JP2013177844A - 直接噴射式ディーゼルエンジン、及び直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストン - Google Patents

直接噴射式ディーゼルエンジン、及び直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストン Download PDF

Info

Publication number
JP2013177844A
JP2013177844A JP2012041706A JP2012041706A JP2013177844A JP 2013177844 A JP2013177844 A JP 2013177844A JP 2012041706 A JP2012041706 A JP 2012041706A JP 2012041706 A JP2012041706 A JP 2012041706A JP 2013177844 A JP2013177844 A JP 2013177844A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cavity
piston
protrusion
diesel engine
fuel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012041706A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5953067B2 (ja
Inventor
Shin Ishii
森 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP2012041706A priority Critical patent/JP5953067B2/ja
Publication of JP2013177844A publication Critical patent/JP2013177844A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5953067B2 publication Critical patent/JP5953067B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】シリンダ内の空気を効率よく利用することが可能な直接噴射式ディーゼルエンジン及び直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストンを提供する。
【解決手段】シリンダヘッドに対向する頂面11に開口を有する第1キャビティ12と第1キャビティ12の底面13に開口を有する第2キャビティ15とによってキャビティが構成されたピストン10を備え、第2キャビティ15の開口縁であるリップ部16に向けて燃料が放射状に噴射される直接噴射式ディーゼルエンジンであって、ピストン10が、第1キャビティ12の底面13と第1キャビティ12の側面14とのなす隅部に一体的に形成され、且つ、ピストン10の頂面11に対向する平面視にて、燃料の噴射方向を示す仮想線とリップ部16とが交わる部分に向けて第1キャビティ12の側面14から延びて当該仮想線上に基端部と先端部21とを有する先細り状の突起部20を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、直接噴射式ディーゼルエンジン、及び該直接噴射式ディーゼルエンジンに適用されるピストンに関する。
従来から、ディーゼルエンジンでは、排気ガスの一部を吸気側に還流させることによって、排気ガスに含まれるNOxを低減する排気再循環(EGR:Excaust Gas Recirculation)が行なわれている。こうした排気再循環では、シリンダ内の吸気に占める排気ガスの割合であるEGR率が高くなるに従ってNOxを低減させることが可能である。
一方、上記EGR率を高めるべく排気ガスの還流量を増やすと、吸気に占める空気の量が低減されるため、燃料の不完全燃焼によって粒子状物質(PM:Particulate Matter)等を含んだ黒煙が発生しやすくなる。また、シリンダ内における吸気の圧力が高められることで圧縮行程におけるポンピングロスが大きくなり、その大きくなったポンピングロスの分だけ燃費が悪化する虞もある。
そのため、黒煙の発生及びポンピングロスを抑えつつEGR率を高めるうえでは、排気ガスの還流量を増やしたとしても黒煙の発生が抑えられるように、シリンダに吸入された空気の利用効率を高めること、すなわちシリンダ内の空気を隈無く利用することが求められる。
こうした要求を満足すべく、特許文献1には、次のようなディーゼルエンジンが開示されている。図18は、特許文献1に開示されているディーゼルエンジンの構成を説明するための図であって、ピストン周辺におけるディーゼルエンジンの断面構造を示した断面図である。
図18に示されるように、特許文献1に開示されたディーゼルエンジンは、直接噴射式ディーゼルエンジンであって、シリンダブロック51とシリンダヘッド52とによって形成されるシリンダ53にピストン55が収容されている。ピストン55には、ピストン55の頂面58に円状の開口を有する第1キャビティ56と、第1キャビティ56の底面57に円状の開口を有する第2キャビティ60とによって構成される多段状のキャビティが形成されている。第1キャビティ56の開口縁と第2キャビティ60の開口縁は、ピストン55の頂面58に対向する平面視にて、ピストン55の外周縁に対して同心円状に形成されている。
第1キャビティ56は、ピストン55の頂面58に略平行な底面57が、その外周端からピストン55の頂面58に向かって緩やかな曲面を描くように上昇して形成されている。第2キャビティ60は、第1キャビティ56の底面57における開口縁であるリップ部61と、リップ部61から緩やかなS字カーブを描くように下降して前記リップ部61よりも外側へ張り出す壁面部62と、壁面部62の下端から中央に向かって隆起する円錐状のセンターコーン63とによって形成されている。そして、ピストン55が圧縮上死点に到達する前後の期間において、燃料噴射弁65に形成された複数の噴射口からリップ部61に向けて放射状に燃料が噴射される。
低速運転時においては、燃料噴射弁65から噴射された燃料は、リップ部61に衝突することによって、第1キャビティ56に向かう流れと第2キャビティ60に向かう流れとに分配される。そして、第1キャビティ56に分配された燃料の一部は、シリンダヘッド52の下面52aとピストン55の頂面58との間の空間であるスキッシュエリア67に流入する。すなわち、特許文献1に開示されたディーゼルエンジンにおいては、上述した第1キャビティ56と第2キャビティ60とによってキャビティが構成され、且つ第2キャビティ60の開口縁であるリップ部61に向けて燃料が噴射されることによって、キャビティ内とスキッシュエリア67に対して燃料が分配される。すなわち、スキッシュエリア67における空気の利用効率を高めることで、シリンダ53内における空気の利用効率を高めている。
特開2007−211644号公報
一方、本発明者は、特許文献1に開示されたディーゼルエンジンについて鋭意研究する過程において、試験運転後のピストン55についての調査を行なった。図19は、特許文献1に開示されたディーゼルエンジンの一層の性能向上に向けた試験運転後におけるピストン頂部の様子を模式的に示した図である。なお、図19では、シリンダ53内に生成されるスワール流の流れ方向を矢印68で示しているとともに、ピストン55の頂面58に対向する平面視における燃料の噴射方向である噴射口の軸線方向を仮想線69で示している。
図19に示されるように、本発明者が試験運転後のピストン55を調査したところ、ピストン55の頂面58のうち、第1キャビティ56の開口縁に近い部分であって燃料の噴射方向を示す仮想線69の各々に対応する部分に煤70が付着していることが認められた。このことから、スキッシュエリア67には、シリンダ53内にスワール流が生成されている場合であっても、燃料の噴射方向に対応するように、当量比が1を超えるような燃料濃度の高い領域が局所的に形成されているものと考えられる。
すなわち、特許文献1に開示されたディーゼルエンジンは、シリンダ内の空気の利用効率が高められることでポンピングロスを抑えつつ高いEGR率を得ることが可能であるものの、一層の黒煙低減を期待できた。
本開示の技術は、シリンダ内の空気を効率よく利用することが可能な直接噴射式ディーゼルエンジン及び直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストンを提供することを目的とする。
本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つは、シリンダヘッドに対向する頂面に開口を有する第1キャビティと前記第1キャビティの底面に開口を有する第2キャビティとによってキャビティが構成されたピストンを備える直接噴射式ディーゼルエンジンであって、前記ピストンが、前記第1キャビティの底面と該第1キャビティの側面とのなす隅部に一体的に形成され、且つ、前記ピストンの頂面に対向する平面視にて、前記第1キャビティの側面から延びる先細り状の突起部を有する。
