JP2013170183A - 洗浄剤用組成物及び洗浄剤 - Google Patents

洗浄剤用組成物及び洗浄剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2013170183A
JP2013170183A JP2012033127A JP2012033127A JP2013170183A JP 2013170183 A JP2013170183 A JP 2013170183A JP 2012033127 A JP2012033127 A JP 2012033127A JP 2012033127 A JP2012033127 A JP 2012033127A JP 2013170183 A JP2013170183 A JP 2013170183A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
general formula
structural unit
unsaturated monomer
unit represented
ethylenically unsaturated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012033127A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5878781B2 (ja
Inventor
Takuya Furuta
拓也 古田
Yuki Fujii
由紀 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Goo Chemical Industries Co Ltd
Original Assignee
Goo Chemical Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Goo Chemical Industries Co Ltd filed Critical Goo Chemical Industries Co Ltd
Priority to JP2012033127A priority Critical patent/JP5878781B2/ja
Publication of JP2013170183A publication Critical patent/JP2013170183A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5878781B2 publication Critical patent/JP5878781B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

【課題】起泡性を向上して泡に厚み感及びヌメリ感を付与することができ、更に使用時に髪や肌に感じられる感触を改善することができる洗浄剤用組成物の提供。
【解決手段】(a)ショ糖脂肪酸エステル、(b)親水性溶媒、(c)成分として、成分(a)及び成分(b)の存在下でエチレン性不飽和単量体を重合させて合成される、例えば、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、及び/又はジメチルアミノエチルメタクリレートをモノクロロ酢酸カリウムで両性化した反応生成物を含有する組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、シャンプー、コンディショナー、ボディーソープなどの洗浄剤を構成する成分として適用される洗浄剤用組成物、及びこの洗浄剤組成物を含有する洗浄剤に関する。
シャンプー、ボディーソープなどの洗浄剤に添加される界面活性剤として、従来、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩などのアニオン性界面活性剤、アミドプロピルベタインなどの両性界面活性剤などが知られている(特許文献1参照)。これらの界面活性剤は耐硬水性に優れ、また濯ぎ時にいわゆる「きしみ」が生じにくいという利点を有している。
しかし、このような硫酸基又はスルホン酸基を有するアニオン性界面活性剤や両性界面活性剤が使用されると、洗浄剤が起泡することで生じる泡は、その泡質が粗く、クリーミーさに欠け、また泡もちが悪いという問題がある。
また、皮膚洗浄用として主に用いられている高級脂肪酸塩は、泡立ち性は優れているものの、洗浄時や洗浄後に肌につっぱり感を感じるという欠点がある。
そのため、洗浄剤を使用する場合の良好な使用感を維持しながら洗浄剤の起泡性を向上することが求められている。
特開平9−78082号公報
本発明は上記事由に鑑みてなされたものであり、洗浄剤の起泡性を向上してそれにより生じる泡に厚み感及びヌメリ感を付与することができ、更に洗浄剤を使用した際に髪や肌に感じられる感触を改善することができる洗浄剤用組成物及び洗浄剤を提供することを目的とする。
本発明に係る洗浄剤用樹脂組成物は、次の成分(a)乃至(c)を含有する;
(a)ショ糖脂肪酸エステル;
(b)親水性溶媒;
(c)前記成分(a)及び前記成分(b)の存在下でエチレン性不飽和単量体を重合させるステップを含む方法で合成され、下記一般式(1)で示される構成単位と下記一般式(2)で示される構成単位とのうち少なくとも一方、又はアニオン性の構成単位を備える重合体。
Figure 2013170183
一般式(1)中、R1はH又はCH3を、R2は炭素数1〜4のアルキレン基を、R3は炭素数1〜4のアルキル基又はCH265を、AはO又はNHを、XはBr、Cl、CH3SO4又はCH364SO4を、それぞれ示す。
Figure 2013170183
一般式(2)中、R4はH又はCH3を、R5は炭素数1〜4のアルキレン基を、R6は炭素数1〜4のアルキレン基を、A2はO又はNHを、R7およびR8は炭素数1〜4のアルキル基を、それぞれ示す。
本発明に係る洗浄剤用組成物において、前記成分(c)が、
前記成分(a)及び前記成分(b)の存在下で前記エチレン性不飽和単量体を重合させることで下記一般式(2’)に示す構成単位を備える中間生成物を合成するステップと、
前記中間生成物における下記一般式(2’)に示す前記構成単位を両性化することで前記一般式(2)で示される構成単位を生成するステップと
を含む方法で合成されてなることが好ましい。
Figure 2013170183
