JP2013252651A - 難燃性フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】機械強度、耐電圧性、難燃性に優れた薄い難燃性フィルム及びそれを使用した加工品を提供すること。
【解決手段】第1の難燃層、第1のプライマー層、基材層、第2のプライマー層および第2の難燃層がこの順に配された積層構造を有する難燃性フィルムであって、第1および第2のプライマー層は、熱可塑性樹脂100質量部に対しイソシアネート系硬化剤を2〜5質量部含有する樹脂組成物から構成される、厚みが0.01〜1μmの層であり、第1の難燃層は、熱可塑性ポリエステル系樹脂100質量部にシクロホスファゼン化合物5〜15質量部、ハロゲン系元素が含まれていないヒドロキシ基を含む雲母1〜5質量部、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウム50〜150質量部、を含有する樹脂組成物から構成される、厚みが10〜30μmの層であり、第2の難燃層は、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリベンゾイミダゾールおよびポリフェニレンオキサイドからなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂中に、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムを含有する樹脂組成物で構成される厚みが0.05〜10μmの層であることを特徴とする難燃性フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は機械強度、耐電圧性、難燃性に優れた薄い難燃性フィルム及びそれを使用した加工品に関するものである。
近年におけるエレクトロニクス技術の発達によって電気電子機器の高性能化、多機能化、小型化、軽量化が進むことにともない、それらの材料も金属材料からプラスチック材料への転換が進んでいる。プラスチック材料のなかでも、安価で軽量でありフレキシブル性能をもつポリエステルフィルムへの転換が顕著に進んでいる。
同時に電気電子機器用の部品、例えば発光体、半導体、抵抗体、コンデンサなどの発熱部品も高性能化、小型化が進み、それら部品の使用電力と発生する発熱量も増加の一途であるため、それら部品が突然に発火する可能性が高まっており、その際にその燃焼が広がらないような難燃性も求められている。
ポリエステルフィルムの中には熱によって軟化あるいは溶融し、かつ燃焼しやすいものがある。それらの特徴のあるポリエステルフィルムには難燃性を向上させるために、臭素系やリン系などの難燃材を練り込む方法などが提案されている(特許文献1)。しかし、この方法では繰り返し炎にさらされた場合には燃焼が拡大するなどの問題があり難燃性能が不十分であったことと、混入させている難燃材が燃焼条件によってはダイオキシン等を発生させることが懸念されている。
ダイオキシン等の有毒なガスを発生させない手段として、ポリエステルフィルムにシリコーン系化合物を練り込む方法や、積層させる方法などが提案されている(特許文献2、3)。しかし、この方法でも繰り返し炎にさらされた場合には燃焼が拡大するなどの問題があり難燃性能が不十分であった。
難燃性能を向上させる手段として、ポリエステルフィルムの両面に、無機水酸化物やヒドロキシ基を含む雲母を混入させたポリアミド酸等の樹脂を積層することにより耐熱性、難燃性を付与する方法が提案されている(特許文献4)。しかし、この方法で使用されている樹脂は無色または白色でないため、ラベルなど着色加工が必要な用途には下地の色を隠すために、金属蒸着などの後加工が必要であり適用が難しかった。
一方で、ポリエステルフィルムにシクロホスファゼン化合物などのリン系化合物を練りこむ方法や積層させる方法などが提案されている(特許文献5)。しかし、この方法では十分な難燃性能を保持させるためにある程度の厚みが必要となるため、電気電子機器の小型化、薄型化への適用が難しかった。また、リン系化合物を練りこむことでフィルムの機械特性が低下するなどの問題があった。
特開平10−278206号公報 特開昭54−36365号公報 特開平7−14950号公報 特許第4311208号公報 特開2010−22820号公報
そこで本発明は、このような従来技術の問題を踏まえ、機械強度、耐電圧性、難燃性に優れ、かつ白色性を有する薄い難燃性フィルム及びそれを使用した加工品を提供することを目的とするものである。
本発明の難燃性フィルムは以下の構成を有する。すなわち、
第1の難燃層、第1のプライマー層、基材層、第2のプライマー層および第2の難燃層がこの順に配された積層構造を有する難燃性フィルムであって、
第1および第2のプライマー層は、
