JP2019019128A - フィルムコーティング錠 - Google Patents

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Abstract

【課題】イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有するフィルムコーティング錠において、通常用いられる簡便な手法で、外観不良が改善されたフィルムコーティング錠を提供すること。【解決手段】イブプロフェン、トラネキサム酸及び流動化剤を含む素錠と、該素錠を被覆したポリビニルアルコールを含有するフィルムコーティング層を含む、フィルムコーティング錠。【選択図】図2

Description

本発明は、イブプロフェン及びトラネキサム酸が含まれるフィルムコーティング錠に関する。
医薬製剤、特に一般用医薬製剤では配合される主薬や添加物が多いため、相互作用を起こし、物理化学的変化(外観変化、融点降下、膨張、変色等)を起こしやすい。とりわけ、昇華性物質、低融点物質などを配合する製剤においては、薬物や添加物間の相互作用によって、保存中に物理化学的変化が生じ、錠剤が膨張する現象が見られる。この現象により、素錠であれば素錠表面や側面にヒビが出る場合があり、またフィルムコーティング錠であれば、フィルムの亀裂及びフィルム剥離のような外観不良が発生する。
また、医薬製剤の主薬成分の中には、打錠時に杵表面に付着性を有する薬物が多く、それらの薬物を配合した製剤においては、打錠時に杵付着を起こすことが知られている。杵付着とは、打錠中に杵の打錠面に薬物や打錠末が付着することであり、これにより素錠表面に凹凸が形成されるなど、外観不良が生じる。このような素錠をコーティングしても凹凸は残るため、医薬製剤としての商品価値が問題となる。
イブプロフェンは、解熱鎮痛剤として広く利用されており、抗炎症剤として汎用されるトラネキサム酸と組み合わせて総合感冒薬に使用されることがある。イブプロフェンは杵付着を起こす薬物であり、昇華性物質であることから、イブプロフェンと、トラネキサム酸を含有するフィルムコーティング錠においては、杵付着による凹凸や、膨張によるフィルムの亀裂及びフィルム剥離など、外観不良が発生する問題があった。
イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有する医薬製剤における外観不良を解消するため、種々の技術が開発されている。
例えば、特許文献1では、イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有する医薬製剤に乾燥剤を包装工程で同封することにより、製剤の膨張の抑制、外観の安定化を達成している。
また、特許文献2には、イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有する医薬製剤を、ポリビニルアルコールとヒプロメロースを特定割合で含有するフィルムコーティング層で被覆した、フィルムコート層に亀裂を生じない安定なフィルムコーティング錠が開示されている。
さらに、特許文献3では、イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有する固形製剤に、マグネシウムを含む無機塩を添加することにより、高温保存時に生じる製剤の外観の変化を抑制している。
特開2007-145758 特開2015-137238 特開2017-002038
本発明は、イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有するフィルムコーティング錠において、特殊な製剤にすることで製造法を煩雑にすることなく、通常用いられる簡便な手法で、杵付着による凹凸や、膨張によるフィルムの亀裂及びフィルム剥離、変色などの外観不良が改善されたフィルムコーティング錠を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有するフィルムコーティング錠において、イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有する素錠に流動化剤を含有させ、かつ、該素錠を被覆するフィルムコーティング層にポリビニルアルコールを含有させることにより、さらには必要に応じてカフェイン類を素錠に含有させることにより、杵付着による凹凸形成、膨張(特に高湿度下での膨張)によるフィルムの亀裂及びフィルム剥離、変色などの外観不良を顕著に改善できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
[1] イブプロフェン、トラネキサム酸及び流動化剤を含む素錠と、該素錠を被覆したポリビニルアルコールを含有するフィルムコーティング層を含む、フィルムコーティング錠。
[2] 流動化剤がケイ酸化合物である、上記[1]に記載のフィルムコーティング錠。
[3] ケイ酸化合物が、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、及び軽質無水ケイ酸から選ばれる1種以上である、上記[2]に記載のフィルムコーティング錠。
[4] ポリビニルアルコールが部分けん化物である、上記[1]〜[3]のいずれか記載のフィルムコーティング錠。
[5] 素錠にカフェイン類をさらに含む、上記[1]〜[4]のいずれか記載のフィルムコーティング錠。
[6] イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有する固形製剤に、カフェイン類を配合させることを特徴とする、固形製剤の変色防止方法。
本発明によれば、イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有するフィルムコーティング錠において、特殊な製剤にすることなく、通常用いられる簡便な手法で、杵付着による凹凸形成、膨張(特に高湿度下での膨張)によるフィルムの亀裂及びフィルム剥離、変色などの外観不良を顕著に改善することができる。
比較例1のフィルムコーティング錠における杵付着発生機構及び実例を示した図である。 実施例2及び比較例2のフィルムコーティング錠における外観品質の違いを示した図である。
本発明のフィルムコーティング錠は、イブプロフェン、トラネキサム酸及び流動化剤を含む素錠と、該素錠を被覆したポリビニルアルコールを含有するフィルムコーティング層を含む。
本発明における「イブプロフェン」は、日本薬局方に準拠したイブプロフェンであり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明における「イブプロフェン」の投与量は、服用者の年齢、症状などに応じて、適宜検討して決定すればよいが、例えば、1日あたり、50〜600mgを1回または2ないし3回に分けて投与するのが好ましい。
本発明のフィルムコーティング錠中に含まれる「イブプロフェン」の含量は、特に限定されないが、例えば、フィルムコーティング錠全体の1〜60質量%、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%である。
本発明における「トラネキサム酸」は、日本薬局方に準拠したトラネキサム酸であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明における「トラネキサム酸」の投与量は、服用者の年齢、症状などに応じて、適宜検討して決定すればよいが、例えば、1日あたり、50〜2000mgを1回または2ないし3回に分けて投与するのが好ましい。
本発明のフィルムコーティング錠中に含まれる「トラネキサム酸」の含量は、特に限定されないが、例えば、フィルムコーティング錠全体の1〜70質量%、好ましくは5〜60質量%、より好ましくは10〜50質量%である。
本発明における「イブプロフェン」と「トラネキサム酸」の配合割合は、特に限定されないが、例えば、質量比(イブプロフェン:トラネキサム酸)で、1:0.3〜3、好ましくは1:0.8〜2である。
