JP2013245272A - コロイド結晶用組成物、及び、これより得られるコロイド結晶硬化膜とその製造方法 - Google Patents

コロイド結晶用組成物、及び、これより得られるコロイド結晶硬化膜とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】反射ピークが高く、反射ピークの反射波長が乾燥時間によって影響されにくいコロイド結晶硬化膜を作製することができるコロイド結晶用組成物、得られるコロイド結晶硬化膜、及びその製造方法の提供。
【解決手段】コロイド結晶用組成物は、コア部及びシェル部を有するコア−シェル粒子(A)と、下記式(1)で表される単量体(B1)と、を所定割合含み、コア部の平均粒子径は50〜900nmであり、且つ屈折率が所定条件を満たし、シェル部は、下記式(1)で表される単量体(M1)等からなる群より選ばれた少なくとも1種以上からなる直鎖状ポリマーで形成され、その一端はコア部に共有結合されている。
Figure 2013245272

〔式中、Rは水素原子又はメチル基である〕
【選択図】なし

Description

本開示は、構造性発色を呈する色材や光学素子として使用しうるコロイド結晶を製造するためのコロイド結晶用組成物、これより得られるコロイド結晶硬化膜、及びコロイド結晶硬化膜の製造方法に関する。本開示のコロイド結晶用組成物及びコロイド結晶硬化膜は、光学素子や光機能材料などの光学技術分野における用途に有用である。
単分散な粒子を三次元的に規則配列した集積体はコロイド結晶と呼ばれる。このコロイド結晶に光が入射すると回折や干渉が起こり、主にその周期構造に依存して、ある特定の波長の光が反射される(ブラッグ反射)。例えば、サブミクロンサイズの粒子のコロイド結晶は、その粒子サイズに応じて、紫外光〜可視光、さらに赤外光の範囲の光を反射する。また、その反射光の波長が可視光領域に生じる場合、構造性発色としてコロイド結晶の色を視認することができる。このコロイド結晶の研究は数多く行われており、フォトニック結晶をはじめとする様々な光学素子、光機能材料などへの展開が期待されている。コロイド結晶は、例えば、塗料やインキ、化粧品をはじめとする各種色材、光学フィルター、光メモリ材料、表示デバイス、光スイッチ、センサーやレーザー等に適用することができる。
コロイド結晶の製造方法については、すでに数多くの研究例が報告されている。コロイド結晶は大きく分けて、「最密充填型〔ハード系〕」及び「非最密充填型」コロイド結晶に分類され、「非最密充填型」コロイド結晶は更に「非最密充填型〔ソフト系〕」コロイド結晶及び「非最密充填型〔準ソフト系〕」コロイド結晶に分類される。
「最密充填型〔ハード系〕」コロイド結晶は、シリカやポリスチレンなどの粒子が密に詰まった集積体であり、コロイド結晶中の粒子は相互に接触している。水溶性溶媒の蒸発に伴う粒子の集積化を利用して結晶を成長させることにより、乾燥状態のコロイド結晶が得られる。このため、粒子間には無数の空隙が存在する。このハード系コロイド結晶は、粒子が接触だけで集積しているため機械的強度が非常に弱く、わずかな外力でコロイド結晶は崩れてしまう。そこで、粒子間の空隙に粒子同士を固定するバインダーを充填するため、得られたコロイド結晶に単量体やポリマーなどのバインダーを塗布する製造方法が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。また、2段階の乳化重合により作製されたコア部(粒子)の表面をシェル部の樹脂で被覆したコア−シェル粒子を用いることにより、シェル部が粒子間の空隙を埋める製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
一方、「非最密充填型〔ソフト系〕」コロイド結晶は、水溶性溶媒を分散媒とする粒子分散液から、イオン物質を取り除くことにより得られることが開示されている(例えば、特許文献3を参照)。当該製造方法においては、脱イオンにより粒子表面の電気二重層が膨張し、粒子間に相互静電反発が作用する結果、粒子のブラウン運動が抑制され、分散媒全体において粒子が規則配列をとるようになる。ただし、この〔ソフト系〕コロイド結晶は、分散媒が液状であるため、振動などのわずかな外力や温度変化などの影響により容易に粒子の規則配列が崩れてしまう。このため、材料として実用化するためには、粒子の規則配列を維持したコロイド結晶の固定化が必要になる。そこで、水溶性溶媒中に少量の水溶性単量体を添加し、この単量体を重合することにより、コロイド結晶をポリマーゲルで固定化する製造方法が開示されている(例えば、特許文献4を参照)。また、溶媒を用いない固定化方法も開示されている(特許文献5を参照)。
さらに、「非最密充填型〔準ソフト系〕」コロイド結晶は、シェル部を形成する直鎖状ポリマーが粒子(コア部)の表面に結合したコア−シェル粒子を含有する。上記特許文献2に記載の2段階の乳化重合により得られるコア−シェル粒子は、コア部の表面をシェル部の樹脂で被覆した粒子であるため、〔準ソフト系〕コロイド結晶に用いられるコア−シェル粒子とは異なる。この〔準ソフト系〕コロイド結晶で用いられるコア−シェル粒子の直鎖状ポリマーは有機溶剤に溶解する。しかし、直鎖状ポリマーはコア部の表面に結合しているため、コア部から離れてしまうことはなく、コア部の分散安定化に寄与する。そしてコア−シェル粒子の有機溶剤への分散状態において、直鎖状ポリマーの立体反発や浸透圧効果により粒子間の凝集が抑制され、コロイド結晶を形成することが開示されている(例えば、特許文献6を参照)。〔準ソフト系〕コロイド結晶は、〔ソフト系〕コロイド結晶と比較して分散媒として使用可能な溶剤の制限が少なく、疎水性有機溶剤や疎水性単量体中でもコロイド結晶を形成できる特徴を有する。〔準ソフト系〕コロイド結晶は、結晶状態の粒子間隔を直鎖状ポリマーの分子量などで制御できる点においても〔ソフト系〕コロイド結晶に対して優位性を有する。しかし、〔準ソフト系〕コロイド結晶は、〔ソフト系〕コロイド結晶と同様に粒子の分散媒が液状であるため、実用化には粒子の規則配列性を維持したコロイド結晶の固定化が必要である。〔準ソフト系〕コロイド結晶の有機溶剤に少量の単量体を含有させ、単量体を重合させることによりコロイド結晶をポリマーゲルで固定化する手法が開示されている(例えば、特許文献7を参照)。
上記特許文献1に記載されている〔ハード系〕コロイド結晶では、粒子分散液の乾燥過程に疎水性のバインダーを添加すると粒子の凝集が起こり、粒子は規則的に配列しない(特許文献2(第14頁参照))。そこで、コロイド結晶を作製した後にバインダーを塗布することが行なわれているが、その際にコロイド結晶が崩れてしまうことがある。そのため、予め基板に粘着層を形成しておく製造方法も開示されているが、多工程の複雑な作業を必要とする。また、粒子間の空隙を完全にバインダーで埋めることは困難であり、空隙が無秩序に残存してしまうことが多い。この無秩序に残存する空隙は光の散乱を引き起こし、得られるコロイド結晶に白濁感が生じる。またハード系コロイド結晶は、乾燥過程において塗膜にクラックが無数に発生する傾向にある。これは、乾燥過程において粒子間距離がだんだん短くなるが、収縮が一様に起こらないと、結晶の一部が破断してクラックを生じるためである。このクラックは目視で十分に観察できる大きさのクラックから、目視では確認しにくい数μm程度のマイクロクラックまでサイズは様々である。この無数のクラックも光を散乱するため、得られるコロイド結晶に白濁感を生じてしまう。クラックの発生を防止するために、深堀区分けを有する基板にコロイド結晶を形成させる方法が開示されているが、特殊形状の基板を必要とする(例えば、特許文献1を参照)。上記特許文献2に記載されている2段階乳化重合により合成されるコア−シェル粒子を用いる方法では、空隙を埋める部材が、低分子のバインダーと比較して流動性が乏しいポリマーであるため、空隙を完全に埋めることは難しい。また、シェル部のポリマーだけでは、全てのクラックを防止することは難しい。上記に示すように、コロイド結晶の固定化には複雑な手順や基板を必要としたり、残存する空隙やクラックにより白濁感が生じる問題があった。
特許文献4〜5に記載の〔ソフト系〕コロイド結晶は、粒子の表面電荷による静電反発を利用して形成されるため、分散媒には高誘電率の水溶性溶媒を使用する必要がある。このため、水溶性溶媒を含有するゲル状態でしか固定化することができない。また、特許文献6〜7に記載のコア−シェル粒子を用いる〔準ソフト系〕コロイド結晶では、疎水性単量体を分散媒としてコロイド結晶を形成し、この単量体を硬化(重合)すれば、硬化膜としてコロイド結晶を固定化することができると期待される。しかしながら、単量体の重合時に粒子の規則配列が崩れやすく、硬化後に光学特性が十分に維持できていない問題点があった。これは重合時の単量体の物質移動や硬化収縮によると思われ、コロイド結晶の固定化において粒子の規則配列を維持することは困難であった。特許文献7に記載の方法により固定化されたコロイド結晶は、有機溶剤を約50%含むゲルとして固定化がなされている。このように、水溶性溶媒や有機溶剤を含有するゲルとして固定化されたコロイド結晶は、機械的強度が低いため光機能材料への実用化は困難であった。さらに溶剤の揮発により粒子の規則配列が崩れたり、粒子間距離が変わってしまうことより反射波長が変化してしまうため、安定性に乏しいという問題があった。特許文献5に記載の方法では、溶媒の含有率が30重量%以下とされているが、バインダーとなる単量体は水溶性のポリアルキレングリコール系の単量体に制限される。
このような問題を解決するために、発明者らは〔準ソフト系〕コロイド結晶におけるコア−シェル粒子のシェル部と、バインダーとなる単量体を限定することによって、鮮やかな構造色を呈する硬化膜が得られる方法を以前に見出している(特許文献8)。この製造方法により得られる硬化膜は、機械的強度に優れるとともに、溶剤の揮発が無いことから安定性に優れ、さらに簡便な手法により構造性発色を呈する硬化膜を形成することができるという優れた利点がある。
特開2005−60654号公報 特開2009−249527号公報 特開平6−100432号公報 特開2007−29775公報 特開2008−303261号公報 WO2005−108451号公報 WO2003−100139号公報 WO2011−162078号公報
しかしながら、特許文献8に開示されるコロイド結晶硬化膜においては、乾燥時間の影響を受けやすいという問題点を有する。
例えば、100℃での乾燥において、10分よりも乾燥時間を長くすると、乾燥時間の増加とともに反射ピークの反射波長が短波長側にシフトする。40分への延長により反射波長が10nm以上短くなり、望むべく反射波長のコロイド結晶硬化膜を得ることができない。これは目的とする反射波長に対して、乾燥時間の許容幅が非常に狭いことを意味する。製造プロセスにおいて、連続プロセスでは、乾燥炉を通過する条件を非常に厳しく設定する必要がある。また、バッチプロセスでも、乾燥時間の設定の幅が狭く、乾燥機からの取り出す作業のタイミングが制限され、製作者は他の作業との組み合わせた作業管理ができない問題があった。一般的な作業性から30分の乾燥時間の延長でも、得られる光学特性が許容されることを必要とする。
そこで、本開示の目的とするところは、反射ピークが高く、反射ピークの反射波長が乾燥時間によって影響されにくいコロイド結晶硬化膜を作製することができるコロイド結晶用組成物、これより得られるコロイド結晶硬化膜、及びその製造方法を提供することにある。
発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、コア部に対して高屈折率の直鎖状ポリマーをシェル部に有するコア−シェル粒子と、バインダーとなる高屈折率の特定の単量体とからなるコロイド結晶用組成物が、良好な光学特性を有するコロイド結晶硬化膜を作製でき、乾燥時間の影響を受けにくいことを見出した。
本開示における第1の側面は、コア部及びシェル部を有するコア−シェル粒子(A)と、下記式(1)で表される単量体(B1)と、を含むコロイド結晶用組成物であって、前記コア−シェル粒子(A)を25〜65重量%、及び前記単量体(B1)を35〜75重量%含有し、前記コア部の平均粒子径は50〜900nmであり、前記シェル部は、下記式(1)で表される単量体(M1)、下記式(2)で表される単量体(M2)、及びスチレン(M3)からなる群より選ばれた少なくとも1種からなる直鎖状ポリマーで形成されており、前記直鎖状ポリマーの一端は前記コア部に共有結合されており、前記コア部の屈折率(n(core))は下記式(3)及び式(4)を満たすことを特徴とする。
Figure 2013245272

