JP2013169539A - 塗布バーおよび塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】反りやうねりがあり、剛性が高い基材に対しても、安定して均一な膜を塗布することを目的とする。
【解決手段】塗布装置における塗布バー1として、円筒状軸心の表面に、塗布バー1と基材3との接点から、進行方向およびその逆方向に向かう溝2を軸心の幅方向に並べて設けることにより、反りやうねりがあり、剛性が高い基材3に対しても、安定して均一な膜を塗布することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池用ガラス基板などの基材へ、反射防止膜などの材料を塗布する塗布装置およびそれに用いる塗布バーに関する。
太陽電池やディスプレイパネル、照明などを対象に、反射防止膜や特定の波長光を遮る波長調整膜など機能性膜を大面積に薄く塗布する塗布技術開発がなされている。
例えば、基材に塗布薄膜を形成する方法として特許文献1のようなバーコート法が用いられている。図6は従来のバーコート法を説明する概略図である。
図6に示すように、バーコート法は、塗布幅方向に長手のバー111を設置し、別途設置されるディスペンサーやダイコータなどの吐出ノズル112から基材113上に塗布液114を供給した後、上記バー111を基材113に接触させながら、バー111および基材113を相対的に横方向に移動させることにより、余分な塗布液を掻きとりつつ広げ、所定量の塗布液114を基材113上に残して均一な膜厚の薄膜を塗布する方法である。以後、バー111に対し、吐出ノズル112が存在する側を上流側、塗布液114を掻きとり均一な膜を形成した側を下流側とする。
また、バー111の表面には、微細な凹凸が形成されており、その凹凸と基材表面との間にできる隙間分だけ塗布液114が基材113に残るため、その凹凸の大きさを変化させることで膜厚を調整していた。
次に、バーコート法で用いるバーとして、例えば特許文献2に示す形状があった。図7は従来のバーの構造を例示する概略図であり、図7(a)は側面図、図7(b)は断面図である。図7に示すバー111は、軸心115に所定の太さのワイヤ116を巻きつけた構造になっている。そのワイヤ116間の隙間に生じる凹凸と基材113との隙間117分だけ塗布液114が基材113上に残ることにより一定膜厚の塗布を実現していた。
実開昭62−183586号公報 特開2004−148204号公報
しかしながら上記バーコート法においては、基材に対しバーの幅方向全体が接触していることが必要である。
図7(a)から分かるように、バーコート法を適用する必要条件として、バー111の表面に巻きつけられたワイヤ116によって生じた凹凸部と基材113とが接触し、隙間117のみが開口している必要がある。成膜精度を損なうためである。そのためには、塗布される基材113がフィルムのように剛性が弱くバー111に基材113が沿う場合、もしくは、基材113自体の平面性が高い、またはステージへの吸着などにより基材113の反りを矯正することができ、バー111全体が基材113に接する場合に限られる。
言い換えれば、従来のバーコート法では、基材113とバー111との間に隙間117以外の空間が生じる可能性があるため、厚いガラス基板のような剛性が強く、且つ平坦性が悪い基材に適用することが困難である。
そこでバー111の基材113に対する追従性を上げる方法として、バー自体の剛性を低下させるため、断面積を小さくする方法が考えられる。つまり、断面形状は多角形より丸型が望ましく、さらにバー111断面の直径を細くされていた。
しかしながら、バー111断面の直径を細くすればするほど、図7(b)に示すように、基材113上に供給された塗布液114が、バー111を乗り越えてしまう不具合が発生していた。
