JP2013200727A - 警報連携システム - Google Patents

警報連携システム Download PDF

Info

Publication number
JP2013200727A
JP2013200727A JP2012068869A JP2012068869A JP2013200727A JP 2013200727 A JP2013200727 A JP 2013200727A JP 2012068869 A JP2012068869 A JP 2012068869A JP 2012068869 A JP2012068869 A JP 2012068869A JP 2013200727 A JP2013200727 A JP 2013200727A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alarm
fire
signal
abnormality
observation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012068869A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6022786B2 (ja
Inventor
Hidenari Matsukuma
秀成 松熊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hochiki Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hochiki Corp filed Critical Hochiki Corp
Priority to JP2012068869A priority Critical patent/JP6022786B2/ja
Priority to PCT/JP2012/077781 priority patent/WO2013062101A1/ja
Publication of JP2013200727A publication Critical patent/JP2013200727A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6022786B2 publication Critical patent/JP6022786B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】電力スマートグリッド等のネットワークを利用して遠隔に設置している複数の警報システムを連携させることでシステム機能を強化し、信頼性と安心感を向上可能とする。
【解決手段】複数の住宅1a、1bに設けた警報器12−11〜12−22を備えた2つの警報システムを、例えば電力スマートメータ14−1、14−2を備えた電力スマートグリッドシステムのネットワーク20を経由して連携させる。住宅1aの温度観測ユニット10で観測した温度に基づき警報器10−1で火災を検知して火災警報を出力した場合、中継アダプタ15−1、電力スマートメータ14−1、ネットワーク20、電力スマートメータ14−2及び中継アダプタ15−2を経由して他の住宅1bの警報器12−21へ火災連携連動信号を伝送して他の住宅1aの火災を示す他住戸火災警報を出力させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、異なる場所に設置された複数の警報システムを、電力使用量を自動検針する電力スマートグリッドシステム等の通信ネットワークを利用して連携させる警報連携システムに関する。
従来、住宅における火災やガス漏れなどの異状を検知して警報する警報器が普及している。このうち、住宅用火災警報器を住警器と言う。
例えばこのような住警器にあっては、電池電源で動作し、住警器内に監視領域の環境変化を検出するセンサ部と警報部を一体に備え、センサ部の検出信号に基づき火災を検知すると警報部から所定パターンの火災警報音を出力して報知するようにしており、所謂自動火災報知設備のように専用の受信機等を必要とせず住警器単体で火災監視と警報報知ができることから、設置が簡単でコスト的にも安価であり、一般住宅での設置義務化に伴い広く普及している。
また複数の住警器間で通信を行うことによって、任意の住警器で火災警報音が出力されると、他の住警器でも連動して火災警報音を出力させる連動型の警報システムも実用化され、普及している。
一方、近年にあっては、電力スマートグリッドシステムやガススートグリッドシステムの構築が広く検討されている。例えば電力スマートグリッドシステムは、概略的に、通信機能を備えた電力メータとして知られた電力スマートメータにより自動検針した需要者の使用電力情報を、電力会社のサーバで収集できるようになっている。ここで電力スマートメータは、近距離無線ネットワーク等により家電機器と通信しており、電力会社のサーバ側で家電機器の電力使用量を管理したり制御したりすることも可能となる。
ガススマートグリッドシステムも同様であり、通信機能を備えたガスメータとして知られたガススマートメータにより自動検針した需要者のガス使用量情報を、ガス会社のサーバで収集できるようになっている。
特開2010−020663号公報 特開2009−259125号公報 特開2010−128810号公報 特開2011−015521号公報
火災が発生する場所の多くは各種ストーブ、ガスコンロ等の熱源や火気を使用している場所、喫煙などで火気を使用する場所、くず入れ等であり、放火の場合にはゴミの集積場所や物置等である。このような場所で発生する火災を早期に発見するためには、これらの場所又はその近傍に住警器を設置すればよいが、現在の住警器やその他の火災警報器は、例えば所定の監視領域全体を見渡せる天井面や壁面上部に設置しており、この監視領域の中の更に局所に場所を絞りスポット的に火災を監視するようにはなっていない。
この問題を解決するため本願出願人にあっては、小型且つ簡易、低コストの温度又は煙濃度を観測する測定チップと、これとは別に分離配置され、警報部を備える警報器とにより、例えば火気使用機器の内部や外表面、発熱源となる機器内部や外表面、くず入れの中や外表面、ごみ集積場所、それらの近傍、といった所定局所の温度又は煙濃度をスポット的に観測して火災を検知して警報する警報システム及びその連動システムを提案している。
ところで、このような測定チップと警報器を用いた警報システムにあっては、例えば1つの住戸を監視対象として、例えば部屋毎に、測定チップと警報器で構成する警報システムを設置し、何れかの警報システムで火災を検知して警報した場合に、同じ住戸内に設置している他の警報システムから連動警報することを基本としている。
しかしながら、複数の警報システムを連動する連動システムは、遠隔に配置した警報システム、即ち警報器間の通信可能距離範囲を超える場所の住戸等に設置した警報システムとの間で相互に連携を行うことができない。例えば親世帯と子世帯が所定距離以上離れた別の場所(住戸)に居住しており、それぞれの住戸に測定チップと警報器で構成する警報システムを設置していた場合、この2つの警報システム間において、相互に連携した警報ができれば、警報連動可能範囲が拡張される等、警報システムの機能を強化することができると共に、利用者の安心感を高めること等が可能であるが、現状では、有効な仕組みは設けられていない。
本発明は、電力スマートグリッドシステム等の通信ネットワークを利用して遠隔に設置している複数の警報システムを連携させることでシステム機能を強化し、信頼性と安心感を向上可能とする警報連携システムを提供することを目的とする。
(警報連携システム)
本発明は、警報連携システムに於いて、
所定局所に配置すると共に観測点の観測結果に基づく観測信号を送信する1又は複数の測定手段と、測定手段が送信した観測信号を受信して異状を検知した場合に異状警報を出力する警報手段とにより構成した複数の警報システムを配置し、
複数の警報システムを、通信ネットワークを経由して連携させることを特徴とする。
ここで、測定手段が送信する「観測信号」とは、温度又は煙濃度などの観測結果を含んだ信号、または温度又は煙濃度などの観測結果に基づいて検知した異状を示す異状検知情報を含んだ信号である。
また警報手段の「異状を検知した場合」とは、測定手段から受信した観測信号の観測結果に基づき異状を検知した場合、又は、測定手段から異状検知情報を含む観測信号の受信を検知した場合である。
(警報システム間連携)
複数の警報システム間での連携は、複数の警報システムのうち、任意の警報システムで異状を判断した場合に、当該警報システム以外の他の警報システムで警報する。
(機器管理システム)
複数の警報システムを、通信機能を備えた機器の情報をサーバに送信して処理させる機器管理システムの通信ネットワークを経由して連携させる。
(電力スマートグリッドシステム)
複数の警報システムを、通信機能を備えた電力メータである電力スマートメータで検知した機器の使用電力をサーバへ送信して処理させる電力スマートグリッドシステムの通信ネットワークを経由して連携させる。
(ガススマートグリッドシステム)
複数の警報システムを、通信機能を備えたガスメータであるガススマートメータで検知した機器の使用ガス量をサーバへ送信して処理させるガススマートグリッドシステムの通信ネットワークを経由して連携させる。
(インターネット等)
前記複数の警報システムを、インターネット、携帯電話網及び/又は公衆無線LAN通信網の通信ネットワークを経由して連携させる。
(温度又は煙濃度の観測)
測定手段は観測点の観測結果として温度又は煙濃度を観測する。
(警報手段での異状検知)
1又は複数の測定手段は、観測結果を含んだ観測信号を警報手段へ送信し、
警報手段は、1又は複数の測定手段の何れかから受信した観測信号の観測結果に基づき異状を検知して常異状警報を出力する。
(測定手段で異状検知)
1又は複数の測定手段は、観測結果に基づき異状を検知した場合に当該異状を示す異状検知情報を含んだ観測信号を警報手段へ送信し、
警報手段は、1又は複数の測定手段から異状検知情報を含む観測信号を受信した場合に異状を検知して異状警報を出力する。
(単一閾値による異状検知)
観測結果が所定の閾値以上の場合に、異状を検知して異状警報を出力する。
(2段階の判定による異状検知)
観測結果が所定の第1閾値以上の場合に、異状予兆を検知して異状予報警報を出力し、観測情報が第1閾値より高い所定の第2閾値以上の場合に異状を検知して異状警報を出力する。
(連動システムの連携)
本発明は、警報連携システムにおいて、
所定局所に配置すると共に観測点の観測結果に基づく観測信号を送信する1又は複数の測定手段と、前記測定手段が送信した観測信号を受信して異状を検知した場合に異状警報を出力すると共に他の警報システムの警報手段へ異状連動信号を送信して連動先を示す異状警報を出力させ、一方、他の警報システムの警報手段から異状連動信号を受信した場合に連動先を示す異状警報を出力する警報手段とにより構成した警報システムを複数設けて連動システムを構成し、更に連動システムを複数設け、
前記複数の連動システムを、通信ネットワークを経由して連携させることを特徴とする。
(基本的な効果)
本発明によれば、例えば複数の住戸のいずれかに設けた警報システムの測定手段で観測した温度又は煙濃度などの観測情報に基づき警報器で火災を検知した場合、火災を検知した警報器及び同じ住戸の他の警報システムに設置している他の警報器から火災警報を出力すると共に、例えば、電気機器の使用電力を、電力スマートメータを用いて自動検針する電力スマートグリッドシステムの通信ネットワークを経由して火災連携連動信号を送信して、他の住戸の警報システムでも火災警報を出力させることができ、相互に離れた住戸等に別々に設置している複数の警報システムを連携させることで、全体的な連動可能範囲を簡単且つフレキシブルに拡張することができ、またそれぞれの利用者の対応の余地を拡大して安心感を高めることができる。
(スマートグリッドシステムを利用する効果)
