JP2013241620A - アルカリセルロースまたはセルロース誘導体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】アルカリセルロースまたはセルロース誘導体を製造するための改善された方法の提供。
【解決手段】非沈降嵩密度120〜450g/lの範囲、または沈降嵩密度200〜650g/lの範囲を有する粒状化されたセルロース系物質を使用するアルカリセルロースおよび/またはセルロース誘導体の製造で、セルロース系物質を破砕し、粒状化し、粒状化されたセルロース系物質を反応器内に充填するステップ、および該粒状化されたセルロース系物質をアルカリ溶液およびエーテル化剤またはエステル化剤と接触させるステップを含む方法。
【選択図】なし
【解決手段】非沈降嵩密度120〜450g/lの範囲、または沈降嵩密度200〜650g/lの範囲を有する粒状化されたセルロース系物質を使用するアルカリセルロースおよび/またはセルロース誘導体の製造で、セルロース系物質を破砕し、粒状化し、粒状化されたセルロース系物質を反応器内に充填するステップ、および該粒状化されたセルロース系物質をアルカリ溶液およびエーテル化剤またはエステル化剤と接触させるステップを含む方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、アルカリセルロースまたはセルロース誘導体を製造するための改善された方法に関する。
発明の背景
木材および他のリグノセルロース,例えばわらまたは他の1年生植物は、多くの種々の細胞種からなり、これはセルロース、ヘミセルロースおよびリグニンが主な化学成分である。水性の化学的消化液との接触で、リグニン(これは主に木材繊維間にバインダーとして、そして外側の細胞壁層中に埋まっている)およびヘミセルロースは大部分が繊維マトリクスの外に溶け出す。構造要素の結束はこのプロセスで損なわれる。消化後に得られる繊維状物質は、主にセルロースからなり、パルプと呼ばれる。得られる水性繊維懸濁液を洗浄し、スクリーニングし、任意に漂白し、脱水し、そして乾燥させる。従来の脱水および乾燥のプロセスにおいては、単相シートのパルプを形成し、乾燥させ、そして典型的にはロール形状で出荷する。パルプ化プロセスは、Ullmann’s encyclopedia of Industrial Chemistry,Copyright(c)2002(Wiley− VCH Verlag GmbH&Co.KGaAによる) DOI:10.1002/14356007.al8_545,オンライン論文”Paper and Pulp”(投稿日2000年6月15日)第14−35頁に詳細に記載されている。有用なパルプ化プロセスは、例えば、アルカリパルプ化法、クラフトパルプ化、またはサルファイト法である。
木材および他のリグノセルロース,例えばわらまたは他の1年生植物は、多くの種々の細胞種からなり、これはセルロース、ヘミセルロースおよびリグニンが主な化学成分である。水性の化学的消化液との接触で、リグニン(これは主に木材繊維間にバインダーとして、そして外側の細胞壁層中に埋まっている)およびヘミセルロースは大部分が繊維マトリクスの外に溶け出す。構造要素の結束はこのプロセスで損なわれる。消化後に得られる繊維状物質は、主にセルロースからなり、パルプと呼ばれる。得られる水性繊維懸濁液を洗浄し、スクリーニングし、任意に漂白し、脱水し、そして乾燥させる。従来の脱水および乾燥のプロセスにおいては、単相シートのパルプを形成し、乾燥させ、そして典型的にはロール形状で出荷する。パルプ化プロセスは、Ullmann’s encyclopedia of Industrial Chemistry,Copyright(c)2002(Wiley− VCH Verlag GmbH&Co.KGaAによる) DOI:10.1002/14356007.al8_545,オンライン論文”Paper and Pulp”(投稿日2000年6月15日)第14−35頁に詳細に記載されている。有用なパルプ化プロセスは、例えば、アルカリパルプ化法、クラフトパルプ化、またはサルファイト法である。
セルロース誘導体(例えばセルロースエーテルまたはセルロースエステル)の製造のために、セルロース系物質は微粒子形状で提供し、これを誘導体化前にアルカリ溶液と接触させる。セルロース系微粒子の製造のために、シート形状またはベール形状の乾燥セルロースパルプを使用できる。シートは、エンドレスロール形状であることができ、または個別のピースに切断できる。シートまたはベールは、セルロース破砕機の取込口内に供給して、セルロース粉末に破砕する。多くの場合、破砕機はカッティングミル(例えばナイフミル)である。破砕機は、通常スクリーンまたはシーブを出口内に有し、得られる生成物の粒子サイズを制御する。
セルロース粉末を反応容器内に移送し、アルカリ溶液と接触させてアルカリセルロースを得る。これを更に反応させてセルロース誘導体(エーテルまたはエステルのような)を得ることができる。セルロース誘導体(例えばセルロースエーテルまたはセルロースエステル)を得るための有用なプロセスは、当該分野で公知であり、そして、例えばUllmanns Encyclopedia of Industrial Chemistry 5th completely revised Edition VCH Verlagsgesellschaft mbH Weinheim 1986,Vol.15,p461−487;Das Papier 12/1997,p653−660;または米国特許第4,456,751号で概説できる。
