JP2013179186A - リアクトル、リアクトル用部品、コンバータ、及び電力変換装置 - Google Patents

リアクトル、リアクトル用部品、コンバータ、及び電力変換装置 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性及び放熱性に優れるリアクトルを提供する。
【解決手段】リアクトル1Aは、巻線2wを巻回してなるコイル2と、このコイル2の内外に配置されて閉磁路を形成する磁性コア3とを具える。リアクトル1Aは、さらに、コイル2の外周の少なくとも一部を覆って、当該コイル2の形状を保持する樹脂モールド部21と、非磁性金属から構成され、一面側がコイル2を載置する載置面、他面側がリアクトル1Aを設置する設置対象への取付面となる放熱板4とを具える。放熱板4は、樹脂モールド部21の構成樹脂が充填されて、コイル2と放熱板4の分離方向に対して抗するように樹脂モールド部21を掛止する掛止部40を具える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド自動車などの車両に搭載される車載用DC-DCコンバータといった電力変換装置の構成部品などに利用されるリアクトル、このリアクトルの構成部品に適したリアクトル用部品、このリアクトルを具えるコンバータ、及びこのコンバータを具える電力変換装置に関するものである。特に、生産性及び放熱性に優れるリアクトルに関するものである。
電圧の昇圧動作や降圧動作を行う回路の部品の一つに、リアクトルがある。リアクトルは、ハイブリッド自動車などの車両に搭載されるコンバータに利用される。そのリアクトルとして、例えば、特許文献1に示すものがある。
特許文献1のリアクトルは、一対のコイル素子を有するコイルと、このコイルが配置される磁性コアとを有する組合体と、この組合体を収納するケースとを具える。ケースは、冷却ベースといった固定対象(設置対象)に固定される設置面部(放熱板)と、組合体の周囲を囲む側壁部と、設置面部と組合体との間に介在される放熱層とを具える。設置面部は、アルミニウムなどの熱伝導率に優れる金属で、放熱層は、絶縁性樹脂からなる接着剤でそれぞれ構成されている。このリアクトルは、放熱層を介して設置面部に組合体を固定することでコイルの熱を固定対象に伝達している。
特開2011−243943号公報
上述のリアクトルは、部品点数が多く組立作業性が芳しくないという問題があった。特に、近年では、ハイブリッド自動車や電気自動車の急速な発展に伴い、リアクトルの需要も拡大の一途となっており、リアクトルの生産性の向上が望まれている。
例えば、上記ケースを省略することで、部品点数を低減でき、組立作業性の改善を図ることができる。その場合、部品点数を低減できるものの、リアクトルの放熱性が低下する。そこで、上記ケースのうち側壁部を省略して、コイルと磁性コアの組合体を放熱板上に載置する構成とすることで、部品点数を低減しつつ、リアクトルの放熱性の低下を抑制することを検討した。しかし、部品点数を低減できるものの、上述のように接着剤(放熱層)を介して組合体を放熱板に固定すると、組合体と放熱板とが剥離する場合があり、場合によっては放熱板から組合体が脱落する虞がある。これは、放熱板の表面に自然酸化膜などが形成されて、放熱板と接着剤との密着性を阻害することがあるからだと考えられる。その場合、放熱板を介してコイルの熱を設置対象に効率よく伝えられず、放熱性の低下を招く。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、生産性及び放熱性に優れるリアクトルを提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、上記リアクトルに好適に利用できるリアクトル用部品を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記リアクトルを具えるコンバータ、このコンバータを具える電力変換装置を提供することにある。
本発明のリアクトルは、巻線を巻回してなるコイルと、このコイルの内外に配置されて閉磁路を形成する磁性コアとを具える。このリアクトルは、さらに、このコイルの外周の少なくとも一部を覆って、コイルの形状を保持する樹脂モールド部と、非磁性金属から構成され、一面側がコイルを配置される配置面、他面側がリアクトルを設置する設置対象への取付面となる非磁性金属の放熱板とを具える。この放熱板は、樹脂モールド部の構成樹脂が充填されて、コイルと放熱板の分離方向に対して抗するように樹脂モールド部を掛止する掛止部を具える。
上記本発明リアクトルの構成部材として、以下の本発明リアクトル用部品を好適に利用できる。本発明のリアクトル用部品は、巻線を巻回してなるコイルと、このコイルの外周の少なくとも一部を覆って、コイルの形状を保持する樹脂モールド部と、非磁性金属から構成される放熱板とを具える。放熱板は、一面側がコイルを配置する配置面、他面側がリアクトルを構築した際、リアクトルを設置する設置対象への取付面となる。そして、樹脂モールド部の構成樹脂が充填されて、コイルと放熱板の分離方向に対して抗するように樹脂モールド部を放熱板に掛止する掛止部を具える。
本発明リアクトルは、従来のリアクトルよりも少ない部品点数で構成されているため生産性に優れる。その上、放熱板が掛止部を有することで、樹脂モールド部を放熱板に掛止でき、放熱板を樹脂モールド部に強固に保持させることができる。そのため、放熱板とコイルとが分離し難くなり、放熱板を介してコイルの熱を設置対象に効果的に伝達することができる。従って、リアクトルの放熱性を高めることができる。
本発明リアクトル用部品は、樹脂モールド部により放熱板を強固に保持できてコイルと放熱板とが分離し難いため、磁性コアと組み合わせてリアクトルを構築して作動させた際、放熱板を介してコイルの熱を効果的に設置対象に伝達できる。また、樹脂モールド部により放熱板とコイルとを一体に保持できるので、部品点数が少ない上に取り扱い易くなるため、リアクトルの生産性を向上できる。従って、本発明リアクトル用部品は、リアクトルの構築に好適に利用できる。
