JP2013189602A - π電子共役重合体および光電変換素子 - Google Patents

π電子共役重合体および光電変換素子 Download PDF

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Junichi Yoshimoto
純一 吉本
Yasushi Morihara
靖 森原
Takashi Sugioka
尚 杉岡
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明士 藤田
Hiroyuki Oki
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Abstract

【課題】モルフォロジの制御が可能で、優れた光電変換効率を発現できるπ電子共役重合体、また該π電子共役重合体と電子受容性材料との組成物からなる光電変換素子を提供する。
【解決手段】 ドナー性有機基a(チオフェン、フラン、ピロール及びベンゼンからなる群から選ばれる単環骨格、またはチオフェン環及び/またはベンゼン環を含む縮合ヘテロ環骨格を少なくとも一つ有する有機基)とアクセプター性有機基b(少なくとも一つの窒素原子を含む縮合ヘテロ環骨格、またはチエノチオフェン骨格を有する有機基)とを有する単量体単位cからなり、数平均分子量が10,000g/モル以上、かつ多分散度が1.0〜1.8であるπ電子共役重合体によって上記課題を解決する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高分子量かつ多分散度の小さいπ電子共役重合体、および該π電子共役重合体からなる光電変換素子に関するものである。
溶媒に可溶な高分子材料を用いて塗付法により生産できる有機薄膜太陽電池は、現在主流の太陽電池である多結晶シリコン、アモルファスシリコン、化合物半導体などの無機系太陽電池よりも安価に製造できるとされ、非常に注目されている。
有機薄膜太陽電池は、π電子共役重合体と電子受容性材料を混合したバルクヘテロジャンクション構造を光電変換活性層として持つものが主流である。例えば、π電子共役重合体としてポリ(3−ヘキシルチオフェン)と、電子受容性材料としてフラーレン誘導体([6,6]−フェニルC61酪酸メチルエステル(PCBM)など)とを混合した光電変換活性層を有する有機薄膜太陽電池が知られている(非特許文献1)。
ポリ(3−ヘキシルチオフェン)は可視光領域に光吸収を持つが、さらなる長波長領域(近赤外領域)まで吸収を持つπ電子共役重合体(以下、狭バンドギャップポリマーと略称することがある)が近年、数多く提案されている(非特許文献2、3)。但し、狭バンドギャップポリマーはポリ(3−ヘキシルチオフェン)と比較して結晶性が低いため、モルフォロジの制御が難しいという問題があった。
また、高い変換効率を目指して狭バンドギャップポリマーの共役系ブロック共重合体を用いた有機光電変換素子も開示されている(特許文献1)。ここで、主鎖骨格として用いられているのはフルオレン骨格である。しかし、当該有機光電変換素子の光電変換効率は2.4%程度であり、有機薄膜太陽電池として実用化するには十分な光電変換効率ではないという問題がある。
一方、異なる反応性官能基を有するモノマー同士を重合させることにより、狭バンドギャップポリマーの共役系ブロック共重合体を製造する方法が開示されている(非特許文献4)。しかし、非特許文献4には当該共役系ブロック共重合体を太陽電池の光電変換活性層に用いる記載は無い。
特開2008−266459公報
Angew.Chem.Int.Ed,47,58(2008) Adv.Mater.,22,E6(2010) Adv.Mater.,22,3839(2010) J.Am.Chem.Soc.,133,18538(2011)
有機薄膜太陽電池の光電変換効率を高めるには、光電変換活性層の光吸収量を増大させ、共役系重合体と電子受容性材料が相分離して形成するバルクヘテロジャンクション構造のモルフォロジ(形態)を制御することが重要である。しかしながら、従来の共役系重合体と電子受容性材料とからなる光電変換活性層においては、バルクヘテロジャンクション構造のモルフォロジ制御が十分でなく、高い光電変換効率を達成できていなかった。
本発明者らが鋭意検討した結果、高分子量かつ多分散度の小さいπ電子共役重合体によって、バルクへテロジャンクション構造のモルフォロジ制御が可能であり、このようなπ電子共役重合体を含む光電変換素子は、高い光電変換効率を発現できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の請求項1に係る発明は、下記式(1)で表される単量体単位cからなるπ電子共役重合体であって、
−(a−b)− ・・・ (1)
〔式中、aは、チオフェン、フラン、ピロール及びベンゼンからなる群から選ばれる単環骨格、またはチオフェン環及び/もしくはベンゼン環を含む縮合ヘテロ環骨格を少なくとも一つ有するドナー性有機基であり、
bは、少なくとも一つの窒素原子を含む縮合ヘテロ環骨格、またはチエノチオフェン骨格を有するアクセプター性有機基である。〕
数平均分子量が10,000g/モル以上、かつ多分散度が1.0〜1.8であるπ電子共役重合体である。
同じく請求項2に係る発明は、前記式(1)で表される単量体単位cにおいて、−a−は下記式(2)〜(9)
Figure 2013189602
〔式中、Tは、炭素(−CR −)、窒素(−NR−)、ケイ素(−SiR −)またはゲルマニウム(−GeR −)を表し、Rはそれぞれ独立に、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基であり、Rはそれぞれ独立に、水素原子または置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基である。〕
Figure 2013189602
〔式中、Tは、窒素(−NR−)、ケイ素(−SiR −)またはゲルマニウム(−GeR −)を表し、R及びRは、前記定義のとおりである〕
Figure 2013189602
〔式中、Rはそれぞれ独立に、置換されていてもよい炭素数1〜28のアルキル基、アルコキシ基、アリール基またはヘテロアリール基であり、Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基若しくはアリール基である〕
Figure 2013189602
〔式中、R及びRは、前記定義のとおりである〕
Figure 2013189602
〔式中、R及びRは、前記定義のとおりである〕
Figure 2013189602
〔式中、R及びRは、前記定義のとおりである〕
Figure 2013189602
〔式中、Tは、窒素(−NR−)、酸素(−O−)または硫黄(−S−)を表し、R及びRは前記定義の通りであり、mは1〜3の整数である。〕
Figure 2013189602
〔式中、Rは、前記定義のとおりである。〕
で表されるいずれかの基であり、
−b−は、下記式(10)〜(20)
Figure 2013189602
〔式中、R、R及びTは前記定義の通りであり、nは0〜3の整数である。〕
Figure 2013189602
〔式中、T、R2及びnは前記定義のとおりである。〕
Figure 2013189602
〔式中、Tは、窒素(−NR−)、酸素(−O−)または−CR=CR−であり、R及びnは前記定義のとおりである。〕
Figure 2013189602
〔式中、R及びnは前記定義のとおりである。〕
Figure 2013189602
〔式中、T、R及びnは前記定義のとおりである。〕
Figure 2013189602
〔式中、T、R及びnは前記定義のとおりである。〕
Figure 2013189602
〔式中、T、R及びnは前記定義のとおりである。〕
Figure 2013189602
〔式中、T、R及びnは前記定義のとおりである。〕
Figure 2013189602
〔式中、Tは酸素(O)または硫黄(S)であり、R及びRは前記定義のとおりである。〕
Figure 2013189602
〔式中、Rは前記定義のとおりであり、Rは水素原子またはハロゲン原子である。〕
Figure 2013189602
〔式中、Rは置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基であり、R及びnは前記定義のとおりである。〕
で表されるいずれかの基である、請求項1に記載のπ電子共役重合体である。
請求項3に係る発明は、前記単量体単位cが、下記式(21)〜(27)
Figure 2013189602
Figure 2013189602
Figure 2013189602
Figure 2013189602
Figure 2013189602
Figure 2013189602
Figure 2013189602
〔式中、R〜Rは、前記定義のとおりである。〕
から選ばれるいずれかである、請求項1または2に記載のπ電子共役重合体である。
請求項4に係る発明は、少なくとも2種類の異なる単量体単位cを有する共重合体である請求項1〜3のいずれか1つに記載のπ電子共役重合体である。
請求項5に係る発明は、前記共重合体がブロック共重合体であることを特徴とする請求項4に記載のπ電子共役重合体である。
請求項6に係る発明は、前記式(1)で表される単量体単位cを含む下記式(i)または(ii)
−a−b−X ・・・(i)
−a−b−X ・・・(ii)
(式中、Xはハロゲン原子を表し、Xはボロン酸若しくはボロン酸エステルまたはトリアルキル化スズを表す。)
で表される化合物を、
下記式(iii)
Figure 2013189602
(式中、Arは置換基を有してもよい炭素数4〜12のアリール基を表し、Yは、ハロゲン原子又はスルホン酸エステルに由来する基を表し、Rは、置換基を有してもよい直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基または置換基を有してもよいアリール基である。)
で表されるパラジウム化合物の存在下で重縮合させる、請求項1〜5のいずれか1つに記載のπ電子共役重合体の製造方法である。
請求項7に係る発明は、前記式(i)または(ii)で表される化合物と、それとは異なる単量体単位cを含む前記式(i)または(ii)で表される化合物とを逐次添加して重縮合させることを特徴とする請求項6に記載の製造方法である。
請求項8に係る発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のπ電子共役重合体と電子受容性材料とを含む組成物である。
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の組成物からなる層を有する光電変換素子である。
本発明のπ電子共役重合体は高分子量かつ多分散度が小さいため、π電子共役重合体相と電子受容性材料相が連続した規則正しい相分離構造を形成することができ、このため電荷の発生効率や電極への到達効率が向上し、本発明のπ電子共役重合体を含む光電変換素子の性能を大幅に向上させることができる。
以下、本発明を実施するための好ましい形態について詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明のπ電子共役重合体は、下記式(1)で表される単量体単位cを含み、
−(a−b)− ・・・ (1)
ポリスチレン換算の数平均分子量が10,000g/モル以上、かつ多分散度が1.0〜1.8であるπ電子共役重合体である。
本発明のπ電子共役重合体の数平均分子量は、10,000g/モル以上であれば特に限定されない。10,000g/モル未満である場合には、光電変換特性に優れるπ共役系重合体を得ることは出来ない。光電変換特性に優れるという観点からは、20,000g/モル以上であることが好ましく、30,000g/モル以上であることがより好ましい。数平均分子量が低すぎると結晶性、膜の安定性、光電変換特性などが低下する。一方、数平均分子量が高すぎると溶解性が低下し、薄膜などの加工性が低下する傾向がある。数平均分子量の上限は10,000,000g/モル以下であることが、多分散度を1.8以下にする観点から好ましい。ここで、数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算の分子量を意味する。
本発明のπ電子共役重合体の多分散度は、1.0〜1.8である。1.8を超える場合は、分子量分布が広くなり光電変換特性に優れるπ電子共役重合体を得ることは出来ない。分子量分布が広いと、光電変換活性層中のバルクヘテロジャンクション構造における共役系重合体と電子受容性材料との相分離制御が困難であり、光電変換特性が低下する。光電変換特性に優れるという観点からは多分散度は、1.1〜1.7であることがより好ましい。
本発明のπ電子共役重合体は、ドナー性有機基a(電子供与性を示す骨格を有する基)とアクセプター性有機基b(電子吸引性を示す骨格を有する基)とを有する前記式(1)で表される単量体単位cからなることを特徴とする。単量体単位cのバンドギャップは、前記a及びbの組み合わせにより制御することができる。バンドギャップを小さくすることにより、単量体単位cの吸収波長がより長くなり、長波長領域まで光吸収帯を持つことができる。したがって、本発明のπ電子共役重合体は、長波長領域まで光吸収帯を有するcからなる狭バンドギャップポリマーであるゆえ、太陽光の光吸収量が増大し、光電変換効率に優れる。
