JP2013184425A - 樹脂/銅めっき積層体およびその製造方法 - Google Patents

樹脂/銅めっき積層体およびその製造方法 Download PDF

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【課題】 樹脂基材の表面粗化工程を行うことなく、厚膜後においても、高い接着強度を維持することが可能な樹脂/銅めっき積層体およびその製造プロセスを提供すること。
【解決手段】 無電解金属めっきにおける触媒化工程において、蔗糖安定化パラジウムコロイドを触媒として用い、さらに、蔗糖安定化パラジウムコロイドを吸着させたフィルムに対し、オゾン、過酸化水素水、水酸化ナトリウム水溶液などによる処理を行った後、シランカップリング剤処理を行うことにより、エッチング等の表面粗化工程を行うことなく、樹脂素材表面に無電解めっきによる強固な下地金属層を作製することができ、これを銅めっきすることにより、樹脂素材と銅薄膜との高い密着強度を得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、樹脂素材からなる基材と高い密着性を有する銅めっき膜との積層体とその製造方法に関するものである。例えば、フレキシブルプリント配線基板の製造において、高い密着性を有する樹脂/銅めっき膜積層体が要求される。本発明は、エッチング等による基材表面への改質を行わずに、高い剥離接着強度を有する樹脂/銅めっき積層体を提供するものである。
ポリイミドフィルム等樹脂基材はプリント配線基板等に広く利用されているが、フィルム上への銅薄膜の作製方法として、無電解めっきやスパッタリングなど真空装置を用いたプロセスにより0.1μm程度の厚さの密着性の良好な金属薄膜の下地を作製し、その後電気めっきにより5〜10μm程度の厚みの銅薄膜を作製する方法が一般的である。
このような銅薄膜の作製に際しては、無電解めっきで下地の金属薄膜を作製する場合は、フィルムと銅薄膜との密着性を得るため、プラズマ処理や化学的なエッチング処理などの表面改質処理をあらかじめフィルムに施している。例えば、特許文献1、特許文献2、非特許文献1などでは、ポリイミドフィルムをアルカリ性水溶液に浸漬して表面を改質し、無電解めっきの触媒となる金属イオンを担持させ、密着性の高い銅やニッケルめっき膜をフィルム表面に形成させた後、電気めっきにより銅めっきを行っている。
これらの方法は、フィルム表面に凹凸を形成することで、下地の金属薄膜の密着性を向上させるものであるが、表面に大きな凹凸を作らずに密着性を発現させる方法としては、UVによる改質が知られている(非特許文献2)。
また、スパッタリング法により下地の金属薄膜を作製する例としては、スパッタリング法によりNi-Cr合金からなる第1金属層と銅からなる第2金属層をフィルム上に設け、その上に銅めっき層を形成する方法(特許文献3)があげられる。
しかしながら、化学的なエッチング処理は、有害な薬品を大量に使用するため、環境負荷が大きく、さらに、表面に凹凸をつくるため、作製される銅薄膜の平滑性が悪く、電気特性に悪い影響を及ぼす。また、スパッタリング法やUV照射法では,高価な真空装置を導入する必要があり、さらに,roll-to-rollなどの大量生産には不向きである。
無電解めっきは高価な装置を用いずに金属薄膜を作製することが可能な技術であり、スパッタリングに代わる技術として期待されているが、この方法により金属下地膜を作製し、スパッタリングの場合と同様に、銅薄膜と樹脂基材との十分な密着性を得るためには、上述のような基材の表面粗化工程を行わなければならないという欠点があった。
特開2002−256443号 特開2010−77467号 特開2009−274259号
