JP2000104335A - 建築構造材用多重管及びその製造方法並びに建物 - Google Patents

建築構造材用多重管及びその製造方法並びに建物

Info

Publication number
JP2000104335A
JP2000104335A JP11098924A JP9892499A JP2000104335A JP 2000104335 A JP2000104335 A JP 2000104335A JP 11098924 A JP11098924 A JP 11098924A JP 9892499 A JP9892499 A JP 9892499A JP 2000104335 A JP2000104335 A JP 2000104335A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow
tube
building
pipe
structural material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11098924A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Nohara
和宏 野原
Hiroyuki Suzuki
裕之 鈴木
Naoki Shimada
直樹 島田
Okitoshi Haneda
臣利 羽田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP11098924A priority Critical patent/JP2000104335A/ja
Publication of JP2000104335A publication Critical patent/JP2000104335A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rod-Shaped Construction Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造強度を確保しつつ、製造コストの上昇を
抑制出来、また、防振性も良好な建築構造材用多重管及
びその製造方法並びに建物を提供する。 【解決手段】 柱7の中空角形鋼管8,9は、径方向に
積層されて、周方向の略全域で対向面である中空角形鋼
管8の内側面8a及び中空角形鋼管9の外側面9aとを
圧接させている。これらの中空角形鋼管8,9のうち、
最外側に位置する中空角形鋼管8には、メッキが施され
て防錆処理がされている薄板鋼管が用いられていると共
に、内側に位置する中空角形鋼管9には、メッキが施さ
れていない薄板鋼管が用いられて異なる機能をそれぞれ
有する建築構造材用多重管が構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主に建築物の構
造材、例えば、建物ユニットを構成する柱等の構造材に
好適な建築構造材用多重管及びその製造方法並びに建物
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図34や図35に示すように、複
数の建物ユニット1・・・を組み合わせて構成される建
物としてのユニット建物2が、特開平5−171688
号公報等に記載されている。
【0003】この建物ユニット1・・・は、複数の構造
材としての梁3・・・と柱4・・・とを組み合わせた骨
格を備えている。このうち、柱4には、中空角形鋼管5
の内部に、その長手方向に沿って長尺状の中空角形鋼管
6が配設されている。前記中空角形鋼管5の各辺5aの
内周中央位置には、この中空角形鋼管6の各頂点6a・
・・が当接されて、溶着されることにより構造強度を向
上させている。なお、他のこの種の柱材として、特開平
6−229067号公報等に示されているようなものも
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記柱
4では、前記中空角形鋼管5の各辺5aの内周中央位置
に、前記中空角形鋼管6の各頂点6a・・・を溶接等に
より、溶着することが困難であった。また、防錆性能を
向上させるため、各中空角形鋼管5、6にプレメッキ材
を用いても厚みが大きいために、長時間高温にして溶接
する必要があり、この溶接した場所のメッキが剥がれて
防錆性能が低下する。従って、プレメッキすることなく
各中空角形鋼材5、6として通常の鋼管を使用し、溶接
した後に、防錆性能を向上させるために、前記柱4全体
をドブ付けメッキしなければならず、製造コストが上昇
してしまう。
【0005】また、防錆性能を向上させるために、前記
柱4全体をステンレス鋼材で形成しても、製造コストが
増大してしまうといった問題があった。更に、前記柱4
等を備えたユニット建物2では、ユニット建物2を構成
する建物ユニット1の1つに歩行したり物を落下させた
りして振動が発生すると、この建物ユニット1の振動
が、吸収されずに、他の建物ユニット1へ伝わりやすい
といった問題もあった。
【0006】本発明の目的は、このような課題を解決
し、構造強度を確保しつつ、製造コストの上昇を抑制出
来、また、防振性も良好な建築構造材用多重管及びその
製造方法並びに建物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、請求項1記載の発明は、複数の中空管材から
なる建築構造材用多重管において、前記複数の中空管材
の中の各中空管材が、それぞれ異なる機能を有する建築
構造材用多重管を特徴としている。このように構成され
た請求項1記載のものでは、各中空管材にそれぞれ異な
る機能を有することにより、例えば、内側に配設される
中空管材で構造強度を確保し、外側に配設される中空管
材にのみ、防錆処理を施して製造コストの上昇を抑制出
来る。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、前記複数
の中空管材の中の最外側に位置する中空管材が防錆機能
を有する請求項1記載の建築構造材用多重管を特徴とし
ている。このように構成された請求項2記載のもので
は、例えば、前記複数の中空管材の中の最外側に位置す
る中空管材の外側面のみに、防錆機能、例えば、塗装や
メッキ処理を施すことにより、他の中空管材に対するメ
ッキ処理等の防錆処理を簡略化できる。
【0009】また、例えば、ステンレス材によって、前
記最外側に位置する中空管材を形成することによって、
前記防錆機能を持たせることが出来るので、該中空管材
のみをステンレス材によって形成して、他の中空管材に
対する防錆処理を簡略化できる。
【0010】また、請求項3に記載の発明は、複数の中
空管材からなる建築構造材用多重管において、前記複数
の中空管材の中の隣接する中空管材の対向面に、振動エ
ネルギーを摺接による摩擦で吸収する粗処理界面部が設
けられている建築構造材用多重管を特徴としている。こ
のように構成された請求項3記載のものでは、対向面に
設けられた粗処理界面部によって、振動エネルギーが摺
接による摩擦熱に変換されて吸収される。このため、構
造強度を確保しつつ、防振性を良好なものとすることが
出来る。
【0011】また、請求項4記載の発明は、前記複数の
中空管材の端面に柱蓋体又はジョイントボックスが取り
付けられている請求項1乃至3のいずれかに記載の建築
構造材用多重管を特徴としている。このように構成され
た請求項4記載のものでは、柱蓋体やジョイントボック
スによって複数の中空管体が連結されて強固なものとな
ると同時に、柱蓋体やジョイントボックスによって端面
が塞がれ美麗になる。
【0012】また、建築構造材用多重管を柱に使用し、
この柱に複数の中空管材の最外側に床梁や天井梁等を溶
接等で取り付けると、この床梁や天井梁等に荷重がかか
ったときに、床梁や天井梁と柱との角度が変化する方向
に力がかかり、最外側の中空管材を引っ張って、最外側
の中空管材と、隣接する内側の中空管材との間が離れる
ことがあるが、この請求項4記載の発明のように、ジョ
イントボックスが取り付けられている建築構造材用多重
管を柱にすると、このジョイントボックスに床梁や天井
梁等を取り付けることにより最外側の中空管材から最内
側の中空管材までの中空管材がジョイントボックスに溶
着されているので上記の問題がなくなり、柱である建築
構造材用多重管に床梁や天井梁が強固に取り付けられ
る。
【0013】また、請求項5に記載の発明は、外側に位
置する中空管材の内側に、該中空管材の内径と略同一径
の外径を有する中空管材を圧入嵌合して複数の中空管材
からなる建築構造材用多重管を製造する建築構造材用多
重管の製造方法を特徴としている。このように構成され
た請求項5記載のものでは、外側に位置する中空管材の
内側に、該中空管材の内径と略同一径の外径を有する中
空管材が圧入嵌合されているので、別途溶接等を施す必
要がなく、構造強度を確保しつつ、防振性の良好な建築
構造材用多重管を製造コストの上昇を抑制して製造する