本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つによれば、第2キャビティの開口縁に向けて噴射された燃料は、該開口縁に衝突することによって、第2キャビティに向かう流れと第1キャビティに向かう流れとに分配される。そして、第1キャビティに分配された燃料の一部は、上記突起部の先端部に衝突することによって当該突起部を挟むような流れにさらに分配される。そのため、上記突起部が形成されることによって、スキッシュエリアのうち、燃料の噴射方向に対応する領域であって燃料濃度の高かった領域に分配される燃料が低減され、その低減された分の燃料が当該領域の周辺領域であって燃料濃度の低かった領域に分配されることになる。その結果、上記突起部が形成されていない場合に比べて、スキッシュエリアにおいて燃料が分散されやすくなることから、該スキッシュエリアにおける空気を効率よく利用することが可能である。それゆえに、シリンダ内の空気を効率よく利用することが可能である。なお、突起部は、燃料が噴射される噴射口の各々に対応して設けられていることが好ましく、また、直接噴射式ディーゼルエンジンの仕様、例えばシリンダ内の吸気の流れ、燃料の噴射圧や噴射態様等に応じた位置に形成されることが好ましい。
本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つは、前記ピストンの頂面が平坦面であり、前記突起部は、前記シリンダヘッドに対向する対向面を前記ピストンの頂面と同一平面上、あるいは前記ピストンの頂面よりも前記第1キャビティの底面側に有する。
ピストンの頂面から突起部がはみ出している場合、該はみ出している部分が障害となることで、スキッシュエリアのうちで燃料濃度の高かった領域に対して分配される燃料が過度に低減される虞がある。上述した本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つによれば、突起部は、シリンダヘッドに対向する対向面をピストンの頂面と同一平面上、あるいはピストンの頂面よりも第1キャビティの底面側に有している。すなわち、ピストンの頂面から突起部がはみ出していない。その結果、ピストンの頂面から突起部がはみ出している場合に比べて、上記燃料濃度の高かった領域に分配される燃料が過度に低減されることを抑えることが可能である。
本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つは、前記突起部は、前記第2キャビティの開口縁よりも前記第1キャビティの側面側に先端部を有する。
第2キャビティの開口縁まで突起部が延びている場合、該開口縁のうちで突起部の先端部周辺に衝突した燃料は、前記第1キャビティを有さない場合と同様に、突起部の先端部が障害となってスキッシュエリアに分配されにくくなる。この点、上述した本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つによれば、突起部は、第2キャビティの開口縁よりも第1キャビティの側面側に先端部を有している。そのため、前記第2キャビティの開口縁まで突起部が延びている場合に比べて、第2キャビティの開口縁に衝突した燃料がスキッシュエリアに分配されやすくなる。その結果、突起部が形成されていない場合に比べて、スキッシュエリアに対する燃料分配量が低下することを抑えることが可能である。
本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つは、前記突起部は、前記シリンダヘッドに対向する対向面と前記第1キャビティの底面とを繋ぐ一対の側面を有し、当該一対の側面のうちで前記シリンダ内に生成されるスワール流の流れ方向に対して下流側に配置される側面は、前記ピストンの頂面に対向する平面視にて、前記スワール流の流れ方向に対して上流側に配置される部位ほど前記突起部の先端部側に近くなるように配置される傾斜面である。
直接噴射式ディーゼルエンジンでは、通常、燃料と空気との混合を促進させるため、シリンダ内にスワール流が生成される。本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つによれば、燃料噴射弁から噴射された燃料の一部がスワール流によって流されたとしても、第1キャビティに分配された燃料の大部分が突起部の傾斜面に衝突することになる。そして、突起部の傾斜面に衝突した燃料は、スワール流の流れ方向に逆らうことなく傾斜面に案内される。その結果、一対の側面のうちでスワール流の下流側に配置される側面が上記仮想線に沿う面である場合に比べて、スキッシュエリアの周方向において燃料が分散されやすくなる。
本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つは、前記突起部が、前記ピストンの頂面に対向する平面視にて、前記第2キャビティの中心より放射状に延びる仮想線上に基端部と先端部とを有する。
直接噴射式ディーゼルエンジンでは、通常、燃料と空気との混合を促進させるため、シリンダ内にスワール流が生成される。このため、キャビティ内の燃料はスワール流により周方向に流されるとともに、遠心力が働く。又、キャビティの中心は、通常、シリンダの中心と一致させる。このため、本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つによれば、キャビティに噴射された燃料には、前記第2キャビティの中心より放射状に遠心力が働くことから、第2キャビティの開口縁に衝突することによって、第2キャビティに向かう流れと第1キャビティに向かう流れとに分配される。そして、第1キャビティに分配された燃料の一部は、上記突起部の先端部に衝突することによって当該突起部を挟むような流れにさらに分配される。そのため、上記突起部が形成されることによって、スキッシュエリアのうち、燃料の噴射方向に対応する領域であって燃料濃度の高かった領域に分配される燃料が低減されること、その低減された分の燃料が当該領域の周辺領域であって燃料濃度の低かった領域に分配されること、これらが可能になる。その結果、上記突起部が形成されていない場合に比べて、スキッシュエリアにおいて燃料が分散されやすくなることから、該スキッシュエリアにおける空気を効率よく利用することが可能である。それゆえに、シリンダ内の空気を効率よく利用することが可能である。
本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つは、前記突起部は、前記シリンダヘッドに対向する対向面と前記第1キャビティの底面とを繋ぐ一対の側面を有し、前記ピストンは、前記ピストンの頂面に対して開放された窪み部を前記第1キャビティの側面に有し、前記窪み部は、前記ピストンの頂面に対向する平面視にて、前記一対の側面のうちで前記シリンダ内に形成されるスワール流の流れ方向に対して下流側に配置される側面に連続する面であって該流れ方向における下流側へ延びる連続面を有する。
本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つによれば、窪み部は、ピストンの頂面に対して開放されているとともに、突起部の側面に連続する面であってスワール流の流れ方向に対して下流側に延びる連続面を有している。そのため、突起部に衝突した燃料の一部は、該突起部の側面に案内されたのち、続けて窪み部に進入する。そして、窪み部に進入した燃料の一部は、ピストンの頂面における窪み部の開口からスキッシュエリアに分配される。
すなわち、スキッシュエリアの一部には、窪み部が形成されていない場合に比べて、ピストンの外周端に近い位置から燃料が分配される。その結果、スキッシュエリアにおける外側の領域に対して燃料が分配されやすくなることから、スキッシュエリアにおける空気の利用効率を高めることが可能である。
本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つは、前記連続面は、前記突起部の側面のうちでスワール流の流れ方向に対して下流側に配置される側面を延伸させた面である。
本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つによれば、上記側面に案内された燃料を窪み部に対して円滑に進入させることが可能である。
本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つは、前記ピストンの頂面に対向する平面視にて、前記仮想線上に燃料が噴射される直接噴射式ディーゼルエンジンである。
