JP2013258254A - レーザー加熱工法による電子デバイスの製造方法 - Google Patents

レーザー加熱工法による電子デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レーザー光線の反射に伴う電子部品、基板等の焼損を解消しうる接合材を用いた電子デバイスの製造方法の提供。
【解決手段】少なくとも2つの部材同士を、レーザー光5で加熱し、溶融させた接合材で接合するステップを含む電子デバイスの製造方法であって、該接合材を250℃に昇温し、室温まで冷却して形成された接合部の、表面に対し5度入射した光線の500nm〜1000nmにおける平均正反射率が、40%以下である方法。接合材は、例えば、はんだ成分と該はんだ成分よりも融点の高い高融点粒子を含むはんだ接合材4である。レーザー加熱工法を多様な電子部品の実装に用いることができるため、電子デバイス製造における自由度を高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザー加熱工法により電子デバイスを製造する方法に関する。より詳しくは、本発明は、レーザー光によりはんだ接合材を溶融、冷却、硬化して形成される接合部を有する電子デバイスの製造方法において、照射したレーザー光が、はんだ溶融時に生じる鏡面状のはんだ表面で反射され、被照射領域外にある基板や近接して配置された電子部品等に焼け焦げを生じさせることのないはんだ接合材を用いることを特徴とする電子デバイスの製造方法に関する。
近年、多種多様な電子部品が高密度に実装された高密度実装基板の製造が盛んに行われている。電子部品は、通常、自動印刷機、部品実装マウンター、リフロー炉等から構成される自動実装工程によって基板へ実装される。しかしながら、特殊な形状をしている電子部品や自動実装工程の温度に耐えられない耐熱性の低い電子部品、リペアの必要のある電子部品等は、自動実装工程では実装できないので、局所はんだ付け工法による後工程で実装される。
局所はんだ付け工法の1つとして、レーザー光を用いるレーザー加熱工法があり、レーザー光による加熱処理のみで加熱する場合と、熱風等を併用して加熱する場合とがある。使用されるレーザー光としては大きなエネルギー密度が得られ、制御しやすいYAGレーザーやパルスレーザー等が用いられる。これらのレーザー光は単波長かつコヒーレントな光のため、現状では最小φ0.2mm程度まで光束を絞ることができ、局所的な加熱に適している。また、はんだ付けの雰囲気を不活性ガス雰囲気や還元性ガス雰囲気にすることによってフラックスを使用しないレーザー加熱工法もある。
これらのレーザー加熱工法を用いることにより、今日、微細ピッチの部品実装や、実装部周辺への熱影響を最小限に抑えることが可能となっている。ワーク形状に左右されるものの、レーザー加熱工法を採用することで手作業や従来の工法と比べ、生産数の増加や品質の向上が見込まれる。
レーザー加熱工法を必要とする電子部品としては、自動実装工程を経た後、後工程で実装することが必要な低耐熱な電子部品がある。それらの中で特に、プリント基板上の挿入実装部品、各種センサー類、表面実装部品(SMD)、チップ部品、 COMSセンサーIC、狭ピッチ表面実装コネクター、ウレタン線、光ピックアップ、プローブカード、小型スピーカー、実装基板接合等に、上述したレーザー加熱工法が採用されている。これらの電子部品を短時間で確実に実装するためには、レーザー光の出力を高く設定し、エネルギー密度の高いレーザー光を照射する必要がある。
しかしながら、レーザー出力を高く設定することには、以下のような問題がある。
図3は、従来技術によるレーザーはんだ付け工法の問題点を説明するためのはんだ付け箇所近傍の概念図であり、図4は図3の主要部の拡大図である。これらの図を参照すれば、通常、レーザー光をはんだ付け部分に照射すると、レーザー照射部であるはんだ付け部分がレーザー光を吸収して温度が上昇し、そこに供給されたはんだペースト又は糸はんだ等が溶融して、基板ランド電極やスルーホール、電子部品のリード部分等に濡れ広がっていく。はんだが溶融して、濡れ広がる過程では、はんだ表面は鏡面状となり、照射されているレーザー光を反射する。図3、4においては、はんだ付けされる電子部品は、挿入実装部品2であり、レーザー光5の照射により、供給されたはんだペースト又は糸はんだ等が溶融して、挿入実装基板2のリードピン21及び基板1のランド電極11に濡れ広がって、濡れ広がった溶融はんだ41の表面でレーザー光5が反射され、反射光52の一部がすでに実装されている表面実装部品3の側面に照射されている。図3、4においては、表面実装部品3に照射されている反射光52のみを図示しているが、反射光は他の方向にも照射される。
レーザー光5のエネルギー密度が高い場合には、レーザー光周辺部にすでに実装されている表面実装部品3等に反射光が照射されると、反射光のエネルギーにより表面実装部品3等が焼損されてしまうことがある。また、反射光が人体に照射されると人体を損傷する恐れもある。
このような照射レーザー光の反射光による他の電子部品等の焼損を防ぐために、以下の特許文献1には、レーザー光照射部から照射されたレーザー光が電子部品の被照射領域において反射された反射光の光路を遮る遮蔽部を設けて焼損を防ぐレーザー加熱装置が開示されている。
また、以下の特許文献2には、焼損を防ぐために温度計測に用いる温度センサと、加熱に用いるレーザー発振器と、前記レーザー発振器から出力されたレーザー光をはんだ付け対象物に集光する出射ヘッドと、前記赤外線センサの計測結果に基づいて電子部品が焼損しないようにレーザー発振器の出力を制御する制御装置を備えたレーザー加熱装置が開示されている。
特開2012−655号公報 特開2010−260093号公報
しかしながら、特許文献1では、プローブカードのピン等のレーザー光はんだ付けに対し、焼損抑制効果が明示されているものの、レーザー光の照射角度や反射光の光路を遮る遮蔽部を設けるスペースが必要であるなどの点から、使用できる電子部品が限定されることや表面実装部品からなる高密度実装への適用が困難である。
また、特許文献2では、レーザー光加熱部分の温度をリアルタイムで検知して最適な温度条件になるようにレーザーの出力を制御することで、焼損抑制効果が奏されるものの、レーザー出力の制御やその制御装置を旧来の装置に組み込む必要があり、装置が複雑化するという問題がある。
本発明は、上記問題を鑑みて成されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、レーザー光による加熱処理時に装置上の特別な対応をすることなく、反射光による電子部品、基板等の焼損を防ぐことができる電子デバイスの製造方法を提供することである。
本願発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討し実験を重ねた結果、レーザー加熱工法に使用するはんだ材の接合部表面に対し5度入射した光の500〜1000nmにおける平均正反射率が特定範囲にある場合に、上記課題を解決しうることを予想外に見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りのものである。