本発明リアクトル及びリアクトル用部品の一形態として、掛止部は、配置面から取付面に亘って貫通する貫通孔を有することが挙げられる。この貫通孔の径は、載置面側よりも取付面側の方が大きい。
上記の構成によれば、掛止部が上記貫通孔を有することで、樹脂モールド部を放熱板に掛止し易く、放熱板を樹脂モールド部に強固に保持させ易い。
本発明リアクトル及びリアクトル用部品の一形態として、放熱板は、コイルの設置対象側面よりも大きく、掛止部は、前記放熱板において、前記コイルの設置対象側面に対応する領域の外側に設けられていることが挙げられる。放熱板におけるコイルの設置対象側面に対応する領域とは、次の領域を言う。
(1)放熱板にコイルが直接接触する場合は、コイルとの接触領域
(2)放熱板とコイルの設置対象側面との間に樹脂モールド部の構成樹脂を介する場合は、コイルの設置対象側面に対向する領域
上記の構成によれば、掛止部の配置箇所が上記の箇所であることで、放熱板の上記領域に掛止部が設けられていない。そのため、放熱板を介してコイルの熱を効果的に設置対象に伝達できる。その上、樹脂モールド部の構成樹脂を掛止部に充填し易い。
本発明リアクトル及びリアクトル用部品の一形態として、コイルは一対のコイル素子を互いに横並びで接続してなり、放熱板は両コイル素子の設置対象側面よりも大きいことが挙げられる。その場合、掛止部は、放熱板において、両コイル素子の設置対象側面に対応する領域の外側及び一対のコイル素子間に対応する箇所の少なくとも一方に設けられている。放熱板における両コイル素子の設置対象側面に対応する領域とは、次の領域を言う。
(1)放熱板に両コイル素子が直接接触する場合は、両コイル素子との接触領域
(2)放熱板と両コイル素子の設置対象側面との間に樹脂モールド部の構成樹脂を介する場合は、両コイル素子の設置対象側面に対向する領域
上記の構成によれば、掛止部の配置箇所が上記の箇所であることで、放熱板の上記領域に掛止部が設けられていない。そのため、放熱板を介して両コイル素子の熱を効果的に設置対象に伝達できる。その上、樹脂モールド部の構成樹脂を掛止部に充填し易い。
本発明リアクトル及びリアクトル用部品の一形態として、掛止部は、放熱板の側面に形成される溝を有することが挙げられる。この溝の長さは、少なくともコイルの一端から他端に対応する長さである。
上記の構成によれば、掛止部が上記溝を有することで、樹脂モールド部を放熱板に掛止し易い。
本発明リアクトル及びリアクトル用部品の一形態として、掛止部は、上記載置面において、一端から他端に亘って形成される溝を有することが挙げられる。この溝の幅は、溝の開口側よりも底面側の方が大きい。
上記の構成によれば、掛止部が上記溝を有することで、樹脂モールド部を放熱板に掛止し易い。
本発明リアクトル及びリアクトル用部品の一形態として、放熱板は、コイルと磁性コアとの組合体の設置対象側面よりも大きいことが挙げられる。
上記の構成によれば、組合体全体を放熱板に配置することができるので、放熱板を介して磁性コアを含む組合体全体の熱を設置対象に伝達することができ、放熱性により優れる。
本発明リアクトルは、コンバータの構成部品に好適に利用することができる。本発明のコンバータは、スイッチング素子と、上記スイッチング素子の動作を制御する駆動回路と、スイッチング動作を平滑にするリアクトルとを具え、上記スイッチング素子の動作により、入力電圧を変換するものであり、上記リアクトルが本発明リアクトルである形態が挙げられる。この本発明コンバータは、電力変換装置の構成部品に好適に利用することができる。本発明の電力変換装置は、入力電圧を変換するコンバータと、上記コンバータに接続されて、直流と交流とを相互に変換するインバータとを具え、このインバータで変換された電力により負荷を駆動するための電力変換装置であって、上記コンバータが本発明コンバータである形態が挙げられる。
本発明コンバータや本発明電力変換装置は、生産性及び放熱性に優れる本発明リアクトルを具えることで、放熱性に優れることが求められる車載部品などに好適に利用できる。
本発明のリアクトルは、生産性及び放熱性に優れる。
本発明のリアクトル用部品は、リアクトルの構築に好適に利用できる。
本発明のコンバータや電力変換装置は、車載部品などに好適に利用できる。
実施形態1のリアクトルを示し、(A)は概略斜視図、(B)は(A)における(B)−(B)断面図である。 実施形態1のリアクトルの概略を示す分解斜視図である。 実施形態2のリアクトルを示し、(A)は概略斜視図、(B)は(A)における(B)−(B)断面図である。 ハイブリッド自動車の電源系統を模式的に示す概略構成図である。 本発明コンバータを具える本発明電力変換装置の一例を示す概略回路図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。
《実施形態1》
〔リアクトル〕
図1、2を参照して、実施形態1のリアクトル1Aを説明する。リアクトル1Aは、コイル2と磁性コア3とを具える。このコイル2と、コイル2の形状を保持する樹脂モールド部21と、コイル2を載置する放熱板4とでリアクトル用部品10を構成する。このリアクトル1Aの特徴とするところは、放熱板4が、樹脂モールド部21の構成樹脂が充填されて、コイル2と放熱板4の分離方向に対して抗するように樹脂モールド部21を掛止する掛止部40(図1(B)、図2)を具える点にある。本例では、巻線2wを螺旋状に巻回してなる一対のコイル素子2a、2bを有するコイル2と、各コイル素子2a、2b内にそれぞれ配置される一対の内側コア部31、及び内側コア部31を連結して閉磁路を形成する外側コア部32を有する磁性コア3とを用いている(図2)。以下、各構成を説明する。その説明にあたり、本発明の特徴である放熱板4を具えるリアクトル用部品10から説明する。なお、図2では、樹脂モールド部21を省略している。
