JP5554673B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨ておむつに関するものである。
乳幼児用の使い捨ておむつには、主に大別してテープタイプと、パンツタイプとがあり、一般に、ハイハイをし出す前はテープタイプが使用し易く、その後はパンツタイプが使用し易い。
一般的なパンツタイプ使い捨ておむつは、前身頃及び後身頃を有する外装シートと、この外装シートの内面に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、外装シートの前身頃と後身頃とが両側部において接合されることにより、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部が形成されているものである。
パンツタイプ使い捨ておむつにおいては、身体へのフィット性を向上させるために、外装シートに、種々の弾性伸縮部材を伸長状態で固定することが行われており、ウエスト開口部の縁部において幅方向に沿うウエスト縁部弾性伸縮部材、ならびにウエスト縁部弾性伸縮部材よりも股間側において幅方向に沿うウエスト下部弾性伸縮部材及び中間部弾性伸縮部材を設けることが、広く採用されている(例えば特許文献1参照)。
一方、テープタイプ使い捨ておむつは、パンツタイプ使い捨ておむつと比べて胴回り方向のフィット性に劣るため、これを改善するために、背側部分のウエスト下部に幅方向に沿って弾性伸縮する背側弾性伸縮部材を設けたり、ファスニングテープに弾性伸縮する部材を設けたりすることが知られている(例えば特許文献2参照)。
しかし、これら従来の使い捨ておむつにおいては、ウエスト下部に設けられる弾性伸縮部材が幅方向全体にわたるか、又は幅方向中央部を除いて幅法両側に設けられていたため、腸骨部分(特に上前腸骨棘や腸骨稜)における締め付けが相対的に強くなり、摩擦に起因するカブレ等、肌トラブルをもたらすことがあった。
特開2008−188050号公報 特開2010−154928号公報 特開平9−313394号公報 特開2010−99266号公報 特開2004−24304号公報
そこで、本発明の主たる課題は、胴回りの締め付けを確保しつつ、腸骨部分における摩擦を緩和し、カブレを防止することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
前後方向中央を含む前後方向範囲である股間部と、前後方向中央より前側に延在する前身頃と、前後方向中央より後側に延在する後身頃と、前身頃から後身頃まで延在する吸収体と、吸収体の表面側を覆う液透過性トップシートと、吸収体の裏面側を覆う液不透過性シートとを備え、
前記前身頃及び後身頃を構成する外装シートと、この外装シートの内面に固定された、前記吸収体を含む内装体とを備え、前身頃における外装シートの両側部と後身頃における外装シートの両側部とがそれぞれ接合されることにより、胴回り部が環状に形成されるとともに、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部が形成された、パンツタイプ使い捨ておむつであって、
前記吸収体は、前身頃に位置する前側部分と後身頃に位置する後側部分のうち少なくとも一方に、ウエスト側の縁の幅方向中央部から股間側に窪む形状の凹欠部を有しており、
前記外装シートにおける前記凹欠部と対応する縦方向領域のうち、前記凹欠部内及びその側部近傍と重なる幅方向中間部に胴締め付け用弾性伸縮部材を幅方向に伸長した状態で取り付け、前記幅方向中間部より幅方向外側には弾性伸縮部材が設けられていない、
ことを特徴とする使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように、吸収体に凹欠部を設け、凹欠部と対応する縦方向領域のうち、凹欠部内及びその側部近傍と重なる幅方向中間部にのみ胴締め付け用弾性伸縮部材を設けると、腸骨部分への締め付けがきつくならず、腸骨部分における摩擦が緩和され、カブレが発生し難くなる。しかも、凹欠部の幅は吸収体の変形により伸縮変化可能であるため、胴締め付け用弾性伸縮部材による胴回りの締め付け機能も確保される。
さらに、胴締め付け用弾性伸縮部材を有する身頃においては、胴締め付け用弾性伸縮部材の収縮作用により幅方向に張られた状態となるため、排泄物がトップシート表面から肌に戻り難くなり、カブレ防止効果がより一層のものとなる。また、後身頃に胴締め付け用弾性伸縮部材を有する場合には、後身頃の臀裂対向部が幅方向に張られた状態となるため、おむつが臀裂に食い込み難くなり、装着時の不快感を防止できるという効果も有する。
また、最も蒸れやすい部分に凹欠部が設けられ、通気性が向上するため、この点でもカブレ防止効果がより一層のものとなる。
<請求項2記載の発明>
前記胴締め付け用弾性伸縮部材は、前記吸収体よりも裏面側に設けられており、前記吸収体は、前記凹欠部の周縁部が他の部位よりも前記トップシート側に膨出している、請求項1記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