工業的な製造において、アルカリセルロースおよびセルロース誘導体は大スケールで製造する。工業スケールバッチ反応器は、数百リットルから数立方メートルのサイズを有することができる。よって、反応器は、多くの資本を必要とし、産業界は、高品質のセルロース誘導体を実現する一方で、誘導体化プロセスのために必要な資本を低減するプロセスを常に探求している。
当業者は、セルロースとアルカリ溶液との密接な接触およびアルカリ溶液のセルロース中での均一分布を実現して未反応セルロース分を回避することを求めている。米国第A2002/0099203号は、セルロースをアルカリ溶液と接触させる種々の手法およびその不都合を議論している。アルカリセルロースを製造する1つの手法は、乾燥したパルプのシートを水酸化ナトリウム水性溶液中にディップし、パルプに十分量のアルカリを吸収させ、そしてパルプをプレスして過剰なアルカリを除去することである。しかし、このプロセスはあまり生産性が高くない。より生産性が高いプロセスは、乾燥したパルプのシートを粉末に破砕し、そして既定量のアルカリを粉末化乾燥パルプに添加することである。アルカリのアルカリセルロース中での均一な分布を得るために、米国第A2002/0099203号は、アルカリセルロースおよびセルロースエーテルを製造するためのプロセスを記載し、ここでセルロースを乾燥粉末形状で二軸ニーダー内に充填し、そして激しく撹拌しながら水性アルカリ溶液と接触させる。米国第A2002/0099203号は、製造されるアルカリセルロースが高い嵩密度を有し、これにより、より小さい反応器に、より多量のアルカリセルロースを、後続のエーテル化反応ステップにおいて充填することが可能になることを教示する。残念ながら二軸ニーダーを大スケール製造プロセスで使用することは大きな資本投資を必要とする。
本発明の1つの目的は、セルロース誘導体、特にセルロースエーテルまたはセルロースエステルを、増大した処理量(throughput)で製造する方法を提供することである。本発明の好ましい目的は、セルロース誘導体、特にセルロースエーテルまたはセルロースエステルを、高い処理量で製造する一方、資本が集中する製造設備の使用を最小化する方法を提供することである。
発明の要約
本発明の一側面において、驚くべきことに、粒状化された(granulated)セルロース系物質をセルロース誘導体の製造のために用いる場合に、高品質のセルロース誘導体を得ることができることを見出した。予期しないことに、粒状化されたセルロース系物質を、アルカリ化および誘導体化のために粉末化セルロース系物質を用いる公知のプロセスでのように用いる場合に、本質的に同じ品質のセルロース誘導体を製造できる。
本発明の一側面において、驚くべきことに、粒状化された(granulated)セルロース系物質をセルロース誘導体の製造のために用いる場合に、高品質のセルロース誘導体を得ることができることを見出した。予期しないことに、粒状化されたセルロース系物質を、アルカリ化および誘導体化のために粉末化セルロース系物質を用いる公知のプロセスでのように用いる場合に、本質的に同じ品質のセルロース誘導体を製造できる。
本発明の別の側面において、驚くべきことに、高品質のセルロース誘導体を、パルプからシートに加工することなくパルプから製造できることを見出した。パルプをシートに加工し該シートを破砕(grind)して粉末形状のセルロースを製造し、次いでアルカリ化および誘導体化することは、先行技術の標準的な手順であるが、パルプをシートに加工することは高い資本投資を必要とする。
よって、本発明の一側面は、アルカリセルロースおよび/またはセルロース誘導体の製造のための、粒状化されたセルロース系物質の使用である。
本発明の別の側面は、アルカリセルロースおよび/またはセルロース誘導体の製造のための、凝集繊維を含むセルロース系物質の使用である。
本発明の更に別の側面は、アルカリセルロースおよび/またはセルロース誘導体を製造する方法であって、粒状化されたセルロース系物質を反応器内に充填するステップ、および該粒状化されたセルロース系物質をアルカリ溶液と接触させるステップを含む方法である。
本発明の更に別の側面は、アルカリセルロースおよび/またはセルロース誘導体を製造する方法であって、パルプをセルロース系物質に破砕するステップ、および該セルロース系物質をアルカリ溶液と接触させるステップを含み、湿潤パルプをシートに加工するステップを伴わない方法である。
図面の簡単な説明
図面の簡単な説明
発明の詳細な説明