[リアクトル用部品]
(放熱板)
放熱板4は、コイル2を支持する板状の部材で、コイル2から設置対象への放熱経路として機能する。具体的には、放熱板4の一面側(図1(B)紙面上方側)がコイル2を載置する載置面であり、放熱板4の他面側(同紙面下方側)がリアクトル1を冷却する冷却ベースなどの設置対象(図示せず)への取付面である。
放熱板4の構成材料は、熱伝導性の観点から非磁性金属が挙げられる。具体的な金属としては、例えば、アルミニウム(熱伝導率:237W/m・K)やその合金が好ましく、その他、マグネシウム(156W/m・K)やその合金、銅(398W/m・K)やその合金、銀(427W/m・K)やその合金、鉄やオーステナイト系ステンレス鋼(例えば、SUS304:16.7W/m・K)であってもよい。これらの材料を利用すると、磁束の遮蔽性にも優れる。中でもアルミニウムやマグネシウム、その合金を利用すると、リアクトル1を軽量化できる。特に、アルミニウムやその合金は、耐食性に優れ、マグネシウムやマグネシウム合金は制振性に優れるため、車載部品に好適に利用できる。これらの金属材料で構成される放熱板4は、ダイキャストといった鋳造の他、プレス加工などの塑性加工により形成できる。
放熱板4のサイズは、コイル2の設置対象側面よりも大きいことが挙げられ、ここでは、コイル2と磁性コア3との組合体100の設置対象側面よりも大きい。そうすれば、外側コア部32も放熱板4で支持できるので、外側コア部32の放熱経路としても機能し、より放熱性を向上できる。コイル2の設置対象側面とは、コイル2を放熱板4に直接載置した際に放熱板と接触する領域を言い、組合体100の設置対象側面も同様に、組合体100を放熱板4に直接載置した際に放熱板と接触する領域を言う。放熱板4の形状は、リアクトル1Aを平面視した際のコイル2の輪郭形状、若しくは、本例のように放熱板4が組合体100の設置対象側面よりも大きい場合には、上記平面視した際の組合体100の輪郭形状に応じて、適宜選択すればよい。ここでは、放熱板4の形状は、矩形状である。また、放熱板4の厚さは、放熱板4の材質によって適宜選択できる。例えば、アルミニウムなどの非磁性金属で放熱板4を構成する場合、放熱板4の厚さを1〜5mm程度とすると、放熱性に加えて、十分な強度と磁束の遮蔽性を有することができる。
放熱板4は、コイル2と放熱板4の分離方向(図1(B)の紙面上下方向)に対して抗するように樹脂モールド部21を放熱板4に掛止する掛止部40を具える。この掛止部40を具えることで放熱板4は、樹脂モールド部21により強固に保持される。そのため、放熱板4とコイル2とが分離し難くなり、放熱板4を介してコイル2の熱を設置対象に効果的に伝達できる。
掛止部40は、放熱板4の載置面から取付面に亘って貫通する貫通孔、載置面上に形成される溝(表面溝)、若しくは、放熱板4の側面に形成される溝(側面溝)の少なくとも一つを有することが挙げられる。放熱板4の側面とは、上記載置面と取付面とを繋いで放熱板4の厚さを形成する面のうち、コイル2を放熱板4に載置した際にコイル2の側面側に対応する面をいう。掛止部40が貫通孔の場合、貫通孔の径は、載置面側よりも取付面側の方が大きい。具体的には、載置面における貫通孔の径と取付面における貫通孔の径との差(絶対値)が1mm以上10mm以下であることが好ましい。この差を1mm以上とすることで、樹脂モールド部21を放熱板4に掛止し易くなる。また、この差を10mm以下とすることで、貫通孔が大きくなりすぎず、放熱性の低下を抑制すると共に、放熱板4の機械的強度の低下を抑制できる。上記溝に関しては、後述する実施形態2及び変形例1で述べる。
貫通孔の縦断面における輪郭形状(以下、単に輪郭形状)は、貫通孔の径が載置面から取付面にかけて、段階的に大きくなる段付き形状や連続的に大きくなるテーパー形状などが挙げられる。いずれの場合も、切削加工やダイキャストなどの鋳造により形成できる。前者の場合、例えば、径の異なる複数の円柱が同軸上に連結した形状が挙げられ、後者の場合、例えば、円錐台が挙げられる。ここでは、貫通孔の輪郭形状は、径の異なる二つの円柱(径の差:1mm)が同軸上に連結してなる段付き形状である。このような段付き形状の貫通孔は、例えば、プレス成形により容易に形成できる。
本例のように貫通孔の輪郭形状が段付き形状の場合、貫通孔の内周面のうち放熱板4の載置面(取付面)との平行面が、樹脂モールド部21を上記分離方向に抗する掛止面となる。この掛止面に掛止部40内の樹脂モールド部21が当接して上記分離方向に対して抗されることで、放熱板4が樹脂モールド部21によりコイル2と離れないように保持されている。一方、貫通孔の輪郭形状がテーパー形状の場合は、貫通孔の内周面の全面が上記掛止面となる。
掛止部40の形成箇所は、放熱板4におけるコイル2の設置対象側面に対応する領域の外側とすることが好ましい。上記対応する領域とは、(1)放熱板4にコイル2が直接接触する場合は、コイル2との接触領域をいい、(2)放熱板4とコイル2の設置対象側面との間に樹脂モールド部21の構成樹脂を介する場合は、コイル2の設置対象側面に対向する領域をいう。具体的には、放熱板4において、両コイル素子2a、2b(コイル2)の設置対象側面に対応する領域の幅方向外側及びコイル素子2a、2bの間の空隙に対応する領域の少なくとも一方であることが挙げられる。そうすれば、放熱板4の上記領域には掛止部40が存在しないため、コイル2の熱を放熱板4に伝達し易く、放熱性が低下し難い。その上、リアクトル用部品10を作製する際、後述する樹脂モールド部21の構成樹脂が掛止部40に充填され易い。ここで、幅方向とは、コイル2を放熱板4に載置した際、コイル2の軸方向と直交する方向を言う。
掛止部40を設ける数は、多いほど、放熱板4から樹脂モールド部21が上記分離方向に離れないように掛止できるので好ましい。但し、多すぎると、放熱性及び機械的強度が低下すると共に、掛止部40の形成作業に手間がかかるので、これらを考慮して適宜選択するとよい。
