JP5356145B2 - スカート付使い捨ておむつ - Google Patents

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本発明は、スカート付使い捨ておむつに関するものである。
乳幼児用の使い捨ておむつには、主にテープタイプ、パンツタイプ(例えば特許文献1〜3参照)、パッドタイプの三種類があり、一般に、ハイハイをし出す前はテープタイプが使用し易く、その後はパンツタイプが使用し易い。パッドタイプはトレーニング用途や吸収量増加等の補助用途で用いられる。このような選択がなされる理由の一つに、おむつ交換の容易性を挙げることができる。例えば、パンツタイプの場合、装着中の使用済みおむつの両側部を破って身体から取り去るか又はずり下ろして脚から抜き取った後、新しいおむつに脚を通して股間部まで引き上げるといった手順が一般的であり、これはハイハイ以降の動きの激しい子供における交換に好適なものである。
この例からも判るように、使い捨ておむつにおいては交換の容易性は、製品選択基準の一つとなるほど重要である。
特開平9−262250号公報 特開平11−299829号公報 特開2000−102560号公報 特開2001−046423号公報 特開2000−350745号公報 特表平10−503686号公報
しかしながら、ハイハイ以降の子供における使用を想定した場合、従来のパンツタイプ使い捨ておむつは他のタイプのものと比べれば脱がせる作業は容易であるといえるが、新しいおむつを穿かせる際、器用に動かせない装着者の足をおむつの脚開口部に通すのが容易ではなく、この点では交換作業に困難性が残されていた。また、交換の際に下半身の露出を避けることができず、公共の場での交換を余儀なくされた場合、装着者又は作業者が恥ずかしい思いをするおそれがある、という問題点もあった。
そこで、本発明の主たる課題は、下半身の露出を避けつつ容易に穿くことができる使い捨ておむつを提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
股間部から前側に延在する腹側部分と、股間部から後側に延在する背側部分とを有し、排泄物を吸収する部分である内装体と、
前記内装体の周囲を覆う筒状のスカート体とを備え、
前記内装体は、前後いずれか一方の端部が前記スカート体の対応部分に固定された固定部とされるとともに、他方の端部が前記スカート体の対応部分に着脱自在に取り付けられる着脱部とされており、
前記内装体は、前記着脱部が前記スカート体の対応部分から取り外され、且つ前後方向中間の所定位置を折目として折り畳まれるとともに、この折り畳まれた状態が維持されるように前記他方の端部を前記着脱部によって前記一方の端部に仮止めされている、
ことを特徴とするスカート付使い捨ておむつ。
(作用効果)
このスカート付使い捨ておむつを装着者に穿かせる場合、使用済みのおむつを穿いたまま、内装体の着脱部を取り外した状態のスカート体に両脚を通し、腰まで引き上げた後、あるいは、内装体の着脱部を取り外した状態のスカート体を頭から被って、腰まで引き下げた後、使用済みのおむつを取り外し、次いで、内装体を装着者の股間を通してスカート体に取り付ける、といった手順を取ることができる。よって、被覆範囲が大きくかつ身体への密着部分が少ないスカート体により下半身を隠しつつ交換作業を行うことができるとともに、装着者の足を一本ずつおむつの脚開口部に通す必要が無く、交換時に脚を激しく動かすような子供であっても容易に穿かせることができるようになる。
なお、スカート付の使いすておむつは従来も提案されている(例えば特許文献4〜6参照)が、本発明のように内装体の端部が着脱自在であるものは提案されていない。
また、このように、予め、内装体は着脱部が取り外され且つ折り畳まれた状態で仮止めされていると、内装体の着脱部を取り外す作業が不要となるとともに、スカート体に両脚を通す際に内装体が邪魔にならないため好ましい。また、仮止めには内装体の着脱部を利用することができる。
<請求項記載の発明>
前記スカート体における前記内装体の着脱部に対する対応部分に、幅方向に沿うスリットが形成されており、前記内装体の着脱部は前記スリットを通してスリットの外側に引き出された状態で隣接部材に対して取り付けられるように構成されるとともに、
前記スカート体に、周方向に縮められて形成されたギャザー部分と、このギャザー部分から外方に突出する波打ち部分とを有し、周方向に沿って延在するフリルが設けられており、
前記スリットの外側に引き出された前記内装体の着脱部、及び前記スリット上に、前記フリルの波打ち部分が被さるように構成されている、
請求項記載のスカート付使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように、内装体の着脱部は、スカート体に形成したスリットを通してスリットの外側に引き出した状態で隣接部材に取り付ける構造とすることで、取り付け位置が適切な位置に定まり、吸収本体の着脱部を強固に取り付けることができる。また、単にこのようなスリットによる固定構造を採用すると、見栄えが悪くなるが、上述のようにフリルを設けて着脱部及びスリットを隠蔽することによって、スカートらしさを維持しつつ見栄えの悪化を防止できる。