本発明の一側面においては、粉末形状のセルロース系物質を出発物質として用いて、本発明の方法において使用される粒状化されたセルロース系物質を得る。本明細書で用いる用語「セルロース系物質」は、物質の主要部がセルロースからなるが、少量の他の物質,例えばヘミセルロースまたはリグニンを含んでもよいものを意味する。好ましくは、精製セルロースを用い、これは更なる物質が少量であるかまたは全くないセルロース繊維、特に針葉樹、広葉樹、コットンまたはバクテリア起源のセルロース、より好ましくは少なくとも85パーセント、最も好ましくは少なくとも90パーセントの純度に精製されているセルロース、または精製セルロースと任意の非精製セルロースまたは多糖との任意の混合物であって、少なくとも60質量パーセントのセルロース、好ましくは少なくとも70質量パーセント、より好ましくは少なくとも80質量パーセントおよび最も好ましくは少なくとも90質量パーセントのセルロースを含む混合物を意味する。好ましくはセルロースの結晶性は低いが、部分的に結晶領域がセルロース含有物質中に含まれることができる。特に好ましい出発物質は、例えば公知のサルファイト法またはクラフト法によって得られる木材セルロースである。他の好ましい出発物質は、破砕コットンリンターであり、好ましくは精製コットンリンターである。粉末形状のセルロース系物質の嵩密度は、セルロースの種類に左右されるが、粉末が容器内にいかなる振動もなしで充填されて自動的に非沈降嵩密度(unsettled bulk density)を示す場合、一般的にはセルロース粉末の嵩密度は60〜170g/lである。これは、追加の沈降法(振動)を用いることによって評価できる100〜300g/lの「沈降嵩密度」(settled bulk density)に対応する。
本発明の一側面においては、粉末形状のセルロース系物質を出発物質として用いて、本発明の方法において使用される粒状化されたセルロース系物質を得る。本明細書で用いる用語「セルロース系物質」は、物質の主要部がセルロースからなるが、少量の他の物質,例えばヘミセルロースまたはリグニンを含んでもよいものを意味する。好ましくは、精製セルロースを用い、これは更なる物質が少量であるかまたは全くないセルロース繊維、特に針葉樹、広葉樹、コットンまたはバクテリア起源のセルロース、より好ましくは少なくとも85パーセント、最も好ましくは少なくとも90パーセントの純度に精製されているセルロース、または精製セルロースと任意の非精製セルロースまたは多糖との任意の混合物であって、少なくとも60質量パーセントのセルロース、好ましくは少なくとも70質量パーセント、より好ましくは少なくとも80質量パーセントおよび最も好ましくは少なくとも90質量パーセントのセルロースを含む混合物を意味する。好ましくはセルロースの結晶性は低いが、部分的に結晶領域がセルロース含有物質中に含まれることができる。特に好ましい出発物質は、例えば公知のサルファイト法またはクラフト法によって得られる木材セルロースである。他の好ましい出発物質は、破砕コットンリンターであり、好ましくは精製コットンリンターである。粉末形状のセルロース系物質の嵩密度は、セルロースの種類に左右されるが、粉末が容器内にいかなる振動もなしで充填されて自動的に非沈降嵩密度(unsettled bulk density)を示す場合、一般的にはセルロース粉末の嵩密度は60〜170g/lである。これは、追加の沈降法(振動)を用いることによって評価できる100〜300g/lの「沈降嵩密度」(settled bulk density)に対応する。
アルカリセルロースおよび/またはセルロース誘導体の製造のために使用される粉末形状の典型的なセルロース系物質は、例えば、以下の粒子サイズ分布を有する:x(10パーセント)が60マイクロメートル未満、x(16パーセント)が70マイクロメートル未満、x(50パーセント)が200マイクロメートル未満、x(84パーセント)が300マイクロメートル未満、そしてx(90パーセント)が400マイクロメートル未満。好ましくは、x(10パーセント)が60マイクロメートル未満、x(16パーセント)が70マイクロメートル未満、x(50パーセント)が150マイクロメートル未満、x(84パーセント)が200マイクロメートル未満、そしてx(90パーセント)が300マイクロメートル未満である。この粒子サイズ分布において、x(nパーセント)は、粒子のn質量パーセントがより小さい等価径(equivalent diameter)を有し、かつ100−n質量パーセントがより大きい等価径を有する径(diameter)である。該等価粒子径xは、既知粒子の投影面積と同じ面積を有する円の径(円の直径)である。より大きい粒子、例えば長さ1000μm超のセルロース繊維を出発物質として用いる場合、繊維は、通常、例えばナイフミル、ボールミルまたはテーブルローラーミルによって、乾燥段階または湿潤段階で破砕または切断し、そして任意に、好適なシーブを用いてスクリーニングする。粉末形状のセルロース系物質を得るために、ベールまたはシートに生成されたセルロース繊維状物質を破砕できる。シートは、エンドレスロール形状であることができ、または個別のピースに切断できる。好適な破砕設備は当該分野で公知であり、例えばナイフグラインダーまたはローラーミルである。ナイフグラインダーは、例えばConduxまたはPallmannから市販で入手可能である。ローラーミルは、例えば、Hosokawaから市販で入手可能である。セルロース繊維の長さは、破砕または切断によって所望の粒子サイズ分布の粉末まで短くされる。