ここでは、放熱板4において、コイル素子2a、2bの間に対応する領域及びコイル素子2a、2bの幅方向の両外側に、それぞれコイル2の一端側と他端側との2つずつの合計6つの掛止部40を設けている。
さらに、放熱板4には、掛止部40の他に、リアクトル用部品10(リアクトル1A)を製造する際に樹脂モールド部21の構成樹脂を充填するための貫通孔からなるゲート41を設けておくことが好ましい。そうすれば、樹脂モールド部21を形成する際、このゲート41を利用して樹脂モールド部21の構成樹脂を充填することで、この構成樹脂を樹脂モールド部21の所望の形成領域全域に行き渡らせ易い。このゲート41は、コイル素子2a、2bの間でコイルの一端側と他端側とにそれぞれ計2つ設けている。
その他、放熱板4の四隅で、組合体100の設置対象側面に対応する領域外には、挿通孔42が設けられている。この挿通孔42に例えば、ボルトなどの固定部材(図示せず)を挿通させ、固定部材を設置対象にネジ留めすることで、リアクトル1Aを設置対象に固定できる。ここで、放熱板4は金属製であるため剛性が高く、固定部材による締付力に高い耐性を示す。そのため、リアクトル1Aを設置対象に非常に強固に固定できる。その上、固定した後、リアクトル1Aを動作させてリアクトル1Aが振動しても、リアクトル1Aが設置対象から脱落し難くできる。
(コイル)
コイル2は、接合部の無い1本の連続する巻線2wを螺旋状に巻回してなる一対のコイル素子2a,2bと、両コイル素子2a,2bを連結するコイル連結部2rとを具える。各コイル素子2a,2bは、互いに同一の巻数である中空の筒状体であり、各軸方向が平行するように並列(横並び)され、コイル2の一端側(図2左側)に巻線2wの端部が配置され、コイル2の他端側(図2右側)において巻線2wの一部がU字状に屈曲されてコイル連結部2rが形成されている。この構成により、両コイル素子2a,2bの巻回方向は同一となっている。
その他、各コイル素子を別々の巻線により作製し、各コイル素子の巻線の一端部同士を溶接や半田付け、圧着などにより接合されたコイルとすることができる。
巻線2wは、銅やアルミニウム、その合金といった導電性材料からなる導体の外周に、絶縁性材料からなる絶縁被覆を具える被覆線を好適に利用できる。導体は、平角線が代表的であり、その他、横断面が円形状、楕円形状、多角形状などの種々の形状のものを利用できる。平角線は、占積率が高い、後述の端子金具との接触面積を広く確保し易い、といった利点がある。ここでは、導体が銅製の平角線からなり、絶縁被覆がエナメル(代表的にはポリアミドイミド)からなる被覆平角線を利用している。各コイル素子2a、2bは、この被覆平角線をエッジワイズ巻きにしたエッジワイズコイルである。各コイル素子2a、2bの端面形状(図2)は、長方形の角部を丸めた形状であるが、円形状など適宜変更できる。
コイル2の一端側に配置された巻線2wの両端部は、コイル2のターン形成部分から適宜引き伸ばされて外部に引き出され、絶縁被覆が剥がされて露出された導体部分に、銅やアルミニウム、その合金といった導電材料からなる端子金具(図示せず)の一端部が半田や溶接、圧着などにより接続される。この端子金具を介して、コイル2に電力供給を行う電源などの外部装置(図示せず)が接続される。
(樹脂モールド部)
樹脂モールド部21は、少なくともコイル2の表面の一部を覆って、コイル2を一定の形状に保持する。そのため、コイル2は、樹脂モールド部21によって伸縮せず、組立時などで取り扱い易い。また、樹脂モールド部21は、コイル2を自然長よりも圧縮した状態に保持できる。そのため、コイル2の長さを自然長よりも短くでき、コイル2を小型にできる。なお、コイル2を自然長と同じ長さの状態に保持してもよい。更に、樹脂モールド部21は、絶縁性樹脂から構成されて、コイル2の表面を覆うことで、コイル2とその周辺部材(磁性コア3や放熱板4)との間の絶縁性を高める。そして、樹脂モールド部21の構成樹脂が放熱板4の掛止部40に充填されて、樹脂モールド部21は放熱板4に掛止される。それにより、樹脂モールド部21はコイル2と放熱板4とを一体に保持する。
樹脂モールド部21の被覆領域は、適宜選択できる。例えば、コイル2の実質的に全部を樹脂モールド部21によって覆われた形態や、コイル2のターン部分の一部が、樹脂モールド部21によって覆われず露出された形態とすることができる。前者の場合、具体的には、コイル2の内周面及び外周面、並びに一対の端面、巻線2wの引出箇所の一部を被覆する形態とすることができ、そうすれば、コイル2を外部環境から保護できると共に、コイル2と磁性コア3との間、及びコイル2と放熱板4との間に樹脂モールド部21の構成樹脂が介在することで、コイル2に対する絶縁性を高められる。後者の場合、具体的には、本例のようにコイル2の設置対象側面が覆われていない形態とすることができる。即ち、コイル2と放熱板4とが直接接触していてもよい。その場合、コイル2の熱を放熱板4に伝達し易い。なお、コイル2と放熱板4との間に別途絶縁材を介在させてもよい。その場合、コイル2と放熱板4との絶縁性を高められる。その他、コイル2の上面および側面の少なくとも一方が樹脂モールド部21から露出していてもよい。
樹脂モールド部21の厚さは、適宜選択することができ、例えば、0.1mm〜10mm程度が挙げられる。樹脂モールド部21の厚さが厚いほど、絶縁性を高められ、薄いほど、放熱性を高められる上に小型化を図ることができる。薄くする場合、上記厚さは、0.1mm〜3mm程度が好ましく、所望の絶縁強度を満たす範囲で適宜選択するとよい。被覆箇所の全域に亘って厚さが同じである形態、部分的に厚さが異なる箇所を有する形態のいずれも利用できる。
