JP2013198481A - 植物性食品素材の軟化方法、軟化製剤、軟化した植物性食品素材およびそれを用いた食品 - Google Patents

植物性食品素材の軟化方法、軟化製剤、軟化した植物性食品素材およびそれを用いた食品 Download PDF

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Abstract

【課題】 通常の調理方法では軟化し難い植物性食品素材でも、特殊な設備などを必要とせず、簡単な操作で、野菜の形状を保ったまま摂取しやすい食感まで軟らかくする方法を提供する。
【解決手段】 ソルビトール、還元澱粉糖化物、マルチトールなどの糖アルコールと酵素とを、必要に応じ含浸を促進させる処理を行い、植物性食品素材に含浸することにより植物性食品素材を軟化する、植物性食品素材の軟化方法、および糖アルコールと酵素を有効成分とする軟化製剤。
【選択図】なし

Description

本発明は食品、特に植物性食品素材の軟化に関するものである。
近年、高齢化社会や医療の進歩等の要因による健康状態の多様化により、様々な状態の食品を必要とする人が多数存在するようになった。
食品の状態の中には、介護食といわれる食品の状態があり、該介護食は、加齢に伴いそれまでの健常食が食べ辛くなった人や、手術後や一過的な健康状態の変化によって、一時的にこのような食事を必要とする人に供される。
これらの中には、食品を包丁やフードカッター等で細かく刻んだ食事である「刻み食」や、ミキサーなどですりつぶしたペースト状の「ミキサー食」などがある。
これらのうち、嚥下障害などを持たない高齢者や、単に咀嚼機能の低下によって介護食を必要とする人には「刻み食」が供されることがあるが、「刻み食」は単に食品が小さくなっているにすぎず、飲み込みを行なうためには少なからず咀嚼が必要である。そのうえ、食品は小さく刻まれ、もともとの形状を保持していない。
一方、「ミキサー食」については咀嚼機能がかなり低下し、口中で食品を咀嚼することが出来ない人でも摂取することができるが、その形状はゾル状で、もともとの食品の形状を保持していないばかりか、見栄えが悪く、味も劣る。
これは、介護食を食べる人の食欲低下の原因ともなり、本来、介護食を食べることによって、体力を維持・回復すべき人らに、食事による充分な恩恵をあたえられない、という問題につながっていた。
そのため、咀嚼機能が低下した人でも食べることができる軟らかさでありながら、「刻み食」、「ミキサー食」より、見栄えの良い、つまり見た目が健常食と変わらない形状のままの「軟菜食」という新たな介護食が望まれていた。「軟菜食」は通常の食事を取ることが出来ない人にも食べやすく、なおかつ食事に楽しみを持たせることができることから、心身の健康に寄与することができるが、そのためには、通常の調理では軟らかくなりにくい食品素材を、形状を保ったまま軟らかくする技術が必要であった。
これまでに、このような食品の製造方法について、さまざまな検討がなされてきた。一般に、このような軟菜食を通常の調理により作る工夫としては、圧力鍋による加熱を行なうことが通常であったが長時間の加熱が必要であった。
そこで、例えば、特開2003−284522号公報(特許文献1)では、植物食品素材を凍結、解凍後、酵素液中で減圧状態とすることにより短時間の酵素処理で軟化食品を製造できる方法が示されている。
また、特開2011−160763号公報(特許文献2)に示される方法でも酵素を食品に含浸させる方法が開示されているが、対象となる食品に対して過熱水蒸気による乾燥を行い、次いで減圧状態で酵素液に含浸させることを必要としている。
すなわち、上記に示されたような方法を用いるには減圧装置などの設備を整える必要があり、さらにはそれらの機器を操作するという通常の調理工程とは大きく異なる手間をかけなくてはいけなかった。したがって、家庭や小規模の病院および介護施設で実施することは容易ではなかった。
さらには、特許文献2ではトレハロースやグリセリンを、食品を軟化させるための酵素液に含有させることが示されており、これらの浸透圧を利用し、酵素の浸透を行なう方法の開示がある。
また特開2010−115164号公報(特許文献3)には酵素液に二糖を含むことで形状を維持したままで軟質化され、優れた食感を有する軟質化植物食材を提供する方法が示されている。
しかし、いずれの方法も酵素液の導入を減圧工程で行なうことを示しており、より簡便に食品を軟化させる方法が求められていた。
したがって、本発明では、通常の調理方法では軟化し難い植物性食品素材でも、特殊な設備などを必要とせず、簡単な操作で、野菜の形状を保ったまま摂取しやすい食感まで軟らかくする方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために鋭意検討した結果、本発明者らは、糖アルコールを用いることで、酵素の浸透性をあげ、酵素液含浸において減圧工程を経なくてもよい、簡便な植物性食品素材の軟化方法を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、第一に、糖アルコールと酵素とを植物性食品素材に含浸させることを特徴とする、植物性食品素材の軟化方法である。
第二に、植物性食品素材に糖アルコールと酵素とを用いて含浸させる前、または含浸させるときに、糖アルコールと酵素の含浸を促進させるための処理を行うことを特徴とする、上記第一に記載の植物性食品素材の軟化方法である。
第三に、糖アルコールと酵素の混合液に植物性食品素材を浸漬させることを特徴とする、上記第一または第二に記載の植物性食品素材の軟化方法である。
第四に、糖アルコールと酵素の混合液が、混合液100重量部中に15重量部乃至55重量部の糖アルコールを含有することを特徴とする、上記第三に記載の植物性食品素材の軟化方法である。
第五に、糖アルコールが、ソルビトール、還元澱粉糖化物、マルチトールからなる群から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする、上記第一から第四のいずれか一つに記載の植物性食品素材の軟化方法である。
第六に、糖アルコールと酵素とを有効成分とする、植物性食品素材の軟化製剤である。
第七に、上記第一から第五のいずれか一つに記載の方法により得られた植物性食品素材である。
第八に、上記第七に記載の植物性食品素材を用いた食品である。
以下に本発明の構成について、詳細に説明する。
本発明でいう植物性食品素材とは、植物性の食物で、人が日常的に摂取するものであり、じかに摂取できるものと加工調理しなければ摂取できないものがある。さらに、本発明でいう食品とは、その状態のまま摂取可能であるものであり、生で摂取可能な植物性食品素材や加工調理によって摂取できるようにした植物性食品素材を含むものである。
本発明によれば、植物性食品素材を「摂取しやすい食感」まで軟らかくすることが出来る。「摂取しやすい食感」と表現される硬さとは、食品を咀嚼する力が弱く、硬い食品や大きい食品が食べづらい人が、簡単に咀嚼できる程度、または舌や歯茎などで押しつぶすことができる程度のかたさをいう。
