JP2013224230A - スラグ材の表面改質方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄鋼スラグを含むスラグ材からのアルカリ溶出を十分に抑制することができるようにすること。
【解決手段】鉄鋼スラグ1を含むスラグ材にスラグ材の乾燥重量に対して1.0%以上の水分を付着させる第1工程と、第1工程の後にスラグ材に付着した水分の減少速度を制御しつつ、スラグ材にスラグ材の乾燥重量に対して付着水分量が0.5%以下のなるまで水分を減少させる第2工程とを有する湿乾処理を2回以上行ってスラグ材の表面を改質する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、鉄鋼スラグを含むスラグ材を海洋環境修復材として用いることを目的としたスラグ材の表面改質方法に関する。
近年、「海洋沿岸部における海砂採取後の深掘り部による貧酸素海域」や「海藻類の減少による磯焼け」等により悪化した環境の修復が望まれており、深掘り部の「埋め戻し材」や「藻場造成」等の材料として、製銑工程や製鋼工程で発生した鉄鋼スラグの利用が期待されている。鉄鋼スラグは、既に路盤材等の陸上利用が進められているが、海洋環境修復材として鉄鋼スラグを使用する場合、海洋への悪影響を抑えることが望まれる。例えば、鉄鋼スラグを海水に浸漬した場合に、海水のpH上昇と白濁生成を抑制し、海洋環境に無害な状態とする必要がある。
鉄鋼スラグには、成分として生石灰などの溶け残りであるf−CaO(可溶性石灰、フリーライムとも呼ぶ)やこのf−CaOの水和反応で形成されたCa(OH)を含んでいる。f−CaOやCa(OH)は海水などの水分と接触すると、溶解しアルカリ化する。また、海水中にアルカリが溶出してしまうとpH9.5以上でMg(OH)の白色沈殿が生じて、環境影響が懸念される。このようなことから、鉄鋼スラグを、海洋で利用するためにはアルカリ溶出を抑制する処理が必要である。鉄鋼スラグ等のアルカリ溶出を抑制する技術として特許文献1〜6に示すものがある。
特許文献1では、鉄鋼スラグ中に存在するCaO分を炭酸化するに際し、鉄鋼スラグに機械攪拌を付与しつつ、CO含有ガスを供給して炭酸化反応を行わせしめる鉄鋼スラグの処理方法であって、鉄鋼スラグ中に10〜40mmの粒状物を含む状態で機械攪拌している。特許文献2では、セメント、無機系混和材、骨材、混和剤及び水を含むコンクリートを硬化させたコンクリート硬化体の表面を、散水及び/又は強制炭酸化し、コンクリート硬化体の中性化深さを0.5mm以上にしている。
また、特許文献3では、鉄鋼スラグに含まれる遊離CaO及びCa(OH)の合計含有量を0.9質量%以下としている。特許文献4では、高炉水砕スラグと刺激剤とを主成分とする固化処理材を水の存在下で廃棄物に混合し、該廃棄物を固化させている。特許文献5では、水分が添加された石材用原料の積み山での原料充填層を形成し、該積み山に炭酸ガスまたは炭酸ガス含有ガスからなる原料ガスを吹き込むことにより、微粉原料中に含まれるCaOの炭酸化反応より生成させたCaCOをバインダーとして石材用原料の積み山を炭酸固化させている。特許文献6では、二酸化炭素含有気体をマイクロバブルとして分散させた処理用水を用いて鉄鋼スラグ粉末の流動層を形成させることによって鉄鋼スラグ中の酸化カルシウムおよび/または水酸化カルシウムを炭酸カルシウムに変化させている。
特開2007−022817号公報 特開2007−001813号公報 特開2005−320230号公報 特開2003−305448号公報 特開2000−247711号公報 特開2011−016710号公報
特許文献1〜6では、アルカリ溶出を抑制するために鉄鋼スラグ等の炭酸化処理を行っているものの、これらの技術を用いても鉄鋼スラグの表面全体に適正な炭酸化処理を付与することができず、アルカリ溶出性にバラツキが生じることがあることが現場の実績として挙がってきている。また、一定条件の雰囲気で鉄鋼スラグ等の炭酸化処理を行っている
