JP5782978B2 - シリンダヘッド及び内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、吸気口を介した吸気によって燃焼室内にタンブル流を発生させる内燃機関を構成するシリンダヘッド、及び該シリンダヘッドを備える内燃機関に関する。
内燃機関の燃費向上を図る方法の一つとしては、内燃機関の燃焼室内で形成されるタンブル流を強くする方法が挙げられる。この方法では、燃焼室内にタンブル流が発生することにより、燃焼室内で空気と燃料とが効率良く攪拌される。すると、空気及び燃料からなる混合気における燃料の濃度分布のばらつきが抑制される。その結果、混合気の燃焼に基づいた推進力が効率良くピストンに伝達され、内燃機関の燃費が向上される。
ところで、タンブル流の強さは、内燃機関の駆動態様によって変動することがある。例えば、アイドル時などのように内燃機関の回転数が低い場合には、燃焼室内に吸入された気体の旋回流動が弱まり、圧縮行程でタンブル流が極端に弱くなり、最悪の場合にはタンブル流が崩壊するおそれがある。このようにタンブル流が崩壊する場合には、空気と燃料を効率良く攪拌できなくなり、内燃機関の燃費向上を望めない。
そこで、従来では、燃焼室内で発生したタンブル流の崩壊を抑制するための構成を備えた内燃機関として、例えば特許文献1に記載の内燃機関が提案されている。この内燃機関を構成するシリンダヘッドには、図9に示すように、吸気口200を有する吸気部201と、排気口202を有する排気部203とが設けられている。また、シリンダヘッドにおいて燃焼室に望む燃焼室壁面204には、吸気部201及び排気部203を挟むように形成された一対の壁部205が形成されている。これら各壁部205は、シリンダの燃焼室内で発生するタンブル流と略平行な平面をそれぞれ有している。
こうした一対の壁部205をシリンダヘッドに設けると、燃焼室内で発生したタンブル流に沿って流動する気体の拡散が抑制される。その結果、圧縮行程時でのタンブル流の崩壊が抑制される。
特開2001−98946号公報
ところで、近年では、内燃機関の更なる燃費向上が希求されている。燃焼室内にタンブル流を発生させて燃費向上を図る内燃機関においては、燃焼室内でのタンブル流をより強くすることが好ましい。つまり、従来のシリンダヘッドに関しては、より強いタンブル流を燃焼室内に発生させるという点で改善の余地がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものである。その目的は、吸気口を介した吸気によって燃焼室内に発生するタンブル流を強くすることができるシリンダヘッド及び内燃機関を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の燃焼室に対向する燃焼室対向面に、吸気口を有する吸気部の中央と排気口を有する排気部の中央とを結ぶ直線を中心線として、この中心線に対して線対称をなす一対の壁部が、前記吸気部を挟むように形成されてなるシリンダヘッドにおいて、前記吸気口の外縁のうち前記中心線から最も離間している部位を前記吸気部の最外部位とし、前記排気口の外縁のうち前記中心線から最も離間している部位を前記排気部の最外部位としたとき、前記排気部の最外部位が前記吸気部の最外部位よりも前記中心線に近接しており、前記各壁部は、前記燃焼室対向面内において互いに交差せず、且つ前記吸気部の最外部位に対して前記中心線とは反対側の部位から前記排気部の最外部位に対して前記中心線と同じ側の部位に向かう方向に前記排気部まで延びて、互いの間隔が前記吸気部及び前記排気部の並ぶ方向において前記排気部に近づくに連れて次第に狭くなっていることを要旨とする。
燃焼室内でタンブル流を発生させる内燃機関では、吸気口から燃焼室内に気体が吸入されると、該気体の大部分は、燃焼室を囲む内周面において吸気部から最も離れた領域に向けて流動する。その結果、燃焼室内では、吸気口から吸入した気体によってタンブル流が発生する。その一方で、燃焼室内では、吸気口から吸入された一部の気体の流動によって、タンブル流とは気体の流動する方向が異なるスワール流が発生することがある。
