JP2013203690A - 口腔内崩壊錠及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程においてスティッキングが生じやすい薬剤を含有する口腔内崩壊錠の製造に際して、スティッキングが抑制された口腔内崩壊錠の製造方法の提供。
【解決手段】薬剤及び賦形剤を含む第一の造粒物を製造すること、前記第一の造粒物に二酸化ケイ素を付与して第二の造粒物を製造すること、及び前記第二の造粒物の打錠を行うこと、を含む口腔内崩壊錠の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】薬剤及び賦形剤を含む第一の造粒物を製造すること、前記第一の造粒物に二酸化ケイ素を付与して第二の造粒物を製造すること、及び前記第二の造粒物の打錠を行うこと、を含む口腔内崩壊錠の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、口腔内崩壊錠及びその製造方法に関する。
口腔内崩壊錠は、服用後速やかに、口腔内で溶解又は崩壊する経口製剤である。そのため、製造時や処方時に頻繁に欠けや割れが発生することが知られている。欠けや割れの問題を解決するために、錠剤の硬度を高めると、口腔内での崩壊に時間を要してしまうという問題が発生する。
これら口腔内崩壊錠に特有の問題を解決するために、口腔内崩壊錠の崩壊性と硬度とを両立させるための改良が進められている。
例えば、特許文献1には、流動化剤として軽質無水ケイ酸を用いた口腔内崩壊錠が記載されている。
また、特許文献2には、崩壊成分として軽質無水ケイ酸を用いた口腔内崩壊錠が記載されている。特許文献3には、薬剤と軽質無水ケイ酸とを混合して造粒した普通錠が記載されている。特許文献4には、賦形剤として軽質無水ケイ酸を添加した造粒物が記載されている。
例えば、特許文献1には、流動化剤として軽質無水ケイ酸を用いた口腔内崩壊錠が記載されている。
また、特許文献2には、崩壊成分として軽質無水ケイ酸を用いた口腔内崩壊錠が記載されている。特許文献3には、薬剤と軽質無水ケイ酸とを混合して造粒した普通錠が記載されている。特許文献4には、賦形剤として軽質無水ケイ酸を添加した造粒物が記載されている。
一方、崩壊性、硬度及びスティッキング(杵表面の付着物発生)改善を両立する口腔内崩壊錠の製造方法は知られていない。
本発明は、前記状況に鑑みなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、製造工程においてスティッキングが生じやすい薬剤について、製造時のスティッキングが抑制され、優れた崩壊性及び硬度を有する口腔内崩壊錠を得ることにある。
また、本発明は、塩酸ベニジピンを含み、製造時のスティッキングが抑制され、優れた崩壊性及び硬度を有する口腔内崩壊錠を提供することを目的とする。
即ち、本発明の目的は、製造工程においてスティッキングが生じやすい薬剤について、製造時のスティッキングが抑制され、優れた崩壊性及び硬度を有する口腔内崩壊錠を得ることにある。
また、本発明は、塩酸ベニジピンを含み、製造時のスティッキングが抑制され、優れた崩壊性及び硬度を有する口腔内崩壊錠を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
<1> 薬剤及び賦形剤を含む第一の造粒物を製造すること、
第一の造粒物に二酸化ケイ素を付与して第二の造粒物を製造すること、
及び第二の造粒物の打錠を行うこと、
を含む口腔内崩壊錠の製造方法。
<2> <1>に記載の前記第一の造粒物の表面に二酸化ケイ素を付与して第二の造粒物を製造する<1>に記載の製造方法。
<3> <1>又は<2>に記載の二酸化ケイ素を、第一の造粒物に、口腔内崩壊錠の全質量に対して0.1質量%〜5.0質量%付与して第二の造粒物を製造する<1>又は<2>に記載の製造方法。
<4> <1>に記載の第二の造粒物と添加剤とを混合した後に、第二の造粒物の打錠を行う<1>〜<3>のいずれか1つに記載の製造方法。
<5> <4>に記載の添加剤が、糖アルコール、滑沢剤及び崩壊剤からなる群より選ばれる一種以上である<4>に記載の口腔内崩壊錠の製造方法。
<6> <1>〜<5>のいずれか1つに記載の薬剤が、塩酸ベニジピンである<1>〜<5>のいずれか1つに記載の口腔内崩壊錠の製造方法。
<7> <1>〜<6>のいずれか一つに記載の二酸化ケイ素が軽質無水ケイ酸である<1>〜<6>のいずれか一つに記載の口腔内崩壊錠の製造方法。
<8> <1>〜<7>のいずれか1つに記載の製造方法により得られた口腔内崩壊錠。
<9> 塩酸ベニジピン及び賦形剤を含有する第一の造粒物と、前記第一の造粒物の表面の少なくとも一部に、二酸化ケイ素を含有する被覆層とを有し、且つ前記二酸化ケイ素の含有量が口腔内崩壊錠の全質量に対して0.1質量%〜5.0質量%である口腔内崩壊錠。
<10> <9>に記載の二酸化ケイ素が軽質無水ケイ酸である<9>に記載の口腔内崩壊錠。
<1> 薬剤及び賦形剤を含む第一の造粒物を製造すること、
第一の造粒物に二酸化ケイ素を付与して第二の造粒物を製造すること、
及び第二の造粒物の打錠を行うこと、
を含む口腔内崩壊錠の製造方法。
<2> <1>に記載の前記第一の造粒物の表面に二酸化ケイ素を付与して第二の造粒物を製造する<1>に記載の製造方法。
<3> <1>又は<2>に記載の二酸化ケイ素を、第一の造粒物に、口腔内崩壊錠の全質量に対して0.1質量%〜5.0質量%付与して第二の造粒物を製造する<1>又は<2>に記載の製造方法。
<4> <1>に記載の第二の造粒物と添加剤とを混合した後に、第二の造粒物の打錠を行う<1>〜<3>のいずれか1つに記載の製造方法。
<5> <4>に記載の添加剤が、糖アルコール、滑沢剤及び崩壊剤からなる群より選ばれる一種以上である<4>に記載の口腔内崩壊錠の製造方法。
<6> <1>〜<5>のいずれか1つに記載の薬剤が、塩酸ベニジピンである<1>〜<5>のいずれか1つに記載の口腔内崩壊錠の製造方法。
<7> <1>〜<6>のいずれか一つに記載の二酸化ケイ素が軽質無水ケイ酸である<1>〜<6>のいずれか一つに記載の口腔内崩壊錠の製造方法。
<8> <1>〜<7>のいずれか1つに記載の製造方法により得られた口腔内崩壊錠。
<9> 塩酸ベニジピン及び賦形剤を含有する第一の造粒物と、前記第一の造粒物の表面の少なくとも一部に、二酸化ケイ素を含有する被覆層とを有し、且つ前記二酸化ケイ素の含有量が口腔内崩壊錠の全質量に対して0.1質量%〜5.0質量%である口腔内崩壊錠。
<10> <9>に記載の二酸化ケイ素が軽質無水ケイ酸である<9>に記載の口腔内崩壊錠。
本発明によれば、製造工程においてスティッキングが生じやすい薬剤について、製造時のスティッキングが抑制され、優れた崩壊性及び硬度を有する口腔内崩壊錠を得ることができる。また、本発明によれば、塩酸ベニジピンを含み、製造時のスティッキングが抑制され、優れた崩壊性及び硬度を有する口腔内崩壊錠を提供することができる。
以下、本発明の口腔内崩壊錠の製造方法及び口腔内崩壊錠について詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本発明において、組成物中の各成分の量は、組成物中の各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において「%」との語は、特に断らない限り、質量基準を意味する。たとえば、「0.5%〜10.0%」は、「0.5質量%〜10.0質量%」を意味する。
本発明において、組成物中の各成分の量は、組成物中の各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書において「%」との語は、特に断らない限り、質量基準を意味する。たとえば、「0.5%〜10.0%」は、「0.5質量%〜10.0質量%」を意味する。
≪口腔内崩壊錠の製造方法≫
本発明の口腔内崩壊錠の製造方法は、薬剤及び賦形剤を含む第一の造粒物を製造すること(以下、「第一造粒物の製造工程」ともいう。)、前記第一の造粒物に二酸化ケイ素を付与して第二の造粒物を製造すること(以下、「第二造粒物の製造工程」ともいう。)、及び前記第二の造粒物の打錠を行うこと(以下、「打錠工程」ともいう。)を含む。
