JP2013168284A - 蓄電素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器と電極体との間にスペーサを備える蓄電素子において、電極体が容器の内部で振動することを防ぎ、かつ、電極体が膨張することによる蓄電素子の性能低下が起こらないようなスペーサを備える蓄電素子を提供することを目的とする。
【解決手段】活物質が表面に塗工される正極および負極と、セパレータとが積層される電極体120と、電極体120を収容する容器100と、電極体120と容器100との間に配置される底面スペーサ170と、を備え、電極体120は、正極および負極の表面に活物質が塗工されている塗工領域A2と、正極および負極の表面に活物質が塗工されていない未塗工領域A1とを有し、底面スペーサ170は、未塗工領域A1に対向する第一部分171と、塗工領域A2に対向する第二部分172とを有し、第一部分171の厚みΔt1の方が第二部分172の厚みΔt2よりも厚い。
【選択図】図2

Description

本発明は、容器と電極体との間に配置されるスペーサを有する蓄電素子に関する。
従来、容器と容器に内蔵する電極群(以下、「電極体」という。)との間の空間に、スペーサを配置している二次電池が公開されている(特許文献1参照)。特許文献1の二次電池では、スペーサの形状を電極体の曲面に沿った形状とすることにより、電解液が注入される空間を最小化し電解液が浪費されることを防いでいる。また、容器の内部で電極体が振動しないようにするという観点からも有効な形状であると考えられる。
特開2006−40899号公報
しかしながら、特許文献1のようなスペーサでは、電極体の捲回軸方向のすべての領域において、電極体の曲面に沿った形状であるため、二次電池などの蓄電素子が充放電を繰り返すことによって起こる膨張を許容することができないという問題が生じる恐れがある。このように電極体が膨張することにより電極体が容器から圧迫されるため、電極体を構成するセパレータの目つぶれが起こり、電池の内部抵抗が上昇するなどして、電池性能が低下する。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、容器と電極体との間にスペーサを備える蓄電素子において、電極体が容器の内部で振動することを防ぎ、かつ、電極体が膨張することによる蓄電素子の性能低下が起こらないようなスペーサを備える蓄電素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一形態に係る蓄電素子は、活物質が表面に塗工される正極および負極と、セパレータとが積層される電極体と、前記電極体を収容する容器と、前記電極体と前記容器との間に配置されるスペーサと、を備え、前記電極体は、前記正極および前記負極の表面に活物質が塗工されている塗工領域と、前記正極および前記負極の表面に活物質が塗工されていない未塗工領域とを有し、前記スペーサは、前記未塗工領域に対向する第一部分と、前記塗工領域に対向する第二部分とを有し、前記第一部分の厚みの方が前記第二部分の厚みよりも厚い。
これによれば、電極体の未塗工領域以外の領域である塗工領域に対向する位置のスペーサの第二部分の厚みが第一部分の厚みよりも薄い。一般に、塗工領域は、過剰に圧迫されることにより蓄電素子としての性能が低下する。一方で、未塗工領域は、圧迫されても蓄電素子の性能低下を引き起こしにくい領域である。そして、塗工領域は、充放電を繰り返すことにより膨らみやすい領域であり、過剰に圧迫されると蓄電素子の性能が低下しやすい領域である。このため、スペーサの第二部分の厚みを第一部分の厚みよりも薄くすることにより、電極体の膨らみを許容できる空間を設けることができ、電極体が膨張しても蓄電素子の性能を低下することを防ぐことができる。
また、この蓄電素子では、その耐振動性を高めるために未塗工領域に対向するスペーサの第一部分の厚みを第二部分よりも厚くして未塗工領域を圧迫しているため、蓄電素子の性能をあまり低下させずに耐振動性を高めることができる。
また、好ましくは、前記スペーサの前記第一部分と前記電極体の前記未塗工領域との隙間よりも、前記スペーサの前記第二部分と前記電極体の前記塗工領域との隙間の方が大きい。
これによれば、電極体の塗工領域に対向する位置との隙間(クリアランス)が、電極体の未塗工領域に対向する位置とのクリアランスよりも大きくなるように、スペーサが形成されている。このため、電極体は充放電を繰り返すことによりその塗工領域が膨張しても、塗工領域に対向する位置のクリアランスが大きいため、電極体の塗工領域の膨張を許容できる。また、電極体は、圧迫されることによる蓄電素子の性能低下が起こりにくい未塗工領域のクリアランスが小さいため、蓄電素子の性能低下を起こさないような状態で耐振動性を向上させることができる。
また、好ましくは、前記スペーサは、前記第一部分の前記電極体側の形状が、前記電極体の外面に沿う形状である。
これによれば、スペーサの第一部分の電極体120側の形状が電極体に沿う形状であるため、第一部分に対向する位置との隙間(クリアランス)を最小とすることができる。このため、スペーサは、第一部分において耐振動性をより向上させることができる。
また、本発明の一形態に係る蓄電素子は、活物質が表面に塗工される正極および負極と、セパレータとが積層される電極体と、前記電極体を収容する容器と、前記電極体と前記容器との間に配置されるスペーサと、を備え、前記電極体は、前記正極および前記負極の表面に活物質が塗工されている塗工領域と、前記正極および前記負極の表面に活物質が塗工されていない未塗工領域とを有し、前記スペーサは、前記未塗工領域に対向する第一部分と、前記塗工領域に対向する第二部分とを有し、前記第一部分の圧縮率の方が前記第二部分の圧縮率よりも小さい蓄電素子としてもよい。