前記式(1)中、aは、チオフェン、フラン、ピロール及びベンゼンからなる群から選ばれる単環骨格、またはチオフェン環及び/もしくはベンゼン環を含む縮合ヘテロ環骨格を少なくとも一つ有するドナー性有機基である。チオフェン環を含む縮合ヘテロ環骨格としては式(2)で表される基が、ベンゼン環を含む縮合ヘテロ環骨格としては式(3)で表される基が、チオフェン環及びベンゼン環を含む縮合ヘテロ環骨格としては式(4)〜(7)で表される基が、単環骨格としては、式(8)、(9)で表される基が例として挙げられる。アクセプター性有機基bと組み合わせるという観点から、式(2)、(4)、(8)で表される基であることが特に好ましい。
前記式(1)中、bは、少なくとも一つの窒素原子を含む縮合ヘテロ環骨格、またはチエノチオフェン骨格を有するアクセプター性有機基である。少なくとも一つの窒素原子を含む縮合ヘテロ環骨格としては式(10)〜(18)、(20)で表される基が、チエノチオフェン骨格としては式(19)で表される基が例として挙げられる。ドナー性有機基aと組み合わせるという観点から、式(10)、(18)、(19)、(20)で表される基であることが特に好ましい。
本発明のアクセプター性有機基bは、有機基全体としてaに比べアクセプター性が高ければよく、化学構造の一部にaに相当する基を含んでいてもよい。そのようなbとしては例えば、前記式(10)〜(20)において一部にチオフェン環を有する基(n=1,2または3であるもの)などが挙げられる。
前記式(1)で表される単量体単位cとしては、前記ドナー性有機基a及びアクセプター性有機基bが結合したものであればよく、aとbの組み合わせは特に限定されない。狭バンドギャップポリマーを形成できる観点から、単量体単位cにおけるaとbの組み合わせとしては、(2)と(10)、(4)と(19)、(4)と(20)、(2)と(18)、(8)と(20)による組み合わせであることが好ましい。より具体的には、単量体単位cとしては、前記化学式(21)〜(27)で表される単量体単位が例として挙げられる。すなわち、化学式−(2)−(10)−で表される単量体単位の例が化学式(21)、(22)および(23)であり、化学式−(4)−(19)−で表される単量体単位の例が化学式(24)であり、化学式−(4)−(20)−で表される単量体単位の例が化学式(25)であり、化学式−(2)−(18)−で表される単量体単位の例が化学式(26)であり、化学式−(8)−(20)−で表される単量体単位の例が化学式(27)である。
前記式中、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である。当該アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられる。例えば、Tの炭素(−CR −)のように隣接する2つのRがある場合は、互いに結合して環を形成していてもよい。Rとしては特に、n−オクチル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、がπ電子共役重合体の取り扱い性及び光電変換効率の観点から好ましい。
の炭素数は、20個以下であることが好ましく、16個以下のものがより好ましい。炭素数が多すぎると、π共役系重合体にした時の溶解性は低下し、薄膜などの加工性が低下する。また、π共役系重合体の溶解性、加工性の観点から、Rの炭素数は3個以上であることが好ましく、6個以上であることがより好ましい。なお、本明細書中においてRの炭素数とは、Rがさらに炭素を含む置換基を有する場合には、該置換基も含めた全ての炭素原子の合計数を意味する。R〜Rにおいても同様である。
前記式中、Rは水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基である。当該アルキル基としては、Rで例示したものと同じものが挙げられる。
前記式中、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜28のアルキル基、アルコキシ基、アリール基またはヘテロアリール基である。
当該アルキル基としては、例えばRで例示したものと同じものが挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブトキシ基、n−ヘキシル基、シクロヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、などが挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基などが挙げられる。ヘテロアリール基としては、例えば、ピリジル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基などが挙げられる。
の炭素数は、π電子共役重合体の溶解性の観点から3〜28個であるものが好ましく、6〜24個であるものがより好ましい。Rとしては特に、2−エチルヘキシル基、2−エチルヘキシルオキシ基、オクチル基、オクチルオキシ基、5−エチルヘキシルチエニル基がπ電子共役重合体の取り扱い性及び光電変換効率の観点から好ましい。
前記式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、または置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基若しくはアリール基である。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
π電子共役重合体の取り扱い性及び光電変換効率の観点からフッ素原子であることが好ましい。アルキル基としては、例えばRで例示したものと同じものが挙げられる。アリール基としては、例えばフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基などが挙げられる。
前記式中、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基またはカルボン酸エステル基である。
当該アルキル基、アリール基としては、Rで例示したものと同じものが挙げられる。当該アルキルカルボニル基としては、例えばアセチル基、エタノイル基、n−プロピオニル基、イソプロピオニル基、n−ブチリル基、イソブチリル基、n−バレリル、n−ヘキサノイル基、シクロヘキサノイル基、n−オクタノイル基、n−デカノル基、n−ラウロイル基、n−パルミトイル基、n−ステアロイル基、などが挙げられる。当該カルボン酸エステル基としては、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、n−ヘキシルカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、n−デシルオキシカルボニル基、n−ドデシルオキシカルボニル基などが挙げられる。Rの炭素数は、π電子共役重合体の溶解性の観点から3以上であることが好ましい。Rとしては特に、オクチル、2−エチルヘキシル基がπ電子共役重合体の取り扱い性及び光電変換効率の観点から好ましい。
前記式中、Rは水素原子またはハロゲン原子である。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。Rはπ電子共役重合体の取り扱い性及び光電変換効率の観点から水素原子、フッ素基であることが好ましい。
前記式中、Rは置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基である。当該アルキル基、アリール基としては、Rで例示したものと同じものが挙げられる。
前記R〜R及びRが有していてもよい置換基としては、例えば、アルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、チオール基、シリル基、アリール基、ヘテロアリール基などが挙げられる。アルコキシ基は、直鎖、分岐または脂環式のいずれであってもよく、例としてはRで例示したものと同じものが挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、ハロゲン原子で置換されたアルキル基としては、例えばω−ブロモアルキル基、パーフルオロアルキル基などが挙げられる。アミノ基としては、例えばジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基などの1級または2級のアミノ基が挙げられる。チオール基としては、例えばメルカプト基、アルキルチオ基が挙げられる。シリル基としては、例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、ジメチルtert−ブチルシリル基などが挙げられる。アリール基及びヘテロアリール基としては、Rで例示したものと同じものが挙げられる。
前記R〜R及びRが有していてもよい置換基が炭素原子を含む場合、その数は特に限定されないが、それらの炭素数も含めた合計数がR〜R及びRの炭素数の範囲内に入ればよい。また、前記R〜R及びRが有していてもよい置換基の個数は10個以内であることが、溶解性の観点及び原料入手性の観点から好ましい。
次に、ドナー性有機基aとアクセプター性有機基bとからなる下記式(1)で表される単量体単位cについて説明する。
−(a−b)− ・・・ (1)
単量体単位cは、本発明のπ電子共役重合体における一定の繰り返し構造を意味し、環骨格を複数連結した構造を一つの単位とする。すなわち、ドナー性有機基aとアクセプター性有機基bとの完全交互共重合体は、単量体単位cの単独重合体である。
単量体単位cの分子量は、高い光電変換効率が得られることから、少なくとも200g/mol以上からなることが好ましい。また、本発明のπ電子共役重合体において、単量体単位cの重合度は、少なくとも50以上であることが好ましい。重合度が50未満の場合、π電子共役重合体の数平均分子量が10,000g/モルに満たないことがある。
本発明のπ電子共役重合体は、1種類の単量体単位cからなる単独重合体であってもよいが、互いに異なる2種類以上の単量体単位cを有する共重合体であってもよい。そのような共重合体の例としては、主鎖を構成する環骨格が互いに異なる2種類以上の単量体単位からなるもの、主鎖を構成する環骨格が同一であり、置換基Rが互いに異なる2種類以上の単量体単位からなるもの、および主鎖を構成する環骨格が互いに異なり、置換基Rも互いに異なる2種類以上の単量体単位からなるもの、などが挙げられる(Rは前記式中のR〜Rのいずれかの置換基を示す。以下、本明細書中において同じ)。
本発明のπ電子共役重合体が少なくとも2種類の異なる単量体単位cを有する共重合体である場合、その単量体単位の構成比は添加する単量体の量により制御することができる。この結果得られる共重合体は、2種類以上の単量体単位からなるマルチブロック共重合体、ランダム共重合体、グラジエント共重合体などである。
本発明においてランダム共重合体とは、互いに異なる2種類以上の単量体単位cがランダムに結合した共重合体、すなわち、主鎖を構成する環骨格が互いに異なるか、置換基Rが互いに異なる複数種類の単量体単位がランダムに結合した共重合体を指す。
本発明においてブロック共重合体とは、互いに異なる単量体単位cが各々重合体ブロックを形成し、それらが結合した共重合体を指す。当該ブロック共重合体は、単量体単位cからなる重合体ブロックを構造中に有すれば特に限定されないが、例えば、単量体単位cからなる重合体ブロックAおよび単量体単位cからなる重合体ブロックBを有するπ電子共役ブロック共重合体が例として挙げられる。重合体ブロックAおよび重合体ブロックBは、構成する単量体単位の置換基が互いに異なってもよく、環骨格自体が互いに異なってもよく、置換基および環骨格の両方が互いに異なってもよい。
本発明のπ電子共役重合体が、π電子共役ブロック共重合体である場合における重合体ブロックAと重合体ブロックBとの連結構造は特に限定されないが、連続して連結される構造としては、例えばA−B型もしくはB−A型ジブロック共重合体、A−B−A型もしくはB−A−B型トリブロック共重合体、A−B−A−B型もしくはB−A−B−A型テトラブロック共重合体、A−B−A−B−A型もしくはB−A−B−A−B型ペンタブロック共重合体、またはそれ以上のマルチブロック共重合体などが挙げられる。
本発明のπ電子共役重合体は、バルクヘテロジャンクション構造のモルフォロジ(相分離形態)を制御し、光電変換効率の向上に繋がるという観点から、π電子共役ブロック共重合体であるのが好ましい。なお、π電子共役ブロック共重合体は、重合体ブロックを形成しない単量体単位c成分を一部に含んでいてもよく、また重合体ブロックが互いに異なる単量体単位cのランダム共重合体から構成されていてもよい。
本発明のπ電子共役重合体は単量体単位c以外に、単量体単位cと共重合可能な他の成分を含んでいてもよい。そのような他の単量体成分としては、例えば、本発明で規定するa単独成分、b単独成分、またはそれ以外の単環もしくは縮環(ヘテロ)アリーレン基を含む成分などが挙げられる。本発明のπ電子共役重合体が他の単量体成分を含む場合、単量体単位cと他の単量体成分との結合様式はランダム、ブロック、グラジエントのいずれであってもよいが、他の単量体成分が重合体ブロックCとして結合したブロック共重合体であるのがより好ましい。