また、本発明において、植物性食品素材とは、特に限定されるものではないが、野菜(根菜、茎菜、果菜、葉物、茎葉菜、花芽・芽もの野菜、イモ)類、果実類、豆類、穀類、種実(ナッツ)類、藻類、きのこ類などが例示され、これらの1種以上の組み合わせからなってもよい。
ここで、野菜類としては、一般に根菜といわれる大根、ニンジン、キントキニンジン、ゴボウ、カブなど、茎菜といわれるレンコン、タケノコ、アスパラガス、ウドなど、果菜といわれるキュウリ、ナス、トマト、ズッキーニ、カボチャ、ピーマン、パプリカ、シシトウ、トウガラシ、オクラ、トウガン、ヒョウタン、ヒルガオ、マクワウリ、シロウリ、ニガウリ、ヘチマ、オリーブ、トウモロコシなど、葉物といわれる、ホウレンソウ、小松菜、カラシナ、アブラナ、キャベツ、レタス、白菜、青梗菜、春菊、フキ、リーキ、高菜、野沢菜、ツケナ、ウキナ、ミブナ、水菜、キョウナ、カイラン、アシタバ、モロヘイヤ、ツルムラサキ、空芯菜、菜心、コウサイタイ、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、タアサイ、千宝菜、リーフレタス、プリーツレタス、ロメインレタス、茎レタス、サラダ菜、パセリ、ミツバ、シソ、セロリ、ルッコラ、クレソンなど、茎葉菜といわれるネギ、アサツキ、ワケギ、ニラ、オカヒジキ、タマネギ、ラッキョウ、エシャロット、ユリネ、クワイ、キクイモ、コールラビ、ザーサイ、ニンニク、ショウガなど、花菜・芽もの野菜といわれるブロッコリー、カリフラワー、ナノハナ、アーチチョーク、キク、アザミ、フキノトウ、ノビル、ゼンマイ、蕨、タラノメ、土筆、チコリー、モヤシ、各種スプラウトなど、および、イモ類といわれるジャガイモ、サトイモ、サツマイモ、ヤマトイモ、イチョウイモ、長イモ、ヤマイモ、自然薯、ムカゴ、タロイモ、ヤツガシラなどが挙げられる。
また、果実類としては、リンゴ、柿、梨、洋ナシ、花梨、バナナ、パイナップル、ライチ、マンゴ、パパイヤ、マゴスチン、ランブータン、ロンガン、イチゴ、ブルーベリー、ブドウ、マスカット、枇杷、杏、白桃、黄桃、プラム、メロン、スイカ、オレンジ、みかん、イヨカン、ボンタン、タンカン、キンカン、グレープフルーツ、アケビ、アセロラ、アボカド、無花果、ウメ、キウイフルーツ、グアバ、サクランボ、スターフルーツ、チェリモヤ、ドラゴンフルーツ、ドリアン、パッションフルーツなど、豆類としては、ダイズ、アズキ、ソラマメ、ヒヨコマメ、ハナマメ、エンドウマメ、インゲンマメ、白インゲン、莢インゲン、莢エンドウ、スナックエンドウなどが挙げられる。さらに穀類としては、白米、黒米、もち米、大麦、ハダカムギ、ハトムギ、オーツムギ、ソバノミ、ヒエ、アワ、キビ、キヌア、アマランサスなど、種実類としては、落花生、アーモンド、カシューナッツ、マカダミアナッツ、ピスタチオ、胡桃、栗、銀杏、クコ、ケシノミ、マツノミなど、藻類としては、わかめ、昆布、メカブ、ヒジキ、紅藻など、きのこ類としては、しめじ、しいたけ、エノキダケ、まいたけ、エリンギ、ナメコ、キクラゲ、マッシュルーム、フクロタケ、ヒラタケ、ヤマブシタケ、キヌガサタケ、マツタケ、トリュフなどが挙げられる。
この中でも、好適には、野菜類、果実類、豆類、藻類およびきのこ類が、特に好適には、根菜・茎菜・果菜・葉物・花菜・イモなどの野菜類が、本発明における植物性食品素材として使用できる。
さらに、本発明の方法に用いる植物性食品素材は、生のままでもよいが、冷凍されたものや調理されたものでもよい。
本発明において、使用できる糖アルコールとしては、マルチトール、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、還元パラチノース、還元澱粉糖化物などを挙げることができ、粉状、顆粒状、シロップ状などその状態を問わず使用できる。さらに、糖アルコールは2種以上を組み合わせてもよい。
また、この中でもソルビトール、還元澱粉糖化物、マルチトールからなる群から選ばれる1種または2種以上の糖アルコールが本発明において好適に使用でき、さらにはソルビトールおよび/またはマルチトールを全糖アルコール中の10%以上含むものがさらに好適に使用でき、60%以上含むものが特に好適である。
本発明において、糖アルコールと酵素とを植物性食品素材に含浸させる方法は、糖アルコールと酵素とを植物性食品素材と混和・混捏させる、植物性食品素材を浸漬させる、植物性食品素材に散布・塗布・被覆・噴霧・注入させるなどの従来公知のいずれの方法でも良いものであり、糖アルコールおよび酵素は、液状であっても、粉状であっても良い。ただし、含浸処理の容易性や浸透性の観点から、糖アルコールおよび酵素が液状であることが好ましい。さらに、糖アルコールおよび酵素を前もって水などの溶媒に分散させて混合液として植物性食品素材に含浸させることが浸透性の観点からより好ましい。しかしながら、結果として糖アルコールと酵素とを植物性食品素材において混合できれば、糖アルコールと酵素とを別個に植物性食品素材に含浸させることもできる。
また、本発明において糖アルコールと酵素を混合液として使用する場合には、糖アルコールは混合液の全体重量100重量部に対して、糖アルコールの固形分として15重量部から55重量部の範囲で含有することができ、特に好適には20重量部から45重量部の範囲で含有することができる。ただし、15重量部未満の場合は、酵素の浸透に対して、糖アルコールの効果が低く、また55重量部より多い場合は糖アルコールの甘味が強く出て、植物性食品素材に対する調味にふさわしくない影響がある。
一方、本発明において使用できる酵素はセルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、キチナーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼなどを挙げることができ、粉状、顆粒状、溶液状、懸濁液状などその状態を問わず使用できる。さらに酵素は2種以上を組み合わせても良く、好適には、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼを使用することが出来る。
また、本発明における酵素の量は、軟化させる植物性食品素材の種類、生であるか、冷凍であるか、調理済みであるか等の植物性食品素材の状態、さらに、含浸を促進させる処理の有無などによっても異なるため、特に限定されない。ただし、酵素が少なすぎると、糖アルコールの酵素浸透作用をもってしても、植物性食品素材の軟化が困難であることが多く、酵素が多くなりすぎると高濃度の酵素のため、軟化させる植物性食品素材の種類によっては、形状が崩れるといった見た目上ふさわしくない問題が起こる可能性が高いため、軟化させる植物性食品素材の重量に対し酵素を0.03重量%から0.5重量%の範囲で使用することが好ましく、0.05重量%から0.5重量%の範囲で使用することがさらに好ましい。