これによれば、電極体の捲回軸方向の両端に対応する位置のスペーサの第一部分の圧縮率が第二部分の圧縮率よりも小さいため、第一部分に圧縮力がかかっても第二部分よりも圧縮しないようにできる。このため、当該位置に対応する容器内部のスペースを電極体とスペーサとでほぼ埋めることができ、電極体が容器の内部において振動することを防ぐことができる。このため、蓄電素子の耐振動性を向上させることができる。
また、塗工領域は、過剰に圧迫されることにより蓄電素子としての性能が低下する。一方で、未塗工領域は、圧迫されても蓄電素子の性能低下を引き起こしにくい領域である。この蓄電素子では、その耐振動性を高めるために未塗工領域に対向するスペーサの第一部分の圧縮率を第二部分の圧縮率よりも小さくして未塗工領域を圧迫しているため、蓄電素子の性能をあまり低下させずに耐振動性を高めることができる。
また、電極体の未塗工領域以外の領域である塗工領域に対向する位置のスペーサの第二部分の圧縮率が第一部分の圧縮率よりも大きい。塗工領域は、充放電を繰り返すことにより膨らみやすい領域であり、過剰に圧迫されると蓄電素子の性能が低下しやすい領域である。このため、スペーサの第二部分の圧縮率を第一部分の圧縮率よりも大きくすることにより、電極体が膨らむことにより第二部分を押し込む力が生じると第二部分が圧縮されて電極体の膨張を許容できるスペースが生じるため、電極体が膨張しても蓄電素子の性能を低下することを防ぐことができる。
また、好ましくは、前記電極体は、前記正極および前記負極と、前記セパレータとが積層され、かつ、捲回されることにより成り、前記正極および前記負極と前記セパレータとが平面で積層されている平面部と、曲面で積層されている曲面部とが形成されており、前記容器の底面に対して前記曲面部が対向するように前記容器に収容され、前記スペーサは、前記容器の底面と前記電極体の曲面部との間に配置される。
また、好ましくは、前記スペーサは、前記電極体を支持する支持部と、前記支持部の両端に配置され、前記電極体の両側面を挟む2つの挟持部とを有し、前記支持部および/または前記挟持部は、脆弱部を有する。
これによれば、スペーサは、電極体を支持する支持部と、支持部の両端であって、支持部の長手方向に沿う方向に配置され、電極体を挟持する挟持部とを有しており、支持部および/または挟持部に脆弱部が形成される。したがって、支持部および/または挟持部の脆弱部(またはその近傍)を基点として支持部の両端に設けられた挟持部が開くように、支持部を曲げやすい構造にすることができる。このため、曲面により形成される電極体の外周に挟持部を挟みこむことが容易にでき、スペーサを電極体に容易に沿わせることができる。これにより、電極体に傷がつかないようにスペーサを容易に配置することができる。
また、好ましくは、前記脆弱部は、前記スペーサの前記第一部分に形成される。
これによれば、スペーサの第二部分よりも厚い第一部分のみに脆弱部が形成される。このため、第二部分よりも厚みが厚く曲げにくい構造の第一部分を、曲げやすい構造にすることができる。
また、好ましくは、前記支持部は、さらに、他の部分よりも厚みが薄くなっている前記脆弱部としての薄肉部を有し、前記薄肉部の厚みは、前記第二部分の厚みと等しい。
これによれば、スペーサに形成される薄肉部の厚みが第二部分の厚みと等しいため、スペーサを、捲回軸方向に延びる薄肉部を基点として、支持部を曲げやすい構造にすることができる。
また、好ましくは、前記支持部は、長尺形状であり前記脆弱部は、前記支持部の長手方向に沿って延びる溝部である。
これによれば、スペーサは、支持部に捲回軸方向にわたって溝部が形成される。このため、スペーサの支持部を、捲回軸方向に延びる溝部を基点として曲げやすい構造にすることができる。
また、好ましくは、さらに、前記電極体の側面を覆う絶縁シートを備え、前記スペーサの前記挟持部は、前記絶縁シートの端部を前記電極体と共に挟みこむ。
これによれば、電極体の側面を覆う絶縁シートに重なるように、スペーサを被せることができるため、絶縁シートとスペーサとが重なる部分における絶縁性を向上させることができる。また、スペーサが絶縁シートよりも外側に重なっているため、電極体に絶縁シートを覆わせて、さらにスペーサをかぶせた状態で容器に挿入しても、絶縁シートが電極体のスペーサが配置される側の端部からめくりあがることを防ぐことができる。このため、電極体の絶縁性が低下した蓄電素子が生産されることを防ぐことができ、蓄電素子の生産性を向上させることができる。
また、活物質が表面に塗工される正極および負極と、セパレータとが積層される電極体と、前記電極体を収容する容器と、前記電極体と前記容器の底面との間に配置されるスペーサと、を備え、前記電極体は、前記正極および前記負極の表面に活物質が塗工されている塗工領域と、前記正極および前記負極の表面に活物質が塗工されていない未塗工領域とを有し、前記スペーサは、前記未塗工領域に対向する領域のみに配置される蓄電素子としてもよい。
なお、ここで、未塗工領域に対向する領域とは、未塗工領域と対向する位置のみであってもよいし、塗工領域の未塗工領域と隣り合う一部分を含んでいてもよい。