ことが出来る。
【0014】例えば、外側に位置する中空管材を加熱し
て、内側に位置する中空管材を圧入嵌合させる。する
と、前記外側に位置する中空管材が、加熱されることに
よって、径が拡開され、内側に位置する中空管材が円滑
に挿入出来ると共に、冷却後、該外側に位置する収縮し
た中空管材の内側面に、前記内側に位置する中空管材の
外周面が圧接することによって、内側に位置する中空管
材が外側に位置する中空管材の中に圧入嵌合される。
【0015】また、例えば、内側に位置する中空管材を
冷却して、外側に位置する中空管材内に圧入嵌合させ
る。すると、前記内側に位置する中空管材が、冷却され
ることによって、径が縮小され、円滑に挿入されると共
に、温度上昇後、該外側に位置する中空管材の内周面
に、前記内側に位置する膨張した中空管材の外側面が圧
接することによって、内側に位置する中空管材が外側に
位置する中空管材の中に圧入嵌合される。
【0016】また、請求項6に記載された発明は、外側
に位置する中空管材を、側面にスリット部を形成させた
状態にして、隣接する内側に位置する中空管材に嵌合さ
せ、前記スリット部で両中空管材を溶着させて複数の中
空管材からなる建築構造材用多重管を製造する建築構造
材用多重管の製造方法を特徴としている。
【0017】このように構成された請求項6記載のもの
では、例えば、外側に位置する中空管材に一端から他端
にスリット部を設け、この中空管材の中に、該外側に位
置する中空管材の内径とほぼ同じか内径より若干大きな
外径を有する内側に位置する中空管材をスリット部を開
かせながら挿入したり、或いは、外側に位置する中空管
材を軸方向に複数個のスリットを設けて複数個に割った
ような形状に相当する外側に位置する中空管材で、該外
側に位置する中空管材の内径とほぼ同じか内径より若干
大きな外径を有する内側に位置する中空管材を両側から
挟むことにより、外側に位置する中空管材の側面にスリ
ット部を形成させる等して、外側に位置する中空管材の
中に内側に位置する中空管材を嵌合させることができ
る。
【0018】そして、このスリット部で溶着すると、外
側に位置する中空管材と内側に位置する中空管材とが強
固に溶着できる。このようにすることにより、両中空部
材間を外側から溶着固定できるので製造が容易で、更
に、製造コストの増大を抑制できる。また、例えば、前
記スリット部を前記中空管材の軸を挟んで略対称位置に
少なくとも一対設けてなるものでは、軸に平行な方向か
ら圧入嵌合する必要がなく、例えば両側から嵌合するこ
とが出来、製造が容易である。また、軸を挟んで略対称
位置に一対設けられたスリット部が、相互に、前記溶着
固定時の歪みを打ち消し合って該建築構造材用多重管の
湾曲を緩和する。このため、矯正工程を省略して、容易
に略真直な建築構造材用多重管を得ることが出来て好適
である。
【0019】更に、請求項7に記載された発明は、外側
に位置する中空管材の内側に、該中空管材の内径と略同
一径の外径を有する中空管材を位置させると共に、該内
側に位置する中空管材を加熱して、複数の中空管材から
なる建築構造材用多重管を製造する建築構造材用多重管
の製造方法を特徴としている。このように構成された請
求項7記載のものでは、該内側に位置する中空管材を加
熱すると、内側に位置する中空管材が径を拡大させなが
ら、外側に位置する中空管材の内面を押圧する。従っ
て、該外側に位置する中空管材の内周面に、前記内側に
位置する中空管材の外周面が圧接されて強固に接合され
る。
【0020】また、請求項8に記載された発明は、最外
側に位置する中空管材の側面から、最内部に位置する中
空管材に達する溶接孔または溶接用切欠部を設け、該溶
接孔又は溶接用切欠部で最外側の中空管材から最内側の
中空管材までのすべての中空管材を溶着させて、複数の
中空管材からなる建築構造材用多重管を製造する建築構
造材用多重管の製造方法を特徴としている。このように
構成された請求項8記載のものでは、溶接孔または溶接
用切欠部で最外側の中空管材から最内側の中空管材まで
のすべての中空管材が溶着した建築構造材用多重管が製
造できるので、例えば、この建築構造材用多重管を柱等
の構造材に使用し、この柱の最外側の中空管材に床梁や
天井梁等を溶接等で取り付けて使用していると、風や地
震等で柱と梁との取付角度を変化させようとする力が加
わり、最外側の中空管材と内側の中空管材との間が剥が
れそうになっても、この最外側の中空管材と内側の中空
管材間が離間しない。
【0021】また、請求項9に記載された発明は、外側
に位置する中空管材の端面より、内側に位置する中空管
材の端面を突出させた状態にして外側に位置する中空管
材と内側に位置する中空管材とを重合した多重管を製造
し、該多重管の端面に柱蓋体又はジョイントボックスを
対向させ、この対向した部分で外側の中空管材の端面、
内側の中空管材及び柱蓋体又はジョイントボックスを溶
着させて、複数の中空管材からなる建築構造材用多重管
を製造する建築構造材用多重管を製造する建築構造材用
多重管の製造方法を特徴としている。
【0022】このように構成された請求項9記載のもの
では、外側の中空管材の端面、内側の中空管材及び柱蓋
体又はジョイントボックスが溶着した建築構造材用多重
管が製造できるので、柱蓋体やジョイントボックスが外
側の中空管材から内側の中空管材までのすべての中空管
材に強固に取り付けられていて、剥がれることがない
し、柱蓋体やジョイントボックスによって端面が塞がれ
美麗になる。更に、ジョイントボックスに外側の中空管
材と内側の中空管材とが溶着された柱では、このジョイ
ントボックスに床梁や天井梁を取り付けても、この床梁
や天井梁が強固に取り付けられるし、この床梁や天井梁
に荷重がかかっても外側の中空管材と内側の中空管材が
離間しない。
【0023】また、請求項10に記載された発明は、前
記請求項1乃至4のいずれかに記載の建築構造材用多重
管又は、請求項5乃至9のいずれかに記載の建築構造材
用多重管の製造方法により製造された建築構造材用多重
管が少なくとも構造材の1つに使用されている建物を特
徴としている。このように構成された請求項10記載の
ものでは、柱等の構造材の肉厚を大きく設定出来、積雪
地用、高層用又は大空間形成の建物に好適な構造材とす
ることができる。
【0024】即ち、従来の多重管でない柱等の構造材で
は、肉厚を大きくすると、床梁や天井梁等の構造材を通
常のスポット溶接等で良好に溶接することが困難であ
り、従って、従来では、比較的肉薄の柱を使用していた
が、この発明の建築構造材用多重管では、表面層を比較
的肉薄にし、且つ、全体としては肉厚の柱等の構造材に
することにより床梁や天井梁が溶接し易くなり、しか
も、機械的強度が大きくなるので、積雪地用、高層用又
は大空間形成の建物に好適な構造材とすることができ
る。
【0025】また、請求項11に記載された発明は、前
記請求項1乃至4のいずれかに記載の建築構造材用多重
管又は、請求項5乃至9のいずれかに記載の建築構造材
用多重管の製造方法により製造された建築構造材用多重
管を少なくとも柱の1つに使用した建物ユニットが組み
込まれている建物を特徴としている。このように構成さ
れた請求項11記載のものでは、多重管を肉厚にして機
械的強度を大きくした柱を使用した建物ユニットを組み
合わすだけで積雪地用、高層用又は大空間形成等の機械
的強度の大きなユニット建物とすることができる。
【0026】また、請求項12に記載された発明は、前
記請求項4記載の建築構造材用多重管又は、請求項9記
載の建築構造材用多重管の製造方法により製造された建
築構造材用多重管を使用したジョイントボックスを備え
た柱とこの柱のジョイントボックスに取り付けられた梁
とからなる骨格を備えた建物ユニットが組み込まれてい
ることを特徴としている。
【0027】このように構成された請求項12記載のも
のでは、ジョイントボックスに床梁や天井梁が取り付け
られているので、床梁や天井梁等の梁に荷重がかかって
も、柱の外側の中空管材と内側の中空管材とが離間する
ことなく、しかも、肉厚にすることにより柱の機械的強
度を大きくすることができる。従って、この柱を使用し
た建物ユニットは機械的強度が大きく、この建物ユニッ
トを組み込んだユニット建物も機械的強度の大きい建物
となる。
【0028】また、請求項13に記載された発明は、前
記請求項6又は8記載の建築構造材用多重管の製造方法
により製造された建築構造材用多重管を用いた柱とこの
柱の最外側の中空管材に取り付けられた梁とからなる骨
格を備えた建物ユニットが組み込まれている建物を特徴
としている。
【0029】このように構成された請求項13記載のも
のでは、最外側の中空管材と内側の中空管材とが溶着し
ているので、この最外側の中空管材に取り付けた床梁や
天井梁等の梁に荷重がかかったり、最外側の中空管材を
内側の中空管材から剥がそうとする力がかかっても、柱
の最外側の中空管材と内側の中空管材とが離間すること
なく、しかも、この柱を肉厚にして機械的強度を大きく
