JP2013221116A - 耐衝撃性、着色性に優れるスチレン系樹脂組成物 - Google Patents

耐衝撃性、着色性に優れるスチレン系樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】耐衝撃性、発色性に優れ、剛性、加工性にも優れたスチレン系樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】アクリル系ゴム質重合体(RA)に特定の単量体成分(MA)を重合してなるアクリル系グラフト共重合体(A)、ジエン系ゴム質重合体(RB)に特定の単量体成分(MB)を重合してなるジエン系グラフト共重合体(B)、および特定の熱可塑性樹脂(F)からなるスチレン系樹脂組成物であって、
アクリル系ゴム質重合体(RA)が、1種以上のアクリル酸エステルと、等価な多官能性ビニル単量体(c−1)からなる単量体混合物(D−1)を重合した後、さらに1種以上のアクリル酸エステルと、非等価な多官能性ビニル単量体(c−2)からなる単量体混合物(D−2)を重合して得られることを特徴とするもの。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐衝撃性、着色性に優れ、剛性、加工性にも優れたスチレン系樹脂組成物に関する。
スチレン系樹脂、とくにABS樹脂は、その優れた耐衝撃性、耐熱性、剛性、加工性などを有するため、各種雑貨、自動車の内外装材、ジャー炊飯器、電子レンジ、掃除機などの家電製品のハウジング、部品、電話機、ファクシミリなどのOA機器のハウジング、部品などに広く使用されている。
近年、ABS樹脂の欠点である耐候性を改良するために、ABS樹脂のゴム成分を光、熱に対し不安定な二重結合を有するブタジエン系ゴムから二重結合をほとんど有さないアクリル系ゴムにかえたAAS樹脂が開発されている。
アクリル系ゴムは、ブタジエン系ゴムに比べ、耐衝撃性が発現しにくい、顔料を添加した際に色が鮮かでない(発色性に劣る)という問題がある。発色性を改善するためにアクリル系ゴムの粒子径分布を制御する方法(特許文献1)が提案されているが、発色性、耐衝撃性が充分でない。
さらに実用性の観点からアクリル系ゴムとブタジエン系ゴム、シリコーン系ゴムとの併用が検討されている。たとえばブタジエン系ゴムの存在下にアクリルモノマーを重合させてアクリル系ゴムとブタジエン系ゴムとの複合ゴムを作成する方法などが提案されている(特許文献2、特許文献3、特許文献4)。
しかし、これら従来の方法では、ブタジエン系ゴムやシリコーン系ゴムを併用しているにもかかわらず耐衝撃性、発色性が充分に発現しないなどの問題点がある。
一方、ゴムのバイモーダル系樹脂組成物に関する研究は、ABS樹脂、HIPS樹脂ともに古くから行なわれており、数多くの文献、特許が公開されている。バイモーダル分布のゴム粒子を有する組成物は、それぞれのゴム粒子径の組合せにより、耐衝撃性に相乗効果がもたらされることが知られており、各粒子径および組成の組合せ、またその割合などがそれぞれの要求特性に合わせて検討されている。しかしながら、耐衝撃性、着色性について必ずしも満足し得るとは言えなかった。(特許文献5、特許文献6)。
特開昭58−222139号公報 特開昭57−167308号公報 特開平2−29452号公報 特開平8−41143号公報 特許第3710946号 特許第4212191号
本発明は、前記のごとき問題を解消し、耐衝撃性、発色性に優れ、剛性、加工性にも優れたスチレン系樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を達成するべく鋭意検討した結果、バイモーダル分布のゴム粒子の中でも、小粒子ゴムとして特定のアクリル系ゴム重合体、大粒子ゴムとしてジエン系ゴム重合体を使用することで、発色性、耐衝撃性に優れ、剛性、加工性にも優れたスチレン系樹脂組成物が得られることを見出だし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
アクリル系ゴム質重合体(RA)にシアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステルからえらばれる2種以上の単量体からなる単量体成分(MA)を重合してなるアクリル系グラフト共重合体(A)、
ジエン系ゴム質重合体(RB)にシアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステルからえらばれる2種以上の単量体からなる単量体成分(MB)を重合してなるジエン系グラフト共重合体(B)、
および(メタ)アクリル酸エステル、シアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物からなる群より選択される1種以上の単量体を重合して得られる熱可塑性樹脂(F)
からなるスチレン系樹脂組成物であって、
アクリル系ゴム質重合体(RA)が、1種以上のアクリル酸エステルと、等価な多官能性ビニル単量体(c−1)からなる単量体混合物(D−1)を重合した後、さらに1種以上のアクリル酸エステルと、非等価な多官能性ビニル単量体(c−2)からなる単量体混合物(D−2)を重合して得られることを特徴とするスチレン系樹脂組成物(請求項1)、
ジエン系ゴム質重合体(RB)がブチルアクリレート−ブタジエンゴムであることを特徴とする請求項1記載のスチレン系樹脂組成物(請求項2)、
ジエン系ゴム質重合体(RB)の体積平均粒径が500〜1000nmであることを特徴とする請求項1または2に記載のスチレン系樹脂組成物(請求項3)、
ジエン系ゴム質重合体(RB)が酸基含有ラテックス(S)を用いて凝集肥大して得られることを特徴とする請求項1〜3記載のスチレン系樹脂組成物(請求項4)、
アクリル系ゴム質重合体(RA)の体積平均粒径が50〜200nmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物(請求項5)、
単量体混合物(D−1)の量が、単量体混合物(D−1)と単量体混合物(D−2)との合計に対し70〜99重量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物(請求項6)、
単量体混合物(D−1)の重合に際し、該単量体混合物(D−1)100重量部に対して開始剤0.001〜0.05重量部を用いて得られることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物(請求項7)、
等価な多官能性ビニル単量体(c−1)/単量体混合物(D−1)の重量比率aと非等価な多官能性ビニル単量体(c−2)/単量体混合物(D−2)の重量比率bとの比率a/bが0.7以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物(請求項8)、