これによれば、電極体の未塗工領域以外の領域である塗工領域に対向する位置にスペーサを設けていない。一般に、塗工領域は、過剰に圧迫されることにより蓄電素子としての性能が低下する。一方で、未塗工領域は、圧迫されても蓄電素子の性能低下を引き起こしにくい領域である。そして、塗工領域は、充放電を繰り返すことにより膨らみやすい領域であり、過剰に圧迫されると蓄電素子の性能が低下しやすい領域である。このため、塗工領域に対向する位置にスペーサを設けないことにより、電極体の膨らみを許容できるスペースを設けることができ、電極体が膨張しても蓄電素子の性能を低下することを防ぐことができる。
また、この蓄電素子では、その耐振動性を高めるために未塗工領域に対向する位置のみにスペーサを設けているため、蓄電素子の性能をあまり低下させずに耐振動性を高めることができる。
また、好ましくは、前記電極体は、前記正極および前記負極と、前記セパレータとが積層され、かつ、捲回されることにより成り、前記未塗工領域は、前記電極体の前記巻回軸方向の両端に設けられ、かつ、前記塗工領域を挟む2つの領域であり、前記スペーサは、前記2つの未塗工領域のそれぞれに対向する領域に配置される。
本発明に係る蓄電素子によれば、電極体が容器の内部で振動することを防ぎ、かつ、電極体が膨張することによる蓄電素子の性能低下が防ぐことができる。
本発明の実施の形態1の蓄電素子の外観を模式的に示す斜視図である。 蓄電素子の容器を除いた分解斜視図である。 電極体、正極集電体、負極集電体、および側面スペーサが密着された状態とされた集合体を、絶縁シートにより覆った状態の図である。 蓄電素子の内部における電極体と底面スペーサとの位置関係を示す図である。 図4における蓄電素子のV−V断面図である。 図4における蓄電素子のVI−VI断面図である。 底面スペーサを右側から視た平面図である。 図7のVIII−VIII断面図である。 本発明の実施の形態2に係る蓄電素子の底面スペーサの斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る蓄電素子の底面スペーサの斜視図である。 本発明の他の実施の形態に係る底面スペーサの第一部分における断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る底面スペーサの第一部分における断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る底面スペーサの第一部分における断面図である。 本発明の他の実施の形態に係る電極体と底面スペーサとの関係を示す図である。 本発明の他の実施の形態に係る蓄電素子の内部における電極体と底面スペーサとの位置関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、特許請求の範囲だけによって限定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
(実施の形態1)
図1は、蓄電素子の外観を模式的に示す斜視図である。図2は、蓄電素子の容器を除いた分解斜視図である。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質電池である。
同図に示すように、蓄電素子10は、容器100と、容器100の上方に設けられるふた板110と、正極端子200と、負極端子300とを備えている。また、容器100内方には、電極体120と、正極集電体130と、負極集電体140と、側面スペーサ150、160と、底面スペーサ170と、絶縁シート180とが配置されている。
なお、蓄電素子10の容器100の内部には電解液などの液体が封入されているが、当該液体の図示は省略する。また、蓄電素子10は、非水電解質電池には限定されず、非水電解質電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。
容器100は、金属からなる矩形筒状で底を備える容器本体であり、金属製のふた板110で当該容器本体の開口が閉塞されている。つまり、容器100は、電極体120等を内部に収容後、ふた板110と溶接等されることにより、内部を密封することができるものとなっている。なお、本実施の形態では、容器100の開口とは反対側の面を容器100の底面と定義する。
電極体120は、詳細な図示は省略するが、正極と負極とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる部材である。正極は、アルミニウム箔からなる長尺帯状の正極基材シートの表面に正極活物質層が形成されたものである。負極は、銅箔からなる長尺帯状の負極基材シートの表面に負極活物質層が形成されたものである。セパレータは、樹脂からなる微多孔性のシートである。そして、電極体120は、負極と正極との間にセパレータが挟み込まれるように層状に配置されたものを全体が長円形状となるように巻き回されて形成されている。
さらに詳しくは、上記正極と上記負極は、上記セパレータを介し、長尺帯状の幅方向に互いにずらして、当該幅方向に沿う回転軸を中心に長円形状に捲回されている。そして、上記正極および上記負極は、それぞれのずらす方向の端縁部を活物質の非形成部とすることにより、捲回軸の一端部には、活物質が形成されていない正極基材であるアルミニウム箔が露出し、捲回軸の他端部には、活物質が形成されていない負極基材である銅箔が露出している。また、電極体120の捲回軸方向の両端部には正極集電体130および負極集電体140が上記捲回軸方向と垂直方向に延びて配置されている。
また、電極体120は、正極および負極とセパレータとが平面で積層されている平面部と、曲面で積層されている曲面部とが形成されている。そして、電極体120は、容器100の底面に対して曲面部が対向するように、容器100に収容される。