吸収体に凹欠部を設けると吸収量が低下し、凹欠部内を通じて背漏れ又は腹漏れするおそれがある。これに対して、上述のように、吸収体の厚みを凹欠部の周縁部において他の部位よりも厚くすると、凹欠部の周縁部が堤体となって排泄物が凹欠部内に流れ込むのが阻止されるとともに、身体表面に対する隙間も発生し難くなるため、凹欠部内を通じた背漏れ又は腹漏れを防止できるようになる。また、凹欠部の周縁部の厚みにより、胴締め付け用弾性伸縮部材が身体表面から遠い位置に離れて保持され、凹欠部内を介して身体表面を締め付けるといった状態になり難い。よって、胴締め付け用弾性伸縮部材が凹欠部内を介して身体表面を締め付けることに起因する摩擦増及びそれによるカブレも防止される。
<請求項3記載の発明>
前記凹欠部は、前記ウエスト側から前記股間側に向かうにつれて幅が広くなる形状を有している、請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
凹欠部の形状がこのようであると、凹欠部の幅方向両側の部分とその股間側の凹欠部を有しない部分との境界部分の幅が狭くなり、凹欠部の幅方向両側の部分がその股間側の部分に対して変形し易くなるため、おむつの胴回りの伸縮性が向上するとともに、凹欠部の幅方向両側部分の吸収体面積(吸収量)をより大きく確保でき、さらに凹欠部のウエスト側の開口幅を狭くして、凹欠部内を通じた排泄物の漏れを低減することができる。
<請求項4記載の発明>
前記胴締め付け用弾性伸縮部材として、細長状弾性伸縮部材が対応する前記凹欠部に対して縦方向に間隔を空けて複数本設けられており、且つ凹欠部のうち縦方向中央よりもウエスト側に位置する部分が股間側に位置する部分よりも、幅方向に150%伸長したときの引張応力が強い、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
通常の吸収体幅の製品に対して本発明の凹欠部及び胴締め付け用弾性伸縮部材を設けると、胴回りの伸縮量が低下し、おむつがズレ落ちやすくなるおそれがある。これに対して、上述のように細長状弾性伸縮部材を複数設け、凹欠部のうち縦方向中央よりもウエスト側に位置する部分が股間側に位置する部分よりも、幅方向に150%(自由長を100%としたとき)伸長したときの引張応力が強くなるように構成されていると、より効果的に締め付け力が作用し、おむつのズレ落ちが効果的に防止される。
以上のとおり、本発明によれば、胴回りの締め付けを確保しつつ、腸骨部分における摩擦を緩和し、カブレを防止できるようになる、等の利点がもたらされる。
パンツタイプ使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の3−3断面図である。 図1の4−4断面図である。 図1の5−5断面図である。 吸収体の平面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの要部のみを示す、断面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの斜視図である。 他の吸収体の平面図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。
図1〜図8は、パンツタイプ使い捨ておむつの一例100を示している。このパンツタイプ使い捨ておむつ100は、製品外面(裏面)をなす外装シート12と、外装シート12の内面に貼り付けられた内装体200とから構成されているものである。内装体200は、尿等の排泄物等を吸収保持する部分であり、外装シート12は着用者に装着するための部分である。なお、断面図における点模様部分は各構成部材を接合する接合部分を示しており、ホットメルト接着剤などのベタ、ビード、カーテン、サミットまたはスパイラル塗布などにより形成されるものである。なお、「前後方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味し、「上下方向」とはおむつ100の装着状態、すなわちおむつ100の前身頃両側部と後身頃量側部を重ね合わせるようにおむつ100を股間部で2つに折った際に胴回り方向と直交する方向、換言すればウエスト開口部WO側と股間部側とを結ぶ方向を意味する。
(内装体)
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3〜図5に示されるように、身体側となる表面シート30と、不透液性バックシート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う本体部である。符号40は、表面シート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、表面シート30と吸収要素50との間に設けられた中間シート(セカンドシート)を示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に設けられた、身体側に起立するバリヤーカフス60を示している。
(表面シート)