アクリル系ゴム質重合体(RA)に用いられる多官能性ビニル単量体の官能基が、アリル基、(メタ)アクリル基から選ばれることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物(請求項9)、
(c−1)がポリプロピレングリコールジアクリレート、(c−2)がメタクリル酸アリルであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物(請求項10)、
等価な多官能性ビニル単量体(c−1)/単量体混合物(D−1)の重量比率aと非等価な多官能性ビニル単量体(c−2)/単量体混合物(D−2)の重量比率bとの比率a/bが、0.7以下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物(請求項11)。
に関する。
なお本明細書では、とくに示さない限り「部」は「重量部」を意味し、とくに示さない限り「%」は「重量%」を意味する。
本発明のスチレン系樹脂組成物は、とくに発色性、耐衝撃性に優れ、剛性、加工性にも優れる。
本発明におけるスチレン系樹脂組成物とは、アクリル系グラフト共重合体(A)、ジエン系グラフト共重合体(B)、熱可塑性樹脂(F)からなる樹脂組成物であって、この樹脂組成物を構成する単量体単位の40重量%以上、好ましくは50重量%以上、特に好ましくは60重量%以上が芳香族ビニル化合物に由来する樹脂組成物をいう。
本発明において、アクリル系グラフト共重合体(A)成分、ジエン系グラフト共重合体(B)成分および熱可塑性樹脂(F)成分の合計量を100重量%とした場合、(A)成分と(B)成分の合計が10重量%未満になり、(F)成分が90重量%をこえると、耐衝撃性が低下し、(A)成分と(B)成分の合計が90重量%をこえ、(F)成分が10重量%未満になると加工性が低下する。
アクリル系グラフト共重合体(A)中のアクリル系ゴム質重合体(RA)の含有量は、通常10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、特に好ましくは30〜70重量%である。そしてアクリル系ゴム質重合体(RA)の存在下で、シアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステルからえらばれる2種以上の単量体成分(MA)の重合をおこなう。アクリル系グラフト共重合体(A)中の2種以上の単量体成分(MA)の含有量は、通常10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、特に好ましくは30〜70重量%である。アクリル系ゴム質重合体(RA)が10重量%未満になると、耐衝撃性が低下する傾向にあり、90重量%をこえると、耐衝撃性、加工性が低下する傾向にある。
ジエン系グラフト共重合体(B)中のジエン系ゴム質重合体(RB)の含有量は、通常10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、特に好ましくは30〜70重量%である。そしてジエン系ゴム質重合体(RB)の存在下で、シアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステルからえらばれる2種以上の単量体成分(MB)の重合をおこなう。ジエン系グラフト共重合体(B)中の2種以上の単量体成分(MB)の含有量は、通常10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、特に好ましくは30〜70重量%である。ジエン系ゴム質重合体(RB)が10重量%未満になると、耐衝撃性が低下する傾向にあり、90重量%をこえると、耐衝撃性、加工性が低下する傾向にある。
本発明のスチレン系樹脂組成物における、アクリル系グラフト共重合体(A)とジエン系グラフト共重合体(B)の比率は以下の通り。(A)成分と(B)成分の合計100重量%中のアクリル系グラフト共重合体(A)の量は、通常10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、さらに好ましくは30〜70重量%であり、ジエン系グラフト共重合体(B)の量は、通常10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、さらに好ましくは30〜70重量%である。アクリル系グラフト共重合体(A)が10重量%未満になり、ジエン系グラフト共重合体(B)が90重量%をこえると、耐衝撃性、耐候性が低下し、アクリル系グラフト共重合体(A)が90重量%をこえ、ジエン系グラフト共重合体(B)が10重量%未満になると、耐衝撃性、発色性が低下する。
アクリル系ゴム質重合体(RA)の体積平均粒径は、通常50〜200nm、好ましくは70〜160nm、特に好ましくは90〜140nmである。体積平均粒径が小さくなると、耐衝撃性が低下する傾向にあり、大きすぎると発色性が低下する傾向がある。
ジエン系ゴム質重合体(RB)の体積平均粒径は、通常500〜1000nm、好ましくは600〜900nmである。体積平均粒径が小さくなると、耐衝撃性が低下する傾向にあり、大きすぎると加工性、耐衝撃性が低下する傾向にある。
アクリル系ゴム質重合体(RA)としては、とくに限定はなく、一般的にアクリル系ゴムとして用いられているものが使用できるが、重合体を構成する単量体単位の51重量%以上、好ましくは60重量%以上、特に好ましくは70重量%以上が、アクリル酸エステルに由来するものであることが好ましい。その具体例としては、たとえばアクリル酸ブチルゴム、ブタジエン−アクリル酸ブチルゴム、アクリル酸2−エチルヘキシル−アクリル酸ブチルゴム、メタクリル酸2−エチルヘキシル−アクリル酸ブチルゴム、アクリル酸ステアリル−アクリル酸ブチルゴム、ジメチルシロキサン−アクリル酸ブチルゴム、シリコーン系/アクリル酸ブチル複合ゴムなどがあげられる。
ジエン系ゴム質重合体(RB)としては、とくに限定はなく、一般的にジエン系ゴムとして用いられているものが使用できるが、重合体を構成する単量体単位の51重量%以上、好ましくは60重量%以上、特に好ましくは70重量%以上が、ブタジエンに由来するものであることが好ましい。その具体例としては、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ブチルアクリレート−ブタジエンゴムなどがあげられる。 これらの中でも、ブチルアクリレート−ブタジエンゴムが好ましい。
本発明における単量体混合物(D−1)とは、1種以上のアクリル酸エステルと、等価な多官能性ビニル単量体(c−1)からなる単量体混合物をいう。ここでアクリル酸エステルとは、分子中に重合性を有するビニル系官能基を1個有するアクリル酸エステルをいう。ここで等価な多官能性ビニル単量体(c−1)とは、分子中に重合性を有する同一のビニル系官能基を2個以上有する単量体をいう。
