JP2013203292A - バックドア用異音抑制構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】バックドアに起因する異音を抑制するためのストッパ部材を持ち、ストッパ部材の摩耗を抑制できるバックドア用異音抑制構造体を提供すること。
【解決手段】バックドア用異音抑制構造体を一対のストッパ部材(第1ストッパ部材1、第2ストッパ部材2)で構成し、このうち第1ストッパ部材1を弾性材料からなる弾性部12と、この弾性材料よりも摩擦抵抗の小さい低摩擦繊維とバインダとを含み弾性部12に一体化されている低摩擦繊維層13と、で構成するとともに、第1ストッパ部材1のなかでバックドア92を閉じたときに第2ストッパ部材2に接触する面(第1接触面17a、18a)の少なくとも一部を低摩擦繊維層13で構成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両に配設されているバックドアの走行時等に生じる異音を抑制するための構造体に関する。
車両のバックドアは、車両後部に配設されるものであり、ボデーに対して変位することで開閉する。バックドアの閉時に、バックドアとボデーが当接しないように、ストッパ部材が配置されている。バックドアとボデーとの間に、弾性体を含むストッパ部材を介在させることで、バックドアおよびボデーに作用する衝撃を吸収することができる。
このようなストッパ部材を設ける場合においても、例えば走行時等の振動でバックドア側のストッパ部材とボデー側のストッパ部材とが離接して打音やこすれ音が生じる場合がある。近年、ハイブリッド車や電気自動車の台頭により、車室内の静粛性が向上している。このため、僅かな異音がユーザーに不快感を与えるおそれがある。
このような異音を抑制するために、ストッパ部材の表面にシリコン系の塗装材料を焼き付けて摺動層を形成したり、弾性材料自体に添加物を配合して摩擦抵抗(摺動抵抗)を低減したりする(例えば、特許文献1参照)技術が提案されている。これらの技術によると、バックドアとボデーとの間でのストッパ部材のこすれ音を低減することができる。
ところで、バックドアおよびボデーには、車両の走行中ずっと振動が作用する。このため、バックドアとボデーとの間に介在するストッパ部材は、バックドアまたはボデーに摺接し、長期間が経過すると摩耗する可能性がある。シリコン焼き付けによる摺動層をストッパ部材の表面に設ける場合にも、長期間使用すると摺動層が摩耗したり、ストッパ部材から脱落したりする可能性がある。ストッパ部材の摩耗量が大きい場合には、上述した異音を抑制できなくなる。
特開2004−131665号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、バックドアに起因する異音を抑制するためのストッパ部材を持ち、ストッパ部材の摩耗を抑制できるバックドア用異音抑制構造体を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明のバックドア用異音抑制構造体は、車両のバックドアとボデーとの一方に取り付けられる第1ストッパ部材と、他方に取り付けられる第2ストッパ部材とを持ち、
該第1ストッパ部材は、弾性材料からなる弾性部と、バインダと該弾性材料よりも摩擦抵抗の小さい低摩擦繊維とを含み該弾性部に一体化されている低摩擦繊維層と、を持ち、
該第2ストッパ部材は、該第1ストッパ部材よりも硬質の材料からなり、
該第1ストッパ部材は、該バックドアを閉じたときに該第2ストッパ部材に接触する第1接触面を持ち、
該第1接触面の少なくとも一部は、該低摩擦繊維層で構成されているものである。
本発明のバックドア用異音抑制構造体は、以下の(1)〜(6)の何れかを備えるのが好ましく、複数を備えるのがより好ましい。
(1)前記低摩擦繊維の摩擦抵抗(μ)は0.6未満である。
(2)前記低摩擦繊維層と前記弾性部とはインサート成形されることで一体化されている。
(3)前記低摩擦繊維はフッ素樹脂製である。