表面シート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、表面シート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、表面シート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよく、エンボス等の加工を施してもよい。
バリヤーカフス60を設ける場合、表面シート30の両側部は、不透液性バックシート11とバリヤーカフス60との間を通して、吸収要素50の裏側まで回りこませ、液の浸透を防止するために、不透液性バックシート11及びバリヤーカフス60に対してホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。
(中間シート)
表面シート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、表面シート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、表面シート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、表面シート30と同様の素材や、スパンレース、スパンボンド、SMS、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは15〜80g/m2が好ましく、20〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.2〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示の形態の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、吸収体56の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
(不透液性バックシート)
不透液性バックシート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。不透液性バックシート11には、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。このほかにも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、不透液性バックシート11として用いることができる。
不透液性バックシート11は、防漏性を高めるために、吸収要素50の両側を回りこませて吸収要素50の表面シート30側面の両側部まで延在させるのが好ましい。この延在部の幅は、左右それぞれ5〜20mm程度が適当である。
また、不透液性バックシート11の内側、特に吸収体56側面に、液分の吸収により色が変化する排泄インジケータを設けることができる。
(バリヤーカフス)
バリヤーカフス60は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、表面シート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態のバリヤーカフス60は、内装体200の側部から起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分は幅方向外側に向かって斜めに起立するものである。
より詳細には、バリヤーカフス60は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のバリヤーシート62を幅方向に折り返して二つに折り重ねるとともに、折り返し部分及びその近傍のシート間に、細長状弾性伸縮部材63を長手方向に沿って伸長状態で、幅方向に間隔をあけて複数本固定してなるものである。バリヤーカフス60のうち幅方向において折り返し部分と反対側の端部は内装体200の側縁部の裏面に固定された取付部分65とされ、この取付部分65以外の部分は取付部分65から突出する突出部分66(折り返し部分側の部分)とされている。また、突出部分66のうち前後方向両端部は、取付部分65から内装体200の側部を通り表面シート30の側部表面まで延在し且つこの表面シート30の側部表面に対してホットメルト接着剤やヒートシールによる前後固定部67固定された付け根側部分と、この付け根側部分の先端から幅方向外側に折り返され且つ付け根側部分に固定された先端側部分とからなる。突出部分のうち前後方向中間部は非固定の自由部分(内側自由部分)とされ、この自由部分に前後方向に沿う細長状弾性部材63が伸長状態で固定されている。
バリヤーシート62としてはスパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができ、繊維目付けは10〜30g/m2程度とするのが好ましい。細長状弾性伸縮部材63としては糸ゴム等を用いることができる。スパンデックス糸ゴムを用いる場合は、太さは470〜1240dtexが好ましく、620〜940dtexがより好ましい。固定時の伸長率は、150〜350%が好ましく、200〜300%がより好ましい。また、図示のように、二つに折り重ねたバリヤーシートの間に防水フィルムを介在させることもできる。なお、用語「伸長率」とは自由長を100%としたときの値を意味する。
