JP4306813B2 - 動物細胞の新規培養方法 - Google Patents

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    • C12N2523/00Culture process characterised by temperature

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遺伝子組み換え細胞の培養による蛋白質あるいはペプチドの生産方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
多くの有用物質が、微生物及び動物細胞を培養することにより生産されている。
大腸菌などの微生物を用いた有用物質の生産は、培地当たり生産量及び細胞当たり生産性においては有利であるが、目的の蛋白質が高分子であり複雑な高次構造を有していてリフォールディングが出来ない場合や、糖鎖等の修飾基が結合して初めて生理活性を示す物質である場合、この方法は適用できない。
【0003】
このような蛋白質を生産する場合には、一般的に動物細胞が使用されている。既知の動物細胞としては、CHO-K1 (チャイニーズハムスター卵巣細胞:ATCC CCL61) 、CHO-K1由来ジヒドロ葉酸還元酵素(dihydro folate reductase; DHFR)遺伝子欠損株、親細胞(ミエローマ等)と有用物質産生正常細胞(リンパ球等) とを融合させたハイブリドーマ、C127I (マウス乳癌細胞:ATCC CRL1619) 、BHK (新生仔ハムスター腎細胞:ATCC CCL10) 、Vero (アフリカミドリザル腎細胞:ATCC CCL-81)等がある。
【0004】
しかし、動物細胞を微生物と比較した場合の欠点として、増殖速度が遅いこと、培地が高価であること、培地当たり生産量及び細胞当たり生産性が低いことなどが挙げられる。これらに対処するために、培養槽のスケールアップ、基本的培養条件(培養温度、溶存酸素濃度、pH等) 、培地(無血清培地、無蛋白培地等) 、培地添加物(酪酸、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ハイドロコーチゾン等) 、培養細胞の高密度化などが検討されている。
【0005】
動物細胞の培養において、培養温度は37℃とすることが極めて一般的である。しかし、培養温度は、細胞増殖を始め様々な物質代謝に影響することが考えられ、細胞培養による物質生産には欠くことのできない要素である。
培養温度の影響については、1970年代からインターフェロン- αの生産において検討されている。また1980年代以降には、モノクローナル抗体産生ハイブリドーマにおける検討も数例報告されている。
【0006】
インターフェロン- αの生産については、正常繊維芽細胞、バーキットリンパ腫細胞(ナマルバ(Namalwa) 細胞) 、ウサギ腎細胞(RK13)、その他リンパ芽球様細胞等を、poly I(ポリイノシン酸)、poly C(ポリシチジル酸)、シクロヘキシミド、アクチノマイシンD 、酪酸等の種々の薬剤あるいは種々のウィルス(センダイウィルス等) により処理することでインターフェロン- αの生産誘導を行う系において、培養温度を低下させることにより生産量が増大することが報告されている(Proc. Nat. Acad. Sci. USA., Vol. 70, No. 12, Part II, pp. 3909-3913, 1973., Japan J. Microbiol., Vol. 18(3), 217-222, 1974., Antimicrob. Agents Chemother., Vol. 18, No. 1, p. 130-136, 1980., Proceedings of the society for experimental biology and medicine, 170, 155-159, 1982., J. Interferon Res. 11, Suppl. 1, S211, 1991. 及び特開平7-31495)。
【0007】
しかし、ここで示された方法は、生産誘導という煩雑な操作が必要であることから工業的規模における大量生産は困難であり、また動物細胞全般に適用できる培養方法ではない。
モノクローナル抗体産生ハイブリドーマについては、培養温度を低下させた場合、高生存率が長期間維持され、グルコース消費量が減少するものの、モノクローナル抗体生産性が低下するという報告(Journal of Immunological Methods, 86, 53-59, 1986) 、細胞増殖と抗体生産性の至適温度は異なるものであり、それぞれ33℃及び39℃であるとしたもの(Biotechnology and Bioengineering, Vol. 37, Pp. 292-295, 1991)、細胞周期のG1期の細胞数が増加するが、細胞あたりの抗体生産性は変化せず、37℃における培養が細胞増殖及び抗体生産量を最大にするという報告(Biotechnology and Bioengineering, Vol. 40, Pp. 427-431, 1992)等、使用した細胞株によって異なった見解が示されている。
【0008】
ハイブリドーマにおける抗体の産生は、ミエローマ等の親細胞株及びそれと融合した抗体産生リンパ球双方の性質に影響されることが考えられ、これに起因して、使用された細胞株により異なる結果となっているものと思われる。
一方、遺伝子組換え細胞の宿主として汎用されているCHO 細胞においては、37℃がCHO 細胞の増殖に至適であるとする報告(Journal of Biotechnology, 15, 101-111, 1990) があるが、宿主であるCHO 細胞自体を使用しているため、物質生産に関しては全く不明である。
【0009】
また、遺伝子組換え細胞に及ぼす培養温度の影響については、CHO 細胞に由来する温度感受性変異株(至適温度;細胞増殖:34℃,物質生産:39℃) を作製し、これを物質生産に応用したという報告(Biotechnology and Bioengineering, Vol. 42, Pp. 1029-1036, 1993)があるが、温度感受性株を使用しており、通常の遺伝子組み換え細胞における培養温度の影響については類推できない。
【0010】
