JPH09315525A - ピッキング装置及び方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多様な物品の大きさに対応できるように保管
棚の棚段の取出口の大きさを特定せずにフリーロケーシ
ョンで考え、保管効率の向上を図る。 【解決手段】 数量表示手段５のオーダに基づいて保管
棚から物品をピッキングする時、保管棚１に備えられて
物品２の区分け用仕切りのない各棚段３に複数配置され
て、物品２の幅、種類数に応じてオーダの対象物品２の
領域を自在に表示する表示手段４により、多彩な幅、種
類数の任意に配列した各物品２の位置領域を確実に示
す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はオーダに基づいて保
管棚から物品をピッキングするピッキング装置とピッキ
ング方法に関し、特には、保管棚における物品配置とそ
のピッキングに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、物品のピッキング装置において
は、保管棚上での物品と表示器との対応が予め決定され
ており、そのデータはピッキング順番を制御する制御装
置に入力されている。そして、ピッキングのオーダーの
データが制御装置に示されると、このオーダーを基に制
御装置がピッキング順番に従って物品と対応する表示器
にオーダー表示させている。

【０００３】このようなピッキング装置では、保管棚の
物品の種類を変更する場合、制御装置内のデータから変
更する必要があり、少しの変更でもデータの入替え等を
行う必要があって多くの労力を要する。そこで、実開平
６−７６２１０号公報に示されたピッキング装置では、
保管棚上の物品の種類変更を保管棚近傍に配置された操
作パネル等によって行うことが開示されている。これに
より、物品を取出す取出口の位置や取出口数の変更に伴
う指示ランプの点灯データの変更を作業者が現場で行う
ことができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のこのピ
ッキング装置の保管棚としての取出口の数は決まってお
り、取り出し指示用の指示ランプもそれに従って配置さ
れ、保管棚全体として保管できる物品種別数は必然的に
決まっている。従って、取出口の広さも決まってしまっ
ているので、それより大きい物品は取り扱えず、小さい
物品の場合には無駄なスペースができ、保管効率が悪い
という課題があった。

【０００５】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、多様な物品の大きさに対応できるように取出
口の大きさを特定せずにフリーロケーションで考えるこ
とのできる、ピッキング装置及びピッキング方法を提供
することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的に対し、本発明
は、数量表示手段のオーダに基づいて保管棚から物品を
ピッキングするピッキング装置であって、保管棚に備え
られて物品の区分け用仕切りのない棚段と、該棚段に複
数配置されて物品の幅、種類数に応じてオーダ対象の物
品の表示領域変更が可能である表示手段と、表示手段に
示された物品のピッキング終了ごとに押されるリセット
ボタンと、を備える構成の装置とすることで達成してい
る。

【０００７】上記装置は次のような構成とすることがで
きる。 １．表示器が所定間隔で配置された押し釦兼用ランプと
なっており、物品の幅に対応する数の該ランプを発光さ
せることでオーダ対象の物品位置を表示し、物品の幅に
対応する数のランプの少なくとも両端を押して制御装置
に物品位置の変更を入力する構成とすることができる。

【０００８】２．また、所定間隔で配置された上記１の
各表示器近傍の棚段にその位置を特定するバーコードを
配置し、制御装置に物品位置の変更を入力する構成とす
ることができる。

【０００９】３．表示器が押し釦兼用ランプを備える移
動式のアイテム表示器となっており、物品の幅領域のほ
ぼ中心位置に配置され、更に、棚段前部に所定間隔でそ
の位置を示すバーコードが配置され、移動式のアイテム
表示器の位置決定後にその位置のバーコードにより、制
御装置に物品位置の変更を入力する構成とすることがで
きる。上記１〜３の構成において、保管棚への物品の載
置は、保管棚の各棚段の長さと保管される複数の物品の
幅合計とを対応させるように物品を選択することで効果
的に物品を載置することができる。

【００１０】また、この装置を利用する方法として、数
量表示手段のオーダに基づいて保管棚から物品をピッキ
ングするピッキング方法であって、保管棚の棚段上で物
品を所望の位置に配置し、表示領域変更が可能である表
示手段を各物品の領域に対応させて位置設定し、配列し
た物品の位置等に関する物品情報を制御手段に入力し、
ピッキング開始によってピッキング対象物品の位置の表
示器でピッキング表示し、表示手段に示された物品のピ
ッキング終了ごとにリセットボタンを押す構成の方法に
より達成している。

