JP4436720B2 - 光学材料用組成物および光学材料 - Google Patents
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また、粒子径5〜100nmの金属粉末あるいは金属酸化物粉末を有機樹脂中に分散させることで高屈折率を実現する超微粒子分散型光学材料が提案されている(例えば、特許文献2)。
また、チタンとケイ素の複合金属酸化物(Six−Ti(1-x)O2)の微粒子やTiO2、Nb2O5、ITO、Cr2O3、BaTiO3 などの粒径が2〜100nmの微粒子を熱可塑性の非晶性樹脂に分散させ高分散を実現する光学材料が提案されてきた(例えば、特許文献3)。
また、融点が比較的低いガラスを用いて成形によって光学素子を製造する方法が知られているが、この方法では、所定の形状に加工した成形用の型を用いることによって光学素子の光学有効面を非球面形状に加工することが容易であるが、大口径あるいは大偏肉形状の素子の成形が難しいという問題点、あるいはガラス成形用の金型の寿命等に問題点があった。
光散乱性は、光学素子内部における散乱光の指標であって、光学素子の特性に大きな影響を及ぼす。例えば、散乱光の強度が大きい光学素子では仮にその光学素子の収差が全くないとしても、光学素子を透過した光により形成される像がぼやけてしまい、特性が劣った光学素子となる。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、屈折率、分散性、光散乱性も含めた光学特性、および成形性に優れた光学素子を形成するため光学材料を提供するものである。
化学式1−1
R 1 a R 2 b M(OR 3 ) c
(R 1 は、ビニル基、アクリロイル基、メタクロイル基、エポキシ基、オキセタニル基含有有機基、R 2 は、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、シクロアルキル基、アシル基あるいはエポキシ基含有有機基、R3は炭素数1から6のアルキル基またはアリール基、MはSi、aは1または2、bは0ないし2、c=4−(a+b)である。)
無機粒子成分の含有量が、光学材料の総質量に対する酸化ニオブ(V)換算で、0.1〜70質量%である前記の光学材料用組成物である。
化学式1−2
R1 aR2 bM(OR3)c
(R1およびR2は、同一あるいは異なる有機基で、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、シクロアルキル基、アシル基あるいはエポキシ基含有有機基、R3は炭素数1から6のアルキル基またはアリール基、MはAl、Be、Cu、Ge、Hf、La、Mg、Sc、Ta、Ti、V、W、Y、Zn、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素、aおよびbは0ないし2、金属元素Mの価数mであり、c=m−(a+b)である。)
前記化学式1−1において、金属元素MがAl、Tiからなる群から選ばれる少なくとも1種である前記の光学材料用組成物である。
化学式2
R4 dNb(OR5)5-d
(R4 は、有機基で、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、シクロアルキル基、アシル基あるいはエポキシ基含有有機基、R5は、炭素数1から6のアルキル基またはアリール基、dは0ないし2)
前記無機粒子成分が、平均粒子径が20nm以下で、かつ90%粒子径が30nm以下の酸化ニオブ(V)粒子である前記の光学材料用組成物である。
前記有機成分がメタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸エステルあるいはアクリル酸エステル、エポキシ化合物、硫黄含有有機化合物から選ばれる少なくとも1種である前記の光学材料用組成物である。
化学式1−1
R 1 a R 2 b M(OR 3 ) c
(R 1 は、ビニル基、アクリロイル基、メタクロイル基、エポキシ基、オキセタニル基含有有機基、R 2 は、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、シクロアルキル基、アシル基あるいはエポキシ基含有有機基、R3は炭素数1から6のアルキル基またはアリール基、MはSi、aは1または2、bは0ないし2、c=4−(a+b)である。)
無機粒子成分の含有量が、光学材料の総質量に対する酸化ニオブ(V)換算で、0.1〜70質量%である前記の光学材料である。
化学式1−2
R1 aR2 bM(OR3)c
(R1およびR2は、同一あるいは異なる有機基で、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、シクロアルキル基、アシル基あるいはエポキシ基含有有機基、R3は炭素数1から6のアルキル基またはアリール基、MはAl、Be、Cu、Ge、Hf、La、Mg、Sc、Ta、Ti、V、W、Y、Zn、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素、aおよびbは0ないし2、金属元素Mの価数mであり、c=m−(a+b)である。)
