JP5801266B2 - 疎水性薬物を含む錠剤製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1に、疎水性薬物に水不溶性の結合剤である低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの水分散液を噴霧して造粒する方法が開示されている。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、流動性、圧縮成形性及び崩壊性に優れた疎水性薬物を少なくとも含む造粒末を提供し、それを打錠することにより成形性及び崩壊性に優れる錠剤の製造方法を提供すること目的とする。
本発明は、ヒドロキシプロポキシ基置換度が7〜16質量%である低置換度ヒドロキシプロピルセルロースと、糖又は糖アルコールとを少なくとも含んでなる水分散液を添加しながら、疎水性薬物を少なくとも含む薬物含有粉体の造粒を行い、造粒物を得る造粒工程と、前記造粒物を打錠して錠剤を得る打錠工程とを少なくとも含んでなる疎水性薬物含有錠剤の製造方法を提供する。
本発明で用いる水分散液は、例えば、所定量の水に低置換度ヒドロキシプロピルセルロースと糖又は糖アルコールとを入れるか、その逆に低置換度ヒドロキシプロピルセルロースと糖又は糖アルコールとに水を投入して調製することができる。低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは水不溶性であるため、分散は速やかに完了し、数分間、通常の撹拌機で混合するだけで良い。造粒操作時の送液中は沈降防止のため緩く撹拌することが好ましい。
具体的な薬物としては、アスピリン、アセトアミノフェン、インドメタシン、ジクロフェナック、ケトプロフェン等の消炎鎮痛剤、フェノバルビタール、ブロムワレリル尿素、メタカロン、ニトラゼパム等の催眠鎮静剤、クロラムフェニコール、セフメタゾール、ペニシリン、セファレキシン、テトラサイクリン、ストレプトマイシン、エリスロマイシン等の抗生物質、ニコチン酸ベンジルエステル、トラゾリン、ベラパミル、カフェイン、ニコチン酸トコフェロール等の血行促進剤、ニフェジピン、ジピリダモル、プレニルアミンラクテート、エフロキセート等の冠血管拡張用薬剤、フェニトイン、フェナセミド、ニトラゼバム、カルバマゼピン等の抗てんかん用薬剤、グリセオフルビン、トルナフテート等の抗生物質、クロゾバゾン、フェンプロパメート等の骨格筋弛緩用薬剤、ジフェンヒドラミン、メタキジン等の抗ヒスタミン用薬剤、フェニトイン、ジソピラミド等の不整脈用薬剤、ポリチアジド、スピロノラクトン、クロルタリドン等の利尿用薬剤、デセルピジン、メプタメ、レセルピン、メプタメート等の血圧降下用薬剤等が挙げられるが、本発明に用いることができる疎水性薬物は、これらに限定されるものではない。
疎水性薬物の平均粒子径は、5〜100μmが好ましい。5μm未満では造粒物の流動性が低下する場合があり、100μmを超えると成形性が低下する場合や薬物溶出性が低下する場合がある。なお、平均粒子径は、体積換算粒子径であり、レーザー回折法を用いた粉体粒子径測定方法による。例えば、HELOS&RODOS(日本レーザー社製)を用いて測定できる。
薬物含有粉体に含まれる糖又は糖アルコールとしては、例えば水分散液の調製に用いる糖又は糖アルコールとして例示されたもとの同様であり、好ましくは、単糖、二糖、エリスリトール、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトール及びパラチニットからなる群から選択される。水分散液中の糖又は糖アルコールと該水分散液の添加対象となる薬物含有粉体中の糖又は糖アルコールの種類は、特に限定されず、同じ糖又は糖アルコールを用いても良く、異なる糖又は糖アルコールを用いても良い。
無機塩類としては、例えば、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、リン酸カルシウム等が挙げられる。
多糖類としては、例えば、コーンスターチ、部分アルファー化デンプン、デキストリン、結晶セルロース等が挙げられる。
錠剤中の賦形剤の含有量は、2〜90質量%が好ましく、より好ましくは10〜40質量%である。2質量%未満では、造粒物が目的の流動性、結合性を示さない場合がある。また、賦形剤の含有量を増やすと、薬物の含有量が相対的に低下してしまうため、薬効発現のために多くの量を服用する必要がある薬物の場合、一度に服用する錠剤数が増加したり、錠剤径が大きくなったりすることにより、患者にとって服用し難く不便となる場合がある。なお、水分散液と薬物含有粉体の両方に糖又は糖アルコールが使用される場合は、上記錠剤中の賦形剤の含有量は、薬物含有粉体の賦形剤として添加された糖又は糖アルコールの錠剤中の含有量を意味する。
流動層造粒を例に造粒操作について説明すると、流動層に疎水性薬物を少なくとも含む錠剤形成用組成物を仕込み、結合液として低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、糖又は糖アルコールを含む水分散液を噴霧しながら、造粒を行うことにより造粒物を得ることができる。