熱可塑性樹脂組成物から構成される、厚みが0.01〜1μmの層であり、
第1の難燃層は、
熱可塑性ポリエステル系樹脂100質量部に対しシクロホスファゼン化合物5〜15質量部、
ハロゲン系元素が含まれていないヒドロキシ基を含む雲母1〜5質量部、
水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウム50〜150質量部、を含有する樹脂組成物から構成される、厚みが10〜30μmの層であり、
第2の難燃層は、
芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリベンゾイミダゾールおよびポリフェニレンオキサイドからなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂中に、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムを含有する樹脂組成物で構成される厚みが0.05〜10μmの層であることを特徴とする。
本発明の難燃性フィルムは、厚みが薄いにもかかわらず機械強度、耐電圧性、難燃性に優れた白色性を有する難燃性フィルムである。
本発明の難燃性フィルムは、第1の難燃層、第1のプライマー層、基材層、第2のプライマー層および第2の難燃層がこの順に配された積層構造を有する難燃性フィルムであって、第1および第2のプライマー層は、熱可塑性樹脂組成物から構成される、厚みが0.01〜1μmの層であり、第1の難燃層は、熱可塑性ポリエステル系樹脂100質量部にシクロホスファゼン化合物5〜15質量部、ハロゲン系元素が含まれていないヒドロキシ基を含む雲母1〜5質量部、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウム50〜150質量部、を含有する樹脂組成物から構成される、厚みが10〜30μmの層であり、第2の難燃層は、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリベンゾイミダゾールおよびポリフェニレンオキサイドからなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂中に、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムを含有する樹脂組成物で構成される厚みが0.05〜10μmの層であることを特徴とする。
本発明において、基材層の両面に積層されている第1のプライマー層と第2のプライマー層とを形成する熱可塑性樹脂組成物は、共通の組成でも良いし、異なる組成を採用しても良い。第1のプライマー層または第2のプライマー層が存在しない場合はその上に積層される第1の難燃層または第2の難燃層と基材層の密着性が十分ではなくなる。また、第1のプライマー層と第2のプライマー層とを形成する熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂100質量部に対しイソシアネート系硬化剤を2〜5質量部含有すると密着性がさらに向上することから好ましい。なお、第1のプライマー層及び第2のプライマー層の区別は便宜的なものであって、第1の難燃層と基材の間に配置されるものを第1のプライマー層、第2の難燃層と基材の間に配置されるものを第2のプライマー層と呼ぶものである。
上記組成範囲の第1の難燃層と、第2の難燃層とを、基材の両面にそれぞれ第1のプライマー層及び第2のプライマー層を介して積層することにより、難燃性が発現できる。本発明において難燃性とは、UL94(AUGUST 19、1992)のVTM−0測定の規格に適合する耐燃焼性能を有するものを言う。ただ、第2の難燃層の代わりに第1の難燃層とし(すなわち両面ともに第1の難燃層とし)難燃性フィルムを形成した場合には、十分な難燃性を得るためにはフィルム厚みを厚くする必要があるため、フィルムの薄膜化が不十分となると共に、難燃フィルムの機械特性が低下する。一方、第1の難燃層の代わりに第2の難燃層を積層とし(すなわち両面ともに第2の難燃層とし)難燃性フィルムを形成した場合には、両面が着色された層となるため白色性が失われてしまう。ここで言う白色性とは、分光測色計を用いて、ASTM E 313−96に規定されるYI値(黄色度)の測定したときに、YI値が0以上55以下になる色調であることをいう。また、それぞれの難燃層を片面のみに積層するだけでは、十分な難燃性を得ることができない。