前記化学式1−2において、金属元素MがAl、Tiからなる群から選ばれる少なくとも1種である前記の光学材料である。
無機粒子成分が、下記の化学式2で表されるニオブアルコキシドあるいはその加水分解物を重合させたものからなる前記の光学材料である。
化学式2
R4 dNb(OR5)5-d
(R4 は、有機基で、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、シクロアルキル基、アシル基あるいはエポキシ基含有有機基、R5は、炭素数1から6のアルキル基またはアリール基、dは0ないし2)
前記有機成分がメタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸エステルあるいはアクリル酸エステル、エポキシ化合物、硫黄含有有機化合物から選ばれる少なくとも1種である前記の光学材料である。
本願の発明の光学材料用組成物においては、ニオブ酸化物からなる無機粒子成分は高屈折率で低分散を実現するための必須の成分であり、光学材料の総質量に対する酸化ニオブ(V)換算で0.1質量%以上70質量%以下が好ましい。
0.1質量%未満では、ニオブ酸化物を添加した効果が小さく、70質量%を超える場合は光散乱性が悪化したり、所望の形状に成形することが難しい等の問題が発生する。
より好ましくは5質量%以上40質量%以下である。この範囲の添加量であれば光散乱性は良好となり、また増粘による難成形性の問題も解消される。また、その場合、d線の屈折率ndおよびアッベ数νdは(nd,νd)=(1.47,60)、(1.585,24)、(1.65,22)、(1.78,22)、(1.75,35)、(1.63,45)、(1.54,56)で囲まれた範囲の光学恒数を有する光学材料を得ることができ、光散乱性や成形性は良好である。
化学式3
R4 dNb(OR5)5-d
(R4 は有機基で、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、あるいはシクロアルキル基、R5 は炭素数1から6のアルキル基またはアリール基、dは0ないし2)。
R4 の有機基では、アルキル基としてはメチル基、エチル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基などを挙げることができる。ハロゲン化アルキル基としては、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタクロロエチル基などを挙げることができる。アリール基としてはフェニル基、スチリル基などを挙げることができる。好ましくはメチル基、フェニル基である。R5 のアルキル基またはアリール基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、フェニル基などを挙げることができる。
ニオブアルコキシドから製造する無機粒子成分を用いる場合、ニオブアルコキシドの縮重合反応における希釈溶剤の種類や量、触媒の種類や量、反応温度、時間を適宜調整することで、粒子径にかかわる分子量や、屈折率および分散にかかわる結晶性や密度を調整可能となる。
ここで粒子径は動的光散乱法よって求めたもので平均粒子径とは粒子径分布の中心値を、また90%粒子径とは全粒子の90%が含まれる範囲の粒子径のことを言う。いずれの粒子径より大きい場合は透過率や光散乱が大きくなってしまう。つまり、たとえ平均粒子径が20nm以下で小さくても、粒子径分布の幅が広く30nmより大きな粒子径の粒子が全粒子の10%を超えた割合で存在してしまうと、透過率は悪化しないが光散乱が大きくなってしまうことになる。
化学式4
R1 aR2 bM(OR3)c
R1およびR2は同一あるいは異なる有機基で、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、シクロアルキル基、アシル基あるいはエポキシ基含有有機基である。具体例としてはメチル基、エチル基、イソブチル基、トリフルオロメチル基、ビニル基、アクリロイル基、メタクロイル基、スチリル基、エポキシ基、オキセタニル基、フェニル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基などが挙げられる。これらのなかでも、好ましくはメチル基、エチル基、イソブチル基、アクリロイル基、メタクロイル基、フェニル基、エポキシ基、オキセタニル基が挙げられる。
R3 は炭素数1から6のアルキル基またはアリール基、MはAl、Be、Cu、Ge、Hf、La、Mg、Sc、Si、Ta、Ti、V、W、Y、Zn、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素、aおよびbは0ないし2、cは、金属元素Mの価数mとすれば、c=m−(a+b)である。
特にニオブ酸化物粒子の表面を修飾する場合は、ニオブ酸化物粒子と、重合性官能基を有する有機成分との相溶性や分散性を調整し、ニオブ酸化物粒子同士の凝集を防止して、粒子径が30nmより大きくならないようにして、透過率や光散乱性の低下を防ぐとともに、R1およびR2の有機基としてビニル基、アクリロイル基、メタクロイル基、エポキシ基、オキセタニル基などの重合性有機基を有する金属アルコキシドを用いると、有機成分と無機成分の間に強固な共有結合ができるので、相溶性および結合性が向上して、より環境安定性や光散乱性を向上させることができ、さらに機械的強度も向上することができる。