(4)前記第1ストッパ部材は、前記第1接触面の少なくとも一部を先端に持つ当接リブを持ち、該当接リブの基部幅は該当接リブの先端幅よりも大きい。
(5)前記第1接触面は、前記バックドアを閉じたときに前記第2ストッパ部材と当接した後に離間する第1当て面と、前記バックドアを閉じたときに前記第2ストッパ部材に摺接する第1摺接面と、を持ち、
前記第1ストッパ部材は、該第1当て面を持つ第1一般部と、前記第1摺接面を持つ第1変形部と、を持ち、
該第1変形部は、前記第1摺接面に背向する背向面を持ち、
該背向面のなかで該第1一般部に隣接する部分は、段差状に凹んでいる。
(6)前記当接リブは前記第1変形部の少なくとも一部を構成している。
本発明のバックドア用異音抑制構造体は、ボデー(またはバックドア)に取り付けられる第1ストッパ部材と、バックドア(またはボデー)に取り付けられる第2ストッパ部材とを持つ。第1ストッパ部材および第2ストッパ部材をバックドアとボデーとの間に介在させることで、車両の走行時にストッパ部材同士が離接あるいは摺接して生じる異音を吸収または減衰できる。つまり本発明のバックドア用異音抑制構造体によると走行時等に生じる異音を抑制できる。以下特に説明のない場合、第1ストッパ部材と第2ストッパ部材を総称して、単にストッパ部材と呼ぶ。
本発明のバックドア用異音抑制構造体において、第1ストッパ部材は、弾性材料よりも摩擦抵抗の小さい低摩擦繊維層を持つ。第1ストッパ部材の第1接触面を摩擦抵抗の小さい低摩擦繊維層によって構成することで、ストッパ部材同士が互いに摺動し易くなり、こすれ音が低減する。また、上述したようにストッパ部材同士の摺動性が向上することと、低摩擦層を繊維層とすることとにより、本発明のバックドア用異音抑制構造体はストッパ部材の摩耗を抑制でき、ストッパ部材の耐久性に優れる。つまり本発明のバックドア用異音抑制構造体によると、ストッパ部材に由来する異音抑制効果を長期間維持可能である。
上記(1)を備える本発明のバックドア用異音抑制構造体においては、低摩擦繊維の摩擦抵抗が0.6μ未満と非常に小さい。このため、上記(1)を備える本発明のバックドア用異音抑制構造体は摩耗低減効果に優れる。
上記(2)を備える本発明のバックドア用異音抑制構造体においては、低摩擦繊維層と弾性部とがインサート成形されることで、低摩擦繊維層の中に弾性材料が入り込んだ状態となる。このため低摩擦繊維が、アンカー効果により第1ストッパ部材に強固に一体化され、脱離し難い。このため、第1ストッパ部材の摩耗をさらに抑制できる。
上記(3)を備える本発明のバックドア用異音抑制構造体は、市場に広く流通しているフッ素樹脂製の低摩擦繊維を用いているため、低摩擦繊維の継続的な入手が容易であり、容易に製造できる。
上記(4)を備える本発明のバックドア用異音抑制構造体においては、第1接触面を当接リブの先端に設けたことで、第1ストッパ部材の第1接触面(つまり低摩擦繊維層)と第2ストッパ部材との抵抗(主として摺動抵抗)を小さくできる。よって第1ストッパ部材および第2ストッパ部材の摩耗を抑制できる。また、当接リブの基部幅を当接リブの先端幅よりも大きくしたことで、バックドアが閉じ圧縮されたときの当接リブの基部剛性を向上させることができる。例えば、バックドアに振動が生じたときに、振動に伴う当接リブの変形および復元現象により発生する振動を抑制できる。
上記(5)を備える本発明のバックドア用異音抑制構造体は、第1一般部と第1変形部とを持つ。第1一般部は、バックドアを閉じたときに第2ストッパ部材と当接した後に離間する面(第1当て面)を持つ。第1変形部は、バックドアを閉じたときに第2ストッパ部材に摺接する面(第1摺接面)とを持つ。第1一般部は、第1当て面を持つ部分であり、主としてバックドアを閉じるときの衝撃を受け止め、吸収する部分である。これに対して第1変形部は、第1摺接面を持つ部分であり、主としてバックドアを閉じるとき、および走行時に第2ストッパ部材に摺接する部分である。第1変形部における第1一般部との境界部分は、第1摺接面に背向する表面(背向面)側で、段差状に凹んでいる。つまり、少なくともこの凹んだ部分だけ、第1変形部は変形可能である。