本発明における単量体混合物(D−2)とは、1種以上のアクリル酸エステルと、非等価な多官能性ビニル単量体(c−2)からなる単量体混合物をいう。ここでアクリル酸エステルとは、分子中に重合性を有するビニル系官能基を1個有するアクリル酸エステルをいう。ここで等価な多官能性ビニル単量体(c−1)とは、分子中に重合性を有する異なるビニル系官能基を合わせて2個以上有する単量体をいう。
また、本発明における多官能性ビニル単量体とは、分子中に重合性を有するビニル系官能基を2個以上有する単量体をいう。
単量体混合物(D−1)および単量体混合物(D−2)中のアクリル酸エステルとしては、「アルキル基の炭素数が1〜12のアルキルアクリレート」が好ましい。「アルキル基の炭素数が1〜12のアルキルアクリレート」としては、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどがあげられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。これらのうちでは、製造安定性、経済性などの工業的見地から、炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキルアクリレートが好ましく、とくにブチルアクリレートが好ましい。
アクリル系ゴム質重合体(RA)としては、耐衝撃性、加工性、製造安定性の点から、例えば、「アルキル基の炭素数が1〜12の1種以上のアルキルアクリレート」、等価な多官能性ビニル単量体(c−1)、および必要に応じて共重合可能な単量体からなる単量体混合物(D−1)の重合をおこなうことにより得られるものであることが好ましい。
単量体混合物(D−1)中の「アルキル基の炭素数が1〜12の1種以上のアルキルアクリレート」の使用量は、通常60〜99.99重量%、好ましくは70〜99.9重量%、特に好ましくは80〜99.7重量%である。また単量体混合物(D−1)中の、等価な多官能性ビニル単量体(c−1)の使用量は、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、特に好ましくは0.3〜3重量%である。また単量体混合物(D−1)中の、これらと共重合可能な単量体の使用量は、通常0〜40重量%、好ましくは0〜30重量%、特に好ましくは0〜20重量%である。本発明では、単量体混合物(D−1)を乳化重合して(RA)を得ることが好ましい。
「アルキル基の炭素数が1〜12の1種以上のアルキルアクリレート」の量が0.01重量%より少なくなったり、多官能性ビニル単量体の量が10重量%より多くなったり、またはこれらと共重合可能な単量体の量が40重量%より多くなったりすると、スチレン系樹脂組成物の耐衝撃性が低下する傾向にある。「アルキル基の炭素数が1〜12の1種以上のアルキルアクリレート」の量が99.99重量%より多くなったり、または多官能性ビニル単量体の量が0.01重量%より少なくなったりすると、耐衝撃性や発色性が低下する傾向が生じる。なお単量体混合物(D−1)中には、等価な多官能性ビニル単量体よりも少ない量の非等価な多官能性ビニル単量体を含有させることができる。
前記単量体混合物(D−1)で用いる、等価な多官能性ビニル単量体(c−1)としては、例えばポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメリット酸トリアリル、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジンなどを用いることができる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。この中でも官能基としてアリル基、(メタ)アクリル基を有する等価な多官能性ビニル単量体が好ましい。具体的には、耐衝撃性の点から、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートが好ましい。
単量体混合物(D−2)中の「アルキル基の炭素数が1〜12の1種以上のアルキルアクリレート」の使用量は、通常60〜99重量%、好ましくは70〜98重量%、特に好ましくは84〜98重量%である。また単量体混合物(D−2)中の、非等価な多官能性ビニル単量体(c−2)の使用量は、通常1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%、特に好ましくは6〜12重量%である。また単量体混合物(D−2)中の、これらと共重合可能な単量体の(D−2)中の使用量は、通常0〜39重量%、好ましくは0〜27重量%、特に好ましくは0〜10重量%である。なお単量体混合物(D−2)中には、非等価な多官能性ビニル単量体よりも少ない量の等価な多官能性ビニル単量体を含有させることができる。
前記単量体混合物(D−2)で用いる、非等価な多官能性ビニル単量体(c−2)としては、例えば、メタクリル酸アリル、ジシクロペンタジエンを構造の一部に有する(メタ)アクリレートなどがあげられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。これらのうちでは、耐衝撃性、着色性の点から、メタクリル酸アリルが好ましい。
たとえば、耐衝撃性、発色性の点から、アクリル系ゴム質重合体(RA)としては、以下の工程により得られるものであることが好ましい。
工程1:「アルキル基の炭素数が1〜12の1種以上のアルキルアクリレート」、等価な多官能性ビニル単量体(c−1)、および必要に応じて共重合可能な単量体からなる単量体混合物(D−1)の重合をおこなう。
工程2:「アルキル基の炭素数が1〜12の1種以上のアルキルアクリレート」、非等価な多官能性ビニル単量体(c−2)、および必要に応じて共重合可能な単量体からなる単量体混合物(D−2)の重合をおこなう。
この発明では、アクリル系ゴム質重合体(RA)は、通常、アクリル系ゴム質重合体(RA)の70〜99重量%、好ましくは80〜98重量%の(D−1)を重合したのち、通常、アクリル系ゴム質重合体(RA)の1〜30重量%、とくには2〜20重量%の(D−2)を重合して得られるものであることが好ましい。
単量体混合物(D−1)中の「アルキル基の炭素数が1〜12の1種以上のアルキルアクリレート」の使用量は、通常60〜99.99重量%、好ましくは70〜99.9重量%、特に好ましくは80〜99.7重量%である。また単量体混合物(D−1)中の、等価な多官能性ビニル単量体(c−1)の使用量は、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、特に好ましくは0.3〜3重量%である。また単量体混合物(D−1)中の、これらと共重合可能な単量体の使用量は、通常0〜40重量%、好ましくは0〜30重量%、特に好ましくは0〜20重量%である。本発明では、単量体混合物(D−1)を乳化重合して(RA)を得ることが好ましい。なお単量体混合物(D−1)中には、等価な多官能性ビニル単量体よりも少ない量の非等価な多官能性ビニル単量体を含有させることができる。