さらに金属アルコキシドあるいはその加水分解物から選ばれる無機成分は、単独であるいは複数種類の混合物として用いることができる。このため、光学設計上で求められる屈折率や分散、透過率などの光学特性にあわせて、混合する数種類の無機成分の組成比を決めることができる。
金属アルコキシドあるいはその加水分解物から選ばれる無機成分の添加量は、酸化ニオブ(V)換算で表したニオブ酸化物粒子のモル数に対して1/5以上1/3以下が好ましい。
具体例としては、メタクリル酸、アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ノニルフェニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ジメチルロールトリシクロデカンジメタクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリメチルプロパントリ(メタ)アクリレート、ノニルフェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレートなどを挙げることができる。
また、モノマーをそのまま使用しても、モノマーを重合させたオリゴマーとしてから用いても良い。
重合性官能基を有する有機成分としては、他の成分と相溶するものであれば、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、イミド樹脂、エステル樹脂、ノルボルネン系樹脂などを挙げることができる。
重合開始剤には、光重合開始剤および熱重合開始剤があげられ、具体的には有機成分が(メタ)アクリレートの場合および無機成分の金属アルコキシドの有機基R1 あるいはR2 がビニル基、アクリロイル基あるいはメタクリロイル基である場合は、熱重合開始剤としては過酸化ベンゾイル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスカルボアミド、イソプロピルヒドロペルオキシド、第3ブチルヒドロペルオキシド、クミルヒドロペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビスヘキサンなどを挙げることができる。
また、光重合開始剤としてはベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1、2−ジフェニルエタン−1−オンなどを挙げることができる。
また、化学式8の(nd,νd)=(1.71,36)から無機成分の割合を増加させるとともに高屈折率高分散の方向に変化し、Nb2O5の割合を0〜70質量%まで増加させると(nd,νd)=(1.79,33)まで高屈折率化することができる。
また、含硫黄有機化合物単体の(nd,νd)=(1.6,40)から酸化ニオブ(V)の割合を増加させるとともに高屈折率高分散の方向に変化し、光学材料用組成物中の酸化ニオブ(V)の割合を0〜70質量%まで増加させると(nd,νd)=(1.77,23)まで光学特性を変化させることができる。
また、これまでに述べてきた有機成分以外でも、化学式11〜23に示すアクリレート化合物または含硫黄有機化合物は光学材料として有用であり、化学式5〜23に示される有機成分単体、またはそれら化合物の2種類以上の混合物にニオブ酸化物を添加した光学材料用組成物を重合することによって各種の光学材料を得ることができ、d線の屈折率ndおよびアッベ数νdが(nd,νd)=(1.47,60)、(1.6,20)、(1.85,20)、(1.8,34)、(1.55,56)で囲まれた光学恒数を有する光学材料を作製可能である。
また、図2には化学式5〜20で表される化合物のndとνd、およびその他の光学材料として使用可能な有機成分のndとνdの関係を説明する図を示す。また化学式5〜20で示す材料のnd、νdの値は、表1に示す。
化学式 nd νd
5 1.492 58
6 1.631 24
7 1.517 50
8 1.71 36
9と10を10:3で混合 1.601 40
11 1.65 34
12 1.51 55.5
13 1.532 53.2
14 1.506 54.2
15 1.495 53.4
16 1.515 50.3
17 1.488 56.4
18 1.63 36
19 1.58 29
20 1.74 25
以下、本発明によって作製した光学材料用組成物およびそれを重合した光学材料を実施例を示して説明する。
得られた分散液を、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン3.1g、水0.6gを混合の後に室温にて8時間撹拌した混合溶液に添加して、さらに室温にて24時間撹拌した後、水、1−ブタノールおよび副生成物を70℃での減圧操作で取り除き、酸化ニオブ(V)−シリカゾル液を得た。
光学材料用組成物を1mW/cm2 の照度にて8時間紫外線照射し光学材料を作製した。得られた光学材料の光学特性を測定したところ、(nd,νd)=(1.567,35)であった。
