JP2013184675A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】高速走行性能を損なうことなく偏摩耗を抑制し得る空気入りタイヤの提供。
【解決手段】この空気入りタイヤ2のトレッド4は、半径方向内側に位置するベース層22と、半径方向外側に位置するキャップ層24とを備えている。ベルト12は、フォールドプライ34を含んでいる。このフォールドプライ34は、軸方向中央に位置して半径方向外側にバンドが積層される主部34aと、軸方向外側に位置して半径方向内側から外側に折り返されてバンドの半径方向外側に積層される一対の折り返し部34bとからなっている。このフォールドプライ34の一対の折り返し部34bの軸方向内側端は、互いに離間している。一方の折り返し部34bの軸方向内側端と他方の折り返し部34bの軸方向内側端との間に、ベース層22が積層されている。このベース層22の架橋ゴムの硬度は、キャップ層24の架橋ゴムの硬度より大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
トレッドの内側のベルト層にフォールドプライを備えるタイヤがある。このファールドプライでは、軸方向外側縁部が軸方向内側に折り返されている。この折り返し部により、トレッドのショルダー領域の剛性が高められている。このタイヤは、高速走行時の直進安定性や旋回性能に優れている。このフォールドプライを含むベルト層を備えるタイヤが、特開2008−238878公報に開示されている。
このタイヤでは、トレッドのショルダー領域の剛性が、センター領域の剛性に比べて大きくなる。このトレッドのセンター領域は、ショルダー領域に比べて変形し易い。このため、ショルダー領域とセンター領域とで摩耗量に差が生じ易い。このタイヤでは、偏摩耗が生じ易い。
特開2009−298236公報には、フォールドプライを備えるとともに、タイヤ内腔面に、補強シートを備えるタイヤが開示されている。この補強シートは、軸方向においてフォールドプライの折り返し部の端縁間の領域に位置している。このタイヤは、この補強シートを備えることで、高速走行性能を損なうことなく、偏摩耗が抑制され得る。
特開2008−238878公報 特開2009−298236公報
上記特開2009−298236公報に記載の補強シートは、タイヤ内腔面に、貼り付けられている。フォールドプライの折り返し部の一方の端縁と他方の端縁との間に正確に位置させることは難しい。補強シートがこの折り返し部の端縁間を越えて軸方向に延在すると、補強シートと折り返し部とが半径方向において重複する。この重複する部分で剛性が大きくなる。折り返し部の端縁と補強シートの軸方向端との間に軸方向の隙間が空くと、その隙間部分でトレッドが変形し易い。このタイヤでは、補強シートの貼り付け位置によっては、十分な偏摩耗の抑制ができない可能性がある。
本発明の目的は、簡易な構成で高速走行性能を損なうことなく偏摩耗を抑制し得る空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれが上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールの半径方向内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、上記トレッドの半径方向内側においてカーカスと積層されるベルトとを備えている。このトレッドは、半径方向内側に位置するベース層と、ベース層の半径方向外側に位置するキャップ層とを備えている。このベルトは、フォールドプライを含んでいる。このフォールドプライは、軸方向中央に位置する主部と、軸方向外側に位置して半径方向内側から外側に折り返されてる一対の折り返し部とからなっている。このフォールドプライの一対の折り返し部の軸方向内側端は、互いに離間している。このフォールドプライの一方の折り返し部の軸方向内側端と他方の折り返し部の軸方向内側端との間に、ベース層が積層されている。このベース層の架橋ゴムの硬度は、キャップ層の架橋ゴムの硬度より大きい。
好ましくは、上記ベース層の架橋ゴムのゴム硬度は、50以上60以下である。好ましくは、キャップ層の架橋ゴムの硬度は、35以上45以下である。
好ましくは、上記一方の折り返し部の軸方向内側端と他方の折り返し部の軸方向内側端との間の距離Waと、トレッドの軸方向一端から他端までの距離Wtとの比(Wa/Wt)は、0.83以上0.89以下である。
好ましくは、上記内側層の軸方向の巾Wbと、トレッドの軸方向一端から他端までの距離Wtとの比(Wb/Wt)は、0.94以上0.97以下である。
本発明に係る空気入りタイヤでは、簡易な構成で、トレッドのセンター領域とショルダー領域との剛性が均一化されている。これにより、トレッドの偏摩耗が抑制されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ2が示されている。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表す。このタイヤ2の形状は、赤道面に対して対称である。図1において、実線BBLはビードベースラインを表す。このビードベースラインは、タイヤ2が装着されるリム(図示されず)のリム径(JATMA参照)を規定する線である。
このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10、ベルト12、バンド14、インナーライナー16及びチェーファー18を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、レース用の四輪自動車に装着される。
トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、路面と接地するトレッド面20を形成する。このトレッド面20には、溝は刻まれていない。このトレッド面20に溝が刻まれて、トレッドパターンが形成されてもよい。
トレッド4は、ベース層22とキャップ層24とを備えている。キャップ層24は、ベース層22の半径方向外側に位置している。キャップ層24は、ベース層22に積層されている。ベース層22は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。ベース層22の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。キャップ層24は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
図1の両矢印t1は、トレッド4の厚さを示している。この厚さt1は、ベース層22とキャップ層24とを合わせた厚さを示している。レース用のタイヤでは、この厚さt1が一般の乗用車用タイヤに比べて小さい。トレッド4の厚みが小さいタイヤ2は、トレッド4の発熱が抑制されている。これにより、このタイヤ2は、高速耐久性に優れている。この観点から、特にレース用タイヤでは、この厚さt1は、5.5mm以下であり、更に好ましくは4.5mm以下である。一方で、タイヤ2の耐摩耗性の観点から、この厚さt1は、好ましくは、2.0mm以上であり、更に好ましくは3.0mm以上である。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6の半径方向外側端の部分は、トレッド4と接合されている。このサイドウォール6の半径方向内側端は、ビード8の軸方向外側に位置している。サイドウォール6は、架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、カーカス10の損傷を防止する。
ビード8は、サイドウォール6の半径方向内側に位置している。ビード8は、コア26と、このコア26から半径方向外向きに延びるエイペックス28とを備えている。コア26は、リング状である。コア26は、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。エイペックス28は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス28は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス10は、第一カーカスプライ30及び第二カーカスプライ32からなる。第一カーカスプライ30及び第二カーカスプライ32は、両側のビード8の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6に沿っている。第一カーカスプライ30は、コア26の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一カーカスプライ30には、主部30aと折り返し部30bとが形成されている。第二カーカスプライ32は、コア26の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第二カーカスプライ32には、主部32aと折り返し部32bとが形成されている。第一カーカスプライ30の折り返し部30bの端は、半径方向において、第二カーカスプライ32の折り返し部32bの端よりも外側に位置している。
それぞれのカーカスプライ30、32は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、45°から90°、さらには75°から90°である。換言すれば、このカーカス10はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。カーカス10が、1枚のカーカスプライから形成されてもよい。
ベルト12は、カーカス10の半径方向外側に位置している。ベルト12は、カーカス10と積層されている。ベルト12は、カーカス10を補強する。ベルト12は、内側層34及び外側層36からなる。
内側層34はバンド14の端14aで半径方向内側から外側に折り返されている。この折り返しにより、内側層34は、バンド14の半径方向内側に位置する主部34aとバンド14の半径方向外側に位置する折り返し部34bとからなる。この主部34aの半径方向外側に、外側層36が積層されている。この外側層36の半径方向外側を、バンド14が覆っている。この外側層36の端36aとバンド14の端14aとが、この内側層34で包み込まれている。この内側層34は、フォールドプライである。このタイヤ2では、ショルダー領域においてベルト12及びバンド14が効果的に拘束される。
図示されていないが、内側層34及び外側層36のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、通常は10°以上35°以下である。内側層34のコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層36のコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト12の軸方向幅は、タイヤ2の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト12が、3以上の層を備えてもよい。
バンド14は、内側層34の主部34a及び外側層36の半径方向外側に位置している。このタイヤ2のバンド14は、軸方向において、ベルト12の幅と略同等の幅を有している。図示されていないが、このバンド14は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド14は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト12が拘束されるので、ベルト12のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