本発明のπ電子共役重合体が重合体ブロックCを含む場合、重合体全体に占める重合体ブロックCの割合は40質量%以下であるのが好ましい。重合体ブロックCは非π電子共役重合体であって光電変換に寄与しないことを考慮すると、30質量%以下であるのがより好ましく、20質量%以下であることがより一層好ましい。
本発明のπ電子共役重合体の重合体構造の分析手法としては溶液NMR、赤外分光やラマン分光による測定が挙げられる。また二次イオン質量分析や分解GCMSによる分析も可能である。
本発明のπ電子共役重合体の製造方法の例として、各反応工程及び製造方法を詳細に説明する。
本発明の高分子量かつ多分散度の小さいπ電子共役重合体を製造する方法としては、一つには、触媒と溶媒の存在下、前記式(1)で示される単量体単位cの構成成分であるドナー性有機基aとアクセプター性有機基bとをモノマーとして用いたクロスカップリング反応によりπ電子共役重合体を重縮合する方法(以下、「逐次重合法」と称することがある)がある。クロスカップリング反応としては、重縮合に関与する置換基に応じて、既知の反応を用いることができる。例えば、該当するモノマーを、ゼロ価のパラジウム触媒やニッケル錯体などの金属錯体を用いたクロスカップリング法を用いて重合する方法、FeCl等の酸化剤により重合する方法、電気化学的に酸化重合する方法、または適当な脱離基を有する中間体高分子の分解による方法などが例示される。これらのうち、ゼロ価のパラジウム触媒やニッケル錯体などの金属錯体を用いたクロスカップリング法を用いて重合する方法は、構造制御がしやすいので好ましい。ただし、逐次重合法を用いた場合は、得られるπ電子共役重合体の多分散度を本発明の規定の範囲とするために、GPCによる分取作業が必要となる場合がある。
また、本発明のπ電子共役重合体を製造する第2の方法として、触媒移動型重縮合によりモノマーを連続で重合する方法(以下、「擬リビング重合法」)がある。「触媒移動型重縮合」についての詳細は、Macromolecules,40,4093(2007)、Macromolecules,44,9057(2011)などに記載されている。
本発明のπ電子共役重合体を製造するための擬リビング重合法について説明する。不活性溶媒中で、前記式(1)で表される単量体単位cを含む下記式(i)または(ii)
−a−b−X ・・・(i)
−a−b−X ・・・(ii)
(式中、Xはハロゲン原子を表し、Xはボロン酸若しくはボロン酸エステルまたはトリアルキル化スズを表す。)
で表される化合物を重合前駆体として用いて、金属錯体触媒の存在下で重縮合反応を行うことにより、本発明のπ電子共役重合体を得ることができる。
式(i)及び(ii)中、Xはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましい。Xはボロン酸(−B(OH))若しくはボロン酸エステル(−B(OR)またはトリアルキル化スズ(−SnR )である。ボロン酸エステル中の2つのRは同一でも異なっていても良く、また、2つの(OR)は連結して環を形成していてもよい。トリアルキル化スズ中の3つのRは同一でも異なっていてもよい。Rの具体例としては、1,2−エチレン基、1,3-プロピレン基、1,1,2,2−テトラメチルー1,2−エチレン基、2,2−ジメチルー1,3−プロピレン基、1,2−フェニレン基などが挙げられ、Rの具体例としてはメチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、ブチル基等が挙げられ、中でも、Rは、1,1,2,2−テトラメチルー1,2−エチレン基が、Rはメチル基が好適に使用できる。
前記の擬リビング重合法においては、金属錯体触媒の金属がモノマーに結合して他のモノマーとカップリング反応したのち、該オリゴマー中を分子内移動することにより、常に重合したオリゴマーにカップリング反応に関与する活性末端が安定的に存在する。これに新たなモノマーが結合することにより分子鎖が成長していくと考えられる。従って、連鎖移動反応が抑制されることにより、各重合体の分子量分布が狭く多分散度の小さい重合体を得ることができる。使用される金属錯体触媒としては、例えば、以下の式で表されるパラジウム化合物(iii)が挙げられる。
Figure 2013189602
(式中、Arは置換基を有していてもよい炭素数4〜12のアリール基を表し、Yは、ハロゲン原子又はスルホン酸エステルに由来する基を表し、Rは、置換基を有してもよい直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基または置換基を有してもよいアリール基である。)
前記式(iii)中のArが表すアリール基は、アリール基またはヘテロアリール基を含み、例えば、ベンゼン環、ピリジン環、1,2−ジアジン環、1,3−ジアジン環、1,4−ジアジン環、1,3,5−トリアジン環、フラン環、ピロール環、チオフェン環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、アザジアゾール環等の単環式芳香環;該単環式芳香環の中から互いに独立に選んだ2個以上が縮合した縮合多環式芳香環;該単環式芳香環及び/又は該縮合多環式芳香環の中から互いに独立に選んだ2個以上の環を、単結合、メチレン基、エチレン基、エテニレン基、エチニレン基、酸素原子、硫黄原子、イミノ基、カルボニル基、スルホニル基等の2価の原子又は基で連結した芳香環集合;該縮合多環式芳香環又は該芳香環集合の隣り合う2個の芳香環をメチレン基、エチレン基、カルボニル基、スルホニル基等の二価の基で橋架けした架橋を1個以上有する有橋多環式芳香環;が挙げられる。
上記Arが有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭化水素基、炭化水素オキシ基、炭化水素二置換アミノ基、炭化水素メルカプト基、炭化水素カルボニル基、炭化水素オキシカルボニル基、炭化水素二置換アミノカルボニル基、炭化水素スルホニル基等が挙げられ、それら2つの置換基が連結して環を形成してもよい。また、これらの置換基はヘテロアリーレン基上のヘテロ原子に結合していてもよい。
前記の炭化水素基とは、例えば、炭素数1〜30程度のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。好ましくは炭素数1〜12の炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1〜8の炭化水素基である。
前記の炭化水素オキシ基、炭化水素メルカプト基、炭化水素カルボニル基、炭化水素オキシカルボニル基、炭化水素スルホニル基、炭化水素二置換アミノ基、炭化水素二置換アミノカルボニル基とは、オキシ基、メルカプト基、カルボニル基、オキシカルボニル基、スルホニル基に前記の炭化水素基1つが結合した基であり、炭化水素二置換アミノ基、炭化水素二置換アミノカルボニル基とは、アミノ基、アミノカルボニル基に前記の炭化水素基2つが結合した基である。
前記式(iii)中のP(Rはトリアルキルホスフィンを表し、Rは置換基を有していてもよい直鎖状、直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基または置換基を有してもよいアリール基である。該アルキル基及びアリール基としては、特に制限されないが、前記の炭化水素基として例示したものの中から選ぶことができる。3つのRは同じでも異なっていてもよい。
が有していてもよい置換基の具体例は、前記Ar基で挙げた例と同じである。Rとしては、フェニル基または2−メチルフェニル基が好ましい。
上記式中、Yはハロゲン原子又はスルホン酸エステルに由来する基である。スルホン酸エステルに由来する基としては、メタンスルフォネート基、ベンゼンスルフォネート基、p-トルエンスルフォネート基、トリフルオロメタンスルフォネーなどが挙げられる。Yとしては、臭素原子またはヨウ素原子が好ましい。
前記のパラジウム化合物(iii)は、下記式
Ar−Z ・・・(iii−1)
(式中、Arは前記と同義であり、Zはハロゲン原子、ニトロ基又はスルホン酸エステル基(−SOR:Rは炭化水素基)である。)
で表される芳香族化合物と、下記式(iii−2)
Pd(P(R ・・・(iii−2)
(式中、Rは前記と同義である。)
で表されるホスフィン化合物を含むパラジウム錯体とを反応させ、得ることができる。当該ホスフィン化合物を含むパラジウム錯体(iii−2)と当該芳香族化合物(iii−1)とを反応させる方法としては、J. Am. Chem. Soc. 125 13945(2003)、J. Am. Chem. Soc. 126, 1184(2004)などに記載されるように、不活性ガス雰囲気下で混合して反応させる方法が挙げられる。
前記式(iii−1)におけるZは、ハロゲン原子、ニトロ基またはスルホン酸エステル基(−SOR:Rは炭化水素基)であり、ハロゲン原子またはスルホン酸エステル基が好ましい。ここでいうハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましい。スルホン酸エステル基の具体例としては、メタンスルフォネート基、ベンゼンスルフォネート基、p-トルエンスルフォネート基、トリフルオロメタンスルフォネート基などが挙げられる。
前記式(iii−1)で表される芳香族化合物の使用量は、前記式(iii−2) で表されるパラジウム錯体に対する使用下限量が、1〜100等量であり、好ましくは5〜10等量である。
前記のパラジウム化合物(iii)の使用量は、製造するπ電子共役重合体の種類によって異なるが、用いる単量体1当量に対して、0.001〜0.1当量が好ましい。触媒が、多すぎると得られる重合体の分子量低下の原因となり、また経済的にも不利である。一方、少なすぎると、反応速度が遅くなり、安定した生産が困難になる。
前記のパラジウム化合物(iii)は、前記式(iii−2)で表されるホスフィン化合物を配位子として含むパラジウム錯体と、前記式(iii−1)で表される芳香族化合物とを混合し、重合反応系中で発生させて単離せずに用いてもよい。
前記のパラジウム化合物(iii)を触媒として用いた擬リビング重合法においては、触媒移動型重縮合によりモノマーが連続で重合されるため、得られるπ電子共役重合体の重合開始末端基はパラジウム化合物(iii)のArに由来するものとなる。ここで、Arの例としては、前記で例示したものと同じである。ただし、当該擬リビング重合法によって製造された本発明のπ電子共役重合体の重合開始末端基の全てがArに由来するものである必要はなく、一部が水素原子等で置き換わっていてもよい。
本発明のπ電子共役重合体が少なくとも2種類の異なる単量体単位cを有する共重合体(ランダム体、グラジエント体、ブロック体)である場合も、前記の逐次重合法または擬リビング重合法により合成することができる。また、本発明のπ電子共役重合体がπ電子共役ブロック共重合体である場合は、さらに次の2種類の製造方法によっても製造することができる。すなわち、逐次重合法または擬リビング重合法を用いて重合体ブロックAを重合した後、Bブロックを構成するモノマーを逐次添加して重合体ブロックBを重合する方法(以下、「マクロイニシエーター法」と称することがある)、逐次重合法または擬リビング重合法を用いて重合体ブロックAおよび重合体ブロックBを別々に重合しておき、それらを連結する方法(以下、「連結法」と称することがある)によっても製造することができる。
なお、π電子共役ブロック共重合体を製造する場合、重合体ブロックを製造する順番は重合体ブロックAの次に重合体ブロックBであってもよく、その逆でもよい。目的とするπ電子共役ブロック重合体により最適な順番が選択できる。
前記の連結法について説明する。本発明のπ電子共役ブロック共重合体は、下記化学反応式(I)に示したように、予め重合した重合体ブロックAと重合体ブロックBとを触媒存在下でカップリング反応を行うことにより製造することができる。下記化学反応式(I)では、重合体ブロックAを有する化合物をA−X、重合体ブロックBを有する化合物をB−Mと表す。
Figure 2013189602
前記式中、A及びBは重合体ブロックA及び重合体ブロックBを表し、Xはハロゲン原子、Mはボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiXまたはトリアルキル化スズを表す。X及びMはカップリング反応に関与する置換基である。
重合体ブロックA、重合体ブロックBは、末端置換基が入れ替わっていてもよく、下記反応式(II)に示したように、重合体ブロックBを有する化合物B−Xと重合体ブロックAを有する化合物A−Mとを触媒存在下でカップリング反応を行うことにより製造することができる。
Figure 2013189602
(式中、A、B、X及びMは前記と同義である。)
前記のマクロイニシエーター法について説明する。マクロイニシエーター法は、重合体ブロックAを有する化合物A−XまたはA−Mを重合体ブロックBの重合初期、または重合中期〜後期に共存させて重合体ブロックBの重合を行う手法である。なお、重合体ブロックBを有する化合物B−XまたはB−Mを重合体ブロックAの重合初期、または重合中期〜後期に共存させて重合体ブロックAの重合を行ってもよく、目的とするπ電子共役系ブロック共重合体により最適な順番が選択できる。重合体ブロックAを有する化合物A−XまたはA−M及び重合体ブロックBを有する化合物B−XまたはB−Mは、例えば前記の擬リビング重合法または逐次重合法を用いて合成することができる。
