JP2013224186A - ピッキング設備、集約棚、及びピッキング方法 - Google Patents

ピッキング設備、集約棚、及びピッキング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】集約棚の特定の物品収納部の空きを待つことなく収納ができるピッキング設備、集約棚、及びピッキング方法を提供することを目的とする。
【解決手段】物品収納部30に物品11を収納した際に、物品11を特定する情報と物品11を収納した物品収納部30の情報とを対にして記憶しておき、物品11を取り出す際に、記憶した情報から目的の物品11が収納された物品収納部30を特定し、特定した物品収納部30を物品収納部表示器20によって表示する。空いている任意の物品収納部30に物品11を収納できるので、収納箇所で迷うことなく、また有効に物品収納部30を活用できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、仕分け先に応じて所定の物品を所定の区域に仕分けるためのピッキング設備、集約棚、及びピッキング方法に関する。
物流における各種物品の配送センターや倉庫等においては、物品の集品や仕分け作業が行われている。例えば、配送センターにおいては、顧客(仕分け先)の注文に応じた物品をピッキングして複数の区域に仕分ける(具体的には集品容器であるコンテナなどに収納する)作業、いわゆるピッキング作業が行われている。
このようなピッキング作業の基本的な形態においては、例えば、ベルトコンベヤなどの集品容器搬送手段がこの搬送手段の移動方向に沿って複数の作業ゾーンに区画されており、各作業ゾーンにはそのゾーン専属の作業者が配置されている。
この作業者は、各集品容器に割り付けられた仕分け先の物品要求情報(どの仕分け先が、どの品種の物品を、どれだけの数量要求しているか等の情報)を示すピッキング指示に基づいて、物品が保管されている保管棚から必要な品種の物品を必要な数量だけピッキングしてきて、ベルトコンベヤにより搬送されてくる集品容器のうち、ピッキングしてきた物品を要求している仕分け先向けの集品容器へ収納する作業を行う。
しかし、このような基本的なピッキング作業では、作業者が保管棚からのピッキング作業と集品容器への投入作業を兼任するため、作業者の負担が大きく、作業効率も悪い。そして、作業者の負担が大きいことにより、作業者による人為的ミス、具体的にはピッキングミスや投入ミスが発生したり、集品容器や物品を間違えたり、物品を収納しないうちに集品容器が搬送されたりするといったトラブルが発生することがある。
そこで、作業者の負担を軽減することでこうしたトラブルを解消し、かつ作業効率を向上すべく、これまでに各種のピッキング設備が提案され用いられてきている。
特許文献1に記載されている方法では、所望の商品を収納した商品棚と商品を投入する集品箱を搬送するコンベヤとの間に、商品(物品)を収容する複数の区分を有する仮置台を設置し、商品棚と仮置台との間に、商品棚の商品を選択して仮置台に収容する作業者としてピッカーを配置している。また仮置台に沿って、予め識別番号が付された集品箱を搬送するコンベヤが設けられ、このコンベヤと仮置台との間に、仮置台に収容した商品を集品箱に投入する作業者として投入者を配置している。
そして、仮置台の区分には集品箱の識別番号がそれぞれ指定され、指定されている識別番号の集品箱用の商品が、予め準備されたオーダーリストに従ってピッカーにより仮置台の区分に収容され、その識別番号の集品箱用の商品の収容が終了すると、投入者によりこの区分から物品が取り出されて、識別番号に対応する集品箱へ投入され、投入が終了すると、この区分には次の集品箱の識別番号が指定される。
また、特許文献2に記載されている方法では、物品の装入を指示する表示器がそれぞれ設けられた多数の集約区画を有する集約棚を備え、ピッキングリストに従って集めてきた物品をそれぞれ、前記表示器により指示された集約区画に装入する棚ピッキングを行うことで、これら集約区画に各コンテナ毎に投入すべき物品を集約しておき、この物品の集約が完了した集約区画からコンテナ内に物品を投入するようにして、棚ピッキング担当の作業員と投入担当の作業員との作業が互いに干渉しないようにしている。
これらの方法では、ピッキングを行う作業者と投入を行う作業者とが分かれているため、各作業者は自身の担当の作業に専念することができ、作業者の負担が少なくなる。
特許2916569号公報 特開平9−124118号公報
しかし、特許文献1の方法では、仮置台の区分に集品箱の識別番号が指定されている、すなわち商品を収容する区分が指定されているため、ピッカーは、オーダーリストに従って集めてきた商品を自由に区分へ投入することができなかった。また仮置き台の区分から全ての商品が投入者により取り出されないと次の識別番号が指定されないため、ピッカーに待ち時間が発生するおそれがあった。
また各区分は、識別番号毎の全ての商品を投入するために必要な最大のスペースを確保する必要があるため、商品を投入する余裕があるにも係らずスペースを使用できないという問題、すなわち仮置台のスペースを有効に活用できないという問題があった。
また、特許文献2の方法でも、ピッキングリストに従って集めてきた物品を、集約棚の各集約区画に設けられた表示器の指示に従って装入するため、物品を任意に自由に集約区画へ投入することはできず、作業効率が悪いという問題があった。また集約区画は、コンテナへ収納する物品を集めておく容量を確保する必要があるため、収納される最大の物品の容量(寸法)に合わせておく必要があり、未だ物品を投入するスペースがあるにも関わらず使用できないという問題、すなわち集約棚のスペースを有効に活用できないという問題があった。
そこで本発明は、集めてきた物品を任意に収納することができ、棚のスペースを有効に活用できる集約棚、このような集約棚を備えたピッキング設備、及びピッキング方法を提供することを目的としたものである。
上述した課題を解決するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、仕分け先が割り付けられた複数の区域に対してそれぞれ、各仕分け先の物品要求情報に応じて物品を仕分けるピッキング設備であって、一方の面から仕分け対象の物品を収納し他方の面から収納された物品を取り出し可能な棚部を有し、前記棚部に、物品をそれぞれ収納可能な複数の物品収納部が設けられている集約棚と、前記各物品収納部それぞれに対応して前記棚部の一方の面側に設けられ、物品が物品収納部へ収納された際に操作される物品収納確認手段と、前記各物品収納部それぞれに対応して前記棚部の他方の面側に設けられ、物品を取り出す物品収納部を表示する物品収納部表示手段と、前記物品収納確認手段が操作された際に、物品収納部へ収納された物品を特定する物品情報と物品が収納された物品収納部の情報とを対にした収納情報を記憶する収納情報記憶手段を有し、各区域に対して物品を前記集約棚より取り出して仕分ける際に、当該区域に割り付けられている仕分け先の物品要求情報に応じた物品情報について、前記収納情報記憶手段の収納情報を検索して前記物品要求情報に応じた物品を収納した物品収納部を特定し、特定した物品収納部に対応する物品収納部表示手段に表示を行わせるコントローラを備えたことを特徴とするものである。