この様に、現在遺伝子組み換え細胞に及ぼす培養温度の影響に関する知見はほとんど得られていない。また、先に例示した報告は、培養温度の影響について主に細胞増殖あるいは物質生産性の側面から検討されたものである。しかし、細胞培養による物質生産を考えるとき、培養はもとよりそれに続く精製過程についても考慮する必要があるため、細胞増殖及び物質生産性のみならず、培地成分の消費、夾雑蛋白質、等を含めた総合的な側面から検討すべきである。従って、動物細胞全般においても、培養温度の影響について十分な知見が得られているとは言えないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術による動物細胞培養方法においても、物質生産コストを微生物と比較した場合には、依然として高い水準にある。従って、さらなる低コスト化が望まれている。本発明は、動物細胞培養による物質生産における効率化(コストダウン) を実現するための培養方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
細胞培養による物質生産を行う場合、生産された有用物質の単離を目的とするため、物質生産の効率化のためには、細胞の物質生産性の向上のほか、培養液中の代謝副産物や細胞内容物由来の蛋白質等の夾雑物質の混入の軽減が必要となる。本発明者らは、基本的培養条件である培養温度について様々な側面から詳細に検討し、効率的な蛋白質生産を可能にする動物細胞培養方法を樹立した。
【0013】
本発明者らは、CHO 細胞を宿主とするアミド化酵素(AE)産生浮遊細胞である3 μ-1S 細胞(Animal Cell Technology: Basic & Applied Aspects, Vol. 5, 493-499 (1993)及び参考例2参照)に及ぼす培養温度の影響について、細胞増殖、細胞生存率、物質(AE)生産性、培地消費量、培養上清中の目的物質(AE)の純度の側面から検討した。
【0014】
その結果、37℃未満で培養を行った場合に、細胞増殖は抑制されるものの高細胞生存率が維持され、細胞あたりの物質生産性が上昇し、培地栄養成分(アミノ酸、グルコース) の消費、代謝副産物や細胞内容物等の夾雑物質の培地への混入が抑制され、生産されたAEは質的に変化しないことを見いだした。
これらの現象は、十分な細胞数が得られれば培養温度を低下させることにより、動物細胞培養による有用物質生産の大幅な効率化が可能であることを示している。
【0015】
低温における培養を応用して物質生産を行う場合、回分培養においては、増殖に適した温度 (36〜38℃) で培養し細胞増殖させた後に、培養温度を低下させる方法、連続培養においては、増殖に適した温度で培養し高細胞密度となった時点で培養温度を低下させる方法が考えられる。本発明者らは、回分培養及び高密度連続培養において培養温度を37℃未満とすることで物質生産量が飛躍的に向上することを確認し、本発明を完成した。
【0016】
本発明における蛋白質とは、蛋白質又はペプチドを意味する。本発明によって生産が可能な蛋白質としては、AE、血栓溶解剤(tissue plasminogen activator; TPA) 、エリスロポエチン(erythropoietin; EPO) 、各種コロニー刺激因子(G-CSF, M-CSF, GM-CSF)、各種インターロイキン(IL-1 〜12) 、各種インターフェロン(IFN- α, β, γ) 、腫瘍壊死因子(tumor necrosis factor; TNF)、血小板増殖因子(thrombopoietin; TPO) 、幹細胞因子(stem cell factor; SCF) 等が挙げられるが、この限りではない。また、現在未知の有用蛋白質においても、将来本発明を適用した生産が可能である。
【0017】
本発明に使用できる動物細胞としては、有用蛋白質を産生する天然の動物細胞、それらと無限増殖能を有する親細胞株とを融合したハイブリドーマ、有用蛋白質をコードする遺伝子により形質転換された動物細胞(遺伝子組み替え細胞) 等が挙げられるが、培養温度を低下させた場合に目的物質の十分な産生が認められる細胞が好ましい。特に遺伝子組み換え細胞及びハイブリドーマの場合には、生産細胞株を樹立する時点でこの性質に基づくスクリーニングを行うことにより、効果的に本発明に使用可能な細胞株を得ることができる。また浮遊性の細胞あるいは接着性の細胞のいずれの使用も可能である。
【0018】
細胞培養は、従来動物細胞培養に使用されているいかなる培養器あるいは培養装置によっても行うことができる。例えば、実験室スケールで使用されるシャーレ、T-フラスコ、スピナーフラスコ、浮遊性細胞の高密度培養に用いられる、フィルター、重力、遠心力等を利用した細胞分離器を備えた培養装置、主に接着性細胞の高密度培養に用いられる、マイクロキャリアー、ホローファイバー(中空糸) 等の着床担体を利用した培養装置、また工業生産のための培養タンク等が挙げられるが、この限りではない。
【0019】
基本培地は、通常動物細胞培養に用いられる培地のいずれを使用してもよい。血清を添加した培地あるいは添加しない培地のいずれを用いてもよいが、血清の代わりにインスリン、トランスフェリン等を添加した無血清培地が好ましい。さらに蛋白質含まない無蛋白培地が最も好ましい。
培養温度については、培養開始時から低温で培養することも可能であるが、増殖可能な温度(前期培養温度)で培養し十分な細胞数を得た後に、低温(後期培養温度)で培養することが好ましい。ここで言う前期培養温度は増殖に適した温度が好ましく、恒温動物に由来する細胞であれば、36〜38℃が一般的であり、37℃が最も一般的である。後期培養温度は前期培養温度よりも低くかつ37℃未満の温度であるが、30〜35℃が好ましく、さらに30〜32℃が最も好ましい。
【0020】
また降温時期(温度シフト時期)は、十分に物質生産性を向上させ得る時期であることが望ましい。回分培養においては、使用する細胞株について参考例2.に示す実験を行うことにより、最適な温度シフト時期を知ることができる。連続培養における温度シフト時期は、細胞密度が十分に高密度となる時期が好ましい。ただし、連続培養において到達し得る細胞密度は、使用する細胞株の性質(浮遊性、接着性等)及びそれに基づく培養方法の相違(浮遊培養法、着床担体を用いた培養方法等)、培養諸条件(培地、pH、DO、攪拌回転数、培養槽の形状、サーキュレーションレート、パーフュージョンレート等)により異なるため、狭い範囲で限定することはできず、一般的には106 〜108 cells/mL程度である。
【0021】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
