JP2013185659A - 球面間座、軸受、直動装置および球面間座の製造方法 - Google Patents

球面間座、軸受、直動装置および球面間座の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軸受または直動装置の運動精度の低下を抑制可能な球面間座、当該球面間座を備える軸受および直動装置、ならびに当該球面間座の製造方法を提供する。
【解決手段】球面間座4は、樹脂の射出成形体からなり、軸受または直動装置のボール間に介装される球面間座である。球面間座4は、球面形状を有し、ボールに接触すべき一対のボール接触面41と、当該一対のボール接触面41を接続し、円柱面形状を有する外周面42とを備えている。ボール接触面41には、ウェルド部44が形成される領域を含むように凹部43が形成されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、球面間座、軸受、直動装置および球面間座の製造方法に関するものであり、より特定的には、樹脂の射出成形体からなり、軸受または直動装置のボール間に介装される球面間座、当該球面間座を備える軸受および直動装置、ならびに当該球面間座の製造方法に関するものである。
ボールベアリングなどの軸受、あるいはリニアガイドやボールねじなどの直動装置においては、図26に示すようにボール500同士の接触を回避するため、隣接するボール500の間に球面間座400が配置される場合がある。特に、ボールベアリングでは、リテーナーの一部が内輪や外輪に接触することや、大径のボールに対応したリテーナーの製造が困難であることから、リテーナーに代えて球面間座が用いられる場合も多い。
球面間座400は、一般に合成樹脂の射出成形により製造されるものであり、図27に示すように、ボールと接触すべき球面410と外周面420とからなる円柱形状を有している。また、球面間座には、射出成形におけるゲート部が外周面420や貫通孔460の内周面に形成されたもの(たとえば、特許文献1および2参照)、あるいは貫通孔が形成されずに球面の中心部にゲート部が形成されたものなどがある(たとえば、特許文献2および3参照)。
特開2003−148465号公報 特開2003−194058号公報 特開2011−27188号公報
図28および図29を参照して、特許文献1および2の球面間座のように、外周面420や貫通孔460の内周面にゲート部450が形成される場合、球面410上には必然的にウェルド部440が発生する。ウェルド部440は、射出成形時における溶融樹脂の配向変化に起因して発生し、球面410上において数μm〜数十μmの膨らみとして現れる。そのため、ウェルド部440が発生した球面間座を軸受や直動装置のボール間に介装する場合には、ボールとウェルド部440とが接触することにより、運動精度が低下するという問題がある。特に、厚みの大きい外周面420の近傍では、上述のようなウェルド部440の発生とともに、樹脂の配向変化によるヒケ量の差も問題となる。また、ガラス繊維や炭素繊維などの配向性充填材が添加された樹脂を用いた場合には、ウェルド部440における膨らみがより顕著になる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、軸受または直動装置の運動精度の低下を抑制可能な球面間座、当該球面間座を備える軸受および直動装置、ならびに当該球面間座の製造方法を提供することである。
本発明の球面間座は、樹脂の射出成形体からなり、軸受または直動装置のボール間に介装される球面間座である。上記球面間座は、球面形状を有し、ボールに接触すべき一対のボール接触面と、上記一対のボール接触面を接続し、円柱面形状を有する外周面とを備えている。ボール接触面には、ウェルド部が形成される領域を含むように凹部が形成されている。
本発明の球面間座においては、ボール接触面に、ウェルド部が形成される領域を含む凹部が形成されている。そのため、本発明の球面間座においては、軸受または直動装置のボール間に上記球面間座を介装する場合に、ボールとウェルド部との接触が抑制され、結果として上記接触に起因した運動精度の低下を抑制することができる。このように、本発明の球面間座によれば、軸受または直動装置の運動精度の低下を抑制可能な球面間座を提供することができる。
上記球面間座において、外周面上には、複数のゲート部が形成されていてもよい。また、凹部は、ボール接触面の中心部から、互いに隣り合うゲート部により挟まれる外周部の領域に向かい延在するように形成されていてもよい。
このように、上記球面間座において厚みの大きい外周面上にゲート部を形成することにより、成形可能な球面間座の大きさの制約を緩和することができる。また、上記球面間座においては、ボール接触面の中心部から、互いに隣り合うゲート部により挟まれる外周部の領域に向かい延在するようにウェルド部が形成される。そのため、上述のように凹部を形成することにより、ウェルド部が形成される領域を凹部内に包含させることができる。