〔式中、Rは水素原子又はメチル基である〕
Figure 2013245272

〔式中、Rは水素原子又はメチル基であり、xは0又は1である〕
n(shell)−n(core)≧0.07・・・(3)
〔式中、n(shell)は前記シェル部の屈折率を示す〕
n(B1)−n(core)≧0.07・・・(4)
〔式中、n(B1)は前記単量体(B1)の硬化後の屈折率を示す〕
本開示における第2の側面は、コア部及びシェル部を有するコア−シェル粒子(A)と、下記式(1)で表される単量体(B1)及び下記式(5)で表される単量体(B2)の混合物と、を含むコロイド結晶用組成物であって、前記コア−シェル粒子(A)を25〜65重量%、前記単量体(B1)はを5重量%以上、及び前記単量体(B2)を70重量%以下、且つ、前記混合物を35〜75重量%以上含有し、前記コア部の平均粒子径は50〜900nmであり、前記シェル部は、下記式(1)で表される単量体(M1)、下記式(2)で表される単量体(M2)、及びスチレン(M3)からなる群より選ばれた少なくとも1種からなる直鎖状ポリマーで形成されており、前記直鎖状ポリマーの一端は前記コア部に共有結合されており、前記コア部の屈折率(n(core))は下記式(3)及び式(6)を満たすことを特徴とする。
Figure 2013245272

