培養および1μM DEXを含まない培養から得られる細胞生存率および上清シアリダーゼ活性プロファイルを比較するための振とうフラスコ研究を開始した。図2Aおよび図2Bに示すように、シアリダーゼ活性の増加は、DEX処理培養でも無処理培養でも、細胞生存率の減少と関連した。対照では10日目生存率が70.2±4.6%であるのと比較して、DEX処理培養では、細胞生存率が4日目の98.0±0.1%から10日目の85.0±2.7%まで低下した。シアリダーゼ活性の吸光度測定値は、対照における10日目値が0.047±0.004であったのと比較して、DEX処理培養では、4日目の0.006±0.002から10日目の0.024±0.003 まで増加した。このように、培養の細胞生存率が低下する速度とシアリダーゼ活性が増加する速度は、どちらも、DEX処理培養の方が有意に低かった。これらの結果は、DEXが、その細胞保護効果によってシアリダーゼ放出を阻害する能力を有したことを示唆している。
CHO細胞におけるシアリル化の増加に対するDEXの効果を他のグルココルチコイド化合物にも拡張することができるかどうかを決定するために、追加のグルココルチコイド化合物、ヒドロコルチゾン(HYC)およびプレドニゾロン(PRD)も評価した。DEX、HYCおよびPRDを接種後第2日に細胞培養培地に0、0.1、1および10μMの最終濃度で添加した。図3Aおよび図3Bに、異なるグルココルチコイド条件について、10日間培養後の規格化総シアル酸含有量および規格化N結合型シアリル化種分率を示す。0.1〜10 Mのグルココルチコイド濃度における総シアル酸含有量は、対照の10.2±0.2と比較して、DEXの場合は12.4±0.4〜14.0±0.5、HYCの場合は11.2±0.1〜13.0±0.2、PRDの場合は11.8±0.2〜13.4±0.8だった。0.1〜10 Mのグルココルチコイド濃度におけるN結合型シアリル化種分率は、対照の77.1±0.7と比較して、DEXの場合は85.6±1.6〜88.8±0.9、HYCの場合は79.8±1.6〜89.6±0.1、PRDの場合は83.7±0.1〜89.0±0.2だった。したがってDEXと同様、HYCとPRDもまた、どちらもシアリル化の増加を示し、調べた濃度範囲内では、3つのグルココルチコイド化合物の全てで、最大効果は10μMにおいて観察された。しかし、DEXと同じレベルのシアリル化増進を達成するには、より高い濃度のHYCおよびPRDが必要だった。
DEX添加によるシアリル化の改善がグルココルチコイド受容体(GR)によって媒介されるかどうかを決定するために、GRアンタゴニストであるミフェプリストン(RU-486)をDEX処理前に細胞培養培地に添加した。具体的には、1μMのRU-486を接種の48時間後に添加し、次いで24時間後に、DEXを0.1、1および10μMの濃度で添加した。対照として、RU-486を含まない培養にもDEXを添加した。RU-486ありおよびRU-486なしの条件について、DEXによって誘導される規格化総シアル酸含有量および規格化N結合型シアリル化種分率を、図4Aおよび図4Bにそれぞれ示す。産物のシアリル化を増進するDEXの能力は、1μMのRU-486の存在下では実質的に低下し、0.1μM DEX条件の場合に最も顕著だった。0.1μM DEX条件の場合、総シアル酸含有量およびN結合型シアリル化種分率は、それぞれ15.1±0.1および92.2±2.0(RU-486なし)から12.7±0.1および81.5±0.8(1μM RU-486あり)に減少した。RU-486はGRのリガンド結合ドメインに関してDEXと競合するので(Raux-Demayら, 1990)これらの結果は、DEXがシアリル化を増加させる機序は、GR依存的であることを示している。
次に、振とうフラスコにおいて見いだされた、融合タンパク質のシアリル化を増加させるというDEXの効果を、制御された5Lバイオリアクターを用いるフェドバッチ培養において調べた。バイオリアクターは方法の項で述べたように稼働させた。1μM DEXをボーラス添加した培養では、より高い総シアル酸含有量(図5A)およびN結合型シアリル化種分率(図5B)が観察された。DEXを使用した場合の総シアル酸含有量は、対照の14.2±0.1と比較して、16.5±0.1だった(16.2%増加)。同様に、DEXを使用した場合のN結合型シアリル化種分率は、対照の77.9±1.6と比較して、90.2±1.3だった。振とうフラスコシアリダーゼ活性研究での知見(図3Aおよび3B)と一致して、総シアル酸含有量は、8日目から14日目までの間に、対照が16.3±0.1から14.2±0.1に減少(−12.9%)したのに対し、DEXを使用した場合は、17.9±0.1から16.5±0.1に減少(−7.8%)した。同様に、シアリル化分率のパーセンテージは、8日目から14日目までの間に、対照が91.3±0.9から77.9±1.6に減少(−14.7%)したのに対し、DEXを使用した場合は、97.7±0.9から90.2±1.3に減少(−7.7%)した。