直接噴射式ディーゼルエンジンでは、通常、キャビティの中心から放射状に燃料が噴射される。このため、本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンの態様の一つによれば、キャビティに噴射された燃料には、燃料噴射装置が噴射圧力を加えることにより燃焼室中心から放射状に進むように力が働くことから、第2キャビティの開口縁に衝突することによって、第2キャビティに向かう流れと第1キャビティに向かう流れとに分配される。そして、第1キャビティに分配された燃料の一部は、上記突起部の先端部に衝突することによって当該突起部を挟むような流れにさらに分配される。そのため、上記突起部が形成されることによって、スキッシュエリアのうち、燃料の噴射方向に対応する領域であって燃料濃度の高かった領域に分配される燃料が低減され、その低減された分の燃料が当該領域の周辺領域であって燃料濃度の低かった領域に分配されることになる。その結果、上記突起部が形成されていない場合に比べて、スキッシュエリアにおいて燃料が分散されやすくなることから、該スキッシュエリアにおける空気を効率よく利用することが可能である。それゆえに、シリンダ内の空気を効率よく利用することが可能である。
本開示における直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストンの態様の一つは、シリンダヘッドに対向する頂面に開口を有する第1キャビティと前記第1キャビティの底面に開口を有する第2キャビティとによってキャビティが構成される直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストンであって、前記第1キャビティの底面と該第1キャビティの側面とのなす隅部に一体的に形成され、且つ、前記ピストンの頂面に対向する平面視にて、前記第1キャビティの側面から延びる先細り状の突起部を有する。
本開示における直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストンの態様の一つによれば、第2キャビティの開口縁に向けて噴射された燃料は、該開口縁に衝突することによって、第2キャビティに向かう流れと第1キャビティに向かう流れとに分配される。そして、第1キャビティに分配された燃料の一部は、上記突起部の先端部に衝突することによって、ピストンの頂面に対向する平面視にて、当該突起部を挟むような流れにさらに分配される。そのため、上記突起部が形成されることによって、スキッシュエリアのうち、燃料の噴射方向に対応する領域であって燃料濃度の高かった領域に分配される燃料が低減され、その低減された分の燃料が当該領域の周辺領域であって燃料濃度の低かった領域に分配されることになる。その結果、上記突起部が形成されていない場合に比べて、スキッシュエリアにおいて燃料が分散されやすくなることから、該スキッシュエリアにおける空気を効率よく利用することが可能である。それゆえに、シリンダ内の空気を効率よく利用することが可能である。
本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンに適用されるピストンを具体化した第1実施形態の斜視断面図であって、突起部が形成された部分を拡大して示した図。 第1実施形態におけるピストンの頂面の平面構造を示す平面図。 第1実施形態におけるピストンの頂面の平面構造を示す平面図であって、突起部の形状を説明するための図。 第1実施形態における突起部の形状を説明するための図であって、図3の1a−1a線における断面図に対して図3の1b−1b線における輪郭を重ねて示した図。 第1実施形態における突起部付近での燃料の流れを説明するための図。 第1実施形態において、突起部の突出量W1について行なったシミュレーションの結果の一例を示すグラフ。 第1実施形態において、突起部の角度θ2について行なったシミュレーションの結果の一例を示すグラフ。 第1実施形態において、突起部の角度θ1について行なったシミュレーションの結果の一例を示すグラフ。 本開示における直接噴射式ディーゼルエンジンに適用されるピストンの第2実施形態の斜視断面図であって、突起部が形成された部分を拡大して示した図。 第2実施形態におけるピストンの頂面の平面構造を示す平面図であって、窪み部の形状を説明するための図。 第2実施形態におけるピストンの形状を説明するための図であって、図9の2a−2a線における断面図に対して図3の2b−2b線における輪郭を重ねて示した図。 第2実施形態における突起部付近での燃料の流れを説明するための図。 第2実施形態における窪み部付近での燃料の流れを説明するための図。 第2実施形態において、突起部の角度θ2について行なったシミュレーションの結果の一例を示すグラフ。 第2実施形態において、突起部の角度θ1について行なったシミュレーションの結果の一例を示すグラフ。 第2実施形態において、窪み部の角度θ3について行なったシミュレーションの結果の一例を示すグラフ。 第2実施形態において、窪み部の窪み量W2について行なったシミュレーションの結果の一例を示すグラフ。 特許文献1に開示されたディーゼルエンジンの構成を説明するための図。 特許文献1に開示されたディーゼルエンジンの試験運転後におけるピストン頂部の様子を模式的に示した図。
(第1実施形態)
以下、本開示の技術における直接噴射式ディーゼルエンジン(以下、単にディーゼルエンジンという。)及び該直接噴射式ディーゼルエンジンに適用されるピストンを具体化した第1実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。
図1に示されるように、第1実施形態において、ディーゼルエンジンのピストン10は、図18で説明したピストン55と基本的な構造が同じである。すなわち、ピストン10に形成されたキャビティは、平坦面であるピストン10の頂面11に開口を有する第1キャビティ12と、第1キャビティ12の底面13に開口を有する第2キャビティ15とによって構成される。第1キャビティ12は、ピストン10の頂面11に略平行な底面13と、該底面13の外周端からピストン10の頂面11に向かって延びる側面14とを有している。底面13と側面14との連結部分は、側面14に近づくほど頂面11に向かって緩やかに上昇する曲面状に形成されている。第2キャビティ15は、第1キャビティ12の底面13における開口縁に先端部を有するリップ部16と、リップ部16から緩やかなS字カーブを描くように下降して前記リップ部16よりも外側へ張り出す壁面部17と、壁面部17の下端から中央に向かって隆起する円錐状のセンターコーン18とによって形成されている。側面14による第1キャビティ56の開口縁と第2キャビティ60の開口縁は、ピストン10の頂面11に対向する平面視にて、ピストン10の外周縁に対して同心円状に形成されている。そして、ピストン10が圧縮上死点に到達する前後の期間において、燃料噴射弁からリップ部16の先端部に向けて放射状に燃料が噴射される。
上記ピストン10には、第1キャビティ12の底面13と該第1キャビティ12の側面14とがなす隅部に突起部20が一体的に形成されている。突起部20は、第1キャビティ12の側面14からリップ部16の先端部に向けて延びている。突起部20は、リップ部16の先端部よりも第1キャビティ12の側面14側に先端部21を有する先細り形状に形成されている。突起部20は、シリンダヘッドに対向する面である対向面22がピストン10の頂面11と同一平面上に配置されている。第1キャビティ12の底面13と突起部20との連結部分は、突起部20に近づくほど該突起部20の対向面22に向かって緩やかに上昇する曲面状に形成されている。第1キャビティ12の側面14と突起部20との連結部分は、突起部20に近づくほど該突起部20の先端部21に近づく緩やかな曲面状に形成されている。
突起部20は、該突起部20の対向面22と第1キャビティ12の底面13とを繋ぐ一対の側面を有している。この一対の側面は、シリンダ内に生成されるスワール流の流れ方向23を基準として、上流側に配置される上流側側面24と下流側に配置される下流側側面25とによって構成されている。上流側側面24は、先端部21側の部位ほどスワール流の下流側に配置されており、下流側側面25は、先端部21側の部位ほどスワール流の上流側に配置されている。上流側側面24と下流側側面25は、突起部20の先端部21に形成される、リップ部16の先端部に向けて張り出す曲面を介して連結されている。上流側側面24と対向面22との連結部分は、該上流側側面24に近づくほど第1キャビティ12の底面13に向かって下降する緩やかな曲面状に形成されている。同様に、下流側側面25と対向面22との連結部分は、該下流側側面25に近づくほど第1キャビティ12の底面13に向かって下降する緩やかな曲面状に形成されている。なお、突起部20の基端部は、第1キャビティ12の側面14に対する上流側側面24の連結部分と第1キャビティ12の側面14に対する下流側側面25の連結部分とを第1キャビティ12の側面14に沿うように結ぶ部位である。
突起部20は、図2に示されるように、ピストン10の頂面11に対向する平面視にて、燃料の噴射方向であって燃料噴射弁に形成された噴射口の軸線方向を示す仮想線29とリップ部16の先端部とが交わる部位に向けて、第1キャビティ12の側面14から延びている。突起部20は、仮想線29の各々、すなわち燃料が噴射される噴射口の各々に対応するように設けられており、各仮想線29上に基端部と先端部21とを有している。
