JP2013230188A - 使い捨ておむつ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上記課題は、外装シート12と内装体200とが重なる領域において、外装シート12は、股間部に固定された付根部81と、この付根部81から前身頃Fのウエスト側及び後身頃Bのウエスト側にそれ延在する部分であってかつ裏側の部材に対して非固定とされた引張部82と、引張部82の両側方に延在する部分であってかつ裏側の部材に固定された側部84と、この引張部82のウエスト側の端部に設けられた係止部85と、引張部82と側部との境界に沿って形成されたミシン目86とを有しており、ミシン目86の切り離しにより引張部82を剥離するとともに、裏側の部材に対してウエスト側に引っ張り上げることにより股間部を持ち上げ、その状態で引張部82をその裏側の部材に対して係止部85により係止可能なように構成されたことを特徴とする、使い捨ておむつにより解決される。
【選択図】図1
Description
<請求項1記載の発明>
股間部と、その前側及び後側にそれぞれ延在する腹側部分及び背側部分とを有し、少なくとも前記股間部に、高吸収性ポリマーを含む吸収体を備えた使い捨ておむつにおいて、
前記股間部から前後少なくとも一方側に延在するシート基材が設けられるとともに、
このシート基材は、前記股間部に固定された付根部と、この付根部からウエスト側に延在する部分であってかつ裏側の部材に対して非固定又は剥離可能に固定された引張部と、この引張部のウエスト側の端部に設けられた係止部とを有しており、
前記引張部をその裏側の部材に対してウエスト側に引っ張り上げることにより前記股間部を持ち上げ、その状態で前記引張部をその裏側の部材に対して前記係止部により係止可能なように構成された、
ことを特徴とする、使い捨ておむつ。
このような構造を採用することによって、排尿後に股間部が垂れ下がったとき、またはおむつの寸法が体に合わずに股間部がだぶつくとき等、使用者が必要に応じて、引張部をウエスト側に引っ張り上げることにより股間部を持ち上げ、その状態で固定することができる。よって、糸ゴムなどの弾性伸縮部材を用いて股間部を持ち上げるように収縮力を作用させる従来技術とは異なり、必要に応じて股間部を適度な力で持ち上げることができるため、締め付けがきつくなることなく、排尿後の股間部の垂れ下がりを効果的に防止できるようになる。
前記吸収体の外側を覆う液不透過性シートと、この液不透過性シートの外側に位置し、前記股間部、腹側部分及び背側部分の外面を形成する外装シートとを有するとともに、この外装シートが前記シート基材とされている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
最近の一般的な使い捨ておむつは、尿の漏れを防止する液不透過性シートの更に外側に、不織布等からなる外装シートを設けることが一般的である。よって、この外装シートの一部を用いて引張部を形成するためのシート基材を構成することにより、新たな資材の追加を最小限に抑えることができる。
前記吸収体の外側を覆う液不透過性シートと、この液不透過性シートの外側に位置し、前記股間部、腹側部分及び背側部分の外面を形成する外装シートとを有するとともに、前記シート基材が前記外装シートの外面に貼り付けられている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
前項記載の発明のように外装シートをシート基材として引張部を設けると、引張部を操作する際にその内側に位置する液不透過性シートを破損するおそれがある。よって、外装シートの外面に引張部形成用のシート基材を設けるのも一つの好ましい形態である。
前記シート基材は、前記引張部の両側方に延在する部分であってかつ裏側の部材に固定された側部を有しており、前記引張部と前記側部との境界に沿ってミシン目が形成されており、このミシン目を切り離すことにより前記引張部を前記側部から分離可能なように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
このような構造を採用することにより、引張部が不用意に剥離し難くなるとともに、引張部を剥離しない状態での周囲部材との一体感(見栄えや肌触り)にも優れるようになる。
前記引張部の幅方向両側に固定された取付部と、これら取付部間に位置し、前記引張部の少なくとも縦方向中間部を覆う非固定部とを有するカバーシートが設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
このようなカバーシートで引張部を覆うことにより、引張部が目立たなくなるだけでなく、引張部の裏側に誤って手を入れることにより引張部の係止が外れるといった事態を防止したり、カバーシートと引張部との摩擦等により、引張部の幅方向の移動を抑制して、股間部を持ち上げた状態での股間部の幅方向の移動や傾きを抑制したりすることができるようになる。