【００１１】

【発明の実施の形態】

（第１実施形態）以下、本発明のピッキング装置の保管
棚の一実施形態を図面に基づいて説明する。図１は本発
明の第１実施形態におけるピッキング装置の保管棚の正
面図である。図において、保管棚１には物品２を載置す
る複数の棚段３により構成され、この棚段３には一定間
隔に並んだ押釦兼用アイテム表示器４が設けられ、ピッ
キング対象物品のピッキング数量を表示する数量表示器
５が保管棚１の上部に設けられ、その近傍に１回のピッ
キング作業が終了ごとに押すリセットボタン６が備えら
れている。ａ〜ｍは便宜上物品２ごとに付した記号であ
る。

【００１２】この第１実施形態におけるピッキング装置
の保管棚１は、物品２の取出口を固定せずに、フリーロ
ケーションとして多種の物品２の大きさに対応できるよ
うになっており、従って、各棚段３には仕切り板のよう
な物は設けていない。また、フローラックタイプの場合
は、ローラを均一幅に設置してあり、ローラを密にする
程細かい区分が可能となる。そして、各棚段３ごとに定
ピッチで多数の押釦兼用アイテム表示器４が設置されて
いる。なお、物品２の配列を変更した場合には、この押
釦兼用アイテム表示器４の押釦によって、物品２の位
置，幅等の物品情報を制御装置に入力する。また、この
押釦兼用アイテム表示器４は、ピッキング指示に従って
点灯または点滅するようになっており、ピッキング指示
がどの物品２を指定しているかを該当物品２の幅そのも
ので示すので、確実にピッキングが行える。また、点灯
または点滅するアイテム表示器４は該当物品２の幅の両
端位置のものだけでも良い。

【００１３】次に通常ピッキング作業時の動作を図１を
基にして説明する。例えば、３種類の物品２ｃ，２ｆ，
２ｋのピッキングを指定した１オーダ分のピッキングデ
ータが送信されると、図示していない制御装置によって
指定された３種類の物品２の位置にある押釦兼用アイテ
ム表示器４が点灯し、ピッキング対象の各物品２ｃ，２
ｆ，２ｋの位置を示す。この装置の場合、数量表示器は
１つであるので、ピッキングの順序が必要であり、最初
にピッキングすべき物品２ｆの位置を示す押釦兼用アイ
テム表示器４は赤色に点灯する。他の物品２ｃと物品２
ｋを示す押釦兼用アイテム表示器４は緑色に点灯する。
図では赤色の点灯を・で、緑色の点灯を×で示してい
る。数量表示器５に表示されるピッキング数量の物品２
ｆのピッキングが終了するとリセットボタン６を押す。

【００１４】リセットボタン６の押圧により、物品２ｆ
の位置を示していた押釦兼用アイテム表示器４の赤色の
点灯は消える。続いて次にピッキングする物品２ｃの位
置を示していた押釦兼用アイテム表示器４の緑色の点灯
は赤色に変わる。同様に物品２ｃのピッキング作業が終
了すると、物品２ｃの位置を示していた押釦兼用アイテ
ム表示器４の赤色の点灯は消える。更に、点灯の色が緑
から赤に変わった押釦兼用アイテム表示器４の位置にあ
る物品２ｋのピッキング作業が終了するとこの１オーダ
分のピッキング作業が終わり、次のオーダ指令を待つこ
とになる。

【００１５】ここで、物品２の配列の設定時、又は変更
時においては、この押釦兼用アイテム表示器４の押釦に
よって、物品２の位置，幅等の物品情報を制御装置に入
力する。この時、物品２の配置については、ピッキング
が行われ易いように、更にはスペース効率を考慮して物
品２を選択し、棚段３に配列する。例えば、取り出し頻
度の多いＡランクの物品２を取り出し易い棚段３に配列
する。又は、保管棚１の各棚段３の長さと保管される複
数の物品２の幅合計とを対応させるように物品を選択し
て配列することもできる。そして、棚段３に配列した物
品２の位置，幅等の物品情報を該物品２の専有する棚段
３の幅分の押釦兼用アイテム表示器４を全て押すか、両
端の２個を押して制御装置に入力する。この制御装置の
制御の基にピッキング時にピッキング対象物品の位置を
押釦兼用アイテム表示器４が点灯することによって示
す。

【００１６】（第２実施形態）図２は本発明の第２実施
形態におけるピッキング装置の保管棚の正面図である。
図１と同じ符号は同一要素を示しているので詳細な説明
は省略する。棚段３に設けた一定間隔に並んだアイテム
表示器７の下部にはバーコード８が配置されている。な
お、物品２の配列を変更する場合には、この物品２の変
更後の位置に対応するバーコード８をハンドスキャナー
で読み込んで物品２の位置，幅等の物品情報を制御装置
に入力する。