〔式中、Rは水素原子又はメチル基である〕
Figure 2013245272

〔式中、Rは水素原子又はメチル基であり、xは0又は1である〕
Figure 2013245272

〔式中、Rは水素原子又はメチル基であり、yは0又は1である〕
n(shell)−n(core)≧0.07・・・(3)
〔式中、n(shell)は前記シェル部の屈折率を示す〕
n(B1+B2)−n(core)≧0.07・・・(6)
〔式中、n(B1+B2)は前記混合物の硬化後の屈折率を示す〕
本開示における第3の側面はコロイド結晶用組成物であって、第1又は第2の側面のコロイド結晶用組成物100重量部に対し、さらに重合開始剤を0.1〜10重量部含むことを特徴とする。
本開示における第4の側面はコロイド結晶用組成物であって、第1から第3の側面のいずれかのコロイド結晶用組成物100重量部に対し、さらに有機溶剤を5〜500重量部含むことを特徴とする。
本開示における第5の側面はコロイド結晶硬化膜であって、第1から第4の側面のコロイド結晶用組成物のいずれかを熱又は活性エネルギー線により硬化して得られる硬化膜であり、膜厚が1〜100μmであることを特徴とする。
本開示における第6の側面は、膜厚が1〜100μmのコロイド結晶硬化膜を製造する方法であって、第4の側面のコロイド結晶用組成物を基板に塗工した後に、有機溶剤を揮発させることによりコロイド結晶を形成する工程、及びコロイド結晶を熱又は活性エネルギー線により硬化させる工程、を有することを特徴とする。
なお、本開示のコロイド結晶用組成物によって、上記目的が達成される理由は必ずしも定かではないが、発明者らは以下のように推察する。良好な光学特性を得るためには、バインダーとなる単量体(B1)及び単量体(B2)の硬化において、コア−シェル粒子(A)のシェル部を構成する直鎖状ポリマーと単量体(B1)及び単量体(B2)の硬化物が相溶することが、硬化時における粒子の規則配列の維持に重要であると考えられる。それらが非相溶の場合、硬化前はシェル部が単量体(B1)及び単量体(B2)に溶解することにより粒子の分散安定性に寄与しているが、硬化時にシェル部の相分離が起こると粒子同士が凝集し、粒子の規則配列が崩れてしまう。コロイド結晶用組成物において、シェル部を構成する直鎖状ポリマーを上記芳香族系の単量体で形成し、そして単量体(B1)及び単量体(B2)に上記芳香族系の単量体を用いることにより、それぞれのπ−π相互作用が相溶化などに有効に作用し、硬化時における粒子の規則配列を維持していると思われる。
さらには、コア−シェル粒子(A)のコア部とシェル部の屈折率、かつコア部と単量体(B1)および単量体(B2)の屈折率差を大きくすることが、コロイド結晶硬化膜の反射ピークの反射率を上げるのに重要であると考えられる。
乾燥時間の影響を受けにくい原因については必ずしも定かではないが、乾燥時の単量体(B1)の揮発性の抑制が重要な要因の一つであると推察する。
第1の側面のコロイド結晶用組成物では、コア−シェル粒子(A)のシェル部と単量体(B1)との溶解性が良いために、粒子の分散安定性に優れるコロイド結晶を形成することができる。さらに単量体(B1)の重合・硬化により、粒子の規則配列を維持したコロイド結晶の固定化を行うことができ、コア部とシェル部との屈折率差、ならびにコア部と単量体(B1)との屈折率差が、上記式(3)及び式(4)で表される条件を満たすため、高い反射率を示すコロイド結晶硬化膜を作製することができる。さらにコア部の平均粒子径が50〜900nmであることから、当該コロイド結晶硬化膜のブラッグ反射の反射波長は紫外光から赤外光の領域であり、当該コロイド結晶硬化膜を各種光学素子などに実用することができる。さらに製造プロセスにおいて、反射ピークの反射波長は乾燥時間の影響を受けにくい。
第2のコロイド結晶用組成物では、第1の側面と実質的に同様の効果を奏するコロイド結晶硬化膜を作製することができる。さらに、単量体(B1)と単量体(B2)とが架橋構造を形成するため、得られるコロイド結晶硬化膜の耐熱性などの熱的特性や、硬度などの機械的特性、耐薬品性を向上することができる。
第3の側面のコロイド結晶用組成物では、第1又は第2の側面のコロイド結晶用組成物の単量体(B1)及び単量体(B2)の重合・硬化を速やかに行うことができ、粒子の規則配列を維持したコロイド結晶硬化膜を容易に製造することができる。
第4の側面のコロイド結晶用組成物では、第1から第3のいずれかの側面のコロイド結晶用組成物に有機溶剤を含むことにより、コア−シェル粒子(A)の分散性を向上させることができ、また組成物の粘度調整や塗装性改良をすることができる。さらに有機溶剤を塗装後に乾燥させることにより、組成物のコロイド結晶化を促進することができる。
第5の側面のコロイド結晶硬化膜は、第1から第4のいずれかの側面のコロイド結晶用組成物中の単量体(B1)及び単量体(B2)を硬化することにより作製され、ブラッグ反射を示すものである。このため、当該コロイド結晶硬化膜は粒子の規則配列が維持されており、優れた光学特性を示すことができる。さらに当該コロイド結晶硬化膜は、光機能材料としての実用化に必要な熱的特性や機械的特性、耐薬品性を有する。
第6の側面のコロイド結晶硬化膜の製造方法は、第6の側面と実質的に同様の効果を奏するコロイド結晶硬化膜を簡単なプロセスで効率よく作製することができる。さらに、当該方法は特殊形状の基板や平面板を必要としないため、立体形状の成形品上にもコロイド結晶硬化膜を作製することができる。
本開示のコロイド結晶用組成物は、コア部及びシェル部を有するコア−シェル粒子(A)と単量体(B1)とを含有する、またはコア−シェル粒子(A)と単量体(B1)及び単量体(B2)の混合物とを含有する。また、コア−シェル粒子(A)のシェル部は、単量体(M1)、単量体(M2)、スチレン(M3)からなる群より選ばれた少なくとも1種により構成される。以下、各成分、コロイド結晶用組成物及び当該組成物により得られる硬化膜、ならびに製造方法等について詳細に説明する。
<単量体(B1)および単量体(M1)>
単量体(B1)及び単量体(M1)は下記式(1)で表されるビフェニル骨格を有する(メタ)アクリレート化合物である。
Figure 2013245272

〔式(1)において、Rは水素原子又はメチル基である〕
コロイド結晶用組成物中に含まれる単量体(B1)と単量体(M1)とは相互に同一の化合物であっても良いし、異なる化合物であっても良い。また、単量体(B1)及び単量体(M1)の一方又は両方は、前記式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物のうち異なる複数の化合物を含んでいても良い。単量体(B1)及び単量体(M1)としては、例えば、3−(ビフェニル−2−イルオキシ)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」の用語は「アクリレート」及び「メタクリレート」の両方を意味する。「(メタ)アクリル」の用語等も同様である。
<単量体(M2)>
単量体(M2)は下記式(2)で表されるビフェニル骨格を有する(メタ)アクリレート化合物である。
Figure 2013245272

〔式(2)において、Rは水素原子又はメチル基であり、xは0又は1である〕
単量体(M2)は、前記式(2)で表される(メタ)アクリレート化合物のうち異なる複数の化合物を含んでいても良い。単量体(M2)としては、例えば、2−フェニルフェニル(メタ)アクリレート、及び2−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
<単量体(B2)>
単量体(B2)は下記式(5)で表されるフルオレン骨格を有するジ(メタ)アクリレート化合物である。
Figure 2013245272

