JP2013224442A - フマル酸エステル重合体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 リンゴ酸エステルの含有率が0.3重量%以下であることを特徴とするフマル酸ジイソプロピル重合体。
【選択図】 なし
Description
〜数平均分子量〜
ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)装置(東ソー製、カラムGMHHR−H)を用い、テトラヒドロフランを溶媒として、40℃で測定し、標準ポリスチレン換算から算出して求めた。
〜濃度〜
ガスクロマトグラフィー(GC)装置(島津製作所製)を用い、ジイソプロピルベンゼンを内部標準として測定し、各成分のピーク強度から算出した。
攪拌機、分留装置および温度計を備えた5Lの3口フラスコに、フマル酸870g(7.5mol)、2−プロパノール2700g(45.0mol)、濃硫酸45mLを入れ、攪拌しながら80℃で12時間保持することにより2−プロパノールと水を共沸留去しながらエステル化反応を行なった。次にエステル化反応物中の2−プロパノールを減圧留去し、トルエン1500gを加え、水1500gで洗浄を5回行なったのち、トルエンを減圧留去した。得られた生成物を1.6kPa、110℃で減圧蒸留することにより、フマル酸ジイソプロピル1000gを得た。
攪拌機、温度計を備えた500mLの3口フラスコに、合成例1で得られたフマル酸ジイソプロピル400gを入れ、撹拌しながら3℃まで冷却した。さらにフマル酸ジイソプロピル結晶0.1gを入れ、20分結晶を析出させた。得られたフマル酸ジイソプロピル結晶混合物をろ過することにより、フマル酸ジイソプロピルの結晶275g(69%を結晶化)を得た。得られた結晶は、フマル酸ジイソプロピルの純度は99.90重量%、リンゴ酸ジイソプロピルは0.02重量%であった。
攪拌機、温度計を備えた500mLの3口フラスコに、合成例1で得られたフマル酸ジイソプロピル400g(リンゴ酸ジイソプロピル7.0mmol)、アシル化剤として無水プロピオン酸15.8g(0.1mol)、ピリジン7.9g(0.1mol)を入れ、撹拌しながら10時間100℃に加熱した。得られた反応混合物を水400gで3回抽出することにより洗浄した。得られた反応物は395gであった。
合成例3で調製したフマル酸ジイソプロピルを1.6kPaで蒸留を行い、105〜110℃の成分を分取した。得られた蒸留物は360gであり、フマル酸ジイソプロピル99.72重量%、リンゴ酸ジイソプロピル0.02重量%、リンゴ酸ジイソプロピルのアシル化物0.07重量%であった。
攪拌機、分留装置および温度計を備えた5Lの3口フラスコに、フマル酸870g(7.5mol)、1−ブタノール3335g(45.0mol)、濃硫酸45mLを入れ、攪拌しながら95℃で10時間保持することにより1−ブタノールと水を共沸留去しながらエステル化反応を行なった。次にエステル化反応物中の1−ブタノールを減圧留去し、トルエン1500gを加え、水1500gで洗浄を5回行なったのち、トルエンを減圧留去した。得られた生成物に無水酢酸30g(0.3mol)、ピリジン23.7g(0.3mol)を入れ、撹拌しながら10時間100℃に加熱した。得られた反応混合物を水400gで3回抽出することにより洗浄したのち、1.3kPで蒸留を行い、135〜145℃の成分を分取しフマル酸ジブチル1280gを得た。得られたフマル酸ジブチルは、リンゴ酸ジブチル0.02重量%、リンゴ酸字磯プロピルのアシル化物0.08重量%含有するものであった。
ガラスアンプルに合成例2で得られたフマル酸ジイソプロピル53.6g(278mmol)(リンゴ酸ジイソピロピル0.02重量%)及びtert−ブチルパーオキシピバレート0.3g(2mmol)を加え窒素置換の後、熔封し、50℃で36時間保持することにより、ラジカル重合を行なった。重合反応の終了後、アンプル中の重合物をTHF300gに溶解し、2Lのメタノール中に滴下することによりフマル酸エステル重合体48.3gを得た(収率90%)。得られた重合体の数平均分子量は132,000であった。
ガラスアンプルに合成例4で得られたフマル酸ジイソプロピル53.6g(278mmol)(リンゴ酸ジイソピロピル0.02重量%)及びtert−ブチルパーオキシピバレート0.3g(2mmol)を加え窒素置換の後、熔封し、50℃で36時間保持することにより、ラジカル重合を行なった。重合反応の終了後、アンプル中の重合物をTHF300gに溶解し、2Lのメタノール中に滴下することによりフマル酸エステル重合体45.6gを得た(収率85%)。得られた重合体の数平均分子量は120,000であった。
