JP2013224127A - 鞍乗り型車両の収納構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】乗員用のシートによって開閉される収納ボックス44の後壁44Rに開口部44Kを備え、前方が開口する箱状であって、前記開口部44Kを閉塞するように装着されて前記開口部44Kよりも後方に膨出するサブ収納ボックス671を設けるようにした。
【選択図】図10
Description
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、簡易な構成で収納スペースを拡大できる鞍乗り型車両の収納構造を提供することを目的としている。
この構成によれば、前方が開口する箱状であって、収納ボックス後壁の開口部を閉塞するように装着されて前記開口部よりも後方に膨出するサブ収納ボックスを設けたので、簡易な構成かつ少ない部品点数で収納スペースを拡大することができる。
また、上記構成において、前記サブ収納部(671)の後方には、後部灯火器(91)が配置されるとともに、前記後部灯火器(91)に接続される配線類が配索されるようにしても良い。この構成によれば、サブ収納部によって積載物と配線類との干渉を回避しながら収納スペースを可及的に拡大することができるとともに、後部灯火器のバルブメンテナンスを、サブ収納部を取り外すことで可能となり、別途メンテナンスリッドを設ける必要がない。
この場合、前記仕切り壁(662)を、上方に開放する有底状の小物入れにしても良い。この構成によれば、仕切り壁を、使い勝手の良い小物入れとしても使用することができ、また、この仕切り壁を着脱自在にすることで、奥に入った小物を、小物入れを外して容易に取り出すことが可能である。
また、上記構成において、前記サブ収納部(671)の前方開口を開閉自在に閉塞する蓋体(682)を、前記サブ収納部(671)の前上部にヒンジ部(681)で連結するようにしても良い。この構成によれば、サブ収納部を独立した収納空間に区画し、小物入れとしての使い勝手を向上させることができる。
また、サブ収納部の底板は、このサブ収納部の天板よりも前方に張り出す前方張り出し部を有し、この前方張り出し部の下方に車体フレームのクロスメンバを通し、このクロスメンバには、当該車両を識別する識別部が車体上面視で前記前方張り出し部と重なる位置に設けられるようにすれば、サブ収納部を外すことで識別部の確認が容易となるとともに、識別部の確認が不要な通常の使用状態ではサブ収納部で識別部を露出させず、外観性が向上する。
また、サブ収納部の後方には、後部灯火器が配置されるとともに、後部灯火器に接続される配線類が配索されるようにすれば、サブ収納部によって積載物と配線類との干渉を回避しながら収納スペースを可及的に拡大することができるとともに、後部灯火器のバルブメンテナンスを、サブ収納部を取り外すことで可能となり、別途メンテナンスリッドを設ける必要がない。
また、サブ収納部の前方に仕切り壁を設けるようにすれば、収納ボックスの主要収納空間と区画して小物入れの収納スペースを確保することできる。また、仕切り壁を、上方に開放する有底状の小物入れにすれば、仕切り壁を、使い勝手の良い小物入れとして使用することができる。
また、サブ収納部の前方開口を開閉自在に閉塞する蓋体を、サブ収納部の前上部にヒンジ部で連結するようにしても良い。この構成によれば、サブ収納部を独立した収納空間に区画し、小物入れとしての使い勝手をより向上させることができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。
自動二輪車(鞍乗り型車両)1は、乗員用シート(以下、シートという)10に着座した乗員が足を載せる低床のステップフロア68を有するスクータ型車両であり、車体フレームF(図2)の前方に前輪2を有し、駆動輪である後輪3は、車両後部に配置されるユニットスイングエンジンU(ユニットスイングパワーユニット)に軸支されている。車体フレームFは、樹脂製の車体カバーCによって覆われている。