詳しく説明すると、塗布上流118側の塗布液114をバー111で掻き取り、隙間117を通過した塗布液114が下流119に残り、一定膜厚の塗布を実現できる。しかし、バー111の径が細いと、塗布液114自体の表面張力や塗布液114を掻き取る際の圧力で塗布液114がバー111表面に存在する溝に沿って上昇(図中120矢印)し、バー111の下流119側に流れ込んで塗布面上に塗布液114が流れてしまう(図中121矢印)問題が発生する。その結果、塗布後の膜厚ムラが発生し、膜厚バラツキが悪化する問題が生じていた。
そこで本発明は、前記従来の問題を解決するもので、反りやうねりがあり、剛性が高い基材に対しても、安定して均一な膜を塗布することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の塗布バーは、円筒体の塗布バーであって、その表面に複数の溝が形成されており、前記溝は、前記円筒体の断面円周よりも短く設けられてなることを特徴とする。
また、前記溝は、断面形状が略円形のワイヤと、前記ワイヤ上の一部上を覆う被覆材とで構成され、前記ワイヤ間の隙間のうちの、前記被覆材から露出する領域を前記溝としても良い。
また、前記被覆材は樹脂またはゴムであっても良い。
また、前記被覆材はゴムであり、前記円筒体の表面を前記円筒体の断面円の円周方向に移動可能であることが好ましい。
前記円筒体の断面径が2mm〜6mmであることが好ましい。
また、前記円筒体の軸心から前記表面を結ぶ直線を基準とした際、前記溝の一端は第1の方向に90°以上120°以下の位置まで形成され、他端は前記第1の方向と逆方向である第2の方向に0°より大きく60°以下の位置まで形成されることが好ましい。
また、前記溝の端部領域において、端部に近づくほど前記溝の深さが浅くなっても良い。
さらに、本発明の塗布装置は、基材を保持する基材保持ステージと、前記基材上に塗布液を前記基材の幅方向にわたって供給する吐出機構と、前記塗布バーとを有することを特徴とする。
以上のように、塗布装置における塗布バーとして、円筒状軸心の表面に、塗布バーと基材との接点から、進行方向およびその逆方向に向かう溝を軸心の幅方向に並べて設けることにより、反りやうねりがあり、剛性が高い基材に対しても、安定して均一な膜を塗布することができる。
実施の形態1における塗布バーの形状を示す概略図 実施の形態1における溝形成角度と塗布膜の関係を示す図 実施の形態2における樹脂を付加した塗布バーの形状を示す概略図 実施の形態2におけるゴムを付加した塗布バーの形状を示す概略図 本発明の溝の端部の形状を例示する図 従来のバーコート法を説明する概略図 従来のバーの構造を例示する概略図 塗布バーを用いる塗布装置の構成を例示する斜視図
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1における塗布バーの形状を示す概略図であり、図1(a)は図1(b)のX−X’断面図、図1(b)は側面図を示す。図1において、塗布バー1の軸芯表面には塗布幅全域にわたって、円周方向の溝2が並べて複数形成されている。またこの溝2は、軸芯の断面図において、軸芯の外周の一部分のみに形成されていることが特徴的である。つまり、1つの溝2は円周上を1周せず円周長より短く形成される。ここで、上記溝2の形成方法は特に限定されるものではなく、軸芯の切削や、軸芯へ電鋳、メッキなどで形成することが可能である。
次に、上記塗布バーを用いた塗布装置構造の一例について詳細を説明する。
図8は塗布バーを用いる塗布装置の構成を例示する斜視図である。図8において、塗布装置は、基材203を搬送する手段としても機能する基材保持ステージ202に設置された基板203上に、基材203の幅方向に必要な量だけ塗布液204を供給する供給手段201を具備している。また、塗布液204を基材203の塗布面に幅方向にわたって供給する供給手段201は、供給手段201を基材203の幅方向に移動させる手段として、上下動する支持部材207に両端が保持されたボールネジ208に連結されており、基材203の幅方向に塗布できる機構になっている。ここで、図8の供給手段201の先端は、シリンジ205の先に供給針206を取付けたディスペンサーを用いた図であるが、ディスペンサーの替わりに基材幅方向に長い塗布液吐出ノズル(例えばダイコート)を用いても良い。