〔式(5)中、Rは水素原子又はメチル基であり、yは0又は1である〕
単量体(B2)は、前記式(5)で表される(メタ)アクリレート化合物のうち異なる複数の化合物を含んでいても良い。単量体(B2)としては、例えば、9,9−ビス〔4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕フルオレン、9,9−ビス〔4−(2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エトキシ)フェニル〕フルオレンが挙げられる。
<コア−シェル粒子(A)>
コア−シェル粒子(A)は、粒子からなるコア部と、コア部の表面に結合された直鎖状ポリマーで形成されるシェル部とを有している。コア部としては、無機系粒子や有機重合体粒子、もしくはこれらの粒子の中に空孔(空気)を含む中空粒子を使用することができる。無機系粒子は低屈折率であることが望ましく、フッ化マグネシウムやシリカなどを用いることができる。特に、屈折率、分散安定性、コストの点で、無機系粒子はシリカで形成されていることが好ましい。有機重合体粒子としてはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂、及びこれらの共重合体などを用いることができる。低屈折率であり、かつ粒子径の制御が容易であることから、有機重合体粒子はアクリル樹脂で形成されていることが好ましい。
コア部がアクリル樹脂で形成されている場合、コア部を製造するために用いることができる単量体としては、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、(メタ)アクリルアミド系単量体を用いることができる。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。(メタ)アクリルアミド系単量体としては、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。これらの中でも、低屈折率であり、かつ粒子径の制御が容易であることから、(メタ)アクリル酸エステル系単量体を使用することが好ましい。また、目的に応じて上記単量体を単独又は2種以上の組み合わせで使用することができる。
また、必要に応じてスチレン系単量体、酢酸ビニル、アクリロニトリルや水溶性単量体、イオン性単量体、その他の官能基を有する単量体などの重合性単量体を併用しても良い。スチレン系単量体としては、スチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、m−エチルスチレンなどが挙げられる。水溶性単量体としては、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸などが挙げられる。イオン性単量体としては、スチレンスルホン酸ナトリウム、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム、N,N,N−トリメチルアミノエチル(メタ)アクリレートクロライドなどが挙げられる。さらに、コア部の加熱や有機溶剤による変形を防止するために、1分子中に2個以上の重合性基を有する架橋性単量体を併用しても良い。架橋性単量体としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。
コア−シェル粒子(A)のコア部は、動的光散乱により測定される算術平均粒子径が50〜900nmである。コア部の平均粒子径は、好ましくは80〜600nm、さらに好ましくは100〜300nmである。コア部の平均粒子径が50nmより小さい場合にはコア−シェル粒子間の凝集を抑制することが困難であり、一方、コア部の平均粒子径が900nmより大きい場合にはコア−シェル粒子の沈降などを抑制することが困難であるため、コロイド結晶を形成しにくくなる。また、コア部の粒度分布はCV値〔(粒子径標準偏差/平均粒子径)×100(%)〕で表され、そのCV値は25%以下であることが好ましく、さらに好ましくは20%以下である。なお、CV値は、全ての粒子径が同一である単分散な場合には0%となる。コア部のCV値が25%より大きい場合には、粒子径が不揃いであることから、コロイド結晶を形成することが難しくなる。
コア−シェル粒子(A)のシェル部は、前記式(1)で表される単量体(M1)、前記式(2)で表される単量体(M2)及びスチレン(M3)からなる郡より選ばれた少なくともの1種以上を重合して得られる直鎖状ポリマーで形成されている。前記式(1)及び前記式(2)を満たす範囲の条件において、単量体(M1)、単量体(M2)と及びスチレン(M3)は単独で、または適宜併用して用いることができる。得られるコロイド結晶硬化膜のピーク反射率が高い値を示す硬化膜を得ることができる。
シェル部を構成する直鎖状ポリマーは分岐構造を有しておらず、また、その一端が共有結合によりコア部に結合されている。すなわち、コア部の粒子表面に直鎖状ポリマーがグラフト化されている。直鎖状ポリマーはコア部に結合されているため、モノマーや溶剤に溶解しても、コア部から脱離することが無い。これにより、コア−シェル粒子(A)の分散安定性を高めることができる。従来のコア−シェル粒子においては、シェル部は物理吸着によりコア部に結合されており、又はコア部を取り囲むように三次元的な網目構造を形成することでコア部の周囲に配置されている。しかし、物理吸着の場合は容易にシェル部がコア部より脱離してしまうため、シェル部はコア−シェル粒子の分散安定性に寄与しない。また、シェル部が三次元的な網目構造によりコア部の周囲に配置されている場合は、コア−シェル粒子の分散安定性を確保できない。
コア部質量に対するシェル部質量の割合を示すシェル部のグラフト率(%)は〔(シェル部質量/コア部質量)×100〕で表され、3〜500%であることが好ましく、5〜200%であることがさらに好ましい。シェル部のグラフト率が3%よりも低い場合には、直鎖状ポリマーによる立体反発の効果が少なくなり、コア−シェル粒子(A)の凝集を抑制することが困難になるため、コロイド結晶を形成しにくくなる。その一方、シェル部のグラフト率が500%よりも高い場合には、コア部の比率が小さくなり、コロイド結晶が十分な光学特性を有しなくなる。また、シェル部のグラフト率はシェル部の厚みとある程度相関する。コア−シェル粒子(A)の平均粒子径は、シェル部の厚みの2倍とコア粒子の平均粒子径との和として動的光散乱などにより測定される。コア−シェル粒子(A)の平均粒子径は60〜1,000nmであり、好ましくは90〜700nmであり、さらに好ましくは、110〜400nmである。コア−シェル粒子(A)の平均粒子径が60nmより小さい場合にはコア−シェル粒子(A)の凝集を抑制することが困難になり、コア−シェル粒子(A)の平均粒子径が1,000nmより大きい場合にはコア−シェル粒子(A)の沈降などを抑制することが困難になり、コロイド結晶を形成しにくくなる。
また、得られるコロイド結晶の反射波長は、コア−シェル粒子(A)の平均粒子径と、コロイド結晶用組成物中のコア−シェル粒子(A)の含有率とにより制御することができる。コア−シェル粒子(A)の粒子径は、コア部の粒子径とシェル部の厚みにより決まる。シェル部の厚みは、グラフト率とある程度相関するが、グラフト率が200%以下の場合、シェル部の厚みによる影響はコア部の粒子径による影響よりも小さい。このため、コア部の粒子径を制御することがより重要である。例えば、コロイド結晶用組成物中のコア−シェル粒子(A)の含有率が40重量%であり、グラフト率が200%以下の場合、コア部の平均粒子径をおよそ100〜300nmとするとコロイド結晶は可視光領域(400〜800nm)の反射波長を示し、コア部の平均粒子径をおよそ50〜100nmとするとコロイド結晶は紫外光(200〜400nm)の反射波長を示し、コア部の平均粒子径をおよそ300〜900nmとするとコロイド結晶は近赤外光(800〜2500nm)の反射波長を示す。さらに、反射波長は、組成物中のコア−シェル粒子(A)の含有率を変更することによっても制御可能である。組成物中のコア−シェル粒子(A)の含有率が高いほど、得られるコロイド結晶の格子面間隔が小さくなり、反射波長は短くなる。例えば、コロイド結晶が可視光領域に反射波長を示す場合、コロイド結晶用組成物中のコア−シェル粒子(A)の含有率を変更することにより約100nmの範囲で反射波長を調整することができる。
コア−シェル粒子(A)は、コロイド結晶用組成物に含まれるのが、単量体(B1)であるか、単量体(B1)及び単量体(B2)の混合物であるかに応じて、適宜選択される。コロイド結晶用組成物が単量体(B2)を含まず単量体(B1)を含む場合、コア部の屈折率(n(core))が下記式(3)及び式(4)を満たすコア−シェル粒子(A)が選択される。コロイド結晶用組成物が単量体(B1)及び単量体(B2)の混合物を含む場合、コア部の屈折率が下記式(3)及び式(6)を満たすコア−シェル粒子(A)が選択される。
n(shell)−n(core)≧0.07・・・(3)
〔式(3)において、n(shell)はコア−シェル粒子(A)のシェル部の屈折率を示す〕
n(B1)−n(core)≧0.07・・・(4)
〔式(4)において、n(B1)はコロイド結晶用組成物に含まれる単量体(B1)の硬化後の屈折率を示す〕
n(B1+B2)−n(core)≧0.07・・・(6)
〔式(6)において、n(B1+B2)はコロイド結晶用組成物に含まれる単量体(B1)及び単量体(B2)の混合物の硬化後の屈折率を示す〕
式(3)、式(4)及び式(6)において屈折率差が0.07よりも小さい場合、得られるコロイド結晶硬化膜のピーク反射率が小さくなり、十分な光学特性を得ることができない。屈折率差の上限値は特に限定されるものではないが、n(shell)、n(B1)及びn(B1+B2)は約1.6であり、空気の屈折率が1.00であることから、屈折率差の上限値は実質的には約0.6となる。各成分の屈折率は、各成分を同様の重合・硬化条件で硬化膜を作製し、アッベ屈折計を用いて25℃で測定した値である。硬化膜は、例えば、単量体と光重合開始剤からなる塗液を厚さが100μmになるようにガラス基材上に塗布し、1000mJ/cmの紫外線照射により硬化した後に、ガラス基材から剥離することで作製される。
コア−シェル粒子(A)を製造する際には、様々な公知の方法が採用可能である。例えば、重合開始基を含有するコア部から、単量体をグラフト重合する方法(手法1、例えば前記特許文献6及び8を参照)、コア部表面の官能基に、ポリマー末端の官能基を反応させる方法(手法2、例えば前記特許文献7を参照)、マクロモノマーをコモノマーとする粒子合成(手法3)などにより製造することができる。直鎖状ポリマーに様々な単量体を使用することができる点において手法1が好ましい。さらに、高密度な直鎖状ポリマーを形成でき、直鎖状ポリマーの分子量を自由に設計できる点において、リビングラジカル重合開始基を含有するコア部からグラフト重合することが好ましい。
リビングラジカル重合開始基を含有するコア部を製造する場合には、公知の方法が採用可能であり、特に制限されるものではない。例えば、シランカップリング基などの反応性官能基とリビングラジカル重合開始基とを含む化合物を、予め合成した粒子表面の反応性官能基と反応させることによりコア部を合成することもできる。また、有機重合体粒子を合成する際に、リビングラジカル重合開始基を含む単量体を共重合することにより、コア部を合成することができる。
リビングラジカル重合開始基を含む単量体を共重合することによりコア部を合成する方法としては、ソープフリー乳化重合法、乳化重合法、フィード乳化重合法、シード乳化重合法、分散重合法、懸濁重合法、沈殿重合法等の公知の重合方法が適用可能であり、特に制限されるものではない。この中でも粒度分布が狭い単分散性を示す粒子を容易に製造することができる点から、ソープフリー乳化重合法やシード乳化重合法を用いることが好ましい。重合条件は、単量体の種類等に応じて適宜選択できるが、一般的には攪拌しながら、重合温度30〜90℃で、2〜48時間の条件で行うことが好ましい。重合には、乳化剤、反応性乳化剤、分散剤、重合開始剤、連鎖移動剤などを使用することができる。