本発明の構成で難燃性が発現するメカニズムについて詳細は不明であるが、以下のように推測している。すなわち、本発明の難燃性フィルムの両面に配置されるそれぞれの難燃層のうち、第1の難燃層に含まれるシクロホスファゼン化合物および第2の難燃層に含まれる芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリベンゾイミダゾールおよびポリフェニレンオキサイドからなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂が燃焼により難燃性の炭化層として生成され、全体を被膜するように融着することと、第1の難燃層および第2の難燃層に含まれる雲母および水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムが分解して発生した水蒸気(または水)が基材層およびプライマー層の熱可塑性樹脂から発生した可燃性ガスを希釈する効果が組み合わさることで、高い難燃性が発現するものと考える。
本発明の難燃性フィルムは、機械特性と耐電圧性と難燃性を同時に満たすことができる。すなわち、本発明の難燃性フィルムを用いると、フィルム本来の機械的特性、耐電圧性を低下させずに、かつ難燃性能はUL94のVTM−0またはV−0規格を満たすことができ、機械強度、耐電圧性、難燃性に優れた難燃性フィルムを提供することができる。
難燃性フィルムがフィルム本来の機械的特性、耐電圧性を低下させなければ、その基材層と変わらない条件で電気電子機器に使用することができる。また、難燃性能がUL94のVTM−0またはV−0規格を満たしていると、電気電子機器の部品がなにかしらの原因で発火したとしても、難燃性フィルムに引火し炎上を広げることを防止することができる。
本発明において第1の難燃層に用いられる熱可塑性ポリエステル系樹脂は、既知の樹脂を適用することができ、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタレンジカルボン酸等のジカルボン酸成分と、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等のジオール成分の縮重合により得られ、組み合わせによりガラス転移温度等をはじめとする性質を自由に選ぶことができる。熱可塑性ポリエステル系樹脂の数平均分子量は、10,000〜35,000であることが好ましく、15,000〜30,000であることがより好ましい。
第1の難燃層の厚みは10〜30μmの範囲が好ましく、10〜15μmの範囲がより好ましい。第1の難燃層の厚みが10μm未満であると、難燃性の効果が薄れ、30μmを超えるとプライマー層との密着力が低下する。
本発明において第1の難燃層に含有されるシクロホスファゼン化合物は、下記式(1)で表される化合物が、難燃性、層間密着性、導電体との密着性の観点から好ましい。
Figure 2013252651
(式中、mは3〜25の整数を示す。Rはアリール基を示す。Rは、同じであっても異なっていてもよい。)
Rで表されるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等のC6−14アリール基の他、ビスアリール基[例えば、ビフェニリル基、ビスアリールアルカン(ジフェニルメタン、2,2−ジフェニルプロパン等)、ビスアリールケトン(ジフェニルケトン等)、ビスアリールエーテル(ジフェニルエーテル等)、ビスアリールスルホン(ジフェニルスルホン等)、ビスアリールスルフィド(ジフェニルスルフィド等)等のビスアリール類に対応する炭素数12〜20程度のビスアリール基等]等が挙げられる。これらのアリール基は、置換基を有していてもよい。このような置換基としては、アルキル基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、アミル基等のC1−10アルキル基等)、シクロアルキル基(シクロヘキシル基等のC5−8シクロアルキル基等)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、アミノ基等が挙げられる。置換基を有する場合、置換基の個数は、とくに制限されず、例えば、1〜4個、好ましくは1〜3個程度であってもよい。中でも難燃性、層間密着性、導電体との密着性の観点から、下記式(2)で表されるシクロホスファゼン化合物がとくに好ましい。
Figure 2013252651
本発明で使用されるシクロホスファゼン化合物は、架橋基で架橋されていてもよい。このような架橋物は、シクロホスファゼン化合物を二価の架橋基で架橋することにより得ることができる。なお、前記架橋基で例えば式(1)で表されるシクロホスファゼン化合物を架橋する場合、一組のR基に替えて、二価の架橋基が導入されている。二価の架橋基には、フェニレン基(o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基)、下記式(3)で表されるビフェニレン基等が含まれる。前記架橋基は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用してもよい。