<請求項記載の発明>
前記スリット及びこれに被さるフリルが複数組設けられている、請求項記載のスカート付使い捨ておむつ。
(作用効果)
このようにスリットを複数設けておけば、内装体の着脱部の取り付け位置を自由に調整でき、スカート体に対する内装体の股間部の位置、つまり股上を自由に調整することができるため好ましい。
<請求項記載の発明>
前記スカート体は、周方向に延在する帯状のフリル部材が縦方向に複数並設されてなるものであり、
縦方向に隣接するフリル部材のうち、ウエスト側に位置する方のフリル部材の先端部が、反対側のフリル部材のウエスト側端部上に被さるように構成され、
これら縦方向に隣接するフリル部材は、前記内装体の着脱部と対応する幅方向中央部では相互に重なり合う部分が接合されておらず、且つこの非接合部の幅方向両側で接合されており、
各フリル部材のウエスト側端部に、ギャザー弾性伸縮部材が周方向に沿って伸長状態で取り付けられており、
各フリル部材により前記フリルが形成されるとともに、前記ギャザー弾性伸縮部材による周方向の収縮により各フリル部材に前記ギャザー部が形成されており、
前記縦方向に隣接するフリル部材間の非接合部分が前記スリットをなしている、
請求項記載のスカート付使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように、外装シートを縦方向に複数に分割してフリル及びスリットを形成することにより、簡素な形態で前述のスリットとフリルとの組み合わせ構造を実現することができる。また、既存の製造技術を応用することにより容易に製造することができる。また、このような構造を採用することにより、フリル部材のギャザー弾性伸縮部材が胴回りの締め付けを行う機能を兼ねるため、外観はフリルの存在により広がりのあるスカート状をなしていながら、フィット性にも優れるようになる。
以上のとおり、本発明によれば、下半身の露出を避けつつ容易に穿くことができる使い捨ておむつとなる等の利点がもたらされる。
パンツタイプ使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の3−3断面図である。 図1の4−4断面図である。 図1の5−5断面における(a)外装詳細図、及び(b)内装詳細図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの分解組立図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの要部のみを示す断面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの装着状態を示す正面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの装着状態を示す背面図である。 装着前の内装体仮止め状態を示す縦断面図である。 他の形態の断面図である。 他の形態の断面図である。 他の形態の断面図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。
図1〜図10は、スカート付使い捨ておむつの一例100を示している。このスカート付使い捨ておむつ100は、スカート体をなす外装シート12F,12Bと、外装シートの内面に取り付けられた内装体200とから構成されているものである。内装体200は、尿等の排泄物等を吸収保持する部分であり、外装シート12F,12Bは内装体200を支持して着用者にあてがうための部分である。断面図における点模様部分は各構成部材を接合する接合部分を示しており、ホットメルト接着剤などのベタ、ビード、カーテン、サミットまたはスパイラル塗布などにより形成されるものである。なお、「前後方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味し、「上下方向(縦方向)」とはおむつ100の装着状態、すなわちおむつ100の前身頃両側部と後身頃量側部を重ね合わせるようにおむつ100を股間部で2つに折った際に胴周り方向と直交する方向、換言すればウエスト開口部WO側と股間部側とを結ぶ方向を意味する。また、股間部とは、展開状態における前身頃のウエスト端縁から後身頃のウエスト端縁までの前後方向中央を意味し、それよりも前側の部分及び後側の部分が前身頃F及び後身頃Bをそれぞれ意味する。
(内装体)
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3〜図5に示されるように、身体側となる表面シート30と、不透液性バックシート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う本体部である。符号40は、表面シート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、表面シート30と吸収要素50との間に設けられた中間シート(セカンドシート)を示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に設けられた、身体側に起立するバリヤーカフス60を示している。