本発明のシリンダヘッドにおいて、燃焼室に対向する燃焼室対向面には、吸気部を挟むように配置される一対の壁部が設けられている。しかも、これら各壁部の間隔は、吸気部及び排気部の並ぶ方向において排気部に近づくほど次第に狭くなっている。そのため、吸気口から燃焼室内に吸入された気体のうち壁部に向かった気体の流動方向は、壁部によって壁部の内側に変更されたり、壁部に沿う方向に変更されたりする。その結果、一対の壁部が略平行である従来の場合と比較して、吸気口から燃焼室内に吸入された気体が、燃焼室内の内側に集まりやすくなる。そして、各壁部によって内側に集められた気体は、タンブル流に沿って流動する気体と合流し、タンブル流に沿って流動するようになる。したがって、タンブル流に沿って流動する気体の流量が多くなる分、吸気口を介した吸気によって燃焼室内に発生するタンブル流を強くすることができる。
し仮にシリンダヘッドにおいて燃焼室に対向する燃焼室対向面内で、各壁部が交差したとすると、各壁部によって流動方向が変更される気体は、燃焼室を囲む内周面において吸気部から最も離れた領域とは異なる領域に向けて流動される可能性が高くなる。これに対し、本発明では、各壁部は、排気部に近づくに連れて間隔が狭くなるように構成されるものの、対向面内で交差しない。そのため、各壁部によって、吸気口を介して燃焼室内に吸入された気体を効率良く内側に集めることが可能となる。したがって、燃焼室内で発生するタンブル流を強くすることができる。
一方、請求項に記載の発明は、内部に筒状のシリンダを有するシリンダブロックと、前記シリンダブロックに組み付けられる、請求項に記載のシリンダヘッドと、を備えた内燃機関において、前記燃焼室対向面における前記各壁部よりも外側の部分は、外側に向かうに連れて前記シリンダ内のピストンに近づく斜面となっており、前記シリンダ内に形成される燃焼室内には、前記斜面と前記ピストンにおいて前記斜面に対向する対向面とにより、前記シリンダ内におけるピストンの上死点への移動に伴って前記燃焼室内の気体を該燃焼室の中央に流動させるためのスキッシュエリアが形成されていることを要旨とする。
上記構成によれば、ピストンが上死点に向けて移動する場合、燃焼室内には、スキッシュエリアから中央に向けて気体が押し出されるスキッシュ流が発生する。つまり、燃焼室の中央に気体が集まる分、燃焼行程時には燃料を効率良く燃焼させることができ、ひいては内燃機関の燃費を向上させることができる。
本発明の内燃機関の一実施形態を模式的に示す断面図。 シリンダヘッドの燃焼室対向面を模式的に示す平面図。 図2における3−3線矢視断面図。 比較例のシリンダヘッドの燃焼室対向面を模式的に示す平面図。 比較例のシリンダヘッドを用いた場合における気体の流速の分布を説明するための説明図。 実施形態のシリンダヘッドを用いた場合における気体の流速の分布を説明するための説明図。 流量係数とタンブル値との関係を示すグラフ。 別の実施形態のシリンダヘッドの燃焼室対向面を模式的に示す平面図。 従来のシリンダヘッドを燃焼室側から見た様子を模式的に示す平面図。
以下、本発明の内燃機関を具体化した一実施形態を図1〜図7に従って説明する。
図1に示すように、内燃機関11は、シリンダブロック12と、シリンダブロック12内に形成された円筒形状のシリンダ13の上部開口を閉塞するようにシリンダブロック12に組み付けられるシリンダヘッド14とを備えている。シリンダ13内には、シリンダヘッド14に近づく方向及び離れる方向、即ち図1における上下方向に摺動(移動)するピストン15が設けられている。そして、シリンダ13の内周面、シリンダヘッド14においてピストン15に対向する面、及びピストン15においてシリンダヘッド14に対向する面によって、燃焼室16が区画形成されている。
図1及び図2に示すように、シリンダヘッド14において、シリンダ13の中央に対向する部分には、点火プラグ22を支持するための支持部21が形成されている。また、点火プラグ22の設置位置の図1における左側には、複数(本実施形態では2つ)の吸気口23を有する吸気部24が設けられている。さらに、点火プラグ22の設置位置の図1における右側には、複数(本実施形態では2つ)の排気口25を有する排気部26が設けられている。つまり、ピストン15が摺動する方向(図1における上下方向)に直交する仮想面に沿う第1の方向X(図1では左右方向)において一方側から他方側へ順に、吸気部24、支持部21(即ち、点火プラグ22)、排気部26が並んでいる。