粉末形状のセルロース系物質は、当該分野で公知の任意のプロセスまたは装置によって粒状化できる。粒状化は、粉末形状のセルロース系物質を得るのに好適な任意のプロセスであることができ、限定しないが、セルロース繊維をより大きい永続的なフリーフロー凝集物または粒状物(granule)に破砕することを含む。粒状化は、「湿潤」粒状化プロセスまたは「乾燥」粒状化プロセスにおいて実現できる。湿潤粒状化プロセスにおいて、粉末形状のセルロース系物質を水または有機溶媒で、任意のバインダー物質を伴いまたは伴わずに、湿潤ペースト状物の形成をもたらす条件下で湿らせ、次いでこれを粗いシーブ経由でサイジングする。湿潤粒状物を乾燥させ、そして、必要であれば、再度ミル中でばらばらにし、そして所望のサイズにスクリーニングする。乾燥粒状化プロセスにおいて、粉末形状のセルロース系物質を、任意のバインダー物質を伴いまたは伴わずに溶媒の不存在下で圧縮する。圧縮した物質を概略的にミル中で粗い破砕に供し、そして所望のサイズにスクリーニングする。乾燥粒状化プロセスおよび湿潤粒状化プロセスのための公知の装置,例えばローラー圧縮機、ペレタイザー、ブリケット製造機、任意のバインダー物質を伴うかまたは伴わない押出し法、スクリュープレス、規定開口を有するプレートを含むKahlプレス、または粒状化プレスを使用できる。
粉末形状のセルロース系物質の乾燥粒状化または湿潤粒状化は当該分野で公知である。しかし、アルカリセルロースおよび/またはセルロース誘導体の製造のための、粒状化されたセルロース系物質の使用は、本発明よりも前には公知ではなかった。米国特許第4,269,859号は、薬剤タブレット用に使用できるセルロース粒状物を記載し、これは、セルロース繊維を圧力に供し(圧縮し)、得られるシートを押し潰す(粒状化する)ことによって製造される。EP−A 970 181号は、圧縮および粒状化されたセルロース含有物質、特にサーモメカニカルパルプおよびケミサーモメカニカルパルプを、洗浄タブレット中の崩壊剤として開示する。EP−A 1 043 389号は、精製セルロースのポリマーとの組合せで製造された洗浄タブレット用の崩壊剤を記載し、ここで該崩壊剤は、セルロース/バインダー混合物を粒状化することにより製造できる。
乾燥粒状化プロセスにおいて、例えばローラー圧縮機内での圧縮のために使用できるプレス力は、好ましくは5〜100kN/cm、より好ましくは10〜60kN/cm、最も好ましくは10〜30kN/cmである。該プレス力は、中程度の圧縮圧力に対応する。プレス圧力が高すぎる場合、圧縮された物質が硬すぎ、そして誘導体化速度が低下する場合がある。バインダー物質を伴うかまたは伴わない湿潤粒状化プロセスにおいては、圧力がセルロース含有物質に必ずしも与えられない。
セルロース系物質の粒状化は、増大した嵩密度を有する物質をもたらす。該嵩密度は、一般的に、粉末形状の非粒状化セルロース系物質よりも、少なくとも20パーセント高く、好ましくは少なくとも40パーセント高く、より好ましくは少なくとも70パーセント高い。本発明の方法において使用されるセルロース系物質の非沈降嵩密度は、好ましくは120〜450g/lの範囲であり、より好ましくは200〜350g/lの範囲であり、最も好ましくは220〜300g/lの範囲である。沈降嵩密度は、好ましくは、200〜650g/l、より好ましくは200〜500g/lの範囲である。粒状化されたセルロース系物質の増大した嵩密度は、反応器を通じたより高い処理量を可能にする。反応器内の粉末を沈降させて嵩密度を増大させることは、工業製造スケールでは実際には実現可能な選択ではないことが当業者に理解される。
粒状化されたセルロース系物質は、好ましくは、以下の粒子サイズ分布を有する:x(10パーセント)が少なくとも60マイクロメートル,x(16パーセント)が少なくとも70マイクロメートル,x(50パーセント)が少なくとも200マイクロメートル,x(84パーセント)が少なくとも300マイクロメートル,およびx(90パーセント)が少なくとも400マイクロメートル。より好ましくは、x(10パーセント)が少なくとも65マイクロメートル,x(16パーセント)が少なくとも80マイクロメートル,x(50パーセント)が少なくとも300マイクロメートル,x(84パーセント)が少なくとも500マイクロメートル,およびx(90パーセント)が少なくとも900マイクロメートルである。最も好ましくは、x(10パーセント)が少なくとも70マイクロメートル,x(16パーセント)が少なくとも90マイクロメートル,x(50パーセント)が少なくとも600マイクロメートル,x(84パーセント)が少なくとも1000マイクロメートル,およびx(90パーセント)が少なくとも1200マイクロメートルである。好ましくは、x(10パーセント)が2000マイクロメートル未満,x(16パーセント)が3000マイクロメートル未満,x(50パーセント)が7000マイクロメートル未満,x(84パーセント)が9000マイクロメートル未満,およびx(90パーセント)が10,000マイクロメートル未満である。より好ましくは、x(10パーセント)が500マイクロメートル未満,x(16パーセント)が1000マイクロメートル未満,x(50パーセント)が4000マイクロメートル未満,x(84パーセント)が5000マイクロメートル未満,そしてx(90パーセント)が7000マイクロメートル未満である。この粒子サイズ分布において、x(nパーセント)は、粒子のn質量パーセントがより小さい等価径を有し、かつ100−n質量パーセントがより大きい等価径を有する径である。該等価粒子径xは、既知粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径である。