上記球面間座において、凹部は、ボール接触面の中心部から、互いに隣り合うゲート部より等距離にある外周部の領域に向かい延在するように形成されていてもよい。上記球面間座の射出成形においては、複数のゲートの各々に均一に樹脂が射出されることが好ましく、この場合、ウェルド部はボール接触面の中心部から、互いに隣り合うゲート部より等距離にある外周部の領域に向かい延在するように形成される。そのため、上述のように凹部を形成することにより、ウェルド部が形成される領域を凹部内に包含させることができる。
上記球面間座において、ゲート部は、サブマリンゲートにより形成されたサブマリンゲート部であってもよい。これにより、ゲートカット処理を省略することが可能となり、球面間座の製造をより効率化することができる。
上記球面間座において、ゲート部は、ピンポイントゲートにより形成されたピンポイントゲート部であってもよい。これにより、大型の球面間座を製造することがより容易になる。
ここで、ゲート部とは、射出成形された球面間座にゲート切断を施した後、当該球面間座に残存する跡を意味する。すなわち、サブマリンゲート部とは、サブマリンゲートを有する成形型を用いて射出成形された球面間座におけるゲート切断の跡である。また、ピンポイントゲート部とは、ピンポイントゲートを有する成形型を用いて射出成形された球面間座におけるゲート切断の跡である。
上記球面間座において、凹部は、凹部が延在する方向に垂直な断面において曲面状の壁面を有していてもよい。これにより、凹部における樹脂の配向変化が緩和され、上記樹脂の配向変化に起因したボール接触面の形状変化を抑制することができる。
上記球面間座において、ボール接触面の少なくとも一方の中心部には、凹み部が形成されていてもよい。このように、潤滑剤の溜部として機能させることが可能な凹み部を形成することにより、球面間座とボールとの潤滑特性を向上させることができる。
上記球面間座には、一対のボール接触面の中心部同士を接続する貫通孔が形成されていてもよい。このように、凹み部と同様に潤滑剤の溜部として機能させることが可能な貫通孔を形成することにより、球面間座とボールとの潤滑特性を向上させることができる。
上記球面間座は、ポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂およびポリフェニレンサルファイド樹脂からなる群より選択される一の樹脂からなっていてもよい。このように、上記球面間座を構成する樹脂としては、優れた耐熱性および摺動特性を有する樹脂を好適に採用することができる。
本発明の軸受は、上記本発明の球面間座を備えている。本発明の軸受によれば、運動精度の低下を抑制可能な上記球面間座を備えた軸受を提供することができる。
本発明の直動装置は、上記本発明の球面間座を備えている。本発明の直動装置によれば、運動精度の低下を抑制可能な上記球面間座を備えた直動装置を提供することができる。
本発明の球面間座の製造方法は、樹脂の射出成形体からなり、軸受または直動装置のボール間に介装される球面間座の製造方法である。上記球面間座の製造方法は、樹脂を溶融させる工程と、溶融した樹脂を成形型内に射出する工程とを備えている。樹脂を射出する工程では、一対の球面部と、上記一対の球面部を接続し、円柱面形状を有する外周面部とを有するキャビティ部により取り囲まれたキャビティ内に樹脂が射出される。球面部には、射出された樹脂が合流することによりウェルド部が形成されるべき領域に対応するように凸部が形成されている。
本発明の球面間座の製造方法において、樹脂を射出する工程では、キャビティ内に樹脂が射出され、またキャビティは、ウェルド部が形成されるべき領域を含む凸部が球面部に形成されたキャビティ部により取り囲まれている。そのため、本発明の球面間座の製造方法においては、ウェルド部が形成される領域を含む凹部が形成された球面間座が製造される。したがって、本発明の球面間座の製造方法により製造された球面間座においては、軸受または直動装置のボール間に介装する場合に、ボールとウェルド部との接触を抑制することが可能となり、結果として上記接触に起因した運動精度の低下を抑制することができる。このように、本発明の球面間座の製造方法によれば、軸受または直動装置の運動精度の低下を抑制可能な上記本発明の球面間座を製造することができる。
上記球面間座の製造方法において、樹脂を射出する工程では、外周面部に形成され、キャビティと連通する複数のゲートを通じてキャビティ内に樹脂が射出されてもよい。また、凸部は、球面部の中心部から、互いに隣り合うゲートにより挟まれる外周面部の領域に向かい延在するように形成されていてもよい。
このように、外周面部に形成され、キャビティと連通するゲートを通じてキャビティ内に樹脂を射出することにより、外周面部に対応する厚みの大きい領域にゲート部が形成された球面間座を製造することができる。その結果、成形可能な球面間座の大きさの制約を緩和することができる。また、上述のように樹脂を射出した場合、製造される球面間座においては、球面部の中心部に対応する領域から、互いに隣り合うゲートにより挟まれる外周面部の領域に対応する領域に向かい延在するようにウェルド部が形成される。そのため、上述のような凸部が形成された球面部を有するキャビティ部により取り囲まれたキャビティ内に樹脂を射出することにより、ウェルド部が形成される領域を含むように凸部に対応する凹部が形成された球面間座を製造することができる。