本発明における「流動化剤」は、製剤分野で流動化剤として使用可能な物質を意味し、流動化剤として使用可能な物質であれば特に限定されないが、「ケイ酸化合物」が好ましい。
本発明における「ケイ酸化合物」としては、上記本発明の効果が生じる限り特に限定されず、日本薬局方、医薬品添加物規格、医薬部外品原料規格などに掲載された既知のケイ酸化合物などが挙げられる。例えば、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、ケイ酸金属塩(例、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム)、メタケイ酸金属塩(例、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム)などが挙げられ、好ましくは「ケイ酸カルシウム、軽質無水ケイ酸及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウム」が、特に好ましくは「メタケイ酸アルミン酸マグネシウム」が挙げられ、この規格に沿ったものとしては、例えば「ノイシリンUFL2」(富士化学工業株式会社)が挙げられる。
本発明のフィルムコーティング錠における「ケイ酸化合物」をはじめとする「流動化剤」の含有量は、特に限定されず、イブプロフェン及び/又はトラネキサム酸の含有量などに応じて適宜検討して決定すればよいが、本発明のフィルムコーティング錠の全質量に対して、0.01〜30質量%、好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%、さらに好ましくは1〜3質量%含む。
また、本発明のフィルムコーティング錠において、流動化剤は、1種であっても2種以上であってもよい。
本発明における「イブプロフェン」と「流動化剤」の配合割合は、特に限定されないが、例えば、質量比(イブプロフェン:流動化剤)で、好ましくは20:1〜3:1、より好ましくは10:1〜5:1である。
また、本発明における「トラネキサム酸」と「流動化剤」の配合割合は、特に限定されないが、例えば、質量比(トラネキサム酸:流動化剤)で、好ましくは20:1〜5:1、より好ましくは15:1〜10:1である。
本発明における「素錠」は、フィルムコーティング層で被覆される固形製剤を意味する。フィルムコーティング層で被覆可能なものであれば、その形状、大きさ、形態等は、特に限定されないが、例えば、打錠された固形製剤などが挙げられる。本発明における「素錠」は、上記「イブプロフェン」、「トラネキサム酸」及び「流動化剤」を含有する。
本発明における「素錠」には、本発明の効果を阻害しない限り、イブプロフェン及びトラネキサム酸以外の薬物、例えば、イブプロフェン以外の解熱鎮痛剤、鼻炎用薬、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、ノスカピン類、去痰剤、気管支拡張剤、胃粘膜保護剤、カフェイン類、ビタミン類、催眠鎮静薬、喀痰溶解剤、トラネキサム酸以外の抗炎症剤、抗コリン剤、生薬類、漢方処方などを配合してもよい。
イブプロフェン以外の解熱鎮痛剤としては、例えば、アスピリン(アセチルサリチル酸)、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、サリチルアミド、サリチル酸ナトリウム、エテンザミド、サザピリン、ラクチルフェネチジン、ケトプロフェン、イソプロピルアンチピリン、ロキソプロフェンナトリウムなどが例示できる。
鼻炎用薬として、塩酸プソイドエフェドリン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩、ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミド、グリチルリチン酸ジカリウム等が挙げられる。
抗ヒスタミン剤としては、例えば、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、タンニン酸ジフェンヒドラミン、酒石酸アリメマジン、塩酸イソチペンジル、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、ジフェニルピラリン塩酸塩、ジフェニルピラリンテオクル酸塩、塩酸イソチペンジル、塩酸ジフェテロール、リン酸ジフェテロール、トリプロリジン塩酸塩水和物、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸メトジラジン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、ナパジシル酸メブヒドロリン、マレイン酸カルビノキサミン、塩酸イプロヘプチン、塩酸プロメタジン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、酒石酸アリメマジン、タンニン酸フェネタジン、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、クレマスチンフマル酸塩、メキタジンなどが例示できる。
鎮咳剤としては、例えば、コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、デキストロメトルファン・フェノールフタリン塩、塩酸アロクラミド、クロペラスチン塩酸塩、クロペラスチンフェンジゾ酸塩、ペントキシベリンクエン酸塩(クエン酸カルベタペンタン)、チペピジンヒベンズ酸塩、ジブナートナトリウム、クエン酸チペピジン、フェンジゾ酸クロベラスチン、ジメモルファンリン酸塩などが例示できる。
ノスカピン類としては、例えば、ノスカピン、ノスカピン塩酸塩水和物などが例示できる。
去痰剤としては、グアヤコールスルホン酸カリウム、ブロムヘキシン塩酸塩、グアイフェネシン、クエン酸チペピジン、L−カルボシステイン、塩化アンモニウム、l−メントール、アンモニア・ウイキョウ精、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン、クレゾールスルホン酸カリウムなどが例示できる。
気管支拡張剤としては、例えば、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、dl−メチルエフェドリンサッカリン塩、塩酸トリメトキノール、塩酸フェニルプロパノールアミン、塩酸メトキシフェナミン、l−塩酸メチルエフェドリン、塩酸プソイドエフェドリン、アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフィリン、プロキシフィリンなどが例示できる。
胃粘膜保護剤としては、例えば、グリシン、アミノ酢酸、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウム・アミノ酢酸塩、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウムなどが例示できる。
カフェイン類としては、安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン水和物、無水カフェインなどが例示できる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンB1類またはその誘導体若しくはそれらの塩類、ビタミンB2類またはその誘導体若しくはそれらの塩類、ビタミンC類またはその誘導体若しくはそれらの塩類、ビタミンP(ヘスペリジン)またはその誘導体若しくはそれらの塩類などが例示できる。
催眠鎮静薬として、アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワレリル尿素などが例示できる。
喀痰溶解剤としては、塩化リゾチーム、L−エチルシステイン塩酸塩、塩酸メチルシステインなどが例示できる。
トラネキサム酸以外の抗炎症剤としては、グリチルリチン酸及びその塩類などが例示できる。
抗コリン剤としては、ベラドンナ総アルカロイド、ヨウ化イソプロパミドなどが例示できる。