上記構成によれば、棚部の一方の面側から、物品収納部に対して、仕分け先の物品要求情報に基づいて物品を収納し、物品を収納した物品収納部に対応する物品収納確認手段を操作する作業が実行され、この作業と並行して、棚部の他方の面側から、物品収納部表示手段が表示された物品収納部より物品を取り出して、区域へ仕分ける作業が実行される。また、集約棚の物品収納部への物品を収納する際に、物品は、空いている物品収納部に任意に収納される。
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、各物品収納部は、収納される最も小さい物品の寸法に対応して設けられており、集約棚は、物品収納部1つ分の寸法を越える寸法の物品を、複数の物品収納部にわたって収納可能であることを特徴とするものである。
上記構成によれば、1つの物品収納部に収まらない大型の物品であっても、複数の物品収納部にわたって収納することができる。
また請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明であって、仕分け先の物品要求情報が割り付けられた複数の区域は、物品が投入される複数の集品容器によって区画されており、前記集品容器は、搬送手段によって搬送され、前記複数の集品容器のそれぞれに、物品を投入すべき集品容器を表示する投入対象表示手段が設けられ、前記コントローラは、前記投入対象表示手段に、前記物品収納部表示手段の表示に対応した表示を行わせることを特徴とするものである。
上記構成によれば、投入担当の作業者が、どの集品容器にどの物品収納部の物品を投入すればよいかを把握しやすくなる。
また請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明であって、操作されることにより、前記物品収納部表示手段の表示を解除し、当該表示に対応する記憶手段に記憶された情報をクリアする表示解除手段を備え、前記表示解除手段は、前記搬送手段に沿って設けられており、前記集品容器に物品が投入された際に操作されることを特徴とする。
上記構成によれば、物品を取り出した後または物品の仕分け後に表示解除手段を操作すると、コントローラが、空いた物品収納部を直ちに把握できる。また、物品投入対象の集品容器が搬送手段上のどの位置にあっても、集品容器への物品投入担当の作業者が、投入後に表示解除手段を速やかに操作することができる。
また請求項5に記載の発明は、仕分け先が割り付けられた複数の区域に対してそれぞれ、各仕分け先の物品要求情報に応じて物品を仕分けるピッキング設備において、仕分け対象の物品が収納される集約棚であって、一方の面から仕分け対象の物品を収納し他方の面から収納された物品が取り出し可能な棚部を備え、前記棚部が、物品をそれぞれ収納可能な複数の物品収納部を有し、前記棚部の一方の面に、前記物品収納部のそれぞれに対応して、物品が物品収納部へ収納された際に操作される物品収納確認手段を備え、前記棚部の他方の面に、前記物品収納部のそれぞれに対応して、前記区域に対して物品を仕分ける際に当該区域に割り付けられている仕分け先の物品要求情報に応じた物品が収納されている物品収納部を表示する物品収納部表示手段を備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、棚部の一方の面側から物品収納部に対して仕分け先の物品要求情報に基づいて物品を収納し、物品を収納した物品収納部に対応する物品収納確認手段を操作する作業が実行され、並行して、物品収納部表示手段が表示された物品収納部より他方の面側から物品を取り出し、区域へ投入する作業が実行される。また、集約棚の物品収納部への物品を収納する際に、物品は、空いている物品収納部に任意に収納される。
また請求項6に記載の発明は、仕分け先が割り付けられた複数の区域に対してそれぞれ、各仕分け先の物品要求情報に応じて物品を、仕分け対象の物品が収納される複数の物品収納部を備えた集約棚からピッキングして仕分けるピッキング方法であって、前記集約棚の各物品収納部に物品が収納された際に、収納される物品を特定する物品情報と物品が収納された物品収納部の情報を対とした収納情報を記憶する収納情報記憶工程と、各区域に対して物品を仕分ける際に、当該区域に割り付けられている仕分け先の物品要求情報の物品情報に応じた物品が収納されている物品収納部を、前記収納情報記録工程で記憶した情報から特定する収納部特定工程と、前記収納部特定工程で特定した物品収納部の位置を表示する物品収納部表示工程とを有することを特徴とする。
上記方法によれば、物品収納部に対して仕分け先の物品要求情報に基づいて物品を収納し、このとき、収納される物品を特定する物品の特定情報と物品が収納された物品収納部の情報を対として記憶される。そして、各区域に対して物品を仕分ける際に、区域に割り付けられている仕分け先の物品要求情報の物品の情報に応じた物品が収納されている物品収納部が特定され、特定した物品収納部の位置が表示される。また、物品収納部への物品を収納する際に、物品は、空いている物品収納部に任意に収納される。
本発明のピッキング設備、集約棚及びピッキング方法によれば、物品収納部への物品の収納作業と、物品収納部からの物品取り出し作業とを並行して実施でき、それぞれの作業が互いの作業進捗状況に左右されなくなり作業効率が高くなる。
また、集約棚の物品収納部への物品を収納する際に、物品は、空いている物品収納部へ任意に収納でき、収納箇所で迷うことなく、また空いている物品収納部を有効に活用できる。
本発明の実施の形態の一例におけるピッキング設備のうちピッキング及び投入が行われる作業ゾーンを示す平面図である。 同設備における作業ゾーンの詳細を示す平面図である。 同設備における作業ゾーンを示す斜視図である。 同設備における集約棚を示す図であって、(a)は集約ピッキング側を示す正面図、(b)は投入作業側を示す背面図である。 同設備における集品容器を示す斜視図である。 同設備における各確認手段や表示手段を示す図であって、(a)は集約棚の集約ピッキング側に設けられた物品収納情報確認手段を示す斜視図、(b)は集約棚の投入作業側に設けられた物品収納部表示手段を示す斜視図、(c)は集品容器に設けられた表示手段を示す斜視図である。 同設備における各構成の関係を示すブロック図である。 同設備における作業の流れを表すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。本実施形態におけるピッキング設備は、個別の予め登録されたユーザー(仕分け先の一例)からオーダー(注文)を受けた物品を、このユーザーのオーダー(物品要求情報の一例)に基づいて、各ユーザー向けに予め割り付けられた集品容器(複数の区域の一例)に集めて配送するピッキング設備である。