上記球面間座の製造方法において、凸部は、球面部の中心部から、互いに隣り合うゲートより等距離にある外周面部の領域に向かい延在するように形成されていてもよい。
上記球面間座の製造方法においては、複数のゲートの各々に均一に樹脂が射出されることが好ましく、この場合、製造される球面間座において、球面部の中心部に対応する領域から、互いに隣り合うゲートにより等距離にある外周面部の領域に対応した領域に向かい延在するようにウェルド部が形成される。そのため、上述のような凸部が形成された球面部を有するキャビティ部により取り囲まれたキャビティ内に樹脂を射出することにより、ウェルド部が形成される領域を含むように凸部に対応する凹部が形成された球面間座を製造することができる。
上記球面間座の製造方法において、樹脂を射出する工程では、サブマリンゲートを通じてキャビティ内に樹脂が射出されてもよい。これにより、ゲートカット処理を省略することが可能となり、球面間座の製造をより効率化することができる。
上記球面間座の製造方法において、樹脂を射出する工程では、ピンポイントゲートを通じてキャビティ内に樹脂が射出されてもよい。これにより、大型の球面間座の製造がより容易になる。
上記球面間座の製造方法において、樹脂は、ポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂およびポリフェニレンサルファイド樹脂からなる群より選択される一の樹脂であってもよい。このように、上記球面間座の製造方法では、優れた耐熱性および摺動特性を有する樹脂を好適に採用することができる。
上記球面間座の製造方法は、成形型内に射出された樹脂からなる球面間座をスリーブ状の突き出しピンにより取り出す工程をさらに備えていてもよい。これにより、球面間座を成形型から取り出すことがより容易になる。
以上の説明から明らかなように、本発明の球面間座、軸受および直動装置によれば、軸受または直動装置の運動精度の低下を抑制可能な球面間座、軸受および直動装置を提供することができる。また、本発明の球面間座の製造方法によれば、軸受および直動装置の運動精度の低下を抑制可能な上記本発明の球面間座を製造することができる。
軸受の構造を示す概略図である。 ボールねじの構造を示す概略図である。 ボールねじの構造を示す概略断面図である。 リニアガイドの構造を示す概略図である。 リニアガイドの構造を示す概略断面図である。 球面間座の構造を示す概略図である。 球面間座の構造を示す概略図である。 球面間座の構造を示す概略図である。 球面間座の構造を示す概略図である。 球面間座の構造を示す概略図である。 球面間座の構造を示す概略図である。 球面間座の構造を示す概略図である。 球面間座の構造を示す概略図である。 球面間座の製造方法を概略的に示すフローチャートである。 球面間座の製造方法を説明するための概略図である。 球面間座の製造方法を説明するための概略図である。 球面間座の製造方法を説明するための概略図である。 球面間座の製造方法を説明するための概略図である。 球面間座の製造方法を説明するための概略図である。 実施の形態2の球面間座の構造を拡大して示す概略図である。 実施の形態2の球面間座の構造を拡大して示す概略図である。 実施の形態2の球面間座の製造方法を説明するための概略図である。 実施の形態2の球面間座の製造方法を説明するための概略図である。 実施の形態2の球面間座の製造方法を説明するための概略図である。 実施の形態2の球面間座の製造方法を説明するための概略図である。 従来の球面間座の構造を示す概略図である。 従来の球面間座の構造を示す概略図である。 従来の球面間座の構造を示す概略図である。 従来の球面間座の構造を示す概略図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
(実施の形態1)
はじめに、本発明の一実施の形態である実施の形態1について説明する。まず、本実施の形態の軸受について説明する。図1を参照して、本実施の形態の軸受1は玉軸受であって、内周面に外輪転走面12aを有する外輪12と、外周面に内輪転走面11aを有する内輪11と、複数のボール13と、球面間座4とを主に備えている。球面間座4は、後述する本実施の形態の球面間座である。
内輪11は、内輪転走面11aが外輪転走面12aに対向するように外輪12の内側に配置されている。外輪12および内輪11は、鋼からなっており、たとえばJIS規格SUJ2などの高炭素クロム軸受鋼、SCM420などの機械構造用合金鋼、あるいはS53Cなどの機械構造用炭素鋼からなっている。ボール13は、たとえば鋼球であり、外輪転走面12aおよび内輪転走面11a上に接触し、外輪転走面12aおよび内輪転走面11aの周方向に沿った円環状の軌道上に複数並べて配置されている。また、隣接するボール13の間には、球面間座4が介装されている。