リビングラジカル重合開始基を含む単量体としては、リビングラジカル重合の重合開始基と重合性二重結合とを同一分子内に含有するものであれば特に制限されるものではない。リビングラジカル重合としては、ニトロシキド化合物を用いる重合(NMP)、原子移動ラジカル重合(ATRP)、可逆的付加脱離連鎖移動重合法(RAFT)、有機テルル化合物を用いる重合法(TERP)などのリビングラジカル重合開始基を利用することができ、特に制限されることはない。重合の制御の容易さ、臭気の低さ、重金属物質の不使用の点からNMPを用いることが好ましい。リビングラジカル重合開始基を含む単量体としては、2−(4’−ヒドロキシ−2’,2’,6’,6’−テトラメチル−1’−ピペリジニルオキシ)−2−(4’−ビニルフェニル)エタノール、2−(4’−ヒドロキシ−2’,2’,6’,6’−テトラメチル−1’−ピペリジニルオキシ)−2−(3’−ビニルフェニル)エタノール、2−(2’,2’,6’,6’−テトラメチル−1’−ピペリジニルオキシ)−2−(4’−ビニルフェニル)エタノール、2−イソプロピルオキシカルボニルオキシ−1−(4’−アセトキシ−2’,2’,6’,6’−テトラメチル−1’−ピペリジニルオキシ)−1−(4’−ビニルフェニル)エタン、2−(N−t−ブチル−N−(2’−メチル−1−フェニルプロピル)アミノオキシ)−2−(4’−ビニルフェニル)エタノール、2−イソプロピルオキシカルボニルオキシ−1−(N−t−ブチル−N−(1’−ジエチルホスホノ−2’,2’−ジメチルプロピル)アミノオキシ)−1−(4’−ビニルフェニル)エタンなどが挙げられる。これらのリビングラジカル重合開始基を含む単量体は単独で、又は2種以上を適宜選択して使用することもできる。
次に、シェル部を製造する場合には、前記コア部のリビングラジカル重合開始基に基づき、シェル部を構成する単量体を重合して直鎖状ポリマーを形成し、コア−シェル粒子(A)を合成することができる。直鎖状ポリマーの形成には、塊状重合法、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法等の公知の重合方法が適用可能であり、特に制限されるものではない。重合条件は、リビングラジカル重合開始基の分解特性や、シェル部を構成する単量体の種類や所望される分子量等によって適宜選択できるが、一般的には、重合温度50〜180℃で、2〜48時間の条件で行うことが好ましい。コア粒子表面から均一に直鎖状ポリマーが延びるように重合を行うため、またコア粒子の凝集を抑制するために、コア粒子に結合されていないリビングラジカル重合開始剤を必要に応じて併用することができる。そのような重合開始剤として例えば、NMPを用いた重合を利用する場合には、2−(4’−ヒドロキシ−2’,2’,6’,6’−テトラメチル−1’−ピペリジニルオキシ)−2−フェニルエタノール、2−(N−t−ブチル−N−(2’−メチル−1−フェニルプロピル)アミノオキシ)−2−フェニルエタノール、2−イソプロピルオキシカルボニルオキシ−1−(N−t−ブチル−N−(1’−ジエチルホスホノ−2’,2’−ジメチルプロピル)アミノオキシ)−1−フェニルエタン等が挙げられる。
<コロイド結晶用組成物>
単量体(B2)を含まないコロイド結晶用組成物は、コア−シェル粒子(A)を25〜65重量%、単量体(B1)を35〜75重量%含有することを特徴とする。ただし、コア−シェル粒子(A)及び単量体(B1)の合計は100重量%である。単量体(B1)と単量体(B2)との混合物を含むコロイド結晶用組成物は、コア−シェル粒子(A)を25〜65重量%、単量体(B1)と単量体(B2)との混合物を35〜75重量%含有することを特徴とする。ただし、単量体(B1)の含有率は5重量%以上であり、単量体(B2)の含有率は70重量%以下である。また、コア−シェル粒子(A)、単量体(B1)、単量体(B2)成分の合計は100重量%である。
コロイド結晶用組成物中のコア−シェル粒子(A)の含有率が25重量%よりも少ない場合は、コア−シェル粒子(A)が相互に隣接する濃度に達しないためコロイド結晶化が起こらない。もしくはコロイド結晶化が起こってもコア−シェル粒子(A)の割合が少ないため、十分な光学特性を発揮することができない。一方、コア−シェル粒子(A)の含有率が65重量%よりも多い場合には、コア−シェル粒子(A)の割合が多すぎるため、コロイド結晶にクラックや歪が生じ、また反射率が低くなるため好ましくない。コロイド結晶用組成物中のコア−シェル粒子(A)の含有率は、好ましくは30〜60重量%である。
単量体(B1)と単量体(B2)との混合物を含有する場合、単量体(B1)が5重量%よりも少ないと、反射率が低くなる傾向があるため好ましくない。一方、単量体(B2)の含有率は、好ましくは0.1重量%以上である。所定量の単量体(B1)及び単量体(B2)を用いることにより、得られるコロイド結晶硬化膜のピーク反射率が高い値を示す硬化膜を得ることができる。
コロイド結晶用組成物は、硬化を促進するために重合開始剤を含んでいることが好ましい。重合開始剤としては、アゾ系の重合開始剤、有機過酸化物系の重合開始剤、光重合開始剤などの公知の重合開始剤を使用することができる。例えば、アゾ系のラジカル重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、有機過酸化物系の重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドなどを使用することができる。光重合開始剤としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニル−ホスフィンオキシド、ベンゾフェノン、イソプロピルチオキサントンなどを使用することができる。
重合開始剤の含有率は、コア−シェル粒子(A)、単量体(B1)、単量体(B2)成分からなるコロイド結晶用組成物100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、更に好ましくは、0.5〜5重量部である。重合開始剤の含有率が10重量部よりも多い場合、重合開始に使用されなかった重合開始剤が硬化膜中に残存することにより、硬化膜の長期特性が悪化すると共に、可視光線透過率が低下するなどの弊害が生じる恐れがある。一方、重合開始剤の含有率が0.1重量部よりも少ない場合には、重合開始能が十分に発現されず、硬化反応が遅いため硬化中に粒子の規則配列が崩れる傾向にあり、さらには硬化反応が不十分になり硬化膜が必要とする機械的強度が得られない傾向がある。
コア−シェル粒子(A)の分散性向上、コロイド結晶用組成物の粘度調整や塗装性改良、さらにコロイド結晶用組成物の結晶化の促進のために、コロイド結晶用組成物は有機溶
剤を含有することが好ましい。有機溶剤としては、コア−シェル粒子(A)を十分に分散させるため、シェル部の直鎖状ポリマーに対して良溶媒であることが好ましい。また、乾燥温度において揮発する有機溶剤であれば、特に制限されるものではない。このような有機溶剤としては、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、(ポリ)アルキレングリコールジアセテート類、エーテル類、ケトン類、エステル類、芳香族炭化水素類、アルコール類、アミド類などを挙げることができる。具体例としては、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類として、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルなどを挙げることができる。(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類として、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどを挙げることができる。(ポリ)アルキレングリコールジアセテート類として、ジエチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテートなどを挙げることができる。エーテル類として、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができる。ケトン類として、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどを挙げることができる。エステル類として、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸2―エチルヘキシル、メトキシブチルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート、γ―ブチロラクトン、炭酸プロピレンなどを挙げることができる。芳香族炭化水素類として、トルエン、キシレンなどを挙げることができる。アルコール類として、2−プロパノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコールなどを挙げることができる。アミド類として、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどを挙げることができる。また、有機溶剤は、単独でまたは2種以上を組合せて用いることができる。良好な光学特性を得るためには、これらの溶剤の中で、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、イソホロンなどの沸点が150℃以上の高沸点溶剤を用いることが好ましい。また、沸点が150℃未満の低沸点溶剤を併用することにより、乾燥速度の調整、表面張力の調整、塗装性の改良、基材との濡れ性や密着性の改良を行うことができる。
有機溶剤の含有率は、コア−シェル粒子(A)と単量体(B1)或いは単量体(B1)及び単量体(B2)の混合物成分からなるコロイド結晶用組成物100重量部に対して、3〜500重量部、好ましくは5〜300重量部、さらに好ましくは7〜200重量部である。有機溶剤の含有率が3重量部よりも少ない場合、粘度調整や塗装性改良などの効果が小さく、さらにコロイド結晶化が起こりにくい。有機溶剤の含有率が500重量部よりも多い場合、乾燥後の膜厚が薄くなり、十分な光学特性が得られない。また、使用量の過度の増大は経済的に不利であり、乾燥時間も長くなることから工業的に好ましくない。一方、この有機溶剤の含有量により、組成物の粘度を30〜10000mPa・sで調整することができ、各種塗装方式、コーティング方式、印刷方式に対応することができる。
コロイド結晶用組成物は上記成分の他に、硬化膜と基材との密着性の改良のために一般的に使用されている官能基を有する単量体を適宜添加することができる。官能基としては、アルコキシシリル基、カルボン酸基、水酸基、リン酸基、エポキシ基、イソシアネート基、複素環基などが挙げられる。具体例としては、アルコキシシリル基を有する単量体として、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。カルボン酸基を有する単量体として、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、ω−カルボキシ-ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。水酸基を有する単量体として、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。リン酸基を有する単量体として、リン酸2−((メタ)アクリロイルオキシ)エチルなどを挙げることができる。エポキシ基を有する単量体として、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテルなどを挙げることができる。イソシアネート基を有する単量体として、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートなどを挙げることができる。複素環基を有する単量体としては、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリンなどを挙げることができる。これらの官能基を有する単量体は、通常、コア−シェル粒子(A)と単量体(B1)或いは単量体(B1)及び単量体(B2)の混合物成分からなるコロイド結晶用組成物100重量部に対して、10重量部以下、好ましくは5重量部以下の割合で配合することにより、性能を改善することができる。官能基を有する単量体の含有率が10重量部よりも多い場合、コロイド結晶硬化膜の光学特性が低下するため好ましくない。