することができる。従って、この柱を使用した建物ユニ
ットは機械的強度が大きくなり、この建物ユニットを組
み込んだ建物も機械的強度の大きい建物となる。なお、
この際の梁の取付位置は、最内部に位置する中空管材ま
で達する溶接部の近くが剥がそうとする力が直接最内側
の中空管材まで達するので好ましく、この溶接部と梁と
梁との溶接部とが重なるようにすると更に好ましい。
【0030】また、請求項14に記載された発明は、複
数の中空管材からなる柱用の建築構造材用多重管におい
て、長手方向中央部における中空管材の重なり数が長手
方向良側端部の中空管材の重なり数がより少なくなされ
ていることを特徴としている。このように構成された請
求項14記載のものでは、この建築構造材用多重管であ
る建築物の柱は過剰な断面性能部分が少なく最適な柱で
ある。即ち、曲げモーメントが大きくかかる柱の上下両
端部では大きな断面性能が確保でき、比較的小さい曲げ
モーメントがかかる中央部では中空管材の数が少なく、
材料が節約できる。例えば、柱のほぼ全長分の長さを有
する中空管材1つに対してその両端部の外側または内側
に柱の全長に対して一部分の長さを有する他の中空管材
をそれぞれ1つずつ重ねた構成の建築構造材用多重管
は、中央部が一重であり、両端部が二重となる。
【0031】また、請求項15に記載された発明は、複
数の中空管材からなる柱用の建築構造材用多重管におい
て、前記中空管材の重なり数が、長手方向両側端部から
中央部に段階的に少なくなされていることを特徴として
いる。このように構成された請求項15記載のもので
は、この建築構造材用多重管である建築物の柱は過剰な
断面性能部分が少なく最適な柱である。即ち、曲げモー
メントが大きくかかる柱の上下両端部において大きな断
面性能が確保でき、しかも、順次比較的小さい曲げモー
メントがかかるようになる中央部に向けて段階的に中空
管材の数が少なくなり、材料が節約できる。例えば、中
央部が一重であり、両端部が三重、中央部と両端部の間
を二重の構成等でできている。
【0032】また、請求項16に記載された発明は、前
記請求項14又は15記載の建築構造材用多重管が少な
くとも柱の1つに使用されている建物を特徴としてい
る。このように構成された請求項16記載のものでは、
柱の大きな強度が必要な上下両端部では大きな断面性能
が確保され、比較的小さい強度で、小さい断面性能でよ
い中央部では中空管材の数が少なくなり材料が節約で
き、建物のコストを削減することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
【実施の形態1】次に、この発明の実施の形態1を、図
面を用いて説明する。なお、前記従来例と同一乃至均等
な部分については、同一符号を付して説明する。図1乃
至図5に示すこの実施の形態1では、複数の建物ユニッ
ト1・・・を組み合わせて、建築物としてのユニット建
物2が、構成されている(図35参照)。
【0034】このようなものでは、図4に示すように、
前記建物ユニット1・・・が、複数の構造材としての梁
3・・・と建築構造材用多重管としての柱7とを組み合
わせて各々構成されている。このうち、柱7は、中空管
材としての中空角形鋼管8の内部に、その長手方向に沿
って長尺状の中空管材としての中空角形鋼管9が配置さ
れ(図1)ていて、これらの中空鋼管8,9の上下端に
取り付けボルト用開口10aを形成した柱蓋体10,1
0を各々嵌着させる(図2)ことにより主に構成されて
いる。これらの中空角形鋼管8,9は、径方向に積層さ
れて、周方向略全域で対向面である中空角形鋼板8の内
側面8a及び中空角形鋼管9の外側面9aとを圧接させ
ている。この建築構造材用多重管は全長にわたり中空管
材の重なり数は2となる。
【0035】これらの中空角形鋼管8,9は、前記最外
側に位置する中空角形鋼管8にメッキが施されて防錆処
理がされている薄板鋼板が用いられ、前記内側に位置す
る中空角形鋼管9にメッキが施されていない鋼管が用い
られてそれぞれ異なる機能を有する建築構造材用多重管
で構成されている。
【0036】また、この実施の形態1では、前記隣接す
る中空角形管材8,9の対向面8a,9aに振動エネル
ギーをこれらの対向面8a,9aの摺接により摩擦熱に
変換し吸収する粗処理界面部11が設けられている。こ
の粗処理界面部11は、静止状態で前記対向面8a,9
aを密着させると共に、振動入力状態では、面方向に沿
って相対移動して摺接するように構成されている。
【0037】次に、この実施の形態の作用を図5に示す
製造工程に沿って説明する。この実施の形態1の柱7
は、前記外側に位置するメッキが施された中空角形鋼管
8の内側に、この中空角形鋼管8の内径aと略同一径の
外径bを有する中空角形鋼管9が圧入嵌合される(図5
(1))。この際、外側に位置する中空角形鋼管8を加
熱又は内側に位置する中空角形鋼管9を冷却すると圧入
嵌合が容易に行える。
【0038】このようにすると、薄板鋼板でメッキが施
された中空角形鋼管8を外側に位置させ、内側に、所定
の構造強度を確保する中空角形鋼管9を嵌着固定できる
(図5(2))。従って、別途溶接等を施す必要がな
く、例えば、メッキ処理が困難な厚板の鋼板で中空角形
鋼管9を構成する等、構造強度を確保しつつ、外側に配
設される中空角形鋼管8のみメッキを施し、他の中空管
材に対するメッキ処理等、中空管材の防錆処理を簡略化
できる。
【0039】また、前記隣接する中空角形鋼管8,9の
対向面8a,9aに設けられた粗処理界面部11が摺接
されることによって、図3中白抜き矢印に示すような面
方向に相対運動する振動エネルギーが、摩擦熱に変換さ
れて吸収される。この実施の形態1では、一建物ユニッ
トの柱7に振動エネルギーの入力があっても、この柱7
に連結される他の梁材3等に伝達されにくい。また、四
隅に柱7・・・を設けた建物ユニット1では、入力され
た振動エネルギーが、これらの柱7・・・で吸収される
ので、隣接する他の建物ユニット及び、上下方向に位置
する他の建物ユニット等に伝達され難い。
【0040】このため、構造強度を確保しつつ、防振性
を良好なものとすることが出来る。更に、別途防振部材
等を配設する必要もなく、更に、製造コストの上昇を抑
制出来る。
【0041】
【実施の形態2】図6は、この発明の実施の形態2の建
築構造材用多重管の製造方法を示すものである。この実
施の形態2では、前記外側に位置するメッキが施された
中空丸形鋼管18の内側に、この中空丸形鋼管18の内
径cと略同一径の外径dを有する中空角形鋼管19が圧
入嵌合される(図6(1))。
【0042】この際、前記外側に位置する中空丸形鋼管
18を高周波加熱すると共に、前記内側に位置する中空
丸形鋼管19を冷却して、前記外側に位置する中空丸形
鋼管19内へ圧入嵌合させる。このように構成された実
施の形態2のものでは、前記外側に位置する中空丸形鋼
管18が、高周波加熱されることによって、径が拡開さ
れた状態となると共に、前記内側に位置する中空丸形鋼
管19が、冷却されることによって、外径が縮小された
状態になって、円滑に挿入出来るし、また、外側に位置
する中空丸形鋼管18の内周面18aが常温まで冷却し
て縮径し、また、内側に位置する中空丸形鋼管19の外
周面19aが常温まで温度が上昇して拡開して、相互に
圧接させることができる(図6(2))。
【0043】このようにして製造された円筒柱17a
は、建築構造材用多重管としてユニット建物の柱や他の
建築物の柱として用いることができる。そして、これら
の圧入形成された建築構造材用多重管としての円筒柱1
7aは、角パイプにフォーミングされる(図6(3))
ことにより、角形の柱17とすることができる(図6
(4))。そして、この角形の柱17は実施の形態1の
柱7の代わりに用いられる。他の構成及び作用について
は、前記実施の形態1と略同一であるので説明を省略す
る。
【0044】(変形例)図7は、この実施の形態1,2
の柱の一変形例を示している。この変形例では、メッキ
が施された最外側の中空角形鋼管8の内側に、中空角形
鋼管9及び20が設けられて、3重の建築構造材用多重
管(全長にわたり中空管材の重なり数が3)としての柱
27が形成されている。そして、最内側の中空角形鋼管
20は、最外側の中空角形鋼管8及び中空角形鋼管8と
この中空角形鋼管20とに挟まれた中空角形鋼管9より
も、耐蝕性が良好なものが用いられる。他の構成及び作
用については、前記実施の形態1,2と略同一であるの
で説明を省略する。
【0045】
【実施の形態3】(実施例1)図8乃至図12は、この
発明の実施の形態3の実施例1の建築構造材用多重管を
示すものである。この実施の形態3の柱37では、外側
面8bにメッキが施された中空角形鋼管8の内側に、中
空角形鋼管9が圧入嵌合されて建築構造材用多重管とし
ての柱本体22が形成されると共に、前記柱蓋体10,
10とこれらの中空角形鋼管9,8との間に、短柱材と
してのジョイントボックス35,35が介在されてい