より詳細に説明するならば、下記反応式(III)または(IV)に示すように、触媒の存在下、重合体ブロックAを有する化合物A−XまたはA−Mと、重合体ブロックBの単量体であるMq1−y−Mq1とMq2−y−Mq2とを反応させ、カップリング反応によって重合体ブロックAの末端と重合体ブロックBの単量体、または重合体ブロックAの末端と重合体ブロックBの単量体同士が反応して生成した重合体ブロックBとを結合させることで、本発明のπ電子共役ブロック共重合体A−Bを得ることができる。本反応においては、下記反応式(III)または(IV)に示すように、AとBとが逆転していてもよい。すなわち、重合体ブロックBに対して、重合体ブロックAの単量体であるMq1−y−Mq1とMq2−y−Mq2とを反応させてもよい。
及びyは本発明のπ電子共役ブロック共重合体の単量体単位cの少なくとも一部を構成するヘテロ環骨格を示し、例えば、y及びyはドナー性有機基a、アクセプター有機基bであってもよく、前記式(1)〜(20)で表されるいずれかの基を有するヘテロ環骨格であってもよい。
Figure 2013189602
前記式(III)および(IV)中、A、B、X及びMは前記と同義である。Mq1、Mq2は同一でなくそれぞれ独立してハロゲン原子、またはボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX若しくはトリアルキル化スズである。つまり、Mq1がハロゲン原子の場合、Mq2はボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX若しくはトリアルキル化スズであり、逆にMq2がハロゲン原子の場合、Mq1はボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX若しくはトリアルキル化スズとなる。
マクロイニシエーター法、連結法ともに触媒として遷移金属の錯体を用いる必要がある。周期表(18族長周期型周期表)の3〜10族、中でも8〜10族に属する遷移金属の錯体が好適に使用され、具体的には、公知のNi,Pd,Ti,Zr,V,Cr,Co,Fe等の錯体が挙げられる。中でも、Ni錯体やPd錯体がより好ましい。また、使用する錯体の配位子としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリt−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン(Cy)、トリフェニルホスフィン(Ph)、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン(2−tol)などの単座ホスフィン配位子;ジフェニルホスフィノメタン(dppm)、1,2−ジフェニルホスフィノエタン(dppe)、1,3−ジフェニルホスフィノプロパン(dppp)、1,4−ジフェニルホスフノブタン(pddb)、1,3−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン(dcpp)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)、2,2−ジメチル−1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン等の二座ホスフィン配位子;テトラメルエチレンジアミン、ビピリジン、アセトニトリル等の含窒素系配位子などが含有されていることが好ましく、中でもdppe、dppp、PPh、P(2−tol)が特に好ましい。当該触媒としては、前記の擬リビング重合法で用いたパラジウム化合物(iii)を用いることも可能である。
触媒の使用量は、マクロイニシエーター法および連結法ともに製造するπ電子共役系ブロック共重合体の種類によって異なるが、単量体1当量に対して、0.001〜0.1当量が好ましい。触媒が多すぎると得られる重合体の分子量低下の原因となり、また経済的にも不利である。一方、少なすぎると反応速度が遅くなり、安定した生産が困難になる。
本発明のπ電子共役重合体及びπ電子共役ブロック共重合体の製造に用いることができる溶媒は、製造する重合体の種類によって使い分ける必要があるが、一般的に市販されている溶媒を選択することができる。例えば、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ブチルメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジフェニルエーテルなどのエーテル系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族または脂環式飽和炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化アルキル系溶媒;クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族ハロゲン化アリール系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒;水ならびにこれらの混合物などが挙げられる。かかる溶媒の使用量としては、製造するπ電子共役重合体の単量体に対して1〜1000重量倍の範囲であることが好ましく、得られる重合体の溶解度や反応液の攪拌効率の観点からは、10重量倍以上であることが好ましく、反応速度の観点からは100重量倍以下であることが好ましい。
前記の製造方法において、カップリング反応基として、ボロン酸またはボロン酸エステルとハロゲンとをクロスカップリングする場合には、塩基を添加することが望ましい。塩基としては特に限定されないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、フッ化セシウム等が好ましい。
本発明において、カップリング反応を行う際は、前記塩基を溶媒中に拡散させ、塩基の活性を高めるための相間移動型添加剤を添加してもよい。そのような添加剤としては、塩化トリオクチルメチルアンモニウム、塩化テトラブチルホスホニウム等の長鎖アルキル第4級塩;酸素原子、硫黄原子及び窒素原子からなる群から選ばれるヘテロ原子を有する大環状化合物等が挙げられる。大環状化合物としては、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウンー6等のクラウンエーテル類が特に好ましい。
前記の相間移動型添加剤の使用量は、製造するπ電子共役重合体の種類によって異なるが、単量体1モルに対して、好ましくは0.01〜1000モル倍量であり、より好ましくは0.1〜100モル倍量であり、さらに好ましくは0.1〜50モル倍量である。なお、前記添加剤は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
製造するπ電子共役重合体の種類によって重合温度は異なるが、通常−80℃〜200℃の範囲で実施される。反応系の圧力は特に限定されないが、0.1〜10気圧が好ましい。通常1気圧前後で反応を行なう。また、反応時間は20分〜100時間程度である。
前記の製造方法によって得られる本発明のπ電子共役重合体及びπ電子共役ブロック共重合体は、例えば、再沈殿、加熱下での溶媒除去、減圧下での溶媒除去、水蒸気による溶媒の除去(スチームストリッピング)等の、π電子共役重合体を溶液から単離する際の通常の操作によって、反応混合液及び副生成物等から分離して、取得することができる。得られた粗生成物はソックスレー抽出器を用いて一般的に市販されている溶媒を用いて洗浄または抽出することで精製することができる。
前記の製造方法によって得られる本発明のπ電子共役重合体は、末端基として、ハロゲン原子、トリアルキル化スズ基、ボロン酸基、ボロン酸エステル基などのカップリング残基、または、それらの原子もしくは基が脱離した水素原子を有していてもよく、さらにこれらの末端基が臭化ベンゼン等の芳香族ハロゲン化物や、芳香族ボロン酸化合物などからなる末端封止剤で置換された末端構造であってもよい。
次に、本発明のπ電子共役重合体と電子受容性材料とを含む組成物について説明する。本発明のπ電子共役重合体は、自己組織化能力の高い電子供与性材料なので、電子受容性材料との組成物とすることにより光電変換素子の光電変換活性層に用いることができる。この場合において、本発明のπ電子共役重合体は一種を単独で用いてもよいし二種以上を併用して用いてもよい。例えば、π電子共役単独重合体とπ電子共役共重合体(ランダムまたはブロック)との混合物であってもよいし、異なるπ電子共役共重合体同士の混合物であってもよい。
本発明の組成物を構成する電子受容性材料は、n型半導体特性を示す有機材料であれば特に限定されないが、例えば1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(NTCDA)、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボキシリックジアンハイドライド(PTCDA)、N,N'−ジオクチル−3,4,9,10−ナフチルテトラカルボキシジイミド(NTCDICH)、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールや2,5−ジ(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサゾール誘導体、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール等のトリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、C60またはC70等のフラーレン誘導体、カーボンナノチューブ(CNT)、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体にシアノ基を導入した誘導体(CN−PPV)などが挙げられる。これらはそれぞれ単体で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらの中でも、安定且つキャリア移動度に優れるn型半導体という観点からフラーレン誘導体が好ましく用いられる。
前記フラーレン誘導体としては、公知のものを用いることができるが、具体的にはC60、C70、C76、C78、C82、C84、C90、C94を始めとする無置換のフラーレン誘導体と、[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドメチルエステル(PC61BM)、[5,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドメチルエステル、[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドn−ブチルエステル、[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドi−ブチルエステル、[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドヘキシルエステル、[6,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドドデシルエステル、[6,6]−ジフェニル C62ビス(ブチリックアシッドメチルエステル)(bis−PC62BM)、[6,6]−フェニル C71 ブチリックアシッドメチルエステル(PC71BM)、[6,6]−ジフェニル C72ビス(ブチリックアシッドメチルエステル)(bis−PC72BM)、インデンC60−モノ付加体、インデンC60−ビス付加体をはじめとする置換フラーレン誘導体などが挙げられる。
前記フラーレン誘導体は、単独或いはそれらの混合物として用いることができる。有機溶媒に対する溶解性やキャリア移動度に優れるという観点からは、PC61BM、bis−PC62BM、インデンC60−ビス付加体、PC71BM、bis−PC72BMが好適に用いられる。さらに光吸収の観点からPC71BMがより好適に用いられる。
本発明の組成物中における電子受容性材料の割合は、π電子共役重合体100重量部に対して10〜1000重量部であることが好ましく、50〜500重量部であることがより好ましい。電子受容性材料の割合が少なすぎる、または多すぎる場合には、キャリアバランスや光吸収量が低下する傾向がある。
本発明の組成物を調製するのに用いられる溶媒は、本発明のπ電子共役重合体および電子受容性材料を溶解しうるものであれば特に限定されないが、π電子共役重合体、電子受容性材料のそれぞれについて20℃における溶解度が0.5mg/mL以上の溶媒を用いることが好ましい。溶解度が0.5mg/mL以上の溶媒を用いることにより、本発明の組成物を均質な有機薄膜に成形することが可能であり、光電変換素子の光電変換活性層として好適に使用することができる。有機薄膜の膜厚を任意に制御する観点からは、π電子共役重合体、電子受容性材料のそれぞれについて、20℃における溶解度が3mg/mL以上の溶媒を用いることがより好ましい。また、これら溶媒の沸点は、室温から200℃の範囲にあるものが製膜性および後述する製造プロセスの観点より好ましい。