次に、本実施の形態の直動装置としてのボールねじについて説明する。図2および図3を参照して、ボールねじ2は、外周面に螺旋状のねじ溝21aが形成されたねじ軸21と、内周面に螺旋状のねじ溝22aが形成されたナット22と、複数のボール23と、ボールチューブ24と、フランジ25と、球面間座4とを主に備えている。ナット22は、ねじ溝22aがねじ溝21aと対向するようにねじ軸21に配置されている。フランジ25は、ナット22の一端に配置されており、これによりテーブル(図示しない)などにボールねじ2を固定可能となっている。ボール23は、ねじ溝21aとねじ溝22aとの間に配置されており、ボールチューブ24を循環経路としてねじ軸21の外周を転動可能とされている。すなわち、ボールねじ2においては、ボール23がねじ軸21の外周を転動することにより、ねじ軸21に対してナット22がねじ軸21の軸方向に沿って相対的に移動可能となっている。また、隣接するボール23の間には、上記本実施の形態の軸受1と同様に、球面間座4が介装されている。
次に、本実施の形態の直動装置としてのリニアガイドについて説明する。図4および図5を参照して、リニアガイド3は、両側面にボール溝31aが形成され、軸方向に延びる案内レール31と、案内レール31上を跨いで配置されたスライダ32とを主に備えている。スライダ32は、スライダ本体32aと、エンドキャップ32bとを主に有している。図5に示すように、スライダ本体32aは、ボール溝32cと、ボール溝32cに対して平行に延びるボール通路35とを含み、ボール溝32cがボール溝31aに対向するように案内レール31上に配置されている。エンドキャップ32bは、スライダ本体32aの両端に配置されており、またボール溝31aとボール溝32cとにより挟まれた領域と、ボール通路35とを連通する半円弧状のボール循環路34を含んでいる。このように、リニアガイド3においては、ボール溝31aとボール溝32cとにより挟まれた領域と、ボール通路35と、ボール循環路34とにより、ボール循環軌道が構成されている。そして、ボール33が当該ボール循環軌道に沿って転動することにより、スライダ32が案内レール31に対して案内レール31の軸方向に沿って相対的に移動可能となっている。また、隣接するボール33間には、上記本実施の形態の軸受1およびボールねじ2と同様に、球面間座4が介装されている。
次に、本実施の形態の球面間座4について説明する。球面間座4は、樹脂の射出成形体からなっており、軸受またはボールねじやリニアガイドなどの直動装置のボール間に介装される球面間座である。図6〜図9を参照して、球面間座4は、球面形状を有し、ボールに接触すべき一対のボール接触面41と、一対のボール接触面41を接続し、円柱面形状を有する外周面42とを主に備えている。また、ボール接触面41の中心部には、一対のボール接触面41同士を接続する貫通孔46が形成されている。
球面間座4の外周面42上には、外周面42の円周方向に沿って複数のゲート部45が形成されている。外周面42上には、たとえば2点のゲート部45が形成されていてもよく(図6および図7参照)、3点のゲート部45が形成されていてもよく(図8参照)、あるいは4点のゲート部45が形成されていてもよい(図9参照)。また、図6〜図9に示すように、これらのゲート部45は、球面間座4の軸方向において外周面42の中央部に形成され、また外周面42に沿った円周方向において等間隔に形成されている。
また、ゲート部45は、射出成形時において樹脂の射出を容易化する観点から、多数形成されていることが好ましい。一方、ゲート部45が多数形成される場合には、ゲート部45の数に対応した多数のゲートを有する金型が必要となるため、金型構造が複雑化する。このような観点から、ゲート部45の数は、2点以上4点以下であることが好ましい。
球面間座4のボール接触面41には、ウェルド部44が形成される領域を含むように凹部43が形成されている。より具体的には、ボール接触面41には、溝形状を有し、ウェルド部44が形成される全領域を含むように凹部43が形成されている。また、図6〜図9に示すように、凹部43は、ボール接触面41の中心部から、互いに隣り合うゲート部45により挟まれる外周部の領域に向かい延在するように、より具体的には互いに隣り合うゲート部45より等距離にある外周部の領域に向かい延在するように形成されている。このように、ボール接触面41には、外周面42上に形成されるゲート部45の数に応じた凹部43が形成されている。また、凹部43は、グリースなどの潤滑剤の溜溝としても機能する。
凹部43は、ウェルド部44における樹脂の膨らみよりも深く形成されていることが好ましく、たとえば深さが0.5mm以上2mm以下、幅が2mm以上5mm以下で形成されていてもよい。
本実施の形態の球面間座4のように外周面42上にゲート部45が形成される場合、貫通孔46の有無に関わらず、中心部および外周部における軸方向の厚みの差に起因して、ゲート部45側とは反対側のボール接触面41上には必然的にウェルド部44が発生する。ウェルド部44は、ボール接触面41上に数μm〜数十μmの膨らみとして現れるため、ウェルド部44が発生した球面間座をボール間に介装する場合、ボールとウェルド部44との接触がボールの回転に影響を及ぼし、結果として運動精度が低下する。
これに対して、本実施の形態の球面間座4においては、ボール接触面41に、ウェルド部44が形成される領域を含む凹部43が形成されている。そのため、球面間座4においては、軸受または直動装置のボール間に介装する場合にボールとウェルド部44との接触が抑制され、上記接触に起因した運動精度の低下を抑制することができる。このように、本実施の形態の球面間座4は、軸受または直動装置の運動精度の低下を抑制可能な球面間座となっている。また、本実施の形態の軸受1、ならびに直動装置としてのボールねじ2およびリニアガイド3は、本実施の形態の球面間座4を備えているため、ウェルド部の発生に起因した運動精度の低下が抑制されている。