生薬類としては、マオウ、ナンテンジツ、オウヒ、オンジ、カンゾウ、キキョウ、シャゼンシ、シャゼンソウ、セキサン、セネガ、バイモ、ウイキョウ、オウバク、オウレン、ガジュツ、カミツレ、ケイヒ、ゲンチアナ、ゴオウ、獣胆(ユウタン含む)、シャジン、ショウキョウ、ソウジュツ、チョウジ、チンピ、ビャクジュツ、ジリュウ、チクセツニンジン、ニンジンなどが例示できる。
漢方処方としては、根湯、根湯加桔梗、桂皮湯、香蘇散、柴胡桂皮湯、小柴胡湯、小青竜湯、麦門冬湯、半夏厚朴湯、麻黄湯などが例示できる。
本発明における「素錠」には、カフェイン類を含有させることが好ましい。これにより、外観不良のなかでも特に変色を防止することができる。
本発明のフィルムコーティング錠における「カフェイン類」の含有量は、特に限定されず、イブプロフェン及び/又はトラネキサム酸の含有量などに応じて適宜検討して決定すればよいが、本発明のフィルムコーティング錠の全質量に対して、例えば0.01〜30質量%、好ましくは0.05〜10質量%である。
また、本発明のフィルムコーティング錠において、カフェイン類は、1種であっても2種以上であってもよい。
本発明における「素錠」には、上記成分の他、本発明の効果を阻害しない限り、製剤技術分野において慣用の薬学的に許容される担体または添加剤をさらに含有していてもよい。
担体または添加剤としては、例えば賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、着色剤、pH調整剤、界面活性剤、安定化剤、酸味料、香料などが挙げられる。これら添加剤は、製剤技術分野において慣用の量が用いられる。
賦形剤としては、例えばトウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、コムギコデンプン、コメデンプン、部分アルファー化デンプン、アルファー化デンプン、有孔デンプン等のデンプン類;乳糖水和物、ショ糖、果糖、ブドウ糖、マンニトール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、トレハロース、マルチトール、粉末還元麦芽糖水アメ、ラクチトール等の糖または糖アルコール類;無水リン酸水素カルシウム、結晶セルロース、粉末セルロース、沈降炭酸カルシウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
崩壊剤としては、例えばカルメロース、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)、ヒドロキシプロピルスターチ等が用いられ、好ましくは、クロスカルメロースナトリウム、L−HPCである。
結合剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、コポリビドン、アラビアゴム末、メチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、カルメロースナトリウム、デキストリン、部分アルファー化デンプン、プルラン、アラビアゴム、カンテン、ゼラチン、トラガント、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。
滑沢剤の好適な例としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、ショ糖脂肪酸エステル、フマル酸ステアリルナトリウム等が挙げられる。
着色剤としては、例えば、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、食用青色1号、食用青色2号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用緑色3号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用レーキ色素、リボフラビン、リボフラビンリン酸エステルナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては、クエン酸塩、リン酸塩、炭酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、酢酸塩、アミノ酸塩などが挙げられる。
界面活性剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコールなどが挙げられる。
安定化剤としては、例えばトコフェロール、エデト酸四ナトリウム、ニコチン酸アミド、シクロデキストリン類などが挙げられる。
酸味料としては、例えばアスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などが挙げられる。
香料としては、例えばL−メントール、ハッカ油、レモン油、バニリンなどが挙げられる。
上記した担体または添加剤は、2種以上を適宜、混合して用いてもよい。
本発明における「フィルムコーティング層」は、上記「素錠」を被覆したものであり、「ポリビニルアルコール」を含有する。
本発明における「ポリビニルアルコール」としては、特に限定されないが、「ポリビニルアルコール 部分けん化物」が望ましい。
本発明における「ポリビニルアルコール 部分けん化物」は、「医薬品添加物規格2013」(株式会社薬事日報社)に沿ったものであり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
本発明における「ポリビニルアルコール 部分けん化物」は、医薬品添加物事典2016に収載されており、例えば「PVA PE-05JPS」(日本酢ビ・ポバール株式会社)などが挙げられる。
本発明のフィルムコーティング錠中に含まれる「ポリビニルアルコール 部分けん化物」の含量は、特に限定されないが、例えば、フィルムコーティング錠全体の0.001〜5質量%、好ましくは0.01〜2質量%、特に好ましくは0.1〜1質量%である。
本発明における「フィルムコーティング層」は、ポリビニルアルコールに加えて、他の添加物を含有していてもよい。
「フィルムコーティング層」に添加する添加剤としては、医薬品添加物事典2016、及び医薬品添加物ハンドブック2007に収載されている可塑剤、及びコーティング剤である添加剤を使用することが好ましく、例えばヒプロメロース、メタクリル酸コポリマーL、オパドライOY−6950、マクロゴール6000、酸化チタン、タルク等を好ましいものとして挙げることができる。
本発明のフィルムコーティング錠は、常法、例えば、造粒ハンドブック(日本粉体工業技術協会編、オーム社)、経口投与製剤の処方設計(京都大学大学院薬学研究科教授橋田充編、薬業時報社)、粉体の圧縮成形技術(粉体工学・製剤と粒子設計部会編、日刊工業新聞社)、製剤機械技術ハンドブック(第2版、製剤機械技術研究会設立20周年記念出版編集委員会編、製剤機械技術研究会)のような刊行物に記載されている方法を用いて製造することができる。
例えば、医薬品に通常使用される他の添加物及び必要により他の有効成分とともに、イブプロフェン、トラネキサム酸及び流動化剤を、一緒にまたは別個に造粒して顆粒を製造し、該顆粒を打錠して素錠を製造する。顆粒の造粒方法は特に限定されず、公知の方法(押し出し造粒、転動造粒、撹拌造粒、流動層造粒、噴霧乾燥造粒、破砕造粒、溶融造粒等)を用いればよい。なお、イブプロフェンとトラネキサム酸については、好ましくは同群で撹拌造粒、より好ましくは同群かつ等量で撹拌造粒することで、膨張によるフィルムの亀裂及びフィルム剥離などの外観不良の改善に加え、イブプロフェン由来の昇華による瓶の曇りを改善できる。
次いで、得られた素錠を、ポリビニルアルコール及び他の添加剤を含有するフィルムコーティング剤からなるフィルムコーティング層で被覆することにより製造することができる。フィルムコーティングの方法は、特に限定されず、公知の方法により行うことができる。
上述のとおり、本発明によれば、イブプロフェン及びトラネキサム酸を含む素錠に流動化剤、該素錠を被覆するフィルムコーティング層にポリビニルアルコールを含有することにより、外観不良が改善されたフィルムコーティング錠が製造できるが、イブプロフェン及びトラネキサム酸以外の有効成分の組合せについても、本発明の技術が適用される。