第1変形部が変形可能であれば、第1変形部とこれに摺接する第2ストッパ部材との面圧を低く抑えることができる。よって第1ストッパ部材および第2ストッパ部材の摩耗を抑制できる。
上記(6)を備える本発明のバックドア用異音抑制構造体は、上述した当接リブを第1変形部に設けたことで、第1ストッパ部材と第2ストッパ部材とが摺接する際の摺動抵抗を小さくでき、第1ストッパ部材および第2ストッパ部材の摩耗を抑制できる。
実施例のバックドア用異音抑制構造体を車両に取り付けた様子を模式的に表す要部拡大斜視図である。 実施例のバックドア用異音抑制構造体における第1ストッパ部材を表面側(第2ストッパ部材側)から見た様子を模式的に表す上面図である。 実施例のバックドア用異音抑制構造体における第1ストッパ部材を模式的に表す要部拡大斜視図である。 実施例のバックドア用異音抑制構造体における第1ストッパ部材を底面側から見た様子を模式的に表す下面図である。 バックドアを閉じたときの実施例のバックドア用異音抑制構造体における第1ストッパ部材および第2ストッパ部材を模式的に表す説明図である。 実施例のバックドア用異音抑制構造体における当接リブの高さを説明する説明図である。 実施例のバックドア用異音抑制構造体における当接リブの先端幅および基部幅を説明する説明図である。
以下、具体例を挙げて本発明のバックドア用異音抑制構造体を説明する。
(実施例)
実施例のバックドア用異音抑制構造体は、上記(1)〜(6)を備える。実施例のバックドア用異音抑制構造体、およびこれを取り付けた車両を模式的に表す要部拡大斜視図を図1に示す。実施例のバックドア用異音抑制構造体における第1ストッパ部材を表面側(第2ストッパ部材側)から見た様子を模式的に表す上面図を図2に示す。実施例のバックドア用異音抑制構造体における第1ストッパ部材を模式的に表す要部拡大斜視図を図3に示す。実施例のバックドア用異音抑制構造体における第1ストッパ部材を底面側から見た様子を模式的に表す下面図を図4に示す。実施例のバックドア用異音抑制構造体における第1ストッパ部材および第2ストッパ部材を模式的に表す説明図を図5に示す。実施例のバックドア用異音抑制構造体における当接リブの形状を説明する説明図を図6、7に示す。詳しくは、図6は当接リブの高さを説明し、図7は当接リブの先端幅および基部幅を説明する。
実施例1のバックドア用異音抑制構造体は、二つの第1ストッパ部材1と二つの第2ストッパ部材2とを持つ。二つの第1ストッパ部材1は略同一形状であり、二つの第2ストッパ部材2もまた略同形状である。図1に示すように、第1ストッパ部材1は車両90のボデー91に取り付けられている。また第2ストッパ部材2は車両90のバックドア92に取り付けられている。
図2に示すように、第1ストッパ部材1は、第1一般部10と、二つの第1変形部11とを持つ。第1一般部10は、弾性部12と弾性部12の表面に露出している低摩擦繊維層13(図2、3中網掛けした部分である)とを持つ。弾性部12は、弾性材料の一種であるEPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)を材料とし、略柱状をなす。低摩擦繊維層13は、低摩擦繊維の一種であるフッ素樹脂繊維(東レ株式会社製トヨフロン)を材料とする不織布と、この不織布の繊維間に充填されている弾性部12の一部と、からなる。なお、このフッ素樹脂繊維の摩擦抵抗(μ)は0.01程度であり、0.6未満である。弾性部12と低摩擦繊維とはインサート成形により一体化されている。低摩擦繊維として不織布状のものを用いたことで、製造時(特にインサート成形時)における低摩擦繊維の取り扱い性に優れ、第1ストッパ部材1の製造が容易になる。また、低摩擦繊維の繊維間に弾性部12が入り込んでいることで、弾性部12のアンカー効果が得られる。このため低摩擦繊維と弾性部12とが強固に一体化され、耐久性に優れる低摩擦繊維層13が得られる。