合成例1で調製したフマル酸ジイソプロピル37.5g(188mmol)と合成例2で調製したフマル酸ジイソプロピル16.1g(80mmol)を混合(リンゴ酸ジイソプロピル0.27重量%)し、さらにtert−ブチルパーオキシピバレート0.3g(2mmol)を加え窒素置換の後、熔封し、50℃で36時間保持することにより、ラジカル重合を行なった。重合反応の終了後、アンプル中の重合物をTHF300gに溶解し、2Lのメタノール中に滴下することによりフマル酸エステル重合体45.6gを得た(収率74%)。得られた重合体の数平均分子量は93,000であった。
ガラスアンプルに合成例2で得られたフマル酸ジイソプロピル66.5g(332mm
ol)、合成例5で得られたフマル酸ジブチル4.0g(18mmol)(リンゴ酸エステル0.02重量%)及びt−ブチルパーオキシシピバレート0.3g(2mmol)を加え窒素置換の後、熔封し、50℃で36時間保持することにより、ラジカル重合を行なった。重合反応の終了後、アンプル中の重合物をTHF300gに溶解し、2Lのメタノール中に滴下することによりフマル酸エステル重合体67gを得た(収率95%)。得られた重合体の数平均分子量は135,000であった。
ガラスアンプルに合成例2で得られたフマル酸ジイソプロピル40.2g(201mmol)、メタクリル酸3−エチル−3−オキセタニル2.2g(13mmol)(リンゴ酸ジイソプロピル0.02重量%)及びt−ブチルパーオキシピバレート1.8g(11mmol)を加え窒素置換の後、熔封し、50℃で36時間保持することにより、ラジカル重合を行なった。重合反応の終了後、アンプル中の重合物をTHF300gに溶解し、2Lのメタノール中に滴下することによりフマル酸エステル重合体36gを得た(収率86%)。得られた重合体の数平均分子量は154,000であった。
ガラスアンプルに合成例1で得られたフマル酸ジイソプロピル53.6g(278mmol)(リンゴ酸ジイソピロピル0.38重量%)及びtert−ブチルパーオキシピバレート0.3g(2mmol)を加え窒素置換の後、熔封し、50℃で36時間保持することにより、ラジカル重合を行なった。重合反応の終了後、アンプル中の重合物をTHF300gに溶解し、2Lのメタノール中に滴下することによりフマル酸エステル重合体27.9gを得た(収率52%)。得られた重合体の数平均分子量は72,000であった。
ガラスアンプルに市販のフマル酸ジイソプロピル(ワコーケミカル)53.6g(278mmol)及びtert−ブチルパーオキシピバレート0.3g(2mmol)を加え窒素置換の後、熔封し、50℃で36時間保持することにより、ラジカル重合を行なった。重合反応の終了後、アンプル中の重合物をTHF300gに溶解し、2Lのメタノール中に滴下することによりフマル酸エステル重合体31.2gを得た(収率58%)。得られた重合体の数平均分子量は78,000であった。また、市販のフマル酸ジイソプロピルに含有するリンゴ酸ジイソプロピル濃度は0.32重量%であった。
合成例2で得られたフマル酸ジイソプロピルの代わりに、合成例1で得られたフマル酸ジイソプロピル66.5g(332mmol)を使用した以外は、実施例4と同様の合成により(リンゴ酸エステル0.36重量%)、フマル酸エステル重合体39gを得た(収率55%)。得られた重合体の数平均分子量は73,000であった。
合成例2で得られたフマル酸ジイソプロピルの代わりに、合成例1で得られたフマル酸ジイソプロピル40.2g(201mmol)を使用した以外は、実施例5と同様の合成により(リンゴ酸ジイソプロピル0.38重量%)、フマル酸エステル重合体21gを得た(収率50%)。得られた重合体の数平均分子量は79,000であった。
酸エステル重合体が得られなかった。
Claims (3)
- リンゴ酸エステルの含有率が0.3重量%以下であることを特徴とするフマル酸ジイソプロピル重合体。
- リンゴ酸エステルの含有率が0.3重量%以下であるフマル酸ジイソプロピルをラジカル重合開始剤存在下で重合を行なうことを特徴とするフマル酸ジイソプロピル重合体の製造方法。
- 共重合性単量体共存下で重合を行なうことを特徴とする請求項2に記載のフマル酸ジイソプロピル重合体の製造方法。
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JPN6014018748; 鯉沼康美、村田敬重、大津隆行、滝田祐作: 'フマル酸ジイソプロピルの共重合性' 高分子論文集 第54巻、第2号, 199702, p.69〜78 * |
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