また、余分な塗布液204を長さ方向に掻き出す塗布バー209が基材203上の幅方向にわたって設置され、塗布バー209が基材203表面に向けて加圧されるように保持加圧手段211を有している。具体例としては複数の保持チャック210で塗布バー209を保持し、複数のチャック210は、例えばゴムのような弾性材やバネ、空圧などにより所定の圧力で塗布バー209を加圧できるような加圧手段(図示せず)を有した機構を具備している。
また、基材203の交換時など塗布液204を塗布しないときは塗布バー209と基材203が接触しないように保持加圧手段211を昇降する昇降手段212を具備している。
ここで、例えば基材203として太陽電池用保護ガラスを用いる場合について説明する。太陽電池用保護ガラスは、厚みは2〜4mm程度と厚みが厚く、1mm以下のガラス基板のように容易に形状を撓ませることは不可能である。また、太陽電池用保護ガラスは、通常のフロート法により形成されるのではなく、片面には凹凸形状を有しており、一般的に溶融したガラスをローラ型でプレスしながら冷却し、上記凹凸形状を形成しているため、ガラスに応力が発生し、ガラス自体の反りやうねりが大きい。さらに強化処理として高温状態からガラス表面のみ急冷する工程を経ることもあり、より熱応力が発生しやすく太陽電池用保護ガラスはミリオーダーで反りやうねりが存在する。
そのため、太陽電池用保護ガラス用にバーコート法を適用するためには、塗布バー209自体がミリオーダーの反り・うねりに追従する必要がある。そこで、基材203の反りやうねりに追従させるために、塗布バー209の剛性を低下させる目的で、材質はSUSよりAlやCuなど剛性の低い材質が望ましく、塗布バー209の弾力性を確保するために、塗布バー209自体の断面は円形状とし、直径は2〜6mm程度まで細くすることが望ましい。これは、直径が2mmより小さいとチャック210で保持することが困難となり、直径が6mmより大きくなると塗布バー209の剛性が強くなって基材203の反りやうねりに追従し難くなるからである。また、剛性が強くなると反りやうねりに追従させるために塗布バー209を基材203に強く押し付ける必要が生じ、塗布バー209の磨耗が大きくなることも理由である。また、必要に応じて軸心の中心部を空洞にして剛性を低くする方法も有効的である。なお、溝の深さは塗布する膜厚に応じて決定される。
また、上記図8で示す塗布装置の説明で述べたように、塗布バー209の幅方向において塗布バー209を加圧する保持加圧機構211の様に、塗布バー209を所定間隔で加圧する、もしくは塗布バー209の幅方向全体をゴムのような弾性を有した材料で加圧する機構(図示せず)をさらに設けて、基材203の塗布面と垂直な方向に塗布バー209を塗布装置に固定することにより、基板203の幅方向の反りやうねりに追従しやすくすることができる。
本発明の塗布バーおよび塗布装置では、さらに、塗布バー209の表面の一部に図1に示すような溝2を設けることにより、溝2を設けない部分で塗布液の流れ込みを防止することができるため、300〜2000mm程度の幅広な面積で、反りやうねりがあり、剛性が高い基材に対しても、塗布ムラがない均一な塗布膜を形成することが可能となる。
次に、塗布バーの溝を形成する位置関係について説明する。図1(a)に示すように、塗布バー1が基材3と接触する箇所から塗布バー1の相対的進行方向(上流側)の溝2の形成領域が成す角度を角度αとし、塗布バー1が基材3と接触する箇所から塗布バー1の相対的進行逆方向(下流側)の溝2を形成する角度βとする。この際、α、βを変化させた場合の塗布膜の良否を目視観察した結果を図2を用いて説明する。図2は実施の形態1における溝形成角度と塗布膜の関係を示す表である。ここで、一般的な太陽電池における反射防止膜の形成条件に合わせて、使用した塗布液は、乾燥・焼成後に反射防止膜を形成する材料を含有し、主溶剤として粘度2〜10mPa・sの溶剤を用いた溶液を用いた。また、塗布速度として、塗布バーと基材の相対的移動速度を10〜50mm/sで走引させた。