図2〜図4に示すように、車体フレームFは、金属製のチューブやパイプを溶接によって複数連結して形成されており、メインフレーム11は、前部に設けられるヘッドパイプ12と、ヘッドパイプ12から後下方に延出した後、略水平に後方へ延び、後部で後上方に延びる左右一対のダウンチューブ13,13と、ダウンチューブ13,13の前下部から後上方へ車両後部まで延出する左右一対のシートレール14,14と、ヘッドパイプ12からダウンチューブ13,13の上方を後下方に延びてシートレール14,14に連結される左右一対のアッパーチューブ15,15とを有している。
ダウンチューブ13,13は、ヘッドパイプ12に前端が連結されて後下方へ延出する下方延出部70と、下方延出部70の下端から後方に略水平に延出する水平延出部71と、水平延出部71の後端から後上方に延出する斜め上方延出部72とを有している。
ダウンチューブ13,13の斜め上方延出部72,72の上部には、車幅方向外側に延出する左右一対のタンデムステップステー22,22が設けられている。ヘッドパイプ12の前面には、灯火類や車体カバーC等を支持する籠状の前部フレーム24が連結されている。
また、メインフレーム11の外側方には、ダウンチューブ13,13に連結されて前後に延び、ステップフロア68を下方から支持する左右一対のステップフレーム23(図2、図3)が設けられている。
エンジンEは、水冷式の4サイクル単気筒エンジンであり、シリンダ軸線29が略水平に前方へ延びるように配置されている。エンジンEは、ユニットスイングエンジンUの前部に配置されるクランクケース30の前面に、シリンダ31及びシリンダヘッド32(図3)を結合して構成されている。
伝動ケースMの後端及びアーム部33の後端とシートレール14,14との間には、左右一対のリヤサスペンション34,34が掛け渡されている。
シリンダヘッド32の下面の排気ポートに接続された排気管37は、エンジンEの下方を通って後方に延び、アーム部33の外側(右側)に固定されたマフラー38(図3)に接続される。
伝動ケースMの後部の下部には、車両を直立状態に支持可能なメインスタンド39が設けられている。
前傾した燃料タンク40の前部の下方の空間には、エンジンEの冷却水を冷却する板状のラジエータ41が設けられている。ラジエータ41とエンジンEとを接続する一対の冷却水パイプ42(図2)は、ラジエータ41の左側部から延出され、車両の左側(一側)のステップフレーム23(図2)の下方を後方へ延び、ダウンチューブ13の内側を通ってエンジンEに接続される。左側の水平延出部71には、サイドスタンド47が取り付けられている。
収納ボックス44の上面は、その全長に亘って開口しており、この開口は、乗員用のシート10(図1)によって開閉自在に塞がれている。つまり、収納ボックス44は、シート10の下方に上方が開口する有底箱状に形成され、シート10によって開閉自在に構成されている。シート10は、運転者が着座する前部シート10Aと、前部シート10Aよりも一段高く形成されて同乗者が着座する後部シート10Bとを有している。
収納ボックス44の後方においてシートレール14,14の後部には、グラブレール48が固定されている。
左右のステップカバー55,55の底部には、前部シート10Aに着座した運転者が足を載せるステップフロア68がそれぞれ形成されている。
フロントフォーク26,26には、前輪2を上方から覆うフロントフェンダー65が設けられている。ボディサイドカバー59,59の下方には、後輪3を上方から覆うリヤフェンダー66が設けられている。
後部シート10Bの同乗者が足を載せる可倒式の一対のタンデムステップ67(図1)は、タンデムステップステー22,22に支持されている。
図5は、車体後部を上方から見た図であり、車体フレームF等の内部構造を実線で示し、車体カバーC、収納ボックス44及びグラブレール48等の外装品等を二点差線で示している。また、図6は、収納ボックス44を周辺構成と共に示す側断面図である。図7(A)は収納ボックス44を周辺構成と共に斜め上方から見た斜視図であり、図7(B)は図7(A)から後述する仕切り壁662を外した図である。
図5に示すように、左右一対のシートレール14,14は、各々単一の金属パイプで形成され、車体後方に行くに従って車幅方向外側に延び、シートレール14,14の間隔を後方側ほど拡げている。これによって、シートレール14,14間に配設される収納ボックス44の前部を比較的幅狭にして運転者が足を接地し易くしながら、後方に行くに従って収納ボックス44の幅を拡げて幅広の収納空間を確保できるようにしている。