単量体混合物(D−2)中の「アルキル基の炭素数が1〜12の1種以上のアルキルアクリレート」の使用量は、通常60〜99重量%、好ましくは70〜98重量%、特に好ましくは84〜98重量%である。また単量体混合物(D−2)中の、非等価な多官能性ビニル単量体(c−2)の使用量は、通常1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%、特に好ましくは6〜12重量%である。また単量体混合物(D−2)中の、これらと共重合可能な単量体の(D−2)中の使用量は、通常0〜39重量%、好ましくは0〜27重量%、特に好ましくは0〜10重量%である。本発明では、単量体混合物(D−2)を乳化重合することが好ましい。
アクリル系ゴム質重合体(RA)は、耐衝撃性、発色性の点から、等価な多官能性ビニル系単量体(c−1)/単量体混合物(D−1)の重量比率aと非等価な多官能性ビニル単量体(c−2)/単量体混合物(D−2)の重量比率bとの比率a/bが、0.7以下、さらには0.5以下、とくには0.3以下であるのが好ましい。
前記単量体混合物(D−1)および(D−2)におけるこれらと共重合可能な単量体としては、とくに制限はないが、たとえばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートなどの炭素数1〜12のアルキル基を有するアルキルメタクリレート、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、クロルスチレン、ブロムスチレンなどの芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリル酸誘導体、マレイミド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド化合物などがあげられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。これらのうちでは、耐衝撃性、加工性、経済性の点から、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、アクリロニトリル、スチレン、グリシジルメタクリレートが好ましい。
本発明のジエン系ゴム質重合体(RB)は、耐衝撃性、製造安定性の点から、不飽和酸(e)として(メタ)アクリル酸を用いる酸基含有ラテックス(S)、さらには以下で説明するような、酸基含有ラテックス(S−イ)にて凝集肥大させたものが好ましい。
酸基含有ラテックス(S)としては、耐衝撃性、製造安定性の点から、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸からえらばれる1種以上の不飽和酸(e)5〜50重量%、「アルキル基の炭素数が1〜12の1種以上のアルキル(メタ)アクリレート」(f)50〜95重量%および(e)、(f)と共重合可能な単量体0〜40重量%を重合させて得られるものが好ましい。
不飽和酸(e)が5重量%未満になるか、前記アルキル(メタ)アクリレート(f)が50重量%未満になるか、または(e)、(f)と共重合可能な単量体が40重量%をこえると、いずれの場合も、凝集肥大がおこりにくい。不飽和酸(e)が50重量%をこえると、製造安定性がわるくなりやすく、前記アルキル(メタ)アクリレート(f)が95重量%をこえると、凝集肥大がおこりにくい。
前記(f)成分のうち「アルキル基の炭素数が1〜12の1種以上のアルキルアクリレート」(f−1)としては、アクリル酸と炭素数1〜12の直鎖あるいは側鎖を有するアルコールとのエステルがあげられ、とくに製造安定性の点から、アルキル基の炭素数が1〜8のものが好ましい。具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどが例示できる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記(f)成分のうち「アルキル基の炭素数が1〜12の1種以上のアルキルメタクリレート」(f−2)としては、メタクリル酸と炭素数1〜12の直鎖あるいは側鎖を有するアルコールのエステルがあげられ、とくに製造安定性の点から、アルキル基の炭素数1〜8のものが好ましい。具体的にはメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどが例示できる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
前記(e)、(f)と共重合可能な単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物、メタクリル酸アリル、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリメリット酸トリアリルなどの分子中に2つ以上の重合性のビニル系官能基を有する多官能性ビニル単量体などがあげられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
とくに耐衝撃性、製造安定性の点から好ましい酸基含有ラテックス(S)としては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸からえらばれる1種以上の不飽和酸(e)5〜25重量%、「アルキル基の炭素数が1〜12の1種以上のアルキルアクリレート」(f−1)5〜30重量%、「アルキル基の炭素数が1〜12の1種以上のアルキルメタクリレート」(f−2)20〜80重量%、(e)、(f−1)、(f−2)と共重合可能な芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物および多官能性ビニル単量体からえらばれる1種以上0〜40重量%を重合させて得られる酸基含有ラテックス(S−イ)があげられる。
酸基含有ラテックス(S)の使用量は、耐衝撃性、製造安定性の点から、ジエン系グラフト共重合体(B)の原料となるゴム重合体100重量部(固形分)に対して、0.1〜15重量部(固形分)、さらには0.3〜10重量部、とくには0.5〜8重量部を添加して凝集肥大させる方法が好ましい。また、肥大時のゴム重合体のラテックスの固形分濃度は、肥大特性制御の点から10〜50重量%、さらには15〜45重量%が好ましい。
なお、肥大を充分に行なわせるために、撹拌下で酸基含有ラテックス(S)を添加したのち、10分から3時間、さらには20分から3時間、所定の温度で均一に撹拌するのが好ましい。肥大時の温度は、室温でもよいが、肥大特性制御の点から、通常35〜85℃、好ましくは40〜80℃である。
また、酸基含有ラテックス(S)を添加する前のゴム重合体のラテックスは、pHを7以上に調整するのが肥大制御の点から好ましい。pHを調整するために水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリを添加してもよい。また、肥大特性制御の点から、脂肪酸金属、ロジン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸塩などの界面活性剤、塩酸、硫酸、酢酸などの無機酸、有機酸、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウムなどの電解質などを必要に応じて添加してもよい。