前記の溶媒としては、テトラヒドロフラン、1,2−ジクロロエタン、シクロヘキサン、クロロホルム、ブロモホルム、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、o−ジクロロベンゼン、アニソール、メトキシベンゼン、トリクロロベンゼン、ピリジンなどが挙げられる。これらの溶媒は単独で用いても良く、2種類以上混合して用いてもよいが、特にπ電子共役重合体および電子受容性材料の溶解度が高いクロロホルム、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、o−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンおよびこれらの混合物が好ましい。より好ましくはクロロホルム、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼンおよびこれらの混合物が用いられる。
本発明の組成物を調製するのに際しては、前記の溶媒以外にさらに、沸点が当該溶媒より高い添加物を含んでもよい。このような高沸点添加物を含有させることによって、本発明の組成物を有機薄膜に製膜する過程において、π電子共役重合体および電子受容性材料の微細且つ連続した相分離構造が形成されるため、光電変換効率に優れる光電変換活性層を得ることが可能となる。添加物としては、例えば溶解溶媒にo−ジクロロベンゼン(沸点:180℃/760mmHg)を用いた場合には、オクタンジチオール(沸点:270℃/760mmHg)、ジブロモオクタン(沸点:272℃/760mmHg)、ジヨードオクタン(沸点:327℃/760mmHg)、ジヨードヘキサン(沸点:142℃/10mmHg)、ジヨードブタン(沸点:125℃/12mmHg)等が例示される。これらの添加物は単独で用いても良く、2種類以上混合して用いてもよいが、特にジヨードオクタン、ジヨードヘキサンおよびこれらの混合物が好ましい。
前記添加物の添加量は、π電子共役系重合体および電子受容性材料が析出せず、均一な溶液を与えるものであれば特に限定されないが、溶媒に対して体積分率で0.1%〜20%であることが好ましい。添加物の添加量が0.1%よりも少ない場合は微細且つ連続した相分離構造が形成されるに十分な効果を得ることができず、20%よりも多い場合は、溶媒および添加物の乾燥速度が遅くなり、均質な有機薄膜を得ることが困難となる。より好ましくは0.5%〜10%の範囲である。
本発明の組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲において、界面活性剤やバインダー樹脂、フィラー、金属微粒子などの他の成分をさらに含んでいてもよい。
本発明の組成物の溶液を製造するにあたり、π電子共役重合体および電子受容性材料や添加物その他を混合する方法については特に限定されないが、所望の比率で上記成分を調製し、加熱、攪拌、超音波照射、マイクロウェーブ照射、またはこれらの組み合わせにより溶解した後、所定の細孔径を有するフィルターでろ過して得ることができる。尚、ろ過工程は必要に応じて行えばよい。
次に、本発明の光電変換素子について説明する。本発明の光電変換素子は、少なくとも一方が光透過性を有する第1の電極及び第2の電極、並びに前記π電子共役重合体と電子受容性材料とを含む組成物からなる光電変換活性層を有するものである。
光電変換素子の動作機構について説明する。透明または半透明の電極から入射した光エネルギーは光電変換活性層中の電子受容性材料(電子受容性化合物)及びπ電子共役重合体(電子供与性化合物)に吸収され、電子とホールの結合した励起子を生成する。生成した励起子が移動して電子受容性化合物と電子供与性化合物が隣接しているヘテロ接合界面に達すると、界面でそれぞれのHOMOエネルギー及びLUMOエネルギーの違いにより電子とホールが分離し、独立に動くことができる電荷(電子とホール)が発生する。発生した電荷は、それぞれ電極へ移動することにより外部へ電気エネルギー(電流)として取り出すことができる。
本発明の光電変換素子は、通常、基板上に形成される。この基板は、電極を形成し、有機物の層を形成する際に変化しないものであればよい。基板の材料としては、例えば、無アルカリガラス、石英ガラス、シリコンなどの無機材料、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリパラキシレン、エポキシ樹脂やフッ素系樹脂などの有機材料から任意の方法によって作製されたフィルムや板が使用可能である。不透明な基板の場合には、反対の電極即ち、基板から遠い方の電極が透明または半透明であることが好ましい。
前記の透明または半透明の電極材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜などが挙げられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、及びそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、フッ素・スズ・オキサイド(FTO)、アンチモン・スズ・オキサイド、インジウム・亜鉛・オキサイド(IZO)、ガリウム・亜鉛・オキサイド、アルミニウム・亜鉛・オキサイド、アンチモン・亜鉛・オキサイドからなる導電性材料を用いて作製された膜や、金、白金、銀、銅の極薄膜が用いられ、ITO、FTO、IZO、酸化スズが好ましい。電極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法など公知の方法を用いることができる。
また、電極材料として、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。さらに電極材料としては、金属、導電性高分子などを用いることができ、好ましくは一対の電極のうち、一方の電極は仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウムなどの金属、及びそれらのうち2つ以上の合金、またはそれらのうち1つ以上と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1つ以上との合金、グラファイトまたはグラファイト層間化合物などが用いられる。合金の例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金などが挙げられる。
本発明の光電変換素子は、前記電極上に、本発明のπ電子共役重合体と電子受容性材料とを含む組成物からなる光電変換活性層を有することを特徴とする。当該光電変換活性層の作製方法としては特に限定されないが、溶液状の組成物を電極上に塗工する方法が簡便である。塗工方法としては液状の塗工材料を用いる従来から知られている塗工方法のいずれもが採用できる。例えば、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、インクジェット法、エアロゾルジェット法、スピンコーティング法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング法、カーテンコーティング法、スリットダイコーター法、グラビアコーター法、スリットリバースコーター法、マイクログラビア法、コンマコーター法などの塗工方法を採用することができ、塗膜厚さ制御や配向制御など、得ようとする塗膜特性に応じて塗布方法を選択すればよい。組成物を溶解させる溶媒しては、組成物を調製するのに用いられる溶媒として例示したものが使用できる。
塗工した塗膜から溶媒を除去するために、減圧下または不活性ガス雰囲気下(窒素やアルゴン雰囲気下)で乾燥させることで、本発明の光電変換素子の光電変換活性層を得ることができる。不活性ガス雰囲気下で製膜することにより、材料の変質・変性を抑制することができる。
前記光電変換活性層の膜厚は、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜1000nmであり、より好ましくは5nm〜500nmであり、さらに好ましくは20nm〜300nmである。膜厚が薄すぎると光が十分に吸収されず、逆に厚すぎるとキャリアが電極へ到達し難くなる。
前記光電変換活性層は、さらに必要に応じて熱または溶媒によるアニールを行ってもよい。アニール処理を施すことで、活性層材料の結晶性や相分離構造を変化させ、光電変換特性に優れる素子を得ることができる。尚、このアニール処理は、負極の形成後に行ってもよい。
前記の熱アニールは、本発明のπ電子共役重合体を含む組成物から得られる有機薄膜を製膜した基板を所望の温度で保持して行う。熱アニールは減圧下または不活性ガス雰囲気下で行ってもよく、好ましい温度は40℃〜350℃、より好ましくは70℃〜250℃である。温度が低いと十分な効果が得られず、温度が高すぎると有機薄膜が酸化及び/または分解し、十分な光電変換特性を得ることができない。
前記の溶媒アニールは、本発明のπ電子共役系重合体を含む組成物から得られる有機薄膜を製膜した基板を溶媒雰囲気下で所望の時間保持することで行う。このときのアニール溶媒は特に限定されず、該有機薄膜に対する良溶媒、貧溶媒、またはこれらの混合物のいずれでもよい。
本発明の光電変換素子は、必要に応じて正極と活性層の間に正孔輸送層を設けてもよい。正孔輸送層を形成する材料としては、p型半導体特性を有するものであれば特に限定されないが、ポリチオフェン系重合体、ポリアニリン系重合体、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体、ポリフルオレン系重合体などの導電性高分子や、フタロシアニン誘導体(HPc、CuPc、ZnPcなど)、ポルフィリン誘導体などのp型半導体特性を示す低分子有機化合物、酸化モリブデン、酸化亜鉛、酸化バナジウムなどの金属酸化物が好ましく用いられる。特に、ポリチオフェン系重合体であるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)やPEDOTにポリスチレンスルホネート(PSS)が添加されたものが好ましく用いられる。正孔輸送層は1nmから600nmの厚さが好ましく、より好ましくは20nmから300nmである。
本発明の光電変換素子は、必要に応じて負極と活性層の間に電子輸送層を設けてもよい。電子輸送層を形成する材料としては、n型半導体特性を有するものであれば特に限定されないが、前記の電子受容性有機材料(NTCDA、PTCDA、PTCDI−CH、オキサゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、フラーレン誘導体、CNT、CN−PPVなど)などが好ましく用いられる。電子輸送層は1nmから600nmの厚さが好ましく、より好ましくは5nmから100nmである。
本発明の光電変換素子は必要に応じ、電極と活性層との間や、正孔または電子輸送材料と活性層との間に電荷移動を円滑にするバッファー層として金属フッ化物を設けてもよい。金属フッ化物としては、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化セシウムなどが挙げられるが、特にフッ化リチウムが好ましく用いられる。バッファー層は0.05nmから50nmの厚さが好ましく、より好ましくは0.5nmから20nmである。
このように形成された光電変換素子は、タンデム型光電変換素子として用いることができる。タンデム型光電変換素子は、文献公知の方法、例えば、サイエンス(Science),2007年,第317巻,pp222に記載の方法を用いて作製することができる。
本発明の光電変換素子は、光電変換機能、光整流機能などを利用した種々の光電変換デバイスへの応用が可能である。例えば光電池(太陽電池など)、電子素子(光センサ、光スイッチ、フォトトランジスタなど)、光記録材(光メモリなど)などに有用である。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
H−NMR測定には日本電子(株)製JNM−EX270FT−NMR装置を用いた。サンプル10mgをクロロホルム−d(CDCl)に溶解させ、上記装置を用いて室温で測定した。
数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)は、何れもゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による測定に基づき、ポリスチレン換算値で求められたものである。ここでは、GPC装置として、東ソー株式会社製のHLC−8320(品番)を用い、カラムとして、東ソー株式会社製のTSKgel Multipore HZの2本を直列に繋いだものを用いた。
特に記載がある場合、重合体の精製には分取用のGPCカラムを用いて精製を行なった。用いた装置は、Japan Analytical Industry(株)製のRecycling Preparative HPLC LC−908を用いた。なお、カラムの種類は、日本分析工業(株)製のスチレン系ポリマーカラム 2H−40及び2.5H−40を2本直列に接続したものである。また、溶出溶媒はクロロホルムを用いた。
また、本文中において使用される略字は、EtHexは2−エチルヘキシル基、3−Hepは3−ヘプチル基を意味する。
[π電子共役重合体と電子受容性材料の混合溶液の製造]
以下の実施例及び比較例により得られたπ電子共役重合体を16.0mgと電子受容性材料としてPCBM(フロンティアカーボン社製E100H)を12.8mgと溶媒としてクロロベンゼン1mLとを40℃にて6時間かけて混合した。その後、室温20℃に冷却し、孔径0.45μmのPTFEフィルターで濾過して、π電子共役重合体とPCBMを含む組成物の溶液を製造した。
[π電子共役重合体組成物からなる層を有する有機太陽電池の製造]