参考例 1. MTX 3 μ M 耐性株 9C の作製
この参考例1 において用いたプラスミッドpKDPXA457 、及びpKDPXA799 Bgl IIで形質転換した大腸菌は、それぞれE.coli SBM 300、及びE.Coli SBM 301と命名され、工業技術院生命工学工業技術研究所に、微工研条寄第2235号 (FERM BP-2235) 、及び微工研条寄第2236号 (FERM BP-2236) として、寄託されている。
【0022】
pKDPXA457 とpKDPXA799 Bgl IIをそれぞれdihydrofolate reductase 遺伝子 (dhfr) の欠損したチャイニーズハムスター卵巣由来細胞CHO(以下CHO dhfr- 細胞と略す。なお、この細胞はCHO dhfr( - ) Cell SBM 306と命名され、工業技術院生命工学工業技術研究所に微工研条寄第2241号 (FERM BP-2241) として寄託されている。)(Hanaka, S.等 Mol.Cell.Biol. 7 2578-2587, 1987)にリン酸カルシウム共沈法を用いて導入した。
【0023】
すなわち、まず、核酸を含むMinimum Essential Medium (MEM) Alpha Medium (GIBCO、α+ MEM 培地) に、10% ウシ胎児血清 (FBS)(Flow Lab.) と抗生物質としてペニシリンG (50U/ml)とストレプトマイシン50μg/mlを含む培地で継代培養したCHO dhfr- 細胞を遺伝子導入12時間前に80cm2 のT フラスコ (T80, Nunc)あたり1.6x106 cells/30ml/T80になるようにまき直し、さらに遺伝子導入4 時間前に、新しいα+ MEM 培地 (10% FBS 、抗生物質を含む) 30mlで培地交換した。
【0024】
一方、プラスミッドpKDPXA457 及びpKDPXA799 Bgl IIをそれぞれ10μg あたり240 μl の滅菌精製水に溶解し、等量のBuffer A (0.5M CaCl2, 0.1M HEPES) を加え、混合し、10分間室温で放置した後、この混合液に、Buffer B (0.28M NaCl, 0.05M HEPES, 0.75mM NaH2PO4, 0.75mM Na2HPO4)を480 μl 加え、Vortex Mixerで数秒撹拌後、室温で20〜30分放置することにより、プラスミッドを含むリン酸カルシウムゲルを形成させた。次に、この様にして得られた、プラスミッドを含むリン酸カルシウムゲル960 μl を前記した方法で調製したCHO dhfr- 細胞 (1.6x106 cells/30ml/T80) に加え、4 時間放置した。
【0025】
次にこの細胞をFBS を含まない新しいα+ MEM 培地10mlで一回洗浄した後、10% FBS を含むα+ MEM 培地:グリセロール=4:1の混液をT80 フラスコあたり5ml を加え、正確に1 分後、吸収除去し、再び10% FBS を含むα+ MEM 培地30mlを加え、5% CO2存在下で、37℃で培養した。次に、この細胞を4 日間培養した後、0.25% トリプシン液(千葉血清)で細胞を剥離し、この細胞をもう一度、核酸を含まないMEM Medium (α- MEM) 10%透析ウシ胎児血清(FBSd , HAZELTON) を加えた培地で1.6x106 cells/30ml/T80になるようにまきなおした。
【0026】
つづいて、この細胞を10日間培養した後、この培地で生存している細胞を目的のプラスミッドが導入された細胞 (pKDPXA457 を導入した細胞をCHO/pKDPXA457-α, pKDPXA799 Bgl IIを導入した細胞をCHO/pKDPXA799 Bgl II- αとする)として以下の実験に用いた。
上記方法で得た細胞CHO/pKDPXA457-αとCHO/pKDPXA799 Bgl II- αに含まれる遺伝子 (pKDPXA457 またはpKDPXA799 Bgl II) を増幅させるために、上記細胞を、それぞれメトトレキセート (MTX, Sigma) 濃度を30nM, 100nM, 300nM, 1000nMと順次上昇させた培地で培養し、各段階でMTX 耐性を示す細胞を得た。
【0027】
次に、このようにして得た1000nM MTX耐性を獲得した細胞(この細胞をそれぞれCHO/pKDPXA457-1 及びCHO/pKDPXA799 Bgl II-1とする)をそれぞれ1.6x106 細胞/30ml/T80 になるようにまきなおし、5% CO2存在下、4 日間、37℃で培養した。次に、これらの培養液の一部を取り、C-末端α- アミド化酵素活性を合成基質[125I]-Ac-Tyr-Phe-Gly を用いて測定した(C- 末端α- アミド化酵素活性の測定方法及び単位(unit)の定義については後記実施例1.参照)。この結果、CHO/pKDPXA457-1, CHO/pKDPXA799 Bgl II-1 の培養液中にそれぞれ、1 unit/mL及び310 units /mLの酵素活性があることが判った。
【0028】
上記実験より、pKDPXA799 Bgl IIを導入した細胞の方が、pKDPXA457 を導入した細胞より高い酵素活性を示すことが判ったので、本発明者らは、さらに高い、C-末端α- アミド化酵素生産株を樹立する為に、前記MTX 100nM 耐性株CHO/pKDPXA799 Bgl IIについて、限界希釈法により、クローニングを行った。すなわち、96穴平底プレート(コーニング社製)にMTX 100nM 耐性CHO/pKDPXA799 Bgl II細胞が、平均3 個、1.5 個、0.75個、又は0.375 個/well になるようにまき、これらの細胞を10% FBS を含むα- MEM 培地100 μl/wellで一週間培養した。
【0029】
一週間後、顕微鏡下に単一のコロニーを形成して増殖してきたと認められる30wellに100 μl のα- MEM 培地を加え、さらに一週間培養した。これら30の細胞について、細胞をまいてから二週間後、培養上清の酵素活性を測定した。この結果、CHO/9Cと名付けた細胞が、これらの細胞の内で最も高い酵素活性(910 units/ml)を示すことが判った。次に、最も高い酵素活性を示したCHO/9Cを、さらにMTX 濃度を0.1, 0.3, 1, 3, 10, 30μM と、順次上昇させながら培養し、それぞれ各段階のMTX 耐性株を得た。この様にして得たMTX 耐性株をそれぞれ10% FBS を含むα- MEM 培地を用いて、1.6x106 cells/30ml/T80の条件で4 日間培養した後、培養上清中の酵素活性を測定した結果、MTX 3 μM 耐性株9Cが、最も高い酵素活性値 (2860 units/ml)を示すことが判った。