ベルト12及びバンド14は、補強層38を構成している。ベルト12のみから、補強層38が構成されてもよい。
インナーライナー16は、カーカス10の内側に位置している。インナーライナー16は、カーカス10の内周面を覆う。インナーライナー16は、架橋ゴムからなる。インナーライナー16には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー16の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー16は、タイヤ2の内圧を保持する。
チェーファー18は、ビード8の近傍に位置している。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー18がリムと当接する。この当接により、ビード8の近傍が保護される。チェーファー18は、布とこの布に含浸したゴムとからなる。
図1の点Ptは、トレッド4の軸方向端を示している。両矢印Wtは、一方の端Ptから図示されない他方の端Ptまでの距離を示している。この距離Wtはトレッド巾である。両矢印Waは、一方の折り返し部34bの軸方向内側端34cと、図示されない他方の折り返し部34bの軸方向内側端34cとの間の距離を示している。両矢印Wbは、内側層34の軸方向の巾を示している。両矢印Wcは、ベース層22の軸方向の巾を示している。この巾Wtは、トレッド面20に沿って測られる。巾Wa、巾Wb及びWcは、図1の断面において内側層34の折り返し部34bの半径方向外周面に沿って測られる。
このタイヤ2では、一対の折り返し部34bがトレッド4のショルダー領域の剛性を向上させる。このショルダー領域の剛性が向上するので、このタイヤ2は、高速走行時の直進安定性と旋回性能に優れている。この観点から、巾Wtに対する巾Wbの比(Wb/Wt)は、好ましくは0.94以上であり、更に好ましくは0.95以上である。一方で、比(Wb/Wt)が大き過ぎると、内側層34の軸方向外側でトレッドゴムが軸方向において薄くなる。この比(Wb/Wt)が大き過ぎると、高速走行でのトレッドの耐久性を低下させる。この観点から、この比(Wb/Wt)は、好ましくは0.97以下であり、更に好ましくは0.96以下である。
このタイヤ2では、この高速走行時の直進安定性と旋回性能の観点から、巾Wtに対する巾Waの比(Wa/Wt)は、好ましくは0.89以下であり、更に好ましくは0.87以下である。一方で、折り返し部34bの巾が大きいタイヤ2は、質量が大きくなる。この観点から、この比(Wa/Wt)は、好ましくは0.83以上であり、更に好ましくは0.85以上である。
トレッド4のベース層22の架橋ゴムの硬度は、キャップ層24の架橋ゴムの硬度より大きくされている。このタイヤ2では、一方の折り返し部34bの内側端34cから他方の折り返し部34bの内側端34cまでの間に、ベース層22が積層されている。このタイヤ2では、巾Waに対する巾Wcの比(Wc/Wa)は1.0にされている。一方の折り返し部34bと他方の折り返し部34bまでの間で、トレッド4の剛性が向上している。これにより、トレッド4のショルダー領域とセンター領域との剛性の差が小さくなっている。トレッド4のショルダー領域とセンター領域との摩耗量の差が小さくなる。このタイヤ2では、トレッド4の偏摩耗が抑制されている。
このトレッド4の偏摩耗を抑制する観点から、ベース層22の架橋ゴムの硬度は、50以上が好ましい。このベース層22の架橋ゴムの硬度は、更に好ましくは52以上であり、特に好ましくは54以上である。
一方で、ベース層22の架橋ゴムの硬度が小さいタイヤ2は、トレッド4のグリップ性能の低下を抑制する。特に、レース用のタイヤでは、トレッド4の厚さt1が小さいため、ベース層22の架橋ゴムの硬度がグリップ性能に大きく影響する。この観点から、ベース層22の架橋ゴムの硬度は、好ましくは60以下であり、更に好ましくは58以下であり、特に好ましくは56以下である。
キャップ層24は、一対の折り返し部34bとベース層22との半径方向外側に位置するため、グリップ性能に優れたゴムを使用することができる。このキャップ層24の架橋ゴムの硬度は、45以下が好ましい。このキャップ層24の架橋ゴムの硬度は、更に好ましくは43以下であり、特に好ましくは41以下である。
一方で、キャップ層24の架橋ゴムの硬度が大きいタイヤ2は、耐摩耗性に優れている。この観点から、このキャップ層24の架橋ゴムの硬度は、35以上が好ましい。このキャップ層24の架橋ゴムの硬度は、更に好ましくは37以上であり、特に好ましくは39以上である。
このタイヤ2のように、レース用のタイヤでは、厚さt1が小さいので、ベース層22の架橋ゴムの硬度がトレッド4の剛性に大きく寄与する。このタイヤ2は、レース用タイヤにおいて、特にトレッド4の剛性の均一化の効果を発揮し得る。また、一対の折り返し部の内側端34cの間にベース層22が積層される構成は、トレッド4の厚さt1を小さく抑えることができる。この一対の折り返し部の内側端34cの間にベース層22が積層されるタイヤ2は、特に、レース用のタイヤに適している。このベース層22を備えるタイヤ2は、トレッド4の厚さt1が5.0mm以下のタイヤに、更には厚さt1が4.0mm以下のタイヤに適している。
本発明では、ゴムの硬度はJIS−A硬度である。この硬度は、「JIS−K6253」の規定に準拠して、23℃の環境下で、タイプAのデュロメータによって測定される。より詳細には、ベース層22の架橋ゴムの硬度やキャップ層24の架橋ゴムの硬度は、図1に示された断面にタイプAのデュロメータが押し付けられることで測定される。