また、上記本実施の形態の球面間座4と異なり、たとえばボール接触面41の中心部などの軸方向の厚みが小さい部分にゲート部45が形成される場合がある。この場合、射出成形における溶融樹脂の流動性が球面間座の成形性に大きく影響するため、成形可能な球面間座の大きさが制約される。これに対して、本実施の形態の球面間座4においては、軸方向への厚みが大きい外周部付近(外周面42上)にゲート部45が形成されているため、成形可能な球面間座の大きさの制約を緩和することができる。具体的には、球面間座4は、直径が20mm以下、さらに5mm以下のボール間の介装に対応可能な大きさに成形することも可能である。
また、上述のように、本実施の形態の球面間座4において、凹部43は、ボール接触面41の中心部から、互いに隣り合うゲート部45により挟まれる外周部42の領域に向かい延在するように形成されていてもよい。図6〜9に示すように、球面間座4においては、ボール接触面41の中心部から、互いに隣り合うゲート部45により挟まれる外周部42の領域に向かい延在するようにウェルド部44が形成される。そのため、上述のように凹部43を形成することにより、ウェルド部44が形成される領域を凹部43内に包含させることができる。
また、上述のように、本実施の形態の球面間座4において、凹部43は、ボール接触面41の中心部から、互いに隣り合うゲート部45より等距離にある外周部42の領域に向かい延在するように形成されていてもよい。球面間座4の射出成形においては、複数のゲートの各々に均一に樹脂が射出されることが好ましく、この場合、図6〜図9に示すようにウェルド部44はボール接触面41の中心部から、互いに隣り合うゲート部45より等距離にある外周部の領域に向かい延在するように形成される。そのため、上述のように凹部43を形成することにより、ウェルド部44が形成される領域を凹部43内に包含させることができる。
また、本実施の形態の球面間座4において、ゲート部45は、たとえばサブマリンゲートにより形成されたサブマリンゲート部であってもよい。すなわち、球面間座4は、サブマリンゲートを有する金型を用いた射出成形体であってもよい。これにより、射出成形後に手加工や機械加工によりゲートカットする処理が省略可能となり、球面間座の製造をより効率化することができる。
また、本実施の形態の球面間座4において、凹部43は、図10および図11を参照して、凹部43が延在する方向に垂直な断面において曲面状の壁面を有していてもよい。これにより、球面間座4を構成する樹脂としてガラス繊維などの繊維状補強材を配合したものを用いた場合でも、凹部43における樹脂の配向変化が緩和され、上記樹脂の配向変化に起因したボール接触面41の形状変化を抑制することができる。
また、本実施の形態の球面間座4において、ボール接触面41の中心部には貫通孔46が形成されていてもよいが、これに限られるものではない。たとえば、図12および図13を参照して、貫通孔46に代えて、ボール接触面41の少なくとも一方の中心部、すなわち一方または両方のボール接触面41の中心部に凹み部49が形成されていてもよい。貫通孔46および凹み部49は、凹部43と同様にグリースなどの潤滑剤の溜部として機能するため、これらを形成することによりボールと球面間座4との潤滑特性をより向上させることができる。また、このように球面間座4の中心部に貫通孔46や凹み部49を形成することにより、球面間座4の局所摩耗を抑制することができる。さらに、貫通孔46を形成した場合には上記局所摩耗の抑制に加え、球面間座の軽量化や材料消費量の低減を図ることができる。
また、本実施の形態の球面間座4を構成する樹脂は、軸受またはボールねじやリニアガイドなどの直動装置における使用に適したものであって、射出成形が可能な合成樹脂であればよく、たとえばフェノール樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、またはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂あるいはポリフェニレンサルファイド樹脂などの熱可塑性樹脂からなっていてもよい。特に、ポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂およびポリフェニレンサルファイド樹脂は、耐熱性が高く、摺動特性にも優れるため、球面間座4を構成する樹脂として好適に採用することができる。これらの樹脂を採用することにより、たとえばグリースなどの潤滑剤が劣化した場合でも、ボールと球面間座4との潤滑特性を維持することができる。
次に、本実施の形態の球面間座の製造方法について説明する。本実施の形態の球面間座の製造方法は、樹脂の射出成形体からなり、軸受または直動装置のボール間に介装される球面間座の製造方法であって、たとえば上記本実施の形態の球面間座4を製造することができる。
図14を参照して、まず、工程(S10)として、溶融工程が実施される。この工程(S10)では、たとえばペレット状の樹脂が、射出装置(図示しない)に供給されるとともに、当該射出装置の加熱シリンダ(図示しない)内にて加熱される。これにより、当該樹脂は、射出可能な流動性を有する溶融状態となる。