組換え融合糖タンパク質を生産するCHO培養へのデキサメタゾンの添加は、改善されたシアリル化をもたらした。この研究は、デキサメタゾンがグリコシルトランスフェラーゼα2,3-STおよびβ1,4-GTの発現を増加させる能力を有すること、およびデキサメタゾンの効果がグルココルチコイド受容体によって媒介されることを、初めて証明したものである。全体として、シアリル化を改善するデキサメタゾンの効果には、グリコシルトランスフェラーゼ(glycosylatransferase)による細胞内効果と、細胞溶解によって培養上清中に放出されるシアリダーゼの存在を減少させる培養生存能の延長による細胞外効果とが関与した。デキサメタゾンは、シアリル化を改善するための便利な方法であることが見いだされた。
細胞株および培地
この研究において使用したCHO細胞株は、元はDG44親細胞からサブクローニングされたものであり、タンパク質フリー自社製増殖培地中で培養した。宿主細胞は、CMVプロモーターの制御下にあるIgG融合タンパク質を分泌するように、遺伝子操作された。
実験は、100mLの出発体積および6×105細胞/mLの初期細胞密度を使って、250mL振とうフラスコ(VWR international)中で行った。振とうフラスコを、回転速度150rpmの振とう台(VWR international)上に置いた。細胞を、37℃および6%CO2の標準的湿潤条件下で10日間にわたって培養し、その間、毎日、1M炭酸ナトリウムを使ってpHを調節すると共に、2日ごとにグルコースおよびグルタミンを補給して、それらを一定のレベルに維持した。自動細胞計数システムCedex(Innovatis AG、ドイツ・ビーレフェルト)およびBioprofile Analyzer 400(Nova Biomedical Corporation、マサチューセッツ州ウォルサム)を使って、細胞密度、細胞生存率および基質/代謝産物をオフライン分析した。各培養収穫物から得られる上清をSEC分析のために集めた。
SEC分析は、以前公表した方法(Pericoら, 2008)に従い、いくつかの変更を加えて行った。簡単に述べると、プロテインA精製試料を、Agilent 1100 HPLCシステム(Agilent Technologies, Inc.、カリフォルニア州パロアルト)で、Tosoh Bioscience TSK-Gel G3000 SWxlカラム(7.8ID×30cm、5μm粒子)にかけた。移動相は、pH7.4の1×リン酸緩衝食塩水(PBS)を含有した。流速は0.5mL/分とし、カラム温度は25℃に制御した。波長280nmにおける吸光度でシグナルをモニターした。
約107個のCHO細胞を、1×PBSで洗浄した後に、1mLのレムリ試料緩衝液(Bio-Rad Laboratories)で溶解し、90℃で5分間変性した。全細胞溶解物を4−15%SDS-ポリアクリルアミドゲルで分離し、0.45μmニトロセルロース膜(Bio-Rad Laboratories)にブロットし、一次抗体と二次抗体でプローブした。グルタチオンレダクターゼを検出するための一次抗体は、ヒト由来のグルタチオンレダクターゼのC末端近くにマッピングされるアミノ酸391〜510に対して生じさせたモノクローナル抗体(Santa Cruz Biotechnology、カリフォルニア州サンタクルーズ)とした。この抗体を使ったグルタチオンレダクターゼの検出に関して製造者はチャイニーズハムスター由来をリストに挙げていなかったが、予備実験により、CHO細胞からの溶解物でも、ヒト由来HL60細胞からの溶解物でも、検出されるバンドが1本だけあり、それらは、ブロット上で同じ見掛けの分子サイズを有することが示された。グルココルチコイド受容体の検出に使用した一時抗体は、抗ヒトモノクローナル抗体(Santa Cruz Biotechnology、カリフォルニア州サンタクルーズ)である。二次抗体はセイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)コンジュゲート抗マウス抗体(Santa Cruz Biotechnology、カリフォルニア州サンタクルーズ)とした。膜をストリッピングし、β-アクチン抗体(Santa Cruz Biotechnology)およびHRPコンジュゲート二次抗体で再プローブした。免疫検出は、増感化学発光ウェスタンブロッティング検出システム(GE Healthcare)を使って行い、VersaDocイメージングシステム(Bio-Rad Laboratories)で視覚化した。