Figure 2013252651
[式中、Aは−C(CH−、−SO−、−S−または−O−を表す。aは0または1を表す]。上記シクロホスファゼン化合物の製造方法は、例えば、特開2003−82211号公報等に記載されている方法を用いることができる。
第1の難燃層に含有されるシクロホスファゼン化合物は熱可塑性ポリエステル系樹脂100質量部に対し5〜15質量部の範囲であることが好ましい。5質量部未満であると難燃性の効果が薄れ、15質量部を超えると難燃性フィルムの機械特性が低下する場合がある。
本発明における第1の難燃層および第2の難燃層は樹脂成分以外に非可燃性ガスを発生する化合物を含有することが好ましい。非可燃性ガスを発生する化合物を含有させることによって、前記の難燃性の効果が発現しやすくなる。非可燃性ガスを発生する化合物としては、特に限定されないが、環境負荷の点や難燃性の点から、無機水酸化物やホウ酸亜鉛が好ましい。無機水酸化物としては、水酸化アルミニウム(i)、水酸化マグネシウム(ii)、ハロゲン系元素が含まれていないヒドロキシ基を含む雲母(iii)などが挙げられ、これらからなる群から選ばれる1種または2種以上を含有するものが好ましいが、全てを含んでいても良い。なお、ハロゲン系元素が含まれている雲母の場合はダイオキシン等を発生させる可能性がある。またヒドロキシ基が含まれていないと非可燃性ガスが発生しない。
前記3種類の無機水酸化物((i)〜(iii))中でも、第1の難燃層においてはアスペクト比の大きいハロゲン系元素が含まれていないヒドロキシ基を含む雲母を含有させると光が反射し白色性が向上するために好ましく、また、難燃性フィルムを高温高湿下においた場合でも、樹脂層の劣化の進行が少ないため好ましい。ただ、ハロゲン系元素が含まれていないヒドロキシ基を含む雲母やホウ酸亜鉛は、無機水酸化物である水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムと比較して難燃性能が低いため、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムと組み合わせて使用することが好ましい。
第1の難燃層において、ハロゲン元素が含まれていないヒドロキシ基を含む雲母の含有量は熱可塑性ポリエステル系樹脂100質量部に対し1〜5質量部の範囲であることが好ましい。1質量部未満であると第1の難燃層で光を反射させる効果が低くなり、5質量部を超えると難燃性フィルムの機械特性が低下する場合がある。
第1の難燃層において、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムの含有量は熱可塑性ポリエステル系樹脂100質量部に対し50〜150質量部の範囲であることが好ましい。50質量部未満であると難燃性の効果が薄れ、150質量部を超えると難燃性フィルムの耐電圧特性が低下する場合がある。
本発明において第2の難燃層を形成する樹脂成分は、高い耐熱性を有する樹脂が好ましい。例としては、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリベンゾイミダゾールおよびポリフェニレンオキサイドからなる群より選ばれる樹脂が好ましい。特に、ポリイミドが、難燃性の点から好ましい。本発明において用いられるポリイミドは特に限定されないが、環状イミド基を繰り返し単位として含有するポリマーであることが好ましい。本発明の効果が損なわれない範囲であれば、ポリイミドの主鎖に環状イミド以外の構造単位、例えば、芳香族、脂肪族、脂環族、脂環族エステル単位、オキシカルボニル単位等が含有されていてもよい。
このポリイミドは既知の方法によって製造することができる。例えば、テトラカルボン酸および/またはその酸無水物と、脂肪族一級ジアミンおよび/または芳香族一級ジアミンよりなる群から選ばれる一種もしくは二種以上の化合物とを脱水縮合反応または付加反応させることにより、ポリアミド酸を得る。次いで、加熱および/または化学閉環剤を用いてポリアミド酸を脱水閉環する。または、テトラカルボン酸無水物とジイソシアネートとを加熱して脱炭酸を行って重合する方法などを例示することができる。
上記ポリイミドの製造方法において、ポリアミド酸を得て、次いで、加熱および/または化学閉環剤を用いて脱水閉環する方法を用いる場合には、以下の脱水剤や触媒が好適に用いられる。