本発明の口腔内崩壊錠の製造方法は、第一造粒物の製造工程と第二造粒物の製造工程とを含む二段階造粒方法であり、且つ第二造粒物の製造工程は、第一の造粒物に二酸化ケイ素を付与するものである。
このため、本発明の口腔内崩壊錠の製造方法は、製造工程においてスティッキングが生じやすい薬剤を含有する口腔内崩壊錠を製造する際に、薬剤の杵への付着頻度を低減させることができ、スティッキングによる打錠障害を改善させることが可能となる。
本発明の口腔内崩壊錠の製造方法は、必要に応じて更に他の工程を含んでもよい。
本発明の口腔内崩壊錠の製造方法は、薬剤及び賦形剤を含む第一の造粒物を製造すること(以下、「第一造粒物の製造工程」ともいう。)、前記第一の造粒物に二酸化ケイ素を付与して第二の造粒物を製造すること(以下、「第二造粒物の製造工程」ともいう。)、及び前記第二の造粒物の打錠を行うこと(以下、「打錠工程」ともいう。)を含む。
本発明の口腔内崩壊錠の製造方法は、第一造粒物の製造工程と第二造粒物の製造工程とを含む二段階造粒方法であり、且つ第二造粒物の製造工程は、第一の造粒物に二酸化ケイ素を付与するものである。
このため、本発明の口腔内崩壊錠の製造方法は、製造工程においてスティッキングが生じやすい薬剤を含有する口腔内崩壊錠を製造する際に、薬剤の杵への付着頻度を低減させることができ、スティッキングによる打錠障害を改善させることが可能となる。
本発明の口腔内崩壊錠の製造方法は、必要に応じて更に他の工程を含んでもよい。
<第一造粒物の製造工程>
薬剤及び賦形剤を造粒すること(以下、「第一造粒物の造粒工程」ともいう。)により第一の造粒物を得ることができる。
第一造粒物の製造工程は、第一造粒物の造粒工程を含む。これにより、第二造粒物の製造工程で付与する二酸化ケイ素を第一の造粒物の表面に偏在させることができるため、二酸化ケイ素の添加量を削減することが可能になり、スティッキングによる打錠障害の改善、高い崩壊性及び錠剤硬度を同時に達成することができる。
上記の理由で、第一の造粒物には二酸化ケイ素が含まれないことが好ましい。
薬剤及び賦形剤を造粒すること(以下、「第一造粒物の造粒工程」ともいう。)により第一の造粒物を得ることができる。
第一造粒物の製造工程は、第一造粒物の造粒工程を含む。これにより、第二造粒物の製造工程で付与する二酸化ケイ素を第一の造粒物の表面に偏在させることができるため、二酸化ケイ素の添加量を削減することが可能になり、スティッキングによる打錠障害の改善、高い崩壊性及び錠剤硬度を同時に達成することができる。
上記の理由で、第一の造粒物には二酸化ケイ素が含まれないことが好ましい。
第一造粒物の造粒工程においては、薬剤及び賦形剤を造粒することができれば、湿式造粒法又は乾式造粒法のいずれの方法を用いてもよいが、より良好な崩壊性を達成する観点で湿式造粒法を用いることが好ましい。
湿式造粒法としては、例えば、特許第4446177号公報等に記載の方法を参照することができる。また、本発明の第一造粒物の造粒工程においては、撹拌造粒法、転動造粒法又は流動層造粒法を用いることが好ましい。造粒物の圧縮成形性の観点より、流動層造粒法を用いることがより好ましい。
流動層造粒方法に使用しうる造粒機としては、例えば、流動層造粒機(製品名:FD−MP−01、(株)パウレック製)等が挙げられる。
湿式造粒法としては、例えば、特許第4446177号公報等に記載の方法を参照することができる。また、本発明の第一造粒物の造粒工程においては、撹拌造粒法、転動造粒法又は流動層造粒法を用いることが好ましい。造粒物の圧縮成形性の観点より、流動層造粒法を用いることがより好ましい。
流動層造粒方法に使用しうる造粒機としては、例えば、流動層造粒機(製品名:FD−MP−01、(株)パウレック製)等が挙げられる。
なお、薬剤及び賦形剤は、第一造粒物の造粒工程の前に、V型混合器(筒井理化学器械(株)製)等の公知の混合器を用いて、混合しておくことが好ましい。これにより、第一の造粒物に含まれる各素材を均一に分布させることが可能となる。
前記造粒工程により得られた第一の造粒物は、通風式棚型乾燥機又は流動層乾燥機を用いて乾燥することが好ましい。これにより、水分含量の低い第一の造粒物が得られ、流動性の高い造粒物を製造することが可能となる。
乾燥後の第一の造粒物における水分含量としては、0.1%〜3.0%であることが好ましい。
乾燥後の第一の造粒物における水分含量としては、0.1%〜3.0%であることが好ましい。
第一の造粒物は、少なくとも薬剤及び賦形剤を含んでいればよく、必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。
薬剤としては、ヒトを含む動物の疾病の治療及び予防に用いられることが知られている薬剤であれば公知のものを利用することが可能である。杵への薬剤の付着(スティッキング)の発生を抑制させるという観点から、薬剤としては、付着性の高い薬剤であることが本発明の効果をより発揮できるため好ましい。
付着性の高い薬剤としては、特開2006−143650号公報、特開2009−89982号公報等に記載されているもの等が挙げられる。
薬剤としては、ヒトを含む動物の疾病の治療及び予防に用いられることが知られている薬剤であれば公知のものを利用することが可能である。杵への薬剤の付着(スティッキング)の発生を抑制させるという観点から、薬剤としては、付着性の高い薬剤であることが本発明の効果をより発揮できるため好ましい。
付着性の高い薬剤としては、特開2006−143650号公報、特開2009−89982号公報等に記載されているもの等が挙げられる。
前記薬剤としては、具体的には、塩酸ベニジピン、サリチル酸ナトリウム、アスコルビン酸、サリチル酸コリン、アミノピリン、スルピリン、ロキソプロフェン・ナトリウム、塩酸チアラミド、メシル酸ジメトチアジン、ミグレニン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、クエン酸ペントキシベリン、dl−塩酸メチルエフェドリン、酒石酸アリメマジン、トラネキサム酸、塩酸フェニルプロパノールアミン、塩酸ジフェンヒドラミン、プロメタジン、塩酸プロメタジン、塩酸トリプロリジン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸レナンピリジン、塩酸クロブチノール、塩酸クロフェダノール、塩酸L−エチルシステイン、塩酸L−メチルシステイン、塩酸エフェドリン、dl−塩酸エピネフリン、塩酸クロルプレナリン、硫酸オシルプレナリン、硫酸サルブタモール、クエン酸イソアミニル、クロペラスチン、L−アスパラギン酸カルシウム、ペンジルペニシリンカリウム、フェニルメチルペニシリンンカリウム、プロピシリンカリウム、オキサシリンナトリウム、クロキサシリンナトリウム、フルクロキサシリンナトリウム、ヘタシリンカリウム、塩酸レナンピシリン、塩酸ドキシサイクリン、塩酸リンコマイシン等が挙げられる。
また、前記薬剤としては、スルピリン、塩酸メクリジン、塩酸トリプロリジン、リン酸コデイン、ロキソプロフェン・ナトリウム、オキシフェンブタゾン、クロフェゾン、クエン酸イソアミニル、塩酸トリメトキノール、L−アスパラギン酸カルシウム、オキサシリンナトリウム、クロキサシリンナトリウム、ジクロキサシリンナトリウム、アンモキシリン、フルクロキサシリンナトリウム、塩酸リンコマイシン、プランルカスト水和物、アルクロフェナク、イブプロフェン、ケトプロフェン、メピリゾール、ブコローム、エモルファゾン、チアプロフェン酸、ナブメトン、アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素、生薬エキス末、塩酸ピオグリタゾン、アトルバスタチンカルシウム、レバミピド等も挙げられる。
前記薬剤の中でも、塩酸ベニジピン、ロキソプロフェン・ナトリウム、スルピリン、イブプロフェン、プランルカスト水和物、塩酸ピオグリタゾン、アトルバスタチンカルシウムが本発明の効果をより発揮できるため好ましく、塩酸ベニジピン、プランルカスト水和物がさらに好ましく、塩酸ベニジピンが最も好ましい。
本発明の薬剤の含有量は、適宜設定することができるが、口腔内崩壊錠の全質量に対し、0.1%〜10.0%であることが好ましく、0.2%〜5.0%であることがより好ましく、0.5%〜2.0%であることがさらに好ましい。
賦形剤としては、賦形剤として機能しうる成分であれば公知のものを使用することができる。例えば、糖アルコール、その他の糖類、デンプン類等が挙げられる。