図1に本発明の実施の形態におけるピッキング設備のうち、ピッキング及び投入が行われる作業ゾーンZのうちいくつかを示す。図1に示すように、ピッキング設備は、集品される物品11が保管されるストレージラインAと、ピッキングされた物品11を収納する集品容器10を矢印Xの方向に搬送する搬送ラインBを備えており、これらストレージラインA及び搬送ラインBに沿って複数の作業ゾーンZに区画されている。
また、ストレージラインAは、集品される物品11のうち、要求される頻度が高いもの(高頻度品)や頻度が中程度のものが複数まとめて収納される収納箱12が保管される高頻度品ストレージラインA1と、要求される頻度が比較的低く種類の多いもの(低頻度品)が保管される低頻度品ストレージラインA2とに分かれており、作業ゾーンZも、高頻度品ストレージラインA1に沿って区画された複数の高頻度品ゾーンZ1と、高頻度品ゾーンZ1の下流に位置し低頻度品ストレージラインA2に沿って区画された低頻度品ゾーンZ2とに分かれている。
搬送ラインBは、図1〜図3に示すように、集品容器10を搬送するコンベヤ18で構成されている。このコンベヤ18は、集品容器10を1つずつ蓄積及び移動することができてかつ集品容器10が互いに衝突しないように集積することが可能なアキュムレーションコンベヤとして設計することが好ましい。
そして、各作業ゾーンZ同士の境界部、すなわちコンベヤ18に沿った所定の間隔ごとに、集品容器10が各作業ゾーンZへと搬送されてきたことを検知する手段としてのゾーンRFIDリーダ42(詳しくは後述)が複数設けられている。
また、各作業ゾーンZにはそれぞれ、コンベヤ18に沿って、表示解除手段(詳しくは後述)としてのテープスイッチ23が設けられている。
なお、ここでは図示しないが、図1で示す作業ゾーンZの下流には、ピッキング作業が終了して搬送ラインBによって搬送されてきた集品容器10内の物品11を封印する封印エリアや、封印エリアよりさらに下流に配置され、搬送ラインBによって搬送されてきた集品容器10の封印済み物品11(集品済み物品11)を寄せ箱(出荷箱)へ詰め替える詰め替えエリア、そして、詰め替えエリアから搬送ラインBによって搬送されてきた集品容器10(物品11の詰め替えが終了して空となった集品容器10)に袋掛けを行う袋掛けエリアなどが配置されている。そして、搬送ラインBを循環ラインとすることにより、袋掛けエリアで袋掛けされた集品容器10を再び作業ゾーンZへと搬送することが可能となっている。
高頻度品ストレージラインA1は、図1〜図3に示すように、搬送ラインBに沿って複数設けられたフローラック15を備えており、このフローラック15は、先述の収納箱12が左右に複数載置される段を上下に複数段(ここでは3段)有し、左右に並ぶ収納箱12の所定数(図3では8箱)分のスペースごとに区切りを設けて、その区切りに合わせて一つの高頻度品ゾーンZ1が設定されており、物品11をフローラック15からピッキングして集品容器10へ投入する作業者Hが高頻度品ゾーンZ1毎に一人ずつ配置されている。またフローラック15には、逐次、収納箱12が補充される。また高頻度品ゾーンZ1毎に、ゾーン内のピッキング作業を制御する高頻度品ゾーンコントローラが設けられているが、この高頻度品ゾーンコントローラについての説明は省略する。
低頻度品ストレージラインA2には、図1〜図3に示すように、搬送ラインBに沿って設けられた、物品11を収容可能な集約棚16を備えており、集約棚16と搬送ラインBとの間には、集約棚16から物品要求情報に応じた物品11をピッキングして集品容器10へ投入する投入担当の作業者Hが配置されている。そして、この集約棚16の後方(搬送ラインBと反対側)には、低頻度多品種の物品11が保管された保管棚17が設けられている。また、この保管棚17の近傍には、保管棚17から物品11をピッキングして集約棚16へ収納する集約ピッキング担当の作業者Hが配置されている。また保管棚17の各保管部にはアドレス(位置情報)が、予め設定されている。
ここで、集約ピッキング担当の作業者Hは、図2,図3に示すように、携行可能な集約ピッキング作業端末HT(ハンディーターミナル)を携行して作業している。
この集約ピッキング作業端末HTは、詳しくは図示しないが、集約ピッキング担当の作業者Hに対して、保管場所アドレス(ピッキングすべき物品11が保管された保管棚17内の位置情報)と物品11を特定する物品情報(バーコード情報、名称など)と必要数量とを表示する表示部と、バーコードリーダを備え、その内部には、物品11を特定する物品情報等の送受信を行う無線装置が設けられている。
低頻度品ゾーンZ2が備える集約棚16は、図3,図4に示すように、保管棚17側の面(一方の面の一例)から仕分け対象の物品11を収納し、搬送ラインB側の面(他方の面の一例)から収納された物品11を取り出し可能な棚板(棚部の一例)16aを、上下に複数段(ここでは3段)有し、棚板16aには、収納される物品11のうち最も寸法が小さい物品11Sに対応した領域(小さい物品11Sを載置可能な領域)ごとに区分けされた物品収納部30が複数設けられている。なお各物品収納部30には、予め各自固有のアドレスが設定されている。
また、この棚板16aの保管棚17側の面には、物品収納部30毎に、図4(a)に示すように、物品収納確認手段としての物品収納確認ボタン19が設けられており、この物品収納確認ボタン19は、図6(a)に示すように、集約ピッキング担当の作業者Hが押下しやすい形状のやや横方向に幅広のボタンとして構成されている。
これら物品収納部30毎に設けられた物品収納確認ボタン19は、図7に示すように、入庫コントローラ73(図1〜3には図示せず)に接続されており、入庫コントローラ73は、物品収納確認ボタン19が操作されると、物品収納確認ボタン19が操作された物品収納部30のアドレスを含む入庫確認データを出力する。
また棚板16aの搬送ラインB側の面には、物品収納部30毎に、図4(b)に示すように、デジタル表示部20aと、ランプ付きボタン20bとを備えた、物品収納部表示手段としての物品収納部表示器20が設けられている。図6(b)に示すように、この物品収納部表示器20は、様々な情報を表示可能な(ここでは3桁の7セグメントLEDによって3桁の数字を表示可能としている)デジタル表示部20aと、複数の色(例えば赤と緑)で発光可能かつ投入担当の作業者Hが押下可能なランプ付きボタン20bとを有する物品収納部表示ユニットとして構成されている。