例えば、相互作用による物理化学的変化(例、高湿度下での膨張)を起こしやすい「(イブプロフェン以外の)解熱鎮痛剤」及び「(トラネキサム酸以外の)抗炎症剤」を有効成分として含有するフィルムコーティング錠において、当該「解熱鎮痛剤」及び「抗炎症剤」を含む素錠に流動化剤、該素錠を被覆するフィルムコーティング層にポリビニルアルコールを含有することにより、外観不良が改善されたフィルムコーティング錠が製造できる。
「解熱鎮痛剤」は、解熱鎮痛作用を有する薬剤を意味し、解熱鎮痛作用を有する薬剤であれば特に限定されないが、例えば、アスピリン(アセチルサリチル酸)、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、ロキソプロフェンナトリウム、ナプロキセン、ケトプロフェン、サリチル酸、サリチルアミド、サリチル酸ナトリウム、エテンザミド、サザピリン、ラクチルフェネチジン、イソプロピルアンチピリンなどが挙げられる。また、解熱鎮痛剤は、1種でも2種以上であってもよい。
「抗炎症剤」は、抗炎症作用を有する薬剤を意味し、抗炎症作用を有する薬剤であれば特に限定されないが、例えば、イプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、水溶性アズレン、グリチルリチン酸などが挙げられる。また、本発明のフィルムコーティング錠において、抗炎症剤は、1種でも2種以上であってもよい。
また、本発明は、イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有する固形製剤に、カフェイン類を配合させることを特徴とする、固形製剤の変色防止方法を提供する。当該方法における「固形製剤」は、変色防止効果が達成される限り特に限定されないが、例えば、錠剤(素錠、コーティング錠、フィルムコーティング錠、糖衣錠、薄層糖衣錠、口腔内崩壊錠、チュアブル錠などを含む)、カプセル剤(軟カプセル剤、硬カプセル剤などを含む)、顆粒剤、散剤、丸剤などが挙げられる。
本発明の固形製剤の変色防止方法における「カフェイン類」としては、安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン水和物、無水カフェインなどが例示できる。当該方法において、カフェイン類は、1種であっても2種以上であってもよい。
本発明の固形製剤の変色防止方法において、固形製剤に配合する「カフェイン類」の量は、特に限定されず、固形製剤中のイブプロフェン及び/又はトラネキサム酸の含有量などに応じて適宜検討して決定すればよいが、固形製剤の全質量に対して、例えば0.01〜30質量%、好ましくは0.05〜10質量%になる量である。
以下に実施例及び試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
イブプロフェン(BASF)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)、トウモロコシデンプン(日本コーンスターチ)、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)を撹拌造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、日本曹達)溶液を注液することにより造粒し、整粒機(パワーミル)にて湿式整粒し、流動層乾燥機にて乾燥した後に、整粒機(パワーミル)にて乾式整粒し、整粒末1を得た。整粒末1の組成比は、イブプロフェン29.6%、トラネキサム酸49.4%、結晶セルロース9.9%、トウモロコシデンプン3.7%、クロスカルメロースナトリウム4.1%、HPC3.1%であった。
さらにd−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学)、無水カフェイン(BASF)、L−カルボシステイン(妙中鉱業)、塩酸プソイドエフェドリン(BASF)、ジヒドロコデインリン酸塩(武田薬品工業)、結晶セルロース、マンニトール(ロケット・ジャパン)を流動層造粒機に仕込み、HPC溶液を噴霧することにより、造粒及び乾燥した後、整粒機(パワーミル)にて整粒し、整粒末2を得た。整粒末2の組成比は、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩0.3%、無水カフェイン6.0%、L−カルボシステイン59.8%、塩酸プソイドエフェドリン10.8%、ジヒドロコデインリン酸塩1.9%、結晶セルロース8.1%、マンニトール8.3%、HPC4.9%であった。
得られた整粒末1:1518g、整粒末2:1254g、結晶セルロース106g、軽質無水ケイ酸(富士シリシア)60g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業)32gを混合し、打錠用混合末を得た。得られた打錠用混合末を素錠質量495mgになるようにロータリー式打錠機(AQU3、菊水製作所)にて打錠し、素錠を得た。
次いで、ヒプロメロース(信越化学工業)、HPC(日本曹達)、タルク(松村産業)、ポリビニルアルコール部分けん化物(日本酢ビ・ポバール)、酸化チタン(石原産業)を精製水に溶解及び分散したフィルムコーティング液を用いてコーティング機(ドリアコーター、パウレック社製)にて1錠あたり15mgのフィルムコーティングを施し、フィルムコーティング錠とした。フィルムコーティング層(固形分)の組成比は、ヒプロメロース10.0%、HPC10.0%、タルク10.0%、ポリビニルアルコール部分けん化物55.0%、酸化チタン15.0%であった。
[実施例2]
イブプロフェン(BASF)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)、トウモロコシデンプン(日本コーンスターチ)、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)を撹拌造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、日本曹達)溶液を注液することにより造粒し、整粒機(パワーミル)にて湿式整粒し、流動層乾燥機にて乾燥した後に、整粒機(パワーミル)にて乾式整粒し、整粒末1を得た。整粒末1の組成比は、イブプロフェン37.9%、トラネキサム酸37.9%、結晶セルロース12.0%、トウモロコシデンプン3.8%、クロスカルメロースナトリウム4.5%、HPC4.0%であった。
さらにd−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学)、無水カフェイン(BASF)、L−カルボシステイン(妙中鉱業)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、塩酸プソイドエフェドリン(BASF)、ジヒドロコデインリン酸塩(武田薬品工業)、結晶セルロース、粉末還元麦芽糖水アメ(三菱商事フードテック)を流動層造粒機に仕込み、HPC溶液を噴霧することにより、造粒及び乾燥した後、整粒機(パワーミル)にて整粒し、整粒末2を得た。整粒末2の組成比は、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩0.2%、無水カフェイン4.7%、L−カルボシステイン47.3%、トラネキサム酸18.9%、塩酸プソイドエフェドリン8.5%、ジヒドロコデインリン酸塩1.5%、結晶セルロース8.0%、粉末還元麦芽糖水アメ6.6%、HPC4.0%であった。
得られた整粒末1:1188g、整粒末2:1584g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)63g、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)30g、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(富士化学工業)60g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業)45gを混合し、打錠用混合末を得た。得られた打錠用混合末を素錠質量495mgになるようにロータリー式打錠機(AQU3、菊水製作所)にて打錠し、素錠を得た。