一般式(2’)中、R4はH又はCH3を、R5は炭素数1〜4のアルキレン基を、A2はO又はNHを、R7およびR8は炭素数1〜4のアルキル基を、それぞれ示す。
本発明に係る洗浄剤用組成物において、前記成分(c)が、前記一般式(1)で示される構成単位と前記一般式(2)で示される構成単位とのうち少なくとも一方を備え、
前記成分(a)の割合が、前記エチレン性不飽和単量体の全量に対して0.5〜20質量%の範囲であることも好ましい。
本発明に係る洗浄剤用組成物において、前記成分(c)が、前記アニオン性の構成単位を備え、
前記成分(a)の割合が、前記エチレン性不飽和単量体の全量に対して1〜50質量%の範囲であることも好ましい。
本発明に係る洗浄剤は、前記洗浄剤用組成物を含有する。
本発明によれば、洗浄剤の起泡性を向上してそれにより生じる泡に厚み感及びヌメリ感を付与することができ、更に洗浄剤を使用した際に髪や肌に感じられる感触を改善することができる洗浄剤用組成物、及びこの洗浄剤組成物を含有する洗浄剤が得られる。
本実施形態による洗浄剤用組成物は、ショ糖脂肪酸エステル(a)と、親水性溶媒(b)と、重合体(c)とを含有する。重合体(c)は、下記一般式(1)で示される構成単位と下記一般式(2)で示される構成単位とのうち少なくとも一方、又はアニオン性の構成単位を備える。
Figure 2013170183
一般式(1)中、R1はH又はCH3を、R2は炭素数1〜4のアルキレン基を、R3は炭素数1〜4のアルキル基又はCH265を、A1はO又はNHを、XはBr、Cl、CH3SO4又はCH364SO4を、それぞれ示す。
Figure 2013170183
一般式(2)中、R4はH又はCH3を、R5は炭素数1〜4のアルキレン基を、R6は炭素数1〜4のアルキレン基を、A2はO又はNHを、R7およびR8は炭素数1〜4のアルキル基を、それぞれ示す。
ショ糖脂肪酸エステルは、一般的には乳化剤、洗浄剤、可溶化剤等として知られているが、本実施形態ではショ糖脂肪酸エステル(a)は洗浄剤が起泡することにより生じる泡のボリューム感を向上し、また洗い上がり後の肌に感じられるしっとり感を向上するために用いられる。ショ糖脂肪酸エステル(a)は、モノエステル体、ジエステル体のいずれでもよい。ジエステル体では、二つの構成脂肪酸が互いに異なっていてもよい。ショ糖脂肪酸エステル(a)の具体例としては、ショ糖ラウリン酸モノエステル、ショ糖ミリスチン酸モノエステル、ショ糖パルミチン酸モノエステル、ショ糖ステアリン酸モノエステル、ショ糖オレイン酸モノエステル、ショ糖ラウリン酸ジエステル、ショ糖ミリスチン酸ジエステル、ショ糖パルミチン酸ジエステル、ショ糖ステアリン酸ジエステル、ショ糖オレイン酸ジエステル等が挙げられる。これらの化合物のうち一種のみが用いられても二種以上が併用されてもよい。
親水性溶媒(b)は、水に対する溶解度は10g/水100g(25℃)以上である有機溶媒であることが好ましい。このような有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、エチレングリコール及びグリセリン等の炭素数が1〜4の脂肪族1〜4価アルコール;アセトン;メチルセロソルブ;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のグリコールエーテル;ジオキサン;酢酸メチル;酢酸エチル;ジメチルホルムアミド等が挙げられる。これらの有機溶媒は一種単独で使用され、或いは二種以上が併用される。なお、洗浄剤が人体の皮膚に付着する可能性があることを考慮すれば、親水性溶媒(b)として、エタノール及び2−プロパノールのうち一方が使用され、或いは双方が併用されることが好ましい。
また、洗浄剤組成物は、溶媒として、親水性溶媒(b)に加えて、更に水を含有してもよい。
重合体(c)は、上記のとおり、一般式(1)で示される構成単位と一般式(2)で示される構成単位とのうち少なくとも一方、又はアニオン性の構成単位を備える。
この重合体(c)は、ショ糖脂肪酸エステル(a)と親水性溶媒(b)との存在下でエチレン性不飽和単量体が重合することで合成される。このように重合体(c)がショ糖脂肪酸エステル(a)の存在下で合成されることで、洗浄剤用組成物を含有する洗浄剤が起泡することにより生じる泡のボリューム感が向上し、また洗い上がり後の肌に感じられるしっとり感が向上する。
また、重合体(c)はショ糖脂肪酸エステル(a)と親水性溶媒(b)の存在下で合成されると、重合体(c)が合成されると同時に、ショ糖脂肪酸エステル(a)と親水性溶媒(b)と重合体(c)とを含有する洗浄剤用組成物が得られる。
このような重合体(c)の合成が、ショ糖脂肪酸エステル(a)の存在下でおこなわれると、上述のとおり洗浄剤用組成物を含有する洗浄剤が起泡することにより生じる泡のボリューム感が向上し、また洗い上がり後の肌に感じられるしっとり感が向上する。その理由は充分に解明されてはいないが、ショ糖脂肪酸エステル(a)の存在下で重合体(c)が生成することで重合体(c)とショ糖脂肪酸エステル(a)との相溶性が高まることが一因になっていると推察される。
重合体(c)について、更に詳しく説明する。
まず、重合体(c)が一般式(1)で示される構成単位と一般式(2)で示される構成単位とのうち少なくとも一方を備える場合について説明する。以下、一般式(1)で示される構成単位と一般式(2)で示される構成単位とのうち少なくとも一方を備える重合体(c)を、重合体(c1)という。
重合体(c1)が一般式(1)で示される構成単位を備える場合、この一般式(1)で示される構成単位の割合は適宜設定される。特にこの割合は、10〜80質量%の範囲であることが好ましく、この場合、重合体(c1)の毛髪あるいは肌への吸着性が向上すると共に、アニオン性化合物との複合体形成による洗浄剤の外観低下が抑制されるなどして、洗浄剤用添加剤としての使用性が向上する。
また、重合体(c1)が一般式(2)で示される構成単位を備える場合の、一般式(2)で示される構成単位の割合も適宜設定される。特にこの割合は10〜100質量%の範囲であることが好ましく、この場合、重合体(c1)の毛髪あるいは肌への吸着性が向上すると共に、洗い上がり後の毛髪あるいは肌に感じられるしっとり感が向上する。
この重合体(c1)は、ショ糖脂肪酸エステル(a)と親水性溶媒(b)との存在下でエチレン性不飽和単量体が重合させられ、更に必要に応じて両性化、四級化などの処理が施されることで合成される。