[1]レーザー光で加熱し、溶融させた接合材で、少なくとも2つの部材同士を、接合するステップを含む電子デバイスの製造方法であって、該接合材を250℃に昇温し、室温まで冷却して形成された接合部の、表面に対し5度入射した光線の500nm〜1000nmにおける平均正反射率が40%以下である、前記方法。
[2]前記接合材は、はんだ成分と該はんだ成分よりも融点の高い高融点粒子を含むはんだ接合材である、前記[1]に記載の方法。
[3]前記はんだ成分は、はんだ粒子である、前記[2]に記載の方法。
[4]前記高融点粒子の融点は、前記レーザー光による加熱温度よりも高い、前記[2]又は[3]に記載の方法。
[5]前記はんだ粒子は、Sn粒子、又はAg、Bi、Cu、Ge、In、Sb、Ni、Zn、Pb、及びAuからなる金属群から選ばれる少なくとも1種の金属を含むSn合金粒子である、前記[3]又は[4]に記載の方法。
[6]前記はんだ粒子は、Bi、In又はZnのいずれかを含む、融点200℃以下のSn合金粒子である、前記[5]に記載の方法。
[7]前記高融点粒子は、Ag、Bi、Cu、Ge、In、Sn、Sb、Ni、Zn、Pb、及びAuからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を含む、融点300℃以上の高融点金属粒子である、前記[2]〜[6]のいずれかに記載の方法。
[8]前記高融点金属粒子は、Cu粒子、Cu合金粒子、Ni粒子、又はNi合金粒子である、前記[7]に記載の方法。
[9]前記Cu合金粒子は、Cuを50〜99質量%含む、前記[8]に記載の方法。
[10]前記Cu合金粒子は、Cu50〜99質量%と、Sn、Ag、Bi、In、及びGeからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素1〜50質量%を含む、前記[9]に記載の方法。
[11]前記Cu合金粒子は、Sn13.5〜16.5質量%、Ag0.1〜11質量%、Bi4.5〜5.5質量%、In0.1〜5質量%、残部にCuを含むCu合金粒子、又はAg0.11〜25質量%、残部にCuを含むCu合金粒子、又はSn1〜10質量%、残部にCuを含むCu合金粒子である、前記[10]に記載の方法。
[12]前記高融点粒子は、金属元素又は半金属元素と非金属元素とからなる化合物のセラミックスからなる高融点セラミックス粒子である、前記[2]〜[6]のいずれかに記載の方法。
[13]前記高融点セラミックス粒子は、Si、Al、Ca、Ti、B、Ba、Bi、P、Sr、Mg、Y、及びZrからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物粒子、窒化物粒子、炭化物粒子、硼化物粒子、又は珪化物粒子のいずれかである、前記[12]に記載の方法。
[14]電子部品が既に実装されている基板に対して実施する、前記[1]〜[13]のいずれかに記載の電子デバイスの製造方法。
[15]前記はんだ接合材を少なくとも2つの部材間に供給する方法は、スクリーン印刷工法、ディスペンス印刷工法、ジェットディスペンス印刷工法、又は転写工法のいずれかである、前記[2]〜[14]のいずれかに記載の方法。
[16]前記電子デバイスは、表面実装基板、挿入型電子部品実装基板、狭ピッチ表面実装コネクター、光ピックアップ部品、プローブカード、小型スピーカー、カメラモジュール、又はPoP(パッケージオンパッケージ)のいずれかである、前記[1]〜[15]のいずれかに記載の方法。
[17]前記[1]〜[16]のいずれかに記載の方法により製造された電子デバイス。
本発明の製造方法により、レーザー光線の反射光によって発生する電子部品、基板等の焼損を回避することができる。従って、本発明の製造方法により、多様な電子部品の実装にレーザー加熱工法を用いることができ、電子デバイス製造の自由度を高めることができる。
本実施の形態に係るレーザー光はんだ付け工法を説明するための概念図である。 図1の主要部拡大図である。 従来技術によるレーザー光はんだ付け工法の問題点を説明するための概念図である。 図3の主要部拡大図である。 表1に示す実施例1〜5、比較例1〜6の5度正反射率と波長との関係を示すグラフである。 実施例1のレーザー光加熱処理後の部品接合部の図面に代わる写真である。 比較例1のレーザー加熱処理後の焼損した部品接合部の図面に代わる写真である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と略記する。)について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態は、レーザー光で加熱し、溶融させた接合材で、少なくとも2つの部材同士を、接合するステップを含む電子デバイスの製造方法であって、該接合材を250℃に昇温し、室温まで冷却して形成された接合部の、表面に対し5度入射した光線の500nm〜1000nmにおける平均正反射率が40%以下である、前記方法である。前記少なくとも2つの部材は、例えば、基板電極と電子部品電極、又は電子部品電極と電子部品電極、又は基板電極と基板電極であることができる。また、前記接合材は、はんだ成分と該はんだ成分よりも融点の高い高融点粒子を含むはんだ接合材であることができ、前記はんだ成分は、はんだ粒子であることができる。また、前記高融点粒子の融点は、前記レーザー光による加熱温度よりも高いものであることができる。
以下、接合部を形成するはんだ接合材の各成分の好ましい態様について説明する。
<はんだ接合材>
本実施の形態のはんだ接合材は、250℃に昇温し、室温まで冷却して形成された接合部の、表面に対し5度入射した光線の500〜1000nmにおける平均正反射率が40%以下となるものである。平均正反射率が40%以下であることは、照射されるレーザー光が乱反射されることを指標する。照射されるレーザー光が乱反射されることにより、被照射領域にある加熱された電子部品等の近傍に配置された電子部品、基板等が焼損されることを回避することができる。
以下に説明するように、レーザー光によりはんだ接合材を溶融、冷却、硬化して形成される接合部を有する電子デバイスの製造方法において、照射したレーザー光が、はんだ溶融時に生じる鏡面状のはんだ表面で反射され、被照射領域にある基板や近接して配置され電子部品等に焼け焦げを生じさせることを回避するためには、はんだ溶融時に生じる鏡面状のはんだ表面での反射率を規定すべきであるが、はんだ溶融時の反射率を測定することは困難である。そこで、本実施の形態においては、かかるはんだ溶融時の反射率を指標するものとして、便宜的に、加熱硬化後の接合部の表面に対し5度入射した光線の500〜1000nmにおける平均正反射率を用いている。但し、以下の実施例に説明するように、かかる加熱硬化後の反射率と焼損発生は、明らかな関係がある。
ここで、正反射率とは完全な光の反射であり、一方向からの光が別の一方向に反射されて出て行くことである。反射の法則により、光の入射角と反射角は反射面に対して同じ角度となる。一方、拡散反射率は、全反射光から正反射光を光トラップにより取り除いた反射光量について、拡散反射率が既知の標準反射板からの拡散光量をもとに得られるものである。これらの反射率は、例えば積分球ユニットを備えた市販の紫外可視近赤外分光光度計によって測定することができる。