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上述のとおり、エッチング等の表面粗化工程を行わずに樹脂素材へ無電解金属めっきを行い、これを銅めっきの下地とすると、樹脂素材と銅薄膜との高い密着強度が得られない。特に、膜厚が500nm程度の薄膜の段階では高い密着強度が得られる場合においても、膜厚を5μm以上に厚膜化すると、密着強度が著しく低下することが問題となっている。
本発明は、厚膜後においても、高い接着強度を維持することが可能な樹脂/銅めっき積層体およびその製造プロセスを提供することを課題とする。
本発明者らは、無電解金属めっきにおける触媒化工程において、蔗糖安定化パラジウムコロイドを触媒として用い、さらに、蔗糖安定化パラジウムコロイドを吸着させたフィルムに対し、オゾン、過酸化水素水、水酸化ナトリウム水溶液などによる処理を行った後、シランカップリング剤処理を行うことにより、エッチング等の表面粗化工程を行うことなく、樹脂素材表面に無電解めっきによる強固な下地金属層を作製することができ、これを銅めっきすることにより、樹脂素材と銅薄膜との高い密着強度を得ることが可能であることを見出した。このような一連の処理により、樹脂基材と銅めっき膜の間に図1に示すような構造が形成されることにより、高い剥離接着強度が得られることが明らかになった。
パラジウム等の貴金属塩の水溶液を蔗糖存在下で還元することにより、蔗糖由来成分が貴金属ナノ粒子を被覆したコロイドを得ることができる(特許第1995983号)。本発明においては、当該コロイドに樹脂基材を浸漬することにより、樹脂基材表面に貴金属コロイドを吸着させる。
一般に、貴金属コロイドの安定性を向上させるため、水溶性ポリマーや界面活性剤などを安定剤として添加し、貴金属ナノ粒子の周囲に有機層を形成させることが広く行われている。しかしながら、安定性が良いコロイドは、基材への吸着が起こりにくい欠点がある。
本発明者らは、蔗糖がコロイドの安定性と基材への吸着性を両立させることが可能である安定化剤であることを見出した。さらに、蔗糖安定化コロイドを常温にて熟成することにより、安定性と吸着性が高まることを見出した。この熟成期間は、3日以上、望ましくは1週間以上であり、本熟成期間において、蔗糖の化学変化がゆっくりと進行し、水に不溶な蔗糖由来成分からなる層が貴金属ナノ粒子の周囲に形成されていると推測される。
この蔗糖由来成分の詳細な構造は明らかになっていないが、後述の実施例1に示すとおり、調製後、常温で1週間静置したPdコロイドを吸着した基板に薄く銀膜を真空蒸着し、表面増強ラマンの測定を行ったところ、図2に示すような、スペクトルが得られた。このスペクトルによれば、Pdコロイドを吸着させることにより、1617、1592、1558cm-1に顕著にピークが現れており、Pdコロイド表面に炭素間の二重結合を有する化合物が含まれていることが明らかになった。その他のピークには、蔗糖由来と見られるピークも見られることから、蔗糖も一部残留しているが、コロイド水溶液の熟成によりPdによる蔗糖の還元反応がおこり、Pdコロイド粒子周りに炭素間の二重結合を有する化合物が生成、吸着していると考えられる。
本発明においては、上述のようにして樹脂表面に吸着された貴金属コロイドの蔗糖由来成分層に対し、オゾン、過酸化水素水、もしくはアルカリ水溶液による処理を行った後、シランカップリング剤で処理することにより、銅めっき膜との接着強度が向上し、0.5N/mm以上の高いピール接着強度を有する樹脂/銅めっき積層体が得られる。
オゾン、過酸化水素、アルカリ水溶液による蔗糖由来物への処理により、蔗糖由来物の一部が酸化、分解し、表面に水酸基やカルボン酸などの極性基が形成される。また、この処理により、樹脂基材に吸着された貴金属コロイド表面の蔗糖由来物が部分的に除去されることにより、貴金属ナノ粒子が無電解めっき液と直接接触する表面積が増し、無電解めっきの触媒活性を高めることができる。