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜(抵抗値10Ω/□)を付けたガラス基板を15分間オゾンUV処理して表面処理を行った。基板上に正孔輸送層となるPEDOT:PSS水溶液(H.C.Starck社製:CLEVIOS PH500)をスピンコート法により40nmの厚さに成膜した。ホットプレートにより140℃で20分間加熱乾燥した後、次にスピンコートにより上記のπ電子共役重合体組成物の溶液を塗布し、有機太陽電池の有機光電変換層(膜厚約100nm)を得た。3時間真空乾燥し、120℃、30分熱アニールした後、真空蒸着法により。真空蒸着機によりフッ化リチウムを膜厚1nmで蒸着し、次いでAlを膜厚100nmで蒸着した。これによりπ電子共役重合体を含む組成物からなる層を有するによる光電変換素子である有機薄膜太陽電池が得られた。有機薄膜太陽電池の受光面形状は5×5mmの正四角形であった。
[有機太陽電池の評価]
上記により得られた各有機薄膜太陽電池の光電変換効率を300Wのソーラシミュレーター(ペクセルテクノロジー社製、商品名PEC L11:AM1.5Gフィルター、放射照度100mW/cm2) で測定し、π電子共役重合体の光電変換性能を評価した。
[合成例1]
(化合物2の合成)
Figure 2013189602
化合物1(1.0g、2.5mmol)の乾燥テトラヒドロフラン溶液(20ml)を−78℃ に冷却し、n−ブチルリチウムヘキサン溶液(濃度2.7M、1.0ml、2.5mmol )を滴下した。反応溶液をそのまま−78℃に保ち、30分間撹拌した。ついで2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.6ml、3.1mmol)を−78℃で加え、室温で10時間撹拌した。撹拌終了後、水200mLを加え、2‐メトキシ‐2‐メチルプロパン150mlで4回抽出し、有機層を飽和食塩水で1 回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=100:0から30:1)で精製することで、化合物2を無色液体(0.8g、収率61.0%)として得た。
化合物2:H−NMR(270MHz、CDCl):δ7.42(m、2H)、7.17(m、2H)、6.93(m、2H)、1.82(m、4H)、1.35(s、12H)、0.85(m、18H)、0.73(m、6H)、0.55(m、6H)
[合成例2]
(化合物4の合成)
Figure 2013189602
化合物2(0 .3 g 、0.6mmol)、化合物3( 0.9g、3.1mmol)、2M炭酸カリウム水溶液(0.3mL)にトルエン(25mL)を加え、撹拌しながらテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(44.3mg、38.4μmol)を室温で加え、80℃で48時間加熱撹拌した。撹拌終了後、反応混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテル(300ml)を加え、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=100:0‐30:1)で精製することで化合物4を赤褐色液体(0.2g、収率52.0%)として得た。
化合物4:H−NMR(270MHz、CDCl):δ8.05(t、1H)、7.82(d、1H)、7.66(dt、1H)、7.21(d、1H)、6.97(dt、1H)、1.96(m、4H)、1.1−0.6(bs、30H)
[合成例3]
(化合物5の合成)
Figure 2013189602
ジ−tert−ブチル−2,2−ビピリジン(32mg、0.08mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(432mg、2.25mmol)、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ジイリジウム(I)ジクロリド(40mg、0.06mmol)にn−ルヘプタン(5mL)を加え、50℃で15分間加熱攪拌後に、化合物4(0.9g、1.5mmol)を加え、50℃で4時間加熱撹拌した。撹拌終了後、反応混合物を室温まで冷却し、蒸留水(15mL)を加え、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した後、逆相クロマトグラフィー(溶離液: アセトニトリル:酢酸エチル=98:2) で精製することで化合物5を赤褐色固体(1.1g、収率99.0%)として得た。
化合物5:H−NMR(270MHz、CDCl):δ8.04(t、1H)、7.83(d、1H)、7.69(dt、1H)、7.47(t、1H)、1.93(m、4H)、1.36(S、12H)、1.10−0.60(bs、30H)
[合成例4]
(化合物6(触媒)の合成)
Figure 2013189602
アルゴンガス雰囲気下で、Pd[P(t-Bu)] 0.102g (0.20 mmol)とブロモトルエン 1.5ml (12.5mmol)とを混合し、凍結脱気を行った後、70℃で2時間攪拌した。そこに、n-ペンタン20mlを加え攪拌後、5分間静置したところ、橙色の固体が析出した。この固体をろ過することにより、パラジウム化合物6(40.5mg、42%)を得た。
化合物6:H−NMR(270MHz、CDCl):δ7.18(dd、J=8.0,4.0Hz、1H)、6.80(m、2H)、6.72(m、1H)、2.90(s、3H)、1.48(d、J=12.0、27H)
[実施例1] <擬リビング重合法による重合体7の製造>
Figure 2013189602
パラジウム化合物6(9.6mg、0.02mol) の乾燥テトラヒドロフラン溶液(20ml)を35℃で加熱攪拌し、化合物5(742mg、1.0mmol)、フッ化セシウム(684mg、4.5mmol)、18−クラウン−6(2.12g、8.0mmol)、蒸留水(4.5mL)、テトラヒドロフラン(50mL)からなる溶液を加え、35℃にて6時間加熱攪拌した。撹拌終了後、反応混合物を室温まで冷却し、5N塩酸水溶液200mlに注ぎ、生じた沈殿物をろ取した。粗生成物にクロロホルム300mlを加えて溶出させ、有機層を飽和炭酸カリウム水溶液で1 回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することで、π電子共役重合体7を黒色固体(353mg、収率66%)として得た。数平均分子量(Mn)は21000g/モル、多分散度は1.78 であった。
重合体7:H−NMR:(270MHz、CDCl)δ8.13(br、2H)、7.87(br、1H)、2.50(s、2H)、2.07(br、20H)、1.30−0.50(br、12H)
[実施例2〜7]
パラジウム化合物(触媒)の使用量、反応温度、反応時間等の反応条件を表1に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様の方法により上記式7で示されるπ電子共役重合体を製造した。各π電子共役重合体の収率、数平均分子量及び多分散度を表1に併せて示す。
Figure 2013189602
[合成例5]
(化合物9の合成)
Figure 2013189602
化合物8(1.0g、2.5mmol) の乾燥テトラヒドロフラン溶液20mlを−78℃ に冷却し、n−ブチルリチウムヘキサン溶液 (濃度2.7M、1.0ml、2.5mmol ) を滴下した。反応溶液をそのまま−78 ℃に保ち、30分間撹拌した。ついで塩化トリブチルスズ(0.6ml、3.1mmol) を−78℃で加え、50℃で1時間加熱撹拌した。次に、塩化スズ水溶液200mlを加え、50℃で1.5時間加熱攪拌した。撹拌終了後、反応混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテル150mlで3回抽出し、有機層を飽和食塩水で1回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=100:0から30:1) で精製することで、化合物9を淡黄色固体(0.8g、収率61.0%)として得た。
化合物9:H−NMR(270MHz、CDCl):δ7.64(d,2H),7.45(d,2H),7.29(d,2H),6.89(d,1H),2.86(d,4H),1.62−1.68(m,8H),1.27−1.54(m,28H),0.86−0.97(m,21H)
[合成例6]
(化合物11の合成)
Figure 2013189602
上記化合物9(0 .3 g 、0.6mmol)、化合物10( 0.9g、3.1mmol)、にトルエン25mLを加え、撹拌しながらテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(44.3mg、38.4μmol)を室温で加え、110℃で10時間加熱撹拌した。撹拌終了後、反応混合物を室温まで冷却し、ヘキサン50mlで3回抽出した。溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:クロロホルム=100:0‐40:60) で精製することで化合物11を赤褐色液体(0.2g、収率52.0%)として得た。
化合物11:H−NMR(270MHz、CDCl):δ8.63(d、1H)、7.64(d、1H)、7.52(d、1H)、7.41(d、1H)、7.30(d、1H)、6.95(d、1H)、6.91(d、1H)、3.52(d、2H)、2.88(dt、4H)、1.68−1.86(m、3H)、1.25−1.55(m、24H)、0.88−0.99(m、18H)
[合成例7]
(化合物12の合成)
Figure 2013189602
化合物11(1.0g、2.5mmol) の乾燥テトラヒドロフラン溶液20mlを−78℃ に冷却し、n−ブチルリチウムヘキサン溶液(濃度2.7M、1.0ml、2.5mmol ) を滴下した。反応溶液をそのまま−78 ℃ に保ち、30分間撹拌した。ついで塩化トリブチルスズ(0.6ml、3.1mmol)を−78℃で加え、50℃で1時間加熱撹拌した。次に、塩化スズ水溶液(200mL)を加え、50℃で1.5時間加熱攪拌した。撹拌終了後、反応混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテル(150ml)で3回抽出し、有機層を飽和食塩水で1 回洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=100:0から30:1)で精製することで、化合物12を淡黄色固体(0.8g、収率61.0%)として得た。
化合物12:H−NMR(270MHz、CDCl):δ8.63(d、1H)、7.64(d、1H)、7.41(d、1H)、7.30(d、1H)、6.95(d、1H)、6.91(d、1H)、3.52(d、2H)、2.88(dt、4H)、1.62‐1.86(m、9H)、1.25‐1.55(m、36H)、0.88‐0.99(m、27H)
[合成例8]
(化合物14の合成)
Figure 2013189602
化合物13(267mg、1mmol)の乾燥テトラヒドロフラン溶液10mlを−78℃ に冷却し、リチウムジイソプロピルアミド溶液(濃度2.0M、0.475ml、0.95mmol )を滴下した。反応溶液をそのまま −78℃に保ち、90分間撹拌した。ついでt−ブチルジメチルシリルクロライド(166mg、1.1mmol)を−78℃で加え、室温で1時間撹拌した。撹拌終了後、飽和食塩水を加え、酢酸エチル(10ml)で3回抽出し、有機層を飽和食塩水で1 回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製することで、化合物14を無色液体(171g、収率45%)として得た。
化合物14:H−NMR(270MHz、CDCl):δ7.98(s、1H)、7.65(s、1H)、3.18(m、1H)、1.48(m、2H),1.39(m,2H),0.9−0.8(m、19H)、0.43(s、6H)
[合成例9]
(化合物15の合成)
Figure 2013189602
化合物14(49mg、0.13mmol) の乾燥テトラヒドロフラン溶液2.4mlを−78℃ に冷却し、リチウムジイソプロピルアミド溶液(濃度2.0M、62.5μl、0.135mmol)を滴下した。反応溶液をそのまま−78℃に保ち、30分間撹拌した。ついで塩化トリブチルスズ(34.7μl、0.13mmol)を−78℃で加え、室温で1時間撹拌した。撹拌終了後、飽和食塩水を加え、酢酸エチル(10ml)で3回抽出し、有機層を飽和食塩水で1 回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン)で精製することで、化合物15を無色液体(24mg、収率28%)として得た。
化合物15:H−NMR(270MHz、CDCl):δ7.67(s、1H)、3.15(m、1H)、1.9−1.7(m、2H),1.7−1.5(m,8H),1.4−1.0(m、25H)、1.0−0.8(m、15H)0.43(s、6H)
[合成例10]
(化合物17の合成)
Figure 2013189602