る。尚、柱蓋体10とジョイントボックス35とは別体
でなく、一体になって、ジョイントボックス35が柱蓋
体を兼ねていてもよい。
【0046】このジョイントボックス35の端面35a
に、前記柱本体22の端縁22aが溶接23aされて接
合されている。この柱本体22の中空角形鋼管8の側面
8bには、溶接孔8c及び溶接用切欠部8dが形成され
ている。そして、これらの溶接孔8c及び溶接用切欠部
8dで前記中空角形鋼管9と、前記中空角形鋼管8と
が、前記溶接23aとは、別途の溶接23b及び溶接2
3cで径方向に積層された状態で固定されている。
【0047】この溶接23a,23b,23cについて
更に詳細に説明する。先ず、溶接23bについて説明す
る。図10に示すように、外側の中空角形鋼管8の側面
8bに、内側の中空角形鋼管9の側面に達する溶接孔8
cを設け、この溶接孔8c部分で溶接23bする。する
と、外側の中空角形鋼管8と内側の中空角形鋼管9とが
溶着し、外側の中空角形鋼管8と内側の中空角形鋼管9
とが離間しなくなる。
【0048】次に、溶接23aについて説明する。逗1
1に示すように、ジョイントボックス35はボルト孔等
以外が中実のほぼ直方体の固まりである。又、図12に
示すように、外側に位置する中空角形鋼管8の端面8e
より、内側に位置する中空角形鋼管9の端面9eを突出
させ、この両方の端面8e,9eにジョイントボックス
35を対向させ、内側の中空角形鋼管9の端面9eをジ
ョイントボックス35の端面35aに当接させると、こ
の両方の端面8e,9eと端面35aで囲まれた隙間部
分23dが生ずる。この隙間部分23dで溶接すると、
外側の中空角形鋼管8の端面8e、内側の中空角形鋼管
9及びジョイントボックス35が溶着し、外側の中空角
形鋼管8と、内側の中空角形鋼管9と、ジョイントボッ
クス35が離間しなくなる。
【0049】最後に、溶接23cについて説明する。溶
接用切欠部8dは外側の中空角形鋼管8の側面8bか
ら、内側の中空角形鋼管9の側面に達するし、又、この
溶接用切欠部8dでは、外側に位置する中空角形鋼管8
の端面8eより、内側に位置する中空角形鋼管9の端面
9eが突出しているので、この溶接用切欠部8dでジョ
イントボックス35と(図9(2)では図示せず)と内
側の中空角形鋼管9とを溶接すると、前記側面9eと端
面8eの両方が溶接される。この溶接23a、23b、
23cはいずれを先にしてもよい。このようにして製造
された建築構造材用多重管をユニット建物の柱や他の建
築物の柱として用いる。他の構成及び作用については、
前記実施の形態1,2と略同一であるので説明を省略す
る。
【0050】(実施例2)図13乃至図14は、この実
施の形態3の実施例2を示している。この実施例2で
は、前記柱47を構成する柱本体22の外側の中空角形
鋼管9の側面には、ボルト40を挿通するボルト孔39
c及びボルト用切欠部39dが形成されている。また、
前記柱本体22の内側に位置する中空角形鋼管9の側面
には、これらのボルト孔39c及びボルト用切欠部39
dに略対応する位置に、ボルト孔29c,29dが形成
されている。
【0051】そして、前記溶接23b、23cに替え
て、これらのボルト孔39c及びボルト用切欠部39
d、ボルト孔29c,29dに各々ワッシャ41,41
を挿通した前記ボルト40,40を挿入して、ナット4
2,42等によって、前記中空角形鋼管29に前記中空
角形鋼管39が径方向に積層された状態で固定されてい
る。他の構成及び作用については、前記実施例1と略同
一であるので説明を省略する。
【0052】(実施例3)図15に示す実施例3では、
前記実施例1と比較すると、メッキが施してない外側の
中空角形鋼管38と内側の中空角形鋼管9とを積層し、
この外側の中空角形鋼管38の外周面38aにメッキを
施して柱7−1を形成することが異なる。他の構成及び
作用については、前記実施例1と略同一であるので説明
を省略する。
【0053】(実施例4)図16に示す実施例4では、
ステンレス材によって、前記最外側に位置する中空管材
としての中空角形鋼管48が形成されていると共に、内
側に位置する中空角形鋼管49が普通鋼で形成されて建
築構造材用多重管としての柱57が構成されている。
【0054】次に、この実施例4の作用について説明す
る。この実施例4では、ステンレス材によって、前記最
外側に位置する中空角形鋼管48が形成されることによ
って、前記防錆機能が果たされているので、この中空角
形鋼管48のみをステンレス材によって形成して、他の
中空角形鋼管49を普通鋼で形成し、防錆処理を簡略化
できる。他の構成及び作用については、前記実施例1と
略同一であるので説明を省略する。
【0055】
【実施の形態4】(実施例1)図17は、この発明の実
施の形態4の実施例1の建築構造材用多重管の製造方法
を示すものである。この実施の形態4では、予めメッキ
が施された外側に位置する中空角形鋼管68の側面68
aに、軸方向に沿って、スリット部68bが形成されて
いる。
【0056】このように構成された実施の形態4の建築
構造材用多重管の製造方法では、図18中(1)に示す
ように、スリット部68bの対向端面68c、68c間
を離間させ、前記外側に位置する中空角形鋼管68の径
dが拡開された状態で、前記内側に位置する中空角形鋼
管9が圧入嵌合される。このため、中空角形鋼管9が、
中空角形鋼管68内に円滑に挿入されて嵌合される。こ
の状態で、前記スリット部68bで溶接23により溶着
される(図17中(2))。
【0057】このように、両中空角形鋼管9,68間が
外側から溶着固定できるので製造が容易で、更に、製造
コストの増大を抑制できる。溶着された建築構造材用多
重管としての柱67aは、歪みを有しているので(図1
7中(3))、フォーミング工程を経て、真直に矯正さ
れて柱67が形成される(図17中(4))。他の構成
及び作用については、前記実施の形態1〜3と略同一で
あるので説明を省略する。
【0058】(実施例2)図18は、この実施の形態4
の実施例2を示すものである。この実施例2では、予め
メッキが施された外側に位置する中空丸形鋼管78の側
面78aに、軸方向に沿って、スリット部78bが形成
されている。
【0059】このように構成された実施例2の建築構造
材用多重管の製造方法では、図18中(1)に示すよう
に、スリット部78bの対向端面78c,78c間を離
間させて、前記外側に位置する中空角形鋼管78の径e
が拡開された状態で、前記内側に位置する中空丸形鋼管
19が圧入嵌合される。このため、中空丸形鋼管19
が、中空丸形鋼管78内に円滑に挿入されて嵌合された
状態で、前記スリット部78bで溶接23により溶着さ
れる(図18中(2))。
【0060】このように、両中空丸形鋼管19,78間
が外側から溶着固定できるので製造が容易で、更に、製
造コストの増大を抑制できる。溶着された建築構造材用
多重管としての柱77aは、歪みを有しているので(図
18中(3))、角形パイプにフォーミングする工程と
同時に、真直に矯正されて(図18中(4))、柱77
が形成される。他の構成及び作用については、前記実施
の形態1〜3と略同一であるので説明を省略する。
【0061】
【実施の形態5】(実施例1)図19は、この発明の実
施の形態5の実施例1の建築構造材用多重管の製造方法
を示すものである。この実施の形態5の実施例1では、
予めメッキが施されて外側に位置する中空角形鋼管88
の側面に該当する箇所に、断面略コ字状の外側鋼材88
−1,88−1の端面部88a,88a間に挟まれたス
リット部88b,88bが、軸方向に沿って一対設けら
れている。これらのスリット部88b,88bは、前記
中空角形鋼管88の軸88cを挟んで略対称位置に形成
されている。
【0062】このスリット部88b,88bを略対称位
置に形成させる方法は、外側に位置する中空角形鋼管8
8を軸方向に割ったような形状の断面コ字状の外側鋼材
88−1,88−1で、内側に位置する中空角形鋼管を
両側から挟むことで製造できる。このように構成された
実施の形態5では、軸88cを挟んで略対称位置に一対
設けられたスリット部88b,88bが、相互に、前記
溶接による溶着固定時の歪みを打ち消し合って、この柱
87の湾曲を緩和する。このため、矯正工程を省略し
て、容易にほぼ真直な柱87を得ることができる。
【0063】他の構成及び作用については、前記実施の
形態1〜4と略同一であるので説明を省略する。
【0064】(実施例2)図20はこの実施の形態5の
実施例2を示すもので、外側に位置する予めメッキが施
された中空丸形鋼管98を軸方向に割ったような形状の
断面半円形の外側鋼材98−1,98−1で中空丸形鋼
管19を両側から挟んで(図20中(1))形成された
スリット部98b,98bを溶接による溶着固定した
(図20中(2))ものである。このように構成された
実施例2では、溶接による溶着固定時の歪みを打ち消し
あって、この柱97の湾曲を緩和する。そのため、矯正
