JP2008290402A - 合成樹脂製プーリの製造方法及び射出成形用金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】2次加工を不要にしながら外径真円度を高くすることができる合成樹脂製プーリの製造方法を提供する。
【解決手段】軸受2の外輪2Bの外周側部分を被うように外嵌する内径側円筒部、該内径側円筒部から径方向外側に離間した外径側円筒部、前記内径側円筒部と前記外径側円筒部とを連結する円輪状板部、該板部の軸方向上下面に立設されて放射状に延びるリブからなる樹脂成形品3と同一形状のキャビティを有する金型5,6を備え、前記リブに対応するキャビティ5D,6Dの幅を前記円輪状板部に対応するキャビティ5C,6Cの高さTに対して相対的に小さくするように形成することにより、ゲート8からキャビティ内へ注入された溶融樹脂がキャビティ5D,6D内を通って径方向外側へ流動する速度よりも、キャビティ5C,6C内を通って径方向外側へ流動する速度が速くなるようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、合成樹脂製プーリの製造方法及び射出成形用金型に関わり、更に詳しくは、自動車のエンジンまわりの補機等を駆動するベルトの張力調整及びレイアウトを自在に行うためのテンションプーリ又はアイドラプーリとして使用される合成樹脂製プーリの製造方法及び射出成形用金型に関するものである。
例えば、自動車のオルタネータ及びエアコン等のエンジンまわりの補機は、エンジンのクランクと連結されたタイミングベルトによって駆動され、このタイミングベルトの張力調整及びレイアウトを自在に行うためにテンションプーリ及びアイドラプーリが使用される。これらのプーリとして、軽量化及び低コスト化を図るために、合成樹脂製プーリの使用が増加している(例えば、特許文献1及び2参照。)。
この合成樹脂製プーリは、同心の内径側円筒部及び外径側円筒部、並びに、内径側円筒部の外周面の軸方向中央と外径側円筒部の内周面の軸方向中央とを連結する円輪状板部及び該板部の軸方向上下面に立設されて放射状に延び前記円筒部間に渡るリブからなる樹脂成形品と同一形状のキャビティを備えた金型内に、インサート品である転がり軸受を前記円筒部と同心に装填した状態で溶融樹脂を注入し、前記転がり軸受の外輪の外周側部分を前記内径側円筒部が包み込んだ状態で固化させて一体化させたものである(例えば、特許文献1及び2参照。)。
このような射出成形後において、合成樹脂製プーリの外周面には凹凸が形成され真円度を高くすることが困難であることから、射出成形後の合成樹脂製プーリをそのまま使用すると、外周面の凹凸とタイミングベルトとが噛み合って振動や異音が発生する場合がある。
したがって、射出成形後の合成樹脂製プーリの外周面を切削加工することにより真円度を向上させるのが一般的である。
また、射出成形後の合成樹脂製プーリを、円孔を有する加熱した金属製バレル内を通過させて加熱矯正するもの(例えば、特許文献1参照。)、射出成形時において、複数のピンゲートの各々を、隣接するリブ間に内径側円筒部の一方の端面の周方向に沿って略等間隔で配置するもの(例えば、特許文献2参照。)等もある。
特開2006−316974号公報(図1−7) 特開平8−4883号公報(図1−5)
以上のような従来の合成樹脂製プーリの製造方法において、射出成形後の合成樹脂製プーリの外周面を切削加工するもの及び特許文献1のように加熱矯正するものでは、このような2次加工のための装置が必要であるとともに手間がかかるため製造コストが増大する。
また、特許文献2のような金型のゲート位置を工夫するものでは、近年における合成樹脂製プーリの外径真円度に対する厳しい要求(例えば、40μm程度以下)には対応できない場合がある。