【００１７】つまり、この第２実施形態で物品２の配列
の設定時、又は変更時においては、基本的には第１実施
形態と同じであるが、棚段３に配列した物品２の位置，
幅等の物品情報を該物品２の専有する棚段３の幅分のバ
ーコード８をハンドスキャナーで全て読み込むか、両端
の２つを読み込んで制御装置に入力する。この制御装置
の制御の基にピッキング時にピッキング対象物品の位置
をアイテム表示器７が点灯することによって示す。

【００１８】この第２実施形態におけるピッキング装置
も基本的には第１実施形態と同じようにピッキングを行
うことができる。そして、各棚段３ごとに定ピッチで多
数のアイテム表示器７を設置してあるので、第１実施形
態と同様の作用，効果がある。

【００１９】（第３実施形態）図３は本発明の第３実施
形態におけるピッキング装置の保管棚の正面図である。
図１と同じ符号は同一要素を示しているので詳細な説明
は省略する。アイテム表示器９が押し釦兼用ランプを備
える移動式となっており、物品２の幅領域のほぼ中心位
置に配置され、更に、棚段３前部に所定間隔でその位置
を示すバーコードが配置されている。アイテム表示器９
の位置決定後にその位置の棚段３のバーコードにより、
制御装置に物品位置の変更を入力する構成とすることが
できる。

【００２０】つまり、第３実施形態で物品２の配列の設
定時、又は変更時においては、アイテム表示器９の位置
を物品２の幅領域のほぼ中心位置に配置し、棚段３に配
列した物品２の位置，幅等の物品情報を該物品２の専有
する棚段３の幅分のバーコード８をハンドスキャナーで
全て読み込むか、両端の２つを読み込んで制御装置に入
力する。この制御装置の制御の基にピッキング時にピッ
キング対象物品の位置を移動式アイテム表示器９が点灯
することによって示す。

【００２１】この第３実施形態におけるピッキング装置
も基本的には第２実施形態と同じようにピッキングを行
うことができる。そして、各棚段３ごとに移動式アイテ
ム表示器９を物品２の数に合わせて設けるだけで良いの
で、アイテム表示器を少なくしても第２実施形態と同様
の作用，効果を期待することができる。

【００２２】

【発明の効果】本発明によるピッキング装置及び方法
は、オーダに基づいたピッキング対象となる物品２の位
置領域を前記アイテム表示器が点灯によって示すことが
できるので、物品２をピッキングを誤ることは殆どな
い。また、保管棚１における物品２の取出口や割付けを
変更する場合に、任意に配列した物品２の位置領域を確
実にカバーできる表示位置変更可能の表示器であるの
で、棚段３への物品２の割付けをフリーロケーションで
考えることができ、多様な物品２を収納効率を落とさ
ず、現場にて取出口や割付けの設定・変更を容易且つ確
実に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態におけるピッキング装置
の保管棚の正面図である。

【図２】本発明の第２実施形態におけるピッキング装置
の保管棚の正面図である。

【図３】本発明の第３実施形態におけるピッキング装置
の保管棚の正面図である。

【符号の説明】

１ 保管棚 ２ 物品 ３ 棚段 ４ 押釦兼用アイテム表示器 ５ 数量表示器 ６ リセットボタン ７ アイテム表示器 ８ バーコード ９ 移動式アイテム表示器

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 数量表示手段（５）のオーダに基づいて
   保管棚から物品をピッキングするピッキング装置におい
   て、 保管棚に備えられて物品（２）の区分け用仕切りのない
   棚段（３）と、 該棚段（３）に複数配置され、物品（２）の幅、種類数
   に応じて前記オーダの対象物品の表示領域変更が可能で
   ある表示手段と、 表示手段に示された物品のピッキング終了ごとに押され
   るリセットボタン（６）と、を備えることを特徴とする
   ピッキング装置。
2. 【請求項２】 数量表示手段（５）のオーダに基づいて
   保管棚から物品をピッキングするピッキング方法におい
   て、 保管棚（１）の棚段（３）上で物品（２）を所望の位置
   に配置し、 表示領域変更が可能である表示手段を各物品（２）の領
   域に対応させて位置設定し、 配列した物品（２）の位置等に関する物品情報を制御手
   段に入力し、 ピッキング時にピッキング対象物品（２）の位置の表示
   器に表示させるようにしたことを特徴とするピッキング
   方法。