すなわち、突起部20は、図3に示されるように、ピストン10の頂面11に対向する平面視にて、仮想線29に対して角度θ1だけ傾斜する傾斜面となるように上流側側面24が形成され、仮想線29に対して角度θ2だけ傾斜する傾斜面となるように下流側側面25が形成されている。また、突起部20は、図4に示されるように、第1キャビティ12の底面13から該突起部20の対向面22までの高さhが、第1キャビティ12の底面13からピストン10の頂面11までの高さHと同じ高さに形成されている。また、突起部20は、第1キャビティ12の側面14からの突出量W1が、リップ部16の突出量L1よりも小さくなるように形成されている。なお、これら突出量W1及び角度θ1,θ2は、突起部20の上流側側面24と該突起部20に隣接する突起部20の下流側側面25とが互いに干渉しない値に設定される。
次に、上述したピストン10、及び該ピストン10が適用されたディーゼルエンジンの作用について図5を参照しながら説明する。
図5に示されるように、リップ部16の先端部に向けて噴射された燃料の一部は、リップ部16の先端部に衝突したのち、第1キャビティ12に向けた流れと第2キャビティ15に向けた流れとに分配される。第1キャビティ12に分配された燃料の一部は、続いて突起部20の先端部21に衝突する。突起部20の先端部21に衝突した燃料の一部は、さらに、突起部20の上流側側面24に案内される流れと突起部20の下流側側面25に案内される流れとに分配される。
すなわち、スキッシュエリアに分配される燃料の一部は、突起部20の先端部21で該突起部20を挟むように分配された燃料となる。そのため、突起部20が形成されていないときに燃料濃度の高かった領域に対する燃料分配量が低減され、その低減された燃料の一部が、突起部20が形成されていないときに燃料濃度の低かった領域に分配されることになる。すなわち、突起部20が形成されていない場合に比べてスキッシュエリアにおいて燃料が分散されることから、スキッシュエリアにおける空気を効率よく利用することが可能である。
ここで、突起部20の対向面22がピストン10の頂面11よりも高い位置に配置されているとなれば、該頂面11からはみ出した部分が障害となって、燃料濃度の高かった領域に対する燃料分配量が過度に低減されてしまう虞がある。この点、上記突起部20は、ピストン10の頂面11と同一平面上に対向面22を有している。そのため、こうした突起部20がピストン10の頂面11からはみ出している場合に比べて、燃料濃度の高かった領域に対する燃料分配量が過度に低減されることを抑えることが可能である。しかも、例えば既存のピストンが上記突起部20を有するピストン10に交換されたとしても、ピストン10とシリンダヘッドとのクリアランスを確実に確保することもできる。
また、突起部20がリップ部16の先端部まで延びている場合、リップ部16のうちで突起部20の先端部21近傍に衝突した燃料は、該突起部20の先端部21が障害となることで第1キャビティ12に向かって流れにくくなる。この点、上記突起部20は、リップ部16の先端部よりも第1キャビティ12の側面14側に先端部21を有している。そのため、リップ部16の先端部に衝突した燃料が第1キャビティ12に向けた流れを生成するうえで突起部20が障害になりにくくなる。その結果、突起部20を設ける場合でも、スキッシュエリアに対する燃料分配量を突起部20を設けない場合と同様に得ることが可能である。
また、突起部20の下流側側面25は、ピストン10の頂面11に対向する平面視にて、仮想線29に対して角度θ2だけ傾斜している。そのため、燃料の一部がスワール流の影響を受けて該スワール流の下流側へ流されたとしても、第1キャビティ12に分配された燃料の大部分を突起部20の下流側側面25に衝突させることが可能になる。その結果、例えば突起部20の下流側側面25が仮想線29に沿う面である場合に比べて、第1キャビティ12に分配された燃料のうちで、突起部20に衝突する燃料が多くなる。そして、突起部20に衝突した燃料は、スワール流の流れ方向に逆らうことなく下流側側面25に案内されることから、スキッシュエリアの周方向において燃料が分散されやすくなる。
次に、上述した突起部20の突出量W1、下流側側面25の角度θ2、上流側側面24の角度θ1について行なった各種シミュレーションの結果の一例について図6〜図8を参照して説明する。
まず、突起部20の突出量W1について行なったシミュレーションの結果の一例について図6を参照して説明する。本シミュレーションにおいて、本発明者は、以下の条件の下で突起部20の突出量W1を変化させ、スキッシュエリアに対する燃料分配量Qについて解析した。その解析結果を図6に示す。なお、図6において、横軸は、リップ部16の突出量L1に対する突起部20の突出量W1の比率を示している。
・機関回転速度:1000rpm
・エンジン負荷:100%
・突起部20の高さh:高さH
・上流側側面24の角度θ1:45°
・下流側側面25の角度θ2:60°
その結果、図6に示されるように、突起部20の突出量W1が「0×L1<W1≦0.8×L1」の範囲では、スキッシュエリアに対する燃料分配量Qが突起部20を設けない場合と略同等かそれ以上になることが確認された。一方、突起部20の突出量W1が「0.8×L1<W1≦L1」の範囲では、突出量W1が大きくなるにつれてスキッシュエリアに対する燃料分配量Qが減少することが確認された。すなわち、突起部20の先端部21をリップ部16の先端部よりも第1キャビティ12の側面14側に配置することによって、「0.8×L1<W1≦L1」の範囲では、スキッシュエリアに対する燃料分配量Qが減少するものの、突出量W1が少ないほど燃料分配量Qの減少が抑制されることが確認された。そして、互いに隣接する突起部20の上流側側面24と下流側側面25とが干渉しない範囲で、上記条件を適宜変更して行なったシミュレーションにおいても同じような傾向の結果が得られた。すなわち、突起部20の突出量W1は、「0×L1<W1≦0.8×L1」の範囲であることが好ましいものと考えられる。
次に、突起部20における下流側側面25の角度θ2について行なったシミュレーションの結果の一例について図7を参照して説明する。本シミュレーションにおいて、本発明者は、以下の条件の下で下流側側面25の角度θ2を変化させ、スキッシュエリアにおける当量比分布について解析した。そして、本発明者は、下記に示す煤の生成速度式に着目し、煤の生成速度が当量比の4乗で表現することが可能であることから、(Φ−Φ∞)^4の分布を求め、その分布の重心にあたる値を評価値Eとして角度θ2の範囲を検討した。この評価値Eは、その値が高いほどスキッシュエリアに燃料濃度の高い領域が形成されており、黒煙が発生しやすいことを示している。今回、評価値Eの基準となる値をE0とする。
Figure 2013177844
なお、Aは係数、Pは燃焼室内の圧力(雰囲気圧力)、Φは当量比、Φ∞はすす生成臨界当量比、Kは係数、tは時間を表している。
・機関回転速度:1000rpm
・エンジン負荷:100%
・突起部20の高さh:高さH
・突起部20の突出量W1:0.5×L1
・上流側側面24の角度θ1:45°
図7に示されるように、下流側側面25の角度θ2が「40°≦θ2≦75°」の範囲では評価値Eが基準となる値E0より小さく、「0≦θ2<40°」及び「75°<θ2」の範囲では評価値Eが基準となる値E0より大きくなることが確認された。
これは、下流側側面25の角度θ2が小さくなると、下流側側面25に案内された燃料がスキッシュエリアの周方向に対する分散を図ることができないためと考えられる。また、下流側側面25の角度θ2が大きくなると、第1キャビティ12に分配された燃料が、下流側側面25によって塞き止められやすくなり、下流側側面25に案内されることなくスキッシュエリアに分配されるためと考えられる。
そして、互いに隣接する突起部20の上流側側面24と下流側側面25とが干渉しない範囲で上記条件を変更したうえで行なったシミュレーションにおいても同じような傾向の結果が得られた。すなわち、下流側側面25の角度θ2は、「40°≦θ2≦75°」の範囲であることが好ましいものと考えられる。
次に、突起部20における上流側側面24の角度θ1について行なったシミュレーションの結果の一例について図8を参照して説明する。本シミュレーションにおいて、本発明者は、以下の条件の下で上流側側面24の角度θ1を変化させ、スキッシュエリアにおける当量比分布について解析し、上述した評価値Eに基づいて角度θ1の範囲を検討した。
・ディーゼルエンジンの機関回転速度:1000rpm
・エンジン負荷:100%
・突起部20の高さh:高さH
・突起部20の突出量W1:0.5×L1
・下流側側面25の角度θ2:60°
図8に示されるように、上流側側面24の角度θ1が「0≦θ1≦55°」の範囲では評価値Eが基準となる値E0より小さく、「55°<θ1」の範囲では評価値Eが基準となる値E0より大きくなることが確認された。これは、上流側側面24の角度θ1が「55°<θ1」の範囲では、第1キャビティ12に分配された燃料が、上流側側面24によって塞き止められやすくなるため、上流側側面24に案内されることなくスキッシュエリアに分配されるためと考えられる。
そして、互いに隣接する突起部20の上流側側面24と下流側側面25とが干渉しない範囲で、上記条件を変更して行なったシミュレーションにおいても同じような傾向の結果が得られた。すなわち、上流側側面24の角度θ1は、「0≦θ1≦55°」であることが好ましいものと考えられる。