得られた造粒物は、必要に応じて固形製剤に一般的に使用される滑沢剤等の添加剤を通常の添加量を配合し、通常のロータリー式連続打錠機により所定の圧力で圧縮することにより、打錠できる。錠剤の大きさは自由に選択できるが、錠剤径としては6〜12mm程度、錠剤質量としては一錠あたり70〜700mgが好ましい。錠剤径が6mmより小さい場合、取り扱いづらく、12mmを超えると服用し難い場合がある。
打錠時の打錠圧は10〜300MPaが好ましい。10MPa未満では目的の錠剤硬度が得られない場合があり、300MPaを超えるとキャッピング等の打錠障害が発生する場合がある。キャッピングとは、粉体を圧縮して、錠剤を排出する際又は排出後に、錠剤が帽子状に剥離する現象である。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、部分アルファー化デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロース、クロスカルメロースナトリウム、結晶セルロース、クロスポビドン等が挙げられる。
結合剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。
増量剤としては、例えばコーンスターチ、エリスリトール、マンニトール、ソルビトール、乳糖、ショ糖、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム等が挙げられる。
矯味成分としては、例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸等が挙げられる。
香料としては、例えばメントール、ハッカ油、バニリン等が挙げられる。
錠剤の質量ばらつき(coefficient of variation:CV値)は、1.0%以下が好ましく、より好ましくは0.5%以下である。CV値が1.0%を超えると薬効発現に影響がでる場合がある。
錠剤の崩壊時間は、日本薬局方16改正の崩壊試験法に基づき、例えば錠剤崩壊試験機(NH−1HM型、富山産業社製)を用いて測定できる。崩壊時間はその製剤により異なるが、速放性製剤の場合5分以内が望ましく、さらに好ましくは1分以内が好ましい。
錠剤の摩損度は、錠剤の磨耗や割れ、欠け等が少なく取り扱い上十分な強度を有すると考えられる0.5%以下が好ましく、キャッピングも発生しないことが好ましい。錠剤の摩損度は、日本薬局方16改正参考情報の錠剤の摩損度試験法に基づき、例えば摩損度試験装置(TA、ERWEKA社製)を用いて測定できる。
実施例1
精製水440gにD−マンニトール30.0g及びヒドロキシプロポキシ基置換度11質量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース30.0gを添加し、撹拌羽根にて混合して水分散液を調製した。次に、アセトアミノフェン240gを流動層造粒装置に仕込み、給気温度60℃、排気温度25〜28℃、流動エアー量0.5〜0.6m3/min、スプレー速度12g/min、スプレーエアー圧150kPaで上記の水分散液を噴霧し、造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表1に示す。
続いて、得られた造粒物100質量部に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合後、ロータリー打錠機にて打錠圧10.0kNで打錠を行い、直径8mm、曲面半径12mm、錠剤質量200mgの錠剤を作製した。得られた造粒物の平均粒子径及び安息角を測定した。また、得られた錠剤の錠剤硬度、崩壊時間、錠剤の質量ばらつき、錠剤の摩損度及び摩損度試験後のキャッピング発生率を以下の試験方法にて評価し、その結果を表2に示す。
粉体物性測定装置を用いて3回繰り返し測定し、その平均値を安息角とした。
<錠剤硬度>
錠剤硬度計を用いて、錠剤の直径方向に1mm/秒の速度で荷重をかけ、錠剤が破断したときの最大破断強度を錠剤10錠についてそれぞれ錠剤硬度を測定し、その平均値を錠剤硬度とした。
<錠剤の質量ばらつき(CV値)>
錠剤10錠を電子天秤で測定し、以下の式にて計算した。
CV(%)=標準偏差/平均錠剤質量
<錠剤の崩壊時間>
日本薬局方16改正の崩壊試験法に基づき、錠剤崩壊試験機を用いて37℃/900mLの精製水、ディスクなしの条件で錠剤6錠についてそれぞれ崩壊時間を測定し、その平均値を崩壊時間とした。
<錠剤の摩損度>
日本薬局方16改正参考情報の錠剤の摩損度試験法に基づき、摩損度試験装置用いて測定を行った。
<キャッピング発生率>
前記摩損度試験法実施後に、キャッピングが発生している錠剤数を測定し、以下の式にて算出した。
キャッピング発生率(%)=(キャッピング発生錠剤数/試験錠剤数)×100