次いで、ヒプロメロース(信越化学工業)、タルク(松村産業)、ポリビニルアルコール部分けん化物(日本酢ビ・ポバール)、酸化チタン(石原産業)を精製水に溶解及び分散したフィルムコーティング液を用いてコーティング機(ドリアコーター、パウレック社製)にて1錠あたり15mgのフィルムコーティングを施し、フィルムコーティング錠とした。フィルムコーティング層(固形分)の組成比は、ヒプロメロース50.0%、タルク10.0%、ポリビニルアルコール部分けん化物25.0%、酸化チタン15.0%であった。
[実施例3]
イブプロフェン(BASF)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)、トウモロコシデンプン(日本コーンスターチ)、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)を撹拌造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、日本曹達)溶液を注液することにより造粒し、整粒機(パワーミル)にて湿式整粒し、流動層乾燥機にて乾燥した後に、整粒機(パワーミル)にて乾式整粒し、整粒末1を得た。整粒末1の組成比は、イブプロフェン37.9%、トラネキサム酸37.9%、結晶セルロース12.0%、トウモロコシデンプン3.8%、クロスカルメロースナトリウム4.5%、HPC4.0%であった。
さらにd−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学)、無水カフェイン(BASF)、L−カルボシステイン(妙中鉱業)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、塩酸プソイドエフェドリン(BASF)、ジヒドロコデインリン酸塩(武田薬品工業)、結晶セルロース、粉末還元麦芽糖水アメ(三菱商事フードテック)を流動層造粒機に仕込み、HPC溶液を噴霧することにより、造粒及び乾燥した後、整粒機(パワーミル)にて整粒し、整粒末2を得た。整粒末2の組成比は、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩0.2%、無水カフェイン4.7%、L−カルボシステイン47.3%、トラネキサム酸18.9%、塩酸プソイドエフェドリン8.5%、ジヒドロコデインリン酸塩1.5%、結晶セルロース8.0%、粉末還元麦芽糖水アメ6.6%、HPC4.0%であった。
得られた整粒末1:1188g、整粒末2:1584g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)63g、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)30g、軽質無水ケイ酸(富士シリシア)60g、フマル酸ステアリルナトリウム(日生化学工業所)45gを混合し、打錠用混合末を得た。得られた打錠用混合末を素錠質量495mgになるようにロータリー式打錠機(AQU3、菊水製作所)にて打錠し、素錠を得た。
次いで、ヒプロメロース(信越化学工業)、タルク(松村産業)、ポリビニルアルコール部分けん化物(日本酢ビ・ポバール)、コポリビドン(ISP)、酸化チタン(石原産業)を精製水に溶解及び分散したフィルムコーティング液を用いてコーティング機(ドリアコーター、パウレック社製)にて1錠あたり15mgのフィルムコーティングを施し、フィルムコーティング錠とした。フィルムコーティング層(固形分)の組成比は、ヒプロメロース44.7%、タルク10.1%、ポリビニルアルコール部分けん化物20.1%、コポリビドン10.1%、酸化チタン15.1%であった。
[実施例4]
イブプロフェン(BASF)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)、トウモロコシデンプン(日本コーンスターチ)、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)を撹拌造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、日本曹達)溶液を注液することにより造粒し、整粒機(パワーミル)にて湿式整粒し、流動層乾燥機にて乾燥した後に、整粒機(パワーミル)にて乾式整粒し、整粒末1を得た。整粒末1の組成比は、イブプロフェン37.9%、トラネキサム酸37.9%、結晶セルロース12.0%、トウモロコシデンプン3.8%、クロスカルメロースナトリウム4.5%、HPC4.0%であった。
さらにd−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学)、無水カフェイン(BASF)、L−カルボシステイン(妙中鉱業)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、塩酸プソイドエフェドリン(BASF)、ジヒドロコデインリン酸塩(武田薬品工業)、結晶セルロース、粉末還元麦芽糖水アメ(三菱商事フードテック)を流動層造粒機に仕込み、HPC溶液を噴霧することにより、造粒及び乾燥した後、整粒機(パワーミル)にて整粒し、整粒末2を得た。整粒末2の組成比は、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩0.2%、無水カフェイン4.7%、L−カルボシステイン47.3%、トラネキサム酸18.9%、塩酸プソイドエフェドリン8.5%、ジヒドロコデインリン酸塩1.5%、結晶セルロース8.0%、粉末還元麦芽糖水アメ6.6%、HPC4.0%であった。
得られた整粒末1:1188g、整粒末2:1584g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)30g、部分アルファー化デンプン(旭化成ケミカルズ)60g、含水二酸化ケイ素(フロイント産業)63g、フマル酸ステアリルナトリウム(日生化学工業所)25g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業)20gを混合し、打錠用混合末を得た。得られた打錠用混合末を素錠質量495mgになるようにロータリー式打錠機(AQU3、菊水製作所)にて打錠し、素錠を得た。
次いで、ヒプロメロース(信越化学工業)、タルク(松村産業)、ポリビニルアルコール部分けん化物(日本酢ビ・ポバール)、酸化チタン(石原産業)を精製水に溶解及び分散したフィルムコーティング液を用いてコーティング機(ドリアコーター、パウレック社製)にて1錠あたり15mgのフィルムコーティングを施し、フィルムコーティング錠とした。フィルムコーティング層(固形分)の組成比は、ヒプロメロース50.0%、タルク10.0%、ポリビニルアルコール部分けん化物25.0%、酸化チタン15.0%であった。
[実施例5]
イブプロフェン(BASF)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)、トウモロコシデンプン(日本コーンスターチ)、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)を撹拌造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、日本曹達)溶液を注液することにより造粒し、整粒機(パワーミル)にて質式整粒し、流動層乾燥機にて乾燥した後に、整粒機(パワーミル)にて乾式整粒し、整粒末1を得た。整粒末1の組成比は、イブプロフェン37.9%、トラネキサム酸37.9%、結晶セルロース12.0%、トウモロコシデンプン3.8%、クロスカルメロースナトリウム4.5%、HPC4.0%であった。