ものが多く、そのため、高濃度(例えば20%以上)の炭酸ガスを使用する必要があり、大気雰囲気では膨大な時間がかかっていた。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、鉄鋼スラグを含むスラグ材からのアルカリ溶出を十分に抑制することができ、海洋環境修復材として用いることが可能なスラグ材の表面改質方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明に係る鉄鋼スラグを含むスラグ材に湿乾処理を行うスラグ材の表面改質方法において、前記湿乾処理は、前記スラグ材に水分を付着させる第1工程と、前記第1工程の後に前記スラグ材に付着した水分を減少させる第2工程とを有し、前記水分を付着させる第1工程では、スラグ材の乾燥重量に対して1.0%以上の水分を付着させ、前記スラグ材に付着した水分を減少させる第2工程では、式(1)を満たしつつスラグ材の乾燥重量に対して前記スラグ材に付着した水分量が0.5%以下になるまで減少させ、前記第1工程と第2工程とを繰り返す前記湿乾処理を2回以上行うことを特徴とする。
好ましくは、鉄鋼スラグを含むスラグ材に湿乾処理を行うスラグ材の表面改質方法において、前記湿乾処理は、前記スラグ材に水分を付着させる第1工程と、前記第1工程の後に前記スラグ材に付着した水分を減少させる第2工程とを有し、前記水分を付着させる第1工程では、スラグ材の乾燥重量に対して1.0%以上の水分を付着させ、前記スラグ材に付着した水分を減少させる第2工程では、スラグ材に付着した水分量をスラグ材の重量に対して1時間当たり0.1〜3.0(%/hr)の範囲で減少させつつスラグ材の乾燥重量に対して前記スラグ材に付着した水分量が0.5%以下になるまで減少させ、前記第1工程と第2工程とを繰り返す前記湿乾処理を2回以上行うとよい。
好ましくは、前記第2工程では、前記スラグ材周辺の雰囲気を乾燥状態に保持することで、当該スラグ材に付着した水分量を減少させるとよい。
好ましくは、前記湿乾処理は、前記スラグ材の表面温度が5〜60℃となる範囲で行うとよい。
本発明によれば、鉄鋼スラグを含むスラグ材からのアルカリ溶出を十分に抑制することができ、海洋環境修復材として用いることが可能なスラグ材を製造することができるようになる。
スラグ材の表面を改質する手順を示した図である。
以下、本発明の実施形態を、図を参照して説明する。
以下、本発明に係るスラグ材の表面改質方法について、図を基に説明する。
製鉄所では、一般的に、高炉で出銑した溶銑に対して脱硫処理及び脱珪処理などの溶銑予備処理を行い、溶銑予備処理の終了後には、転炉にて脱りん処理や脱炭処理を行っている。溶銑などを溶鋼に精錬する様々な精錬処理では、副生成物である鉄鋼スラグ1が生成される。鉄鋼スラグ1は、例えば、脱炭スラグ、溶銑脱燐スラグ、溶銑脱硫スラグ、溶銑脱珪スラグ、取鍋精錬スラグ、電気炉鉄鋼スラグなどである。
鉄鋼スラグ1には精錬処理によってある程度の差はあるものの、酸化カルシウム(Ca
O)、二酸化珪素、酸化アルミニウム、鉄などが含まれている。この鉄鋼スラグ1は、精錬処理後に外部に排滓して様々な用途に用いられるが、精錬処理後の鉄鋼スラグ1中には、フリーライム(f−CaO)や水酸化カルシウム(Ca(OH))が含まれている。
各精錬処理後に排滓した鉄鋼スラグ1に対して、何ら処理もせずに海洋環境修復材としてそのまま海水内に浸漬すると、鉄鋼スラグ1中に含まれるf−CaOやCa(OH)が海水などの水分と反応[CaO+HO→Ca2++2OH、Ca(OH)→Ca2++2OH]により、海水がアルカリ化してしまい、海洋環境に影響を与える可能性がある。
そこで、本発明では、鉄鋼スラグ1を含むスラグ材を、海洋環境修復材などとして使用できるように、スラグ材の改質を行うこととしている。
なお、スラグ材とは、鉄鋼スラグ1を含むものであればよく、鉄鋼スラグ1のみで構成したもの(鉄鋼スラグ1が100%)であっても、鉄鋼スラグ1と他の骨材やバインダーとを合わせて塊成化した材料であっても、鉄鋼スラグ1を土砂等と混合した材料であってもよい。また、排滓後の鉄鋼スラグ1に対して蒸気エージング処理を行ってf−CaOをCa(OH)に変質させたものをスラグ材としてもよい。