ここでいう植物性食品素材の重量とは、表面に付着した水分や調味液などの液体をザルやペーパータオルなどを用いて、したたらない状態まで除いたものであるが組織内の水分は保持したままの状態で、測定した場合の重量である。
さらに、糖アルコールと酵素を含浸させる植物性食品素材は、生のままでも冷凍されたものでもよく、また下ごしらえとして単純にゆでる・蒸すなどの加熱処理を施してあるものでも、調理してあるものでもよいが、糖アルコールと酵素を含浸させる際には酵素が作用する範囲の温度としておくことが好ましく、植物性食品素材の温度が0℃〜50℃、さらには10℃〜40℃であることが好ましい。
また、植物性食品素材は糖アルコールと酵素とを含浸させる前、または、含浸させるときに含浸を促進させるための処理を行うことができる。ここで言う含浸を促進させるための処理とは、針状のもので植物性食品素材の表面を刺すテンダライズといわれる処理、酵素が表面によく付着するように、植物性食品素材に糖アルコールと酵素とをもみこむ、塗る、容器内で糖アルコールと酵素とを植物性食品素材をあわせて振るといったタンブリングといわれる処理、糖アルコールと酵素とを植物性食品素材の内部に拡散させるように、注射器などを用いて植物性食品素材の内部へ注入するインジェクションといわれる処理、隠し包丁や包丁目などを入れるといった古くから調味料のしみこみを良くするために行なわれていた調理技術上の処理といった各種の処理が挙げられる。特に好適には、テンダライズ、タンブリングといった植物性食品素材の表面から含浸を促進させるための処理が好適に用いられる。
本発明において糖アルコールと酵素を混合液として使用し、植物性食品素材を糖アルコールと酵素の混合液に浸漬させる場合には、糖アルコールと酵素の混合液の量は特には限定されず、植物性食品素材の表面が糖アルコールと酵素の混合液に浸かる面積が多いほどよい。ただし、植物性食品素材の種類によっては植物性食品素材から出る水分によって糖アルコールと酵素の混合液が薄まることもあるため、糖アルコールと酵素の混合液と植物性食品素材を重量の比で、糖アルコールと酵素の混合液/植物性食品素材が大きいほど好ましく、0.3以上、より好ましくは1以上となることが好ましい。
また、植物性食品素材に糖アルコールと酵素を含浸させる間は、一般に酵素の処理を施す際に通常用いられる温度帯で保管すればよいが、30℃〜50℃の範囲であれば、酵素の活性が高く維持されるため、短時間で植物性食品素材を摂取しやすく軟化させることができるため好ましい。ただし、冷蔵庫内のような3℃〜10℃の低温であっても軟化植物性食品素材は得られる。一方、3℃未満の低温では酵素の凍結や酵素の活性が低く抑えられることから好ましくないし、50℃より高い温度帯では酵素の失活や、野菜の硬化がおこり易く、好ましくない。
植物性食品素材に糖アルコールと酵素を含浸させる時間は、植物性食品素材の種類や切り方、生であるか、冷凍や加熱処理といった下ごしらえがしてあるか、含浸を促進させる処理の有無という状態の違い、酵素の量、糖アルコールの量、糖アルコールと酵素を含浸させる間の保管温度でも異なるが、30分以上で植物性食品素材を摂取しやすく軟化させることができ、3時間以上あればより好ましい。ただし、長時間にわたって植物性食品素材に糖アルコールと酵素を含浸させていると、野菜の種類によっては、その形状が崩れてくるものもあるし、24時間を越えると、雑菌の繁殖等の衛生上の問題から好ましくない。
また、植物性食品素材に糖アルコールとともに含浸させた酵素は、含浸時間の終了時には、加熱により酵素失活させるが、加熱の方法は煮る・蒸す・焼く・揚げるなど通常の調理のいずれの方法でもよいし、スチームコンベクションオーブンなどの機器を用いて加熱を行なってもよい。加熱の温度は特に限定されるものではなく、一般に酵素失活に用いられる温度帯で行なえばよいため、70℃以上でよく、95℃以上の高温であれば、殺菌の効果も得られるため好ましいが、植物性食品素材から水分が抜けすぎる、焦げ付くなどして硬くならないようにすることが望ましく、170℃以下の温度範囲で行なうことが望ましい。
また、本発明において糖アルコールと酵素とを有効成分とする植物性食品素材の軟化製剤に含まれる成分は、有効成分としての糖アルコールと酵素の他に、これらを分散させるための水、アルコール類などの液体や、賦形剤としてデキストリンや、増粘多糖類を含んでもよい。
さらに、これら以外に必要であれば本発明の目的が達成される限りにおいて他の原料も配合することができ、しょうゆ、みりん、砂糖、味噌、塩、酒類、香辛料といった一般的な調味料や、異性化糖、高甘味剤などの甘味料、グルタミン酸塩、イノシン酸塩といったアミノ酸、さらには、酵母エキス、魚介エキス、畜肉エキス、野菜エキス、海藻エキスなどの各種エキス、旨み付与のためのたんぱく加水分解物、核酸、有機酸、無機塩、発酵調味料や酸味料、各種食材のペーストまたは粉末・微細物などの呈味材料のほか、pH調整剤、油脂類、増粘安定剤、乳化剤、酸化防止剤、日持ち向上剤、着色料、ビタミンなどの栄養強化剤、香料などいわゆる調味液に使われる各種原料を含むこともできる。また、これらの調味料、調味液原料は粉状、顆粒状、微粒状、液状、ペースト状等のいずれの状態でもよい。
本発明によると、減圧装置などの特殊な設備などを必要とせず、簡単な操作で、野菜の形状を保ったまま摂取しやすい食感まで軟らかくする方法を提供する事ができる。
以下に、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例において使用した酵素はアミラーゼを使用した場合は、天野エンザイム株式会社製の製品名「クライスターゼE5」および「グルクザイムAF6」を併せて使用し、含まれる酵素量は、賦形剤の配合比率から算出した。酵素製剤を用いた場合はすべて三菱商事フードテック株式会社製「ソフトベジタブルA」であり、成分として含まれる酵素はペクチナーゼとヘミセルラーゼからなり、賦形剤が含まれる。酵素量は酵素製剤全重量の3.9重量%である。
<本願におけるかたさ測定方法>
かたさの測定は、株式会社山電製のクリープメーター(モデル:RE2−3305B)を使用した。測定条件は、実施例13以外はテクスチャー測定モード、実施例13が破断強度測定モードを使用した。また、実施例3〜8、12、14〜19は20mm直径のプランジャー、実施例9、11、13は3mm直径のプランジャー、実施例10は5mm直径のプランジャーを使用した。試料圧縮速度は、テクスチャー測定モードでは10mm/秒、破断強度測定モードでは1mm/秒とした。測定時、キュウリ、大根、ゴボウ、インゲンは自立しないため高さ15mm、直径40mmの測定セルに入れたが、ジャガイモ、白菜の芯の部分、レンコン、ブロッコリー、エリンギ、リンゴ、コンブは測定台に直接測定方向を上にして置くことができるため、測定セルには入れなかった。また白菜の葉の部分は測定セルの高さまで重ねて入れた。プランジャーはテクスチャー測定モードでは試料を測定セルに入れた場合10mm押し込むように測定したが、ジャガイモ、白菜の芯、レンコン、ブロッコリー、エリンギ、リンゴは試料の高さの66.67%の高さまで圧縮するよう測定し、応力ピークの最高点をかたさの測定値とした。また、破断強度測定モードでは、試料の高さの99%の高さまで圧縮するよう測定し、破断点の応力をかたさの測定値とした。なお、測定時の試料は全て20℃となるよう、酵素を失活させたのちに冷却した。