【0030】
参考例 2. 3 μ -1S 細胞の取得
3 μ-1S 細胞は、次の方法によって得ることができる。
まず、参考例1 に記載の3 μM MTX 耐性株 9C 株より、参考例1 に記載の方法でクローニングを行う。即ち、96穴プレート(コーニング社製) に3 μM MTX 耐性株 9C 細胞を播種し、核酸を含まないMinimum Essential Medium (MEM) Alpha Medium ( α- MEM 培地、GIBCO 社製) に10% 透析ウシ胎仔血清(FBS) を添加した培地100 μl/ウエルで1 週間培養する。
【0031】
さらに、100 μl/ウエルのα - MEM培地を加え、1 週間培養する。この結果得られたアミド化酵素高産生細胞を3 μ-1細胞とする。次に3 μ-1細胞をシリコナイズした300 ml容三角フラスコを用いて、10% FBS 、1.0 μM MTX を添加した F-12 培地で振盪培養(培養容量:60 ml/フラスコ) することによって浮遊化する。さらに、培地中の血清濃度を徐々に低下させていき、最終的にインスリン及びトランスフェリンをそれぞれ5 μg/ml、MTX を1.0 μM 添加した培地に馴化させ、3 μ-1S 細胞を得る。
【0032】
参考例 3. 3 μ -1S 細胞の回分培養における最適な温度シフト時期の決定
3 μ-1S 細胞の回分培養における最適な温度シフト時期は、本実験により求めることができる。また、他の細胞株についても、本実験と同様の実験を行うことにより、回分培養における最適な温度シフト時期を知ることができる。
後記実施例 1. と同様の方法で種培養及び1 L スピナーフラスコ(6台) への接種を行い、培養を開始した(各培養槽の培養容量は650mL とした)。培養温度は前期培養温度を36℃、後期培養温度を32℃とし、培養槽 1. から順に、培養0, 24, 48, 62, 72, 98 時間後に温度シフトを行った。ここで前期培養温度を36℃としたのは、後記実施例 1. において3 μ-1S 細胞の増殖至適温度が36℃であったためである。DOは全培養槽についてそれぞれ100 mL/min の空気通気により補った(これにより、本培養においてDOは60% 空気飽和以上に保たれる)。pHは、全培養槽についてそれぞれ7.2 で制御した。またスピナーフラスコの攪拌回転数は100 回転とした。24時間毎にサンプリングし、細胞数の計測、AE活性の測定、及びグルコースの測定を行った。結果を図15〜17に示す。
【0033】
図15.-(A) 〜(F) は、培養における各時点で温度シフトしたときの細胞密度の推移を示している。図中の矢印は温度シフトした時点を、●は全細胞密度を、○は生細胞密度を示している。対数増殖期(培養24〜72時間)に温度シフトした場合、細胞増殖はシフト後24時間で停止し、その後細胞密度は緩やかに減少した(図15.-(B) 〜(E))。定常期(培養98時間)に温度シフトした場合、培養後期の生存率低下が著しく、培養液中に極めて多くのデブリ(debris ; 死細胞の破片)が認められた(図15.-(F))。また、グルコースの消費量は、細胞増殖と同様に、温度シフト後減少した(図16.)。
【0034】
温度シフト時期のAE生産量に及ぼす影響を図17.-(A), (B)に示す。(A) は培養時間を横軸に、(B) は温度シフト時期を横軸にとりプロットしたものである。AE生産量は、対数増殖期に温度シフトした場合に増大し、培養62〜72時間における温度シフトによって最も増大し、9 日間(215hr) の培養で4300 units/mL に達した。一方、定常期(培養98時間)における温度シフトでは、AE生産量は低い水準 (2200 units/mL 程度)に留まった。ここで本実験におけるAE生産量は、実施例 1. における結果と比較して全体的に低い値となっているが、これは3 μ-1S 細胞の世代数の増加によるものである。
【0035】
回分培養における温度シフトによるAE生産量の増大は、前期培養温度(36℃)における細胞増殖(細胞数の確保)と、それに伴う培地成分の消耗あるいは有害代謝物の蓄積に深く関係していると考えられる。従って本実験により得られた結果から、温度シフトの時期としては、十分にAE生産量を増大させ、かつ培地成分の消耗あるいは有害代謝物の蓄積を可能な限り低い水準に留める時点、即ち培養62時間が最も適切であると考えられる。
【0036】
しかし大量生産のためにスケールアップを行う場合、細胞増殖速度が1 L スケールで培養した場合と異なることが考えられるため、温度シフト時期を1 L スケールで得られた培養時間では単純に決定できない。培地成分の消耗あるいは有害代謝物の蓄積という観点から、回分培養による温度シフト時期は細胞増殖を指標にすることが望ましいと考えられる。従って、本実験において培養62時間の細胞密度が5x105 cells/mLであったこと、及び36℃における到達細胞密度が8.5x105 cells/mLであったことから、3 μ-1S 細胞の回分培養における最適な温度シフト時期は、前期培養温度(36℃)において到達し得る細胞密度の59% に達した時点と推定される。
【0037】
実施例 1. AE 産生浮遊細胞である 3 μ -1S 細胞に及ぼす培養温度の影響
300 mL容三角フラスコで継代培養した3 μ-1S 細胞を3 L 容スピナーフラスコに2x105 cells/mL、培養容量を1500 mL となるように接種し、37℃で3 日間種培養した。ここで使用した培地は、F-12CMG2T 培地(味の素社製) にインスリン及びトランスフェリンをそれぞれ5 μg/mLとなるように添加した無血清培地である(以下単に培地と記す) 。種培養終了後、遠心分離(1000 回転、5 分間) により3 μ-1S 細胞を回収し、新鮮培地で懸濁した。
【0038】
この細胞懸濁液を、温度、溶存酸素(DO)、及びpH制御可能な1 L スピナーフラスコ6 台に2x105 cells/mL、培養容量750 mLとなるように接種し、培養を開始した。ここで、培養温度は各培養槽についてそれぞれ30、32、33.5、35、36及び37℃で制御した。DOは全培養槽についてそれぞれ100 mL/min の空気通気により補った(これにより、本培養においてDOは60% 空気飽和以上に保たれる)。pHは、全培養槽についてそれぞれ7.2 で制御した。またスピナーフラスコの攪拌回転数は100 回転とした。