糖アルコールとしては、例えば、D−マンニトール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール等が挙げられる。これらの糖アルコールの中でも、口腔内崩壊錠の溶解性の点から、D−マンニトール又はエリスリトールが好ましい。
その他の糖類としては、例えば、乳糖、トレハロース、結晶セルロース、マルチトール等が挙げられる。
デンプン類等としては、例えば、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン等が挙げられる。
デンプン類等としては、例えば、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン等が挙げられる。
第一の造粒物に含まれる賦形剤の含有量は、適宜設定することができるが、口腔内崩壊錠の全質量に対し、0.1%〜80%であることが好ましく、10%〜70%であることがより好ましく、20%〜60%であることがさらに好ましい。
第一造粒物の造粒工程において湿式造粒法を用いる場合には、結合剤含有液を、薬剤及び賦形剤に噴霧して造粒を行う。
結合剤含有液としては、結合剤を水又はエタノールを含む水等の溶媒に溶解させたものが挙げられる。結合剤含有液を利用することにより、造粒物の安定した結合性を維持させることが可能となり好ましい。
結合剤含有液としては、結合剤を水又はエタノールを含む水等の溶媒に溶解させたものが挙げられる。結合剤含有液を利用することにより、造粒物の安定した結合性を維持させることが可能となり好ましい。
結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、カルメロースナトリウム、アルファー化デンプン、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム末、ゼラチン、プルラン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
これらの結合剤の中でも、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。
これらの結合剤の中でも、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。
第一の造粒物における結合剤の含有量は、適宜設定することができるが、第一の造粒物の全質量に対し、0.5%〜10.0%であることが好ましい。
結合剤含有液は、結合剤を0.5%〜5.0%含有する結合剤含有液が好ましく、結合剤を1.0%〜5.0%含有する結合剤含有液がより好ましい。
結合剤含有液は、結合剤を0.5%〜5.0%含有する結合剤含有液が好ましく、結合剤を1.0%〜5.0%含有する結合剤含有液がより好ましい。
第一の造粒物に含有しうる他の成分としては、例えば、ラクトン構造を有する化合物等が挙げられる。
ラクトン構造を有する化合物としては、医薬品添加物として用いうるラクトン構造を有する化合物であれば特に限定されない。
ラクトン構造を有する化合物としては、医薬品添加物として用いうるラクトン構造を有する化合物であれば特に限定されない。
ラクトン構造を有する化合物は、より良好な崩壊性を達成する観点でグルコノラクトンが好ましく、δ−グルコノラクトンがより好ましい。
本発明の口腔内崩壊錠におけるラクトン構造を有する化合物の含有量としては、口腔内崩壊錠の全質量に対し、0.1%〜10.0%であることが好ましく、0.1%〜5.0%であることがより好ましく、0.1%〜3.0%であることが更に好ましい。
第一造粒物の製造工程で得られた第一の造粒物は、最大径が100μm〜300μmの大きさの粒状物であることが好ましい。
<第二造粒物の製造工程>
前記第一の造粒物に、二酸化ケイ素を付与すること(以下、「二酸化ケイ素の付与工程」ともいう。)により、第二の造粒物を得ることができる。
第二造粒物の製造工程で得られた第二の造粒物は、最大径が120μm〜500μmの大きさの粒状物であることが好ましい。
二酸化ケイ素としては、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素等が使用できるが、軽質無水ケイ酸が好ましい。
軽質無水ケイ酸の例としては、商品名:アエロジル−200 (日本アエロジル(株)製)、サイリシア320、サイリシア350(富士シリシア化学(株)製)などが挙げられる。
本発明の口腔内崩壊錠の製造方法は、第二造粒物の製造工程を含む。これにより、前記薬剤を含有する造粒物を打錠しても、スティッキングによる打錠障害の改善を達成することができる。
前記第一の造粒物に、二酸化ケイ素を付与すること(以下、「二酸化ケイ素の付与工程」ともいう。)により、第二の造粒物を得ることができる。
第二造粒物の製造工程で得られた第二の造粒物は、最大径が120μm〜500μmの大きさの粒状物であることが好ましい。
二酸化ケイ素としては、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素等が使用できるが、軽質無水ケイ酸が好ましい。
軽質無水ケイ酸の例としては、商品名:アエロジル−200 (日本アエロジル(株)製)、サイリシア320、サイリシア350(富士シリシア化学(株)製)などが挙げられる。
本発明の口腔内崩壊錠の製造方法は、第二造粒物の製造工程を含む。これにより、前記薬剤を含有する造粒物を打錠しても、スティッキングによる打錠障害の改善を達成することができる。
二酸化ケイ素の付与工程は、第一の造粒物に、二酸化ケイ素を付与できる工程であれば特に制限はないが、スティッキングの発生頻度低減の観点より、第一の造粒物の表面に二酸化ケイ素を付与する工程が挙げられる。
二酸化ケイ素の付与工程は、第一の造粒物に、二酸化ケイ素を付与することができれば、湿式造粒法又は乾式造粒法のいずれの方法を用いてもよいが、より良好な崩壊性を達成する観点で湿式造粒法を用いることが好ましい。
湿式造粒法としては、例えば、特許第4446177号公報等に記載の方法を参照することができる。また、本発明の二酸化ケイ素の付与工程においては、撹拌造粒法、転動造粒法又は流動層造粒法を用いることが好ましい。造粒物の圧縮成形性の観点より、流動層造粒法を用いることがより好ましい。
流動層造粒方法に使用しうる造粒機としては、例えば、流動層造粒機(製品名:FD−MP−01、(株)パウレック製)等が挙げられる。
湿式造粒法としては、例えば、特許第4446177号公報等に記載の方法を参照することができる。また、本発明の二酸化ケイ素の付与工程においては、撹拌造粒法、転動造粒法又は流動層造粒法を用いることが好ましい。造粒物の圧縮成形性の観点より、流動層造粒法を用いることがより好ましい。
流動層造粒方法に使用しうる造粒機としては、例えば、流動層造粒機(製品名:FD−MP−01、(株)パウレック製)等が挙げられる。
二酸化ケイ素の付与工程において、湿式造粒法を採用する場合は、二酸化ケイ素を含有する液体(以下、「二酸化ケイ素含有液」ともいう。)を、第一の造粒物に、噴霧することによって、第一の造粒物に二酸化ケイ素を付与することが可能である。
なお、二酸化ケイ素の付与工程においては、第一の造粒物の表面への付与の観点より、二酸化ケイ素含有液を、第一の造粒物に噴霧することによって付与することが好ましい。
二酸化ケイ素の付与工程により得られた第二の造粒物は、通風式棚型乾燥機又は流動層乾燥機を用いて乾燥してもよい。これにより、水分含量の低い第二の造粒物が得られ、流動性の高い造粒物にすることが可能となる。
乾燥後の第二の造粒物の水分含量としては、0.1%〜3.0%であることが好ましい。
乾燥後の第二の造粒物の水分含量としては、0.1%〜3.0%であることが好ましい。
二酸化ケイ素含有液としては、具体的には、二酸化ケイ素を、水等の分散媒に懸濁させた懸濁液が挙げられる。
二酸化ケイ素含有液としては、0.5%〜10.0%の二酸化ケイ素を含有する二酸化ケイ素含有液が好ましく、1.0%〜7.5%の二酸化ケイ素を含有する二酸化ケイ素含有液がより好ましく、2.0%〜5.0%の二酸化ケイ素を含有する二酸化ケイ素含有液がさらに好ましい。