本実施の形態において、レーザー照射光の反射により電子部品等の焼損を抑制するには、レーザー加熱装置が通常使用しているレーザー光源の波長808nm、980nmを含む、500〜1000nmの平均正反射率が40%以下であることが好ましく、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。レーザー反射光により電子部品の焼損を防止することができるのは、正反射率が下がることにより、全反射光に占める拡散反射光が増大し、正反射光の光エネルギーが減少することで周囲の電子部品に当該反射光が照射されても、焼損を起こすほどの光エネルギーではなくなるためであると考えられる。一方で平均正反射率が40%超であると、正反射光の光エネルギーを十分に弱めることができず、反射光が周囲にある電子部品、基板等の焼損させてしまう。
はんだ接合材の加熱硬化後の接合部において、接合部表面に対し5度入射した光の500〜1000nmにおける平均正反射率を40%以下に抑える手段としては、はんだ粒子と該はんだ粒子よりも融点の高い高融点粒子を少なくとも1種以上含むはんだ接合材の使用が挙げられる。本実施の形態のはんだ接合材の形態としては、板状、線状、はんだペースト、ペースト状の導電性接着剤が揚げられるが、電子部品の形状・高さや電子部品の間隔に関係無く、基板電極にはんだ接合材の追加供給が容易に行える電子部品の実装を提供する観点から、はんだペーストが好ましい。
<はんだペースト>
(はんだ粒子)
本実施の形態に使用する接合材であるはんだペーストに用いるはんだ粒子とは、Snを含む融点300℃以下の金属粒子を意味するが、一般的な鉛フリーはんだペーストと同等の熱処理ピーク温度で熱処理する観点から、はんだ粒子の融点は、240℃以下であることが好ましい。接合材を熱処理した際に、該接合材中に含まれる金属粒子間でSnを含む金属間化合物を形成させる観点から、該はんだ粒子は、Sn粒子、又は、Snと、Ag、Au、Bi、Cu、Ge、In、Sb、Ni、Zn及びPbからなる群から選択される金属の少なくとも1種とを含むSn合金粒子であることが好ましい。
具体的には、Sn−Bi系、Sn−In系、Sn−Cu系、Sn−Zn系、Sn−Ag系、Sn−Au系、Sn−Pb系、Sn−Sb系、Sn−Bi−Ag系、Sn−Ag−Cu系、Sn−Bi−Cu系、Sn−Zn−Bi系、Sn−Bi−In系、Sn−Ag−In系、Sn−Ag−In−Bi系、Sn−Cu−Ni系、Sn−Cu−Ni−Ge系、Sn−Ag−Cu−Ni−Ge系のはんだ粒子が例示できる。接合材であるはんだペーストの推奨熱処理ピーク温度が、230℃以上のはんだとしては、Sn−Ag−Cu(例えば、Sn−3.0Ag−0.5Cu)系やSn−Ag(例えば、Sn−3.5Ag)系やSnが好ましい。また、リフローピーク温度が200℃以下推奨の鉛フリーはんだとしては、Snを含み、かつ、Bi又はIn又はZnのいずれかを含む融点200℃以下のSn合金粒子が好ましい。中でも、Sn−58BiやSn−57Bi−1Agが好ましい。ここで、特定の元素が不可避的不純物の濃度で混入することはあり得る。
なお、本明細書中、融点は、示差走査熱量計(DSC)による測定における吸熱ピークトップの温度を意味する。
使用するはんだ粒子は1種に限定されるものではない。例えば、Sn粒子、又は、Snと、Ag、Au、Bi、Cu、Ge、In、Sb、Ni、Zn及びPbからなる群から選択される金属の少なくとも1種とを含むSn合金粒子を、別の組成のはんだ粒子と組合せて使用できる。例えば、42Sn/58Biである第1のはんだ粒子に、第2のはんだ粒子としてSn粒子又はSn合金粒子を組合せることによって、リフロー後の接合部のBi組成を低減させることが可能である。一般的に、Biは機械的に脆い特性を示すため、前記のSn粒子又はSn合金粒子をさらに用いることによってリフロー後のBi組成を低減させることが可能となり、脆性改善に繋がる。
(高融点金属粒子)
はんだ粒子よりも融点の高い高融点粒子として用いる高融点金属粒子は、融点300℃以上の金属粒子を少なくとも1種含むことが好ましい。これにより、前述のはんだ粒子と高融点金属粒子との間で金属結合を適度に形成させて良好な導電性を得ることができる。高融点金属粒子の融点は、より好ましくは350℃以上、さらに好ましくは400℃以上である。また該融点は、高融点金属粒子をアトマイズ等で製造する過程において、必要な熱処理温度を下げる観点から、好ましくは2000℃以下であり、より好ましくは1500℃以下である。
該高融点金属粒子は、Ag、Bi、Cu、Ge、In、Sn、Sb、Ni、Zn、Pb、及びAuからなる群から選択される金属の少なくとも1種を含み、融点が300℃以上であることが好ましい。溶融したはんだ粒子と高融点金属粒子との金属拡散性の観点から、高融点金属粒子としては、Cu粒子、Ni粒子、又はCu若しくはNiを含有する合金粒子(それぞれCu合金粒子及びNi合金粒子ともいう)が好ましい。
Cu合金粒子としては、Cuと、In、Ni、Sn、Bi、Ag及びGeからなる群から選択される金属の少なくとも1種とを含むCu合金粒子が好ましい。In及びNiは、溶融したはんだとCu合金粒子との界面で形成するCu−Sn系の金属間化合物の結晶粒を微細化する効果を有することから、Cu合金粒子にIn又はNiが含まれることが好ましい。Cu合金粒子中のIn、Niの合計含有率は、安定した合金相を形成する観点から、0.10〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.50〜8.0質量%、さらに好ましくは1.0〜6.0質量%である。Sn及びBiは、溶融したはんだとの濡れ性が良いため、Cu合金粒子に、Sn及び/又はBiを、これらの合計で50質量%以下の量で含有させることが好ましい。濡れ性を良好に得る観点から、Sn及びBiの合計含有率は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。また、Agは、溶融したはんだのSn成分と融点の高い金属間化合物を形成しやすいため、耐熱性を有する接合部を形成する観点から、好ましい。
はんだ接合部の抵抗を低くし電気特性を向上させる観点から、Cu合金粒子は95質量%以下でAgを含有することが好ましい。この場合のCu合金粒子中のAgの含有率は、コスト面から50質量%以下であることが好ましい。Agの含有率は、電気特性の向上効果を良好に得る観点から、好ましくは2質量%以上、より好ましくは5質量%以上である。Geは、はんだ溶融時に優先的に酸化して、Sn等の他のはんだ成分の酸化を抑制する効果を有するため、Cu合金粒子中に0.10質量%以上含まれていることが好ましい。酸化物がはんだ流動を阻害し、接合性に悪影響を与えることを防ぐ観点から、Geの含有率は5.0質量%以下であることが好ましい。より好ましい態様において、Cu合金粒子は、Ag0.1〜11質量%、Bi4.5〜5.5質量%、In0.1〜5質量%、Sn13.5〜16.5質量%、及び残部にCuを含むものであることができる。