内装体200としては、幅方向両側部に後述するようなバリヤーカフス(立体ギャザー)を有するものが好適であり、公知のパンツタイプ、テープタイプ、パッドタイプ使い捨ておむつを、そのまま又は適宜改変して用いることもできる。
(表面シート)
表面シート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、表面シート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、表面シート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
バリヤーカフス60を設ける場合、表面シート30の両側部は、不透液性バックシート11とバリヤーカフス60との間を通して、吸収要素50の裏側まで回りこませ、液の浸透を防止するために、不透液性バックシート11及びバリヤーカフス60に対してホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。
(中間シート)
表面シート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、表面シート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、表面シート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、表面シート30と同様の素材や、スパンレース、スパンボンド、SMS、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは20〜80g/m2が好ましく、25〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.2〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示の形態の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、吸収体56の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
(不透液性バックシート)
不透液性バックシート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。不透液性バックシート11には、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。このほかにも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、不透液性バックシート11として用いることができる。
不透液性バックシート11は、防漏性を高めるために、吸収要素50の両側を回りこませて吸収要素50の表面シート30側面の両側部まで延在させることができる。この延在部の幅は、左右それぞれ5〜20mm程度が適当である。
また、不透液性バックシート11の内側、特に吸収体56側面に、液分の吸収により色が変化する排泄インジケータを設けることができる。
不透液性バックシート11の裏面には、内装体200の裏面全体を覆うように、あるいは腹側外装シート12Fと背側外装シート12Bとの間に露出する部分全体又は大部分を覆うように、股間部外装シート12Mを固定するのは好ましい。股間部外装シート12Mとしては、外装シート12F,12Bに用いられるものと同様の資材を用いることができる。
(バリヤーカフス)
バリヤーカフス60は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、表面シート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態のバリヤーカフス60は、内装体200の側部から起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分は幅方向外側に向かって斜めに起立するものである。
より詳細には、バリヤーカフス60は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のバリヤーシート62を幅方向に折り返して二つに折り重ねるとともに、折り返し部分及びその近傍のシート間に、細長状弾性伸縮部材63を長手方向に沿って伸張状態で、幅方向に間隔をあけて複数本固定してなるものである。バリヤーカフス60のうち幅方向において折り返し部分と反対側の端部は内装体200の側縁部の裏面に固定された取付部分65とされ、この取付部分65以外の部分は取付部分65から突出する突出部分66(折り返し部分側の部分)とされている。また、突出部分66のうち前後方向両端部は、取付部分65から内装体200の側部を通り表面シート30の側部表面まで延在し且つこの表面シート30の側部表面に対してホットメルト接着剤やヒートシールによる前後固定部67固定された付け根側部分と、この付け根側部分の先端から幅方向外側に折り返され且つ付け根側部分に固定された先端側部分とからなる。突出部分のうち前後方向中間部は非固定の自由部分(内側自由部分)とされ、この自由部分に前後方向に沿う細長状弾性部材63が伸張状態で固定されている。