工程を省略して容易にほぼ真直な丸形の柱97を得るこ
とができる。また、外側鋼材の中に内側の鋼材を圧入し
ないで、製造が簡単である。このようにして製造された
円筒状柱97は建築構造材用多重管としてユニット建物
の柱や他の建物の柱として使用することができる。
【0065】他の構成及び作用については、前記実施の
形態1〜4と略同一であるので説明を省略する。
【0066】
【実施の形態6】図21は、この発明の実施の形態6の
建築構造材用多重管の製造方法を示すものである。この
実施の形態6では、予めメッキが施されて外側に位置す
る中空角形鋼管8の内側に、この中空角形鋼管8の内径
aと略同一か或いは、小さい外径bを有する中空角形鋼
管9を挿入して位置させると共に、この内側に位置する
中空角形鋼管9を加熱するものである。このように構成
された実施の形態6では、この内側に位置する中空角形
鋼管9が加熱されることにより膨張して径bが拡大す
る。その結果、前記外側に位置する中空角形鋼管8の内
周面8aに、前記内側に位置する中空角形鋼管9の外周
面9aが圧接されて接合される。
【0067】このため、中空角形鋼管8の端部と、中空
角形鋼管9の端部とを隙間なく溶接出来る。また、前記
中空角形鋼管8の外径寸法の精度を向上させることが出
来ると共に、面同士で接触しているので、局所的な接触
がなく、応力集中を回避できる。他の構成及び作用につ
いては、前記実施の形態1〜5と略同一であるので説明
を省略する。
【0068】
【実施の形態7】(実施例1)図22及び図23は、こ
の発明の実施の形態7の実施例1の建築構造材用多重管
の製造方法を示すものである。この実施の形態7では、
予めメッキが施されて外側に位置する中空角形鋼管8の
内側に、中空角形鋼管9と中空角形鋼管20が設けられ
て、これらの中空角形鋼管8,9,20の上下端に柱蓋
体10,10が設けられた3重の建築構造材用多重管と
しての柱107を示すものである。
【0069】この柱107では、中空角形鋼管8,9,
20の上下端が斜めに切断されて、最内側の中空角形鋼
管20が最も長く、最外側の中空角形鋼管8が最も短く
なっている。そして、この中空角形鋼管8,9,20の
上下端に柱蓋体10を対向させ、上下端と中空角形鋼管
8,9,20とを溶接23eする。
【0070】すると、柱蓋体10が中空角形鋼管8,
9,20のすべてと溶着し、柱蓋体10が強固に取り付
けられると共に、それぞれの中空角形鋼管8,9,20
が離間しなくなる。また、柱蓋体10によって中空角形
鋼管8,9,20の端面が塞がれて美麗になる。他の構
成及び作用については、前記実施の形態1〜6と略同一
であるので説明を省略する。
【0071】(実施例2)図24は、この発明の実施の
形態7の実施例2の建築構造材用多重管の製造方法を示
すものである。この実施例2では、予めメッキが施され
て外側に位置する中空角形鋼管8の内側に、中空角形鋼
管9と中空角形鋼管20が設けられて、これらの中空角
形鋼管8,9,20の上下端に柱蓋体10,10が設け
られた3重の建築構造材用多重管としての柱117を示
すものである。
【0072】この柱117では、中空角形鋼管8,9,
20が順次長くなっている。即ち、最内側の中空角形鋼
管20が最も長く、最外側の中空角形鋼管8が最も短く
なっている。そして、この端面は段状になっている。そ
して、この中空角形鋼管8,9,20の上下端に柱蓋体
10を対向させ、上下端と中空角形鋼管8,9,20と
を溶接23eする。
【0073】すると、柱蓋体10が中空角形鋼管8,
9,20のすべてと溶着し、柱蓋体10が強固に取り付
けられると共に、それぞれの中空角形鋼管8,9,20
が離間しなくなる。また、柱蓋体10によって中空角形
鋼管8,9,20の端面が塞がれて美麗になる。他の構
成及び作用については、前記実施の形態1〜6と略同一
であるので説明を省略する。
【0074】(実施例3)図25は、この発明の実施の
形態7の実施例3の建築構造材用多重管の製造方法を示
すものである。この実施例3では、予めメッキが施され
て外側に位置する中空角形鋼管8の内側に、中空角形鋼
管9と中空角形鋼管20が設けられて、これらの中空角
形鋼管8,9,20の上下端に柱蓋体10,10が設け
られた3重の建築構造材用多重管としての柱127を示
すものである。
【0075】この柱97では、中空角形鋼管8,9,2
0は略同じ長さであって、柱蓋体10の中空角形鋼管
8,9,20に対向する面10aが傾斜していて、柱蓋
体10と中空角形鋼管8,9,20との間に隙間が形成
されている。そして、この中空角形鋼管8,9,20の
上下端に柱蓋体10を対向させ、この隙間部分で上下端
と中空角形鋼管8,9,20とを溶接23eする。する
と、柱蓋体10と中空角形鋼管8,9,20との隙間に
溶融した金属が注入され、柱蓋体10が中空角形鋼管
8,9,20のすべてと溶着し、柱蓋体10が強固に取
り付けられると共に、中空角形鋼管8,9,20が離間
しなくなる。
【0076】また、柱蓋体10によって中空角形鋼管
8,9,20の端面が塞がれて美麗になる。他の構成及
び作用については、前記実施の形態1〜6と略同一であ
るので説明を省略する。尚、これ等実施例1〜3で柱蓋
体10を溶接した部分で柱に溶接する梁のフランジを溶
接すると、梁から柱に伝わる力がすべて中空角形鋼管2
0に分散され、極めて好ましい。
【0077】
【実施の形態8】(実施例1)図26〜図28は、実施
の形態1で製造された建築構造材用多重管を柱7に使用
して、図4に示す建物ユニット1の骨格を製造する方法
について説明を示すものである。実施の形態1で製造し
た建築構造材用多重管である柱7の外側の中空角形鋼管
8の外周面のうち、ジョイントピースとの溶接部となる
場所を図2に示すように、グラインダ加工して内側の中
空角形鋼管9に達する溶接用切欠部8cを設けたり、図
28に示すようにドリルで溶接用孔8dを設け、図27
に示すように、この溶接用切欠部8cや溶接用孔8dで
溶接する。
【0078】すると、外側の中空角形鋼管8と内側の中
空角形鋼管9とが溶着し、外側の中空角形鋼管8と内側
の中空角形鋼管9とが離間しなくなる。次に、図26に
示すように、この溶接用切欠部8cおよび柱蓋体の溶接
部にジョイントピース36を押し当てたり、溶接用孔8
dおよび柱蓋体の溶接部にジョイントピース36を押し
当てたりして、溶接してジョイントピース36を柱7に
溶接して取り付ける。
【0079】このようにして、上下にジョイントピース
36を取り付けた柱7を矩形の四隅に配置し、4本の天
井梁3で上側のジョイントピース36を結ぶようにし
て、天井梁3を矩形の辺に沿って配置し、天井梁3とジ
ョイントピース36とを溶接して連結する。同様にし
て、4本の床梁4で下側のジョイントピース35を結ぶ
ようにして床梁4を矩形の辺に沿って配置し、ジョイン
トピース35と床梁4とを溶接して連結する。すると、
図4に示すような、建物ユニット1の骨格が製造でき
る。
【0080】このようにして製造した建物ユニット1の
骨格の相対する天井梁3に木製の天井野縁3bを架け渡
して取り付け、この下面に図示しない天井材を取り付け
て天井を形成する。又、相対する床梁4に鋼製の床小梁
4bを架け渡して取り付け、この上に木製の床根太4d
を取り付け、この床根太4dの上に図示しない床材を取
り付けて床を形成する。
【0081】又、壁を設ける位置には、天井梁3と床梁
4とに間柱5を立設け、この間柱5の屋内側に図示しな
い内壁パネルを取り付け、屋外側に図示しない外壁パネ
ルを取り付けて壁を形成する。このようにして製造した
建物ユニット1では風や地震等で力が加わり、柱7と天
井梁3や床梁4とに挟まれた角度が変わる方向に力が加
わり、その結果、天井梁3や床梁4が溶着している外側
の中空角形鋼管8を引っ張ったり押したりして、外側の
中空角形鋼管8と内側の中空角形鋼管9とを離間させよ
うとする力が加わるが、この両者は溶接用切欠部8cや
溶接用孔8dで溶接されていて離間しなく、中空角形鋼
管8,9の全体で上記力に対抗する。従って、極めて機
械的強度のよい建物である。他の構成及び作用について
は、前記実施の形態1〜7と略同一であるので説明を省
略する。
【0082】なお、この実施例では、略同一長さの内側
の中空角形鋼管9と外側の中空角形鋼管8を用い、ジョ
イントピースとの接合部となるところに溶接用切欠部8
cを形成する加工を行ったが、外側の中空角形鋼管8を
ジョイントピースとの接合部となるところを予め切断し
て複数本とした中空角形鋼管8を製造し、これを内側の
中空角形鋼管9の外側に嵌合して溶接用切欠部8cのあ
る多重管とし、この溶接用切欠部8cを溶接してもよ
い。
【0083】(実施例2)図29は、この発明の実施の
形態8の実施例2の建築構造材用多重管としての柱7の
使用方法を説明するものである。この実施例2では、建
築構造材用多重管である柱7の外側の中空角形鋼管の外
周面に錐で内側の中空角形鋼管に達する溶接用孔8eを
設け、この溶接用孔8eで溶接する。