まず、塗布バー1が基材3と接触する箇所から塗布バー1の相対的進行方向(上流側)の溝2を形成する角度αを変化させた場合について説明する。図2から分かるように、角度βを60°に固定し、角度αを30、60、90、120°と変化させる毎に、塗布バー1の外周全体に溝2が形成された場合に発生していた塗布液4が塗布バー1を乗り越える不具合は低減し、前記理由起因による塗布ムラは解消することが確認された。しかし、角度αが30°、60°の場合、塗布膜に気泡が混入しやすい問題が発生した。これは以下の現象を原因とする。まず、溝2に塗布液4が接する際、溝2の端部5に塗布液4が被さり、溝2内に気泡が巻き込まれた状態で塗布液4に閉じ込められることになり、その気泡が端部5に滞留しやすい。さらに、その滞留した気泡が、塗布中の振動などの影響で塗布膜面に混入したためと推測される。しかし、角度αが90°、120°の場合、溝2の端部5が常に塗布液4より上部(大気中)に露出している状態になるため、溝2に巻き込まれた気泡が端部5を通じて逃げ易くなる。さらに、端部5の角度が基材3に対してより垂直方向になるため、角度αが30、60°の場合と比較して気泡が抜けやすくなり、角度αが30、60°の場合には気泡が残り、角度αが90°、120°の場合には気泡が残らないものと考えられる。また、角度αが120°より大きくなると、塗布液4が塗布バー1の上方に回りこみやすくなり、チャックに塗布液4が付着し、チャックの保持力が低化する可能性を生じる。
つまり、上記結果から、通常の太陽電池の反射防止膜の形成条件と等価な条件である、塗布液が乾燥・焼成後に反射防止膜を形成する材料を含有し、主溶剤として粘度2〜10mPa・sの溶剤を用いた溶液を用い、塗布速度として、塗布バーと基材の相対的移動速度を10〜50mm/sで走引させた場合には、塗布バー1が基材3と接触する箇所からバー1の相対的進行方向の溝2を形成する角度αは、90°以上120°以下が望ましい。
次に、塗布バー1が基材3と接触する箇所から塗布バー1の相対的進行逆方向(下流側)の溝2を形成する角度βを変化させた場合について説明する。角度αを90°に固定し、角度βを30、60、90、120°と変化させると、30、60°の場合は均一な塗布膜を得ることができたが、90、120°の場合、膜厚バラツキが悪くなる傾向が見られた。これは、塗布液4が毛細管現象で溝2を伝って上昇し、溝2の端部6まで塗布液4が盛り上がった状態になり、塗布中の振動などの影響で塗布バー1の下流側に生じる液溜り7の量が不安定になるため、塗布ムラが発生したものと考える。一方、角度βが0°だと、基材3と接触した場合、溝の開口部が得られないことから、安定した塗布は不可能である。
そのため、通常の太陽電池の反射防止膜の形成条件と等価な条件である、塗布液が乾燥・焼成後に反射防止膜を形成する材料を含有し、主溶剤として粘度2〜10mPa・sの溶剤を用いた溶液を用い、塗布速度として、塗布バーと基材の相対的移動速度を10〜50mm/sで走引させた場合には、塗布バー1が基材3と接触する箇所から塗布バー1の相対的進行逆方向(下流側)の溝2を形成する角度βは、0°より大きく60°以下が望ましい。
以上のように、塗布装置における塗布バーとして、断面円の直径が小さな円筒状軸心の表面の一部に、塗布バーと基材との接点から、塗布時の基材との相対的な進行方向およびその逆方向に向かう溝を軸心の幅方向に並べて設けることにより、塗布液の回り込みや液溜りによる塗布膜厚のバラツキや塗布ムラが発生することを抑制でき、反りやうねりがあり、剛性が高い基材に対しても、安定して均一な膜を塗布することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2の塗布装置に用いる塗布バーでは、塗布バーに巻きつけられたワイヤ間の隙間を実施の形態1における溝とし、樹脂やゴム等の被覆材により溝として機能する隙間の露出領域を形成する。