エチレン性不飽和単量体は、一般式(1)で示される構成単位を生成するための単量体を含む。この単量体としては、重合反応により一般式(1)で示される構成単位を生成するカチオン性不飽和単量体と、重合反応後に四級化されることで一般式(1)で示される構成単位を生成する三級アミノ基含有不飽和単量体とが挙げられる。
上記三級アミノ基含有不飽和単量体は、例えば下記一般式(1’)に示す構造を有する
Figure 2013170183
一般式(1’)中、R1はH又はCH3を、R2は炭素数1〜4のアルキレン基を、A1はO又はNHを、それぞれ示す。
一般式(1’)で示される三級アミノ基含有不飽和単量体としては、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、などが挙げられる。
上記カチオン性不飽和単量体としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルアミノエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルアミノエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
このようなカチオン性不飽和単量体は、例えば三級アミノ基含有不飽和単量体が四級化されることで得られる。三級アミノ基含有不飽和単量体の四級化にあたっては、例えば三級アミノ基含有不飽和単量体を含有する親水性溶媒溶液を用意する。この溶液を攪拌しながら、窒素気流下でこの溶液中にガス状の四級化剤を注入し、或いは窒素気流下でこの溶液中に四級化剤を含有する溶液を滴下する。続いてこの溶液を70〜95℃で2〜10時間加熱することで、三級アミノ基含有不飽和単量体の四級化反応を進行させる。四級化剤としては、例えばメチルクロライド、メチルブロマイド、メチルヨード、エチルクロライド、エチルブロマイド、プロピルクロライド、ベンジルクロライド、ベンジルブロマイド、ジメチル硫酸等が挙げられる。
エチレン性不飽和単量体は、更に一般式(2)で示される構成単位を生成するための単量体を、一般式(1)で示される構成単位を生成するための単量体にかわって、または同時に含有してもよい。この単量体としては、重合反応により一般式(2)で示される構成単位を生成する両性不飽和単量体と、重合反応後に両性化されることで一般式(2)で示される構成単位を生成する三級アミノ基含有不飽和単量体とが挙げられる。
上記三級アミノ基含有不飽和単量体は、例えば下記一般式(2’)で示される構造を有する。
Figure 2013170183
一般式(2’)中、RはH又はCH3を、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を、AはO又はNHを、RおよびRは炭素数1〜4のアルキル基を、それぞれ示す。
一般式(2’)で示される三級アミノ基含有不飽和単量体としては、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。すなわち、一般式(1)で示される構成単位を生成するための三級アミノ基含有不飽和単量体と同じ化合物が挙げられる。
上記両性不飽和単量体としては、N−カルボメトキシ−N,N−ジメチル−2−((2−メチル−1−オキソ−2−プロペニル)−オキソ)エタニウム塩等が挙げられる。このような両性不飽和単量体は、例えば三級アミノ基含有不飽和単量体が両性化されることで得られる。
このような両性不飽和単量体は、例えば三級アミノ基含有不飽和単量体が両性化されることで得られる。三級アミノ基含有不飽和単量体の両性化にあたっては、例えば三級アミノ基含有不飽和単量体を含有する親水性溶媒溶液を用意する。この溶液を攪拌しながら、窒素気流下でこの溶液中に両性化剤を含有する溶液を滴下する。続いてこの溶液を70〜95℃で2〜10時間加熱することで、三級アミノ基含有不飽和単量体の両性化反応を進行させる。両性化剤としては、例えばモノブロム酢酸ナトリウム、モノクロロ酢酸カリウム、モノクロロ酢酸ナトリウム、モノブロモプロピオン酸ナトリウム、モノクロロプロピオン酸リチウム、モノクロロ酢酸とアンモニア、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1−プロパノール、モルホリン等との中和物等が挙げられる。尚、両性化剤がナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などのアルカリ金属塩の場合は、両性化反応の進行によって無機塩が析出するので、この無機塩が除去されることが好ましい。無機塩の除去のためには、遠心分離、濾過、その他の固−液分離手段が採用され得る。
重合体(c1)を得るために用いられるエチレン性不飽和単量体は、上記以外の単量体を更に含有してもよい。例えばエチレン性不飽和単量体は、N,N−ジメチルアクリルアミド、ポリプロピレングリコール(n=6)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(n=9)メタクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、ターシャリブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、スチレン、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールと(メタ)アクリル酸とのエステル等を含有してもよい。
重合体(c1)は上述のとおり、ショ糖脂肪酸エステル(a)と親水性溶媒(b)との存在下でエチレン性不飽和単量体が重合させられ、更に必要に応じて両性化、四級化などの処理が施されることで合成される。
エチレン性不飽和単量体の重合にあたっては、例えばまずショ糖脂肪酸エステル(a)と、親水性溶媒(b)と、エチレン性不飽和単量体とを含有する反応性溶液が調製される。この反応性溶液中には、必要に応じて溶媒として親水性溶媒(b)と共に水が含有されてもよく、この場合、溶媒として親水性溶媒(b)に加えて水を含有する洗浄剤組成物が得られる。
重合体(c1)を合成する際に使用されるショ糖脂肪酸エステル(a)の量(すなわち、重合体(c1)を含有する洗浄剤組成物中のショ糖脂肪酸エステル(a)の量)に制限はないが、特にエチレン性不飽和単量体の全量に対して0.5〜20質量%の範囲であることが好ましく、この場合、洗浄剤での使用におけるすすぎ時の指通りが向上する。
反応性溶液中の溶媒の含有量は、重合反応終了時の溶液中の樹脂固形分濃度が20〜80質量%の範囲となるように調整されることが好ましい。