また、上記成分の他に、硬化速度や機械的強度の改良のために、一般的に使用されている重合性基が3官能以上の多官能単量体やウレタンアクリレートオリゴマーなどを適宜添加することができる。具体例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスルトールヘキサアクリレートなどを挙げることができる。これら多官能単量体は、通常、コア−シェル粒子(A)と単量体(B1)或いは単量体(B1)及び単量体(B2)の混合物成分からなるコロイド結晶用組成物100重量部に対して、10重量部以下、好ましくは5重量部以下の割合で配合することにより、性能を改善することができる。多官能単量体の含有率が10重量部よりも多い場合、コロイド結晶硬化膜の光学特性が低下するため好ましくない。
さらに、コロイド結晶用組成物は上記成分の他に、塗料や印刷業界で一般的に使用されている、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、レベリング剤、表面調整剤、増粘剤、消泡剤、着色染料、蛍光染料、顔料(有機顔料、無機顔料)、金属酸化物などを適宜添加することができる。これらの添加剤は、通常、コア−シェル粒子(A)と単量体(B1)或いは単量体(B1)及び単量体(B2)の混合物成分からなるコロイド結晶用組成物100重量部に対して、5重量部以下の割合で配合することが好ましい。
<コロイド結晶硬化膜>
コロイド結晶硬化膜は、コロイド結晶用組成物を結晶化した後に、コロイド結晶用組成物の単量体(B1)及び単量体(B2)を熱もしくは光により硬化することにより作製され、コア−シェル粒子(A)の規則配列が硬化後も維持されているとともに、機械的強度が高められる。コロイド結晶硬化膜において、三次元的なコア−シェル粒子(A)の規則配列が硬化後も維持されているか否かの確認は、反射及び透過スペクトルの測定から反射ピークを確認する方法や、反射ピークが可視光線の範囲であれば、構造性発色として視覚的に確認する方法が挙げられる。コロイド結晶硬化膜の用途により必要な光学特性は異なるが、一例として色材用途を考慮した場合、鮮やかな構造色を視覚的に認識するためには、反射率測定において、反射ピークの反射率が50%以上であることが好ましい。さらに、硬化膜の濁度を示すヘイズ値は10%以下であることが好ましい。ヘイズ値が10%よりも高い場合、硬化膜は白く濁ったように視認され、透明性は低く、さらに鮮やかな構造色の視覚的な効果を低減させてしまう。反射ピークの反射率を上げる一つの方法としては、膜厚を厚くし、コロイド結晶の粒子の層数を増やすことが挙げられるが、この場合、ヘイズ値も大きくなってしまうことは自明である。なお、本開示では、組成物を膜状に成形した状態で、組成物中の単量体を重合したものを硬化膜と定義する。したがって、本開示における硬化は、二重結合を二つ有する単量体を含む組成物の架橋構造の形成による硬化のみではなく、二重結合を一つ有する単量体の重合による硬化なども含む。
コロイド結晶硬化膜の膜厚は、1〜100μmであることが好ましく、3〜50μmであることがさらに好ましい。膜厚が1μmよりも薄い場合、得られるコロイド結晶硬化膜のピーク反射率が小さくなり、十分な光学特性が得られない。一方、膜厚が100μmよりも厚い場合、クラックや歪が生じやすいためにヘイズ値が高くなる傾向にある。
<コロイド結晶硬化膜の製造方法>
コロイド結晶硬化膜は、次のa)及びb)の2工程を経て製造することができる:
a)コア−シェル粒子(A)、単量体(B1)又は単量体(B1)と単量体(B2)との混合物、及び有機溶剤を含み、任意で重合開始剤を含むコロイド結晶用組成物を基板に塗工した後に、有機溶剤を揮発させることによりコロイド結晶を形成させる結晶化工程;
b)工程a)で得られた結晶化組成物(コロイド結晶)を活性エネルギー線もしくは熱により硬化させる硬化工程。
結晶化工程a)において、コロイド結晶用組成物は、例えばスピンコート法、バーコート法、スプレーコート法、ディップコート法、フローコート法、スリットコート法、ドクターブレードコート法、グラビアコート法、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法、ディスペンサー印刷法などの種々の方法により塗布することができる。コロイド結晶用組成物を塗布する基板は、ガラスやプラスチックフィルムなどの基板、または立体形状の成形品などに塗布することができ、塗布する基板の形状が制限されることは無い。
有機溶剤を揮発させる乾燥の手法は、加熱乾燥、通風加熱乾燥、減圧乾燥などが挙げられる。乾燥の方式も特に制限されることはなく、加熱乾燥の方式としては、オーブン、ホットプレート、赤外線照射、電磁波照射などが挙げられる。また、通風加熱乾燥の方式としては、送風式乾燥オーブンなどが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
有機溶剤を揮発させる乾燥温度は、好ましくは20℃から250℃、より好ましくは40℃〜200℃であり、さらに好ましくは60〜150℃である。この乾燥温度が20℃よりも低い場合、単量体(B1)及び(B2)の粘度が高くなり、コロイド結晶化が起こりにくい傾向を示す。一方、乾燥温度が250℃よりも高い場合、単量体(B1)及び単量体(B2)の揮発や、コア−シェル粒子(A)の劣化が問題となる。
乾燥時間は好ましくは1〜300分、より好ましくは2〜200分、さらに好ましくは3〜100分である。乾燥時間が1分よりも短い場合、コロイド結晶化が起こりにくくなる。一方、乾燥時間が300分よりも長い場合、乾燥時間が極めて長くなり、生産性が悪化して好ましくない。このような有機溶剤の揮発によりコロイド結晶の結晶化が促進されるが、乾燥後に有機溶剤が若干残存しても差し支えない。
コロイド結晶が形成されたか否かの確認は、反射及び透過スペクトルの測定から反射ピークを確認する方法や、反射ピークが可視光線の範囲であれば、構造色として視覚的に確認する方法が挙げられる。
硬化工程b)において、加熱、又は紫外線、電子線、放射線などの活性エネルギー線の照射により単量体(B1)及び単量体(B2)を重合させることで、コロイド結晶が硬化し、コロイド結晶硬化膜を得ることができる。これらのうち、紫外線照射を行うことにより、硬化を迅速に行うことができると同時に、コア−シェル粒子(A)の規則配列性の維持を図ることができる。紫外線照射の光源としては、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、カーボンアークランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプなどを使用することができる。この場合、紫外線照射に加えて硬化を促進させるために加熱を行うこともできる。加熱温度は通常10〜150℃、好ましくは20〜120℃に設定される。
以下、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
[実施例1−1]
<コア部の合成>
(コア部c1)
2段階のシード乳化重合により、コア部の合成を行った。1段階目として、冷却管、温度計、攪拌機及び窒素導入管を装着した容量500mLの四つ口フラスコに、反応性乳化剤としてアクアロンHS−10(第一工業製薬(株)製、0.0225g)及びイオン交換水(330g)を仕込んだ。これに単量体としてエチルメタクリレート(EMA、30.6g)、tert−ブチルアクリレート(tBA、13.5g)及び架橋性単量体としてエチレングリコールジメタクリレート(EGDM、0.900g)を加え、窒素気流下で攪拌混合し、65℃まで加温した。次いで、重合開始剤として過硫酸カリウム(KPS、0.0180g)を上記反応液に添加し、65℃で5時間重合反応を行った後、室温まで冷却した。
次いで2段階目として、乳化剤としてドデシル硫酸ナトリウム(SDS、0.675g)を反応液に加え、室温、窒素気流下で攪拌混合した。そして、単量体としてEMA(11.3g)、tBA(13.5g)及び架橋性単量体としてEGDM(18.0g)に、リビングラジカル重合開始基を含む単量体として2−(4’−ヒドロキシ−2’,2’,6’,6’−テトラメチル−1’−ピペリジニルオキシ)−2−(3’−ビニルフェニル)エタノールと2−(4’−ヒドロキシ−2’,2’,6’,6’−テトラメチル−1’−ピペリジニルオキシ)−2−(4’−ビニルフェニル)エタノールのm/p体混合物(下記化合物1、m/p比=57/43、2.25g)及び重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADVN、0.450g)を加え溶解させた。この混合溶液を反応液に徐々に加え、室温で3時間攪拌混合した。その後、反応液を65℃まで加温し、65℃で5時間さらに85℃で2時間重合反応を行った後、室温まで冷却した。続いて、ナイロンメッシュで凝集物を濾別することにより、粒子分散液を得た。遠心分離機で粒子を分離し、水及びメタノールで洗浄した後に減圧乾燥することによりコア部c1を得た。得られたコア部c1について、平均粒径及びCV値と、屈折率とを下記に示す方法によって測定した。その結果、平均粒子径は181nm、CV値は9%であり、コア部の屈折率(n(core))は1.48であった。
Figure 2013245272
《平均粒子径(nm)及びCV値(%)》
光散乱光度計ELS−8000〔大塚電子(株)製〕を用い、イオン交換水を分散媒としてコア部の粒子を動的光散乱法により測定し、平均粒子径及びCV値を算出した。
《屈折率》
コア部の屈折率(n(core))は、コア部用の単量体と重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とからなる塗液を厚さが100μmになるようにガラス基材上に塗布し、65℃で5時間さらに85℃で2時間の加熱で得られた膜をガラス上から剥離して測定した。測定は、アッベ屈折計〔(株)アタゴ製〕を用いて25℃にて行った。
<コア−シェル粒子(A)の合成>
(コア−シェル粒子c1−s1)
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF、6.00g)に、単量体(M2)として2−フェニルフェノキシエチルアクリレート(BPEA、下記化学式参照、1.31g)、単量体(M3)としてスチレン(St、1.19g)、コア部粒子に結合されていないリビングラジカル重合開始剤として2−(4’−ヒドロキシ−2’,2’,6’,6’−テトラメチル−1’−ピペリジニルオキシ)−2−フェニルエタノール(下記化合物2、0.0125g)を加えて溶解させた。これにコア部c1(2.50g)を加え、ホモジナイザーで30分間混合してコア部c1を分散させた。得られた分散液を内容量20mLのガラスアンプルに注入し、窒素置換したうえで封管し、125℃で6時間重合を行った。内容物にTHFを加え、遠心分離器により粒子を分離した。得られた粒子をTHFにより2回洗浄し、減圧乾燥することによりコア−シェル粒子c1−s1を得た。得られたコア−シェル粒子c1−s1のグラフト率は32%、平均粒子径は208nm、CV値は12%であり、シェル部の屈折率(n(shell))は1.60であった。なお、コアーシェル粒子の平均粒子径及びCV値の測定は、上記コア部での方法にて、コア部の粒子に替えてコアーシェル粒子を用い、分散媒をテトラヒドロフラン(THF)に変更して行った。また、シェル部の屈折率(n(shell))の測定は、上記コア部での方法にてコア部用の単量体に替えてシェル部用の単量体を用いて行った。
Figure 2013245272