以下、本発明のスラグ材の表面改質方法について詳しく説明する。
本発明のスラグ材の表面改質方法では、鉄鋼スラグ1に含まれているf−CaOやCaO(OH)などに起因するCaと大気中のCOとを利用して、スラグ材の表面を炭酸カルシウム(CaCO)層で確実にコーティングし、このコーティングによって鉄鋼スラグ1からのアルカリ溶出を抑制することとしている。なお、鉄鋼スラグ1のみによってスラグ材を構成したものを例にとり説明する。
例えば、精錬処理後に鉄鋼スラグ1をスラグパンなどに排滓し、排滓した鉄鋼スラグ1(スラグ材)に、水を噴霧して鉄鋼スラグ1の表面に水膜を形成する。そうすると、鉄鋼スラグ1中にf−CaOやCa(OH)が含まれるため、スラグ内部から水膜にCaイオンが溶け出すようになる。同時に大気中のCOが水膜に溶け込みCOイオンとなるため、水膜中では炭酸化反応が進み、鉄鋼スラグ1の表面に炭酸化カルシウムが形成されることになる。
しかしながら、鉄鋼スラグ1の表面に形成された水膜の厚さが厚過ぎる場合、鉄鋼スラグ1の表面に形成された炭酸カルシウムは最終的に均一な皮膜とはならず、当該炭酸カルシウムによって鉄鋼スラグ1の表面をコーティングすることができない。一方、鉄鋼スラグ1の表面に形成された水膜の厚さが薄過ぎる場合、水膜に溶け込むCaイオンやCOイオンが少なく炭酸化反応が十分に進まないため、炭酸カルシウムが鉄鋼スラグ1の表面をコーティングできる十分な皮膜にならない。
このようなことから、本発明では、後述するような工程を採用することにより、炭酸カルシウムによって鉄鋼スラグ1の表面を十分にコーティングできるようにしている。
具体的には、図1の排滓処理工程に示すように、まず、スラグ材の元材料である鉄鋼スラグ1をスラグパンに排滓して冷却した後、鉄鋼スラグ1を、例えば、1〜100mmの径を有する小石状に粉砕する。
次に、粉砕された鉄鋼スラグ1の表面に水分を付着させる工程(第1工程)を実施する。
この第1工程では、粉砕した鉄鋼スラグ1の表面に対して十分な湿潤状態を保持するには、スラグ材の乾燥重量に対し1%以上となるように水分を付着させることが必要となる。例えば、乾燥重量が100kgの鉄鋼スラグ1に対して、1kg以上の水分を満遍なく付着させる。さらに、よい湿潤状態にするには、スラグ材の乾燥重量に対し2%以上(100kgの鉄鋼スラグ1に対して、2kg以上)となる水分を付着させる湿潤環境下が好ましい。また、鉄鋼スラグ1には、スラグの乾燥重量に対し、10%以上の水分は付着しないため、付着水分量の上限を10%未満とする。好ましくは、スラグの乾燥重量に対し、5%以下の付着水分量がよい。このように、スラグ材の乾燥重量に対し1%以上となる水分を付着させる湿潤環境下に鉄鋼スラグ1を設置すると、時間が経過するに伴い、鉄鋼スラグ1の表面全体が次第に濡れた状態になり、鉄鋼スラグ1の表面に水膜が形成され、
この水膜にCaイオンやCOイオンを溶け込ませることができる。
このとき、スラグ材の表面で最も水分が付着しにくい場所にスラグ材の乾燥重量に対し1%以上となる水分を付着させるには、湿潤環境下で10分以上保持しておくことが必要となる。湿潤環境下で10分以上保持することで、水分が付着しにくい場所においてもCaイオン、COイオンを水膜中に溶け込ませることが可能である。
第1工程では、鉄鋼スラグ1の表面全体が十分に濡れていることが目視で分かるまで鉄鋼スラグ1を湿潤環境で保持する。湿潤環境を保持するための時間は限定されないが、1時間以上、好ましくは2時間以上であるとよい。
第1工程においては、鉄鋼スラグ1の付着水分量がスラグ材の乾燥重量に対し1%以上となるようにするために、環境全体の湿度の制御を行ってもよいし、多湿の大気雰囲気下に鉄鋼スラグ1を置いてもよい。また、鉄鋼スラグ1の付着水分量がスラグ材の乾燥重量に対し1%以上となるようにするために、例えば、水道水、蒸留水、塩水、海水、炭酸水等を、直接、鉄鋼スラグ1の表面に散布したり噴霧することにより、当該鉄鋼スラグ1に水分を供給して、表面全体の水膜の形成を促進してもよい。或いは、湿潤環境下で分級した鉄鋼スラグ1の塊を設置台などに載せて、上下左右から当該鉄鋼スラグ1の表面に大気等の水分が付着するようにしてもよいし、鉄鋼スラグ1の表面を結露させてもよい。