バリヤーシート62としてはスパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができ、繊維目付けは10〜30g/m2程度とするのが好ましい。細長状弾性伸縮部材63としては糸ゴム等を用いることができる。スパンデックス糸ゴムを用いる場合は、太さは470〜1240dtexが好ましく、620〜940dtexがより好ましい。固定時の伸長率は、150〜350%が好ましく、200〜300%がより好ましい。また、図示のように、二つに折り重ねたバリヤーシートの間に防水フィルムを介在させることもできる。
バリヤーカフス60の自由部分に設けられる細長状弾性伸縮部材63の本数は2〜6本が好ましく、3〜5本がより好ましい。配置間隔60dは3〜10mmが適当である。このように構成すると、細長状弾性伸縮部材63を配置した範囲で肌に対して面で当たりやすくなる。先端側だけでなく付け根側にも細長状弾性伸縮部材63を配置しても良い。
バリヤーカフス60の取付部分65の固定対象は、内装体200における表面シート30、不透液性バックシート11、吸収要素50等適宜の部材とすることができる。
かくして構成されたバリヤーカフス60では、細長状弾性伸縮部材63の収縮力が前後方向両端部を近づけるように作用するが、突出部分66のうち前後方向両端部が起立しないように固定されるのに対して、それらの間は非固定の自由部分とされているため、自由部分のみが図3に示すように身体側に当接するように起立する。特に、取付部分65が内装体200の裏面側に位置していると、股間部及びその近傍においてバリヤーカフス60が幅方向外側に開くように起立するため、バリヤーカフス60が脚周りに面で当接するようになり、フィット性が向上するようになる。
バリヤーカフス60の寸法は適宜定めることができるが、乳幼児用紙おむつの場合は、例えば図7に示すように、バリヤーカフス60の起立高さ(展開状態における突出部分66の幅方向長さ)W6は15〜60mm、特に20〜40mmであるのが好ましい。また、バリヤーカフス60をトップシート30表面と平行になるように、平坦に折り畳んだ状態において最も内側に位置する折り目間の離間距離W3は60〜190mm、特に70〜140mmであるのが好ましい。
なお、図示形態と異なり、内装体200の左右各側においてバリヤーカフスを二重に(二列)設けることもできる。
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56は長方形形状でも良いが、図6にも示すように、前端部、後端部及びこれらの間に位置し、前端部及び後端部と比べて幅が狭い括れ部とを有する砂時計形状を成していると、吸収体56自体とバリヤーカフス60の、脚回りへのフィット性が向上するため好ましい。
また、吸収体56の寸法は適宜定めることができるが、前後方向及び幅方向において、内装体200の周縁部又はその近傍まで延在しているのが好ましい。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和する。
必要であれば、高吸収性ポリマー粒子は、吸収体56の平面方向で散布密度あるいは散布量を調整できる。たとえば、液の排泄部位を他の部位より散布量を多くすることができる。男女差を考慮する場合、男用は前側の散布密度(量)を高め、女用は中央部の散布密度(量)を高めることができる。また、吸収体56の平面方向において局所的(例えばスポット状)にポリマーが存在しない部分を設けることもできる。
(包装シート)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
包装シート58の包装形態は適宜定めることができるが、製造容易性や前後端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体56の表裏面及び両側面を取り囲むように筒状に巻き付け、且つその前後縁部を吸収体56の前後から食み出させ、この食み出し部分を表裏方向に潰してホットメルト接着剤等の接合手段により接合する形態が好ましい。
(外装シート)
外装シート12F,12Bは、装着者の胴周りのうち腹側を覆う腹側外装シート12Fと背側を覆う背側外装シート12Bとに分割されており、これら腹側外装シート12Fの両側部と背側外装シート12Bの両側部とがそれぞれ接合されて、筒状のスカート体12が形成され、その上端開口が図8に示すように装着者の胴を通すためのウエスト開口部WOとして形成されている。符号12Aは接合部分であるサイドシールを示している。