本発明では、特に言及がない限り、断面で測定される場合を除き、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。乗用車用タイヤ2の場合は、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた実施例1の空気入りタイヤを得た。このタイヤサイズは、「330/710R17」であった。
[比較例1]
ベース層を設けず、単一の架橋ゴムからなるトレッドを備える他は、実施例1と同様にして、比較例1のタイヤを得た。
[比較例2−3]
ベース層の巾Wcと離間巾Waとの比を下記表1に示すようにした他は、実施例1と同様にして、比較例2−3のタイヤを得た。
[比較例4]
ベース層とキャップ層とのゴム硬度を表1に示すようにした他は、実施例1と同様にして、比較例4のタイヤを得た。
[実施例2−9]
ベース層のゴム硬度を表2に示すようにした他は、実施例1と同様にして、実施例2−9のタイヤを得た。
[実施例10−17]
キャップ層のゴム硬度を表3に示すようにした他は、実施例1と同様にして、実施例10−17のタイヤを得た。
[ラップタイム、操縦安定性及び旋回性]
タイヤを標準リムに組み込み、このタイヤに内圧が160kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、排気量が3400ccであるレース用の四輪自動車に装着した。ドライバーに、この自動車をレーシングサーキットで運転させた。一周4.5kmのレーシングサーキットを10周して、その平均ラップタイムを測定した。また、ドライバーに、操縦安定性及び旋回性を官能評価させた。この結果が、100を基準とした指数で、下記の表1から表3に示されている。この指数は、比較例1を基準の100とした相対評価であり、数値が大きいほど好ましい。
[偏摩耗]
タイヤを標準リムに組み込み、このタイヤに内圧が160kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、排気量が3400ccであるレース用の四輪自動車に装着した。レーシングサーキットを高速走行させた。距離150km走行後のタイヤから切り出された断面において、トレッドゴムの最大摩耗量と最小摩耗量とが測定された。この最大摩耗量と最小摩耗量との差として偏摩耗量が求められた。その結果が、100を基準とした指数で、下記の表1から表3に示されている。この指数は、比較例1を基準の100とした相対評価であり、数値が大きいほど好ましい。
[総合評価]
それぞれについて、AからEの5段階で総合評価がされた。この総合評価は、比較例1を基準の総合評価Cとし、この総合評価Cを基準としている。この評価は、Aが最も優れており、Eが最も劣っていることを意味する。
Figure 2013184675
Figure 2013184675
Figure 2013184675
表1から表3に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された空気入りタイヤは、種々のタイヤにも適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・ベルト
14・・・バンド
16・・・インナーライナー
18・・・チェーファー
20・・・トレッド面
22・・・ベース層
24・・・キャップ層
26・・・コア
28・・・エイペックス
30・・・第一カーカスプライ
32・・・第二カーカスプライ
34・・・内側層
36・・・外側層
38・・・補強層

Claims (5)

  1. その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれが上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールの半径方向内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスとを備えており、
    このトレッドが半径方向内側に位置するベース層とベース層の半径方向外側に位置するキャップ層とを備えており、
    このベルトが、フォールドプライを含んでおり、このフォールドプライが軸方向中央に位置する主部と、軸方向外側に位置して半径方向内側から外側に折り返される一対の折り返し部とからなっており、
    このフォールドプライの一対の折り返し部の軸方向内側端が互いに離間しており、
    この一方の折り返し部の軸方向内側端から他方の折り返し部の軸方向内側端までの離間区間にベース層が位置しており、
    このベース層の架橋ゴムの硬度がキャップ層の架橋ゴムの硬度より大きい空気入りタイヤ。
  2. 上記ベース層の架橋ゴムの硬度が50以上60以下である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記キャップ層の架橋ゴムの硬度が35以上45以下である請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記一方の折り返し部の軸方向内側端と他方の折り返し部の軸方向内側端との間の距離Waと、トレッドの軸方向一端から他端までの距離Wtとの比(Wa/Wt)が、0.83以上0.89以下である請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 上記内側層の軸方向の巾Wbと、トレッドの軸方向一端から他端までの距離Wtとの比(Wb/Wt)が、0.94以上0.97以下である請求項1から4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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