さらにd−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学)、無水カフェイン(BASF)、L−カルボシステイン(妙中鉱業)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、塩酸プソイドエフェドリン(BASF)、ジヒドロコデインリン酸塩(武田薬品工業)、結晶セルロース、粉末還元麦芽糖水アメ(三菱商事フードテック))を流動層造粒機に仕込み、HPC溶液を噴霧することにより、造粒及び乾燥した後、整粒機(パワーミル)にて整粒し、整粒末2を得た。整粒末2の組成比は、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩0.2%、無水カフェイン4.7%、L−カルボシステイン47.3%、トラネキサム酸18.9%、塩酸プソイドエフェドリン8.5%、ジヒドロコデインリン酸塩1.5%、結晶セルロース8.0%、粉末還元麦芽糖水アメ6.6%、HPC4.0%であった。
得られた整粒末1:1188g、整粒末2:1584g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)60g、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)30g、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(富士化学工業)60g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業)45gを混合し、打錠用混合末を得た。得られた打錠用混合末を素錠質量495mgになるようにロータリー式打錠機(AQU3、菊水製作所)にて打錠し、素錠を得た。
次いで、ヒプロメロース(信越化学工業)、タルク(松村産業)、ポリビニルアルコール部分けん化物(日本酢ビ・ポバール)、コポリビドン(ISP)、酸化チタン(石原産業)を精製水に溶解及び分散したフィルムコーティング液を用いてコーティング機(ドリアコーター、パウレック社製)にて1錠あたり15mgのフィルムコーティングを施し、フィルムコーティング錠とした。フィルムコーティング層(固形分)の組成比は、ヒプロメロース48.6%、タルク7.6%、ポリビニルアルコール部分けん化物24.3%、コポリビドン9.7%、酸化チタン9.7%であった。
[実施例6]
イブプロフェン(BASF)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)、トウモロコシデンプン(日本コーンスターチ)、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)を撹拌造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、日本曹達)溶液を注液することにより造粒し、整粒機(パワーミル)にて湿式整粒し、流動層乾燥機にて乾燥した後に、整粒機(パワーミル)にて乾式整粒し、整粒末1を得た。整粒末1の組成比は、イブプロフェン37.9%、トラネキサム酸37.9%、結晶セルロース12.0%、トウモロコシデンプン3.8%、クロスカルメロースナトリウム4.5%、HPC4.0%であった。
さらにd−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学)、無水カフェイン(BASF)、L−カルボシステイン(妙中鉱業)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、塩酸プソイドエフェドリン(BASF)、ジヒドロコデインリン酸塩(武田薬品工業)、結晶セルロース、粉末還元麦芽糖水アメ(三菱商事フードテック)を流動層造粒機に仕込み、HPC溶液を噴霧することにより、造粒及び乾燥した後、整粒機(パワーミル)にて整粒し、整粒末2を得た。整粒末2の組成比は、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩0.2%、無水カフェイン4.7%、L−カルボシステイン47.3%、トラネキサム酸18.9%、塩酸プソイドエフェドリン8.5%、ジヒドロコデインリン酸塩1.5%、結晶セルロース8.0%、粉末還元麦芽糖水アメ6.6%、HPC4.0%であった。
得られた整粒末1:1188g、整粒末2:1584g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)60g、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)30g、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(富士化学工業)60g、フマル酸ステアリルナトリウム(日生化学工業所)48gを混合し、打錠用混合末を得た。得られた打錠用混合末を素錠質量495mgになるようにロータリー式打錠機(AQU3、菊水製作所)にて打錠し、素錠を得た。
次いで、ヒプロメロース(信越化学工業)、HPC(日本曹達)、タルク(松村産業)、ポリビニルアルコール部分けん化物(日本酢ビ・ポバール)、酸化チタン(石原産業)を精製水に溶解及び分散したフィルムコーティング液を用いてコーティング機(ドリアコーター、パウレック社製)にて1錠あたり15mgのフィルムコーティングを施し、フィルムコーティング錠とした。フィルムコーティング層(固形分)の組成比は、ヒプロメロース10.0%、HPC10.0%、タルク10.0%、ポリビニルアルコール部分けん化物55.0%、酸化チタン15.0%であった。
[実施例7]
イブプロフェン(BASF)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)、トウモロコシデンプン(日本コーンスターチ)、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)を撹拌造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、日本曹達)溶液を注液することにより造粒し、整粒機(パワーミル)にて湿式整粒し、流動層乾燥機にて乾燥した後に、整粒機(パワーミル)にて乾式整粒し、整粒末1を得た。整粒末1の組成比は、イブプロフェン37.9%、トラネキサム酸37.9%、結晶セルロース12.0%、トウモロコシデンプン3.8%、クロスカルメロースナトリウム4.5%、HPC4.0%であった。
さらにd−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学)、無水カフェイン(BASF)、L−カルボシステイン(妙中鉱業)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、塩酸プソイドエフェドリン(BASF)、ジヒドロコデインリン酸塩(武田薬品工業)、結晶セルロース、粉末還元麦芽糖水アメ(三菱商事フードテック)を流動層造粒機に仕込み、HPC溶液を噴霧することにより、造粒及び乾燥した後、整粒機(パワーミル)にて整粒し、整粒末2を得た。整粒末2の組成比は、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩0.3%、無水カフェイン5.4%、L−カルボシステイン54.2%、トラネキサム酸10.8%、塩酸プソイドエフェドリン9.8%、ジヒドロコデインリン酸塩1.7%、結晶セルロース7.1%、粉末還元麦芽糖水アメ6.6%、HPC4.0%であった。
得られた整粒末1:1584g、整粒末2:1384g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)93g、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)35g、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(富士化学工業)60g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業)48gを混合し、打錠用混合末を得た。得られた打錠用混合末を素錠質量534mgになるようにロータリー式打錠機(AQU3、菊水製作所)にて打錠し、素錠を得た。