これら物品収納部30毎に設けられた物品収納部表示器20は、図7に示すように、出庫コントローラ74(図1〜3には図示せず)に接続されており、出庫コントローラ74は、物品収納部30のアドレスを含む表示データ(後述する)に基づいて、アドレスに対応する物品収納部30に設けられた物品収納部表示器20のデジタル表示部20aの表示、及びランプ付きボタン20bのランプの表示(色指定を含む)を制御し、ランプ付きボタン20bが操作されると、ランプ付きボタン20b(物品収納部表示器20)が操作された物品収納部30のアドレスを含む出庫確認データを出力する。
また、図4(a)に示すように、各物品収納部30に収納される物品11のそれぞれには、物品11を特定する物品情報(品種、寸法、数量など)としてのバーコード情報を示すバーコードが印刷(記録)されたバーコードラベル11aが取り付けられている。
物品11が投入される集品容器10は、図3,図5に示すように、箱形状のコンテナ25から構成され、ストレージラインAの作業者Hから読み取れる向きとなる側面(ここでは作業者Hから見てコンベヤ18の向こう側)に、物品11を投入する投入対象の集品容器10であることを表示する投入対象表示手段としての投入表示器26が取り付けられている。この集品容器10は、袋掛けエリア(図示せず)において袋27が掛けられた状態で搬送ラインBによってストレージラインAへ搬送されてくる。
ここで、投入表示器26は、図6(c)に示すように、様々な情報を表示可能な(ここでは3桁の7セグメントLEDによって3桁の数字を表示可能としている)デジタル表示部26aと、所定の色(例えば赤)で発光可能な第1ランプ26bと、第1ランプ26bとは異なる色(例えば緑)で発光可能な第2ランプ26cとを有する投入表示ユニットとして構成されている。
そして、この投入表示器26には、各集品容器10に割り付けられたユーザー(仕分け先の一例)のオーダーナンバーを記憶する手段としての集品容器RFID10a(近距離の無線通信で読み取り・書き込み可能なICタグ)と、無線装置(図示せず)と、無線装置に接続され前記投入表示ユニットの表示を制御する表示コントローラ(図示せず)が内蔵されている。この集品容器RFID10aに、作業ゾーンZよりも上流のエリア、例えば袋掛けエリアにおいて、無線装置を介してオーダーナンバー(ユーザーのオーダー毎に割り振られた番号)が書き込まれることで、集品容器10にオーダーナンバー、すなわち物品要求情報が割り付けられ、このオーダーナンバーが表示コントローラによりデジタル表示部26aに表示される。
先述のゾーンRFIDリーダ42は、この集品容器10の投入表示器26に内蔵された集品容器RFID10aから、集品容器10に割り付けられたオーダーナンバーを読み取る。
また低頻度品ゾーンZ2の上方には、図1〜3には図示しないが、集約ピッキング作業端末HT(無線装置)とデータの送受信を行う第1無線装置71(図7)が設けられ、またストレージラインAの上方には、投入表示器26(無線装置)とデータの送受信を行う第2無線装置72(図7)が設けられている。
そして、本実施形態のピッキング設備には、低頻度品ゾーンZ2における作業を制御する、コンピュータからなる低頻度品ゾーンコントローラ60(図7)が設けられている。この低頻度品ゾーンコントローラ60には、図7に示すように、低頻度品ゾーンZ2上流端のゾーンRFIDリーダ(以下、自ゾーンRFIDリーダ42と称す)と、低頻度品ゾーンZ2より一つ上流の高頻度品ゾーンZ1の上流端に配置されたゾーンRFIDリーダ(以下、上流ゾーンRFIDリーダ41と称す)と、第1無線装置71と、第2無線装置72と、入庫コントローラ73と、出庫コントローラ74と、テープスイッチ23が接続されている。また、低頻度品ゾーンコントローラ60には、ピッキングデータが予め入力されている。ここで、ピッキングデータとは、低頻度品ゾーンZ2において集品容器10へ投入すべき物品11に関するデータであり、これは、各ユーザーから注文されたオーダーのデータ(例えば、ユーザーナンバー等の各ユーザーを特定するデータと、物品11に付されたバーコード情報等の物品11を特定するデータと、要求数量のデータなど)から予め割り出されている。ここでは、ピッキングデータは、ユーザーナンバー毎の物品11のバーコード情報及び数量からなる。
また、低頻度品ゾーンコントローラ60は、図7に示すように、保管棚17から物品11の取り出しを制御する取出制御部61と、集約棚16の各物品収納部30への物品11の収納(入庫)を管理する入庫管理部62と、各集品容器10に取り付けられた投入表示器26の表示を制御する表示制御部63と、集約棚16の各物品収納部30からの物品11の取り出し(出庫)を管理する出庫管理部64と、先述のピッキングデータを記憶する第1メモリ67と、集約棚16の物品収納部30のアドレスと収納されている物品11のバーコード情報とを対応させた収納情報を記憶する第2メモリ68(収納情報記憶手段の一例)と、保管棚17の保管部のアドレス毎に、保管されている物品11のバーコード情報を記憶する第3メモリ69と、から構成されている。
[取出制御部61について]
取出制御部61は、図7に示すように、第1メモリ67と、第3メモリ69と、第1無線装置71に接続され、次の機能を有している。
<取り出しデータ作成機能>:第1メモリ67に記憶されたユーザー順に、各ピッキングデータの物品11のバーコード情報について第3メモリ69を検索して、前記物品11が保管された保管部のアドレスを求め、この保管部のアドレスと物品11のバーコード情報及び数量からなる取り出しデータを作成する機能。
<取り出しデータ送信機能>:第1無線装置71を介して、作成した取り出しデータを集約ピッキング作業端末HTへ送信する機能。
[入庫管理部62について]
入庫管理部62は、図7に示すように、第1無線装置71と、入庫コントローラ73と、第2メモリ68に接続され、次の機能を有している。
<収納情報記憶機能>:集約ピッキング作業端末HTから第1無線装置71を介して物品11のバーコード情報(物品バーコード)を受信し、続いて物品収納確認ボタン19が操作されて入庫コントローラ73から物品収納部30のアドレスを含む入庫確認データが入力されると、第2メモリ68に、入力された物品収納部30のアドレスと受信した物品11のバーコード情報(物品バーコード)とを対にした収納情報を記憶させる機能。
[表示制御部63について]
表示制御部63は、図7に示すように、自ゾーンRFIDリーダ42と、上流ゾーンRFIDリーダ41と、第2無線装置72と、出庫コントローラ74と、第1メモリ67と、第2メモリ68とに接続されている。
そして、表示制御部63は、次の機能を有している。
<上流ゾーン内集品容器10特定機能>:低頻度品ゾーンZ2より一つ上流の高頻度品ゾーンZ1(上流ゾーン)の上流ゾーンRFIDリーダ41により読み取られた「上流ゾーンにおける集品容器10のオーダーナンバー」を順に記憶しておき、低頻度品ゾーンZ2(自ゾーン)の自ゾーンRFIDリーダ42により読み取られた「自ゾーンにおける集品容器10のオーダーナンバー」を、記憶した「上流ゾーンにおける集品容器10のオーダーナンバー」から消去していくことにより、現在上流ゾーンに移動してきている集品容器10(に取り付けられた投入表示器26)を順に特定する機能。