樹脂モールド部21を構成する絶縁性樹脂は、コイル2と磁性コア3との間、コイル2と放熱板4との間を十分に絶縁可能な程度の絶縁特性と、リアクトル1Aの使用時における最高到達温度に対して軟化しない程度の耐熱性とを有し、トランスファー成形や射出成形などが可能な樹脂が好適に利用できる。例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステルなどの熱硬化性樹脂や、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、液晶ポリマー(LCP)などの熱可塑性樹脂が好適に利用できる。窒化珪素、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ほう素、及び炭化珪素から選択される少なくとも1種のセラミックスからなるフィラーを上記樹脂に混合したものを樹脂モールド部21に利用すると、絶縁性を向上できる上に、放熱性も高められる。特に、熱伝導率が1W/m・K以上、更に2W/m・K以上を満たすものを樹脂モールド部21に利用すると放熱性に優れて好ましい。ここでは、樹脂モールド部21は、フィラーを含有したエポキシ樹脂(熱伝導率:2W/m・K)を利用している。
[磁性コア]
磁性コア3は、各コイル素子2a,2bに覆われる一対の内側コア部31と、コイル2が配置されず、コイル2から露出されている一対の外側コア部32とを有する。ここでは、各内側コア部31はそれぞれ、各コイル素子2a,2bの内周形状に沿った外形を有する柱状体(ここでは、直方体の角部を丸めた形状)であり、各外側コア部32はそれぞれ、一対の台形状面を有する柱状体である。磁性コア3は、離間して配置される一対の内側コア部31を挟むように両外側コア部32が配置され、各内側コア部31の端面31eと外側コア部32の内端面32eとを接触させて環状に形成される。これら内側コア部31及び外側コア部32により、コイル2を励磁したとき、閉磁路を形成する。
内側コア部31は、磁性材料からなるコア片31mと、代表的には非磁性材料からなるギャップ材31gとを交互に積層して構成された積層体であり、外側コア部32は、磁性材料からなるコア片である。
各コア片は、鉄などの鉄族金属やその合金などに代表される軟磁性粉末を用いた成形体や、絶縁被膜を有する磁性薄板(例えば、ケイ素鋼板に代表される電磁鋼板)を複数積層した積層体が挙げられ、公知のものが利用できる。上記成形体は、圧粉成形体、焼結体、軟磁性粉末と樹脂とを含む混合体を射出成形や注型成形などした複合材料が挙げられる。上記成形体は、種々の立体形状を成形でき、形状の自由度が大きい。圧粉成形体は、軟磁性粉末の表面に絶縁層(代表的には、シリコーン樹脂やリン酸塩など)を具える粉末を利用して製造し、軟磁性粉末の粒子間に絶縁物が存在する形態とすることで、渦損の低減を図ることができる。ここでは、各コア片は、鉄や鋼などの鉄を含有する軟磁性粉末の圧粉成形体としている。
ギャップ材31gは、コア片間に配置されて、インダクタンスを調整するための部材である。その構成材料は、コア片よりも透磁率が低い材料を利用する。代表的には、アルミナやガラスエポキシ樹脂、不飽和ポリエステルなどの非磁性材料が挙げられ、その他、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、フェノール樹脂などの非磁性材料と磁性粉末(例えば、フェライト、Fe,Fe−Si,センダストなど)との混合物などが挙げられる。この混合物からなるギャップ材とすると、ギャップ部分の漏れ磁束を低減でき、漏れ磁束に伴う損失を低減でき、この効果は、混合物の透磁率(或いは比透磁率)が高いほど得られる。但し、混合物の透磁率(或いは比透磁率)が高過ぎると磁束飽和が生じ得る。従って、上記混合物から構成されるギャップ材の比透磁率が1.00超〜1.10程度となるように、磁性粉末の材質や含有量を調整することが好ましい。また、上記混合物は、樹脂を含むことで射出成形や注型成形などの適宜な成形方法を利用して所望の形状に容易に成形できる上に、アルミナなどのセラミックスと比較して柔らかいため、切削なども容易に行え、寸法精度に優れるギャップ材を得易い。ここでは、ギャップ材31gは、PPS樹脂と鉄粉とを含む混合物(比透磁率:1.05程度)から構成されるものとしている。
コア片同士の一体化やコア片31mとギャップ材31gとの一体化には、接着剤や接着テープを利用することが挙げられる。例えば、内側コア部31の形成に接着テープ31tを用い、内側コア部31と外側コア部32とを接着剤で接合する形態とすることができる。
なお、内側コア部31を構成するコア片31mと、外側コア部32とは、磁気特性を異ならせても良い。例えば、コア片31mと外側コア部32とで使用する材質を異ならせることで両者の磁気特性を異ならせても良いし、コア片31mを複合材料、外側コア部32を圧粉成形体とすることで両者の磁気特性を異ならせても良い。一般に、複合材料に含まれる磁性粉末の量は、圧粉成形体と比較して少ない傾向にあるため、『複合材料の比透磁率<圧粉成形体の比透磁率』となる。そのため、内側コア部31を複合材料、外側コア部32を圧粉成形体とすれば、大電流で使用した場合でも磁気飽和し難い磁性コア3(リアクトル1)とすることができる。なお、内側コア部を複合材料で構成する場合、複合材料からなる一つのコア片と、そのコア片の一端側に貼り合わされる一枚のギャップ材とで内側コア部を形成しても良い。
その他、この例に示す磁性コア3は、内側コア部31の設置対象側面と外側コア部32の設置対象側面とが面一ではなく、外側コア部32の設置対象側面は、内側コア部31よりも突出し、かつコイル2の設置対象側面と面一である。従って、コイル2と磁性コア3との組合体100の設置対象側面は、両コイル素子2a,2bの設置対象側面及び両外側コア部32の設置対象側面で構成され、コイル2及び磁性コア3の双方が放熱板4に支持される。組合体100の設置対象側面がコイル2及び磁性コア3の双方で構成されることで、放熱板4における支持面積が十分に大きく、リアクトル1は、設置したときの安定性にも優れる。
〔用途〕