また電力スマートグリッドシステム又はガススマートグリッドシステムの通信ネットワークを経由して複数の警報システムを連携することで、簡単に警報システムを拡張することができ、コスト的にも安価にできる。
また電力スマートグリッドシステム及びガススマートグリッドシステムにあっては、複数の警報システムの警報連携という新たな機能サービスを利用者に提供することができ、サービス利用者の利便性を向上することができる。
(スポット監視による効果)
また警報システムは、所定局所に測定手段を配置し、測定手段は観測点の温度又は煙濃度を示す観測情報を含んだ観測信号を警報手段に送信し、警報手段は測定手段から受信した観測信号の温度又は煙濃度に基づき火災を検知した場合に火災警報を出力するようにしたため、測定手段は各種ストーブ、ガスコンロ等の火気を使用している機器やその設置場所、喫煙などで火気を使用する限られた場所、特に寝タバコをするベッドや寝室の所定場所、更にはくず入れ等、その他相対的に火源となる可能性の高い機器や場所或いはそれらの近傍等、所定局所に配置することで、スポット的に観測した観測情報を警報手段に送って火災を検知し、所定局所で発生した火災を迅速且つ確実に警報することで、利用者に適切に対処させることができる。
(連動システムの連携による効果)
また1台の警報手段とこれに割り当てられた測定手段により1つの警報システムを構成し、この警報システムを複数設けて例えば各部屋に配置することにより連動システムを構成し、更に遠隔に配置した複数の連動システムを電力スマートグリッドシステム等のネットワークを経由して連携したため、1の住宅のある部屋の警報システムで火災を検知して警報した場合に、火災連動信号を他の部屋の警報システムへ送信して警報報知させることができ、更に火災連携連動信号を、通信ネットワークを経由して他の住戸の連動システムへ送信して、他の住宅の連動システムを構成する複数の警報システムで警報報知させることができ、遠隔に配置した複数の連動システムを連携させることで、遠隔に配置した警報システムの連携に対し更に全体的な連動可能範囲を簡単且つフレキシブルに拡張することができ、またそれぞれの利用者の対応の余地を更に拡大して安心感を高めることができる。
2住宅を対象に設置した本発明による警報連携システムを示した説明図 本発明による警報連携システムの概略構成を示した説明図 温度測定チップの外観と構造を示した説明図 温度測定チップの機能構成の概略を示したブロック図 警報器の機能構成の概略を示したブロック図 中継アダプタの機能構成の概略を示したブロック図 煙測定チップの外観と構造を示した説明図 煙測定チップの機能構成の概略を示したブロック図
[警報連携システムの構成]
(システムの概略)
図1は、2住宅(2住戸)に設置した警報システムを、電力スマートグリッドシステムの通信ネットワークを利用して連携した本発明による警報連携システムの概略構成を示した説明図であり、図2は図1の住宅に設置した警報システムと電力スマートグリッドシステムの機器を取り出して示した説明図である。
本発明の警報連携システムは、所定局所に配置した1又は複数の測定手段である温度測定チップ10の何れかで観測した観測点の観測温度(観測結果)を含んだ温度観測信号を警報手段である警報器12へ送信し、これを警報器12で受信して観測温度に基づき異状として例えば火災を検知した場合に異状警報として火災警報を出力する警報システムを遠隔に配置し、遠隔に配置した複数の警報システムを、機器管理システムである例えば電力スマートグリッドシステムの通信ネットワークを経由して連携させる。
このような警報連携システムは例えば、高齢者住居とその管理者住居、被介護者住居と介護者住居、託児所とそこに預けられた子の親の住居、学校と生徒の住居、職場と自宅、企業内の異なる事業所、同一施設の複数の建屋間等の遠隔に配置した施設や場所で利用することができる。
(警報システムの概略)
図1及び図2において、住宅1aは例えば親世帯の住宅であり、住宅1bは子世帯の住宅であり、両者は異なった場所に離れて建てられている。
住宅1aの台所、居間など各部屋に分けて、警報器12−11、12−12を設置し、警報器12−11、12−12のそれぞれに対応して、複数の温度測定チップ10を割当配置し、警報システムA1、A2を構成する。即ち、警報システムA1は警報器12−11と2台の温度測定チップ10で構成し、警報システムA2は警報器12−12と2台の温度測定チップ10で構成する。
なお、住宅1a、1bは説明の都合上、それぞれ警報システムを2つ設置し、また警報器に温度測定チップを2台割当てた場合を例示しているが、警報システムの数、警報器に割当てる温度測定チップの数は、必要に応じ適宜の数とできる。
警報システムA1を例にとると、温度測定チップ10はそれぞれ観測点の温度を観測して温度観測結果が示す温度を含んだ温度観測信号を警報器12−1に送信する。警報器12−11は温度測定チップ10から受信した温度観測信号の温度に基づき火災を検知して火災警報を出力する。
警報器12−11と温度測定チップ10の間は所定の第1通信プロトコルに従った通信経路11aとなり、温度測定チップ10はこの通信経路11aを介して警報器12−11へ、警報システムA1に固有な警報グループ符号を含めた信号を送信する。他の警報システムA2についても同様である。
また図1の例にあっては、警報システムA1、A2に設けた警報器12−11、12−12の間で相互通信を可能として連動グループを形成し、全体として連動システムとなっている。警報器12−11、12−12の間は所定の第2通信プロトコルに従った通信経路11bとなり、所定の連動グループ符号を含めた信号を送受信することで、複数の警報システムで構成される連動グループ内での通信を可能とする。
例えば警報器12−11は温度測定チップ10から受信した温度観測信号の何れかに基づいて火災を検知し、これに伴い連動元を示す火災警報を出力した場合、同じ住宅1aの他の警報システムA2の警報器12−12へ火災連動信号を送信して、これを受信した警報器12−12に、連動先を示す火災警報を出力させる。
このように本発明は、1台の警報器12で1又は複数の温度測定チップ10を管理する警報システムを少なくとも1つ含む、複数の警報システムを連動させる。
ここで、警報器で複数の温度測定チップを管理するとは、警報システムに設けた1の警報器100に複数の温度測定チップを割り当て、この割り当てた複数の温度測定チップの何れかから受信した温度観測信号の温度に基づき火災を検知した場合に火災警報を出力することをいう。
また複数の警報システムを連動させるとは、1の警報システムの警報器100が、当該警報器の管理する複数の温度測定チップの何れかから受信した温度観測信号の温度に基づき火災を検知した場合に、連動元を示す火災警報を出力すると共に火災連動信号を生成し、当該火災連動信号を他の警報システムの警報器へ送信して連動先を示す火災警報を出力させ、一方、他の警報システムの警報器の何れかが送信した火災連動信号を受信した場合に、連動先を示す火災警報を出力することをいう。
住宅1bも同様であり、住宅1bの台所、居間など各部屋に分けて、警報器12−21、12−22を設置し、警報器22−21、12−22のそれぞれに対応して、複数の温度測定チップ10を割当配置し、警報システムB1、B2を構成する。即ち、警報システムB1は警報器12−21と2台の温度測定チップ10で構成し、警報システムB2は警報器12−22と2台の温度測定チップ10で構成する。
なお、以下、警報器12−11〜12−22をそれぞれ区別しない場合は警報器12という。
また住宅1aの警報システムA1、A2の警報器12−11、12−12同士又は住宅1bの警報システムB1、B2の警報器12−21、12−22同士が連動する場合を「連動」といい、この連動に使用する信号を「連動信号」といい、連動信号には例えば、火災連動信号、火災復旧連動信号、警報停止連動信号等がある。
また遠隔に配置した住宅1aの警報システムA1、A2の警報器12−11、12−12と住宅1bの警報システムB1、B2の警報器12−21、12−22同士が連動する場合を「連携連動」といい、この連携連動に使用する信号を「連携連動信号」といい、連携連動信号には例えば、火災連携連動信号、火災復旧連携連動信号、警報停止連携連動信号等がある。
温度測定チップ10は住宅1a、1bにおける例えば火気使用機器の内部や外表面、発熱源となる機器内部や外表面、くず入れの中や外表面、それらの近傍、といった所定局所に配置することができる。警報システムA1を例にとると、警報器12−11を壁面などの表示が見やすく操作しやすい位置に設置すると共に、くず入れ16の内部に温度測定チップ10を設置し、ストーブ18の外表面に温度測定チップ10を設置している。
ここで、温度測定チップ10が観測する観測点の温度観測結果は、温度検出素子(後述)の検出信号に基づいて観測した温度を示す指標である温度情報であり、これを「温度」或いは「観測温度」という。
本実施形態の各警報システムにあっては、温度測定チップ10を1又は複数配置し、これを1台の警報器12に割当てて管理している。このため警報器12に割当てた1又は複数の温度測定チップ10は、これらを管理する警報器12の通信範囲に入る所定局所に配置する。警報器12の通信範囲とは、警報器12に割当てて管理している温度測定チップ10から送信した信号が、警報器12で有効受信できる通信距離に入る範囲をいう。
図1ないし図2に示すシステムは、このような警報器12とこれに割当てて管理している温度測定チップ10を組み合わせた警報システムを住宅1a、1bに2つ設けている。また警報器12が管理している温度測定チップ10は、通信範囲内にあればよく、従って警報器12を、これが管理する温度測定チップ10と異なる部屋に設置しても良い。また同じ警報システムに属する温度測定チップ10同士も、同じ部屋に設置されている必要は無い。
(電力スマートグリッドシステムの概略)
図1において、電力スマートグリッドシステムは、住宅1a、1bに電力スマートメータ14−1、14−2を設置し、ネットワーク(通信ネットワーク)20に電力会社サーバ24を接続している。
電力スマートグリッドシステムのネットワーク20は、インターネット22、携帯電話基地局28を備えた携帯電話網26、アクセスポイント32を備えた公衆無線LAN通信網30で構成される。なお、以下の説明にあっては、必要な場合を除き、単に電力スマートグリッドシステムのネットワーク20として説明する。
電力スマートメータ14−1、14−2は、例えば携帯電話通信機能と公衆無線LAN通信機能を備えている。電力スマートメータ14−1は例えば携帯電話網26のサービス圏に配置していることから、設定操作などに基づき携帯電話通信機能を選択している。このため電力スマートメータ14−1と携帯電話基地局28の間は所定の携帯電話通信プロトコルに従った通信経路11dとなり、電力スマートメータ14−1は携帯電話基地局28、携帯電話網26及びインターネット22を経由して電力会社サーバ24との間で信号を送受信する。
また電力スマートメータ14−2は例えば公衆無線LAN通信網60のサービス圏に配置していることから、設定操作などに基づき公衆無線LAN通信機能を選択している。このため電力スマートメータ14−2とアクセスポイント32の間は所定の公衆家無線LAN通信プロトコルに従った通信経路11eとなり、電力スマートメータ14−2はアクセスポイント32、公衆無線LAN通信網30及びインターネット22を経由して電力会社サーバ24との間で信号を送受信する。
電力会社サーバ24は、ネットワーク20を経由して電力スマートメータ14−1、14−2へ検針要求信号を送信し、これに対応して検針応答信号を返信させて電力スマートメータ14−1、14−2の検針データ(電力使用量)を収集し、例えば料金を引き落とす手続き処理等を自動で行う。
(2住戸警報システムの連携の概略)