吸気部24を構成する各吸気口23は、上記仮想面に沿う方向において第1の方向Xと直交する第2の方向Y(図1では紙面と直交する方向)に並んでいる。具体的には、各吸気口23は、第1の方向Xに沿って延びる中心線(直線)Sを挟むようにそれぞれ配置されている。つまり、吸気部24は、中心線Sを中心に線対称となるように構成されている。そして、各吸気口23は、図示しない吸気用バルブ開閉機構によって吸気バルブ27が駆動することにより開閉される。なお、本実施形態における第2の方向Yは、ピストン15の摺動によって回転する図示しないクランクシャフトの延びる方向にほぼ一致している。また、中心線Sは、第2の方向Yにおける吸気部24の中央と排気部26の中央とを繋ぐ直線である。
また、シリンダヘッド14には、吸気口23に連通する複数(本実施形態では2つ)の吸気通路28が設けられている。そして、吸気通路28内を上流側から下流側に流動した気体は、吸気口23を介して燃焼室16内に流入する。本実施形態の吸気通路28は、該吸気通路28を介して燃焼室16内に吸入した気体の大部分がシリンダ13の内周面において吸気部24から最も離れた領域に向けて流動するように形成されている。その結果、吸気行程時においては、燃焼室16内には、吸気口23を介して流入する気体の流動によってタンブル流Tが形成される。
なお、本実施形態におけるタンブル流Tとは、吸気部24から点火プラグ22近傍に直接向かう気体の流れを含んだ気体の旋回流であって、図1における時計方向に流れる気体の旋回流のことを示している。
排気部26を構成する各排気口25は、各吸気口23と同様に、第2の方向Yに並んでいる。具体的には、各排気口25は、中心線Sを挟むようにそれぞれ配置されている。つまり、本実施形態の排気部26は、中心線Sを中心に線対称となるように構成されている。そして、各排気口25は、図示しない排気用バルブ開閉機構によって排気バルブ29が駆動することにより開閉される。なお、本実施形態の排気口25の開口面積は、吸気口23の開口面積よりも狭い。
また、排気口25は、シリンダヘッド14に設けられた排気通路30に連通している。つまり、排気行程時においては、各排気口25を介して燃焼室16から排気された気体が排気通路30を介して排気される。
なお、本実施形態では、一つのシリンダ13に対して2種類の噴射弁31,32が設けられている。各噴射弁31,32のうち一方の噴射弁は、吸気通路28内に燃料を噴射するための通路噴射弁31である。また、他方の噴射弁は、シリンダ13内に燃料を噴射するための筒内噴射弁32である。これら各噴射弁31,32のうち少なくとも一方の噴射弁から噴射された燃料を含んだ混合気が点火プラグ22によって燃焼され、該燃焼に基づいた力によってピストン15が図1における上下方向に摺動する。
次に、本実施形態のシリンダヘッド14について図2及び図3を参照して詳しく説明する。
図2及び図3に示すように、シリンダヘッド14において燃焼室16に対向する面、即ち燃焼室対向面40には、燃焼室16内でタンブル流Tが発生する空間41の第2の方向Yにおける両側に、案内壁(壁部)42がそれぞれ設けられている。これら一対の案内壁42は、上記中心線Sを中心に線対称をなすと共に、吸気部24を第2の方向Yにおける両側から挟むように形成されている。
こうした案内壁42は、第1の方向Xにおいて吸気部24から排気部26に近づくに連れて第2の方向Yにおける内側に次第に向かうように形成されている。つまり、各案内壁42の間隔は、第1の方向Xにおいて排気部26に近づくに連れて次第に狭くなっている。なお、本実施形態では、燃焼室対向面40を燃焼室16側から見た場合、案内壁42は一直線状をなしている。
また、案内壁42は、第1の方向Xにおいて排気部26の形成位置まで延びている。そして、案内壁42の排気部26に近い側の端部は、排気部26の第2の方向Yにおける最外部位26aよりも、第2の方向Yにおける内側に位置している。すなわち、案内壁42の中心線Sに対する傾斜角度θ1は、吸気部24の最外部位24a及び排気部26の最外部位26aを結ぶ仮想線43の中心線Sに対する傾斜角度θ2よりも大きい。