以上のような状況に鑑み、射出成形後のおける真円度の低下について本願の発明者が樹脂流動解析(CAE解析)及び試作により評価を行ったところ、従来の合成樹脂製プーリの製造方法における溶融樹脂のフローパターンにおいて、リブに対応するキャビティ内の溶融樹脂の流動が円輪状板部に対応するキャビティ内の溶融樹脂の流動に先行して外径円筒部に対応するキャビティ内に到達して合流していることから(例えば、特許文献2の第5頁及び図5参照。)、このウェルド部により形成される外周面の凹凸が真円度低下の主要因であることが判明した。すなわち、従来の合成樹脂製プーリの製造方法において、ゲート方式や点数を変更してもウェルド数に変化があるものの樹脂流動状態に大きな変化はなく、外周部に必ずウェルドが発生するため、射出成形後の外径真円度の向上に限界が生じている。
本発明は、このようなリブに対応するキャビティ内の溶融樹脂の流動及び円輪状板部に対応するキャビティ内の溶融樹脂の流動が真円度低下に影響している点に着眼してなされたものであり、本発明が解決しようとするところは、2次加工を不要にしながら高い外径真円度の要求に応えることができる合成樹脂製プーリの製造方法及び射出成形用金型を提供する点にある。
本発明に係る合成樹脂製プーリの製造方法は、前記課題解決のために、インサート品である転がり軸受の外輪の外周側部分を被うように外嵌する、前記転がり軸受と同心の内径側円筒部、該内径側円筒部から径方向外側に離間した、前記転がり軸受と同心の外径側円筒部、前記内径側円筒部の外周面の軸方向中央と前記外径側円筒部の内周面の軸方向中央とを連結する円輪状板部、該板部の軸方向上下面に立設されて放射状に延び前記円筒部間に渡るリブからなる樹脂成形品と同一形状のキャビティを有する固定側及び可動側の金型を備え、該固定側金型の前記内径側円筒部に対応するキャビティを形成する部分の前記可動側金型に対向する面に周方向に沿って複数配設されたゲートから前記キャビティ内へ溶融樹脂を注入して固化させ、前記転がり軸受及び樹脂成形品を一体化させる合成樹脂製プーリの製造方法であって、前記リブに対応するキャビティの幅を前記円輪状板部に対応するキャビティの高さに対して相対的に小さくするように形成することにより、前記ゲートから注入される溶融樹脂が前記リブに対応するキャビティ内を通って径方向外側へ流動する速度よりも、前記溶融樹脂が前記円輪状板部に対応するキャビティ内を通って径方向外側へ流動する速度が速くなるようにした金型を使用するものである。
また、本発明に係る射出成形用金型は、前記課題解決のために、インサート品である転がり軸受の外輪の外周側部分を被うように外嵌する、前記転がり軸受と同心の内径側円筒部、該内径側円筒部から径方向外側に離間した、前記転がり軸受と同心の外径側円筒部、前記内径側円筒部の外周面の軸方向中央と前記外径側円筒部の内周面の軸方向中央とを連結する円輪状板部、該板部の軸方向上下面に立設されて放射状に延び前記円筒部間に渡るリブからなる樹脂成形品と同一形状のキャビティを有する固定側及び可動側の金型を備え、該固定側金型の前記内径側円筒部に対応するキャビティを形成する部分の前記可動側金型に対向する面に周方向に沿って複数配設されたゲートから前記キャビティ内へ溶融樹脂を注入して固化させ、前記転がり軸受及び樹脂成形品を一体化させる合成樹脂製プーリの製造に用いられる射出成形用金型であって、前記リブに対応するキャビティの幅を前記円輪状板部に対応するキャビティの高さに対して相対的に小さくするように形成することにより、前記ゲートから注入される溶融樹脂が前記リブに対応するキャビティ内を通って径方向外側へ流動する速度よりも、前記溶融樹脂が前記円輪状板部に対応するキャビティ内を通って径方向外側へ流動する速度が速くなるようにしたものである。