次に、実施の形態2として、塗布装置において、実施の形態1の塗布バーと異なる構造の塗布バーについて図3,図4を用いて説明する。
図3は実施の形態2における樹脂を付加した塗布バーの形状を示す概略図であり、図3(a)は断面、図3(b)は側面を示す。また、図4は実施の形態2におけるゴムを付加した塗布バーの形状を示す概略図であり、図4(a)は初期状態を示す断面図、図4(b)はゴム移動後の状態を示す断面図である。
図3を用いて、実施の形態1と同様に、塗布バーの表面の一部分に溝を設ける塗布バーの構造および形成方法について説明する。
実施の形態2における塗布バー12は、塗布バー12の基材3との接触部を含む外周表面に所定の径の断面がほぼ円形のワイヤ8を巻いたものを用意し、そのワイヤ8同士の隙間9の一部を塞ぐように樹脂10でコーティングする構成である。樹脂10をコーティングしない領域にはワイヤ8が露出し、ワイヤ8とワイヤ8との間の隙間9が実施の形態1の溝2(図1参照)と同様の作用・効果を奏する。そして、樹脂10を設けない領域を、実施の形態1と同様に、塗布バー12が基材3と接触する箇所から塗布バー12の相対的進行方向側(上流側)の領域(図における角度αの範囲の領域)と、塗布バー12が基材3と接触する箇所から塗布バー12の相対的進行逆方向側(下流側)の領域(図における角度βの範囲の領域)に設ける。特に、実施の形態1と同様に、塗布液が乾燥・焼成後に反射防止膜を形成する材料を含有し、主溶剤として粘度2〜10mPa・sの溶剤を用いた溶液を用い、塗布速度として、塗布バー12と基材3の相対的移動速度を10〜50mm/sで走引させた場合には、角度αを90°以上120°以下とし、角度βを0°より大きく60°以下とすることが望ましい。
ただし、ここで使用する樹脂10は、塗布する塗布液により腐食しない材質を選定する必要がある。
以上のように、塗布装置における塗布バー12として、断面円の直径が小さな円筒状軸心の表面にワイヤ8を巻きつけ、塗布バー12と基材3との接点から、塗布時の基材3との相対的な進行方向およびその逆方向に向かう領域を開口して樹脂10を設けることにより、塗布時の基材3との相対的な進行方向およびその逆方向に向かう領域にワイヤ8間の隙間9を露出することができ、樹脂10により塗布液の流れを抑止して塗布液の回り込みや液溜りによる塗布膜厚のバラツキや塗布ムラが発生することを抑制できるため、反りやうねりがあり、剛性が高い基材3に対しても、安定して均一な膜を塗布することができる。さらに、ワイヤ8の巻きつけや樹脂10の形成は軸心に溝を形成するより容易であるので、実施の形態1で説明した塗布バーより、低コストで容易に塗布ムラがない均一な膜を塗布することが可能となる。
さらに、図4に示すように、上記樹脂10の替わりに、弾力性のあるゴム13を貼り付けることで、ワイヤ8同士の隙間9(図3参照)を塞ぐことも可能である。この場合、そのゴム13をずらすことができる態様にすることで、塗布バー14を回転して取り付けることにより、基材3との接触部11をずらすことが可能である。つまり、所定回数塗布を繰り返して基材3と接触する接触部11であるワイヤ8の表面15が磨耗した場合(図4(a)の状態)、ゴムを少しずらすことで新たなワイヤ8面の表面16を接触部11として露出させて利用することができるため(図4(b)の状態)、塗布バー14の使用寿命の長期化を図ることが可能であり、設備ランニングコストを安く抑える効果も期待できる。
さらに、実施の形態1および実施の形態2における塗布バーにおいて、図5に例示するように、溝あるいは露出する隙間の端部に傾斜を持たせることも有用である。図5は本発明の溝の端部の形状を例示する図であり、図5(a)は溝の形状、図5(b)は隙間で形成した溝の形状を例示する。