バリヤーカフス60の自由部分に設けられる細長状弾性伸縮部材63の本数は2〜8本が好ましく、3〜6本がより好ましい。配置間隔60dは3〜10mmが適当である。このように構成すると、細長状弾性伸縮部材63を配置した範囲で肌に対して面で当たりやすくなる。先端側だけでなく付け根側にも細長状弾性伸縮部材63を配置しても良い。
バリヤーカフス60の取付部分65の固定対象は、内装体200における表面シート30、不透液性バックシート11、吸収要素50等適宜の部材とすることができる。
かくして構成されたバリヤーカフス60では、細長状弾性伸縮部材63の収縮力が前後方向両端部を近づけるように作用するが、突出部分66のうち前後方向両端部が起立しないように固定されるのに対して、それらの間は非固定の自由部分とされているため、自由部分のみが図3に示すように身体側に当接するように起立する。特に、取付部分65が内装体200の裏面側に位置していると、股間部及びその近傍においてバリヤーカフス60が幅方向外側に開くように起立するため、バリヤーカフス60が脚周りに面で当接するようになり、フィット性が向上するようになる。
バリヤーカフス60の寸法は適宜定めることができるが、乳幼児用紙おむつの場合は、例えば図7に示すように、バリヤーカフス60の起立高さ(展開状態における突出部分66の幅方向長さ)W6は15〜60mm、特に20〜40mmであるのが好ましい。また、バリヤーカフス60をトップシート30表面と平行になるように、平坦に折り畳んだ状態において最も内側に位置する折り目間の離間距離W3は60〜190mm、特に70〜140mmであるのが好ましい。
なお、図示形態と異なり、内装体200の左右各側においてバリヤーカフスを二重に(二列)設けることもできる。
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体 、複数の不織布の間に高吸収性ポリマーを挟んだものも使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば50〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56は長方形形状でも良いが、図6にも示すように、前端部、後端部及びこれらの間に位置し、前端部及び後端部と比べて幅が狭い括れ部とを有する砂時計形状を成していると、吸収体56自体とバリヤーカフス60の、脚回りへのフィット性が向上するため好ましい。
また、吸収体の寸法は適宜定めることができるが、前後方向及び幅方向において、内装体の周縁部又はその近傍まで延在しているのが好ましい。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和する。
必要であれば、高吸収性ポリマー粒子は、吸収体56の平面方向で散布密度あるいは散布量を調整できる。たとえば、液の排泄部位を他の部位より散布量を多くすることができる。男女差を考慮する場合、男用は前側の散布密度(量)を高め、女用は中央部の散布密度(量)を高めることができる。また、吸収体56の平面方向において局所的(例えばスポット状)にポリマーが存在しない部分を設けることもできる。
(包装シート)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
包装シート58の包装形態は適宜定めることができるが、製造容易性や前後端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体56の表裏面及び両側面を取り囲むように筒状に巻き付け、且つその前後縁部を吸収体56の前後から食み出させ、この食み出し部分を表裏方向に潰してホットメルト接着剤等の接合手段により接合する形態が好ましい。
(外装シート)
外装シート12は、股間部から腹側に延在する前身頃Fを構成する部分と、股間部から背側に延在する後身頃Bを構成する部分とを有し、これら前身頃Fの両側部と後身頃Bの両側部とが接合されて、図8に示すように、装着者の胴を通すためのウエスト開口部WO及び脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成されているものである。符号12Aは接合部分を示している(以下、この部分をサイドシール部ともいう)。なお、股間部とは、展開状態における前身頃Fのウエスト端縁から後身頃Bのウエスト端縁までの前後方向中央を意味し、それよりも前側の部分及び後側の部分が前身頃F及び後身頃Bをそれぞれ意味する。