また、腹側外装シート200と背側外装シート12Bとは股間側で連続又は連結されていないが、腹側外装シート12Fの幅方向中央部内面に内装体200の前端部がホットメルト接着剤等により連結されるとともに、背側外装シート12Bの幅方向中央部に内装体200の後端部が着脱自在に取り付けられており、装着時には結果的に、図8に示すように内装体200の両側が装着者の脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成されるようになる。腹側外装シート200の下縁と背側外装シート12Bの下縁との間隔Dは0〜150mm程度とするのが好ましい。
外装シート12F,12Bは、ウエスト開口部WOの縁部であるからサイドシール12Aの下端に至る縦方向範囲として定まる胴周り部分Tと、サイドシール12Aの下端より下側の縦方向範囲として定まる下側部分Lとを有する。胴周り部分Tは、概念的に「ウエスト縁部」Wと「腰下部」Uとに分けることができる。これらの前後方向の長さは、製品のサイズによって異なり、適宜定めることができるが、一例を挙げると、ウエスト縁部Wは15〜40mm、腰下部Uは65〜120mmとすることができる。
外装シート12F,12Bは、公知のシート基材を特に限定無く使用できるが、不織布であるのが好ましい。不織布は、その原料繊維が何であるかは特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。不織布を用いる場合、その坪量は15〜30g/m2程度とするのが好ましい。
外装シート12F,12Bには、胴周りに対するフィット性を高めるために、糸ゴム等の細長状弾性伸縮部材15〜18が所定の伸張率に伸張した状態でホットメルト接着剤等の固定手段により取り付けられている。細長状弾性伸縮部材15〜18としては、合成ゴムを用いても、天然ゴムを用いても良い。
より詳細には、前身頃F及び後身頃Bのウエスト縁部(上端部)Wには、幅方向全体にわたり連続するように、複数の細長状弾性伸縮部材からなるウエスト弾性伸縮部材17,18が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸張率で幅方向に沿って伸張された状態で固定されている。また、ウエスト弾性伸縮部材17,18のうち、腰下部Uに隣接する領域に配設される1本または複数本については、内装体200のウエスト側端部と重なっていてもよい。このウエスト弾性伸縮部材17,18としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、4〜12mmの間隔で3〜22本程度、それぞれ伸張率150〜400%、特に220〜320%程度で固定するのが好ましい。また、ウエスト弾性伸縮部材17,18は、その全てが同じ太さと伸張率にする必要はなく、例えばウエスト縁部Wの上部と下部で弾性伸縮部材の太さと伸張率が異なるようにしてもよい。
また、前身頃F及び後身頃Bの腰下部Uには、幅方向全体にわたり連続するように、複数の細長状弾性伸縮部材からなる腰下弾性伸縮部材15,16が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸張率で幅方向に沿って伸張された状態で固定されている。腰下弾性伸縮部材15,16としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、1〜40mmの間隔で5〜30本程度、それぞれ伸張率150〜350%、特に180〜300%程度で固定するのが好ましい。腰下弾性伸縮部材15,16の太さ及び伸長率は適宜定めることができ、ウエスト弾性伸縮部材17,18と同程度でも良いが、特に前身頃Fの腰下弾性伸縮部材16と後身頃Bの腰下弾性伸縮部材15とが同じ縦方向位置にあって周方向に実質的に連続する部分では、腰下弾性伸縮部材15,16はウエスト弾性伸縮部材17,18よりも少し細めまたは伸張率を低めとし、前身頃Fの腰下弾性伸縮部材16と後身頃Bの腰下弾性伸縮部材15とで縦方向位置がずれている部分では腰下弾性伸縮部材15,16はウエスト弾性伸縮部材17,18よりも少し太めまたは伸張率を高めとするのが好ましい。
なお、図示しないが、腰下弾性伸縮部材15,16が、内装体200と重なる幅方向中央部を除くようにいてその幅方向両側にそれぞれ設けられていると、内装体200が幅方向に必要以上に収縮することがなく、モコモコと見た目が悪かったり吸収性が低下したりすることがないため好ましい。この形態には、幅方向両側にのみ腰下弾性伸縮部材が存在する形態の他、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで腰下弾性伸縮部材が存在しているが、内装体200と重なる幅方向中央部では腰下弾性伸縮部材が切断され、伸縮力が作用しない(実質的には、弾性伸縮部材を設けないことに等しい)ように構成されている形態も含まれる。
(着脱構造等)