図3では、横軸を光学材料に占める酸化ニオブ(V)粒子成分の含有量を質量%で示し、各質量%で得られた光学材料のd線の屈折率nd、アッベ数νdを示した。
この実施例では、中屈折高分散である光学材料を得ることができた。
図3に示した各点でのnd、νdは、表2に示す。
酸化ニオブ(V)
含有量(質量%) 屈折率nd アッベ数νd
0 1.4924 57.9
10 1.4992 54.5
20 1.5072 51.1
30 1.5168 47.6
40 1.5285 44.1
50 1.5431 40.5
60 1.5617 36.8
70 1.5863 33.0
光学材料に占めるNb2O5換算の割合を46質量%になるように、この酸化ニオブ(V)−シリカ−アルミナゾル分散液7g、化学式20で表される化合物5.6g、および光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製 イルガキュア500)0.1gを混合して光学材料用組成物を得た。
また、酸化ニオブ(V)−シリカ−アルミナゾル分散液と化学式20で表される化合物との混合比を調整し、組成物中の酸化ニオブ(V)の割合を0〜70質量%まで変化させた光学材料において、同様に紫外線硬化させた場合の屈折率ndと分散νdの変化を図4に示した。
本実施例によれば、高屈折率である光学材料を得ることができる。また、図4に示した各ポイントでのnd、νdは、表3に示す。
酸化ニオブ(V)
含有量(質量%) 屈折率nd アッベ数νd
0 1.7400 25.0
10 1.7472 24.6
20 1.7558 24.1
30 1.7662 23.5
40 1.7789 22.2
50 1.7948 22.1
60 1.8155 21.2
70 1.8433 20.1
また、図5に示した各ポイントでのnd、νdは、表4に示す。
酸化ニオブ(V)
含有量(質量%) 屈折率nd アッベ数νd
0 1.7400 25.0
10 1.7457 25.2
20 1.7523 25.4
30 1.7600 25.6
40 1.7693 25.9
50 1.7807 26.2
60 1.7948 26.6
70 1.8129 27.1
得られた光学材料の光学特性は(nd,νd)=(1.546,47)であった。また実施例1と同様に、酸化ニオブ(V)−シリカゾル分散液と化学式13で表される化合物との混合比を調整し、光学材料用組成物中の酸化ニオブ(V)の割合を0〜70質量%でまで変化させて調製した光学材料用組成物を紫外線に硬化させて得た光学材料の屈折率ndと分散νdの変化を図6に示した。また、図6に示した各ポイントでのnd、νdは、表5に示す。
酸化ニオブ(V)
含有量(質量%) 屈折率nd アッベ数νd
0 1.5320 53.2
10 1.5384 50.4
20 1.5459 47.5
30 1.5548 44.5
40 1.5655 41.4
50 1.5787 38.3
60 1.5953 35.0
70 1.6170 31.7
ついで、10MPa、130℃の条件下で2時間熱処理を行い、無機成分の結晶性向上を行った光学材料用組成物を調製した。得られた光学材料用組成物を紫外線照射によって硬化させて得られた光学材料の光学特性は(nd,νd)=(1.56,44)であった。また酸化ニオブ−シリカゾル溶液と化学式13で表される化合物との混合比を調整し、ニオブ酸化物の割合をNb2O5換算で0〜70質量%まで変化させた光学材料用組成物について、紫外線硬化させて得た光学材料の屈折率ndと分散νdの変化を図7に示した。
また、図7に示した各ポイントでのnd、νdは、表6に示す。
酸化ニオブ(V)
含有量(質量%) 屈折率nd アッベ数νd
0 1.5320 53.2
10 1.5453 48.6
20 1.5610 44.2
30 1.5797 40.1
40 1.6025 36.2
50 1.6309 32.5
60 1.6672 28.9
70 1.7153 25.4
本実施例によれば、ニオブ酸化物粒子と有機材料との複合材料を高温高圧の元で処理することにより、より高屈折率高分散化した光学材料を得ることができた。
Claims (14)
- 有機成分と無機成分からなる光学材料用組成物において、ニオブ酸化物からなる無機粒子成分、重合性官能基を有する有機成分、重合開始剤、および化学式1−1で表される金属アルコキシドあるいはその加水分解物から選ばれる少なくとも1種類からなる第2の無機成分を含むことを特徴とする光学材料用組成物。
化学式1−1
R1 aR2 bM(OR3)c
(R1およびR2は、同一あるいは異なる有機基で、アルケニル基、あるいはエポキシ基含有有機基、R3は炭素数1から6のアルキル基またはアリール基、MはSi、aおよびbは0ないし2、c=4−(a+b)である。) - 無機粒子成分の含有量が、光学材料の総質量に対する酸化ニオブ(V)換算で、0.1〜70質量%であることを特徴とする請求項1記載の光学材料用組成物。
- 化学式1−2で表される金属アルコキシドあるいはその加水分解物から選ばれる少なくとも1種類からなる第2の無機成分を更に含むことを特徴とする請求項1または2記載の光学材料用組成物。
化学式1−2
R1 aR2 bM(OR3)c