外装シート12は、ウエスト開口部WOから脚開口部LOの上端に至る前後方向範囲として定まる胴回り部Tと、脚開口部LOを形成する部分の前後方向範囲(前身頃Fのサイドシール部12Aを有する前後方向領域と後身頃Bのサイドシール部12Aを有する前後方向領域と間)として定まる中間部Lとを有する。胴回り部Tは、概念的にウエスト開口部の縁部を形成する「ウエスト縁部」Wと、これよりも下側の部分である「ウエスト下部」Uとに分けることができる。これらの縦方向の長さは、製品のサイズによって異なり、適宜定めることができるが、一例を挙げると、ウエスト縁部Wは15〜40mm、ウエスト下部Uは65〜120mmとすることができる。一方、中間部Lの両側縁は被着者の脚周りに沿うように括れており、ここが着用者の脚を入れる部位となる。この結果、外装シート12は、全体としては略砂時計形状をなしている。外装シート12の括れの程度は適宜定めることができ、図1〜図8に示す形態のように、すっきりとした外観とするために最も幅が狭い部分では内装体200の幅より狭くすることが好ましいが、最も幅が狭い部分でも内装体200の幅以上となるように定めてもよい。
外装シート12は、図3〜図5に示されるように、二枚のシート基材12S,12Hをホットメルト接着剤等の接着剤により張り合わせて形成されるものであり、内側に位置する内側シート基材12Hはウエスト開口部WOの縁までしか延在していないが、外側シート基材12Sは内側シート基材12Hのウエスト側の縁を回り込んでその内側に折り返されており、この折り返し部分12rは内装体200のウエスト側端部上までを被覆するように延在されている。
シート基材12S,12Hとしては、シート状のものであれば特に限定無く使用できるが、不織布であるのが好ましい。不織布は、その原料繊維が何であるかは特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。不織布を用いる場合、その坪量は10〜30g/m2程度とするのが好ましい。また、外装シート12の総目付けは20〜60g/m2程度であるのが好ましい。
そして、外装シート12には、胴回りに対するフィット性を高めるために、両シート基材12S,12H間に糸ゴム等の細長状弾性伸縮部材17〜19が所定の伸長率で設けられている。細長状弾性伸縮部材17〜19としては、合成ゴムを用いても、天然ゴムを用いても良い。外装シート12の両シート基材12S,12Hの貼り合せや、その間に挟まれる細長状弾性伸縮部材17〜19の固定には種々の塗布方法によるホットメルト接着またはヒートシールや超音波接着を用いることができる。外装シート12全面を強固に固定するとシートの風合いを損ねるため好ましくない。これらを組合せ、細長状弾性伸縮部材17〜19の接着は強固にし、それ以外の部分は接着しないか弱く接着するのが好ましい。
より詳細には、後身頃B及び前身頃Fのウエスト縁部Wにおける内側シート基材12Hの内側面と外側シート基材12Sの折り返し部分12rの外側面との間には、幅方向全体にわたり連続するように、複数のウエスト縁部弾性伸縮部材17が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸長率で幅方向に沿って伸長された状態で固定されている。ウエスト縁部弾性伸縮部材17のうち、ウエスト下部Uに隣接する領域に配設される1本または複数本については、内装体200と重なっていてもよいし、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けてもよい。このウエスト縁部弾性伸縮部材17としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、4〜12mmの間隔で3〜22本程度、それぞれ伸長率150〜400%、特に220〜320%程度で固定するのが好ましい。また、ウエスト縁部弾性伸縮部材17は、その全てが同じ太さと伸長率にする必要はなく、例えばウエスト縁部Wの上部と下部で弾性伸縮部材の太さと伸長率が異なるようにしてもよい。
また、前身頃F及び後身頃Bの胴回り部Tには、胴締め付け用弾性伸縮部材18,19がそれぞれ設けられている。この胴締め付け用弾性伸縮部材18,19については、後述する。
(外装シート分割構造)
上述の例では、前身頃Fから後身頃Bまでを一体的な外装シート12により連続的に覆っているが、外装シートが、装着者の胴回りのうち腹側を覆う腹側外装シートと背側を覆う背側外装シートとに分割されており、腹側外装シートの幅方向中央部内面に内装体の前端部がホットメルト接着剤等により連結されるとともに、背側外装シートの幅方向中央部内面に内装体の後端部がホットメルト接着剤等により連結されており、腹側外装シートと背側外装シートとが股間側で連続しておらず、離間されている形態も採用することができる。この離間距離は150〜250mm程度とすることができる。この場合、内装体における不透液性バックシートの裏面には、内装体の裏面全体を覆うように、あるいは腹側外装シートと背側外装シートとの間に露出する部分全体を覆うように、股間部外装シートを固定することもできる。股間部外装シートとしては、前述した外装シートに用いられるものと同様の資材を用いることができる。股間部外装シートも外装シートの一部をなすものである。
(特徴部分について)
特徴的には、図2及び図6に示すように、吸収体56における前身頃Fに位置する前側部分と後身頃Bに位置する後側部分の両方に、ウエスト側の縁の幅方向中央部から股間側に窪む形状の凹欠部57を有している。凹欠部57の形状は適宜定めることができ、図示例のように台形状とする他、図9に示すように円弧状としたり、矩形状や三角形状等としたりすることもできる。