本発明における、単量体成分(MA)および(MB)を構成するシアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの使用量は、以下の通りである。すなわち耐衝撃性、加工性の点から、シアン化ビニル化合物および(メタ)アクリル酸アルキルエステルからえらばれる1種以上の使用量は、通常、単量体成分(MA)または(MB)の10〜90重量%、好ましくは15〜85重量%、特に好ましくは20〜80重量%である。芳香族ビニル化合物の使用量は、通常、単量体成分(MA)または(MB)の10〜90重量%、好ましくは15〜85重量%、特に好ましくは20〜80重量%である。また、これらと共重合可能な単量体の使用量は、通常、単量体成分(MA)または(MB)の0〜30重量%、好ましくは0〜20重量%、特に好ましくは0〜10重量%である。シアン化ビニル化合物および(メタ)アクリル酸アルキルエステルからえらばれる1種以上が10%未満になったり、芳香族ビニル化合物が90重量%をこえたりすると、いずれの場合も、耐衝撃性が低下する傾向が生じる。シアン化ビニル化合物および(メタ)アクリル酸アルキルエステルからえらばれる1種以上が90重量%をこえるまたは芳香族ビニル化合物が10重量%未満になると、加工性が低下する傾向が生じる。
アクリル系グラフト共重合体(A)またはジエン系グラフト共重合体(B)のグラフト率は、アクリル系ゴム質重合体(RA)100重量%またはジエン系ゴム質重合体(RB)100重量%に対して、通常15〜150重量%、好ましくは20〜85重量%、さらに好ましくは25〜80重量%である。グラフト率が15重量%未満になると、耐衝撃性が低下することがあり、150重量%をこえると、加工性が低下することがある。
単量体成分(MA)または(MB)を構成する前記シアン化ビニル化合物としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリルなどがあげられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
単量体成分(MA)または(MB)を構成する前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸と炭酸数1〜12の直鎖あるいは側鎖を有するアルコールとのエステル、たとえばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどがあげられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
単量体成分(MA)または(MB)を構成する前記芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、クロルスチレン、ブロムスチレンなどがあげられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
単量体成分(MA)または(MB)を構成する前記これらと共重合可能な単量体としては、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル以外の(メタ)アクリル酸誘導体、マレイミド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド化合物があげられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
工業的見地から、前記シアン化ビニル化合物としてはアクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしてはメタクリル酸メチルもしくはアクリル酸ブチル、芳香族ビニル化合物としてはスチレンがとくに好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂(F)を構成する前記(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸のメチル、エチル、プロピル、ブチル、2−ヒドロキシエチル、2−エチルヘキシル、グリシジルなどの(メタ)アクリル酸エステル系単量体などが、前記シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが、前記芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、クロルスチレン、ブロムスチレン、ビニルナフタレンなどが、前記マレイミド化合物としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミドなどがあげられる。これらはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。これらのうちでは、工業的見地から、(メタ)アクリル酸エステルとしてはメチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、シアン化ビニル化合物としてはアクリロニトリル、芳香族ビニル化合物としてはスチレン、マレイミド化合物としてはN−フェニルマレイミドがとくに好ましい。
熱可塑性樹脂(F)の具体例としては、スチレン−アクリロニトリル共重合体、α−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイミド共重合体、スチレン−マレイミド−アクリロニトリル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−マレイミド−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、α−メチルスチレン−アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−マレイミド−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−マレイミド−アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−マレイミド−アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体などがあげられる。
本発明の熱可塑性樹脂(F)は、通常、これを構成する単量体単位の50重量%以上が、好ましくは60重量%以上が、特に好ましくは70重量%以上が芳香族ビニル化合物に由来するものである。芳香族ビニル化合物としてはスチレンが好ましい。