次いで、ヒプロメロース(信越化学工業)、タルク(松村産業)、ポリビニルアルコール部分けん化物(日本酢ビ・ポバール)、酸化チタン(石原産業)を精製水に溶解及び分散したフィルムコーティング液を用いてコーティング機(ドリアコーター、パウレック社製)にて1錠あたり18mgのフィルムコーティングを施し、フィルムコーティング錠とした。フィルムコーティング層(固形分)の組成比は、ヒプロメロース50.0%、タルク10.0%、ポリビニルアルコール部分けん化物25.0%、酸化チタン15.0%であった。
[実施例8]
イブプロフェン(BASF)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)、トウモロコシデンプン(日本コーンスターチ)、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)を撹拌造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、日本曹達)溶液を注液することにより造粒し、整粒機(パワーミル)にて湿式整粒し、流動層乾燥機にて乾燥した後に、整粒機(パワーミル)にて乾式整粒し、整粒末1を得た。整粒末1の組成比は、イブプロフェン37.9%、トラネキサム酸37.9%、結晶セルロース12.0%、トウモロコシデンプン3.8%、クロスカルメロースナトリウム4.5%、HPC4.0%であった。
さらにd−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学)、無水カフェイン(BASF)、L−カルボシステイン(妙中鉱業)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、塩酸プソイドエフェドリン(BASF)、ジヒドロコデインリン酸塩(武田薬品工業)、結晶セルロース、粉末還元麦芽糖水アメ(三菱商事フードテック)を流動層造粒機に仕込み、HPC溶液を噴霧することにより、造粒及び乾燥した後、整粒機(パワーミル)にて整粒し、整粒末2を得た。整粒末2の組成比は、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩0.3%、無水カフェイン5.4%、L−カルボシステイン54.2%、トラネキサム酸10.8%、塩酸プソイドエフェドリン9.8%、ジヒドロコデインリン酸塩1.7%、結晶セルロース7.1%、粉末還元麦芽糖水アメ6.6%、HPC4.0%であった。
得られた整粒末1:1584g、整粒末2:1384g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)77g、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)35g、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(富士化学工業)60g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業)64gを混合し、打錠用混合末を得た。得られた打錠用混合末を素錠質量534mgになるようにロータリー式打錠機(AQU3、菊水製作所)にて打錠し、素錠を得た。
次いで、ヒプロメロース(信越化学工業)、タルク(松村産業)、ポリビニルアルコール部分けん化物(日本酢ビ・ポバール)、酸化チタン(石原産業)を精製水に溶解及び分散したフィルムコーティング液を用いてコーティング機(ドリアコーター、パウレック社製)にて1錠あたり18mgのフィルムコーティングを施し、フィルムコーティング錠とした。フィルムコーティング層(固形分)の組成比は、ヒプロメロース50.0%、タルク10.0%、ポリビニルアルコール部分けん化物25.0%、酸化チタン15.0%であった。
[実施例9]
イブプロフェン(BASF)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)、トウモロコシデンプン(日本コーンスターチ)、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)を撹拌造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、日本曹達)溶液を注液することにより造粒し、整粒機(パワーミル)にて湿式整粒し、流動層乾燥機にて乾燥した後に、整粒機(パワーミル)にて乾式整粒し、整粒末1を得た。整粒末1の組成比は、イブプロフェン37.9%、トラネキサム酸37.9%、結晶セルロース12.0%、トウモロコシデンプン3.8%、クロスカルメロースナトリウム4.5%、HPC4.0%であった。
さらにd−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学)、L−カルボシステイン(妙中鉱業)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、塩酸プソイドエフェドリン(BASF)、ジヒドロコデインリン酸塩(武田薬品工業)、結晶セルロース、粉末還元麦芽糖水アメ(三菱商事フードテック)を流動層造粒機に仕込み、HPC溶液を噴霧することにより、造粒及び乾燥した後、整粒機(パワーミル)にて整粒し、整粒末2を得た。整粒末2の組成比は、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩0.3%、L−カルボシステイン54.9%、トラネキサム酸11.0%、塩酸プソイドエフェドリン9.9%、ジヒドロコデインリン酸塩1.8%、結晶セルロース9.3%、粉末還元麦芽糖水アメ8.9%、HPC4.1%であった。
得られた整粒末1:2402g、整粒末2:2072g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)141g、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)53.1g、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(富士化学工業)91.0g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業)72.8gを混合し、打錠用混合末を得た。得られた打錠用混合末を素錠質量531mgになるようにロータリー式打錠機(AQU3、菊水製作所)にて打錠し、素錠を得た。
次いで、ヒプロメロース(信越化学工業)、タルク(松村産業)、ポリビニルアルコール部分けん化物(日本酢ビ・ポバール)、酸化チタン(石原産業)を精製水に溶解及び分散したフィルムコーティング液を用いてコーティング機(ドリアコーター、パウレック社製)にて1錠あたり18mgのフィルムコーティングを施し、フィルムコーティング錠とした。フィルムコーティング層(固形分)の組成比は、ヒプロメロース50.0%、タルク10.0%、ポリビニルアルコール部分けん化物25.0%、酸化チタン15.0%であった。
[比較例1]
イブプロフェン(BASF)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)、トウモロコシデンプン(日本コーンスターチ)、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)を撹拌造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、日本曹達)溶液を注液することにより造粒し、整粒機(パワーミル)にて湿式整粒し、流動層乾燥機にて乾燥した後に、整粒機(パワーミル)にて乾式整粒し、整粒末1を得た。整粒末1の組成比は、イブプロフェン37.9%、トラネキサム酸37.9%、結晶セルロース12.0%、トウモロコシデンプン3.8%、クロスカルメロースナトリウム4.5%、HPC4.0%であった。