特徴的には、内装体200の前端部が腹側外装シート12Fの幅方向中央部内面にホットメルト接着剤等により固定された固定部80とされるとともに、内装体200の後端部が背側外装シート12Bの幅方向中央部に対して着脱自在に取り付け可能な着脱部201とされている。逆に、内装体200の後端部を固定部分とし、前端部を着脱部とすることも可能である(図示せず)。
このような構造を有することによって、このスカート付使い捨ておむつを装着者に穿かせる場合、使用済みのおむつを穿いたまま、内装体200の着脱部201を取り外した状態のスカート体12に両脚を通し、腰まで引き上げた後、あるいは、内装体200の着脱部201を取り外した状態のスカート体12を頭から被って、腰まで引き下げた後、使用済みのおむつを取り外し、次いで、内装体200を装着者の股間を通してスカート体12に取り付ける、といった手順を取ることができる。よって、スカート体12により下半身を隠しつつ交換作業を行うことができるとともに、装着者の足をおむつの脚開口部に通す必要が無く、交換時に脚を激しく動かすような子供であっても容易に穿かせることができるようになる。
内装体200の着脱部201は、粘着剤層により形成することもできるが、強固に固定できること及び付け替えしても固定力が落ちないことから、メカニカルファスナー(面ファスナー)のフック材(雄材)により形成するのが好ましい。後者の場合、背側外装シート12Bにおける取り付け位置に、メカニカルファスナーのループ材(メス材)を固定しておくこともできるが、通気性が阻害されることや資材コストが嵩むことから、背側外装シート12Bの素材としてメカニカルファスナーのフック材が係合する不織布や織布等の繊維シートを用い、背側外装シート12B自体をフック材の係合対象とすることにより、ループ材を省略するのが好ましい。
内装体200の着脱部201は、内装体200の表面及び裏面のいずれか一方又は両方に設けることもできる。特に、着脱部201が内装体200の表面やおむつ内面に取り付け可能である場合(着脱部201をメカニカルファスナーのフック材で構成し、内装体200の表面を不織布で構成した場合等)には、内装体200の表面に着脱部201を設けると、内装体200の着脱部201を背側外装シート12Bに取り付けずに、内装体200を前後方向中間の所定位置を折目として折り畳み、着脱部201を対向面に係止することで、折り畳み状態が維持されるように仮止めできる利点がある。このように、予め、内装体200は着脱部201が取り外され且つ折り畳まれた状態で仮止めされていると、内装体200の着脱部201を取り外す作業が不要となるとともに、スカート体12に両脚を通す際に内装体200が邪魔にならない。なお、同様の仮止めを目的として、内装体200の表面に粘着剤層を形成したり、別途専用の粘着テープを用いて仮止めしたりする他、内装体200を折り畳む際に厚み方向にある程度の加圧加工を施し、内装体200の折り畳み状態が維持されるようにすることもできる。
また、内装体200の着脱部201は、吸収体56と重なる部位に設けることもできるが、吸収体56を有しない部分、つまり吸収体56の後縁よりも後方に突出するエンドフラップ部に設けると、着脱部201が吸収体を有する部分に対して容易に折れ曲がることができるため好ましい。また、図示しないが、内装体200の着脱部201としてメカニカルファスナーのフック材を用いる場合、複数のフック材を幅方向に複数間隔を空けて又は空けずに並設すると、柔軟且つ強固な取り付けが可能となる。
着脱構造としては、単に、背側外装シート12Bの内面に内装体200の着脱部201を取り付ける構造(つまり、後述するスリット12Sを有しない)であっても良いが、取り付け位置が適切な位置に定まること、強固な取り付けが可能となることから、背側外装シート12Bにおける内装体200の幅方向中央部に、幅方向に沿うスリット12Sを形成し、内装体200の着脱部201を、背側外装シート12Bのスリット12Sを通してスリット12Sの外側に引き出した状態で隣接部材に対して取り付けるように構成するのが好ましい。また、単にこのようなスリット12Sによる固定構造を採用すると、スリット12Sの外側に引き出された内装体200の着脱部201、及びスリット12Sが露出して見栄えが悪くなる。よって、図6,8,9に示すように、周方向に縮められて形成されたギャザー部分GPと、このギャザー部分GPから外方に突出する波打ち部分WPとを有し、周方向に沿って延在するフリル70を、スカート体12に設け、このフリル70の波打ち部分WPがスリット12Sの外側に引き出された内装体200の着脱部201、及びスリット12Sに被さるように構成するのは好ましい。
より具体的な構造としては、図1〜図10に示すように、外装シート12F,12B自体を縦方向に複数に分割し、各分割部分によりフリル70を形成するとともに、各分割部分間に非接合部分74によるスリット12Sを形成するのが好ましい。また、図示例のように、ウエスト弾性伸縮部材17,18、腰下弾性伸縮部材15,16の収縮力により各フリル70のギャザー部を形成するのが好ましい。