デキサメタゾン(DEX)はCHOが生産したIgG融合タンパク質の凝集を幅広い濃度範囲で減少させる
図7Aは、培養培地中の最終濃度1μMのDEXでCHO細胞を処理した後に、IgG融合プロテインにおける高分子量(HMW)種のパーセンテージが有意に低下したことを示している。HMW種の主要構成要素は共有結合または非共有結合で形成された二量体および三量体であり、分類上、タンパク質凝集体と見なされた。既に最適化されていた培養条件下でタンパク質凝集体の15%の減少が達成されたことを考えると、この改善は製造プロセスにおいて実用上有意義である。タンパク質凝集に対するDEXの効果に関して用量応答曲線および経時変化曲線を確立するために、本発明者らは、細胞を異なるDEX濃度において培養するか、同じ濃度(1μM)において、ただしインキュベーション時間を変えて培養した。図7Cに示すように、DEXはタンパク質凝集の速度を時間依存的に減少させ、それは、細胞生存率およびタンパク質グリコシル化プロファイルの改善に関して先に観察されたDEXの時間依存性と合致した(表1および図11)。しかし、タンパク質凝集レベルの減少に関するDEXの濃度依存性は明白でなかった(図7B)。本発明者らの以前の結果から、CHO細胞の生存率は、培養培地中0.01μMから10μMまでのDEX濃度と共に増加することが証明されているので、これは、抗凝集効果が改善された細胞生存率だけによるものではないことを示唆している。
さまざまな濃度のDEXで処理されたCHO細胞から調製した全細胞溶解物におけるグルタチオンレダクターゼ発現を検出するために、ウェスタンブロットを行った。図8に示すように、DEXは、グルタチオンレダクターゼの発現を増加させ、それは薬物が1nMの場合でさえ認めることができた。β-アクチンの検出を試料ローディング量比較に使用して、グルタチオンレダクターゼバンドの増強が、同時に起きた試料ローディング量の増加によるものである可能性を排除した。
GSHそのものがタンパク質と直接相互作用することによってタンパク質凝集に影響を及ぼしうるかどうかを決定するために、本発明者らは、トリス酢酸緩衝液中に再構成したプロテインA精製IgG融合タンパク質にGSHを添加することによるインビトロ研究を行い、SECプロファイルを分析した。図9に示すように、高分子量種のパーセンテージは有意に低下し、低下率は1mMおよび3mM GSHの存在下で、それぞれ15.3%および27.3%であった。このデータにより、GSHはIgG融合タンパク質凝集を直接阻害しうることが、明確に証明された。
DEXは幅広い薬理作用を有する強力なグルココルチコイドである。IgG融合タンパク質凝集に対するDEXの阻害効果がグルココルチコイド受容体の活性化によって特異的に媒介されるかどうかを決定するために、まず最初に、利用する細胞株においてグルココルチコイド受容体(GR)の内在性発現が存在することを確認した。これを図10Aに示す。ウェスタンブロッティングにおいて使用した抗体は、ヒトGRの保存された領域に対して生じさせたものなので、抗体を検証するためのヒト由来試料として、HepG-2細胞の全細胞溶解物試料もローディングした。抗体はGRαとGRβをどちらも検出することができたが、この分析は単一のバンドしか示さなかった。これは、これら2つのアイソフォームの分子量(95kDaと90kDa)が近すぎて5−15%勾配ゲルでは分離できなかったからか、より可能性が高いのは、試料中に1つのアイソフォームしか存在しなかったからであるだろう。
デキサメタゾンは、安価であるが強力なグルココルチコイドとして、そしてまた、実施例3において説明する細胞生存率および実施例1において説明するグリコシル化の改善、ならびにここで説明したタンパク質凝集の阻害という、三つ組の利点を有することから、細胞培養プロセスを全体として増進する簡単で費用対効果の高い効率的な方法になりうる。