更にこの溶液にはラジカル重合開始剤が添加されることが好ましい。ラジカル重合開始剤としては、特に制限されないが、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化水素等の過酸化物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル、4,4’−アゾビスー4−シアノ吉草酸、2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)−ジヒドロクロリド等のアゾ系化合物等が挙げられる。
また、反応溶液中には、分子量調節等のため、必要に応じて連鎖移動剤が添加されてもよい。連鎖移動剤としては、特に限定されないが、例えばラウリルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、チオグリセロール等のメルカプタン基を有する化合物;次亜リン酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の無機塩等が挙げられる。連鎖移動剤の使用量は、重合体の分子量が所望の範囲となるように適宜決定され、通常はエチレン性不飽和単量体の総量100質量部に対して0.01〜10質量部の範囲が好ましい。
この反応性溶液が、例えば窒素気流下、溶媒の沸点又はそれに近い温度まで加熱されると共に攪拌されることで、エチレン性不飽和単量体の重合反応が進行する。
尚、反応溶液中には重合反応の開始当初からエチレン性不飽和単量体が全て溶解していてもよいが、エチレン性不飽和単量体の種類、量等に応じて、重合反応を進行させながら反応溶液中にエチレン性不飽和単量体を分割して添加し、或いは重合反応を進行させながら反応溶液中にエチレン性不飽和単量体を連続滴下してもよい。
リビングラジカル重合法によりエチレン性不飽和単量体を重合させてもよい。この場合、重合体の重量平均分子量の調整が容易になると共に、連鎖移動剤を使用する場合よりも分子量分布の狭い重合体が生成する。
エチレン性不飽和単量体の重合時の温度、時間等の重合条件は、エチレン性不飽和単量体やラジカル重合開始剤の種類等に応じ、高い反応率で重合反応が進行するように適宜設定される。重合反応は、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスの雰囲気下で行ってもよい。重合反応終了時の未反応モノマーの残存量は少量であるほど好ましい。
重合体(c1)は、上述のとおり、このようなエチレン性不飽和単量体の重合反応により合成され、或いはこの重合反応に続いて更に両性化、四級化などの処理が施されることで合成される。
例えば一般式(1)で示される構成単位を備える重合体(c1)を得る場合、エチレン性不飽和単量体が重合反応により一般式(1)で示される構成単位を生成するカチオン性不飽和単量体を含有していれば、エチレン性不飽和単量体が重合することにより重合体(c1)が合成される。
また、一般式(1)で示される構成単位を備える重合体(c1)を得る場合、エチレン性不飽和単量体が重合反応により一般式(1’)で示される構成単位を生成する三級アミノ基含有不飽和単量体を含有していれば、エチレン性不飽和単量体が重合することにより一般式(1’)で示される構成単位を有する中間生成物が得られる。続いて、この中間生成物における一般式(1’)で示される構成単位が四級化されることにより、一般式(1)で示される構成単位を備える重合体(c1)が得られる。
また、一般式(2)で示される構成単位を備える重合体(c1)を得る場合、エチレン性不飽和単量体が重合反応により一般式(2)で示される構成単位を生成する両性不飽和単量体を含有していれば、エチレン性不飽和単量体が重合することにより重合体(c1)が合成される。
また、一般式(2)で示される構成単位を備える重合体(c1)を得る場合、エチレン性不飽和単量体が重合反応により一般式(2’)で示される構成単位を生成する三級アミノ基含有不飽和単量体を含有していれば、エチレン性不飽和単量体が重合することにより一般式(2‘)で示される構成単位を有する中間生成物が得られる。続いて、この中間生成物における一般式(2’)で示される構成単位が両性化されることにより、一般式(2)で示される構成単位を備える重合体(c1)が合成される。
また、一般式(1)で示される構成単位と一般式(2)で示される構成単位とを併せ持つ重合体(c1)を得る場合、エチレン性不飽和単量体が重合反応により一般式(1)で示される構成単位を生成するカチオン性不飽和単量体と重合反応により一般式(2)で示される構成単位を生成する両性不飽和単量体とを含有していれば、エチレン性不飽和単量体が重合することにより重合体(c1)が合成される。
また、一般式(1)で示される構成単位と一般式(2)で示される構成単位とを併せ持つ重合体(c1)を得る場合、エチレン性不飽和単量体が重合反応により一般式(1’)で示される構成単位を生成する三級アミノ基含有不飽和単量体と重合反応により一般式(2)で示される構成単位を生成する両性不飽和単量体とを含有していれば、エチレン性不飽和単量体が重合することにより、一般式(1’)で示される構成単位と一般式(2)で示される構成単位とを併せ持つ中間生成物が得られる。続いて、この中間生成物における一般式(1’)で示される構成単位が四級化されることにより、一般式(1)で示される構成単位と一般式(2)で示される構成単位とを併せ持つ重合体(c1)が得られる。
また、一般式(1)で示される構成単位と一般式(2)で示される構成単位とを併せ持つ重合体(c1)を得る場合、エチレン性不飽和単量体が、重合反応により一般式(1)で示される構成単位を生成するカチオン性不飽和単量体と、重合反応により一般式(2’)で示される構成単位を生成する三級アミノ基含有不飽和単量体とを含有していれば、エチレン性不飽和単量体が重合することにより、一般式(1)で示される構成単位と一般式(2’)で示される構成単位とを併せ持つ中間生成物が得られる。続いて、この中間生成物における一般式(2’)で示される構成単位が両性化されることにより、一般式(1)で示される構成単位と一般式(2)で示される構成単位とを併せ持つ重合体(c1)が得られる。