本発明の別の側面においては、アルカリセルロースおよび/またはセルロース誘導体の製造のために、凝集繊維を含むセルロース系物質が使用される。凝集繊維の存在または不存在は、走査型電子顕微鏡(SEM)により検出できる。図1は、非粒状化セルロース粉末中の凝集繊維の不存在を示す。図2は、凝集繊維を含む、粒状化されたセルロースを示す。凝集繊維は、一般的に、セルロース系物質が粒状化されたことの指標である。本発明の方法において、セルロース系物質は、凝集繊維、更には非凝集繊維を含んで使用できる。しかし、凝集繊維のパーセントは、嵩密度が概略、凝集繊維を含まない粉末形状の対応セルロース系物質におけるよりも少なくとも20パーセント高く、好ましくは少なくとも40パーセント高く、より好ましくは少なくとも70パーセント高いように少なくとも十分に高いのがよい。好ましくは、凝集繊維を含むセルロース系物質の嵩密度および粒子サイズは、粒状化されたセルロース系物質について上記した開示の範囲内である。
本発明の好ましい態様において、パルプをセルロース系物質に破砕し、セルロース系物質は、任意に粒状化し、そして、セルロース系物質をアルカリ溶液と接触させる前にパルプをシートに加工することなく、アルカリ溶液と接触させる。好ましくは、パルプをその湿潤段階で破砕する。より好ましくは、パルプ化プロセスにおいて得られるセルロース繊維の水性懸濁液を洗浄、漂白し、そして破砕して繊維を砕く(comminute)。ボールミルの場合には、好ましくは0.5〜60パーセント、より好ましくは1〜10パーセント、またはリファイナーの場合にはより好ましくは30〜55パーセント含む水性スラリーを破砕する。該パーセントは、スラリーの総質量基準である。湿潤パルプを破砕するために公知の装置(例えばボールミル)を使用できる。
パルプをその湿潤段階で破砕することは、粒状化されたセルロース系物質を直接得るように実施できる。湿潤パルプを破砕することにより得られる粒状化されたセルロース系物質は、一般的に、粒状化された物質について上記した嵩密度および粒子サイズを有する。湿潤粒状物を乾燥し、そして、必要な場合には、再度ミル中でばらばらにし、所望のサイズにスクリーニングする。任意に、湿潤粒状物を有機溶媒,例えばアルコール(イソプロパノールまたは3級ブタノールのような)、エーテル(モノ−,ジ−もしくはトリプロピレングリコールまたはモノ−,ジ−もしくはトリエチレングリコールのモノ−またはジアルキルエーテルのような);環状エーテル(ジオキサンのような)、芳香族炭化水素(トルエンのような)、またはケトン(アセトンまたはメチルイソブチルケトンのような)またはこれらの溶媒の2種以上の混合物と接触させて、後続のアルカリ化反応を促進する。他の有用な溶媒は当該分野で公知である。
これに代えて、湿潤パルプを極めて小さい粒子サイズに破砕し、乾燥させて粉末形状のセルロース系物質を製造することができる。粉末形状のこのセルロース系物質は、上記で更に記載するように粒状化できる。パルプの湿潤破砕の両態様において、セルロースパルプからシートを生成するステップ、高度で高価な設備を必要とするステップを回避できる。
粒状化された物質は、セルロース誘導体化プロセスにおいて一般的に使用される粉末物質と比べて増大した嵩密度を有する。これは、良好に流れ、容易に取り扱うことができ、、より多くの量のセルロース系物質の反応器内への充填を可能にし、更に充填速度を増大させる物質を与える。良好な流動性を有する物質は、より高速で運搬できる。
粒状化された物質は反応器内に充填でき、ここで、これは誘導体化プロセスにおいて必要な任意の溶液と接触する。好ましくは、粒状化された物質を、アルカリ金属水酸化物の溶液、好ましくは水酸化ナトリウムの水性溶液と接触させて、アルカリセルロースを与える。アルカリセルロースを、任意の好適な反応物質と更に接触させて、所望のセルロース誘導体,例えば任意のセルロースエーテルまたはセルロースエステルを得ることができる。セルロースエーテルまたはセルロースエステルを製造するのに有用な反応物質は当該分野で公知である。好ましい製造されるセルロースエーテルは、カルボキシ−C1−C3−アルキルセルロース,例えばカルボキシメチルセルロース;カルボキシ−C1−C3−アルキルヒドロキシ−C1−C3−アルキルセルロース,例えばカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース;C1−C3−アルキルセルロース,例えばメチルセルロース;C1−C3−アルキルヒドロキシ−C1−C3−アルキルセルロース,例えばヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはエチルヒドロキシエチルセルロース;ヒドロキシ−C1−C3−アルキルセルロース,例えばヒドロキシエチルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロース;混合ヒドロキシ−C1−C3−アルキルセルロース,例えばヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、またはアルコキシヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロースであり、アルコキシ基は、直鎖または分岐であり、そして2〜8個の炭素原子を含有する。