酵素と、糖または糖アルコールを混合しない条件(比較例3〜6、7−1、8〜12、14−1、17〜19)で酵素液を含浸させた軟化植物性食品素材のかたさを、含浸方法、酵素量、植物性食品素材種類ごとにそれぞれ100として、糖アルコールと酵素の混合液を含浸させたそれぞれの軟化植物性食品素材のかたさをXであらわし、各条件の軟化植物性食品素材がどの程度軟らかくなっているかを軟化度として下記の式1で表した。
(式1) 軟化度=100−X
<糖アルコールによる酵素の浸透促進効果の確認>
[実施例1]
植物性食品素材としてジャガイモを使用した。ジャガイモを20mm角に切り、5分間下ゆでしたものを用意した。酵素は、アミラーゼを使用し、酵素量は0.0356重量部となるようにした。さらに、マルチトールを20重量部、水を79.938重量部混合して糖アルコールと酵素の混合液を作成した。マルチトールは三菱商事フードテック株式会社製の製品名「レシス」を使用した。以降もマルチトールを使用する場合は同様である。
作成した糖アルコールと酵素の混合液に、液と同重量の上記のジャガイモを浸漬させ40℃で3時間保管し、糖アルコールと酵素の混合液を含浸させたのち、スチームコンベクションオーブンを使用して100℃で10分加熱して酵素を失活させた。
以上の方法で軟化ジャガイモを作成したところ、軟化の前後でジャガイモの形状は保たれたままであった。そして、該軟化ジャガイモの表面を薄く切除した残余を軟化ジャガイモ中心部として試料とし、このジャガイモ中心部のグルコース量を測定した。
[比較例1]
植物性食品素材としてジャガイモを使用し、糖アルコールと酵素の混合液に、マルチトールを含まない代わりに、水を99.938重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例1と同じ方法でジャガイモに酵素液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、ジャガイモ中心部のグルコース量を測定した。
グルコース量の測定は、試料をミキサーで破砕して搾汁を得、この搾汁から濾過、遠心分離によって懸濁物質を除去した上清をキャピラリー電気泳動システムによって測定した。
キャピラリー電気泳動は大塚電子株式会社製、CAPI−3000を使用し、電気泳動液はピコリン酸(和光純薬工業株式会社,特級)、リン酸三ナトリウム(和光純薬工業株式会社,特級)およびHDTMA(臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、和光純薬工業株式会社,特級)をそれぞれ、5mM、10mMおよび0.25mMになるように純水に溶解し、水酸化リチウム溶液でpH12.5に調整したものを用いた。キャピラリー管は内径0.075mmで全長650mmのサイズのものを使用した。試料は落差法により落差25mmで60秒間注入し、−7kVを印加して分離した。泳動中のキャピラリーは30℃に保持した。検出および解析は、大塚電子株式会社製、CAPI−3300/3200システムを使用し、検出波長を260nmとするインダイレクトUV検出法により行ない、ピーク面積からグルコース量をもとめた。
上記のグルコース量の測定の結果を表1に示す。
Figure 2013198481
表1の結果から、糖アルコールと酵素を混合した場合は、ジャガイモ澱粉が酵素で分解されることで増加する内部のグルコース量が明らかに多く、糖アルコールによって酵素の浸透を促進させることが分かる。
<糖アルコールによる酵素の浸透促進効果と軟化効果の確認>
[実施例2]
植物性食品素材としてジャガイモを使用した。実施例1と同様に用意したジャガイモを、アミラーゼを0.0356重量部、酵素製剤を4重量部、さらにマルチトールを20重量部、水を75.938重量部混合した糖アルコールと酵素液の混合液に、液と同重量の上記のジャガイモを浸漬させ、3℃の冷蔵庫で一晩保管して糖アルコールと酵素を含浸させた。その後、酵素失活は実施例1と同様、スチームコンベクションオーブンを使用して100℃で10分加熱した。
以上の方法で軟化ジャガイモを作成したところ、軟化の前後でジャガイモの形状は保たれたままであった。一方、該軟化ジャガイモは、舌や歯茎などで押しつぶした際に抵抗のないかたさであり、押しつぶしたものは滑らかな食感であった。
また、ジャガイモ中のグルコース量について、外部と内部の比較から糖アルコールによる酵素の浸透性をさらに確認するために別の方法で測定を行った。グルコース量測定用のサンプルは、該軟化ジャガイモ(20mm角のさいころ形状)の周囲6面をすべて3mm厚さでスライスし、そのスライスを外周区とした。残ったジャガイモの周囲3mmを再度スライスしてこの部分は廃棄し、残った内側の8mm角を内部区とした。この外周区と内部区の試料を、それぞれ、以下に示すように、分析用上清として調整し、グルコース量の測定を行った。
グルコース量測定用の試料は同量の純水とともにポリ袋に入れて密封し、外から手で押しつぶしてペースト状にしたのち、ポリ袋のまま超音波洗浄機(シャープ社製 UT−205HS)内で60分間、超音波にかけた。その後、ポリ袋の内容物を回収し、濾過、遠心分離によって懸濁物質を除去した上清をHPLCによって測定した。
HPLCは、昭和電工社製Shodex Asahipak NH2P−50 4Eカラム(ガードカラムとして同社Shodex Asahipak NH2P−50G 4A)を用い、アセトニトリル:水=80:20(v/v)を溶離液として40℃、1.0mL/minで分離し、RI検出機で検出したピーク面積から、外周区に対する内部区のグルコース量の比を計算した。
[比較例2]
植物性食品素材としてジャガイモを使用し、糖アルコールと酵素の混合液に、マルチトールを含まない代わりに、水を95.938重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例2と同じ方法でジャガイモに酵素液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、グルコース量の測定を行った。なお、処理したジャガイモのかたさは、舌や歯茎などで押しつぶした際に抵抗を感じるかたさであり、押しつぶしたものは固形感が残っていた。
実施例2及び比較例2の結果を表2に示す。
Figure 2013198481