熱可塑性樹脂(F)の、メチルエチルケトン可溶分の還元粘度(30℃、0.3g/dlのN,N−ジメチルホルムアミド溶液)は、通常0.3〜2dl/gであり、好ましくは0.4〜1.5dl/gであり、さらに好ましくは0.5〜1dl/gである。還元粘度が0.3dl/g未満になると耐衝撃性が低下する傾向にあり、2dl/gをこえると加工性が低下する傾向にある。
アクリル系グラフト共重合体(A)、ジエン系グラフト共重合体(B)、熱可塑性樹脂(F)は、本発明の範囲のものが得られるかぎり、いかなる重合法を用いて製造したものでもかまわない。たとえば、公知の塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法、乳化−懸濁重合法、乳化−塊状重合法など、本発明の範囲内の組成に制御できればどの重合法によって製造したものでもよい。なお、アクリル系グラフト共重合体(A)、ジエン系グラフト共重合体(B)の製造は、ゴムの粒径分布、グラフト率を制御しやすいなどの点から、乳化重合で行なうのが好ましい。
また、本発明の範囲のものが得られるかぎり、いかなる開始剤、連鎖移動剤、乳化剤を用いて製造したものでもかまわない。
前記開始剤としては、有機系過酸化物、無機系過酸化物、アゾ化合物などの公知の開始剤が使用できる。過酸化物は還元剤と組み合わせたレドックス系開始剤としても使用できる。これらのうちでは、耐衝撃性、発色性の点から、有機系過酸化物を使用するのが好ましい。
前記有機系過酸化物は、重合系にそのまま添加する方法、単量体に混合して添加する方法、乳化剤水溶液に分散させる方法など、公知の添加法が使用できるが、耐衝撃性、発色性の点から、単量体に混合して添加する方法が好ましい。また、有機系過酸化物は、重合安定性、粒径制御の点から、2価の鉄塩などの無機系還元剤およびホルムアルデヒドスルホキシル酸ソーダ、還元糖、アスコルビン酸などの有機系還元剤と組み合わせたレドックス系開始剤として使用するのが好ましい。
前記有機系過酸化物としては、t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド類、クミルパーオキシオクテート、t−ブチルイソプロピルカーボネートなどのパーオキシエステル類、シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンなどのパーオキシケタール類、t−ブチルクミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド類、ジイソプロピルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート類があげられる。
前記無機系過酸化物として過流酸カリウム、過流酸アンモニウムなどがあげられる。
アクリル系グラフト共重合体(A)の原料となるアクリル系ゴム質重合体(RA)は、単量体混合物(D−1)または単量体混合物(D−2)100重量部に対し、開始剤、とくには有機系過酸化物を0.001〜0.05重量部、さらには0.01〜0.04重量部を使用して製造するのが好ましい。開始剤が0.001重量部未満になると、重合転化率が低くなる傾向が生じ、0.05重量部をこえると、耐衝撃性、発色性が低下する傾向が生じる。また、開始剤として無機系過酸化物を使用する場合は、耐衝撃性、発色性の点から、使用量は、単量体混合物(D−1)または単量体混合物(D−2)100重量部に対し、0.001〜0.08重量部、さらには0.005〜0.06重量部、とくには0.01〜0.05重量部を使用するのが好ましい。無機系過酸化物が0.001重量部未満になると、重合転化率が低くなる傾向が生じ、0.08重量部をこえると、耐衝撃性、発色性が低下する傾向が生じる。
前記連鎖移動剤としては、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、α−メチルスチレンダイマー、テルピノレンなど公知の連鎖移動剤が使用できる。
前記乳化剤としては、オレイン酸ソーダ、パルミチン酸ソーダ、ロジン酸ソーダ、ロジン酸カリウムなどの脂肪酸金属塩系乳化剤、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、炭素数12〜20のアルキルスルホン酸ソーダ、ジオクチルスルホコハク酸ソーダ、α−スルホ脂肪酸エステルソーダ、アルキルエーテルスルホン酸ソーダなどのスルホン酸金属塩系乳化剤、ラウロイルザルコシン酸ソーダ、オレオイルザルコシン酸ソーダなどのザルコシン酸金属塩系乳化剤など公知の乳化剤が使用できる。
アクリル系ゴム質重合体(RA)の重合温度は、本発明のスチレン系樹脂組成物の耐衝撃性、発色性の点から、20〜80℃、さらには30〜70℃、とくには40〜60℃であるのが好ましい。重合温度が20℃未満になると、重合速度が低く製造生産性に劣る傾向があり、80℃をこえると、耐衝撃性、発色性が低下する傾向が生じる。
重合時のアクリル酸エステル、(c−1)成分、(c−2)成分の添加方法としては、反応容器に連続的に滴下してもよく、一括で添加してもよく、初期に一部を連続的にまたは一括添加し、そののちのこりを連続的に滴下するなど分割添加してもよい。これらのうちでは、粒径制御、重合発熱の点から、単量体は連続的に滴下する方法または一部を初期に連続的にまたは一括添加し、そののち残りを連続的に滴下する方法が好ましい。
本発明の樹脂組成物には、通常よく知られた酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、顔料、帯電防止剤、滑剤を必要に応じて適宜使用できる。とくにスチレン系樹脂などに用いられるフェノール系、イオウ系、リン系、ヒンダードアミン系の安定剤、抗酸化剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤およびオルガノポリシロキサン、脂肪族炭化水素、高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル、高級脂肪酸のアミドまたはビスアミドおよびその変性体、オリゴアミド、高級脂肪酸の金属塩類などの内部滑剤、外滑剤などを添加することができる。これらの安定剤、滑剤などは単独でまたは2種以上を混合して使用することもできる。
本発明の樹脂組成物は、その製造方法によって異なるが、アクリル系グラフト共重合体(A)、ジエン系グラフト共重合体(B)および熱可塑性樹脂(F)を、たとえば、ラテックス、スラリー、溶液、粉末、ペレットなどの状態あるいはこれらの組み合わせにて混合して製造することができる。たとえばアクリル系グラフト共重合体(A)、ジエン系グラフト共重合体(B)および熱可塑性樹脂(F)がラテックスの場合、ポリマー粉末を回収するときは通常の方法、たとえばラテックスに塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムのようなアルカリ土類金属の塩、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムのようなアルカリ金属の塩、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸のような無機酸および有機酸を添加することでラテックスを凝固させたのち、脱水乾燥させる方法で実施できる。またスプレー乾燥法も使用できる。この際、安定剤などの使用する量の一部を分散液の状態でこれら樹脂のラテックスあるいはスラリーに添加することもできる。