前記腹側部分の両側部と、前記背側部分の両側部とが接合されることにより、装着者の胴を通すためのウエスト開口部及び脚を通すための左右一対の脚開口部が形成された、パンツタイプ使い捨ておむつである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
使い捨ておむつとしては、背側部分の両側部に設けたファスニングテープを腹側部分の外面に着脱可能に連結することにより装着するテープタイプ使い捨ておむつと、予め前身頃の両側部と後身頃の両側部とが接合されたパンツタイプ使い捨ておむつとが広く用いられており、本発明はいずれにも適用できるものであるが、テープタイプ使い捨ておむつは、ファスニングテープの連結位置を変更することにより、ある程度までは股間部の垂れ下がりを防止することができるのに対して、従来のパンツタイプ使い捨ておむつではこのようなことは不可能である。よって、本発明はどちらかと言えばパンツタイプ使い捨ておむつに好適なものである。
図1〜図8は、パンツタイプ使い捨ておむつの一例100を示している。このパンツタイプ使い捨ておむつ100は、製品外面(裏面)をなす外装シート12と、外装シート12の内面に貼り付けられた内装体200とから構成されているものである。符号Yは展開状態におけるおむつの全長(前身頃Fのウエスト開口部WOの縁から後身頃Bのウエスト開口部WOの縁までの縦方向長さ)を示しており、符号Xは展開状態におけるおむつの全幅を示している。
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3〜図5に示されるように、身体側となる表面シート30と、液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う本体部である。符号40は、表面シート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、表面シート30と吸収要素50との間に設けられた中間シート(セカンドシート)を示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に設けられた、身体側に起立する立体ギャザー60を示している。
表面シート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
表面シート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、表面シート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、表面シート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。このほかにも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
立体ギャザー60は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、表面シート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態の立体ギャザー60は、内装体200の側部から起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分は幅方向外側に向かって斜めに起立するものである。
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子54としては、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、例えば500μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が30重量%以下のものが望ましく、また、180μmの標準ふるい(JIS Z8801−1:2006)を用いたふるい分け(5分間の振とう)でふるい上に残る粒子の割合が60重量%以上のものが望ましい。
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
外装シート12は、前後方向中央から前側に延在する前身頃Fを構成する部分と、股間部から後側に延在する後身頃Bを構成する部分とを有し、これら前身頃Fの両側部と後身頃Bの両側部とが接合されて、図8に示すように、装着者の胴を通すためのウエスト開口部WO及び脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成されているものである。符号12Aは接合部分を示している(以下、この部分をサイドシール部ともいう)。なお、股間部とは、展開状態における前後方向中央を含む部分であり、股間部よりも前側の部分及び後側の部分が腹側部分及び背側部分となる。