表2に示すグルコース量の外部と内部の比較の結果から、糖アルコールと酵素を混合した実施例2は、ジャガイモ澱粉が酵素で分解されることで増加するグルコース量について、外周区に対する内部区の比率を見ると、糖アルコールを使用せず酵素のみで軟化を行った比較例2と比べ大きい。酵素が中まで浸透せずに主に外周区ばかりで分解が行われている場合には、外周区の澱粉ばかりが分解され、内部区の澱粉が分解されないため、グルコースの内/外比は小さくなり、この比率が大きくなるほどに内部区まで酵素が浸透し、内部区の澱粉の分解が進んでいることになると考えられる。したがって、糖アルコールと酵素を混合した場合のほうが、酵素が内部まで含浸され、内外両方に作用した事を示していると考えられる。
また、同時にかたさを評価した結果も、糖アルコールと酵素を混合した場合のほうが、より軟化しており、酵素が糖アルコールで浸透促進され、軟化が促進されていることがわかる。
<各種植物性食品素材への適応例>
[実施例3]
植物性食品素材としてジャガイモを使用し、実施例1と同じように用意した。糖アルコールと酵素の混合液は、酵素製剤を4重量部、マルチトールを20重量部、水を76重量部混合して作成した。
作成した混合液に、液と同重量の上記のジャガイモを浸漬させ、実施例2と同じ方法で糖アルコールと酵素の混合液を含浸させたのち、同じ方法で酵素を失活させた。
以上の方法で軟化ジャガイモを作成したところ、軟化の前後でジャガイモの形状は保たれたままであった。そして、該軟化ジャガイモを、高さが15mmとなるように上部を切り落として、上述の方法でかたさの測定を行なった。
[比較例3]
糖アルコールと酵素の混合液に、マルチトールを含まない代わりに、水を96重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例3と同じ方法でジャガイモに酵素液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、上述の方法でかたさ測定を行なった。
[実施例4]
植物性食品素材としてキュウリを使用した。キュウリを健常者が食べやすい大きさとして約2cmの長さの小口切りにして、1分間下ゆでしたものを用意した。糖アルコールと酵素の混合液は、酵素製剤を3重量部、マルチトールを20重量部、水を77重量部混合して作成した。作成した混合液に浸漬させる方法は実施例3と同じ方法で行ったあと、スチームコンベクションオーブンを使用して100℃で3分加熱して酵素を失活させた。
以上の方法で軟化キュウリを作成したところ、軟化の前後でキュウリの形状は保たれたままであった。そして、該軟化キュウリを、輪切り面に対して十字を入れる方向で四つ割にしたものを、輪切り面だった面が上向きとなるようにして、縦方向に置いたときに高さが15mmとなるように上部を切り落として、立てるようにして測定セルに入れ、上述の方法でかたさの測定を行なった。
[比較例4]
糖アルコールと酵素の混合液に、マルチトールを含まない代わりに、水を97重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例4と同じ方法でキュウリに酵素液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、上述の方法でかたさ測定を行なった。
[実施例5]
植物性食品素材として白菜を使用した。白菜の白く厚みのある芯の部分を約3cm四方に切り、30秒間下ゆでしたものを用意した。実施例4と同じ糖アルコールと酵素の混合液を作製し、作成した混合液に、液と同重量の上記の白菜芯を浸漬させ40℃で3時間保管し、糖アルコールと酵素の混合液を含浸させたのち、スチームコンベクションオーブンを使用して100℃で5分加熱して酵素を失活させた。
以上の方法で軟化白菜芯を作成したところ、軟化の前後で白菜芯の形状は保たれたままであった。そして、該軟化白菜芯を用いて、上述の方法でかたさの測定を行なった。なお上述のとおり、試料は直接、試料台に置き、試料高さの66.67%まで圧縮するよう測定した。
[比較例5]
糖アルコールと酵素の混合液に、マルチトールを含まない代わりに、水を97重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例5と同じ方法で白菜の芯に酵素液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、上述の方法でかたさ測定を行なった。
[実施例6]
植物性食品素材として白菜を使用した。白菜の葉の部分を約3cm幅に切り、30秒間下ゆでしたものを用意した。糖アルコールと酵素の混合液および混合液の含浸および失活させる方法は、実施例5と同じ方法として軟化白菜葉を作成したところ軟化の前後で白菜葉の形状は保たれたままであった。そして、該軟化白菜葉を用いて上述の方法でかたさの測定を行なった。
[比較例6]
糖アルコールと酵素の混合液に、マルチトールを含まない代わりに、水を97重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例5と同じ方法で白菜の葉に酵素液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、上述の方法でかたさ測定を行なった。
[実施例7]
植物性食品素材として大根を使用した。大根を太さが約1cmで長さが約2cmの拍子切りにして、3分間下ゆでしたものを用意した。糖アルコールと酵素の混合液は、酵素製剤を1重量部、マルチトールを20重量部、水を79重量部混合して作成した。作成した混合液に浸漬させる方法は実施例5と同じ方法で行ったあと、酵素の失活は実施例1と同じ方法で行なった。
以上の方法で軟化大根を作成したところ、軟化の前後で大根の形状は保たれたままであった。そして、該軟化大根を、拍子切りの長辺が高さ方向となるようにして、縦方向に置いたときに高さが15mmとなるように上部を切り落として、立てるようにして測定セルに入れ、上述の方法でかたさの測定を行なった。
[比較例7−1]
糖アルコールと酵素の混合液に、マルチトールを含まない代わりに、水を99重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例7と同じ方法で大根に酵素液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、上述の方法でかたさ測定を行なった。
[比較例7−2]
糖アルコールと酵素の混合液に含まれるマルチトールを砂糖に換えた以外は実施例7と同じ方法で大根に砂糖と酵素の混合液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、上述の方法でかたさ測定を行なった。
実施例3〜7及び比較例3〜6、7−1、7−2の結果を表3に示す。
Figure 2013198481
[実施例8]
植物性食品素材としてノースイ社製の冷凍インゲンを使用し、20〜30mm長さにカットして用意した。糖アルコールと酵素の混合液は、酵素製剤を1.5重量部、ソルビトールを20重量部、水を78.5重量部混合して作成した。作成した混合液に浸漬させる方法は実施例2同じ方法で行ったあと、酵素失活は実施例5と同様に行った。なお、ソルビトールは三菱商事フードテック社より販売されているLTS−P50Mを使用した。以降もソルビトールを使用する場合は同様である。