【0039】
培養液は24時間毎にサンプリングし、細胞数、細胞生存率及びグルコース濃度の測定を行った。細胞数及び細胞生存率は、トリプシン処理後0.2%トリパンブルーにより染色し、血球計算盤を用いて測定した。同時に遠心分離により培養上清を分取し、その一部を使用してグルコース濃度を簡易型グルコースアナライザー(ST-1 ,オリエンタル酵母) を用いて測定し、残りをAE活性測定及びアミノ酸分析用のサンプルとして−20℃で凍結保存した。
【0040】
AE活性の測定は、合成基質[125I]-Ac-Tyr-Phe-Gly を用いて行った(Biochem. Biophys. Res. Commun., Vol. 137, p984-991, 1986.及び特開平1-104168参照) 。1 単位(unit)の活性は、標準反応条件下、37℃で1 時間に1 p moleの基質を50% アミド化する活性で定義される。アミノ酸分析は、L-8500型アミノ酸分析計(日立) を用いて行った。また培養3 日目及び5 日目には、細胞溶解率測定用サンプルとして培養液及び培養上清を、SDS-PAGE、ウェスタン・ブロッティング用サンプルとして培養上清を、サザン及びノーザンブロッティング用サンプルとして細胞を分取し、−20℃で凍結保存した。
【0041】
(1) 細胞増殖に及ぼす培養温度の影響
細胞増殖に及ぼす培養温度の影響を図1に示す。図中の●は全細胞密度を、○は生細胞密度を示している。細胞増殖は36℃で最も良好となり、36℃以下においては培養温度の低下に伴い抑制され、32℃以下において停止した。一方細胞生存率は培養温度の上昇に伴い低下する傾向が認められた。
(2) AE生産量及び生産性に及ぼす培養温度の影響
AE生産量を図2に示す。AE生産量は、35℃において最大となり、5 日間の培養で2000 units/mL に達した。35℃以上あるいは以下の温度では、培養温度の上昇あるいは低下に伴い生産量は減少した。
【0042】
図1及び図2より細胞あたりのAE生産性を算出した。結果を図3に示す。30及び32℃の場合に生産性は培養経過に伴って上昇し、最も高生産性を示したのは32℃であった。一方33.5℃以上の培養温度では、培養経過に伴い生産性の上昇率が減少し、ひいては生産性自体も低下する傾向が認められた。この傾向は、培養温度の上昇に伴い顕著になった。
【0043】
(3) 遺伝子的解析
培養温度によるAE-DNA及びmRNAの質的・量的変化について、それぞれサザン及びノーザン・ブロッティングにより検討した。
サザン・ブロッティング;細胞培養において凍結保存した細胞から、DNA isolation kit (Bio 101) により染色体DNA を分取した。このDNA サンプルを制限酵素(EcoRI) で消化し、1 μg/レーンでアガロース・ゲル電気泳動を行った。泳動後、ゲル中のDNA をアルカリ変性し、真空下でナイロンメンブレン(Hybond-N+, Amersham) にトランスファーした。
【0044】
UV照射によりクロスリンク後、プレ・ハイブリダイゼーション*1を42℃で2 時間行った。AEのプラスミド・ベクターであるpKD799BglII(Animal Cell Technology: Basic & Applied Aspects, Vol. 5, 493-499 (1993) 及び特開平2-190193) をEcoRI で消化し、AEのDNA フラグメントを得た。
【0045】
これを鋳型としてMegaprime TM DNA labelling systemsにより合成した32P 標識AEプローブを1x106 cpm/mLとなるようにプレ・ハイブリダイゼーション液に添加し、ハイブリダイゼーション液とした。プレ・ハイブリダイゼーション液をハイブリダイゼーション液と入れ替え、42℃で一晩(16 時間) ハイブリダイゼーションを行った。メンブレンを洗浄後、イメージング・プレート(IP)に2 時間露光し、BAS 2000(フジ写真フィルム(株))でデータ(PSL値;photo-stimulated luminescence)の読み取り及び解析を行った。
【0046】
*1 プレ・ハイブリダイゼーション液;5xSSC *2, 5xDenhardt's sol. *3, 0.5%(w/v) SDS, 50%(v/v) ホルムアミド, 100 μg/mlニシン精子 DNA(断片化及び熱変性済)
*2 20xSSC ;3 M NaCl, 0.3 M クエン酸三ナトリウム
*3 100xDenhardt's sol.;2%(w/v) BSA (ウシ血清アルブミン), 2%(w/v) Ficoll TM, 2%(w/v) PVP (ポリビニルピロリドン)
【0047】
ノーザン・ブロッティング;細胞培養において凍結保存した細胞から、TRIzol試薬(GIBCO BRL) により全RNA を分取した。このRNA サンプルをホルマリン存在下、20μg/レーンでアガロース・ゲル電気泳動した。泳動後、ゲル中のRNA を真空下でナイロンメンブレンにトランスファーした。UV照射によりクロスリンク後、プレ・ハイブリダイゼーションを42℃で2 時間行った。前述の32P 標識AEプローブを5x105 cpm/mLとなるようにプレ・ハイブリダイゼーション液に添加し、ハイブリダイゼーション液とした。
【0048】
プレ・ハイブリダイゼーション液をハイブリダイゼーション液と入れ替え、42℃で一晩(16 時間) ハイブリダイゼーションを行った。メンブレンを洗浄後、IPに1 時間露光し、BAS 2000でデータの読み取り及び解析を行った。さらに沸騰0.5% SDS水溶液に浸し、AEプローブを剥がした後、ヒトβ- アクチン cDNA(CLONTECH) を鋳型として合成した32P 標識β- アクチンプローブでリ・ハイブリダイズし、同様に解析を行った。
【0049】
サザン・ブロッティングの結果を図4に示す。AE-DNA は全サンプルについて同一分子量を示し(2,351 bp)、培養温度による質的変化は認められなかった。また量的にも有意な変化は認められなかった。これに対し、AE-mRNA 量は培養温度の低下に伴い顕著な増加が認められた(図5) 。ここでAE-mRNA のメインバンドの他に、18S-rRNAの付近にもバンドが認められたが、これについては現在のところ不明である。しかしAE-mRNA のメインバンドは同一の分子量を示しているため、メインバンドにおけるAE-mRNA は質的に変化していないと言える。また、β- アクチン-mRNA の培養温度による量的変化が認められなかったことから、β- アクチン-mRNA は本ノーザン・ブロッティングの内部標準として機能し得ることが確認された。