ここで上記処理に用いるアルカリ水溶液としては、濃度0.5〜10.0重量%の水酸化ナトリウムの水溶液を使用し、過酸化水素水としては、濃度5.0〜30.0重量%の水溶液を使用して、温度20〜30℃にて、基体を1〜30分浸漬する。
また、オゾン処理とは、空気中の酸素に紫外線を照射等することによりオゾンを発生させ、このオゾンによって有機物を分解等することを意味する。アルカリ性水溶液や過酸化水素水と同様の作用により、貴金属コロイドの安定剤を部分的に分解する。オゾン処理時間は1〜10分が望ましい。1分未満では、貴金属コロイドの安定剤の分解が不十分となり、10分を越える長時間の処理では、貴金属コロイドが酸化されて、触媒活性が低下するからである。
さらに、これらの極性基と化学結合を形成する有機官能基が含まれるシランカップリング剤による処理を行うと、貴金属コロイドとシランカップリング剤が強固に結合する。
その後、本基材を無電解めっき浴に浸漬すると、貴金属ナノ粒子を触媒として、無電解めっきにより金属めっき膜が得られる。この時、コロイド粒子に結合しているシランカップリング剤は、アルカリ性の無電解めっき液により加水分解され、シラノール基が形成し、金属表面と結合する。
ここで、シランカップリング剤の有機成分と化学結合する有機官能基としては、アミノ基、イソシアネート基、チオール基、エポキシ基などが有効であり、無機成分と親和性、反応性を有する加水分解基としては、メトキシ基、エトキシ基などが有効である。このような構造を有する有効なシランカップリング剤としては、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。
このようにして表面に無電解めっきによる金属薄膜が形成された樹脂基材を銅により電気メッキすることで、樹脂基材上に銅薄膜を形成する。
無電解めっきに用いられる金属としては、通常の銅めっきの下地に使用される無電解めっきに用いられる金属であれば特に制限はないが、好ましくは、銅、ニッケル等が用いられる。
銅メッキの下地として用いられる無電解めっきの厚さは、0.1〜1.0μm程度、好ましくは0.2〜0.5μm程度である。
無電解めっき下地上に形成する銅薄膜の厚さは、2.0〜30μm程度、好ましくは、5〜20μm程度である。
このような一連の処理により形成される、樹脂基材と銅めっき膜との間に介在する層は、図1に示すような構造を有する。図1において、1は、パラジウムナノ粒子を被覆する蔗糖由来化合物であり、2は、パラジウムナノ粒子であり、3は、銅めっき膜であり、4は、樹脂基材である。1と3は、シランカップリング剤により相互に強固に結合されている。このように構成される、樹脂基材と銅めっき膜との間の介在層は、無電解めっき工程における触媒として作用し、同時に樹脂基材と銅めっき膜との接着強度を向上させる接着促進層としても作用する。無電解めっきに銅以外の金属が用いられる場合、銅めっき膜と接着促進層の界面には無電解めっきにより形成された金属膜が介在する。
本発明は、これらの知見に基づいて完成に至ったものであり、具体的には、以下のとおりの、樹脂/銅めっき積層体およびその製造方法を提供するものである。
〈1〉樹脂からなる基材もしくは、樹脂からなる薄膜と銅めっき膜とを含む複合体であって、樹脂と銅めっき膜との間に、蔗糖由来化合物で被覆された金属微粒子と、当該蔗糖由来化合物と銅めっき膜との界面に介在するシランカップリング剤とが、接着促進層として介在していることを特徴とする、樹脂/銅めっき積層体。
〈2〉前記接着促進層に含まれる金属微粒子は、蔗糖の存在下で金属塩を還元することにより形成される、蔗糖由来化合物が安定化剤として作用している金属コロイドを樹脂からなる基材もしくは、樹脂からなる薄膜に吸着させたものであり、蔗糖由来化合物で被覆された金属微粒子の平均粒子径が1〜20nmであることを特徴とする、〈1〉に記載の樹脂/銅めっき積層体。
