JP2013221382A - 外壁パネル支持金物、立ち上がり基礎構造及び外壁パネル支持金物の設置方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】床面に設けられ、外壁パネル50を支持する外壁パネル支持金物1は、上方から載置された外壁パネル50を固定する定規アングル2と、調整器具5により所定の高さと位置において水平に配置された定規アングル2の下方に配置されて、定規アングル2に固定される定規アングル支持部材3と、床面から延びて、定規アングル支持部材3を下方から支持し、定規アングル支持部材3と床面との距離を調整するレベル調整部材4と、を備えた。
【選択図】図1
Description
ところが、コンクリートの打設には、コンクリートを圧送するポンプ車を配置し、このポンプ車から打設場所までホースを引く。そして、コンクリートを運搬するミキサー車からポンプ車にコンクリートを供給し、このコンクリートを打設場所まで圧送する。このため、コンクリートの打設は、多大な手間とコストがかかる。
また、床スラブにアンカーボルトを固定し、アンカーボルト下部にアンカーボルトに螺合するレベル金物を所定の高さに位置調整して取付け、ブロック端部の目地部もしくはブロック中間孔部からアンカーボルトを貫通させて、レベル金物でブロック下面を支持させて、ブロックを設置する技術が提案されている(特許文献2参照)。
特許文献1及び2に技術によれば、外壁パネルを支持する立ち上がり基礎をコンクリートを打設することなく形成でき、レベルを調整する部材により外壁パネルを取り付ける部分のレベルを調整することができる。
即ち、特許文献1及び2に記載された技術は、アンカーボルトを床に固定するという前工程の状況によっては、外壁パネルが取り付けられる部分を水平にできない場合があった。
したがって、外壁パネルが取り付けられる部分を、前工程の状況にかかわらず水平にすることができる。
これにより、作業者は、定規アングル支持部材の下面部材の上方からスリットに溶接棒を挿入し、定規アングル支持部材とレベル調整部材とを溶接し固定できる。
よって、例えば、定規アングル支持部材の下方から、定規アングル支持部材とレベル調整部材との接合部をのぞき込みながら、これらを溶接する場合に比べて、外壁パネル支持金物を設置する作業が容易になる。
これにより、作業者は、所定の大きさに形成された間詰め部材を定規アングル支持部材の上面部材と下面部材との間に配置し固定するだけで、立ち上がり基礎構造を形成できる。なお、外壁パネルが取り付けられる定規アングルは既に所定の高さと位置において水平に固定されているので、作業者は間詰め部材のレベルを調整しながら配置し固定する必要はない。
そして、作業者は、例えば、間詰め材との隙間及び下面部材と床面との隙間に、防水モルタル、グラウト材、ガスケット、ブチルテープ又は止水プレート等を充填するだけで、立ち上がり基礎構造の防水性を確保できる。
よって、外壁パネルが取り付けられる部分を、前工程の状況にかかわらず水平にすることができる立ち上がり基礎構造を容易に形成できる。
これにより、外壁パネルが取り付けられる部分である定規アングルを、前工程の状況にかかわらず、所定の高さと位置において水平に配置した状態で固定することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る外壁パネル支持金物1の概要を説明する図である。
本発明の実施形態に係る外壁パネル支持金物1は、構造物の床面に設けられ、当該構造物の外壁を形成する外壁パネル50を支持する。本実施形態において、外壁パネル50は、ALCパネルで構成されるが、ALCパネルに限らず、押し出し成型版等のプレキャストパネルで構成してもよい。
定規アングル2は、断面形状がL字形状に形成され、壁芯方向に延びている。定規アングル2は、外壁パネル50の下面と当接する底部21と、底部21の側縁から立設し外壁パネル50の側面の最下部と当接する側部22と、を備える。具体的には、定規アングル2は、通常L−50×50×6、L−65×65×6の鋼材で構成されている。
上面部材31には、連結部材33に接続された側縁と対向する側縁の両端部近傍にそれぞれ、後述する間詰め部材を固定するビスが挿入される貫通孔31aが形成されている。
下面部材32は、略中心において、定規アングル2が延びる方向に長辺を有する直方体形状の空間を形成する孔であるスリット32aを有する。定規アングル支持部材3とレベル調整部材4とは、スリット32a及び下面部材32の側縁において溶接され固定される。