ここで、正極活物質としては、LiMPO、LiMSiO、LiMBO(MはFe、Ni、Mn、Co等から選択される1種または2種以上の遷移金属元素)等のポリアニオン化合物、チタン酸リチウム、マンガン酸リチウム等のスピネル化合物、LiMO(MはFe、Ni、Mn、Co等から選択される1種または2種以上の遷移金属元素)等のリチウム遷移金属酸化物等を用いることができる。
また、負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な負極活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。例えば、リチウム金属、リチウム合金(リチウム−ケイ素、リチウム−アルミニウム、リチウム−鉛、リチウム−錫、リチウム−アルミニウム−錫、リチウム−ガリウム、およびウッド合金等のリチウム金属含有合金)の他、リチウムを吸蔵・放出可能な合金、炭素材料(例えば黒鉛、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、低温焼成炭素、非晶質カーボン等)、ケイ素酸化物、金属酸化物、リチウム金属酸化物(LiTi12等)、ポリリン酸化合物などが挙げられる。なお、同図では、電極体120の形状としては長円形状を示したが、円形状または楕円形状でもよい。
正極端子200は、電極体120の正極に電気的に接続された電極端子であり、負極端子300は、電極体120の負極に電気的に接続された電極端子である。つまり、正極端子200および負極端子300は、電極体120に蓄えられている電気を蓄電素子10の外部空間に導出し、また、電極体120に電気を蓄えるために蓄電素子10の内部空間に電気を導入するための金属製の電極端子である。また、正極端子200および負極端子300は、電極体120の上方に配置されたふた板110に取り付けられている。
正極集電体130は、電極体120の正極と容器100の側壁との間に配置され、正極端子200と電極体120の正極とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材である。なお、正極集電体130は、電極体120の正極と同様、アルミニウムで形成されている。
負極集電体140は、電極体120の負極と容器100の側壁との間に配置され、負極端子300と電極体120の負極とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材である。なお、負極集電体140は、電極体120の負極と同様、銅で形成されている。
側面スペーサ150、160は、正極集電体130および負極集電体140と容器100の側壁との間に配置され、絶縁性を有する部材である。つまり、側面スペーサ150、160は、正極集電体130および負極集電体140と容器100とを絶縁する。また、側面スペーサ150、160は、正極集電体130および負極集電体140と容器100との間のスペースを埋めることにより、正極集電体130および負極集電体140を介して電極体120が容器100に対して振動しないように支持する。
底面スペーサ170は、電極体120と容器100の底面との間に配置され、絶縁性を有する部材である。より具体的には、底面スペーサ170は、容器100の底面と電極体120の曲面部との間に配置される。つまり、底面スペーサ170は、電極体120と容器100とを絶縁する。また、底面スペーサ170は、電極体120と容器100との間のスペースを埋めることにより、電極体120が容器100に対して振動しないように支持する。底面スペーサ170は、電極体120を支持する支持部173と、支持部173の両端に配置され、電極体120の両側面を挟む2つの挟持部174、175とを有する。支持部173は、長尺状の部材であり、長手方向が電極体120の捲回軸方向に沿っている。また、挟持部174、175は、支持部173の長手方向に沿って延びる。つまり、底面スペーサ170は、支持部173の長手方向に長い長尺状の部材であり、2つの挟持部174、175が電極体120の底部の前面側と後面側とを挟み込んでおり、かつ、支持部173が電極体120の底面を覆うように支持している。また、底面スペーサ170は、支持部173が、脆弱部としての溝部176を有する。溝部176は、支持部173の長手方向に沿って形成される。
絶縁シート180は、電極体120の側面を覆う絶縁性を有するシート状の部材である。図3は、電極体、正極集電体、負極集電体、および側面スペーサが密着された状態とされた集合体を、絶縁シートにより覆った状態の図である。絶縁シート180は、図3に示すように、電極体120と底面スペーサ170との並び方向を捲回軸として電極体120の側面を一周分だけ覆う。より具体的には、絶縁シート180は、電極体120、正極集電体130、負極集電体140、および側面スペーサ150、160が密着された状態とされた集合体を、電極体120と底面スペーサ170との並び方向を捲回軸として電極体120の側面を一周分だけ覆う。絶縁シート180は、当該集合体の側面を覆った状態で、その外周の端部が粘着テープ181によって固定される。
また、図3に示すように、蓄電素子10は、電極体120、正極集電体130、負極集電体140、および側面スペーサ150、160が密着された状態とされた集合体が絶縁シート180により覆われた後に、底面スペーサ170の2つの挟持部174、175が絶縁シート180の端部を電極体120と共に挟みこんだ状態で容器100に挿入される。