以上説明したように、第1実施形態におけるディーゼルエンジン及びピストン10によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)第1キャビティ12に分配された燃料の一部は、続いて突起部20に衝突することによって、突起部20の上流側側面24に案内される流れと突起部20の下流側側面25に案内される流れとにさらに分配される。その結果、突起部20が形成されていない場合に比べて、スキッシュエリアにおいて燃料が分散されやすくなることから、スキッシュエリアにおける空気を効率よく利用することが可能である。
(2)突起部20の対向面22がピストン10の頂面11と同一平面上に配置されている。そのため、突起部20がピストン10の頂面11からはみ出している場合に比べて、突起部20が形成されていないときに燃料濃度の高かった領域に対する燃料分配量が過度に低減されることを抑えることが可能である。
(3)突起部20は、リップ部16の先端部よりも第1キャビティ12の側面14側に先端部21を有している。そのため、突起部20の先端部21がリップ部16の先端部まで延びている場合に比べて、スキッシュエリアに対して燃料が分配されやすくなる。
(4)ピストン10の頂面11に対向する平面視にて、突起部20の下流側側面25は、燃料の噴射方向を示す仮想線29に対して角度θ2だけ傾斜している。そのため、キャビティに向けて噴射された燃料がスワール流の影響を受けて流されたとしても、下流側側面25が仮想線29に沿う面である場合に比べて、リップ部16に衝突した燃料の大部分を突起部20に衝突させることが可能であるとともにスキッシュエリアの周方向に対して燃料が分散されやすくなる。
(第2実施形態)
以下、本開示の技術におけるディーゼルエンジン、及び該ディーゼルエンジンに適用されるピストンを具体化した第2実施形態について、図9〜図17を参照して説明する。
なお、第2実施形態におけるディーゼルエンジンのピストン30は、第1実施形態のディーゼルエンジンのピストン10と主要な構成が同じである。そのため、第2実施形態においては、第1実施形態と異なる部分について詳細に説明し、第1実施形態と同様の部分については同様の符号を付すことによりその詳細な説明は省略する。
図9に示されるように、第2実施形態のピストン30において、第1キャビティ12の側面14には、スワール流の流れ方向23を基準にして、突起部20の下流側にピストン30の外周縁に向かって窪む窪み部40が形成されている。窪み部40は、第1キャビティ12の底面13に連なる底面41を有しているとともに、ピストン30の頂面11に対して開放されている。窪み部40は、底面41とピストン30の頂面11とを繋ぐ面であって、スワール流の流れ方向23を基準にして、上流側に配置される上流側側面42と下流側に配置される下流側側面43とを有している。各側面42,43と底面41との連結部分は、各側面42,43に近づくにつれてピストン30の頂面11に向かって上昇する緩やかな曲面状に形成されている。また、上流側側面42とピストン30の頂面11との連結部分は、該上流側側面42に近づくほど窪み部40の底面41に向かって下降する緩やかな曲面状に形成されている。同様に、下流側側面43とピストン30の頂面11との連結部分は、該下流側側面43に近づくほど窪み部40の底面に向かって下降する緩やかな曲面状に形成されている。
図10に示されるように、ピストン30の頂面11に対向する平面視にて、上流側側面42と下流側側面43は、リップ部16の先端部とは反対側に向かって張り出す曲面である接続面44を介して接続されている。窪み部40の上流側側面42は、突起部20の下流側側面25に連続する連続面であって、該下流側側面25を延伸させた面である。すなわち、窪み部40の上流側側面42は、突起部20の下流側側面25と同様に、仮想線29に対して角度θ2だけ傾斜する面である。そして、窪み部40の下流側側面43は、該窪み部40の上流側側面42に対して角度θ3だけ傾斜する面である。
また、図11に示されるように、窪み部40は、第1キャビティ12の側面14に対して窪み量W2だけ窪んでいる。また、窪み部40の底面41は、接続面44に近い部位ほどピストン30の頂面11側に配置される曲面状に形成されている。なお、突出量W1、窪み量W2、角度θ1,θ2,θ3は、突起部20に連なる窪み部40の下流側側面43と該突起部20に対してスワール流の下流側で隣接する突起部20の上流側側面24とが互いに干渉しない値に設定される。
次に、上述したピストン30、及び該ピストン30が適用されたディーゼルエンジンの作用について図12及び図13を参照しながら説明する。
リップ部16の先端部に衝突して第1キャビティ12に分配された燃料の一部は、突起部20の先端部21に衝突することによって該突起部20の下流側側面25に案内される。
ここで、ピストン30に突起部20のみが形成されている場合、突起部20の下流側側面25に案内された燃料には、スキッシュエリアに分配されずに第1キャビティ12内に留まる燃料も存在する。
これに対し、第2実施形態のピストン30には、突起部20に加えて窪み部40が形成されている。突起部20の下流側側面25に案内された燃料は、図12に示されるように、続けて窪み部40に進入する。窪み部40に進入した燃料は、該窪み部40の底面41及び上流側側面42に案内される。図13に示されるように、底面41に案内される燃料は、ピストン30の頂面11における窪み部40の開口へと向かう流れを生成する。また、窪み部40の接続面44及び下流側側面43に衝突した燃料の一部も、ピストン30の頂面11における窪み部40の開口へと向かう流れを生成する。そして、それらの燃料は、ピストン30の下降動作にともなって該開口からスキッシュエリアに分配される。
すなわち、ピストン30のように突起部20に加えて窪み部40を形成することによって、突起部20のみが形成されているときに第1キャビティ12に留まっていた燃料がスキッシュエリアに分配されやすくなる。しかも、その燃料は、ピストン30の外周端に近い位置からスキッシュエリアに燃料が分配される。その結果、燃焼に使用されていない空気の比較的多いスキッシュエリアの外側の領域に対して燃料が分配されやすくなることから、スキッシュエリアにおける空気の利用効率を高めることが可能である。
また、窪み部40の底面41が、接続面44に近い部位ほどピストン30の頂面11側に配置される曲面状に形成されている。そのため、窪み部40に進入した燃料が底面41に案内されることによって、第1キャビティ12の底面13と窪み部40の底面41とによって平坦面が形成される場合に比べて、窪み部40の開口に向けた燃料の流れが生成されやすくもなる。
次に、窪み部40の窪み量W2、突起部20における角度θ1,θ2、窪み部40における角度θ3について行なった各種シミュレーションの結果の一例について図14〜図17を参照して説明する。
まず、突起部20における角度θ2について行なったシミュレーションの結果の一例について図14を参照して説明する。本シミュレーションにおいて、本発明者は、以下の条件の下で突起部20の角度θ2を変化させてスキッシュエリアにおける当量比分布について解析し、評価値Eに基づいて角度θ2について検討した。
・ディーゼルエンジンの機関回転速度:1000rpm
・エンジン負荷:100%
・突起部20の高さh:高さH
・突起部20の突出量W1:0.5×L1
・突起部20における角度θ1:45°
・窪み部40の窪み量W2:0.2×L2
・窪み部40における角度θ3:90°
図14に示されるように、突起部20の下流側側面25の角度θ2が「40°≦θ2≦80°」の範囲では評価値Eが基準となる値E0より小さく、「0≦θ2<40°」及び「80°<θ2」の範囲では評価値Eが基準となる値E0より小さくなることが確認された。そして、突起部20の上流側側面24と窪み部40の下流側側面43とが干渉しない範囲で上記条件を変更して行なったシミュレーションにおいても同じような傾向の結果が得られた。すなわち、突起部20の下流側側面25の角度θ2は、「40°≦θ2≦80°」の範囲であることが好ましいものと考えられる。
ここで、突起部20のみが形成された第1実施形態のピストン10よりも、角度θ2の上限値が高くなっている。これは、第1キャビティ12に分配された燃料の一部が突起部20の下流側側面25で塞き止められてしまうものの、その燃料が該下流側側面25に案内されて窪み部40へと進入するためと考えられる。
次に、突起部20における角度θ1について行なったシミュレーションの結果の一例について図15を参照して説明する。本シミュレーションにおいて、本発明者は、以下の条件の下で突起部20の上流側側面24の角度θ1を変化させてスキッシュエリアにおける当量比分布について解析し、評価値Eに基づいて角度θ1の範囲について検討した。
・ディーゼルエンジンの機関回転速度:1000rpm
・エンジン負荷:100%
・突起部20の高さh:高さH
・突起部20の突出量W1:0.5×L1
・突起部20における角度θ2:60°
・窪み部40の窪み量W2:0.2×L2
・窪み部40における角度θ3:90°