外装シート12の後身頃Bの外面における幅方向中央部には、後処理テープ70(固定手段)を設けることができる。後処理テープ70は、おむつ100を表面シート30が内側に且つ前身頃Fが内側となるように丸め若しくは折り畳んだ状態で固定するためのものである。一般的な後処理テープ70は、図5に示すように、基端部71が外装シート12の外面に接着剤等により固定されるとともに、この基端部71よりも先端側の部分は三つ折り(断面Z字状)や二つ折りで折り畳まれて、折り重なり部分間が仮止め接着剤72により剥離可能に固定(仮固定)されている。また、先端部に白色等の不透明色に着色された摘み部73を有するとともに、この摘み部73を除く部分が透明または半透明であり、この後処理テープ70における透明または半透明の部分を通して、後処理テープ70の外面側から後述するデザインが視認可能になっている。具体的な構造は適宜構成することができるが、図示形態では、全体を透明又は半透明の複数の基材を長手方向に連結して形成するとともに、摘み部73に着色テープ74を張り合わせた構造を採用している。
上述の例では、前身頃Fから後身頃Bまでを一体的な外装シート12により連続的に覆っているが、外装シートが、装着者の胴回りのうち腹側を覆う腹側外装シートと背側を覆う背側外装シートとに分割されており、腹側外装シートの幅方向中央部内面に内装体の前端部がホットメルト接着剤等により連結されるとともに、背側外装シートの幅方向中央部内面に内装体の後端部がホットメルト接着剤等により連結されており、腹側外装シートと背側外装シートとが股間側で連続しておらず、離間されている形態も採用することができる。この離間距離は150〜250mm程度とすることができる。この場合、内装体における液不透過性シートの裏面には、内装体の裏面全体を覆うように、あるいは腹側外装シートと背側外装シートとの間に露出する部分全体を覆うように、股間部外装シートを固定することもできる。股間部外装シートとしては、前述した外装シートに用いられるものと同様の資材を用いることができる。股間部外装シートも本発明の外装シートに相当する。
特徴的には、外装シート12と内装体200とが重なる領域において、外装シート12は、股間部に固定された付根部81と、この付根部81から前身頃Fのウエスト側及び後身頃Bのウエスト側にそれ延在する部分であってかつ裏側の部材(図示例では内装体200の液不透過性シート11)に対して非固定(又は粘着剤等により剥離可能に固定されていても良い)とされた引張部82と、引張部82の両側方に延在する部分であってかつ裏側の部材(図示例では内装体200の液不透過性シート11)に固定された側部84と、この引張部82のウエスト側の端部に設けられた係止部85と、引張部82と側部との境界に沿って形成されたミシン目86とを有している。係止部85の側縁及びウエスト側の縁83は、係止部85を摘み易くするために周囲から切断されているが、同様にミシン目86を形成しても良い。
上記第1の形態では、外装シート12の一部を用いて使用時に引張部82を形成する形態としたことにより、新たな資材の追加を最小限に抑えつつ、股間部の持ち上げ機能を付加できるという利点がある。しかしその反面、外装シート12の一部を引張部82に用いると、引張部82を操作する際にその内側に位置する液不透過性シート11を破損するおそれがある。よって、図10〜図16に示すように、外装シート12の外面に引張部82形成用のシート基材80を設ける形態も提案する。
引張部82により股間部を引き上げると吸収体56が予期しない部位で折れるおそれがある。そこで、図17に示すように、幅方向に沿うスリット56x(エンボス線でも良い)を予め適所に形成しておくのも好ましい形態である(第3の形態)。この幅方向スリット56x等の位置及び数は適宜定めることができるが、図示例のように、股間部よりもウエスト側であって付根部81よりも股間部側に設けるのが好ましく、単数とすることもできるが、縦方向に間隔を空けて2,3本程度設けるのが好ましい。このような幅方向スリット56x等を設けると、引張部82を引き上げたときに、図中に二点鎖線で示すように吸収体56が幅方向スリット56x等を折目として折れ曲がることにより、おむつ表面が隆起し、排泄物のウエスト側への移動を堰き止める漏れ防止壁が形成されるようになる。
引張部82により股間部を引き上げた状態では股間部がよりきつく両脚間に挟まれた状態となるため、股間部の装着感が悪化するだけでなく、吸収体56が予期しない部位で折れたり、よれたりするおそれがある。そこで、図18に示すように、少なくとも股間部に縦方向に沿って延在するスリット56y(エンボス線でも良い)を予め幅方向中央等の適所に形成しておくのも好ましい形態である(第4の形態)。この縦方向スリット56y等の位置及び数は適宜定めることができるが、図示例のように、幅方向中央部の両側に設けるのが好ましく、単数とすることもできるが、左右各側に幅方向に間隔を空けて2,3本程度設けるのが好ましい。このような縦方向スリット56y等を設けると、引張部82を引き上げたときに、図中に二点鎖線で示すように吸収体56が幅方向スリット56y等を折目としてW字状等の蛇腹状に折れ曲がり、吸収体56が幅方向に伸縮して装着感及びフィット性が向上するようになるとともに、排泄物の幅方向への移動が抑制されるようになる。