脱水剤としては、例えば無水酢酸などの脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物などが挙げられる。また、触媒としては、例えばトリエチルアミンなどの脂肪族第3級アミン類、ジメチルアニリン等の芳香族第3級アミン類、ピリジン、ピコリン、イソキノリン等の複素環式第3級アミン類などが挙げられる。本発明においては、これらの中でも特にヒドロキシピリジン系化合物、イミダゾール系化合物の中から選ばれる少なくとも1種の化合物を触媒として用いることが好ましい。
ヒドロキシピリジン系化合物、イミダゾール系化合物には脱水閉環反応を促進する効果があることから、これらの化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物を添加することにより低温、かつ、短時間の熱処理で脱水閉環できるので、生産効率が良くなるため好ましい。その使用量は、ポリアミド酸の繰り返し単位に対して10モル%以上であることが好ましく、50モル%以上であればさらに好ましい。これらの化合物の添加量がポリアミド酸の繰り返し単位に対してかかる好ましい範囲であると、低温、かつ、短時間においても脱水閉環させる効果を十分に維持できる。脱水閉環しないポリアミド酸繰り返し単位が残存していても良いが、ポリアミド酸が十分に脱水閉環して、ポリイミドになった割合が高くなると、樹脂層の耐溶剤性および耐湿熱性が向上するため、より好ましい。添加量の上限は特に限定されないが、一般にポリアミド酸の繰り返し単位に対して300モル%以下であることが好ましい。
第2の難燃層の厚みは0.05〜10μmの範囲が好ましく、1〜5μmの範囲がより好ましい。第2の難燃層の厚みが0.05μm未満であると、難燃性の効果が薄れ、10μmを超えるとプライマー層との密着力が低下する。
本発明において使用する基材層は特に限定されるものではないが、機械特性および電気特性からポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルムが好ましく用いられ、特にポリエステルフィルムが好ましく用いられる。本発明において、ポリエステルフィルムに使用するポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンナフタレートなどがあり、これらの2種以上が混合されたものであってもよい。また、本発明の効果を損なわない範囲で、これらに他のジカルボン酸成分やジオール成分が共重合されたものであってもよい。また、基材層にカーボンブラックや酸化チタンを色付けのために含有させることも好ましい。基材層の厚みは特に限定されないが、1〜200μmが好ましく用いられる。
本発明において使用する第1および第2のプライマー層に用いられる熱可塑性樹脂は特に限定されるものではないが、機械特性および電気特性からポリエステル系樹脂が好ましく用いられる。プライマー層のポリエステル系樹脂は、既知の樹脂を用いることができる。例えばテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタレンジカルボン酸等のジカルボン酸成分と、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等のジオール成分の縮重合により得られるものが挙げられ、これら原料の組み合わせによりガラス転移温度等をはじめとする性質を自由に調整することができる。ポリエステル系樹脂の数平均分子量は、10,000〜35,000であることが好ましく、15,000〜30,000であることがより好ましい。
第1および第2のプライマー層に含有されるイソシアネート系硬化剤としては、脂肪族ポリイソシアネート系硬化剤または脂環族ポリイソシアネート系硬化剤を用いることができる。これらの硬化剤としては、脂肪族または脂環族の有機ポリイソシアネート単独、これらのイソシアヌレート型、ビウレット型、アダクト型の3官能以上のポリイソシアネート化合物が挙げられる。ポリイソシアネート化合物としては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
第1および/または第2のプライマー層にイソシアネート系硬化剤を含有させる場合、その含有量は熱可塑性樹脂100質量部に対し2〜5質量部の範囲であることが好ましい。2質量部未満であると難燃層との密着力が低下し、5質量部を超えると難燃性フィルムの機械特性が低下する場合がある。
第1および第2のプライマー層の厚みは0.01〜1μmの範囲が好ましく、0.1〜1μmの範囲がより好ましい。第1および第2のプライマー層の厚みが0.01μm未満であると、難燃層との密着力が低下し、1μmを超えると難燃性フィルムの機械特性が低下する場合がある。