図15に示されるように、第1実施形態と同様、突起部20の上流側側面24の角度θ1が「0≦θ1≦55°」の範囲では評価値Eが基準となる値E0より小さく、「55°<θ1」の範囲では評価値Eが基準となる値E0より大きくなることが確認された。そして、突起部20の上流側側面24と窪み部40の下流側側面43とが干渉しない範囲で、上記条件を変更して行なったシミュレーションにおいても同じような傾向の結果が得られた。すなわち、上流側側面24の角度θ1は、「0≦θ1≦55°」であることが好ましいものと考えられる。
次に、窪み部40における角度θ3について行なったシミュレーションの結果の一例について図16を参照して説明する。本シミュレーションにおいて、本発明者は、以下の条件の下で窪み部40における角度θ3を変化させてスキッシュエリアにおける当量比分布について解析し、評価値Eに基づいて角度θ3の範囲について検討した。
・ディーゼルエンジンの機関回転速度:1000rpm
・エンジン負荷:100%
・突起部20の高さh:高さH
・突起部20の突出量W1:0.5×L1
・突起部20における角度θ1:45°
・突起部20における角度θ2:60°
・窪み部40の窪み量:0.2×L2
図16に示されるように、窪み部40の角度θ3が「80°≦θ3」の範囲では評価値Eが基準となる値E0より小さく、「θ3<80°」の範囲では評価値Eが基準となる値E0より大きくなることが確認された。これは、θ3<80°の範囲では、窪み部40に案内された燃料が、スキッシュエリアの周方向に対する分配を図ることができないためと考えられる。そして、突起部20の上流側側面24と窪み部40の下流側側面43とが干渉しない範囲で上記条件を変更して行なったシミュレーションにおいても同じような傾向の結果が得られた。すなわち、窪み部40の角度θ3は、「80°≦θ3」の範囲であることが好ましいものと考えられる。
次に、窪み部40の窪み量W2について行なったシミュレーションの一例について図17を参照して説明する。本シミュレーションにおいて、本発明者は、以下の条件の下で窪み部40の窪み量W2を変化させてスキッシュエリアにおける当量比分布について解析し、評価値Eに基づいて窪み量W2の範囲について検討した。図17において、横軸は、ピストン30の頂面11の幅L2に対する窪み部40の窪み量W2の比率を示している。
・機関回転速度:1000rpm
・エンジン負荷:100%
・突起部20の高さh:高さH
・突起部20の突出量W1:0.5×L1
・突起部20における角度θ1:45°
・突起部20における角度θ2:60°
・窪み部40における角度θ3:90°
図17に示されるように、窪み部40の窪み量W2が「0×L2<W2≦0.5×L2」の範囲では評価値Eが基準となる値E0より小さく、「0.5×L2<W2」の範囲では評価値Eが基準となる値E0より大きくなることが確認された。そして、突起部20の上流側側面24と窪み部40の下流側側面43とが干渉しない範囲で上記条件を変更して行なったシミュレーションにおいても同じような傾向の結果が得られた。すなわち、窪み部40の角度θ3は、「80°≦θ3」の範囲であることが好ましいものと考えられる。
以上説明したように、第2実施形態におけるディーゼルエンジン及びピストン30によれば、第1実施形態に記載した(1)〜(4)の効果に加えて、以下に列挙する効果を得ることができる。
(5)ピストン30には、突起部20に加えて窪み部40が形成されている。そのため、突起部20のみが形成されていたときに第1キャビティ12に留まっていた燃料の一部が、ピストン30の外周端に近い位置からスキッシュエリアに分配されやすくなる。その結果、燃焼に使用されていない空気の比較的多いスキッシュエリアの外側の領域に対して燃料が分配されやすくなることから、スキッシュエリアにおける空気の利用効率を高めることが可能である。
(6)窪み部40の上流側側面42が突起部20の下流側側面25を延伸させた面であることから、突起部20の下流側側面25に案内された燃料は、窪み部40に円滑に進入することになる。
(7)底面41は、接続面44に近い部位ほどピストン30の頂面11側に配置される曲面状に形成されている。そのため、例えば第1キャビティ12の底面13と同一平面上に底面41が配置されている場合に比べて、窪み部40においてピストン30の頂面11へ向かう流れが生成されやすくなる。その結果、窪み部40の開口からスキッシュエリアに分配される燃料において、スキッシュエリアにおける外側へ向けた勢いが維持されやすくなることから、スキッシュエリアにおける外側の領域に対して燃料が分配されやすくなる。
なお、上記第1及び第2実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・第2実施形態において、窪み部40の上流側側面42は、突起部20の下流側側面25に連続して、且つスワール流の流れ方向23における下流側へ延びる面であればよく、突起部20の下流側側面25を延伸させた面でなくてもよい。すなわち、窪み部40の上流側側面42は、突起部20の下流側側面25に対して所定の角度だけ屈曲していてもよい。
・第2実施形態において、窪み部40の底面41は、第1キャビティ12の底面13と同一平面上に配置される面であってもよい。
・第2実施形態において、窪み部40の底面41は、第1キャビティ12の底面13と、ピストン30の頂面11とを繋ぐ面であってもよい。
・第2実施形態において、窪み部40の上流側側面42及び下流側側面43の少なくとも一方は、底面41に近づくほど窪み部40が幅狭となるように傾斜している面であってもよい。
・第2実施形態において、突出量W1、窪み量W2、角度θ1、角度θ2、角度θ3は、突起部20に連なる窪み部40の下流側側面43と該突起部20に隣接する突起部20の上流側側面24とが互いに干渉しない値に設定されていればよい。そのため、突出量W1、窪み量W2、角度θ1、角度θ2、角度θ3は、下流側側面43と上流側側面24が連続する面となるような値に設定されていてもよい。
・第1及び第2実施形態において、突起部20は、ピストン10,30の頂面11に対向する平面視にて、上流側側面24及び下流側側面25のいずれか一方が仮想線29に沿って延びる面であってもよい。
・第1及び第2実施形態において、突起部20は、第2キャビティの開口縁であるリップ部16の先端部まで延びていてもよい。
・第1及び第2実施形態において、突起部20は、ピストン10,30の頂面11を含む平面よりも第1キャビティ12の底面13側に対向面22を有していてもよい。すなわち、突起部20の高さhは、第1キャビティ12の底面13からピストン10の頂面までの高さHに対して0<h≦Hの範囲にあってもよい。
・第1及び第2実施形態において、突起部20は、ピストン10,30の頂面11を含む平面に対する第1キャビティ12の底面13の反対側に対向面22を有していてもよい。すなわち、突起部20は、ピストン10,30の頂面11からはみ出していてもよい。
・第1及び第2実施形態において、突起部20の先端部21は、第1キャビティ12の底面13側の部位がピストン10,30の頂面11側の部位よりもリップ部16の先端部側に配置されるように傾斜していてもよい。
・第1及び第2実施形態において、突起部20の上流側側面24及び下流側側面25の少なくとも一方は、第1キャビティ12の底面13に近づくほど突起部20が幅広となるように、第1キャビティ12の底面13に対して傾斜していてもよい。
・突起部20は、基端部及び先端部の少なくとも一方が仮想線29上に配置されていなくてもよい。例えば、第1及び第2実施形態において、突起部20は、基端部を仮想線29上に有し、先端部を仮想線29に対してスワール流の流れ方向23の上流側に有していてもよい。また、ピストン10の頂面11に対向する平面視にて、第1キャビティ12の側面14と上流側側面24とのなす角度が鋭角となるような形状であってもよい。
また例えば、第1実施形態において、突起部20は、基端部を仮想線29上に有し、先端部を仮想線29に対してスワール流の流れ方向23の下流側に有していてもよい。また、ピストン10の頂面11に対向する平面視にて、第1キャビティ12の側面14と下流側側面25とのなす角度が鋭角となるような形状であってもよい。
・第1及び第2実施形態において、突起部20は、燃料が噴射される噴射口の各々に対応して設けられているが、直接噴射式ディーゼルエンジンの仕様、例えばスワール比や燃料の噴射圧、噴射態様等に応じて、その設置数や配置を適宜変更してもよい。
10…ピストン、11…頂面、12…第1キャビティ、13…底面、14…側面、15…第2キャビティ、16…リップ部、17…壁面部、18…センターコーン、20…突起部、21…先端部、22…対向面、23…流れ方向、24…上流側側面、25…下流側側面、29…仮想線、30…ピストン、40…窪み部、41…底面、42…上流側側面、43…下流側側面、44…接続面、51…シリンダブロック、52…シリンダヘッド、52a…下面、53…シリンダ、55…ピストン、56…第1キャビティ、57…底面、58…頂面、60…第2キャビティ、61…リップ部、62…壁面部、63…センターコーン、65…燃料噴射弁、67…スキッシュエリア、69…仮想線、70…煤。