また、この前部収納部44Aの下方、且つ、ダウンチューブ13,13(図4)間を連結する水平部クロスメンバ18の上方には、各部への電力供給源となるバッテリー651(図5,図6)が配置されている。このバッテリー配置によれば、バッテリー651が車両上面視で車体前後中間に位置するので、自動二輪車1のマスの集中に寄与することができる。なお、前部収納部44Aの底板には、バッテリー651にアクセスするための着脱自在なカバー652(図6)がボルト締結され、このカバー652を外すことによって、バッテリー651のメンテナンス作業や取替えを容易に行うことが可能である。
この段差を形成する壁部656(図7(A)(B))は、上面視で後方凸に湾曲する壁に形成されており、つまり、後部収納部44BにヘルメットHL2が収納された場合に、そのヘルメットHL2の外縁に沿う形状に形成されている。
図7(A)に示すように、この上げ底部655の前縁近傍には、車幅方向に延在する板状の仕切り壁662が立設するように設けられ、この仕切り壁662によって、後部収納部44Bが前後に区画される。これによって、上方開口収納部661を、バッグ等の比較的小物を収納するのに適した小物専用スペースにできる。この場合、ビジネスバッグ等の略方形で厚さが少ない物品の収納時に、段差部を形成する上げ底部655を利用して、収納ボックス44の開放側の面積が大きい箇所で保持することができる。
また、上記の仕切り壁662は、収納ボックス44の左右側壁に設けられた左右のレール663,663によって着脱自在に設けられており、図7(B)に示すように、取り外して前後に広い収納スペースに拡大可能である。
図8〜図10に示すように、左右一対のシートレール14,14は、車体側面視で、後部収納部44Bの側方を通って収納ボックス44の後端近傍まで延出し、上げ底部655の下方を通る後部クロスメンバ21によって互いに連結されている。
後部クロスメンバ21は、前後に間隔を空けて設けられる金属製のパイプ21A,21Bと、これらパイプ21A,21B間を前後に延びてパイプ21A,21B間を架橋する金属製の縦板21Cと、縦板21Cの上面に沿って所定幅で前後に延びてパイプ21A,21B間を略水平に架橋する金属製の架橋板21Dとを備えており、これらは溶接等で互いに接合して構成されている。これによって、後部クロスメンバ21を、単一のパイプ材で構成したクロスメンバよりも剛性の高いクロスメンバに形成している。
この構成により、シートレール14,14が収納ボックス44よりも後方に突出せず、収納ボックス44後方への車体フレームFの張り出しを抑えることができる。これにより、収納ボックス44のスペースを確保しつつ車体フレームFの後方への張り出しを抑え、収納スペースの確保と車体フレームFの小型化とを両立している。
このグラブレール48は、シートレール14,14にグラブレール支持用ガセット301(図4,図9)を介して締結されるグラブレール本体311と、グラブレール本体311の上方を覆うグラブレールカバー320とを有し、車両側面視で後ろ上がりに延在する形状に形成されている。
一方、グラブレール本体311は、図9に示すように、前方に開口するU字状の底板部312の前部から下方に膨出する左右の締結部314,314(図8,図9)を一体に備え、これら締結部314,314を上方からボルト(締結部材)335,335を通してガセット301の雌ねじ部(被締結部)303A,303B(図4)を通し、上板部303の裏面に接合されたナット337,337に締結することによって車体フレームFに固定される。
これによって、グラブレール48は、左右一対の腕部48A,48Aの前部に設けた締結部314,314だけで車体フレームFに固定されている。
ここで、図11(A)は、サブ収納ボックス671を取り付けた状態で収納ボックス44の開口部44Kを上方から見た図であり、図11(B)は、図11(A)からサブ収納ボックス671を外した図である。また、図12は、図11(B)の開口部44Kを前方から見た図である。