本発明において、第1および第2のプライマー層および第1および第2の難燃層には、本発明の効果が阻害されない範囲内で、上述した難燃剤以外の各種の添加剤や樹脂組成物、架橋剤などが含有されていてもよい。例えば、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、有機粒子、無機粒子、顔料、染料、帯電防止剤、核剤、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ゴム系樹脂、ワックス組成物、メラミン化合物、オキサゾリン系架橋剤、メチロール化あるいはアルキロール化された尿素系架橋剤、アクリルアミド、ポリアミド系樹脂、エポキシ樹脂、イソシアネート化合物、アジリジン化合物、各種シランカップリング剤、各種チタネート系カップリング剤などを配合することができる。
本発明の難燃性フィルムは、機械特性、耐電圧性、難燃性に優れるものであり、フィルム本来の機械的特性、耐電圧性を低下させず、白色を有し、難燃性をも兼ね備えたものである。また、ダイオキシンや加工工程を汚染するようなガスの発生も抑制することができる。そのため本発明の難燃性フィルムは、LEDライト用カバーレイ、難燃ラベル、フラットケーブル、電子部品などの電気絶縁材料をはじめとして、磁気記録材料、コンデンサ用材料、包装材料、建築材料、各種工業材料として好適に使用できる。特にLEDライト用カバーレイ、難燃ラベル、フラットケーブルに好ましく用いることができる。
本発明の難燃性フィルムを用いたLEDライト用カバーレイ、難燃ラベル、フラットケーブルは、一例を挙げれば、上記難燃性フィルムの第2の難燃層上に粘着層を形成させた構成からなるものである。難燃性フィルムに粘着層を積層させた構成で機材に貼り付けることでLEDライト用カバーレイとして好適に使用でき、一方で第1の難燃層上に印刷を施すことで難燃ラベルとして好適に使用することができる。また、粘着剤面に金属箔を貼り合わせ、その金属面に難燃性フィルムを貼り合わせることでフラットケーブルとして好適に使用することができる。
[特性の測定方法および効果の評価方法]
本発明における特性の測定方法および効果の評価方法は次のとおりである。
(1)難燃性フィルムの厚み測定
難燃性フィルムから断面を切り出し、その断面を(株)日立製作所製の透過型電子顕微鏡HU−12型で観察し、第1の難燃層の厚み(t11)、第2の難燃層の厚み(t12)、第1のプライマー層の厚み(t21)および第2のプライマー層の厚み(t22)、および難燃性フィルムの厚み(t1)を求めた。
(2)難燃性
UL94(AUGUST 19、1992)のVTM−0測定の規格に従い、難燃性フィルムを切り出し、測定を行った。上記規格内であるサンプルを○、規格外であるサンプルを×とし、○を良好とした。
(3)難燃層とプライマー層または基材層の密着性
第1および第2の難燃層に、基材層を貫通しないように1mmのクロスカットを100個入れ、ニチバン(株)製セロハンテープを、クロスカットを入れた面上に貼り付け、ゴムローラーを用いて、荷重19.6Nで3往復させ、押し付けた後、90度方向に剥離した。残存した難燃層の個数により2段階評価(○:100、×:0〜99)した。○を接着性良好とした。
(4)絶縁破壊電圧測定
陰極に厚み100μm、10cm角アルミ箔電極、陽極に真鍮製25mmφ、500gの電極を用い、この間にフィルムを挟み、春日製高電圧直流電源を用いて100V/secの昇圧速度で昇圧し、10mA以上の電流が流れた場合を絶縁破壊したものとし、これを5回繰り返しその電圧値を測定し、平均値を求めた。前記電圧値の平均値が140kV/mm以上であれば合格(○)とし、それに満たないサンプルを×とした。
(5)引張り強さ、引張り伸び
難燃性フィルムをサンプル幅10mm、長さ100mmの試験片を、MD、TD方向ごとにサンプルを一つ採取し、引張り試験機(島津製作所製、“オートグラフ”(登録商標)、機種名AG−5000A)を用いて、速度200mm/minで引張り、試料が切断(破断)したときの強度(引張り荷重値を試験片の断面積で除した値)、および伸び率を求めた。引張り伸び率は次の式によって算出した。
伸び率(%)=(L−L)/L
:試験前の試料長さ L:破断時の試料長さ
引張り強さは130MPa以上を引張り伸びは70%以上を合格(○)とし、それに満たないサンプルを×とした。
(6)白色性の測定
難燃性フィルムの第1の難燃層側から、分光測色計(コニカミノルタ(株)製CM−2500d)を用いて、YI値(黄色度:ASTM E 313−96)の測定を行い、YI値が0以上55以下になるサンプルを合格(○)、それ以外のサンプルを×とした。
次に、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。まず、使用した塗布液等について記載する。
<第1の難燃層の塗布液>
(1)塗布液A