【0050】
AE-mRNA の量的変化をさらに正確にとらえるために、AE-mRNA のメインバンドのPSL 値と内部標準としてのβ- アクチン-mRNA のPSL 値との比を算出した。結果を図6に示す。
AE-mRNA 相対量は培養温度の低下により増加し、30及び32℃では37℃の1.8 〜2.4 倍量に達した。従ってAE-mRNA 量の増加が培養温度低下によるAE生産性増大の重要な要因であると考えられる。しかし、細胞あたりのAE生産性は、培養5 日目において30及び32℃では37℃の4.3 〜5.3 倍に達しているため(図3) 、AE-mRNA の翻訳、あるいはAEの分泌の過程においても、培養温度が影響していると考えられる。
【0051】
(4) 培地成分消費量に及ぼす培養温度の影響
培地消費の指標として、グルコース及びアミノ酸の消費について検討した。培養上清のグルコース濃度あるいは各種アミノ酸濃度と生細胞数(図1)から細胞あたりのグルコース消費速度及び各種アミノ酸消費速度を培養5 日間の平均値として算出した。結果をそれぞれ図7及び表1に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004306813
【0053】
細胞あたりのグルコース消費速度は、培養温度の低下に伴い減少し、37℃で80μg/105 cells/日であったものが30℃で24μg/105 cells/日に減少した(図7) 。また、細胞あたりのアミノ酸消費速度は培養温度の低下に伴い、Asp 及びAla については増加(Alaについては生産速度が減少) したものの、Glu 、Gly 、Met 、Ile 及びLeu については変化せず、その他のアミノ酸については減少した(表1) 。以上より、培養温度の低下は大部分の培地成分の消費量を減少させることが明かとなった。このことは、低温における培養が、わずかな栄養成分で物質生産を行うことを可能にし、培地コストの削減に寄与しうることを示している。
【0054】
(5) 細胞溶解率(lysed cell ratio)に及ぼす培養温度の影響
培養3 日目及び5 日目の培養液及び培養上清中の乳酸脱水素酵素(LDH) 活性を測定し、後者の前者に対する比(%) として、細胞溶解率を算出した。結果を図8に示す。
培養72時間までは、培養温度に伴う細胞溶解率の有意な差は認められなかった (11〜14%)。しかし培養120 時間では、培養温度の上昇に伴い細胞溶解率は増加した(30 ℃;15% 、37℃;32%)。このことは、培養温度を低下させることが良好な細胞状態を維持し、培養の長期化を可能にするばかりでなく、プロテアーゼを含む細胞由来夾雑蛋白質の培地への混入を抑制することを示している。
【0055】
(6) SDS-PAGE及びウェスタン・ブロッティングによる解析
培養の際の夾雑蛋白質の培地への混入に及ぼす培養温度の影響について、SDS-PAGEにより検討した。培養5 日目の各温度の培養上清をAE 45 ユニット/ レーンとなるようにSDS 含有10% ポリアクリルアミドゲル(SDS-PAGE mini, TEFCO)にアプライした。泳動は25 mA 定電流にて行い、泳動後、ゲルはCBB 染色した。なお分子量マーカーは、Wide-Range SDS-PAGE Protein Standards (TEFCO) を使用した。結果を図9に示す。
各レーンのサンプルは、レーン1 から順に30℃、32℃、33.5℃、35℃、36℃及び37℃の培養上清である。また図の左側の矢印は分子量マーカーの位置を、右側の矢印(81, 75 kDa)はAEを示している。なおAEの直下の2 本のバンドは、培地に添加したトランスフェリンのバンドである。培養上清に含まれる夾雑蛋白質は、培養温度の低下に伴い顕著に減少した。このことは、低温における培養がAEの精製過程においても有利であることを示している。低温における培養による夾雑蛋白質の減少は、培地消費量の減少(図7、表1) に伴う代謝回転の鈍化、及び細胞溶解率の減少(図8) に起因するものと考える。
【0056】
次に、培養の際のAE蛋白質に及ぼす培養温度の影響について、ウェスタン・ブロッティングにより検討した。培養5 日目の各温度の培養上清をAE 45 ユニット/ レーンとなるようにSDS 含有10% ポリアクリルアミドゲル(SDS-PAGE mini, TEFCO)にアプライした。泳動は25 mA 定電流にて行い、泳動後、ゲル中の蛋白質をPVDF (ポリビニリデンジフルオリド)膜 (Millipore)にエレクトロ・トランスファーした。トランスファーは3 mA/cm2 定電流で、30分間行った。トランスファー終了後、PVDF膜は3%ゼラチン/0.1% Tween 20-PBSでブロッキングし、ビオチン化ウサギ抗AEポリクローナル抗体(IgG 画分) で処理した。
【0057】
0.1% Tween 20-PBS で洗浄後、ワサビパーオキシデース・アビジンコンジュゲート(horseradish peroxidase avidin D、Vector) で処理した。0.1% Tween 20-PBS で洗浄後、POD イムノステインセット(POD immunostain set、和光純薬) を用い、抗AE抗体と反応したバンドを発色させた。なお分子量マーカーは、SeeBlue TM Pre-Stained Standards (NOVEX)を使用した。結果を図10に示す。
【0058】
図9と同様に各レーンのサンプルは、レーン1 から順に30℃、32℃、33.5℃、35℃、36℃及び37℃の培養上清である。また図の左側の矢印は分子量マーカーの位置を、右側の矢印(81, 75 kDa)はAEを示している。AE蛋白質の分子量の違いは、糖鎖修飾の違いによるものである。全レーンのAE蛋白質の分子量は一定であり、また双方のバンド(81, 75 kDa)の量比も変化していないことから、AE蛋白質は培養温度によって質的(分子量及び糖鎖修飾) に変化しないことが示された。
【0059】
実施例 2. 回分培養への低温培養の応用
実施例 1. により、37℃以下で培養を行った場合に、細胞増殖は抑制されるものの高細胞生存率が維持され、細胞あたりの物質生産性が上昇し、培地栄養成分(アミノ酸、グルコース) の消費及び、夾雑蛋白質の培地への混入が抑制されることが示された。これらの現象は、十分な細胞数が得られれば培養温度を低下させることにより、動物細胞培養による有用物質生産の大幅な効率化が可能であることを示している。本実験は、低温における培養の回分培養への応用について検討したものである。