(R1およびR2は、同一あるいは異なる有機基で、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、シクロアルキル基、アシル基あるいはエポキシ基含有有機基、R3は炭素数1から6のアルキル基またはアリール基、MはAl、Be、Cu、Ge、Hf、La、Mg、Sc、Ta、Ti、V、W、Y、Zn、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素、aおよびbは0ないし2、金属元素Mの価数mであり、c=m−(a+b)である。) - 前記化学式1−2において、金属元素MがAl、Tiからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項3記載の光学材料用組成物。
- 無機粒子成分が、下記の化学式2で表されるニオブアルコキシドあるいはその加水分解物を重合させたものからなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光学材料用組成物。
化学式2
R4 dNb(OR5)5-d
(R4 は、有機基で、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、シクロアルキル基、アシル基あるいはエポキシ基含有有機基、R5は、炭素数1から6のアルキル基またはアリール基、dは0ないし2) - 前記無機粒子成分が、平均粒子径が20nm以下で、かつ90%粒子径が30nm以下の酸化ニオブ(V)粒子であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光学材料用組成物。
- 前記有機成分がメタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸エステルあるいはアクリル酸エステル、エポキシ化合物、硫黄含有有機化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光学材料用組成物。
- 有機成分と無機成分からなる光学材料において、ニオブ酸化物からなる無機粒子成分、重合性官能基を有する有機成分、重合開始剤をおよび化学式1−1で表される金属アルコキシドあるいはその加水分解物から選ばれる少なくとも1種類からなる第2の無機成分を含む組成物を重合したものであることを特徴とする光学材料。
化学式1−1
R1 aR2 bM(OR3)c
(R1およびR2は、同一あるいは異なる有機基で、アルケニル基、あるいはエポキシ基含有有機基、R3は炭素数1から6のアルキル基またはアリール基、MはSi、aおよびbは0ないし2、c=4−(a+b)である。) - 無機粒子成分の含有量が、光学材料の総質量に対する酸化ニオブ(V)換算で、0.1〜70質量%であることを特徴とする請求項8記載の光学材料。
- 化学式1で表される金属アルコキシドあるいはその加水分解物から選ばれる少なくとも1種類からなる第2の無機成分を更に含むことを特徴とする請求項8または9記載の光学材料。
化学式1−2
R1 aR2 bM(OR3)c
(R1およびR2は、同一あるいは異なる有機基で、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、シクロアルキル基、アシル基あるいはエポキシ基含有有機基、R3は炭素数1から6のアルキル基またはアリール基、MはAl、Be、Cu、Ge、Hf、La、Mg、Sc、Ta、Ti、V、W、Y、Zn、Zrからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属元素、aおよびbは0ないし2、金属元素Mの価数mであり、c=m−(a+b)である。) - 前記化学式1−2において、金属元素MがAl、Tiからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項10記載の光学材料。
- 無機粒子成分が、下記の化学式2で表されるニオブアルコキシドあるいはその加水分解物を重合させたものからなることを特徴とする請求項8ないし11のいずれか1項に記載の光学材料。
化学式2
R4 dNb(OR5)5-d
(R4 は、有機基で、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、シクロアルキル基、アシル基あるいはエポキシ基含有有機基、R5は、炭素数1から6のアルキル基またはアリール基、dは0ないし2) - 前記無機粒子成分が、平均粒子径が20nm以下で、かつ90%粒子径が30nm以下の酸化ニオブ(V)粒子であることを特徴とする請求項8ないし12のいずれか1項に記載の光学材料。
- 前記有機成分がメタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸エステルあるいはアクリル酸エステル、エポキシ化合物、硫黄含有有機化合物から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項8ないし13のいずれか1項に記載の光学材料。
Priority Applications (1)
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