二酸化ケイ素含有液としては、0.5%〜10.0%の二酸化ケイ素を含有する二酸化ケイ素含有液が好ましく、1.0%〜7.5%の二酸化ケイ素を含有する二酸化ケイ素含有液がより好ましく、2.0%〜5.0%の二酸化ケイ素を含有する二酸化ケイ素含有液がさらに好ましい。
また、第二造粒物の製造工程において、二酸化ケイ素を、第一の造粒物に、口腔内崩壊錠の全質量に対し、0.1%〜5.0%付与して第二の造粒物を製造することが好ましく、0.2%〜3.0%付与することがより好ましく、0.5%〜2.0%付与することがさらに好ましく、0.6%〜1.5%付与することが最も好ましい。
二酸化ケイ素を付与する量を、口腔内崩壊錠の全質量に対して0.1%〜5.0%にすることにより、打錠時のスティッキングを抑制でき、且つ口腔内崩壊錠の十分な崩壊性を維持することが可能となる。
二酸化ケイ素を付与する量を、口腔内崩壊錠の全質量に対して0.1%〜5.0%にすることにより、打錠時のスティッキングを抑制でき、且つ口腔内崩壊錠の十分な崩壊性を維持することが可能となる。
また、二酸化ケイ素の付与工程においては、さらに結合剤を、第一の造粒物に付与することができる。結合剤としては、第一造粒物の製造工程において説明した結合剤と同様のものが挙げられる。
なお、結合剤は、結合剤含有液として付与されることが好ましい。結合剤含有液としては、第一造粒物の製造工程において説明した結合剤含有液と同様のものが挙げられる。結合剤は、具体的には、結合剤含有液と、二酸化ケイ素含有液とを混合して、第一の造粒物に付与することができる。
口腔内崩壊錠の製造方法の効率化の観点より、結合剤含有液と、二酸化ケイ素含有液とを混合して、第一の造粒物に噴霧する方法が好ましい。
結合剤の含有量は、適宜設定することができるが、口腔内崩壊錠の全質量に対し、0.1%〜10.0%であることが好ましく、0.2%〜5.0%であることがより好ましく、0.5%〜2.0%であることがさらに好ましい。
結合剤含有液としては、結合剤を1.0%〜10.0%含有する結合剤含有液が好ましく、結合剤を2.0%〜5.0%含有する結合剤含有液がより好ましい。
第二造粒物の製造工程においては、第一の造粒物に対して、二酸化ケイ素と結合剤をともに含む溶液を噴霧することが好ましい。
口腔内崩壊錠の製造方法の効率化の観点より、結合剤含有液と、二酸化ケイ素含有液とを混合して、第一の造粒物に噴霧する方法が好ましい。
結合剤の含有量は、適宜設定することができるが、口腔内崩壊錠の全質量に対し、0.1%〜10.0%であることが好ましく、0.2%〜5.0%であることがより好ましく、0.5%〜2.0%であることがさらに好ましい。
結合剤含有液としては、結合剤を1.0%〜10.0%含有する結合剤含有液が好ましく、結合剤を2.0%〜5.0%含有する結合剤含有液がより好ましい。
第二造粒物の製造工程においては、第一の造粒物に対して、二酸化ケイ素と結合剤をともに含む溶液を噴霧することが好ましい。
また、第二造粒物の製造工程により得られた第二の造粒物に、添加剤を混合し、その後、打錠工程を行うことができる。なお添加剤は、第一造粒物の製造工程及び第二造粒物の製造工程のうち、いずれの段階で添加してもよいが、後述する打錠工程の前に添加剤を混合することにより、添加剤量を少量に抑えることができる。
打錠工程の前に添加剤を混合する際には、V型混合器(筒井理化学器械(株)製)等の公知の混合器を用いることができる。
打錠工程の前に添加剤を混合する際には、V型混合器(筒井理化学器械(株)製)等の公知の混合器を用いることができる。
添加剤としては、糖アルコール、滑沢剤、及び崩壊剤等からなる群より選ばれる一種以上が挙げられる。
良好な崩壊性と打錠時のスティッキングの抑制(打錠適性)を付与するために、添加剤として、滑沢剤及び崩壊剤を添加することが好ましい。
糖アルコールとしては、第一造粒物の製造工程で挙げた糖アルコールと同様のものが挙げられる。
第一造粒物の製造工程で用いる糖アルコールと、第二の造粒物に混合する添加剤として用いる糖アルコールとは、同一であっても異なっていてもよい。具体的には、第一造粒物の製造工程で用いる糖アルコールがD−マンニトールであり、第二造粒物の製造工程で用いる糖アルコールがD−マンニトールである場合や、第一造粒物の製造工程で用いる糖アルコールがD−マンニトールであり、第二造粒物の製造工程で用いる糖アルコールがエリスリトールである場合等が挙げられる。
本発明の口腔内崩壊錠における糖アルコールの総含有量は、適宜設定することができるが、口腔内崩壊錠の全質量に対し、1.0%〜95.0%であることが好ましく、10.0%〜80.0%であることがより好ましく、20.0%〜70.0%であることがさらに好ましい。
良好な崩壊性と打錠時のスティッキングの抑制(打錠適性)を付与するために、添加剤として、滑沢剤及び崩壊剤を添加することが好ましい。
糖アルコールとしては、第一造粒物の製造工程で挙げた糖アルコールと同様のものが挙げられる。
第一造粒物の製造工程で用いる糖アルコールと、第二の造粒物に混合する添加剤として用いる糖アルコールとは、同一であっても異なっていてもよい。具体的には、第一造粒物の製造工程で用いる糖アルコールがD−マンニトールであり、第二造粒物の製造工程で用いる糖アルコールがD−マンニトールである場合や、第一造粒物の製造工程で用いる糖アルコールがD−マンニトールであり、第二造粒物の製造工程で用いる糖アルコールがエリスリトールである場合等が挙げられる。
本発明の口腔内崩壊錠における糖アルコールの総含有量は、適宜設定することができるが、口腔内崩壊錠の全質量に対し、1.0%〜95.0%であることが好ましく、10.0%〜80.0%であることがより好ましく、20.0%〜70.0%であることがさらに好ましい。
滑沢剤としては、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。なお、本発明の口腔内崩壊錠は、フマル酸ステアリルナトリウムを含有することにより、酸性条件下で溶解性が高く且つ中性条件下での溶解性が低い薬剤を含んだ場合に、崩壊性に特に優れた口腔内崩壊錠とすることができる。フマル酸ステアリルナトリウムは、例えば、JRS PHARMA社等から、市販品として入手することができる。
滑沢剤の含有量としては、口腔内崩壊錠の全質量に対し、0.1%〜2.0%であることが好ましく、0.1%〜1.0%であることがより好ましく、0.5%〜1.0%であることが更に好ましい。
滑沢剤の含有量としては、口腔内崩壊錠の全質量に対し、0.1%〜2.0%であることが好ましく、0.1%〜1.0%であることがより好ましく、0.5%〜1.0%であることが更に好ましい。
崩壊剤としては、例えば、トウモロコシデンプンやバレイショデンプン等のデンプン、部分アルファー化デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルスターチ等が挙げられる。
これら崩壊剤の中でも、崩壊性の点から、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースがより好ましい。
崩壊剤の含有量は、適宜設定することができるが、口腔内崩壊錠の全質量に対し、0.1%〜20.0%であることが好ましい。
これら崩壊剤の中でも、崩壊性の点から、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースがより好ましい。
崩壊剤の含有量は、適宜設定することができるが、口腔内崩壊錠の全質量に対し、0.1%〜20.0%であることが好ましい。
添加剤としては、前記糖アルコール、前記滑沢剤、前記崩壊剤の他、甘味剤、矯味剤、流動化剤、香料、着色料等の医薬品の製造に一般的に用いられる製剤用添加物として公知の成分が挙げられる。なお、製剤用添加物として公知の成分としては、崩壊剤、賦形剤、滑沢剤、結合剤等として機能しうる成分が挙げられ、1の成分が2以上の機能を担うものであってもよい。
<打錠工程>
打錠工程は、多数の前記第二の造粒物から錠剤を形成する工程である。
打錠工程に適用される打錠方法としては、この目的で一般に適用されている方法をそのまま適用すればよく、特に制限はない。
打錠工程は、多数の前記第二の造粒物から錠剤を形成する工程である。
打錠工程に適用される打錠方法としては、この目的で一般に適用されている方法をそのまま適用すればよく、特に制限はない。