この研究により、デキサメタゾンは、無血清条件下でのCHO細胞アポトーシスを濃度依存的および時間存的に防止する能力を有することが、初めて証明された。DEXは、CHO細胞GILZ(グルココルチコイド誘導性ロイシンジッパー)遺伝子発現を誘導する。DEXを10LバイオリアクターCHO培養に使用して、細胞生存率ならびにFc融合タンパク質の生産性およびシアル酸含有量を改善することに成功した。この研究により、工業的細胞培養におけるDEXの適用は、組換えタンパク質の生産性およびグリコシル化を改善することが証明された。
この研究において使用したCHO細胞株はDG44親細胞からサブクローニングされたものであり、自社製合成増殖培地中で培養した。
実験は、100mLの出発体積および6×105細胞/mLの初期細胞密度を使って、250mL振とうフラスコ(VWR international)中で行った。培養を150rpmの振とう台(VWR international)上に置き、10日間、37℃および6%CO2に維持した。培養の試料を毎日採取し、1M炭酸ナトリウムを使ってpHを調節し、2日ごとにグルコースおよびグルタミンを補給して、それらを一定のレベルに維持した。細胞密度および生存率は、Bioprofile Analyzer 400(Nova Biomedical Corporation、マサチューセッツ州ウォルサム)を使ってオフラインで測定した。
バイオリアクター実験は、5Lの出発作業体積を使って、10Lバイオリアクター(Sartorius Stedim Biotech、フランス)中で行った。撹拌、pH、および溶存酸素は、それぞれ150rpm、7.05、および50%空気飽和に制御した。温度を、最初は37℃に制御し、培養生存能を延長させるために、培養中に、より低い温度へとシフトさせた。バイオリアクターは流加(bach fed)モードで稼働させ、グルコースおよび他の栄養素について十分な濃度を維持するために、3日目から、自社製フィード培地を毎日補給した。細胞培養プロセス中に試料を採取し、細胞密度、細胞生存率、基質および代謝産物について分析した。
DEXによるGILZのアップレギュレーションを立証するために、TaqMan(登録商標)5'-ヌクレアーゼ・リアルタイム定量RT-PCR アッセイを行った。上述のように、1μM DEXを含むおよび1μM DEXを含まない、それぞれ三つ一組の培養から、RNeasy(登録商標)ミディ(midi)キットを使って、全RNAを精製した。精製RNAをRNaseフリーDNaseI(Qiagen)で処理した後、それをテンプレートとして使用することにより、RT2 First Strand Kit(SA Biosciences、メリーランド州フレデリック)を使って第1鎖cDNAを合成した。GILZ特異的TaqMan MGBプローブ(6-FAM-AGAGGACTTCACGTGT)およびプライマー(フォワード:5-CCTCCCTCATCTGTCCACTGA-3およびリバース:5-TGGTGGGTTTGGCATTCAA-3)を使って、GLIZの発現を定量的に決定した。1×TaqMan Fast Universal PCR Master Mix(Applied Biosystems、カリフォルニア州カールズバッド)中で、900nMのプライマーと250nMのプローブとを使って、20ngのcDNAを増幅した。反応は、汎用サイクリングパラメータ(95℃20秒、95℃3秒、60℃30秒を40サイクル)を使って、Applied Biosystems 7500 Fast Real-Time PCR Systemで、三つ一組にして行った。同じプレート上に、内在性の対照として各試料中のβ-アクチンを分析する並行反応を設定した。各遺伝子の閾サイクル数を「ハウスキーピング遺伝子」β-アクチンの閾サイクル数に対して規格化した。対照と比較した遺伝子発現量の規格化変化は、デルタ-デルタ閾サイクル数(delta-delta threshold cycle)法(LivakおよびSchmittgen, 2001)を使って算出した。
およそ107個のCHO細胞を1×リン酸緩衝食塩水(PBS)溶液で洗浄し、1mLのレムリ試料緩衝液(Bio-Rad Laboratories、カリフォルニア州ハーキュリーズ)で溶解した後、90℃で5分間変性した。全細胞溶解物を4−15%SDS-ポリアクリルアミドゲルで分離し、0.45μmニトロセルロース膜(Bio-Rad Laboratories)にブロットし、GILZに対する一次マウスモノクローナル(monocolonal)抗体(Santa Cruz Biotechnology、カリフォルニア州サンタクルーズ)でプローブした後、セイヨウワサビペルオキシダーゼ(HRP)コンジュゲート抗マウス二次抗体(Santa Cruz Biotechnology)でプローブした。膜をストリッピングし、β-アクチン抗体(Santa Cruz Biotechnology)およびHRPコンジュゲート抗マウス二次抗体で再プローブした。免疫検出は、増感化学発光ウェスタンブロッティング検出システム(GE Healthcare UK Limited、英国バッキンガムシャー州リトルチャルフォント)を使って行い、VersaDocイメージングシステム(Bio-Rad Laboratories、カリフォルニア州ハーキュリーズ)で視覚化した。