本発明に係る合成樹脂製プーリの製造方法によれば、インサート品である転がり軸受の外輪の外周側部分を被うように外嵌する、前記転がり軸受と同心の内径側円筒部、該内径側円筒部から径方向外側に離間した、前記転がり軸受と同心の外径側円筒部、前記内径側円筒部の外周面の軸方向中央と前記外径側円筒部の内周面の軸方向中央とを連結する円輪状板部、該板部の軸方向上下面に立設されて放射状に延び前記円筒部間に渡るリブからなる樹脂成形品と同一形状のキャビティを有する固定側及び可動側の金型を備え、該固定側金型の前記内径側円筒部に対応するキャビティを形成する部分の前記可動側金型に対向する面に周方向に沿って複数配設されたゲートから前記キャビティ内へ溶融樹脂を注入して固化させ、前記転がり軸受及び樹脂成形品を一体化させる合成樹脂製プーリの製造方法であって、前記リブに対応するキャビティの幅を前記円輪状板部に対応するキャビティの高さに対して相対的に小さくするように形成することにより、前記ゲートから注入される溶融樹脂が前記リブに対応するキャビティ内を通って径方向外側へ流動する速度よりも、前記溶融樹脂が前記円輪状板部に対応するキャビティ内を通って径方向外側へ流動する速度が速くなるようにした金型を使用するので、リブに対応するキャビティ内の溶融樹脂の流動よりも円輪状板部に対応するキャビティ内の溶融樹脂の流動が先行して外径円筒部に対応するキャビティ内に到達し、該キャビティ内に溶融樹脂が充填される。
したがって、リブに対応するキャビティ内の溶融樹脂の流動が円輪状板部に対応するキャビティ内の溶融樹脂の流動に先行して外径円筒部に対応するキャビティ内に到達して合流することがなく、このウェルド部により形成される外周面の凹凸を小さく抑えることができるため、射出成形のみにより2次加工をしなくても高い外径真円度を確保することができる。よって、合成樹脂製プーリの製造コストを低減することができる。
また、本発明に係る射出成形用金型によれば、インサート品である転がり軸受の外輪の外周側部分を被うように外嵌する、前記転がり軸受と同心の内径側円筒部、該内径側円筒部から径方向外側に離間した、前記転がり軸受と同心の外径側円筒部、前記内径側円筒部の外周面の軸方向中央と前記外径側円筒部の内周面の軸方向中央とを連結する円輪状板部、該板部の軸方向上下面に立設されて放射状に延び前記円筒部間に渡るリブからなる樹脂成形品と同一形状のキャビティを有する固定側及び可動側の金型を備え、該固定側金型の前記内径側円筒部に対応するキャビティを形成する部分の前記可動側金型に対向する面に周方向に沿って複数配設されたゲートから前記キャビティ内へ溶融樹脂を注入して固化させ、前記転がり軸受及び樹脂成形品を一体化させる合成樹脂製プーリの製造に用いられる射出成形用金型であって、前記リブに対応するキャビティの幅を前記円輪状板部に対応するキャビティの高さに対して相対的に小さくするように形成することにより、前記ゲートから注入される溶融樹脂が前記リブに対応するキャビティ内を通って径方向外側へ流動する速度よりも、前記溶融樹脂が前記円輪状板部に対応するキャビティ内を通って径方向外側へ流動する速度が速くなるようにしたので、本発明に係る射出成形用金型を使用した合成樹脂製プーリの製造方法において、リブに対応するキャビティ内の溶融樹脂の流動よりも円輪状板部に対応するキャビティ内の溶融樹脂の流動が先行して外径円筒部に対応するキャビティ内に到達し、該キャビティ内に溶融樹脂が充填される。
したがって、リブに対応するキャビティ内の溶融樹脂の流動が円輪状板部に対応するキャビティ内の溶融樹脂の流動に先行して外径円筒部に対応するキャビティ内に到達して合流することがなく、このウェルド部により形成される外周面の凹凸を小さく抑えることができるため、射出成形のみにより2次加工をしなくても高い外径真円度を確保することができる。よって、合成樹脂製プーリの製造コストを低減することができる。