実施例1におけるヒドロキシプロポキシ基置換度11質量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースにかえてヒドロキシプロポキシ基置換度14質量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを使用した以外は実施例1と同一の条件で造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表1に示す。
続いて、得られた造粒物100質量部に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合後、実施例1と同様の方法にて打錠し、錠剤を作製した。得られた造粒物及び錠剤を、実施例1と同様の方法にて評価し、結果を表2に示す。
実施例1におけるヒドロキシプロポキシ基置換度11質量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースにかえてヒドロキシプロポキシ基置換度8質量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを使用した以外は実施例1と同一の条件で造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表1に示す。
続いて、得られた造粒物100質量部に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合後、実施例1と同様の方法にて打錠し、錠剤を作製した。得られた造粒物及び錠剤を、実施例1と同様の方法にて評価し、結果を表2に示す。
アセトアミノフェン240g、D−マンニトール30.0g、ヒドロキシプロポキシ基置換度11質量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース30.0gを流動層造粒装置に仕込み、給気温度60℃、排気温度25〜28℃、流動エアー量0.5〜0.6m3/min、スプレー速度12g/min、スプレーエアー圧150kPaで精製水500gを噴霧し、造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表1に示す。
続いて、得られた造粒物100質量部に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合後、実施例1と同様の方法にて打錠し、錠剤を作製した。得られた造粒物及び錠剤を、実施例1と同様の方法にて評価し、結果を表2に示す。
精製水470gにD−マンニトール30.0gを添加し、撹拌羽根にて混合して水溶液を調製した。アセトアミノフェン240gを流動層造粒装置に仕込み、給気温度60℃、排気温度25〜28℃、流動エアー量0.5〜0.6m3/min、スプレー速度12g/min、スプレーエアー圧150kPaで前記水溶液を噴霧し、造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表1に示す。
続いて、得られた造粒物90質量部にヒドロキシプロポキシ基置換度11質量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース10質量部を添加混合後、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合し、実施例1と同様の方法にて打錠し、錠剤を作製した。得られた造粒物及び錠剤を、実施例1と同様の方法にて評価し、結果を表2に示す。
特許文献1に記載の方法にて、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの水分散液を用いて造粒を実施した。
精製水470gにヒドロキシプロポキシ基置換度11質量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース30.0gを添加し、撹拌羽根にて混合して水分散液を調製した。次に、アセトアミノフェン240g及びD−マンニトール30.0gを流動層造粒装置に仕込み、給気温度60℃、排気温度25〜28℃、流動エアー量0.5〜0.6m3/min、スプレー速度12g/min、スプレーエアー圧150kPaで上記の水分散液を噴霧し、造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表1に示す。
続いて、得られた造粒物100質量部に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合後、実施例1と同様の方法にて打錠し、錠剤を作製した。得られた造粒物及び錠剤を、実施例1と同様の方法にて評価し、結果を表2に示す。
精製水170gに、D−マンニトール30.0g、ヒドロキシプロポキシ基置換度62質量%のヒドロキシプロピルセルロース10質量%水溶液300gを添加し、撹拌羽根にて混合して水溶液を調整した。次に、アセトアミノフェン240gを流動層造粒装置に仕込み、給気温度60℃、排気温度25〜28℃、流動エアー量0.5〜0.6m3/min、スプレー速度12g/min、スプレーエアー圧150kPaで上記の水溶液を噴霧し、造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表1に示す。