HPLCポンプおよびUV検出(Agilent Technologies、カリフォルニア州サンタクララ)ならびにApplied Biosystems Poros A/20プロテインAカラム(100×4.6mm)を用いるアフィニティークロマトグラフィーによって、力価を決定した。10レベル標準曲線(10-level standard curve)を使って溶出したタンパク質を定量した。
CHO細胞増殖に対するデキサメタゾンの効果
CH細胞生存率に対するグルココルチコイドの効果および細胞培養期間を延長する潜在能力を評価するために、グルココルチコイド・デキサメタゾン(DEX)を、接種の2日後に、0.01〜10μMの最終濃度で、振とうフラスコ培養に添加した。用量応答研究における生細胞密度(VCD)プロファイル(図11A)は、DEX処理の1日後に用量依存的に起こる細胞増殖の阻害の増加を示している。無処理対照培養ではピークVCDが8.5×106細胞/mlに達したのに対し、10μM DEXで処理した培養では、ピークVCDが6.5×106細胞/mLだった。細胞生存率は6日目以後、急速に低下し(図11B)、10日目の生存率は42.1%しかなかった。対照的に、0.01μMおよび10μM DEXで処理した場合の最終細胞生存率は、それぞれ53.1%および64.0%だった。6日目に始まる生存率の減少はDEX処理培養では濃度依存的に改善され、最大効果は10μMで見られた(図11Aおよび11B)。
比増殖速度、規格化容積生産性、および規格化細胞比生産性を定量し、DEX処理細胞と無処理細胞の間で比較した。1μM DEXありおよび1μM DEXなしでの比細胞増殖速度および規格化生産性プロファイルを比較するデータを、図12Aおよび12Bに示す(n=5)。DEXを2日目に添加したところ、DEXありでは対照と比較して、DEX添加の翌日に、細胞増殖速度が30%低下した。しかし、この増殖阻害効果は培養時間と共に減少した。培養期間の終了時には、DEX処理細胞を含む培養の方が、細胞死速度は遅かった。さらにまた、DEXによって誘導される早期の細胞増殖阻害は容積生産性(全ての培養で6.5)には影響を及ぼさなかったが、DEX処理を行った培養は、無処理細胞より有意に高い比生産性を有し、最大比生産性は(7.0±0.6)×10-9だった。
マイクロアレイ分析によって得られる遺伝子発現プロファイルを検証するために、qRT-PCRを使ってGILZを分析した。三つ一組のDEX処理培養および無処理培養について、5日目および8日目から得られるRNA試料を、TaqMan(登録商標)qPCR定量に適用した。同じプレート上に、内在性の対照として各試料中のβ-アクチンを分析する並行反応を設定した。図13Aに示すように、5日目試料および8日目試料でのqRT-PCRによって得られたGILZの規格化発現プロファイル変化は、それぞれ7.66±1.08および10.48±2.16である。
次に、振とうフラスコでの実験により、CHO細胞生存率に対するDEXの保護効果がDEXに限定されるものか、それとも他のグルココルチコイド化合物、例えばヒドロコルチゾン(HYC)およびプレドニゾロン(PRD)にも拡張することができるのかを調べた。DEX、HYCおよびPRD(Sigma-Aldrich、ミズーリ州セントルイス)を、接種の2日後に、これら3つの化合物のそれぞれについて、0、0.1、1および10μMの最終濃度で添加した。培養細胞のピークVCD、最終VCDおよび最終生存率を表2に示す。
[表2]