また、Ni合金粒子は、溶融したはんだとの濡れ性を向上させる観点から、Snを含むことが好ましい。さらに、Ni合金粒子は、低温での接合性を向上させる観点から、Niと、In又はBiとを含有する合金粒子であることが好ましい。なお、特定の元素が不可避的不純物の濃度で混入することはあり得る。
はんだ粒子と高融点金属粒子の混合粉において、高融点金属粒子100質量部に対してはんだ粒子の混合比は、接合部表面に対し5度入射した光線の500〜1000nmにおける平均正反射率の観点から、はんだ粒子が500質量部以下であり、一方、初期の接合状態の観点から、下限は55質量部以上であることが好ましい。
はんだ粒子及び高融点金属粒子の形状とサイズは、用途に応じて定めることができる。はんだペースト用途では、印刷性を重視して、平均粒径で2〜40μmの比較的真球度の高い粒子を使うことが好ましい。また、導電性接着剤用途では、粒子の接触面積を増やすため、異形粒子を使うことが好ましい。なお、本明細書における「平均粒径」とは、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定される値をいう。
はんだ粒子及び高融点金属粒子の粒度分布は、ペースト用途に応じて定めることができる。例えば、スクリーン印刷用途では、版抜け性を重視して、粒度分布はブロードにするのが好ましく、ディスペンス用途では、吐出流動性を重視して、粒度分布をシャープにするのが好ましい。
(高融点セラミックス粒子)
はんだ粒子よりも融点の高い高融点粒子として用いる高融点セラミックス粒子は、金属元素又は半金属元素と非金属元素との化合物からなる。金属元素としては、セラミックスの形成可能なものであれば特に制限されず、例えば、Al、Ti、Zr、Cr、Ta、Nbなどを用いることができる。これらの金属元素は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。半金属元素としても、セラミックスの形成可能なものであれば特に制限されず、例えば、Si、Bなどを用いることができる。一方、これら金属元素又は半金属元素と化合物を形成する非金属元素としては、例えば、C、N、Oなどが挙げられる。これら金属元素又は半金属元素と非金属元素との化合物の具体例としては、アルミナ(酸化アルミニウム)、チタニア(酸化チタン)、ジルコニア(酸化ジルコニウム)、酸化クロム、酸化タンタル、酸化ニオブ、シリカ(酸化ケイ素)、酸化ホウ素等の酸化物;窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素等の窒化物、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化クロム、炭化タンタル、炭化ニオブ、炭化ケイ素、炭化ホウ素等の炭化物などが挙げられる。
以上の各化合物はその種類によっては、異なる結晶系を有するものがあるが(例えば、アルミナ、チタニア等)、本実施の形態においては、いずれの結晶系のものでも用いることができる。例えば、アルミナにはαアルミナ、βアルミナ、γアルミナ等があるが、そのいずれも用いることができる。また、前記の各化合物からなるセラミックスには、その安定性を高める目的として、他の化合物が含まれていてもよい。例えば、セラミックスとして窒化ケイ素セラミックスを用いる場合には、助剤としてアルミナ、イットリアを添加してもよい。また、前記の各化合物からなるセラミックス粒子表面には、凝集防止のため分散剤をあらかじめコーティングしてもよい。分散剤の種類としては、高分子型分散剤、界面活性剤型分散剤(低分子型分散剤)、無機型分散剤等があるが、これらを単独で又は複数の成分を合わせて用いてもよい。高分子型分散剤の具体例としては、ポリカルボン酸系、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合系、ポリエチレングリコール、ポリカルボン酸部分アルキルエステル系、ポリエーテル系、ポリアルキレンポリアミン系などが挙げられる。界面活性剤型分散剤(低分子型分散剤)の具体例としては、アルキルスルホン酸系、四級アンモニウム系、高級アルコールアルキレンオキサイド系、多価アルコールエステル系、アルキルポリアミン系などが挙げられる。無機分散剤の具体例としては、ポリリン酸塩系のトリポリリン酸ナトリウムなどが挙げられる。
はんだ粒子と高融点セラミックス粒子の混合粉において、高融点セミラックス粒子100質量部に対してはんだ粒子の混合比は、接合部表面に対し5度入射した光の500〜1000nmにおける平均正反射率の観点から、はんだ粒子が400質量部以下であり、一方、初期の接合状態の観点から下限は55質量部以上であることができる。
はんだ粒子及び高融点セラミックス粒子の形状とサイズは、用途に応じて定めることができる。はんだペースト用途では、印刷性を重視して、平均粒径で2〜40μmの比較的真球度の高い粒子を使うことが好ましい。なお、本明細書における「平均粒径」とは、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定される値をいう。
はんだ粒子及び高融点セラミックス粒子の粒度分布は、ペースト用途に応じて定めることができる。例えば、スクリーン印刷用途では、版抜け性を重視して、粒度分布はブロードにするのが好ましく、ディスペンス用途では、吐出流動性を重視して、粒度分布をシャープにするのが好ましい。
(その他の成分)
はんだ接合材は、はんだ粒子、高融点粒子、フラックスに加えて、ペースト特性を向上させるための各種の任意成分をさらに含むことができる。そのような成分としては、チクソ剤、消泡剤、酸化防止剤、溶剤、ハロゲン化合物の活性剤、無機フィラー等が挙げられる。
(チクソ剤)
チクソ剤としては、従来からPbフリーはんだのフラックスとして使用されている任意のチクソ剤を使用することができ、ヒマシ油、水添ヒマシ油、ソルビトール系のチクソ剤等が挙げられる。
(無機フィラー)
はんだ接合材は、高融点粒子に用いる高融点セラミック粒子とは別に無機フィラーを更に含んでもよい。無機フィラーとしては、シリカ粒子等のセラミック粒子が挙げられる。無機フィラーを添加することによって、例えば、はんだ接合材で電子部品と基板とを接合する際に、電子部品と接合部との間等の線膨張係数の差異を低減できる。
<本実施の形態の製造方法を用いた電子デバイス>
本実施の形態の製造方法で製造することができる電子デバイスは、基板電極と電子部品電極を接合した部品搭載基板、電子部品電極と電子部品電極を接合した積層型電子部品、又は基板電極と基板電極を接合した積層基板を含む。
本実施の形態に係る電子デバイスの製造方法は、製造中でのレーザー反射光による基板、電子部品等の焼損を回避することができる。かかる電子デバイスには、センサーモジュール、光電気モジュール、ユニポーラトランジスタ、MOS、FET、CMOS、メモリーセル、FC(Field Copleentary)のチップ、それらの集積回路部品(IC)、各種スケールのLSI等、凡そ、電子回路を機能要素とするほとんどのものが含まれる。
より具体的な電子デバイスとしては、表面実装基板、挿入型電子部品実装基板、狭ピッチ表面実装コネクター、光ピックアップ部品、プローブカード、小型スピーカー、カメラモジュール、PoP(パッケージオンパッケージ)が挙げられる。