【0084】すると、外側の中空角形鋼管と内側の中空
角形鋼管とが溶着し、外側の中空角形鋼管と内側の中空
角形鋼管とが離間しなくなる。そして、この溶接用切欠
部8cまたは溶接用孔8d近傍でジョイントピース36
を柱7に溶接して取り付ける。他の構成及び作用につい
ては、前記実施の形態1〜7と略同一であるので説明を
省略する。
【0085】
【実施の形態9】(実施例1)図30(イ)は、この発
明の実施の形態9の実施例1の建築構造材用多重管の柱
を示すものであり、(ロ)は柱にかかる力を示す模式図
である。この実施例1の柱137では、図30(イ)に
示すように、中空角形鋼管9の両端部の外側にそれぞれ
中空角形鋼管138が嵌合され、上下に柱蓋体10が設
けられたものである。このため、柱の外形は中央でくび
れた形状となっている。そして、両端部に嵌合された中
空角形鋼管138の長さ(L)は次に示すように決定す
る。
【0086】即ち、(ロ)に示すように、長手方向両端
部の2重管の断面係数をZ2 とし、中空角形鋼管9の断
面係数をZ1 とし、柱137の上下端部に必要とされる
曲げモーメントをM2 とし、柱137の上端からLだけ
内側方向に隔たった位置に必要とされる曲げモーメント
をM1 とし、この柱97にかかる力をFとすると、 M2 <FZ2 、M1 <FZ1 となるようにする。
【0087】このようにすると、曲げモーメントが大き
くかかる柱137の上下両端部では中空管材の重なり数
が2であり、大きな断面性能が確保でき、長手方向中央
部分でも必要な断面性能が確保できる。しかも、比較的
小さい曲げモーメントがかかる柱137の中央部では中
空角形鋼管9だけ(中空管材の重なり数1)である。従
って、材料費が節約できる。他の構成及び作用について
は、前記実施の形態1〜8と略同一であるので説明を省
略する。
【0088】(実施例2)図31は、この発明の実施の
形態9の実施例2の建築構造材用多重管の柱を示すもの
であり、図32は図31のX部分を拡大して示すもので
ある。この実施例2の柱147では、図31に示すよう
に、中空角形鋼管20の長手方向両端部の外側にそれぞ
れ中空角形鋼管149が嵌合され、中空角形鋼管149
の両端部の外側に、中空角形鋼管149より短い中空角
形鋼管148がそれぞれ嵌合され、上下に柱蓋体10が
設けられ、それぞれが、図32に示すように、溶接23
されている。このように、実施例2では、中空角形鋼管
の重なり数が長手方向両端部から中央部に段階的に少な
くなっているので、実施例1より更に材料が少なくな
り、材料費が節約できる。他の構成及び作用について
は、前記実施の形態1〜8と略同一であるので説明を省
略する。
【0089】(実施例3)図33は、この発明の実施の
形態9の実施例3の建築構造材用多重管の柱の一端部を
示すものである。この実施例3の柱157では、中空角
形鋼管8の長手方向両端部の内側に、中空角形鋼管15
9が圧入嵌合され、上下に柱蓋体10が設けられてい
る。即ち、中空角形鋼管8が外側にあって、内側の中空
角形鋼管159は外側からは見えないようになってい
る。このようになっているので、実施例1及び2より外
観がよく、従来の柱と同じように搬送等ができる。他の
構成及び作用については、前記実施の形態1〜8と略同
一であるので説明を省略する。
【0090】以上、この発明の実施の形態1〜9を図面
により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態
1〜9に限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設
計の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、前
記実施の形態1では、図4に示すように建築構造材用多
重管を柱7・・・として用いるものを例示して説明して
きたが、特にこれに限らず、例えば、梁材3a或いは小
梁材3b等、建物ユニットを構成する他の構造材として
用いてもよく、各中空管材に異なる防錆処理等の機能を
持たせるものであるならば、数量、形状、大きさ、およ
び材質が、特に限定されるものではない。また、図7中
の二点鎖線に示すように、中空角形鋼管20の更に内側
に、中空角形鋼管21等を設けて、4重以上の建築構造
材用多重管としてもよいことは同然である。
【0091】
【発明の効果】以上、説明してきたように、前記請求項
1記載のものでは、各中空管材がそれぞれ異なる機能を
有することにより、例えば、内側に配設される中空管材
によって、構造強度を確保しつつ、外側に配設される中
空管材にのみ、防錆処理を施して製造コストの上昇を抑
制出来る。
【0092】また、請求項2に記載されたものでは、例
えば、前記複数の中空管材の中の最外側に位置する中空
管材に防錆機能を設け、或いは、前記複数の中空管材の
中の最外側に位置する中空管材に前記防錆機能としての
メッキ処理を、外表面にのみ施して、他の中空管材に対
するメッキ処理を簡略化できる。また、例えば、ステン
レス材によって、前記最外側に位置する中空管材を形成
することによって、前記防錆機能を持たせることが出来
るので、該中空管材のみをステンレス材によって形成し
て、他の中空管材に対する防錆処理を簡略化できる。
【0093】また、請求項3に記載されたものでは、対
向面に設けられた粗処理界面部によって、振動エネルギ
ーが摺接による摩擦熱に変換されて吸収される。このた
め、構造強度を確保しつつ、防振性を良好なものとする
ことが出来る。
【0094】また、請求項4に記載されたものでは、柱
蓋体やジョイントボックスによって複数の中空管体が連
結されて強固になると同時に、柱蓋体やジョイントボッ
クスによって端面が塞がれて美麗になる。
【0095】また、請求項5に記載されたものでは、外
側に位置する中空管材の内側に、該中空管材の内径と略
同一径の外径を有する中空管材が圧入嵌合されているの
で、別途溶接等を施す必要がなく、構造強度を確保しつ
つ、製造コストの上昇を抑制出来、また、防振性も良好
な建築構造材用多重管を形成できる。
【0096】また、請求項6に記載されたものでは、外
側に位置する中空管材を、側面にスリット部を形成させ
た状態にして、隣接する内側に位置する中空管材に嵌合
させ、スリット部で両中空管材を溶着させるので、この
スリット部で外側に位置する中空管材と内側に位置する
中空管材とが強固に溶着できるし、両中空部材間を外側
から溶着固定でき、製造が容易で、更に、製造コストの
増大を抑制できる。
【0097】また、例えば、前記スリット部を前記中空
管材の軸を挟んで略対称位置に少なくとも一対設けてな
るものでは、軸に平行な方向から圧入嵌合する必要がな
く、例えば、径方向から挟んで圧入嵌合出来、製造が容
易である。また、軸を挟んで略対称位置に一対設けられ
たスリット部が、相互に、前記溶着固定時の歪みを打ち
消し合って該建築構造材用多重管の湾曲を緩和する。そ
のため、矯正工程を省略して、容易に略真直な建築構造
材用多重管を得ることが出来て好適である。
【0098】また、請求項7に記載されたものでは、該
内側に位置する中空管材を加熱すると、内側に位置する
中空管体が外側に位置する中空管体を押圧する。従っ
て、外側に位置する中空管材の内周面に、前記内側に位
置する中空管材の外周面が圧接されて接合される。
【0099】また、請求項8に記載されたものでは、溶
接孔または溶接切欠部で最外側に位置する中空管材から
最内側に位置する中空管材までのすべての中空管材が溶
着した建築構造材用多重管が製造できるので、例えば、
この建築構造材用多重管を柱とし、この柱の最外側の中
空管材に床梁や天井梁等を溶接等で取り付けて使用して
いる際に、最外側の中空管材を内側の中空管材から剥が
そうとする力が加わっても、この最外側の中空管材と内
側の中空管材とが離間しない。
【0100】また、請求項9に記載されたものでは、外
側の中空管材の端面、内側の中空管材及び柱蓋体または
ジョイントボックスが溶着した建築構造材用多重管が製
造できるので、柱蓋体やジョイントボックスが外側の中
空管材は勿論のこと内側の中空管材に強固に取り付けら
れ、剥がれることがないし、柱蓋体やジョイントボック
スによって端面が塞がれ美麗になる。
【0101】また、請求項10に記載されたものでは、
柱等の構造材の肉厚を大きく設定出来、積雪地用、高層
用又は大空間形成に用いて好適な建物となる。
【0102】また、請求項11に記載されたものでは、
肉厚にして機械的強度を大きくした柱を使用した建物ユ
ニットを組み立てるだけで積雪地用、高層用又は大空間
形成のユニット建物とすることができる、といった実用
上有益な効果を奏する。
【0103】また、請求項12に記載されたものでは、
複数の中空管材の端面に柱蓋体又はジョイントボックス
が取り付けられているので、床梁や天井梁等の梁に荷重
がかかっても、柱の外側の中空管材と内側の中空管材と
が離間することがなく、しかも、肉厚にすることにより
柱の機械的強度を大きくすることができる。従って、こ