低摩擦繊維層13の肉厚は2mm程度である。なお、低摩擦繊維層13の肉厚とは、低摩擦繊維のみの部分の肉厚だけでなく、低摩擦繊維の隙間に弾性部12が入り込んでいる部分の肉厚も含む。つまり、第1一般部10における低摩擦繊維層13の肉厚とは、第1一般部10のなかで低摩擦繊維が分布している領域全体の肉厚を指す。第1一般部10のなかで低摩擦繊維層13が露出している側の面(図2、3中上側の面)を第1一般部10の上面10aと呼ぶ。上面10aと逆側の面(より詳しくは上面10aと交差する方向に配置されている面の一つ、図3中前側の面)を底面10bと呼ぶ。底面10bは、第1ストッパ部材1をボデー91に取り付けたときにボデー91に対面する面である。上面10aは、第1ストッパ部材1をボデー91に取り付け、かつ、第2ストッパ部材2をバックドア92に取り付けた上でバックドア92を閉じたときに、第2ストッパ部材2に対面する面である。
図2、3に示すように、第1一般部10のなかで底面10b側の部分には、第1ベース部15が埋設されている。第1ベース部15は鋼板製であり、図4に示すように、第1一般部10における長手方向の両端に露出している。第1ベース部15の両端部には、それぞれ、貫通孔状の取り付け孔16が形成されている。一方の取り付け孔16は、第1ストッパ部材1およびボデー91の公差を吸収するため、長孔状をなしている。第1ベース部15は、第1ストッパ部材1をボデー91に取り付けるための取り付け端として働くとともに、第1ストッパ部材1を補強するための補強部としても働く。
図2、3に示すように、第1一般部10の上面10aの一部には、低摩擦繊維層13が露出している。つまり、第1一般部10の上面10aの一部は、本発明のバックドア用異音抑制構造体における第1接触面の一部を構成している。この第1一般部10の上面10aの一部を第1当て面17aとよぶ。第1当て面17aは、バックドア92を閉じたときに、後述する第2ストッパ部材2の第2当て面27aに対面する。
なお、図4に示すように、第1ベース部15は、厚さ方向(図3中前後方向)に貫通形成されている流通孔15aを複数個持つ。上述したように第1ベース部15は第1一般部10に一体成形(インサート成形)されている。第1一般部10の材料となる流体状のEPDMは、成形時にこの流通孔15aを通じて第1一般部10の底面側に行き渡る。このため第1ベース部15の厚さ方向の両面は第1一般部10(すなわち、固化したEPDM)に覆われ、第1ベース部15と第1一般部10とは強固に一体化される。
二つの第1変形部11は略同形状である。具体的には、各第1変形部11は短冊状をなし、第1一般部10から延出している。実施例のバックドア用異音抑制構造体において、第1変形部11の延出する方向は第1一般部10の長手方向と略直交する方向である。
第1変形部11は第1一般部10と同じEPDMと、フッ素樹脂繊維製の不織布とを材料とし、第1一般部10と一体成形されてなる。第1変形部11は、リブ状をなす当接リブ18を持つ。当接リブ18の先端面は、本発明のバックドア用異音抑制構造体における第1接触面の一部を構成している。この当接リブ18の先端面を第1摺接面18aと呼ぶ。第1摺接面18aは第1当て面17aと交差する方向に延びている。第1摺接面18aは、バックドア92を閉じたときに、後述する第2ストッパ部材2の第2摺接面28aに対面する。第1摺接面18aには、低摩擦繊維層13が露出している。第1変形部11のなかで当接リブ18以外の部分(変形一般部19と呼ぶ)もまた、当接リブ18の先端面(つまり第1摺接面18a)と略平行な面(変形基面19aと呼ぶ)を持つ。変形基面19aには第1摺接面18aと同様に、低摩擦繊維層13が露出している。変形基面19aもまた、バックドア92を閉じたときに、後述する第2ストッパ部材2の第2摺接面28aに対面する。
図5に示すように、変形一般部19は、第1摺接面18aおよび変形基面19aに背向する背向面19bを持つ。背向面19bは第1一般部10の底面10bと同じ側(図3、5中前側)に位置している。第1変形部11のなかで第1一般部10に隣接する部分(換言すると、第1変形部11の背向面19bのなかで第1一般部10との境界部分、段差凹部11aと呼ぶ)は、図5に示すように段差状に凹んでいる。