【0060】
300 mL容三角フラスコで継代培養した3 μ-1S 細胞を3 L 容スピナーフラスコに2x105 cells/mL、培養容量を1500 mL となるように接種し、37℃で3 日間種培養した。培地は前述の無血清培地を使用した。種培養終了後、遠心分離(1000 回転、5 分間) により3 μ-1S 細胞を回収し、新鮮培地で懸濁した。
この細胞懸濁液を、温度、溶存酸素(DO)、及びpH制御可能な1 L スピナーフラスコ3 台に2x105 cells/mL、培養容量650 mLとなるように接種し、培養を開始した。培養槽1.及び2.は全培養期間を通じてそれぞれ37℃及び32℃で培養した。培養槽3.については、37℃で培養を開始し、培養48時間で37℃から32℃へ温度シフトし、以降の培養を32℃で行った。なおDOは全培養槽についてそれぞれ100 mL/min の空気通気により補った(これにより、本培養においてDOは60% 空気飽和以上に保たれる)。pHは、全培養槽についてそれぞれ7.2 で制御した。またスピナーフラスコの攪拌回転数は100 回転とした。結果を図11に示す。
【0061】
図中の○及び●は37℃での、△及び▲は32℃での、□及び■は温度シフトを用いた培養による結果を示している。また図11(A) 中のオープンシンボル(○、△及び□) は生細胞密度を、クローズドシンボル(●、▲及び■) は全細胞密度を示している。
37℃での培養において、細胞は培養4 日目まで高生存率(92%以上) を維持した状態で対数増殖を示し、1x106 cells/mL程度に達したが、その後細胞増殖は停止し、著しい生存率の低下が認められた(培養9 日目;31%)。また32℃における培養では、細胞密度は若干の減少傾向が認められたものの、生存率は全培養期間を通じて85% 以上を維持した。
【0062】
一方温度シフトしたものは、シフト後24時間までは37℃の場合とほぼ同等の増殖を示し、細胞密度は6.5x105 cells/mLに達した。細胞増殖は温度シフト後24〜48時間で停止し、その後細胞密度の減少が認められたが、生存率は80% 以上に維持された。以上より培養温度を低温(32 ℃) とすることにより、細胞生存率を高水準に維持し、長期間の培養が可能となることが示された。
【0063】
図11(B) は、培地中に残存するグルコース濃度を示している。この図より、37℃から32℃へ温度シフトすることにより、32℃における培養と同様にグルコースの消費量が減少していることがわかる。なお、37℃での培養においても、培養96時間以降でグルコース消費量が減少しているが、これは生細胞密度が著しく低下していることから、細胞自体の活性の低下によるものと考える。従って、培養温度の低下によるグルコース消費量の減少とは本質的に異なるものであると考えている。
【0064】
図11(C) にAE生産量を示す。37℃で培養した場合、AE生産量は1800 units/mL に留まったのに対し、温度シフトした場合には培養9 日目に5000 units/mL に達し、さらに生産量は増加する傾向を示した。32℃で培養した場合には、9 日間の培養で2900 units/mL に達した。また図12に示すように、細胞当たりの生産性は、37℃において培養3 日目以降で減少し、5 日目以降ほぼ0 units/105cells/ 日となったのに対し、32℃で培養した場合には培養経過に伴い増加傾向を示した(最高値;280 units/105cells/ 日) 。
【0065】
温度シフトした場合の生産性は、32℃で培養した場合に比べ低い値を示した。しかし、シフト後48〜96時間にかけて生産性は増加し、180 units/105cells/ 日に達した後やや減少したものの、依然として高い水準 (125 units/105cells/ 日) を維持した。
以上より回分培養によるAE生産において、低温への温度シフトが効果的であることが示された。
【0066】
実施例 3. 連続培養への低温培養の応用
実施例 2. により、回分培養において低温培養の有効性が確認された。次に、本実験において、連続培養への低温培養の応用について検討した。
連続培養を行うために、図13に示すような培養システムを構築した。パーフュージョン(perfusion) を行うための濃縮細胞(懸濁)液及び培養上清の分離には、連続遠心分離機を用いた。
【0067】
300 mL容三角フラスコで培養された3 μ-1S 細胞を、2x105 cells/mL、培養容量800 mLとなるように、上記培養システム内の1 L スピナーフラスコに接種し、種培養を開始した。パーフュージョン(perfusion)は細胞密度が1x106 cells/mLに達した時点で開始した。その後細胞増殖に応じてパーフュージョンレート(perfusion rate)を上昇させ、細胞密度が6x106 cells/mLに達するまで種培養を行った。なお培養温度は37℃、DOは60% 空気飽和、pHは 7.2で制御した。またスピナーフラスコの攪拌回転数は100 回転とした。続いて低温培養の効果について検討するために培養槽を2つに分け(接種細胞密度;3x106 cells/mL) 、上記培養システム2式を用い、種培養と同様の培養条件で培養を開始した。パーフュージョンレートを4.5 culture volume/dayとして、再び細胞が6x106 cells/mLまで増殖した時点で、一方の培養槽の培養温度を37℃から34℃にシフトダウンし、低温培養の影響を調べた。なお培養温度を除く培養条件は、双方同一とした。結果を図14に示す。
【0068】
図14(A) は生細胞密度の推移を示している。双方の培養槽において、細胞は6x106 cells/mLに達するまで同等の増殖を示した。37℃から34℃への温度シフト後、細胞密度は5 〜6x106 cells/mLの間で安定に推移した。37℃で培養したものは、本実験条件において、6 〜8x106 cells/mLで定常となった。なお双方の培養において、細胞生存率は90% 以上に維持された。また34℃での培養におけるグルコースの消費量は37℃の場合と比較して減少した。
【0069】