DEX添加による生存率の改善がGILZおよびグルココルチコイド受容体(GR)によって媒介されるかどうかを決定するために、GRアンタゴニストであるミフェプリストン(RU-486)を、DEX処理の前に、細胞培養培地に添加した。RU-486ありおよびRU-486なしの条件について、DEXによって誘導される最終細胞生存率の増加率を、図14Aに示す。細胞生存率を改善するDEXの能力は、1μMのRU-486の存在下では、有意に低下した。0.1および1μM DEXによって誘導される細胞生存率の増加率は、それぞれ30.5%および32.6%(RU-486なし)から4.7%および5.7%(1μM RU-486あり)に低下した。一方、qRT-PCR分析(図14B)は、1μM RU-486の存在下では、GILZ発現に対するDEXのアップレギュレーション効果が、有意に減弱されたことを示している。0.1および1μM DEXによって誘導される倍率変化は、それぞれ9.0±1.9および11.3±3.0(RU-486なし)から1.8±0.9および2.3±1.0(1μM RU-486あり)へと減少した。ウェスタンブロッティング分析(図14C)により、1μM RU-486の存在下ではGILZタンパク質の過剰発現が有意に減少することが、さらに確認された。RU-486はGRのリガンド結合ドメインに関してDEXと競合するので、これらの結果は、DEXが生存率を増加させる機序にはGILZが関与し、この機序がGR依存的であることを示している。
振とうフラスコにおいて認められたDEXの効果がバイオリアクターにも拡張しうるかどうかを決定するために、10Lバイオリアクターにおけるフェドバッチ培養を行った。DEXの総合的な目標は、バイオリアクターにおけるプロセスについて、細胞死を抑制し、培養寿命を延長し、その結果として、糖タンパク質生産を増加させることであった。この研究では、上述の同じ条件を使って3つのバイオリアクターを稼働させ、2つのバイオリアクターには、それぞれ2日目または7日目に、1μMのDEXを添加した。振とうフラスコ実行とは異なり、バイオリアクター実行は14日まで延長し、培養温度は培養の後期対数期中に低い温度へとシフトさせ、グルコースおよびグルタミンのみを補給する代わりに自社製フィーディング培地を使用した。
培地最適化に関する本発明者らの努力により、本発明者らは、グルココルチコイドがCHO細胞のフェドバッチ培養における細胞生存率の低下を有意に減弱できることを、予想外に発見することになった。この減少の機序研究において、抗アポトーシス遺伝子GILZのアップレギュレーションの関与が、qRT-PCRおよびウェスタンブロット分析によって同定された。DEXの類似体およびアンタゴニストがCHO細胞増殖に及ぼす効果を調べることにより、DEXの作用の媒介におけるGILZおよびグルココルチコイド受容体の役割を決定した。フェドバッチバイオリアクター実験は、このグルココルチコイド類似体が、細胞培養における生存率の低下を減弱するための、有効で、実行可能で、費用効率の高い化学薬品であることを証明している。
この研究では、CHO細胞増殖、タンパク質のシアリル化および凝集に対するデキサメタゾン(DEX)の効果を、異なる糖タンパク質(CTLA4Ig)を分泌するもう一つのCHO細胞株で調べた。
この研究において使用したCHO細胞株は、元はDG44親細胞からサブクローニングされたものであり、自社製合成増殖培地中で培養した。
実験は、100mLの出発体積および6×105細胞/mLの初期細胞密度を使って、250mL振とうフラスコ(VWR international)中で行った。培養を150rpmの振とう台(VWR international)上に置き、10日間、37℃および6%CO2に維持した。培養の試料を毎日採取し、必要に応じて1M炭酸ナトリウムを使ってpHを調節し、2日ごとにグルコースおよびグルタミンを補給して、それらを十分なレベルに維持した。グルココルチコイドであるデキサメタゾン(DEX)を2日目に0.001〜10 Mの最終濃度で添加した。細胞密度および生存率は、Cedex自動細胞カウンター(Innovatis AG、ドイツ・ビーレフェルト)を使ってオフラインで測定した。培養pHならびにグルコースおよびグルタミンの濃度は、Bioprofile Analyzer 400(Nova Biomedical Corporation、マサチューセッツ州ウォルサム)を使ってオフラインで測定した。培養収穫物から得られる上清をシアル酸含有量およびHMWレベルの分析のために集めた。
シアル酸およびHMW含有量アッセイは、先の実施例で述べたように行った。
CHO細胞増殖に対するデキサメタゾンの効果
CHO細胞生存率に対するグルココルチコイドの効果および細胞培養期間を延長する潜在能力を評価するために、グルココルチコイドであるデキサメタゾン(DEX)を、接種の2日後に、0.001〜10μMの最終濃度で振とうフラスコ培養に添加した。用量応答研究における生細胞密度(VCD)プロファイル(図16A)は、DEX処理後に起こる細胞増殖の阻害の増加を示しているが、調べた範囲において濃度依存性は明白でない。無処理対照培養ではピークVCDが13.9×106細胞/mLに達したのに対し、0.001〜10μMのDEXで処理した培養では、ピークVCDが10.6×106〜12.7×106細胞/mLの範囲にあった。無処理培養では6日目以後、細胞生存率が急速に低下し(図16B)、10日目の生存率は64.5%しかなかった。対照的に、0.001μMおよび10μM DEXで処理した場合の最終細胞生存率は、それぞれ75.5%および82.3%だった。