以上の方法で、軟化インゲンを作成したところ、軟化の前後でインゲンの形状は保たれていた。そして、該軟化インゲンを、縦方向に置いたときに高さが15mmとなるように上部を切り落として、サヤインゲンを立てる方向となるようにしてセルに入れ、上述の方法でかたさ測定を行った。
[比較例8]
糖アルコールと酵素の混合液に、ソルビトールを含まない代わりに、水を98.5重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例8と同じ方法で冷凍インゲンに酵素液を浸漬させたのち、同じ方法で酵素失活させ、上述の方法でかたさ測定を行った。
[実施例9]
植物性食品素材としてレンコンを使用し、10mmの厚みの輪切りスライスにして、2分間下ゆでしたものを用意した。糖アルコールと酵素の混合液は、酵素製剤を2重量部、ソルビトールを20重量部、水を78重量部混合して作成した。作成した混合液に浸漬させる方法および酵素を失活させる方法は実施例2と同じ方法で行った。
以上の方法で、軟化レンコンを作成したところ、軟化の前後でレンコンの形状は保たれていた。かたさ測定は、上述の方法で行った。ただし、測定時には、測定台に直接置いて、輪切り面を測定台に接地させ、レンコン穴の影響の出ないよう、レンコン中心部で測定を行い、実施例5と同様、試料高さの66.67%まで圧縮するよう測定した。
[比較例9]
糖アルコールと酵素の混合液に、ソルビトールを含まない代わりに、水を98重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例9と同じ方法でレンコンに酵素液を浸漬させたのち、同じ方法で酵素失活させ、上述の方法でかたさ測定を行った。
[実施例10]
植物性食品素材としてブロッコリーを使用し、小房に分けて2分間下ゆでした。茎の部分を厚み15mmにスライスし、さらにいちょう切りにして用意した。実施例4と同じ糖アルコールと酵素の混合液を作成し、作成した混合液に、液と同重量の上記のブロッコリーを浸漬させた。作成した混合液に浸漬させる方法および酵素を失活させる方法は実施例2と同じ方法で行った。
以上の方法で、軟化ブロッコリーを作成したところ、軟化の前後での形状は保たれていた。かたさ測定は、茎の部分について上述の方法で行った。測定時には、実施例5と同様に、測定台に直接置き、試料高さの66.67%まで圧縮するよう測定した。
[比較例10]
糖アルコールと酵素の混合液に、ソルビトールを含まない代わりに、水を97重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例10と同じ方法でブロッコリーに酵素液を浸漬させたのち、同じ方法で酵素失活させ、上述の方法でかたさ測定を行った。
[実施例11]
植物性食品素材としてエリンギを使用し、軸の部分を10mmの厚みの輪切りスライスにした生のままのものを用意した。糖アルコールと酵素の混合液は、酵素製剤を1.5重量部、ソルビトールを20重量部、水を78.5重量部混合して作成した。作成した混合液に浸漬させる方法および酵素を失活させる方法は実施例2と同じ方法で行った。
以上の方法で、軟化エリンギを作成したところ、軟化の前後での形状は保たれていた。かたさ測定は、上述の方法で行った。測定時には、実施例5と同様に、測定台に直接置き、試料高さの66.67%まで圧縮するよう測定した。
[比較例11]
糖アルコールと酵素の混合液に、ソルビトールを含まない代わりに、水を98.5重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例11と同じ方法でエリンギに酵素液を浸漬させたのち、同じ方法で酵素失活させ、上述の方法でかたさ測定を行った。
[実施例12]
植物性食品素材としてリンゴを使用し、20mm角に切り、3分間下ゆでしたものを用意した。糖アルコールと酵素の混合液および、浸漬、失活の方法は実施例9と同じ方法で行った。
以上の方法で、軟化リンゴを作成したところ、軟化の前後での形状は保たれていた。かたさ測定は、実施例5と同様に、測定台に直接置き、試料高さの66.67%まで圧縮するよう測定した。
[比較例12]
糖アルコールと酵素の混合液に、ソルビトールを含まない代わりに、水を98重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例12と同じ方法でリンゴに酵素液を浸漬させたのち、同じ方法で酵素失活させ、上述の方法でかたさ測定を行った。
実施例8〜12及び比較例8〜12の結果を表4に示す。
Figure 2013198481
[実施例13]
植物性食品素材として乾燥コンブを使用した。糖アルコールと酵素の混合液は、酵素製剤を5重量部、ソルビトールを80重量部、水を315重量部混合して作成した。作成した糖アルコールと酵素の混合液に、液400重量部に対し100重量部の上記コンブを浸漬させ25℃で4時間保管し、糖アルコールと酵素の混合液を含浸させたのち、スチームコンベクションオーブンを使用して95℃で10分加熱して酵素を失活させた。
以上の方法で、軟化コンブを作成したところ、コンブが水戻りして大きくはなったが、崩れたりせず、軟化の前後での形状は保たれていた。かたさの測定は、他の実施例と同様にテクスチャー測定で行おうとしたところ、コンブの薄さとぬるぬるとした表面のために、試料の圧縮でかたさを測ることができなかった。そのため、同じ測定機器を用いて、上述の方法で破断強度測定モードによりかたさ測定を行った。
そして、破断強度の測定によるかたさ測定を利用して、以下のように軟化度を求めた。
軟化度は、酵素と、糖または糖アルコールを混合しない条件(比較例13)で酵素液を含浸させた軟化コンブの破断強度を100として、糖アルコールと酵素の混合液を含浸させた軟化コンブの破断強度をXであらわし、どの程度軟らかくなっているかを破断強度(応力)から、軟化度=100−Xの式で求めた。
[比較例13]
糖アルコールと酵素の混合液に、ソルビトールを含まない代わりに、水を395重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例13と同じ方法で乾燥コンブに酵素液を浸漬させたのち、同じ方法で酵素失活させ、上述の方法でかたさ測定を行った。
実施例13及び比較例13の結果を表5に示す。
Figure 2013198481
表3から表5の結果から、糖アルコールと酵素を混合することで、酵素のみの場合や、酵素と砂糖を混合する場合よりも、効果的に植物性食品素材を摂取しやすく軟化できることがわかる。
<各種糖アルコールおよび糖類での効果>