一般式(1’)で示される構成単位を備える中間生成物におけるこの構成単位を四級化するにあたっては、例えば中間生成物を含有する溶液を攪拌しながら、窒素気流下でこの溶液中にガス状の四級化剤を注入し、或いは窒素気流下でこの溶液中に四級化剤を含有する溶液を滴下する。続いてこの溶液を70〜95℃で2〜10時間加熱することで、三級アミノ基含有不飽和単量体の四級化反応を進行させる。四級化剤としては、例えばメチルクロライド、メチルブロマイド、メチルヨード、エチルクロライド、エチルブロマイド、プロピルクロライド、ベンジルクロライド、ベンジルブロマイド、ジメチル硫酸等が挙げられる。
一般式(2’)で示される構成単位を備える中間生成物におけるこの構成単位を両性化するにあたっては、例えばこの中間生成物を含有する溶液を攪拌しながら、窒素気流下でこの溶液中に両性化剤を含有する溶液を滴下する。続いてこの溶液を70〜95℃で2〜10時間加熱することで、三級アミノ基含有不飽和単量体の両性化反応を進行させる。両性化剤としては、例えばモノブロム酢酸ナトリウム、モノクロロ酢酸カリウム、モノクロロ酢酸ナトリウム、モノブロモプロピオン酸ナトリウム、モノクロロプロピオン酸リチウム、モノクロロ酢酸とアンモニア、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1−プロパノール、モルホリン等との中和物等が挙げられる。尚、両性化剤がナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などのアルカリ金属塩の場合は、両性化反応の進行によって無機塩が析出するので、この無機塩が除去されることが好ましい。無機塩の除去のためには、遠心分離、濾過、その他の固−液分離手段が採用され得る。
次に、重合体(c)が、アニオン性の構成単位を備える場合について説明する。以下、アニオン性の構成単位を備える重合体(c)を、重合体(c2)という。
この場合、重合体(c2)は、例えばアニオン性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量体を重合させることで、合成される。これにより、重合体(c2)には、アニオン性不飽和単量体に由来するアニオン性の構成単位が導入される。
アニオン性不飽和単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル等の不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル;アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールモノメタクリレート、アシッドホスホオキシポリオキシプロピレングリコールモノメタクリレート等のリン酸基含有不飽和単量体;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、β−カルボキシエチルアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、アクリロイルオキシエチルサクシネート、2−プロペノイックアシッド、3−(2−カルボキシエトキシ)−3−オキシプロピルエステル、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(n=2)モノアクリレート、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、α―メチルスチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。これらの化合物のうち、一種のみが用いられても、二種以上が併用されてもよい。
エチレン性不飽和単量体は、更にアニオン性不飽和単量体以外の単量体を含んでもよい。例えばエチレン性不飽和単量体は、N,N−ジメチルアクリルアミド、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、ターシャリブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、スチレン、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等を含有してもよい。
重合体(c2)中のアニオン性の構成単位の割合は適宜設定される。特にこの割合は、洗浄剤の使用時の濯ぎ易さと毛髪又は肌に感じる感触とがバランス良く向上するためには、10〜65質量%の範囲であることが好ましい。
重合体(c2)は上述のとおり、ショ糖脂肪酸エステル(a)と親水性溶媒(b)との存在下でエチレン性不飽和単量体が重合させられることで合成される。エチレン性不飽和単量体を重合させる方法としては、上述の重合体(c1)の場合と同じ方法が採用され得る。
重合体(c2)を合成する場合に使用されるショ糖脂肪酸エステル(a)の量(すなわち、重合体(c2)を含有する洗浄剤組成物中のショ糖脂肪酸エステル(a)の量)は、特に制限されないが、エチレン性不飽和単量体の全量に対して1〜50質量%の範囲であることが好ましく、この場合、洗浄剤を使用した後の毛髪又は肌に感じる感触がより良好になると共に、泡質が良好となって濯ぎ時に肌にひっかかり感が生じにくくなる。
このようなアニオン性の構成単位を少なくとも備える重合体(c2)を含有する洗浄剤組成物が用いられると、洗浄剤が起泡することにより生じる泡のボリューム感が更に向上し、また洗い上がり後の肌に感じられるしっとり感が更に向上する。その理由は充分に解明されてはいないが、アニオン性の重合体(c2)が使用されることで、重合体(c2)の分子鎖中にエステル交換反応によりショ糖エステルが導入され、これにより重合体(c2)とショ糖脂肪酸エステル(a)との相溶性が更に高まることが、一因になっていると推察される。
本実施形態による洗浄剤用組成物からは、この洗浄剤用組成物を含有するシャンプー、ボディーソープ、コンディショナー等の適宜の態様の洗浄剤が調製され得る。洗浄剤中に配合される洗浄剤用組成物以外の成分としては、洗浄剤の態様に応じて、公知の成分が適宜使用され得る。
[実施例1〜8、比較例1〜4]
〈洗浄剤用組成物の調製〉
反応容器として、還流冷却器、温度計、窒素置換用管、滴下漏斗及び撹拌機が取り付けられた容量1リットルの四つ口フラスコを用意した。この反応容器中に溶媒(エタノール)100質量部を仕込み、窒素気流下、昇温した。この反応容器中のエタノールが還流状態(80℃)になったところで、このエタノール中に重合開始剤(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル)を0.5質量部添加した。次に、前記開始剤の添加後、表1に示すショ糖脂肪酸エステルとエチレン性不飽和単量体とを反応容器内に加えて10時間重合反応を進行させた。