なお、第1工程において、鉄鋼スラグ1の表面温度が高いと、水膜に溶け込むCaイオンやCOイオンの溶け込み速度が低下し、低温では、水膜中のイオンの拡散速度が低下する。このようなことから、第1工程においては、鉄鋼スラグ1の表面温度が高すぎることも低すぎることもよくなく、表面温度が5〜60℃となる範囲となるように雰囲気の温度調整することが好ましい。より好ましくは表面温度が10〜50℃にするのがよい。
このように、第1工程で鉄鋼スラグ1の表面に水分を付着させると、鉄鋼スラグ1の表面に水膜が形成される。
第1工程を経て、表面に水膜が形成された鉄鋼スラグ1を、表面の水分量を減少させるために乾燥環境に移し、スラグ表面の乾燥を進める(第2工程)。
具体的には、第2工程では、鉄鋼スラグ1の付着水分量がスラグ材の乾燥重量に対し0.5%以下となるように、鉄鋼スラグ1を乾燥環境下にある雰囲気で保持する。例えば、乾燥重量が100kgの鉄鋼スラグ1に対して、付着している水分量が0.5kg以下となるまで、水分を蒸発させることが必要となる。
鉄鋼スラグ1の付着水分量がスラグ材の乾燥重量に対し0.5%以下とすることのできる乾燥環境下に鉄鋼スラグ1を設置すると、鉄鋼スラグ1の表面全体が徐々に乾いていき、水膜が徐々に薄くなっていく。水膜が徐々に薄くなっていく過程では、水膜に溶け込んだCaイオンやCOイオンが濃縮していくと共に、鉄鋼スラグ1と水膜との境界部分で炭酸化反応が進み、鉄鋼スラグ1の表面に炭酸カルシウム(CaCO)からなる皮膜を形成させることができる。好ましくは、鉄鋼スラグ1の付着水分量をスラグ材の乾燥重量に対し0.3%以下にすることがよい。より好ましくは、鉄鋼スラグ1の付着水分量をスラグ材の乾燥重量に対し0.1%以下にすることがよい。
ここで、本願発明者らは、鉄鋼スラグ1表面の水分が減少する速度、具体的には、乾燥速度Rを基にした乾燥指数(R/h)が所定の範囲となるように、水分減少速度を制御しつつ、鉄鋼スラグ1に付着した水分量が鉄鋼スラグ1の乾燥重量に対して、0.5%以下となるまで乾燥させることで、鉄鋼スラグ1の表面全体に亘って炭酸化反応が促進され、アルカリ溶出が抑制されることを見出した。乾燥指数(R/h)が所定の範囲となるように乾燥を制御すると、鉄鋼スラグ1の表面に形成される炭酸カルシウム(CaCO)からなる皮膜が、より緻密な皮膜となる。なお、乾燥速度Rとは、鉄鋼スラグ1の表面に付着した1mあたりの水分量(kg)が1秒あたりに減少する水分量を表すものである。また、hは境膜伝熱係数であって、固体表面に周囲の雰囲気が付着している状況下での伝熱状態を示す係数である。
乾燥速度Rは、乾燥理論に基づき、式(2)で表される。
ここで、湿り比熱容量Cを雰囲気の絶対湿度Hとの関係で示すと式(3)のように表される。
乾燥速度Rを表した式(2)に、湿り比熱容量Cを表した式(3)を代入すると、式(4)を得ることができる。
このとき、境膜伝熱係数hは実験により、導き出される係数であり、式(4)で示される乾燥速度Rを実験で導き出された境膜伝熱係数hで割ると、式(5)が得られる。
式(5)で得られた(R/h)は、鉄鋼スラグ1表面の水分が減少する速度を示す指数(乾燥指数)の指数であって、雰囲気の絶対湿度Hで決定される。乾燥指数中の環境の湿球温度における絶対湿度Hも雰囲気の温度がわかれば得ることができる。
上述した乾燥条件の基で、鉄鋼スラグ1の表面改質方法の実験を行った。その結果、式(6)に示すように、本願発明者は、乾燥指数(R/h)が、0.001〜0.015の範囲を満たしつつ付着水分量が0.5%以下となるまで、鉄鋼スラグ1の表面を乾燥させると、鉄鋼スラグ1の表面全体の炭酸化が促進され、アルカリ溶出が抑制されることを見出した。
式(6)に示すように、乾燥指数(R/h)の値が0.001未満の場合、炭酸化に非常に時間がかかり、炭酸カルシウム(CaCO)からなる皮膜の形成に影響を及ぼす。また、乾燥指数(R/h)の値が0.015より大きいと、鉄鋼スラグ1の表面の水分がすぐに無くなり、炭酸化反応が停滞してしまうか、若しくは炭酸化反応ができない状態になる虞がある。