この図示例についてより詳細に説明すると、外装シート12F,12Bは、幅方向に延在する帯状のフリル部材71,72が縦方向に複数並設されて形成されており、フリル部材71,72の隣接部分では、ウエスト側に位置する方のフリル部材の先端部が、他方のフリル部材のウエスト側端部上に被さるように構成されており、これら縦方向に隣接するフリル部材は、内装体200の着脱部201と対応する幅方向中央部では相互に重なり合う部分が接合されておらず、且つこの非接合部74の幅方向両側で接合されている(接合部分73)。その結果、縦方向に隣接するフリル部材間の非接合部分74が、前述の内装体200の着脱部201を通すためのスリット12Sとなる。装着に際しては、図5に実線で、図10に二点鎖線でそれぞれ示すように、内装体200の着脱部201を、フリル部材間に形成されるスリット12Sに通してスリット12Sの外側に引き出した後、隣接部材に対して取り付けることになる。なお、図示例の場合、内装体200の後端部の表面シート30側の面に着脱部201が設けられているため、内装体200の着脱部201を折り返してウエスト側のフリル部材の内面に取り付けている。
また、最もウエスト側に位置するウエストフリル部材71のウエスト側端部には、ギャザー弾性伸縮部材を兼ねるウエスト弾性伸縮部材17,18が周方向に沿って伸長状態で取り付けられており、これよりも下側に位置する下側フリル部材72のウエスト側端部には、ギャザー弾性伸縮部材を兼ねる腰下弾性伸縮部材15,16が周方向に沿って伸長状態で取り付けられている。各フリル部材71,72に固定する弾性伸縮部材は、1〜10本程度が好ましく、2〜5本程度がより好ましい。また、外装シート12F,12Bの各フリル部材71,72は、それぞれ同じ数としてもよいが、異ならせることもできる。特に、背側外装シート12Bのフリル部材71,72の数が腹側外装シート12Fよりも多いほうが好ましく、それぞれ背側外装シート12Bにおいては3〜8本程度、腹側外装シート12Fにおいては2〜6本程度とするのが適当である。
このように構成されたフリル部材71,72においては、ギャザー弾性伸縮部材を兼ねるウエスト弾性伸縮部材及び腰下弾性伸縮部材15〜18による周方向の収縮により各フリル部材71,72のウエスト側端部に、周方向の収縮によりギャザー部分GPが形成されることにより、ギャザー部分GPよりも先端側が波打ち部分WPとなり、その結果としてフリル70が形成される。また、腰下弾性伸縮部材15,16は、上側に位置するフリル部材71,72の波打ち部分WPにより隠蔽される。そして、外装シート12F,12Bが縦方向に複数に分割されてフリル70が形成され、各フリル70のギャザー部がウエスト弾性伸縮部材及び腰下弾性伸縮部材15〜18により形成されているため、弾性伸縮部材等の資材使用量が少ない簡素な構造でありながら、腰下弾性伸縮部材15,16及びそれによる皺の隠蔽効果がより一層のものとなり、フリル70の美観にも優れたものとなる。さらに、既存の製造技術を応用することにより容易に製造することができる。
フリル部材71,72の構造は特に限定されないが、図1〜図10に示す例では、シート基材73,74をウエスト側に折目を有するように二つ折りし、その折り合わせ部分のうち、折り目部分とその近傍ではギャザー弾性伸縮部材を兼ねる腰下弾性伸縮部材17,18、15,16を挟持してシート基材73,74の対向部分を接合し、この部位よりも先端側ではシート基材73,74の対向部分を非接合としてなるものである。このような折り返し構造の採用により、一つの帯状部材で二段のフリル70を形成することができ、フリル数増加に伴う資材コストを抑制することができる。特に、対向する非接合部分のうち内側の部分の先端を外側の部分の先端より下側に突出させると、フリル70の段が縦方向にずれるため好ましい。
スリット12S及びフリル70の他の形態としては、図11に示すように、内側シート基材75の外面に、折り畳まれていない帯状の外側シート基材76を縦方向に位置をずらして複数取り付けてフリル70を形成することにより、各外装シート12F,12Bを形成するとともに、着脱部201を取り付ける方の外装シート12Bにおける内側シート基材75の所定部位にスリット12Sを切断により形成することもできる。この場合、内側シート基材75と外側シート基材76との重なり部分におけるウエスト側端部にギャザー弾性伸縮部材を兼ねる腰下弾性伸縮部材15,16を挟み、ホットメルト接着剤等により固定することができる。ウエスト弾性伸縮部材は、内側シート基材75をウエスト開口部の縁で内側に折り返してなる折返し部分のシート間に挟み、ホットメルト接着剤等により固定することができる。
また、図12に示すように、一枚のシート基材77を縦方向に位置をずらしながら複数個所で断面Z字状に折り畳み、各外装シート12F,12Bを形成するとともに、着脱部201を取り付ける方の外装シート12Bの折り畳み部分12Wにおける外面相互が対向する部分における内側の方にスリット12Sを切断により形成することもできる。この場合、折り畳み部分12Wにおける内面相互が対向する部分のウエスト側端部にギャザー弾性伸縮部材を兼ねる腰下弾性伸縮部材15,16を挟み、ホットメルト接着剤等により固定することができる。ウエスト弾性伸縮部材は、内側シート基材77をウエスト開口部の縁で内側に折り返してなる折返し部分のシート間に挟み、ホットメルト接着剤等により固定することができる。