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。なお、本明細書において方向を示す径方向、軸方向及び周方向は、合成樹脂製プーリの転がり軸受を基準にしていうものとする。
図1〜図4は、本発明の実施の形態に係る合成樹脂製プーリの製造方法及び該製造方法により製造された合成樹脂製プーリの説明図であり、図1(a)は合成樹脂製プーリの平面図、図1(b)は同斜視図、図2(a)は縦断面図、図2(b)は要部拡大縦断斜視図、図3は射出成形金型を示す要部拡大縦断面図、図4は同横断面図であり、図3(a)はリブを通らない縦断面を、図3(b)はリブを通る縦断面を示している。
図1及び図2に示すように、合成樹脂製プーリ1は、インサート品である転がり軸受2の外輪2Bの外周側部分を樹脂成形品3が包み込んだ状態で固化させたインサート成形品である。
ここで、転がり軸受2は、内輪2Aと外輪3Aとが、保持器により保持された転動体2C,…を介して相対的に回転するものであり、内輪2Aと外輪2Bとの間にはグリースが封入され、転動体2C,…の軸方向上下には、内輪2Aと外輪2Bとの間の環状開口を塞ぐ、略円環状のシール2D,2Dが取り付けられている。
また、樹脂成形品3は、例えばガラス繊維等を添加したポリアミド樹脂等の熱可塑性材料により成形され、転がり軸受2の外輪2Bの外周側部分を被うように外嵌する、転がり軸受2と同心の内径側円筒部3A、内径側円筒部3Aから径方向外側に離間した、転がり軸受2と同心の外径側円筒部3B、内径側円筒部3Aの外周面の軸方向中央と外径側円筒部3Bの内周面の軸方向中央とを連結する円輪状板部3C、円輪状板部3Cの軸方向上下面に立設されて放射状に延び内径側円筒部3A及び外径側円筒部3B間に渡るリブ3D,…からなる。
次に、合成樹脂製プーリ1の製造方法について説明する。
図3及び図4に示すように、射出成形用金型4は、固定側金型5及び可動側金型6からなり、前記樹脂成形品3と同一形状のキャビティを有している。
すなわち、固定側金型5及び可動側金型6は、樹脂成形品3の内径側円筒部3Aに対応するキャビティ5A,6A、外径側円筒部3Bに対応するキャビティ5B,6B、円輪状板部3Cに対応するキャビティ5C,6C、リブ3D,…に対応するキャビティ5D,6D,…を有している。
ここで、図4に示すキャビティ5D(6D)の幅W(樹脂成形品3のリブ3D,…の幅に相当)は、キャビティ5D,6D,…内の溶融樹脂の流動がキャビティ5C,6C内の溶融樹脂の流動に先行してキャビティ5B,6B内に到達して合流しないように、図3(a)に示すキャビティ5C,6Cの高さ(キャビティ5C,6Cの対向面間距離)T(樹脂成形品3の円輪状板部3Cの厚さに相当)に対して相対的に小さく形成されている。
また、ゲート8は、固定側金型5の内径側円筒部3Aに対応するキャビティ5Aを形成する部分の可動側金型6に対向する面に周方向に沿って複数配設される。
インサート品である転がり軸受2を固定側金型5及び可動側金型6内に装填し、パーティングライン(面)PLで接合された固定側金型5及び可動側金型6を型締めし、図示しない射出装置からの溶融樹脂を、図示しないスプルー及びランナ7を介してゲート8からキャビティ5A,6A内に注入する。
前記のとおりキャビティ5D,6Dの幅Wは、キャビティ5C,6Cの高さTに対して相対的に小さく形成されているため、キャビティ5A,6A内からキャビティ5C,6C及びキャビティ5D,6D,…内を通ってキャビティ5B,6Bに到達する溶融樹脂の流動は、リブ3D,…に対応するキャビティ5D,6D,…内を通って径方向外側へ流動する速度よりも、円輪状板部3Cに対応するキャビティ5C,6C内を通って径方向外側へ流動する速度が速くなる。