以上より、乾燥指数(R/h)は、0.001〜0.015の範囲がよい。より好ましくは、0.0015〜0.012の範囲がよい。
さらに、本願発明者は、数々の鉄鋼スラグ1の表面改質方法の実験を行った。その結果、鉄鋼スラグ1の重量、すなわち、鉄鋼スラグ1の表面に水分が付着した状態の重量に対して、表面の水分量を0.1〜3.0(%/hr)の範囲で減少させつつ、鉄鋼スラグ1に付着した水分量がスラグ材の乾燥重量に対し0.5%以下となるまで乾燥させることで、鉄鋼スラグ1の表面全体に亘って炭酸化反応が促進され、アルカリ溶出が抑制されることを見出した。
鉄鋼スラグ1の重量、すなわち、鉄鋼スラグ1の表面に水分が付着した状態の重量に対して、水分の減少量が0.1(%/hr)未満の場合、炭酸化に非常に時間がかかり、炭酸カルシウム(CaCO)からなる皮膜の形成に影響を及ぼす。また、水分の減少量が3.0(%/hr)より大きいと、鉄鋼スラグ1の表面の水分がすぐに無くなり、炭酸化反応が停滞するか若しくは炭酸化反応ができない状態になる虞がある。
以上より、鉄鋼スラグ1の表面に付着した水分量の減少速度は、0.1〜3.0(%/hr)の範囲がよい。より好ましくは0.12〜1.5(%/hr)の範囲がよい。
このように、上記した条件で第2工程を行うと、鉄鋼スラグ1の表面全体が十分に乾きつつ、鉄鋼スラグ1表面に炭酸カルシウム(CaCO)からなるより緻密な皮膜が形成される。
また、第2工程においては、鉄鋼スラグ1の付着水分量がスラグ材の乾燥重量に対し0.5%以下となるようにするために、乾燥環境全体の温度若しく湿度の制御を行う。乾燥速度の範囲であれば、基本的に乾燥温度(雰囲気温度)、乾燥湿度(雰囲気の相対湿度)は限定されないが、乾燥温度が0℃未満の場合、氷結する虞がある。また、80℃以上の場合、鉄鋼スラグ1表面の乾燥が速すぎて、水分がすぐに無くなり、炭酸化反応が停滞する。そのため、乾燥温度は、0℃〜80℃の範囲がよい。好ましくは3〜70℃の範囲がよく、より好ましくは5〜60℃の範囲がよい。
また、乾燥湿度を10%RH未満に制御する場合、非常に経済的負担がかかる。乾燥湿度を90%RH以上に制御する場合、乾燥に非常に時間がかかる。そのため、乾燥湿度は10%RH〜90%RHで良い。好ましくは、15%RH〜85%RHの範囲がよく、より好ましくは20%RH〜80%RHの範囲がよい。
また、乾燥温度や乾燥湿度は、常に一定の温度、湿度に制御する必要はなく、第2工程を行っている際に、温度や湿度を上述した範囲内で変動させてもよい。
上述した湿乾処理(第1工程と第2工程を一度ずつ行う処理)を1回で終わらせるのではなく、繰り返し2回以上行うことによって、繰り返す毎に鉄鋼スラグ1に形成した皮膜が厚くなると共に、皮膜が鉄鋼スラグ1の表面から剥がれにくくなり、さらに、皮膜は鉄鋼スラグ1の全体に亘って形成されるため、鉄鋼スラグ1の表面全体を炭酸カルシウムの皮膜によりコーティングすることができる。
湿乾処理の繰り返し回数は、2回で十分であることを本願発明者らは知見しているが、
炭酸カルシウムによる表面コーティングを確実にするために、3回以上実施してもよい。好ましくは、5回以上がよい。サイズ、表面積、成分にばらつきの大きな鉄鋼スラグ1においても、上述した湿乾処理を繰り返すことで、鉄鋼スラグ1の表面全体に亘って、炭酸化反応が進行し、海水中でのアルカリ溶出を抑制することが可能である。
以上述べた、第1工程及び第2工程をまとめると、第1工程では、鉄鋼スラグ1の付着水分量がスラグ材の乾燥重量に対し1%以上となるように湿潤環境で保持して、鉄鋼スラグ1の表面全体を濡らすこととし、表面に形成した水膜にCaイオンやCOイオンを溶け込ませている。第2工程では、乾燥指数(R/h)が、0.001〜0.015の範囲を満たしつつ(式(6)を満たしつつ)、鉄鋼スラグ1の付着水分量がスラグ材の乾燥重量に対し0.5%以下となるように、乾燥環境で保持して、鉄鋼スラグ1の表面全体を徐々に乾かし、鉄鋼スラグ1の表面に炭酸カルシウムからなる皮膜(コーティング層)を形成させている。また、鉄鋼スラグ1の重量、すなわち、鉄鋼スラグ1の表面に水分が付着した状態の重量に対して、表面の水分量を0.1〜3.0(%/hr)の範囲で減少させつつ、鉄鋼スラグ1の付着水分量がスラグ材の乾燥重量に対し0.5%以下となるように、乾燥環境で保持して、鉄鋼スラグ1の表面全体を徐々に乾かし、鉄鋼スラグ1の表面に炭酸カルシウムからなる皮膜(コーティング層)を形成させることも可能である。