また、本実施の形態の製造方法は、通常の電子部品を通常の250℃ピークのリフロー熱処理により1次実装した後に、耐熱性の低い光学部品等をレーザー加熱処理により2次実装する場合に電子部品や基板等の焼損防止の作用効果を奏することができる。
本実施の形態の製造方法で接合材としてはんだペーストを用いる場合の塗布方法としては、スクリーン印刷工法、ディスペンス工法、ジェットディスペンス工法、転写工法等の一般的な公知の技術を用いることができる。ディスペンス工法、ジェットディスペンス工法は、1次実装済みの既実装基板上に、耐熱性の低い光学部品等をレーザー加熱処理により2次実装するためにはんだペーストを塗布する方法として好適であり、本実施の形態の製造方法で用いられる接合材と組み合わせることで、レーザー加熱により発生する電子部品、基板等の焼損を防ぎながら、耐熱性の低い光学部品等を2次実装で歩留りよく製造できる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
尚、各金属粒子の平均粒径は、Sympatec社(ドイツ)製レーザー回折式粒子径分布測定装置「HELOS&RODOS」により体積積算平均値を測定し、平均粒径値として求めた。
はんだ粒子の融点は、島津製作所株式会社製「DSC−60」を用い、窒素雰囲気下、昇温10℃/分の条件で測定し、最低温の吸熱ピークについてJIS Z3198−1に従って求められる融点とした。尚、吸熱量を定量した際、1.5J/g以上あるものを測定対象物由来のピークとし、それ未満のピークは分析精度の観点から除外した。
加熱硬化後のはんだ表面の正反射率は、朝日分光株式会社製の5度反射測定ユニットを用い、はんだ表面に対し5度で入射した正反射光を受光ファイバーに取り込み、クロスドツェルニーターナー分光方式の朝日分光株式会社製の高速分光ユニットHSU−100Sを用いることで測定した。なお、光源にはハロゲン光源を用いた。実際の測定では、サンプルの測定に先立ち、正反射基準板を用いて参照光を測定し、次に、サンプルと交換して、500〜1000nmの範囲で正反射率を測定し、また、500〜1000nmの平均正反射率を算出した。
〔実施例1〕
(1)はんだ粒子
はんだ粒子には、山石金属(株)社製の粒度15μm〜25μmのはんだ粉末Sn(元素組成は、Sn:100質量%)を用いた。該はんだ粒子の平均粒子径をレーザー回折式粒子径分布測定装置(HELOS&RODOS)で測定したところ平均粒径は21μmであった。また、上記はんだ粒子を、示差走査熱量計(島津製作所:DSC−50)で、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件で、40〜200℃の範囲において測定したところ、232℃に吸熱ピーク(融点)が検出された。尚、本明細書におけるはんだの融点とは、上記DSCによる吸熱ピークの測定結果に基づく。
(2)高融点金属粒子
高融点金属粒子の製造方法は次に示す通りであった:Cu6.5kg(純度99質量%以上)、Sn1.5kg(純度99質量%以上)、Ag1.0kg(純度99質量%以上)、Bi0.5kg(純度99質量%以上)、及びIn0.5kg(純度99質量%以上)(すなわち目標元素組成が、Cu:65質量%、Sn:15質量%、Ag:10質量%、Bi:5質量%、及びIn:5質量%)を黒鉛坩堝に入れ、99体積%以上のヘリウム雰囲気で、高周波誘導加熱装置により1400℃まで加熱、融解した。次に、この溶融金属を、坩堝の先端より、ヘリウムガス雰囲気の噴霧槽内に導入した後、坩堝先端付近に設けられたガスノズルから、ヘリウムガス(純度99体積%以上、酸素濃度0.1体積%未満、圧力2.5MPa)を噴出してアトマイズを行い、高融点金属粒子を作製した。この時の冷却速度は、2600℃/秒であった。この第1金属粒子を気流式分級機(日清エンジニアリング:TC−15N)を用いて、5μm設定で分級し、大粒子側を回収後、もう一度30μm設定で分級し、小粒子側を回収した。回収した合金粒子をレーザー回折式粒子径分布測定装置(HELOS&RODOS)で測定したところ、平均粒径は11.2μmであった。
(3)はんだペーストの作製
前記Cu合金粒子とSn粒子とを重量比100:186で混合し、金属フィラーとした。次に、金属フィラー90.7質量%とロジン系フラックス9.3質量%とを混合し、株式会社マルコム製ソルダーソフナー「SPS−1」、松尾産業株式会社製脱泡混練機「SNB−350」に順次かけて、はんだペーストを作製した。
(4)加熱硬化後の接合材表面の正反射率測定
前記はんだペーストをサイズ50mm×50mm、厚み1.0mmの高耐熱エポキシ樹脂ガラス布からなる全面Cu張り基板に30mm×30mm×0.1mmtのサイズで印刷塗布後、窒素雰囲気にて、ピーク温度250℃でリフロー熱処理してサンプルを作製した。
熱処理装置は、株式会社マルコム製リフローシミュレータ「SRS−1C」を使用した。温度プロファイルは、熱処理開始(常温)から140℃までを1.5℃/秒で昇温し、140℃から170℃までを110秒かけて徐々に昇温後、170℃から250℃までを2.0℃/秒で昇温し、ピーク温度250℃で15秒間保持する条件を採用した。
このサンプルを朝日分光株式会社製の5度反射測定ユニットを用い、はんだ表面に対し5度で入射した正反射率を500〜1000nmの範囲で測定したところ、図5に示す測定結果が得られた。このときの500〜1000nmの範囲の正反射率の平均値(平均正反射率)は6.4%であった。なお、正反射率測定結果で800〜1000nmの領域で見られた複数の正反射率のピークは、測定時の光源として用いたハロゲン光源由来の輝線であることも分かった。
(5)レーザー加熱処理による部品実装と焼損の確認
上記はんだペーストを用いて1005サイズの0Ω抵抗部品(1005R)を実装し、その後、レーザー熱処理に供して、1005R、45個のデイジーチェーンを作製した。はんだペーストの印刷にはスクリーン印刷機はマイクロ・テック株式会社製(MT−320TV)を用いた。印刷マスクはメタル製であり、スキージはウレタン製である。マスクは1005R電極部分に合わせて各印刷開口サイズを400μm×500μmと設定し、厚み0.08mmとした。印刷条件は、速度50mm/秒、印圧0.1MPa、スキージ圧0.2MPa、背圧0.1MPa、アタック角度20°、クリアランス0mm、印刷回数1回とした。1005部品の実装には、ヤマハ発動機株式会社製YV100を用いた。
レーザー熱処理は、株式会社すばる光電子製、微細レーザーはんだ付け装置MLS−808CSを用いた。レーザーのビーム形状は四角形状とし、電極サイズを考慮して400μm×300μmの照射面積とした。また、レーザーは、808nmの半導体CWレーザーとし、電流量を8Aから19Aまで増大させながら、1.5秒間照射した。19A時のレーザー出力は2.7Wであった。
1005R実装部分の部品電極部にレーザーを照射して熱処理を施した後、実装部品の周囲に焼損箇所がないか、45個の1005Rの電極部分の合計90か所の周辺をキーエンス株式会社製マイクロスコープVHX-500で200倍に拡大して確認した。その結果、図6に示すようにレーザー加熱後の1005R電極部分には焼損が見られず、1005R部品の接合部をすべて確認したが焼損数は0個であった。評価結果を以下の表1に示す。