の柱を使用した建物ユニットは機械的強度の大きく、こ
の建物ユニットを組み込んだユニット建物も機械的強度
の大きな建物となる。
【0104】請求項13に記載されたものでは、最外側
と内側の中空管材とが溶着しているので、この最外側の
中空管材に取り付けられている床梁や天井梁等の梁に荷
重がかかっても、柱の最外側の中空管材と内側の中空管
材とが離間することがなく、しかも、この柱は肉厚にす
ることにより機械的強度を大きくすることができる。そ
の結果、この柱を使用した建物ユニットは機械的強度が
大きく、この建物ユニットを組み込んだユニット建物も
機械的強度の大きな建物となる。
【0105】請求項14に記載されたものでは、名が手
方向中央部の中空管材の重なり数が両側端部の長手方向
中空管材の重なり数より少なくなされているので、この
建築構造用多重管を柱として使用したとき、過剰な断面
性能部分が少なくなり材料費が節約できる。
【0106】請求項15に記載されたものでは、中空管
材の重なり数が長手方向両側端部から中央部に段階的に
少なくなっているので、この建築構造用多重管を柱とし
て使用したとき、比較的小さい曲げモーメントがかかる
中央部に向けて順次段階的に中空管材の数が少なくな
り、過剰な断面性能部分が少なくなり、中空管材の材料
費が節約できる。
【0107】請求項16に記載されたものでは、建物の
柱は、中央部で中空管材の数が両側端部の中空管材の数
より少ないので、柱の材料費が節約でき建物のコストを
削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の建築構造材用多重管
を示し、図2中A−A線に沿った位置での断面図であ
る。
【図2】実施の形態1の建築構造材用多重管としての柱
の斜視図である。
【図3】実施の形態1の建築構造材用多重管を示し、要
部の拡大断面図である。
【図4】実施の形態1の建築構造材用多重管を用いた建
物ユニットのフレーム構成を説明する斜視図である。
【図5】実施の形態1の建築構造材用多重管の製造方法
を説明する模式図である。
【図6】発明の実施の形態2の建築構造材用多重管の製
造方法を説明する模式図である。
【図7】一変形例の建築構造材用多重管としての柱の断
面図である。
【図8】発明の実施の形態3の実施例1の建築構造材用
多重管を示し、建築構造材用多重管としての柱の斜視図
である。
【図9】発明の実施の形態3の実施例1の建築構造材用
多重管及びその製造方法を示し、建築構造材用多重管の
構成を説明する分解斜視図及び組立後の斜視図である。
【図10】実施例1の建築構造材用多重管で、図9中D
−D線に沿った位置での断面図である。
【図11】実施例1の建築構造材用多重管で、図9中C
−C線に沿った位置での断面図である。
【図12】実施例1の建築構造材用多重管で、図8中F
−F線に沿った位置での断面図である。
【図13】発明の実施の形態3の実施例2の建築構造材
用多重管及びその製造方法を示し、建築構造材用多重管
の構成を説明する分解斜視図及び組立後の斜視図であ
る。
【図14】実施例2の建築構造材用多重管で、図13中
E−E線に沿った位置での断面図である。
【図15】実施例3の建築構造材用多重管で、図8中B
−B線に沿った位置に相当する断面図である。
【図16】実施例4の建築構造材用多重管を示し、図8
中B−B線に沿った位置に相当する断面図である。
【図17】実施の形態4の実施例1の建築構造材用多重
管の製造方法を説明する模式図である。
【図18】実施の形態4の実施例2の建築構造材用多重
管の製造方法を示す模式図である。
【図19】実施の形態5の実施例1の建築構造材用多重
管の製造方法を説明する模式図である。
【図20】実施の形態5の実施例2の建築構造材用多重
管の製造方法を説明する模式図である。
【図21】実施の形態6の建築構造材用多重管の製造方
法を説明する模式図である。
【図22】実施の形態7の実施例1の建築構造材用多重
管の製造方法を説明する模式図である。
【図23】実施例1の建築構造材用多重管の製造方法
で、図22中G−G線に沿った位置での断面図である。
【図24】実施の形態7の実施例2の建築構造材用多重
管の製造方法を説明する模式図である。
【図25】実施の形態7の実施例3の建築構造材用多重
管の製造方法を説明する模式図である。
【図26】実施の形態8の実施例1の建築構造材用多重
管の製造方法を説明する模式図である。
【図27】実施例1の建築構造材用多重管の製造方法
で、図26中H−H線に沿った位置での断面図である。
【図28】実施例1の建築構造材用多重管の製造方法
で、図4中のJ部分の拡大斜視図である。
【図29】実施の形態8の実施例2の建築構造材用多重
管の製造方法を説明する模式図である。
【図30】(イ)は実施の形態9の実施例1の建築構造
材用多重管としての柱の正面図、(ロ)はこの建築構造
材用多重管としての柱にかかる力の状態を示す模式図で
ある。
【図31】実施の形態9の実施例2の建築構造材用多重
管の柱を示す正面図である。
【図32】実施例2の図32のX部分を拡大して示す正
面図である。
【図33】実施の形態9の実施例3の建築構造材用多重
管の柱を示すものである。
【図34】ユニット建物の構成を説明する模式図であ
る。
【図35】一従来例の柱の断面図である。
【符号の説明】
7,17,27,37,47,57,67,77,8
7、97、107、117、127、137、147、
157 柱(建築構造材用多重管) 8 (外側)中空角形鋼管(中空管材) 8a 内周面 9 (内側)中空角形鋼管(中空管材) 9a 外周面 11 粗処理界面部 22,122 円筒柱(建築構造材用多重管) 68b,78b,88b スリット部 88c 軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽田 臣利 茨城県つくば市和台32 積水化学工業株式 会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の中空管材からなる建築構造材用多
    重管において、前記複数の中空管材の中の各中空管材
    が、それぞれ異なる機能を有することを特徴とする建築
    構造材用多重管。
  2. 【請求項2】 前記複数の中空管材の中の最外側に位置
    する中空管材が防錆機能を有することを特徴とする請求
    項1記載の建築構造材用多重管。
  3. 【請求項3】 複数の中空管材からなる建築構造材用多
    重管において、前記複数の中空管材の中の隣接する中空
    管材の対向面に、振動エネルギーを摺接による摩擦で吸
    収する粗処理界面部が設けられていることを特徴とする
    建築構造材用多重管。
  4. 【請求項4】 前記複数の中空管材の端面に柱蓋体又は
    ジョイントボックスが取り付けられていることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれかに記載の建築構造材用多
    重管。
  5. 【請求項5】 外側に位置する中空管材の内側に、該中
    空管材の内径と略同一径の外径を有する中空管材を圧入
    嵌合して複数の中空管材からなる建築構造材用多重管を
    製造することを特徴とする建築構造材用多重管の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 外側に位置する中空管材を、側面にスリ
    ット部を形成させた状態にして、隣接する内側に位置す
    る中空管材に嵌合させ、前記スリット部で両中空管材を
    溶着させて複数の中空管材からなる建築構造材用多重管
    を製造することを特徴とする建築構造材用多重管の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 外側に位置する中空管材の内側に、該中
    空管材の内径と略同一径の外径を有する中空管材を位置
    させると共に、該内側に位置する中空管材を加熱し、複
    数の中空管材からなる建築構造材用多重管を製造するこ
    とを特徴とする建築構造材用多重管の製造方法。
  8. 【請求項8】 最外側に位置する中空管材の側面から、
    最内部に位置する中空管材に達する溶接孔または溶接用
    切欠部を設け、該溶接孔又は溶接用切欠部で最外側の中
    空管部から最内側の中空管部までのすべての中空管材を
    溶着させて、複数の中空管材からなる建築構造材用多重
    管を製造することを特徴とする建築構造材用多重管の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 外側に位置する中空管材の端面より、内
    側に位置する中空管材の端面を突出させた状態にして外
    側に位置する中空管材と内側に位置する中空管材とを重
    合した多重管を製造し、該多重管の端面に柱蓋体又はジ
    ョイントボックスを対向させ、この対向した部分で外側