このように、本発明では、鉄鋼スラグ1の周囲の湿度の環境を変えることによって、鉄鋼スラグ1の表面全体に水分を供給し、その後に所定の速度で乾燥させることによって鉄鋼スラグ1の表面に炭酸カルシウムからなる皮膜を形成させるようにしている。
さらに、鉄鋼スラグ1の表面に確実に皮膜を形成させるため、第1工程と第2工程とからなる湿乾処理を2回以上行うこととしている。なお、上述したように、第1工程及び第2工程、即ち、湿乾処理は、鉄鋼スラグ1の表面温度が5〜60℃となる範囲で行うことが好ましい。
以下、本発明のスラグ材の表面改質方法に基づき、鉄鋼スラグ1を改質した実験例について、述べる。
表1、表2は、本発明のスラグ材の表面改質方法を行った結果をまとめたものである。
表1は、乾燥指数(R/h)が所定の範囲となるように、湿乾処理を行なった結果をまとめたものである。表2は、水分減少速度(%/hr)が所定の範囲となるように、湿乾処理を行なった結果をまとめたものである。
スラグ材の表面改質を行うには、まず、CaO、Ca(OH)、CaSiOの合計が50%以上となる組成を有した鉄鋼スラグ1を用意して、この鉄鋼スラグ1を10〜60mmの粒度で分級する。すなわち、10mm未満の微細な鉄鋼スラグ1及び60mmより大きい鉄鋼スラグ1を排除し、小石状の鉄鋼スラグ1のみを抽出する。そして、分級した鉄鋼スラグ1を乾燥状態にするために、120℃で5時間の熱処理を行う。
熱処理された鉄鋼スラグ1の中から、小石状の鉄鋼スラグ1を23個選び出し、その鉄鋼スラグ1の乾燥重量を測定する。これらの23個の鉄鋼スラグ1に番号を振り分けて、サンプルスラグ1〜サンプルスラグ23とする。23個のサンプルスラグには、アルカリ溶出評価試験の試験片として確認できるように目印を取り付け、そのうち22個のサンプルスラグを鉄鋼スラグ1に戻す。サンプルスラグ1は、初期条件(120℃で5時間の熱処理)のみの状態、すなわち、湿乾処理を行わない状態のスラグ材である。
この22個のサンプルスラグに対して、鉄鋼スラグ1表面に付着した水分の減少量、すなわち、乾燥速度を制御しつつ、鉄鋼スラグ1に付着した水分量が、鉄鋼スラグ1の乾燥重量に対して、0.5%以下となるまで乾燥させる炭酸化処理を行う。サンプルスラグ2〜サンプルスラグ12は、乾燥指数(R/h)が所定範囲となることを意図しつつ、湿乾処理を行ない、サンプルスラグ13〜サンプルスラグ23は、水分減少速度(%/hr)が所定範囲となることを意図しつつ、湿乾処理を行った結果である。
具体的には、22個のサンプルスラグを含んだ鉄鋼スラグ1を乾湿複合サイクル試験機に入れて、鉄鋼スラグ1を混ぜながら所定時間保持して、湿潤環境に相当する処理(第1工程、水分付着処理と呼ぶこともある)を行う。この乾湿複合サイクル試験機は、スガ試験機株式会社製で、温度、湿度、水分供給量(水噴霧量)が制御できるものである。水分付着処理(第1工程)では、鉄鋼スラグ1の表面に向けて所定の水分量を適宜、水噴霧した。
水分付着処理(第1工程)後に、目印を付けた22個のサンプルスラグを取り出し、付着した水分量を測定する(表1、表2に記載の付着水分量(wt%)を参照)。水分付着量が最も少ないのは、サンプルスラグ2及びサンプルスラグ13であって、サンプルスラグ表面全体が濡れていない状態である。サンプルスラグ3〜サンプルスラグ12及びサンプルスラグ14〜サンプルスラグ23は、サンプルスラグ表面全体が濡れている状態である。
22個のサンプルスラグを含んだ鉄鋼スラグ1については、水分付着処理に続いて、付