〈3〉前記接着促進層に含まれる金属微粒子は、パラジウム、白金、金、銅からなり、前記銅めっき層を形成させるための無電解めっき工程における触媒として作用することを特徴とする、〈1〉または〈2〉に記載の樹脂/銅めっき積層体。
〈4〉前記接着促進層は、〈2〉に記載の蔗糖安定化金属コロイドに樹脂基材を浸漬し、吸着させた後、オゾンもしくは、過酸化水素水、もしくは、アルカリ性水溶液で処理を行った後、シランカップリング剤で処理することにより製造することを特徴とする、〈1〉〜〈3〉に記載の樹脂/銅めっき積層体。
〈5〉樹脂基材と樹脂基材上に設けられた接着促進層上に設けられた厚さ5μm以上のめっき層とからなり、めっき層と基材との剥離接着強度が0.5N/mm以上であることを特徴とする、〈1〉〜〈4〉に記載の樹脂/銅めっき積層体。
〈6〉(1)樹脂からなる基材もしくは、樹脂からなる薄膜に、蔗糖由来化合物で被覆された金属微粒子を吸着させ、(2)樹脂表面に吸着された金属微粒子を被覆する蔗糖由来成分層に対し、オゾン、過酸化水素水、もしくはアルカリ水溶液による処理を行った後、シランカップリング剤で処理することにより、樹脂表面に接着促進層を形成させ、(3)無電解めっきにより樹脂表面に設けた接着促進層表面に下地の金属薄膜を形成させ、その後、(4)電気めっきにより銅薄膜を作製することを特徴とする、
〈1〉〜〈5〉に記載の樹脂/銅めっき積層体の製造方法。
本発明により、樹脂基材表面を粗化することなく、密着性に優れた銅薄膜をめっき法により作製することが可能になり、安価に大量生産可能な樹脂/銅めっき積層体を提供することが可能となる。
本発明による樹脂/銅めっき積層体の断面概念図である。 熟成された蔗糖安定化パラジウムコロイドの表面増強ラマンスペクトルである。 急速凍結クライオTEM法による蔗糖安定化パラジウムコロイドの観察図である。 カプトンフィルム上に吸着されたパラジウムナノ粒子の走査型電子顕微鏡写真である。
以下に、本発明を実施するための形態について、詳述する。
実施例1:
蔗糖安定化コロイドは特許第1995983号に記載の方法で合成される。例えば、パラジウムコロイドの場合、イオン交換水(92.5ml)に蔗糖(1g)を溶解し、攪拌下に20mM-塩化パラジウム(PdCl2/5NaCl)水溶液(2.5ml)、および40mM-NaBH4水溶液(5ml)を順次加えてPd-Sucコロイド(100ml)を調製した。本コロイドを25℃の雰囲気化に1週間静置し、熟成することにより、基材への吸着性を向上させる。本コロイドには、約50ppmのパラジウムが含有され、コロイド液の薄膜を急速凍結し、非晶質氷として固定化し,透過型電子顕微鏡(TEM)で観察すると、図3のように、直径約3nmのパラジウムコロイドの凝集物が水中に分散している状態が確認された。この様に、コロイド中に分散するパラジウムナノ粒子はごくわずかであるが、ポリイミドフィルム(東レデュポン社製カプトンタイプH)を0.1重量%のトリメチルステアリルアンモニウムクロライド水溶液に数秒間浸漬後、蔗糖安定化パラジウムコロイドに30分間浸漬すると、図4の走査型電子顕微鏡像に示すように、フィルム表面に高密度にパラジウムナノ粒子が吸着された。このフィルムに対しフィルジェン(株)製オゾンクリーナーUV253を用いて、酸素雰囲気下において、3分間オゾン処理を行い、その後、1%アミノプロピルジエトキシメチルシラン水溶液に5分間浸漬した。この処理フィルムを銅無電解めっき液(上村工業製スルカップPSY)により30℃、15分処理し、250nmの厚みの銅膜を得た。この銅無電解めっき膜を、240℃で30分加熱した後、硫酸銅38.4g,95重量%の濃硫酸160gを800mlの純水に溶かした電気銅めっき浴で、0.3Aの電流で電気めっきを行い、厚さ10ミクロンの銅薄膜を得た。JIS K6854-2による180度剥離接着強度は0.58N/mmであった。