図5(a)に示すように、溝2の端部領域を、端部に近づくほど溝2の深さが浅くなる形状にする。また、図5に示すように、ワイヤに形成される隙間9の端部領域を、端部に近づくほど隙間9の深さが浅くなるように樹脂10またはゴム13を設ける。このように、溝2または隙間9の端部を深さが徐々に浅くなるように形成することにより、塗布液中の気泡が逃げ易くなり、また、塗布液4の盛り上がりが抑制され、より、安定して均一な膜を塗布することができる。
本発明は、反りやうねりがある基材上に安定して均一に塗布膜を形成することができ、太陽電池用ガラス基板などの基材へ、反射防止膜などの材料を塗布する塗布装置およびそれに用いる塗布バー等に有用である。
1 塗布バー
2 溝
3 基材
4 塗布液
5 溝端部
6 溝端部
7 液溜り
8 ワイヤ
9 隙間
10 樹脂
11 接触部
12 塗布バー
13 ゴム
14 塗布バー
15 表面
16 表面
上記目的を達成するために、本発明の塗布バーは、薄膜を形成する対象となる基材上を走引きして塗布液を掻き広げる円筒体の塗布バーであって、その表面に複数の溝が形成されており、前記溝は、前記円筒体の断面円周よりも短く設けられてなることを特徴とする。
前記円筒体の断面径が2mm〜6mmであることが好ましい。
また、前記円筒体の軸心から、走引き時に前記基材と接触する前記表面の接触部を結ぶ直線を基準とした際、前記溝の一端は第1の方向に90°以上120°以下の位置まで形成され、他端は前記第1の方向と逆方向である第2の方向に0°より大きく60°以下の位置まで形成されることが好ましい。
また、前記溝の端部領域において、端部に近づくほど前記溝の深さが浅くなっても良い。
さらに、本発明の塗布装置は、基材を保持する基材保持ステージと、前記基材上に塗布液を前記基材の幅方向にわたって供給する吐出機構と、前記塗布バーと、で構成され、前記塗布バーは、走引き時に前記円筒体は回転せず、前記円筒体の円周表面のそれぞれの前記溝の間隔における特定の接触部のみで前記基材と接することを特徴とする。

Claims (8)

  1. 円筒体の塗布バーであって、
    その表面に複数の溝が形成されており、
    前記溝は、前記円筒体の断面円周よりも短く設けられてなることを特徴とする塗布バー。
  2. 前記溝は、
    断面形状が略円形のワイヤと、
    前記ワイヤ上の一部上を覆う被覆材と
    で構成され、前記ワイヤ間の隙間のうちの、前記被覆材から露出する領域を前記溝とすることを特徴とする請求項1記載の塗布バー。
  3. 前記被覆材は樹脂またはゴムであることを特徴とする請求項2記載の塗布バー。
  4. 前記被覆材はゴムであり、前記円筒体の表面を前記円筒体の断面円の円周方向に移動可能であることを特徴とする請求項2記載の塗布バー。
  5. 前記円筒体の断面径が2mm〜6mmであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の塗布バー。
  6. 前記円筒体の軸心から前記表面を結ぶ直線を基準とした際、前記溝の一端は第1の方向に90°以上120°以下の位置まで形成され、他端は前記第1の方向と逆方向である第2の方向に0°より大きく60°以下の位置まで形成されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の塗布バー。
  7. 前記溝の端部領域において、端部に近づくほど前記溝の深さが浅くなることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の塗布バー。
  8. 基材を保持する基材保持ステージと、
    前記基材上に塗布液を前記基材の幅方向にわたって供給する吐出機構と、
    前記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の塗布バーと
    を有することを特徴とする塗布装置。
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