Figure 2013245272
<コロイド結晶用組成物及びコロイド結晶硬化膜の製造>
コア−シェル粒子c1−s1(1.00g)、単量体(B1)として3−(ビフェニル−2−イルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルアクリレート(BPGA、下記化学式参照、1.50g)、有機溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(DGBA、0.75g)及びプロピレングリコールグリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMA、0.75g)、光重合開始剤としてビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニル−ホスフィンオキシド(イルガキュア819〔チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製〕、0.045g)を加え、ホモジナイザーで60分間混合してコア−シェル粒子を分散させ、コロイド結晶用組成物を得た。
得られた組成物をバーコーター(#26)によりガラス基板に塗布した後に、送風定温恒温機(DNF600〔ヤマト科学(株)製〕)内に静置し、100℃で10分間かけて有機溶剤を揮発させることにより、コア−シェル粒子を結晶化させた。
次いで、このコロイド結晶に、高圧水銀ランプ(紫外線照射装置トスキュア401〔ハリソン東芝ライティング(株)製〕)を用い、紫外線を照射することにより単量体(B1)を硬化させ、コロイド結晶硬化膜を得た。得られたコロイド結晶硬化膜について、光学式薄膜測定装置F20−EXR〔フィルメトリクス(株)製〕を用いて膜厚を測定した。その結果、26μmであった。また、反射波長及び反射率を下記に示す方法によって測定した。その結果、このコロイド結晶硬化膜は、530nmに反射ピークを有し、その反射ピークの反射率は71%であった。
また、100℃で40分かけて有機溶剤を揮発させ、同様の手順にて作製したコロイド結晶硬化膜は、529nmに反射ピークを有し、その反射ピークの反射率は70%であった。
Figure 2013245272
《反射波長(nm)及び反射率(%)》
積分球装置を取り付けた紫外可視分光光度計V−560〔日本分光(株)製〕を用いて測定を行った。硫酸バリウムを標準反射板として使用した。350〜850nmの範囲でコロイド結晶硬化膜の分光反射スペクトルを測定し、反射ピークの波長(nm)及び反射率(%)を読み取った。
また、コロイド結晶用組成物の製造と併せて、別途、単量体(B1)の硬化後の屈折率n(B1)を下記の方法によって測定した。その結果、単量体(B1)の硬化後の屈折率n(B1)は、1.16であった。
《屈折率》
単量体(B1)の硬化後の屈折率(n(B1))及び、後述の他の実施例ないし比較例に係る単量体(B1)と単量体(B2)とからなる混合物の硬化後の屈折率(n(B1+B2))は、各単量体と光重合開始剤であるビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニル−ホスフィンオキシド(イルガキュア819〔チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製〕)からなる塗液を厚さが100μmになるようにガラス基材上に塗布し、1000mJ/cmの紫外線照射により硬化した膜を、ガラス上から剥離して測定した。測定は、アッベ屈折計〔(株)アタゴ製〕を用いて25℃にて行った。
[実施例1−2〜3−8、比較例1〜9]
(コア部c2およびc3)
コア部c1と同様にして、表1に示す使用量でコア部c2およびc3の合成を行った。この結果を表1に示す。
Figure 2013245272
(コア−シェル粒子c1−s2〜c3−s2)
コア−シェル粒子c1−s1と同様にして、表2に示す使用量でコア−シェル粒子c1−s2〜c3−s2の合成を行った。この結果を表2に示す。なお、以下の表2〜6に示す記号は下記の通りである。
BPGA:3−(ビフェニル−2−イルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルアクリレート(下記化学式参照)
Figure 2013245272
BPGM:3−(ビフェニル−2−イルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(下記化学式参照)
Figure 2013245272
BPEA:2−フェニルフェノキシエチルアクリレート(下記化学式参照)
Figure 2013245272
BPM:2−フェニルフェニルメタクリレート、
Figure 2013245272
FL1A:9,9−ビス〔4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕フルオレン(下記化学式参照)
Figure 2013245272
FL2A:9,9−ビス〔4−(2−(2−アクリロイルオキシエトキシ)エトキシ)フェニル〕フルオレン(下記化学式参照)
Figure 2013245272
FL1M:9,9−ビス〔4−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕フルオレン(下記化学式参照)
Figure 2013245272
Figure 2013245272
実施例1−1と同様にして、表3〜6に示す使用量及び乾燥条件でコロイド結晶用組成物及びコロイド結晶硬化膜の製造を行った。この結果を表3〜6に示す。
Figure 2013245272