打錠圧は、1kN以上10kN以下であることが好ましく、2kN以上8kN以下であることがより好ましい。
打錠する際の温度としては、特に制限はなく、例えば20℃〜40℃のような通常の温度条件を適用することができる。
打錠工程に適用しうる打錠機としては、例えば、ロータリー打錠機(製品名:HT−P18A、(株)畑鉄工所製)が挙げられる。
本発明の口腔内崩壊錠は、前記口腔内崩壊錠の製造方法により得られた口腔内崩壊錠であることが好ましいが、これに限定されるものではない。
本発明の口腔内崩壊錠の形状としては、通常適用される形状であれば特に制限はなく、碁石状、円盤状、ラグビー型、等が挙げられ、円盤状がより好ましい。
本発明の口腔内崩壊錠の形状としては、通常適用される形状であれば特に制限はなく、碁石状、円盤状、ラグビー型、等が挙げられ、円盤状がより好ましい。
また、本発明の口腔内崩壊錠の硬度は、特に制限はないが、崩壊性、輸送安定性、自動分包機の利用等の観点から、錠剤硬度計による測定で、20N以上100N以下であることが好ましく、30N以上70N以下であることがより好ましい。
≪口腔内崩壊錠≫
本発明の口腔内崩壊錠は、薬剤と、口腔内崩壊錠の全質量に対して0.1%〜5.0%の二酸化ケイ素と、賦形剤とを含有することが好ましい。二酸化ケイ素の含有量を上記の範囲にすることにより、スティッキング抑制と崩壊性を高い次元で両立できる。
本発明の口腔内崩壊錠は、薬剤と、口腔内崩壊錠の全質量に対して0.1%〜5.0%の二酸化ケイ素と、賦形剤とを含有することが好ましい。二酸化ケイ素の含有量を上記の範囲にすることにより、スティッキング抑制と崩壊性を高い次元で両立できる。
二酸化ケイ素の口腔内崩壊錠の全質量に対する含有量は、0.2%〜3.0%であることがより好ましく、0.5%〜2.0%であることがさらに好ましく、0.6%〜1.5%付与することが最も好ましい。
本発明の口腔内崩壊錠は必要に応じて他の成分を含有してもよい。
本発明の口腔内崩壊錠に含まれる他の成分としては、前述の口腔内崩壊錠の製造方法で説明した賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤の他、甘味剤、矯味剤、流動化剤、香料、着色料等の医薬品の製造に一般的に用いられる製剤用添加物として公知の成分が挙げられる。
本発明の口腔内崩壊錠は必要に応じて他の成分を含有してもよい。
本発明の口腔内崩壊錠に含まれる他の成分としては、前述の口腔内崩壊錠の製造方法で説明した賦形剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤の他、甘味剤、矯味剤、流動化剤、香料、着色料等の医薬品の製造に一般的に用いられる製剤用添加物として公知の成分が挙げられる。
本発明の口腔内崩壊錠は、塩酸ベニジピンおよび賦形剤を含む第一の造粒物の表面の少なくとも一部に、二酸化ケイ素を含む被覆層を有することが好ましい。
これにより、本発明の口腔内崩壊錠は、打錠時のスティッキングが抑制され、連続打錠が可能となる。
前記の被覆層は、塩酸ベニジピンおよび賦形剤を含む造粒物の表面の少なくとも一部に存在していればよいが、塩酸ベニジピンおよび賦形剤を含む第一の造粒物の表面の1/4以上を被覆していることが好ましく、1/2以上を被覆していることがより好ましい。塩酸ベニジピンおよび賦形剤を含む造粒物の中心部にも二酸化ケイ素が含まれていてもよいが、その場合、前記被覆層の方が前記中心部よりも二酸化ケイ素の含有率が高いことが好ましい。
前記被覆層には、二酸化ケイ素に加えて、塩酸ベニジピン及び賦形剤からなる群より選ばれる少なくとも一種が含まれていてもよい。
なお、前記造粒物としては、前述の口腔内崩壊錠の製造方法で説明した第一の造粒物についての説明を引用するものとする。
また、塩酸ベニジピンを含む造粒物の表面の少なくとも一部に二酸化ケイ素の被覆層を有する口腔内崩壊錠の調製方法としては、前述の口腔内崩壊錠の製造方法で説明した第一造粒物の製造工程及び第二造粒物の製造工程についての説明を引用するものとする。
これにより、本発明の口腔内崩壊錠は、打錠時のスティッキングが抑制され、連続打錠が可能となる。
前記の被覆層は、塩酸ベニジピンおよび賦形剤を含む造粒物の表面の少なくとも一部に存在していればよいが、塩酸ベニジピンおよび賦形剤を含む第一の造粒物の表面の1/4以上を被覆していることが好ましく、1/2以上を被覆していることがより好ましい。塩酸ベニジピンおよび賦形剤を含む造粒物の中心部にも二酸化ケイ素が含まれていてもよいが、その場合、前記被覆層の方が前記中心部よりも二酸化ケイ素の含有率が高いことが好ましい。
前記被覆層には、二酸化ケイ素に加えて、塩酸ベニジピン及び賦形剤からなる群より選ばれる少なくとも一種が含まれていてもよい。
なお、前記造粒物としては、前述の口腔内崩壊錠の製造方法で説明した第一の造粒物についての説明を引用するものとする。
また、塩酸ベニジピンを含む造粒物の表面の少なくとも一部に二酸化ケイ素の被覆層を有する口腔内崩壊錠の調製方法としては、前述の口腔内崩壊錠の製造方法で説明した第一造粒物の製造工程及び第二造粒物の製造工程についての説明を引用するものとする。
また、前記口腔内崩壊錠は、口腔内における崩壊時間が30秒未満であることが好ましく、20秒未満であることがより好ましい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は、質量基準である。
以下の実施例及び比較例で用いた各成分の詳細は以下の通りである。
・塩酸ベニジピン(37℃、pH6.8の溶解度=1.7×10−4mg/mL、pH4.0の溶解度=0.25mg/mL)
・D−マンニトール(商品名:マンニット−P、三菱フードテック(株)製)
・δ−グルコノラクトン(商品名:フジグルコン)(扶桑化学工業(株)製)
・ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:HPC−SSL)(信越化学工業(株)製)
・軽質無水ケイ酸(商品名:アエロジル−200(日本アエロジル(株)製)
・クロスポビドン(商品名:CPVP XL−10)(ISP社製)
・F−Melt typeC(富士化学工業(株)製)
・エリスリトール(物産フードサイエンス(株)製)
・フマル酸ステアリルナトリウム(JRS PHARMA製)
・ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業(株)製)
・水(脱イオン水)
・塩酸ベニジピン(37℃、pH6.8の溶解度=1.7×10−4mg/mL、pH4.0の溶解度=0.25mg/mL)
・D−マンニトール(商品名:マンニット−P、三菱フードテック(株)製)
・δ−グルコノラクトン(商品名:フジグルコン)(扶桑化学工業(株)製)
・ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:HPC−SSL)(信越化学工業(株)製)
・軽質無水ケイ酸(商品名:アエロジル−200(日本アエロジル(株)製)
・クロスポビドン(商品名:CPVP XL−10)(ISP社製)
・F−Melt typeC(富士化学工業(株)製)
・エリスリトール(物産フードサイエンス(株)製)
・フマル酸ステアリルナトリウム(JRS PHARMA製)
・ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業(株)製)
・水(脱イオン水)
以下の実施例及び比較例で用いた、流動層造粒機、及び、ロータリー打錠機の詳細は以下の通りである。
・流動層造粒機(製品名:FD−MP−01、パウレック(株)製)
・ロータリー打錠機(製品名:HT−P18A、(株)畑鉄工所製)
・流動層造粒機(製品名:FD−MP−01、パウレック(株)製)
・ロータリー打錠機(製品名:HT−P18A、(株)畑鉄工所製)
[実施例1]
<第一の造粒物の調製>
塩酸ベニジピン1.7部、D−マンニトール50部を混合して、混合物を得た。
別途、ヒドロキシプロピルセルロースを水に分散させ、5%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液を調製した。
上記で得た混合物、及び、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、混合物51.7部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを0.6部含有するように、流動層造粒機にて造粒し、第一の造粒物を得た。