次に、工程(S20)として、射出工程が実施される。この工程(S20)では、図15を参照して、まず型締装置(図示しない)を動作させることにより、成形型である金型50が、固定側金型51および可動側金型52,53が一体となった型締状態とされる。そして、図16を参照して、上記工程(S10)にて溶融状態となった樹脂70が型締された金型50内に射出される。
図15を参照して、この工程(S20)において使用される金型50は、固定側金型51と、可動側金型52,53と、スリーブ状突き出しピン54とを主に備えている。金型50には、一対の球面部55と、当該一対の球面部55を接続し、円柱面形状を有する外周面部56とからなるキャビティ部57により取り囲まれるキャビティ58が形成されている。図17を参照して、外周面部56には、キャビティ58に連通する複数のゲート60、たとえば4点のゲート60が外周面部56に沿った円周方向に形成されている。ゲート60は、外周面部56に沿った円周方向に等間隔に形成されている。ゲート60の数は4点に限られるものではなく、たとえば2点あるいは3点であってもよい。また、金型50内には、ゲート60に連通するスプルー62およびランナー61が形成されており、ゲート60とともに樹脂70の流入経路を構成している。すなわち、溶融した樹脂70は、図16中矢印に示すように、ランナー61、スプルー62およびゲート60を順に通じてキャビティ58内に射出される。
図17を参照して、金型50の球面部55には、キャビティ58内に射出された樹脂が合流することによりウェルド部が形成されるべき領域に対応するように凸部59が形成されている。具体的には、凸部59は、球面部55の中心部から互いに隣り合うゲート60により挟まれる外周面部56の領域に向かい延在するように形成されている。より具体的には、凸部59は、互いに隣り合うゲート60より等距離にある外周面部56の領域に向かい延在するように形成されている。
次に、工程(S30)として、冷却工程が実施される。この工程(S30)では、上記工程(S20)においてキャビティ58内に射出された樹脂を冷却固化することにより樹脂70が成形される。
次に、工程(S40)として、取出工程が実施される。この工程(S40)では、図18を参照して、まず、型締装置(図示しない)を動作させて、金型50が固定側金型51と可動側金型52,53とが離れた型開状態となる。そして、図19を参照して、金型50内に射出され冷却固化した樹脂からなる球面間座4が、スリーブ状突き出しピン54により取り出される。このように、球面間座4に対して均一に力を付与することが可能なスリーブ状突き出しピン54を採用することにより、球面間座4の取り出しがより容易になる。また、これにより球面間座4におけるバリの発生を抑制することもできる。上記工程(S10)〜(S40)により上記本実施の形態の球面間座4が製造され、本実施の形態の球面間座の製造方法が完了する。
以上のように、本実施の形態の球面間座の製造方法において、工程(S20)では、キャビティ58内に樹脂が射出され、またキャビティ58は、ウェルド部が形成されるべき領域を含む凸部59が球面部55に形成されたキャビティ部57により取り囲まれている。そのため、本実施の形態の球面間座の製造方法においては、ウェルド部44が形成される領域を含むように凹部43が形成された球面間座4を製造することができる。そして、球面間座4によれば、軸受または直動装置のボール間に介装する場合に、ボールとウェルド部44との接触を抑制することが可能となり、結果として上記接触に起因した運動精度の低下を抑制することができる。このように、本実施の形態の球面間座の製造方法によれば、軸受または直動装置の運動精度の低下を抑制可能な上記本発明の球面間座4を製造することができる。
また、上述のように、本実施の形態の球面間座の製造方法において、工程(S20)では、外周面部56に形成され、キャビティ58と連通する複数のゲート60を通じてキャビティ58内に樹脂が射出されてもよい。また、凸部59は、球面部55の中心部から、互いに隣り合うゲートにより挟まれる外周面部56の領域に向かい延在するように形成されていてもよい。
このように、外周面部56に形成され、キャビティ58と連通するゲート60を通じてキャビティ58内に樹脂70を射出することにより、外周面部56に対応する厚みの大きい領域にゲート部が形成された球面間座を製造することができる。その結果、成形可能な球面間座の大きさの制約を緩和することができる。また、上述のように樹脂70を射出した場合、製造される球面間座においては、球面部55の中心部に対応する領域から、互いに隣り合うゲート60により挟まれる外周面部56の領域に対応する領域に向かい延在するようにウェルド部が形成される。そのため、上述のような凸部59が形成された球面部55を有するキャビティ部57により取り囲まれたキャビティ58内に樹脂70を射出することにより、ウェルド部が形成される領域を含むように凸部59に対応する凹部が形成された球面間座を製造することができる。