図14(B) 、(C) に示す様に、低温培養の高密度培養への応用は効果的であり、培養槽あたりAE生産量及び細胞あたりAE生産性を上昇させた。37℃における培養と比較すると、培養槽あたりAE生産量は約1.6 倍に上昇し4x106units/ 日に達し(図14(B) 、これは同一の培養容量で37℃で回分培養した場合の27倍量に相当する) 、細胞あたりAE生産性は約2.5 倍に上昇し100 units/105cells/ 日に達した(図14(C))。また細胞高密度化に伴った細胞あたりAE生産性の減少が認められなかったことから(実施例 1. 参照) 、さらに高密度化することでAE生産量の増大が期待される。
【0070】
以上より、低温における培養が連続培養においても有効であることが示された。
【0071】
【発明の効果】
本発明は、細胞培養において極めて簡便に総合的な効率化(コストダウン) を可能にするものである。即ち、培養温度を低下させることが、物質生産性を効果的に増強させるばかりでなく、目的物質の分解を抑制し、培地消費量を低下させ、代謝副産物及び細胞内容物由来の蛋白質等の夾雑蛋白質が減少することから、培養コストの大幅な削減が可能となると同時に、精製過程におけるコストダウンも可能となる。さらに培養を低温下で行うことは、エネルギー的にも有利である。従って本発明は、あらゆるスケールにおける動物細胞培養による物質生産に大きく寄与するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、種々の培養温度における3 μ-1S 細胞の増殖曲線である。図中の●及び○は、それぞれ全細胞密度及び生細胞密度を示している。
【図2】図2は、種々の培養温度における3 μ-1S 細胞のアミド化酵素(AE)生産量(蓄積量)の経時変化を示すグラフである。
【図3】図3は、種々の培養温度における3 μ-1S 細胞の105cellsあたりAE生産性の経時変化を示すグラフである。結果は、図1及び図2に示した結果より算出したものである。
【図4】図4は、接種時及び種々の温度で培養した3 μ-1S 細胞中のAE-DNAをサザン・ブロッティング法により検出した結果を示す電気泳動図であり、図面代用写真である。
【図5】図5は、接種時及び種々の温度で培養した3 μ-1S 細胞中のAE-mRNA 及び内部標準としてβ- アクチン-mRNA をノーザン・ブロッティング法により検出した結果を示す電気泳動図であり、図面代用写真である。
【図6】図6は、接種時及び種々の温度で培養した3 μ-1S 細胞中のAE-mRNA 相対量を示している。AE-mRNA 相対量は、図5において得られたβ- アクチン-mRNA のバンドのPSL (photo-stimulated luminescence) 値に対するAE-mRNA のバンドのPSL 値の比として算出した。
【図7】図7は、3 μ-1S 細胞の105cellsあたりグルコース消費速度に及ぼす培養温度の影響を示すグラフである。
【図8】図8は、種々の培養温度における細胞溶解率の経時変化を示すグラフである。細胞溶解率は、培養液及び培養上清中の乳酸脱水素酵素(LDH) 活性から算出した。
【図9】図9は、種々の温度で培養した3 μ-1S 細胞の培養上清(AE 45 units相当)をSDS-PAGEに供した結果を示す電気泳動図であり、図面代用写真である。
【図10】図10は、種々の温度で培養した3 μ-1S 細胞の培養上清(AE 45 units相当)をウェスタン・ブロッティングに供した結果を示す電気泳動図であり、図面代用写真である。
【図11】図11は、3 μ-1S 細胞の回分培養における37℃から32℃への温度シフトの効果を示すものである。図中の(A) は細胞密度の、(B) は培地中のグルコース濃度の、(C) はAE生産量(蓄積量)の経時変化を示している。また、○及び●は37℃での、△及び▲は32℃での、□及び■は温度シフトを用いた培養による結果を示し、第11図(A) 中のオープンシンボル(○、△及び□)は生細胞密度を、クローズドシンボル(●、▲及び■)は全細胞密度を示している。
【図12】図12は、図11中の(A) 及び(C) に示した結果から算出した105cellsあたりAE生産性の経時変化を示すグラフである。
【図13】図13は、実施例3に記載の連続培養おいて使用した培養装置のフローチャートを示す図である。
【図14】図14は、3 μ-1S 細胞の連続培養における37℃から34℃への温度シフトの効果を示すものである。図中の(A) は細胞密度の、(B) は培養槽1 日あたりAE生産量の、(C) は105cellsあたりAE生産性の経時変化を示している。
【図15】図15は、3 μ-1S 細胞の回分培養において種々の時点で温度シフトを行ったときの細胞密度の推移を示すグラフである。図中の●及び○は、それぞれ全細胞密度及び生細胞密度を示し、矢印は温度シフトを行った時点を示している。
【図16】図16は、図15に示した培養における培地中のグルコース濃度の経時変化を示すグラフである。
【図17】図17は、図15に示した培養におけるAE生産量(蓄積量)を示している。(A) は培養時間を横軸にプロットしたものであり、AE生産量の経時変化を示すグラフである。(B) は温度シフト時期を横軸にとりプロットしたものであり、各培養時間における温度シフト時期のAE生産量に及ぼす影響を示すグラフである。

Claims (6)

  1. 目的蛋白質をコードする遺伝子を含有する、チャイニーズ・ハムスター卵巣(CHO)細胞由来の温度感受性変異を有しない遺伝子組換え動物細胞であり、増殖に適する温度より低温において目的蛋白質の細胞当たり生産性の上昇を示す当該細胞を、増殖に適する温度で培養して細胞増殖させた後、培養温度を約30℃乃至35℃に低下させて培養を継続することにより目的蛋白質の発現量を増大させることを特徴とする当該遺伝子組換え動物細胞の培養方法。
  2. 遺伝子組換え動物細胞がジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)遺伝子増幅系を有する細胞である請求項に記載の培養方法。
  3. 目的蛋白質が生理活性を有する蛋白質である請求項1又は2に記載の培養方法。
  4. 目的蛋白質がサイトカイン、ホルモン、増殖因子、抗体、酵素、トランスポーター、受容体から成る群より選ばれた物質である請求項1乃至に記載の培養方法。
  5. 目的蛋白質がアミド化酵素である請求項1乃至に記載の培養方法。
  6. 遺伝子組換え細胞の増殖可能な温度が約36℃乃至38℃である請求項1乃至に記載の培養方法。
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