Claims (9)

  1. シリンダヘッドに対向する頂面に開口を有する第1キャビティと前記第1キャビティの底面に開口を有する第2キャビティとによってキャビティが構成されたピストンを備える直接噴射式ディーゼルエンジンであって、
    前記ピストンが、前記第1キャビティの底面と該第1キャビティの側面とのなす隅部に一体的に形成され、且つ、前記ピストンの頂面に対向する平面視にて、前記第1キャビティの側面から延びる先細り状の突起部を有する
    ことを特徴とする直接噴射式ディーゼルエンジン。
  2. 前記ピストンの頂面が平坦面であり、
    前記突起部は、前記シリンダヘッドに対向する対向面を前記ピストンの頂面と同一平面上、あるいは前記ピストンの頂面よりも前記第1キャビティの底面側に有する
    請求項1に記載の直接噴射式ディーゼルエンジン。
  3. 前記突起部は、前記第2キャビティの開口縁よりも前記第1キャビティの側面側に先端部を有する
    請求項1または2に記載の直接噴射式ディーゼルエンジン。
  4. 前記突起部は、前記シリンダヘッドに対向する対向面と前記第1キャビティの底面とを繋ぐ一対の側面を有し、
    当該一対の側面のうちで前記シリンダ内に生成されるスワール流の流れ方向に対して下流側に配置される側面は、前記ピストンの頂面に対向する平面視にて、前記スワール流の流れ方向に対して上流側に配置される部位ほど前記突起部の先端部側に近くなるように配置される傾斜面である
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の直接噴射式ディーゼルエンジン。
  5. 前記突起部が、前記ピストンの頂面に対向する平面視にて、前記第2キャビティの中心より放射状に延びる仮想線上に基端部と先端部とを有する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の直接噴射式ディーゼルエンジン。
  6. 前記突起部は、前記シリンダヘッドに対向する対向面と前記第1キャビティの底面とを繋ぐ一対の側面を有し、
    前記ピストンは、前記ピストンの頂面に対して開放された窪み部を前記第1キャビティの側面に有し、
    前記窪み部は、前記ピストンの頂面に対向する平面視にて、前記一対の側面のうちで前記シリンダ内に形成されるスワール流の流れ方向に対して下流側に配置される側面に連続する面であって該流れ方向における下流側へ延びる連続面を有する
    請求項4または5に記載の直接噴射式ディーゼルエンジン。
  7. 前記連続面は、前記突起部の側面のうちでスワール流の流れ方向に対して下流側に配置される側面を延伸させた面である
    請求項6に記載の直接噴射式ディーゼルエンジン。
  8. 前記ピストンの頂面に対向する平面視にて、前記仮想線上に燃料が噴射される
    請求項5〜7のいずれか一項に記載の直接噴射式ディーゼルエンジン。
  9. シリンダヘッドに対向する頂面に開口を有する第1キャビティと前記第1キャビティの底面に開口を有する第2キャビティとによってキャビティが構成される直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストンであって、
    前記第1キャビティの底面と該第1キャビティの側面とのなす隅部に一体的に形成され、且つ、前記ピストンの頂面に対向する平面視にて、前記第1キャビティの側面から延びる先細り状の突起部を有する
    ことを特徴とする直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストン。
JP2012041706A 2012-02-28 2012-02-28 直接噴射式ディーゼルエンジン、及び直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストン Active JP5953067B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012041706A JP5953067B2 (ja) 2012-02-28 2012-02-28 直接噴射式ディーゼルエンジン、及び直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012041706A JP5953067B2 (ja) 2012-02-28 2012-02-28 直接噴射式ディーゼルエンジン、及び直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013177844A true JP2013177844A (ja) 2013-09-09
JP5953067B2 JP5953067B2 (ja) 2016-07-13