凹欠部57の寸法も適宜定めることができるが、凹欠部57の最大幅57Bは、吸収体56の幅56Xの2/10〜5/10程度とするのが好ましく、凹欠部57のウエスト側の開口幅57Aは、吸収体56の幅56Xの1/10〜4/10程度とするのが好ましい。一方、凹欠部57の縦方向長さ57Cは、吸収体56の長さ56Yの2/10〜4/10程度とするのが好ましい。さらに、これらの寸法は、57C≦57B>57A、及び57B≦2×57Aの関係を満たしているのが好ましい。また、凹欠部57の面積は、吸収体56の面積の6%〜36%とし、10〜25%程度とするのが好ましい。
また、特徴的には、凹欠部57と対応する縦方向領域のうち、凹欠部57内と重なる部分に胴締め付け用弾性伸縮部材18,19が幅方向に伸長された状態で取り付けられており、凹欠部57の幅方向外側には弾性伸縮部材が設けられていない。
胴締め付け用弾性伸縮部材18,19としては、伸縮不織布やゴムシート等のシート状弾性伸縮部材を用いることもできるが、図示例のように細長状弾性伸縮部材を複数本、縦方向に間隔を空けて複数本設けるのが好ましく、その場合、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、1〜15mm、特に3〜8mmの間隔で5〜30本程度、それぞれ伸長率150〜350%、特に180〜300%程度で固定するのが好ましい。
胴締め付け用弾性伸縮部材18,19は、図示例では外装シート12における内側シート基材12Hの外側面と外側シート基材12Sの内側面との間に挟持固定されているが、吸収体56の裏面側である限り、吸収体56と液不透過性シート11との間等、内装体200に設けたり、内装体200と外装シート12との間に設けたりすることもできる。胴締め付け用弾性伸縮部材18,19を設ける幅方向範囲は、図示例では凹欠部57の周縁に一致させているが、凹欠部57の幅方向外側又は内側の近傍とすることもできる。
このように、吸収体56に凹欠部57を設け、凹欠部57と対応する縦方向領域のうち、凹欠部57内及びその側部近傍と重なる幅方向中間部にのみ胴締め付け用弾性伸縮部材18,19を設けると、腸骨部分への締め付けがきつくならず、腸骨部分における摩擦が緩和され、カブレが発生し難くなる。しかも、凹欠部57の幅は吸収体56の変形により伸縮変化可能であるため、胴締め付け用弾性伸縮部材18,19による胴回りの締め付け機能も確保される。
さらに、胴締め付け用弾性伸縮部材18,19を有する身頃においては、胴締め付け用弾性伸縮部材18,19の収縮作用により幅方向に張られた状態となるため、排泄物がトップシート表面から肌に戻り難くなり、カブレ防止効果がより一層のものとなる。また、後身頃Bに胴締め付け用弾性伸縮部材18,19を有する場合には、後身頃Bの臀裂対向部が幅方向に張られた状態となるため、おむつが臀裂に食い込み難くなり、装着時の不快感を防止できるという効果も有する。
また、最も蒸れやすい部分に凹欠部57が設けられ、通気性が向上するため、この点でもカブレ防止効果がより一層のものとなる。
特に、凹欠部57の形状が、図6に示すようにウエスト側から股間側に向かうにつれて幅が広くなる形状であると、凹欠部57の幅方向両側の部分とその股間側の凹欠部57を有しない部分との境界部分の幅が狭くなり、凹欠部57の幅方向両側の部分がその股間側の部分に対して変形し易くなるため、おむつの胴回りの伸縮性が向上するとともに、凹欠部57の幅方向両側部分の吸収体56面積(吸収量)をより大きく確保でき、さらに凹欠部57のウエスト側の開口幅を狭くして、凹欠部57内を通じた排泄物の漏れを低減することができる。
一方、吸収体56に凹欠部57を設けると吸収量が低下し、凹欠部57内を通じて背漏れ又は腹漏れするおそれがある。そこで、図5及び図6に示すように、吸収体56における凹欠部57の周縁部57eを他の部位よりもトップシート30側に膨出させることも提案する。膨出部分57eの幅W1は5〜15mm程度とするのが好ましく、周囲に対する膨出高さ57hは2〜9mm程度であるのが好ましい。膨出部分57eは、例えば吸収体56の繊維目付を凹欠部57の周縁部のみ周囲よりも多く、例えば1.2〜3倍、特に1.5〜2倍とすることにより形成できる。この場合における膨出部分57e以外の部分における繊維目付は、50〜300g/m2程度、特に100〜200g/m2程度とするのが望ましい。
このように、凹欠部57の周縁部57eが他の部位よりもトップシート側30に膨出していると、凹欠部57の周縁部57eが堤体となって排泄物が凹欠部57内に流れ込むのが阻止されるとともに、身体表面に対する隙間も発生し難くなるため、凹欠部57内を通じた背漏れ又は腹漏れを防止できるようになる。また、凹欠部57の周縁部57eの厚みにより、胴締め付け用弾性伸縮部材18,19が身体表面から遠い位置に離れて保持され、凹欠部57内を介して身体表面を締め付けるといった状態になり難い。よって、胴締め付け用弾性伸縮部材18,19が凹欠部57内を介して身体表面を締め付けることに起因する摩擦増及びそれによるカブレも防止される。