アルカリ化および誘導体化のステップは、好ましくは、バッチ反応器内で実施する。アルカリセルロースを製造することおよびアルカリセルロースと好適な反応物質とを反応させてセルロース誘導体を製造することは、別個の反応器内で実施できるが、アルカリ化ステップと誘導体化ステップとの両者を同じ反応器内で実施することが好ましい。2つの別個の設備,例えば米国第A2002/0099203号に教示される、誘導体化反応器に加えての二軸ニーダーの使用のための資本支出を回避できる。
本発明の方法は、高速でかつセルロース誘導体の増大した生成量(output)で実施できるセルロースの誘導体化の効果的な方法を提供する。粒状化されたセルロース系物質の使用は、公知の方法よりも顕著により高いセルロースの処理量を可能にする。既知の反応器を、粉末化乾燥セルロースよりも多くの粒状化されたセルロース系セルロースで充填でき、これにより、反応器および時間の単位当たりで生成セルロース誘導体をより高量にすることが可能になる。更に、粒状化されたセルロース系物質は良好な流動性を有する。よって、これを、粉末化セルロースよりも高速で、アルカリ化に用いる反応器に運搬して反応器内に充填できる。これは、更に、アルカリセルロースおよびセルロース誘導体の製造の効率を増大させる。
更なる利点は、粒状化されたセルロース系物質を、誘導体化プロセスとは別に準備できることであり、例えば、粒状化されたセルロース系物質は、任意の内部または外部の供給元によって準備でき、そして容易に輸送および貯蔵できる。一方、粒状化は、任意の公知の方法で実施できるため、粒状化ステップは、供給されたセルロース物質(例えばシート、ロールまたはベールの形状で)の破砕と反応器の充填との間で、いずれの更なるステップも伴わずに「オンライン」で行なうことができる。
実験1(比較例):
450gの粉末状セルロース(非沈降嵩密度110g/lを有するもの)を、横型スチール反応器に充填し、空気を全て窒素で置換する。この粉末状セルロースによる反応器の充填度は、81パーセントである。図1は、走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影される粉末状セルロースの像を示している。次いで、987gの50パーセント苛性水溶液および200gのジメチルエーテル(不活性懸濁助剤として)を、セルロースの活性化のために撹拌下で添加する。40℃での15分間のアルカリ化の後、115gのプロピレンオキサイドおよび900gのクロロメタンを撹拌下で供給する。温度を80℃に上昇させ、全反応時間は240分間である。次いで、反応器圧を解放して、内容物を90℃の熱水でスラリー化し、適当量の酢酸で中和する。スラリーをフィルターろ過して、追加の熱水で洗浄する。次いでフィルターケークを乾燥させてミル挽きする。置換をエーテル開裂法(Zeiselによる)で評価する。置換は29.5パーセントメトキシル(MeO)および4.0パーセントヒドロキシプロポキシル(HpO)である。粘度3850cps(=3850mPa.s)は、ブルックフィールド粘度計で、1質量パーセント水性溶液中でスピンドル4にて測定される。生成されるヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)の分析結果を表1に記録する。
450gの粉末状セルロース(非沈降嵩密度110g/lを有するもの)を、横型スチール反応器に充填し、空気を全て窒素で置換する。この粉末状セルロースによる反応器の充填度は、81パーセントである。図1は、走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影される粉末状セルロースの像を示している。次いで、987gの50パーセント苛性水溶液および200gのジメチルエーテル(不活性懸濁助剤として)を、セルロースの活性化のために撹拌下で添加する。40℃での15分間のアルカリ化の後、115gのプロピレンオキサイドおよび900gのクロロメタンを撹拌下で供給する。温度を80℃に上昇させ、全反応時間は240分間である。次いで、反応器圧を解放して、内容物を90℃の熱水でスラリー化し、適当量の酢酸で中和する。スラリーをフィルターろ過して、追加の熱水で洗浄する。次いでフィルターケークを乾燥させてミル挽きする。置換をエーテル開裂法(Zeiselによる)で評価する。置換は29.5パーセントメトキシル(MeO)および4.0パーセントヒドロキシプロポキシル(HpO)である。粘度3850cps(=3850mPa.s)は、ブルックフィールド粘度計で、1質量パーセント水性溶液中でスピンドル4にて測定される。生成されるヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)の分析結果を表1に記録する。
実験2(本発明例):