熱可塑性ポリエステル系樹脂の溶液(東洋紡績(株)製“バイロン560” (登録商標)、固形分濃度20質量%)を500質量部(うち固形分100質量部)、シクロホスファゼン化合物(大塚化学(株)製“SPS−100”)を10質量部、ハロゲン元素が含まれていないヒドロキシ基を含む雲母粒子(メルク(株)製“iriodin”(登録商標))を2質量部、水酸化アルミニウム粒子(昭和電工(株)製“ハイジライト”(登録商標)H−42M)を100質量部、溶剤(メチルエチルケトン、MEK)を200質量部を、それぞれ秤量し乾燥したフラスコで混合塗布液を作成した。
(2)塗布液B
水酸化アルミニウム粒子の代わりに水酸化マグネシウム粒子(堺化学工業(株)製MGZ−3)を用いた以外は塗布液Aと同様にして塗布液Bを調製した。
(3)塗布液C、D
シクロホスファゼン化合物を7質量部(塗布液C)、13質量部(塗布液D)とした以外は塗布液Aと同様にして塗布液を調製した。
(4)塗布液E、F
水酸化アルミニウム粒子を60質量部(塗布液E)、140質量部(塗布液F)とした以外は塗布液Aと同様にして塗布液を調製した。
(5)塗布液G
水酸化アルミニウム粒子の代わりにホウ酸亜鉛粒子(富田製薬(株)製、2335)を用いた以外は塗布液Aと同様にして塗布液Gを調製した。
(6)塗布液H、I
シクロホスファゼン化合物を3質量部(塗布液H)、20質量部(塗布液I)とした以外は塗布液Aと同様にして塗布液を調製した。
(7)塗布液J、K
水酸化アルミニウム粒子を30質量部(塗布液J)、200質量部(塗布液K)とした以外は塗布液Aと同様にして塗布液を調製した。
(8)塗布液L、M
雲母粒子を0.1質量部(塗布液L)、10質量部(塗布液M)とした以外は塗布液Aと同様にして塗布液を調製した。
<第2の難燃層の塗布液>
(9)塗布液N
乾燥したフラスコに、ポリイミド溶液(東レ(株)製“トレニース”(登録商標)#3000)とN−メチル−2−ピロリドンとを固形分濃度が10質量%になるように秤量して混合した後、水酸化アルミニウム粒子(昭和電工(株)製“ハイジライト”(登録商標)H−42M)を固形分濃度が10質量%となるようにN−メチル−2−ピロリドンに分散させた分散液を添加し、固形分質量比でポリアミド酸/水酸化アルミニウム粒子=50/50 となるようにした。さらに塗布前に2−メチルイミダゾールをポリアミド酸の繰り返し単位に対して100モル%添加し、これを塗布液Nとした。
(9)塗布液O
水酸化アルミニウム粒子の代わりに水酸化マグネシウム粒子(堺化学工業(株)製MGZ−3)を用いた以外は塗布液Nと同様にして塗布液Oを調製した。
(10)塗布液P
水酸化アルミニウム粒子の代わりにホウ酸亜鉛粒子(富田製薬(株)製、2335)を用いた以外は塗布液Nと同様にして塗布液Pを調製した。
<第1および第2のプライマー層の塗布液>
(11)塗布液Q
ポリエステル系樹脂の溶液(日本化工塗料(株)製“TR−6” 、固形分濃度20質量%)を500質量部(うち固形分100質量部)、イソシアネート系硬化剤(日本化工塗料(株)製“TD硬化材”)を3質量部、溶剤(トルエン)を200質量部、それぞれ秤量し乾燥したフラスコで混合塗布液を調製した。
(12)塗布液R、S
イソシアネート系硬化剤を1質量部(塗布液R)、10質量部(塗布液S)とした以外は塗布液Qと同様にして塗布液を調製した。
〔実施例1〕
平均粒径0.4μmのコロイダルシリカを0.015質量%、平均粒径1.5μmのコロイダルシリカを0.005質量%含有するポリエチレンテレフタレート樹脂ペレット(以降、PETペレットと記載することがある)を十分に減圧乾燥した後、押出機に供給し、285℃で溶融し、T字型口金よりシート状に押し出し、静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃の鏡面キャスティングドラムに巻き付けて冷却固化し、未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを90℃に加熱して長手方向に3.3倍延伸し、一軸延伸フィルム(以降、基材PETフィルムと呼ぶ)とした。この基材PETフィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、基材PETフィルムの濡れ張力を55mN/mとした。ついで、基材PETフィルムをクリップで把持しながら予熱ゾーンに導き、90℃で乾燥後、引き続き連続的に105℃の加熱ゾーンで幅方向に3.5倍延伸し、さらに、220℃の加熱ゾーンで熱処理を施し、結晶配向の完了したPETフィルムを得た。さらにこのPETフィルムの両面に、第1および第2のプライマー層として塗布液Qを塗布し、120℃で乾燥後、プライマー層が積層されたPETフィルムの片面に第1の難燃層として塗布液Aを塗布し、その反対面に第2の難燃層として塗布液Nを塗布し、130℃で乾燥後、200℃で熱処理して難燃性フィルムを得た。このフィルムは、全体の厚みが42μm、第1の難燃層の厚みが15μm、第2の難燃層の厚みが1μm、第1および第2のプライマー層の厚みがそれぞれ0.5μm、PETフィルムの厚みが25μmであった。結果をまとめて表1に示す。