[実施例14−1]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用した。冷凍ゴボウは株式会社米川商事社製の、1cmから3cm程度の丸太状にぶつ切りされたもののうち約2cm以上のものを選んで、解凍したのち表面に付着した水分をザルで切った状態で用意した。糖アルコールと酵素の混合液は、酵素製剤を5重量部、マルチトールを20重量部、水を75重量部混合して作成した。作成した混合液に浸漬させる方法は実施例5と同じ方法で行った。酵素失活はスチームコンベクションオーブンを使用して150℃で10分加熱した。
以上の方法で軟化ぶつ切りゴボウを作成したところ、軟化の前後でゴボウの形状は保たれたままであった。そして、該軟化ぶつ切りゴボウを、輪切り面に対して十字を入れる方向で四つ割にしたものを、輪切り面だった面が上向となるようにして、縦方向に置いたときに高さが15mmとなるように上部を切り落として、立てるようにして測定セルに入れ、上述の方法でかたさの測定を行なった。
[実施例14−2]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用し、糖アルコールと酵素の混合液に含まれるマルチトールをソルビトールに換えた以外は実施例14−1と同じ方法でゴボウに糖アルコールと酵素の混合液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ軟化ゴボウを作成したところ、軟化の前後でゴボウの形状は保たれたままであった。そして、該軟化ゴボウを用いて実施例14−1と同じ方法でかたさ測定を行なった。
[実施例14−3]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用し、糖アルコールと酵素の混合液に含まれるマルチトールを還元澱粉糖化物に換えた以外は実施例14−1と同じ方法でゴボウに糖アルコールと酵素の混合液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、同じ方法でかたさ測定を行なった。軟化の前後でゴボウの形状は保たれたままであった。還元澱粉糖化物は三菱商事フードテック社製のアマミールシロップを使用した。アマミールシロップに含まれるソルビトールおよびマルチトールは、含有糖アルコールの70%以上である。
[実施例14−4]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用し、糖アルコールと酵素の混合液に含まれるマルチトールを還元澱粉糖化物に換えた以外は実施例14−1と同じ方法でゴボウに糖アルコールと酵素の混合液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、同じ方法でかたさ測定を行なった。軟化の前後でゴボウの形状は保たれたままであった。還元澱粉糖化物は三菱商事フードテック社製のPO−20シロップを使用した。PO−20シロップに含まれるソルビトールおよびマルチトールは、含有糖アルコールの10%以上である。
[比較例14−1]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用し、糖アルコールと酵素の混合液にマルチトールを含まない代わりに、水を95重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例14−1と同じ方法でゴボウに酵素液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、同じ方法でかたさ測定を行なった。
[比較例14−2]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用し、糖アルコールと酵素の混合液に含まれるマルチトールを砂糖に換えた以外は実施例14−1と同じ方法でゴボウに砂糖と酵素の混合液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、同じ方法でかたさ測定を行なった。
[比較例14−3]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用し、糖アルコールと酵素の混合液に含まれるマルチトールをトレハロースに換えた以外は実施例14−1と同じ方法でゴボウにトレハロースと酵素の混合液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、同じ方法でかたさ測定を行なった。
実施例14−1から14−4及び比較例14−1から14−3の結果を表6に示す。
Figure 2013198481
表6の結果から、糖アルコールと酵素を混合することで、酵素と一般的な糖類を混合する場合よりも、効果的に植物性食品素材を摂取しやすく軟化できることがわかる。
<効果的な糖アルコールの量>
[実施例15−1]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用し、糖アルコールと酵素の混合液を、酵素製剤を5重量部、マルチトールを40重量部、水を55重量部とした以外は実施例14−1と同じ方法でゴボウに糖アルコールと酵素の混合液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、軟化ゴボウを作成したところ、糖アルコールの量が多くなっても軟化の前後でゴボウの形状は保たれたままであった。そして、該軟化ゴボウを用いて実施例14−1と同じ方法でかたさ測定を行なった。
[実施例15−2]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用し、糖アルコールと酵素の混合液に含まれるマルチトールをソルビトールに換え、糖アルコールと酵素の混合液を、酵素製剤を5重量部、ソルビトールを40重量部、水を55重量部とした以外は実施例14−1と同じ方法でゴボウに糖アルコールと酵素の混合液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、同じ方法でかたさ測定を行なった。軟化の前後でゴボウの形状は保たれたままであった。
[比較例15−1]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用し、糖アルコールと酵素の混合液を、酵素製剤を5重量部、マルチトールを10重量部、水を85重量部とした以外は実施例14−1と同じ方法でゴボウに糖アルコールと酵素の混合液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、同じ方法でかたさ測定を行なった。
[比較例15−2]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用し、糖アルコールと酵素の混合液に含まれるマルチトールをソルビトールに換え、ソルビトールと酵素の混合液を、酵素製剤を5重量部、ソルビトールを10重量部、水を85重量部とした以外は実施例14−1と同じ方法でゴボウに酵素液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、同じ方法でかたさ測定を行なった。