粉末状セルロースを、ローラー圧縮機内で、比(specific)プレス力20kN/cmを適用して圧縮セルロースシート(スリップ)に圧縮してシートを生成する。続いて、圧縮されたシートをばらばらにして、粒状化されたセルロース系物質を形成する。図2は、走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影される粒状化されたセルロース系物質の像を示している。450gの粒状化されたセルロース系物質(非沈降嵩密度249g/lを有するもの)を反応器内に充填し、空気を全て窒素で置換する。次いで、974gの50パーセント苛性水溶液および200gのジメチルエーテル(不活性懸濁助剤として)を、セルロースの活性化のために撹拌下で添加する。40℃での15分間のアルカリ化の後、115gのプロピレンオキサイドおよび900gのクロロメタンを撹拌下で供給する。温度を80℃に上昇させ、全反応時間は241分間である。次いで、反応器圧を解放して、内容物を90℃の熱水でスラリー化し、適当量の酢酸で中和する。スラリーをフィルターろ過して、追加の熱水で洗浄する。次いでフィルターケークを乾燥させてミル挽きする。置換をエーテル開裂法(Zeiselによる)で評価する。置換は30.5パーセントメトキシル(MeO)および4.0パーセントヒドロキシプロポキシル(HpO)である。粘度3760cps(=3760mPa.s)は、ブルックフィールド粘度計で、1質量パーセント水性溶液中でスピンドル4にて測定される。生成されるヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)の分析結果を表1に記録する。
粉末状セルロースを、ローラー圧縮機内で、比(specific)プレス力20kN/cmを適用して圧縮セルロースシート(スリップ)に圧縮してシートを生成する。続いて、圧縮されたシートをばらばらにして、粒状化されたセルロース系物質を形成する。図2は、走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影される粒状化されたセルロース系物質の像を示している。450gの粒状化されたセルロース系物質(非沈降嵩密度249g/lを有するもの)を反応器内に充填し、空気を全て窒素で置換する。次いで、974gの50パーセント苛性水溶液および200gのジメチルエーテル(不活性懸濁助剤として)を、セルロースの活性化のために撹拌下で添加する。40℃での15分間のアルカリ化の後、115gのプロピレンオキサイドおよび900gのクロロメタンを撹拌下で供給する。温度を80℃に上昇させ、全反応時間は241分間である。次いで、反応器圧を解放して、内容物を90℃の熱水でスラリー化し、適当量の酢酸で中和する。スラリーをフィルターろ過して、追加の熱水で洗浄する。次いでフィルターケークを乾燥させてミル挽きする。置換をエーテル開裂法(Zeiselによる)で評価する。置換は30.5パーセントメトキシル(MeO)および4.0パーセントヒドロキシプロポキシル(HpO)である。粘度3760cps(=3760mPa.s)は、ブルックフィールド粘度計で、1質量パーセント水性溶液中でスピンドル4にて測定される。生成されるヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)の分析結果を表1に記録する。
実験3(本発明例):
粉末状セルロースを、ローラー圧縮機内で、比プレス力20kN/cmを用いて圧縮セルロースシート(スリップ)に圧縮してシートを生成する。続いて、圧縮されたシートをばらばらにして、圧縮された、粒状化されたセルロース系物質を形成する。675gの粒状化されたセルロース系物質(非沈降嵩密度249g/lを有するもの)を反応器内に充填し、空気を全て窒素で置換する。次いで、1451gの50パーセント苛性水溶液および300gのジメチルエーテル(不活性懸濁助剤として)を、セルロースの活性化のために撹拌下で添加する。室温での15分間のアルカリ化の後、173gのプロピレンオキサイドおよび1350gのクロロメタンを撹拌下で供給し、そして温度を80℃に上昇させ、全反応時間は262分間である。次いで、反応器圧を解放して、内容物を熱水でスラリー化し、中和し、そして実験2におけるように更に加工する。生成されるヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)の分析結果を表1に記録する。
粉末状セルロースを、ローラー圧縮機内で、比プレス力20kN/cmを用いて圧縮セルロースシート(スリップ)に圧縮してシートを生成する。続いて、圧縮されたシートをばらばらにして、圧縮された、粒状化されたセルロース系物質を形成する。675gの粒状化されたセルロース系物質(非沈降嵩密度249g/lを有するもの)を反応器内に充填し、空気を全て窒素で置換する。次いで、1451gの50パーセント苛性水溶液および300gのジメチルエーテル(不活性懸濁助剤として)を、セルロースの活性化のために撹拌下で添加する。室温での15分間のアルカリ化の後、173gのプロピレンオキサイドおよび1350gのクロロメタンを撹拌下で供給し、そして温度を80℃に上昇させ、全反応時間は262分間である。次いで、反応器圧を解放して、内容物を熱水でスラリー化し、中和し、そして実験2におけるように更に加工する。生成されるヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)の分析結果を表1に記録する。
実験1におけるような、450gの量の粉末状セルロース(嵩密度110g/lを有するもの)を、5L反応器に81パーセントで充填し、675gの同じ粉末状セルロースをこの反応器に更に22パーセントで過剰充填する(仮想充填度122パーセント)。発明実験3におけるような、675gの粒状化されたセルロース(嵩密度249g/lを有するもの)の使用はこの反応器内の充填度54パーセントを有し、よって、この反応器の処理量を然るべく増大させる。