Family

ID=49269700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012041706A Active JP5953067B2 (ja) 2012-02-28 2012-02-28 直接噴射式ディーゼルエンジン、及び直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5953067B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015105570A (ja) * 2013-11-28 2015-06-08 株式会社豊田中央研究所 ディーゼルエンジン
WO2018169466A1 (en) 2017-03-17 2018-09-20 Scania Cv Ab A piston for an internal combustion engine
SE1850651A1 (en) * 2018-05-30 2019-12-01 Scania Cv Ab Diesel engine
US20190376442A1 (en) * 2017-03-17 2019-12-12 Mazda Motor Corporation Diesel engine
DE102018006635A1 (de) * 2018-08-22 2020-02-27 Daimler Ag Verfahren zum Betreiben einer Verbrennungskraftmaschine für ein Kraftfahrzeug, sowie Verbrennungskraftmaschine für ein Kraftfahrzeug
WO2023218742A1 (ja) * 2022-05-09 2023-11-16 株式会社豊田自動織機 内燃機関

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59158317A (ja) * 1983-02-28 1984-09-07 Hino Motors Ltd ピストン
JPH0571346A (ja) * 1991-09-11 1993-03-23 Shinnenshiyou Syst Kenkyusho:Kk 直接噴射式デイーゼル機関の燃焼室
JP2000274247A (ja) * 1999-03-19 2000-10-03 Toyota Motor Corp ディーゼルエンジン
US20040123832A1 (en) * 2002-06-28 2004-07-01 Quigley David P. Internal combustion engine piston
JP2004190572A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Yanmar Co Ltd エンジンの燃焼室
JP2007211644A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Hino Motors Ltd 直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造
JP2007239720A (ja) * 2006-03-13 2007-09-20 Kubota Corp 直接噴射式ディーゼルエンジン
JP2009535561A (ja) * 2006-05-04 2009-10-01 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト 内燃機関の運転方法及びこの方法用の内燃機関
JP2011502226A (ja) * 2007-10-30 2011-01-20 ボルボ ラストバグナー アーベー 車両の燃焼機関の排気を削減する装置
WO2012010274A1 (de) * 2010-07-19 2012-01-26 Mtu Friedrichshafen Gmbh Kolben für brennkraftmaschinen, sowie brennkraftmaschine hierzu

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59158317A (ja) * 1983-02-28 1984-09-07 Hino Motors Ltd ピストン
JPH0571346A (ja) * 1991-09-11 1993-03-23 Shinnenshiyou Syst Kenkyusho:Kk 直接噴射式デイーゼル機関の燃焼室
JP2000274247A (ja) * 1999-03-19 2000-10-03 Toyota Motor Corp ディーゼルエンジン
US20040123832A1 (en) * 2002-06-28 2004-07-01 Quigley David P. Internal combustion engine piston
JP2004190572A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Yanmar Co Ltd エンジンの燃焼室
JP2007211644A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Hino Motors Ltd 直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造
JP2007239720A (ja) * 2006-03-13 2007-09-20 Kubota Corp 直接噴射式ディーゼルエンジン
JP2009535561A (ja) * 2006-05-04 2009-10-01 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト 内燃機関の運転方法及びこの方法用の内燃機関
JP2011502226A (ja) * 2007-10-30 2011-01-20 ボルボ ラストバグナー アーベー 車両の燃焼機関の排気を削減する装置
WO2012010274A1 (de) * 2010-07-19 2012-01-26 Mtu Friedrichshafen Gmbh Kolben für brennkraftmaschinen, sowie brennkraftmaschine hierzu

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015105570A (ja) * 2013-11-28 2015-06-08 株式会社豊田中央研究所 ディーゼルエンジン
EP3596320A4 (en) * 2017-03-17 2020-08-12 Scania CV AB PISTON FOR AN INTERNAL COMBUSTION ENGINE
WO2018169466A1 (en) 2017-03-17 2018-09-20 Scania Cv Ab A piston for an internal combustion engine
CN110392771A (zh) * 2017-03-17 2019-10-29 斯堪尼亚商用车有限公司 用于内燃机的活塞
US20190376442A1 (en) * 2017-03-17 2019-12-12 Mazda Motor Corporation Diesel engine
SE1850651A1 (en) * 2018-05-30 2019-12-01 Scania Cv Ab Diesel engine
WO2019231386A1 (en) * 2018-05-30 2019-12-05 Scania Cv Ab Diesel engine, motor vehicle and method for reducing heat transfer to a piston of a cylinder of a diesel engine
US11162410B2 (en) 2018-05-30 2021-11-02 Scania Cv Ab Diesel engine, motor vehicle and method for reducing heat transfer to a piston of a cylinder of a diesel engine
DE102018006635A1 (de) * 2018-08-22 2020-02-27 Daimler Ag Verfahren zum Betreiben einer Verbrennungskraftmaschine für ein Kraftfahrzeug, sowie Verbrennungskraftmaschine für ein Kraftfahrzeug
CN112567121A (zh) * 2018-08-22 2021-03-26 戴姆勒股份公司 机动车用内燃机的运行方法以及机动车用内燃机
DE102018006635B4 (de) 2018-08-22 2020-07-09 Daimler Ag Verfahren zum Betreiben einer Verbrennungskraftmaschine für ein Kraftfahrzeug, sowie Verbrennungskraftmaschine für ein Kraftfahrzeug
CN112567121B (zh) * 2018-08-22 2022-08-30 戴姆勒股份公司 机动车用内燃机的运行方法以及机动车用内燃机
US11454191B2 (en) 2018-08-22 2022-09-27 Daimler Ag Method for operating an internal combustion engine for a motor vehicle, and internal combustion engine for a motor vehicle
WO2023218742A1 (ja) * 2022-05-09 2023-11-16 株式会社豊田自動織機 内燃機関

Also Published As

Publication number Publication date
JP5953067B2 (ja) 2016-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5953067B2 (ja) 直接噴射式ディーゼルエンジン、及び直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストン
KR101996085B1 (ko) 질소 산화물 저감을 위한 직접 분사식 디젤 엔진의 연소실
JP5338268B2 (ja) ディーゼルエンジンの燃焼室構造
JP4888330B2 (ja) 直接噴射式の内燃機関
WO2015177898A1 (ja) ディーゼルエンジンの燃焼室構造
JP6241479B2 (ja) ディーゼルエンジンの燃焼室構造
CN209800084U (zh) 发动机进气道和发动机以及车辆
US20200149465A1 (en) Methods and systems for a piston
KR101366424B1 (ko) 직접 분사식 디젤엔진에서 탄소 미립자 저감을 위한 연소실 형상
JP5227010B2 (ja) 直接噴射式ディーゼルエンジン用ピストン
JP2001221050A (ja) 直噴ディーゼルエンジンのピストン
JPS6017223A (ja) 直噴式内燃機関の燃焼室
JP2011506848A (ja) 熱エンジンの非対称燃焼室
JP2002122024A (ja) ピストンの燃焼室
JP5523998B2 (ja) 直噴式ディーゼルエンジンの燃焼室構造
CN106762101A (zh) 一种直喷汽油机燃烧系统及控制方法
CN114856799A (zh) 一种燃烧室以及气体发动机
Huang et al. Numerical investigation on effects of combustion chamber structure and intake air humidification on combustion and emission characteristics of marine diesel engine
JP2015021473A (ja) エンジン
JP6164795B2 (ja) 内燃機関のピストン
JP4657343B2 (ja) 燃料直噴エンジン
JP5782978B2 (ja) シリンダヘッド及び内燃機関
JP6515942B2 (ja) 火花点火式内燃機関
Maji et al. Numerical simulation of the effects of combustion chamber geometry on nonroad diesel engine performance
JP7411589B2 (ja) ディーゼル機関

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160607

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5953067

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250