化合物16(536mg、1.19mmol) の乾燥テトラヒドロフラン溶液12mlを−℃ に冷却し、n−ブチルリチウム溶液(濃度2.69M、1.08ml、1.19mmol ) を滴下した。反応溶液をそのまま −78℃ に保ち、60分間撹拌した。ついで四臭化炭素(432mg、1.31mmol)を−78℃で加え、室温で1時間撹拌した。撹拌終了後、飽和食塩水を加え、酢酸エチル(10ml)で3回抽出し、有機層を飽和食塩水で1 回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン)で精製することで、化合物17を無色液体(647g、収率90%)として得た。
化合物17:H−NMR(270MHz、CDCl):δ7.41(t、2H)、4.09(d、4H)、1.76(m、2H)1.54(m、16H),0.89(t,12H)
[合成例11]
(化合物18の合成)
Figure 2013189602
化合物15( 124mg 、0.24mmol)、化合物17( 133mg、0.20mmol)にトルエン(1.6mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(0.4mL)を加え、撹拌しながらテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(35mg、0.03mmol)を室温で加え、80℃で90分加熱撹拌した。撹拌終了後、反応混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテル(300ml)を加え、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製することで化合物18を黄色固体(138mg、収率77.0%)として得た。
化合物18:H−NMR(270MHz、CDCl):δ7.68(s、1H)、7.48(s、1H)、7.41(s、1H)、4.12(d、4H),3.15(m、1H),1.8−1.2(m、22H)、1.0−0.8(m、31H),0.40(s,6H)
[合成例12]
(化合物19の合成)
Figure 2013189602
化合物18(90mg、0.1mmol) の乾燥テトラヒドロフラン溶液mlを0℃ に冷却し、n−ブチルリチウム溶液(濃度1.0M、0.1ml、0.1mmol ) を滴下した。反応溶液をそのまま 0℃に保ち、60分間撹拌した。撹拌終了後、飽和食塩水を加え、酢酸エチル(ml)で3回抽出し、有機層を飽和食塩水で1 回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製することで、化合物19を淡黄色固体(66mg、収率84%)として得た。
化合物19:H−NMR(270MHz、CDCl):δ7.67(s、1H)、7.46(s、1H)、7.41(s、1H)、7.22(s、1H),4.12(d、4H),3.17(m、1H),1.8−1.2(m、22H)、1.0−0.8(m、22H)
[合成例13]
(化合物20の合成)
Figure 2013189602
化合物19(79mg、0.1mmol) の乾燥テトラヒドロフラン溶液mlを−18℃ に冷却し、リチウムジイソプロピルアミド溶液(濃度1.0M、0.1ml、0.1mmol ) を滴下した。反応溶液をそのまま −18℃ に保ち、30分間撹拌した。ついで塩化トリブチルスズ(49mg、0.15mmol)を−18℃で加え、室温で1時間撹拌した。撹拌終了後、飽和食塩水を加え、酢酸エチル(10ml)で3回抽出し、有機層を飽和食塩水で1 回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製することで、化合物20を無色液体(75mg、収率72%)として得た。
化合物20:H−NMR(270MHz、CDCl):δ7.64(s、1H)、7.47(s、1H)、7.42(s、1H)、4.12(d、4H),3.15(m、1H),1.8−1.0(m、34H)、1.0−0.8(m、37H)
[合成例14]
(化合物22の合成)
Figure 2013189602
化合物1の替わりに化合物21を用いた以外は、合成例1〜3と同様の方法を用いて、化合物22を合成した。
化合物22:H−NMR(270MHz、CDCl):δ8.14(t、1H)、7.99(d、1H)、7.78(dt、1H)、7.56(t、1H)、1.50(m、4H)、1.36(S、12H)、1.10−0.60(bs、30H)
[合成例15]
(化合物24の合成)
Figure 2013189602
化合物1の替わりに化合物23を用いた以外は、合成例1〜3と同様の方法を用いて、化合物24を合成した。
化合物24:H−NMR(270MHz、CDCl):δ8.11(t、1H)、7.92(d、1H)、7.77(dt、1H)、7.54(t、1H)、1.50−0.80(46H)
[実施例8] <擬リビング重合法による重合体25の製造>
Figure 2013189602
パラジウム化合物6(3.5mg、0.0075mmol) の乾燥トルエン15mlと乾燥ジメチルホルムアミド5mlの混合溶液を0℃で加熱し、化合物12(742mg、1.0mmol)、乾燥トルエン44mlと乾燥ジメチルホルムアミド11mlの混合溶液を0℃で攪拌し、0℃にて12時間攪拌した。撹拌終了後、反応混合物を室温まで冷却し、5N塩酸水溶液200mlに注ぎ、生じた沈殿物をろ取した。粗生成物にクロロホルム300mlを加えて溶出させ、有機層を飽和炭酸カリウム水溶液で1 回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することで、π電子共役重合体25を黒色固体(378mg、収率45%)として得た。数平均分子量(Mn)は53100g/モル、多分散度は1.54であった。
重合体25:H−NMR(270MHz、CDCl):δ8.61‐8.65(br、1H)、7.62‐7.66(br、1H)、7.50‐7.54(br、2H)、7.39‐7.43(br、1H)、7.28‐7.32(br、1H)、6.93‐6.97(br、1H)、6.89‐6.93(br、1H)、3.50‐3.54(br、2H)、2.86‐2.90(br、4H)、1.66‐1.88(br、3H)、1.23‐1.57(br、24H)、0.86‐1.01(br、18H)
[実施例9] <擬リビング重合法による重合体26の製造>
Figure 2013189602
化合物12の代わりに化合物20を用いた以外は、実施例8と同様の方法により、π電子共役重合体26を製造した。得られたπ電子共役重合体26(446mg、収率53%)の数平均分子量(Mn)は64200g/モル、多分散度は1.57であった。
重合体26:H−NMR(270MHz、CDCl):δ7.60‐7.30(br,3H),4.30‐4.00(br,4H),3.20‐3.00(Br,1H),2.00‐0.60(br,44H)
[実施例10] <擬リビング重合法による重合体27の製造>
Figure 2013189602
化合物5の代わりに化合物22を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、π電子共役重合体27を製造した。得られたπ電子共役重合体27(476mg、収率80%)の数平均分子量(Mn)は24200g/モル、多分散度は1.77であった。
重合体27:H−NMR(270MHz、CDCl):δ8.19 (br, 2H)、7.81(br 1H)、2.13 (br, 2H)、1.09‐1.34 (br, 20H)、0.76‐0.90 (br, 12H)
[実施例11] <擬リビング重合法による重合体28の製造>
Figure 2013189602
化合物5の代わりに化合物24を用いた以外は、実施例5と同様の方法により、π電子共役重合体28を製造した。得られたπ電子共役重合体28(461mg、収率83%)の数平均分子量(Mn)は35100g/モル、多分散度は1.57であった。
重合体28:H−NMR(270MHz、CDCl):δ 8.19 (br, 2H), 7.80(br, 2H), 2.10 (br, 2H), 1.25‐1.08 (20H), 0.89‐0.75 (12H)
実施例8〜11の反応条件及び得られた各π電子共役重合体の収率、数平均分子量及び多分散度を表2に示す。
Figure 2013189602
[比較例1]
化合物5及びパラジウム化合物6が含まれる溶液の温度を66℃とし、混合溶液を66℃で6時間加熱攪拌した以外は、実施例1と同様の方法によりπ電子共役重合体7を製造した。得られたπ電子共役重合体7(434mg、収率80%)の数平均分子量(Mn)は21000g/モル、多分散度は3.22であった。
[比較例2]
パラジウム化合物6の使用量を28.8mg(0.06mmol)とし、反応温度0℃で12時間攪拌した以外は、実施例1と同様の方法によりπ電子共役重合体7を製造した。得られたπ電子共役重合体7(398mg、収率74%)の数平均分子量(Mn)は5000g/モル、多分散度は1.78であった。
[比較例3]
パラジウム化合物6の使用量を28.8mg(0.06mmol)とし、化合物5及びパラジウム化合物6が含まれる溶液の温度を66℃とし、混合溶液を66℃で6時間加熱攪拌した以外は、実施例1と同様の方法を用いた。
得られた重合物7(445mg、収率82%)の数平均分子量(Mn)は5000g/モル、多分散度は3.25であった。
[比較例4]
Figure 2013189602
窒素雰囲気下、100mL三口フラスコに化合物30(1.50g,2.68mmol)、化合物31(1.04g,2.68mmol)、トルエン(50mL)、2M炭酸カリウム水溶液(25mL,50mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(61.9mg,53.5μmol)、aliquat336(2mg,4.95μmol)を加えた後に80℃で2時間攪拌した。その後、フェニルブロマイド(0.21g,1.34mmol)を加え、80℃で18時間攪拌した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、水(100mL)、メタノール(100mL)で洗浄し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。得られた溶液を濃縮し、メタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取した後に減圧乾燥することでπ電子共役重合体7’を黒紫色の固体として得た(1.06g,74%)。数平均分子量(Mn)は20,100、多分散度は2.20であった。
重合体7’:H−NMR(270MHz、CDCl):δ=8.10−7.96(m、2H)、7.81−7.61(m、2H)、2.35−2.13(m、4H)、1.59−1.32(m、18H)、1.18−0.81(m、12H)
[比較合成例1]
(化合物36の合成)
Figure 2013189602
MACROMOLECULES,Vol.44,9057-9061(2011)に記載の方法に従い、上記構造を有する化合物36を合成した。
化合物36:H−NMR(270MHz、CDCl):σ7.90−7.94 (m、2H)、7.82−7.86 (m、3H)、7.74−7.78 (m、2H)、7.62−7.64 (d、1H)、1.98−2.05 (m、4H)、1.39 (s、12H)、1.05−1.21 (m、20H)、0.75−0.81 (t、6H)、0.62−0.70 (m、4H)
[比較例5]
Figure 2013189602
比較合成例1で得た化合物36(30mg、0.50 mmol)と、金属触媒としてパラジウム化合物37(1mg、2.5μmol)を用い、MACROMOLECULES,Vol.44,9057-9061(2011)に記載の方法によりπ電子共役重合体38を製造した。得られたπ電子共役重合体38(21mg、収率83%)の数平均分子量(Mn)は7000g/モル、多分散度は1.27であった。
重合体38:H−NMR(270MHz、CDCl):σ8.07 (d、2H)、8.01 (s、2H)、7.91−7.96 (m、4H)、2.02(m、4H)、1.13 (m、20H)、0.77 (m、10H)
実施例1〜11及び比較例1〜5で得られたπ電子共役重合体(1種の単量体単位からなる単独重合体)について、上記に記載の方法により有機薄膜太陽電池を作成し、光電変換効率を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2013189602
表3から明確なように、式(1)で表される単量体単位cを含み、数平均分子量が10,000g/モル以上、かつ多分散度が1.0〜1.8である本発明のπ電子共役重合体(実施例1〜11)を用いて作製した有機薄膜太陽電池は、数平均分子量または多分散度が本発明の規定外である重合体(比較例1〜4)、及び単量体単位cを含まない重合体(比較例5)を用いて作製した有機薄膜太陽電池に比べて、高い光電変換効率を示した。
[実施例12] <擬リビング重合法及びマクロイニシエーター法によるブロック共重合体29の製造>
Figure 2013189602