また、上述のように、本実施の形態の球面間座の製造方法において、凸部59は、球面部55の中心部から、互いに隣り合うゲート60より等距離にある外周面部56の領域に向かい延在するように形成されていてもよい。
本実施の形態の球面間座の製造方法においては、複数のゲート60の各々に均一に樹脂70が射出されることが好ましく、この場合、製造される球面間座において、球面部55の中心部に対応する領域から、互いに隣り合うゲート60により等距離にある外周面部56の領域に対応した領域に向かい延在するようにウェルド部が形成される。そのため、上述のような凸部59が形成された球面部55を有するキャビティ部57により取り囲まれたキャビティ58内に樹脂70を射出することにより、ウェルド部が形成される領域を含むように凸部59に対応する凹部が形成された球面間座を製造することができる。
また、上述のように、本実施の形態の球面間座の製造方法において、工程(20)では、サブマリンゲートであるゲート60を通じてキャビティ58内に樹脂70が射出されてもよい。これにより、ゲートカット処理を省略することが可能となり、球面間座の製造をより効率化することができる。
また、上述のように、本実施の形態の球面間座の製造方法において、樹脂70は、ポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂およびポリフェニレンサルファイド樹脂からなる群より選択される一の樹脂であってもよい。このように、本実施の形態の球面間座の製造方法では、優れた耐熱性および摺動特性を有する樹脂を好適に採用することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の他の実施の形態である実施の形態2について説明する。まず、本実施の形態の球面間座5について説明する。本実施の球面間座5は、上記実施の形態1の球面間座4と基本的には同様の構成を備え、かつ同様の効果を奏する。しかし、本実施の形態の球面間座5は、ゲート部の構造において球面間座4とは異なっている。
球面間座5において、ゲート部45は、ピンポイントゲートにより形成されたピンポイントゲート部である。すなわち、球面間座5は、ピンポイントゲートを有する金型を用いた射出成形体である。より具体的には、図20および図21を参照して、球面間座5においては、外周面42上にボス部47が形成される。そして、当該ボス部47を切断した後、外周面42上に当該切断処理の跡であるゲート部45が形成される。
次に、本実施の形態の球面間座の製造方法について説明する。本実施の形態の球面間座の製造方法では、上記本実施の形態の球面間座5を製造することができる。図16を参照して、まず、実施の形態1と同様に溶融工程(S10)が実施され、樹脂が溶融状態となる。
次に、工程(S20)として、射出工程(S20)が実施される。この工程(S20)では、図22を参照して、実施の形態1と同様に、金型80が、固定側金型81および可動側金型82,83が一体となった型締状態となる。そして、図23を参照して、溶融状態となった樹脂70が金型80内に射出される。
本実施の形態では、金型80は、固定側金型81と、可動側金型82,83と、スリーブ状突き出しピン84と、ボス用突き出しピン84aとを主に備えている。金型80には、実施の形態1と同様に、一対の球面部85と、当該一対の球面部85を接続し、円柱面形状を有する外周面部86とからなるキャビティ部87により取り囲まれるキャビティ88が形成されている。また、外周面部86には、キャビティ88に連通する複数のボス93が形成されており、また当該ボス93においてピンポイントゲートであるゲート90が形成されている。また、金型80内には、実施の形態1と同様に、ゲート90に連通するスプルー92およびランナー91が形成されており、ゲート90とともに樹脂70の流入経路を構成している。すなわち、本実施の形態では、溶融した樹脂70は、図23中矢印に示すように、ランナー91、スプルー92、ゲート90およびボス93を順に通じてキャビティ88内に射出される。また、金型80の球面部85には、実施の形態1と同様に、キャビティ88内に射出された樹脂が合流することによりウェルド部が形成されるべき領域を含むように凸部が形成されている。
次に、工程(S30)として、冷却工程が実施される。この工程(S30)では、実施の形態1と同様に、射出された樹脂を冷却固化することにより当該樹脂が成形される。
次に、工程(S40)として、取出工程が実施される。この工程(S40)では、図24を参照して、実施の形態1と同様にまず、型締装置(図示しない)を動作させて、金型80が固定側金型81と可動側金型82,83とが離れた型開状態となる。次に、図25を参照して、金型80内に射出され冷却固化した樹脂からなる球面間座5が、スリーブ状突き出しピン84およびボス用突き出しピン84aにより取り出される。そして、ボス部47を有する球面間座5が取り出された後、当該球面間座5からボス部47が別途切断される。上記工程(S10)〜(S40)により上記本実施の形態の球面間座5が製造され、本実施の形態の球面間座の製造方法が完了する。