第2ストッパ部材2は、図5に示すように、第2一般部20を持つ。第2一般部20は樹脂(POM(ポリアセタール)またはPA(ポリアミド)66)製であり、略柱状をなす。第2一般部20は、バックドア92を閉じたときに第1一般部10の第1当て面17aに当接した後に離間する第2当て面27aと、バックドア92を閉じたときに第1一般部10の第1摺接面18aに対面し摺接する第2摺接面28aと、を持つ。第2当て面27aと第2摺接面28aとは互いに交差する方向に配置されている。第2一般部20もまた、第2ストッパ部材2に設けられた取り付け孔(図略)によってバックドア92に取り付けられている。
以下、バックドア92を閉じたときの第1ストッパ部材1および第2ストッパ部材2の様子について説明する。
バックドア92を閉じるときには、図5に示すように、バックドア92に取り付けられている第2ストッパ部材2がボデー91に取り付けられている第1ストッパ部材1に接近して衝突する。このとき、第1ストッパ部材1の第1当て面17aと第2ストッパ部材2の第2当て面27aとが当接した後に離間する。また、第1ストッパ部材1の第1摺接面18aと第2ストッパ部材2の第2摺接面28aとが摺接する。したがってこのとき、主として第1ストッパ部材1の第1当て面17aが、バックドア92を閉じるときの衝撃を受け止める。第1当て面17aが形成されている第1一般部10の体積は比較的大きい。このため、第1一般部10に含まれる弾性部12によって、バックドア92を閉じたときの衝撃を十分に吸収できる。参考までに、実施例のバックドア用異音抑制構造体においては、第1一般部10の体積は第1変形部11の体積よりも大きい。
また、第1摺接面18aには低摩擦繊維層13が露出している。このため、第1摺接面18aと第2摺接面28aとが摺接する際の摩擦抵抗が低減される。つまり、第1摺接面18aと第2摺接面28aとは互いに相対的に滑り易い。このため、第1摺接面18aと第2摺接面28aとの摩耗が抑制される。なお、走行時の振動によって、ボデー91とバックドア92とは僅かに相対移動する。したがってこのときにも第1摺接面18aと第2摺接面28aとは摺接する。第1摺接面18aに低摩擦繊維層13が露出していることで、このように走行時に摺接する際の摩擦抵抗もまた低減され、第1摺接面18aと第2摺接面28aとの摩耗が抑制される。
さらに、第1一般部10における第1当て面17aには低摩擦繊維層13が露出している。このため、例えばボデー91やバックドア92の成形誤差等によって第1当て面17aと第2当て面27aとが離間せず接触した状態になって互いに摺接する場合にも、第1一般部10と第2一般部20との摩擦抵抗は小さい。つまり、第1当て面17aおよび第2当て面27aが互いに摺接する場合にも、第1一般部10および第2一般部20は摩耗し難い。第1ストッパ部材1と第2ストッパ部材2との間の摩擦抵抗を小さくすることにより、摩擦抵抗に起因する振動を抑制することができ、異音の発生を抑制することができるとともに、耐久性にも優れる。なお、実施例のバックドア用異音抑制構造体においては、第1摺接面18a、第1当て面17a、および変形基面19aに低摩擦繊維層13が露出しているが、低摩擦繊維層13はこれらの全てに露出していなくても良い。なお、低摩擦繊維層13は少なくとも第1摺接面18aに露出するのが好ましく、第1摺接面18aと第1当て面17aとに露出するのがより好ましい。また、実施例のバックドア用異音抑制構造体においては、第1当て面17aと第1摺接面18aとが分かれているが、第1当て面17aと第1摺接面18aとが渾然一体となっていても良い。この場合、第1当て面17aと第1摺接面18aとが一体となった面が、第1接触面である。この場合にも第1接触面の少なくとも一部に低摩擦繊維層13が露出すれば、上述した効果の少なくとも一部が得られる。
または、第1ストッパ部材1が第1当て面17aのみを持ち、第2ストッパ部材2が第2当て面27のみを持っても良い。この場合には第1接触面が第1当て面17aからなり、第2接触面が第2当て面27aからなる。この場合にも、第1接触面すなわち第1当て面17aに低摩擦繊維層13が露出すれば、上述した効果の一部が得られる。