化合物6(2.4mg、1.8μmol) の乾燥テトラヒドロフラン溶液(2ml) を0℃で加熱攪拌し、化合物5(74mg、0.10mmol)、フッ化セシウム(68mg、0.45mmol)、18−クラウン−6(211mg、0.80mmol)、蒸留水(0.45mL)、テトラヒドロフラン(5.0mL)からなる0℃の溶液を加え、0℃にて6時間加熱攪拌した。ついで、化合物20(83mg、0.10mmol)を加え、0℃にて6時間加熱攪拌した。撹拌終了後、反応混合物を室温まで冷却し、5N塩酸水溶液(200ml)に注ぎ、生じた沈殿物をろ取した。粗生成物にクロロホルム(30ml)を加えて溶出させ、有機層を飽和炭酸カリウム水溶液で1 回洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することで、π電子共役ブロック共重合体29(35.0mg)を得た。数平均分子量は40000g/モル、多分散度は1.57 であった。
重合体29:H−NMR(CDCl、270MHz):δ8.13-8.19(br, 2H)、7.87‐7.81(br 1H)、2.13−2.50(br, 2H)、0.50−2.07(br, 32H)
[重合例1]
Figure 2013189602
窒素雰囲気下、100mL三口フラスコに化合物30(1.50g,2.68mmol)、化合物31(1.08g,2.68mmol)、トルエン(51mL)、0.21M炭酸カリウム水溶液(51mL,10.7mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(62.0mg,54.0μmol)、aliquat336(2mg,4.95μmol)を加えた後に80℃で1時間攪拌した。その後、2,5−ジブロモチオフェン(6.47g,26.8mmol)を加え、80℃で16時間攪拌した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、水(100mL)、メタノール(100mL)で洗浄し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)−ヘキサン(200mL)混合溶媒で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。有機層を濃縮乾固し、得られた黒紫色の固体を、クロロホルム(30mL)に溶解させ、メタノール(300mL)で再沈殿した。得られた個体を濾取し、減圧乾燥することで黒紫色の固体を得た(1.24g,87%)。その後、GPC分取カラムを用いて精製を行うことにより黒紫色の固体として重合体32を得た(0.54g、38%)。得られた重合体32の数平均分子量(Mn)は19,00、多分散度は1.60であった。
重合体32:H−NMR(270MHz、CDCl):σ=8.10−7.95(m、2H)7.80−7.61(m、2H)、2.35−2.12(m、4H)、1.60−1.32(m、18H)、1.18−0.82(m、12H)
[実施例13] <マクロイニシエーター法によるブロック共重合体34の製造>
Figure 2013189602
窒素雰囲気下、100mL三口フラスコに化合物33(1.50g,2.68mmol)、化合物31(1.08g,2.68mmol)、重合例1で得た重合体32(0.54g)、トルエン(51mL)、0.21M炭酸カリウム水溶液(51mL,10.7mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(62.0mg,54.0μmol)、aliquat336(2mg,4.95μmol)を加えた後に80℃で16時間攪拌した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、水(100mL)、メタノール(100mL)で洗浄し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。有機層を濃縮乾固し、得られた黒紫色の固体を、クロロホルム(30mL)に溶解させ、メタノール(300mL)で再沈殿した。得られた個体を濾取し、減圧乾燥することで黒紫色の固体を得た(2.34g,86%)。その後、GPC分取カラムを用いて精製を行うことにより黒紫色の固体としてπ電子共役ブロック重合体34を得た(1.11g、39%)。得られたπ電子共役ブロック共重合体34の数平均分子量(Mn)は39,000、多分散度は1.62であった。
重合体34:H−NMR(270MHz、CDCl):σ=8.10−7.95(m、2H)7.80−7.61(m、2H)、2.35−2.12(m、4H)、1.60−1.32(m、18H)、1.18−0.82(m、12H)
[比較例6]
Figure 2013189602
窒素雰囲気下、25mL三口フラスコに比較例4で得た重合体7’(0.50g,0.94mmol)と化合物33(0.58g,0.91mmol)、化合物31(0.36g,0.94mmol)を加え、トルエン(20mL)、2M炭酸カリウム水溶液(10mL,20mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(20.5mg,17.7μmol)、aliquat336(0.8mg,1.98μmol)を加て、80℃で16時間攪拌した。反応終了後、反応溶液をメタノール(200mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、水(20mL)、メタノール(20mL)で洗浄し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。有機層を濃縮乾固し、得られた黒紫色の固体を、クロロホルム(30mL)に溶解させ、メタノール(300mL)で再沈殿した。得られた個体を濾取した後に、減圧乾燥することでπ電子共役重合体34’を黒紫色の固体として得た(0.41g,76%)。重量平均分子量(Mw)は76,700、数平均分子量(Mn)は27,200、多分散度は2.82であった。
重合体34’:H−NMR(270MHz、CDCl):σ=8.12−7.96(m、8H)、7.90−7.61(m、8H)、2.75(t、J=7.56Hz、4H)、2.35−1.92(m、20H)、1.59−1.32(m、54H)、1.18−0.81(m、36H))
実施例12,13及び比較例6で得られたπ電子共役ブロック共重合体について、上記に記載の方法により有機薄膜太陽電池を作成し、光電変換効率を測定した。結果を表4に示す。
Figure 2013189602
表4から明確なように、異なる2種類の単量体単位を有するπ電子共役ブロック共重合体同士の比較においても、本発明の構成要件を満たすπ電子共役ブロック共重合体(実施例12,13)を用いて作製した有機薄膜太陽電池は、多分散度が本発明の規定外である重合体(比較例6)を用いて作製した有機薄膜太陽電池に比べて、高い光電変換効率を示した。
以上の結果より、本発明のπ電子共役重合体は高分子量かつ多分散度が小さいため、優れた光電変換性能を示し、このことから、π電子共役重合体相と電子受容性材料相が連続した規則正しい相分離構造を形成していると考えられる。
本発明のπ電子共役重合体は、光電変換素子の光電変換層として利用できるものであり、その重合体からなる光電変換素子は太陽電池をはじめとして各種の光センサとしての用途がある。

Claims (9)

  1. 下記式(1)で表される単量体単位cからなるπ電子共役重合体であって、
    −(a−b)− ・・・ (1)
    〔式中、aは、チオフェン、フラン、ピロール及びベンゼンからなる群から選ばれる単環骨格、またはチオフェン環及び/もしくはベンゼン環を含む縮合ヘテロ環骨格を少なくとも一つ有するドナー性有機基であり、
    bは、少なくとも一つの窒素原子を含む縮合ヘテロ環骨格、またはチエノチオフェン骨格を有するアクセプター性有機基である。〕
    数平均分子量が10,000g/モル以上、かつ多分散度が1.0〜1.8であるπ電子共役重合体。
  2. 前記式(1)で表される単量体単位cにおいて、−a−は下記式(2)〜(9)
    Figure 2013189602
    〔式中、Tは、炭素(−CR −)、窒素(−NR−)、ケイ素(−SiR −)またはゲルマニウム(−GeR −)を表し、Rはそれぞれ独立に、置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基であり、Rはそれぞれ独立に、水素原子または置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基である。〕
    Figure 2013189602
    〔式中、Tは、窒素(−NR−)、ケイ素(−SiR −)またはゲルマニウム(−GeR −)を表し、R及びRは、前記定義のとおりである〕
    Figure 2013189602
    〔式中、Rはそれぞれ独立に、置換されていてもよい炭素数1〜28のアルキル基、アルコキシ基、アリール基またはヘテロアリール基であり、Rはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基若しくはアリール基である〕
    Figure 2013189602
    〔式中、R及びRは、前記定義のとおりである〕
    Figure 2013189602
    〔式中、R及びRは、前記定義のとおりである〕
    Figure 2013189602
    〔式中、R及びRは、前記定義のとおりである〕
    Figure 2013189602
    〔式中、Tは、窒素(−NR−)、酸素(−O−)または硫黄(−S−)を表し、R及びRは前記定義の通りであり、mは1〜3の整数である。〕
    Figure 2013189602
    〔式中、Rは、前記定義のとおりである。〕
    で表されるいずれかの基であり、
    −b−は、下記式(10)〜(20)
    Figure 2013189602
    〔式中、R、R及びTは前記定義の通りであり、nは0〜3の整数である。〕
    Figure 2013189602
    〔式中、T、R2及びnは前記定義のとおりである。〕
    Figure 2013189602
    〔式中、Tは、窒素(−NR−)、酸素(−O−)または−CR=CR−であり、R及びnは前記定義のとおりである。〕
    Figure 2013189602
    〔式中、R及びnは前記定義のとおりである。〕
    Figure 2013189602
    〔式中、T、R及びnは前記定義のとおりである。〕
    Figure 2013189602
    〔式中、T、R及びnは前記定義のとおりである。〕
    Figure 2013189602
    〔式中、T、R及びnは前記定義のとおりである。〕
    Figure 2013189602
    〔式中、T、R及びnは前記定義のとおりである。〕
    Figure 2013189602
    〔式中、Tは酸素(O)または硫黄(S)であり、R及びRは前記定義のとおりである。〕
    Figure 2013189602
    〔式中、Rは前記定義のとおりであり、Rは水素原子またはハロゲン原子である。〕
    Figure 2013189602
    〔式中、Rは置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基またはアリール基であり、R及びnは前記定義のとおりである。〕
    で表されるいずれかの基である、請求項1に記載のπ電子共役重合体。
  3. 前記単量体単位cが、下記式(21)〜(27)
    Figure 2013189602
    Figure 2013189602
    Figure 2013189602
    Figure 2013189602
    Figure 2013189602
    Figure 2013189602
    Figure 2013189602
    〔式中、R〜Rは、前記定義のとおりである。〕
    から選ばれるいずれかである、請求項1または2に記載のπ電子共役重合体。
  4. 少なくとも2種類の異なる単量体単位cを有する共重合体である請求項1〜3のいずれか1項に記載のπ電子共役重合体。
  5. 前記共重合体がブロック共重合体であることを特徴とする請求項4に記載のπ電子共役重合体。
  6. 前記式(1)で表される単量体単位cを含む下記式(i)または(ii)
    −a−b−X ・・・(i)
    −a−b−X ・・・(ii)
    (式中、Xはハロゲン原子を表し、Xはボロン酸若しくはボロン酸エステルまたはトリアルキル化スズを表す。)
    で表される化合物を、
    下記式(iii)
    Figure 2013189602
    (式中、Arは置換基を有してもよい炭素数4〜12のアリール基を表し、Yは、ハロゲン原子又はスルホン酸エステルに由来する基を表し、Rは、置換基を有してもよい直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基または置換基を有してもよいアリール基である。)
    で表されるパラジウム化合物の存在下で重縮合させる、請求項1〜5のいずれか1項に記載のπ電子共役重合体の製造方法。
  7. 前記式(i)または(ii)で表される化合物と、それとは異なる単量体単位cを含む前記式(i)または(ii)で表される化合物とを逐次添加して重縮合させることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載のπ電子共役重合体と電子受容性材料とを含む組成物。
  9. 請求項8に記載の組成物からなる層を有する光電変換素子。
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