他方、フリル70を設けない場合には、図12に示すように、一枚のシート基材78を二つ折りして、対向部分間にウエスト弾性伸縮部材17,18を挟み、ホットメルト接着剤等により貼り合わせることにより、各外装シート12F,12Bを形成するとともに、所定部位にスリット12Sを切断により形成することもできる。
他方、隣接(縦方向)するフリル部材71,72、72,72の接合部分73は、幅方向に連続的に接合されていても良いが、間欠的に接合すると、外装シート12F,12Bの内外の通気性が著しく向上するため好ましい。しかも、この間欠接合部分にもフリル70の波打ち部分WPが被さるため、見栄えを損ねることがない。
また、腹側外装シート12Fと内装体200との固定部分においては、図示形態のように、腹側外装シート12Fと内装体200とが重なる部分の実質的に全体にわたりホットメルト接着剤等により接合されていると強度確保の点では好ましいが、腹側外装シート12Fが内装体200の幅方向両側部80にのみ接合され、これらの間の中間部では内装体200に接合されていないのも好ましい。このように腹側外装シート12Fと内装体200との固定部分80を内装体200の幅方向両側部のみとすると、内装体200が柔軟に変形することができ、フィット性が高いものとなるとともに、フリル部材71,72の自由度も向上し、フリル70のひらひらした見栄えが向上する。同様の理由により、各フリル部材71,72と内装体200との接合部分80は、縦方向全体にわたり連続していても良いが、縦方向に間欠的に設けられているのも好ましい。
<他の形態>
フリルは周方向の一部、例えばスリット12Sを有する領域のみや、前身頃F若しくは後身頃Bのみにフリルを設けることもできる。
本発明は、上記例のような使い捨ておむつに利用できるものである。
11…不透液性バックシート、12…スカート体、12F,12B…外装シート、12S…スリット、200…内装体、201…着脱部、30…トップシート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…側部バリヤーカフス、62…バリヤーシート、70…フリル、GP…ギャザー部分、WP…波打ち部分、71…ウエストフリル部材、72…下側フリル部材。

Claims (4)

  1. 股間部から前側に延在する腹側部分と、股間部から後側に延在する背側部分とを有し、排泄物を吸収する部分である内装体と、
    前記内装体の周囲を覆う筒状のスカート体とを備え、
    前記内装体は、前後いずれか一方の端部が前記スカート体の対応部分に固定された固定部とされるとともに、他方の端部が前記スカート体の対応部分に着脱自在に取り付けられる着脱部とされており、
    前記内装体は、前記着脱部が前記スカート体の対応部分から取り外され、且つ前後方向中間の所定位置を折目として折り畳まれるとともに、この折り畳まれた状態が維持されるように前記他方の端部を前記着脱部によって前記一方の端部に仮止めされている、
    ことを特徴とするスカート付使い捨ておむつ。
  2. 前記スカート体における前記内装体の着脱部に対する対応部分に、幅方向に沿うスリットが形成されており、前記内装体の着脱部は前記スリットを通してスリットの外側に引き出された状態で隣接部材に対して取り付けられるように構成されるとともに、
    前記スカート体に、周方向に縮められて形成されたギャザー部分と、このギャザー部分から外方に突出する波打ち部分とを有し、周方向に沿って延在するフリルが設けられており、
    前記スリットの外側に引き出された前記内装体の着脱部、及び前記スリット上に、前記フリルの波打ち部分が被さるように構成されている、
    請求項記載のスカート付使い捨ておむつ。
  3. 前記スリット及びこれに被さるフリルが複数組設けられている、請求項記載のスカート付使い捨ておむつ。
  4. 前記スカート体は、周方向に延在する帯状のフリル部材が縦方向に複数並設されてなるものであり、
    縦方向に隣接するフリル部材のうち、ウエスト側に位置する方のフリル部材の先端部が、反対側のフリル部材のウエスト側端部上に被さるように構成され、
    これら縦方向に隣接するフリル部材は、前記内装体の着脱部と対応する幅方向中央部では相互に重なり合う部分が接合されておらず、且つこの非接合部の幅方向両側で接合されており、
    各フリル部材のウエスト側端部に、ギャザー弾性伸縮部材が周方向に沿って伸長状態で取り付けられており、
    各フリル部材により前記フリルが形成されるとともに、前記ギャザー弾性伸縮部材による周方向の収縮により各フリル部材に前記ギャザー部が形成されており、
    前記縦方向に隣接するフリル部材間の非接合部分が前記スリットをなしている、
    請求項記載のスカート付使い捨ておむつ。
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