上記構成を具えるリアクトル1Aは、通電条件が、例えば、最大電流(直流):100A〜1000A程度、平均電圧:100V〜1000V程度、使用周波数:5kHz〜100kHz程度である用途、代表的には電気自動車やハイブリッド自動車などの車載用電力変換装置の構成部品に好適に利用できる。
〔リアクトルの製造方法〕
リアクトル1Aは以下のようにして製造できる。リアクトル1Aの製造方法は、リアクトル用部品10を用意する工程と、リアクトル用部品10と磁性コア3とを組み合わせる工程とを具える。具体的には、図2に示すコイル2及び放熱板4と、樹脂モールド部21の成形用金型とを用意して、リアクトル用部品10を作製する。その作製にあたり、コイル2と放熱板4とが直立した状態または倒立した状態のどちらの状態で作製してもよい。ここでは倒立状態で作製する。まず、コイル2を成形用金型内に配置する。その際、コイル2内に中子を挿入して内側コア部31の配置領域を確保する。その状態で、コイル2における放熱板4との設置対象側面が成形用金型の開口部側に位置するように成形用金型内にコイル2を配置する。続いて、成形用金型の開口部に放熱板4を配置して、開口部を封止する。そして、放熱板4のゲート41から樹脂モールド部21の構成樹脂を充填し、樹脂を硬化させてリアクトル用部品10を作製する。樹脂モールド部21の構成樹脂が硬化した後、成形型からリアクトル用部品10を取り出す。一方で、内側コア部31と外側コア部32とをそれぞれ用意しておく。そして、作製したリアクトル用部品10と磁性コア3とを組み合わせる。以上の工程を経ることで、リアクトル1Aを製造できる。
〔作用効果〕
上述のリアクトル1Aは、リアクトル用部品10を上述のように樹脂モールド部21の構成樹脂を成型用金型内に充填して硬化させて作製し、そのリアクトル用部品10と磁性コア3とを組み合わせるだけで製造することができる。このように組み立てが容易であるため、リアクトル1Aは生産性に優れる。また、放熱板4が掛止部40を具えることで、樹脂モールド部21を放熱板4に掛止することができ、放熱板4を樹脂モールド部21に強固に保持させることができる。そのため、放熱板4とコイル2とが分離し難くなり、放熱板4を介してコイル2の熱を設置対象に効果的に伝達できる。従って、リアクトル1Aは放熱性に優れる。
《実施形態2》
図3を参照して実施形態2のリアクトル1Bを説明する。実施形態2のリアクトル1Bの基本構成は、実施形態1のリアクトル1Aと同様である。即ち、リアクトル1Bは、コイル2と樹脂モールド部21と放熱板4とを具えるリアクトル用部品10と、磁性コア3とを具える。実施形態2のリアクトル1Bにおける実施形態1との主たる相違点は、放熱板4の掛止部40が、放熱板4の側面に設けられる側面溝を有することにある。以下、相違点を中心に説明し、実施形態1と同様な構成及び効果の説明は省略する。
(放熱板)
掛止部40(側面溝)は、放熱板の側面に形成されている。側面溝の長さは、少なくともコイル2の一端から他端に対応する長さであることが挙げられ、ここでは、側面の一端から他端に亘っている。この側面溝の一部に樹脂モールド部21の構成樹脂が充填されることで、樹脂モールド部21を放熱板4に掛止している。
側面溝の幅は、溝の開口側から底面側に一様でもよいし、開口側よりも底面側の方が大きくてもよい。側面溝の幅(図3(B)の紙面上下方向の長さ)や深さ(図3(B)の紙面左右方向の長さ)は、広いほどそして深いほど、樹脂モールド部21を放熱板4に高い接合強度で掛止できる。但し、幅が広すぎる、そして深さが深すぎるほど、放熱板4の側縁部の機械的強度が低下する。側面溝の幅が溝の開口側から底面側に一様である場合、側面溝の幅は、0.5mm以上2mm以下とすることが好ましい。側面溝の幅を0.5mm以上とすることで、十分に樹脂モールド部21を放熱板4に掛止できる。側面溝の幅を2mm以下とすることで、放熱板4の機械的強度の低下を抑制できる。一方、側面溝の幅が開口側よりも底面側の方が大きい場合、側面溝の開口側における幅と側面溝の底面側における幅との差(絶対値)が0.5mm以上2mm以下とすることが好ましい。溝の深さは、具体的には、0.5mm以上5mm以下であることが好ましい。ここでは、側面溝の幅が溝の開口側から底面側に亘って一様で、その幅は1mmであり、側面溝の深さが1mmである。
本例では、側面溝の内周面における放熱板4の載置面(取付面)に平行な面のうち載置面側の面が樹脂モールド部21を上記分離方向に抗する掛止面となる。
リアクトル1Bによれば、上述の実施形態1と同様の効果に加えて、掛止部40が側面溝により樹脂モールド部21を放熱板4に掛止しており、掛止部が貫通孔を有しないため、貫通孔を有する場合に比べて放熱板4の機械的強度に優れる。
《変形例1》
変形例1として、掛止部が、表面溝を有する形態とすることができる。表面溝は、放熱板の表面において、一端から他端に亘る領域に設けられる。例えば、コイルの軸方向に平行、若しくは、コイルの軸方向と交差する方向、特に直交する方向に設けられることが挙げられる。その形成箇所は、前者の場合、コイル素子間、若しくは、コイルの設置対象側面の外側(放熱板の側面近傍)が挙げられる。表面溝の幅は、溝の開口側よりも底面側の方が大きい。具体的には、蟻溝などが挙げられる。その場合、側面溝の開口側における幅を0.5mm以上2mm以下、側面溝の底面側における幅を、開口側における幅超5mm以下とすることが好ましい。ここでは、表面溝の内周面のうち、放熱板の載置面と表面溝の底面とを繋ぐ傾斜面が樹脂モールド部21を上記分離方向に抗する掛止面となる。
《変形例2》
変形例2として、一本の巻線を巻回してなる一つのコイルとすることができる。この場合、リアクトルに具わる磁性コアは、例えば、コイル内に配置された内側コア部及びコイルの外周側に配置され、磁性体粉末と樹脂とを含む複合材料で構成された外側コア部を有する。具体的には、コイルと樹脂モールド部と放熱板とを有するリアクトル用部品と、内側コア部とを組み合わせてなる組物において、放熱板の載置面の挿通孔近傍(挿通孔を含む)を除く領域、取付面、両側面、及び両端面は、外側コア部で覆われている。