アンカー41は、略円筒状体に形成され、内壁に螺子山が形成されている。アンカー41は、コンクリートで形成された構造物の床の鉄筋被り厚さより短い長さで形成され、当該床に設けられた穴に、打ち込まれることで当該床に固定される。
レベルボルト42は、定規アングル支持部材3の下面部材32に接する支持面が形成された支持板421と、支持板421の支持面の反対面の略中央から延出し、アンカー41の内部に螺合する螺子山が形成された軸部422と、を備える。
これにより、作業者は、支持板421の支持面を定規アングル支持部材3の下面部材32に当接させ、下面部材32のスリット32a及び下面部材32の壁芯方向と直交する方向の側縁において、支持板421と溶接し固定できる。
調整器具5は、床面に設置されるベース51と、外壁パネル50が上方から載置される定規アングル2を下方から支持する調整支持部材52、ベース51と調整支持部材52とを連結し、ベース51と調整支持部材52との距離を調整可能な連結部材53と、を備える。
調整支持部材52は、定規アングル2の底部21に上面が当接される調整支持板521と、調整支持板521の下面の略中央から下方に延出し、先端側に螺子山が形成された調整支持部材軸522と、を備える。調整支持板521には、定規アングル2の底部21の幅と略同一の距離を互いに空けて形成され、上面側に突出する2つの突起521aが形成されている。
これにより、定規アングル2を調整支持板521に載置することで、定規アングル2が調整支持板521に磁石の磁力により仮固定できるので、調整器具5の位置や高さを微調整する際に、調整支持板521に載置した定規アングル2がブレたり落下したりするのを防止できる。
立ち上がり基礎構造100は、外壁パネル支持金物1と、定規アングル支持部材3の上面部材31と下面部材32との距離と略同一の厚さで形成され、上面部材31と下面部材32との間に配置され、定規アングル支持部材3に固定される間詰め部材60と、を備える。
本実施形態によれば、間詰め部材60をALCパネルで構成したので、外壁も立ち上がり基礎構造も共にALC工事に区分されるので、工程調整が容易となる。また、ALCパネルは、加工性に優れ、施工現場で所定の寸法に切断できるため、コンクリート部材と比べ非常に施工性がよい。更に、外壁と立ち上がり基礎構造とが共にALCパネルであるので、壁全体の断熱性能を揃えることができので、断熱性能の相違から生ずる結露を防止できる。一方、構造物の構造体である躯体を残し、外壁の位置を変更する場合においては、立ち上がり基礎構造の間詰め部材60をALCパネルで構成することで、立ち上がり基礎構造を容易に取り外すことができる。このため、立ち上がり基礎構造を鉄筋コンクリート等で躯体と一体化する工法と比較して柔軟な対応が可能となる。
また、ある間詰め部材60と他の間詰め部材60とのつなぎ目となるジョイント部は、上面部材31と下面部材32との間に配置され、上面部材31に形成された2つの貫通孔31aのうち一方に挿入されたビス61によりある間詰め部材60が固定され、他方に挿入されたビス61により他の間詰め部材60が固定される。
また、間詰め部材60は、例えば、定規アングル支持部材3の連結部材33の略中心に形成した貫通孔に挿入されたビスにより、定規アングル支持部材3に固定してもよい。
まず、図1乃至図3を参照して、外壁パネル支持金物1の設置手順について説明する。
作業者は、複数の調整器具5を、基準線Cに沿って所定の間隔で配置し、複数の調整器具5の調整支持板521を水平にして高さを揃え、調整支持板521の2つの突起521aの間に、定規アングル2を配置する。これにより、外壁パネル支持金物1が床面に設置され、外壁パネル50が上方から載置される定規アングル2が、所定の高さと位置において水平に配置される。
次に、作業者は、外壁パネル50の壁芯上に所定間隔(例えば、600mm間隔)で、レベル調整部材4を床面に設置する。そして、作業者は、定規アングル2の下方に、定規アングル支持部材3を配置し、レベル調整部材4により、定規アングル支持部材3の上面部材31と定規アングル2の底部21とを当接させ、これらを互いに溶接する。また、作業者は、レベル調整部材4の支持板421と定規アングル支持部材3の下面部材32とを互いに溶接する。これにより、外壁パネル支持金物1が設置される。