<第一の造粒物の調製>
塩酸ベニジピン1.7部、D−マンニトール50部を混合して、混合物を得た。
別途、ヒドロキシプロピルセルロースを水に分散させ、5%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液を調製した。
上記で得た混合物、及び、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、混合物51.7部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを0.6部含有するように、流動層造粒機にて造粒し、第一の造粒物を得た。
<第二の造粒物の調製>
軽質無水ケイ酸を水に分散させて、4.5%の軽質無水ケイ酸分散液を調製した。
上記で得た第一の造粒物、5%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液及び4.5%軽質無水ケイ酸分散液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、上記で得た第一の造粒物52.3部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを1.1部及び軽質無水ケイ酸を1.0部含有するように、前記流動層造粒機にて造粒し、第二の造粒物を得た。
<打錠末の調製>
得られた第二の造粒物と、エリスリトール20.7部、F−Melt typeC13.0部、クロスポビドン10.0部及びフマル酸ステアリルナトリウム2.0部を混合して、打錠末を調製した。
軽質無水ケイ酸を水に分散させて、4.5%の軽質無水ケイ酸分散液を調製した。
上記で得た第一の造粒物、5%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液及び4.5%軽質無水ケイ酸分散液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、上記で得た第一の造粒物52.3部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを1.1部及び軽質無水ケイ酸を1.0部含有するように、前記流動層造粒機にて造粒し、第二の造粒物を得た。
<打錠末の調製>
得られた第二の造粒物と、エリスリトール20.7部、F−Melt typeC13.0部、クロスポビドン10.0部及びフマル酸ステアリルナトリウム2.0部を混合して、打錠末を調製した。
<打錠工程>
得られた打錠末120mgを、ロータリー打錠機HT−P18Aで、打錠圧500kgf(5kN)で打錠し、錠剤径7.0mm、剤厚3.0〜3.3mmの実施例1の口腔内崩壊錠を得た。
得られた打錠末120mgを、ロータリー打錠機HT−P18Aで、打錠圧500kgf(5kN)で打錠し、錠剤径7.0mm、剤厚3.0〜3.3mmの実施例1の口腔内崩壊錠を得た。
<評価>
実施例1にて得られた口腔内崩壊錠について、杵への付着物が初めて観測された錠数、打錠適性及び崩壊性について評価した。評価方法の詳細は以下の通りである。
結果を下記表1に示す。
(杵への付着物が初めて観測された錠数)
目視にて、杵への付着物の有無を観察し、杵への付着物が初めて観測された錠数を表1に示した。なお、表1において当該評価項目は「杵付着物」と表示した。
実施例1にて得られた口腔内崩壊錠について、杵への付着物が初めて観測された錠数、打錠適性及び崩壊性について評価した。評価方法の詳細は以下の通りである。
結果を下記表1に示す。
(杵への付着物が初めて観測された錠数)
目視にて、杵への付着物の有無を観察し、杵への付着物が初めて観測された錠数を表1に示した。なお、表1において当該評価項目は「杵付着物」と表示した。
(打錠適性)
ロータリー打錠機に1本の杵をセットし、連続打錠し、約1000錠、約5000錠、約10000錠、約20000錠で一時停止した後、杵表面の付着物発生を目視で確認し、打錠適性を以下の通り評価した。
A:錠数が約20000錠でも、杵への付着物が目視で確認できない。
B:杵への付着物が初めて観測された錠数が約10001錠〜約20000錠である。
C:杵への付着物が初めて観測された錠数が約5001錠〜約10000錠である。
D:杵への付着物が初めて観測された錠数が約1001錠〜約5000錠である。
ロータリー打錠機に1本の杵をセットし、連続打錠し、約1000錠、約5000錠、約10000錠、約20000錠で一時停止した後、杵表面の付着物発生を目視で確認し、打錠適性を以下の通り評価した。
A:錠数が約20000錠でも、杵への付着物が目視で確認できない。
B:杵への付着物が初めて観測された錠数が約10001錠〜約20000錠である。
C:杵への付着物が初めて観測された錠数が約5001錠〜約10000錠である。
D:杵への付着物が初めて観測された錠数が約1001錠〜約5000錠である。
(崩壊性)
崩壊試験機NT−200(富山産業製)を用いて、局方に従い崩壊性を以下の通り評価した。
A:崩壊時間20秒未満。
B:崩壊時間20秒以上30秒未満。
C:崩壊時間30秒以上。
崩壊試験機NT−200(富山産業製)を用いて、局方に従い崩壊性を以下の通り評価した。
A:崩壊時間20秒未満。
B:崩壊時間20秒以上30秒未満。
C:崩壊時間30秒以上。
[実施例2]
<第一の造粒物の調製>
塩酸ベニジピン1.7部、D−マンニトール50部を混合して、混合物を得た。
別途、ヒドロキシプロピルセルロースを水に分散させ、5%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液を調製した。
上記で得た混合物、及び、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、混合物51.7部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを0.6部含有するように、流動層造粒機にて造粒し、第一の造粒物を得た。
<第一の造粒物の調製>
塩酸ベニジピン1.7部、D−マンニトール50部を混合して、混合物を得た。
別途、ヒドロキシプロピルセルロースを水に分散させ、5%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液を調製した。
上記で得た混合物、及び、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、混合物51.7部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを0.6部含有するように、流動層造粒機にて造粒し、第一の造粒物を得た。
<第二の造粒物の調製>
軽質無水ケイ酸を水に分散して、4.5%の軽質無水ケイ酸分散液を調製した。
上記で得た第一の造粒物、5%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液及び4.5%軽質無水ケイ酸分散液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、上記で得た第一の造粒物52.3部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを1.1部及び軽質無水ケイ酸を0.5部含有するように、前記流動層造粒機にて造粒し、第二の造粒物を得た。
<打錠末の調製>
得られた第二の造粒物と、エリスリトール21.2部、F−Melt typeC13.0部、クロスポビドン10.0部及びフマル酸ステアリルナトリウム2.0部を混合して、打錠末を調製した。
軽質無水ケイ酸を水に分散して、4.5%の軽質無水ケイ酸分散液を調製した。
上記で得た第一の造粒物、5%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液及び4.5%軽質無水ケイ酸分散液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、上記で得た第一の造粒物52.3部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを1.1部及び軽質無水ケイ酸を0.5部含有するように、前記流動層造粒機にて造粒し、第二の造粒物を得た。