<自ゾーン内集品容器10特定機能>:自ゾーンRFIDリーダ42により読み取られた「自ゾーンにおける集品容器10のオーダーナンバー」を順に記憶することにより、現在低頻度品ゾーンZ2に移動してきている集品容器10(投入表示器26)を順に特定する機能。
<自ゾーン内集品容器10向け物品収納部30特定機能>:低頻度品ゾーンZ2(自ゾーン)に移動してきている集品容器10(投入表示器26)に割り付けられているオーダーナンバーについて第1メモリ67を検索して、そのオーダーナンバーに応じた物品11のバーコード情報を求め、続いて求めたバーコード情報について第2メモリ68の収納情報を検索して、低頻度品ゾーンZ2に移動してきている集品容器10に投入すべき物品11が収納されている集約棚16の物品収納部30のアドレスを求める(特定する)機能。
<自ゾーン向け物品収納部データ形成・出力機能>:低頻度品ゾーンZ2内の集品容器10に関して投入すべき物品11が収納されている物品収納部30のアドレスが求まった場合に、その物品収納部30のアドレスと、集品容器10に割り付けられているオーダーナンバーの情報と、ランプの色を赤色に指定する情報とを含む物品収納部データを形成し、この物品収納部データを出庫コントローラ74へ出力する機能。なお、この出力により、物品収納部データに含まれるアドレスに対応する物品収納部30に設けられた物品収納部表示器20のデジタル表示部20aにはオーダーナンバーが表示され、ランプ付きボタン20bのランプが赤色に点灯される。
<自ゾーン向け表示器データ形成・出力機能>:低頻度品ゾーンZ2内の集品容器10に関して投入すべき物品11が収納されている物品収納部30のアドレスが求まった場合に、集品容器10に割り付けられているオーダーナンバーの情報と、第1ランプ26bを赤色で点灯(物品収納部表示器20と同じ色で点灯)させる指定情報を含む表示器データを形成し、第2無線装置72を介して送信(出力)する機能。なお、この出力により、オーダーナンバーが割り付けられた集品容器10(の投入表示器26)の第1ランプ26bが赤色に点灯される。
<上流ゾーン内集品容器10向け物品収納部30特定機能>:低頻度品ゾーンZ2内の集品容器10に関して投入すべき物品11が収納されている物品収納部30のアドレスが求まらなかった場合に、低頻度品ゾーンZ2より一つ上流の高頻度品ゾーンZ1(上流ゾーン)に移動してきている集品容器10(投入表示器26)のオーダーナンバーについて、第1メモリ67を検索して、そのオーダーナンバーに応じた物品11のバーコード情報を求め、続いて求めたバーコード情報について第2メモリ68の収納情報を検索して、集約棚16の物品収納部30のアドレスを求める(特定する)機能。
<上流ゾーン向け物品収納部データ形成・出力機能>:上流ゾーン内の集品容器10に関して投入すべき物品11が収納されている物品収納部30のアドレスが求まった場合、その物品収納部30のアドレスと、集品容器10に割り付けられているオーダーナンバーと、ランプの色を緑色に指定する情報とを含む物品収納部データを形成し、出庫コントローラ74へ出力する機能。なお、この出力により、物品収納部データに含まれるアドレスに対応する物品収納部30に設けられた物品収納部表示器20のデジタル表示部20aにはオーダーナンバーが表示され、ランプ付きボタン20bのランプが緑色に点灯される。
<上流ゾーン向け表示器データ形成・出力機能>:上流ゾーン内の集品容器10に関して投入すべき物品11が収納されている物品収納部30のアドレスが求まった場合、集品容器10に割り付けられたオーダーナンバーの情報と、第2ランプ26cを緑色で点灯(物品収納部表示器20と同じ色で点灯)させる指定情報を含む表示器データを形成し、第2無線装置72を介して送信(出力)する機能。なお、この出力により、オーダーナンバーが割り付けられた集品容器10(の投入表示器26)の第2ランプ26cが緑色に点灯される。
なお、表示制御部63は、低頻度品ゾーンZ2内の集品容器10に関しても上流ゾーン内の集品容器10に関してもその集品容器10に投入すべき物品11が収納されている物品収納部30のアドレスが求まらなかった場合は、何も出力しない。
[出庫管理部64について]
出庫管理部64は、第2無線装置72と、出庫コントローラ74と、テープスイッチ23と、第1メモリ67と、第2メモリ68に接続され、次の機能を有している。
<物品収納部表示器20の表示解除機能>:物品収納部表示器20の表示解除手段としてのランプ付きボタン20bが操作されて、出庫コントローラ74から物品収納部30のアドレスを含む出庫確認データが入力されると、第2メモリ68に記憶されている収納情報のうち、入力のあった物品収納部30のアドレスに対応付けられている物品11のバーコード情報を消去(クリア)し、このアドレスに対応する物品収納部表示器20のランプ付きボタン20bのランプ消灯指令を含む物品収納部データを形成して出庫コントローラ74へ出力する機能。なお、バーコード情報が消去された物品収納部30のアドレスは、“空き”となる。また、ランプ消灯指令を含む物品収納部データの出力により、物品収納部表示器20の表示は消灯(解除)される。
<投入表示器26の表示解除機能>:投入表示器26の表示解除手段としてのテープスイッチ23より操作信号が入力されると、投入表示器26へ送信していた表示器データを、第1ランプ26bまたは第2ランプ26cを消灯するデータへ変更する機能。このデータ変更により、第1ランプ26b,第2ランプ26cの点灯(表示)は消灯(解除)される。続いて、この表示器データのオーダーナンバーにより第1メモリ67に記憶していたピッキングデータを消去する。
以上が作業ゾーンZに関連する各種機器の構成である。
次に、各作業者の作業やピッキング設備の動作について説明する。ただし、高頻度品ゾーンZ1については、従来通りのピッキング作業が行われるため、以下においては、主に低頻度品ゾーンZ2について説明する。
[集約ピッキング作業について]
低頻度品ゾーンZ2に配置された集約ピッキング担当の作業者Hが携行している集約ピッキング作業端末HTヘ、取出制御部61より第1無線装置71を介して先述の取り出しデータが送信され、この取り出しデータは集約ピッキング作業端末HTに記憶されるとともに、取り出しデータの順に、集約ピッキング作業端末HTの表示部に、取り出す物品11が保管された保管棚17(保管部)のアドレスと、物品11のバーコード情報と必要数量が表示される。