外壁パネル支持金物1によれば、定規アングル2は、上方から載置された外壁パネル50を固定する。定規アングル支持部材3は、調整器具5により所定の高さと位置において水平に配置された定規アングル2の下方に配置されて、定規アングル2に固定される。レベル調整部材4は、床面から延びて、定規アングル支持部材3を下方から支持し、定規アングル支持部材3と床面との距離を調整する。
したがって、外壁パネル50が取り付けられる部分を、前工程の状況にかかわらず水平にすることができる。
これにより、作業者は、定規アングル支持部材3の下面部材32の上方からスリット32aに溶接棒を挿入し、定規アングル支持部材3とレベル調整部材4とを溶接し固定できる。
よって、例えば、定規アングル支持部材3の下方から、定規アングル支持部材3とレベル調整部材4との接合部をのぞき込みながら、これらを溶接する場合に比べて、外壁パネル支持金物1を設置する作業が容易になる。
これにより、作業者は、所定の大きさに形成された間詰め部材60を定規アングル支持部材3の上面部材31と下面部材32との間に配置し固定するだけで、立ち上がり基礎構造100を形成できる。なお、外壁パネル50が取り付けられる定規アングル2は既に所定の高さと位置において水平に固定されているので、作業者は、間詰め部材60のレベルを調整しながら配置し固定する必要はない。
そして、作業者は、例えば、間詰め材60との隙間及び下面部材32と床面との隙間に、防水モルタル、グラウト材、ガスケット、ブチルテープ又は止水プレート等を充填するだけで、立ち上がり基礎構造の防水性を確保できる。
よって、外壁パネル50が取り付けられる部分を、前工程の状況にかかわらず水平にすることができる立ち上がり基礎構造100を容易に形成できる。
2 定規アングル
3 定規アングル支持部材
4 レベル調整部材
5 調整器具
50 外壁パネル
Claims (4)
- 床面に設けられ、外壁パネルを支持する外壁パネル支持金物であって、
前記外壁パネルが上方から載置され固定される定規アングルと、
調整器具により所定の高さと位置において水平に配置された前記定規アングルの下方に配置されて、前記定規アングルに固定される定規アングル支持部材と、
前記床面から延びて、前記定規アングル支持部材を下方から支持し、前記定規アングル支持部材と前記床面との距離を調整可能なレベル調整部材と、を備える外壁パネル支持金物。 - 前記定規アングル支持部材は、前記定規アングルに固定される上面部材と、前記レベル調整部材に固定される下面部材と、前記上面部材の側縁と前記下面部材の側縁とを連結する連結部材と、を有し、
前記レベル調整部材は、上端に前記定規アングル支持部材の前記下面部材に接する支持面が形成された支持板を有し、
前記下面部材には、前記支持板の前記支持面と接する位置にスリットが形成され、
前記定規アングル支持部材の前記下面部材と前記レベル調整部材の前記支持板とは、前記スリットにおいて溶接される請求項1に記載の外壁パネル支持金物。 - 請求項2に記載の外壁パネル支持金物と、
前記上面部材と前記下面部材との距離と略同一の厚さで形成され、前記上面部材と前記下面部材との間に配置され、前記定規アングル支持部材に固定される間詰め部材と、を備える立ち上がり基礎構造。 - 床面に設けられ、外壁パネルを支持する外壁パネル支持金物の設置方法であって、
前記床面に設置されるベースと、前記外壁パネルが上方から載置される定規アングルを下方から支持する調整支持板と、前記ベースと前記調整支持板とを連結し、前記ベースと前記調整支持板との距離を調整可能な連結部材と、を有し、前記調整支持板において、前記定規アングルの幅と略同一の距離を互いに空けて形成された2つの突起が形成された複数の調整器具を、所定の基準線に沿って所定の間隔で配置する調整器具配置工程と、
前記調整器具の連結部材により、複数の前記調整器具の前記調整支持板を水平にして高さを揃えるレベル調整工程と、
高さが揃えられた前記支持板の2つの前記突起の間に、前記定規アングルを配置する定規アングル配置工程と、
前記定規アングルに固定される定規アングル支持部材を、前記床面から延びて、前記定規アングル支持部材を下方から支持し、前記定規アングル支持部材と前記床面との距離を調整可能なレベル調整部材により、前記定規アングルの下面に当接するように設置する定規アングル支持部材設置工程と、
前記定規アングルと前記定規アングル支持部材とを互いに溶接する定規アングル溶接工程と、を含む外壁パネル支持金物の設置方法。
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