本発明の樹脂組成物は、アクリル系グラフト共重合体(A)、ジエン系グラフト共重合体(B)および熱可塑性樹脂(F)の粉末、ペレットなどに対し、必要に応じて前記の安定剤、滑剤、顔料などを配合し、バンバリミキサー、ロールミル、1軸押出し機、2押出し機など公知の溶融混練機にて混練し、射出成形、押出し成形、ブロー成形など公知の成形法で、目的の成形品に賦形することができる。
なお、本発明の樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アミド系樹脂、ポリエステル系樹脂からえらばれる1種以上の熱可塑性樹脂とのポリマーアロイとして使用してもよい。
以下、本発明を具体的な実施例で示すが、これら実施例は本発明を限定するものではない。実施例中の「%」は、とくに示さない限り重量%を示す。また実施例中の「部」は、とくに示さない限り重量部を示す。
実施例および比較例で用いた原料の略号および評価方法の説明を、以下にまとめて示す。
BA:ブチルアクリレート
AN:アクリロニトリル
St:スチレン
BMA:ブチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
MMA:メチルメタクリレート
tBHP:t−ブチルハイドロパーオキサイド
CHP:クメンハイドロパーオキサイド
ALMA:アリルメタクリレート
PPGDA:ポリプロピレングリコールジアクリレート
TAIC:トリアリルイソシアヌレート
[ゴム重合体の体積平均粒径]
各ラテックスについて、日機装(株)製のマイクロトラックUPA粒径分布計を用いて測定した。
[樹脂組成物の特性]
発色性は、樹脂組成物100部に対して、赤顔料0.2部を配合した赤色サンプルを目視(5点法)にて評価し、5点:赤色で白色ムラがない、4点:赤色で若干白色ムラがある、3点:赤色で白色ムラがある、2点:赤色で白色ムラが多い、1点:赤色で白ムラが激しい、とした。
耐衝撃性は、IZOD衝撃強度で評価した。IZOD衝撃強度は、ASTM D−256規格(1/8インチ厚み)の方法にて23℃で測定した(単位:kJ/m2)
流動性は、TOYOSEIKI社製MELT INDEXER P101を使用し、シリンダー温度230℃、10kg荷重にて、1min間に流動した樹脂量(g/min)で評価した。
(アクリル系グラフト共重合体(A−1)の製造)
重合機に純水180部を仕込み、重合機内を脱気し、窒素置換したのち、パルミチン酸ナトリウム0.20部を仕込んだ。45℃まで昇温し、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.01部、硫酸第一鉄(七水塩)0.0015部、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.2部を加えた。1段目の単量体(D−1)としてブチルアクリレート45部、ポリプロピレングリコールジアクリレート0.14部、クメンハイドロパーオキサイド0.017部の混合物を2時間連続滴下し、滴下終了後、45℃で1時間撹拌した。滴下10分目、20分目、40分目、60分目に各々パルミチン酸ナトリウム0.1部を添加した。つづいて、2段目の単量体(D−2)としてブチルアクリレート5部、メタクリル酸アリル0.45部、クメンハイドロパーオキサイド0.013部の混合物を1時間連続滴下し、滴下終了後1時間攪拌しアクリル系ゴム質重合体(RA−1)を得た。滴下終了1時間後に70℃へ昇温させた後、3段目の単量体(MA)としてアクリロニトリル10部、スチレン40部、t−ブチルパーオキサイド0.2部を3時間連続滴下し、滴下終了後1時間撹拌し、重合を終了した。重合転化率は99%であった。得られたアクリル系グラフト共重合体のラテックスの体積平均粒径は140nmであった。
アクリル系グラフト共重合体のラテックスに、塩酸を加えて凝固させた。凝固スラリーを熱処理、脱水乾燥して、アクリル系グラフト共重合体の粉末(A−1)を得た。
(アクリル系グラフト共重合体(A−2〜A−7)の製造)
アクリル系ゴム質重合体(RA)の原料を表1に記載の組成で用いた以外は、アクリル系グラフト共重合体(A−1)と同様にしてA−2〜A−7を製造した。
(アクリル系グラフト共重合体(A−8)の製造)
アクリル系ゴム質重合体(RA)量を75重量%、3段目の単量体(MA)の量を25重量%の組成で用いた以外は、アクリル系グラフト共重合体(A−1)と同様にして重合した。
アクリル系ゴム質重合体(RA)の原料の組成、比率a/b、体積平均粒径を表1に示す。
Figure 2013221116
(アクリル系グラフト共重合体(A−9〜A−15)の製造)
アクリル系ゴム質重合体(RA)の原料を表2に記載の組成で用いた以外は、アクリル系グラフト共重合体(A−1)と同様にしてA−9〜A−15を製造した。アクリル系ゴム質重合体(RA)の原料の組成、比率a/b、体積平均粒径を表2に示す。
Figure 2013221116
(酸基含有ラテックス(S)の製造)
すでに本発明者らが提案している特開平8−134316号公報に記載の乳化重合法にて、組成がBMA/BA/MAA=70/14/16の酸基含有共重合体のラテックスを合成し、体積平均粒径が200nmの酸基含有ラテックス(S)を得た。具体的には、重合機に純水200部を仕込み、重合機内を脱気し、窒素置換したのち、ジオクチルコハク酸ナトリウム0.16部を仕込んだ。70℃まで昇温し、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.010部、硫酸第一鉄(七水塩)0.005部、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.3部を加えた。1段目の単量体としてブチルメタクリレート1.0部、ブチルアクリレート10.2部、スチレン13.8部、t−ドデシルメルカプタン0.125部、クメンハイドロパーオキサイド0.025部の混合物を90分かけて連続滴下した。この後、ジオクチルコハク酸ナトリウム0.03部を追加し、続けて2段目の単量体としてブチルメタクリレート5.8部、ブチルアクリレート19.6部、スチレン34.6部、メタアクリル酸15部、t−ドデシルメルカプタン0.375部、クメンハイドロパーオキサイド0.075部の混合物を210分かけて連続滴下した。追加途中90分目にジオクチルコハク酸ナトリウム0.10部を追加した。滴下終了後にクメンハイドロパーオキサイド0.010部、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.05部を加えた。この5分後に、クメンハイドロパーオキサイド0.010部、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.05部をさらに加えた。追加後1時間撹拌し、重合を終了した。重合転化率は99%であった。得られた酸基含有ラテックスのラテックスの体積平均粒径は210nmであった。