図4は、蓄電素子の内部における電極体と底面スペーサとの位置関係を示す図である。なお、図4は、正極集電体130、負極集電体140、側面スペーサ150、160、および絶縁シート180は省略している。
上述したように、電極体120には、正極および負極のそれぞれに活物質が塗工されていない領域である未塗工領域A1が捲回軸方向の両端に設けられており、正極および負極に活物質が塗工されている領域である塗工領域A2が、未塗工領域A1の間の電極体120の捲回軸方向の中央に設けられる。そして、底面スペーサ170は、電極体120の未塗工領域A1に対向する第一部分171と、塗工領域A2に対向する第二部分とを有する。底面スペーサ170は、電極体120の捲回軸方向に直交する平面における第一部分171の断面形状と、当該平面における第二部分172の断面形状とが異なる。
以下に、底面スペーサ170の第一部分171の断面形状と、第二部分172の断面形状の違いについて説明する。
図5は、図4における蓄電素子のV−V断面図である。図6は、図4における蓄電素子のVI−VI断面図である。図7は、底面スペーサを右側から視た平面図である。図8は、図7のVIII−VIII断面図である。
図5に示すように、底面スペーサ170は、第一部分171の電極体120側の形状が、電極体120の外面に沿う形状である。また、底面スペーサ170は、第一部分171の容器100側の形状が容器100の内面に沿う形状である。つまり、底面スペーサ170の第一部分171は、電極体120の底部と容器100の底部との間の空間のほぼ全てを埋めており、これにより、電極体120を支持している。一方で、図6に示すように、底面スペーサ170は、第二部分172の容器100側の形状および第二部分172の電極体120側の形状が、容器100の内面に沿う形状である。また、底面スペーサ170の第二部分172では、電極体120側の形状が容器100側の形状をオフセットした形状となっている。つまり、底面スペーサ170の第二部分172では、支持部173および2つの挟持部174、175の厚みが一定のΔt2である。そして、図8に示すように、底面スペーサ170では、第一部分171の厚みΔt1の方が第二部分172の厚みΔt2よりも厚い。このため、底面スペーサ170の第一部分171と電極体120の未塗工領域A1との隙間よりも、底面スペーサ170の第二部分172と電極体120の塗工領域A2との隙間のほうが大きい。
なお、脆弱部としての溝部176は、底面スペーサ170の第一部分171に形成される。そして、溝部176における第一部分171の厚みΔt3は、第二部分172の厚みΔt2と等しい。
上記実施の形態1に係る蓄電素子10によれば、電極体120の捲回軸方向の両端に対応する位置の底面スペーサ170の第一部分171の厚みΔt1が第二部分172の厚みΔt2よりも厚いため、当該位置に対応する容器100内部の空間を電極体120と底面スペーサ170とでほぼ埋めることができ、電極体120が容器の内部において振動することを防ぐことができる。このため、蓄電素子10の耐振動性を向上させることができる。
また、電極体120は、塗工領域A2が過剰に圧迫されることにより蓄電素子10としての性能が低下する。一方で、電極体120の未塗工領域A1は、圧迫されても蓄電素子10の性能低下を引き起こしにくい領域である。この蓄電素子10では、その耐振動性を高めるために未塗工領域A1に対向する底面スペーサ170の第一部分171の厚みΔt1を第二部分172よりも厚くして未塗工領域A1を圧迫しているため、蓄電素子10の性能をあまり低下させずに耐振動性を高めることができる。
また、電極体120の未塗工領域A1以外の領域である塗工領域A2に対向する位置の底面スペーサ170の第二部分172の厚みΔt2が第一部分171の厚みΔt1よりも薄い。塗工領域A2は、充放電を繰り返すことにより膨らみやすい領域であり、過剰に圧迫されると蓄電素子10の性能が低下しやすい領域である。このため、底面スペーサ170の第二部分172の厚みΔt2を第一部分171の厚みΔt1よりも薄くすることにより、電極体120の膨らみを許容できる空間を設けることができ、電極体120が膨張しても蓄電素子10の性能を低下することを防ぐことができる。
上記実施の形態1に係る蓄電素子10によれば、電極体120の塗工領域A2に対向する位置との隙間(クリアランス)が、電極体120の未塗工領域A1に対向する位置の容器100に対する電極体120のクリアランスよりも大きくなるように底面スペーサ170が形成されている。このため、電極体120は充放電を繰り返すことによりその塗工領域A2が膨張しても、塗工領域A2に対向する位置のクリアランスが大きいため、電極体120の塗工領域A2の膨張を許容できる。また、電極体120は、圧迫されることによる蓄電素子10の性能低下が起こりにくい未塗工領域A1のクリアランスが小さいため、蓄電素子10の性能低下を起こさないような状態で耐振動性を向上させることができる。
上記実施の形態1に係る蓄電素子10によれば、底面スペーサ170の第一部分171の電極体120側の形状が電極体120に沿う形状であるため、第一部分171に対向する位置との隙間(クリアランス)を最小とすることができる。このため、底面スペーサ170は、第一部分171において耐振動性をより向上させることができる。