他方、通常の吸収体56幅の製品に対して本発明の凹欠部57及び胴締め付け用弾性伸縮部材18,19を設けると、胴回りの伸縮量が低下し、おむつがズレ落ちやすくなるおそれがある。そこで、図示例のように、胴締め付け用弾性伸縮部材18,19としての細長状弾性伸縮部材を縦方向に間隔を空けて複数本設け、且つ凹欠部57のうち縦方向中央よりもウエスト側に位置する部分における幅方向150%伸長時(自由長を100%としたとき)の引張応力を、股間側に位置する部分よりも強くするのが好ましい。この凹欠部57のウエスト側に位置する一定幅の部分、及び股間側に位置する一定幅の部分における引張応力の大小関係は、凹欠部57のうち縦方向中央よりもウエスト側に位置する細長状弾性伸縮部材18の太さ、本数又は固定時伸長率を、股間側に位置する細長状弾性伸縮部材19の太さ、本数又は固定時伸長率よりも、それぞれ太く、多く又は高くすることにより形成することができる。このように、細長状弾性伸縮部材18,19を複数設け、凹欠部57のうち縦方向中央よりもウエスト側に位置する部分が股間側に位置する部分よりも、幅方向に150%伸長したときの引張応力が強くなるように構成されていると、より効果的に締め付け力が作用し、おむつのズレ落ちが効果的に防止される。
(その他)
(a)上記例では、前身頃F及び後身頃Bの両方において、吸収体56に凹欠部57を設けるとともに胴締め付け用弾性伸縮部材18,19を設けているが、前身頃F及び後身頃Bのいずれか一方のみ(特に前身頃Fのみとするのが好ましい)とし、他方は従来と同様に、胴回り部T(少なくともウエスト下部には設けるのが好ましい)に、幅方向全体にわたり、又は吸収体56と重なる幅方向中央部を除いてその両側に、胴締め付け用弾性伸縮部材を幅方向に伸長した状態で取り付けても良い。これにより、胴回りの伸縮量をより多く確保することができる。なお、胴回り部Tにおける吸収体56と重なる幅方向中央部を除いてその幅両側に胴締め付け用弾性伸縮部材が設けられている形態には、幅方向両側にのみ弾性伸縮部材が存在する形態の他、幅方向全体にわたり弾性伸縮部材が存在しているが、吸収体56と重なる幅方向中央部では弾性伸縮部材が細かく切断され、収縮力が作用せず(実質的には、弾性伸縮部材を設けないことに等しい)に、その幅方向両側のみが収縮力作用部分として構成されている形態も含まれる。
本発明は、パンツタイプ使い捨ておむつに利用できるものである。
11…不透液性バックシート、12…外装シート、12r…折り返し部分、200…内装体、30…トップシート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…側部バリヤーカフス、62…バリヤーシート。

Claims (4)

  1. 前後方向中央を含む前後方向範囲である股間部と、前後方向中央より前側に延在する前身頃と、前後方向中央より後側に延在する後身頃と、前身頃から後身頃まで延在する吸収体と、吸収体の表面側を覆う液透過性トップシートと、吸収体の裏面側を覆う液不透過性シートとを備え、
    前記前身頃及び後身頃を構成する外装シートと、この外装シートの内面に固定された、前記吸収体を含む内装体とを備え、前身頃における外装シートの両側部と後身頃における外装シートの両側部とがそれぞれ接合されることにより、胴回り部が環状に形成されるとともに、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部が形成された、パンツタイプ使い捨ておむつであって、
    前記吸収体は、前身頃に位置する前側部分と後身頃に位置する後側部分のうち少なくとも一方に、ウエスト側の縁の幅方向中央部から股間側に窪む形状の凹欠部を有しており、
    前記外装シートにおける前記凹欠部と対応する縦方向領域のうち、前記凹欠部内及びその側部近傍と重なる幅方向中間部に胴締め付け用弾性伸縮部材を幅方向に伸長した状態で取り付け、前記幅方向中間部より幅方向外側には弾性伸縮部材が設けられていない、
    ことを特徴とする使い捨ておむつ。
  2. 前記胴締め付け用弾性伸縮部材は、前記吸収体よりも裏面側に設けられており、前記吸収体は、前記凹欠部の周縁部が他の部位よりも前記トップシート側に膨出している、請求項1記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記凹欠部は、前記ウエスト側から前記股間側に向かうにつれて幅が広くなる形状を有している、請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記胴締め付け用弾性伸縮部材として、細長状弾性伸縮部材が対応する前記凹欠部に対して縦方向に間隔を空けて複数本設けられており、且つ凹欠部のうち縦方向中央よりもウエスト側に位置する部分が股間側に位置する部分よりも、幅方向に150%伸長したときの引張応力が強い、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
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