〔比較例1〕
はんだ粒子と高融点粒子の組成を表1に示す金属種に固定し、はんだ粒子と高融点粒子の混合比を表1に示すとおりに、はんだ粒子のみのはんだペーストに代えた他は、実施例1と同様の条件で各評価を実施した。正反射率を実施例1と同様の方法で測定した結果、500〜1000nmの範囲の正反射率の平均値(平均正反射率)は84.2%であった。次いで、実施例1と同様の方法でレーザー加熱処理を行い、1005R電極部分を拡大して焼損の有無を確認したところ、図7に示すように、部品実装部分に近接した基板上に焼損が見られた。1005R部品の接合部をすべて確認したところ、焼損数は78個であり、焼損率は86.7%であった。
〔実施例2〜5、比較例2〜6〕
はんだ粒子と高融点粒子の組成を表1に示す金属種に固定し、はんだ粒子と高融点粒子の混合比を表1に示すとおりに変えた他は、実施例1と同様の条件で各評価を実施した。図5、表1に評価結果をに示す。
<はんだ表面の平均正反射率とレーザー加熱処理による焼損の関係>
表1の実施例1〜5と比較例1〜6の結果から、高融点金属粒子100質量部に対して、はんだ粒子の混合比を変化させることで、加熱硬化後のはんだ表面の500〜1000nmの平均正反射率が変化し、高融点金属粒子に対し、はんだ粒子の混合比が少ないほど平均正反射率が低いことが分かる。一方で、レーザー加熱処理後の部品電極周辺の焼損部分を調べると、高融点粒子に対しはんだ粒子が多いほど焼損が発生していることが分かった。すなわち、高融点粒子に対し、はんだ粒子の混合比が少ないほど、焼損が少なくなることが分かり、高融点粒子100質量部に対して、はんだ粒子が500質量部以下であれば焼損が生じないことが分かる。これらの結果から、平均正反射率が40%以下であれば、レーザー加熱処理による焼損を防止できることが分かった。焼損が防止できる理由は、平均正反射率が低下することにより、レーザーから出力された光エネルギーが拡散することになり、拡散反射された反射光のそれぞれの光エネルギーが焼損を発生させない程度まで低下しているためであると考えられる。
〔実施例6〜10、比較例7〜11〕
(1)はんだ粒子
はんだ粒子は、実施例1と同様に山石金属(株)社製の粒度15μm〜25μのはんだ粉末Sn(元素組成は、Sn:100質量%)を用いた。
(2)高融点金属粒子
高融点金属粒子の製造は実施例1と同様に行った。なお、高融点金属粒子の分級は気流式分級機(日清エンジニアリング:TC−15N)を用いて、1.6μm設定で分級し、大粒子側を回収後、もう一度10μm設定で分級し、小粒子側を回収することで目的の高融点金属粒子を得た。回収した合金粒子をレーザー回折式粒子径分布測定装置(HELOS&RODOS)で測定したところ、平均粒径は、2.3μmであった。
(3)はんだペーストの作製
前記Cu合金粒子とSn粒子とを表2に記載の重量比で混合し、金属フィラーとした。次いで、実施例1と同様の手順で、はんだペーストを作製した。
(4)加熱硬化後の接合材表面の正反射率測定
作製したはんだペーストを用いて実施例1と同様の方法で正反射率を測定した。
(5)レーザー加熱処理による部品実装と焼損の確認
作製したはんだペーストを用いて実施例1と同様の方法でレーザー加熱処理と焼損の確認を行った。結果を以下の表2に示す。
<はんだ表面の平均正反射率とレーザー加熱処理による焼損の関係>
表2の実施例6〜10と比較例7〜11の結果から、高融点金属粒子100質量部に対して、はんだ粒子の混合比を変化させることで、加熱硬化後のはんだ表面の500−1000nmの平均正反射率が変化し、高融点金属粒子に対し、はんだ粒子の混合比が少ないほど平均正反射率が低いことが分かる。一方で、レーザー加熱処理後の部品電極周辺の焼損部分を調べると、高融点粒子に対しはんだ粒子が多いほど焼損が発生していることが分かった。すなわち、高融点粒子に対し、はんだ粒子の混合比が少ないほど、焼損が少なくなることが分かり、高融点粒子100質量部に対して、はんだ粒子が500質量部以下であれば焼損が生じないことが分かる。これらの結果から、高融点粒子の平均粒子径に依存せず平均正反射率が40%以下であれば、レーザー加熱処理による焼損を防止できることが分かった。
〔実施例11〜17、比較例12〜13〕
(1)はんだ粒子
はんだ粒子として、実施例1と同様に山石金属(株)社製の粒度15μm〜25μのはんだ粉末Sn(元素組成は、Sn:100質量%)を用いた。
(2)高融点金属粒子
高融点金属粒子の製造は実施例1と同様に行った。なお、高融点金属粒子の分級は気流式分級機(日清エンジニアリング:TC−15N)を用いて、30μm設定で分級し、大粒子側を回収後、もう一度50μm設定で分級し、小粒子側を回収することで目的の高融点金属粒子を得た。回収した合金粒子をレーザー回折式粒子径分布測定装置(HELOS&RODOS)で測定したところ、平均粒径は、26.9μmであった。
(3)はんだペーストの作製
前記Cu合金粒子とSn粒子とを表3に記載の重量比で混合し、金属フィラーとした。次いで、実施例1と同様の手順で、はんだペーストを作製した。
(4)加熱硬化後の接合材表面の正反射率測定
作製したはんだペーストを用いて実施例1と同様の方法で正反射率を測定した。
(5)レーザー加熱処理による部品実装と焼損の確認
作製したはんだペーストを用いて実施例1と同様の方法でレーザー加熱処理と焼損の確認を行った。結果を以下の表3に示す。
<はんだ表面の平均正反射率とレーザー加熱処理による焼損の関係>
表3の実施例11〜17と比較例12〜13の結果から、高融点金属粒子100質量部に対して、はんだ粒子の混合比を変化させることで、加熱硬化後のはんだ表面の500−1000nmの平均正反射率が変化し、高融点金属粒子に対し、はんだ粒子の混合比が少ないほど平均正反射率が低いことが分かる。一方で、レーザー加熱処理後の部品電極周辺の焼損部分を調べると、高融点粒子に対しはんだ粒子が多いほど焼損が発生していることが分かった。すなわち、高融点粒子に対し、はんだ粒子の混合比が少ないほど、焼損が少なくなることが分かり、高融点粒子100質量部に対して、はんだ粒子が1900質量部以下であれば焼損が生じないことが分かる。これらの結果から、高融点粒子の平均粒子径に依存せず平均正反射率が40%以下であれば、レーザー加熱処理による焼損を防止できることが分かった。
〔実施例18〜21、比較例14〜18〕
(1)はんだ粒子
はんだ粒子として、実施例1と同様に山石金属(株)社製の粒度15μm〜25μのはんだ粉末Sn(元素組成は、Sn:100質量%)を用いた。
(2)高融点金属粒子
高融点金属粒子として福田金属箔粉株式会社製Cu粉 Cu−HWQ 15μmを用いた。このCu粒子をレーザー回折式粒子径分布測定装置(HELOS&RODOS)で測定したところ、平均粒径は、15.0μmであった。
(3)はんだペーストの作製
前記Cu粒子とSn粒子とを以下の表4に示す重量比で混合し、金属フィラーとした。次いで、実施例1と同様の手順で、はんだペーストを作製した。
(4)加熱硬化後の接合材表面の正反射率測定
作製したはんだペーストを用いて実施例1と同様の手法で正反射率を測定した。
(5)レーザー加熱処理による部品実装と焼損の確認