なお、特許文献1のようなスペーサは、電極体の曲面に沿わせた曲面と、容器の内面に沿わせた外面とで構成される、曲面と外面との境界部分が鋭角になる。このため、電極体にスペーサを配置する際に、電極体とスペーサとの位置が少しずれた場合に、スペーサの鋭角な境界部分が電極体の曲面部分に当たって電極体を傷つける恐れがある。また、上述したような、挟持部を有するスペーサでは、電極体を挟持部により挟みこませる時に、電極体を傷つける恐れがある。
上記実施の形態に係る蓄電素子10によれば、底面スペーサ170は、電極体120を支持する支持部173と、支持部173の両端であって、支持部173の長手方向に沿う方向に配置され、電極体120を挟持する挟持部174、175とを有しており、支持部173に脆弱部が形成される。このため、支持部173に形成された脆弱部(またはその近傍)を基点として、支持部173の両端に設けられた挟持部174、175が開くように、支持部173を曲げやすい構造にすることができる。このため、曲面により形成される電極体120の外周を挟持部174、175により挟みこむことが容易にでき、底面スペーサ170を電極体120に容易に沿わせることができる。このため、電極体120に傷がつかないようにスペーサを容易に配置することができる。
上記実施の形態1に係る蓄電素子10によれば、底面スペーサ170の第二部分172よりも厚い第一部分171のみに脆弱部としての溝部176が形成される。このため、第二部分172よりも厚みが厚く曲げにくい構造である第一部分171を、曲げやすい構造にすることができる。
上記実施の形態1に係る蓄電素子10によれば、底面スペーサ170に形成される薄肉部の厚みΔt3が第二部分172の厚みΔt2と等しいため、底面スペーサ170を、捲回軸方向に延びる当該薄肉部を基点として曲げやすい構造にすることができる。
上記実施の形態1に係る蓄電素子10によれば、底面スペーサ170は、支持部173に捲回軸方向にわたって溝部176が形成される。このため、底面スペーサ170の支持部173を、捲回軸方向に延びる溝部176を基点として曲げやすい構造にすることができる。
上記実施の形態1に係る蓄電素子10によれば、電極体120の側面を覆う絶縁シート180に重なるように、底面スペーサ170を被せることができるため、絶縁シート180と底面スペーサ170とが重なる部分における絶縁性を向上させることができる。また、底面スペーサ170が絶縁シート180よりも外側に重なっているため、電極体120に絶縁シート180を覆わせて、さらに電極体120に底面スペーサ170をかぶせた状態で容器100に挿入しても、絶縁シート180が電極体120の底面スペーサ170が配置される側の端部からめくりあがることを防ぐことができる。このため、電極体120の絶縁性が低下した蓄電素子10が生産されることを防ぐことができ、蓄電素子10の生産性を向上させることができる。
(実施の形態2)
上記実施の形態1に係る蓄電素子10の底面スペーサ170の第一部分171には、脆弱部としての溝部176が設けられているが、溝部176が設けられていなくてもよい。
図9は、本発明の実施の形態2に係る蓄電素子の底面スペーサの斜視図である。図9に示す底面スペーサ270は、実施の形態1の底面スペーサ170の溝部176が設けられていないことのみが異なり、底面スペーサ170の溝部176以外の各構成は、100番台の符号を200番台に読み替えることで説明できる。このため、各部の説明を省略する。
(実施の形態3)
上記実施の形態1または実施の形態2の底面スペーサ170、270では、第一部分171、271と第二部分172、272との断面形状が異なっているが、これに限らない。
図10は、本発明の実施の形態3に係る蓄電素子の底面スペーサの斜視図である。図10に示す底面スペーサ370は、電極体120の未塗工領域A1に対向する第一部分371の断面形状と、電極体120の塗工領域A2に対向する第二部分372の断面形状が同一である。また、所定の圧縮力が加えられた場合の第一部分371の圧縮率の方が、当該圧縮力が加えられた場合の第二部分372の圧縮率よりも小さい。ここで、圧縮率の小さい第一部分371に採用される素材としては、例えば、内部に気泡などがない樹脂材などが考えられる。また、圧縮率の大きい第二部分372に採用される素材としては、例えば、内部に気泡があるスポンジなどの樹脂材などが考えられる。
これによれば、電極体の捲回軸方向の両端に対応する位置のスペーサの第一部分の圧縮率が第二部分の圧縮率よりも小さいため、第一部分に圧縮力がかかっても第二部分よりも圧縮しないようにできる。このため、当該位置に対応する容器内部のスペースを電極体とスペーサとでほぼ埋めることができ、電極体が容器の内部において振動することを防ぐことができる。このため、蓄電素子の耐振動性を向上させることができる。
また、塗工領域は、過剰に圧迫されることにより蓄電素子としての性能が低下する。一方で、未塗工領域は、圧迫されても蓄電素子の性能低下を引き起こしにくい領域である。この蓄電素子では、その耐振動性を高めるために未塗工領域に対向するスペーサの第一部分の圧縮率を第二部分の圧縮率よりも小さくして未塗工領域を圧迫しているため、蓄電素子の性能をあまり低下させずに耐振動性を高めることができる。
また、電極体の未塗工領域以外の領域である塗工領域に対向する位置のスペーサの第二部分の圧縮率が第一部分の圧縮率よりも大きい。塗工領域は、充放電を繰り返すことにより膨らみやすい領域であり、過剰に圧迫されると蓄電素子の性能が低下しやすい領域である。このため、スペーサの第二部分の圧縮率を第一部分の圧縮率よりも大きくすることにより、電極体が膨らむことにより第二部分を押し込む力が生じると第二部分が圧縮されて電極体の膨張を許容できるスペースが生じるため、電極体が膨張しても蓄電素子の性能を低下することを防ぐことができる。