したがって、リブ3D,…に対応するキャビティ5D,6D,…内の溶融樹脂の流動よりも円輪状板部3Cに対応するキャビティ5C,6C内の溶融樹脂の流動が先行して外径円筒部3Bに対応するキャビティ5B,6B内に到達し、該キャビティ5B,6B内に溶融樹脂が充填される。
このように、リブ3D,…に対応するキャビティ5D,6D,…内の溶融樹脂の流動が円輪状板部3Cに対応するキャビティ5C,6C内の溶融樹脂の流動に先行して外径円筒部3に対応するキャビティ5B,6B内に到達して合流することがないため、このウェルド部により形成される外周面の凹凸を非常に小さく抑えることができる。
よって、射出成形のみにより2次加工をしなくても高い外径真円度を確保することができるのである。
なお、リブ3Dに対応するキャビティ5D,6Dの幅Wに対して円輪状板部3Cに対応するキャビティ5C,6Cの高さTを厚くさせても、キャビティ5D,6Dの幅Wは、キャビティ5C,6Cの高さTに対して相対的に小さくなるが、キャビティ5C,6Cの高さTを厚くし過ぎると成形品の重量が増大するとともに、射出成形の冷却固化時の樹脂収縮が与える外周部の凹凸により真円度が悪化する場合があるため、キャビティ5C,6Cの高さTを厚くせずに、キャビティ5D,6Dの幅Wを小さくすることにより、リブ3D,…に対応するキャビティ5D,6D,…内の溶融樹脂の流動よりも円輪状板部3Cに対応するキャビティ5C,6C内の溶融樹脂の流動を先行させるようにする方が好ましい。
次に、本発明の効果を確認するために、円輪状板部3Cに対応するキャビティ5C,6Cの高さTを固定し、リブ3D,…に対応するキャビティ5D,6Dの幅Wを変えて製作した射出成形用金型4を用い、射出成形により合成樹脂製プーリ1を製作して真円度を測定した例を示す。
図1及び図2に示す樹脂成形品3において、外径側円筒部3Bの外径を70mm、高さ(軸方向長さ)を24mm、内径側円筒部3Aの転がり軸受2が装着される部分の内径を40mm、周方向に等分に放射状に延びるリブ3D,…の数を32とし、図3に示す射出成形用金型4のゲート8,…を8点として周方向に等分に配置し、樹脂材料としてガラス繊維を30重量%充填したポリアミド66を使用し、キャビティ5C,6Cの高さTを1.4mmとした。
まず、樹脂流動解析(CAE解析)により、ゲート8,…から注入される溶融樹脂がリブ3D,…に対応するキャビティ5D,6D内を通って径方向外側へ流動する速度が、前記溶融樹脂が円輪状板部3Cに対応するキャビティ5C,6C内を通って径方向外側へ流動する速度よりも速い、図4に示すキャビティ5D(6D)の幅Wが2mmの場合において、当該射出成形用金型4により製作した樹脂成形品3(合成樹脂製プーリ1)の外周面の真円度は、48μmであった。
これに対して、樹脂流動解析(CAE解析)により、前記溶融樹脂がリブ3D,…に対応するキャビティ5D,6D内を通って径方向外側へ流動する速度よりも、前記溶融樹脂が円輪状板部3Cに対応するキャビティ5C,6C内を通って径方向外側へ流動する速度が速い、図4に示すキャビティ5D(6D)の幅Wが0.87mmの場合において、当該射出成形用金型4により製作した樹脂成形品3(合成樹脂製プーリ1)の外周面の真円度は、19μmであった。
以上のとおり、本発明に係るリブ3D,…に対応するキャビティ5D,6Dの幅Wを円輪状板部3Cに対応するキャビティ5C,6Cの高さTに対して相対的に小さくするように形成することにより、ゲート8,…から注入される溶融樹脂がリブ3D,…に対応するキャビティ5D,6D内を通って径方向外側へ流動する速度よりも、前記溶融樹脂が円輪状板部3Cに対応するキャビティ5C,6C内を通って径方向外側へ流動する速度が速くなるようにした射出成形用金型4を使用すれば、射出成形後の合成樹脂製プーリ1に対して2次加工をしなくても、高い外径真円度を確保することができることが確認できた。