引張部82を少なくとも引張方向に弾性伸縮可能なように構成する(第5の形態)と、引張部82による股間部の持ち上げ作用が弾力的になるため、引張部82を引き上げた状態でのフィット性が良好となる。この場合、引張部82の素材として、弾性伸縮する伸縮不織布を用いる他、図19に示すように引張部82に縦方向に沿う細長状弾性伸縮部材87をその長手方向に伸長した状態で固定することもできる。この場合、引張部82を2層張り合わせ構造とし、層間に細長状弾性伸縮部材87を挟んでホットメルト接着剤により固定するのが好ましい。なお、図19に示す形態は第2の形態への適用例であるが、第1の形態へも適用可能である。
第1及び第2の形態では、引張部82は一つのみとしているが、図20及び図21に示すように幅方向に間隔を空けて複数本設けると、装着者の体型や排尿後の状態に応じて引き上げ方向を調整できるため好ましい(第6の形態)。この場合、引張部82は左右対称に設けるのが好ましい。図20に示すように、左右各一本の引張部82を設けた場合、図中に白抜き矢印で示すように、両引張部82をやや中央側に寄せるように斜め向きに引き上げることで、その方向に股間部が持ち上がり、股間部が内腿に接触しにくくなるため好ましい。さらに、図21に示すように、左右各一本、これらの間の中央に一本の引張部82を設けた場合は、図中に白抜き矢印で示すように、左右両側の引張部82をやや中央側に寄せるように斜め向きに引き上げるとともに、中央の引張部82を真上に引き上げることで、股間部の左右両側が斜め方向に持ち上がるだけでなく、中央部についても真上に持ち上げることができるため、股間部の持ち上げをよりバランスよく行うことができる。なお、図20及び図21に示す形態は第1の形態への適用例であるが、第2の形態へも適用可能である。
引張部82の第一の形態において、第二の形態と同様にカバーシート90を設けることも可能である。また、引張部82の第二の形態において引張部82よりもシート基材80を若干大きくするとともに、ミシン目86等により第一の形態と同様に引張部82を剥離可能とすることも可能である。さらに、上記例では、引張部82が股間部の前後両側に延在されているが、前後いずれか一方側にのみ延在させ、股間部を一方側にのみ引っ張りあげるように構成することもできる。
Claims (6)
- 股間部と、その前側及び後側にそれぞれ延在する腹側部分及び背側部分とを有し、少なくとも前記股間部に、高吸収性ポリマーを含む吸収体を備えた使い捨ておむつにおいて、
前記股間部から前後少なくとも一方側に延在するシート基材が設けられるとともに、
このシート基材は、前記股間部に固定された付根部と、この付根部からウエスト側に延在する部分であってかつ裏側の部材に対して非固定又は剥離可能に固定された引張部と、この引張部のウエスト側の端部に設けられた係止部とを有しており、
前記引張部をその裏側の部材に対してウエスト側に引っ張り上げることにより前記股間部を持ち上げ、その状態で前記引張部をその裏側の部材に対して前記係止部により係止可能なように構成された、
ことを特徴とする、使い捨ておむつ。 - 前記吸収体の外側を覆う液不透過性シートと、この液不透過性シートの外側に位置し、前記股間部、腹側部分及び背側部分の外面を形成する外装シートとを有するとともに、この外装シートが前記シート基材とされている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
- 前記吸収体の外側を覆う液不透過性シートと、この液不透過性シートの外側に位置し、前記股間部、腹側部分及び背側部分の外面を形成する外装シートとを有するとともに、前記シート基材が前記外装シートの外面に貼り付けられている、請求項1記載の使い捨ておむつ。
- 前記シート基材は、前記引張部の両側方に延在する部分であってかつ裏側の部材に固定された側部を有しており、前記引張部と前記側部との境界に沿ってミシン目が形成されており、このミシン目を切り離すことにより前記引張部を前記側部から分離可能なように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
- 前記引張部の幅方向両側に固定された取付部と、これら取付部間に位置し、前記引張部の少なくとも縦方向中間部を覆う非固定部とを有するカバーシートが設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
- 前記腹側部分の両側部と、前記背側部分の両側部とが接合されることにより、装着者の胴を通すためのウエスト開口部及び脚を通すための左右一対の脚開口部が形成された、パンツタイプ使い捨ておむつである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
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