続いて、実施例1,2,4,7,8,11及び比較例2,4では反応容器中に両性化剤を含有する溶液を滴下し、更にこの反応容器内の溶液を80℃で5時間加熱することで、両性化反応を進行させた。続いて、この反応容器内の溶液を濾過することで無機塩を除去した。
これにより、樹脂含有率40質量%の洗浄剤用組成物を得た。
表1に示されるエチレン性不飽和単量体の詳細は次の通りである。
DMC:メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド(三菱レイヨン株式会社製)。
MAPTAC:メタクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド(MRCユニテック株式会社製)。
DMAPAA−Q:アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド(株式会社興人製)。
DMMA:ジメチルアミノエチルメタクリレート(三菱レイヨン株式会社製)。
DMAEA:ジメチルアミノエチルアクリレート(株式会社興人製)。
DMAA:N,N−ジメチルアクリルアミド(株式会社興人製)。
HEAA:ヒドロキシエチルアクリルアミド(株式会社興人製)。
AP−400:ポリプロピレングリコール(n=6)アクリレート(日油株式会社製)。
HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート。
M−90G:メトキシポリエチレングリコール(n=9)メタクリレート(新中村化学工業株式会社製)。
HEA:ヒドロキシエチルアクリレート。
また、表1に示される両性化剤の種類は、次の通りである。
a:モノクロロ酢酸カリウム。
b:モノクロロ酢酸ナトリウム。
c:モノブロモプロピオン酸ナトリウム
Figure 2013170183
〈シャンプーの調製及び評価〉
表2に示す成分を配合して混合することで、シャンプーを調製した。洗浄剤用組成物としては上記実施例及び比較例で調製したものを用いた。表2中には使用した洗浄剤用組成物の実施例及び比較例の番号を明示している。このシャンプーについて、次の評価試験を実施した。
(泡のボリューム感)
シャンプーを泡立てたときに感じられる泡のボリューム感を、10人の被験者が下記の基準で官能評価した。その結果の平均値(小数点以下四捨五入)を、表2に示す。
1:泡に十分ボリュームがあると感じられる(厚み感のある泡)。
2:泡にややボリュームがあると感じられる(中程度の厚み感の泡)。
3:泡にボリュームが感じられない(水っぽく薄い泡)。
(泡のヌメリ感)
シャンプーを泡立てたときに感じられる泡のヌメリ感を、10人の被験者が下記の基準で官能評価した。その結果の平均値(小数点以下四捨五入)を、表2に示す。
1:泡にヌメリ感があると感じられる。
2:泡にややヌメリ感があると感じられる。
3:泡にヌメリ感が感じられない。
(洗髪時指通り)
シャンプーを使って洗髪した際の泡立てた状態での指通りの良さを、10人の被験者が下記の基準で官能評価した。その結果の平均値(小数点以下四捨五入)を、表2に示す。
1:ひっかかりなく、スムーズに指が通る。
2:若干ひっかかり感じるが、さほど気にならない程度。
3:不快なきしみ感やひっかかりを感じる。
(すすぎ時指通り)
シャンプーを使って洗髪した際の、すすいでる状態での指通りの良さを、10人の被験者が下記の基準で官能評価した。その結果の平均値(小数点以下四捨五入)を、表2に示す。
1:ひっかかりなく、スムーズに指が通る。
2:若干ひっかかり感じるが、さほど気にならない程度。
3:不快なきしみ感やひっかかりを感じる。
(乾燥後風合い)
シャンプーを使って洗髪した際の、洗い上がり(乾燥後)の髪毛の風合いを、10人の被験者が下記の基準で官能評価した。その結果の平均値(小数点以下四捨五入)を、表2に示す。
1:しっとりとした感触。
2:ややしっとりとした感触。
3:ザラザラした感触(何もついていないような感触)。
4:ゴワゴワした不快な残り感が感じられる。
Figure 2013170183
〈コンディショナーの調製及び評価〉
表3に示す成分からコンディショナーを調製した。このとき、セタノール、ベヘニルアルコール、ミリスチン酸イソトリデシル、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、ステアリン酸グリセリル、ジメチコン、及びアミノプロピルジメチコンを表3に示す割合で混合し、これを75〜80℃に加温することでA液を調製した。また、洗浄剤用組成物、ラウリン酸スクロース、プロピレングリコール、及び精製水を表3に示す割合で混合し、これを75〜80℃に加温することでB液を調製した。A液とB液とを75〜80℃の温度に維持しながら、B液をA液に徐々に添加することで、乳化した分散液を得た。この分散液を約40℃まで冷却してから、この分散液にクエン酸(10%水溶液)を適量添加することで、この分散液のpHを調製した。これによりコンディショナーを得た。尚、洗浄剤用組成物としては上記実施例及び比較例で調製したものを用いた。表3中には使用した洗浄剤用組成物の実施例及び比較例の番号を明示している。
このコンディショナーについて、次の評価試験を実施した。
(乾燥後のしっとり感)
コンディショナーを使用した場合の、洗い上がり(乾燥後)の毛髪のしっとり感を、10人の被験者が下記の基準で官能評価した。その結果の平均値(小数点以下四捨五入)を、表3に示す。
1:しっとりとした感触。
2:ややしっとりとした感触。
3:ザラザラした感触(何もついていないような感触)。
(乾燥後のなめらかさ)
上記処方のコンディショナーを使用したときの、洗い上がり(乾燥後)の毛髪のなめらかさを、10人の被験者が下記の基準で官能評価した。その結果の平均値(小数点以下四捨五入)を、表3に示す。
1:なめらかな感触で、指通りスムーズ。
2:ややなめらかな感触で。
3:ややひっかかり、きしみを感じる。
4:ゴワゴワした不快な残り感が感じられる。
Figure 2013170183
[実施例12〜19、比較例5]
(洗浄剤用組成物の調製)