図10に示すように、サブ収納ボックス671は、前方開口部44K1に挿入されて開口部44Kよりも後方に膨出する前方開口のボックス本体672と、ボックス本体672の前部にて拡大するつば部673とを一体に備えており、つば部673によってボックス本体672が開口部44Kの後方に脱落しないように抜け止めされるとともに、ボックス本体672の取付位置が収納ボックス44に位置決めされる。また、サブ収納ボックス671の底板671Aは、サブ収納ボックス671の天板671Bよりも前方に張り出す前方張り出し部671A1を有しており、この前方張り出し部671A1によって上方開口部44K2を閉塞している。
この場合、サブ収納ボックス671が収納ボックス44よりも後方に膨出するので、収納ボックス44後方のスペースを利用して収納空間を後方に拡げることができ、より具体的には、収納ボックス44と、収納ボックス44後方に配置される後部灯火器91との間に空くスペースを利用して収納空間を後方に拡げることができる。
このクリップ固定に用いるクリップ(本構成では4個のクリップ)93には、着脱容易な公知の樹脂クリップ(取付部材)が適宜に用いられ、サブ収納ボックス671の着脱作業が容易である。なお、クリップ93を係止部材に使用する構成に限らず、クリップ以外の係止部材や締結部材を使用しても良い。
また、本構成では、サブ収納ボックス671が、前後方向に延びる左右一対のクリップ93,93と、このクリップ93,93の軸方向と直交する上下方向に延びる左右一対のクリップ93,93とによって固定されるので、サブ収納ボックス671の上下及び左右のずれを適切に防止可能である。
この架橋板21Dの上面には、当該車両を識別する識別情報を記述した識別部95(図11(B))が付されており、前掲図11(B)に示すように、サブ収納ボックス671を取り外した状態では、上方開口部44K2内に識別部95が露出し、識別部95を上方から視認可能である。
これにより、車体フレームFが車体カバーCや収納ボックス44で覆われるフルカバータイプの自動二輪車1において、サブ収納ボックス671の簡易な着脱で車体フレームFに設けられる識別部95を視認することが可能になる。なお、架橋板21Dの識別部95の左右には、軽量化のための肉抜き孔が設けられている。
図13及び図14に示すように、グラブレール本体311の底板部312の前縁は、上面視で前方に開口するU字に沿って延在しており、その左右中央部には、左右一対のボルト371,371を介して、シート10をロックするロック機構372のシートキャッチプレート373が取り付けられている。
このシートキャッチプレート373は、底板部312の前縁近傍にボルト371,371で締結される締結板部373Aと、締結板部373Aの前縁から屈曲して下方に延びるプレート本体373Bとを一体に有しており、このプレート本体373Bにロック機構372の機構部品が取り付けられて、シートキャッチ(シートキャッチ機構とも称する)が構成される。
このプレート本体373Bを含むロック機構372は、前掲図10に示すように、グラブレール本体311の前縁とサブ収納ボックス671との間に空くスペースを利用して設けられている。
また、図14に示すように、シートキャッチプレート373は、上面視で後部クロスメンバ21の後方に位置するので、後部クロスメンバ21に設けた識別部95を上方から視認する際にシートキャッチプレート373が邪魔になることもない。
さらに、本構成では、プレート本体373Bとグラブレール本体311との間に空く狭いスペース内に、シート10に係合する係合爪375を配設しており、この構成によって、上方から係合爪375へのアクセスをし難くすることが可能である。
また、サブ収納ボックス671の底板671Aは、このサブ収納ボックス671の天板671Bよりも前方に張り出す前方張り出し部671A1を有し、この前方張り出し部671A1の下方に後部クロスメンバ21を通し、この後部クロスメンバ21には、当該自動二輪車1を識別する識別部95(図11(B))が車体上面視で前方張り出し部671A1と重なる位置に設けられるので、サブ収納ボックス671を外すことで識別部95の確認が容易となるとともに、識別部95の確認が不要な通常の使用状態ではサブ収納ボックス671で識別部95を露出させず、外観性が向上する。