(他の実施の形態)
上記実施の形態1の底面スペーサ170では、支持部173の長手方向に沿って延びる1本の溝部176が脆弱部として設けられているが、支持部173に設けられる脆弱部は1本の溝部176に限らない。
図11A〜図11Cは、それぞれ他の実施の形態に係る底面スペーサの第一部分における断面図である。
例えば、図11Aに示すように、支持部173の長手方向に沿って延びる2本の溝部176aが脆弱部として支持部173に設けられる底面スペーサ170aが採用されてもよい。
また、図11Bに示すように、支持部173の長手方向に沿って延びる切込部176bが脆弱部として支持部173に設けられる底面スペーサ170bが採用されてもよい。
また、図11Cに示すように、支持部173の容器100側の面において、長手方向に沿って延びる溝部176cが脆弱部として支持部173に設けられる底面スペーサ170cが採用されてもよい。
このように、底面スペーサに設けられる脆弱部は、溝部および切込部のいずれかであってもよいし、また、底面スペーサに形成される脆弱部の数は限定されるものではない。さらに、上記実施の形態では、脆弱部としての溝部および切込部は、支持部173に設けられているが、挟持部174、175のいずれかに設けられていてもよい。また、脆弱部としては、長手方向に延びる形状の溝部および切込部に限らずに、長手方向に沿って並ぶ複数の貫通孔であってもよい。なお、複数の貫通孔である場合には、容器100と電極体120との絶縁が十分にとれる程度の大きさであることが好ましい。
また、第一部分171に形成される脆弱部としての溝部176は、溝部176であることに限らずに、第一部分171において他の部分よりも薄くなっている薄肉部を形成していればよく、例えば、切り込みが支持部173の長手方向に沿って形成されることにより、支持部173に例えば厚みがΔt3と等しい薄肉部が形成されるようにしてもよい。
また、第一部分171、271、371が形成される箇所は、電極体120の未塗工領域A1であることが好ましいが、厳密に一致していなくても良い。すなわち、底面スペーサの断面形状は、未塗工領域A1に対向する位置の第一部分の断面形状が上記のような形状であればよく、塗工領域A2側に行くに従って第二部分の断面形状と成るように段階的もしくは緩やかに第一部分の断面形状から第二部分の断面形状に近づくように変化させてもよい。
また、上記実施の形態1に係る底面スペーサ170には、2ヶ所の第一部分171が第二部分172により連続しているが、図12に示す底面スペーサ470のように、第一部分471のみの構成の2つの底面スペーサ470であってもよい。電極体120は、上記実施の形態1の電極体120と同様の構成であり、正極および負極の表面に活物質が塗工されている塗工領域A2と、電極体の捲回軸方向の両端に設けられ、正極および負極の表面に活物質が塗工されていない2つの未塗工領域A1とを有する。そして、2つの底面スペーサ470は、2つのみ塗工領域A1のそれぞれに対向する位置に配置される。なお、図12は、本発明の他の実施の形態に係る電極体と底面スペーサとの関係を示す図である。底面スペーサ470の各構成は、実施の形態1に係る底面スペーサ170の第二部分172が無いことのみが異なり、100番台の符号を400番台に読み替えることで説明できるため、各部の説明を省略する。
これによれば、電極体120の未塗工領域A1以外の領域である塗工領域A2に対向する位置に底面スペーサ470を設けていない。一般に、塗工領域A2は、過剰に圧迫されることにより蓄電素子10としての性能が低下する。一方で、未塗工領域A1は、圧迫されても蓄電素子10の性能低下を引き起こしにくい領域である。そして、塗工領域A2は、充放電を繰り返すことにより膨らみやすい領域であり、過剰に圧迫されると蓄電素子10の性能が低下しやすい領域である。このため、塗工領域A2に対向する位置に底面スペーサを設けないことにより、電極体120の膨らみを許容できるスペースを設けることができ、電極体120が膨張しても蓄電素子10の性能を低下することを防ぐことができる。
また、この蓄電素子10では、その耐振動性を高めるために未塗工領域A1に対向する位置のみに底面スペーサ470を設けているため、蓄電素子10の性能をあまり低下させずに耐振動性を高めることができる。
また、2つの底面スペーサ470が配置される箇所は、電極体120の未塗工領域A1であることが好ましいが、図13に示すように、厳密に一致していなくてもよい。つまり、底面スペーサ470は、少なくとも未塗工領域A1に対向し、かつ、未塗工領域A1と隣り合う塗工領域A2の一部と対向する領域B1に配置されていても上記のような効果はある。つまり、底面スペーサ470は、電極体120が膨らむ領域に配置されていなければよい。なお、図13に示すように、第三領域B3は、第二領域B2と比較して、電極体120の捲回軸方向に対する幅が短い領域または等しい領域であり、他の方向に対する幅は等しい領域である。なお、図13は、蓄電素子の内部における電極体と底面スペーサとの位置関係を示す図である。
また、上記実施の形態1および実施の形態2に係る蓄電素子10では、電極体120の構造は捲回型であるが、捲回型に限らずに積層型であってもよい。
以上、本発明の部品実装方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の一態様に係る蓄電素子は、容器と電極体との間にスペーサを備える蓄電素子において、電極体が容器の内部で振動することを防ぎ、かつ、電極体が膨張することによる蓄電素子の性能低下を防ぐことができる蓄電素子等として有用である。