集約ピッキング担当の作業者Hは、アドレスが表示された保管部へ移動し、表示部に表示された必要数量の物品11を取り出し、物品11のバーコード情報を集約ピッキング作業端末HTで読み取り、カゴ車等に一時的に収容する。読み取ったバーコード情報が、集約ピッキング作業端末HTに記憶された取り出しデータのバーコード情報と一致すると、次の取り出しデータが表示部に表示され、作業者Hは、次の物品11のピッキングを実行する。
1つの取り出しデータが終了して区切りのよいとき(例えばカゴ車が満杯となったとき)に、取り出した物品11を集約棚16へと搬送する。
[集約棚16への入庫作業について]
集約ピッキング担当の作業者Hは、集約棚16へ到着すると、空いている物品収納部30を任意に(自由に)選択し、選択した物品収納部30へ、物品11のバーコード情報を集約ピッキング作業端末HTで読み取って収納し、収納した物品収納部30の物品収納確認ボタン19を操作する。すると、入庫管理部62によって、第2メモリ68に、物品11を収納した物品収納部30のアドレスと対応付けられて物品11のバーコード情報が記憶される。すなわち、物品収納部30のアドレスと物品11のバーコードが対となった収納情報が第2メモリ68へ記憶される(図8に示す収納情報記録工程S1)。
なお、図4(a),図4(b)に示すように、物品収納部30の1つ分の寸法を越える寸法の、大きい物品11Lを収納する場合には、大きい物品11Lを複数の物品収納部30(ここでは2つ、特大の物品11Xに対しては3つ)にわたって収納する。このとき、集約ピッキング担当の作業者Hは、大きい物品11Lのバーコードを読み取り、収納した複数の物品収納部30の物品収納確認ボタン19を押下する。この場合、第2メモリ68には、大きい物品11Lのバーコード情報と複数の物品収納部30のアドレスとが対になって記憶される。
[集品容器10の特定について]
搬送ラインBによって、集品容器10が低頻度品ゾーンZ2より一つ上流の高頻度品ゾーンZ1(上流ゾーン)へ搬送されてくると、この高頻度品ゾーンZ1の上流端に設けられた上流ゾーンRFIDリーダ41により、集品容器10の投入表示器26に内蔵された集品容器RFID10aから、搬送されてきた集品容器10に割り付けられているオーダーナンバーが読み取られる。さらに搬送ラインBによって集品容器10が低頻度品ゾーンZ2へ搬送されてくると、低頻度品ゾーンZ2の上流端に設けられたゾーンRFIDリーダ42により、集品容器10の投入表示器26に内蔵された集品容器RFID10aから、搬送されてきた集品容器10に割り付けられているオーダーナンバーが読み取られる。
これら集品容器10のオーダーナンバーの読み取りにより、表示制御部63において、上流ゾーンを移動している集品容器10と、低頻度品ゾーンZ2を移動している集品容器10が特定される。
[低頻度品ゾーンZ2における集品容器10への物品11の仕分け作業について]
表示制御部63において、低頻度品ゾーンZ2を移動している集品容器10向けのピッキングデータ(低頻度品ゾーンZ2において集品容器10へ投入すべき物品11のデータ)がある場合、先述の表示器データが形成されて第2無線装置72を介して送信され、物品11を投入すべき集品容器10に取り付けられた投入表示器26の第1ランプ26bが赤色で点灯される。またピッキングデータと収納情報から物品収納部30のアドレスが求められて先述の物品収納部データ(物品収納部30のアドレス,集品容器10に割り付けられているオーダーナンバーの情報,ランプの色を赤色に指定する情報を含むデータ)が形成され(図8に示す収納部特定工程S2)、物品収納部データが出庫コントローラ74へ出力される。
すると、物品収納部データに含まれるアドレスに対応する物品収納部30に設けられた物品収納部表示器20のデジタル表示部20aにオーダーナンバーが表示され、ランプ付きボタン20bのランプが赤色に点灯される(図8に示す物品収納部表示工程S3)。
なお、投入すべき物品11の寸法が大きく、複数の物品収納部30にわたって収納されている場合には、投入すべき物品11を収納するために使用されている複数の物品収納部30の物品収納部表示器20のそれぞれに同じ表示を行う。
投入担当の作業者Hは、第1ランプ26bが赤色で点灯している投入表示器26に表示されているオーダーナンバーと、ランプ付きボタン20bのランプが赤色に点灯している物品収納部表示器20に表示されているオーダーナンバーの一致を確認し、この物品収納部30から物品11を取り出してランプ付きボタン20bを操作し、物品11を集品容器10へ投入する。ランプ付きボタン20bが操作されると、出庫管理部64により、物品収納部表示器20の表示は消灯され、物品収納部表示器20に対応する物品収納部30のアドレスと対になっているバーコード情報が消去(クリア)される。そして、集品容器10に投入すべき全ての物品11の投入が終了すると、テープスイッチ23を操作する。すると、出庫管理部64により、投入表示器26の第1ランプ26bは消灯(表示解除)され、オーダーナンバーに対となったピッキングデータが消去される(図8に示す表示解除工程S4)。
[上流ゾーンにおける集品容器10への先行仕分け作業について]
低頻度品ゾーンZ2(自ゾーン)へ搬送されてきた集品容器10への仕分け作業が無い場合に、低頻度品ゾーンZ2より一つ上流の高頻度品ゾーンZ1(上流ゾーン)に移動してきている集品容器10(投入表示器26)向けのピッキングデータがあると、表示制御部63によって先述の表示器データ(物品収納部30のアドレス,集品容器10に割り付けられているオーダーナンバー,ランプの色を緑色に指定する情報を含むデータ)が形成され、物品11を投入すべき集品容器10が取り付けられた投入表示器26のデジタル表示部26aにオーダーナンバーが表示され、第2ランプ26cが緑色に点灯される。
また表示制御部63により先述の物品収納部データが形成され、物品収納部30に設けられた物品収納部表示器20のデジタル表示部20aにオーダーナンバーが表示され、ランプ付きボタン20bのランプが緑色に点灯される。
投入担当の作業者Hは、第1ランプ26bが緑色で点灯している投入表示器26に表示されているオーダーナンバーと、ランプ付きボタン20bのランプが緑色に点灯している物品収納部表示器20に表示されているオーダーナンバーの一致を確認し、この物品収納部30から物品11を取り出してランプ付きボタン20bを操作し、物品11を、上流ゾーンを移動中の集品容器10へ投入する。ランプ付きボタン20bが操作されると、出庫管理部64により、物品収納部表示器20の表示は消灯され、物品収納部表示器20に対応する物品収納部30のアドレスと対になっているバーコード情報が消去(クリア)される。そして、集品容器10に投入すべき全ての物品11の投入が終了すると、テープスイッチ23を操作する。すると、出庫管理部64により、投入表示器26の第2ランプ26cは消灯され、オーダーナンバーに対となったピッキングデータが消去される。