作製したはんだペーストを用いて実施例1と同様の手法でレーザー加熱処理と焼損の確認を行った。結果を以下の表4に示す。
<はんだ表面の平均正反射率とレーザー加熱処理による焼損の関係>
表4の実施例18〜21と比較例14〜18の結果から、高融点金属粒子100質量部に対して、はんだ粒子の混合比を変化させることで、加熱硬化後のはんだ表面の500−1000nmの平均正反射率が変化し、高融点金属粒子に対し、はんだ粒子の混合比が少ないほど平均正反射率が低いことが分かる。一方で、レーザー加熱処理後の部品電極周辺の焼損部分を調べると、高融点粒子に対しはんだ粒子が多いほど焼損が発生していることが分かった。すなわち、高融点粒子に対し、はんだ粒子の混合比が少ないほど、焼損が少なくなることが分かり、高融点粒子100質量部に対して、はんだ粒子が400質量部以下であれば焼損が生じないことが分かる。これらの結果から、高融点粒子の組成や平均粒子径に依存せず平均正反射率が40%以下であれば、レーザー加熱処理による焼損を防止できることが分かった。
〔実施例22〜27、比較例19〜21〕
(1)はんだ粒子
はんだ粒子として、実施例1と同様に山石金属(株)社製の粒度15μm〜25μのはんだ粉末Sn(元素組成は、Sn:100質量%)を用いた。
(2)高融点金属粒子
高融点金属粒子として、日本アトマイズ加工株式会社製Ni粉 SFR−Ni 10μmを用いた。このNi粒子をレーザー回折式粒子径分布測定装置(HELOS&RODOS)で測定したところ、平均粒径は、10.1μmであった。
(3)はんだペーストの作製
前記Ni粒子とSn粒子とを以下の表5に示す重量比で混合し、金属フィラーとした。次いで、実施例1と同様の手順で、はんだペーストを作製した。
(4)加熱硬化後の接合材表面の正反射率測定
作製したはんだペーストを用いて実施例1と同様の手法で正反射率を測定した。
(5)レーザー加熱処理による部品実装と焼損の確認
作製したはんだペーストを用いて実施例1と同様の手法でレーザー加熱処理と焼損の確認を行った。結果を以下の表5に示す。
<はんだ表面の平均正反射率とレーザー加熱処理による焼損の関係>
表5の実施例22〜27と比較例19〜21の結果から、高融点金属粒子100質量部に対して、はんだ粒子の混合比を変化させることで、加熱硬化後のはんだ表面の500−1000nmの平均正反射率が変化し、高融点金属粒子に対し、はんだ粒子の混合比が少ないほど平均正反射率が低いことが分かる。一方で、レーザー加熱処理後の部品電極周辺の焼損部分を調べると、高融点粒子に対しはんだ粒子が多いほど焼損が発生していることが分かった。すなわち、高融点粒子に対し、はんだ粒子の混合比が少ないほど、焼損が少なくなることが分かり、高融点粒子100質量部に対して、はんだ粒子が900質量部以下であれば焼損が生じないことが分かる。これらの結果から、高融点粒子の組成や平均粒子径に依存せず平均正反射率が40%以下であれば、レーザー加熱処理による焼損を防止できることが分かった。
〔実施例28〜31、比較例22〜26〕
(1)はんだ粒子
はんだ粒子として、実施例1と同様に山石金属(株)社製の粒度15μm〜25μのはんだ粉末Sn(元素組成は、Sn:100質量%)を用いた。
(2)高融点セラミック粒子
高融点セラミック粒子として、株式会社アドマテックス製Al粉アドマファインAC9500−SIを用いた。このAl粒子をレーザー回折式粒子径分布測定装置(HELOS&RODOS)で測定したところ、平均粒径は、8.4μmであった。
(3)はんだペーストの作製
前記Al粒子とSn粒子とを以下の表6に示す重量比で混合し、金属フィラーとした。次いで、実施例1と同様の手順で、はんだペーストを作製した。
(4)加熱硬化後の接合材表面の正反射率測定
作製したはんだペーストを用いて実施例1と同様の手法で正反射率を測定した。
(5)レーザー加熱処理による部品実装と焼損の確認
作製したはんだペーストを用いて実施例1と同様の手法でレーザー加熱処理と焼損の確認を行った。結果を以下の表6に示す。
<はんだ表面の平均正反射率とレーザー加熱処理による焼損の関係>
表6の実施例28〜31と比較例22〜26の結果から、高融点金属粒子100質量部に対して、はんだ粒子の混合比を変化させることで、加熱硬化後のはんだ表面の500−1000nmの平均正反射率が変化し、高融点金属粒子に対し、はんだ粒子の混合比が少ないほど平均正反射率が低いことが分かる。一方で、レーザー加熱処理後の部品電極周辺の焼損部分を調べると、高融点粒子に対しはんだ粒子が多いほど焼損が発生していることが分かった。すなわち、高融点粒子に対し、はんだ粒子の混合比が少ないほど、焼損が少なくなることが分かり、高融点粒子100質量部に対して、はんだ粒子が400質量部以下であれば焼損が生じないことが分かる。これらの結果から、高融点粒子の組成や平均粒子径に依存せず平均正反射率が40%以下であれば、レーザー加熱処理による焼損を防止できることが分かった。
〔実施例32〜39〕
(1)はんだ粒子
はんだ粒子は、実施例32のSn0.7Cuでは粒度10〜25μmで平均粒径が21.2μmのものを用いた。実施例33のSn0.3Ag0.7Cuでは粒度20〜38μmで平均粒径が29.8μmのものを用いた。実施例34のSn3.0Ag0.5Cuでは粒度10〜25μmで平均粒径が22.0μmのものを用いた。実施例35のSn3.5Agでは粒度10〜25μmで平均粒径が22.0μmのものを用いた。実施例36のSn4.0Ag0.5Cuでは粒度10〜25μmで平均粒径が21.8μmのものを用いた。実施例37のSn58Biでは粒度25〜38μmで平均粒径が25.6μmのものを用いた。実施例38のPb5Snでは粒度25〜38μmで平均粒径が28.9μmのものを用いた。実施例39のPb63Snでは粒度25〜38μmで平均粒径が32.5μmのものを用いた。
(2)高融点金属粒子
高融点金属粒子の製造は実施例1と同様に行った。なお、高融点金属粒子の分級は気流式分級機(日清エンジニアリング:TC−15N)を用いて、5μm設定で分級し、大粒子側を回収後、もう一度30μm設定で分級し、小粒子側を回収することで目的の高融点金属粒子を得た。回収した合金粒子をレーザー回折式粒子径分布測定装置(HELOS&RODOS)で測定したところ、平均粒径は、11.2μmであった。
(3)はんだペーストの作製
前記高融点金属粒子とSn粒子とを以下の表7に示す重量比でそれぞれ混合し、金属フィラーとした。次いで、実施例1と同様の手順で、はんだペーストを作製した。
(4)加熱硬化後の接合材表面の正反射率測定
作製したはんだペーストを用いて実施例1と同様の手法で正反射率を測定した。
(5)レーザー加熱処理による部品実装と焼損の確認
作製したはんだペーストを用いて実施例1と同様の手法でレーザー加熱処理と焼損の確認を行った。結果を以下の表7に示す。
<はんだ表面の平均正反射率とレーザー加熱処理による焼損の関係>
表7の実施例32〜39の結果から、高融点金属粒子100質量部に対して、はんだ粒子の混合比を186質量部に固定すると、加熱硬化後のはんだ表面の500−1000nmの平均正反射率は5%以下で、はんだ粒子の組成に依存せずほとんど変化しないことが分かった。一方で、レーザー加熱処理後の部品電極周辺の焼損部分を調べると、いずれの部品近傍にも焼損が生じていないことが分かった。これらの結果から、はんだ粒子の組成や平均粒子径に依存せず平均正反射率が40%以下であれば、レーザー加熱処理による焼損を防止できることが分かった。