このように、本実施の形態の球面間座の製造方法では、工程(S20)において、ピンポイントゲートであるゲート90を通じてキャビティ88内に樹脂が射出されるため、スプルー92を直線状に構成することができる。これにより、スプルー92における樹脂の抜けの悪化が抑制されるため、大型の球面間座の製造がより容易になる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の球面間座、軸受、直動装置および球面間座の製造方法は、軸受または直動装置の運動精度の低下を抑制することが要求される球面間座、当該球面間座を備える軸受および直動装置、ならびに当該球面間座の製造方法において特に有利に適用され得る。
1 軸受、2 ボールねじ、3 リニアガイド、4,5 球面間座、11 内輪、11a 内輪転走面、12 外輪、12a 外輪転走面、13,23,33 ボール、21 ねじ軸、21a,22a ねじ溝、22 ナット 、24 ボールチューブ、25 フランジ、31 案内レール、31a,32c ボール溝、32 スライダ、32a スライダ本体、32b エンドキャップ、34 ボール循環路、35 ボール通路、41 ボール接触面、42 外周面、43 凹部、44 ウェルド部、45 ゲート部、46 貫通孔、47 ボス部、49 凹み部、50,80 金型、51,81 固定側金型、52,53,82,83 可動側金型、54,84 スリーブ状突き出しピン、55,85 球面部、56,86 外周面部、57,87 キャビティ部、58,88 キャビティ、59 凸部、60,90 ゲート、61,91 ランナー、62,92 スプルー、70 樹脂、84a ボス用突き出しピン、93 ボス。

Claims (14)

  1. 樹脂の射出成形体からなり、軸受または直動装置のボール間に介装される球面間座であって、
    球面形状を有し、前記ボールに接触すべき一対のボール接触面と、
    前記一対のボール接触面を接続し、円柱面形状を有する外周面とを備え、
    前記ボール接触面には、ウェルド部が形成される領域を含むように凹部が形成されている、球面間座。
  2. 前記外周面上には、複数のゲート部が形成されており、
    前記凹部は、前記ボール接触面の中心部から、互いに隣り合う前記ゲート部により挟まれる外周部の領域に向かい延在するように形成されている、請求項1に記載の球面間座。
  3. 前記凹部は、前記ボール接触面の前記中心部から、互いに隣り合う前記ゲート部より等距離にある前記外周部の領域に向かい延在するように形成されている、請求項2に記載の球面間座。
  4. 前記ゲート部は、サブマリンゲートにより形成されたサブマリンゲート部である、請求項2または3に記載の球面間座。
  5. 前記ゲート部は、ピンポイントゲートにより形成されたピンポイントゲート部である、請求項2または3に記載の球面間座。
  6. 前記凹部は、前記凹部が延在する方向に垂直な断面において曲面状の壁面を有している、請求項1〜5のいずれか1項に記載の球面間座。
  7. 前記ボール接触面の少なくとも一方の中心部には、凹み部が形成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の球面間座。
  8. 一対の前記ボール接触面の前記中心部同士を接続する貫通孔が形成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の球面間座。
  9. ポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂、およびポリフェニレンサルファイドからなる群より選択される一の樹脂からなっている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の球面間座。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の球面間座を備える、軸受。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の球面間座を備える、直動装置。
  12. 樹脂の射出成形体からなり、軸受または直動装置のボール間に介装される球面間座の製造方法であって、
    前記樹脂を溶融させる工程と、
    溶融した前記樹脂を成形型内に射出する工程とを備え、
    前記樹脂を射出する工程では、
    一対の球面部と、前記一対の球面部を接続し、円柱面形状を有する外周面部とを有するキャビティ部により取り囲まれたキャビティ内に前記樹脂が射出され、
    前記球面部には、射出された前記樹脂が合流することによりウェルド部が形成されるべき領域に対応するように凸部が形成されている、球面間座の製造方法。
  13. 前記樹脂を射出する工程では、
    前記外周面部に形成され、前記キャビティと連通する複数のゲートを通じて前記キャビティ内に前記樹脂が射出され、
    前記凸部は、前記球面部の中心部から、互いに隣り合う前記ゲートにより挟まれる前記外周面部の領域に向かい延在するように形成されている、請求項12に記載の球面間座の製造方法。
  14. 前記成形型内に射出された前記樹脂からなる球面間座スリーブ状の突き出しピンにより取り出す工程をさらに備える、請求項12または13に記載の球面間座の製造方法。
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