なお、図3に示すように、本実施形態の案内壁42は、燃焼室対向面40において案内壁42よりも第2の方向Yにおける内側の部位に対して、ほぼ直角となるように加工形成されている。ただし、シリンダヘッド14を加工する場合、案内壁42を直角に形成することは非常に困難である。そのため、シリンダヘッド14は、案内壁42の曲率Rが極力小さくなるようにシリンダヘッド粗材を加工することで形成されている。
また、燃焼室対向面40において案内壁42の第2の方向Yにおける外側は、斜面44となっている。これら各斜面44は、第2の方向Yにおける外側に近づくほど図3における下方に位置するようにそれぞれ形成されている。また、ピストン15において斜面44に対向する対向面15aは、斜面44にほぼ平行となるように斜面状に形成されている。すなわち、本実施形態では、燃焼室対向面40の斜面44とピストン15の対向面15aとの間の空間が、スキッシュエリア45として機能する。
次に、本実施形態の内燃機関11の作用について、図2、図4〜図7を参照して説明する。
さて、吸気行程時においては、ピストン15が下死点に向けて摺動すると共に、各吸気バルブ27が開弁される。すると、燃焼室16内には各吸気口23を介して気体が吸入される。このとき、通路噴射弁31から燃料が噴射される場合、燃焼室16内に吸入される気体は、大気と燃料とが混合された混合気である。一方、通路噴射弁31から燃料が噴射されない場合、燃焼室16内に吸気される気体全体若しくは気体の大部分は大気である。
燃焼室16内においては、各吸気口23から第2の方向Yにおける内側に流動する気体によって、燃焼室16内にはタンブル流Tが形成される。その一方で、吸気された気体の中には、各吸気口23からシリンダ13の内周面に向けて流動する気体が存在する。もし仮にシリンダヘッド14に案内壁42が設けられていないとすると、吸気口23からシリンダ13の内周面に向けて流動する気体は内周面に沿って流動する。すると、燃焼室16内にはスワール流が発生するおそれがある。なお、スワール流とは、ピストン15の摺動方向に延びる線を中心に旋回する気体の流れを示す。
この点、本実施形態のシリンダヘッド14には、タンブル流Tが発生する空間41を挟むように一対の案内壁42が設けられている。しかも、これら各案内壁42の間隔は、第1の方向Xにおいて吸気部24から排気部26に近づくに連れて次第に狭くなっている。そのため、図2に示すように、吸気口23からシリンダ13の内周面に向けて流動する気体は、案内壁42に衝突した後に第2の方向Yにおける内側に向かったり、案内壁42に沿って流動したりする。つまり、一対の案内壁42によって流動方向が変更された気体は、シリンダ13の内周面において最も吸気部24から離れた領域に向かう。
そして、一対の案内壁42によって流動方向が変更された気体は、吸気口23からシリンダ13の内周面において最も吸気部24から離れた位置に向かう気体と合流する。その結果、タンブル流Tに沿って流動する気体の量が多くなり、タンブル流Tに沿って流動する気体の流速が速くなる。したがって、燃焼室16内で発生するタンブル流Tが強くなる。
一方、従来のように、シリンダヘッドに第1の方向Xに沿って延びる一対の案内壁を設ける方法も考えられる。こうした第1の方向Xに延びる、即ちタンブル流Tに略平行な一対の案内壁では、吸気口23からシリンダ13の内周面に向けて流動する気体を、第2の方向Yにおける内側に積極的に案内できない。そのため、従来の案内壁を備えたシリンダヘッドでは、本実施形態のシリンダヘッド14と比較して、第2の方向Yにおける内側に気体を集めにくい分、燃焼室16内で発生するタンブル流Tを強くできない。
ここで、本実施形態のシリンダヘッド14と、比較例のシリンダヘッド100とでのタンブル値を比較する。なお、図5及び図6においては、「ドット」の密度が濃い領域ほど、気体の流速が速い領域であることを示している。
図4に示すように、比較例のシリンダヘッド100に設けられる案内壁101の中心線Sに対する傾斜角度θ3は、本実施形態のシリンダヘッド14の案内壁42の中心線Sに対する傾斜角度θ1よりも小さい角度(例えば、傾斜角度θ2)である。