    の中空管材の端面、内側の中空管材及び柱蓋体又はジョ
    イントボックスを溶着させて、複数の中空管材からなる
    建築構造材用多重管を製造することを特徴とする建築構
    造材用多重管の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記請求項1乃至4のいずれかに記載
    の建築構造材用多重管又は、請求項5乃至9のいずれか
    に記載の建築構造材用多重管の製造方法により製造され
    た建築構造材用多重管が少なくとも構造材の1つに使用
    されていることを特徴とする建物。
  11. 【請求項11】 前記請求項1乃至4のいずれかに記載
    の建築構造材用多重管又は、請求項5乃至9のいずれか
    に記載の建築構造材用多重管の製造方法により製造され
    た建築構造材用多重管を少なくとも柱の1つに使用した
    建物ユニットが組み込まれていることを特徴とする建
    物。
  12. 【請求項12】 前記請求項4記載の建築構造材用多重
    管又は、請求項9記載の建築構造材用多重管の製造方法
    により製造された建築構造材用多重管を使用したジョイ
    ントボックスを備えた柱とこの柱のジョイントボックス
    に取り付けられた梁とからなる骨格を備えた建物ユニッ
    トが組み込まれていることを特徴とする建物。
  13. 【請求項13】 前記請求項6又は8記載の建築構造材
    用多重管の製造方法により製造された建築構造材用多重
    管を用いた柱とこの柱の最外側の中空管材に取り付けら
    れた梁とからなる骨格を備えた建物ユニットが組み込ま
    れていることを特徴とする建物。
  14. 【請求項14】 複数の中空管材からなる柱用の建築構
    造材用多重管において、長手方向中央部における中空管
    材の重なり数が両側端部の中空管材の重なり数より少な
    くなされていることを特徴とする建築構造材用多重管。
  15. 【請求項15】 複数の中空管材からなる柱用の建築構
    造材用多重管において、前記中空管材の重なり数が、名
    が手方向両側端部から中央部に段階的に少なくなされて
    いることを特徴とする建築構造材用多重管。
  16. 【請求項16】 前記請求項14又は15記載の建築構
    造材用多重管が少なくとも柱の1つに使用されているこ
    とを特徴とする建物。
JP11098924A 1998-05-06 1999-04-06 建築構造材用多重管及びその製造方法並びに建物 Withdrawn JP2000104335A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11098924A JP2000104335A (ja) 1998-05-06 1999-04-06 建築構造材用多重管及びその製造方法並びに建物

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12362798 1998-05-06
JP10-123627 1998-07-28
JP21289798 1998-07-28
JP10-212897 1998-07-28
JP11098924A JP2000104335A (ja) 1998-05-06 1999-04-06 建築構造材用多重管及びその製造方法並びに建物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000104335A true JP2000104335A (ja) 2000-04-11

Family

ID=27308797

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11098924A Withdrawn JP2000104335A (ja) 1998-05-06 1999-04-06 建築構造材用多重管及びその製造方法並びに建物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000104335A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001241257A (ja) * 2000-02-24 2001-09-04 Komatsu Wall Ind Co Ltd 吊戸用ガイドレールの取付構造
JP2002371555A (ja) * 2001-06-19 2002-12-26 Tone Corp 鋼管杭の建込み方法
JP2013221382A (ja) * 2012-04-19 2013-10-28 Sumitomo Kinzoku Kozan Siporex Kk 外壁パネル支持金物、立ち上がり基礎構造及び外壁パネル支持金物の設置方法
JP2014034828A (ja) * 2012-08-09 2014-02-24 Copros Ltd 立坑用円形ケーシング
KR101709989B1 (ko) * 2016-07-22 2017-03-08 김재민 복합강관다발이 적용된 스마트 교량용 강관거더

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001241257A (ja) * 2000-02-24 2001-09-04 Komatsu Wall Ind Co Ltd 吊戸用ガイドレールの取付構造
JP4532648B2 (ja) * 2000-02-24 2010-08-25 小松ウオール工業株式会社 吊戸用ガイドレールの取付構造
JP2002371555A (ja) * 2001-06-19 2002-12-26 Tone Corp 鋼管杭の建込み方法
JP2013221382A (ja) * 2012-04-19 2013-10-28 Sumitomo Kinzoku Kozan Siporex Kk 外壁パネル支持金物、立ち上がり基礎構造及び外壁パネル支持金物の設置方法
JP2014034828A (ja) * 2012-08-09 2014-02-24 Copros Ltd 立坑用円形ケーシング
KR101709989B1 (ko) * 2016-07-22 2017-03-08 김재민 복합강관다발이 적용된 스마트 교량용 강관거더

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5435110A (en) Method of joining of hollow framework and associated frame assembly
JP4052566B2 (ja) フレーム結合構造およびその結合方法
JP2006161551A (ja) コンクリート充填用組立式ボックス型鋼管柱およびその製作方法
JP2000104335A (ja) 建築構造材用多重管及びその製造方法並びに建物
WO2017065231A1 (ja) 自動車に取り付けられるフレーム構造体を構成する部材同士の接合方法、および自動車に取り付けられるフレーム構造体
JP4442824B2 (ja) 鋼製梁の貫通孔補強構造及びそれに用いる貫通孔補強用具
US6405827B1 (en) Lock seam for canisters
JP4617055B2 (ja) ほぼ管状の金属壁を有する構造要素を作製する方法および構造要素
KR102391400B1 (ko) 보강재를 이용한 강관 기둥 연결구조
JP4520401B2 (ja) 柱・梁構造
JP2000045395A (ja) 連結式単管型構造部材
JPH11200489A (ja) 接合金物付鋼管柱および環状接合金物
JPH01244961A (ja) 車両構体の構造
JPH0633517A (ja) 充填形鋼管コンクリート柱と梁との接合部構造及びそれらの接合方法
JPH09225559A (ja) 板材結合構造と板材結合構造による組立構造物
JP2898586B2 (ja) 鋼管柱・柱梁接合構造およびその鋼管柱の製造方法
JP2000144978A (ja) プレキャストコンクリート部材の接合構造
JPH10181630A (ja) 車両用パイプ構造
JP2000226997A (ja) 鋼製セグメントとその製作方法
JP2010116973A (ja) 履歴ダンパおよび木造構造物の壁
JPH06294160A (ja) 鋼管コンクリート柱と梁の仕口構造
JPH09242224A (ja) パネル連結装置
JPH07207771A (ja) 鋼管の接合構造
JP2003096906A (ja) 円形鋼管柱と梁の接合構造及び接合方法
JP3196530B2 (ja) 閉鎖型断面の鉄骨柱と鉄骨梁の仕口構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060119

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20060825