反応容器として、還流冷却器、温度計、窒素置換用管、及び撹拌機が取り付けられた容量1リットルの四つ口フラスコを用意した。この反応容器中に表4に示すショ糖脂肪酸エステルとエチレン性不飽和単量体、及び溶媒(エタノール)150質量部を仕込み、窒素気流下、昇温した。この反応容器中のエタノールが還流状態(80℃)になったところで、重合開始剤(2,2’− アゾビスイソブチロニトリル)0.8質量部添加してから4時間重合反応を進行させた。
これにより得られた液を、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールで100%中和し、更に水を加えることで濃度を調整することで、樹脂含有率20質量%の洗浄剤用組成物を得た。
表4に示されるエチレン性不飽和単量体の詳細は次の通りである。
Aa:アクリル酸。
MAa:メタクリル酸。
M−5300:ω−カルボキシ−ポリカプロラクトン(n=2)モノアクリレート(東亞合成株式会社製)。
P−1M:2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート(共栄社化学株式会社製)。
MMA:メチルメタクリレート。
SMA:ステアリルメタクリレート。
HEA:ヒドロキシエチルアクリレート。
Figure 2013170183
〈洗浄剤の調製及び評価〉
表5及び表6に示す成分を配合して混合することで、洗浄剤を調製した。洗浄剤用組成物としては上記実施例及び比較例で調製したものを用いた。表5及び表6中には使用した洗浄剤用組成物の実施例及び比較例の番号を明示している。この洗浄剤について、次の評価試験を実施した。
(泡のボリューム感)
洗浄剤を泡立てたときに感じられる泡のボリューム感を、10人の被験者が下記の基準で官能評価した。その結果の平均値(小数点以下四捨五入)を、表5及び表6に示す。
1:泡に十分ボリュームがあると感じられる(厚み感のある泡)。
2:泡にややボリュームがあると感じられる(中程度の厚み感の泡)。
3:泡にボリュームが感じられない(水っぽく薄い泡)。
(すすぎ時残り感)
洗浄剤を使って皮膚を洗った際の、すすぎ時の感触を、10人の被験者が下記の基準で官能評価した。その結果の平均値(小数点以下四捨五入)を、表5及び表6に示す。
1:良い。
2:どちらともいえない。
3:悪い。
(仕上がり)
洗浄剤を使って皮膚を洗った際の、洗い上がりの感触を、10人の被験者が下記の基準で官能評価した。その結果の平均値(小数点以下四捨五入)を、表5及び表6に示す。
1:しっとりした感触。
2:ややしっとりした感触。
3:ややさっぱりした感触。
4:カサカサした感触。
Figure 2013170183
Figure 2013170183

Claims (5)

  1. 次の成分(a)乃至(c)を含有する洗浄剤用組成物;
    (a)ショ糖脂肪酸エステル;
    (b)親水性溶媒;
    (c)前記成分(a)及び前記成分(b)の存在下でエチレン性不飽和単量体を重合させるステップを含む方法で合成され、下記一般式(1)で示される構成単位と下記一般式(2)で示される構成単位とのうち少なくとも一方、又はアニオン性の構成単位を備える重合体。
    Figure 2013170183
    一般式(1)中、R1はH又はCH3を、R2は炭素数1〜4のアルキレン基を、R3は炭素数1〜4のアルキル基又はCH265を、A1はO又はNHを、XはBr、Cl、CH3SO4又はCH364SO4を、それぞれ示す。
    Figure 2013170183
    一般式(2)中、R4はH又はCH3を、R5は炭素数1〜4のアルキレン基を、R6は炭素数1〜4のアルキレン基を、A2はO又はNHを、R7およびR8は炭素数1〜4のアルキル基を、それぞれ示す。
  2. 前記成分(c)が、
    前記成分(a)及び前記成分(b)の存在下で前記エチレン性不飽和単量体を重合させることで下記一般式(2’)に示す構成単位を備える中間生成物を合成するステップと、
    前記中間生成物における下記一般式(2’)に示す前記構成単位を両性化することで前記一般式(2)で示される構成単位を生成するステップと
    を含む方法で合成されてなる請求項1に記載の洗浄剤用組成物。
    Figure 2013170183
    一般式(2’)中、R4はH又はCH3を、R5は炭素数1〜4のアルキレン基を、A2はO又はNHを、R7およびR8は炭素数1〜4のアルキル基を、それぞれ示す。
  3. 前記成分(c)が、前記一般式(1)で示される構成単位と前記一般式(2)で示される構成単位とのうち少なくとも一方を備え、
    前記成分(a)の割合が、前記エチレン性不飽和単量体の全量に対して0.5〜20質量%の範囲である請求項1又は2に記載の洗浄剤用組成物。
  4. 前記成分(c)が、前記アニオン性の構成単位を備え、
    前記成分(a)の割合が、前記エチレン性不飽和単量体の全量に対して1〜50質量%の範囲である請求項1に記載の洗浄剤用組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の洗浄剤用組成物を含有する洗浄剤。
JP2012033127A 2012-02-17 2012-02-17 洗浄剤用組成物、洗浄剤及び洗浄剤用組成物の製造方法 Expired - Fee Related JP5878781B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012033127A JP5878781B2 (ja) 2012-02-17 2012-02-17 洗浄剤用組成物、洗浄剤及び洗浄剤用組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012033127A JP5878781B2 (ja) 2012-02-17 2012-02-17 洗浄剤用組成物、洗浄剤及び洗浄剤用組成物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013170183A true JP2013170183A (ja) 2013-09-02
JP5878781B2 JP5878781B2 (ja) 2016-03-08

Family

ID=49264348

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012033127A Expired - Fee Related JP5878781B2 (ja) 2012-02-17 2012-02-17 洗浄剤用組成物、洗浄剤及び洗浄剤用組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5878781B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016540075A (ja) * 2013-11-27 2016-12-22 ビーエイエスエフ・ソシエタス・エウロパエアBasf Se 洗濯工程における汚れ遊離剤としてのランダムコポリマー