図5に示すように、比較例のシリンダヘッド100では、吸気口23近傍での気体の流速は速いものの、第2の方向Yにおける中央での気体の流速はそれほど速くない。これに対し、図6に示すように、本実施形態のシリンダヘッド14では、第2の方向Yにおける中央での気体の流速が速くなっている。しかも、図5及び図6に示すように、本実施形態のシリンダヘッド14では、気体の流速の速い領域は、比較例のシリンダヘッド100の場合と比較して広い。これは、本実施形態の場合のほうが、比較例の場合よりも案内壁の傾斜角度が大きい分、気体を第2の方向Yにおける中央に効率よく集めることが可能であるためと考えられる。つまり、流動する気体が第2の方向Yにおける中央に集まりやすい分、第2の方向Yにおける中央での気体の流速が速くなる。
そのため、第2の方向Yにおける中央での気体の流速が速い分、図7に示すように、燃焼室16に形成されるタンブル流Tの強さを示すタンブル値TRが大きくなる。また、このようにタンブル値TRを大きくしても、流量係数Cfはあまり低下しない。この流量係数Cfは、一回の吸気行程での実際の吸気量を、吸気量の理論的な最大値(燃焼室16の容積の最大値)で除算した値である。そのため、案内壁42の形状変更に伴う燃焼室16内への気体の吸気量の低下は余り見られない。
本実施形態では、比較例や従来の場合と比較して、燃焼室16内でのタンブル値TRが大きくなる分、燃焼室16内で空気と燃料が効率良く混合される。その結果、燃焼室16内では、空気及び燃料からなる混合気における燃料の濃度分布のばらつきが抑制される。すると、燃焼に基づいた推進力が効率良くピストン15に伝達される。
以上説明したように、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)第2の方向Yにおいて吸気部24の両側に配置される一対の案内壁42の間隔が、第1の方向Xにおいて排気部26に近づくに連れて狭くなっている。これにより、吸気口23から燃焼室16内に吸入された気体が第2の方向Yにおける内側に集まりやすくなる。その結果、タンブル流Tに沿って流動する気体の流速が速くなり、ひいてはタンブル値TRを大きくすることができる。このようにタンブル値TRを大きくすることにより、燃焼室16内において空気と燃料とを効率良く攪拌することができる分、燃焼行程では、混合気の燃焼に伴う力がピストン15に効率良く伝達される。その結果、内燃機関11の燃費を向上させることができる。
(2)本実施形態では、一対の案内壁42は、吸気口23から燃焼室16内に吸入された気体の流動方向がシリンダ13の内周面において最も吸気部24から離れた領域に向かう方向に変更されるように構成されている。そのため、タンブル流Tに沿って流動する気体の流量を多くすることができ、ひいてはタンブル流を強くすることができる。
(3)しかも、このようにタンブル値TRを大きくしても、吸気通路28の形状などを変更する場合とは異なり、流量係数Cfが極端に小さくなることが抑制される。つまり、一回の吸気行程時における吸気量の低下が抑制される分、内燃機関11の燃費向上に貢献することができる。
(4)また、燃焼室16内において各案内壁42よりも第2の方向Yにおける外側には、スキッシュエリア45がそれぞれ形成されている。そのため、ピストン15が上死点に向けて摺動する際には、スキッシュエリア45内の気体(混合気)が第2の方向Yにおける内側に勢いよく押し出される。つまり、ピストン15の上死点へ向けての摺動時に、燃焼室16内にはスキッシュ流が発生する。このように燃焼行程の開始前までに混合気を点火プラグ22の設置位置周辺に集めることができる分、燃焼行程ではピストン15により強い推進力が付与される。その結果、内燃機関11の燃費を向上させることができる。
(5)本実施形態では、各案内壁42は、曲率Rが極力小さくなるようにシリンダヘッド粗材を加工することで形成されている。ここで、図3にて二点鎖線で示すように、曲率Rを大きくする程、第2の方向Yに直交する平面部分が狭くなる。その結果、曲率Rが小さい場合と比較して、案内壁42による第2の方向Yにおける内側への気体の案内効率が低くなる。本実施形態では、曲率Rが極力小さい案内壁42を設けたことにより、案内壁42によって気体を第2の方向Yにおける内側に効率良く案内できる。そのため、タンブル流Tをより強くすることができる。