住宅1aに設けた警報システムA1、A2と住宅1bに設けた警報システムB1、B2は、電力スマートグリットシステムのネットワーク20を経由して相互に連携する。この連携のため、住宅1aの警報器12−11に中継アダプタ15−1を接続し、中継アダプタ15−1を経由して警報器12−11と電力スマートメータ14−1との間で連携連動信号を送受信する。また住宅1bの警報器12−21に中継アダプタ15−2を接続し、中継アダプタ15−2を経由して警報器12−21と電力スマートメータ14−2との間で連携連動信号を送受信する。
中継アダプタ15−1と電力スマートメータ14−1の間は所定の第3通信プロトコルに従った通信経路11cとなる。この点は、住宅1bに設けた警報器12−21に接続した中継アダプタ15−2と電力スマートメータ14−2の間の連携連動信号の送受信も同様である。
2住戸の警報システムの連携動作の概略は次のようになる。例えば住宅1aの警報器12−11が温度測定チップ10から受信した温度観測信号に基づいて火災を検知した場合、警報器12−11で連動元を示す火災警報を出力すると共に火災連動信号を生成して警報器12−12に送信し、警報器12−12から連動先を示す火災警報を出力させる。また警報器12−11は火災連携連動信号を生成し、これを中継アダプタ15−1、電力スマートグリッドシステムのネットワーク20、中継アダプタ15−2を経由して、住宅1bの警報システムB1の警報器12−21へ送信し、火災連携連動信号を受信した警報器12−21に、他の住宅1aの火災発生を示す他住戸火災警報を出力させる。更に、警報器12−22は火災連携連動信号を警報システムB2の警報器12−22へ送信し、これを受信した警報器12−22に、他の住宅1aの火災発生を示す他住戸火災警報を出力させる。
ここで電力スマートグリッドシステムのネットワーク20を経由した警報システムの連携には、電力スマートメータ間直接通信方式とサーバ経由電力スマートメータ間通信方式がある。
電力スマートメータ間直接通信方式は、前述したように、住宅1a、1bに設置した2台の電力スマートメータ14−1、14−2の間の通信を、ネットワーク20を経由して行うピア・ツー・ピア通信(1対1通信)を含み、電力会社サーバ24を経由しない分、処理が簡単で高速に連携できる。
一方、サーバ経由電力スマートメータ間通信方式は、例えば住宅12−1の警報器12−11で火災を検知して連動元を示す火災警報を出力した場合、火災連携連動信号を生成し、当該火災連携連動信号を中継アダプタ15−1、電力スマートメータ14−1及びネットワーク20を経由して電力会社サーバ24へ送信する。電力会社サーバ24は警報器12−11が送信した火災連携連動信号を受信した場合、ネットワーク20、電力スマートメータ14−1及び中継アダプタ15−2を経由して住宅1bの警報器12−21へ火災連携連動信号を送信し、更に警報器10−21から警報器10−22へ火災連携連動信号を送信し、警報器12−21、12−22から住宅1aの火災発生を示す他住戸火災警報を出力させる。
サーバ経由電力スマートメータ間通信方式のメリットは、電力会社サーバ24で連携関係を自由に設定できるため、例えば火災連携連動信号を住宅1bの電力スマートメータ14−2のみならず、別の住宅の電力スマートメータにも送信することもでき、1対n通信を可能とし、3つ以上の警報システムを連携させることができ、また連携関係の変更等も簡単に行うことができる。
またサーバ経由電力スマートメータ間通信方式においては、電力会社サーバ24により、利用者端末である例えば携帯電話と連携し、電力会社サーバ24で火災連携連動信号を受信した場合、予め登録した利用者の携帯電話から火災警報を出力させることもできる。
[温度測定チップの構成]
(温度測定チップの外観・構造)
図3は図1に設けた温度測定チップの外観を示した説明図であり、図3(A)に平面を、図3(B)に内部構造の断面を、図3(C)に底面を示している。
図3において、温度測定チップ10は例えば合成樹脂で成型した一端(図3(B)の図示下方)に開口した円盤状のカバー118と、カバー118の開口側に装着したベース120で筐体を構成し、筐体の内部に回路基板122を収納している。カバー118の表面には温度測定チップ10のIDを特定する番号を示したシール145を必要に応じて貼る。
回路基板122とベース120の間には釦電池124を収納し、釦電池124の正極には正極端子金具132を接触し、釦電池124の回路基板122側に位置する端面の負極には、負極端子金具130を接触している。
釦電池124はベース120の開口穴に対する電池蓋126の装着で固定している。電池蓋126は外周内側の相対した2箇所にL字形の嵌合突起を形成し、ベース120の開口に形成した嵌合切欠にL字形の嵌合突起を嵌め入れて回すことでロックできる。電池蓋126には釦電池124を着脱する際の回動操作のため硬貨等を嵌合する嵌合溝128を形成している。なお、本実施形態の釦電池の装着構造は一例であり、必要に応じて釦電池124を着脱自在な(交換可能な)適宜の構造とすることができる。
回路基板122の図示上側面には制御チップ138と通信チップ140を実装し、更にカバー118に形成したスリット(開口)142の内側には、外気が通流する位置に温度検出素子136を実装している。温度検出素子136としては観測点(感熱部)の温度に応じて例えば抵抗値が変化するサーミスタなどの適宜の温度検出素子を使用する。
また回路基板122にはLED146を実装し、これに相対してカバー118側に透明樹脂などを用いた表示窓144を配置している。
ベース120の表面外周には取付シート134を設ける。取付シート134はマグネットシート又は粘着シートなどであり、監視対象とする機器や場所の取付面に簡単に取り付け配置することができる。なお、取付手段および方法は任意であり、取付シート134以外に、フックやクリップ、紐などの適宜の手段を必要に応じて設けることができる。
(温度測定チップの機能構成)
図4は温度測定チップの機能構成の概略を示したブロック図である。温度測定チップ10は、温度検出素子136、温度測定制御部102、アンテナ106を接続した通信部104を備え、図3に示した釦電池124による電源供給を受けて動作する。温度測定制御部102は、例えばプログラムの実行により実現される機能である。ハードウェアとしては図3の制御チップ138を備え、CPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路又はワイヤードロジック回路等を使用する。
通信部104は図3の無線通信チップ140を備え、警報器12との間で所定の第1通信プロトコルに従って信号を送受信する。第1通信プロトコルとしては、例えばRFID(Radio Frequency IDentification「電波による個体識別」の略)に割当てられた900MHzの周波数、即ち950〜957MHzを使用したセンサネットワーク用の近距離通信プロトコル等を使用する。この信号は、送信元を示す送信元符号、警報グループ符号、制御コマンドや温度等のデータを含んだ形式とする。
温度検出素子136は前述したように例えばサーミスタを使用し、この場合、温度による抵抗値の変化に対応した電圧検出信号を温度測定制御部102へ出力する。
温度測定制御部102は、警報器12からの指示に基づいて観測点の温度を観測し、この温度観測結果が示す温度を含む温度観測信号を送信する。即ち、温度測定制御部102は、通信部104を介して警報器12から所定周期毎に送信される一括AD変換信号の有効受信を検知した場合に、温度検出素子136からの検出信号に基づき温度を観測し、続いて送信されてくる自分のアドレス(例えば自分の送信元符号)を指定したポーリング信号を有効受信した場合に、温度観測結果が示す温度を含んだ温度観測信号を通信部104から警報器12へ送信させる制御を行う。
このように警報器12からの指示で温度を観測して送信することで、複数の温度測定チップ10から送信する温度観測信号の衝突(伝送障害)を回避できる。また複数の温度測定チップ10における温度観測のタイミングを一致させることもできる。
なお、温度測定制御部102は、警報器12からの指示によらず、自発的に所定周期毎に温度を観測して温度観測結果が示す温度を含んだ温度観測信号を送信するようにしても良い。この場合には、他の温度測定チップからの温度観測信号の送信と重複しないように、キャリアセンスを行い、キャリアのないタイミングで送信する。
[警報器の構成]
図5は警報器12−11の概略構成を示したブロック図である。また図5では、警報システムA1の警報器12−11の概略構成を示しているが、他の警報システムA2、B1、B2の警報器12−12〜12−22も同様となる。
(警報器の機能構成)
図5において、警報器12−11は、警報制御部202、アンテナ206を接続した第1通信部204、アンテナ210を接続した第2通信部208、インタフェース部212、報知部214、操作部216を備え、図示しない電池電源により動作する。
警報制御部202は、例えばプログラムの実行により実現される機能である。ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路又はワイヤードロジック回路等を使用する。
第1通信部204は、警報制御部202の指示を受け、温度測定チップ10との間で、第1通信プロトコルに従って信号を送受信する。この信号は、送信元を示す送信元符号、警報グループ符号、温度測定結果などのデータを適宜含んだ形式とする。前述の温度観測信号はこの信号に該当する。警報グループ符号(警報システム識別符号)は警報システムA1に固有な符号であり、このような警報グループ符号を使用することで、同じ住宅1aの隣接する他の警報システムA2との間で温度観測信号が混信することを避けることができる。
第2通信部208は他の警報システムA2の警報器12−1との間で所定の第2通信プロトコルに従って連動信号を送受信する。連動信号は、各警報器12に固有の識別子として割り当てられ、信号を送信する際に送信元を示す符号としても使用される送信元符号、自己が属する連動グループを示す連動グループ符号(連動グループ識別符号)、火災などの事象を示す事象符号を含んだ形式とする。警報器12−11は警報器12−12との間で第2無線通信プロトコルに従って連動信号を送受信する連動グループを形成し、連動グループ符号はこのグループ固有の符号とする。このような連動グループ符号を使用することで、隣接する他のグループとの間で連動信号が混信することを避けることができる。
第2通信プロトコルによる通信は、日本国内の場合には、例えば400MHz帯の特定小電力無線局の標準規格として知られたSTD−30(小電力セキュリティシステム無線局の無線設備標準規格)又はSTD−T67(特定小電力無線局テレメータ用、テレコントロール用及びデータ伝送用無線設備の標準規格)に準拠する。
インタフェース部212は中継アダプタ15−1との間で所定のインタフェース通信プロトコルに従って連携連動信号を送受信する。連携連動信号は、連動信号と同様、送信元符号、連動グループ符号、火災などの事象を示す事象符号を含んだ形式とする。
報知部214は、スピーカ、LED及びそれぞれの駆動回路を備え、必要に応じ警報制御部202の指示によりスピーカから警報音を出力すると共にLEDにより警報表示を行う。操作部214は警報音及び又は警報表示を停止するための操作を受け付ける警報停止スイッチなどの各種スイッチを備える。
警報制御部202は、CPUのプログラム実行などにより実現する機能であり、次の制御を行う。
(温度測定制御)
警報制御部202は、第1通信部204に指示し、所定周期毎に第1通信部204から温度測定チップ10へ第1通信プロトコルに従った一括AD変換信号を送信させる制御を行い、これを受信した当該温度測定チップ10に温度観測動作を行わせる。続いて警報制御部202は、第1通信部204に指示し、温度測定チップ10のアドレス、例えば温度測定チップ10毎に割り当てられた識別子である送信元符号をそれぞれ指定したポーリング信号を第1通信部204から温度測定チップ10へ送信させる制御を行い、当該ポーリング信号を受信した温度測定チップ10から温度観測結果が示す温度を含んだ温度観測信号を順次送信させる。