〔実施例2〜6〕
塗布液Aの代わりに、第1の難燃層として、それぞれ塗布液B、塗布液C、塗布液D、塗布液E、塗布液Fを塗布した以外は実施例1と同様にして難燃性フィルムを得た。
〔実施例7〕
塗布液Nの代わりに、第2の難燃層として、塗布液Oを塗布した以外は実施例1と同様にして難燃性フィルムを得た。
〔比較例1〜7〕
塗布液Aの代わりに、第1の難燃層として、それぞれ塗布液G、塗布液H、塗布液I、塗布液J、塗布液K、塗布液L、塗布液Mを塗布した以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。
〔比較例8〕
塗布液Nの代わりに、第2の難燃層として、塗布液Pを塗布した以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。
〔比較例9、10〕
塗布液Qの代わりに、第1および第2のプライマー層として、それぞれ塗布液R、塗布液Sを塗布した以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。
〔比較例11、12〕
第1の難燃層の厚みをそれぞれ5μm、40μmとした以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。
〔比較例13、14〕
第2の難燃層の厚みをそれぞれ0.01μm、40μmとした以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。
〔比較例15、16〕
第1および第2のプライマー層の厚みをそれぞれ0.005μm、2μmした以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。
実施例1〜7、比較例1〜16の特性評価の結果を表1に示す。実施例1〜7は全ての項目において良好であったが、比較例1〜16はいずれかの項目で不良な点があった。
Figure 2013252651
本発明の難燃性フィルムは、機械特性、耐電圧性、難燃性に優れたフィルムである。本発明の難燃性フィルムは、電気絶縁材料をはじめとして、磁気記録材料、コンデンサ用材料、包装材料、建築材料、各種工業材料として好適に使用でき、特に、LEDライト用カバーレイ、難燃性ラベル、フラットケーブルには、好適に使用できる。

Claims (6)

  1. 第1の難燃層、第1のプライマー層、基材層、第2のプライマー層および第2の難燃層がこの順に配された積層構造を有する難燃性フィルムであって、
    第1および第2のプライマー層は、
    熱可塑性樹脂組成物から構成される、厚みが0.01〜1μmの層であり、
    第1の難燃層は、
    熱可塑性ポリエステル系樹脂100質量部にシクロホスファゼン化合物5〜15質量部、
    ハロゲン系元素が含まれていないヒドロキシ基を含む雲母1〜5質量部、
    水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウム50〜150質量部、を含有する樹脂組成物から構成される、厚みが10〜30μmの層であり、
    第2の難燃層は、
    芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリベンゾイミダゾールおよびポリフェニレンオキサイドからなる群より選ばれた少なくとも1種の樹脂中に、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグネシウムを含有する樹脂組成物で構成される厚みが0.05〜10μmの層であることを特徴とする難燃性フィルム。
  2. 前記基材層がポリエステルであり、前記第1および第2のプライマー層の熱可塑性樹脂がポリエステル系樹脂である請求項1に記載の難燃性フィルム。
  3. 前記基材層にカーボンブラックまたは酸化チタンが含有されている請求項1または2に記載の難燃性フィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性フィルムを用いてなるLEDライト用カバーレイ。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性フィルムを用いてなる難燃性ラベル。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載の難燃性フィルムを用いてなるフラットケーブル。
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