本例のリアクトルは、次のようにして製造できる。具体的には、リアクトルの製造方法は、リアクトル用部品と内側コア部とを用意して、リアクトル用部品と内側コア部とを組み合わせる工程と、外側コア部を形成する工程とを具える。まず、リアクトル用部品は、上述と同様にして作製する。即ち、作製されたリアクトル用部品は、放熱板の設置面とコイルの軸とが平行である横置形態である。作製したリアクトル用部品と内側コア部とを組み合わせて、リアクトル用部品と内側コア部とを具える組物を作製する。続いて、その組物を外側コア部の成形用金型に配置する。一方で、外側コア部の原料となる上記複合材料を用意する。そして、成形用金型に上記複合材料を充填して硬化させて外側コア部を形成する。この工程を経ることでリアクトルを製造できる。
《変形例3》
変形例3として、樹脂モールド部がコイルと放熱板とに加えて、内側コア部をも一体に保持する形態とすることができる。即ち、リアクトル用部品は、コイルと放熱板と内側コア部と樹脂モールド部とを具える。
ここでは、内側コア部の両端面及びその近傍が樹脂モールド部に覆われず、内側コア部の両端のギャップ材が露出されて外側コア部と接触する形態としてもよいし、少なくとも一方の端面が樹脂モールド部に覆われた形態としてもよい。後者の場合、内側コア部の端面上に存在する樹脂は、ギャップとして利用できるため、内側コア部の樹脂モールド部に覆われる側の端は、コア片で構成するとよい。
本例では、リアクトル用部品の作製にあたり、上述した中子の代わりに内側コア部をコイル内に配置すればよい。その際、コイルと内側コア部間の間隔を保持するための間隔保持部材(図示せず)を配置すると、成形用金型の構成を簡易にし易い。間隔保持部材は、例えば、内側コア部の外周に配置される筒状部材(短くてもよい。複数の分割片を組み合わせて筒状になるものでもよい)、上記筒状部材と筒状部材の周縁から外方に突出する複数の平板状のフランジ部とを具える断面L字状の環状部材、コイルと内側コア部との間に配置される板部材などが挙げられ、これらを組み合わせて利用してもよい。間隔保持部材は、樹脂モールド部の構成樹脂によってコイルなどに一体化されることから、例えば、PPS樹脂、LCP、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂などの絶縁性樹脂によって構成すると、コイルと内側コア部との間の絶縁性を高められる。上述の筒状部材や環状部材を利用する場合、コイルと内側コア部との間に樹脂モールド部の構成樹脂が十分に充填されるように、一部を薄くしたり、切れ込みを設けるなど、形状や厚さなどを調整するとよい。
本例のリアクトルによれば、内側コア部も樹脂モールド部に一体に保持されているため、リアクトルの部品点数をさらに低減できてさらに取り扱い易く、組立作業性により優れる。
《実施形態3》
実施形態1、2や変形例1〜3のリアクトル1は、例えば、車両などに載置されるコンバータの構成部品や、このコンバータを備える電力変換装置の構成部品に利用できる。
例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車といった車両1200は、図4に示すようにメインバッテリ1210と、メインバッテリ1210に接続される電力変換装置1100と、メインバッテリ1210からの供給電力により駆動して走行に利用されるモータ(負荷)1220とを備える。モータ1220は、代表的には、3相交流モータであり、走行時、車輪1250を駆動し、回生時、発電機として機能する。ハイブリッド自動車の場合、車両1200は、モータ1220に加えてエンジンを備える。なお、図4では、車両1200の充電箇所としてインレットを示すが、プラグを備える形態としても良い。
電力変換装置1100は、メインバッテリ1210に接続されるコンバータ1110と、コンバータ1110に接続されて、直流と交流との相互変換を行うインバータ1120とを有する。この例に示すコンバータ1110は、車両1200の走行時、200V〜300V程度のメインバッテリ1210の直流電圧(入力電圧)を400V〜700V程度にまで昇圧して、インバータ1120に給電する。また、コンバータ1110は、回生時、モータ1220からインバータ1120を介して出力される直流電圧(入力電圧)をメインバッテリ1210に適合した直流電圧に降圧して、メインバッテリ1210に充電させている。インバータ1120は、車両1200の走行時、コンバータ1110で昇圧された直流を所定の交流に変換してモータ1220に給電し、回生時、モータ1220からの交流出力を直流に変換してコンバータ1110に出力している。
コンバータ1110は、図5に示すように複数のスイッチング素子1111と、スイッチング素子1111の動作を制御する駆動回路1112と、リアクトルLとを備え、ON/OFFの繰り返し(スイッチング動作)により入力電圧の変換(ここでは昇降圧)を行う。スイッチング素子1111には、FET,IGBTなどのパワーデバイスが利用される。リアクトルLは、回路に流れようとする電流の変化を妨げようとするコイルの性質を利用し、スイッチング動作によって電流が増減しようとしたとき、その変化を滑らかにする機能を有する。このリアクトルLとして、実施形態1、2や変形例1〜3に記載のリアクトルを用いる。放熱性に優れるリアクトルを用いることで、電力変換装置1100(コンバータ1110を含む)の放熱性の向上を図ることができる。