さらにd−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学)、無水カフェイン(BASF)、L−カルボシステイン(妙中鉱業)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、塩酸プソイドエフェドリン(BASF)、ジヒドロコデインリン酸塩(武田薬品工業)、結晶セルロース、粉末還元麦芽糖水アメ(三菱商事フードテック)を流動層造粒機に仕込み、HPC溶液を噴霧することにより、造粒及び乾燥した後、整粒機(パワーミル)にて整粒し、整粒末2を得た。整粒末2の組成比は、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩0.2%、無水カフェイン4.7%、L−カルボシステイン47.3%、トラネキサム酸18.9%、塩酸プソイドエフェドリン8.5%、ジヒドロコデインリン酸塩1.5%、結晶セルロース8.0%、粉末還元麦芽糖水アメ6.6%、HPC4.0%であった。
得られた整粒末1:1188g、整粒末2:1584g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)108g、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)60g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業)30gを混合し、打錠用混合末を得た。得られた打錠用混合末を素錠質量495mgになるようにロータリー式打錠機(AQU3、菊水製作所)にて打錠し、素錠を得た。
次いで、ヒプロメロース(信越化学工業)、タルク(松村産業)、ポリビニルアルコール部分けん化物(日本酢ビ・ポバール)、酸化チタン(石原産業)を精製水に溶解及び分散したフィルムコーティング液を用いてコーティング機(ドリアコーター、パウレック社製)にて1錠あたり15mgのフィルムコーティングを施し、フィルムコーティング錠とした。フィルムコーティング層(固形分)の組成比は、ヒプロメロース50.0%、タルク10.0%、ポリビニルアルコール部分けん化物25.0%、酸化チタン15.0%であった。
[比較例2]
イブプロフェン(BASF)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)、トウモロコシデンプン(日本コーンスターチ)、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)を撹拌造粒機に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC、日本曹達)溶液を注液することにより造粒し、整粒機(パワーミル)にて湿式整粒し、流動層乾燥機にて乾燥した後に、整粒機(パワーミル)にて乾式整粒し、整粒末1を得た。整粒末1の組成比は、イブプロフェン37.9%、トラネキサム酸37.9%、結晶セルロース12.0%、トウモロコシデンプン3.8%、クロスカルメロースナトリウム4.5%、HPC4.0%であった。
さらにd−クロルフェニラミンマレイン酸塩(金剛化学)、無水カフェイン(BASF)、L−カルボシステイン(妙中鉱業)、トラネキサム酸(協和ファーマケミカル)、塩酸プソイドエフェドリン(BASF)、ジヒドロコデインリン酸塩(武田薬品工業)、結晶セルロース、粉末還元麦芽糖水アメ(三菱商事フードテック)を流動層造粒機に仕込み、HPC溶液を噴霧することにより、造粒及び乾燥した後、整粒機(パワーミル)にて整粒し、整粒末2を得た。整粒末2の組成比は、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩0.2%、無水カフェイン4.7%、L−カルボシステイン47.3%、トラネキサム酸18.9%、塩酸プソイドエフェドリン8.5%、ジヒドロコデインリン酸塩1.5%、結晶セルロース8.0%、粉末還元麦芽糖水アメ6.6%、HPC4.0%であった。
得られた整粒末1:1188g、整粒末2:1584g、結晶セルロース(旭化成ケミカルズ)63g、クロスカルメロースナトリウム(明台化工)30g、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(富士化学工業)60g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学産業)45gを混合し、打錠用混合末を得た。得られた打錠用混合末を素錠質量495mgになるようにロータリー式打錠機(AQU3、菊水製作所)にて打錠し、素錠を得た。
次いで、ヒプロメロース(信越化学工業)、タルク(松村産業)、酸化チタン(石原産業)を精製水に溶解及び分散したフィルムコーティング液を用いてコーティング機(ドリアコーター、パウレック社製)にて1錠あたり15mgのフィルムコーティングを施し、フィルムコーティング錠とした。フィルムコーティング層(固形分)の組成比は、ヒプロメロース75.0%、タルク10.0%、酸化チタン15.0%であった。
[試験例1]
杵付着の有無(フィルムコーティング錠の外観評価):
比較例1では、打錠工程にて打錠開始30分後に杵付着(錠剤の凹み及び杵先に固着)が生じることが確認された(表1、図1)。
一方、実施例1〜8では、打錠開始240分においても杵付着が見られなかった(表1)。
[試験例2]
フィルム割れの有無(フィルムコーティング錠の外観評価):
比較例2では、高湿度下での保存において錠剤の膨張に伴うフィルム割れが生じることが確認された(表2、図2)。その一方で、実施例1〜8においては、同条件下での保存において錠剤の膨張は生じるもののフィルム割れが生じないことが確認された(表2、図2)。
[試験例3]
変色の有無(フィルムコーティング錠の外観評価):
実施例7では保存後において変色が確認されなかったが、実施例9については保存後に変色が確認された(表3)。また、色差測定においても、実施例7の保存品は実施例9の保存品に比べて変化が軽微であった(表4)。なお、色差は、分光測色計(CM−5、コニカミノルタ)を用いて、それぞれの保存前の製剤を対照に繰り返し5回で測定した。
イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有するフィルムコーティング錠において、イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有する素錠に流動化剤を含有させ、かつ、該素錠を被覆するフィルムコーティング層にポリビニルアルコールを含有させることにより、さらには必要に応じてカフェイン類を素錠に含有させることにより、杵付着による凹凸形成、膨張(特に高湿度下での膨張)によるフィルムの亀裂及びフィルム剥離、変色などの外観不良を顕著に改善できる。このようなフィルムコーティング錠は、外観不良を生じず、良好な品質や安定性を確保することができる。

Claims (6)

  1. イブプロフェン、トラネキサム酸及び流動化剤を含む素錠と、該素錠を被覆したポリビニルアルコールを含有するフィルムコーティング層を含む、フィルムコーティング錠。
  2. 流動化剤がケイ酸化合物である、請求項1に記載のフィルムコーティング錠。
  3. ケイ酸化合物が、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、及び軽質無水ケイ酸から選ばれる1種以上である、請求項2に記載のフィルムコーティング錠。
  4. ポリビニルアルコールが部分けん化物である、請求項1〜3のいずれか記載のフィルムコーティング錠。
  5. 素錠にカフェイン類をさらに含む、請求項1〜4のいずれか記載のフィルムコーティング錠。
  6. イブプロフェン及びトラネキサム酸を含有する固形製剤に、カフェイン類を配合させることを特徴とする、固形製剤の変色防止方法。
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