細胞増殖の他に、シアル酸含有量およびHMWレベルに対するDEXの効果も評価した。無処理培養との比較により、さまざまな濃度のDEXによって誘導されるシアル酸含有量の増加率(図17A)およびHMW種の減少率(図17B)を、図17に示す。DEXが、0.001μMでさえ、糖タンパク質のシアリル化を増加させHMW種を減少させて、改善されたタンパク質品質を示す能力を有することは、明白である。シアル酸含有量およびHMW種に対するDEXの濃度依存性は、DEXの濃度が0.01μMを上回ると明白でない。
この研究では、大規模組換え糖タンパク質生産のために細胞培養培地においてDEXを利用することの実行可能性を、500Lおよび5000L規模のバイオリアクターで証明する。
この研究において使用したCHO細胞株は、DG44親細胞からサブクローニングされたものであり、自社製増殖培地中で培養した。
バイオリアクター実験は、それぞれ3L、300Lおよび3000L前後の出発作業体積を使って、7L、500Lおよび5000Lバイオリアクター中で行った。バイオリアクター実行は全て37℃で開始し、細胞培養期間を延長させるために、細胞が生産相に入ったら、より低い温度へとシフトさせた。pHおよび溶存酸素は7.05および50%空気飽和に維持した。7L、500Lおよび5000L規模では撹拌速度を、それぞれ180、75および60rpmにする。全てのバイオリアクター実験は、フェドバッチモードで行い、グルコースおよび他の栄養素を一定のレベルに維持するために、タンパク質フリー培地を毎日補給した。全ての生産規模において、細胞生存率およびタンパク質シアリル化を増加させる目的で、デキサメタゾンをフィード培地中に含めた。細胞培養プロセス中に試料を採取し、細胞密度、細胞生存率、基質および代謝産物について分析した。
図18Aおよび18Bは、細胞増殖および生存率に関するバイオリアクター性能を表す。7Lから5000Lまでのスケールアップの間、細胞増殖は、12〜13×106細胞/mLの類似するピーク生細胞密度を有することが観察され、ある特定規模での実行の標準偏差を表すエラーバーは全ての時点においてオーバーラップしている。細胞密度は5000L規模では7日目に、また7Lおよび500L規模では8日目に、ピークに達した。培養の14日目平均生存率は、7L、500L、および5000Lバイオリアクター規模において、それぞれ、88%、84%、および91%だった。図18Cおよび18Dは、7L、500Lおよび5000Lバイオリアクター規模からの生産性およびシアル酸プロファイルを表す。14日目力価(規格化値として報告)は、7、500、および5000L規模において、それぞれ13.2、11.6、および13.6であった。ピークシアル酸レベル(規格化値として報告)は、規模が増加する順に、16.0、18.0および19.0だった。シアル酸は、全ての規模で、実行の終了時までに約2.6単位低下した。
全体として、フィード培地に含まれるデキサメタゾンは、全ての規模においてうまく機能し、工業的規模での生産に培地添加剤としてデキサメタゾンを利用することの実行可能性を示した。
Claims (22)
- a)細胞培養において糖タンパク質を生産する宿主細胞を、タンパク質生産を可能にする条件下で培養すること;およびb)無毒性レベルのグルココルチコイドを添加することを含む、糖タンパク質を生産するための細胞培養プロセス。
- 糖タンパク質のシアリル化が、グルココルチコイド添加のない培養におけるシアリル化と比較して増加する、請求項1に記載の細胞培養プロセス。
- 細胞死が、グルココルチコイド添加のない培養における細胞アポトーシスと比較して抑制される、請求項1に記載の細胞培養プロセス。
- 細胞生存率が、グルココルチコイド添加のない培養における細胞生存率と比較して増加する、請求項1に記載の細胞培養プロセス。
- 糖タンパク質力価が、グルココルチコイド添加のない培養における糖タンパク質力価と比較して増加する、請求項1に記載の細胞培養プロセス。
- 糖タンパク質凝集が、グルココルチコイド添加のない培養における糖タンパク質凝集と比較して減少する、請求項1に記載の細胞培養プロセス。