ところで、図6に示すように、実施例のバックドア用異音抑制構造体における第1変形部11は当接リブ18を持つ。この当接リブ18の高さH1は3.0mmであり、充分に大きい。つまり、当接リブ18に形成されている第1摺接面18aと、変形一般部19に形成されている変形基面19aとは充分に離間している。このため、第1ストッパ部材1と第2ストッパ部材2とが摺接する際の接触面積を小さくでき、第1ストッパ部材1と第2ストッパ部材2との摩擦抵抗(摺動抵抗)を小さくできる。よって、第1ストッパ部材1および第2ストッパ部材2の摩耗を抑制できる。なお、当接リブ18の高さH1は2.0〜4.0mm程度であるのが好ましい。
ところで、当接リブ18の幅が小さい程、バックドア92の閉荷重を小さく設定することができる。しかし、その反面、走行時等におけるバックドア92自体の揺動に対する抑制力(ストッパ部材1、2による抑制力)が低下し、ストッパ部材1、2の摩耗が発生し易くなる。逆に、当接リブ18の幅が大きい程、バックドア92の閉荷重は大きくなるが、バックドア92自体の揺動に対する抑制力は高くなる。図7に示すように、当接リブ18の先端幅W1を当接リブ18の基部幅W2に比べて小さく形成することで、バックドア92の閉荷重を小さく設定することができると同時に、バックドア自体の揺動に対する抑制力も比較的高くできる。
また、図5、6に示すように、第1変形部11には、第1一般部10に隣接し、かつ、段差状に凹んでいる部分(つまり段差凹部11a)が存在する。この段差凹部11aは圧縮された第1変形部11の逃げ込み先となり得る。つまり第1変形部11に段差凹部11aを設けたことで、第1変形部11の変形が容易になる。このため、第1変形部11に存在する第1摺接面18aと、第2ストッパ部材2の第2摺接面28aとの面圧が過大になるのを抑制し、第1摺接面18aおよび第2摺接面28aの摩耗を抑制できる。
さらに、第1一般部10と第1変形部11とが段差状に連絡していることで、第1一般部10に作用する力は第1変形部11に伝達し難く、また、第1変形部11に作用する力は第1一般部10に伝達し難い。つまり、第1当て面17aと第2当て面27aとの衝突により生じる衝撃は第1変形部11に伝達し難く、第1摺接面18aと第2摺接面28aとの摺接により生じる摩擦力は第1一般部10に伝達し難い。これらの力の伝達を抑制することで、バックドア92に起因する騒音をより信頼性高く抑制でき、かつ、第1ストッパ部材1および第2ストッパ部材2の摩耗をより信頼性高く抑制できる。
実施例のバックドア用異音抑制構造体においては、第1ストッパ部材1をボデー91に取り付けたが、第1ストッパ部材1をバックドア92に取り付けるとともに第2ストッパ部材2をボデー91に取り付けても良い。また、実施例においては、第2ストッパ部材2は樹脂製であるが、第2ストッパ部材2の材料はこれに限定されない。例えば、第2ストッパ部材2は第1ストッパ部材1と同様に弾性部12と低摩擦繊維層13とを持っても良い。この場合、第2ストッパ部材2の弾性部12および低摩擦繊維層13は、第1ストッパ部材1の弾性部12および低摩擦繊維層13と同じ材料からなっても良いし、異なる材料からなっても良い。
低摩擦繊維の種類、繊維長、繊維径、低摩擦繊維層13の厚さ等はバックドア92の形状等に応じて適宜設定すれば良く、特に限定されない。例えば、低摩擦繊維としては、弾性材料よりも摩擦係数(μ)の小さいものであれば良く、トヨフロン(東レ株式会社製)、テフロン(登録商標:東レ株式会社製)、トミーファイレック(株式会社巴川製紙所製)等のフッ素樹脂を好ましく使用できるが、これに限定されない。また、低摩擦繊維層13におけるバインダとしては弾性部12の一部(つまり後述するゴム、エラストマ等)を用いても良いし、後述するように塩素系等の接着材を用いても良い。
弾性部12を構成する弾性材料は、バックドア92の形状等に応じて適宜設定すれば良く、特に限定されない。打音の抑制を考慮すると、弾性材料はゴム硬度60〜80程度のゴムまたはエラストマを用いるのが好ましく、例えばEPDM、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、NR(天然ゴム)等が挙げられる。
低摩擦繊維層13と弾性部12とは、インサート成形以外の方法で一体化することもできる。例えば、低摩擦繊維を接着剤で弾性部12に接着しても良い。この場合には低摩擦繊維は接着剤によって固定され、かつ弾性部12に一体化される。つまりこの場合には接着材がバインダとして機能する。したがって、この場合にもストッパ部材からの低摩擦繊維の脱離を抑制しつつ低摩擦繊維による摺動抵抗低減(ストッパ部材の摩耗抑制)を長期間維持できる。このような接着材としては、塩素系接着剤等を好ましく使用できる。
なお、低摩擦繊維層13と弾性部12とをインサート成形により一体化する場合には、低摩擦繊維層13における低摩擦繊維同士の間隙に弾性材料が入り込み、アンカー効果が発揮される。このため、ストッパ部材からの低摩擦繊維の脱離がさらに抑制され、ストッパ部の摩耗をさらに抑制できる。さらに、低摩擦繊維を織布状、不織布状、網状、紙状等の形状、つまり低摩擦繊維同士が絡み合う形状に加工して用いる場合には、低摩擦繊維層13からの低摩擦繊維の脱落をさらに抑制でき、ストッパ部材の摩耗をより信頼性高く抑制できる。
1:第1ストッパ部材 2:第2ストッパ部材 10:第1一般部
11:第1変形部 11a:段差凹部 12:弾性部
13:低摩擦繊維層 17a:第1当て面(第1接触面)
18:当接リブ 18a:第1摺接面(第1接触面)
19b:背向面 W1:当接リブの先端幅 W2:当接リブの基部幅
91:ボデー 92:バックドア

Claims (7)

  1. 車両のバックドアとボデーとの一方に取り付けられる第1ストッパ部材と、他方に取り付けられる第2ストッパ部材とを持ち、
    該第1ストッパ部材は、弾性材料からなる弾性部と、バインダと該弾性材料よりも摩擦抵抗の小さい低摩擦繊維とを含み該弾性部に一体化されている低摩擦繊維層と、を持ち、
    該第2ストッパ部材は、該第1ストッパ部材よりも硬質の材料からなり、
    該第1ストッパ部材は、該バックドアを閉じたときに該第2ストッパ部材に接触する第1接触面を持ち、
    該第1接触面の少なくとも一部は、該低摩擦繊維層で構成されているバックドア用異音抑制構造体。
  2. 前記低摩擦繊維の摩擦抵抗(μ)は0.6未満である請求項1に記載のバックドア用異音抑制構造体。
  3. 前記低摩擦繊維層と前記弾性部とはインサート成形されることで一体化されている請求項1または請求項2に記載のバックドア用異音抑制構造体。
  4. 前記低摩擦繊維はフッ素樹脂製である請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のバックドア用異音抑制構造体。
  5. 前記第1ストッパ部材は、前記第1接触面の少なくとも一部を先端に持つ当接リブを持ち、該当接リブの基部幅は該当接リブの先端幅よりも大きい請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のバックドア用異音抑制構造体。
  6. 前記第1接触面は、前記バックドアを閉じたときに前記第2ストッパ部材と当接した後に離間する第1当て面と、前記バックドアを閉じたときに前記第2ストッパ部材に摺接する第1摺接面と、を持ち、
    前記第1ストッパ部材は、該第1当て面を持つ第1一般部と、前記第1摺接面を持つ第1変形部と、を持ち、
    該第1変形部は、該第1摺接面に背向する背向面を持ち、
    該背向面のなかで該第1一般部に隣接する部分は、段差状に凹んでいる請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のバックドア用異音抑制構造体。
  7. 前記当接リブは前記第1変形部の少なくとも一部を構成している請求項1〜請求項6の何れか一項に記載のバックドア用異音抑制構造体。
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