なお、実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・実施形態において、シリンダヘッド14の燃焼室対向面40のうち案内壁42の第2の方向Yにおける外側部位を、ピストン15の摺動方向に直交する平面状に形成してもよい。この場合、ピストン15において上記外側部位に対向する対向面も、ピストン15の摺動方向に直交する平面状にしてもよい。
・実施形態において、案内壁は、第1の方向Xにおいて排気部26に近づくに連れて第2の方向Yにおける内側に向かう構成であれば、任意の構成であってもよい。例えば、図8に示すように、シリンダヘッド14は、燃焼室16から見た場合に直線状ではなく湾曲した案内壁42Aを備えた構成であってもよい。
また、燃焼室対向面40内で各案内壁42が互いに交差しないのであれば、案内壁42の中心線Sに対する傾斜角度θ1を「0°」以外の任意の角度に設定してもよい。例えば、傾斜角度θ1を、上記傾斜角度θ2よりも大きくしてもよいし、傾斜角度θ2と同程度としてもよい。
・実施形態において、吸気部24は、「2つ」以外の任意の個数(1つ又は3つなど)の吸気口23を備えた構成であってもよい。
・実施形態において、排気部26は、「2つ」以外の任意の個数(1つ又は3つなど)の排気口25を備えた構成であってもよい。
・実施形態において、吸気口23の個数は、排気口25の個数と異なってもよい。
・実施形態において、各案内壁42の間隔が第1の方向Xにおいて排気部26に近づくに連れて狭くなるのであれば、吸気部24の最外部位24aを、第2の方向Yにおいて、排気部26の最外部位26aと同一位置としてもよいし、排気部26の最外部位26aよりも内側としてもよい。
・実施形態において、内燃機関は、一つのシリンダ13に対して各噴射弁31,32のうち何れか一方のみを備えた構成であってもよい。
11…内燃機関、12…シリンダブロック、13…シリンダ、14…シリンダヘッド、15…ピストン、15a…対向面、16…燃焼室、23…吸気口、24…吸気部、25…排気口、26…排気部、40…燃焼室対向面、42,42A…壁部としての案内壁、44…斜面、45…スキッシュエリア、T…タンブル流。

Claims (2)

  1. 内燃機関の燃焼室に対向する燃焼室対向面に、吸気口を有する吸気部の中央と排気口を有する排気部の中央とを結ぶ直線を中心線として、この中心線に対して線対称をなす一対の壁部が、前記吸気部を挟むように形成されてなるシリンダヘッドにおいて、
    前記吸気口の外縁のうち前記中心線から最も離間している部位を前記吸気部の最外部位とし、前記排気口の外縁のうち前記中心線から最も離間している部位を前記排気部の最外部位としたとき、前記排気部の最外部位が前記吸気部の最外部位よりも前記中心線に近接しており、
    前記各壁部は、前記燃焼室対向面内において互いに交差せず、且つ前記吸気部の最外部位に対して前記中心線とは反対側の部位から前記排気部の最外部位に対して前記中心線と同じ側の部位に向かう方向に前記排気部まで延びて、互いの間隔が前記吸気部及び前記排気部の並ぶ方向において前記排気部に近づくに連れて次第に狭くなっている
    ことを特徴とするシリンダヘッド。
  2. 内部に筒状のシリンダを有するシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックに組み付けられる、請求項に記載のシリンダヘッドと、を備えた内燃機関において、
    前記燃焼室対向面における前記各壁部よりも外側の部分は、外側に向かうに連れて前記シリンダ内のピストンに近づく斜面となっており、
    前記シリンダ内に形成される燃焼室内には、前記斜面と前記ピストンにおいて前記斜面に対向する対向面とにより、前記シリンダ内におけるピストンの上死点への移動に伴って前記燃焼室内の気体を該燃焼室の中央に流動させるためのスキッシュエリアが形成されていることを特徴とする内燃機関。
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