着水分量を少なくする乾燥環境に相当する処理(第2工程、水分低減処理と呼ぶこともある)を行う。このとき、鉄鋼スラグ1の付着水分量を低減する方法としては、気温5〜80℃、湿度10〜90%の範囲で制御した乾燥状態の雰囲気を保持する乾燥法を用いている。水分低減処理後に、22個のサンプルスラグを取り出し、付着水分量を測定する(表1、表2に記載の乾燥後付着水分量(wt%)を参照)。水分付着量が最も多いのは、サンプルスラグ3及びサンプルスラグ14で鉄鋼スラグ1の乾燥重量に対して、0.5%を上回っている。サンプルスラグ2、サンプルスラグ4〜サンプルスラグ13及びサンプルスラグ15〜サンプルスラグ23は、鉄鋼スラグ1の乾燥重量に対して、0.5%を下回っている。
本発明のスラグ材の表面改質方法においては、式(4)の乾燥指数(R/h)若しくは、水分減少速度(%/hr)が所定の範囲となるように、鉄鋼スラグ1表面の水分減少量を制御し、乾燥後の水分量が所定の水分量となるまで乾燥させている。
また、水分付着処理と水分低減処理とを連続して1回行った後に、鉄鋼スラグ1表面に付着した水分量を測定する。測定した結果、鉄鋼スラグ1表面に付着した水分量が所定の水分量に到達すると、再度、水分付着処理と水分低減処理とを繰り返し行う。その繰り返し回数を1回、2回、3回、5回の4パターンに分けて、水分付着処理と水分低減処理とを繰り返し行う炭酸化処理を実施し、鉄鋼スラグ1の評価を行った。
各パターンの終了毎に、鉄鋼スラグ1を1kg取り出してアルカリ溶出評価試験を行った。
アルカリ溶出評価試験では、表1及び表2の条件で湿乾処理をした鉄鋼スラグ1をそれぞれ約300gに分け、それぞれ1.5kgの人工海水(大阪薬研株式会社製マリンアートSF−1を10%硫酸にてpH8.2に調整したもの)に沈める。そして、試験片を沈めた人工海水をそれぞれ3時間放置し、3時間後に人工海水を緩やかに攪拌し、各人工海水のpHを測定した。
表1、表2に示すように、試験片を入れた人工海水のうち、最も高いpHを示した人工海水のpH値を記録し、pH9.0以上の場合を不可「××」とし、pH8.8以上9.0未満の場合を不良「×」とし、pH8.6以上8.8未満の場合をやや不良「△」とし、pH8.4以上8.6未満の場合を良好「○」とし、pH8.4未満の場合を最良「◎」として、人工海水の評価、即ち、鉄鋼スラグ1からのアルカリ溶出の評価を行った。なお、このpHの評価は、2008年9月に(社)日本鉄鋼連盟から刊行されている「転炉系製鋼スラグ 海域利用の手引き」P50に記載されている「表5−6 pH、白濁試験方法」に準じて実施した。
表1のサンプルスラグ2、表2のサンプルスラグ13に示すように、水分付着処理にて、鉄鋼スラグ1の表面全体にスラグの乾燥重量に対して1.0%未満の水分量である場合、水分低減処理にて、鉄鋼スラグ1の表面全体を乾燥させたとしても、アルカリ溶出評価試験でのpHは不可「××」となった。
サンプルスラグ3、サンプルスラグ14に示すように、水分付着処理にて、鉄鋼スラグ1の表面全体にスラグの乾燥重量に対して1.0%以上の水分を付着させた後、水分低減処理にて、鉄鋼スラグ1の表面全体を乾燥させる際に、スラグの乾燥重量に対して0.5%よりも多い水分量が残ると、アルカリ溶出評価試験でのpHは不良「×」となった。
サンプルスラグ4、5及びサンプルスラグ15、16に示すように、水分付着処理にて、鉄鋼スラグ1の表面全体にスラグの乾燥重量に対して1.0%以上の水分を付着させた後、水分低減処理にて、鉄鋼スラグ1の表面全体を乾燥させる際に、乾燥指数(R/h)若しくは、水分減少速度(%/hr)の値が所定の範囲外となってしまうと、スラグの乾燥重量に対して0.5%以下の水分量であっても、アルカリ溶出評価試験でのpHは不可「××」又は不良「×」となった。
サンプルスラグ6及びサンプルスラグ17に示すように、水分付着処理にて鉄鋼スラグ1の表面全体にスラグの乾燥重量に対して1.0%以上の水分量を付着させた後、水分低減処理にて、鉄鋼スラグ1の表面全体を乾燥させる際に、乾燥指数(R/h)若しくは、水分減少速度(%/hr)の値が所定の範囲とし、鉄鋼スラグ1の表面全体に付着し
た水分を、スラグの乾燥重量に対して0.5%以下の水分に低減させても、繰り返し回数が1回のみであると、アルカリ溶出評価試験でのpHはやや不良「△」となった。