なお、警報器12−11からの指示によらず、温度測定チップ10から自発的に、所定周期毎に温度を観測して温度観測結果が示す温度を含んだ温度観測信号を送信してくるようにした場合は、前述した一括AD変換信号とポーリング信号の送信により温度を測定する制御は不要となる。
(火災警報制御)
警報制御部202は、温度測定チップ10から受信した温度観測信号の温度が閾値温度Tth以上、例えばTth=75℃以上の場合に火災を検知し、報知部214から連動元を示す火災警報を出力させる制御を行う。火災の検知は、複数回に亘り観測した温度に基づき温度変化率を求め、この温度変化率(上昇率)が予め定めた変化率の閾値以上となった場合に検知するようにしても良い。その他、温度に基づき各種演算等により火災を検知するようにしても良い。
警報制御部202が報知部214から出力させる連動元を示す火災警報としては、図3(A)のシール145に示すIDを特定する番号として1番を設定した温度測定チップ10で観測した温度に基づき火災を検知した場合を例にとると、「ピーピー 1番で火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点灯して行う。ここで「1番」は火災を検知した温度測定チップ10を特定する情報である。
即ち、温度測定チップ10から警報器12へ送信する温度観測信号には、送信元の温度測定チップ10を特定するための符号(送信元符号)が含まれている。そして、各温度測定チップを特定する符号と火災警報の音声メッセージ内容とは、初期設定等によって警報器12のメモリ内で関連付けられている。このため、上記のように火災を検知した温度を含む温度観測信号を送信した温度測定チップを認識し、これに対応して、火災警報の音声メッセージは例えばその設置場所を示す情報を含めた内容とすることができる。
(火災警報連動制御)
また警報制御部202は、報知部214から災警報を出力させる場合、これとあわせて第2通信プロトコルに従った火災連動信号を生成し、第2通信部208に指示し、同じ住宅1aに設置した他の警報システムA2の警報器12−12へ火災連動信号を送信させる制御を行い、当該火災連動信号を受信した他の警報システムの警報器12−12で連動先を示す火災警報を出力させる。この場合の連動先を示す火災警報としては例えば「ピーピー 別の場所の1番で火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点滅して行う。
また警報制御部202は、同じ住宅1aに設置した他の警報システムA2の警報器12−12が送信した火災連動信号を第2通信部208で受信し、当該火災連動信号の有効受信を検知した場合、報知部214からの連動先を示す火災警報(警報音及び又は警報表示)を出力させる制御を行う。
なお、「信号の有効受信を検知」とは、受信した信号に含まれる警報グループ符号又は連動グループ符号が、受信装置である自己のメモリに予め登録した警報グループ符号又は連動グループ符号に一致して自己に宛てた信号(自己の管理下にある煙測定チップ10からの信号である、又は自己が属する連動グループ内の信号である)と認識し、更に、信号内容としても異常(誤り)が無いことを認識したことを意味する。以下、このような有効受信を含め、単に受信ということがある。
(火災復旧制御とその連動制御)
警報制御部202は、報知部214から連動元を示す火災警報を出力させた後に、火災警報の元となる温度測定信号を送信した温度測定チップ10、ここでは上記警報器100−1が火災警報を出力する元となった煙測定チップ10から受信した温度観測信号の温度が閾値温度Tth=75℃を下回る状態が例えば所定時間継続した場合或いは例えば所定回数連続した場合、火災の復旧(火災検知状態が解消したこと)を検知し、報知部214からの、当該火災検知に起因する連動元を示す火災警報出力(警報音及び又は警報表示)を停止すると共に、第2通信プロトコルに従った火災復旧連動信号を生成し、第2通信部208に指示し、当該火災復旧連動信号を同じ住宅1aに設置した他の警報システムA2の警報器12−12へ送信させる制御を行い、これを受信した他の警報システムA2の警報器12−12に、同じ火災検知に起因する連動先を示す火災警報出力(警報音及び又は警報表示)を停止させる。
また警報制御部202は、同じ住宅1aに設置した他の警報システムA2の警報器12−12が送信した火災復旧連動信号を第2通信部208で受信し、その有効受信を検知した場合に、報知部214からの連動先を示す火災警報出力(警報音及び又は警報表示)を停止させる制御を行う。
(警報停止制御とその連動制御)
警報制御部202は、連動元として火災警報の出力中に操作部214の警報停止スイッチで受け付けた警報停止操作を検知した場合、報知部214からの連動元を示す火災警報出力(警報音及び又は警報表示)を停止させると共に、第2通信プロトコルに従った警報停止連動信号を生成し、第2通信部208に指示し、当該警報停止連動信号を同じ住宅1aに設置した他の警報システムA2の警報器12−12へ送信させる制御を行い、これを受信した他の警報システムA2の警報器12−12に、連動先を示す火災警報出力(警報音及び又は警報表示)を停止させる。
また警報制御部202は、同じ住宅1aに設置した他の警報システムA2の警報器12−12が送信した警報停止連動信号を第2通信部208で受信し、その有効受信を検知した場合に、報知部214からの連動先を示す火災警報出力(警報音及び又は警報表示)を停止させる制御を行う。
(警報連携連動制御)
警報制御部202は、報知部214から連動元を示す火災警報を出力させる場合、これとあわせてインタフェース通信プロトコルに従った火災連携連動信号を生成し、インタフェース部212に指示し、中継アダプタ15−1へ火災連携連動信号を送信させる制御を行い、当該火災連携連動信号を、中継アダプタ15−1、電力スマートメータ14−1、ネットワーク20、電力スマートメータ14−2、中継アダプタ15−2を経由して住宅1bの警報器12−21へ送信し、更に警報器12−21から警報器12−22へ送信し、この火災連携連動信号を受信した住宅1bに配置した警報システムB1、B2の警報器12−21、12−22に、他の住宅1aの火災を示す他住戸火災警報を出力させる。
この場合の他住戸火災警報としては、住宅1aの名称として例えば「住戸A」を予め登録していたとすると、例えば「ウーウー 住戸Aで火災を検知しました 確認してください」といった住戸を特定した音声メッセージをスピーカから繰り返し出力させると共に、LEDを例えば点灯又は点滅して行う。
また警報制御部202は、他の住宅1bに設置した他の警報システムB1の警報器12−21が送信した火災連携連動信号を、中継アダプタ15−2、電力スマートメータ14−2、ネットワーク20、電力スマートメータ14−1及び中継アダプタ15−1を経由してインタフェース部212で受信し、その有効受信を検知した場合、報知部214からの他の住宅1bの火災を示す他住火災警報を出力させる制御を行う。この制御とあわせて、更に警報制御部202は、第2通信部208に指示し、受信した火災連携連動信号を警報器12−12へ送信させる制御を行い、この火災連携連動信号を受信した警報器12−12に、他住宅1bの火災を示す他住火災警報を出力させる。
この場合の他住戸火災警報としては、住宅1bの名称として例えば「住戸B」を予め登録していたとすると、例えば「ウーウー 住戸Bで火災を検知しました 確認してください」といった住戸を特定した音声メッセージをスピーカから繰り返し出力させると共に、LEDを例えば点灯又は点滅して行う。
警報制御部202は、報知部214から連動元を示す火災警報を出力させた後に、火災の復旧を検知して報知部214からの連動元を示す火災警報出力を停止する場合、これにあわせてインタフェース通信プロトコルに従った火災復旧連携連動信号を生成し、インタフェース部212に指示し、当該火災復旧連携連動信号を中継アダプタ15−1へ送信させる制御を行い、当該火災復旧連携連動信号を、中継アダプタ15−1、電力スマートメータ14−1、ネットワーク20、電力スマートメータ14−2及び中継アダプタ15−2を経由して住宅1bの警報器12−21へ送信し、更に警報器12−21から警報器12−22へ送信し、この火災復旧連携連動信号を受信した警報器12−21、12−22に、他住戸火災警報出力(警報音及び又は警報表示)を停止させる。
また警報制御部202は、他の住宅1bに設置した警報システムB1の警報器12−21が送信した火災復旧連携連動信号を、中継アダプタ15−2、電力スマートメータ14−2、ネットワーク20、電力スマートメータ14−1及び中継器15−1を経由してインタフェース部212で受信し、その有効受信を検知した場合に、報知部214からの他住戸火災警報出力(警報音及び又は警報表示)を停止させる制御を行う。この制御にあわせて更に警報制御部202は、第2通信部208に指示し、受信した火災復旧連携連動信号を警報器12−12へ送信させる制御を行い、火災復旧連携連動信号を受信した警報器12−12に、他住火災警報出力を停止させる。
また警報制御部202は、操作部214の警報停止スイッチで受け付けた警報停止操作を検知して報知部214からの連動元を示す火災警報出力を停止させる場合に、これとあわせてインタフェース通信プロトコルに従った警報停止連携連動信号を生成し、インタフェース部212に指示し、当該警報停止連携連動信号を中継アダプタ15−1へ送信させる制御を行い、当該警報停止連携連動信号を、中継アダプタ15−1、電力スマートメータ14−1、ネットワーク20、電力スマートメータ14−2及び中継アダプタ15−2を経由して住宅1bの警報器12−21へ送信し、更に警報器12−21から警報器12−22へ送信させ、この警報停止連携連動信号を受信した警報器12−21、12−22に、他住戸火災警報出力(警報音及び又は警報表示)を停止させる。
また警報制御部202は、他の住宅1bの警報システムB1の警報器12−21が送信した警報停止連携連動信号を、中継アダプタ15−2、電力スマートメータ14−2、ネットワーク20、電力スマートメータ14−1及び中継アダプタ15−1を経由してインタフェース部212で受信し、その有効受信を検知した場合、報知部214からの他住戸火災警報出力(警報音及び又は警報表示)を停止させる制御を行う。この制御とあわせて更に警報制御部202は、第2通信部208に指示し、受信した火災復旧連携連動信号を警報器12−12へ送信させる制御を行い、この火災復旧連携連動信号を受信した警報器12−12に、他住火災警報出力(警報音及び又は警報表示)を停止させる。
[中継アダプタの構成]
図6は中継アダプタ15−1の概略構成を示したブロック図である。また図6では、警報システムA1の中継アダプタ15−1の概略構成を示しているが、他の警報システムB1の中継アダプタ15−2も同様となる。
図6において、中継アダプタ15−1は、中継制御部302、インタフェース部304、アンテナ308を接続した第3通信部306を備え、図示しない電池電源により動作する。
中継制御部302は、例えばプログラムの実行により実現される機能である。ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路又はワイヤードロジック回路等を使用する。
インタフェース部304は、中継制御部302の指示を受け、警報器12−11との間で所定のインタフェース通信プロトコルに従って連携連動信号を送受信する。
第3通信部306は、中継制御部302の指示を受け、電力スマートメータ14−1との間で、所定の第3通信プロトコルに従って連携連動信号を送受信する。第3通信プロトコルとしては、例えばIEEE802.15.4gの標準規格への盛り込みが予定されている電力スマートメータ向けの無線通信プロトコルを使用する。第3無線通信プロトコルの使用周波数は、日本の場合、950.1〜955.7MHzであり、送信電力は1mWとしており、送信電力を1mW以下とした900HMz帯の特定小電力無線局の標準規格に準拠する。
中継制御部302は、警報システムA1の警報器12−11が送信した連携連動信号を、インタフェース部304で受信し、その有効受信を検知した場合、第3通信部306に指示し、受信した連携連動信号を電力スマートメータ14−1へ送信させる制御を行い、当該連携連動信号を電力スマートメータ14−1、ネットワーク20、電力スマートメータ14−2及び中継アダプタ15−2を経由して他の住宅1bの警報器12−21へ送信し、更に警報器12−21から警報器12−22へ送信する。
なお、図1及び図2は、中継アダプタ15−1、15−2を警報器12−11、12−21に接続しているが、電力スマートメータ14−1、14−2との通信可能範囲であれば、住宅1a、1bのそれぞれに設置した複数の警報システムのうちの任意の警報システムの警報器に中継アダプタ15−1、15−2接続することができる。
[2段階の判定による火災検知]
次に本発明による警報システムの他の実施形態として、警報器12において、温度測定チップ10から受信した観測点の温度に基づき、2段階の閾値を用いて、火災予兆及び火災を判定するようにした実施形態を説明する。ただし、これは一例であり、火災予兆及び火災の2段階判定は、ここに説明する2段階の閾値によるものに限定されない。
(温度測定チップ)
温度測定チップ10は図4の構成と同様になる。
(警報器)
図1の警報器12−11の機能構成は、図5と同様であるが、警報制御部202により火災を検知する処理及び火災検知に伴う制御の一部が相違する。他の警報器12−12〜12−22も同様である。
(警報制御)
2段階の閾値により火災予兆及び火災を検知する場合の警報制御部202の処理及び制御は次のようになる。
警報制御部202は、例えば温度測定チップ10から有効受信した温度観測信号の温度が、第1閾値温度Tth1(例えばTth1=65℃)以上の場合に、過熱など火災の兆候であるとして火災予兆を検知し、報知部214から火災予報警報を出力させる制御を行う。この場合の火災予報警報としては、例えば「ピーピー 1番が過熱しています 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点滅して行う。
このように警報器12から火災予報警報が出力された場合、住宅1aに在宅者がある場合は、その者が火災予報警報を聞いて火災の兆候を知り、警報内容により特定した温度測定チップ10の設置場所へ行って状況を確認し、火災予報警報内容が例えばストーブ18に設置した温度測定チップ10を特定していた場合は、ストーブ18の過熱を知り、運転を止める等の対処をすることが可能になる。
また警報制御部202は、火災予兆を検知した後に、温度測定チップ10から有効受信した温度観測信号の温度が、第1閾値温度より高い第2閾値温度Tth2(例えばTth2=75℃)以上の場合に、火災を検知し、報知部214から火災警報を出力させる制御を行う。この場合の火災警報としては例えば「ピーピー 1番で火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点灯して行う。
また警報器12−11から出力された火災予報警報に対し在宅者が対処する前に火災警報が出力された場合には、その者は警報内容により特定した温度測定チップ10の設置場所へ行って状況を確認し、初期消火などにより迅速且つ適切に対処することが可能になると共に、迅速な避難も可能になる。
(警報連動制御)
また警報制御部202は、温度測定チップ10から有効受信した温度観測信号の温度に基づき火災予兆又は火災を検知した場合、第2通信プロトコルに従った火災予報連動信号又は火災連動信号を生成し、第2通信部208に指示し、当該火災予報連動信号又は火災連動信号を同じ住宅1aの他の警報システムA2の警報器12−12へ送信させる制御を行い、火災予報連動信号又は火災連動信号を受信した警報器12−12に、連動先を示す火災予報警報又は火災警報を出力させる。
この場合の連動先を示す火災予報警報又は火災警報としては例えば「ピーピー 別の場所の1番が過熱しています 確認してください」又は「ピーピー 別の場所の1番で火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点灯又は点滅して行う。
また警報制御部202は、第2通信部208を介して同じ住宅1aの他の警報システムA2の警報器12−12が送信した火災予報連動信号又は火災連動信号の有効受信を検知した場合、報知部214から連動先を示す火災予報警報(警報音及び/又は警報表示)又は火災警報(警報音及び/又は警報表示)を出力させる制御を行う。これ以外は図5の場合の制御と同様であるので説明を省略する。
(警報連携連動制御)
また警報制御部202は、温度測定チップ10から受信した温度観測信号に基づき火災予兆又は火災を検知した場合、それぞれに対応してインタフェース通信プロトコルに従った火災予報連携連動信号又は火災連携連動信号を生成し、インタフェース部212に指示し、中継アダプタ15−1へ火災予報連携連動信号又は火災連携連動信号を送信させる制御を行い、当該火災予報連携連動信号又は火災連携連動信号を、中継アダプタ15−1、電力スマートメータ14−1、ネットワーク20、電力スマートメータ14−2及び中継アダプタ15−2を経由して他の住宅1bの警報器12−21へ送信し、更に警報器12−21から警報器12−22へ送信し、この火災予報連携連動信号又は火災連携連動信号を受信した警報システムB1、B2の警報器12−21、12−22に、他の住宅1aの他住戸火災予報警報又は他住戸火災警報を出力させる。
この場合の他住戸火災予報警報又は他住戸火災警報としては、住宅1aの名称として例えば「住戸A」を予め登録していたとすると、それぞれ例えば「ウーウー 住戸Aの1番が過熱しています 確認してください」、「ウーウー 住戸Aの1番で火災を検知しました 確認してください」といった住戸を特定した音声メッセージをスピーカから繰り返し出力させると共に、LEDを例えば点灯又は点滅して行う。
また警報制御部202は、他の住宅1bに設置した例えば警報システムB1の警報器12−21が送信した火災予報連携連動信号又は火災連携連動信号を、中継アダプタ15−2、電力スマートメータ14−2、ネットワーク20、電力スマートメータ14−1及び中継アダプタ15−1を経由して第3連動通信部212で受信し、その有効受信を検知した場合に、報知部214からの他の住宅1bの他住戸火災予報警報又は他住戸火災警報を出力させる制御を行う。更に警報制御部202は、第2通信部208に指示し、受信した火災予報連携連動信号又は火災連携連動信号を警報器12−12へ送信する制御を行い、これを受信した警報器12−12に、他の住宅1bの他住戸火災予報警報又は他住戸火災警報を出力させる。
この場合の他住戸火災予報警報又は他住戸火災警報としては、住宅1bの名称として例えば「住戸B」を予め登録していたとすると、それぞれ例えば「ウーウー 住戸Bの1番が過熱しています 確認してください」、「ウーウー 住戸Bの1番で火災を検知しました 確認してください」といった住戸を特定した音声メッセージをスピーカから繰り返し出力させると共に、LEDを例えば点灯又は点滅して行う。これ以外は図5の場合の制御と同様であるので説明を省略する。
[煙測定チップの構成]
本発明の警報連携システムは、住宅に配置する警報システムの測定手段の他の実施形態として、観測点の煙濃度を観測して煙濃度の観測情報を含んだ観測信号を警報器へ送信する煙測定チップを使用しても良い。
(煙測定チップの外観・構造)
図7は煙測定チップの外観を示した説明図であり、図7(A)に平面を、図7(B)に内部構造の断面を、図7(C)に底面を示している。
図7において、煙測定チップ400は例えば合成樹脂で成型されたカバー418と、カバー418の内部に配置した本体420で構成する。カバー418は裏面(図7(B)の図示上方)に開口した略筒形状を有し、先端側(図7(B)の図示下方)の外周に煙流入口438を複数開口し、内部に検煙室440を形成している。カバー418の先端表面には煙測定チップ400のIDを特定する番号を示すシール445を必要に応じて貼る。
本体420の検煙室440を臨む内部には例えば赤外LEDを用いた発光部434と例えばフォトトランジスタを用いた受光部436を、両者の光軸が検煙室440内の検煙空間の検煙点Pで交差するように配置し、また図7(A)に示すように、発光部434と受光部436は水平周りでも光軸が交差するように配置し(光軸の交点P)、これにより公知の散乱光式検煙構造を構成している。なお、このような散乱光式検煙構造以外にも、例えば化学変化を利用するもの等、適宜の検煙構造を適用することができる。
再び図7(B)を参照するに、散乱光式検煙構造は、発光部434の間欠駆動で発生したパルス光を検煙空間に照射し、煙流入口を介し外部から検煙室440に流入した煙の粒子に光が当たって発生する散乱光を受光部436で受光して電気信号に変換し、受光散乱光量に応じた煙濃度検出信号を出力する。なお、検煙室40の、煙流入口に向かい合う側面部には、外部からの光を遮蔽しつつ外部からの煙が流通可能な、所謂ラビリンス構造を設けているが、説明を省略する。
本体420の裏側(図7(B)の図示上方)には回路基板422を配置し、カバー418の裏面開口側は蓋部材437を装着して閉鎖している。回路基板422と蓋部材437の間には釦電池424を収納し、釦電池424の正極には正極端子金具432を接触し、釦電池424の回路基板422側に位置する端面の負極には負極端子金具430を接触している。
釦電池424は蓋部材437の開口穴に対する電池蓋426の装着で固定する。電池蓋426は外周内側の相対した2箇所にL字形の嵌合突起を形成し、蓋部材437の開口に形成した嵌合切欠にL字形の嵌合突起を嵌め入れて回すことでロックできる。電池蓋426には釦電池424を着脱する際の回動操作のため硬貨等を嵌合する嵌合溝428を形成している。なお、本実施形態の釦電池の装着構造は一例であり、必要に応じて釦電池424を着脱自在な(交換可能な)適宜の構造とすることができる。
回路基板422の図示下面側には発光部434、受光部436、制御チップ441及び通信チップ442を実装している。また回路基板422には図示しない表示用LEDを実装し、表示用LEDに相対してカバー418側に透明樹脂などを用いた表示窓444を配置している。
蓋部材437の図示上面側の、煙測定チップ400裏面外周には取付シート433を設ける。取付シート433はマグネットシート又は粘着シートなどであり、これにより監視対象とする機器や場所に簡単に取り付け配置することができる。なお、取付手段および方法は任意であり、取付シート433以外に、フックやクリップ、紐などの適宜の手段を必要に応じて設けることができる。
(煙測定チップの機能構成)
図8は煙測定チップの機能構成の概略を示したブロック図である。煙測定チップ400は、煙濃度測定制御部402、検煙部404、アンテナ408を接続した通信部406を備え、図7に示した釦電池424による電源供給を受けて動作する。煙濃度測定制御部402は、例えばプログラムの実行により実現される機能である。ハードウェアとしては図7の制御チップ441を備え、CPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路又はワイヤードロジック回路等を使用する。
通信部406は図7の通信チップ442を備え、警報器12との間で所定の第1通信プロトコルに従って信号を送受信する。第1通信プロトコルは、図4の温度測定チップ10の通信部104の場合と同様である。
検煙部404は図7に示した散乱光式検煙構造を有し、発光部と受光部を備えている。検煙部404には図示しない発光駆動回路を設け、煙濃度測定制御部402の指示により、所定周期で赤外LEDを用いた発光部を間欠駆動する。また検煙部404には図示しない増幅回路を設け、フォトダイオードなどの受光部で受光した散乱光の受光信号を増幅し、煙濃度検出信号を煙濃度測定制御部402へ出力する。
煙濃度測定制御部402は例えばCPUによるプログラムの実行により実現される機能である。
煙濃度測定制御部402は、警報器12からの指示に基づいて観測点の煙濃度を観測し、この煙濃度観測結果が示す煙濃度を含む煙濃度観測信号を送信する。即ち、煙濃度測定制御部402は、通信部406を介して警報器12から所定周期毎に送信される一括AD変換信号の有効受信を検知した場合に、検煙部404の発光部を間欠的に駆動して、これに同期して受光動作し、受光部から出力される煙濃度検出信号に基づき煙濃度を観測し、続いて送信されてくる自分のアドレス(例えば自分の送信元符号)を指定したポーリング信号を有効受信した場合に、煙濃度観測結果が示す煙濃度を含んだ煙濃度観測信号を通信部406から住警器12へ送信させる制御を行う。
なお、煙濃度測定制御部402は、警報器12からの指示によらず、自発的に所定周期毎に煙濃度を観測して煙濃度観測結果が示す煙濃度を含んだ煙濃度観測信号を送信するようにしても良い。この場合には、他の煙測定チップからの煙濃度観測信号の送信と重複しないように、キャリアセンスを行い、キャリアのないタイミングで送信する。
[警報器の構成]
図8の煙測定チップ400からの煙濃度観測信号を受信して火災を検知する警報器12は、図5の構成と同様であるが、警報制御部202により煙濃度に基づいて火災を検知する処理及び火災検知に伴う制御の一部が相違する。
(火災警報制御)
煙濃度に基づいて火災を検知する場合の警報制御部202の処理及び制御は次のようになる。
警報制御部202は、煙測定チップ400から受信した煙濃度観測信号の煙濃度(或いはその移動平均等)が閾値煙濃度Sth以上、例えばSth=15%/m以上の場合に火災を検知し、報知部214から連動元を示す火災警報を出力させる制御を行う。火災の検知は、複数回に亘り観測した煙濃度に基づき煙濃度変化率を求め、この煙濃度変化率(上昇率)が予め定めた変化率の閾値以上となった場合に検知するようにしても良い。その他、煙濃度に基づき各種演算等により火災を検知するようにしても良い。
警報制御部202が報知部214から出力させる連動元を示す火災警報としては、煙測定チップ400の煙濃度に基づき火災を検知した場合を例にとると、「ピーピー 1番で火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点灯して行う。ここで「1番」は火災を検知した煙測定チップ400を特定する情報である。
(警報連動制御)
また警報制御部202は、報知部214から災警報を出力させる場合、これとあわせて第2通信プロトコルに従った火災連動信号を生成し、第2通信部208に指示し、同じ住宅1aの他の警報システムA2の警報器12−2へ火災連動信号を送信させる制御を行い、当該火災連動信号を受信した他の警報システムの警報器12−2で連動先を示す火災警報を出力させる。この場合の連動先を示す火災警報としては例えば「ピーピー 別の場所の1番で火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力すると共にLEDを例えば点滅して行う。
また警報制御部202は、第2通信部208を介して同じ住宅1aの他の警報システムA2の警報器12−12が送信した火災連動信号の有効受信を検知た場合、報知部214から連動先を示す火災警報(警報音及び又は警報表示)を出力させる制御を行う。これ以外は図5の場合の制御と同様であるので説明を省略する。
(警報連携連動制御)
警報制御部202は、煙測定チップ400から受信した煙濃度観測信号に基づき火災を検知した場合、インタフェース通信プロトコルに従った火災連携連動信号を生成し、インタフェース部212に指示し、中継アダプタ15−1へ火災連携連動信号を送信させる制御を行い、当該火災連携連動信号を、中継アダプタ15−1、電力スマートメータ14−1、ネットワーク20、電力スマートメータ14−2及び中継アダプタ15−2を経由して住宅1bの警報器12−21へ送信し、更に警報器12−21から警報器12−22へ送信し、この火災連携連動信号を受信した警報システムB1、B2の警報器12−21、12−22に、他住戸火災警報を出力させる。
この場合の他住戸火災警報としては、住宅1aの名称として例えば「住戸A」を予め登録していたとすると、例えば「ウーウー 住戸Aで火災を検知しました 確認してください」といった住戸を特定した音声メッセージをスピーカから繰り返し出力させると共に、LEDを例えば点灯又は点滅して行う。
また警報制御部202は、住宅1bに設置した他の警報システムB1の警報器12−21が送信した火災連携連動信号を、中継アダプタ15−2、電力スマートメータ14−2、ネットワーク20、電力スマートメータ14−1及び中継アダプタ15−1を経由してインタフェース部212で受信し、その有効受信を検知した場合、報知部214から他住戸火災警報を出力させる制御を行う。この制御とあわせて更に警報制御部202は、第2通信部208に指示し、受信した火災連携連動信号を警報器12−12へ送信させる制御を行い、火災連携連動信号を受信した警報器12−12に、他住戸火災警報(警報音及び又は警報表示)を出力させる。
この場合の他住戸火災警報としては、住宅1bの名称として例えば「住戸B」を予め登録していたとすると、例えば「ウーウー 住戸Bで火災を検知しました 確認してください」といった住戸を特定した音声メッセージをスピーカから繰り返し出力させると共に、LEDを例えば点灯又は点滅して行う。これ以外は図5の場合の制御と同様であるので説明を省略する。
[2段階の判定による火災検知]
次に本発明による警報システムの他の実施形態として、煙測定チップ400から受信した観測点の煙濃度に基づき警報器12が2段階の閾値を用いて、火災予兆及び火災を検知して警報するようにした警報連携システムを説明する。
煙濃度測定チップ400は図8の構成と同様となる。
警報器12は、図5の構成と同様であるが、警報制御部202により煙濃度に基づいて火災を検知する処理及び火災検知に伴う制御の一部が相違する。2段階の閾値により火災予兆及び火災を判定する場合の警報制御部202の処理及び制御は次のようになる。
(火災警報制御)
警報制御部202は、煙測定チップ400から有効受信した煙濃度観測信号の煙濃度が、第1閾値煙濃度Sth1(例えばSth1=10%/m)以上の場合に、火災の兆候であるとして火災予兆を検知し、報知部214から火災予報警報を出力させる制御を行う。この場合の火災予報警報としては例えば「ピーピー 1番で煙を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力させると共にLEDを例えば点滅させる制御を行う。
また警報制御部202は、火災予兆を検知した後に、煙測定チップ400から有効受信した煙濃度観測信号の煙濃度が、第1閾値煙濃度より高い第2閾値煙濃度Sth2(例えばSth2=15%/m)以上の場合に、火災を検知し、報知部214から火災警報を出力させる制御を行う。この場合の火災警報としては例えば「ピーピー 1番で火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピーカから繰り返し出力させると共にLEDを例えば点灯させる制御を行う。
(警報連動制御)
また警報制御部202は、煙測定チップ400から有効受信した煙濃度観測信号の煙濃度に基づき火災予兆又は火災を検知した場合、それぞれに対応して第2通信プロトコルに従った火災予報連動信号又は火災連動信号を生成し、第2通信部208に指示し、当該火災予報連動信号又は火災連動信号を同じ住宅1aの他の警報システムA2の警報器12−12へ送信させる制御を行い、火災予報連動信号又は火災連動信号を受信した警報器12−12に、連動先を示す火災予報警報又は火災警報を出力させる。
この場合の連動先を示す火災予報警報又は火災警報としては、それぞれ例えば「ピーピー 別の場所の1番で煙を検知しました 確認してください」、「ピーピー 別の場所の1番で火災を検知しました 確認してください」といった音声メッセージをスピースから繰り返し出力させると共にLEDを例えば点灯又は点滅させる制御を行う。
また警報制御部102は、同じ住宅1aの他の警報システムA2の警報器12−12が送信した火災予報連動信号又は火災連動信号を第2通信部108で受信し、その有効受信を検知した場合、それぞれに対応して報知部214から連動先を示す火災予報警報(警報音及び又は警報表示)又は火災警報(警報音及び又は警報表示)を出力させる制御を行う。これ以外は図5の場合の制御と同様であるので説明を省略する。
(警報連携連動制御)
また警報制御部202は、煙測定チップ400から受信した煙濃度観測信号に基づき火災予兆又は火災を検知した場合、それぞれに対応してインタフェース通信プロトコルに従った火災予報連携連動信号又は火災連携連動信号を生成し、インタフェース部212に指示し、中継アダプタ15−1へ火災予報連携連動信号又は火災連携連動信号を送信させる制御を行い、当該火災予報連携連動信号又は火災連携連動信号を、中継アダプタ15−1、電力スマートメータ14−1、ネットワーク20、電力スマートメータ14−2及び中継アダプタ15−2を経由して住宅1bの警報器12−21へ送信し、更に警報器12−21から警報器12−22へ送信し、この火災予報連携連動信号又は火災連携連動信号を受信した警報システムB1、B2の警報器12−21、12−22に、他の住宅1aの火災予兆を示す他住戸火災予報警報又は住宅1aの火災を示す他住戸火災警報を出力させる。
この場合の他住戸火災予報警報又は他住戸火災警報としては、住宅1aの名称として例えば「住戸A」を予め登録していたとすると、それぞれ例えば「ウーウー 住戸Aの1番で煙を検知しました 確認してください」、「ウーウー 住戸Aの1番で火災を検知しました 確認してください」といった住戸を特定した音声メッセージをスピーカから繰り返し出力させると共に、LEDを例えば点灯又は点滅して行う。
また警報制御部202は、他の住宅1bに設置した例えば警報システムB1の警報器12−21が送信した火災予報連携連動信号又は火災連携連動信号を、中継アダプタ15−2、電力スマートメータ14−2、ネットワーク20、電力スマートメータ14−1及び中継アダプタ15−1を経由してインタフェース部210で受信し、その有効受信を検知した場合に、報知部214からの他の住宅1bの火災予報警報(警報音及び又は警報表示)又は火災警報(警報音及び又は警報表示)を出力させる制御を行う。この制御にあわせて警報制御部202は、第2通信部208に指示し、受信した火災予報連携連動信号又は火災連携連動信号を警報器12−12へ送信させる制御を行い、火災予報連携連動信号又は火災連携連動信号を受信した警報器12−12に、他の住宅1bの他住戸火災予報警報又は他住戸火災警報を出力させる。
この場合の他住戸火災予報警報又は他住戸火災警報としては、住宅1bの名称として例えば「住戸B」を予め登録していたとすると、それぞれ例えば「ウーウー 住戸Bの1番で煙を検知しました 確認してください」、「ウーウー 住戸Bの1番で火災を検知しました 確認してください」といった住戸を特定した音声メッセージをスピーカから繰り返し出力させると共に、LEDを例えば点灯又は点滅して行う。これ以外は図5の場合の制御と同様であるので説明を省略する。
[ガススマートグリッドシステム]
図1及び図2の警報連携システムは、2住宅(2住戸)に設置した警報システムを、電力スマートグリッドシステムの通信ネットワークを利用して連携しているが、本発明の他の実施形態として、ガススマートグリッドシステムの通信ネットワークを利用して連携しても良い。
ガススマートグリッドシステムは、住宅1a、1bにガススマートメータを設置し、通信ネットワークにガス会社サーバを接続している。ガススマートグリッドシステムのネットワークは、電力スマートグリッドシステムのネットワーク20と同様に、インターネット22、携帯電話基地局28を備えた携帯電話網26、アクセスポイント32を備えた公衆無線LAN通信網30で構成される。
ガススマートメータは、例えば携帯電話通信機能と公衆無線LAN通信機能を備えている。ガススマートメータを例えば携帯電話網26のサービス圏に配置した場合、ガススマートメータは携帯電話通信機能を選択し、携帯電話基地局28、携帯電話網26及びインターネット22を経由してガス会社サーバとの間で信号を送受信する。
またガススマートメータを例えば公衆無線LAN網60のサービス圏に配置した場合、スマートメータは公衆無線LAN通信機能を選択し、アクセスポイント32、公衆無線LAN通信網30及びインターネット22を経由してガス会社サーバとの間で信号を送受信する。
ガス会社サーバは、通信ネットワークを経由してガススマートメータへ検針要求信号を送信し、これに対応して検針応答信号を返信させてガススマートメータ検針データ(ガス使用量)を収集し、例えば料金を引き落とす手続き処理等を自動で行う。
[本発明の変形例]
(温度測定チップと煙測定チップを混在した警報システム)
上記の実施形態は、1の警報器に1又は複数の温度測定チップ或いは1又は複数の煙測定チップを割り当てて警報システムを構成しているが、1の警報器に1又は複数の温度測定チップ及び1又は複数の煙測定チップを割り当てて混在した警報システムを構成してもよい。
(測定チップでの異状検知)
上記の実施形態は、温度測定チップで所定局所の温度を観測し、観測結果である温度を含めた温度観測信号を警報器へ送信し、警報器で受信した温度観測信号の温度に基づき火災(火災予兆又は火災)を検知して、火災警報(火災予報警報又は火災警報)を出力するようにしているが、温度測定チップで温度を観測すると共に観測結果に基づき火災(火災予兆又は火災)を検知し、火災検知情報(火災予報検知情報又は火災検知情報)を含めた温度観測信号を警報器へ送信し、警報器で火災検知情報(火災予報検知情報又は火災検知情報)を含んだ温度観測信号を有効受信した場合に、火災(火災予兆又は火災)を検知して火災警報(火災予報検知情報又は火災検知情報)を出力するようにしても良い。この点は煙測定チップについても同様である。
(火災以外の異状検知)
上記の実施形態は、異状を検知して異状警報を出力する警報システムとして、火災を検知して火災警報を出力する警報システムを例にとっているが、ガス漏れを検知してガス漏れ警報を出力する警報システム、COを検知して警報を出力する警報システム、侵入者を検知して防犯警報を出力する警報システム、地震を検知して警報を出力する警報システムなどの各種の異状を検知して警報を出力する適宜の警報システムにも適用できる。
(局所監視と全体監視)
上記の実施形態は、警報システムの警報器に温度又は煙濃度を観測するセンサ部を設けてないが、他の実施形態として、警報器に温度又は煙濃度を観測するセンサ部を設けるようにしても良い。
このように警報器にセンサ部を設けた警報システムによれば、所定局所に配置して監視領域の火災を局所的に監視している測定チップの感知エリアから離れた場所で火災が発生しても、監視領域を全体的に監視しているセンサ部付きの警報器により火災を迅速且つ確実に検知し、煙測定チップによる火災監視では逃してしまうような火災であっても、早期に火災発生またはその兆候を検知して警報することができる。
(一方向伝送による連携)
上記の実施形態での連携に係る通信は、複数の警報システムの間の双方向伝送としているが、一方の警報システムから他方の警報システム、或いは1の警報システムから他の警報システムへの一方向伝送としても良い。つまり、本発明は、少なくとも所定の警報システムで異状が検知された場合に、他の警報システムへ連携連動信号が送信されて、これに基づき当該他の警報システムで「他システム警報動作」が行われるようにすればよく、この逆方向の伝送による連携関係を必須としない。
この一方向伝送となる連携に係る通信は、図1の住宅1aが例えば親世帯の住宅であり、住宅1bが子世帯の住宅であった場合、親世帯の住宅1aの警報システムA1、A2から子世帯の住宅1bの警報システムB1、B2への一方向伝送とする。このため親世帯の住宅1aに設けた中継アダプタ15−1を送信専用の中継アダプタとし、また子世帯の住宅1bに設けた中継アダプタ15−2を受信専用の中継アダプタとする。
親世帯の住宅1aの例えば警報システムA1の温度測定チップ10の何れかが送信した温度観測信号に基づき警報器12−11で火災を検知して火災連携連動信号を送信専用の中継アダプタ15−1へ送信した場合、この火災連携連動信号は中継アダプタ15−1、電力スマートメータ14−1、ネットワーク20、電力スマートメータ14−2、受信専用の中継アダプタ14−2を経由して子世帯の住宅1bの警報器12−21へ送信され、更に警報器12−21から警報器12−22へ送信され、当該火災連携連動信号を受信した警報器12−21、12−22に、親世帯の住宅1aの火災発生を示す他住戸火災警報を出力させる。火災復旧連携連動信号及び警報停止連携連動信号の一方向伝送も同様である。
(異状監視サーバ)
上記の実施形態のサーバ経由電力スマートメータ間通信方式は、電力スマートグリッドシステムのネットワーク20に接続した電力会社サーバ24により住宅1a、1bの警報システムを連携しているが、ネットワーク20に専用の異状監視サーバを接続し、この異状監視サーバを経由して遠隔に配置している警報システムを連携しても良い。このように専用の異状監視サーバを設けることで、電力会社サーバの負担を軽減し、また警報連携制御のシステム構築を容易に行うことを可能とする。ガススマートグリッドシステムの場合も同様である。
(通信プロトコル)
上記の実施形態にあっては、警報システムA1〜B2の各警報器と温度測定チップ又は煙測定チップの間は、第1通信プロトコルに従った無線通信、同じ住宅に配置した警報器の間は第2通信プロトコルに従った無線通信としているが、それぞれ同じ通信プロトコルとし、例えば無線通信の周波数を別チャンネルとしても良い。このようにすれば警報器に第1通信部と第2通信部を設ける必要がなく、1つの通信部として構成を簡単にすることができる。
(警報器と測定チップの対応)
上記の実施形態にあっては、全ての警報器に温度測定チップ又は煙測定チップを割当てて複数の警報システムを形成しているが、温度測定チップ及び又は煙測定チップの割り当てのない警報器のみの警報システムを設け、他の警報器からの火災予報連動信号及び/又は火災連動信号を受信して、対応する警報の出力及び出力停止連動のみを行うようにしても良い。
(HEMSによる連携)
また上記の実施形態における電力スマートグリッドシステム又はガススマートグリッドシステムは、需要者の使用電力量又か使用ガス量を測定して自動検針する場合を例にとるものであったが、センサネットワークにより各種の環境変化を検知してエアコン等の家電機器を最適制御するといった適宜のHEMSと連携することもできる。もちろん、電力管理制御又はガス管理制御とこのような環境管理制御とを複合的に行う警報連携システムとしても良い。
(住宅用の電力スマートメータ)
上記の実施形態の住宅用の電力スマートメータは、電力メータ機能と通信機能を一体に備えた場合を例にとっているが、電力メータ、宅内通信アダプタ、広域通信アダプタに分けた機器構成としても良い。この場合、電力メータは電力使用量を積算し、宅内通信アダプタは住宅内に無線通信網を形成して他の宅内通信アダプタと結合し、広域通信アダプタは外部の携帯電話網又は公衆無線LAN通信網と結合する。このため電力メータを宅内通信アダプタに専用線で接続し、この宅内通信アダプタを広域通信アダプタに専用線で接続して電力スマートメータを構成する。
この構成の電力スマートメータを設けた電力スマートグリッドシステムの通信ネットワークを利用した2住宅の警報システムの連携は、警報器に宅内通信アダプタを中継アダプタとして専用線で接続し、電力メータを接続した宅内通信アダプタを経由して広域通信アダプタとの間で通信を行うようにする。この構成は、ガススマートメータについても同様である。
(集合住宅用の電力スマートメータ)
また集合住宅用の電力スマートメータとして、住宅用と同様に、電力メータ、構内通信アダプタ、広域通信アダプタに分けた機器構成としても良い。構内通信アダプタは住宅用の宅内通信アダプタに比べ、送信電力を大きくしている。
集合住宅における電力スマートメータの配置は、例えば階別に分けて複数住戸の通信グループを形成し、この通信グループに属する住戸の電力メータに構内通信アダプタを専用線で接続し、更に、通信グループに属する1の構内通信アダプタに広域通信アダプタを接続する。構内通信アダプタと広域通信アダプタは、その間に位置する他の構内通信アダプタの多段中継を経て通信する。
この構成の電力スマートメータを設けた電力スマートグリッドシステムの通信ネットワークを利用した2住戸の警報システムの連携は、各住戸に設けた警報システムの警報器に中継アダプタとして構内通信アダプタを専用線で接続し、他の住戸の構内通信アダプタの多段中継を経て広域通信アダプタとの間で通信を行うようにする。この構成は、ガススマートメータについても同様である。
(連携用のネットワーク)
上記の実施形態にあっては、遠隔に配置した複数の警報システムを連携する通信ネットワークとして、電力スマートグリッドシステム又はガススマートグリッドシステムといった機器管理システムのネットワークを利用しているが、本発明はこれに限定されず、インターネット、携帯電話網、公衆無線LAN通信網などの遠隔に配置したシステム又は機器の間で信号を送受信するネットワークであれば、適宜のネットワーク及び又はその組合せからなるネットワークを含む。この場合、警報器12に接続した中継アダプタ15は、利用するネットワークに接続可能な適宜の通信アダプタを使用する。
また、複数の警報システムの配置については特に限定されない。すなわち、必ずしも相互に遠隔に配置されている必要はなく、近接する場所に配置されていても良いし、例えば同一住戸内に配置されることも妨げない。
(通信形態)
また上記の実施形態に於いては各通信を無線とする場合を示したが、任意の一部又は全部を有線通信としても良い。
(住宅以外の用途)
上記の実施形態は住宅用に限らずビルやオフィス用など各種用途の温度異状の監視にも適用できる。
(その他)
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:温度測定チップ
12−11〜12−22:警報器
14−1、14−2:電力スマートメータ
15−1、15−2:中継アダプタ
102:温度測定制御部
104、406:通信部
136:温度検出素子
202:警報制御部
204:第1通信部
208:第2通信部
212、304:インタフェース部
214:報知部
216:操作部
302:中継制御部
306:第3通信部
400:煙測定チップ
402:煙濃度測定制御部
404:検煙部

Claims (12)

  1. 所定局所に配置すると共に観測点の観測結果に基づく観測信号を送信する1又は複数の測定手段と、前記測定手段が送信した観測信号を受信して異状を検知した場合に異状警報を出力する警報手段とにより構成した複数の警報システムを配置し、
    前記複数の警報システムを、通信ネットワークを経由して連携させることを特徴とする警報連携システム。
  2. 請求項1記載の警報連携システムに於いて、前記複数の警報システム間での連携は、前記複数の警報システムのうち、任意の警報システムで異状を判断した場合に、当該警報システム以外の他の警報システムで警報することを特徴とする警報連携システム。
  3. 請求項1記載の警報連携システムに於いて、前記複数の警報システムを、通信機能を備えた機器の情報をサーバに送信して処理させる機器管理システムの通信ネットワークを経由して連携させることを特徴とする警報連携システム。
  4. 請求項1記載の警報連携システムに於いて、前記複数の警報システムを、通信機能を備えた電力メータである電力スマートメータで検知した機器の使用電力をサーバへ送信して処理させる電力スマートグリッドシステムの通信ネットワークを経由して連携させることを特徴とする警報連携システム。
  5. 請求項1記載の警報連携システムに於いて、前記複数の警報システムを、通信機能を備えたガスメータであるガススマートメータで検知した機器の使用ガス量をサーバへ送信して処理させるガススマートグリッドシステムの通信ネットワークを経由して連携させることを特徴とする警報連携システム。
  6. 請求項1記載の警報連携システムに於いて、前記複数の警報システムを、通信機能を備えたガスメータであるガススマートメータで検知した機器の使用ガス量をサインターネット、携帯電話網及び/又は公衆無線LAN通信網の通信ネットワークを経由して連携させることを特徴とする警報連携システム。
  7. 請求項1記載の警報連携システムに於いて、前記測定手段は観測点の観測結果として温度又は煙濃度を観測することを特徴とする警報連携システム。
  8. 請求項1記載の警報連携システムに於いて、
    前記1又は複数の測定手段は、前記観測結果を含んだ観測信号を前記警報手段へ送信し、前記警報手段は、前記1又は複数の測定手段の何れかから受信した前記観測信号の前記観測結果に基づき異状を検知して異状警報を出力する、
    ことを特徴とする警報連携システム。
  9. 請求項1記載の警報連携システムに於いて、
    前記1又は複数の測定手段は、前記観測結果に基づき異状を検知した場合に当該異状を示す異状検知情報を含んだ観測信号を前記警報手段へ送信し、
    前記警報手段は、前記1又は複数の測定手段から前記異状検知情報を含む観測信号を受信した場合に異状を検知して異状警報を出力する、
    ことを特徴とする警報連携システム。
  10. 請求項1記載の警報連携システムに於いて、前記観測結果が所定の閾値以上の場合に、異状を検知して異状警報を出力することを特徴とする警報連携システム。
  11. 請求項1記載の警報連携システムに於いて、前記観測結果が所定の第1閾値以上の場合に、異状予兆を検知して異状予報警報を出力し、前記観測情報が前記第1閾値より高い所定の第2閾値以上の場合に異状を検知して異状警報を出力することを特徴とする警報連携システム。
  12. 所定局所に配置すると共に観測点の観測結果に基づく観測信号を送信する1又は複数の測定手段と、前記測定手段が送信した観測信号を受信して異状を検知した場合に異状警報を出力すると共に他の警報システムの警報手段へ異状連動信号を送信して連動先を示す異状警報を出力させ、一方、他の警報システムの警報手段から異状連動信号を受信した場合に連動先を示す異状警報を出力する警報手段とにより構成した警報システムを複数設けて連動システムを構成し、更に前記連動システムを複数設けて配置し、
    配置した前記複数の連動システムを、通信ネットワークを経由して連携させることを特徴とする警報連携システム。
JP2012068869A 2011-10-27 2012-03-26 警報連携システム Active JP6022786B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012068869A JP6022786B2 (ja) 2012-03-26 2012-03-26 警報連携システム
PCT/JP2012/077781 WO2013062101A1 (ja) 2011-10-27 2012-10-26 警報連携システム及びネットワークアダプタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012068869A JP6022786B2 (ja) 2012-03-26 2012-03-26 警報連携システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013200727A true JP2013200727A (ja) 2013-10-03
JP6022786B2 JP6022786B2 (ja) 2016-11-09

Family

ID=49520918

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012068869A Active JP6022786B2 (ja) 2011-10-27 2012-03-26 警報連携システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6022786B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018165179A (ja) * 2017-03-28 2018-10-25 新明和工業株式会社 塵芥収集車
US10368338B2 (en) 2014-06-20 2019-07-30 Buffalo Inc. Wireless device, network system and control method of wireless device
JP7479834B2 (ja) 2019-12-24 2024-05-09 ホーチキ株式会社 広域警戒システム

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000049968A (ja) * 1998-07-31 2000-02-18 Tokyo Gas Co Ltd 通信システム
JP2001033033A (ja) * 1999-07-22 2001-02-09 Tokyo Gas Co Ltd ガスメータと通信可能な警報器
JP2003229972A (ja) * 2002-02-04 2003-08-15 Sharp Corp 情報処理装置および管理システム
JP2003309662A (ja) * 2002-04-15 2003-10-31 Matsushita Electric Works Ltd 集合住宅用監視制御システム及びそのセンターサーバー
JP2008027110A (ja) * 2006-07-20 2008-02-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガス器具監視装置
JP2008035423A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Yazaki Corp 警報通報装置
JP2008077185A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Marks:Kk 省電力機能を備えたセキュリティシステム
JP2009204362A (ja) * 2008-02-26 2009-09-10 Panasonic Corp ガス器具監視装置
JP2009266058A (ja) * 2008-04-28 2009-11-12 Hochiki Corp 警報器
JP2011197994A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Nohmi Bosai Ltd 警報システム、および中継器

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000049968A (ja) * 1998-07-31 2000-02-18 Tokyo Gas Co Ltd 通信システム
JP2001033033A (ja) * 1999-07-22 2001-02-09 Tokyo Gas Co Ltd ガスメータと通信可能な警報器
JP2003229972A (ja) * 2002-02-04 2003-08-15 Sharp Corp 情報処理装置および管理システム
JP2003309662A (ja) * 2002-04-15 2003-10-31 Matsushita Electric Works Ltd 集合住宅用監視制御システム及びそのセンターサーバー
JP2008027110A (ja) * 2006-07-20 2008-02-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガス器具監視装置
JP2008035423A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Yazaki Corp 警報通報装置
JP2008077185A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Marks:Kk 省電力機能を備えたセキュリティシステム
JP2009204362A (ja) * 2008-02-26 2009-09-10 Panasonic Corp ガス器具監視装置
JP2009266058A (ja) * 2008-04-28 2009-11-12 Hochiki Corp 警報器
JP2011197994A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Nohmi Bosai Ltd 警報システム、および中継器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10368338B2 (en) 2014-06-20 2019-07-30 Buffalo Inc. Wireless device, network system and control method of wireless device
JP2018165179A (ja) * 2017-03-28 2018-10-25 新明和工業株式会社 塵芥収集車
JP7479834B2 (ja) 2019-12-24 2024-05-09 ホーチキ株式会社 広域警戒システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6022786B2 (ja) 2016-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6125759B2 (ja) 警報連携システム
JP6022797B2 (ja) 警報連携システム
JP5893847B2 (ja) 警報連携システム
JP6027310B2 (ja) 警報連携システム
JP5815278B2 (ja) 警報連携システム
JP2012238190A (ja) 警報連携システム、警報連携方法及び中継器
JP6009813B2 (ja) 警報連携システム
JP6022786B2 (ja) 警報連携システム
JP2014186574A (ja) 警報システム
JP6001870B2 (ja) 警報システム
JP6037430B2 (ja) 警報システム
JP5981334B2 (ja) 警報システム
JP5848136B2 (ja) 連携システム
JP2016076238A (ja) 連携システム
JP2013196579A (ja) 警報システム及びその連動システム
JP2013254292A (ja) 警報システム
JP6046914B2 (ja) 警報システム
JP6231288B2 (ja) 警報システム及び煙観測チップ
JP2013164781A (ja) 警報システム
JP2013196578A (ja) 警報システム及びその連動システム
JP2016212892A (ja) 温度測定チップ
JP2014096022A (ja) 警報システム
JP2014063420A (ja) 警報システム
JP5973241B2 (ja) 警報システム
JP2013175086A (ja) 警報システム及びその連動システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160415

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160907

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161006

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6022786

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150