以上のように本実施の形態によれば、低頻度品ゾーンZ2において、集約ピッキング担当の作業者Hが、取り出しデータに基づいて、集約棚16の物品収納部30に対して保管棚17側(一方の面側)から物品11を収納し、物品11を収納した物品収納部30の物品収納確認ボタン19を操作する集約ピッキング作業と、投入担当の作業者Hが、物品収納部表示器20に表示が出ている物品収納部30のコンベヤ18側(他方の面側)から物品11を取り出し、集品容器10へ投入する投入作業とが行われ、これら集約ピッキング作業と投入作業とが並行して実行できる。したがって、集約ピッキング作業と投入作業とは、それぞれの作業効率が互いの作業進捗状況に左右されなくなり、特に集約ピッキング作業に待ち時間が発生せず、ピッキング設備全体での作業効率が高くなる。
また本実施の形態によれば、集約棚16の物品収納部30へ物品11を収納する際に、物品11は、空いている物品収納部30に任意に収納できる。したがって、集約ピッキング担当の作業者Hは、どの物品収納部30に収納するかについて迷うことがなく、また空いている物品収納部30を有効に活用できる。
また本実施の形態によれば、1つの物品収納部30に収まらない大型の物品(大きい物品11L、特大の物品11X)であっても、複数の物品収納部30にわたって収納することができる。したがって、物品収納部30の寸法を、収納される物品11の最大の寸法に合わせておく必要がなく、集約棚16のスペースが有効に活用される。
また本実施の形態によれば、集品容器10の投入表示器26に、投入するべき物品11が収納されている物品収納部表示器20と同じオーダーナンバーを表示し、同じ色でランプを点灯させるので、集品容器10への投入担当の作業者Hが、どの集品容器10にどの物品収納部30内の物品11を投入すればよいかを把握しやすくなり、物品11を投入する集品容器10を間違えるといった仕分けミスのおそれが低減される。
また投入作業の実行時に物品収納部表示器20のランプ付きボタン20bとテープスイッチ23が操作されることで、物品収納部表示器20の表示が解除され、対応する物品収納部30の収納情報がクリアされるので、低頻度品ゾーンコントローラ60は物品11が取り出されて空いた物品収納部30を直ちに把握できる。
また、テープスイッチ23がコンベヤ18に沿って設けられているので、物品11投入対象の集品容器10がコンベヤ18上のどの位置にあっても、投入担当の作業者Hは、物品11の投入後にテープスイッチ23を速やかに操作することができる。
なお、本実施の形態では、仕分け先の物品要求情報が割り付けられた複数の区域をコンテナ25等による集品容器10として、ピッキングした物品11を集品容器10に対して仕分けているが、これに限らず、作業者Hがどこへ物品11を置くべきか識別できる複数の区域であればよく、例えばコンベヤ18上に直接設定された区画に対して物品を仕分けるようにしてもよい。
また本実施の形態では、搬送手段をコンベヤ18としているが、物品を搬送できる手段であればよく、例えばフリーローラや台車でもよい。
また本実施の形態では、物品11にバーコードラベル11aを取り付けているが、これは物品11を特定する情報を表示/読み取り可能なものであればよく、QRコード(登録商標)やRFID(ICタグ)でもよい。
また本実施の形態では、集品容器10の投入表示器26や物品収納部表示器20にデジタル表示部を取り付けているが、これは投入担当の作業者Hに情報を認識させることのできる手段であればよく、例えば電子的に情報が書き換えられる電子ペーパーでもよい。
また本実施の形態では、低頻度品ゾーンZ2を一つのみ示しているが、同様の集約棚16を備え作業者Hが配置された低頻度品ゾーンZ2を二つ以上設けてもよい。
また本実施の形態では、集品容器RFID10aを投入表示器26に内蔵しているが、これは、集品容器10のそれぞれに対応して設けられていればよく、投入表示器26の内部ではなく外部に離して設けてもよい。
また本実施の形態では、集約棚16の保管棚17側の面には物品収納確認ボタン19のみを設けているが、集約ピッキング担当の作業者Hが、どの物品収納部30が空いているかを認識し易いように、物品収納確認ボタン19の近くまたは物品収納確認ボタン19自体にランプを取り付けておき、空いている物品収納部30に対応するランプを点灯または点滅させ、物品収納確認ボタン19が押されることでこのランプを消灯するようにしてもよい。
また本実施の形態では、物品収納確認手段として、集約棚16に物品収納確認ボタン19を設けているが、これの代わりに、各物品収納部30に対応してフォトリフレクタなどの光電センサーを設けておき、集約ピッキング担当の作業者Hは、物品11を収納する際に、物品収納確認ボタン19を押下する代わりに、この光電センサーを(光を遮るなどして)操作する(ONする)ようにしてもよい。この場合、光電センサーがONされた際に、物品を特定する情報と位置情報とが対応付けられる。
また本実施の形態では、集約ピッキング担当の作業者Hが集約ピッキング作業端末HTでバーコードを読み取り、物品収納確認ボタン19を押すことにより、物品11を特定する情報と収納した物品収納部30とを対応させているが、物品収納部30にバーコードリーダを取り付けておき、物品11を収納する際に、物品収納部30のバーコードリーダに物品11のバーコードを読み取らせることで物品を特定する情報と位置情報とを対応させるようにしてもよい。この場合、保管棚17から物品11をピッキングしてくる作業者と、物品11を物品収納部30へ入庫する作業者を分けることができ、作業効率を改善できる。
また本実施の形態では、大きな物品11L(または特大の物品11X)を集約棚16に収容する際、使用する複数の物品収納部30の物品収納確認ボタン19を全て操作しているが、物品11を特定する情報に、物品11の寸法に関する情報を含ませておき、物品11のバーコードを読み取った後、使用する複数の物品収納部30のうち端(左端または右端、あるいは両端)の物品収納確認ボタン19を操作することにより、低頻度品ゾーンコントローラ60が、物品11の寸法と照らし合わせて、何箇所の物品収納部30が使用されたか割り出すようにしてもよい。また、各物品収納部30に重量検知器を設けておき、どの物品収納部30に物品11が載置されたか検知できるようにしてもよい。
また本実施の形態では、投入表示器26は、投入担当の作業者Hが認識し易いように、物品収納部表示器20の表示と一致した表示を行っているが、物品収納部表示器20の表示と対応していることを作業者Hが認識できるのであれば、物品収納部表示器20の表示と異なった表示でもよい。
また本実施の形態では、投入担当の作業者Hによって、搬送されてきた集品容器10への投入作業が終了した際、投入表示器26の第1ランプ26bまたは第2ランプ26cを消灯しているが、これに加えて、デジタル表示部26aに、オーダーナンバーに代えて作業終了を示す情報(例えば“End”)を表示するようしてもよい。また、ランプを消灯する代わりに、点滅させて作業終了を表すようにしてもよい。