実施例15−1から15−2及び比較例15−1から15−2の結果を表7に示す。
Figure 2013198481
表7の結果から、糖アルコールと酵素を混合する際は、糖アルコールの量が15重量部未満では酵素の浸透促進効果が少ないことがわかる。また、糖アルコールの量が40重量部においては高い酵素浸透促進効果を得られ、効果的に植物性食品素材を摂取しやすく軟化できることがわかる。
<表面処理を併用した場合の糖アルコールの効果>
[実施例16]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用し、解凍後、含浸を促進させるための処理として、ぶつ切りゴボウ表面から深さ10mm程度に、針を刺すテンダライズ処理をした。その後、実施例14−1と同じ糖アルコールと酵素の混合液を用いて浸漬させたが、浸漬開始時に糖アルコールと酵素の混合液とゴボウを容器内でよく振り混ぜるタンブリング処理をしてから、保管した。上記のテンダライズ処理およびタンブリング処理を行った以外は、実施例14−1と同じ方法でゴボウに糖アルコールと酵素の混合液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、同じ方法でかたさ測定を行なった。
実施例16の結果を表8に示す。
Figure 2013198481
表8の結果から、含浸を促進させるための処理として、テンダライズ処理・タンブリング処理を行い、糖アルコールと酵素の混合液に浸漬させると、含浸を促進させるための処理を行わず浸漬させる場合に比べ、さらに酵素の浸透促進効果が得られ、より効果的に植物性食品素材を軟化できることがわかる。
<糖アルコールと酵素の混合粉末による効果>
[実施例17]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用した。冷凍ゴボウは実施例14−1と同じものを使用した。解凍したのち、表面に付着した水分をザルで切った状態で用意した。糖アルコールと酵素は、酵素製剤を5重量部、マルチトールを20重量部、混合して混合粉末を作成し、用意したゴボウ100重量部と混合し3℃の冷蔵庫で一晩保管して糖アルコールと酵素を含浸させた。酵素失活は、加熱効率をあげるため、水を100重量部添加し、スチームコンベクションオーブンを使用して150℃で10分加熱した。
以上の方法で軟化ぶつ切りゴボウを作成したところ、軟化の前後でゴボウの形状は保たれたままであった。そして、該軟化ぶつ切りゴボウを、輪切り面に対して十字を入れる方向で四つ割にしたものを、輪切り面だった面が上向となるようにして、実施例14−1と同じ方法でかたさ測定を行った。
[比較例17]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用し、酵素製剤を糖アルコールと混合せず、粉末状の製剤のまま5重量部を、実施例17と同様の方法で準備したゴボウと混合した。糖アルコールを含まないこと以外は実施例17と同様の方法で、酵素の含浸と失活を行い、軟化ゴボウを作成し、同じ方法でかたさ測定を行った。
実施例17及び比較例17の結果を表9に示す。
Figure 2013198481
表9の結果から、粉末状でも、糖アルコールと酵素を混合することで、効果的に植物性食品素材を摂取しやすく軟化できることがわかる。
<浸漬以外の酵素含浸の効果>
[実施例18]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用した。冷凍ゴボウは実施例14−1と同じものを使用した。解凍したのち、表面に付着した水分をザルで切った状態で用意した。糖アルコールと酵素の混合液は、実施例14−1においてマルチトールをソルビトールに変更した以外は同様の方法で作成した。
用意したゴボウに対し、注射器を用いて糖アルコールと酵素の混合液を、1箇所につき0.2mLずつ、ぶつ切りにしてあるゴボウ1切れに対し、両端の切断面にそれぞれ5箇所ずつ、円柱の側面にあたる周囲の面にまんべんなく12箇所、計22箇所に注入し、用意したゴボウのぶつ切り全個体に注入した。この結果、糖アルコールと酵素の混合液は、総量で、ゴボウ150重量部に対し100重量部であった。糖アルコールと酵素の混合液の注入後、3℃の冷蔵庫で一晩保管して糖アルコールと酵素を含浸させた。酵素失活は、実施例14−1と同じ方法で行った。
以上の方法で軟化ぶつ切りゴボウを作成したところ、軟化の前後でゴボウの形状は保たれたままであった。そして、該軟化ぶつ切りゴボウを、実施例14−1と同じ方法でかたさ測定を行った。
[比較例18]
植物性食品素材として冷凍ゴボウを使用し、糖アルコールと酵素の混合液にソルビトールを含まない代わりに、水を95重量部混合して酵素液を作成したこと以外は実施例18と同じ方法でゴボウに酵素液を含浸させたのち、同じ方法で酵素失活させ、同じ方法でかたさ測定を行った。
結果を表10に示す。
Figure 2013198481
表10の結果から、注入で植物性食品素材中に酵素を導入する場合でも、酵素と糖アルコールを混合して用いると、効果的に植物性食品素材を摂取しやすく軟化できることがわかる。これは、植物性食品素材の内部での酵素の拡散・浸透を糖アルコールが促進しているためであると考えられ、酵素を直接、植物性食品素材の内部に導入する場合でも、糖アルコールの作用により、さらに効果的に軟化させることができることがわかる。
特開2003−284522号公報 特開2011−160763号公報 特開2010−115164号公報

Claims (8)

  1. 糖アルコールと酵素とを植物性食品素材に含浸させることを特徴とする、植物性食品素材の軟化方法。
  2. 植物性食品素材に糖アルコールと酵素とを用いて含浸させる前、または含浸させるときに、糖アルコールと酵素の含浸を促進させるための処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載の植物性食品素材の軟化方法。
  3. 糖アルコールと酵素の混合液に植物性食品素材を浸漬させることを特徴とする、請求項1または2に記載の植物性食品素材の軟化方法。
  4. 糖アルコールと酵素の混合液が、混合液100重量部中に15重量部乃至55重量部の糖アルコールを含有することを特徴とする、請求項3に記載の植物性食品素材の軟化方法。
  5. 糖アルコールが、ソルビトール、還元澱粉糖化物、マルチトールからなる群から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の植物性食品素材の軟化方法。
  6. 糖アルコールと酵素とを有効成分とする、植物性食品素材の軟化製剤。
  7. 請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法により得られた植物性食品素材。
  8. 請求項7に記載の植物性食品素材を用いた食品。
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