実施例2:
実施例1において、オゾン処理の代わりに30%過酸化水素水に10分間浸漬処理を行った場合、はく離接着強度は0.5N/mmであった。
実施例3:
実施例1において、オゾン処理の代わりに0.5%水酸化ナトリウム水溶液に10分間浸漬処理を行った場合、はく離接着強度は0.5N/mmであった。
比較例1:
実施例1において、オゾン処理およびシランカップリング剤処理を行わない場合、電気めっき後の銅膜の密着性は低く、剥離接着強度を測定することはできなかった。
比較例2:
イオン交換水(92.5ml)にクエン酸ナトリウム(1g)を溶解し、攪拌下に20mM-塩化パラジウム(PdCl2/5NaCl)水溶液(2.5ml)、および40mM-NaBH4水溶液(5ml)を順次加えてクエン酸還元パラジウムコロイド(100ml)を調製した。実施例1において、蔗糖安定化パラジウムコロイドの代わりに、当該クエン酸還元パラジウムコロイドを用いた以外は同様にして銅薄膜を作製した場合のピール接着強度は0.2N/mmであった。

Claims (6)

  1. 樹脂からなる基材もしくは、樹脂からなる薄膜と銅めっき膜とを含む複合体であって、樹脂と銅めっき膜との間に、蔗糖由来化合物で被覆された金属微粒子と、当該蔗糖由来化合物と銅めっき膜との界面に介在するシランカップリング剤とが、接着促進層として介在していることを特徴とする、樹脂/銅めっき積層体。
  2. 前記接着促進層に含まれる金属微粒子は、蔗糖の存在下で金属塩を還元することにより形成される、蔗糖由来化合物が安定化剤として作用している金属コロイドを樹脂からなる基材もしくは、樹脂からなる薄膜に吸着させたものであり、蔗糖由来化合物で被覆された金属微粒子の平均粒子径が1〜20nmであることを特徴とする、請求項1に記載の樹脂/銅めっき積層体。
  3. 前記接着促進層に含まれる金属微粒子は、パラジウム、白金、金、銅からなり、前記銅めっき層を形成させるための無電解めっき工程における触媒として作用することを特徴とする、請求項1または2に記載の樹脂/銅めっき積層体。
  4. 前記接着促進層は、請求項2に記載の蔗糖安定化金属コロイドに樹脂基材を浸漬し、吸着させた後、オゾンもしくは、過酸化水素水、もしくは、アルカリ性水溶液で処理を行った後、シランカップリング剤で処理することにより製造することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂/銅めっき積層体。
  5. 樹脂基材と樹脂基材上に設けられた接着促進層上に設けられた厚さ5μm以上のめっき層とからなり、めっき層と基材との剥離接着強度が0.5N/mm以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂/銅めっき積層体。
  6. (1)樹脂からなる基材もしくは、樹脂からなる薄膜に、蔗糖由来高分子化合物で被覆された金属微粒子を吸着させ、
    (2)樹脂表面に吸着された金属微粒子を被覆する蔗糖由来成分層に対し、オゾン、過酸化水素水、もしくはアルカリ水溶液による処理を行った後、シランカップリング剤で処理することにより、樹脂表面に接着促進層を形成させ、
    (3)無電解めっきにより樹脂表面に設けた接着促進層表面に下地の金属薄膜を形成させ、その後、
    (4)電気めっきにより銅薄膜を作製することを特徴とする、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂/銅めっき積層体の製造方法。
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