(a)は合成樹脂製プーリの平面図、(b)は同斜視図である。 (a)は合成樹脂製プーリの縦断面図、(b)は要部拡大縦断斜視図である。 射出成形金型を示す要部拡大縦断面図であり、(a)はリブを通らない縦断面を、(b)はリブを通る縦断面を示している。 同横断面図である。
符号の説明
1 合成樹脂製プーリ
2 転がり軸受
2A 内輪
2B 外輪
2C 転動体
2D シール
3 樹脂成形品
3A 内径側円筒部
3B 外径側円筒部
3C 円輪状板部
3D リブ
4 射出成形用金型
5 固定側金型
6 可動側金型
5A,6A 内径側円筒部に対応するキャビティ
5B,6B 外径側円筒部に対応するキャビティ
5C,6C 円輪状板部に対応するキャビティ
5D,6D リブに対応するキャビティ
7 ランナ
8 ゲート
T 円輪状板部に対応するキャビティの高さ
W リブに対応するキャビティの幅
PL パーティングライン

Claims (2)

  1. インサート品である転がり軸受の外輪の外周側部分を被うように外嵌する、前記転がり軸受と同心の内径側円筒部、該内径側円筒部から径方向外側に離間した、前記転がり軸受と同心の外径側円筒部、前記内径側円筒部の外周面の軸方向中央と前記外径側円筒部の内周面の軸方向中央とを連結する円輪状板部、該板部の軸方向上下面に立設されて放射状に延び前記円筒部間に渡るリブからなる樹脂成形品と同一形状のキャビティを有する固定側及び可動側の金型を備え、該固定側金型の前記内径側円筒部に対応するキャビティを形成する部分の前記可動側金型に対向する面に周方向に沿って複数配設されたゲートから前記キャビティ内へ溶融樹脂を注入して固化させ、前記転がり軸受及び樹脂成形品を一体化させる合成樹脂製プーリの製造方法であって、
    前記リブに対応するキャビティの幅を前記円輪状板部に対応するキャビティの高さに対して相対的に小さくするように形成することにより、前記ゲートから注入される溶融樹脂が前記リブに対応するキャビティ内を通って径方向外側へ流動する速度よりも、前記溶融樹脂が前記円輪状板部に対応するキャビティ内を通って径方向外側へ流動する速度が速くなるようにした金型を使用することを特徴とする合成樹脂製プーリの製造方法。
  2. インサート品である転がり軸受の外輪の外周側部分を被うように外嵌する、前記転がり軸受と同心の内径側円筒部、該内径側円筒部から径方向外側に離間した、前記転がり軸受と同心の外径側円筒部、前記内径側円筒部の外周面の軸方向中央と前記外径側円筒部の内周面の軸方向中央とを連結する円輪状板部、該板部の軸方向上下面に立設されて放射状に延び前記円筒部間に渡るリブからなる樹脂成形品と同一形状のキャビティを有する固定側及び可動側の金型を備え、該固定側金型の前記内径側円筒部に対応するキャビティを形成する部分の前記可動側金型に対向する面に周方向に沿って複数配設されたゲートから前記キャビティ内へ溶融樹脂を注入して固化させ、前記転がり軸受及び樹脂成形品を一体化させる合成樹脂製プーリの製造に用いられる射出成形用金型であって、
    前記リブに対応するキャビティの幅を前記円輪状板部に対応するキャビティの高さに対して相対的に小さくするように形成することにより、前記ゲートから注入される溶融樹脂が前記リブに対応するキャビティ内を通って径方向外側へ流動する速度よりも、前記溶融樹脂が前記円輪状板部に対応するキャビティ内を通って径方向外側へ流動する速度が速くなるようにした射出成形用金型。
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