続いて、得られた造粒物100質量部に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合後、実施例1と同様の方法にて打錠し、錠剤を作製した。得られた造粒物及び錠剤を、実施例1と同様の方法にて評価し、結果を表2に示す。
一方、組成としては同一である実施例1は、糖又は糖アルコール、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの水分散液を用いて薬物を造粒することにより、圧縮成形性、崩壊性共に優れた特性を示し、かつ質量ばらつき及び摩損度が少ない品質上優れた錠剤が得られた。これは、成形性の低い疎水性薬物の表面が低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及び糖又は糖アルコールにより被覆されることにより、圧縮成形時には造粒物表面に被覆された低置換度ヒドロキシプロピルセルロースや糖又は糖アルコール同士の接触点の増加により、より強固な水素結合を形成し結合性が向上したものと考えられる。また、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは速やかに吸水膨潤する特性を有するため、本発明の造粒物を打錠して得られる錠剤は速やかに崩壊するものと考えられる。
特許文献1に記載の方法にて低置換度ヒドロキシプロピルセルロース水分散液を用いて造粒を実施した比較例3では、比較例1及び2と比較して錠剤硬度及びキャッピングの発生がかなり改善されていたものの、依然としてキャッピングは発生しており、十分な硬度を有する錠剤は得られなかった。また、ヒドロキシプロポキシ基置換度11%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの代わりに、水溶性結合剤であるヒドロキシプロポキシ基置換度62%のヒドロキシプロピルセルロースを添加した比較例4では、成形性は優れていたが、崩壊時間が非常に遅く、崩壊性が不十分であった。
実施例1におけるD−マンニトールにかえてエリスリトールを使用した以外は実施例1と同一の条件で造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表3に示す。
続いて、得られた造粒物100質量部に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合後、実施例1と同様の方法にて打錠し、錠剤を作製した。得られた造粒物及び錠剤を、実施例1と同様の方法にて評価し、結果を表4に示す。
実施例1におけるアセトアミノフェンにかえてエテンザミドを使用した以外は実施例1と同一の条件で造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表3に示す。
続いて、得られた造粒物100質量部に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合後、打錠圧を5.0kNにした以外は実施例1と同様の方法にて打錠し、錠剤を作製した。得られた造粒物及び錠剤を、実施例1と同様の方法にて評価し、結果を表4に示す。
実施例1におけるアセトアミノフェンにかえてアスピリンを使用した以外は実施例1と同一の条件で造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表3に示す。
続いて、得られた造粒物100質量部に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合後、打錠圧を5.0kNにした以外は実施例1と同様の方法にて打錠し、錠剤を作製した。得られた造粒物及び錠剤を、実施例1と同様の方法にて評価し、結果を表4に示す。
精製水440gにD−マンニトール30.0g及びヒドロキシプロポキシ基置換度14質量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース30.0gを添加し、撹拌羽根にて混合して水分散液を調製した。次に、アセトアミノフェン210g及び200メッシュ乳糖30.0gを流動層造粒装置に仕込み、給気温度60℃、排気温度25〜28℃、流動エアー量0.5〜0.6m3/min、スプレー速度12g/min、スプレーエアー圧150kPaで上記の水分散液を噴霧し、造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表3に示す。
続いて、得られた造粒物100質量部に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合後、実施例1と同様の方法にて打錠し、錠剤を作製した。得られた造粒物及び錠剤を、実施例1と同様の方法にて評価し、結果を表4に示す。