なお、車両1200は、コンバータ1110の他、メインバッテリ1210に接続された給電装置用コンバータ1150や、補機類1240の電力源となるサブバッテリ1230とメインバッテリ1210とに接続され、メインバッテリ1210の高圧を低圧に変換する補機電源用コンバータ1160を備える。コンバータ1110は、代表的には、DC−DC変換を行うが、給電装置用コンバータ1150や補機電源用コンバータ1160は、AC−DC変換を行う。給電装置用コンバータ1150のなかには、DC−DC変換を行うものもある。給電装置用コンバータ1150や補機電源用コンバータ1160のリアクトルに、上記実施形態や変形例のリアクトルなどと同様の構成を備え、適宜、大きさや形状などを変更したリアクトルを利用できる。また、入力電力の変換を行うコンバータであって、昇圧のみを行うコンバータや降圧のみを行うコンバータに、実施形態1、2や変形例1〜3のリアクトルなどを利用することもできる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能である。例えば、掛止部が貫通孔と側面溝の両方を有してもよい。また、放熱板の側面に並列する複数の溝を形成してもよい。
本発明リアクトルは、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車といった車両に搭載されるDC−DCコンバータや空調機のコンバータといった電力変換装置の構成部品に利用できる。本発明リアクトル用部品は、上述の電力変換装置に用いられるリアクトルの構成部品に利用できる。
1A,1B リアクトル 10 リアクトル用部品 100 組合体
2 コイル
2a,2b コイル素子 2r コイル連結部 2w 巻線
21 樹脂モールド部
3 磁性コア
31 内側コア部 31e 端面
31m コア片 31g ギャップ材 31t 接着テープ
32 外側コア部 32e 内端面
4 放熱板
40 掛止部 41 ゲート 42 挿通孔
1100 電力変換装置 1110 コンバータ
1111 スイッチング素子 1112 駆動回路
L リアクトル 1120 インバータ
1150 給電装置用コンバータ 1160 補機電源用コンバータ
1200 車両 1210 メインバッテリ 1220 モータ
1230 サブバッテリ 1240 補機類 1250 車輪

Claims (10)

  1. 巻線を巻回してなるコイルと、このコイルの内外に配置されて閉磁路を形成する磁性コアとを具えるリアクトルであって、
    前記コイルの外周の少なくとも一部を覆って、当該コイルの形状を保持する樹脂モールド部と、
    非磁性金属から構成され、一面側が前記コイルを載置する載置面、他面側がリアクトルを設置する設置対象への取付面となる放熱板とを具え、
    前記放熱板は、前記樹脂モールド部の構成樹脂が充填されて、前記コイルと放熱板の分離方向に対して抗するように当該樹脂モールド部を掛止する掛止部を具えることを特徴とするリアクトル。
  2. 前記掛止部は、前記載置面から前記取付面に亘って貫通する貫通孔を有し、
    前記貫通孔の径は、前記載置面側よりも前記取付面側の方が大きいことを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記放熱板は、前記コイルの設置対象側面よりも大きく、
    前記掛止部は、前記放熱板において、前記コイルの設置対象側面に対応する領域の外側に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のリアクトル。
  4. 前記コイルは、一対のコイル素子を互いに横並びで接続してなり、
    前記放熱板は、両コイル素子の設置対象側面よりも大きく、
    前記掛止部は、前記放熱板において、前記両コイル素子の設置対象側面に対応する領域の外側及び前記一対のコイル素子間に対応する箇所の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のリアクトル。
  5. 前記掛止部は、前記放熱板の側面に形成される溝を有し、
    前記溝の長さは、少なくともコイルの一端から他端に対応する長さであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のリアクトル。
  6. 前記掛止部は、前記載置面において、一端から他端に亘って形成される溝を有し、
    前記溝の幅は、溝の開口側よりも底面側の方が大きいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のリアクトル。
  7. 前記放熱板は、前記コイルと磁性コアとの組合体の設置対象側面よりも大きいことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のリアクトル。
  8. 巻線を巻回してなるコイルと、このコイルの内外に配置されて閉磁路を形成する磁性コアとを具えるリアクトルを構成するためのリアクトル用部品であって、
    前記コイルと、
    前記コイルの外周の少なくとも一部を覆って、当該コイルの形状を保持する樹脂モールド部と、
    非磁性金属から構成され、一面側が前記コイルを載置する載置面、他面側がリアクトルを構築した際、当該リアクトルを設置する設置対象への取付面となる放熱板とを具え、
    前記放熱板は、前記樹脂モールド部の構成樹脂が充填されて、前記コイルと放熱板の分離方向に対して抗するように樹脂モールド部を掛止する掛止部を具えることを特徴とするリアクトル用部品。
  9. スイッチング素子と、前記スイッチング素子の動作を制御する駆動回路と、スイッチング動作を平滑にするリアクトルとを具え、前記スイッチング素子の動作により、入力電圧を変換するコンバータであって、
    前記リアクトルは、請求項1〜7のいずれか1項に記載のリアクトルであることを特徴とするコンバータ。
  10. 入力電圧を変換するコンバータと、前記コンバータに接続されて、直流と交流とを相互に変換するインバータとを具え、このインバータで変換された電力により負荷を駆動するための電力変換装置であって、
    前記コンバータは、請求項9に記載のコンバータであることを特徴とする電力変換装置。
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