10 蓄電素子
100 容器
110 ふた板
120 電極体
130 正極集電体
140 負極集電体
150、160 側面スペーサ
170、170a、170b、170c、270、370、470 底面スペーサ
171、271、371 第一部分
172、272、372 第二部分
173、273、373、473 支持部
174、175、274、275、374、375、474、475 挟持部
176、176a、176c、476 溝部
176b 切込部
180 絶縁シート
181 粘着テープ
200 正極端子
300 負極端子
A1 未塗工領域
A2 塗工領域
Δt1 第一部分の厚み
Δt2 第二部分の厚み
Δt3 薄肉部の厚み

Claims (12)

  1. 活物質が表面に塗工される正極および負極と、セパレータとが積層される電極体と、
    前記電極体を収容する容器と、
    前記電極体と前記容器との間に配置されるスペーサと、
    を備え、
    前記電極体は、前記正極および前記負極の表面に活物質が塗工されている塗工領域と、前記正極および前記負極の表面に活物質が塗工されていない未塗工領域とを有し、
    前記スペーサは、前記未塗工領域に対向する第一部分と、前記塗工領域に対向する第二部分とを有し、
    前記第一部分の厚みの方が前記第二部分の厚みよりも厚い
    蓄電素子。
  2. 前記スペーサの前記第一部分と前記電極体の前記未塗工領域との隙間よりも、前記スペーサの前記第二部分と前記電極体の前記塗工領域との隙間の方が大きい
    請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記スペーサは、前記第一部分の前記電極体側の形状が、前記電極体の外面に沿う形状である
    請求項2に記載の蓄電素子。
  4. 活物質が表面に塗工される正極および負極と、セパレータとが積層される電極体と、
    前記電極体を収容する容器と、
    前記電極体と前記容器との間に配置されるスペーサと、
    を備え、
    前記電極体は、前記正極および前記負極の表面に活物質が塗工されている塗工領域と、前記正極および前記負極の表面に活物質が塗工されていない未塗工領域とを有し、
    前記スペーサは、前記未塗工領域に対向する第一部分と、前記塗工領域に対向する第二部分とを有し、
    前記第一部分の圧縮率の方が前記第二部分の圧縮率よりも小さい
    蓄電素子。
  5. 前記電極体は、前記正極および前記負極と、前記セパレータとが積層され、かつ、捲回されることにより成り、前記正極および前記負極と前記セパレータとが平面で積層されている平面部と、曲面で積層されている曲面部とが形成されており、前記容器の底面に対して前記曲面部が対向するように前記容器に収容され、
    前記スペーサは、前記容器の底面と前記電極体の曲面部との間に配置される
    請求項1から4のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  6. 前記スペーサは、前記電極体を支持する支持部と、前記支持部の両端に配置され、前記電極体の両側面を挟む2つの挟持部とを有し、
    前記支持部および/または前記挟持部は、脆弱部を有する
    請求項1から5のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  7. 前記脆弱部は、前記スペーサの前記第一部分に形成される
    請求項6に記載の蓄電素子。
  8. 前記支持部は、さらに、他の部分よりも厚みが薄くなっている前記脆弱部としての薄肉部を有し、
    前記薄肉部の厚みは、前記第二部分の厚みと等しい
    請求項6または7に記載の蓄電素子。
  9. 前記支持部は、長尺形状であり
    前記脆弱部は、前記支持部の長手方向に沿って延びる溝部である
    請求項6から8のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  10. さらに、
    前記電極体の側面を覆う絶縁シートを備え、
    前記スペーサの前記挟持部は、前記絶縁シートの端部を前記電極体と共に挟みこむ
    請求項6から9のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  11. 活物質が表面に塗工される正極および負極と、セパレータとが積層される電極体と、
    前記電極体を収容する容器と、
    前記電極体と前記容器の底面との間に配置されるスペーサと、
    を備え、
    前記電極体は、前記正極および前記負極の表面に活物質が塗工されている塗工領域と、前記正極および前記負極の表面に活物質が塗工されていない未塗工領域とを有し、
    前記スペーサは、前記未塗工領域に対向する領域のみに配置される
    蓄電素子。
  12. 前記電極体は、前記正極および前記負極と、前記セパレータとが積層され、かつ、捲回されることにより成り、
    前記未塗工領域は、前記電極体の前記巻回軸方向の両端に設けられ、かつ、前記塗工領域を挟む2つの領域であり、
    前記スペーサは、前記2つの未塗工領域のそれぞれに対向する領域に配置される
    請求項11に記載の蓄電素子。
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