<打錠末の調製>
得られた第二の造粒物と、エリスリトール21.2部、F−Melt typeC13.0部、クロスポビドン10.0部及びフマル酸ステアリルナトリウム2.0部を混合して、打錠末を調製した。
<打錠工程>
得られた打錠末120mgを、ロータリー打錠機HT−P18Aで、打錠圧500kgf(5kN)で打錠し、錠剤径7.0mm、剤厚3.0〜3.3mmの実施例2の口腔内崩壊錠を得た。実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
得られた打錠末120mgを、ロータリー打錠機HT−P18Aで、打錠圧500kgf(5kN)で打錠し、錠剤径7.0mm、剤厚3.0〜3.3mmの実施例2の口腔内崩壊錠を得た。実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
[実施例3]
<第一の造粒物の調製>
塩酸ベニジピン1.7部、D−マンニトール50部、δ−グルコノラクトン1.2部を混合して、混合物を得た。
別途、ヒドロキシプロピルセルロースを水に分散させ、5%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液を調製した。
上記で得た混合物、及び、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、混合物52.9部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを0.6部含有するように、流動層造粒機にて造粒し、第一の造粒物を得た。
<第一の造粒物の調製>
塩酸ベニジピン1.7部、D−マンニトール50部、δ−グルコノラクトン1.2部を混合して、混合物を得た。
別途、ヒドロキシプロピルセルロースを水に分散させ、5%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液を調製した。
上記で得た混合物、及び、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、混合物52.9部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを0.6部含有するように、流動層造粒機にて造粒し、第一の造粒物を得た。
<第二の造粒物の調製>
軽質無水ケイ酸を水に分散して、4.5%の軽質無水ケイ酸分散液を調製した。
上記で得た第一の造粒物、5%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液及び4.5%軽質無水ケイ酸分散液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、上記で得た第一の造粒物53.5部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを1.1部及び軽質無水ケイ酸を1.0部含有するように、前記流動層造粒機にて造粒し、第二の造粒物を得た。
<打錠末の調製>
得られた第二の造粒物と、エリスリトール19.5部、F−Melt typeC13.0部、クロスポビドン10.0部及びフマル酸ステアリルナトリウム2.0部を混合して、打錠末を調製した。
軽質無水ケイ酸を水に分散して、4.5%の軽質無水ケイ酸分散液を調製した。
上記で得た第一の造粒物、5%ヒドロキシプロピルセルロース水溶液及び4.5%軽質無水ケイ酸分散液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、上記で得た第一の造粒物53.5部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを1.1部及び軽質無水ケイ酸を1.0部含有するように、前記流動層造粒機にて造粒し、第二の造粒物を得た。
<打錠末の調製>
得られた第二の造粒物と、エリスリトール19.5部、F−Melt typeC13.0部、クロスポビドン10.0部及びフマル酸ステアリルナトリウム2.0部を混合して、打錠末を調製した。
<打錠工程>
得られた打錠末120mgを、ロータリー打錠機HT−P18Aで、打錠圧500kgf(5kN)で打錠し、錠剤径7.0mm、剤厚3.0〜3.3mmの実施例3の口腔内崩壊錠を得た。実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
得られた打錠末120mgを、ロータリー打錠機HT−P18Aで、打錠圧500kgf(5kN)で打錠し、錠剤径7.0mm、剤厚3.0〜3.3mmの実施例3の口腔内崩壊錠を得た。実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
[比較例1]
<造粒物の調製>
塩酸ベニジピン1.7部、D−マンニトール50部を混合して、混合物を得た。
別途、ヒドロキシプロピルセルロースを水に分散させ、5%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液を調製した。
上記で得た混合物、及び、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、混合物51.7部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを1.7部含有するように、流動層造粒機にて造粒し、造粒物を得た。
<造粒物の調製>
塩酸ベニジピン1.7部、D−マンニトール50部を混合して、混合物を得た。
別途、ヒドロキシプロピルセルロースを水に分散させ、5%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液を調製した。
上記で得た混合物、及び、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、混合物51.7部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを1.7部含有するように、流動層造粒機にて造粒し、造粒物を得た。
<打錠末の調製>
得られた造粒物と、エリスリトール21.7部、F−Melt typeC13.0部、クロスポビドン10.0部及びフマル酸ステアリルナトリウム2.0部を混合して、打錠末を調製した。
得られた造粒物と、エリスリトール21.7部、F−Melt typeC13.0部、クロスポビドン10.0部及びフマル酸ステアリルナトリウム2.0部を混合して、打錠末を調製した。
<打錠工程>
得られた打錠末120mgを、ロータリー打錠機HT−P18Aで、打錠圧500kgf(5kN)で打錠し、錠剤径7.0mm、剤厚3.0〜3.3mmの比較例1の口腔内崩壊錠を得た。実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
得られた打錠末120mgを、ロータリー打錠機HT−P18Aで、打錠圧500kgf(5kN)で打錠し、錠剤径7.0mm、剤厚3.0〜3.3mmの比較例1の口腔内崩壊錠を得た。実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
[比較例2]
<造粒物の調製>
塩酸ベニジピン1.7部、D−マンニトール50部を混合して、混合物を得た。
別途、ヒドロキシプロピルセルロースを水に分散させ、5%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液を調製した。
上記で得た混合物、及び、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、混合物51.7部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを1.7部含有するように、流動層造粒機にて造粒し、造粒物を得た。
<造粒物の調製>
塩酸ベニジピン1.7部、D−マンニトール50部を混合して、混合物を得た。
別途、ヒドロキシプロピルセルロースを水に分散させ、5%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液を調製した。