さらに、サブ収納ボックス671の後方には、後部灯火器91が配置されるとともに、後部灯火器91に接続される配線類(ライトバルブ96を含む)が配索されるので、サブ収納ボックス671によって積載物と配線類との干渉を回避しながら収納スペースを可及的に拡大することができる。また、後部灯火器91のバルブメンテナンスを、サブ収納ボックス671を取り外すことで可能となり、別途メンテナンスリッドを設ける必要がない。
また、サブ収納ボックス671の前方に仕切り壁662を設けたので、収納ボックス44の主要収納空間と区画して、サブ収納ボックス671を含めた小物入れの収納スペースを確保することできる。
図15は、第2実施形態に係る自動二輪車1の収納ボックス44後部を周辺構成と共に示す側断面図であり、図16は収納ボックス44後部を斜め上方から見た斜視図である。
第2実施形態では、サブ収納ボックス671の前上部に、車幅方向に回動軸線を有する樹脂製のヒンジ部681を介して一体に形成される蓋体682を有しており、この蓋体682をヒンジ部681によって上下に回動自在にし、この蓋体682によってサブ収納ボックス671の開口部44Kを開閉可能に構成している。
この蓋体682は、ボックス本体672の前部にて拡大するつば部673を略覆う形状を有し、蓋体682がつば部673を覆う際に蓋体682周縁がつば部673周縁に嵌合し、この嵌合によって係止する。また、蓋体682の前下部には、ユーザーが把持する摘み部683が設けられ、この摘み部683を持って容易に開閉操作が可能である。
これによって、サブ収納ボックス671を独立した収納空間に区画し、小物入れとしての使い勝手をより向上させることができる。また、部品点数を増やさずにサブ収納ボックス671を開閉可能にするとともに、嵌合によって蓋体682を係止させるので、係止構造も簡略化でき、軽量化も可能である。これによって、第1実施形態の各種効果に加えて、簡易な構成で開閉可能なサブ収納空間を設けることができ、使い勝手をより向上させることが可能になる。
図17は、第3実施形態に係る自動二輪車1の収納ボックス44後部を周辺構成と共に示す側断面図であり、図18は収納ボックス44後部を上方から見た図である。また、図19(A)は仕切り壁662を前上方から見た図であり、図19(B)は後下方から見た図であり、図19(C)は略上方から見た斜視図である。
第3実施形態では、仕切り壁662が、上方に開放する有底状に形成され、書類等の小物を入れることが可能な小物入れに構成されている。以下、仕切り壁662について詳述する。
上記縦板部691は、左右のレール663,663に装着されることにより、上げ底部655の前縁近傍にて、収納ボックス44内を車幅方向に延在するように立設し、上げ底部655の前縁上方に連続する仕切り部材として機能する。この縦板部691は、上面視で(図18参照)、上げ底部655の前縁より後方に位置し、且つ、後方に突出する湾曲形状に形成されているので、上げ底部655よりも前方の収納空間を上下に連続させ、収納物が出し入れし易い収納空間に仕切ることができる。
この場合、仕切り壁662は、左右のレール663,663と、係止爪656Aの3点で位置決めされるので、仕切り壁662の支持強度を効率よく高めることが可能である。
この下側膨出部693は、書類等の薄い小物(以下、薄型小物と言う)を入れた際に、この薄型小物の前後への移動を抑えることができる。また、図19(C)に示すように、下側膨出部693内には、この下側膨出部693に入れた薄型小物の左右の移動を抑える左右一対の縦板695も一体に設けられている。
上側膨出部694は、下側膨出部693よりも広い開口であるため、薄型小物よりも大きい小物を入れることができ、また、ユーザーの手を入れやすいので、この下側膨出部693や上側膨出部694に入れた小物を容易に取り出すことができる。また、ユーザーの手を入れても取り出しにくい小物、例えば、ネジ等を入れた場合には、この仕切り壁662を取り外し、傾けることによって容易に取り出すことができる。