また本実施の形態では、投入担当の作業者Hが物品11を投入する対象の集品容器10を見分けやすいように、各集品容器に投入表示器26を取り付けているが、作業頻度が少ないなどの理由で、投入担当の作業者Hが物品11を投入する対象の集品容器10を容易に見分けられるのであれば、投入表示器26を取り付けなくともよい。
また本実施の形態では、物品収納部表示器20の表示を解除するランプ付きボタン20bと、投入表示器26の表示を解除するためのテープスイッチ23とを別々に設けているが、これらを統一してもよい。例えば、集品容器10へ(複数の)物品11の投入が完了したときにテープスイッチ23を操作することで、物品11が収納されていた物品収納部30に対応する(複数の)物品収納部表示器20の表示が一度に解除されるようにしてもよい。また、物品収納部30に重量検知器を設けておくなどして、物品11が物品収納部30から取り出されたことが自動的に判別できるように構成した場合には、表示解除手段としてのランプ付きボタン20bやテープスイッチ23を設けなくともよい。
また本実施の形態では、集約棚16自体の位置は動かさない運用について説明したが、集約棚16を(キャスターを取り付けるなどして)移動可能な構成とし、搬送ラインBに沿って設けられている集約棚16とは別に、予め物品を載置した集約棚を用意しておき、投入担当の作業者Hの作業が進捗して搬送ラインBに沿って設けられている集約棚16が空になった際には、予め用意しておいた物品載置済みの集約棚と空になった集約棚16とを取り替えることができるようにしてもよい。
また本実施の形態では、物品収納部表示手段として、集約棚16に物品収納部表示器20を取り付けているが、これは投入担当の作業者Hが物品11を取り出すべき物品収納部30を見分けられるように設けられていればよく、例えば複数の物品収納部表示器20を枠体に取り付けた表示器枠を集約棚16とは別体として用意しておき、この表示器枠の各物品収納部表示器20と集約棚16の各物品収納部30の位置情報とが、集約棚16に物品11を収納するときに対応付けられ、表示器枠に集約棚16をセットすることで表示器枠の物品収納部表示器20が各物品収納部30に対応した物品収納部表示手段として動作するようにしてもよい。この場合には、集約棚16は先述のような移動可能なものであることが好ましい。
10 集品容器
11 物品
16 集約棚
17 保管棚
19 物品収納確認ボタン
20 物品収納部表示器
30 物品収納部
60 低頻度品ゾーンコントローラ

Claims (6)

  1. 仕分け先が割り付けられた複数の区域に対してそれぞれ、各仕分け先の物品要求情報に応じて物品を仕分けるピッキング設備であって、
    一方の面から仕分け対象の物品を収納し他方の面から収納された物品を取り出し可能な棚部を有し、前記棚部に、物品をそれぞれ収納可能な複数の物品収納部が設けられている集約棚と、
    前記各物品収納部それぞれに対応して前記棚部の一方の面側に設けられ、物品が物品収納部へ収納された際に操作される物品収納確認手段と、
    前記各物品収納部それぞれに対応して前記棚部の他方の面側に設けられ、物品を取り出す物品収納部を表示する物品収納部表示手段と、
    前記物品収納確認手段が操作された際に、物品収納部へ収納された物品を特定する物品情報と物品が収納された物品収納部の情報とを対にした収納情報を記憶する収納情報記憶手段を有し、各区域に対して物品を前記集約棚より取り出して仕分ける際に、当該区域に割り付けられている仕分け先の物品要求情報に応じた物品情報について、前記収納情報記憶手段の収納情報を検索して前記物品要求情報に応じた物品を収納した物品収納部を特定し、特定した物品収納部に対応する物品収納部表示手段に表示を行わせるコントローラ
    を備えたことを特徴とするピッキング設備。
  2. 各物品収納部は、収納される最も小さい物品の寸法に対応して設けられており、
    集約棚は、物品収納部1つ分の寸法を越える寸法の物品を、複数の物品収納部にわたって収納可能であること
    を特徴とする請求項1に記載のピッキング設備。
  3. 仕分け先の物品要求情報が割り付けられた複数の区域は、物品が投入される複数の集品容器によって区画されており、前記集品容器は、搬送手段によって搬送され、
    前記複数の集品容器のそれぞれに、物品を投入すべき集品容器を表示する投入対象表示手段が設けられ、
    前記コントローラは、前記投入対象表示手段に、前記物品収納部表示手段の表示に対応した表示を行わせること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載のピッキング設備。
  4. 操作されることにより、前記物品収納部表示手段及び投入対象表示手段の表示を解除し、収納情報記憶手段に記憶された収納情報のうち当該表示に対応する情報をクリアする表示解除手段を備え、
    前記表示解除手段は、前記搬送手段に沿って設けられており、前記集品容器に物品が投入された際に操作されること
    を特徴とする請求項3に記載のピッキング設備。
  5. 仕分け先が割り付けられた複数の区域に対してそれぞれ、各仕分け先の物品要求情報に応じて物品を仕分けるピッキング設備において、仕分け対象の物品が収納される集約棚であって、
    一方の面から仕分け対象の物品を収納し他方の面から収納された物品が取り出し可能な棚部を備え、前記棚部が、物品をそれぞれ収納可能な複数の物品収納部を有し、
    前記棚部の一方の面に、前記物品収納部のそれぞれに対応して、物品が物品収納部へ収納された際に操作される物品収納確認手段を備え、
    前記棚部の他方の面に、前記物品収納部のそれぞれに対応して、前記区域に対して物品を仕分ける際に当該区域に割り付けられている仕分け先の物品要求情報に応じた物品が収納されている物品収納部を表示する物品収納部表示手段を備えていること
    を特徴とする集約棚。
  6. 仕分け先が割り付けられた複数の区域に対してそれぞれ、各仕分け先の物品要求情報に応じて物品を、仕分け対象の物品が収納される複数の物品収納部を備えた集約棚からピッキングして仕分けるピッキング方法であって、
    前記集約棚の各物品収納部に物品が収納された際に、収納される物品を特定する物品情報と物品が収納された物品収納部の情報を対とした収納情報を記憶する収納情報記憶工程と、
    各区域に対して物品を仕分ける際に、当該区域に割り付けられている仕分け先の物品要求情報の物品情報に応じた物品が収納されている物品収納部を、前記収納情報記録工程で記憶した情報から特定する収納部特定工程と、
    前記収納部特定工程で特定した物品収納部の位置を表示する物品収納部表示工程と
    を有すること
    を特徴とするピッキング方法。
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