上記で得た混合物、及び、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、混合物51.7部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを1.7部含有するように、流動層造粒機にて造粒し、造粒物を得た。
<打錠末の調製>
得られた造粒物と、軽質無水ケイ酸1.0部、エリスリトール20.7部、F−Melt typeC13.0部、クロスポビドン10.0部及びフマル酸ステアリルナトリウム2.0部を混合して、打錠末を調製した。
得られた造粒物と、軽質無水ケイ酸1.0部、エリスリトール20.7部、F−Melt typeC13.0部、クロスポビドン10.0部及びフマル酸ステアリルナトリウム2.0部を混合して、打錠末を調製した。
<打錠工程>
得られた打錠末120mgを、ロータリー打錠機HT−P18Aで、打錠圧500kgf(5kN)で打錠し、錠剤径7.0mm、剤厚3.0〜3.3mmの比較例2の口腔内崩壊錠を得た。実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
得られた打錠末120mgを、ロータリー打錠機HT−P18Aで、打錠圧500kgf(5kN)で打錠し、錠剤径7.0mm、剤厚3.0〜3.3mmの比較例2の口腔内崩壊錠を得た。実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。
[比較例3]
<造粒物の調製>
塩酸ベニジピン1.7部、D−マンニトール50部を混合して、混合物を得た。
別途、ヒドロキシプロピルセルロースを水に分散させ、5%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液を調製した。また、軽質無水ケイ酸を水に分散させ、4.5%の軽質無水ケイ酸分散液を調製した。
上記で得た混合物、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液及び軽質無水ケイ酸分散液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、混合物51.7部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを1.7部、軽質無水ケイ酸を1.0部含有するように、流動層造粒機にて造粒し、造粒物を得た。
<造粒物の調製>
塩酸ベニジピン1.7部、D−マンニトール50部を混合して、混合物を得た。
別途、ヒドロキシプロピルセルロースを水に分散させ、5%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液を調製した。また、軽質無水ケイ酸を水に分散させ、4.5%の軽質無水ケイ酸分散液を調製した。
上記で得た混合物、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液及び軽質無水ケイ酸分散液を、流動層造粒機FD−MP−01に仕込み、混合物51.7部に対し、ヒドロキシプロピルセルロースを1.7部、軽質無水ケイ酸を1.0部含有するように、流動層造粒機にて造粒し、造粒物を得た。
<打錠末の調製>
得られた造粒物と、エリスリトール20.7部、F−Melt typeC13.0部、クロスポビドン10.0部及びフマル酸ステアリルナトリウム2.0部を混合して、打錠末を調製した。
得られた造粒物と、エリスリトール20.7部、F−Melt typeC13.0部、クロスポビドン10.0部及びフマル酸ステアリルナトリウム2.0部を混合して、打錠末を調製した。
<打錠工程>
得られた打錠末120mgを、ロータリー打錠機HT−P18Aで、打錠圧500kgf(5kN)で打錠し、錠剤径7.0mm、剤厚3.0〜3.3mmの比較例3の口腔内崩壊錠を得た。実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。なお、実施例1〜3及び比較例1〜3の口腔内崩壊錠は、実用上十分な硬度である30N〜50Nを有し、口腔内崩壊錠として実用可能なものであった。
得られた打錠末120mgを、ロータリー打錠機HT−P18Aで、打錠圧500kgf(5kN)で打錠し、錠剤径7.0mm、剤厚3.0〜3.3mmの比較例3の口腔内崩壊錠を得た。実施例1と同様に評価し、結果を表1に示す。なお、実施例1〜3及び比較例1〜3の口腔内崩壊錠は、実用上十分な硬度である30N〜50Nを有し、口腔内崩壊錠として実用可能なものであった。
表1に示されるように、実施例の各口腔内崩壊錠は、比較例の各口腔内崩壊錠との対比において、杵への付着物が低減され、打錠適性に優れ、口腔内における崩壊性に優れたものであることが分かる。
また、実施例1及び実施例3と、実施例2との対比から、二酸化ケイ素の含有量が0.5部より多い場合において、より杵への付着物の低減が図られることが分かる。
また、実施例1及び実施例3と、実施例2との対比から、二酸化ケイ素の含有量が0.5部より多い場合において、より杵への付着物の低減が図られることが分かる。
Claims (10)
- 薬剤及び賦形剤を含む第一の造粒物を製造すること、
第一の造粒物に二酸化ケイ素を付与して第二の造粒物を製造すること、
及び第二の造粒物の打錠を行うこと、
を含む口腔内崩壊錠の製造方法。 - 前記第一の造粒物の表面に二酸化ケイ素を付与して第二の造粒物を製造する請求項1に記載の製造方法。
- 前記二酸化ケイ素を、第一の造粒物に、口腔内崩壊錠の全質量に対して0.1質量%〜5.0質量%付与して第二の造粒物を製造する請求項1又は請求項2に記載の製造方法。
- 前記第二の造粒物と添加剤とを混合した後に、第二の造粒物の打錠を行う請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記添加剤が、糖アルコール、滑沢剤及び崩壊剤からなる群より選ばれる一種以上である請求項4に記載の口腔内崩壊錠の製造方法。
- 前記薬剤が、塩酸ベニジピンである請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の口腔内崩壊錠の製造方法。
- 前記二酸化ケイ素が軽質無水ケイ酸である請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の口腔内崩壊錠の製造方法。
- 請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の製造方法により得られた口腔内崩壊錠。
- 塩酸ベニジピン及び賦形剤を含有する第一の造粒物と、
前記第一の造粒物の表面の少なくとも一部に、二酸化ケイ素を含有する被覆層とを有し、且つ前記二酸化ケイ素の含有量が口腔内崩壊錠の全質量に対して0.1質量%〜5.0質量%である口腔内崩壊錠。 - 前記二酸化ケイ素が軽質無水ケイ酸である請求項9に記載の口腔内崩壊錠。
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JP2012074016A JP2013203690A (ja) | 2012-03-28 | 2012-03-28 | 口腔内崩壊錠及びその製造方法 |
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JP2016020330A (ja) * | 2014-06-18 | 2016-02-04 | 大正製薬株式会社 | 固形製剤 |
JP2016204346A (ja) * | 2015-04-20 | 2016-12-08 | 高田製薬株式会社 | アリピプラゾール医薬品製剤 |
JP2019116506A (ja) * | 2014-06-18 | 2019-07-18 | 大正製薬株式会社 | 固形製剤 |
JP2021105057A (ja) * | 2015-09-10 | 2021-07-26 | 大正製薬株式会社 | 固形製剤 |
-
2012
- 2012-03-28 JP JP2012074016A patent/JP2013203690A/ja active Pending
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