表1のサンプルスラグ7〜12及び表2のサンプルスラグ18〜23に示すように、水分付着処理にて、鉄鋼スラグ1の表面全体にスラグの乾燥重量に対して1.0%以上の水分を付着させた後、水分低減処理にて、鉄鋼スラグ1の表面全体を乾燥させる際に、乾燥指数(R/h)若しくは、水分減少速度(%/hr)の値が所定の範囲とし、鉄鋼スラグ1の表面全体に付着した水分を、スラグの乾燥重量に対して0.5%以下の水分に低減させつつ鉄鋼スラグ1の全面を乾かす。これらの水分付着処理及び水分低減処理を2回以上繰り返した場合、アルカリ溶出評価試験でのpHを良好「○」とすることができた。さらに、これらの水分付着処理及び水分低減処理を3回以上繰り返した場合、アルカリ溶出評価試験でのpHを最良「◎」とすることができた。
一方、サンプルスラグ1に示すように、熱処理のみを行った鉄鋼スラグ1の場合、すなわち、湿乾処理を行わない場合は、アルカリ溶出評価試験でのpHは不可「××」となった。
これらから分かるように、水分付着処理(第1工程)では、鉄鋼スラグ1にスラグの乾燥重量に対して1.0%以上の水分量を付着させつつ当該鉄鋼スラグ1の表面に水膜を形成し、水分低減処理(第2工程)では、乾燥指数(R/h)若しくは、水分減少速度(%/hr)の値を所定の範囲内にしておき、鉄鋼スラグ1の水分量をスラグの乾燥重量に対して0.5%以下に低減させつつ当該鉄鋼スラグ1の表面全体を乾かす。これら第1工程及び第2工程を湿乾処理として、この湿乾処理を2回以上行うと、鉄鋼スラグ1の表面全体に炭酸カルシウムの皮膜ができ、海洋環境修復材として用いても、海水へのアルカリ溶出を抑えることができる。
なお、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する領域を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
1 鉄鋼スラグ

Claims (4)

  1. 鉄鋼スラグを含むスラグ材に湿乾処理を行うスラグ材の表面改質方法において、
    前記湿乾処理は、前記スラグ材に水分を付着させる第1工程と、前記第1工程の後に前記スラグ材に付着した水分を減少させる第2工程とを有し、
    前記水分を付着させる第1工程では、スラグ材の乾燥重量に対して1.0%以上の水分を付着させ、
    前記スラグ材に付着した水分を減少させる第2工程では、式(1)を満たしつつスラグ材の乾燥重量に対して前記スラグ材に付着した水分量が0.5%以下になるまで減少させ、
    前記第1工程と第2工程とを繰り返す前記湿乾処理を2回以上行うことを特徴とするスラグ材の表面改質方法。
  2. 鉄鋼スラグを含むスラグ材に湿乾処理を行うスラグ材の表面改質方法において、
    前記湿乾処理は、前記スラグ材に水分を付着させる第1工程と、前記第1工程の後に前記スラグ材に付着した水分を減少させる第2工程とを有し、
    前記水分を付着させる第1工程では、スラグ材の乾燥重量に対して1.0%以上の水分を付着させ、
    前記スラグ材に付着した水分を減少させる第2工程では、スラグ材に付着した水分量をスラグ材の重量に対して1時間当たり0.1〜3.0(%/hr)の範囲で減少させつつスラグ材の乾燥重量に対して前記スラグ材に付着した水分量が0.5%以下になるまで減少させ、
    前記第1工程と第2工程とを繰り返す前記湿乾処理を2回以上行うことを特徴とするスラグ材の表面改質方法。
  3. 前記第2工程では、前記スラグ材周辺の雰囲気を乾燥状態に保持することで、当該スラグ材に付着した水分量を減少させることを特徴とする請求項1又は2に記載のスラグ材の表面改質方法。
  4. 前記湿乾処理は、前記スラグ材の表面温度が5〜60℃となる範囲で行うことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のスラグ材の表面改質方法。
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