また、図19(B)に示すように、下側膨出部693と上側膨出部694との間にできる段差部696には、車幅方向に間隔を空けて複数(本実施形態では3個)のリブ697が一体に形成されている。これらリブ697によって、下側膨出部693と上側膨出部694との連結強度を向上させることができる。また、上記した下側膨出部693内の左右一対の縦板695によっても下側膨出部693が補強される。これらによって、仕切り壁662の強度を高めることが可能である。
10 乗員用シート
14 シートレール
21 後部クロスメンバ
44 収納ボックス
44R 後壁
44K 開口部
48 グラブレール
48A 腕部
48B 連結部
91 後部灯火器
95 識別部
314 締結部
372 ロック機構(シートキャッチ)
373 シートキャッチプレート
662 仕切り壁
671 サブ収納ボックス(サブ収納部)
671A 底板
671A1 前方張り出し部
671B 天板
681 ヒンジ部
682 蓋体
C 車体カバー
F 車体フレーム
Claims (8)
- 乗員用シート(10)の下方に上方が開口する収納ボックス(44)を備え、乗員用シート(10)によって収納ボックス(44)を開閉するとともに、収納ボックス(44)の後壁(44R)に開口部(44K)を設けた鞍乗り型車両の収納構造において、
前方が開口する箱状であって、前記開口部(44K)を閉塞するように装着されて前記開口部(44K)よりも後方に膨出するサブ収納部(671)を設けたことを特徴とする鞍乗り型車両の収納構造。 - 請求項1に記載の鞍乗り型車両の収納構造において、
前記サブ収納部(671)の底板(671A)は、このサブ収納部(671)の天板(671B)よりも前方に張り出す前方張り出し部(671A1)を有し、この前方張り出し部(671A1)の下方に車体フレーム(F)のクロスメンバ(21)を通し、このクロスメンバ(21)には、当該車両を識別する識別部(95)が車体上面視で前記前方張り出し部と重なる位置に設けられていることを特徴とする鞍乗り型車両の収納構造。 - 請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両の収納構造において、
前記クロスメンバ(21)は、前記車体フレーム(F)の最後端で左右のシートレール(14)を連結するクロスメンバであることを特徴とする鞍乗り型車両の収納構造。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の収納構造において、
前記サブ収納部(671)の後方には、後部灯火器(91)が配置されるとともに、前記後部灯火器(91)に接続される配線類が配索されることを特徴とする鞍乗り型車両の収納構造。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の収納構造において、
前方に延出する左右一対の腕部(48A)と、前記腕部(48A)同士を連結する連結部(48B)とから構成され、前方に開放するU字状のグラブレール(48)を備え、
前記左右一対の腕部(48A)に前記車体フレーム(F)との締結部(314)を設けるとともに、前記連結部(48B)を前記サブ収納部(671)の後方に配置し、前記連結部(48B)の前部に、前記乗員用シート(10)のロック機構を構成するシートキャッチ(372)を設けることを特徴とする鞍乗り型車両の収納構造。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の収納構造において、
前記サブ収納部(671)の前方に仕切り壁(662)を設けたことを特徴とする鞍乗り型車両の収納構造。 - 請求項6に記載の鞍乗り型車両の収納構造において、
前記仕切り壁(662)は、上方に開放する有底状の小物入れであることを特徴とする鞍乗り型車両の収納構造。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両の収納構造において、
前記サブ収納部(671)の前方開口を開閉自在に閉塞する蓋体(682)を、前記サブ収納部(671)の前上部にヒンジ部(681)で連結したことを特徴とする鞍乗り型車両の収納構造。
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