(ジエン系ゴム質重合体(RB)の製造)
耐圧重合機(100L)に水200部を仕込み、重合機内を脱気し、窒素置換したのち、ブタジエン60部、ブチルアクリレート40部、リン酸三カリウム水溶液0.4部、オレイン酸ナトリウム2部を仕込んだ。45℃まで昇温し、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.2部、パラメンタンハイドロパーオキサイド0.01部を加え、重合を開始した。重合開始5時間目、7時間目、9時間目にパラメンタンハイドロパーオキサイド0.01部を加え、12時間目で重合を終了し、ジエン系ゴム質重合体(RB)のラテックスを得た。得られたラテックスの重合転化率は97%、体積平均粒径は80nmであった。
(ジエン系グラフト共重合体(B)の製造)
上記のジエン系ゴム質重合体(RB)50部を固形分33%、pH9以上のラテックスに調整し、70℃の温度で酸基含有ラテックス(S)1.8部を添加し、3時間撹拌して体積平均粒径が650nmであるジエン系ゴム重合体のラテックスを得た。つづいて エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.004部、硫酸第一鉄(七水塩)0.001部、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.2部を加え、(MB)としての、アクリロニトリル10部とスチレン40部、およびt−ブチルハイドロパーオキサイド0.1部の混合液を5時間かけて連続添加した。滴下終了後2時間攪拌を行ない、ジエン系グラフト共重合体(B)のラテックスを得た。重合転化率は99%であった。
ジエン系グラフト共重合体(B)のラテックスにフェノール系抗酸化剤を加えたのち、塩酸を加えて凝固させた。凝固スラリーを熱処理、脱水乾燥して、ジエン系グラフト共重合体(B)の粉末を得た。
(実施例1)
アクリル系グラフト共重合体(A−1)、ジエン系グラフト共重合体(B)、熱可塑性樹脂(F)を表3に示す割合で混合し、(株)タバタ製20Lブレンダー均一にブレンドした。熱可塑性樹脂組成物(F)には、新湖(常州)石化有限公司の製品を用いた。さらに(株)日本製鋼製2軸押出機TEX44で、230℃で溶融混練して、樹脂組成物のペレットを製造した。このペレットを(株)ファナック製射出成形機FAS−100Bにて230℃で必要なテストピースを成形し、試験に供した。
(実施例2〜実施例12)
表3に記載の組成で用いた以外は、実施例1と同様な方法でペレットを製造し、テストピースを成形して、試験に供した。
Figure 2013221116
(比較例1〜比較例8)
表4に記載の組成で用いた以外は、実施例1と同様な方法でペレットを製造し、テストピースを成形して、試験に供した。
Figure 2013221116

Claims (11)

  1. アクリル系ゴム質重合体(RA)にシアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステルからえらばれる2種以上の単量体からなる単量体成分(MA)を重合してなるアクリル系グラフト共重合体(A)、
    ジエン系ゴム質重合体(RB)にシアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステルからえらばれる2種以上の単量体からなる単量体成分(MB)を重合してなるジエン系グラフト共重合体(B)、
    および(メタ)アクリル酸エステル、シアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物からなる群より選択される1種以上の単量体を重合して得られる可塑性樹脂(F)
    からなるスチレン系樹脂組成物であって、
    アクリル系ゴム質重合体(RA)が、1種以上のアクリル酸エステルと、等価な多官能性ビニル単量体(c−1)からなる単量体混合物(D−1)を重合した後、さらに1種以上のアクリル酸エステルと、非等価な多官能性ビニル単量体(c−2)からなる単量体混合物(D−2)を重合して得られることを特徴とするスチレン系樹脂組成物。
  2. ジエン系ゴム質重合体(RB)がブチルアクリレート−ブタジエンゴムであることを特徴とする請求項1記載のスチレン系樹脂組成物。
  3. ジエン系ゴム質重合体(RB)の体積平均粒径が600〜800nmであることを特徴とする請求項1または2に記載のスチレン系樹脂組成物。
  4. ジエン系ゴム質重合体(RB)が酸基含有ラテックス(S)を用いて凝集肥大して得られることを特徴とする請求項1〜3記載のスチレン系樹脂組成物。
  5. アクリル系ゴム質重合体(RA)の体積平均粒径が50〜200nmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物。
  6. 単量体混合物(D−1)の量が、単量体混合物(D−1)と単量体混合物(D−2)との合計に対し80〜99重量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物。
  7. 単量体混合物(D−1)の重合に際し、該単量体混合物(D−1)100重量部に対して開始剤0.001〜0.05重量部を用いて得られることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物。
  8. 等価な多官能性ビニル単量体(c−1)/単量体混合物(D−1)の重量比率aと非等価な多官能性ビニル単量体(c−2)/単量体混合物(D−2)の重量比率bとの比率a/bが0.7以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物。
  9. アクリル系ゴム質重合体(RA)に用いられる多官能性ビニル単量体の官能基が、アリル基、(メタ)アクリル基から選ばれることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物。
  10. (c−1)がポリプロピレングリコールジアクリレート、(c−2)がメタクリル酸アリルであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物。
  11. 等価な多官能性ビニル単量体(c−1)/単量体混合物(D−1)の重量比率aと非等価な多官能性ビニル単量体(c−2)/単量体混合物(D−2)の重量比率bとの比率a/bが、0.7以下であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のスチレン系樹脂組成物。
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