Figure 2013245272

Figure 2013245272

Figure 2013245272
実施例1−1〜3−8の結果において、n(shell)−n(core)の値が0.07以上、さらにn(B1)−n(core)又はn(B1+B2)−n(core)の値が0.07以上であり、コア−シェル粒子(A)、単量体(B1)及び単量体(B2)の含有率が所定範囲内であるコロイド結晶用組成物から得られたコロイド結晶硬化膜は、反射ピークの反射率が50%以上であり、100℃における10分と40分の乾燥時間で作製したコロイド結晶硬化膜の反射波長のシフト量は5nm以内であった。
一方、比較例1〜6の結果より、単量体(B1)に前記式(1)を満たさないBPEAを用いた場合は、100℃における10分と40分の乾燥時間で作製したコロイド結晶硬化膜の反射波長のシフト量は10nm以上であった。もしくは反射ピークが形成されない。比較例7の結果より、単量体(B1)の含有率が5重量%未満であるコロイド結晶用組成物から得られたコロイド結晶硬化膜は、反射率が50%より小さい値になる。比較例8の結果より、コア−シェル粒子(A)の含有率が25重量%未満であるコロイド結晶用組成物から得られたコロイド結晶硬化膜は、反射ピークが形成されない。また、比較例9の結果より、コア−シェル粒子(A)の含有率が65重量%を超えるコロイド結晶用組成物から得られたコロイド結晶硬化膜は、反射率が50%より小さい値になり、さらに外観として硬化膜に多数のクラックが生じていた。
本開示のコロイド結晶用組成物は、塗布した後に乾燥、そして紫外線照射という簡便な操作によりコロイド結晶硬化膜を製造できるという特長により、平面基板だけではなく成形品にもコロイド結晶硬化膜を作製することができる。さらに、得られるコロイド結晶硬化膜は、高い反射率を有することから光学特性に優れ、鮮やかな構造性発色を視認することができる。このため、色材をはじめとする光機能性材料に有用である。さらに、主に粒径に応じて紫外光から可視光、赤外光に対して反射ピークを有する硬化膜を作製することができ、各種光学素子に有用である。製造プロセスとして、反射波長が乾燥時間の影響を受けにくいため、作業条件の許容幅が広く、安定した光学特性を有するコロイド結晶硬化膜を作製することができる。

Claims (6)

  1. コア部及びシェル部を有するコア−シェル粒子(A)と、下記式(1)で表される単量体(B1)と、を含むコロイド結晶用組成物であって、
    前記コア−シェル粒子(A)を25〜65重量%、及び前記単量体(B1)を35〜75重量%含有し、
    前記コア部の平均粒子径は50〜900nmであり、
    前記シェル部は、下記式(1)で表される単量体(M1)、下記式(2)で表される単量体(M2)、及びスチレン(M3)からなる群より選ばれた少なくとも1種からなる直鎖状ポリマーで形成されており、
    前記直鎖状ポリマーの一端は前記コア部に共有結合されており、
    前記コア部の屈折率(n(core))は下記式(3)及び式(4)を満たすことを特徴とするコロイド結晶用組成物。
    Figure 2013245272

    〔式中、Rは水素原子又はメチル基である〕
    Figure 2013245272

    〔式中、Rは水素原子又はメチル基であり、xは0又は1である〕
    n(shell)−n(core)≧0.07・・・(3)
    〔式中、n(shell)は前記シェル部の屈折率を示す〕
    n(B1)−n(core)≧0.07・・・(4)
    〔式中、n(B1)は前記単量体(B1)の硬化後の屈折率を示す〕
  2. コア部及びシェル部を有するコア−シェル粒子(A)と、下記式(1)で表される単量体(B1)及び下記式(5)で表される単量体(B2)の混合物と、を含むコロイド結晶用組成物であって、
    前記コア−シェル粒子(A)を25〜65重量%、前記単量体(B1)を5重量%以上、及び前記単量体(B2)を70重量%以下、且つ、前記混合物を35〜75重量%以上含有し、
    前記コア部の平均粒子径は50〜900nmであり、
    前記シェル部は、下記式(1)で表される単量体(M1)、下記式(2)で表される単量体(M2)、及びスチレン(M3)からなる群より選ばれた少なくとも1種からなる直鎖状ポリマーで形成されており、
    前記直鎖状ポリマーの一端は前記コア部に共有結合されており、
    前記コア部の屈折率(n(core))は下記式(3)及び式(6)を満たすことを特徴とするコロイド結晶用組成物。
    Figure 2013245272

    〔式中、Rは水素原子又はメチル基である〕
    Figure 2013245272

    〔式中、Rは水素原子又はメチル基であり、xは0又は1である〕
    Figure 2013245272

    〔式中、Rは水素原子又はメチル基であり、yは0又は1である〕
    n(shell)−n(core)≧0.07・・・(3)
    〔式中、n(shell)は前記シェル部の屈折率を示す〕
    n(B1+B2)−n(core)≧0.07・・・(6)
    〔式中、n(B1+B2)は前記混合物の硬化後の屈折率を示す〕
  3. 請求項1又は2に記載のコロイド結晶用組成物100重量部に対し、さらに重合開始剤を0.1〜10重量部含むことを特徴とするコロイド結晶用組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のコロイド結晶用組成物100重量部に対し、さらに有機溶剤を5〜500重量部含むことを特徴とするコロイド結晶用組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のコロイド結晶用組成物を熱又は活性エネルギー線により硬化して得られるコロイド結晶硬化膜であって、
    膜厚が1〜100μmであることを特徴とするコロイド結晶硬化膜。
  6. 膜厚が1〜100μmのコロイド結晶硬化膜を製造する方法であって、
    a)請求項4に記載の組成物を基板に塗工した後に、前記有機溶剤を揮発させることによりコロイド結晶を形成する工程、及び
    b)前記コロイド結晶を熱又は活性エネルギー線により硬化させる工程、
    を有することを特徴とするコロイド結晶硬化膜の製造方法。
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