精製水449gにD−マンニトール30.0g及びヒドロキシプロポキシ基置換度14質量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース21.0gを添加し、撹拌羽根にて混合して水分散液を調製した。次に、アセトアミノフェン210.0g及び200メッシュ乳糖39.0gを流動層造粒装置に仕込み、給気温度60℃、排気温度25〜28℃、流動エアー量0.5〜0.6m3/min、スプレー速度12g/min、スプレーエアー圧150kPaで上記の水分散液を噴霧し、造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表3に示す。
続いて、得られた造粒物100質量部に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合後、実施例1と同様の方法にて打錠し、錠剤を作製した。得られた造粒物及び錠剤を、実施例1と同様の方法にて評価し、結果を表4に示す。
精製水431gにD−マンニトール30.0g及びヒドロキシプロポキシ基置換度14質量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース39.0gを添加し、撹拌羽根にて混合して水分散液を調製した。次に、アセトアミノフェン210.0g及び200メッシュ乳糖21.0gを流動層造粒装置に仕込み、給気温度60℃、排気温度25〜28℃、流動エアー量0.5〜0.6m3/min、スプレー速度12g/min、スプレーエアー圧150kPaで上記の水分散液を噴霧し、造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表3に示す。
続いて、得られた造粒物100質量部に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合後、実施例1と同様の方法にて打錠し、錠剤を作製した。得られた造粒物及び錠剤を、実施例1と同様の方法にて評価し、結果を表4に示す。
精製水449gにD−マンニトール21.0g及びヒドロキシプロポキシ基置換度14質量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース30.0gを添加し、撹拌羽根にて混合して水分散液を調製した。次に、アセトアミノフェン210g及び200メッシュ乳糖39.0gを流動層造粒装置に仕込み、給気温度60℃、排気温度25〜28℃、流動エアー量0.5〜0.6m3/min、スプレー速度12g/min、スプレーエアー圧150kPaで上記の水分散液を噴霧し、造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表3に示す。
続いて、得られた造粒物100質量部に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合後、実施例1と同様の方法にて打錠し、錠剤を作製した。得られた造粒物及び錠剤を、実施例1と同様の方法にて評価し、結果を表4に示す。
精製水431gにD−マンニトール39.0g及びヒドロキシプロポキシ基置換度14質量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース30.0gを添加し、撹拌羽根にて混合して水分散液を調製した。次に、アセトアミノフェン210g及び200メッシュ乳糖21.0gを流動層造粒装置に仕込み、給気温度60℃、排気温度25〜28℃、流動エアー量0.5〜0.6m3/min、スプレー速度12g/min、スプレーエアー圧150kPaで上記の水分散液を噴霧し、造粒を実施した。水分散液の組成及び造粒における水分散液の添加対象となる被添加粉体の組成を表3に示す。
続いて、得られた造粒物100質量部に滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム0.5質量部を添加混合後、実施例1と同様の方法にて打錠し、錠剤を作製した。得られた造粒物及び錠剤を、実施例1と同様の方法にて評価し、結果を表4に示す。
Claims (4)
- ヒドロキシプロポキシ基置換度が10〜16質量%である低置換度ヒドロキシプロピルセルロースと、糖又は糖アルコールとを少なくとも含んでなる水分散液を添加しながら、疎水性薬物を少なくとも含む薬物含有粉体の造粒を行い、圧縮成型可能な造粒物を得る造粒工程と、
前記低置換度ヒドロキシプロピルセルロースと糖又は糖アルコールで表面改質された造粒物を打錠して錠剤を得る打錠工程と
を少なくとも含んでなり、前記糖又は糖アルコールが、エリスリトール、マンニトール及び乳糖からなる群から選択され、前記糖又は糖アルコールの前記水分散液中の濃度が飽和濃度でない3〜15質量%であり、前記疎水性薬物が、薬物1gを溶かすために30mL以上の常温の水を要する薬物である疎水性薬物含有錠剤の製造方法。 - 前記薬物含有粉体が、さらに賦形剤を含む請求項1に記載の疎水性薬物含有錠剤の製造方法。
- 前記賦形剤が、糖又は糖アルコールと、無機塩類と、多糖類とからなる群から選択される請求項2に記載の疎水性薬物含有錠剤の製造方法。
- 前記疎水性薬物が、前記錠剤中に60質量%以上含まれる請求項1〜3のいずれか1項に記載の疎水性薬物含有錠剤の製造方法。
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