CN115261151A (zh) * 2022-08-01 2022-11-01 江西省安智光电科技有限公司 一种清洁保护剂及其在制备触摸屏中的应用

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04356509A (ja) * 1991-06-01 1992-12-10 Sumitomo Seika Chem Co Ltd 水溶性カチオン系重合体の製造方法
JPH05139939A (ja) * 1991-11-19 1993-06-08 Kao Corp シヤンプー組成物
JPH07285832A (ja) * 1994-04-18 1995-10-31 Mitsubishi Chem Corp 毛髪化粧料組成物
JPH08253797A (ja) * 1995-03-16 1996-10-01 Kao Corp 硬質表面用洗浄剤組成物
JPH10102089A (ja) * 1996-09-27 1998-04-21 Kao Corp 硬表面用液体洗浄剤組成物
JP2005281375A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Kao Corp 水性組成物

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04356509A (ja) * 1991-06-01 1992-12-10 Sumitomo Seika Chem Co Ltd 水溶性カチオン系重合体の製造方法
JPH05139939A (ja) * 1991-11-19 1993-06-08 Kao Corp シヤンプー組成物
JPH07285832A (ja) * 1994-04-18 1995-10-31 Mitsubishi Chem Corp 毛髪化粧料組成物
JPH08253797A (ja) * 1995-03-16 1996-10-01 Kao Corp 硬質表面用洗浄剤組成物
JPH10102089A (ja) * 1996-09-27 1998-04-21 Kao Corp 硬表面用液体洗浄剤組成物
JP2005281375A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Kao Corp 水性組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016540075A (ja) * 2013-11-27 2016-12-22 ビーエイエスエフ・ソシエタス・エウロパエアBasf Se 洗濯工程における汚れ遊離剤としてのランダムコポリマー
CN115261151A (zh) * 2022-08-01 2022-11-01 江西省安智光电科技有限公司 一种清洁保护剂及其在制备触摸屏中的应用
CN115261151B (zh) * 2022-08-01 2023-12-29 江西省安智光电科技有限公司 一种清洁保护剂及其在制备触摸屏中的应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP5878781B2 (ja) 2016-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101067958B1 (ko) 다목적 양이온성 및 회합 중합체, 이들을 함유하는 조성물 및 이들의 제조 방법
EP2507308B1 (en) Hydrolytically stable multi-purpose polymers
JP5245397B2 (ja) ブロックポリマー及びその製造方法と、このブロックポリマーを含有した化粧料組成物
WO2007015530A1 (ja) 共重合体及びこれを用いた洗浄剤組成物
US8236911B2 (en) Water-soluble resin, hair cosmetic material containing the same, and silicone oil adsorption assistant
US20190040172A1 (en) Aqueous emulsion polymers as rheology modifiers, compositions thereof, and method of use
JP5022722B2 (ja) 化粧料
JP5454319B2 (ja) 泡改質用共重合体
JP5887691B2 (ja) 共重合体および化粧料用組成物
JP2008189583A (ja) 洗浄用組成物
JP5878781B2 (ja) 洗浄剤用組成物、洗浄剤及び洗浄剤用組成物の製造方法
JP3917979B2 (ja) 被膜形成用ポリマー組成物
JP5168841B2 (ja) 毛髪洗浄剤組成物
JP2001011491A (ja) 泡立ちを改良した組成物
JP4952120B2 (ja) 洗浄剤組成物
JP4426859B2 (ja) 被膜形成用ポリマー組成物
JP3889538B2 (ja) 両性両親媒性高分子共重合体の表面処理剤としての使用及び該高分子共重合体を含有する表面処理剤組成物
JP5509533B2 (ja) 毛髪洗浄剤及び洗浄剤製品
JP5168842B2 (ja) 毛髪洗浄剤組成物
JP3881436B2 (ja) 整髪用樹脂の製法
JP5912312B2 (ja) 洗浄剤組成物
JPH05310538A (ja) 毛髪化粧用組成物
JPH0651617B2 (ja) 毛髪コンディショニング組成物
JP4111892B2 (ja) 水性ゲル型化粧料
JP4073582B2 (ja) 毛髪化粧料用重合体及び毛髪化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150623

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5878781

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees