JP5183196B2 - エレベータのドア装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ドア本体の開閉方向に延在する可撓性の気密材が、その可撓性によって床側の面に圧接した状態に前記ドア本体に取付けられ、前記ドアの開閉に伴って前記気密材が前記床側の面に圧接した状態で前記床側の面上を摺動するエレベータのドア装置に係わるものである。
特許文献1〜3には、エレベータのドアとその取り付け枠との間の隙間を塞いで遮煙する各種気密手段が提案されている。
特開2004−083145号公報 特開平7−157254号公報 特開2004−323222号明細書
特許文献1〜3のうち、特許文献3には、ドア本体の開閉方向に延在する可撓性の気密材が、その可撓性によって床側の面に圧接した状態に前記ドア本体に取付けられ、前記ドアの開閉に伴って前記気密材が前記床側の面に圧接した状態で前記床側の面上を摺動するエレベータのドア装置が開示されているが、この種のエレベータのドア装置においては、気密材がドアの敷居に固着状態となって、ドアの開閉時に、ドア開閉抵抗の増加や異音発生が生じたり、ドア開閉時に気密材が敷居と摺ることに起因するスティク・スリップ現象による異音が発生したり、また、ドアの開閉時に、ドアと敷居との隙間が小さくなることが生じると、気密材が押し潰されて敷居と気密材との接触面積が大きくなり、ドアの開閉抵抗が増加したり、ドアの開閉時に異音を発生する。
この発明は、前述のような実情に鑑みてなされたもので、ドア開閉抵抗の増加や異音発生を抑制することを目的とするものである。
この発明に係るエレベータのドア装置は、乗場ドアのドア本体の開閉方向に延在すると共に前記乗場ドアのパネル面の延長上にあり前記乗場ドアが閉じた状態において前記乗場ドアの内部を通じた煙の漏気を防ぐ可撓性の気密材が、その可撓性によって乗場敷居上面に圧接した状態に前記ドア本体に取付けられ、前記乗場ドアの開閉に伴って前記気密材が前記乗場敷居上面に圧接した状態で前記乗場敷居上面上を摺動するエレベータのドア装置において、前記気密材は、前記ドア本体の下部に前記乗場敷居の溝および前記ドア本体の下部の脚部よりも乗り場側前方に位置し、前記気密材の前記乗場敷居上面との圧接部が当該圧接部から前記ドア本体への取付部に至る途中の中間気密部分より前記乗り場側前方に位置するように湾曲し、前記気密材の前記乗場敷居上面との圧接部から前記ドア本体への取付部に至る途中の中間気密部分より前記乗場敷居上面との圧接部の方が厚みが大きく、前記圧接部から前記ドア本体への取付部に至る途中の中間気密部分より前記圧接部の方が可撓性が小さく、前記気密材の前記乗場敷居上面との圧接面に接触面積を減らして前記乗場ドアの開閉時の前記気密材のスティク・スリップによる異音発生を抑制する低摩擦部が形成されているものである。
この発明のエレベータのドア装置によれば、乗場ドアのドア本体の開閉方向に延在すると共に前記乗場ドアのパネル面の延長上にあり前記乗場ドアが閉じた状態において前記乗場ドアの内部を通じた煙の漏気を防ぐ可撓性の気密材が、その可撓性によって乗場敷居上面に圧接した状態に前記ドア本体に取付けられ、前記乗場ドアの開閉に伴って前記気密材が前記乗場敷居上面に圧接した状態で前記乗場敷居上面上を摺動するエレベータのドア装置において、前記気密材は、前記ドア本体の下部に前記乗場敷居の溝および前記ドア本体の下部の脚部よりも乗り場側前方に位置し、前記気密材の前記乗場敷居上面との圧接部が当該圧接部から前記ドア本体への取付部に至る途中の中間気密部分より前記乗り場側前方に位置するように湾曲し、前記気密材の前記乗場敷居上面との圧接部から前記ドア本体への取付部に至る途中の中間気密部分より前記乗場敷居上面との圧接部の方が厚みが大きく、前記圧接部から前記ドア本体への取付部に至る途中の中間気密部分より前記圧接部の方が可撓性が小さく、前記気密材の前記乗場敷居上面との圧接面に接触面積を減らして前記乗場ドアの開閉時の前記気密材のスティク・スリップによる異音発生を抑制する低摩擦部が形成されているので、前記乗場ドアの開閉時の前記気密材の振動を抑制し、スティク・スリップによる異音発生を抑制できる効果がある。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を、図1〜図4によって説明する。図1は2枚ドア式のエレベ−タの乗り場側のドアおよびその枠を乗り場側から見た図、図2は図1における1枚のドアを昇降路側からみた分解斜視図、図3は図1のIII−III線における断面を矢印の方向に見た要部の縦断面図、図4は図3における気密材の拡大斜視図である。
図1〜図4において、エレベータ乗場では、乗場ドア1と三方枠縦枠2との間、乗場ドア1と三方枠上枠3との間、乗場ドア1と乗場敷居4との間に隙間があるため、遮炎性、遮煙性が低いとされている。そこで、遮煙、遮炎性を向上させる為に、乗場ドアの各隙間に気密材を配する。図2の昇降路側から見た乗場ドアでは、ドアの脚7が無い部分に対して、ドアの下端部に気密材6を追加してある。
乗り場ドア1の下部に固定され敷居4に密着されている気密材6は、乗り場敷居4の溝4aよりも乗り場側前方に設置されており、乗り場ドア1のパネル1a面の延長上にあることから、乗り場ドア1が閉じた状態において乗り場ドア1内部を通じた煙の漏気を効果的に防ぐ役割を果たす。
ドア本体1bの開閉方向Aに延在する可撓性の気密材6が、その可撓性によって床側の面4bに圧接した状態に前記ドア本体1bに取付けられ、前記ドア1の開閉に伴って前記気密材6が前記床側の面4bに圧接した状態で前記床側の面4b上を摺動する。
前記気密材6の前記床側の面4bとの圧接面6aに低摩擦部6bが形成されている。前記低摩擦部6bは、前記気密材6の前記床側の面4bとの圧接面6aに、前記ドアの開閉方向Aに延在する溝6b1または突条6b2が設けられることにより形成される。
前記溝6b1または突条6b2は、前記気密材6をゴムで成形する時に同時に成形する。
なお、前記下部の気密材6設けられた溝6b1に代わって、前記ドアの開閉方向Aに延在する突条としてもよい。
前述のこの発明の実施の形態1では、乗場ドアの下部気密材6と乗場敷居4との接触面積を減らすことにより、気密材6と敷居4との固着による走行抵抗の増加を防ぐ。また、ドア1の開閉時6の気密材のスティク・スリップ等による異音を防止する。更にまた、下部の気密材6に設けられた溝6b1/突条6b2は、必ずしもドア1の開閉方向と平行に延在させなくても、ドア1の開閉方向と或る程度角度をもって延在しても同様の効果が得られる。
本構造は、かごドアの下部に、下部気密材を設けた場合にも同様に用いることができ、その場合も同様な効果を奏する。
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2を、図5および図6によって説明する。図5は要部の縦断面図、図6は図5における気密材の拡大斜視図である。
この発明の実施の形態2は、前記低摩擦部6bとして、前記気密材6の前記床側の面4bとの圧接面6aに、前記ドア1の開閉方向Aと垂直の方向、即ち交叉する方向に延在する複数の突条6cを、前記ドア1の開閉方向Aに所定間隔に設けたものである。
なお、前記突条6cは、前記気密材6をゴムで成形する時に同時に成形する。
このように構成することにより、前述のこの発明の実施の形態1の場合と同様に、乗場ドアの下部気密材6と乗場敷居4との接触面積を減らすことにより、気密材6と敷居4との固着による走行抵抗の増加を防ぐ。また、ドア1の開閉時6の気密材のスティク・スリップ等による異音を防止する。更にまた、下部の気密材6に設けられた突条6cは、必ずしもドア1の開閉方向と垂直の平行に延在させなくても、ドア1の開閉方向と或る程度角度をもって交叉する方向に延在しても同様の効果が得られる。
本構造は、かごドアの下部に、下部気密材を設けた場合にも同様に用いることができ、その場合も同様な効果を奏する。
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3を、図7および図8によって説明する。図7は要部の縦断面図、図8は図7における気密材の拡大斜視図である。
この発明の実施の形態3は、前記低摩擦部6bとして、前記気密材6の前記床側の面4bとの圧接面6aに突起6dが散在している構造としたものである。
なお、前記突起6dは、前記気密材6をゴムで成形する時に同時に成形したり、コーティング等により成形する。
このように構成することにより、前述のこの発明の実施の形態1の場合と同様に、乗場ドアの下部気密材6と乗場敷居4との接触面積を減らすことにより、気密材6と敷居4との固着による走行抵抗の増加を防ぐ。また、ドア1の開閉時6の気密材のスティク・スリップ等による異音を防止する。
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4を、図9および図10によって説明する。図9は要部の縦断面図、図10は図9における気密材の拡大斜視図である。
この発明の実施の形態4は、ドア本体1bの開閉方向Aに延在する可撓性の気密材6が、その可撓性によって床側の面4bに圧接した状態に前記ドア本体1bに取付けられ、前記ドア1の開閉に伴って前記気密材6が前記床側の面4bに圧接した状態で前記床側の面4b上を摺動するエレベータのドア装置において、前記気密材6の前記床側の面4bとの圧接部6eから前記ドア本体1bへの取付部6fに至る部分6gより前記床側の面4bとの圧接部6eの方を可撓性を小さくしたものである。
前記気密材6の前記床側の面4bとの圧接部6eから前記ドア本体1bへの取付部6fに至る途中の気密部分6gより前記床側の面4bとの圧接部6eの方を可撓性を小さくするため、この発明の実施の形態4では、前記気密材6の前記床側の面4bとの圧接部6eから前記ドア本体1bへの取付部6fに至る途中の中間気密部分6gの厚さtより、前記床側の面との圧接部の厚みTの方を大きくしてある。
乗場ドア1の開閉により、下部気密材6が乗場敷居上面4bを摺動した際に、下部気密材6が振動する。そこで、気密材6先端部6eを中間気密部分6gより厚さを大きくすることにより振動を抑制する。これにより、ドア開閉時のスティク・スリップ等による異音を防止する。
本構造は、かごドアの下部に、下部気密材を設けた場合にも同様に用いることができ、その場合も同様な効果を奏する。
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5を、図11および図12によって説明する。図11は要部の縦断面図、図112は図11における気密材の拡大斜視図である。
前記気密材6の前記床側の面4bとの圧接部6eから前記ドア本体1bへの取付部6fに至る部分6gより前記床側の面4bとの圧接部6eの方を可撓性を小さくするため、この発明の実施の形態5では、前記気密材6の前記床側の面4bとの圧接部6eから前記ドア本体1bへの取付部6fに至る部分に、前記ドアの開閉方向に延在する折れ目部6hを設けたものである。
乗場ドア1の開閉時、乗場ドア1と敷居4の状態によっては、乗場ドア1と敷居4との下端隙間が変動する。前記気密材6の前記床側の面4bとの圧接部6eから前記ドア本体1bへの取付部6fに至る部分6gが頑丈であると、開閉時に下端隙間が小さくなった場合に、下部気密材6が押しつぶされて、下部気密材6と敷居4との抵抗が大きくなり過ぎ、戸開閉不良/異音発生の恐れがある。このため、この気密材の柄の部分に折れ目部6hを設けることにより、下部気密材の押し付け力を小さくし、下端隙間が小さくなった場合でも抵抗が大きくならないようにする。
本構造は、かごドアの下部に、下部気密材を設けた場合にも同様に用いることができ、その場合も同様な効果を奏する。
この発明の実施の形態1を示す図で、2枚ドア式のエレベ−タの乗り場側のドアおよびその枠を乗り場側から見た図である。 この発明の実施の形態1を示す図で、図1における1枚のドアを昇降路側からみた分解斜視図である。 この発明の実施の形態1を示す図で、図1のIII−III線における断面を矢印の方向に見た要部の縦断面図である。 この発明の実施の形態1を示す図で、図3における気密材の拡大斜視図である。 この発明の実施の形態2を示す図で、要部の縦断面図である。 この発明の実施の形態2を示す図で、図5における気密材の拡大斜視図である。 この発明の実施の形態3を示す図で、要部の縦断面図である。 この発明の実施の形態3を示す図で、図7における気密材の拡大斜視図である。 この発明の実施の形態4を示す図で、要部の縦断面図である。 この発明の実施の形態4を示す図で、図9における気密材の拡大斜視図である。 この発明の実施の形態5を示す図で、要部の縦断面図である。 この発明の実施の形態5を示す図で、図11における気密材の拡大斜視図である。
符号の説明
1 ドア 1b ドア本体
4b 床側の面 6 気密材
6a 圧接面 6b 低摩擦部
6b1 溝 6b2 突条
6c 突条 6d 突起
6e 圧接部 6f 取付部
6g 取付部6fに至る部分 6h 折れ目部

Claims (4)

  1. 乗場ドアのドア本体の開閉方向に延在すると共に前記乗場ドアのパネル面の延長上にあり前記乗場ドアが閉じた状態において前記乗場ドアの内部を通じた煙の漏気を防ぐ可撓性の気密材が、その可撓性によって乗場敷居上面に圧接した状態に前記ドア本体に取付けられ、前記乗場ドアの開閉に伴って前記気密材が前記乗場敷居上面に圧接した状態で前記乗場敷居上面上を摺動するエレベータのドア装置において、
    前記気密材は、前記ドア本体の下部に前記乗場敷居の溝および前記ドア本体の下部の脚部よりも乗り場側前方に位置し、前記気密材の前記乗場敷居上面との圧接部が当該圧接部から前記ドア本体への取付部に至る途中の中間気密部分より前記乗り場側前方に位置するように湾曲し、
    前記気密材の前記乗場敷居上面との圧接部から前記ドア本体への取付部に至る途中の中間気密部分より前記乗場敷居上面との圧接部の方が厚みが大きく、
    記圧接部から前記ドア本体への取付部に至る途中の中間気密部分より前記圧接部の方が可撓性が小さく、
    前記気密材の前記乗場敷居上面との圧接面に接触面積を減らして前記乗場ドアの開閉時の前記気密材のスティク・スリップによる異音発生を抑制する低摩擦部が形成されていることを特徴とするエレベータのドア装置。
  2. 請求項1に記載のエレベータのドア装置において、前記密材の前記乗場敷居上面との圧接面に、前記ドアの開閉方向に延在する溝または突条が設けられていることを特徴とするエレベータのドア装置。
  3. 請求項1に記載のエレベータのドア装置において、前記気密材の前記乗場敷居上面との圧接面に、前記ドアの開閉方向と交叉する方向に延在する突条または溝が設けられ、前記突条または溝により前記気密材の前記乗場敷居上面との圧接面に低摩擦部が形成されていることを特徴とするエレベータのドア装置。
  4. 請求項1に記載のエレベータのドア装置において、前記気密材の前記乗場敷居上面との圧接面に突起または溝が散在していることを特徴とするエレベータのドア装置。
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