〔実施例40〜62〕
(1)はんだ粒子
はんだ粒子として、実施例1と同様に山石金属(株)社製の粒度15μm〜25μのはんだ粉末Sn(元素組成は、Sn:100質量%)を用いた。
(2)高融点金属粒子
高融点金属粒子の製造は、実施例1と同様のアトマイズ条件で行った。なお、以下の表8に示すような高融点金属粒子の組成でアトマイズを行った。高融点金属粒子の分級は気流式分級機(日清エンジニアリング:TC−15N)を用いて、5μm設定で分級し、大粒子側を回収後、もう一度30μm設定で分級し、小粒子側を回収することで目的の高融点金属粒子を得た。回収した合金粒子をレーザー回折式粒子径分布測定装置(HELOS&RODOS)で測定したところ、それぞれの平均粒径は、以下の表8に示すとおりであった。
(3)はんだペーストの作製
前記高融点金属粒子とSn粒子とを以下の表8に示す重量比でそれぞれ混合し、金属フィラーとした。次いで、実施例1と同様の手順で、はんだペーストを作製した。
(4)加熱硬化後の接合材表面の正反射率測定
作製したはんだペーストを用いて実施例1と同様の手法で正反射率を測定した。
(5)レーザー加熱処理による部品実装と焼損の確認
作製したはんだペーストを用いて実施例1と同様の手法でレーザー加熱処理と焼損の確認を行った。結果を以下の表8に示す。
<はんだ表面の平均正反射率とレーザー加熱処理による焼損の関係>
表8の実施例40〜62の結果から、高融点金属粒子100質量部に対して、はんだ粒子の混合比を186質量部に固定すると、加熱硬化後のはんだ表面の500−1000nmの平均正反射率は6%以下で、高融点金属粒子の組成に依存せずほとんど変化しないことが分かった。一方で、レーザー加熱処理後の部品電極周辺の焼損部分を調べると、いずれの部品近傍にも焼損が生じていないことが分かった。これらの結果から、高融点金属粒子の組成や平均粒子径に依存せず平均正反射率が40%以下であれば、レーザー加熱処理による焼損を防止できることが分かった。
本発明の製造方法により、レーザー光線の反射に伴う電子部品、基板等の焼損を回避することができる。従って、本発明の製造方法は、レーザー加熱工法を用いる多様な電子部品の実装に好適に利用でき、電子デバイス製造の自由度を高めることができる。
1 基板
2 挿入実装部品
3 表面実装部品
4 本実施の形態に係るはんだ材
5 照射レーザー光
11 ランド電極
21 リードピン
41 従来技術のはんだ材
51 散乱光
52 反射光

Claims (17)

  1. レーザー光で加熱し、溶融させた接合材で、少なくとも2つの部材同士を、接合するステップを含む電子デバイスの製造方法であって、該接合材を250℃に昇温し、室温まで冷却して形成された接合部の、表面に対し5度入射した光線の500nm〜1000nmにおける平均正反射率が40%以下である、前記方法。
  2. 前記接合材は、はんだ成分と該はんだ成分よりも融点の高い高融点粒子を含むはんだ接合材である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記はんだ成分は、はんだ粒子である、請求項2に記載の方法。
  4. 前記高融点粒子の融点は、前記レーザー光による加熱温度よりも高い、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記はんだ粒子は、Sn粒子、又はAg、Bi、Cu、Ge、In、Sb、Ni、Zn、Pb、及びAuからなる金属群から選ばれる少なくとも1種の金属を含むSn合金粒子である、請求項3又は4に記載の方法。
  6. 前記はんだ粒子は、Bi、In又はZnのいずれかを含む、融点200℃以下のSn合金粒子である、請求項5に記載の方法。
  7. 前記高融点粒子は、Ag、Bi、Cu、Ge、In、Sn、Sb、Ni、Zn、Pb、及びAuからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属を含む、融点300℃以上の高融点金属粒子である、請求項2〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記高融点金属粒子は、Cu粒子、Cu合金粒子、Ni粒子、又はNi合金粒子である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記Cu合金粒子は、Cuを50〜99質量%含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記Cu合金粒子は、Cu50〜99質量%と、Sn、Ag、Bi、In、及びGeからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素1〜50質量%を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記Cu合金粒子は、Sn13.5〜16.5質量%、Ag0.1〜11質量%、Bi4.5〜5.5質量%、In0.1〜5質量%、残部にCuを含むCu合金粒子、又はAg0.11〜25質量%、残部にCuを含むCu合金粒子、又はSn1〜10質量%、残部にCuを含むCu合金粒子である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記高融点粒子は、金属元素又は半金属元素と非金属元素とからなる化合物のセラミックスからなる高融点セラミックス粒子である、請求項2〜6のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記高融点セラミックス粒子は、Si、Al、Ca、Ti、B、Ba、Bi、P、Sr、Mg、Y、及びZrからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物粒子、窒化物粒子、炭化物粒子、硼化物粒子、又は珪化物粒子のいずれかである、請求項12に記載の方法。
  14. 電子部品が既に実装されている基板に対して実施する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の電子デバイスの製造方法。
  15. 前記はんだ接合材を少なくとも2つの部材間に供給する方法は、スクリーン印刷工法、ディスペンス印刷工法、ジェットディスペンス印刷工法、又は転写工法のいずれかである、請求項2〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記電子デバイスは、表面実装基板、挿入型電子部品実装基板、狭ピッチ表面実装コネクター、光ピックアップ部品、プローブカード、小型スピーカー、カメラモジュール、又はPoP(パッケージオンパッケージ)のいずれかである、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法により製造された電子デバイス。
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