実験1(比較例)と実験2(本発明例)との間の比較は、アルカリセルロースおよび/またはセルロース誘導体の製造のために、粉末形状のセルロースを使用するかまたは粒状化されたセルロースを使用するかに関わらず、本質的に同じセルロース誘導体を製造できることを示す。実験1(比較例)と実験3(本発明例)との間の比較は、粒状化されたセルロースを粉末化セルロースよりも高量で反応器内に充填できることにより、反応器および時間の単位当たりでの生成セルロース誘導体をより高量にすることが可能であることを示す。
Claims (15)
- アルカリセルロースおよび/またはセルロース誘導体の製造のための、粒状化されたセルロース系物質の使用。
- アルカリセルロースおよび/またはセルロース誘導体の製造のための、凝集繊維を含むセルロース系物質の使用。
- セルロース系物質が、x(10パーセント)が少なくとも60マイクロメートルであり、x(16パーセント)が少なくとも70マイクロメートルであり、x(50パーセント)が少なくとも200マイクロメートルであり、x(84パーセント)が少なくとも300マイクロメートルであり、そしてx(90パーセント)が少なくとも400マイクロメートルであるような粒子サイズ分布を有し、x(nパーセント)は、粒子のn質量パーセントがより小さい等価径を有し、かつ100−n質量パーセントがより大きい等価径を有する径であり、該等価粒子径xは、既知粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径である、請求項1または2に記載の使用。
- セルロース系物質が、非沈降嵩密度120〜450g/lの範囲、または沈降嵩密度200〜650g/lの範囲を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
- アルカリセルロースおよび/またはセルロース誘導体を製造する方法であって、
粒状化されたセルロース系物質を反応器内に充填するステップ、および
該粒状化されたセルロース系物質をアルカリ溶液と接触させるステップ
を含む、方法。 - パルプを、シート形状のセルロース系物質に加工するステップ、
生成したセルロース系物質を破砕するステップ、
破砕したセルロース系物質を粒状化してその嵩密度を増大させるステップ、
粒状化されたセルロース系物質を反応器内に充填するステップ、および
該粒状化されたセルロース系物質をアルカリ溶液と接触させるステップ
を含む、請求項5に記載の方法。 - パルプをセルロース系物質に破砕するステップ、および該セルロース系物質をアルカリ溶液と接触させるステップを含み、パルプをシートに加工するステップを伴わない、請求項5に記載の方法。
- 粒状化されたセルロース系物質を、アルカリ溶液およびエーテル化剤またはエステル化剤と接触させる、請求項5〜7のいずれかに記載の方法。
- 粒状化されたセルロース系物質が凝集繊維を含む、請求項5〜8のいずれかに記載の方法。
- 粒状化されたセルロース系物質が、x(10パーセント)が少なくとも60マイクロメートルであり、x(16パーセント)が少なくとも70マイクロメートルであり、x(50パーセント)が少なくとも200マイクロメートルであり、x(84パーセント)が少なくとも300マイクロメートルであり、そしてx(90パーセント)が少なくとも400マイクロメートルであるような粒子サイズ分布を有し、x(nパーセント)は、粒子のn質量パーセントがより小さい等価径を有し、かつ100−n質量パーセントがより大きい等価径を有する径であり、該等価粒子径xは、既知粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径である、請求項5〜9のいずれかに記載の方法。
- 粒状化された物質が、非沈降嵩密度120〜450g/lの範囲、または沈降嵩密度200〜650g/lの範囲を有する、請求項5〜10のいずれかに記載の方法。
- アルカリセルロースおよび/またはセルロース誘導体を製造する方法であって、パルプをセルロース系物質に破砕するステップ、および該セルロース系物質をアルカリ溶液と接触させるステップを含み、パルプをシートに加工するステップを伴わない、方法。
- セルロース系物質を、アルカリ溶液およびエーテル化剤またはエステル化剤と接触させる、請求項12に記載の方法。
- セルロース系物質が、x(10パーセント)が少なくとも60マイクロメートルであり、x(16パーセント)が少なくとも70マイクロメートルであり、x(50パーセント)が少なくとも200マイクロメートルであり、x(84パーセント)が少なくとも300マイクロメートルであり、そしてx(90パーセント)が少なくとも400マイクロメートルであるような粒子サイズ分布を有し、x(nパーセント)は、粒子のn質量パーセントがより小さい等価径を有し、かつ100−n質量パーセントがより大きい等価径を有する径であり、該等価粒子径xは、既知粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径である、請求項12または13に記載の方法。
- 粒状化された物質が、非沈降嵩密度120〜450g/lの範囲、または沈降嵩密度200〜650g/lの範囲を有する、請求項12〜14のいずれかに記載の方法。
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140930 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20150303 |