- グルココルチコイドが、デキサメタゾン、ベタメタゾン、酢酸フルドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、プレドニゾンおよびトリアムシノロンからなる群より選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の細胞培養プロセス。
- 宿主細胞が哺乳動物細胞である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の細胞培養プロセス。
- 哺乳動物細胞が、CHO、骨髄腫、およびCOS細胞からなる群より選択される、請求項8に記載の細胞培養プロセス。
- グルココルチコイドレベルが細胞培養中で1nM〜1mMの濃度に維持される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の細胞培養プロセス。
- グルココルチコイドが、基礎培地に添加されるか、フィード培地に添加されるか、または培養プロセス中に随時ボーラスとして添加される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の細胞培養プロセス。
- グルココルチコイドが、接種後、初期死滅相が始まる前の時点において添加される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
- グルココルチコイドが、接種後、初期増殖相中の時点において添加される、請求項12に記載のプロセス。
- グルココルチコイドが、初期増殖相の終了時もしくはその前後である時点において添加される、請求項13に記載のプロセス。
- a)細胞培養において可溶性CTLA4分子を生産するCHO細胞を、タンパク質生産を可能にする条件下で培養すること;およびb)デキサメタゾンを含有するフィーディング培地を細胞に補給することを含む、可溶性CTLA4分子を生産するための細胞培養プロセス。
- 可溶性CTLA4分子のシアリル化が、デキサメタゾンを含有するフィーディング培地の細胞への補給がない培養におけるシアリル化と比較して増加する、請求項15に記載の細胞培養プロセス。
- 可溶性CTLA4分子が、ヒンジ、CH2およびCH3ドメインを含む免疫グロブリン部分に接合された、配列番号3に示す位置+1のメチオニンまたは位置−1のアラニンで始まり位置124のアスパラギン酸で終わるアミノ酸配列を含む可溶性CTLA4突然変異体分子であり、デキサメタゾンが、細胞培養中で、0.1μM〜10μMの濃度に持続または維持され、細胞培養体積が少なくとも500リットルである、請求項15に記載の細胞培養プロセス。
- 可溶性CTLA4分子が、ヒンジ、CH2およびCH3ドメインを含む免疫グロブリン部分に接合された、配列番号3に示す位置+1のメチオニンまたは位置−1のアラニンで始まり位置124のアスパラギン酸で終わるアミノ酸配列を含む可溶性CTLA4突然変異体分子であり、細胞に、デキサメタゾンを含有するフィード培地が補給され、細胞培養体積が少なくとも500リットルである、請求項15に記載の細胞培養プロセス。
- 可溶性CTLA4分子が、ヒンジ、CH2およびCH3ドメインを含む免疫グロブリン部分に接合された、配列番号1に示す位置+1のメチオニンまたは位置−1のアラニンで始まり位置124のアスパラギン酸で終わるアミノ酸配列を含み、デキサメタゾンが、細胞培養中で、1nM〜0.1μMの濃度に持続または維持され、細胞培養体積が少なくとも500リットルである、請求項15に記載の細胞培養プロセス。
- 可溶性CTLA4分子が、ヒンジ、CH2およびCH3ドメインを含む免疫グロブリン部分に接合された、配列番号1に示す位置+1のメチオニンまたは位置−1のアラニンで始まり位置124のアスパラギン酸で終わるアミノ酸配列を含み、細胞に、デキサメタゾンを含有するフィード培地が補給され、細胞培養体積が少なくとも500リットルである、請求項15に記載の細胞培養プロセス。
- 可溶性CTLA4分子が、配列番号1に示す位置+1のメチオニンまたは位置−1のアラニンで始まり位置+357のリジンで終わるアミノ酸配列を含む、請求項15、19および20のいずれか一項に記載の細胞培養プロセス。
- 可溶性CTLA4突然変異体分子が、配列番号3に示す位置+1のメチオニンまたは位置−1のアラニンで始まり位置+357のリジンで終わるアミノ酸配列を含む、請求項17および18のいずれか一項に記載の細胞培養プロセス。
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